JP6716286B2 - オーニング装置 - Google Patents
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Description
このように、手動式のオーニング装置では、キャンバスを張り出す動作と引き込む動作との両方の動作において、手動で前記回転体を回転させなければならない。電動で前記回転体を回転させるようにしたオーニング装置も周知であるが、モータや制御回路、リモコン装置等が必要であり、構造が複雑な上、製造コストも高騰してしまう。
可撓性シート状のキャンバスと、前記キャンバスを後方側で巻き取ったり繰り出したりするように回転可能に支持された巻取体と、前記キャンバスの前端側に接続されて横幅方向へ連続する支持前枠と、後端部が前記巻取体側の不動部位に支持されるとともに前端部により前記支持前枠を支持し、前記支持前枠を前後移動させて前記不動部位と前記支持前枠の間隔を伸縮する伸縮アームと、前記伸縮アームを伸長方向へ付勢する付勢機構と、入力部材に加えられる動力を前記巻取体に伝達して前記巻取体を巻取り方向へ回転させる動力伝達切断機構とを備え、前記動力伝達切断機構は、前記入力部材と前記巻取体との間の動力伝達経路を、外力により切り離すように構成され、前記動力伝達切断機構は、前記巻取体に連動して回転するウォームホイールと、前記ウォームホイールに噛み合うウォームと、前記ウォームを前記ウォームホイールに噛み合せる接近方向へ付勢する付勢部材と、前記ウォームに対し一体的に回転するように係合した前記入力部材とを具備し、前記ウォームは、前記外力を受けた際に前記付勢部材の付勢力に抗して前記接近方向に対する逆方向へ移動するように支持され、前記入力部材は、前記ウォームに対し一体回転可能に係合し、さらに、前記入力部材は、該入力部材の軸芯部を中心に回転可能であって且つ前記接近方向及び前記逆方向へ回動可能に、不動部位に支持されていることを特徴とするオーニング装置。
このオーニング装置Aは、可撓性シート状のキャンバス10と、キャンバス10を後方側で巻き取ったり繰り出したりするように回転可能に支持された巻取体20と、キャンバス10の前端側に接続されて横幅方向へ連続する支持前枠30と、後端部が巻取体20側の不動部位に支持されるとともに前端部により支持前枠30を支持し、支持前枠30を前後移動させて前記不動部位と前記支持前枠30の水平方向の間隔を伸縮する伸縮アーム40と、伸縮アーム40を伸長方向へ付勢する付勢機構50(図2参照)と、入力部材64に加えられる動力を巻取体20に伝達して巻取体20を巻取り方向へ回転させる動力伝達切断ユニット60とを備える。
このキャンバス10の前端部は、支持前枠30に止着され、同キャンバス10の後端部は、巻取体20の外周に止着されている。
この巻取体20の一端側(図1によれば右端側)は、ベアリング(図示せず)及び支持ブラケット22等を介して、支持基体21に対し回転自在に支持されている。支持基体21は、金属等の剛性材料からなる長尺部材であり、巻取体20の下方側に略平行に配置され、取付ブラケット23(図1参照)により当該オーニング装置Aの設置対象物に固定される。
また、巻取体20の他端側(図1によれば左端側)は、後述する動力伝達切断ユニット60、ダンパー機構71及び回転芯72、支持ブラケット22等介して、支持基体21に対し回転自在に支持されている。
この支持前枠30は、後述する複数(図示例によれば2つ)の伸縮アーム40の前端部によって支持される。
この支持前枠30には、暖簾状の前幕31の上端部が止着されている。この前幕31は省くことも可能である。
各伸縮アーム40は、不動部位である支持基体21に対し略水平な横方向に回動するように枢支された後アーム41と、後アーム41の前端側部分に対し略水平な横方向へ回動するように枢支された前アーム42とから一体的に構成される。
後アーム41と前アーム42は、金属製の角筒状部材であり、ヒンジ等を介してその一方に対し他方が横方向へ回動するように接続されている。
各伸縮アーム40は、後アーム41と前アーム42の間の接続部分を、へ字状に折り曲げるようにしてオーニング装置A内の空間側へ移動させて、前後端部間を収縮させる。
この付勢機構50は、引張りバネ51と、該引張りバネ51に直列に接続されたワイヤー52とを具備する。
引張りバネ51の一端側(図2によれば左端側)は、後アーム41に止着されている。また、ワイヤー52の他端側(図2によれば右端側)は、後アーム41と前アーム42の関節部分を通って前アーム42内に挿入され、該前アーム42に止着されている。ワイヤー52の中途部分は、後アーム41と前アーム42の接続部分に形成された溝(図示せず)に、前後移動可能に挿通されている。
この付勢機構50によれば、伸縮アーム40に力が加わらない状態では、後アーム41及び前アーム42が、付勢機構50の付勢力によって展開方向(伸びる方向)へ付勢される。また、キャンバス10が巻取体20に巻き取られることで、伸縮アーム40に前後方向の圧縮力が加わった場合には、引張りバネ51を伸長させ、後アーム41と前アーム42の間を折り曲げるように回動する。
この動力伝達切断ユニット60は、ケース61内に、巻取体20に連動して回転するウォームホイール62と、ウォームホイール62に噛み合うウォーム63と、ウォーム63に対し一体的に回転するように係合した入力部材64と、入力部材64の上端側を枢支する支持部材65と、入力部材64に対し軸方向へ移動するように嵌り合った抱持部材66と、ウォーム63をウォームホイール62に噛み合せる接近方向へ付勢するように抱持部材66を引っ張る第1の付勢部材67と、抱持部材66を第1付勢部材67による付勢力に対抗するように引っ張るレバー部材68と、ウォーム64を下方へ付勢する第2の付勢部材69とを具備し、入力部材64と巻取体20との間の動力伝達経路を、レバー部材68に加わる外力により切り離すように構成されている。
他半部61bは、片半部61aと略同形状に形成され、片半部61aに対し重ね合わせられ、ボルト等の止着具によって止着固定されて、前記収容空間を閉鎖する。
図示例によれば、回転軸71aは角柱状に形成され、この角柱状の回転軸71aに対しウォームホイール62が同芯状に嵌り合っている。
このウォーム63の軸心部には、入力部材64が貫通状に挿通されている。ウォーム63は、入力部材64に対し、一体回転可能且つ軸方向移動可能に装着されている。
図示例によれば、入力部材64の上部側は、角柱状に形成される。ウォーム63の中心側には、角柱状の入力部材64の外周部よりも若干大きい角孔(図示せず)が設けられる。ウォーム63は、角柱状の入力部材64に対し前記角孔を環状に嵌め合せている。
さらに、この円軸部64b1には、抱持部材66と後述する環状鍔部64b2との間に位置するように、環状弾性体64cが環状に装着されている。この環状弾性体64cは、図示例によれば、複数のOリング等の弾性体である。この環状弾性体64cの他例としては、コイルスプリングや他の環状又は筒状の弾性体とすることが可能である。
環状弾性体64cと環状鍔部64b2の間には、これらの間の摩擦抵抗を軽減するために、単数もしくは複数のワッシャ―64c1が環装される。
さらに、この支持部材65の上端側は、不動部位であるケース61(詳細には片半部61a)に支持された軸部材64fを中心にして回転するように、該軸部材64fに環状に装着さている。軸部材64fは、ケース61の片半部61aからケース内側へ略垂直に突出する軸状の部材であり、図示例によれば、片半部61aを厚み方向へ貫通するボルトである。
この抱持部材66の外周部には、後述する第1の付勢部材67とレバー部材68が止着されている。
詳細に説明すれば、このレバー部材68は、図示例によれば、回転支点部68aの両側に枢着部68bと被操作部68cとを有する逆三角形状に形成される。
回転支点部68aは、不動部位であるケース61の片半部61aに対し、ボルト等の軸状部材により回転自在に枢支されている。
枢着部68bは、抱持部材66に対し軸状部材等を介して回転自在に接続されている。
被操作部68cには貫通孔が設けられ、この貫通孔には、紐状部材68dの一端側が止着されている。この紐状部材68dの他端側は、下方へ垂れ下げられている。
そして、本実施の形態の好ましい一例によれば、レバー部材68は、回転支点部68aから枢着部68bまでの寸法(距離)よりも、回転支点部68aから被操作部68cまでの寸法(距離)を長くしている。この構成によれば、紐状部材68dに対する比較的軽い引っ張り操作により、入力部材64を回動させることができ、その操作性が良好である。
なお、図示例のレバー部材68は、被操作部68cを外部に露出しているが、他例としては、被操作部68cをケース61内に配置するとともに、紐状部材68dをケース61内に引き込んで被操作部68cに接続した態様とすることも可能である。
詳細に説明すれば、圧縮された状態の第2の付勢部材69の上端部は、ワッシャ64d及びOリング64eを介して支持部材65の下端に当接している。また、同第2の付勢部材69の下端部は、ウォーム63の上端部に当接している。したがって、ウォーム63は、第2の付勢部材69により下方へ付勢され、その下端部を、環状鍔部64b2に当接させる。
回転軸71aは、本体部71bを貫通しており、その一端側の角柱状部分を動力伝達切断ユニット60のケース61内に挿入し、ウォームホイール62の中心部に嵌合している。この回転軸71aの他端側には、同軸状に回転芯72が固定される。
この揺動機構53には、手動により伸縮アーム40を上下に揺動させる機構(例えば、特開2010−24761公報参照)、あるいは、電動により伸縮アーム40を上下に揺動させる機構(例えば、特開2013−194483公報参照)等を適用すればよい。なお、揺動機構53を省いて、伸縮アーム40が揺動しない構造にすることも可能である。
先ず、左右の伸縮アーム40を収縮して巻取体20にキャンバス10を巻き取った収納状態では、図5(a)に示すように、ウォームホイール62がウォーム63に噛み合って、巻取体20が回転不能に保持される。
そして、この際の回転速度は、ダンパー機構71の抵抗によって抑制される。したがって、キャンバス10は、前方へゆっくりと徐々に張り出されることになる。
なお、レバー部材68が前記逆方向へ回動し、及び入力部材64も前記逆方向へ回動すると、抱持部材66は、環状弾性体64cの弾発力により下方へスムーズに移動し、初期位置に戻される。
このため、回転するウォーム63に噛み合ってウォームホイール62も回転し、さらに、回転軸71a、回転芯72及び巻取体20が同方向へ回転し、キャンバス10が巻取体20に巻き取られ、両伸縮アーム40が収縮して行く。
また、上述した張り出し操作によりキャンバス10が張り出し切った後に、巻取体20を巻取り回転させようとして入力部材64を間違えて逆方向へ回転させてしまった場合にも、ウォーム63が第2の付勢部材69の付勢力に抗して上昇しウォームホイール62から上方へ外れるため、巻取体20がキャンバス10を逆巻きしてしまうのを防ぐことができる。
なお、ウォーム63の上昇等の作用効果は、特許文献1に記載される発明と同様である。
さらに、伸縮アーム40の他例としては、後端側を不動部位に枢支するとともに前端側を支持前枠30に枢支した一本のアームとすることも可能である。この他例によれば、前記一本のアームが後端側の前記枢支箇所を支点にして回動するため、該アーム前端の支持前枠30を前後方向へ移動させることができる。
さらに、伸縮アーム40の他例としては、内外に重なりあった複数の筒状部材を互いにスライドさせて伸縮する態様とすることも可能である。
さらに、付勢機構50の他例としては、引張りバネ51及びワイヤー52を省いて、伸縮アーム40及び支持前枠30の前側部分の重量のみにより、伸縮アーム40を伸長させる態様とすることも可能である。
20:巻取体
30:支持前枠
40:伸縮アーム
41:後アーム
42:前アーム
50:付勢機構
51:引張りバネ
52:ワイヤー
60:動力伝達切断ユニット(動力伝達切断機構)
61:ケース
62:ウォームホイール
63:ウォーム
64:入力部材
65:支持部材
66:抱持部材
67:第1の付勢部材
68:レバー部材
69:第2の付勢部材
A:オーニング装置
Claims (5)
- 可撓性シート状のキャンバスと、前記キャンバスを後方側で巻き取ったり繰り出したりするように回転可能に支持された巻取体と、前記キャンバスの前端側に接続されて横幅方向へ連続する支持前枠と、後端部が前記巻取体側の不動部位に支持されるとともに前端部により前記支持前枠を支持し、前記支持前枠を前後移動させて前記不動部位と前記支持前枠の間隔を伸縮する伸縮アームと、前記伸縮アームを伸長方向へ付勢する付勢機構と、入力部材に加えられる動力を前記巻取体に伝達して前記巻取体を巻取り方向へ回転させる動力伝達切断機構とを備え、
前記動力伝達切断機構は、前記入力部材と前記巻取体との間の動力伝達経路を、外力により切り離すように構成され、
前記動力伝達切断機構は、前記巻取体に連動して回転するウォームホイールと、前記ウォームホイールに噛み合うウォームと、前記ウォームを前記ウォームホイールに噛み合せる接近方向へ付勢する付勢部材と、前記ウォームに対し一体的に回転するように係合した前記入力部材とを具備し、
前記ウォームは、前記外力を受けた際に前記付勢部材の付勢力に抗して前記接近方向に対する逆方向へ移動するように支持され、
前記入力部材は、前記ウォームに対し一体回転可能に係合し、
さらに、前記入力部材は、該入力部材の軸芯部を中心に回転可能であって且つ前記接近方向及び前記逆方向へ回動可能に、不動部位に支持されていることを特徴とするオーニング装置。 - 前記入力部材は、前記ウォームの軸心部に貫通状に挿通されていることを特徴とする請求項1記載のオーニング装置。
- 前記入力部材に対し軸方向へ移動するように環状に嵌り合った抱持部材と、該抱持部材を前記逆方向へ引っ張るレバー部材とを備え、
前記付勢部材は、前記抱持部材を前記接近方向へ引っ張るように設けられ、
前記レバー部材は、不動部位に対し回転自在に支持され、その回転中心部から径方向へ離れた一部分が前記抱持部材に対し回転自在に接続されるとともに、前記回転中心部から離れた他の部分が外部から操作可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のオーニング装置。 - 前記付勢機構による付勢力に対抗するように抵抗を付加するダンパー機構を設けたことを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載のオーニング装置。
- 前記ダンパー機構は、前記巻取体の繰り出し方向の回転に抵抗を付加するように設けられた一方向性のロータリーダンパーであることを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載のオーニング装置。
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