JP6716334B2 - 情報処理装置、情報処理方法、およびコンピュータプログラム。 - Google Patents
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Description
本発明に係る情報処理装置の第1実施形態として、モータ制御装置に実装され、エンコーダ信号に重畳される高調波歪を除去可能な情報処理装置について説明する。
図10は、本実施形態におけるモータ制御装置の概略図である。図10(a)はモータ制御装置1000の全体図を、図10(b)はエンコーダスケール1002の概略平面図を示している。また、モータ制御装置1000は、回転モータ1001のモータ軸の回転角(変位量)を検出する。
図4に、本実施形態における高調波歪補正可能なCORDIC回転演算を用いた逆正接演算部304の構成図を示す。尚、本実施形態においては、CORDIC演算を用いた説明をしているが、2分探索などの反復計算を用いて回転角を収束させ、求めても良い。第1実施形態で想定されるA相入力信号X(A相データX10)とB相入力信号Y(B相データY11)はそれぞれ、式1で示される。ただし、すでに説明したようにA相データX10とB相データY11は絶対値として入力されるため、実際には正の値のみをとるものとする。
第1実施形態では式1に示すように3次高調波成分までを考慮し、また式1内のa1は基本波成分の係数(強度)を、a3は3次高調波成分の係数(強度)を示しており、A相とB相でそれぞれ同じ場合を対象とする。ここで、逆正接演算を行う。具体的には、本実施形態では、数式1から求められる数式2に示す関係式を満たす回転角θをCORDIC回転演算の手法によって求める。
41は強度情報(a1、a3)であり、既知情報として上位の制御手段から回転方向判別部401に入力される。この強度情報は、例えば、エンコーダ信号をあらかじめFFT(高速フーリエ変換)によって周波数解析し、基本波および3次高調波の強度成分を抽出する方法などで得られる。ただし必ずしも強度成分でなくてもよく、検出誤差が小さくなるような任意値を強度情報に相当する値として選択してもよい。
θ回転演算では、基本回転角θでの回転演算を実施し、これは、基本波成分に対応する座標データを求めるための、回転演算処理である。θ回転演算を構成する選択部402は、一連のCORDIC演算における回転演算の1回目は基準座標データ42の固定値(1,0)を選択し、繰り返し演算となる2回目以降はCORDIC回転演算結果であるθ回転座標データ48が選択される。A相データX10やB相データY11が更新され、新たに逆正接演算を行う場合は、上記繰り返し演算がクリアされる。そして新たなCORDIC演算が開始されるものとなり、再帰的に回転演算1回目として基準座標データ42(1,0)が選択され、以降は回転座標データ48が選択される。
ここで(Xi−1、Yi−1)はθi回転部404の入力座標データであり、(Xi、Yi)はθi回転部404の出力座標データを表す。また、最終的な繰り返し演算回数mにたいして、繰り返し回転演算回数iは0からm−1の値をとる。また、数式3において繰り返し回転演算回数iが0の時、右辺の座標データが(X−1、Y−1)のとなるが、これは回転演算1回目として選択部402で選択される基準座標データ42(1, 0)のことである。また、回転方向δi47は繰り返し回転演算回数iが0の時は1(正回転(左回り))固定であり、以降は回転方向判別部401の判別結果によって1あるいは‐1(逆回転(右回り))が選択される。さらに数式3で示される回転演算回数iに対する回転演算の実回転角θiは数式4で示される。
2θ回転補正部406は、θi回転部404と後述する3θi回転部405の回転演算回数の差が起因の絶対値ズレを補正する補正回路である。具体的には数式5で示す演算を実施する。
ただし、右辺のXin、Yinはθi回転部404の出力である補正前の回転座標データ46であり、左辺のXout、Youtは2θ回転補正部406によって補正された(更新された)回転座標データ48(COSθ,SINθ)である。
3θ回転演算では、回転角3θでの回転演算を実施し、これは、3次高調波成分に対応する座標データを求めるための、回転演算処理である。3θ回転演算を構成する選択部403は、一連のCORDIC演算(3θ)における回転演算の1回目は基準座標データ43(1,0)を選択し、繰り返し演算となる2回目以降はCORDIC回転演算結果である3θ回転座標データ49が選択される。A相データX10やB相データY11が更新され、新たに逆正接演算を行う場合は、上記繰り返し演算がクリアされる。そして新たなCORDIC演算が開始されるものとなり、再び回転演算1回目として基準座標データ43(1,0)が選択され、以降は回転座標データ49が選択される。
ここで(Xi−1’、Yi−1’)は3θi回転部405の入力座標データであり、(Xi’、Yi’)は3θi回転部405の出力座標データ(回転座標データ49(COS3θ,SIN3θ))を表す。また、数式3において繰り返し回転演算回数iが0の時、右辺の座標データが(X−1’、Y−1’)のとなるが、これは回転演算1回目として選択部403で選択される基準座標データ43(1,0)のことである。さらに数式6で示される回転演算回数iに対する回転演算の実回転角3θiは数式7で示される。
以上の一連操作が、本発明の特徴の一つであるCORDIC演算(3θ回転演算)における、繰り返し回転演算1回に相当する。ここで求められた回転座標データ49(COS3θ,SIN3θ)がエンコーダ信号に含まれる3次高調波成分に相当する。
回転方向判別部401には、以下のデータが入力される。θ回転演算と3θ回転演算で得られた回転座標データ48(COSθ,SINθ)、および回転座標データ49(COS3θ,SIN3θ)である。さらに、上位の制御手段から与えられる強度情報41(a1およびa3)とエンコーダ信号入力であるA相データX10とB相データY11も入力される。方向判別部では、方向判別の演算式(判別条件)によって次回の繰り返し回転演算の回転方向δi47が決定される。判別式を数式8に示す。
数式8が真の時、正回転(左回り)となり、δiは1、数式8が偽の時、逆回転(右回り)となり、δiは‐1の値をとる。ただし、数式8は数学的に導出が可能であるため、判別式は数式8に限定されるものではない。たとえば、数式9に示すように、分母を払い、除算を省略した判別式を用いてもよい。数式8の数学的意味を保存しつつ導出可能な式はすべて本実施形態で採用されてもよい。
このように3次高調波成分である(COS3θ,SIN3θ)が判別式に含まれており、これが3次高調波の補正効果を成している。以上のように回転方向δi47が決定されることによって、次回の繰り返し回転演算が実行可能となる。
以上のθ回転演算、3θ回転演算、回転方向判別を、最終的な繰り返し演算回数m実行されることによって、式2を満足する回転座標データ48、49と回転角情報となるδiデータ列(データの履歴)が得られる。最後の演算行程として偏角演算部407では、δiデータ列に対し数式10に示す演算を行うことによって、回転座標データ48が成す偏角θ、つまり高調波成分が除去された内挿位置12(θ)が求められる。
以上で説明したとおり本実施形態によれば、エンコーダ出力信号に含まれる高調波成分を3次まで除外した偏角算出(逆正接演算)が可能となる。結果として、3次高調波成分による検出誤差が除去(補正)された高精度な検出位置を得ることができる。図13に示すエンコーダ信号を入力した際の本実施形態での演算結果を図15に示す。なお、演算結果は、基本波成分強度a1が1、3次高調波成分強度a3が−0.094の場合となっている。図示の通り、検出誤差が約±0.15[deg]程度と補正しない場合に比べ大幅に誤差が減少している。その結果、検出変位量も理想変位量とほぼ一致している。(グラフ上では重なっている)
第2実施形態では、逆正接演算部304の他の構成について説明する。具体的には、5次高調波成分まで考慮した構成であり、5θの回転演算が追加されている。また、方向判別式が異なる。以降の説明では、主に、第1実施形態と異なる点について説明する。
図5に、本実施形態における5次高調波歪まで補正可能なCORDIC回転演算を用いた逆正接演算部304の構成図を示す。第2実施形態で想定されるA相データX10とB相データY11はそれぞれ、数式11で示される。ただし、すでに説明したようにA相データX10とB相データY11は絶対値として入力されるため、実際には正の値のみをとるものとする。
本実施形態では数式11に示すように5次高調波成分までを考慮し、また数式1内のa1は基本波成分の強度を、a3は3次高調波成分の強度を、a5は5次高調波成分を示しており、A相とB相でそれぞれ同じ場合を対象とする。ここで、逆正接演算を行う。具体的には、本実施形態では、数式11から求められる数式12に示す関係式を満たすθをCORDIC回転演算の手法によって求める。
51は強度情報(a1、a3、a5)であり、既知情報として上位の制御手段から回転方向判別部501に入力される。この強度情報は、例えば、エンコーダ信号をあらかじめFFT(高速フーリエ変換)によって周波数解析し、基本波、3次高調波および5次高調波の強度成分を抽出する方法などで得られる。
基本的動作は第1実施形態と同じであるが、4θ回転補正部504が異なっている。
ただし、右辺のXin、Yinはθi回転部404の出力である補正前回転座標データ46であり、左辺のXout、Youtは4θ回転補正部504によって補正された(更新された)回転座標データ48(COSθ,SINθ)である。
基本的動作は第1実施形態と同じであるが、2θ回転補正部505が追加されている。
ただし、右辺のXin、Yinはθi回転部405の出力である補正前回転座標データ52であり、左辺のXout、Youtは2θ回転補正部505によって補正された(更新された)回転座標データ49(COS3θ,SIN3θ)である。
5θ回転演算を構成する選択部502は、一連のCORDIC演算(5θ)における回転演算の1回目は基準座標データ53(1,0)を選択し、繰り返し演算となる2回目以降はCORDIC回転演算結果である5θ回転座標データ55が選択される。A相データX10やB相データY11が更新され、新たに逆正接演算を行う場合は、上記繰り返し演算がクリアされる。そして、新たなCORDIC演算が開始され、再び回転演算1回目として基準座標データ53(1,0)が選択され、以降は回転座標データ55が選択される。
ここで(Xi−1’’、Yi−1’’)は5θi回転部503の入力座標データである。(Xi’’、Yi’’)は5θi回転部503の出力座標データ(回転座標データ55(COS5θ,SIN5θ))を表す。また、式14において繰り返し回転演算回数iが0の時、右辺の座標データが(X−1’’、Y−1’’)となるが、これは回転演算1回目として選択部502で選択される基準座標データ53(1,0)のことである。更に、数式15で示される回転演算回数iに対する回転演算の実回転角5θiは数式16で示される。
以上の一連操作が、本実施形態における5θ回転演算のCORDIC演算における繰り返し回転演算の1回に相当する。ここで、求められた回転座標データ55(COS5θ,SIN5θ)がエンコーダ信号に含まれる5次高調波成分に相当する。
回転方向判別部501には、θ回転演算と3θ回転演算および5θ回転演算で得られた回転座標データ48(COSθ,SINθ)、回転座標データ49(COS3θ,SIN3θ)、および回転座標データ55(COS5θ,SIN5θ)が入力される。さらに、上位の制御手段から与えられる強度情報51(a1およびa3およびa5)とエンコーダ信号入力であるA相データX10とB相データY11も入力される。方向判別部では、方向判別の演算式によって次回の繰り返し回転演算の回転方向δi47が決定される。判別式を数式17に示す。
数式17が真の時、正回転(左回り)となり、δiは1、式16が偽の時、逆回転(右回り)となり、δiは‐1の値をとる。ただし、第1実施形態と同様に数式17は数学的に導出が可能であるため、判別式は数式17に限定されるものではない。数学的意味を保存しつつ導出可能な式はすべて本発明で採用されてもよい。
以上のθ回転演算、3θ回転演算、5θ回転演算、回転方向判別を、最終的な繰り返し演算回数m実行されることによって、式11を満足する回転座標データ48、49、55が得られる。最後の演算行程として、偏角演算部407では、数式10に示す演算を行うことによって、内挿位置12(θ)が求められる。
第3実施形態では、逆正接演算部304の他の構成について説明する。第一実施形態との違いは、A相、B相で基本波ならびに高調波成分の強度が異なる場合に応じた逆正接演算を提供することである。第1実施形態では、数式1に示すようにA相とB相における基本波成分強度、および高調波成分強度が同じ場合である。しかし、エンコーダの特性やエンコーダ信号のフィルタ処理、位相差補正処理など影響を受け同じにはならない可能性がある。また、高調波成分の補正精度はこの強度情報の精度にも起因するため、より高精度に強度を与えるためには、A相、B相で別々に強度を設定できるようにした方が都合がよい。よって、本実施形態では、A相、B相で基本波ならびに高調波成分の強度が異なる場合に応じた逆正接演算を提供する。以降の説明では、主に、第1実施形態と異なる点について説明する。
図6に、本実施形態における3次高調波歪まで補正可能なCORDIC回転演算を用いた逆正接演算部304の構成図を示す。第3実施形態で想定されるA相データX10とB相データY11はそれぞれ、式17で示される。ただし、すでに説明したようにA相データX10とB相データY11は絶対値として入力されるため、実際には正の値のみをとるものとする。
本実施形態では数式18に示すようにA相とB相で各成分強度が異なっている。よって、本実施形態では、数式18から求められる数式19に示す関係式を満たすθをCORDIC回転演算の手法によって求める。(逆正接演算を行う)。
61は強度情報(a1、a3、b1、b3)であり、既知情報として上位の制御手段から回転方向判別部601に入力される。この強度情報は、例えば、エンコーダ信号をあらかじめFFT(高速フーリエ変換)によって周波数解析し、各強度成分を抽出する方法などで得られる。
θ回転演算、3θ回転演算に関しては、第1実施形態と同じである。
回転方向判別部601には、θ回転演算と3θ回転演算で得られた回転座標データ48(COSθ,SINθ)、および回転座標データ49(COS3θ,SIN3θ)が入力される。さらに、上位の制御手段から与えられる強度情報61(a1、a3およびb1、b3)とエンコーダ信号入力であるA相データX10とB相データY11が回転方向判別部601も入力される。方向判別部では、方向判別の演算式によって次回の繰り返し回転演算の回転方向δi47が決定される。判別式を数式20に示す。
数式20が真の時、正回転(左回り)となり、δiは1、数式20が偽の時、逆回転(右回り)となり、δiは‐1の値をとる。ただし、第1実施形態と同様に数式20は数学的に導出が可能であるため、判別式は数式20に限定されるものではない。数学的意味を保存しつつ導出可能な式はすべて本実施形態で採用されてもよい。以上のように、回転方向δi47が決定されることによって、繰り返し回転演算が成されていく。
本実施形態では、想定するエンコーダ信号の理論式に応じて、回転方向判別部の判別式を変更することによって、容易に対応可能とする。また、本実施形態においても、第2実施形態と同様に高次の高調波成分除去可能な構成に拡張することが可能である。拡張方法は第2実施形態で述べたとおりであり、第3実施形態に対する高次の高調波成分除去構成の説明は省略する。
第4実施形態では、逆正接演算部304の他の構成について説明する。回転方向判別部における演算負荷の軽減するための構成になる。判別式による回転方向決定プロセスは、CORDIC回転演算の一部であり、繰り返し実行される。そのため、この回転方向判別部における演算負荷を軽減すること、具体的には加算減算のみにすることが可能であり、その結果、逆正接演算の演算速度の向上が可能となる。以降の説明では、第1実施形態ならびに第3実施形態と異なる点について主に説明する。
図7に、本実施形態における3次高調波歪まで補正可能なCORDIC回転演算を用いた逆正接演算部304の構成図を示す。第4実施形態で想定するA相データX10とB相データY11は第3実施形態と同様であり、式17に示されたとおりである。よって、本実施形態では、第3実施形態と同様に、式18で示される関係式を満たすθをCORDIC回転演算の手法によって求めるものである。(逆正接演算を行う)
(回転演算の初期値生成)
初期値生成部701の構成は、他の実施施形態と大きく異なっている。初期値生成部701には、上位の制御手段から与えられる強度情報61(a1、a3およびb1、b3)とエンコーダ信号入力であるA相データX10とB相データY11が与えられる。初期値生成部701ではこれらの情報をもとに4つの座標データを生成し、これらを後段の回転演算に供給する。具体的には初期座標データ71(Ya1,0)、初期座標データ72(Xb1,0)、初期座標データ73(Ya3,0)、初期座標データ74(Xb3,0)である。
他の実施形態とは異なり、θ回転演算はθ回転演算1ならびにθ回転演算2の2つが構成される。θ回転演算1を構成する選択部702は、一連のCORDIC演算における回転演算の1回目は初期座標データ71(Ya1,0)を選択し、繰り返し演算となる2回目以降はCORDIC回転演算結果であるθ回転座標データ81が選択される。A相データX10やB相データY11が更新され、新たに逆正接演算を行う場合は、上記繰り返し演算がクリアされる。そして、新たなCORDIC演算が開始されるものとなり、再び回転演算1回目として、更新された初期座標データ71(Ya1,0)が選択され、以降は回転座標データ81が選択される。θi回転部706では、θ回転選択座標データ75を回転方向δi47の方向にθiの回転角だけ回転する。この回転演算は、CORDIC回転演算の特徴を有しており、繰り返し回転演算回数iに対して式3に示す回転演算を実行する。ここで、(Xi−1、Yi−1)はθi回転部706入力座標データであり、(Xi、Yi)はθi回転部706の出力座標データを表す。また、最終的な繰り返し演算回数mに対して、繰り返し回転演算回数iは0からm−1の値をとる。また、数式3において繰り返し回転演算回数iが0の時、右辺の座標データが(X−1、Y−1)のとなるが、これは回転演算1回目として選択部702で選択される初期座標データ71(Ya1,0)のことである。また、回転方向δi47は繰り返し回転演算回数iが0の時は1(正回転(左回り))固定であり、以降は回転方向判別部712の判別結果によって1あるいは‐1(逆回転(右回り))が選択される。2θ回転補正部710では、θi回転部706と後述する3θi回転部708ならびに3θi回転部709の回転演算回数の差が起因の絶対値ズレを補正する。具体的には式5で示す演算を実施する。
本実施形態における回転方向判別部712による方向判別の演算式は数式21で示される。これは、数式20の分母を払っており、除算を省略した形である。
他の実施形態と同じく、数式21が真の時、正回転(左回り)となり、δiは1、式20が偽の時、逆回転(右回り)となり、δiは‐1の値をとる。本実施形態の特徴は、数式21に示される左辺の4つの項が、前段の各回転演算の結果(回転座標データ81、82、83、84)に含まれている点である。よって、回転方向判別部712では、単に加減算だけを行い、その正負判定だけで回転方向δi47を決定できる。これは高調波歪補正CORDIC回転処理部が乗算器なしで構成されていることを意味する。よって、この繰り返し回転演算部の高速化につながる。
第5実施形態では、他の実施形態で説明をした高調波成分を考慮したCORDIC回転演算における、高調波歪の除去フィルタとしての応用例を示す。
上記実施形態ではCORDIC演算アルゴリズムを基本原理として逆正接演算を行っていため、高調波成分の演算のためにもCORDIC演算アルゴリズムを用いる実施形態を述べてきた。しかし、高調波成分の演算には別の手法を用いても、本発明の趣旨から逸脱しない。たとえば、CORDIC回転演算によって得られる基本回転演算結果(θ回転演算による回転座標データ)を、三角関数の3倍角公式を用いて3θ回転演算した回転座標データに変換することが可能である。これら回転座標データを方向判別部に入力し、次回の回転演算方向を決定してもよい。
402 選択部(θ回転演算)
403 選択部(3θ回転演算)
404 θi回転部
405 3θi回転部
406 2θ回転補正部
407 偏角演算部
Claims (11)
- 移動体を測定することにより得られた第一の相のアナログ波状信号と第二の相のアナログ波状信号とを取得する取得手段と、
前記第一の相のアナログ波状信号に対して第一の余弦波および当該第一の余弦波よりも高調波である第二の余弦波を用い、前記第二の相のアナログ波状信号に対して第一の正弦波および当該第一の正弦波よりも高調波である第二の正弦波を用いた逆正接の関係式を満たす位相の情報を、反復計算で前記逆正接の関係式に含まれる回転角を収束させることにより算出する算出手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。 - 前記反復計算は、CORDIC演算であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記反復計算において、前記第一の正弦波と前記第二の正弦波との初期値は、ゼロであることを特徴とする請求項1もしく2のいずれか1項に記載の情報処理装置。
- 前記算出手段は、前記CORDIC演算における座標データの絶対値を補正する補正手段を有することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
- 前記算出手段は、前記反復計算に含まれるそれぞれの演算を行う複数の演算回路を有し、
当該複数の演算回路はパイプライン状に接続されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記算出手段は、前記反復計算に含まれるそれぞれの演算を行う複数の演算回路を有し、
当該複数の演算回路は再帰的に接続されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記第二の余弦波と前記第二の正弦波との少なくともいずれか一方の成分が除去された信号を出力する出力手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
- 前記出力手段は、前記移動体の位置変位を示すエンコーダ信号として、前記信号を出力することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
- 前記算出手段の算出の結果に基づき、前記移動体の位置を制御するモータの回転を制御する制御手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
- 取得手段が、移動体を測定することにより得られた第一の相のアナログ波状信号と第二の相のアナログ波状信号とを取得する取得工程と、
算出工程が、前記第一の相のアナログ波状信号に対して第一の余弦波および当該第一の余弦波よりも高調波である第二の余弦波を用い、前記第二の相のアナログ波状信号に対して第一の正弦波および当該第一の正弦波よりも高調波である第二の正弦波を用いた逆正接の関係式を満たす位相の情報を、反復計算で前記逆正接の関係式に含まれる回転角を収束させることにより算出する算出工程と、を有することを特徴とする情報処理方法。 - コンピュータを、
移動体を測定することにより得られた第一の相のアナログ波状信号と第二の相のアナログ波状信号とを取得する取得手段と、
前記第一の相のアナログ波状信号に対して第一の余弦波および当該第一の余弦波よりも高調波である第二の余弦波を用い、前記第二の相のアナログ波状信号に対して第一の正弦波および当該第一の正弦波よりも高調波である第二の正弦波を用いた逆正接の関係式を満たす位相の情報を、反復計算で前記逆正接の関係式に含まれる回転角を収束させることにより算出する算出手段と、を有することを特徴とする情報処理装置として機能させるためのプログラム。
Priority Applications (2)
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