JP6710556B2 - コンクリートコアの採取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリートコアの採取装置に関する。
従来、コンクリート構造物の性状や健全度を評価するために、コンクリート構造物からのコンクリートコアの採取と、採取したコンクリートコアに対して圧縮強度試験等の各種試験が行われている。
コンクリート構造物からコンクリートコアを採取する際には、先ず、コンクリート構造物の表面にコアドリルをセットし、穿孔することで、環状の溝(以下、環状溝という)を形成する。これにより、環状溝に囲まれ、環状溝の底部(即ち、コンクリート構造物の表面から見て環状溝内の最奥部)において、環状溝外部のコンクリート構造物に連結したコア部が形成される。
次に、たがね等を用いて、コンクリート構造物からコア部を折り取り、略円柱形状のコンクリートコアを得る。コンクリートコアをコンクリート構造物から外部へ取り出すことで、コンクリートコアが回収される。
コア部を折り取るとともに、コンクリートコアを回収する装置、即ちコンクリートコアを採取するための装置として、例えば特許文献1には、環状溝を形成するコアビットを用いてコンクリート構造物からコンクリートコアを折り取ることが可能な採取装置が提案されている。
特開2013−256051号公報
例えば、原子力発電所を囲むコンクリート構造物や、放射線を発する施設等付近のコンクリート構造物の性状や健全度を評価する、或いはコア抜きによる構造物の躯体のコンクリートの強度調査を行う場合には、作業員の被ばくを防ぐため、ロボット等を用いた遠隔でのコンクリートコアの採取が必要とされる。また、コンクリートの被ばく量を調べるためには、通常(例えば、長さ寸法が1m以内)よりも長尺(例えば、長さ寸法が2m以上)のコンクリートコアの採取が求められる。
しかしながら、従来のコンクリートコアの採取装置(以下、単に「採取装置」という場合がある)を用いて、短尺のコンクリートコアを採取することは容易であるが、長尺のコンクリートコアを採取することは容易でない。
即ち、コンクリートコアが長尺であると、短尺のコンクリートコアを採取することを想定して製造された採取装置を用いてコア部に打撃を加えた際に、打撃による衝撃が伝達目標の箇所であるコア部の基端側(即ち、コンクリート構造物の表面から見てコア部の最奥部)以外の位置に加わり、コンクリートコアの破損や破断が生じ易い。そのため、環状溝を深く形成し、コア部の長さ寸法を増やしても、コア部が途中位置で折れて破断することがあった。また、深く形成した環状溝の底部側で、コンクリート構造物からコンクリートコアを折り取ることができたとしても、コンクリートコアをコンクリート構造物から取り出す際に自重や衝撃が局所的に負荷されることでコンクリートコアの破損や破断が生じることがあった。
特に、放射性物質で汚染された可能性がある環境や作業者が立ち入れない環境において、遠隔でコンクリート構造物からコンクリートコアを採取する際には、長尺のコンクリートコアが途中で折れてしまうと、コンクリートコアの回収は困難になる。
これまでに、遠隔によって、長さ寸法100mm程度の比較的短尺なコンクリートコアを採取した例はあるが、長尺なコンクリートコアを採取した例は見られない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、長尺のコンクリートコアを基端側で折り取ると共に破損や破断を防止してコンクリート構造物から取り出すことが容易であり、遠隔作業にも適用可能なコンクリートコアの採取装置を提供する。
請求項1記載のコンクリートコアの採取装置は、コンクリート構造物に中心軸を横方向に向けて形成した環状溝に囲まれたコア部を折り取るとともに、折り取られたコンクリートコアを前記コンクリート構造物の外部に採取するコンクリートコアの採取装置であって、前記環状溝の内部、且つ前記コア部の上下方向の少なくとも下方に挿抜可能に構成され、前記環状溝への挿入時に前記環状溝の長手方向の3/4より奥側に到達可能に構成され、且つ前記環状溝への挿入方向の先端部が該先端部より手前の部分に対して前記コア部の径方向内側に突出している支持体と、前記環状溝に挿入した状態の前記支持体の前記先端部と、該先端部に対向配置された前記コア部との間に挿入可能に構成され、前記コア部の奥側に進む程、前記コア部を前記支持体から離間する方向に押し上げ可能に構成された押し上げ部材と、前記支持体及び前記押し上げ部材を前記環状溝の長手方向に沿って移動させる駆動部と、を備える。
上述のコンクリートコアの採取装置によれば、支持体を環状溝に挿入し、押し上げ部材をコア部と支持体との間に挿入することで、コア部の奥側を支持体から離間する方向に押し上げ、長尺のコア部を基端側で折り取るとともに、折り取ったコンクリートコアを支持体に安定して載置することができる。その後、支持体をコンクリート構造物から取り出すことで、長尺のコンクリートコアを破損させずにコンクリート構造物から容易に外部に取り出して回収することができる。
請求項2記載のコンクリートコアの採取装置では、前記支持体の前記先端部の厚み寸法は、前記環状溝への挿入方向の奥側に向かう程、大とされていることが好ましい。
請求項3記載のコンクリートコアの採取装置では、前記押し上げ部材の前記環状溝への挿入方向の先端部の厚み寸法は前記環状溝への挿入方向の奥側に向かう程、小とされていることが好ましい。
上述のコンクリートコアの採取装置によれば、支持体の先端部と押し上げ部材の先端部との少なくとも一方が所謂テーパー形状とされていることで、押し上げ部材の先端部が環状溝への挿入方向の奥側に挿入される程、コア部の奥側と支持体の先端部との間隔が漸次広がる。従って、支持体に対してコア部の奥側を徐々に押し上げ、コンクリートコアへの衝撃や負荷を軽減しつつ、コンクリートコアを折り取ることができる。これにより長尺のコンクリートコアの破損や破断を防止することができる。
本発明のコンクリートコアの採取装置によれば、長尺のコンクリートコアを基端側で折り取ると共に破損や破断を防止してコンクリート構造物から取り出すことが容易であり、遠隔作業にも適用可能なことができる。
本発明の一実施形態に係るコンクリートコアの採取装置の斜視図である。 本発明の一実施形態に係るコンクリートコアの採取装置の要部を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るコンクリートコアの採取装置の要部を示す断面図であり、図2に示すR領域を拡大した図である。 本発明の一実施形態に係るコンクリートコアの採取装置の要部を示す断面図であり、押し上げ部材が厚肉部に接触したときの状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るコンクリートコアの採取装置の要部を示す断面図であり、コア部が折り取られる際の状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るコンクリートコアの採取装置を用いたコンクリートコアの採取工程を説明するための図であり、コンクリート構造物の外部にコンクリートコアの採取装置を設置した状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るコンクリートコアの採取装置を用いたコンクリートコアの採取工程を説明するための図であり、環状溝にコンクリートコアの採取装置の支持体及び押し上げ部材を挿入した状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るコンクリートコアの採取装置を用いたコンクリートコアの採取工程を説明するための図であり、コンクリートコアの採取装置のジャッキの作動部を作動させてコア部を折り取る様子を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るコンクリートコアの採取装置を用いたコンクリートコアの採取工程を説明するための図であり、折り取ったコンクリートコアをコンクリート構造物の外部に取り出す様子を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るコンクリートコアの採取装置の第一変形例を示す断面図であり、押し上げ部材が厚肉部に接触したときの状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るコンクリートコアの採取装置の第一変形例を示す断面図であり、コア部が折り取られる際の状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るコンクリートコアの採取装置の第二変形例を示す断面図であり、押し上げ部材が厚肉部に接触したときの状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るコンクリートコアの採取装置の第二変形例を示す断面図であり、コア部が折り取られる際の状態を示す図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係るコンクリートコアの採取装置(以下、単に「採取装置」という場合がある)について説明する。
図1に示すように、本実施形態の採取装置20は、コンクリート構造物Tに形成した環状溝T1に囲まれたコア部T2をコンクリート構造物Tから折り取ってコンクリートコアC(図9参照)を採取し、且つ、コンクリートコアCをコンクリート構造物Tの外部に取り出すことができるように構成された装置である。
環状溝T1は、コンクリート構造物Tの表面から中心軸Lを中心として形成されている。中心軸Lに直交する環状溝T1の断面は、環状をなしている。環状溝T1は、例えばコアビットを用いてコンクリート構造物Tを表面から内部に向けて切削することで形成されている(例えば、図3参照)。なお、環状溝T1を形成する方法は、コアビットを用いる方法に限定されない。
コア部T2は、環状溝T1により囲まれた部分全体であり、円柱形状を有する。コア部T2は、環状溝T1の奥部(奥側)T1aに対応する基端部T2aで環状溝T1の外側のコンクリート構造物Tに連結している。
図1に示すように、採取装置20は、環状溝T1の内部、且つコア部T2の少なくとも下方に挿抜可能に構成され、環状溝T1への挿入時に環状溝T1の長手方向Xの中心より奥側に到達可能に構成され、且つ環状溝T1への挿入方向Iの先端部11cが先端部11cより手前の部分(即ち、支持部11bや基端部11a)に対してコア部T2の奥側(即ち、コア部T2の基端部)に突出している支持体11と、環状溝T1に挿入した状態の支持体11の先端部11cとコア部T2の奥側との間に挿入可能に構成され、コア部T2の奥側に進む程、コア部T2の奥側を支持体11から離間する方向に押し上げ可能に構成された押し上げ部材22と、支持体11を環状溝T1の長手方向Xに沿って進退可能に構成され、押し上げ部材22を環状溝T1に挿入した状態の支持体11とコア部T2との間に挿抜可能に構成された駆動部15と、を備えている。
支持体11は、環状溝T1の中心軸Lと直交する断面形状が環状溝T1の上下方向中心より下部の形状に対応する円弧形状を有し、この円弧形状の断面が中心軸Lに沿って連続するように形成された樋状部材である。支持体11の先端部11cは、平面視で曲線状に形成されている。
支持体11は、長手方向に沿って、基端部11aと、支持部11bと、先端部11cから構成されている。基端部11aは、環状溝T1への支持体11の挿入時においてコンクリート構造体Tの外部に位置している。基端部11aには、駆動部15との接続時に用いられる連結孔16が形成されている。
支持体11の長さ寸法については、支持部11bの長さ寸法と先端部11cの長さ寸法との和が少なくとも環状溝T1の長手方向Xにおける長さ寸法の3/4以上であり、環状溝T1の長手方向Xにおける長さ寸法と略同等であることが好ましい。このような構成により、環状溝T1への挿入時に、先端部11cが環状溝T1の長手方向Xにおける奥部T1aに到達可能とされている。これにより、支持体11は、後述する押し上げ部材22を挟んで長尺のコンクリートコアCを安定して載置可能な長さを有することになる。本実施形態では、基端部11aを環状溝T1の外部に配置し、支持部11b及び先端部11cを環状溝T1に挿入した状態で、先端部11cが環状溝T1の奥部T1aに配置可能となるように、支持体11の長さ寸法が設定されている。
図2及び図3に示すように、支持体11の先端部11cの内周面には、厚肉部12が設けられている。この構成により、環状溝T1への挿入方向Iの先端部11cが先端部11cより手前の支持部11bや基端部11aに対してコア部T2の径方向内側(即ち、図2及び図3の紙面上側)に突出している。
図2及び図3では、環状溝T1への挿入方向Iに沿って厚肉部12の厚み寸法が均一になっている。なお、図4に示すように、厚肉部12の厚み寸法は、環状溝T1への挿入方向の奥側に向かう程、大とされていてもよい。このように厚肉部12が所謂テーパー形状とされることで、後述する押し上げ部材22が厚肉部12とコア部T2との間により円滑に挿入可能になり、押し上げ部材22の先端部22cが環状溝T1の最奥まで進入し易くなる。
なお、厚肉部12は支持体11と一体的に形成されていてもよい。
支持体11の厚み寸法と厚肉部12の最厚部の厚み寸法とを合わせた厚み寸法は、環状溝T1の幅寸法以下とされている。また、支持体11及び厚肉部12は、コンクリートコアCを支持可能な強度を確保し得る厚み寸法の範囲内に適宜設定されている。
押し上げ部材22は、コア部T2を下方から押圧して折り取り、コンクリートコアCを得るための部材である。本実施形態の押し上げ部材22は、環状溝T1に挿入した状態の支持体11の先端部11cとコア部T2の奥側との間に挿入可能に構成され、支持体11の内周面に当接しながら環状溝T1への挿入方向Iに沿って進退可能に形成された樋状部材である。なお、押し上げ部材22は、支持体11と同時に、環状溝T1に挿入可能に構成されていてもよい。
押し上げ部材22は、環状溝T1の長手方向Xに沿って、基端側の樋状部材からなる基端部22aと、基端側及び先端側以外の樋状部材からなる支持部22bと、先端側の樋状部材からなる先端部22cから構成されている。
図1に示すように、基端部22aは、環状溝T1への押し上げ部材22の挿入時においてコンクリート構造体Tの外部に位置し、さらに支持体11の基端部11aの外部に位置している。基端部22aには、押し上げ部材22の使用時に衝撃力(即ち、押し上げ部材22を環状溝T1の長手方向Xに沿って挿入するための力)が入力される端部22eが設けられている。端部22eの端面は衝撃力を確実に受け止めるために環状溝T1の中心軸Lに直交している。端部22eと基端部22aとの間には、補強部22fが設けられている。
図3及び図4に示すように、先端部22cの厚み寸法は、環状溝T1への挿入方向Iの奥側に向かう程、小とされている。即ち、先端部22cは先端に向かう程薄くなるようにテーパー形状を有している。図4及び図5に示すように、押し上げ部材22の先端部22cの傾斜面の勾配は、押し上げ部材22の上面と傾斜面(即ち、先端から基端に向かって下降する面)によって挟まれた角度θ22とする。図5に示すように、コア部T2を折り取るときの押し上げ部材22と厚肉部12との接触具合を考慮し、角度θ22は厚肉部12における長手方向Xの長さ寸法等をふまえて適切に設定されている。
押し上げ部材22の長さ寸法については、支持部22bの長さ寸法と先端部22cの長さ寸法との和が少なくとも環状溝T1の長手方向Xにおける長さ寸法の3/4以上であり、環状溝T1の長手方向Xにおける長さ寸法と略同等であることが好ましい。また、押し上げ部材22の支持部22bの長さ寸法と先端部22cの長さ寸法との和が支持体11の長さ寸法と略同等とされている。このような構成により、環状溝T1への挿入時に、先端部22cが環状溝T1の長手方向Xにおける奥部T1aに到達可能とされている。本実施形態では、基端部22aを支持体11の外部に配置し、支持部22b及び先端部22cを環状溝T1に挿入した状態で、先端部22cが環状溝T1の奥部T1aに当接可能となるように、押し上げ部材22の長さ寸法が設定されている。
上述の構成により、環状溝T1に支持体11を挿入した状態で、支持体11の内周面に当接しながら押し上げ部材22が環状溝T1への挿入方向Iに沿ってコア部T2の奥側に挿入されると、押し上げ部材22の先端部22cが厚肉部12とコア部T2との間に押し入り、厚肉部12の厚み寸法と押し上げ部材22の先端部22cの厚み寸法とを合わせた厚み寸法の増大に伴って、コア部T2の奥側に対して支持体11から離間する方向への押圧力がかかる。従って、環状溝T1への支持体11の挿入時において、押し上げ部材22がコア部T2の奥側に進む程、コア部T2の奥側を支持体11から離間する方向に押し上げ可能とされている。
駆動部15は、遠隔操作によって支持体11及び押し上げ部材22を、環状溝T1の中心軸Lに沿って移動させるためのものであり、例えば遠隔操作ロボット等である。なお、駆動部15の構成は、前述のような支持体11及び押し上げ部材22の移動を行うことができれば、特に限定されない。
次に、採取装置20を用いてコンクリート構造物Tから遠隔操作によってコンクリートコアCを採取する工程について、図6から図9を参照し、説明する。なお、図6から図9では、駆動部15を省略する。
先ず、コンクリート構造物Tに対して所望の位置及び高さまで移動体(図示略)を移動させ、コアビット(図示略)によりコンクリート構造物Tを切削して環状溝T1を形成する。これにより、図6に示すように、環状溝T1に囲まれ、基端部T2aで環状溝T1の外側のコンクリート構造物Tに連結したコア部T2が形成される。
その後、コアビットを環状溝T1から取り出し、駆動部15により、支持体11、押し上げ部材22をコンクリート構造物Tの外部の環状溝T1に対応する位置に配置する。
次に、図7に示すように、駆動部15により、支持体11を環状溝T1の内部、且つコア部T2の下方に、挿入方向D1に沿って挿入する。支持体11の先端部11cが環状溝T1の奥部T1aに到達する位置に支持体11を配置する。
次に、駆動部15により、支持体11の内周面に当接させながら押し上げ部材22を環状溝T1への挿入方向D1に沿ってコア部T2の奥側に挿入する。そして、図8に示すように、駆動部15により、厚肉部12とコア部T2との間に、くさびを打ち込むように、押し上げ部材22の先端部22cを押し入れる。これにより、コア部T2の基端部T2a側を上方に押圧することで、コア部T2を基端部T2aで折り取り、図9に示すような長尺のコンクリートコアCを形成する。なお、押し上げ部材22は、支持体11と同時に、環状溝T1に挿入してもよい。
コア部T2を基端部T2aで折り取る際に、駆動部15において、押し上げ部材22の先端部22cを厚肉部12とコア部T2との間に押し入れる速度や力を適宜調節することで、コア部T2やコンクリートコアCの上部がコンクリート構造物に衝突すること等をより確実に防止することができる。
図9に示すように、折り取られたコンクリートコアCは自重により下降し、押し上げ部材22を介して支持体11の支持部11b上に載置される。
支持体11の支持部11bにコンクリートコアCが載置された後、駆動部15により、コンクリート構造物Tの環状溝T1の外周壁により構成される穴から、支持体11及び押し上げ部材22を穴の中心軸に沿って抜出方向D2に引き抜く。これにより、下方が支持体11及び押し上げ部材22により保護された状態で、長尺のコンクリートコアCをコンクリート構造物Tから引き抜くことができる。
その後、適宜、駆動部15により、コンクリートコアCを支持した状態で、移動体を所定の位置まで移動させることで、コンクリート構造物Tから折り取られた長尺のコンクリートコアCを回収し、コンクリート構造物TからコンクリートコアCを採取する工程を完了する。
以上説明した本実施形態の採取装置20によれば、支持体11が環状溝T1の内部、且つコア部T2の少なくとも下方に挿抜可能に構成されているので、コンクリート構造物Tから折り取られたコンクリートコアCが自重により下降しても下方で安定して受け取り、押し上げ部材22を介して支持体11の内周面上に載置することができる。また、支持体11が環状溝T1への挿入時に環状溝T1の長手方向Xの中心より奥部T1a側に到達可能に構成されているので、長尺のコンクリートコアCを安定して支持体11の内周面上に載置し、支持体11の移動中にもコンクリートコアCの支持体11からの脱落等による破損を防ぐことができる。
また、駆動部15により、支持体11を環状溝T1に挿入すると共に、押し上げ部材22を環状溝T1の奥部T1a側に配置できる。そして、押し上げ部材22の先端部22cを支持体11の先端部11cに設けられた厚肉部12とコア部T2との間に押し入れるだけで、コア部T2の基端部T2aをより正確に押し上げ、押圧することができる。これにより、環状溝T1及びコア部T2の各長手方向に沿った寸法と略同等である所望の長さ寸法を有する長尺なコンクリートコアCを折り取ることができるので、上述のコンクリートコアCの採取工程を略自動的に、遠隔操作によって行うことができる。
即ち、本実施形態の採取装置20によれば、駆動部15により、押し上げ部材22をコア部T2と支持体11との間に挿入することで、コア部T2の奥側(即ち、コア部T2の基端部)を支持体11から離間する方向(即ち、上方)に押し上げることで、長尺のコア部T2を基端部T2a側でより確実に折り取ると共に、折り取ったコンクリートコアCを支持体11に安定して載置することができる。その後、駆動部15により、支持体11をコンクリート構造物Tから取り出すことで、コンクリートコアCに部分的な荷重や衝撃が負荷されることを防止することができ、長尺のコンクリートコアCを破損させずにコンクリート構造物Tから容易に取り出して回収することができる。
そのため、例えば放射性物質で汚染されたコンクリート構造物Tの強度調査を行う場合等にも、ロボットによる作業で長尺のコンクリートコアCを無人の領域で遠隔操作により採取することができる。
また、本実施形態の採取装置20は、押し上げ部材22の環状溝T1への挿入方向Iの先端部22cの厚み寸法は環状溝T1への挿入方向Iの奥側に向かう程、小とされている。また、厚肉部12の厚み寸法は、環状溝T1への挿入方向Iの奥側に向かう程、大とされていてもよい。即ち、押し上げ部材22の先端部22cの上面と支持体11の先端部11cの底面の少なくとも一方は、環状溝T1への挿入方向Iの奥側に向かう程高くなる斜面を備え、押し上げ部材22の先端部22cの傾斜面の勾配が厚肉部12の傾斜面の勾配よりも強くなっていることが好ましい。
この構成によれば、厚肉部12と押し上げ部材22の先端部22cとの少なくとも一方が所謂テーパー形状とされていることで、押し上げ部材22の先端部22cが環状溝T1への挿入方向Iの奥側に挿入される程、コア部T2の奥側と厚肉部12との間隔を漸次広げ、押し上げ部材22がより円滑に奥側へと進入することができる。従って、支持体11に対してコア部T2の奥側を徐々に押し上げ、コンクリートコアCへの衝撃や負荷を軽減しつつ、コンクリートコアCを折り取ることができる。さらに、駆動部15によって、押し上げ部材22の先端部22cを厚肉部12とコア部T2との間に押し入れる速度や力を容易に制御することで、コア部T2への衝撃等をより低減することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変更が可能である。
ここで、厚肉部12の傾斜面の勾配は、厚肉部12の傾斜面(即ち、先端から基端に向かって下降する面)と底面によって挟まれた角度θ12とする。図4及び図5では、厚肉部12の傾斜面の勾配に相当する厚肉部12の底面と側面とのなす角度θ12が直角である場合を例示したが、角度θ12は直角でなくてもよい。
例えば、図10及び図11に示すように、厚肉部12の厚み寸法が環状溝T1への挿入方向Iの奥側に向かう程、大とされている場合は、押し上げ部材22の先端部22cの厚み寸法は均一でも構わない。図11に示すように、コア部T2を折り取るときの押し上げ部材22と厚肉部12との接触具合を考慮し、角度θ12は厚肉部12における長手方向Xの長さ寸法等をふまえて適切に設定されていることが好ましい。
つまり、支持体11の先端部11cの上面と押し上げ部材22の先端部22cの底面の少なくとも一方は、先端に向かう程高くなる斜面を備え、所謂テーパー形状を有している。
図10及び図11には、先端部22cの傾斜面の勾配に相当する先端部22cの上面と側面とのなす角度θ22が直角である場合を例示したが、角度θ12は直角でなくてもよい。
例えば、図12に示すように、厚肉部12と押し上げ部材22の先端部22cが共にテーパー形状を有していてもよい。押し上げ部材22の先端部22cの傾斜面の勾配及び厚肉部12の傾斜面の勾配の定義については上述のとおりである。角度θ12が角度θ22より大きい場合は、実質的に図4及び図5に示す構成と同様と考えられる。角度θ12が角度θ22より小さい場合は、実質的に図10及び図11に示す構成と同様と考えられる。何れの場合においても、角度θ12は厚肉部12における長手方向Xの長さ寸法や角度θ22等をふまえて適切に設定されている。
また、角度θ12と角度θ22が略等しい場合には、図12に示すように、押し上げ部材22が環状溝T1への挿入方向Iに沿って挿入された際に押し上げ部材22と厚肉部12が等しく重なり合った状態(即ち、押し上げ部材22が支持体11から離間する直前の状態)における先端部22cの傾斜面の基端側の点を点22Aとする。次に、図13に示すように、コア部T2が折り取られた際に点22Aが移動した点22A´を求め、点22Aから点22A´までの移動距離を距離D22とする。このとき、距離D22は、コア部T2を折り取るときの押し上げ部材22と厚肉部12との接触具合を考慮し、適切に設定されている。また、角度θ12と角度θ22は、押し上げ部材22の先端部22cが厚肉部12の斜面を円滑に移動可能となるように適切に設定されている。
11 支持体
15 駆動部
20 採取装置(コンクリートコアの採取装置)
22 押し上げ部材
C コンクリートコア
T1 環状溝
T2 コア部
T コンクリート構造体
X 長手方向

Claims (3)

  1. コンクリート構造物に中心軸を横方向に向けて形成した環状溝に囲まれたコア部を折り取るとともに、折り取られたコンクリートコアを前記コンクリート構造物の外部に採取するコンクリートコアの採取装置であって、
    前記環状溝の内部、且つ前記コア部の上下方向の少なくとも下方に挿抜可能に構成され、前記環状溝への挿入時に前記環状溝の長手方向の3/4より奥側に到達可能に構成され、且つ前記環状溝への挿入方向の先端部が該先端部より手前の部分に対して前記コア部の径方向内側に突出している支持体と、
    前記環状溝に挿入した状態の前記支持体の前記先端部と、該先端部に対向配置された前記コア部との間に挿入可能に構成され、前記コア部の奥側に進む程、前記コア部を前記支持体から離間する方向に押し上げ可能に構成された押し上げ部材と、
    前記支持体及び前記押し上げ部材を前記環状溝の長手方向に沿って移動させる駆動部と、
    を備える、
    コンクリートコアの採取装置。
  2. 前記支持体における前記先端部の厚み寸法は、前記環状溝への挿入方向の奥側に向かう程、大とされている請求項1に記載のコンクリートコアの採取装置。
  3. 前記押し上げ部材の前記環状溝への挿入方向の先端部の厚み寸法は前記環状溝への挿入方向の奥側に向かう程、小とされている請求項1又は請求項2に記載のコンクリートコアの採取装置。
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