JP6712561B2 - フレキシブルプリント基板用圧延銅箔、それを用いた銅張積層体、フレキシブルプリント基板、及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明はフレキシブルプリント基板等の配線部材に用いて好適なフレキシブルプリント基板用圧延銅箔、それを用いた銅張積層体、フレキシブル配線板、及び電子機器に関する。
フレキシブルプリント基板(フレキシブル配線板、以下、「FPC」と称する)はフレキシブル性を有するため、電子回路の折り曲げ部や可動部に広く使用されている。例えば、HDDやDVD及びCD−ROM等のディスク関連機器の可動部や、折りたたみ式携帯電話機の折り曲げ部等にFPCが用いられている。
FPCは銅箔と樹脂とを積層したCopper Clad Laminate(銅張積層体、以下CCLと称する)をエッチングすることで配線を形成し、その上をカバーレイと呼ばれる樹脂層によって被覆したものである。カバーレイを積層する前段階で、銅箔とカバーレイとの密着性を向上するための表面改質工程の一環として、銅箔表面のエッチングが行われる。また、銅箔の厚みを低減して屈曲性を向上させるため、減肉エッチングを行う場合もある。
ところで、電子機器の小型、薄型、高性能化に伴い、これら機器の内部にFPCを高密度で実装することが要求されているが、高密度実装を行うためには、小型化した機器の内部にFPCを折り曲げて収容する、つまり高い折り曲げ性が必要となる。
一方、IPC屈曲性に代表される高サイクル屈曲性を改善した銅箔が開発されている(特許文献1、2)。
特開2010-100887号公報 特開2009-111203号公報
しかしながら、上述のようにFPCを高密度で実装するためには、MIT耐折性に代表される折り曲げ性の向上が必要であり、従来の銅箔では折り曲げ性の改善が十分とはいえないという問題がある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、折り曲げ性に優れたフレキシブルプリント基板用圧延銅箔、それを用いた銅張積層体、フレキシブルプリント基板、及び電子機器の提供を目的とする。
本発明者らは種々検討した結果、銅箔の最終冷間圧延前の結晶粒径を微細化することにより、再結晶後の破断伸びを高めて折り曲げ性を向上できることを見出した。これは、coffin-manson則により破断伸びを大きくするほど、破断までの折り曲げ回数も大きくなるからである。
すなわち、本発明のフレキシブルプリント基板用圧延銅箔は、Agを0.001〜0.05質量%含有すると共に;Pを0.03質量%以下、Sbを0.14質量%以下、Snを0.163質量%以下、Niを0.288質量%以下、Beを0.058質量%以下、Znを0.812質量%以下、Inを0.429質量%以下、およびMgを0.149質量%以下、それぞれ単独又は2種以上を含有し、残部Cu及び不可避不純物からなり;300℃×30min焼鈍(但し、昇温速度100℃/min〜300℃/min)後、IPC-TM650に準拠した引張強度が178〜291MPaであり、板厚をx[μm]としたとき、IPC-TM650に準拠した破断伸びy[%]が式1:[y=-0.0365x2+2.1352x-5.7219]以上である。
本発明の銅張積層体は、前記フレキシブルプリント基板用圧延銅箔と、樹脂層とを積層してなる。
本発明のフレキシブルプリント基板は、前記銅張積層体における前記フレキシブルプリント基板用銅箔に回路を形成してなる。
本発明の電子機器は、前記フレキシブルプリント基板を用いてなる。
本発明によれば、折り曲げ性に優れたフレキシブルプリント基板用圧延銅箔が得られる。


実施例及び比較例の銅箔厚みと破断伸びとの関係を示す図である。
以下、本発明に係る銅箔の実施の形態について説明する。なお、本発明において%は特に断らない限り、質量%を示すものとする。
<組成>
本発明に係る銅箔は、JIS−H3100(C1100)に規格するタフピッチ銅又はJIS−H3100(C1020)の無酸素銅に対し、Agを0.001〜0.05質量%含有すると共に;Pを0.03質量%以下、Sbを0.14質量%以下、Snを0.163質量%以下、Niを0.288質量%以下、Beを0.058質量%以下、Znを0.812質量%以下、Inを0.429質量%以下、およびMgを0.149質量%以下、それぞれ単独又は2種以上を含有してなる。
上述のように、銅箔の最終冷間圧延前の結晶粒径を微細化することにより、再結晶後の破断伸びを高めて折り曲げ性を向上させることができる。
但し、上記した純銅系の組成の場合、銅箔の再結晶後に破断伸びを高めることが困難であるため、冷間圧延時の初期(焼鈍と冷間圧延を繰り返す際の初期の冷間圧延時)に再結晶焼鈍を行うことで、冷間圧延により加工ひずみを大量に導入することができ、再結晶後に破断伸びを高めることを実現できる。
又、銅箔の再結晶後に破断伸びを高めるためには、最終冷間圧延前(焼鈍と圧延を繰り返す工程全体の中で、最終焼鈍後に行う仕上げ圧延前)の結晶粒径を20〜15μmとすると好ましい。
最終冷間圧延前の結晶粒径が20μmより大きい場合、加工時の転位の絡み合いの頻度が小さくなり、ひずみの蓄積が少なくなるため、再結晶後の破断伸びが小さくなる傾向にある。最終冷間圧延前の結晶粒径が15μmより小さい場合は、加工時の転位の絡み合いが飽和して圧延荷重が高くなるだけで、破断伸びを高める効果が飽和する。したがって最終冷間圧延前の結晶粒径の下限を15μmとした。
又、結晶粒を微細化させる添加元素として、Agを0.001〜0.05質量%含有する。
Agは、再結晶焼鈍条件に対する再結晶粒径の感受性を低くさせる。つまり、後述するように、CCL積層時に樹脂を硬化させるための熱処理を行うが、実際には熱処理の温度、時間が変動し、昇温速度も製造装置や製造者等によって異なる。このため、熱処理によっては銅箔の再結晶粒の粒径が大きくなるおそれがある。そこで、Agを含有させることで、CCL積層時の熱処条件が変化しても結晶粒を安定して微細化できる。
さらに、Pを0.0005質量%以上0.03質量%以下、Sbを0.0005質量%以上0.14質量%以下、Snを0.0005質量%以上0.163質量%以下、Niを0.0005質量%以上0.288質量%以下、Beを0.0005質量%以上0.058質量%以下、Znを0.0005質量%以上0.812質量%以下、Inを0.0005質量%以上0.429質量%以下、およびMgを0.0005質量%以上0.149質量%以下、それぞれ単独又は2種以上を含有すると、再結晶後に破断伸びを高めることができる。
P、Sb、Sn、Ni、Be、Zn、In、およびMgは、冷間圧延時に転位の絡み合いの頻度を増加させるので、再結晶後に破断伸びをより容易に高めることができる。又、冷間圧延時の初期に一回のみ再結晶焼鈍を行い、以後は再結晶焼鈍を行わないようにすれば、冷間圧延により転位の絡み合いを増加させることにより、加工ひずみを大量に導入して再結晶後に破断伸びを容易に高めることができる。
Agの含有量が0.001質量%より小さく制御することは工業的に難しいので、Agの含有量の下限を0.001質量%とした。また、Agの含有量が0.05質量%を超えると再結晶温度が上昇して樹脂と積層した際に再結晶せず、強度が高くなり過ぎて銅箔及びCCLの折り曲げ性が劣化する場合がある。
Pを0.03質量%を超え、Sbを0.14質量%を超え、Snを0.163質量%を超え、Niを0.288質量%を超え、Beを0.058質量%を超え、Znを0.812質量%を超え、Inを0.429質量%を超え、又はMgを0.149質量%を超えて含有させると、導電率が低下し、フレキシブル基板用銅箔として適さない場合があるので、上述の範囲を上限とした。
P、Sb、Sn、Ni、Be、Zn、In、およびMgの含有量の下限は特に制限されないが、例えば各元素につき0.0005質量%より小さく制御することは工業的に難しいので、各元素の含有量の下限を0.0005質量%とするとよい。
なお、銅箔の再結晶後の再結晶後に破断伸びを高める方法としては上述の本発明の銅箔組成とするほかに、重合圧延をする方法、電解銅箔にて電析をする際にパルス電流を用いる方法、または電解銅箔にて電解液にチオ尿素やニカワなどを適量添加する方法が挙げられる。
<破断伸び>
板厚をx[μm]としたとき、破断伸びy[%]が式1:[y=-0.0365x2+2.1352x-5.7219]以上である。
銅箔の伸びは厚みによって変化し、厚みが厚いほど伸びは大きくなる。従って、折り曲げ性は、銅箔の厚みに応じた伸びに依存する。このため、折り曲げ性を向上させるためには、銅箔の伸びの絶対値だけでなく、伸びと厚みとの関係を規定する必要がある。本発明は、このように伸びと厚みとの関係に着目したものである。
図1は、後述する実施例1〜7、9、11〜15、参考例8,10、及び比較例の厚みと破断伸びとの関係を示す。図1に示すように、実施例1〜6の群よりも実施例7,9,11及び、参考例8,10の群の方が同じ厚みでも破断伸びが小さい。又、同じ厚みで見たとき、すべての実施例1〜7、9、11〜15の破断伸びは比較例(比較例1〜7)の群の破断伸びよりも大きい。
このことから、比較例よりも破断伸びが大きくなる領域であれば、折り曲げ性(MIT耐折回数)にも優れると考え、比較例よりも破断伸びが大きくなる最低限の値(下限)として、実施例1〜6の群よりも破断伸びが小さい実施例7,9,11及び、参考例8,10の群の各プロットを通る近似2次曲線を最小二乗法で求めた。その結果、図1の破線に示す式1:[y=-0.0365x2+2.1352x-5.7219]が得られた。なお、実施例5と6が重なるので、実施例1〜6のプロット数は6個ではなく5個となった。
以上から、破断伸びy[%]が式1以上の領域S(図1参照)であれば、折り曲げ性に優れる。
例えば、銅箔厚みが12μmの場合、破断伸び(%)および折り曲げ性(回)はそれぞれ、実施例3(:35 %:347回)、実施例9(:15 %:247回)、比較例4(:12 %:188回)となり、実施例3、9共に比較例4に比べ折り曲げ性が優れ、実施例4が最も優れる。
なお、式2:[y=-0.0762x2+4.4090x-7.5054]は、実施例7,9,11の群よりも同じ厚みで破断伸びが大きい群である実施例1〜6の各プロットを通る近似2次曲線を最小二乗法で求めた結果である。
もとより、破断伸びは高ければ高い方が好ましいので、式2の値を超えるものも、本願発明の範囲に含まれることは言うまでもないが、同じ銅箔厚みでも破断伸びの向上には限界があるので、その限界の例示として式2を求めた。従って、本発明をより確実に実現する範囲として、式1以上、かつ式2以下の領域S1(図1参照)とすることも可能であるが、本発明は式2以下の領域に限定されるものではない。
破断伸びが[y=-0.0365x2+2.1352x-5.7219]未満であると、フレキシブルプリント基板を曲げた時の樹脂の伸びに銅箔が追従できず、折り曲げ性が劣るため、フレキシブルプリント基板用途に適さない。
又、銅箔を300℃×30min焼鈍(昇温速度100〜300℃/min)後の破断伸びy[%]についても、上述の範囲内であることが好ましい。
<引張強度(TS)、破断伸び>
引張強度および破断伸びは、IPC-TM650に準拠した引張試験により、試験片幅12.7mm、室温(15〜35℃)、引張速度50.8mm/min、ゲージ長さ50mmで、銅箔の圧延方向と平行な方向に引張試験した。
<300℃で30分間の熱処理>
本発明に係る銅箔はフレキシブルプリント基板に用いられ、その際、銅箔と樹脂とを積層したCCLは、200〜400℃で樹脂を硬化させるための熱処理を行うため、再結晶によって結晶粒が粗大化する可能性がある。
従って、樹脂と積層する前後で、銅箔の引張強度および破断伸びが変わる。そこで、本願の請求項1に係る圧延銅箔は、樹脂と積層後の銅張積層体になった後の、樹脂の硬化熱処理を受けた状態の銅箔を規定している。
一方、本願の請求項に係る圧延銅箔は、樹脂と積層する前の銅箔に上記熱処理を行ったときの状態を規定している。この300℃で30分間の熱処理は、CCLの積層時に樹脂を硬化熱処理させる温度条件を模したものである。なお、昇温速度は100〜300℃/minの間であればよい。
本発明の銅箔は、例えば以下のようにして製造することができる。まず、銅インゴットにPを添加して溶解、鋳造した後、熱間圧延し、冷間圧延と焼鈍を行い、冷間圧延時の初期に再結晶焼鈍を行うと共に、上述の最終冷間圧延を行うことにより箔を製造することができる。
<銅張積層体及びフレキシブルプリント基板>
又、本発明の銅箔に(1)樹脂前駆体(例えばワニスと呼ばれるポリイミド前駆体)をキャスティングして熱をかけて重合させること、(2)ベースフィルムと同種の熱可塑性接着剤を用いてベースフィルムを本発明の銅箔にラミネートすること、により、銅箔と樹脂基材の2層からなる銅張積層体(CCL)が得られる。又、本発明の銅箔に接着剤を塗着したベースフィルムをラミネートすることにより、銅箔と樹脂基材とその間の接着層の3層からなる銅張積層体(CCL)が得られる。これらのCCL製造時に銅箔が熱処理されて再結晶化する。
これらにフォトリソグラフィー技術を用いて回路を形成し、必要に応じて回路にめっきを施し、カバーレイフィルムをラミネートすることでフレキシブルプリント基板(フレキシブル配線板)が得られる。
従って、本発明の銅張積層体は、銅箔と樹脂層とを積層してなる。又、本発明のフレキシブルプリント基板は、銅張積層体の銅箔に回路を形成してなる。
樹脂層としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PI(ポリイミド)、LCP(液晶ポリマー)、PEN(ポリエチレンナフタレート)が挙げられるがこれに限定されない。また、樹脂層として、これらの樹脂フィルムを用いてもよい。
樹脂層と銅箔との積層方法としては、銅箔の表面に樹脂層となる材料を塗布して加熱成膜してもよい。又、樹脂層として樹脂フィルムを用い、樹脂フィルムと銅箔との間に以下の接着剤を用いてもよく、接着剤を用いずに樹脂フィルムを銅箔に熱圧着してもよい。但し、樹脂フィルムに余分な熱を加えないという点からは、接着剤を用いることが好ましい。
樹脂層としてフィルムを用いた場合、このフィルムを、接着剤層を介して銅箔に積層するとよい。この場合、フィルムと同成分の接着剤を用いることが好ましい。例えば、樹脂層としてポリイミドフィルムを用いる場合は、接着剤層もポリイミド系接着剤を用いることが好ましい。尚、ここでいうポリイミド接着剤とはイミド結合を含む接着剤を指し、ポリエーテルイミド等も含む。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されない。又、本発明の作用効果を奏する限り、上記実施形態における銅合金がその他の成分を含有してもよい。
例えば、銅箔の表面に、粗化処理、防錆処理、耐熱処理、またはこれらの組み合わせによる表面処理を施してもよい。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。JIS−H3100(C1100)に規格する電気銅に、表1に示す元素をそれぞれ添加し、Ar雰囲気で鋳造して鋳塊を得た。鋳塊中の酸素含有量は15ppm未満であった。この鋳塊を900℃で均質化焼鈍後、熱間圧延した後に冷間圧延を行い、焼鈍温度が低温でも再結晶するように焼鈍条件を最適化して1回焼鈍を行い15〜20μmに結晶粒径を調整した。その後、表面に発生した酸化スケールを除去して、表1に示す加工度ηで最終冷間圧延をして目的とする最終厚さの箔を得た。得られた箔に300℃×30分の熱処理を加え、銅箔サンプルを得た。
次に、比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、比較例はこれらに限定されるものではない。JIS−H3100(C1100)に規格する電気銅に、表1に示す元素をそれぞれ添加し、Ar雰囲気で鋳造して鋳塊を得た。鋳塊中の酸素含有量は15ppm未満であった。この鋳塊を900℃で均質化焼鈍後、熱間圧延した後に冷間圧延を行い、高温で1回の焼鈍を行った場合は20μmより大きな結晶粒径、焼鈍温度が低温でも再結晶するように焼鈍条件を最適化して1回の焼鈍を行った場合は、20μmの結晶粒径を得た。その後、表面に発生した酸化スケールを除去して、表1に示す加工度ηで最終冷間圧延をして目的とする最終厚さの箔を得た。得られた箔に300℃×30分の熱処理を加え、銅箔サンプルを得た。
<A.銅箔サンプルの評価>
1.導電率
上記熱処理後の各銅箔サンプルについて、JIS H 0505に基づいて4端子法により、25℃の導電率(%IACS)を測定した。
導電率が75%IACSより大きければ導電性が良好である。
2.引張強度及び破断伸び
上記熱処理後の各銅箔サンプルについて、IPC-TM650に準拠した引張試験により、試験片幅12.7mm、室温(15〜35℃)、引張速度50.8mm/min、ゲージ長さ50mmで、銅箔の圧延方向と平行な方向に引張試験することにより、引張強度及び破断伸びを測定した。
3.銅箔の折り曲げ性(MIT耐折性)
上記熱処理後の各銅箔サンプルについて、JIS P 8115に基づいてMIT耐折回数(往復折曲げ回数)を測定した。ただし、折り曲げクランプのRは0.38mm、荷重は250gとした。
MIT耐折回数が同じ厚みの比較例よりも大きければ銅箔の折り曲げ性が良好である。
4.結晶粒径
上記熱処理前であって最終冷間圧延前(最終焼鈍後)の各銅箔サンプル表面をSEM(Scanning Electron Microscope)を用いて観察し、JIS H 0501に基づいて平均粒径を求めた。ただし、双晶は、別々の結晶粒とみなして測定を行った。測定領域は、圧延方向に平行な断面の400μm ×400μmとした。
得られた結果を表1に示す。
Figure 0006712561
表1から明らかなように、最終冷間圧延前の結晶粒径が15〜20μm、破断伸びy[%]が式1:[y=-0.0365x2+2.1352x-5.7219]以上である各実施例の場合、同じ厚みの比較例よりもMIT屈曲性に優れていた。
一方、最終冷間圧延前の結晶粒径が20μmを超えた比較例1〜6の場合、破断伸びy[%]が式1より小さく、同じ厚みの各実施例よりもMIT屈曲性が劣った。
0.01質量%のAgのみを添加した比較例7の場合、破断伸びy[%]が式1:[y=-0.0365x2+2.1352x-5.7219]未満であったため、同じ厚みの実施例3、9、12、13、14および15よりもMIT屈曲性が劣った。
また、Pの添加量が0.03質量%を超えた比較例8の場合、導電率が75%以下となり導電性が劣った。

Claims (4)

  1. Agを0.001〜0.05質量%含有すると共に;
    Pを0.03質量%以下、Sbを0.14質量%以下、Snを0.163質量%以下、Niを0.288質量%以下、Beを0.058質量%以下、Znを0.812質量%以下、Inを0.429質量%以下、およびMgを0.149質量%以下、それぞれ単独又は2種以上を含有し、残部Cu及び不可避不純物からなり;
    300℃×30min焼鈍(但し、昇温速度100℃/min〜300℃/min)後、
    IPC-TM650に準拠した引張強度が178〜291MPaであり、
    板厚をx[μm]としたとき、IPC-TM650に準拠した破断伸びy[%]が式1:[y=-0.0365x2+2.1352x-5.7219]以上であるフレキシブルプリント基板用圧延銅箔。
  2. 請求項1に記載の圧延銅箔と、樹脂層とを積層してなる銅張積層体。
  3. 請求項2に記載の銅張積層体における前記フレキシブルプリント基板用銅箔に回路を形成してなるフレキシブルプリント基板。
  4. 請求項3に記載のフレキシブルプリント基板を用いた電子機器。
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