JP6709230B2 - 複数の独立な送受信チャネルをもつ磁気共鳴体積コイルおよびその動作方法 - Google Patents

複数の独立な送受信チャネルをもつ磁気共鳴体積コイルおよびその動作方法 Download PDF

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Description

本システムは、磁気共鳴(MR)撮像(MRI)および分光法(MRS)システムのための高周波(RF)体積コイルに、より詳細には向上された横RF磁場(B1 +)一様性およびB1 +シミング機能をもつ超高磁場RF体積コイルおよびその動作方法に関する。
近年、超高磁場MRIシステムが現在研究目的のために商業的に利用可能になった。残念ながら、7T以上のような超高磁場では、通常のMRIシステムRF送信コイルによって生成されるB1 +場は、誘電(波長)効果の増大のためますます非一様になる。B1 +場の一様性(たとえばB1 +一様性)を改善しようとする努力において関心体積をカバーするよう配置され、複数のT/Rチャネルをもつ複数要素の送受信(T/R)表面コイルを使うことができるが、この手法は技術的に複雑であり、低い電力効率の問題がある。よって、本システムの実施形態が、通常の超高磁場MRIおよびMRSシステムのこれらおよび他の欠点を克服しうる。
米国特許第8,089,281号 米国特許第8,421,462号
本稿に記載されるシステム、デバイス、方法、装置、ユーザー・インターフェース、コンピュータ・プログラム、プロセスなど(以下、このそれぞれは、文脈がそうでないことを示すのでない限り、システムと称される)は従来技術のシステムにおける問題に対処する。
本システムの実施形態によれば、磁気共鳴(MR)システムのための高周波(RF)コイル装置が開示される。前記RFコイルは:開口を有しラジアル軸(radial axis)を画定するループを含むリング・コイル;長さ(LVC)を画定する両端をもち、前記リング・コイルの開口を通って延在する、向かい合う端部をもつ体積コイル;前記リング・コイルおよび前記体積コイルのまわりに位置するシールドの一つまたは複数を含んでいてもよい。前記体積コイルは、それぞれ前記向かい合う端部の一方に位置し、ラジアル軸を画定し、複数の結合された伝導性セグメントをもつ端部コイルを含んでいてもよく、それらの端部コイルは互いに実質的に平行であり、それらの端部コイルのそれぞれのラジアル軸が、共通の軸(AX)を画定しうるように整列されている。両端の端部コイルの少なくとも一方は、直交駆動信号の第一の集合(たとえば(S0°およびS90°)または(S0°、S90°、S180°およびS270°))を受け取るための複数のポート(p)を含んでいてもよい。体積コイルはさらに、それぞれ互いに実質的に平行であり、両端の端部コイルに結合されている複数の連結棒(rung)を含んでいてもよい。前記リング・コイルは、直交駆動信号の第二の集合(たとえば(S'0°およびS'90°)または(S'0°、S'90°、S'180°およびS'270°))を受け取るための複数のポート(p')を含んでいてもよく、互いに容量的に結合された複数の伝導性セグメントから形成されていてもよい。
前記端部コイルおよび前記リング・コイルのそれぞれは、実質的に同様のリアクタンスを有していてもよいことがさらに構想されている。前記端部コイルおよび前記リング・コイルのそれぞれは、同数の伝導性セグメントを含んでいてもよい。本システムの実施形態によれば、前記リング・コイルの前記複数のポートは、それぞれそのリング・コイルのラジアル軸のまわりに互いから90°離れて空間的に分布している二つまたは四つのポート(p')を含む。前記リング・コイルが、中間面において前記端部コイルから実質的に等距離にある点に位置していてもよいことも構想されている。
当該装置が、前記直交駆動信号の第一の集合(たとえば(S0°およびS90°)または(S0°、S90°、S180°およびS270°))および前記直交駆動信号の第二の集合(たとえば(S'0°およびS'90°)または(S'0°、S'90°、S'180°およびS'270°))を生成する少なくとも一つのコントローラを含むRFコントローラをさらに含んでいてもよいことがさらに構想されている。本システムの実施形態によれば、前記RFコントローラはさらに、B1 +シミングを実行するよう前記直交駆動信号の第一の集合の各信号の振幅および位相の少なくとも一方を制御してもよい。前記直交駆動信号の各信号は、複数の独立なT/Rチャネルの対応する独立な送受信(T/R)チャネルによって生成されてもよく、前記複数の独立なT/Rチャネルの前記独立なT/Rチャネルのうち少なくとも三つが、B1 +シミングを実行するために制御されてもよい。本システムの実施形態によれば、前記直交駆動信号の各信号は、複数の独立なT/Rチャネルの対応する独立な送受信(T/R)チャネルによって生成されてもよく、前記複数の独立なT/Rチャネルの前記独立なT/Rチャネルのうち四つが、B1 +シミングを実行するために制御されてもよい。
本システムの実施形態によれば、複数のポート(p)をもつ体積コイルおよび前記体積型コイルのまわりに位置する複数のポート(p')をもつリング・コイルを有する体積型高周波(RF)コイル・アセンブリーの一つまたは複数と;前記体積型コイルを駆動するようRF直交信号(S0°、S90°、S180°、S270°)を含む出力を生成する第一の送受信(T/R)高周波(RF)チャネル(CH1)を選択的に制御するとともに、前記リング・コイルを駆動するようRF直交信号(S'0°、S'90°、S'180°、S'270°)を含む出力を生成する第二のT/R RFチャネルを選択的に制御しうる少なくとも一つのコントローラとを含んでいてもよい磁気共鳴(MR)システムが開示される。
本システムの実施形態によれば、前記体積コイルおよび前記リング・コイルは、互いと独立に駆動されるよう構成されてもよい。さらに、前記少なくとも一つのコントローラは、第一および第二のT/R RFチャネルの出力を互いとの関連で制御することによってB1 +シミングを実行してもよい。前記少なくとも一つのコントローラが、選択的に制御される第一および第二のT/R RFチャネルのRF直交信号の振幅および位相の少なくとも一方を変えることによってB1 +シミングを実行してもよいことが構想される。さらに、前記少なくとも一つのコントローラは、B1 +シミング設定を決定するために複数送信プレスキャン動作を実行してもよい。
本システムの実施形態によれば、前記少なくとも一つのコントローラは、B1 +シミング設定に従って、前記第一および第二のT/R RFチャネルのRF直交信号の振幅および位相の少なくとも一方を変えてもよい。前記第一および第二のT/R RFチャネルの各チャネルについてのRF直交信号がそれぞれ、それぞれ漸進的な位相シフトをもつ第一ないし第四の信号を含んでいてもよいことも構想される。
本システムの実施形態によれば、磁気共鳴(MR)システム(100、600、700、1300)の高周波(RF)コイルを動作させる方法が開示される。本方法は、前記MRシステムの少なくとも一つのコントローラ(110)によって実行され、複数のポート(p)をもつ体積コイル(122)と、前記体積型コイルのまわりに位置しており複数のポート(p')をもつリング・コイル(124)とを有する体積型高周波(RF)コイル・アセンブリー(221)を駆動する工程を含み、該工程は、(1)第一の送受信(T/R)高周波(RF)チャネル(CH1)を選択的に制御してRF直交信号の第一の集合(S0°、S90°、S180°、S270°)を含む出力を生成し、生成された第一の集合のRF直交信号を前記体積型コイルの前記複数のポート(p)に提供し;(2)第二のT/R RFチャネルを選択的に制御してRF直交信号の第二の集合(S'0°、S'90°、S'180°、S'270°)を含む出力を生成し、生成された第二の集合のRF直交信号を前記リング・コイルの前記複数のポート(p')に提供することによる。前記体積コイルおよび前記リング・コイルは、互いとは独立に駆動されるよう構成される。さらに、前記少なくとも一つのコントローラは、第一および第二のT/R RFチャネルの出力を互いとの関連で制御することによってB1 +シミングを実行する。代替的または追加的に、前記少なくとも一つのコントローラは、選択的に制御される第一および第二のT/R RFチャネルのRF直交信号の振幅および位相の少なくとも一方を変えることによってB1 +シミングを実行する。
本発明は、以下の例示的実施形態において、図面を参照してさらに詳細に説明される。図面において、同一のまたは同様の要素は同じまたは類似の参照符号によって部分的に示され、さまざまな例示的実施形態の特徴は含み合わせることができる。
本システムの実施形態に基づいて動作するMRシステムの一部の部分切り欠き側面図である。 本システムの実施形態に基づく体積型RFコイル部の部分切り欠き前方斜視図である。 本システムの実施形態に基づく図2のRFコイル部の上面図である。 本システムの実施形態に基づく図2のRFコイル部の底面図である。 本システムの実施形態に基づくRFコイル部の前方斜視側面図である。 本システムの実施形態に基づく、体積コイルのための一つの増幅器をもつT/R RFチャネルおよびリング・コイルのための増幅器をもつもう一つの独立なT/Rチャネルという二つの独立な送受信(T/R)RFチャネルを使ってRFコイル部を駆動するためのRFコントローラの概略図である。 本システムの実施形態に基づく、二ポート型のRFコイル部を駆動するためのRFコントローラの部分分解組立概略図である。 Aは、本システムの実施形態に基づく正弦曲線(sin)および余弦曲線(cos)電流分布モードで動作する遮蔽された体積コイルを示し;Bは、本システムの実施形態に基づくsinおよびcos電流分布モードで動作する遮蔽されたリング・コイルを示し;Cは、本システムの実施形態に基づくsinおよびcos電流分布モードで動作する遮蔽された体積およびリング・コイル組み合わせを示す図である。 本システムの実施形態に基づいて実行されるプロセスを示す機能的流れ図である。 本システムの実施形態に基づく、中にモデル頭部を入れたRFコイル部の有限差分時間領域(FDTD)数値モデルの部分切り欠き前方斜視図である。 本システムの実施形態に基づく、図10のモデルの線11−11に沿って取った、モデル頭部およびRFコイル部の中心横断スライス(S)のグラフを示す図である。 Aは、|B1 +|avgはスライス(S)にわたる平均の|B1 +|であるとして、本システムの実施形態に基づく、体積コイルのみの励起で取得された、スライス(S)についての規格化された|B1 +|場(すなわち、|B1 +|/|B1 +|avg)のグラフであり、Bは、本システムの実施形態に基づく、リング・コイルのみの励起で取得された、スライス(S)についての|B1 +|/|B1 +|avgのグラフであり、Cは、本システムの実施形態に基づく、体積コイルおよびリング・コイルの励起をもって取得された、スライス(S)についての|B1 +|シミング後の|B1 +|/|B1 +|avgのグラフである。 本システムの実施形態に基づくシステムの一部を示す図である。
以下は、付属の図面とともに考慮されると、上記の特徴および利点ならびにさらなる特徴および利点を例解する例示的実施形態の記述である。以下の記述では、限定ではなく説明の目的のために、アーキテクチャー、インターフェース、技法、要素属性などといった例解用の詳細が記述される。だが当業者には、これらの詳細から外れる他の実施形態でも付属の請求項の範囲内であると理解されるであろうことは明白であろう。さらに、明確のため、本システムの記述を埋没させることのないよう、よく知られたデバイス、回路、ツール、技法および方法の詳細な記述は割愛される。図面は例解目的のために含められているのであって、本システムの範囲全体を表わすものではないことははっきりと理解しておくべきである。付属の図面において、異なる図面における同様の参照符号は同様の要素を示しうる。
図1は、本システムの実施形態に基づいて動作するMRシステム100(以下では明確のためシステム100)の一部の部分切り欠き側面図を示している。システム100は、コントローラ110、メモリ、ユーザー・インターフェース(UI)、ボディ102、主磁石104、傾斜コイル106およびRF部120の一つまたは複数を含んでいてもよい。被験体または患者101(たとえば人間の被験体または人間の患者、動物など)のようなスキャンのための関心対象オブジェクト(OOI: object-of-interest)を支持するおよび/またはコントローラ110の制御のもとで患者101のようなOOIをボディ102との関係で所望される位置および/または配向で位置決めするために患者台140が設けられてもよい。たとえば、患者台140は、スキャン体積113内でOOIおよび/またはRF部120の諸部分を位置決めするよう制御されてもよい。
ボディ102は、少なくとも一つの空洞108と、ボディ102の両端114の間に位置する主ボア112とを含んでいてもよい。主ボア112はボディ102の向かい合う開口115の間に位置していてもよく、該開口115の一方を通じて患者101のようなOOIを受け入れるよう構成されていてもよい。前記少なくとも一つの空洞108は、主磁石104、傾斜コイル106および/またはRF部120の一部(RFコイル部120の組み込みRFコイルなど)の一つまたは複数を受け入れるよう構成されていてもよい。ボディ102はさらに、主磁石104、傾斜コイル106および/またはRF部120のようなシステム100の諸部分を所望に応じて冷却するよう構成された冷却機構(たとえばクライオジェニック冷却システムなど)を含んでいてもよい。
コントローラ110は、システム100の全体的な動作を制御してもよく、プロセッサ(たとえばマイクロプロセッサ111など)などのような一つまたは複数の論理デバイスを含んでいてもよい。コントローラ110は、主磁石コントローラ、傾斜コントローラ、RFコントローラ142、システム・クロック同期器(以下では明確のため同期器)、再構成器、スキャン・コントローラおよびメモリの一つまたは複数を含んでいてもよい。主磁石コントローラは、主磁石104の動作を制御してもよく、傾斜コントローラは傾斜コイル106の動作を制御してもよく、RFコントローラはRF部120の動作を制御してもよく、再構成器は画像、分光像および/または他の情報を、被験体の関心領域(ROI)からの収集RF信号(acquired RF signal)(たとえば以下では明確のためARF信号)に含まれる収集された磁気共鳴情報に基づいて再構成する。
メモリは、システム100によって生成されるまたは他の仕方で使われるデータを記憶しうるいかなる好適なメモリを含んでいてもよい。たとえば、メモリは、所望に応じてローカルおよび/または分散式でありうるいかなる好適な非一時的メモリを含んでいてもよい。たとえば、いくつかの実施形態によれば、メモリは、所望に応じて生のおよび/または処理されたフォーマットでコントローラ110に送信するための生のおよび/または再構成されたMR情報を記憶しうるRF部120とともに位置されるメモリを含んでいてもよい。
コントローラ110は、スキャン設定、パラメータ、シーケンスなどに関係した情報を決定するおよび/または他の仕方で取得し、それらを対応するスキャン手順の間に適用してもよい。明確のため、本稿では、スキャン設定は、文脈がそうでないことを示すのでない限り、スキャン設定、スキャン・パラメータおよび/またはスキャン・シーケンスに関係した情報を含みうることが想定される。スキャン設定に関係した情報は、メモリのようないかなる好適な源から、ユーザーから取得されてもよく、および/またはシステム100によって決定されてもよい。たとえば、コントローラ110はメモリからスキャン設定を取得し、たとえば主磁石104、傾斜コイル106および/またはRF部120をしかるべく制御してもよい。コントローラ110は、システム・コントローラのような少なくとも一つのコントローラを含んでいてもよく、ボディ102と一体的に形成されても、あるいはボディ102とは別個に形成されてもよい。たとえば、いくつかの実施形態では、コントローラ110は、ボディ102からリモートに位置されてもよく、メモリ、UI、主磁石104、傾斜コイル106、RF部および/または再構成器の一つまたは複数と、任意の好適な有線もしくは無線通信方法を介して通信してもよい。
主磁石104は、主ボア112がその中に位置されてもよいボアを画定してもよく、主ボア112内に主磁場(たとえばB0場)を生成するよう構成されていてもよい。B0場は主ボア112および/またはスキャン体積113内の好適な大きさの体積にわたって実質的に均一であってもよい。主磁石104は、それぞれB0場の少なくとも一部に寄与するよう構成された一つまたは複数の主磁石を含んでいてもよい。主磁石104は、閉じた配位をなしていてもよい任意の好適な環状(たとえばリング)磁石(図のようなもの)を含んでいてもよい。主磁石104またはその一部は、超伝導材料、抵抗性材料などといったいかなる好適な材料から形成されてもよく、および/または他所で論じるようにコントローラ110の制御のもとで動作してもよい。全身スケールの超高磁場動作のためには超伝導材料磁石が必須の型であることが認識される。
明確のため、主磁石104は閉鎖型の磁石であってもよく(たとえば閉鎖型のMRIシステム100を形成する)、スキャン体積113は主磁石104の主ボア112の内部にあることが想定される。しかしながら、本システムの実施形態によれば、限定なしに、主磁石は、開放型または分割型のMRIを形成することが所望される場合にはそれぞれ開放型または分割型磁石のような他の型の好適な配位を取ってもよいことが想定されるべきである。さらに、水平配向のMRIシステム100が示されているが、他の実施形態は水平および/または調整可能など他の配位を含んでいてもよい。そのような代替的なボア磁石実施形態の実用性が動作磁場強さを制限しうることが認識される。
傾斜コイル106は、コントローラ110の制御のもとで一つまたは複数の対応する軸(たとえばそれぞれx軸、y軸、z軸)に沿った一つまたは複数の傾斜磁場を生成しうる一つまたは複数の傾斜コイル(たとえばx、y、z傾斜コイル)を含んでいてもよい。
RFコイル部120は、本システムの実施形態に基づいて動作しうる、スキャン体積113内などの関心領域(ROI)内における磁気共鳴を励起および/または検出しうる少なくとも一つのRFコイルを含んでいてもよい。たとえば、RFコイル部120は、本システムの実施形態に基づいて動作する体積型RFコイル部(たとえば向上したバードケージ型RFコイル)121を含んでいてもよい。さらに、RFコイル部120は、本システムの実施形態に基づいて動作する表面型RFコイル部119(たとえば表面RFコイル)を含んでいてもよい。このように、RFコイル部120は表面型および/または体積型のRFコイル部(それぞれ119および121)を含んでいてもよい。しかしながら、明確のため、本記述は、本システムの実施形態に基づいて動作する体積型RFコイル部121の記述に向けられる。さらに、コントローラ110が、所望されうるスキャンの型に依存して、それらのRFコイル部(119および121)の一方または両方および/またはその一部を制御することを決定してもよいことは理解しておくべきである。さらに、RFコイル部(119および121)の一方または両方が所望に応じてコントローラ110の制御のもとで送信および/または受信コイルとして動作しうることは理解しておくべきである。RFコイル部(119および/または121)の位置を調整可能に制御するためにレールのようなロケーション(location)機構が設けられてもよく、それによりそれらは所望される場合に患者101との関連でさまざまな位置および/または配向にされうる。たとえば、ロケーション機構は、使用の間にRFコイル部121がB0場と軸整列(axially aligned)されうるよう、RFコイル部121の配向を制御してもよい。このように、ロケーション機構は、RFコイル部121の並進および回転運動などを通じてRFコイル部121の位置および/または配向を調整しうる。それにより、他所で論じられうるように、RFコイル部121の軸が使用の間、B0場と実質的に整列されうる(たとえば実質的に平行になりうる)。RFコイル部(119、121)に関し、これらは所望に応じて有線型および/または無線型RFコイル部を含んでいてもよく、無線型機能は受信モードのためだけでありうる。しかしながら、明確のため、今の諸実施形態では、RFコイル部(119、121)が有線型RFコイルを含んでいてもよいことが想定される。
図2は、本システムの実施形態に基づく体積型RFコイル部(以下では明確のためRFコイル部221)の部分切り欠き前方斜視図200を示している。RFコイル部221は図1に示された体積型RFコイル部121と同様であってもよく、超高磁場MRIおよびMRSのようなさまざまな周波数および/または場の強さと両立しうる送受信体積コイルとして動作するよう構成されていてもよい。RFコイル部221は、体積コイル122と、体積コイル122のまわりに位置されるリング(たとえばフィールド)コイル124と、体積コイル122およびリング・コイル124の少なくとも一方の少なくとも諸部分を囲んでいてもよいシールド138との一つまたは複数を含んでいてもよい。
体積コイル122は長さLvc(たとえば端部リング126の中心から測る)および直径dvcを有していてもよい。体積コイル122は、本システムの実施形態に従って動作する向上したバードケージ型コイルと同様であってもよい。体積コイル122は、それぞれラジアル軸(radial axis)を画定し、実質的に円の(たとえば環状の)形状をもつ端部リング126を含んでいてもよい。それらの端部リング126は、実質的に平行であって互いにラジアル整列(radially aligned)されていてもよく、それによりそれらのラジアル軸(AXER)が共通に共有されてもよく、(AX)として参照されてもよい。端部リング126は、容量性空隙128および/または離散的もしくは分布型のキャパシタ(以下では明確のためその両方がキャパシタ128と称されうる)のようなリアクタンス要素を含んでいてもいなくてもよい。たとえば、端部リング126のそれぞれは、伝導性セグメント130間に位置する(今の諸例では容量性空隙によって形成される)キャパシタ128によって一緒に容量結合された複数の伝導性セグメント130、あるいは同様のキャパシタンス効果を与える誘電的な分離をもつ重なり合う伝導性セグメントを含んでいてもよく、あるいは離散的および分布型のキャパシタンス要素の組み合わせが使われてもよい。
中間面(たとえば中央面)は、端部リング126の少なくとも一方の平面と実質的に平行であり実質的にLvc/2のところに位置されていてもよい平面として定義されてもよい。端部リング126は、複数の伝導性スペーサー136(たとえば連結棒)によって互いから離れて位置されるとともに互いに結合されうる。スペーサー136は、互いと実質的に平行であってもよく、対応する伝導性セグメント130に結合されたりおよび/または対応する伝導性セグメント130と一体的に形成されたりしてもよい。スペーサー136は、容量性空隙(図示せず)および/または離散的なキャパシタおよび/または分布型キャパシタのようなリアクタンス要素を含んでいてもいなくてもよい。本システムの実施形態によれば、スペーサー136は、対応する伝導性セグメント130の両端にあるキャパシタ128から実質的に等距離である点において対応する伝導性セグメント130に結合されてもよい。スペーサー136および端部リング126は物理的に体積コイル122を形成してもよい。体積コイル122は、端部リング126における離散的/分布型キャパシタ128および/またはスペーサー136における離散的/分布型キャパシタを調整することによって所望される共振周波数にチューニングされることができる。
端部リング126の少なくとも一つがN個(Nは2より大きな整数)のポート(Pn)を含んでいてもよい。たとえば、N=4の場合、端部リング126の一つはポート1、ポート2、ポート3、ポート4(概括的にポートn)のような四つのポートを含んでいてもよい。これらのポートのそれぞれは、隣接するポートから約90°離れて空間的に位置されていてもよい。これらのポート(ポートn)は、対応する端部リング126の対応するキャパシタ128において結合されうるよう位置されてもよい。これらのポート(ポートn)は、対向するリング126についての角位置によって同定されてもよい。よって、ポート1ないしポート4は、N=4についてはそれぞれ0°、90°、180°および270°ポート(p)と称されてもよい。たとえば、体積コイル122が2または4個のポートを含む場合、これらのポートは隣接するポート(単数または複数)から空間的に90°方位角が離れていてもよい。
ポート(ポートn)のそれぞれは対応する信号リード(SL)によってRFコントローラ(たとえば142)に結合されてもよい。よって、信号リードは、対応するポート(ポートx)に、磁気共鳴励起効果を引き起こす駆動/励起信号を与えてもよい。その後の磁気共鳴信号は体積コイル122によって受信され、再構成などといったさらなる処理のためにRFコントローラ142に与えられる。
四つのポートを含む端部リング126は四ポート端部リング126と称されてもよい。同様に、二つのポートを含む対向リングは二ポート端部リングと称されてもよい。
両方の端部リング126は対応するポートを含みうるが、明確のために、端部リング126の一つだけがポート(たとえばポートn)を含みうると想定される。
本システムの諸実施形態によれば、キャパシタ128は端部リング126の周に沿って、均等に離間されるよう互いから均等な間隔で配置されてもよい。たとえば、いくつかの実施形態によれば、キャパシタの総数M=16であれば、これらのキャパシタは360deg/M=360deg/16=22.5度の間隔で置かれてもよい。キャパシタの総数および/または各端部リング126のキャパシタンスは実質的に互いに等しくてもよい。
リング・コイル124は、環状の伝導性のリングから形成されてもよく、実質的に体積コイル112の中間面に位置されていてもよい。リング・コイル124は、体積コイル122の直径dvcより大きくてもよい直径drcを含んでいてもよく、リング・コイル124は体積コイル122を取り巻いてもよい。リング・コイル124は幅(WRC)を有していてもよい。リング・コイル124は端部リング126と整列されていてもよく、リング・コイル124のラジアル軸(AxRC)が端部リング126のラジアル軸(AxER)と共通に共有されおよび/または他の仕方で整列されて共通の軸(Ax)を形成していてもよい。よって、リング・コイル124および/または端部リング126のラジアル軸は共通して(Ax)と称されてもよい。
リング・コイル124は、いかなる好適な方法を使って所望される共鳴周波数に同調されてもよい。たとえば、リング・コイル124が、容量性空隙134および/または離散的および/または分布型キャパシタ(以下では明確のためその両方がキャパシタ134と称されることがある)のようなリアクタンス要素によって、リング・コイル124の幅WRCを調整することによって、リング・コイル124の直径drcを調整することによって、リング・コイル124とRFシールド138の間のスペースを誘電材料で充填することによって、容量性空隙134においてインダクタンスを加えることによっておよび/またはそれらの好適な組み合わせによって、同調されてもよいことが構想されている。たとえば、リング・コイル124は複数の伝導性セグメント132を含んでいてもよく、それらの伝導性セグメント132は、伝導性セグメント132の間に位置する(たとえば今の諸例において容量性空隙によって形成される)キャパシタ134によって一緒に容量結合されていてもよい。
キャパシタ134は、リング・コイル124の周に沿って、所望されうるように均等に分布するよう互いから均等に離間した間隔で配置されてもよい。よって、それらのキャパシタ134はリング・コイル124に沿って実質的に均等に離間していてもよい。このように、たとえば、リング・コイル124が16個のキャパシタを含むとすると、それらのキャパシタは360deg/(16)=360deg/16=22.5度の間隔で配置されてもよい。いくつかの実施形態によれば、リング・コイル124内のキャパシタ134の数は、体積コイル122の向かい合う端部リング126の一方におけるキャパシタ128の数に等しくてもよい。本システムの実施形態によれば、リング・コイル124および体積コイル122は同じ共鳴周波数に同調されてもよい。よって、リング・コイル124は端部リング126よりわずかに大きいまたは小さい直径を含んでいてもよい。図示した例では、リング・コイル124は体積コイル122の外側に位置しているが、リング・コイル124は体積コイル122より小さな直径を有し、よって体積コイル122の内側に位置されることもできることは理解される。
明確のため、端部コイル126およびリング・コイルは、角度測定が相手と対応しうるよう、互いとラジアル整列されてもよい。たとえば向かい合うリング126での0度(deg)は互いに対応し、かつリング・コイル124上での0度に対応していてもよい。しかしながら、他の実施形態では、端部リング126および/またはリング・コイル124は互いに対して軸回転されてもよい。
端部リング126と同様に、リング・コイル124はポートnのようなN'個(N'は2より大きな整数)のポート(p)を含んでいてもよい。たとえば、N'=4の場合、リング・コイル124はポート1、ポート2、ポート3、ポート4(概括的にポートx)のような四つのポートを含んでいてもよい。明確のため、N'=Nと想定されるが、他の実施形態では、N'がNとは異なってもよいことが構想されている。ポートに戻り、N'が4の場合、これらのポートのそれぞれ(ポートx)は、隣接するポートxから約90°ラジアル的に離間していてもよく、リング・コイル124の対応するキャパシタ132に結合されてもよい。これらのポート(ポートx)は、リング・コイル124のラジアル軸(Ax)に関して対向するリング126に沿っての角位置によって同定されてもよい。よって、ポート1ないしポート4は、それぞれ0°、90°、180°および270°ポート(p')と称されてもよい。たとえば、リング・コイル124が4個のポートを含む場合、これらのポートは互いから空間的に90°方位角が離れていてもよく、0°p'、90°p'、180°p'および270°p'ポートと称されてもよい。四つのポートを含むリング・コイル124は、四ポート・リング・コイル124と称されてもよい。N'=2であれば、二つのポートは90°空間的に離れて位置される。
ポート(ポートx)のそれぞれは対応する信号リード(SL)によってRFコントローラ142に結合されてもよい。よって、信号リード(SL)は、対応するポート(ポートx)に、磁気共鳴励起のための(たとえばリング・コイル124を駆動するための)駆動信号を与えてもよく、その後共鳴信号(たとえばリング・コイル124によって受信されるARF信号)を取得/受信し、この信号を再構成などさらなる処理のためにRFコントローラ142に与えてもよい。当業者に知られているように、好適なT/R切り換えRF電子回路およびRF受信信号低雑音前置増幅が利用されてもよいことは理解される。
図1および図2を参照するに、リング・コイル124を体積コイル122の中心のまわりに置くことにより、リング・コイル124は、リング・コイル124構造に沿った(たとえば中間面における)正弦波電流分布をもつ共鳴モードを含むような構造にされうる。よって、本システムの実施形態に従って駆動されるとき、リング・コイル124は、体積コイル122によって生成される主B1場(B1VC)と組み合わされる副次B1場のはたらきをしうるB1場(たとえばB1RC)を生成しうる。よって、B1=B1VC+B1RCである。場のこの組み合わせはベクトル的な意味であることは理解される。よって、異なる空間変動属性を示すこれら二つのB1場(たとえばB1VC+B1RC)は、動作の間、RFシミング(たとえばB1 +シミング)を向上させるために互いから加算または減算されてもよい。副次B1場(たとえばB1RC)は、体積コイル122の中間面と実質的に同一平面内に配向されてもよく、主磁場B0に対して横方向であってもよい。このように、副次B1場は、体積コイル122の中間面に実質的に平行でありかつ主磁場B0に対して横方向である方向に進むよう配向されてもよい。これは、のちに図8のAないしCに関してさらに詳細に説明する。
シールド138は、体積コイルおよびリング・コイル122,124それぞれの外側でそれを囲むよう配置されてもよい。シールド138はいかなる好適なRFシールドを含んでいてもよく、円筒形状のようないかなる好適な形状を有していてもよく、薄い銅またはMRI用途に対応できる等価な型の遮蔽材料(単数または複数)のような、いかなる好適な材料から形成されいてもよい。たとえば、いくつかの実施形態によれば、シールド138は、銅メッシュ、非磁性ステンレス鋼メッシュ、プリント回路基板型構造中のセグメント分割された銅などのような伝導性メッシュから形成されてもよい。望むならシールド138は接地されてもよい。本システムの実施形態によれば、シールド138は、体積コイルおよび/またはリング・コイル122、124それぞれのまわりに一様にフィットしてもよい。RFシールドの主要な目的は、体積コイルおよびリング・コイル(それぞれ122および124)の放射損を緩和するとともに、これらのコイルを傾斜コイルなどといったボアの外部コンポーネントから孤立させることである。
体積コイル122およびリング・コイル124の同調に関し、本システムの実施形態によれば、体積コイル122は、所望されるMRI共鳴周波数(たとえば7TでのプロトンMRIの場合の298MHzのようなラーモア周波数)での一様B1 +モードに同調されてもよい。この共鳴周波数は、1H、13C、31P、23Na、19Fまたは他の所望される核種のような一つまたは複数の核種の共鳴周波数と一致していてもよい。上記で論じたように、リング・コイル124および/または体積コイル122の同調は、それぞれキャパシタ134、128のようなリアクタンス要素を使って実行されてもよい。よって、リング・コイル124のキャパシタ134は、リング・コイル124を共鳴周波数に同調しうる選択されたキャパシタンスをもつ。該共鳴周波数は、体積コイル122の共鳴周波数(たとえば今の諸実施形態における1Hの共鳴周波数に対応する今の例における298MHz)と実質的に同じであってもよい。さらに、同調された共鳴周波数で、リング・コイル124はリング構造に沿って正弦波電流モード/分布を含んでいてもよい。リング・コイル124は体積コイル122の中間面(両端の端部リング126から等距離)に位置しているので、リング・コイル124は体積コイル122の共鳴に対して無視できる効果をもつことができ、逆も成り立つ。よって、二つのコイル(たとえば体積コイル122およびリング・コイル124)は、のちに図6および図7に関して論じられうるように、少なくとも二つの独立な送受信(T/R)RFチャネルをもって互いと独立に駆動されうる。望むなら、たとえば使用される各T/F RFチャネルの振幅および/または位相を変えることによって、B1 +シミングが達成されてもよい。
体積コイル122、リング・コイル124および/またはシールド138は、リング・カプラーのようないかなる好適な結合器を使って互いに結合されてもよい。リング・カプラーは、プラスチックなどのような誘電性材料から形成されてもよく、体積コイル122および/またはリング・コイル124および/またはシールド138を互いに対して固定した位置に支持しうる。たとえば、いくつかの実施形態によれば、体積コイル122および/またはリング・コイル124は、リング・カプラー上の銅のように、伝導性材料を使ってプリントされてもよい。このように、リング・カプラーはその上に体積コイル122および/またはリング・コイル124が堆積されうる基板のはたらきをしてもよい。リング・カプラーは体積コイル122およびリング・コイル124を機械的に結合してもよい。しかしながら、本システムの実施形態によれば、リング・カプラーは、体積コイル122とリング・コイル124の間または体積コイル122、リング・コイル124およびRFシールドの間の有意なRF結合を可能にするべきではない。しかしながら、さらに他の実施形態によれば、リング・カプラーは、所望されうるようにB1場の空間属性をさらに操作するよう、たとえば前記コイルの一方または両方(たとえば体積コイル122および/またはリング・コイル124)とRFシールドとの間を機械的に結合し、それらの間のRF結合を提供するのでもよい。
体積型RFコイル部221の後方斜視図はRFコイル部221の前方斜視側面図と同様であってもよく、明確のため示されていない。
図3は、本システムの実施形態に基づく図2のRFコイル部の上面図である。シールド138は円形または実質的に円形の形状を有していてもよく、体積コイル122およびリング・コイル124(たとえば上部のリング・コイルが示されている)を囲んでいてもよい。キャパシタ128は端部リング126の一方のリングの伝導性セグメント130の間の空隙として示されている。同様に、キャパシタ134はリング・コイル124の伝導性セグメント132の間の空隙として示されている。さらに、ポート(ポート1ないしポート4)は明確のため円(中に点がある「○」)によって示されており、その位置によってラベル付けされている(たとえば0°、90°、180°および270°)。こうして、対応する端部リング126のポートは0°p、90°p、180°pおよび270°pとして示されており、リング・コイル124のポートは0°p'、90°p'、180°p'および270°p'として示されている。リング・カプラーは明確のために示されていない。体積コイル122および/またはリング・コイル124は概括的に円形であってもよいが、他の実施形態では、体積コイル122および/またはリング・コイル124が楕円体形状などをもちうることが構想されている。
図4は、本システムの実施形態に基づく図2のRFコイル部221の底面図である。図4は図3と似ているが、図3および図4を比べると、端部リング126の一方のみ、すなわち上部または下部の端部リング126のどちらかがポートを含んでいることが見て取れる。図3に示される端部リング126が上部または第一の端部リングと称されうるとすると、図4に示される端部リングは下部または第二の端部リングと称されてもよい。本システムの他の実施形態では、四つのポート(0°p、90°p、180°pおよび270°p)が体積コイル122の上部および下部の端部リングの両方において分散されていてもよいことが構想される。本システムのさらに他の実施形態では、体積コイル122についての四つのポート(0°p、90°p、180°pおよび270°p)は、互いから空間的に90°方位角が離れている四つのスペーサー136(たとえば体積コイル122の連結棒にある)において分散されていてもよいことが構想される。他の実施形態では、四つのポートを使うのではなく、体積コイル122およびリング・コイル124は二つのポート(0°p、90°p)および(0°p'、90°p')のみを含んでいてもよい。しかしながら、二つのポートのみが設けられる場合、0°p(0°p')および90°p(90°p')ポートは互いから空間的に90°方位角が離れていてもよいことが理解されるであろう。
図5は、本システムの実施形態に基づくRFコイル部221の前方斜視側面図である。シールド138は空洞547をもつ円筒をなしてもよく、この空洞内に体積コイル122およびリング・コイル124が位置されてもよい。後方斜視側面図はRFコイル部221の前方斜視側面図と同様であってもよく、明確のために示さない。
図6は、本システムの実施形態に基づく、体積コイル622のための増幅器645をもつ一つのT/R RFチャネルおよびリング・コイル624のための増幅器647をもつもう一つの独立なT/Rチャネルという二つの独立な送受信(T/R)RFチャネルを使ってRFコイル部621を駆動するためのRFコントローラ642の概略図を示している。RFコントローラ642は、図1のRFコントローラ142と同様であってもよく、RFコイル部121、221と同様であってもよいRFコイル部621を駆動(たとえば励起)するための対応する信号を生成しうる二つの独立なT/R RFチャネル(たとえば第一および第二のT/R RFチャネル)を含んでいてもよい。動作の間、RFコントローラ642は体積コイル向け送信(TVC: transmit-to-volume coil)信号およびリング・コイル向け送信(TRC: transmit-to-ring coil)信号を生成するおよび/または他の仕方で受領することをしてもよい。明確のため、送信モードから受信モードへのRF切り換えは、関連するT/Rスイッチおよび前置増幅器とともに、当業者にはよく知られているので、図示されていない。TVC信号は体積コイル622のためのRFタイミング・シーケンスに基づいていてもよく、TRC信号はリング・コイル624のためのRFタイミング・シーケンスに基づいていてもよく、TVC信号とは独立であってもよい。すなわち、TVC信号およびTRC信号は独立して生成され、それらの振幅および位相は適正な/改良されたB1 +シミング効果を提供するために変えられてもよい。
第一のT/R RFチャネル(CH1)(たとえば体積コイル送信チャネル)に関し、このチャネルにおける信号はTVC信号に基づいていてもよく、以下のように形成されてもよい。TVC信号が第一の増幅器645に入力されてもよく、第一の増幅器645がこの信号を所望される量だけ増幅し、その後、増幅されたTVC信号を第一の直交ハイブリッド部644に伝送してもよい。すると、第一の直交ハイブリッド部644は増幅されたTVC信号を対応する0度(S0°)および90度位相シフトされた(S90°)信号に分割してもよい。次いで、これらの信号(たとえばS0°およびS90°)は(たとえば対応するRFパワー・スプリッター641によって)それぞれ分割されてもよく、一部は体積コイル622を駆動するためにRFコントローラ642によって出力され、別の一部は対応する位相シフター643に入力され、該位相シフター643が、これらの信号を(たとえば180°)位相シフトして、その後位相シフトされた信号(たとえばS180°およびS270°)を体積コイル622を駆動するために出力する。よって、入力のTVC信号は増幅されて、漸進的な位相シフト(0°、90°、180°および270°)をもつ四つの等しい(振幅)信号に分割されてもよく、それらが体積コイル622を駆動するために体積コイル622の対応するポート(たとえばそれぞれ0°p、90°p、180°pおよび270°p)に供給されてもよい。
第二のT/R RFチャネル(CH2)(たとえばリング・コイル送信チャネル)に関し、このチャネルにおける信号はTRC信号に基づいていてもよく、以下のように形成されてもよい。TRC信号が第二の増幅器647に入力されてもよく、第二の増幅器647がこの信号を所望される量だけ増幅し、その後、増幅されたTRC信号を第二の直交ハイブリッド部646に伝送してもよい。すると、第二の直交ハイブリッド部646は増幅されたTRC信号を対応する0度(S'0°)および90度位相シフトされた(S'90°)信号に分割してもよい。次いで、これらの信号(たとえばS0°およびS90°)は(たとえば対応するRFパワー・スプリッター641によって)それぞれ分割されてもよく、一部はリング・コイル624を駆動するためにRFコントローラ642によって出力され、別の一部は対応する位相シフター643に入力され、該位相シフター643が、これらの信号を(たとえば180°)位相シフトして、その後位相シフトされた信号(たとえばS'180°およびS'270°)をリング・コイル624を駆動するために出力する。よって、入力のTRC信号は増幅されて、漸進的な位相シフト(0°、90°、180°および270°)をもつ四つの等しい(振幅)信号に分割されてもよく、それらがリング・コイル624を駆動するためにリング・コイル624の対応するポート(たとえばそれぞれ0°p'、90°p'、180°p'および270°p')に供給されてもよい。
図7は、本システムの実施形態に基づく、二ポート型のRFコイル部721を駆動するためのRFコントローラ742の部分分解組立概略図を示している。RFコイル部721は、第一および第二のポート(それぞれ0°pおよび90°p)をもつ体積コイル722と、第一および第二のポート(それぞれ0°p'および90°p')をもつリング・コイル724とを含んでいてもよい。RFコントローラ742は四つの独立なT/R RFチャネル(CH1ないしCH4)を含んでいてもよく、二つのチャネル(たとえばCH1およびCH2)が体積コイル722を駆動し、二つのチャネル(たとえばCH3およびCH4)がリング・コイル724を駆動する。これら四つのチャネル(CH1ないしCH4)のそれぞれは一つの増幅器(それぞれ748−1ないし748−4)を有していてもよい。
RFコントローラ742は、図1のRFコントローラ142および図6のRFコントローラ642と同様であってもよい。しかしながら、反射されたパワーを抵抗性のダンプ負荷にルーティングし、それにより対応するRF増幅器748−xから離すために、それぞれの伝送経路にRFアイソレータ/サーキュレータ752−1ないし752−4(概括的に752−x)が含まれていてもよい。これらのサーキュレータ752−xは、図6に示されていた直交ハイブリッド回路644、646および位相シフター643および負荷を置換しうる。四つの増幅器(748−1および748−2)および(748−3および748−4)(概括的に748−x)の振幅および位相はB1 +シミング効果のために独立して変えられてもよい。
動作の間、RFコントローラ742は第一および第二のTVC信号(それぞれCH1およびCH2のためのTVC1およびTVC2)および第一および第二のTRC信号(それぞれCH3およびCH4のためのTRC1およびTRC2)を生成および/または他の仕方で受領してもよい。
RFコントローラ742は、二つのTVC信号および二つのTRC信号を独立して生成および/または受領してもよい。
第一のT/Rチャネル(CH1)に関し、このチャネルにおける出力信号はTVC信号の第一のものTVC1に基づいていてもよく、以下のように形成されてもよい。TVC1信号は第一の増幅器748−1に入力されてもよく、該第一の増幅器748−1がこの信号を所望される量増幅して、該信号に所望される位相シフトを加え、その後増幅されたTVC1信号をサーキュレータ752−1に伝送してもよい。サーキュレータ752−1は該信号を、体積コイル722を駆動するよう体積コイル722の対応するポート(たとえば0°p)にルーティングしてもよい。同様に、第二のT/Rチャネル(CH2)に関し、TVC信号の第二のものTVC2が第二の増幅器748−2に入力されてもよく、該第二の増幅器748−2がこの信号を所望される量増幅して、該信号に別の所望される位相シフトを加え、その後増幅されたTVC2信号をサーキュレータ752−2に伝送してもよい。サーキュレータ752−2は該信号を、体積コイル722を駆動するよう体積コイル722の対応するポート(たとえば90°p)にルーティングしてもよい。
第三のT/Rチャネル(CH3)に関し、このチャネルにおける出力信号はTRC信号の第一のものTRC1に基づいていてもよく、以下のように形成されてもよい。TRC1信号は第三の増幅器748−3に入力されてもよく、該第三の増幅器748−3がこの信号を所望される量増幅して、該信号に所望される位相シフトを加え、その後増幅されたTRC1信号をサーキュレータ752−3に伝送してもよい。サーキュレータ752−3は該信号を、リング・コイル724を駆動するようリング・コイル724の対応するポート(たとえば0°p')にルーティングしてもよい。同様に、TRC2信号は第四の増幅器748−4に入力されてもよく、該第四の増幅器748−4がこの信号を所望される量増幅して、該信号に別の所望される位相シフトを加え、その後増幅されたTRC2信号をサーキュレータ752−4に伝送してもよい。サーキュレータ752−4は該信号を、リング・コイル724を駆動するようリング・コイル724の対応するポート(たとえば90°p')にルーティングしてもよい。
動作の間、第一のサーキュレータ752−1は増幅され位相シフトされた信号を、正弦曲線(sin)モードで体積コイル722を励起するようルーティングしてもよく、一方、第二のサーキュレータ752−2は増幅され別の位相シフトをされた信号を、余弦曲線(cos)モードで体積コイル722を励起するようルーティングしてもよい。体積コイル722のポート1および2を参照するに、これらのポートは互いから空間的に90°方位角が離れて位置されていてもよい。同様に、第三のサーキュレータ752−3は増幅され位相シフトされた信号を、正弦曲線モードでリング・コイル724を励起するようルーティングしてもよく、一方、第四のサーキュレータ752−4は増幅され位相シフトをされた信号を、余弦曲線モードでリング・コイル724を励起するようルーティングしてもよい。リング・コイル724のポート1および2を参照するに、これらのポートは互いから空間的に90°方位角が離れて位置されていてもよい。四つの増幅された信号およびその位相シフトは独立であり互いに概括的に異なっていてもよく、RFコントローラ742によって制御されてもよい。
本システムの実施形態に基づいて動作するRF部の電流分布についてここで図8のAないしCを参照して説明する。ここで、図8のAは本システムの実施形態に基づいて動作する遮蔽された体積コイル800Aについての電流分布を示し;Bは、本システムの実施形態に基づいて動作する遮蔽されたリング・コイル800Bについての電流分布を示し;Cは、本システムの実施形態に基づいて動作する遮蔽された体積およびリング・コイル組み合わせについての電流分布を示す。図8のAないしCにおいて、シールド838は実質的に円筒形状をなしているが、中に含まれるそれぞれ体積および/またはリング・コイル822および824をよりよく示すために部分的に切り欠きされている。
図8のAを参照するに、体積コイル822は二つの共鳴モードで励起されうる:正弦曲線電流分布モードおよび余弦曲線電流分布モードである。体積コイル822の生成されたB1場(B1VC)は主磁石B0場(B0)と直交であってもよい。B0場は明確のため体積コイル822の軸(Ax)と平行であると想定される。体積コイル822は、RFコントローラ(たとえば図6に示したコントローラ642)によってまたは二つの独立チャネル(たとえば図7に示したコントローラ742のCH1およびCH2)によって生成されるもののような直交信号によって励起されてもよい。
より具体的には、体積コイル822の生成されたB1場(B1VC)は、正弦曲線電流分布モードに対応する正弦曲線成分(B1VCSINE)および余弦曲線電流分布モードに対応する余弦曲線成分(B1VCCOSINE)を含んでいてもよく、そのそれぞれは体積コイル822の軸(Ax)に対してラジアルに(radially)、よって主磁石B0場(B0)からラジアルかつ直交に伝搬する。電流分布モードはZhaiの特許文献1、2においてさらに詳細に論じられている。両特許文献の内容はここに参照によってその全体において組み込まれる。
図8のBを参照するに、リング・コイル824は二つの共鳴モードで励起されうる:正弦曲線電流分布モードおよび余弦曲線電流分布モードである。リング・コイル824の生成されたB1場(B1RC)は主磁石B0場(B0)と直交であってもよく、リング・コイル824が励起されているときに生成されてもよい。リング・コイル824は、RFコントローラ(たとえば図6に示したコントローラ642)によってまたは二つの独立チャネル(たとえば図7に示したコントローラ742のCH3およびCH4)によって生成されるもののような直交信号によって励起されてもよい。
より具体的には、リング・コイル824の生成されたB1場(B1RC)は、正弦曲線電流分布モードに対応する正弦曲線成分(B1RCSINE)および余弦曲線電流分布モードに対応する余弦曲線成分(B1RCCOSINE)を含んでいてもよく、そのそれぞれは体積コイル822の軸(Ax)に対してラジアルに(radially)、よって主磁石B0場(B0)からラジアルかつ直交に伝搬する。本稿での用法では、B1RCはB1RCSINEおよびB1RCCOSINEの組み合わせであってもよい。
図8のCを参照するに、RFコイル部821は体積コイル822およびリング・コイル824を含んでいてもよく、主磁石B0場に垂直な対応するB1場を出力してもよい。B1場は、それぞれ体積コイル822およびリング・コイル824によって生成されるB1場の合計に等しくてもよい。換言すれば、B1=B1VC+B1RCである。さらに、体積コイル822およびリング・コイル824を互いと独立に励起することによって、それらがそれぞれ出力するフィールドB1VCおよびB1RCは互いと独立に制御されうる。たとえば、体積コイル822およびリング・コイル824をそれぞれ励起する信号の振幅および/または位相を互いに対して独立に変えることによって(たとえば、第一のチャネルの直交出力の振幅および/または位相を、第二のチャネルの直交出力に対して変えることによって)、体積コイル822からのB1場(たとえばB1VC)およびリング・コイル824からのB1場(たとえばB1RC)が、RF場の組み合わせが(たとえばスキャンされる患者内での)B1場一様性を向上させるよう、制御されうる。これはMRI画像品質を改善する結果的な効果をもちうる。このようにしてRF場を操作するために、これが増幅器への入力信号(たとえばTVCおよび/またはTRC信号など)の操作によって達成されること、そのような操作がたとえば増幅器の非線形利得効果を含む増幅器の利得および位相効果を考慮に入れうることが理解されうる。
図9は、本システムの実施形態に従って実行されるプロセス900を示す機能的流れ図を示している。プロセス900は、ネットワークを通じて通信する一つまたは複数のコンピュータを使って実行されてもよく、互いからローカルおよび/またはリモートでありうる一つまたは複数のメモリから情報を取得するおよび/またはかかるメモリに情報を記憶することをしてもよい。プロセス900は、以下の工程の一つまたは複数を含むことができる。いくつかの実施形態では、プロセス900の工程は、本システムの実施形態に基づいて動作するRF部分を含むMRIまたはMRSシステムのようなMRシステムを使って実行されてもよい。しかしながら、明確のため、プロセス900の工程は、MRSシステムではなくMRIシステムとの関係で記述されてもよい。さらに、これらの工程の一つまたは複数は組み合わされ、および/またはサブ工程に分離されてもよい。さらに、設定に依存して、これらの工程の一つまたは複数がスキップされ、および/または順序が変えられてもよい。さらに、プロセス900の工程の間、プロセスは、該プロセスによって得られた、決定された、計算された、設定されたおよび/または他の仕方で生成された情報を、のちの使用のために、生のおよび/または処理された形で、システムのメモリに記憶してもよい。動作では、プロセスは工程901の間に始まってもよく、次いで工程903に進んでもよい。
工程903の間に、プロセスは複数送信プレスキャン(multi-transmit pre-scan)動作を開始してもよい。こうして、プロセスは、本システムの実施形態に従って、たとえばプレスキャン・シーケンスを含んでいてもよい設定情報を得て、初期化ルーチンを実行して、複数スキャン送信プレスキャン・シーケンスを実行するようMRIを初期化してもよい。工程903の完了後、プロセスは工程905に進んでもよい。
工程905の間に、プロセスは十分な数の別個のスキャンを実行して、それぞれ目標スライス(Starget)のRFシミングのために使われるべき各送信コイル/チャネルのためのB1 +マップを取得してもよい。目標スライスは、スキャン・オブジェクト(患者)の目標撮像スライスであってもよく、スキャン・オブジェクト(たとえば患者のようなOOI、以下ではスキャン・オブジェクト)内の任意のスライスまたは複数スライスでありうる。B1 +マップを取得するための一般に知られているMR技法が適用されてもよい。第一のスキャンが実行されて第一のB1 +マップを取得してもよい。該第一のB1 +マップは、リング・コイルとは独立して動作させられる体積コイル(たとえば該体積コイルのみ)を使って(たとえば該体積コイルを駆動することによって)目標スライス(単数または複数)にわたって収集されるB1 +情報(明確のため概括的にB1 +)を含みうる。第二のスキャンが実行されて第二のB1 +マップを取得してもよい。該第二のB1 +マップは、体積コイルとは独立してリング・コイルを(たとえば該リング・コイルのみを)使って関心対象の同じ目標スライス(単数または複数)にわたって収集される|B1 +を含みうる。こうして、これらのB1 +マップの取得の間は、一時には体積コイルまたはリング・コイルの一方のみが駆動され、対応する情報(たとえば|B1 +|)が取得される。このように、第一のB1 +マップを取得するためにはプロセスは、本システムの実施形態に従って体積コイルを駆動するよう、体積コイル(たとえば622参照)の対応するポート(たとえば図6に示した0°p、90°p、180°p、270°p参照)に入力される直交信号(たとえば図6に示したS0°、S90°、S180°、S270°)を生成するよう回路を駆動する第一の増幅器へ入力される信号(たとえばTVC、ここで電圧はV1、位相はφ1と表わされてもよい)を制御してもよい。体積コイルは、同じポート(たとえば図6に示した0°p、90°p、180°p、270°p参照)を通じてMRI信号を受信する受信コイルとしても使われてもよい。次いで、対応するB1 +は、体積コイルから得られた収集された磁気共鳴情報を読んで第一のB1 +マップを形成することによって、得られてもよい。同様に、第二のB1 +マップを取得するためにはプロセスは、所望に応じてリング・コイルを駆動するよう、リング・コイル(たとえば624)の対応するポート(たとえば図6に示した0°p'、90°p'、180°p'、270°p'参照)に入力される直交信号(たとえば図6に示したS'0°、S'90°、S'180°、S'270°)を生成するよう回路を駆動する第二の増幅器へ入力される信号(たとえばTRC、ここで電圧はV2、位相はφ2と表わされてもよい)を制御してもよい。リング・コイルは、同じポート(たとえば図6に示した0°p'、90°p'、180°p'、270°p'参照)を通じてMRI信号を受信する受信コイルとしても使われてもよい。次いで、対応する|B1 +|は、リング・コイルから得られた収集された磁気共鳴情報を読んで第二のB1 +マップを形成することによって、得られてもよい。第一および第二の取得のそれぞれは、既知の固定した振幅および既知の固定した位相を使って実行されてもよい。よって、第一および第二の取得の間の、第一および第二の増幅器の振幅の振幅比(AR)(AR=V1/V2)およびTVCとTRCの位相差(Δφ=φ1−φ2)は既知である。工程905の完了後、プロセスは工程907に進んでもよい。
工程907の間に、プロセスは、取得されたデータ条件から変わることがありうる種々のシミュレートされた相対振幅および相対位相シフトについて、工程905の間に体積コイルおよびリング・コイルから得られた|B1 +|場を数値的に組み合わせて、目標スライス(単数または複数)にわたる組み合わされたB1 +マップを形成するよう動作してもよい。AR(たとえば0から100またはV2=0)およびΔφ(たとえば0°から360°)の値を変えることによって、体積コイルおよびリング・コイルからの組み合わされたB1 +マップが計算可能である。たとえば、体積コイルおよびリング・コイルからの複素B1 +マップに基づいて、AR×eiΔφ×B1 +(体積コイル)+B1 +(リング・コイル)として、組み合わされた複素B1 +が計算されてもよい。目標スライスStargetまたは諸目標スライスにわたる組み合わされたB1 +の絶対値(|B1 +|)の分布情報が、標準偏差、空間的に最大の|B1 +|の空間的に最小の|B1 +|に対する比エネルギー吸収率(SAR)レベルなどといった基準パラメータを、さまざまなARおよびΔφの関数として計算するために使われてもよい。
工程909の間に、プロセスはシム設定(たとえばRFシム設定)を決定してもよい。シム設定は、該シム設定のためのARおよびΔφの対応する値を含んでいてもよい。シム設定のためのARおよびΔφの値を決定するために、プロセスは段階907からの統計的およびその他の情報を解析して、所望に応じておよび/またはシステムによって設定されるところに応じて、以下のものを決定してもよい:(1)目標スライスについての最小|B1 +|標準偏差;および/または(2)目標スライスについての(最大|B1 +|)と(最小|B1 +|)の最小の比;および/または(3)最小のSARレベル条件または(4)これらの側面の重み付けされた組み合わせ。次いで、プロセスは、目標スライスについての最小|B1 +|標準偏差および/または(最大|B1 +|)と(最小|B1 +|)の最小の比の決定された値についてのARおよびΔφの対応する値を決定してもよい。シム設定は、ARおよびΔφのこれらの値に設定されてもよい。AR=1およびΔφ=0でのシム設定の例については、体積コイルおよびリング・コイルは同じ振幅および相対位相0をもって独立して励起されうる。工程909を完了後、プロセスは工程911に進んでもよい。
工程911の間、プロセスはパラメータの一つまたは複数を決定してもよい。これらのパラメータは、工程909において決定されたシム設定ARおよびΔφからの目標スライスにわたる平均的な組み合わされた|B1 +|である目標スライスについての組み合わされた平均|B1 +|と、工程911からのシム設定ARおよびΔφに対応するシステム・メモリ内のルックアップテーブルから得られてもよい最終的な比吸収率(SAR)(SARはあらゆる可能なさまざまなシム設定について事前計算されて、システム・メモリにルックアップテーブルとして記憶されてもよく、あるいは工程909からのシム設定に対応するリアルタイム・スキャンにおいて計算されてもよい)と、工程909の間に上記で決定されたシム設定(たとえばARおよびΔφ)についての送信電力(振幅)V1およびV2とを含んでいてもよい。工程911の完了後、プロセスは工程913に進んでもよい。
工程913の間に、プロセスはさらに、最終的なSAR、組み合わされた平均|B1 +|および増幅器送信パワーの一つまたは複数が対応する閾値以内になるよう、送信パワー(たとえばV1およびV2の値)を調整してもよい。あるいはまた、望むなら、最終的なSARレベルを操作するために、反復時間および所与の反復時間内でのスライス数といった他のスキャン・パラメータが変えられてもよい。たとえば、プロセスは、送信パワー限界についての閾値(たとえばV1threshおよびV2thresh)、SAR閾値(SARthresh)および組み合わされた平均|B1 +|の閾値または目標|B1 +|(|B1 +|thresh)をシステムのメモリから取得してもよい。次いで、プロセスは送信パワーのような信号パラメータを、上記の値とその対応する閾値との比較の結果に基づいて調整してもよい。たとえば、プロセスは以下の比較を実行してもよく、それらの比較はある種の比較が増大した重要性をもちうるよう重みをかけられてもよい。たとえば、他の比較(たとえば該他の比較はより低い重み付けをもつ)よりも高い重みがかけられる比較が最初に実行されてもよい。逆にいうと、他の比較より低い重みがかけられる比較は前記より高い重み付けをもつ比較より後に実行されてもよい。比較、アクションおよび/または重みはユーザーおよび/またはシステムによって設定されてもよく、システムのメモリにのちの使用のために記憶されてもよい。たとえば、プロセスは、システムのメモリに記憶されている、ユーザーによって設定および/または再設定されうる、下記の表1に示されるような比較テーブルを取得してもよい。プロセスは次いで、テーブルに挙げられている諸判定をしてもよく、判定が生起することが判定される場合(たとえば判定が真である、あるいは判定が生起することが見出されるとき)、プロセスは対応するアクションを対応する重みに従って実行してもよい。重みが高いほど重みはより重要である。こうして、第一の判定が重み4をもち、第二の判定が重み10をもつ場合、第二の判定が第一の判定より優先しうる。
表1(実装例として)
Figure 0006709230
工程913を完了後、プロセスは工程915に進んでもよい。
工程915の間、プロセスは複数送信スキャン(multi-transmit scan)のためのパラメータを初期化してもよい(たとえば複数送信スキャン初期化を実行)。こうして、プロセスは、上記の複数送信プレスキャンの間に導出された設定、たとえば決定されたシム設定(たとえばARおよびΔφ)、決定された送信パワー(たとえばV1およびV2の値)などに従って複数送信スキャンのための動作パラメータおよび/または設定を設定しうる。工程915の完了後、プロセスは工程917に進んでもよい。
工程917の間に、プロセスは、工程915の間に決定された設定初期化パラメータを使って複数送信スキャン動作を実行してもよい。この工程の間に、プロセスは、本システムの実施形態に従って、RF部を励起してもよく、磁気共鳴情報を収集してもよい。受信コイル機能はこの段階では、当業者に知られているように、目標の解剖構造および応用のために最適化されている専用の受信のみのコイル、たとえばアレイ受信専用コイルによって実行されてもよいことは理解されうる。収集された磁気共鳴情報は次いで、たとえば、画像(単数または複数)を再構成するなどのために処理されてもよい。その後、再構成された画像(単数または複数)は、ディスプレイおよび/またはプリンターのようなレンダリング装置を使ってレンダリングされてもよく、および/またはのちの使用のためにシステムのメモリに記憶されてもよい。さらに、複数送信スキャン動作の間、プロセスはさらに、望むなら、動作パラメータおよび/または設定を変えてもよい(たとえば微調整してもよい)。この工程の間に、プロセスはさらに、現在のプロセスの間に生成された情報をもって履歴情報を更新してもよい。この情報は次いで、望むならシステムをさらに微調整するために使われてもよい。工程917の完了後、プロセスは工程919に進んでもよく、そこで終了する。
試験(シミュレーション)結果についてここで図10ないし図12を参照して述べる。図10は、本システムの実施形態に基づく、中にモデル頭部を入れたRFコイル部1021の有限差分時間領域(FDTD: finite-difference time-domain)数値モデルの部分切り欠き前方斜視図1000を示しており;図11は、本システムの実施形態に基づく、図10のモデルの線11−11に沿って取った、モデル頭部およびRFコイル部の中心横断スライス(S)のグラフ1100を示しており;図12のAは、|B1 +|meanはスライス(S)にわたる平均の|B1 +|であるとして、本システムの実施形態に基づく、体積コイルのみの励起で取得された、スライス(S)についての規格化された|B1 +|場(すなわち、|B1 +|/|B1 +|mean)のグラフ1200Aであり;図12のBは、本システムの実施形態に基づく、リング・コイルのみの励起で取得された、スライス(S)についての|B1 +|/|B1 +|meanのグラフ1200Bであり;図12のCは、本システムの実施形態に基づく、体積コイルおよびリング・コイルの励起をもって取得された、スライス(S)についての|B1 +|シミング後の|B1 +|/|B1 +|meanのグラフ1200Cである。
図10を参照するに、RFコイル部1021はRFコイル部121と同様であってもよく、体積コイル1022、リング・コイル1024およびシールド1038を含んでいてもよく、これらはそれぞれ体積コイル122、リング・コイル124およびシールド138と同様であってもよい。RFコイル部1021は、モデル頭部1001を装填されてもよい。体積コイル1022は約30cmの直径および約20cmの長さ(たとえばLvc)を有していてもよい。シールド1038は約35cmの直径および25.5cmの長さを有していてもよい。リング・コイル1024は約32cmの直径および1.5chmの幅(WRC)を有する。
コイル(たとえば1024および1022)は、7テスラ(7T)プロトンMRIのために298MHzに同調されていてもよい。しかしながら、他の同調値も構想されており、MRIシステムの主磁場の値に基づいていてもよい。二つの独立な送信チャネル(たとえばそれぞれ第一および第二の送信チャネルCH1およびCH2)が本システムの実施形態に従ってRFコイル部1021のコイル(たとえば1024および/または1022)を駆動するために制御されてもよい。さらに、第一および第二のチャネルはそれぞれ、たとえば図6に基づいて述べたように、一つの増幅器と、RFパワーを90°の漸進的な位相シフトをもって各コイル(たとえば1022および1024)の四つのポートに均等に分割する直交ハイブリッド回路とを含んでいてもよい。このように、対応するチャネル(たとえばCH1、CH2)によって駆動されると、各コイル(たとえばそれぞれ1022および1024)は直交関係で駆動されうる。あるいはまた、四つの独立な送信チャネルがそれぞれ、たとえば図7との関連で述べたように、一つの増幅器および一つのサーキュレータを含んでいてもよい。さらに、リング・コイル1024が駆動されない(たとえばリング・コイル1024にCH2を介してパワーが伝送されない)ときは、体積コイル1022は通常のバードケージ型コイルとして機能してもよく、通常のバードケージ型コイルの利点をすべて得てもよい。しかしながら、リング・コイル1024が駆動される(たとえばCH2がリング・コイル1024を駆動するためにRFパワーを伝送している)ときは、リング・コイル1024によって生成されるB1 +場が、患者101の頭部の内部など体積コイル1022内に位置するスキャン体積内部での全体的なB1 +場の一様性を改善するために使用されうる。通常の複数チャネル送信技法とは異なり、図6との関連で述べたような直交ハイブリッド回路を使うときは、サーキュレータの使用は必要でないことがある。直交ハイブリッドの第四のポートが、当技術分野において知られているように反射されたパワーをRF増幅器から除くようルーティングするために使われうるからである。
図11を参照するに、モデル頭部1001の中心横断スライス(S)が参照のためのRFコイル部1021との関連で示されている。スライス(S)は実質的に体積コイル1022の中間面に(たとえばLvc/2のところに)位置していてもよい。図11に示したスライス位置での中心横断スライス(S)についての|B1 +|シミングについてここで図12のAないしCを参照して論じる。最適な|B1 +|シミングは、体積コイル送信チャネル(たとえば図6のCH1参照)とリング・コイル送信チャネル(たとえば図6のCH2参照)の間の振幅および/または位相の差を独立して変化させることによって、選択されたスライス(たとえば現在の諸実施形態ではスライス(S))における|B1 +|場標準偏差を最小化することによって達成されてもよい。
モデル頭部、モデル体積コイルおよびモデル・リング・コイルを用いたFDTD数値計算から、モデル頭部における全吸収平均パワー1Wについて、中心スライスでの|B1 +|meanは、体積コイル励起のみについては0.49μT(たとえば図12のA参照);リング・コイル励起のみについては0.13μT(たとえば図12のB参照);体積コイルおよびリング・コイル両方の励起を用いた最適な|B1 +|シミングについては0.28μT(たとえば図12のC参照)であることが見出された。図12Cでは、最適な|B1 +|シミングについて、体積コイルについての励起された電圧とリング・コイルについての励起された電圧の振幅比は、Δφ=160°で約0.7である。
図12のAを参照するに、モデル頭部、モデル体積コイルおよびモデル・リング・コイルを用いたFDTD数値計算から、体積コイル(たとえば1022)だけが励起されるときは、モデル頭部の中心横断スライスにおける|B1 +|場のパターンは7Tでの通常のバードケージ・コイルと同様であり、|B1 +|は非常に非一様であり、グラフ1200の中心領域に、より高い|B1 +|の「輝点」がある。
図12のBを参照するに、同じ中心横断スライスにおいて、リング・コイル1024によって生成される|B1 +|は体積コイル1022によって生成されるものに比べ、非常に異なり、いくらか相補的なパターンをもつことが見て取れる。このことが、|B1 +|シミングのために活用できる。
図12のCを参照するに、体積コイルおよびリング・コイルについて励起された電圧源の相対的な振幅および/または位相を調整するために最適な|B1 +|シミング設定が実行された後の|B1 +|パターンが示されている。比較のために、体積コイル励起のみについて、|B1 +|標準偏差(規格化後)は0.21である。体積コイルおよびリング・コイル両方についての励起された電圧源の相対的な振幅および/または位相を変えることによって、|B1 +|偏差は体積コイルおよびリング・コイルの同時励起については約0.08にまで低減されうる。これは、(図12のAに示されるような)(直交)体積コイル励起のみを使う例からは約62%の削減である。スライス(S)の中心領域における|B1 +|輝点はほとんどシミングにより消えている(図12のAとCを比較)。同様に、|B1 +|非一様性を減らし画像品質を改善するために、|B1 +|シミングが、より厚いスラブにわたっておよび/または他の横断方向、矢状方向および/または冠状面方向のスライスにわたって実行されてもよいことが構想されている。
図13は、本システムの実施形態に基づくシステム1300の一部を示す図である。たとえば、本システムの一部は、メモリ1320、ユーザー・インターフェース(UI)に動作上結合されたプロセッサ1310(たとえばコントローラ)を含んでいてもよい。ユーザー・インターフェースは、ディスプレイ1330のようなレンダリング装置、センサー1340、RF部1360、磁気コイル1392およびユーザー入力装置1370を含む。メモリ1320は、記載される動作に関係したアプリケーション・データおよび他のデータを記憶するためのいかなる型のデバイスであってもよい。該アプリケーション・データおよび他のデータは、本システムに基づく動作工程を実行するようプロセッサ1310を構成する(たとえばプログラムする)ためにプロセッサ1310によって受領される。そのように構成されたプロセッサ1310は、本システムの実施形態に従って機能するために特に適した特殊目的機械となる。
動作工程は、たとえばシステム設定に従って磁気コイル1392および/またはRF部1360を制御することによってMRIシステムを構成することを含んでいてもよい。任意的なロケーション機構が、望むなら、患者および/またはRF部1360の(たとえばx、y、z軸における)物理的位置を制御してもよい。RF部1360は、RF送信コイルおよびRF受信コイルのようなRFトランスデューサならびに同調/離調および同期状態のようなRF状態(モード)を制御するようプロセッサ1310によって制御されてもよい。RF部1360は、有線型および/または無線型RF部を含んでいてもよい。磁気コイル1392は、主磁気コイル、傾斜コイル(GR)(たとえばx、y、z傾斜コイル)、任意的な、より高次の傾斜シミング・コイルを含んでいてもよく、所望される方向および/または強さ(たとえばGx、Gy、Gz)で主磁場(B0)および/または傾斜磁場を発するよう制御されてもよい。プロセッサ1310は、所望される磁場が所望される時間において発されるよう、磁気コイル1392にパワーを提供する一つまたは複数の電源を制御してもよい。RF部1360は、RFパルスを送信し、収集される磁気共鳴情報を受信するよう制御されてもよい。再構成器は、(MR)収集された磁気共鳴情報を含むARF信号のような受信信号を処理して、それを(たとえば本システムの実施形態の一つまたは複数の再構成技法を使って)画像情報(たとえばスチールもしくはビデオ画像(たとえばビデオ情報))、データおよび/またはグラフを含みうるコンテンツに変換してもよい。該コンテンツは、たとえばディスプレイ1330、スピーカー、プリンターなどといったシステムのUIでレンダリングされることができる。さらに、該コンテンツは次いで、のちの使用のためにメモリ1320のようなシステムのメモリに記憶されてもよい。こうして、動作工程は、たとえば収集された磁気共鳴情報から得られる再構成された画像情報のようなコンテンツを要求、提供および/またはレンダリングすることを含んでいてもよい。プロセッサ1310は、ビデオ情報のようなコンテンツを、システムのディスプレイのようなシステムのUI上でレンダリングしてもよい。望むなら、RF部1360のクロックをシステム・クロックと同期させるために同期部が設けられてもよい
ユーザー入力1370はキーボード、マウス、トラックボールまたはタッチ感応性ディスプレイのような他の装置を含んでいてもよく、これはスタンドアローンであってもよいし、あるいはシステムの一部、たとえばパーソナル・コンピュータ、携帯情報端末(PDA)、携帯電話(たとえばスマートフォン)、モニター、スマート端末またはダム端末の一部であってもよく、あるいは有線および/または無線の通信リンクのような任意の動作可能なリンクを介してプロセッサ1310と連絡するための他の装置であってもよい。ユーザー入力装置1370は、本稿に記載されるようにUI内での対話を可能にすることを含め、プロセッサ1310と対話するよう動作可能であってもよい。明らかに、プロセッサ1310、メモリ1320、ディスプレイ1330および/またはユーザー入力装置1370は全部がまたは部分的に、コンピュータ・システムまたはクライアントおよび/もしくはサーバーのような他の装置の一部であってもよい。
本システムの方法は、本システムによって記述されるおよび/または構想される個々の段階または工程の一つまたは複数に対応するモジュールを含むプログラムのようなコンピュータ・ソフトウェア・プログラムによって実行されるのに特に好適である。そのようなプログラムはもちろん、集積チップ、周辺機器またはメモリ、たとえばメモリ1320またはプロセッサ1310に結合された他のメモリのような、非一時的なコンピュータ可読媒体において具現されてもよい。
メモリ1320に含まれるプログラムおよび/またはプログラム部分は、本稿で開示される方法、動作工程および機能を実装するようプロセッサ1310を構成してもよい。メモリは、たとえばクライアントおよび/またはサーバーの間で分散されていてもよく、あるいはローカルであってもよく、プロセッサ1310も、追加的なプロセッサが提供されてもよいが、分散されていてもよく、あるいは単一であってもよい。メモリは電気式、磁気式または光学式メモリとして実装されてもよく、あるいはこれらまたは他の型の記憶デバイスの任意の組み合わせとして実装されてもよい。さらに、用語「メモリ」は、プロセッサ1310によってアクセス可能なアドレッシング可能空間におけるアドレスから読まれるまたは該アドレスに書き込まれることのできる任意の情報を包含するよう十分広義に解釈されるべきである。この定義では、たとえばネットワークを通じてアクセス可能な情報でもメモリ内である。なぜなら、プロセッサ1310は本システムに基づく動作のために該情報を該ネットワークから取得できるからである。
プロセッサ1310は、ユーザー入力装置1370からの入力信号に応答して、またネットワークの他の装置やメモリ1320に記憶されている命令の実行に応答して、制御信号を提供し、および/または動作を実行するよう動作可能である。プロセッサ1310は、マイクロプロセッサ、特定用途向けもしくは汎用の集積回路、論理デバイスなどの一つまたは複数を含んでいてもよい。さらに、プロセッサ1310は、本システムに従って機能するために専用のプロセッサであってもよく、あるいは多くの機能のうちの一つのみが本システムに従って機能するために動作する汎用プロセッサであってもよい。プロセッサ1310は、プログラム部分、複数のプログラム・セグメントを利用して動作してもよく、あるいは専用のまたは多目的の集積回路を利用するハードウェア装置であってもよい。本システムの実施形態は、画像を収集および/または再構成するための高速撮像方法を提供してもよい。好適な応用は、MRIシステムのような撮像システムを含んでいてもよい。
このように、本システムの実施形態は、二つの異なるコイル型から構成され、通常のRF T/Rコイルより高い電力効率をもつ体積型RFコイルを提供してもよく、向上したB1 +シミングを提供してもよい。たとえば、本システムの実施形態は、向上したB1 +場分布をもつ7Tのような超高磁場での使用のために好適なT/Rコイルを提供してもよい。これは、増大した誘電(波長)効果に起因する非一様なB1 +場分布という問題が生じることがある通常のRF T/Rコイルの欠点を克服することができる。さらに、本システムの実施形態によれば、B1 +一様性を改善するために本システムの実施形態に従って形成された二つ以上の独立なT/Rチャネルを使ってコイルを駆動するRF T/Rコイル・ドライバーが提供されてもよい。
さらに、本システムの実施形態は7T MRIのような超高磁場MRIに基づいて動作するものとして記述されることがあるが、本システムの実施形態は他の磁場強度および/または動作周波数で動作してもよいことは理解されるであろう。
本発明は、個別的な例示的実施形態を参照して図示され、記述されてきたが、本発明はそれに限定されるものではなく、本発明の精神および範囲から外れることなく、さまざまな特徴および実施形態を組み合わせることを含め形および詳細におけるさまざまな変更がなされてもよいことは当業者には理解されるであろう。
本システムのさらなる変形は、当業者には容易に思いつくであろう。それは付属の請求項によって包含される。
最後に、上記の議論は単に本システムを例解することが意図されており、付属の請求項をいかなる特定の実施形態または実施形態の群に限定するものとして解釈されるべきではない。よって、本システムは例示的実施形態を参照して記述されてきたが、付属の請求項に記載される本システムの、より広義の意図される精神および範囲から外れることなく当業者によって、数多くの修正および代替的な実施形態が考案されうることも理解しておくべきである。加えて、本稿に含まれるセクション見出しは概観を容易にするために意図されており、本システムの範囲を限定することは意図されていない。よって、明細書および図面は、例示的な仕方で見なされるべきであり、付属の請求項の範囲を限定することは意図されていない。
本稿に含まれるセクション見出しは概観を容易にするために意図されており、本システムの範囲を限定することは意図されていない。よって、明細書および図面は、例示的な仕方で見なされるべきであり、付属の請求項の範囲を限定することは意図されていない。
付属の請求項を解釈する際、次のことを理解しておくべきである。
a)「有する」の語は所与の請求項に挙げられている以外の要素または工程の存在を排除しない。
b)要素の単数形の表現はそのような要素の複数の存在を排除しない。
c)請求項におけるいかなる参照符号もその範囲を限定しない。
d)いくつかの「手段」が同じ項目またはハードウェアまたはソフトウェア実装される構造または機能によって表されてもよい。
e)開示されている要素のいずれも、ハードウェア部分(たとえば離散的電子回路および集積電子回路を含む)、ソフトウェア部分(たとえば、コンピュータ・プログラミング)およびそれらの任意の組み合わせから構成されていてもよい。
f)ハードウェア部分はアナログ部分およびデジタル部分の一方または両方から構成されていてもよい。
g)開示される装置またはその部分のいずれも、明示的にそうでないと述べられていない限り、一緒に組み合わされたり、あるいはさらなる部分に分離されたりしてもよい。
h)工程またはステップのいかなる特定のシーケンスも、明示的に示されていない限り、必須であるとは意図されていない。
i)「複数の」要素という用語は、請求される要素の二つ以上を含むのであって、いかなる特定の範囲の要素数をも含意しない。すなわち、複数の要素はたった二つの要素であってもよく、あるいは数え切れない数の要素を含んでいてもよい。
j)用語「および/または」とそれから形成される用語は、挙げられている要素の一つまたは複数のみが請求項の記載に基づくおよび本システムの一つまたは複数の実施形態に基づくシステムにおいて好適に存在している必要があることがあることを意味すると理解されるべきである。
いくつかの態様を記載しておく。
〔態様1〕
磁気共鳴(MR)システムのための高周波(RF)コイル装置であって、前記RFコイルは:
開口を有しラジアル軸を画定するループを含むリング・コイルと;
長さを画定する両端をもち、前記リング・コイルの開口を通って延在する、向かい合う端部をもつ体積コイルと;
前記リング・コイルおよび前記体積コイルのまわりに位置するシールドとを有しており、
前記体積コイルは:
それぞれ前記向かい合う端部の一方に位置し、それぞれラジアル軸を画定し複数の結合された伝導性セグメントをもつループ有する端部コイルであって、それらの端部コイルは互いに実質的に平行であり、各端部コイルのラジアル軸が共通の軸を画定するよう整列されており、前記向かい合う端部コイルの少なくとも一方は、直交駆動信号の第一の集合を受け取るための複数のポートを有する、端部コイル;および
それぞれ互いに実質的に平行であり、前記向かい合う端部コイルに結合されている複数の連結棒を有し、
前記リング・コイルは、直交駆動信号の第二の集合を受け取るための複数のポートを有し、互いに容量的に結合された複数の伝導性セグメントから形成されている、
装置。
〔態様2〕
前記端部コイルおよび前記リング・コイルのそれぞれは、実質的に同様のリアクタンスをもつ、態様1記載の装置。
〔態様3〕
前記端部コイルおよびリング・コイルのそれぞれは、同数の伝導性セグメントをもつ、態様1記載の装置。
〔態様4〕
前記リング・コイルの前記複数のポートは、それぞれそのリング・コイルのラジアル軸のまわりで互いから90°離れて空間的に分布している二つまたは四つのポートを有する、態様1記載の装置。
〔態様5〕
前記リング・コイルが、両端の端部コイルから実質的に等距離にある点に位置している、態様1記載の装置。
〔態様6〕
前記直交駆動信号の第一の集合および前記直交駆動信号の第二の集合を生成する少なくとも一つのコントローラを含むRFコントローラをさらに有する、態様1記載の装置。
〔態様7〕
前記RFコントローラはさらに、B 1 + シミングを実行するよう前記直交駆動信号の第一の集合の各信号の振幅および位相を制御する、態様6記載の装置。
〔態様8〕
前記直交駆動信号の各信号は、複数の独立なT/Rチャネルの対応する独立な送受信(T/R)チャネルによって生成され、前記複数の独立なT/Rチャネルの前記独立なT/Rチャネルのうち少なくとも三つがB 1 + シミングを実行するために制御される、態様1記載の装置。
〔態様9〕
前記直交駆動信号の各信号は、複数の独立なT/Rチャネルの対応する独立な送受信(T/R)チャネルによって生成され、前記複数の独立なT/Rチャネルの前記独立なT/Rチャネルのうち四つがB 1 + シミングを実行するために制御される、態様1記載の装置。
〔態様10〕
複数のポートをもつ体積コイルおよび前記体積型コイルのまわりに位置する複数のポートをもつリング・コイルを有する体積型高周波(RF)コイル・アセンブリーと;
前記体積型コイルを駆動するようRF直交信号を含む出力を生成する第一の送受信(T/R)高周波(RF)チャネル(CH1)を選択的に制御するとともに、前記リング・コイルを駆動するようRF直交信号を含む出力を生成する第二のT/R RFチャネルを選択的に制御しうる少なくとも一つのコントローラとを有する、
磁気共鳴(MR)システム。
〔態様11〕
前記体積コイルおよび前記リング・コイルは、互いと独立に駆動されるよう構成される、態様10記載のシステム。
〔態様12〕
前記少なくとも一つのコントローラは、第一および第二のT/R RFチャネルの出力を互いとの関連で制御することによってB 1 + シミングを実行する、態様10記載のシステム。
〔態様13〕
前記少なくとも一つのコントローラは、選択的に制御される第一および第二のT/R RFチャネルのRF直交信号の振幅および位相の少なくとも一方を変えることによってB 1 + シミングを実行する、態様10記載のシステム。
〔態様14〕
前記少なくとも一つのコントローラは、B 1 + シミング設定を決定するために複数送信プレスキャン動作を実行する、態様10記載のシステム。
〔態様15〕
前記少なくとも一つのコントローラは、前記B 1 + シミング設定に従って、前記第一および第二のT/R RFチャネルのRF直交信号の振幅および位相の少なくとも一方を変える、態様14記載のシステム。
〔態様16〕
前記第一および第二のT/R RFチャネルの各チャネルについてのRF直交信号がそれぞれ、それぞれ漸進的な位相シフトをもつ第一ないし第四の信号を含む、態様10記載のシステム。
〔態様17〕
磁気共鳴(MR)システムの高周波(RF)コイルを動作させる方法であって、当該方法は、前記MRシステムの少なくとも一つのコントローラによって実行され、複数のポートをもつ体積コイルと、前記体積型コイルのまわりに位置しており複数のポートをもつリング・コイルとを有する体積型高周波(RF)コイル・アセンブリーを駆動する工程を含み、該駆動する工程は:
第一の送受信(T/R)高周波(RF)チャネル(CH1)を選択的に制御してRF直交信号の第一の集合を含む出力を生成し、生成された第一の集合のRF直交信号を前記体積型コイルの前記複数のポートに提供し;
第二のT/R RFチャネルを選択的に制御してRF直交信号の第二の集合を含む出力を生成し、生成された第二の集合のRF直交信号を前記リング・コイルの前記複数のポートに提供することによる、
方法。
〔態様18〕
前記体積コイルおよび前記リング・コイルは、互いとは独立に駆動されるよう構成される、態様17記載の方法。
〔態様19〕
前記少なくとも一つのコントローラは、第一および第二のT/R RFチャネルの出力を互いとの関連で制御することによってB 1 + シミングを実行する、態様17記載の方法。
〔態様20〕
前記少なくとも一つのコントローラは、選択的に制御される第一および第二のT/R RFチャネルのRF直交信号の振幅および位相の少なくとも一方を変えることによってB 1 + シミングを実行する、態様17記載の方法。

Claims (19)

  1. 磁気共鳴(MR)システムのための高周波(RF)コイル装置であって、前記RFコイルは:
    開口を有しラジアル軸を画定するループを含むリング・コイルであって、該リング・コイルに沿って正弦曲線電流分布をもつ共鳴モードを含むような構造にされているリング・コイルと;
    長さを画定する両端をもち、前記リング・コイルの開口を通って延在する、向かい合う端部をもつ体積コイルと;
    前記リング・コイルおよび前記体積コイルのまわりに位置するシールドとを有しており、
    前記体積コイルは:
    それぞれ前記向かい合う端部の一方に位置し、それぞれラジアル軸を画定し複数の結合された伝導性セグメントをもつループ有する端部コイルであって、それらの端部コイルは互いに平行であり、各端部コイルのラジアル軸が共通の軸を画定するよう整列されており、前記向かい合う端部コイルの少なくとも一方は、RF直交駆動信号の第一の集合を受け取るための複数のポートを有する、端部コイル;および
    互いに平行であり、前記向かい合う端部コイルに結合されている複数の連結棒を有し、
    前記リング・コイルは、RF直交駆動信号の第二の集合を受け取るための複数のポートを有し、互いに容量的に結合された複数の伝導性セグメントから形成されており、
    当該装置はさらに、前記RF直交駆動信号の第一の集合および前記RF直交駆動信号の第二の集合を生成する少なくとも一つのコントローラを有するRFコントローラを有しており、前記RFコントローラはさらに、B 1 +シミングを実行するよう前記RF直交駆動信号の第一の集合の各信号の振幅および位相の少なくとも一つを制御する、
    装置。
  2. 前記端部コイルおよび前記リング・コイルのそれぞれのリアクタンス同じである、請求項1記載の装置。
  3. 前記端部コイルおよびリング・コイルのそれぞれは、同数の伝導性セグメントをもつ、請求項1記載の装置。
  4. 前記リング・コイルの前記複数のポートは、それぞれそのリング・コイルのラジアル軸のまわりで互いから90°離れて空間的に分布している二つまたは四つのポートを有する、請求項1記載の装置。
  5. 前記リング・コイルが、両端の端部コイルから実質的に等距離にある点に位置している、請求項1記載の装置。
  6. 前記RF直交駆動信号の各信号は、複数の独立なT/Rチャネルの対応する独立な送受信(T/R)チャネルによって生成され、前記複数の独立なT/Rチャネルの前記独立なT/Rチャネルのうち少なくとも三つがB1 +シミングを実行するために制御される、請求項1記載の装置。
  7. 前記RF直交駆動信号の各信号は、複数の独立なT/Rチャネルの対応する独立な送受信(T/R)チャネルによって生成され、前記複数の独立なT/Rチャネルの前記独立なT/Rチャネルのうち四つがB1 +シミングを実行するために制御される、請求項1記載の装置。
  8. 複数のポートをもつ体積コイルおよび前記体積コイルのまわりに位置する、複数のポートをもつリング・コイルを有する体積型高周波(RF)コイル・アセンブリーであって、該リング・コイルは、該リング・コイルに沿って正弦曲線電流分布をもつ共鳴モードを含むような構造にされている、体積型RFコイル・アセンブリーと;
    前記体積コイルを駆動するようRF直交駆動信号を含む出力を生成する第一の送受信(T/R)高周波(RF)チャネルを選択的に制御するとともに、前記リング・コイルを駆動するようRF直交駆動信号を含む出力を生成する第二のT/R RFチャネルを選択的に制御するよう構成された少なくとも一つのコントローラとを有する、
    磁気共鳴(MR)システムであって、
    前記少なくとも一つのコントローラは、B 1 +シミングを実行するよう前記選択的に制御される第一および/または第二のT/R RFチャネルのRF直交駆動信号の振幅および/または相を変えることによってB1 +シミングを実行する、
    システム。
  9. 前記体積コイルおよび前記リング・コイルは、互いと独立に駆動されるよう構成される、請求項8記載のシステム。
  10. 前記少なくとも一つのコントローラは、第一および第二のT/R RFチャネルの出力を互いとの関連で制御することによってB1 +シミングを実行する、請求項8記載のシステム。
  11. 前記少なくとも一つのコントローラは、選択的に制御される第一および第二のT/R RFチャネルのRF直交駆動信号の振幅および/または相を変えることによってB1 +シミングを実行する、請求項8記載のシステム。
  12. 前記少なくとも一つのコントローラは、B1 +シミング設定を決定するために複数送信プレスキャン動作を実行する、請求項8記載のシステム。
  13. 前記第一および第二のT/R RFチャネルの各チャネルについてのRF直交駆動信号がそれぞれ、それぞれ漸進的な位相シフトをもつ第一ないし第四の信号を含む、請求項8記載のシステム。
  14. 磁気共鳴(MR)システムの高周波(RF)コイルを動作させる方法であって、当該方法は、前記MRシステムの少なくとも一つのコントローラによって実行され、複数のポートをもつ体積コイルと、前記体積コイルのまわりに位置しており複数のポートをもつリング・コイルとを有する体積型高周波(RF)コイル・アセンブリーを駆動する工程を含み、前記リング・コイルは、該リング・コイルに沿って正弦曲線電流分布をもつ共鳴モードを含むような構造にされており、前記駆動する工程は:
    第一の送受信(T/R)高周波(RF)チャネルを選択的に制御してRF直交駆動信号の第一の集合を含む出力を生成し、生成された第一の集合のRF直交駆動信号を前記体積コイルの前記複数のポートに提供し;
    第二のT/R RFチャネルを選択的に制御してRF直交駆動信号の第二の集合を含む出力を生成し、生成された第二の集合のRF直交駆動信号を前記リング・コイルの前記複数のポートに提供することにより、
    前記少なくとも一つのコントローラは、B 1 +シミングを実行するよう前記選択的に制御される第一および/または第二のT/R RFチャネルのRF直交駆動信号の振幅および/または相を変えることによってB1 +シミングを実行する、
    方法。
  15. 前記体積コイルおよび前記リング・コイルは、互いとは独立に駆動されるよう構成される、請求項14記載の方法。
  16. 前記少なくとも一つのコントローラは、第一および第二のT/R RFチャネルの出力を互いとの関連で制御することによってB1 +シミングを実行する、請求項14記載の方法。
  17. 検査領域に少なくとも7テスラの超高磁場を生成するよう構成された主磁石と;
    前記検査領域に磁場勾配を加えるよう構成された傾斜コイルと;
    請求項8記載の磁気共鳴システムであって、前記体積型高周波(RF)コイル・アセンブリーが前記検査領域のまわりに配置されている、磁気共鳴システムと;
    前記検査領域にあるオブジェクトから前記体積型RFコイル・アセンブリーによって受信された磁気共鳴信号を前記オブジェクトの少なくとも一部分の画像に再構成するよう構成された再構成プロセッサとを有する、
    磁気共鳴撮像システム。
  18. 再構成された画像を表示するよう構成されたディスプレイ装置をさらに含む、
    請求項17記載の磁気共鳴撮像システム。
  19. 請求項14記載の方法に従ってRFコイルを動作させるよう磁気共鳴システムのコンピュータ・プロセッサを制御するよう構成されたソフトウェアを担持する非一時的なコンピュータ可読媒体。
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