JP6712035B2 - ウインチ駆動のダンプ装置、及びこのダンプ装置を積載した車両 - Google Patents

ウインチ駆動のダンプ装置、及びこのダンプ装置を積載した車両 Download PDF

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Description

本発明は、荷台を傾けて荷物を降ろすことができるダンプ装置に関する。特に望ましくは、車両の荷台に積載可能であって、ウインチの動作によって荷台を傾ける事のできるウインチ駆動のダンプ装置と、このダンプ装置を積載した車両に関する。
従来から、物品を積載して運搬する為に、トラックやトレーラ等のような積載部を持つ輸送車両は広く利用されている。そして、これらの輸送車両の中には、土砂、砕石物、農作物等の積載物の荷降ろし作業を行いやすくする為に、荷台の前方を持ち上げて後方へ傾斜させて積載物を放出するダンプ装置を備えた輸送車両も広く利用されている。
そして従前においては、必要に応じてダンプ装置を使用できるように、所謂平台と呼ばれる輸送車両の荷台に積載できるようにしたダンプ装置も提案されている。
例えば特許文献1(特開2015−116920号公報)では、トラック車両の荷台に積載可能なダンプ装置であって、車両の荷台に対して着脱自在に設置されるベースフレームと、当該ベースフレームの後端側に回動自在に取り付けられる積載部と、前記積載部の左側部とベースフレームとの間、及び前記積載部の右側部とベースフレームとの間に夫々設けられる油圧シリンダとからなり、前記積載部は積載物を積載する底部を備え、当該底部の下面は前記ベースフレームの上面に接するダンプ装置を提案している。
また、貨物車両の荷台に積載可能であって、油圧ではなくウインチを利用したダンプ装置も提案されている。例えば特許文献2(特開平07−069119号公報)では、荷台上に台枠状のベースを装架し、その上面に穀粒容器を、床部材の後端側に設けた連結軸中心に前端側が昇降するよう載架し、床部材の前端側に、前後方向にスライドするロッドにより床部材に対し自在に前後に出入りする吊金具を設けて、これに滑車を軸支し、荷台上のフレームの前方に支柱を立設し、それの上端部に、荷台上に装設するウインチのドラムから繰り出されるケーブルを支柱の後面に沿い垂下するよう誘導する滑車を軸支し、その滑車を経て繰り出されたケーブルの中間部を前記吊金具に軸支せる滑車に後方から前面に向けて巻きかけて上方に折返し、そのケーブルの先端部を支柱の上端側に係止し、支柱の後面側を垂直方向の案内面に形成してなる穀粒運搬車における穀粒容器のダンプ装置が提案されている。
そして特許文献3(特開2009−096442号公報)では、平積自動車にダンプ作業が必要な時点のみ積載しダンプ自動車として稼動する積載ダンプ装置として、ダンプボディーと作動機械が一体にセットされ、取り付け取外しは自由であり、ダンプボディーは、一方を受台丁番を介して受台へセットされ、他方を支柱丁番を支点として傾倒する傾倒巻上支柱にセットされており、巻上ウインチを作動すると吊り上げワイヤーが上部滑車、下部滑車を通し吊り上げ金具を上下させ、傾倒巻上支柱が傾倒しながらダンプボディーが昇降するダンプボディー装置が提案されている。
特開2015−116920号公報 特開平07−069119号公報 特開2009−096442号公報
上記の通り、従前においても、荷台に積載可能なダンプ装置は提案されていた。しかしこれらは油圧を利用して動作するものであった。この為、別途、油圧機構を設置しなければならず、簡易に設置できるものではなかった。
また、ダンプ装置の載置部を昇降させる為に、ウインチを利用する技術も提案されていた。しかしながら、従前において提案されている、ウインチを利用して傾斜させる「穀粒容器のダンプ装置」や「積載ダンプ装置」は、傾斜させる積載部分の前側をウインチで吊り下げて持ち上げるように構成されていた。この為、ダンプ装置における積載部の起き上がり角度は、当該ウインチが巻き取った距離に比例してしまい、当該積載部の傾斜角度を大きくするためには、ウインチの巻き取り長さを十分に確保しなければならなかった。そして、積載部の前側を持ち上げる場合には、その為の支柱が必要になる所、十分な高さまで持ち上げるためには、当該支柱を高くしなければならなかった。
そこで本発明は、ウインチを利用することにより、設置を簡易としながらも、積載部の傾斜角度を大きくすることができ、しかも積載部を持ち上げる為の高い支柱を必要としないウインチ駆動のダンプ装置、及びこのダンプ装置を積載した車両を提供する事を第1の課題とする。
またダンプ装置の積載部を傾斜させて積載物を落下させる際には、作業効率の関係から、短時間で勢いよく積載部を傾斜させたい場合もある。このような場合、ウインチで積載部を吊り上げるダンプ装置にあっては、積載部の傾斜速度はウインチの巻き取り速度に依存する事から、自ずと限界があった。
そこで本発明は、ウインチの巻き取り速度を一定に保ちながら、積載部を迅速に傾斜させる事ができるようにしたウインチ駆動のダンプ装置、及びこのダンプ装置を積載した車両を提供する事を第2の課題とする。
更に、従前においてダンプ装置の積載部を傾斜させる場合には、油圧シリンダー及びウインチの何れの場合であっても、動力取出し部が、直接積載部を傾斜させるように構成されていた。この為、仮に当該動力部(油圧シリンダーやウインチ)が故障した場合、或いはウインチのワイヤーが切断した場合等には、傾斜している荷台が落下する事も考えられた。
そこで本発明は、このような動力部の故障やワイヤーが切断した場合であっても、傾斜した荷台の落下を阻止できるようにしたウインチ駆動のダンプ装置、及びこのダンプ装置を積載した車両を提供する事を第3の課題とする。
上記課題の少なくとも何れかを解決する為に、本発明では、積載部を上下揺動させるリンク部材をウインチによって動作させるようにしたウインチ駆動のダンプ装置を提供する。
即ち、本発明にかかるウインチ駆動のダンプ装置は、ウインチを用いて積載部を傾斜させるダンプ装置であって、土台となるベース部材と、当該ベース部材上に、一端側を揺動中心とし、他端側を揺動自在に設けられた積載部と、前記積載部の揺動中心に向かって延伸すると共に、その一端側を前記ベース部材又は積載部の何れか一方に軸着され、他端側を当該ベース部材又は積載部の他方に、その長さ方向に移動可能に設けられたリンク部材と、当該リンク部材における移動可能な他端側を、前記積載部が起き上がる向きに牽引するウインチ装置とで構成する事ができる。
前記ベース部材は、土台として機能するものであり、フレーム状又は板状に形成したものである他、前記積載部、リンク部材及びウインチ装置を設置できる各種の部材や構造物を使用する事ができる。よって、例えば車両における荷台の床面や車体フレーム等を、そのままベース部材として使用する事もできる。
前記積載部は、ダンプ装置に積載する物品を載せる為のものであって、アオリなどの側壁を備えたものでも、単なる平床のものであっても良い。特にこのダンプ装置を車両の荷台に設置して使用する場合には、当該積載部は、前記荷台内に収まる大きさに形成する事が望ましい。当該車両が公道を安全に走行できるようにするためである。また、この積載部は、後述するリンク部材の動作によって傾斜するように形成される所、傾斜方向は任意に設定する事ができる。例えば当該積載部の平面形状が矩形である場合には、短辺を回転中心として揺動する他、長辺を回転中心として揺動しても良い。
前記リンク部材は、一端側をベース部材に軸着して、他端側を積載部に沿って移動可能に設置するか、或いは一端側を積載部に軸着して、他端側をベース部材に移動可能に設置する事ができる。リンク部材の他端側を移動可能に設けるために、当該他端部側にはスライダー又はローラー等を設置する事ができる。よって、本明細書における「移動可能」の用語は、「スライド可能」の意味合いを含んでいる。
そしてベース部材又は積載部に対して移動可能に設けられるリンク部材の他端側は、当該積載部の揺動中心に交差する向きにスライド移動するように構成することが望ましい。この時、スライド方向を揺動中心に直交する向きにする他、揺動中心に対して斜めの向き(直交以外)に設定する事もできる。揺動中心に直交する向きにスライド移動させた場合には、スライド移動距離と積載部の起き上がり角度との関係から、迅速に積載部を傾斜させることができる。一方で揺動中心に対して斜めの向きにスライド移動させた場合には、スライダーの移動距離を長くすることができることから、積載部が上向きに揺動する時のトルクを増大させることができる。
かかるリンク部材は、ベース部材と積載部との間に存在させ、両者間に架設状に設ける事ができる。かかるリンク部材は、前記積載部を傾斜させるように持ち上げる為の部材として形成する事ができ、例えば柱状、枠状、又は板状に形成して、対向する端部の夫々を、ベース部材又は積載部に設ける事ができる。また、当該ベース部材は、柱状にして2本以上設置する事もできる。
また、当該リンク部材は、前記積載部における揺動中心側に存在する一端部側を、前記ベース部材又は積載部に軸着することが望ましい。これにより、当該リンク部材は、揺動中心から離れた側に存在する他端側を移動可能に設けられ、当該積載部の傾斜角を大きくする事ができる。
また、前記リンク部材は、その一端部側が、前記積載部における揺動中心と交差する向きの中間位置において、前記ベース部材又は積載部に軸支されていることが望ましい。当該位置で軸支する事により、当該リンク部材と、前記ベース部材又は積載部における軸支位置よりも回転中心側とが二等辺三角形を形成し、積載部の傾斜角度との関係におけるリンク部材の長さを最適化する事ができる。
特に、前記リンク部材の一端側(回転中心側の端部側)を、ベース部材に軸支した場合には、積載部に移動可能に設けられた当該リンク部材の他端側は、前記一端側の軸支地点を超えて回転中心側に移動可能であることから、当該積載部材の傾斜角度を一層大きくする事ができる。
前記ウインチ装置は、上記リンク部材の他端側を移動させるための動力として機能する。かかるウインチ装置を使用する事により、油圧システムとは異なり、その設置作業を簡素化する事ができる。かかるウインチ装置は、電動ウインチを使用する事で、ダンプ作業を簡易に行う事ができるが、手動のウインチ装置であっても良い。また、電動を主とし、補助的に手動で動作するウインチであっても良い。
上記本発明にかかるウインチ駆動のダンプ装置によれば、以上のようにリンク部材を設置して、移動可能に設けられたリンク部材の他端部側(当該リンク部材における軸着側とは反対側)を、ウインチ装置で牽引することにより移動させることにより、当該リンク部材は、その一端側(当該リンク部材における軸着側)が回転中心となって起立姿勢に起き上がり、その結果、前記積載部の片側を持ち上げて傾斜させることができる。
また、本発明にかかるウインチ駆動のダンプ装置は、ウインチ装置が故障した場合や、ウインチのワイヤーが切断した場合等であっても、傾斜した荷台の落下を阻止できる構成を伴う事もできる。
即ち、上記本発明にかかるウインチ駆動のダンプ装置において、前記ベース部材及び積載部の内、前記リンク部材の他端部が移動可能に設けられている部分には、前記ウインチ装置による牽引方向とは逆向きの移動を阻止する逆止機構を設ける事ができる。
かかる逆止機構としては、例えばラチェット機構により、当該リンク部材の移動方向を規制する他、予備のウインチ装置又はワイヤー巻取り装置によって、当該移動可能に設けられているリンク部材の他端部を補助的にけん引する事ができる。また軸着しているリンク部材の周りに、その回転方向を一方向に制限するラチェット機構を設けても良い。
このような逆止機構を設ける事により、仮にウインチ装置が故障したり、牽引するワイヤーが切断した場合等であっても、傾斜方向とは逆向きに落下する積載部を押さえる事ができ、作業環境の安全性を高める事ができる。
そして本発明にかかるウインチ駆動のダンプ装置は、作業現場に設置して使用する他、トレーラーやトラックなどの車両に積載して使用する事も望ましい。
この為、本発明にかかるウインチ駆動のダンプ装置は、前記ベース部材が、台車又は輸送車両の荷台に積載可能な大きさに形成されると共に、当該荷台に対して固定可能な固定部を備えることが望ましい。
上記固定部は、荷台に対してボルトによって締結する場合には、ワッシャ孔であって良く、またボルト挿通孔を有するフランジであって良い。更に当該ウインチ駆動のダンプ装置は、ボルト以外の固定構造、例えばバックルや固定ピン等であって良く、少なくとも当該ダンプ装置が荷台上からズレ落ちないような固定手段で形成する事ができる。
そして本発明では、前記課題の少なくとも何れかを解決するために、上記ウインチ駆動のダンプ装置を荷台に設置した車両を提供する。即ち、荷台を備えている車両であって、当該荷台には上記本発明にかかるウインチ駆動のダンプ装置を設置した車両である。
かかる車両は、トレーラーやトラックなどであって良く、その荷台に上記本発明にかかるウインチ駆動のダンプ装置を設置する事ができる。また、当該荷台に対するダンプ装置の設置は、溶接などによって確実に固定する他、ボルトやフックなどによって着脱自在に設置する事もできる。かかるダンプ装置は、車両における積載物となることから、必要に応じて荷台に積載し、その積載部に搬送対象となる物品を積載する事ができる。
本発明のウインチ駆動のダンプ装置は、積載部の揺動中心に向かって延伸するリンク部材の一端側を前記ベース部材又は積載部の何れか一方に軸着し、他端側を当該ベース部材又は積載部の他方に、その長さ方向に移動可能に設け、そしてリンク部材における移動可能な他端側を、ウインチ装置によって、積載部が起き上がる向きに牽引するように構成している。これにより、ウインチ装置によって積載部を傾斜させることができ、油圧システムの設置を不要とする事ができる。また、本発明のウインチ駆動のダンプ装置によれば、前記リンク部材の長さや設置場所を調整する事により、積載部を持ち上げる為の高い支柱を必要とすることなく、積載部の傾斜角度を大きくすることができるウインチ駆動のダンプ装置、及びこのダンプ装置を積載した車両を提供する事ができる。
また、本発明にかかるウインチ駆動のダンプ装置は、リンク部材及び端部側を、夫々前記ベース部材又は積載部に軸着又は移動可能に設けていることから、リンク部材の何れの端部を何れの部材に、軸着又は移動可能に設けるかを組み合わせる事によって、リンク部材における他端部の単位移動距離あたりの積載部の傾斜角度を調整する事ができる。これにより、ウインチの巻き取り速度を一定に保ちながら、積載部を迅速に傾斜させる事ができるようにしたウインチ駆動のダンプ装置、及びこのダンプ装置を積載した車両とすることもできる。
更に本発明にかかるウインチ駆動のダンプ装置において、前記ベース部材及び積載部の内、前記リンク部材の他端部が移動可能に設けられている部分には、前記ウインチ装置による牽引方向とは逆向きの移動を阻止する逆止機構を設けた場合には、ウインチ装置の故障やワイヤーの切断によっても、傾斜した積載部が急に落下することはなく、作業安全性を高めたウインチ駆動のダンプ装置、及びこのダンプ装置を積載した車両とすることができる。
即ち、ワイヤーやロープ、或いはチェーンなどによって牽引するウインチ装置を使用して、積載した物品をダンプする装置でありながらも、これらワイヤー、ロープ或いはチェーンが切断した場合等の安全性を高めたダンプ装置及びこれを搭載した車両とする事ができる。
第1の実施の形態にかかるダンプ装置の要部透視側面図 図1のダンプ装置の(A)正面図、(B)背面図 図1のダンプ装置において載置部を取り外した状態を示す平面図 他の実施の形態にかかるダンプ装置の動作を示す側面図 更に他の実施の形態にかかるダンプ装置の動作を示す側面図 本実施の形態において伴う事の出来る逆止機構の一例を示す略図 ウインチ駆動のダンプ装置を搭載した車両を示す側面図
以下、図面を参照しながら、本実施の形態にかかるウインチ駆動のダンプ装置50、及びこれを積載した車両40を具体的に説明する。特に本実施の形態にかかるダンプ装置50は、車両の荷台に設置するのに適した形状に形成しており、矩形に形成された積載部12を備え、その短辺を回転中心として揺動するように構成した例を示しているが、積載部12の形状や傾斜方向は、任意に選択する事ができる。
図1〜3は第1の実施の形態にかかるウインチ駆動のダンプ装置50を示している。図1は当該ダンプ装置50の要部透視側面図であり、図1中、鎖線は透視部分を示し、1点鎖線は積載部12の傾斜状態を示している。また、図2(A)は当該ダンプ装置50の正面図、(B)は背面図であり、夫々奥側に存在する部分を鎖線で示している。また図3は載置部を取り外した状態を示す平面図である。
この実施の形態に示すウインチ駆動のダンプ装置50は、土台となるベース部材11と、このベース部材11上に、一端側16を揺動中心18とし、他端側を揺動自在に設けた積載部12と、この積載部12の揺動中心18に向かって延伸すると共に、その一端側16が前記ベース部材11又は積載部12の何れか一方に軸着され、他端側15を当該ベース部材11又は積載部12の他方に、その長さ方向に移動可能に設けられたリンク部材13と、当該リンク部材13における移動可能な他端側15を、前記積載部12が起き上がる向きに牽引するウインチ装置14とで構成している。
本実施の形態において、ベース部材11は開口部を向かい合わせて配置したC型鋼材で形成しており、各C型鋼材の空間部内を輪転するようにローラー19を配置している。このローラー19を両端に設けた軸部20は、矩形のフレーム状に形成されているリンク部材13の長さ方向の他端部側を軸支しており、これにより当該リンク部材13の他端部側が、ベース部材11に対して移動可能に設けられている。
本実施の形態において、ベース部材11は鋼材を用いて矩形のフレーム状に形成されているが、これは杆状であっても良く、或いは板状であっても良い。また、本実施の形態においては、当該リンク部材13における移動自在に設けられる他端部側は、ローラー19によって円滑に移動できるように構成しているが、ローラー19に代えてスライダーを設置しても良い。
また本実施の形態における積載部12は、平面視矩形に形成されており、その前方には鳥居部分が設けられ、側方及び後方にはアオリが設けられている。この積載部12の下面には、前記ベース部材11と対向する位置に補強フレーム21を設けている。そして前記リンク部材13の一端部側16は、この補強フレーム21に軸支している。特に本実施の形態では、リンク部材13の一端側16を貫通する軸部22を補強フレーム21に軸支している。
そして、前記リンク部材13の他端側15(前方側の端部)に設けられた軸部20には、ワイヤー17を案内する滑車23が設けられており、ベース部材11に固定されているウインチ装置14から案内されたワイヤー17は、この滑車23を通ってウインチ装置14の固定部に設けられたリング24に固定されている。
これにより、ウインチ装置14によってワイヤー17を巻き取る事により、前記リンク部材13の他端部側15がベース部材11に沿って引き寄せられる。この時、当該リンク部材13は、積載部12の補強フレーム21に軸着されている一端側16を中心として回動することになる。これにより、前記積載部12は、揺動中心18を中心として上向きに起き上がり(揺動し)、その結果、当該積載部12を傾斜させることが出来る。
この時、当該ベース部材11の他端側15は、一端側16の真下位置を超えて揺動中心側に移動する事が無いように、当該一端側16の移動を規制する規制部を設ける事も望ましい。かかる規制部は、図示しないが、ベース部材11の空間部内に、ローラー19の転動を阻止する突起を設けるか、或いは前記ワイヤー17の先端を固定するリング24の形成位置を調整する事によっても実現できる。即ち、リンク部材13の移動範囲における揺動中心18側の端部位置に、当該リング24を形成する事ができる。特に本実施の形態では、ウインチ装置14を、起立状態におけるリンク部材13の軸支地点の下方側に設けており、前記リング24をそれよりも前方に設けていることから、当該リンク部材13の起立姿勢を適正な範囲に規制する事ができる。
上記本実施の形態にかかるダンプ装置50では、リンク部材13における揺動中心側(一端側16)を積載部12に軸着し、その反対側(他端側15)をベース部材11にスライド自在に設けている。この為、ウインチ装置14をベース部材11に配置すれば、リンク部材13における牽引部分、及び牽引の為のワイヤー17をベース部材11の領域内に設置する事ができる。これにより、起立する積載部12にはスライド移動部が存在せず、またワイヤー17が起き上がった積載部12の背面側に露出する事もない。
図4及び5は、上記第1の実施の形態にかかるウインチ駆動のダンプ装置50に関連し、リンク部材13の設置状態及び牽引方向の幾つかの応用例を示している。但し、一端側16が軸支されているリンク部材13の他端側15をウインチ装置で牽引して、積載部12を起立させる向きの力を生じさせるものであれば、この図4及び5に示す態様に限らず、実施する事ができる。
図4(A)に示すダンプ装置50は、前記図1〜3に示したダンプ装置50を模式的に示している。即ち、この図4(A)に示すダンプ装置50では、リンク部材13において、積載部12の揺動中心側の端部(一端部側16)を積載部12に軸支し、他端側15をベース部材11にスライド自在に設置した態様である。この形態において、他端側15を、ウインチ装置14によって積載部12の回転中心側に牽引する事により、積載部12は揺動中心18を中心として起き上がり、傾斜させることが出来る。
また、図4(B)に示すダンプ装置50は、リンク部材13において、積載部12の揺動中心18側の端部(一端部側16)をベース部材11に軸支し、他端側15を積載部12にスライド自在に設置している。この形態において、積載部12にスライド自在に設けた他端側15を、ウインチ装置14によって積載部12の揺動中心側に牽引する事により、積載部12は揺動中心18を中心として起き上がり、傾斜させることが出来る。特にこの実施の形態にかかるダンプ装置50では、前記リンク部材13はベース部材11に軸着された一端側16を中心に回転することから、当該リンク部材13の他端側15が、一端側16の軸着部を超えて積載部12の回転中心側に移動する事ができ、これにより積載部12の傾斜角度を、一層大きくする事ができる。
図5(A)に示すダンプ装置50は、リンク部材13において、積載部12の揺動中心18側の端部(他端部側15)をベース部材11にスライド自在に設け、一端側16を積載部12に軸支している。そしてこの形態においては、ウインチ装置14を、積載部12が持ち上がる側に設置している。このように構成したダンプ装置50では、積載部12の揺動中心18側の端部(他端部側15)を、ウインチ装置14によって、ベース部材11に沿わせてスライド移動させることにより、積載部12は揺動中心18を中心として起き上がり、これによりダンプ作業を行う事ができる。特にこの実施の形態にかかるダンプ装置50では、リンク部材13における積載部12に対する作用点が、揺動中心18から離れている事から、動作開始初期の段階においてゆっくり、力強く積載部12を起こす事ができる。
そして図5(B)に示すダンプ装置50は、前記図5(B)に示したダンプ装置50と同様に、スライド自在に設けた端部を、積載部12の揺動中心18から離れる向きにスライド移動させるように形成しており、ウインチ装置14は、積載部12の傾斜方向とは反対側の端部に設置される。この実施の形態にかかるダンプ装置50は、リンク部材13において、積載部12の揺動中心18側の端部(他端部側15)を積載部12にスライド自在に設け、一端側16をベース部材11に軸支している。このように形成したダンプ装置50では、積載部12の揺動中心18側の端部(他端部側)を、積載部12に沿わせてスライド移動する様にウインチ装置14によって牽引する事により、前記積載部12は、揺動中心18を中心として上向きに起き上がる。特にこの実施の形態にかかるダンプ装置50では、前記スライド移動する他端側15は、揺動中心18に近い位置に存在する事から、スライド移動開始の初期の段階において、積載部12を迅速に起き上がらせることが出来る。
更に、リンク部材13は必ずしも1つの部材で形成する必要は無く、2つ以上のリンクを組み合わせても良い。即ち、リンク機構、スライダ機構などを使用して、様々な組み合わせに形成する事ができる。
図6は、上記した幾つかの実施の形態において伴う事の出来る逆止機構の一例を示す略図である。この実施の形態に示す逆止機構は、スライド移動するように設けられたリンク部材13の先端部を尖らせて形成し、当該先端部がスライドするベース部材11又は積載部12のスライド面には、リンク部材13の先端部のスライド方向に傾けたラチェット歯30を形成している。これにより、図6(A)に示す様に、リンク部材13の端部を、積載部12が立上る方向にスライド移動する際には、当該ラチェット歯30によるラチェット機構が作用し、仮にワイヤー17が切断した場合であっても、傾斜した積載部12の落下を阻止する事ができる。一方、当該リンク部材13を、積載部12が戻る方向にスライド移動させる際には、図6(B)に示す様に、ラチェト歯を下方に後退させ、これによりラチェット機能を停止させてスライド移動させることが出来る。よって、このようにラチェット歯30で逆止構造を形成する場合には、当該ラチェット歯30は積載部12におけるリンク部材13のスライド面に対して進退自在に形成するのが望ましい。
また、リンク部材13を、積載部12が戻る方向(リンク部材13が倒伏する方向)にスライド移動させる際には、当該リンク部材13が起立する方向へのスライド移動時には、ラチェット歯30の上を通り、当該リンク部材13が倒伏する方向へのスライド移動時には、これとは別の、ラチェット歯30が形成されていない領域を通るように構成する事もできる。即ち、当該リンク部材13における往路(リンク部材13が起立する方向への移動経路)と、復路(リンク部材13が倒伏する方向への移動経路)とが異なる様に形成する事もできる。
図7は、上記実施の形態1に示したウインチ駆動のダンプ装置50を搭載した車両40を示す側面図である。この実施の形態にかかる車両40は、図7(A)に示す様に、ダンプ装置50を着脱自在に搭載しており、必要に応じて、当該ダンプ装置50を搭載できるように構成している。当該ダンプ装置50を車両40の荷台に固定する際には、ボルト等によって固定することができ、その他にもロープやワイヤー17等によって、当該ダンプ装置50を車両40の荷台に固定する事ができる。
車両40の荷台に固定したダンプ装置50は、図7(B)に示す様に、ウインチを駆動させることにより、車両40の後方に向かって荷台を傾斜する事ができる。これにより、荷台に積載している物品をダンプさせることができる。
当該ダンプ動作に際して、ウインチを動かすための動力は、車両40に設置されているバッテリー等から取り出す事ができる。よって、当該ウインチ駆動のダンプ装置50は、単に車両40の荷台に積載・固定し、後は車両40のバッテリーと接続するだけで動作可能となる。なお、当該ウインチを駆動させるための電源を、積載するウインチ駆動のダンプ装置50に設置しておくこともでき、この場合には、別途車両40のバッテリーとの接続さえも不要とする事ができる。
なお、この図7では、積載面が車両40の後方に向かって傾斜する実施形態を示しているが、その他にも、車両40の側方に向かって傾斜するダンプ装置50を積載する事もできる。かかる車両40の側方に向かって傾斜するダンプ装置50は、矩形に形成した積載部12の長辺側を揺動中心18として、前記リンク部材13を配置した物を使用する事ができる。
本発明にかかるウインチ駆動のダンプ装置は、トラックやトレーラなどの運搬車両に利用することができる。その他にも、当該ウインチ駆動のダンプ装置は、施設などに設置して、各種物品をダンプするための装置としても利用する事ができる。
11 ベース部材
12 積載部
13 リンク部材
14 ウインチ装置
15 他端側(他端部側)
16 一端側(一端部側)
17 ワイヤー
18 揺動中心
19 ローラー
20 軸部
21 補強フレーム
22 軸部
23 滑車
24 リング
30 ラチェット歯
40 車両
50 ダンプ装置

Claims (6)

  1. ウインチを用いて積載部を傾斜させるダンプ装置であって、
    土台となるベース部材と、
    当該ベース部材上に、一端側を揺動中心とし、他端側を揺動自在に設けられた積載部と、
    前記積載部の揺動中心に向かって延伸すると共に、その一端側を前記ベース部材又は積載部の何れか一方に軸着され、他端側を当該ベース部材又は積載部の他方に、その長さ方向に移動可能に設けられたリンク部材と、
    当該リンク部材における移動可能な他端側を、前記積載部が起き上がる向きに牽引するウインチ装置とからなり、
    前記ベース部材及び積載部の内、前記リンク部材の他端部が移動可能に設けられている部分には、前記ウインチ装置による牽引方向とは逆向きの移動を阻止する逆止機構が設けられていることを特徴とする、ウインチ駆動のダンプ装置。
  2. 前記リンク部材は、柱状、枠状、又は板状に形成されるとともに、前記積載部における揺動中心側に存在する一端部側が、前記ベース部材又は積載部に軸着されている、請求項1に記載のウインチ駆動のダンプ装置。
  3. 前記リンク部材は、柱状、枠状、又は板状に形成されるとともに、その一端部側が、前記積載部における揺動中心と交差する向きの中間位置において、前記ベース部材又は積載部に軸支されている、請求項1又は2に記載のウインチ駆動のダンプ装置。
  4. 前記ベース部材は、台車又は輸送車両の荷台に積載可能な大きさに形成されると共に、当該荷台に対して固定可能な固定部を備える、請求項1〜3の何れか一項に記載のウインチ駆動のダンプ装置。
  5. 前記リンク部材の他端部は前記ベース部材に移動可能に設けられ、前記リンク部材の一端部は前記積載部に軸着されており、
    前記リンク部材の他端部が前記リンク部材の一端部の真下位置を超えて揺動中心側に移動する事が無いように、当該前記リンク部材の一端側の移動を規制する規制部が設けられている、請求項1〜4の何れか一項に記載のウインチ駆動のダンプ装置。
  6. 荷台を備えている車両であって、
    当該荷台には請求項1〜5の何れか一項に記載のウインチ駆動のダンプ装置が設置されている、車両。
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