JP6714824B2 - 静電気保護回路、半導体集積回路装置、及び、電子機器 - Google Patents

静電気保護回路、半導体集積回路装置、及び、電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP6714824B2
JP6714824B2 JP2016031696A JP2016031696A JP6714824B2 JP 6714824 B2 JP6714824 B2 JP 6714824B2 JP 2016031696 A JP2016031696 A JP 2016031696A JP 2016031696 A JP2016031696 A JP 2016031696A JP 6714824 B2 JP6714824 B2 JP 6714824B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
voltage
node
circuit block
transistor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016031696A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017152461A (ja
Inventor
池田 益英
益英 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2016031696A priority Critical patent/JP6714824B2/ja
Priority to US15/420,636 priority patent/US10396551B2/en
Publication of JP2017152461A publication Critical patent/JP2017152461A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6714824B2 publication Critical patent/JP6714824B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02HEMERGENCY PROTECTIVE CIRCUIT ARRANGEMENTS
    • H02H9/00Emergency protective circuit arrangements for limiting excess current or voltage without disconnection
    • H02H9/04Emergency protective circuit arrangements for limiting excess current or voltage without disconnection responsive to excess voltage
    • H02H9/045Emergency protective circuit arrangements for limiting excess current or voltage without disconnection responsive to excess voltage adapted to a particular application and not provided for elsewhere
    • H02H9/046Emergency protective circuit arrangements for limiting excess current or voltage without disconnection responsive to excess voltage adapted to a particular application and not provided for elsewhere responsive to excess voltage appearing at terminals of integrated circuits

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Description

本発明は、半導体集積回路装置の内部回路をESD(Electro-Static Discharge:静電気の放電)から保護する静電気保護回路に関する。さらに、本発明は、そのような静電気保護回路を内蔵した半導体集積回路装置、及び、そのような半導体集積回路装置を用いた電子機器等に関する。
半導体集積回路装置において、人体や搬送機器等に帯電した静電気が内部回路に印加されることによる内部回路の破壊を防止するために、静電気保護回路を設けることが行われている。例えば、静電気保護回路は、高電位側の電源電位が供給される第1の端子と低電位側の電源電位が供給される第2の端子との間に接続される。
静電気の放電等によって第1の端子に正の電荷が印加されると、正の電荷が静電気保護回路を介して第2の端子に放出されるので、内部回路に過大な電圧が印加されることがなく、内部回路の破壊を防止することができる。一方、通常動作時において誤動作しないためには、静電気保護回路のトリガー電圧及びホールド電圧を電源電圧よりも高く設定することが望ましい。
関連する技術として、特許文献1の図1及び図2には、第1電源端子と第2電源端子との間に縦積み接続された第1クランプ回路及び第2クランプ回路を備えるESD保護回路が開示されている。第1クランプ回路は、第1高電位側ノードにドレインが接続され、第1低電位側ノードにソース及びゲートが接続された第1保護トランジスターを有する。
第2クランプ回路は、第2高電位側ノードに一端が接続された抵抗素子と、第2低電位側ノードと抵抗素子の他端との間に設けられた容量素子と、抵抗素子と容量素子との接続点の電位に応じた論理値の制御信号を出力するインバーターと、第2高電位側ノードにドレインが接続され、第2低電位側ノードにソースが接続され、ゲート及びバックゲートに制御信号が供給される第2保護トランジスターとを有する。
ここで、第2クランプ回路の応答時間を決定する抵抗素子及び容量素子等は、RCタイマーとも呼ばれている。RCタイマーを有する2つのクランプ回路を縦積みにすることによってもホールド電圧を高く設定することができるが、RCタイマーの働きによってトリガー電圧が電源電圧よりも低くなり、通常動作時に放電電流が流れてしまうおそれがある。特許文献1の図1及び図2に示されているESD保護回路によれば、第1電源端子と第2電源端子との間に2つのクランプ回路を縦積みにしてホールド電圧を高く設定すると共に、通常動作時における放電電流の増大を抑制することが可能になる。
ただし、電源投入直後において、第1保護トランジスターのソース・ドレイン間電圧と第2保護トランジスターのソース・ドレイン間電圧とが異なる値を示す場合には、精度良く被保護回路の破壊を防止することができないおそれがある。さらに、第2保護トランジスターのソース・ドレイン間に、第1保護トランジスターのソース・ドレイン間に加わる電圧よりも高い電圧が加わるので、長時間の通常動作により、第2保護トランジスターが破壊又は劣化し易くなる。
そこで、特許文献1の図9に示されているように、第1クランプ回路及び第2クランプ回路に、同一の抵抗値を有する第1抵抗素子及び第2抵抗素子をそれぞれ並列に接続することも提案されている。第1抵抗素子に流れる電流は第1クランプ回路に流れるリーク電流よりも十分に大きく、第2抵抗素子に流れる電流は第2クランプ回路に流れるリーク電流よりも十分に大きい。それにより、第1保護トランジスターのソース・ドレイン間電圧と第2保護トランジスターのソース・ドレイン間電圧とが均等になり、被保護回路の破壊を精度良く防止することができると共に、第2保護トランジスターの破壊又は劣化を防ぐことができる。
特開2014−120547号公報(段落0005−0006、0082−0086、図1、図2、図9)
特許文献1の図1及び図2に示されているESD保護回路によれば、ホールド電圧を高く設定すると共に通常動作時における放電電流の増大を抑制することができるが、第2クランプ回路のRCタイマーが回路面積(チップサイズ)の増大を招いてしまう。また、特許文献1の図9に示されているように、第1クランプ回路及び第2クランプ回路に第1抵抗素子及び第2抵抗素子をそれぞれ並列に接続する場合には、回路面積がさらに増大してしまう。
そこで、上記の点に鑑み、本発明の第1の目的は、回路面積の大きいRCタイマーを設けることなく、ホールド電圧を高く設定すると共に、トリガー電圧を任意に設定することが可能な静電気保護回路を提供することである。また、本発明の第2の目的は、そのような静電気保護回路において直列に接続された複数の回路ブロックに抵抗素子を並列に接続することなく、電源投入直後における被保護回路の破壊を精度良く防止すると共に、長時間の通常動作における保護デバイスの破壊又は劣化を防ぐことである。さらに、本発明の第3の目的は、そのような静電気保護回路を内蔵した半導体集積回路装置、及び、そのような半導体集積回路装置を用いた電子機器等を提供することである。
以上の課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の第1の観点に係る静電気保護回路は、第1の端子に第1のノードを介して接続されると共に、第2の端子に第2のノードを介して接続された静電気保護回路であって、第1のノードと第2のノードとの間に直列に接続された複数の回路ブロックを備え、複数の回路ブロックの内の少なくとも1つの回路ブロックが、トリガー電圧を設定するツェナーダイオードを含み、第1のノードの電位が第2のノードの電位よりも高くなって当該回路ブロックの両端間の電圧がツェナーダイオードの降伏電圧に達したときに導通状態となる。
本発明の第1の観点によれば、複数の回路ブロックが直列に接続されるので、ホールド電圧を高く設定することが可能になる。また、少なくとも1つの回路ブロックが、トリガー電圧を設定するツェナーダイオードを含むので、イオンドーピングによってツェナーダイオードの降伏電圧を調整することにより、静電気保護回路のトリガー電圧を任意に設定することができる。従って、回路面積の大きいRCタイマーを設けることなく、ホールド電圧を高く設定すると共に、トリガー電圧を任意に設定することが可能な静電気保護回路を提供することができる。
特に、複数の回路ブロックにおけるリーク電流が比較的大きい場合には、通常動作時において複数の回路ブロックに印加される電圧の比率が、回路ブロックに流れるリーク電流によって決定される。それにより、静電気保護回路において直列に接続された複数の回路ブロックに抵抗素子を並列に接続することなく、電源投入直後における被保護回路の破壊を精度良く防止すると共に、長時間の通常動作における保護デバイスの破壊又は劣化を防ぐことができる。その結果、特許文献1の図9に示されている従来技術と比較して、RCタイマーや分圧のための抵抗素子が不要になるので、回路面積(チップサイズ)を小さくすることができる。
ここで、ツェナーダイオードを含む回路ブロックが、当該回路ブロックの一端に接続されたコレクター、及び、当該回路ブロックの他端に接続されたエミッターを有するバイポーラトランジスターと、バイポーラトランジスターのベースとエミッターとの間に接続された抵抗素子とをさらに含み、ツェナーダイオードが、バイポーラトランジスターのコレクターとベースとの間に接続され、第1のノードの電位が第2のノードの電位よりも高くなって当該回路ブロックの両端間の電圧が降伏電圧に達すると、抵抗素子又はバイポーラトランジスターのベースに電流を流すようにしても良い。
このように、ツェナーダイオード及び抵抗素子によってバイポーラトランジスターのベース電流を制御する構成とすることにより、トリガー電圧がホールド電圧よりも低く設定された回路ブロックを形成することも可能である。
あるいは、ツェナーダイオードを含む回路ブロックが、当該回路ブロックの一端に接続されたアノード、及び、当該回路ブロックの他端に接続されたカソードを有するサイリスターと、サイリスターのカソード及びアノードの内の一方とサイリスターのゲートとの間に接続された抵抗素子とをさらに含み、ツェナーダイオードが、サイリスターのカソード及びアノードの内の他方とサイリスターのゲートとの間に接続され、第1のノードの電位が第2のノードの電位よりも高くなって当該回路ブロックの両端間の電圧が降伏電圧に達すると、抵抗素子又はサイリスターのゲートに電流を流すようにしても良い。
サイリスターのホールド電圧はあまり大きくないので、イオンドーピングによってツェナーダイオードの降伏電圧を調整することにより、トリガー電圧がホールド電圧に近い電圧に設定された回路ブロックを形成することも可能である。
以上において、複数の回路ブロックの内の他の少なくとも1つの回路ブロックが、当該回路ブロックの一端に接続されたドレイン、及び、当該回路ブロックの他端に接続されたソース及びゲートを有し、第1のノードの電位が第2のノードの電位よりも高くなって当該回路ブロックの両端間の電圧がブレークダウン電圧に達すると放電電流を流すMOSトランジスターを含むようにしても良い。
ブレークダウン電圧が低いMOSトランジスターを用いる場合には、当該回路ブロックのトリガー電圧及びホールド電圧が相対的に低い特性となる。従って、ブレークダウン電圧が低いMOSトランジスターを用いることにより、電源電圧の仕様に合わせて静電気保護回路のトリガー電圧及びホールド電圧を木目細かく設定することができる。
あるいは、複数の回路ブロックの内の他の少なくとも1つの回路ブロックが、当該回路ブロックの一端に接続されたコレクター、及び、当該回路ブロックの他端に接続されたエミッターを有し、第1のノードの電位が第2のノードの電位よりも高くなって当該回路ブロックの両端間の電圧がブレークダウン電圧に達すると放電電流を流すバイポーラトランジスターを含むようにしても良い。
ブレークダウン電圧が低いバイポーラトランジスターを用いる場合には、当該回路ブロックのトリガー電圧及びホールド電圧が相対的に低い特性となる。従って、ブレークダウン電圧が低いバイポーラトランジスターを用いることにより、電源電圧の仕様に合わせて静電気保護回路のトリガー電圧及びホールド電圧を木目細かく設定することができる。
その場合に、MOSトランジスターのドレイン又はソース、又は、バイポーラトランジスターのコレクターにおいて、コンタクトが接触する部分を含む所定の領域がシリサイド化され、その他の領域がシリサイド化されていないことが望ましい。それにより、静電気保護回路の破壊電流を大きくすることができ、静電気耐量が向上する。
あるいは、複数の回路ブロックの内の他の少なくとも1つの回路ブロックが、当該回路ブロックの一端に接続されたアノード、及び、当該回路ブロックの他端に接続されたカソードを有するサイリスターと、サイリスターのカソード及びアノードの内の一方とサイリスターのゲートとの間に接続された抵抗素子と、サイリスターのカソード及びアノードの内の他方とサイリスターのゲートとの間に接続され、第1のノードの電位が第2のノードの電位よりも高くなって当該回路ブロックの両端間の電圧が第2の降伏電圧に達すると、抵抗素子又はサイリスターのゲートに電流を流すツェナーダイオードとを含むようにしても良い。
その場合には、イオンドーピングによって複数のツェナーダイオードの降伏電圧を調整することにより、トリガー電圧がホールド電圧に近い電圧に設定された回路ブロックを形成することも可能である。また、複数のツェナーダイオードに流れるリーク電流によって、通常動作時において複数の回路ブロックに印加される電圧の比率を設定することができる。
本発明の第2の観点に係る半導体集積回路装置は、上記いずれかの静電気保護回路を備える。本発明の第2の観点によれば、回路面積の大きいRCタイマーを設けることなく、ホールド電圧を高く設定すると共に、トリガー電圧を任意に設定することが可能な静電気保護回路を内蔵して、チップサイズの増大が抑制されて誤動作し難い高耐圧の半導体集積回路装置を提供することができる。
本発明の第3の観点に係る電子機器は、上記の半導体集積回路装置を備える。本発明の第3の観点によれば、チップサイズの増大が抑制されて誤動作し難い高耐圧の半導体集積回路装置を用いて、低コストで信頼性の高い電子機器を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る半導体集積回路装置の構成例を示す回路図。 本発明の一実施形態に係る半導体集積回路装置の構成例を示す回路図。 本発明の第1の実施形態に係る静電気保護回路の構成例を示す回路図。 図3に示す回路ブロックのI−V特性の例を示す図。 図3に示す静電気保護回路のI−V特性の例を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る静電気保護回路の構成例を示す回路図。 図6に示すNチャネルMOSトランジスターの第1のレイアウト例を示す図。 図6に示すNチャネルMOSトランジスターの第2のレイアウト例を示す図。 図6に示すNチャネルMOSトランジスターのI−V特性の例を示す図。 図6に示す静電気保護回路のI−V特性の第1の例を示す図。 図6に示す静電気保護回路の通常動作における等価回路を示す回路図。 図11に示す等価回路のI−V特性の例を示す図。 本発明の第3の実施形態において用いられる回路ブロックを示す回路図。 図13に示すNPNバイポーラトランジスターのレイアウト例を示す図。 ツェナートリガー・バイポーラトランジスターのI−V特性の例を示す図。 ツェナートリガー・バイポーラトランジスターにおける放電経路を示す図。 図6に示す静電気保護回路のI−V特性の第2の例を示す図。 本発明の第5の実施形態に係る静電気保護回路の構成例を示す回路図。 第5の実施形態の変形例において用いられる回路ブロックを示す回路図。 図18に示すPチャネルトランジスターのI−V特性の例を示す図。 図18に示すPチャネルトランジスターの等価回路における放電経路を示す図。 図18に示す静電気保護回路のI−V特性の例を示す図。 本発明の第6の実施形態に係る静電気保護回路の構成例を示す回路図。 第6の実施形態の変形例において用いられる回路ブロックを示す回路図。 図23に示すツェナートリガー・サイリスターのI−V特性の例を示す図。 図23に示す静電気保護回路のI−V特性の例を示す図。 本発明の第7の実施形態に係る静電気保護回路の構成例を示す回路図。 本発明の第8の実施形態において用いられる回路ブロックを示す回路図。 本発明の一実施形態に係る電子機器の構成例を示すブロック図。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、重複する説明を省略する。
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る半導体集積回路装置の構成例を示す回路図である。この半導体集積回路装置は、電源端子P1及びP2と、信号端子P3と、ダイオード1及び2と、電源配線3及び4と、本発明のいずれかの実施形態に係る静電気保護回路10と、内部回路20とを含んでいる。電源配線3及び4の各々は、抵抗成分を有している。また、内部回路20は、PチャネルMOSトランジスターQP20と、NチャネルMOSトランジスターQN20とを含んでいる。
図1及び図2においては、信号端子P3が内部回路20の出力側(トランジスターQP20及びQN20のドレイン)に接続されているが、信号端子P3は、内部回路20の入力側(トランジスターQP20及びQN20のゲート)に接続されても良い。いずれにしても、静電気保護回路10の動作仕様は、内部回路20のトランジスターのゲート破壊電圧によって主に決定される。
例えば、静電気保護回路10は、高電位側の電源電位VDDが供給される電源端子P1と低電位側の電源電位VSSが供給される電源端子P2との間に接続されても良い。また、静電気保護回路10は、電源端子P1と信号端子P3との間に接続されても良いし、信号端子P3と電源端子P2との間に接続されても良い。以下の実施形態においては、一例として、図1及び図2に示すように、静電気保護回路10が、電源端子P1にノードN1を介して接続されると共に、電源端子P2にノードN2を介して接続される場合について説明する。
静電気の放電等によって電源端子P2に正の電荷が印加されると、正の電荷がダイオード2を介して信号端子P3に放出され、又は、ダイオード2及び1を介して電源端子P1に放出されるので、内部回路20に過大な電圧が印加されることがなく、内部回路20の破壊を防止することができる。従って、問題となるのは、ダイオード1及び2の内の少なくとも一方に逆電圧が印加される場合である。
図1には、静電気の放電等によって信号端子P3に正の電荷が印加される一方、電源端子P2が接地されている場合の放電経路が示されている。静電気の放電等によって、サージ電流IESDが、ダイオード1、電源配線3、静電気保護回路10、及び、電源配線4の経路で流れる。
放電動作において、逆電圧が印加されるダイオード2と並列に接続されたトランジスターQN20のドレイン・ソース間電圧が、トランジスターQN20が破壊に至る破壊電圧VDMGよりも小さければ、静電気保護回路10が内部回路20を保護することができる。そのためには、次式(1)を満たす必要がある。
+V+VPC<VDMG ・・・(1)
ここで、Vはダイオード1の順方向電圧であり、Vは電源配線3の抵抗成分にサージ電流IESDが流れた際に発生する電圧であり、VPCは静電気保護回路10にサージ電流IESDが流れた際に発生する電圧である。
また、図2には、静電気の放電等によって信号端子P3に負の電荷が印加される一方、電源端子P1が接地されている場合の放電経路が示されている。静電気の放電等によって、サージ電流IESDが、電源配線3、静電気保護回路10、電源配線4、及び、ダイオード2の経路で流れる。
放電動作において、逆電圧が印加されるダイオード1と並列に接続されたトランジスターQP20のソース・ドレイン間電圧が、トランジスターQP20が破壊に至る破壊電圧VDMGよりも小さければ、静電気保護回路10が内部回路20を保護することができる。そのためには、次式(2)を満たす必要がある。
+V+VPC<VDMG ・・・(2)
ここで、Vはダイオード2の順方向電圧であり、Vは電源配線4の抵抗成分にサージ電流IESDが流れた際に発生する電圧であり、VPCは静電気保護回路10にサージ電流IESDが流れた際に発生する電圧である。
式(1)及び式(2)から分かるように、図1に示す場合と図2に示す場合とにおいて、内部回路20を保護するための条件は、同じ式で表すことができる。即ち、放電経路上のデバイスに発生する電圧の総和が、内部回路20の素子が破壊に至る破壊電圧VDMGよりも小さいことが、内部回路20を保護するための条件となる。そのような静電気保護回路10を設けることにより、各種の半導体集積回路装置において、静電気の放電等による内部回路20の破壊を防止することができる。
<第1の実施形態>
図3は、本発明の第1の実施形態に係る静電気保護回路の構成例を示す回路図である。図3に示すように、第1の実施形態に係る静電気保護回路は、ノードN1とノードN2との間に直列に接続された複数の回路ブロック(例えば、放電回路又はクランプ回路)を含んでいる。複数の回路ブロックを直列に接続することにより、ホールド電圧を高く設定することが可能になる。
複数の回路ブロックの内の少なくとも1つの回路ブロックは、トリガー電圧を設定するツェナーダイオードを含み、ノードN1の電位がノードN2の電位よりも高くなって回路ブロックの両端間の電圧がツェナーダイオードの降伏電圧に達したときに導通状態となる。さらに、複数の回路ブロックを直列に接続することにより、静電気保護回路のトリガー電圧及びホールド電圧が設定される。
図3には、一例として、ノードN1とノードN2との間に直列に接続された2つの回路ブロック11及び12が示されているが、3つ以上の回路ブロックを直列に接続しても良い。ここで、回路ブロック11は、NPNバイポーラトランジスターQC11と、抵抗素子R11と、ツェナーダイオードZD11とを含んでいる。トランジスターQC11は、回路ブロック11の一端(ノードN1)に接続されたコレクターと、回路ブロック11の他端(ノードN3)に接続されたエミッターとを有している。
抵抗素子R11は、トランジスターQC11のベースとエミッターとの間に接続されている。ツェナーダイオードZD11は、トランジスターQC11のコレクターとベースとの間に接続されており、トランジスターQC11のコレクターに接続されたカソードと、トランジスターQC11のベースに接続されたアノードとを有している。
ツェナーダイオードZD11は、ノードN1の電位がノードN2の電位よりも高くなって回路ブロック11の両端間の電圧が降伏電圧(回路ブロック11のトリガー電圧)に達すると、抵抗素子R11又はトランジスターQC11のベースに電流を流す。即ち、抵抗素子R11に電流が流れると共に、トランジスターQC11のベース・エミッター間電圧が閾値電圧以上になると、トランジスターQC11のベースにも電流が流れる。トランジスターQC11のベースに電流が流れると、トランジスターQC11がオン状態となって、ノードN1からノードN3に電流を流すので、ノードN1とノードN3との間の電圧がクランプされる。本願においては、回路ブロック11のような構成を、ツェナートリガー・バイポーラトランジスターという。
同様に、回路ブロック12は、NPNバイポーラトランジスターQC12と、抵抗素子R12と、ツェナーダイオードZD12とを含んでいる。トランジスターQC12は、回路ブロック12の一端(ノードN3)に接続されたコレクターと、回路ブロック12の他端(ノードN2)に接続されたエミッターとを有している。
抵抗素子R12は、トランジスターQC12のベースとエミッターとの間に接続されている。ツェナーダイオードZD12は、トランジスターQC12のコレクターとベースとの間に接続されており、トランジスターQC12のコレクターに接続されたカソードと、トランジスターQC12のベースに接続されたアノードとを有している。
ツェナーダイオードZD12は、ノードN1の電位がノードN2の電位よりも高くなって回路ブロック12の両端間の電圧が降伏電圧(回路ブロック12のトリガー電圧)に達すると、抵抗素子R12又はトランジスターQC12のベースに電流を流す。即ち、抵抗素子R12に電流が流れると共に、トランジスターQC12のベース・エミッター間電圧が閾値電圧以上になると、トランジスターQC12のベースにも電流が流れる。トランジスターQC12のベースに電流が流れると、トランジスターQC12がオン状態となって、ノードN3からノードN2に電流を流すので、ノードN3とノードN2との間の電圧がクランプされる。
ここで、トランジスターQC11及びQC12の各々は、ラテラルバイポーラトランジスターでも良く、P型半導体基板(例えば、シリコン基板)内に設けられたPウェルに形成され、P型半導体基板及びノードN2に低電位側の電源電位VSSが供給されるものとする。その場合に、トランジスターQC12のエミッターはノードN2に接続されているので、トランジスターQC12を形成するために、一般的なツインウェル構造を用いることができる。例えば、回路ブロック12のNPNバイポーラトランジスターQC12及びツェナーダイオードZD12は、ツインウェル構造のPウェルに形成される。また、Pウェルの抵抗成分によって、抵抗素子R12が構成される。ツインウェル構造のPウェルに形成されたNPNラテラルバイポーラトランジスターを用いた静電気保護回路は、特開2001−345421号公報の図1等に記載されている。
一方、トランジスターQC11のエミッターはノードN2から電気的に分離する必要があるので、トランジスターQC11を形成するためには、トリプルウェル構造が用いられる。トリプルウェル構造とは、例えば、P型半導体基板内にN型の埋め込み拡散層を形成し、さらにその上にPウェルを形成して構成される3層構造のことである。例えば、回路ブロック11のNPNバイポーラトランジスターQC11及びツェナーダイオードZD11は、トリプルウェル構造のPウェルに形成される。また、Pウェルの抵抗成分によって、抵抗素子R11が構成される。
図4は、図3に示す回路ブロックのI−V特性の例を示す図である。図4において、横軸は、電圧(V)を表しており、縦軸は、電流(A)を表している。図3に示す回路ブロック11及び12において、ツェナーダイオードZD11及びZD12の降伏電圧がそれぞれの回路ブロック11及び12のホールド電圧に近い電圧になるように、ツェナーダイオードZD11及びZD12がイオンドーピングされている。
例えば、図3に示す回路ブロック11において、ノードN1の電位がノードN2の電位よりも高くなって回路ブロック11の両端間の電圧がツェナーダイオードZD11の降伏電圧に達すると、ツェナーダイオードZD11がトランジスターQC11のベースに電流を流す。それにより、トランジスターQC11がオン状態となって、ノードN1からノードN3に電流を流すので、ノードN1とノードN3との間の電圧がホールド電圧にクランプされる。その後、ノードN1からノードN3に流れる電流が増加しても、回路ブロック11の両端間の電圧の上昇は抑制される。
図5は、図3に示す静電気保護回路のI−V特性の例を示す図である。図5において、横軸は、電圧(V)を表しており、縦軸は、電流(A)を表している。また、V11は、回路ブロック11の両端間の電圧を表しており、V12は、回路ブロック12の両端間の電圧を表している。
図4と図5とを比較すると、複数の回路ブロックが直列に接続されて構成される静電気保護回路のトリガー電圧は、個々の回路ブロックのトリガー電圧の和になることが分かる。また、複数の回路ブロックが直列に接続されて構成される静電気保護回路のホールド電圧は、個々の回路ブロックのホールド電圧の和になることが分かる。
図3に示す回路ブロック11及び12の各々においては、ツェナーダイオードの降伏電圧が回路ブロックのホールド電圧に近い電圧になるようにツェナーダイオードがイオンドーピングされているので、回路ブロック11及び12が直列に接続されても、静電気保護回路のトリガー電圧がホールド電圧に近い電圧になるという関係が保たれる。
また、ツェナーダイオードZD11及びZD12のPN接合部においては、P型の不純物拡散領域及びN型の不純物拡散領域の両方の不純物濃度が高いので、電位分離のために形成されるPN接合部(Pウェル又はNウェル)と比較してリーク電流が1桁以上大きい(例えば、1nA〜10nA)。従って、通常動作時において回路ブロック11及び12に印加される電圧の比率が、ツェナーダイオードZD11及びZD12に流れるリーク電流によって決定される。
それにより、静電気保護回路において直列に接続された複数の回路ブロック11及び12に抵抗素子を並列に接続することなく、電源投入直後における被保護回路の破壊を精度良く防止すると共に、長時間の通常動作における保護デバイスの破壊又は劣化を防ぐことができる。その結果、特許文献1の図9に示されている従来技術と比較して、RCタイマーや分圧のための抵抗素子が不要になるので、回路面積(チップサイズ)を小さくすることができる。
<第2の実施形態>
図6は、本発明の第2の実施形態に係る静電気保護回路の構成例を示す回路図である。第2の実施形態においては、図3に示す第1の実施形態に係る静電気保護回路において、回路ブロック11の替りに、回路ブロック13及び14が設けられている。その他の点に関しては、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様でも良い。
図6に示すように、第2の実施形態に係る静電気保護回路は、ノードN1とノードN2との間に直列に接続された回路ブロック13、14、及び、12を含んでいる。図6に示すのは一例であり、回路ブロックの数や接続順序は任意である。例えば、ノードN1側から、回路ブロック13、回路ブロック12、回路ブロック14の順序で、それらの回路ブロックを接続しても良い。
回路ブロック13は、ゲートがソースに接続されたNチャネルMOSトランジスターQN13を含んでいる。トランジスターQN13は、回路ブロック13の一端(ノードN1)に接続されたドレインと、回路ブロック13の他端(ノードN3)に接続されたソース及びゲートとを有し、ノードN1の電位がノードN2の電位よりも高くなって回路ブロック13の両端間の電圧がブレークダウン電圧に達すると放電電流を流す。
同様に、回路ブロック14は、ゲートがソースに接続されたNチャネルMOSトランジスターQN14を含んでいる。トランジスターQN14は、回路ブロック14の一端(ノードN3)に接続されたドレインと、回路ブロック14の他端(ノードN4)に接続されたソース及びゲートとを有し、ノードN1の電位がノードN2の電位よりも高くなって回路ブロック14の両端間の電圧がブレークダウン電圧に達すると放電電流を流す。
トランジスターQN13及びQN14のソース及びバックゲート(Pウェル)をノードN2から電気的に分離する場合に、トランジスターQN13及びQN14を形成するためには、トリプルウェル構造が用いられる。
また、トランジスターQN13及びQN14としては、リーク電流が比較的大きいが、回路ブロック12のツェナートリガー・バイポーラトランジスターよりはリーク電流が小さいトランジスターが用いられる。トランジスターQN13及びQN14のPN接合部は、PウェルとN不純物拡散領域とで構成されるのに対し、ツェナーダイオードのPN接合部は、P不純物拡散領域とN不純物拡散領域とで構成されるので、ツェナートリガー・バイポーラトランジスターの方がリーク電流は大きい。
従って、通常動作時において回路ブロック13、14、及び、12に印加される電圧の比率が、それらの回路ブロックに流れるリーク電流によって決定される。それにより、それらの回路ブロックに抵抗素子を並列に接続することなく、電源投入直後における被保護回路の破壊を精度良く防止すると共に、長時間の通常動作における保護デバイスの破壊又は劣化を防ぐことができる。その結果、特許文献1の図9に示されている従来技術と比較して、RCタイマーや分圧のための抵抗素子が不要になるので、回路面積(チップサイズ)を小さくすることができる。
図7は、図6に示すNチャネルMOSトランジスターの第1のレイアウト例を示す図である。図7(A)は、平面図であり、図7(B)は、図7(A)に示すB−Bにおける断面図である。
図7に示すように、Pウェル30内に、NチャネルMOSトランジスターのドレインとなるN不純物拡散領域32と、ソースとなるN不純物拡散領域33及び34と、Pウェル30に電位を与えるためのP不純物拡散領域35とが形成されている。また、Pウェル30上には、ゲート絶縁膜(図示せず)を介して、ポリシリコン等のゲート電極36及び37が形成されている。図7には、2つのゲート電極36及び37が示されているが、3つ以上のゲート電極を設けるようにしても良い。
不純物拡散領域32〜35には、それぞれのコンタクト42〜45が電気的に接続されている。NチャネルMOSトランジスターのドレイン及びソースとなるN不純物拡散領域32〜34において、コンタクト42〜44が接触する部分を含む所定の領域32a〜34aがシリサイド化され、その他の領域38がシリサイド化されていない。また、P不純物拡散領域35において、コンタクト45が接触する部分を含む領域35aがシリサイド化されている。
トランジスター等の放電素子の不純物拡散領域上にシリサイド層が存在する場合には、非常に低い印加電圧でその放電素子が破壊されることが分かっている。剥離解析結果において、破壊されたMOSトランジスターのゲート電極近傍にノッチ状の電流の流れた痕跡があったことから、そこに局所的な電流集中が発生したことが破壊原因であると考えられる。局所的な電流集中が発生し易い理由として、サリサイド技術による不純物拡散領域の低抵抗化が挙げられる。
例えば、NチャネルMOSトランジスターに逆方向電圧が印加される場合に、パッド(端子)から注入された電荷は、ドレイン上のコンタクトからN不純物拡散領域に注入され、N不純物拡散領域とPウェル(チャネル領域)とのジャンクションでアバランシェ降伏(電子なだれ)を引き起こす。そして、チャネル領域内に流れ出した電荷により、チャネル電位とソース電位(基準電位)との間に、ダイオードの順方向電流が流れるのに必要な電位差が生じ、ドレイン−チャネル−ソースで形成される寄生バイポーラトランジスターが作動して、印加電圧をクランプした状態で放電が行われる。
放電素子としてのNチャネルMOSトランジスターの不純物拡散領域上にシリサイド層が存在しない場合には、不純物拡散領域の比抵抗が大きいので、ドレイン上のコンタクトからゲート電極に向けて、一点に集中することなく均一な放電が行われて、放電素子が破壊され難くなる。そこで、本実施形態においては、図7に示すように、NチャネルMOSトランジスターのドレイン及びソースとなるN不純物拡散領域32〜34において、シリサイド化されていない領域38が設けられている。それにより、静電気保護回路の破壊電流を大きくすることができ、静電気耐量が向上する。
図8は、図6に示すNチャネルMOSトランジスターの第2のレイアウト例を示す図である。図8(A)は、平面図であり、図8(B)は、図8(A)に示すB−Bにおける断面図である。第2のレイアウト例においては、図7に示す第1のレイアウト例におけるドレインとソースの位置が逆になっている。
図8に示すように、Pウェル30内に、NチャネルMOSトランジスターのドレインとなるN不純物拡散領域31及び32と、ソースとなるN不純物拡散領域33と、Pウェル30に電位を与えるためのP不純物拡散領域35とが形成されている。また、Pウェル30上には、ゲート絶縁膜(図示せず)を介して、ポリシリコン等のゲート電極36及び37が形成されている。
不純物拡散領域31〜33及び35には、それぞれのコンタクト41〜43及び45が電気的に接続されている。NチャネルMOSトランジスターのドレイン及びソースとなるN不純物拡散領域31〜33において、コンタクト41〜43が接触する部分を含む所定の領域31a〜33aがシリサイド化され、その他の領域38がシリサイド化されていない。第2のレイアウト例におけるように、ドレインを外側に配置すると、Pウェルとドレインとの間に形成されるダイオードも放電経路となり、NチャネルMOSトランジスターのオン抵抗が下がる方向に作用する。
図9は、図6に示すNチャネルMOSトランジスターのI−V特性の例を示す図である。図9において、横軸は、電圧(V)を表しており、縦軸は、電流(A)を表している。例えば、図6に示す回路ブロック13において、ノードN1の電位がノードN2の電位よりも高くなって回路ブロック13の両端間の電圧がトランジスターQN13のブレークダウン電圧(回路ブロック13のトリガー電圧)に達すると、トランジスターQN13が、ノードN1からノードN3に電流を流す。それにより、ノードN1とノードN3との間の電圧がホールド電圧にクランプされる。その後、ノードN1からノードN3に流れる電流が増加しても、回路ブロック11の両端間の電圧の上昇は抑制される。
図10は、図6に示す静電気保護回路のI−V特性の第1の例を示す図である。図10において、横軸は、電圧(V)を表しており、縦軸は、電流(A)を表している。図10に示すように、図6に示す静電気保護回路の両端間電圧は、回路ブロック12の両端間電圧V12に、回路ブロック13の両端間電圧V13及び回路ブロック14の両端間電圧V14を足し合わせたものとなる。
図6に示す静電気保護回路は、NチャネルMOSトランジスター2段分のブレークダウン電圧よりも小さい電圧範囲で使用されることが望ましい。それにより、電源投入直後や長時間の通常動作において、NチャネルMOSトランジスターのドレイン・ソース間電圧は、それぞれの動作最大電圧以下となる。
回路ブロック13又は14において、ブレークダウン電圧が低いMOSトランジスターを用いる場合には、回路ブロック13又は14のトリガー電圧及びホールド電圧が相対的に低い特性となる。従って、ブレークダウン電圧が低いMOSトランジスターを用いることにより、図3に示す静電気保護回路と比較して、電源電圧の仕様に合わせて静電気保護回路のトリガー電圧及びホールド電圧を木目細かく設定することができる。
以下においては、一例として、回路ブロック12〜14に同じ電圧が印加された場合に、回路ブロック12のリーク電流が、回路ブロック13及び14の各々のリーク電流よりも10倍大きい場合について説明する。なお、説明を簡単にするために、リーク電流は電源電圧に対して線形であるものと仮定する。
図11は、図6に示す静電気保護回路の通常動作における等価回路を示す回路図である。図11において、抵抗R1は、直列接続されたトランジスターQN13及びQN14を表しており、抵抗値10Rを有する。また、抵抗R2は、回路ブロック12のツェナートリガー・バイポーラトランジスターを表しており、抵抗値Rを有する。
図12は、図11に示す等価回路のI−V特性の例を示す図である。図12において、横軸は、抵抗R1の両端に印加される電圧(V)を表しており、縦軸は、抵抗R1又はR2に流れるリーク電流(任意単位)を表している。また、実線は抵抗R1の特性を示しており、破線は抵抗R2の特性を示している。直列接続された抵抗R1及びR2に印加される電圧の合計は、一定値(動作最大電圧)である。
図12において、抵抗R1の両端間に14Vの電圧が印加されたときに流れるリーク電流は1であり、抵抗R2の両端間に14Vの電圧が印加されたときに流れるリーク電流は10である。抵抗R1及びR2は直列に接続されているので、抵抗R1に流れるリーク電流と抵抗R2に流れるリーク電流とが等しいという条件から、○印で示されている点が動作点となる。
従って、抵抗R1の両端間に印加される電圧は、直列接続されたトランジスターQN13及びQN14の動作最大電圧以下となる。トランジスターQN13及びQN14の特性は同じであるので、各々のトランジスターのドレイン・ソース間に印加される電圧は、動作最大電圧の2分の1以下となる。各々のトランジスターの動作最大電圧を7Vと仮定すると、通常動作において、トランジスターQN13及びQN14のドレイン・ソース間電圧がそれぞれの動作最大電圧を超えることはなく、トランジスターQN13及びQN14は、特性の劣化や破壊には至らない。
<第3の実施形態>
図13は、本発明の第3の実施形態において用いられる回路ブロックの構成例を示す回路図である。第3の実施形態においては、図6に示す第2の実施形態に係る静電気保護回路において、回路ブロック13又は14の替りに、図13に示す回路ブロック15が用いられる。その他の点に関しては、第3の実施形態は、第2の実施形態と同様でも良い。
図13に示すように、回路ブロック15は、NPNバイポーラトランジスターQC15と、抵抗素子R15とを含んでいる。トランジスターQC15は、回路ブロック15の一端(ノードNA)に接続されたコレクターと、回路ブロック15の他端(ノードNB)に接続されたエミッターとを有している。また、抵抗素子R15は、トランジスターQC15のベースとエミッターとの間に接続されている。トランジスターQC15は、ノードN1の電位がノードN2の電位よりも高くなって回路ブロック15の両端間の電圧がブレークダウン電圧に達すると放電電流を流す。
回路ブロック15において、ブレークダウン電圧が低いバイポーラトランジスターQC15を用いる場合には、回路ブロック15のトリガー電圧及びホールド電圧が相対的に低い特性となる。従って、ブレークダウン電圧が低いバイポーラトランジスターQC15を用いることにより、図3に示す静電気保護回路と比較して、電源電圧の仕様に合わせて静電気保護回路のトリガー電圧及びホールド電圧を木目細かく設定することができる。
図14は、図13に示すNPNバイポーラトランジスターのレイアウト例を示す図である。図14(A)は、平面図であり、図14(B)は、図14(A)に示すB−Bにおける断面図である。
図14に示すように、NPNバイポーラトランジスターのベースとなるPウェル50内に、コレクターとなるN不純物拡散領域51と、エミッターとなるN不純物拡散領域52及び53と、Pウェル50に電位を与えるためのP不純物拡散領域54とが形成されている。また、Pウェル50の抵抗成分によって、NPNバイポーラトランジスターのベースとエミッターとの間に接続される抵抗素子が構成される。
不純物拡散領域51〜54には、それぞれのコンタクト61〜64が電気的に接続されている。NPNバイポーラトランジスターのコレクターとなるN不純物拡散領域51において、コンタクト61が接触する部分を含む所定の領域51aがシリサイド化され、その他の領域55がシリサイド化されていない。
また、NPNバイポーラトランジスターのエミッターとなるN不純物拡散領域52及び53において、コンタクト62及び63が接触する部分を含む領域52a及び53aがシリサイド化され、P不純物拡散領域54において、コンタクト64が接触する部分を含む領域54aがシリサイド化されている。
放電素子としてのNPNバイポーラトランジスターの不純物拡散領域上にシリサイド層が存在しない場合には、不純物拡散領域の抵抗値が大きいので、コレクター上のコンタクトからエミッターに向けて、一点に集中することなく均一な放電が行われることにより、放電素子が破壊され難くなる。そこで、本実施形態においては、図14に示すように、NPNバイポーラトランジスターのコレクターとなるN不純物拡散領域51において、シリサイド化されていない領域55が設けられている。それにより、静電気保護回路の破壊電流を大きくすることができ、静電気耐量が向上する。
<第4の実施形態>
第4の実施形態においては、図6に示す第2の実施形態に係る静電気保護回路において、回路ブロック12のツェナートリガー・バイポーラトランジスターのトリガー電圧がホールド電圧よりも低く設定されている。その他の点に関しては、第4の実施形態は、第2の実施形態と同様でも良い。
図15は、図6に示すツェナートリガー・バイポーラトランジスターのI−V特性の第2の例を示す図である。図15において、横軸は、電圧(V)を表しており、縦軸は、電流(A)を表している。図16は、図6に示すツェナートリガー・バイポーラトランジスターにおける放電経路を示す図である。図16(A)は、図15に示す電圧範囲VAにおける放電経路を示しており、図16(B)は、図15に示す電圧範囲VBにおける放電経路を示している。
図15に示すように、ノードN1の電位がノードN2の電位よりも高くなって回路ブロック12の両端間の電圧がツェナーダイオードZD12の降伏電圧(トリガー電圧)に達すると、ツェナーダイオードZD12に電流が流れる。ただし、電圧範囲VAにおいては、図16(A)に示すように、主に抵抗素子R12に電流が流れて、トランジスターQC12のベースには殆ど電流が流れないので、トランジスターQC12はオフ状態となっている。一方、回路ブロック12の両端間の電圧がホールド電圧に達した以降の電圧範囲VBにおいては、図16(B)に示すように、トランジスターQC12のベースにも電流が流れて、トランジスターQC12がオン状態となる。
図6に示すツェナートリガー・バイポーラトランジスターにおいて、ツェナーダイオードZD12の降伏電圧は、イオンドーピングによって調整することができる。従って、ツェナーダイオードZD12及び抵抗素子R12によってバイポーラトランジスターQC12のベース電流を制御する構成とすることにより、トリガー電圧がホールド電圧よりも低く設定された回路ブロックを形成することも可能である。
図17は、図6に示す静電気保護回路のI−V特性の第2の例を示す図である。図17において、横軸は、電圧(V)を表しており、縦軸は、電流(A)を表している。図17に示すように、図6に示す静電気保護回路の両端間電圧は、回路ブロック12の両端間電圧V12に、回路ブロック13の両端間電圧V13及び回路ブロック14の両端間電圧V14を足し合わせたものとなる。
第4の実施形態によれば、イオンドーピングによって回路ブロック12のツェナーダイオードZD12の降伏電圧を調整することにより、静電気保護回路全体のトリガー電圧をホールド電圧に近い電圧に設定することができる。
<第5の実施形態>
図18は、本発明の第5の実施形態に係る静電気保護回路の構成例を示す回路図である。第5の実施形態においては、図6に示す第2の実施形態に係る静電気保護回路において、回路ブロック13及び14の替りに、回路ブロック16及び17が設けられている。その他の点に関しては、第5の実施形態は、第2の実施形態と同様でも良い。
図18に示すように、第5の実施形態に係る静電気保護回路は、ノードN1とノードN2との間に直列に接続された回路ブロック16、17、及び、12を含んでいる。図18に示すのは一例であり、回路ブロックの数や接続順序は任意である。例えば、ノードN1側から、回路ブロック16、回路ブロック12、回路ブロック17の順序で、それらの回路ブロックを接続しても良い。
回路ブロック16は、ゲートがソースに接続されたPチャネルMOSトランジスターQP16を含んでいる。トランジスターQP16は、回路ブロック16の一端(ノードN1)に接続されたソース及びゲートと、回路ブロック16の他端(ノードN3)に接続されたドレインとを有し、ノードN1の電位がノードN2の電位よりも高くなって回路ブロック16の両端間の電圧がブレークダウン電圧に達すると放電電流を流す。
同様に、回路ブロック17は、ゲートがソースに接続されたPチャネルMOSトランジスターQP17を含んでいる。トランジスターQP17は、回路ブロック17の一端(ノードN3)に接続されたソース及びゲートと、回路ブロック17の他端(ノードN4)に接続されたドレインとを有し、ノードN1の電位がノードN2の電位よりも高くなって回路ブロック17の両端間の電圧がブレークダウン電圧に達すると放電電流を流す。
本実施形態におけるように、回路ブロック16及び17がPチャネルMOSトランジスターで構成される場合には、P型半導体基板内に設けられたNウェルにPチャネルMOSトランジスターを形成すれば良いので、トリプルウェル構造を用いる必要はなく、ツインウェル構造を用いてPチャネルMOSトランジスターを形成することができる。その結果、半導体製造プロセスのコストを上昇させることなく、本発明に係る静電気保護回路を実現することが可能になる。
あるいは、第5の実施形態の変形例として、図18に示す第5の実施形態に係る静電気保護回路において、回路ブロック16又は17の替りに、図19に示す回路ブロック18を設けても良い。
図19は、本発明の第5の実施形態の変形例において用いられる回路ブロックの構成例を示す回路図である。図19に示すように、回路ブロック18は、PNPバイポーラトランジスターQA18と、抵抗素子R18とを含んでいる。
トランジスターQA18は、回路ブロック18の一端(ノードNA)に接続されたエミッターと、回路ブロック18の他端(ノードNB)に接続されたコレクターとを有している。また、抵抗素子R18は、トランジスターQA18のベースとエミッターとの間に接続されている。トランジスターQA18は、ノードN1の電位がノードN2の電位よりも高くなって回路ブロック18の両端間の電圧がブレークダウン電圧に達すると放電電流を流す。
図20は、図18に示すPチャネルトランジスターのI−V特性の例を示す図である。図20において、横軸は、電圧(V)を表しており、縦軸は、電流(A)を表している。図21は、図18に示すPチャネルトランジスターの等価回路における放電経路を示す図である。図21(A)は、図20に示す電圧範囲VAにおける放電経路を示しており、図21(B)は、図20に示す電圧範囲VBにおける放電経路を示している。
以下においては、一例として、回路ブロック16のトランジスターQP16について説明する。図21に示すように、トランジスターQP16の等価回路は、寄生PNPバイポーラトランジスターQA16と、Nウェルの抵抗成分で形成される抵抗素子R16とを含んでいる。
図20に示すように、ノードN1の電位がノードN2の電位よりも高くなって回路ブロック16の両端間の電圧がトランジスターQP16のブレークダウン電圧(トリガー電圧)に達すると、トランジスターQP16に電流が流れる。ただし、電圧範囲VAにおいては、図21(A)に示すように、抵抗素子R16を介して寄生トランジスターQA16のベースに電流が流れているものの、トランジスターQP16がスナップバック状態には至っていない。
回路ブロック16の両端間の電圧がホールド電圧に達した以降の電圧範囲VBにおいては、図21(B)に示すように、寄生トランジスターQA16のエミッターからベース及びコレクターに電流が流れて、寄生トランジスターQA16がオン状態となる。それにより、トランジスターQP16がスナップバック状態となっている。
図22は、図18に示す静電気保護回路のI−V特性の例を示す図である。図22において、横軸は、電圧(V)を表しており、縦軸は、電流(A)を表している。回路ブロック12の特性は、図4に示す特性と同様である。図22に示すように、図18に示す静電気保護回路の両端間電圧は、回路ブロック12の両端間電圧V12に、回路ブロック16の両端間電圧V16及び回路ブロック17の両端間電圧V17を足し合わせたものとなる。第5の実施形態においては、静電気保護回路のトリガー電圧がホールド電圧よりも低く設定されている。従って、トリガー電圧が電源電圧よりも高くなるように静電気保護回路を使用すれば良い。
<第6の実施形態>
第5の実施形態において用いられる回路ブロック12のバイポーラトランジスターは、サイリスターと比較してホールド電圧が高く、それに対して、ツェナーダイオードの降伏電圧を上げることには限界がある。即ち、イオンドーピングされていないバイポーラトランジスターよりもツェナーダイオードの降伏電圧を高くすることはできない。そこで、第6の実施形態においては、バイポーラトランジスターの替りにサイリスターが用いられる。
図23は、本発明の第6の実施形態に係る静電気保護回路の構成例を示す回路図である。第6の実施形態においては、図18に示す第5の実施形態に係る静電気保護回路において、回路ブロック12の替りに、回路ブロック19が設けられている。その他の点に関しては、第6の実施形態は、第5の実施形態と同様でも良い。
図23に示すように、第6の実施形態に係る静電気保護回路は、ノードN1とノードN2との間に直列に接続された回路ブロック16、17、及び、19を含んでいる。図23に示すのは一例であり、回路ブロックの数や接続順序は任意である。例えば、ノードN1側から、回路ブロック16、回路ブロック19、回路ブロック17の順序で、それらの回路ブロックを接続しても良い。
回路ブロック19は、サイリスターTH19と、抵抗素子R19と、ツェナーダイオードZD19とを含んでいる。サイリスターTH19は、PNPバイポーラトランジスターQA19と、NPNバイポーラトランジスターQC19とで構成される。ここで、トランジスターQA19のエミッターがサイリスターTH19のアノードに相当し、トランジスターQC19のエミッターがサイリスターTH19のカソードに相当し、トランジスターQC19のベースがサイリスターTH19のPゲートに相当する。
トランジスターQA19のエミッター及びベースは、回路ブロック19の一端(ノードN4)に接続されている。また、トランジスターQC19のコレクターは、回路ブロック19の一端(ノードN4)に接続されており、エミッターは、回路ブロック19の他端(ノードN2)に接続されており、ベースは、トランジスターQA19のコレクターに接続されている。
抵抗素子R19は、トランジスターQC19のエミッターとベースとの間に接続されている。ツェナーダイオードZD19は、トランジスターQA19のエミッターとトランジスターQC19のベースとの間に接続されており、トランジスターQA19のエミッターに接続されたカソードと、トランジスターQC19のベースに接続されたアノードとを有している。
ツェナーダイオードZD19は、ノードN1の電位がノードN2の電位よりも高くなって回路ブロック19の両端間の電圧が降伏電圧に達すると、抵抗素子R19又はトランジスターQC19のベースに電流を流す。即ち、抵抗素子R19に電流が流れると共に、トランジスターQC19のベース・エミッター間電圧が閾値電圧以上になると、トランジスターQC19のベースにも電流が流れる。トランジスターQC19のベースに電流が流れると、トランジスターQC19がオン状態となって、ノードN4からノードN2に電流を流す。また、回路ブロック19の両端間の電圧が上昇することにより、トランジスターQA19のエミッターからコレクターに電流が流れる。以上の動作により、ノードN4とノードN2との間の電圧がクランプされる。
例えば、回路ブロック19のサイリスターTH19及びツェナーダイオードZD19は、ツインウェル構造のPウェルに形成される。また、Pウェルの抵抗成分によって、抵抗素子R19が構成される。
あるいは、第6の実施形態の変形例として、図23に示す第6の実施形態に係る静電気保護回路において、回路ブロック19の替りに、図24に示す回路ブロック19aを設けても良い。
図24は、本発明の第6の実施形態の変形例において用いられる回路ブロックの構成例を示す回路図である。図24に示すように、回路ブロック19aは、図23に示す回路ブロック19における素子の接続関係を変更したものである。回路ブロック19aにおいて、トランジスターQA19のエミッターがサイリスターTH19のアノードに相当し、トランジスターQC19のエミッターがサイリスターTH19のカソードに相当し、トランジスターQA19のベースがサイリスターTH19のNゲートに相当する。
トランジスターQA19のエミッターは、回路ブロック19の一端(ノードN4)に接続されており、コレクターは、回路ブロック19の他端(ノードN2)に接続されている。また、トランジスターQC19のコレクターは、トランジスターQA19のベースに接続されており、エミッター及びベースは、回路ブロック19の他端(ノードN2)に接続されている。
抵抗素子R19は、トランジスターQA19のエミッターとベースとの間に接続されている。ツェナーダイオードZD19は、トランジスターQC19のエミッターとトランジスターQA19のベースとの間に接続されており、トランジスターQC19のエミッターに接続されたアノードと、トランジスターQA19のベースに接続されたカソードとを有している。
ツェナーダイオードZD19は、ノードN1の電位がノードN2の電位よりも高くなって回路ブロック19の両端間の電圧が降伏電圧に達すると、抵抗素子R19又はトランジスターQA19のベースに電流を流す。即ち、抵抗素子R19に電流が流れると共に、トランジスターQA19のエミッター・ベース間電圧が閾値電圧以上になると、トランジスターQA19のベースにも電流が流れる。トランジスターQA19のベースに電流が流れると、トランジスターQA19がオン状態となって、ノードN4からノードN2に電流を流す。また、回路ブロック19aの両端間の電圧が上昇することにより、トランジスターQC19のコレクターからエミッターに電流が流れる。以上の動作により、ノードN4とノードN2との間の電圧がクランプされる。
例えば、回路ブロック19aのサイリスターTH19及びツェナーダイオードZD19は、ツインウェル構造のNウェルに形成される。また、Nウェルの抵抗成分によって、抵抗素子R19が構成される。
図23に示す回路ブロック19又は図24に示す回路ブロック19aにおいて、サイリスターTH19のホールド電圧はあまり大きくないので、イオンドーピングによってツェナーダイオードZD19の降伏電圧を調整することにより、トリガー電圧がホールド電圧に近い電圧に設定された回路ブロックを形成することも可能である。本願においては、回路ブロック19又は19aの構成を、ツェナートリガー・サイリスターという。
図25は、図23に示すツェナートリガー・サイリスターのI−V特性の例を示す図である。図25において、横軸は、電圧(V)を表しており、縦軸は、電流(A)を表している。図25に示すように、ノードN1の電位がノードN2の電位よりも高くなって回路ブロック19の両端間の電圧がツェナーダイオードZD19の降伏電圧(トリガー電圧)に達すると、ツェナーダイオードZD19がサイリスターTH19のPゲートに電流を流す。それにより、サイリスターTH19がオン状態となって、ノードN4からノードN2に電流を流すので、ノードN4とノードN2との間の電圧がホールド電圧にクランプされる。
図26は、図23に示す静電気保護回路のI−V特性の例を示す図である。図26において、横軸は、電圧(V)を表しており、縦軸は、電流(A)を表している。図26に示すように、図23に示す静電気保護回路の両端間電圧は、回路ブロック19の両端間電圧V19に、回路ブロック16の両端間電圧V16及び回路ブロック17の両端間電圧V17を足し合わせたものとなる。
ここで、イオンドーピングによって回路ブロック19のツェナーダイオードZD19の降伏電圧を調整することにより、静電気保護回路全体のトリガー電圧をホールド電圧に近い電圧に設定することができる。図26に示すI−V特性の場合には、ホールド電圧が電源電圧よりも高くなるように静電気保護回路を使用することができる。
<第7の実施形態>
図27は、本発明の第7の実施形態に係る静電気保護回路の構成例を示す回路図である。第7の実施形態においては、図23に示す第6の実施形態に係る静電気保護回路において、回路ブロック16及び17の替りに、回路ブロック11及び12が設けられている。その他の点に関しては、第7の実施形態は、第6の実施形態と同様でも良い。
図27に示すように、第7の実施形態に係る静電気保護回路は、ノードN1とノードN2との間に直列に接続された回路ブロック11、12、及び、19を含んでいる。図27に示すのは一例であり、回路ブロックの数や接続順序は任意である。例えば、ノードN1側から、回路ブロック11、回路ブロック19、回路ブロック12の順序で、それらの回路ブロックを接続しても良い。
回路ブロック11及び12は、図3に示すものと同様であり、回路ブロック19は、図23に示すものと同様である。また、ツェナーダイオードZD11、ZD12、及び、ZD19は、同じ構造を有しており、それらの降伏電圧は互いに等しい。イオンドーピングによってツェナーダイオードZD11、ZD12、及び、ZD19の降伏電圧を調整することにより、静電気保護回路全体のトリガー電圧をホールド電圧に近い電圧に設定することができる。
また、通常動作時において回路ブロック11、12、及び、19に印加される電圧の比率を、ツェナーダイオードZD11、ZD12、及び、ZD19に流れるリーク電流によって設定することができる。図27に示す静電気保護回路においては、ツェナーダイオードZD11、ZD12、及び、ZD19の特性が同じであるので、それらのリーク電流も互いに等しい。従って、通常動作時において、電源電圧が、回路ブロック11、12、及び、19に均等に分圧される。
<第8の実施形態>
図28は、本発明の第8の実施形態において用いられる回路ブロックの構成例を示す回路図である。以上説明した実施形態に係る静電気保護回路において、回路ブロック11又は12の替りに、回路ブロック11aを用いても良い。
図28に示すように、回路ブロック11aは、PNPバイポーラトランジスターQA11と、抵抗素子R11と、ツェナーダイオードZD11とを含んでいる。トランジスターQA11は、回路ブロック11aの一端(ノードNA)に接続されたエミッターと、回路ブロック11aの他端(ノードNB)に接続されたコレクターとを有している。
抵抗素子R11は、トランジスターQA11のベースとエミッターとの間に接続されている。ツェナーダイオードZD11は、トランジスターQA11のコレクターとベースとの間に接続されており、トランジスターQA11のコレクターに接続されたアノードと、トランジスターQA11のベースに接続されたカソードとを有している。
ツェナーダイオードZD11は、ノードN1の電位がノードN2の電位よりも高くなって回路ブロック11aの両端間の電圧が降伏電圧(回路ブロック11aのトリガー電圧)に達すると、抵抗素子R11又はトランジスターQA11のベースに電流を流す。即ち、抵抗素子R11に電流が流れると共に、トランジスターQA11のエミッター・ベース間電圧が閾値電圧以上になると、トランジスターQA11のベースにも電流が流れる。トランジスターQA11のベースに電流が流れると、トランジスターQA11がオン状態となって、ノードNAからノードNBに電流を流すので、ノードNAとノードNBとの間の電圧がクランプされる。
以上の実施形態によれば、複数の回路ブロックが直列に接続されるので、ホールド電圧を高く設定することが可能になる。また、少なくとも1つの回路ブロックが、トリガー電圧を設定するツェナーダイオードを含むので、イオンドーピングによってツェナーダイオードの降伏電圧を調整することにより、静電気保護回路のトリガー電圧を任意に設定することができる。従って、回路面積の大きいRCタイマーを設けることなく、ホールド電圧を高く設定すると共に、トリガー電圧を任意に設定することが可能な静電気保護回路を提供することができる。さらに、そのような静電気保護回路を内蔵して、チップサイズの増大が抑制されて誤動作し難い高耐圧の半導体集積回路装置を提供することができる。
<電子機器>
次に、本発明の一実施形態に係る電子機器について説明する。
図29は、本発明の一実施形態に係る電子機器の構成例を示すブロック図である。図29に示すように、電子機器110は、CPU120と、操作部130と、ROM(リードオンリー・メモリー)140と、RAM(ランダムアクセス・メモリー)150と、通信部160と、表示部170と、音声出力部180とを含んでも良い。
ここで、CPU120、及び、ROM140〜音声出力部180の少なくとも一部は、本発明の一実施形態に係る半導体集積回路装置に内蔵される。なお、図29に示す構成要素の一部を省略又は変更しても良いし、あるいは、図29に示す構成要素に他の構成要素を付加しても良い。
CPU120は、ROM140等に記憶されているプログラムに従って、外部から供給されるデータ等を用いて各種の信号処理や制御処理を行う。例えば、CPU120は、操作部130から供給される操作信号に応じて各種の信号処理を行ったり、外部との間でデータ通信を行うために通信部160を制御したり、表示部170に各種の画像を表示させるための画像信号を生成したり、音声出力部180に各種の音声を出力させるための音声信号を生成したりする。
操作部130は、例えば、操作キーやボタンスイッチ等を含む入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号をCPU120に出力する。ROM140は、CPU120が各種の信号処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。また、RAM150は、CPU120の作業領域として用いられ、ROM140から読み出されたプログラムやデータ、操作部130を用いて入力されたデータ、又は、CPU120がプログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。
通信部160は、例えば、アナログ回路及びデジタル回路で構成され、CPU120と外部装置との間のデータ通信を行う。表示部170は、例えば、LCD(液晶表示装置)等を含み、CPU120から供給される画像信号に基づいて各種の画像を表示する。また、音声出力部180は、例えば、スピーカー等を含み、CPU120から供給される音声信号に基づいて音声を出力する。
電子機器110としては、例えば、腕時計や置時計等の時計、タイマー、携帯電話機等の移動端末、デジタルスチルカメラ、デジタルムービー、テレビ、テレビ電話、防犯用テレビモニター、ヘッドマウント・ディスプレイ、パーソナルコンピューター、プリンター、ネットワーク機器、複合機、車載装置(ナビゲーション装置等)、電卓、電子辞書、電子ゲーム機器、ロボット、測定機器、及び、医療機器(例えば、電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、及び、電子内視鏡)等が該当する。本実施形態によれば、チップサイズの増大が抑制されて誤動作し難い高耐圧の半導体集積回路装置を用いて、低コストで信頼性の高い電子機器を提供することができる。
本発明においては、上記の幾つかの実施形態を組み合わせて用いることもできる。このように、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、当該技術分野において通常の知識を有する者によって、本発明の技術的思想内で多くの変形が可能である。
1、2…ダイオード、3、4…電源配線、10…静電気保護回路、11〜19、11a、19a…回路ブロック、20…内部回路、30、50…Pウェル、31〜35、51〜54…不純物拡散領域、36、37…ゲート電極、41〜45、61〜64…コンタクト、110…電子機器、120…CPU、130…操作部、140…ROM、150…RAM、160…通信部、170…表示部、180…音声出力部、P1、P2…電源端子、P3…信号端子、ZD11〜ZD19…ツェナーダイオード、QA11〜QA19…PNPバイポーラトランジスター、QC11〜QC19…NPNバイポーラトランジスター、QP16〜QP20…PチャネルMOSトランジスター、QN13〜QN20…NチャネルMOSトランジスター、TH19…サイリスター、R11〜R19…抵抗素子

Claims (7)

  1. 第1の端子に第1のノードを介して接続されると共に、第2の端子に第2のノードを介して接続された静電気保護回路であって、
    前記第1のノードと前記第2のノードとの間に直列に接続された複数の回路ブロックを備え、
    前記複数の回路ブロックの内の少なくとも1つの回路ブロックが、トリガー電圧を設定するツェナーダイオードを含み、前記第1のノードの電位が前記第2のノードの電位よりも高くなって当該回路ブロックの両端間の電圧が前記ツェナーダイオードの降伏電圧に達したときに導通状態となり、
    前記複数の回路ブロックの内の他の少なくとも1つの回路ブロックが、当該回路ブロックの一端に接続されたドレイン、及び、当該回路ブロックの他端に接続されたソース及びゲートを有し、前記第1のノードの電位が前記第2のノードの電位よりも高くなって当該回路ブロックの両端間の電圧がブレークダウン電圧に達すると放電電流を流すMOSトランジスターを含む、静電気保護回路。
  2. 前記ツェナーダイオードを含む回路ブロックが、
    当該回路ブロックの一端に接続されたコレクター、及び、当該回路ブロックの他端に接続されたエミッターを有するバイポーラトランジスターと、
    前記バイポーラトランジスターのベースとエミッターとの間に接続された抵抗素子と、をさらに含み、前記ツェナーダイオードが、前記バイポーラトランジスターのコレクターとベースとの間に接続され、前記第1のノードの電位が前記第2のノードの電位よりも高くなって当該回路ブロックの両端間の電圧が前記降伏電圧に達すると、前記抵抗素子又は前記バイポーラトランジスターのベースに電流を流す、請求項1記載の静電気保護回路。
  3. 前記ツェナーダイオードを含む回路ブロックが、
    当該回路ブロックの一端に接続されたアノード、及び、当該回路ブロックの他端に接続されたカソードを有するサイリスターと、
    前記サイリスターのカソード及びアノードの内の一方と前記サイリスターのゲートとの間に接続された抵抗素子と、
    をさらに含み、前記ツェナーダイオードが、前記サイリスターのカソード及びアノードの内の他方と前記サイリスターのゲートとの間に接続され、前記第1のノードの電位が前記第2のノードの電位よりも高くなって当該回路ブロックの両端間の電圧が前記降伏電圧に達すると、前記抵抗素子又は前記サイリスターのゲートに電流を流す、請求項1記載の静電気保護回路。
  4. 前記複数の回路ブロックの内の他の少なくとも1つの回路ブロックが、当該回路ブロックの一端に接続されたコレクター、及び、当該回路ブロックの他端に接続されたエミッターを有し、前記第1のノードの電位が前記第2のノードの電位よりも高くなって当該回路ブロックの両端間の電圧がブレークダウン電圧に達すると放電電流を流すバイポーラトランジスターを含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の静電気保護回路。
  5. 前記MOSトランジスターのドレイン又はソース、又は、前記バイポーラトランジスターのコレクターにおいて、コンタクトが接触する部分を含む所定の領域がシリサイド化され、その他の領域がシリサイド化されていない、請求項2または4に記載の静電気保護回路。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の静電気保護回路を備える半導体集積回路装置。
  7. 請求項6記載の半導体集積回路装置を備える電子機器。
JP2016031696A 2016-02-23 2016-02-23 静電気保護回路、半導体集積回路装置、及び、電子機器 Active JP6714824B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016031696A JP6714824B2 (ja) 2016-02-23 2016-02-23 静電気保護回路、半導体集積回路装置、及び、電子機器
US15/420,636 US10396551B2 (en) 2016-02-23 2017-01-31 Electrostatic protection circuit, semiconductor integrated circuit device, and electronic device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016031696A JP6714824B2 (ja) 2016-02-23 2016-02-23 静電気保護回路、半導体集積回路装置、及び、電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017152461A JP2017152461A (ja) 2017-08-31
JP6714824B2 true JP6714824B2 (ja) 2020-07-01

Family

ID=59630230

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016031696A Active JP6714824B2 (ja) 2016-02-23 2016-02-23 静電気保護回路、半導体集積回路装置、及び、電子機器

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10396551B2 (ja)
JP (1) JP6714824B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021022687A (ja) * 2019-07-30 2021-02-18 セイコーエプソン株式会社 静電気保護回路

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5343053A (en) * 1993-05-21 1994-08-30 David Sarnoff Research Center Inc. SCR electrostatic discharge protection for integrated circuits
US6501632B1 (en) * 1999-08-06 2002-12-31 Sarnoff Corporation Apparatus for providing high performance electrostatic discharge protection
JP3675303B2 (ja) * 2000-05-31 2005-07-27 セイコーエプソン株式会社 静電気保護回路が内蔵された半導体装置及びその製造方法
JP3422313B2 (ja) 2000-06-08 2003-06-30 セイコーエプソン株式会社 静電気保護回路が内蔵された半導体装置
JP3678156B2 (ja) * 2001-03-01 2005-08-03 株式会社デンソー 静電気保護回路
US7589944B2 (en) * 2001-03-16 2009-09-15 Sofics Bvba Electrostatic discharge protection structures for high speed technologies with mixed and ultra-low voltage supplies
US7763940B2 (en) * 2004-12-15 2010-07-27 Sofics Bvba Device having a low-voltage trigger element
US8120887B2 (en) * 2007-02-28 2012-02-21 Alpha & Omega Semiconductor, Ltd. MOS transistor triggered transient voltage suppressor to provide circuit protection at a lower voltage
US7701682B2 (en) * 2008-01-31 2010-04-20 Freescale Semiconductors, Inc. Electrostatic discharge protection
US8432651B2 (en) * 2010-06-09 2013-04-30 Analog Devices, Inc. Apparatus and method for electronic systems reliability
US20140167099A1 (en) * 2011-03-10 2014-06-19 Qpx Gmbh Integrated circuit including silicon controlled rectifier
JP2014120547A (ja) 2012-12-14 2014-06-30 Renesas Electronics Corp Esd保護回路
JP2014132717A (ja) 2013-01-07 2014-07-17 Seiko Epson Corp 静電気放電保護回路及び半導体回路装置
JP6315786B2 (ja) * 2013-06-28 2018-04-25 ルネサスエレクトロニクス株式会社 Esd保護回路、半導体装置、車載用電子装置及び車載用電子システム
EP2822035A1 (en) * 2013-07-01 2015-01-07 Ams Ag Electrostatic discharge protection circuit and method for electrostatic discharge protection
JP6237183B2 (ja) 2013-12-09 2017-11-29 セイコーエプソン株式会社 静電気保護回路及び半導体集積回路装置
JP6375618B2 (ja) 2013-12-09 2018-08-22 セイコーエプソン株式会社 静電気保護回路及び半導体集積回路装置
JP6398649B2 (ja) 2014-11-25 2018-10-03 セイコーエプソン株式会社 静電気保護回路及び半導体集積回路装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017152461A (ja) 2017-08-31
US10396551B2 (en) 2019-08-27
US20170244243A1 (en) 2017-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6714825B2 (ja) 静電気保護回路、半導体集積回路装置、及び、電子機器
US8164872B2 (en) Power supply clamp circuit
US7154152B2 (en) Semiconductor device
CN100502017C (zh) 半导体集成电路器件
JP4146672B2 (ja) 静電気保護素子
KR19990078148A (ko) 반도체장치
US6847059B2 (en) Semiconductor input protection circuit
US10700053B2 (en) Electrostatic protection element
US20030043517A1 (en) Electro-static discharge protecting circuit
JPH07193195A (ja) Cmos集積回路装置
JP5764254B2 (ja) 半導体装置
JP6714824B2 (ja) 静電気保護回路、半導体集積回路装置、及び、電子機器
WO2010035374A1 (ja) 半導体集積回路
JP5241109B2 (ja) 半導体集積回路装置
US6833590B2 (en) Semiconductor device
JP2019036647A (ja) 静電気保護回路、半導体装置、及び、電子機器
US6583475B2 (en) Semiconductor device
JP2007227697A (ja) 半導体装置および半導体集積装置
US9711497B2 (en) Semiconductor unit with proection circuit and electronic apparatus
US7723794B2 (en) Load driving device
JP2020178061A (ja) 静電気保護回路、半導体装置および電子機器
JP4826043B2 (ja) 入力保護回路
JP2021022666A (ja) 静電気保護回路
JP2012169522A (ja) 過電圧保護回路及び半導体集積回路
JP2024101650A (ja) ダイオード回路及び回路装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20180906

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181119

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200303

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200410

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200520

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6714824

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250