JP6713125B2 - 重ねた硬度の異なる金属板の硬度の低い金属板側からの穴明け用ドリル及びこれを用いた穴明け方法 - Google Patents

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本発明は、重ねた硬度の異なる金属板の硬度の低い金属板側からの穴明け用ドリル及びこれを用いた穴明け方法に関するものである。
例えば、航空機の製造や機体の点検整備においては、金属板を重ねてリベット等の挿通用の穴を明ける作業が行われる。そして、この穴を明ける重ねた金属板は、硬度が同程度の場合と異なる場合とがある。
これらの場合において前者の硬度が同程度の場合には問題なく穴明け作業を行うことができるが、後者の場合、特に硬度が大きく異なる場合には、硬度が低い金属板側からドリルを当てるとき、作業をスムーズに行うことができないと共に、硬度が低い金属板に明けた穴の内面が、ドリルのねじれ溝を通って排出される切粉(切り屑)によって擦れて粗面となったり、ドリルの切粉が排出される側の開口端が面取り状に削れる等の問題がある。
このように重ねた金属板の硬度が大きく異なる場合の具体例として、図8に示す如き、アルミニウムの金属板100とチタンの金属板101の場合があり、アルミニウムの金属板100とチタンの金属板101を前者を上にして重ね、アルミニウムの金属板100側からドリル(図示せず。)による切削を行うものである。
また、この穴明け作業は二枚刃ドリルを用いて行うが、ドリルの切刃がチタンの金属板101に到達してこれを切削し始めると、硬いチタンの切粉がドリルのねじれ溝を通して排出される際に、柔らかいアルミニウムの金属板100の穴の内面に擦れ、この穴の内面が削れて粗面となり、また厚くて長くつながったままの硬いチタンの切粉によって、これの排出される側のアルミニウムの金属板100の穴の開口端が面取り状に削れることになるものである。尚、図においてHはドリルによって明けられた穴、H´は該穴Hの面取り状に削れた部分を示す。
また、二枚刃ドリルによる場合には、切刃の数が少ない分だけ各切刃の夫々において切削する量が多くなり、切粉が厚くて長くつながったままであると共に、刃先角が一般的な118°であると、被削材に対する切刃の回転方向(円周方向)の当たりが強くなり、チタンの金属板101においては硬度が高く、切削抵抗も大きいことと相俟って切刃の刃先が被削材に食い込んで動かなくなる所謂噛み込みが生じ易く、作業を途中で中断せざるを得ない事態が頻発した。また、ドリルが折損したり、切刃が欠損したりするといった問題も起こりがちであった。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであって、重ねた金属板の硬度がアルミニウムとチタンの如く大きく異なる場合においても、穴を明ける際において上記従来の問題が起こらないようになしたドリルと、該ドリルを用いた穴明け方法を提供しようとするものである。
而して、本発明の要旨とするところは、シャンクと、該シャンクから先端の切刃までの切刃部とからなり、前記切刃部の切刃を4枚となすと共に、該切刃の刃先角を90°となし、更にその外周面にねじれ角25度のねじれ溝を設けたドリル本体と、該ドリル本体より小径で、該ドリル本体における前記切刃部の先端中央部に該ドリル本体と同心に突設する、外周に前記ドリル本体のねじれ溝に連なるねじれ溝を設けた円柱状パイロット部とからなることを特徴とする重ねた硬度の異なる金属板の硬度の低い金属板側からの穴明け用ドリルにある。
また、本発明は、硬度の異なる金属板を重ね、硬度の低い金属板側からドリルによって穴を明ける方法であって、前記重ねた金属板に、必要とする径より小さい径の下穴を明ける工程と、前記下穴に、前記穴明け用ドリルにおける下穴と同径の円柱状パイロット部を挿通し、該円柱状パイロット部をガイドとして切刃部により下穴を必要とする径に拡張する工程とからなることを特徴とする重ねた硬度の異なる金属板の穴明け方法をもその要旨とするものである。
本発明に係るドリルは上記の如き構成であり、切刃部の切刃を4枚となしているから、二枚刃に比して各切刃の切削する量が半減し、各ねじれ溝を通って排出される切粉は薄く且つ脆くなり、ねじれ溝内の途中において殆ど分断されることになる。したがって、チタン等の硬度が高い金属板の切粉が、アルミニウム等の硬度が低い金属板の穴の内面に擦れても、該穴の内面の削れが殆どなく、且つまた該穴の切粉が排出される開口端が面取り状に削れることもないものである。また、切刃の刃先角を90°となしているから、従来一般的なドリルにおける切刃の刃先角の118°の場合に比して切刃の回転方向(円周方向)の被削材に対する当たりがゆるくなる。したがって、その分少なく切削することになり、チタン等の硬度が高い金属板を切削するときにおいて切刃の刃先が被削材に食い込んで動かなくなる所謂噛み込みを生じる事態が頻発しないようにすることができるものである。また、ドリルが折損したり、切刃が欠損したりすることも防止することができるものである。また、切粉の量も少なくなり、前記切刃を4枚としたことと相俟ってねじれ溝内を通る切粉の厚みをより薄くし、分断され易くすることができるものである。
また、本発明に係る穴明け方法によれば、穴を明けた状態においてアルミニウム等の硬度が低い金属板の穴の内面が粗面にならず、且つまた該金属板の穴の切粉が排出される開口端が面取り状に削れることもないものである。
本発明の実施形態に係る重ねた硬度の異なる金属板の硬度の低い金属板側からの穴明け用ドリルの斜視図である。 同側面図である。 同正面図である。 本発明の実施形態に係る重ねた硬度の異なる金属板の穴明け方法の工程説明図であり、二枚刃ドリルで下穴を明ける状態を示すものである。 同下穴を明けた状態を示すものである。 同本発明の実施形態に係るドリルで穴を明ける状態を示すものである。 同穴を明けた状態を示すものである。 従来の穴明け方法の説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
先ず、図1乃至図3を参照して穴明け用ドリルについて説明する。
図中、1は重ねた硬度の異なる金属板の硬度の低い金属板側からの穴明け用ドリルである。また、該穴明け用ドリル1は、シャンク3と、該シャンク3から先端の切刃4までの切刃部5とからなり、前記切刃部5の切刃4を4枚となすと共に、該切刃4の刃先角を90°となし、更にその外周面にねじれ角25度のねじれ溝6を設けたドリル本体2と、該ドリル本体2より小径で、該ドリル本体2における前記切刃部5の先端中央部に該ドリル本体2と同心に突設する、外周に前記ドリル本体2のねじれ溝6に連なるねじれ溝8を設けた円柱状パイロット部7とからなることを特徴とするものである。尚、本実施形態においては、前記円柱状パイロット部7の長さを、穴明け用ドリル1による切削を始める側の金属板の厚みと一致させている。
而して、本実施形態に係る穴明け用ドリル1は、切刃部5の切刃4を4枚となしているから、二枚刃に比して各切刃4の切削する量が半減し、各ねじれ溝6を通って排出される切粉(図示せず。)は薄く且つ脆くなり、ねじれ溝6内の途中において殆ど分断されることになる。したがって、チタン等の硬度が高い金属板の切粉が、アルミニウム等の硬度が低い金属板の穴の内面に擦れても、該穴の内面の削れが殆どなく、且つまた該穴の切粉が排出される開口端が面取り状に削れることもないものである。また、切刃4の刃先角θを90°となしているから、従来一般的なドリルにおける切刃の刃先角の118°の場合に比して切刃4の回転方向(円周方向)の被削材に対する当たりがゆるくなる。したがって、その分少なく切削することになり、チタン等の硬度が高い金属板を切削するときにおいて切刃4の刃先が被削材に食い込んで動かなくなる所謂噛み込みを生じる事態が頻発しないようにすることができるものである。また、ドリルが折損したり、切刃が欠損したりすることも防止することができるものである。また、切粉の量も少なくなり、前記切刃4を4枚としたことと相俟ってねじれ溝6内を通る切粉の厚みをより薄くし、分断され易くすることができるものである。
次に、本発明の硬度の異なる金属板を重ね、硬度の低い金属板側からドリルによって穴を明ける方法について、図4乃至図7を参照して説明する。
先ず、図4及び図5に示す如く、硬度の異なる金属板であるアルミニウムの金属板100とチタンの金属板101とを重ね、硬度が低い金属板であるアルミニウムの金属板100側から、従来一般的に用いられている二枚刃ドリル9によって、必要とする径よりも小さい径の下穴10を明ける。
次に、図6及び図7に示す如く、前記下穴10に、前記穴明け用ドリル1における下穴10と同径の円柱状パイロット部7を挿通し、該円柱状パイロット部7をガイドとして切刃部5により下穴10を必要とする径に拡張するものである。尚、図において10´は必要とする径に拡張した穴を示すものである。
而して、斯かる穴明け方法による場合には、穴を明けた状態においてアルミニウム等の硬度が低い金属板の穴の内面が粗面にならず、且つまた該金属板の穴の切粉が排出される開口端が面取り状に削れることもないものである。
1 穴明け用ドリル
2 ドリル本体
3 シャンク
4 切刃
5 切刃部
6 ねじれ溝
7 円柱状パイロット部
8 ねじれ溝

Claims (2)

  1. シャンクと、該シャンクから先端の切刃までの切刃部とからなり、前記切刃部の切刃を4枚となすと共に、該切刃の刃先角を90°となし、更にその外周面にねじれ角25度のねじれ溝を設けたドリル本体と、該ドリル本体より小径で、該ドリル本体における前記切刃部の先端中央部に該ドリル本体と同心に突設する、外周に前記ドリル本体のねじれ溝に連なるねじれ溝を設けた円柱状パイロット部とからなることを特徴とする重ねた硬度の異なる金属板の硬度の低い金属板側からの穴明け用ドリル。
  2. 硬度の異なる金属板を重ね、硬度の低い金属板側からドリルによって穴を明ける方法であって、前記重ねた金属板に、必要とする径より小さい径の下穴を明ける工程と、前記下穴に、請求項1記載のドリルにおける下穴と同径の円柱状パイロット部を挿通し、該円柱状パイロット部をガイドとして切刃部により下穴を必要とする径に拡張する工程とからなることを特徴とする重ねた硬度の異なる金属板の穴明け方法。
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