JP6709028B2 - 可変容量コンプレッサの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、可変容量コンプレッサの制御装置に関し、特に、車両に搭載される空調装置に用いられる可変容量コンプレッサの制御装置に関する。
車両に搭載される空調装置(エアコンディショナ、以下「エアコン」ともいう)では、低温の冷媒を供給するために(冷媒を圧縮するために)、エンジンにより駆動されるコンプレッサ(圧縮機)が用いられる。近年は、燃料消費率(燃費)向上の要請から、冷媒を圧縮する量(吐出量)をリニアに変化させることができる可変容量コンプレッサの採用が進んでいる。
ここで、特許文献1には、エンジンの負荷状態に応じて圧縮機トルクを最適に制御し、走行燃費を向上させることができる圧縮機制御装置が開示されている。より具体的には、この圧縮機制御装置は、可変容量圧縮機と、エンジン回転数検知手段と、アクセル踏み込み量又はエンジンECUで算出されるエンジン出力トルク目標値を参照するトルク目標値参照手段と、少なくともアクセル踏み込み量又はエンジン出力トルク目標値とエンジン回転数とから現在のエンジン出力トルクを推定するエンジン出力推定手段とを備え、推定されたエンジン出力トルクとエンジン回転数とを参照して圧縮機トルク制限値を決定する。
特開2005−212543号公報
ところで、可変容量コンプレッサの稼動状態が変化する際、すなわち、停止状態から稼動状態、又は稼動状態から停止状態に変化する際には、早期に目標の状態(例えば目標冷媒圧)にしようとするため、急激な負荷変化が発生し得る。特に、高温時などでは負荷変化が大きくなることにより、エンジン回転数が急激に変化し、運転者に違和感を与えるおそれがある。
ここで、上述したように、特許文献1の圧縮機制御装置によれば、加速時のみでなく、通常の走行時においても、エンジンの負荷状態に応じて圧縮機トルクを最適に制御し、走行燃費を向上させることができる。しかしながら、この圧縮機制御装置では、可変容量コンプレッサの稼動状態が変化する際の負荷変動については考慮されておらず、可変容量コンプレッサが停止状態から稼動状態、又は稼動状態から停止状態に変化する際に、エンジン回転数が急激に変化し、運転者に違和感を与えるおそれがあった。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、可変容量コンプレッサの稼動状態が変化する際(過渡時)に、運転者運転者に違和感を与えることを防止することが可能な可変容量コンプレッサの制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る可変容量コンプレッサの制御装置は、圧縮する冷媒の量を変化させることができ、エンジンにより駆動されて冷媒を圧縮する可変容量コンプレッサと、可変容量コンプレッサが停止状態から稼動状態に変化する際に、冷媒の目標冷媒圧と、エンジンの運転状態とに基づいて、可変容量コンプレッサの冷媒圧縮量の単位時間当たりの変化量を制限するコンプレッサ変化量要求値を求める変化量要求値取得手段と、変化量要求値取得手段により求められたコンプレッサ変化量要求値に基づいて、可変容量コンプレッサの冷媒の圧縮量を変化させる調節手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る可変容量コンプレッサの制御装置によれば、可変容量コンプレッサが停止状態から稼動状態に変化する際に、冷媒の目標冷媒圧と、エンジンの運転状態とに基づいて、可変容量コンプレッサの冷媒圧縮量の単位時間当たりの変化量(増加量)を制限するコンプレッサ変化量要求値(制限値)が求められ、該コンプレッサ変化量要求値に基づいて、可変容量コンプレッサの冷媒の圧縮量が変化(調節)される。そのため、可変容量コンプレッサが停止状態から稼動状態に変化する際に、冷媒の圧縮量(すなわち吐出量)が変化(増加)する傾きを緩やかにすることができる。よって、可変容量コンプレッサの負荷変動を穏やかにすることができる。その結果、可変容量コンプレッサの状態が変化する際(停止状態から稼働状態に変化する際)に、運転者に違和感を与えることを防止することが可能となる。
また、本発明に係る可変容量コンプレッサの制御装置は、エンジンが搭載された車両の速度を検出する車速検出手段を備え、変化量要求値取得手段が、冷媒の目標冷媒圧と、エンジンの水温、回転数、及び車両の速度のうち、少なくともいずれか1つとに基づいて、コンプレッサ変化量要求値を求めることが好ましい。
この場合、目標冷媒圧と、エンジンの水温、回転数、及び車両の速度(車速)のうち、少なくともいずれか1つとに基づいて、コンプレッサ変化量要求値が求められる。そのため、例えば、停車アイドリング中や低速走行時(例えば渋滞中)など、可変容量コンプレッサの稼動状態の変化(停止状態から稼動状態への変化)に伴う負荷変動の影響が出やすい状況において、適切に冷媒の圧縮量(すなわち吐出量)の変化率(増加率)を緩やかにすること(すなわち、可変容量コンプレッサの負荷変動を穏やかにすること)が可能となる。
本発明に係る可変容量コンプレッサの制御装置では、エンジンの回転数が所定回転数以上であり、かつ車両の速度が所定車速以上の場合には、変化量要求値取得手段が、コンプレッサ変化量要求値を最大値に設定することが好ましい。
この場合、エンジン回転数が所定回転数以上であり、かつ車両の速度(車速)が所定車速以上の場合には、コンプレッサ変化量要求値(制限値)が最大値に設定される(すなわち、冷媒圧縮量の増加率が制限されない)。そのため、例えば、高速走行中など、可変容量コンプレッサの稼動状態の変化に伴う負荷変動の影響が出にくい状況では、冷媒の圧縮量(すなわち吐出量)を速やかに目標値(要求値)まで変化させる(増加させる)ことが可能となる。
本発明に係る可変容量コンプレッサの制御装置では、可変容量コンプレッサが稼動状態から停止状態に変化する際に、変化量要求値取得手段が、冷媒の目標冷媒圧と、エンジンの運転状態とに基づいて、コンプレッサ変化量要求値を求めることが好ましい。
この場合、可変容量コンプレッサが稼動状態から停止状態に変化する際に、冷媒の目標冷媒圧と、エンジンの運転状態とに基づいて、コンプレッサ変化量要求値(制限値)が求められ、該コンプレッサ変化量要求値に基づいて、可変容量コンプレッサの冷媒の圧縮量が変化(調節)される。そのため、可変容量コンプレッサが稼動状態から停止状態に変化する際に、冷媒の圧縮量(すなわち吐出量)が変化(減少)する傾きを緩やかにすることができる。よって、可変容量コンプレッサの負荷変動を穏やかにすることができる。その結果、可変容量コンプレッサの状態が変化する際(稼動状態から停止状態に変化する際)に、運転者に違和感を与えることを防止することが可能となる。
その際に、本発明に係る可変容量コンプレッサの制御装置は、エンジンが搭載された車両の速度を検出する車速検出手段を備え、変化量要求値取得手段が、冷媒の目標冷媒圧と、エンジンの出力トルク、水温、回転数、及び、車両の速度のうち、少なくともいずれか1つとに基づいて、コンプレッサ変化量要求値を求めることが好ましい。
この場合、目標冷媒圧と、エンジンの出力トルク、水温、回転数、及び車両の速度(車速)のうち、少なくともいずれか1つとに基づいて、コンプレッサ変化量要求値が求められる。そのため、例えば、駆動トルクの急激な変化や車両挙動に影響が出るおそれがある場合など、可変容量コンプレッサの稼動状態の変化(稼動状態から停止状態への変化)に伴う負荷変動の影響が出やすい状況において、適切に冷媒の圧縮量(すなわち吐出量)の変化率(減少率)を緩やかにすること(すなわち、可変容量コンプレッサの負荷変動を穏やかにすること)が可能となる。
本発明に係る可変容量コンプレッサの制御装置では、エンジンの回転数が所定回転数以上であり、かつ車両の速度が所定車速以上の場合には、変化量要求値取得手段が、コンプレッサ変化量要求値を最小値に設定することが好ましい。
この場合、エンジン回転数が所定回転数以上であり、かつ、車両の速度(車速)が所定車速以上の場合には、コンプレッサ変化量要求値(制限値)が最小値に設定される(すなわち、冷媒圧縮量の減少率が制限されない)。そのため、例えば高速走行中など、可変容量コンプレッサの稼動状態の変化に伴う負荷変動の影響が出にくい状況では、冷媒の圧縮量(すなわち吐出量)を速やかに目標値(要求値)まで変化させる(減少させる)ことができる。
本発明に係る可変容量コンプレッサの制御装置は、可変容量コンプレッサの負荷トルクを求める負荷トルク取得手段と、負荷トルク取得手段により求められた可変容量コンプレッサの負荷トルクに応じて、エンジンの目標吸入空気量を補正する空気量補正手段とをさらに備えることが好ましい。
この場合、可変容量コンプレッサの負荷トルクに応じてエンジンの目標吸入空気量が補正されるため、可変容量コンプレッサの負荷トルクの変動に応じてエンジンの吸入空気量(すなわち、エンジンの出力トルク)を調節することが可能となる。そのため、可変容量コンプレッサの状態が変化する際に、運転者に違和感を与えることをより適確に防止することが可能となる。
本発明によれば、可変容量コンプレッサの稼動状態が変化する際に、運転者に違和感を与えることを防止することが可能となる。
実施形態に係る可変容量コンプレッサの制御装置の構成を示すブロック図である。 実施形態に係る可変容量コンプレッサの制御装置による、冷媒圧縮量(吐出量)可変処理の処理手順を示すフローチャートである。 可変容量コンプレッサが停止状態から稼動状態に変化した際の、コンプレッサ変化量要求値、コンプレッサ制御デューティ、コンプレッサ負荷トルク、及びエアコン要求目標エンジン回転数等の変化の一例を示すタイミングチャートである。 高車速かつ高エンジン回転数時に、可変容量コンプレッサが停止状態から稼動状態に変化した際の、コンプレッサ変化量要求値、コンプレッサ制御デューティ、コンプレッサ負荷トルク、及びエアコン要求目標エンジン回転数等の変化の一例を示すタイミングチャートである。 可変容量コンプレッサが稼動状態から停止状態に変化した際の、コンプレッサ変化量要求値、コンプレッサ制御デューティ、コンプレッサ負荷トルク、及びエアコン要求目標エンジン回転数等の変化の一例を示すタイミングチャートである。 高車速かつ高エンジン回転数時に、可変容量コンプレッサが稼動状態から停止状態に変化した際の、コンプレッサ変化量要求値、コンプレッサ制御デューティ、コンプレッサ負荷トルク、及びエアコン要求目標エンジン回転数等の変化の一例を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
まず、図1を用いて、実施形態に係る可変容量コンプレッサの制御装置1の構成について説明する。図1は、可変容量コンプレッサの制御装置1、及び、該可変容量コンプレッサの制御装置1が適用されたエンジン10等の構成を示すブロック図である。
エンジン10は、どのような形式のものでもよいが、例えば水平対向型の4気筒ガソリンエンジンである。また、エンジン10は、シリンダ内(筒内)に燃料を直接噴射する筒内噴射式のエンジンである。エンジン10では、エアクリーナから吸入された空気が、吸気管15に設けられた電子制御式スロットルバルブ(以下、単に「スロットルバルブ」ともいう)13により絞られ、インテークマニホールド11を通り、エンジン10に形成された各気筒に吸入される。ここで、エアクリーナから吸入された空気の量は、エアクリーナとスロットルバルブ13との間に配置されたエアフローメータ14により検出される。また、インテークマニホールド11を構成するコレクター部(サージタンク)の内部には、インテークマニホールド11内の圧力(吸気マニホールド圧力)を検出するバキュームセンサ30が配設されている。さらに、スロットルバルブ13には、該スロットルバルブ13の開度を検出するスロットル開度センサ31が配設されている。
シリンダヘッドには、気筒毎に吸気ポート22と排気ポート23とが形成されている(図1では片バンクのみ示した)。各吸気ポート22、排気ポート23それぞれには、該吸気ポート22、排気ポート23を開閉する吸気バルブ24、排気バルブ25が設けられている。吸気バルブ24を駆動する吸気カム軸と吸気カムプーリとの間には、吸気カムプーリと吸気カム軸とを相対回動してクランク軸10aに対する吸気カム軸の回転位相(変位角)を連続的に変更して、吸気バルブ24のバルブタイミング(開閉タイミング)を進遅角する可変バルブタイミング機構26が配設されている。この可変バルブタイミング機構26により吸気バルブ24の開閉タイミングがエンジン運転状態に応じて可変設定される。
同様に、排気カム軸と排気カムプーリとの間には、排気カムプーリと排気カム軸とを相対回動してクランク軸10aに対する排気カム軸の回転位相(変位角)を連続的に変更して、排気バルブ25のバルブタイミング(開閉タイミング)を進遅角する可変バルブタイミング機構27が配設されている。この可変バルブタイミング機構27により排気バルブ25の開閉タイミングがエンジン運転状態に応じて可変設定される。
エンジン10の各気筒には、シリンダ内に燃料を噴射するインジェクタ12が取り付けられている。インジェクタ12は、高圧燃料ポンプ(図示省略)により加圧された燃料を各気筒の燃焼室内へ直接噴射する。
また、各気筒のシリンダヘッドには、混合気に点火する点火プラグ17、及び該点火プラグ17に高電圧を印加するイグナイタ内蔵型コイル21が取り付けられている。エンジン10の各気筒では、吸入された空気とインジェクタ12によって噴射された燃料との混合気が点火プラグ17により点火されて燃焼する。燃焼後の排気ガスは排気管18を通して排出される。
排気管18の集合部の下流かつ後述する排気浄化触媒20の上流には、空燃比センサ19が取り付けられている。空燃比センサ19としては、排気ガス中の酸素濃度、未燃ガス濃度に応じた信号(すなわち混合気の空燃比に応じた信号)を出力でき、空燃比をリニアに検出することができるリニア空燃比センサ(LAFセンサ)が用いられる。
LAFセンサ19の下流には排気浄化触媒20が配設されている。排気浄化触媒20は三元触媒であり、排気ガス中の炭化水素(HC)及び一酸化炭素(CO)の酸化と、窒素酸化物(NOx)の還元を同時に行い、排気ガス中の有害ガス成分を無害な二酸化炭素(CO)、水蒸気(HO)及び窒素(N)に清浄化するものである。
エンジン10のクランク軸10aの一方の端部に取り付けられたプーリには、駆動力を伝達するベルト(図示省略)が掛けられており、該ベルトを介して可変容量コンプレッサ40が駆動可能に接続されている。エンジン10から出力された駆動力が、ベルトを介して可変容量コンプレッサ40に伝達され、該可変容量コンプレッサ40が駆動される。
可変容量コンプレッサ40は、圧縮する冷媒の量(吐出量)を連続的に変化させることができる圧縮機であり、上述したように、エンジン10により駆動されて冷媒を圧縮する。より詳細には、可変容量コンプレッサ40は、例えば、プランジャと斜板を用いた空調装置用の圧縮機であり、電磁弁42を駆動して斜板の角度を小さくすると、プランジャのストロークが小さくなり、吐出量が減少する。ここで、斜板の角度(すなわち冷媒の吐出量)は、後述するエアコンECU(以下「A/C・ECU」という)60によって制御される。なお、空調装置については公知のものを用いることができるので、ここでは、詳細な説明を省略する。
上述したエアフローメータ14、LAFセンサ19、バキュームセンサ30、スロットル開度センサ31に加え、エンジン10のカムシャフト近傍には、エンジン10の気筒判別を行うためのカム角センサ32が取り付けられている。また、エンジン10のクランクシャフト10a近傍には、クランクシャフト10aの回転位置を検出するクランク角センサ33が取り付けられている。ここで、クランクシャフト10aの他方の端部には、例えば、2歯欠歯した34歯の突起が10°間隔で形成されたタイミングロータ33aが取り付けられており、クランク角センサ33は、タイミングロータ33aの突起の有無を検出することにより、クランクシャフト10aの回転位置を検出する。カム角センサ32及びクランク角センサ33としては、例えば電磁ピックアップ式のものなどが用いられる。
これらのセンサは、電子制御装置(以下「ECU」という)50に接続されている。さらに、ECU50には、エンジン10の冷却水の温度を検出する水温センサ34、及び、アクセルペダルの踏み込み量すなわちアクセルペダルの開度を検出するアクセルペダル開度センサ35等の各種センサも接続されている。
ECU50は、例えばCAN(Controller Area Network)100を介して、A/C・ECU60、及びビークルダイナミック・コントロールユニット(以下「VDCU」という)70等と相互に通信可能に接続されている。
VDCU70には、ブレーキペダルが踏まれているか否かを検出するブレーキスイッチ71や、ブレーキアクチュエータ74のマスタシリンダ圧力(ブレーキ油圧)を検出するブレーキ液圧センサ72が接続されている。また、VDCU70には、車両の各車輪の回転速度(車速)を検出する車輪速センサ73等も接続されている。車輪速センサ73は、特許請求の範囲に記載の車速検出手段として機能する。
VDCU70は、ブレーキペダルの操作量(踏み込み量)に応じてブレーキアクチュエータ74を駆動して車両を制動するとともに、車両挙動を各種センサ(例えば車輪速センサ73、操舵角センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ等)により検知し、自動加圧によるブレーキ制御とエンジン10のトルク制御により、横滑りを抑制し、旋回時の車両安定性を確保する。
VDCU70は、検出したブレーキスイッチ71やブレーキ液圧等の制動情報(ブレーキ操作情報)や車輪速(車速)等を、CAN100を介してECU50などに送信する。
ECU50は、演算を行うマイクロプロセッサ、該マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM、バッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM、及び入出力I/F等を有して構成されている。また、ECU50は、インジェクタ12を駆動するインジェクタドライバ、点火信号を出力する出力回路、及び、電子制御式スロットルバルブ13を開閉する電動モータ13aを駆動するモータドライバ等を備えている。
ECU50では、カム角センサ32の出力から気筒が判別され、クランク角センサ33の出力から回転角速度およびエンジン回転数が求められる。また、ECU50では、上述した各種センサから入力される検出信号に基づいて、吸入空気量、吸気管負圧、アクセルペダル開度、混合気の空燃比、及びエンジン10の水温や油温等の各種情報が取得される。また、ECU50は、CAN100を介して、車輪速(車速)、及び、後述する冷媒の目標冷媒圧やエアコンスイッチ41の状態を示す情報等を受信する。そして、ECU50は、取得したこれらの各種情報に基づいて、燃料噴射量や点火時期、及び、スロットルバルブ13等の各種デバイスを制御することによりエンジン10を総合的に制御する。
また、ECU50は、A/C・ECU60と協調して、可変容量コンプレッサ40の負荷トルクに応じてエンジン10の出力トルク(吸入空気量)を制御する機能を有している。特に、ECU50及びA/C・ECU60は、可変容量コンプレッサ40の稼動状態が変化する際に、運転者に違和感を与えることを防止する機能を有している。そのため、ECU50は、変化量要求値取得部51、負荷トルク取得部52、及び目標空気量補正部53を機能的に有している。ECU50では、ROMに記憶されているプログラムがマイクロプロセッサによって実行されることにより、変化量要求値取得部51、負荷トルク取得部52、及び目標空気量補正部53の各機能が実現される。
変化量要求値取得部51は、エアコンスイッチ41がオフからオンに変化したとき、すなわち、可変容量コンプレッサ40が停止状態から稼動状態に変化する際に、A/C・ECU60から受信した空調装置の冷媒の目標冷媒圧に応じて、可変容量コンプレッサ40の負荷(突入負荷)を求め、該負荷と、エンジン10の運転状態(例えば、エンジン水温、エンジン回転数など)や車速とに基づいて、可変容量コンプレッサ40の冷媒圧縮量の単位時間当たりの変化量(増加量)を制限するコンプレッサ変化量要求値(制限値)を求める。すなわち、変化量要求値取得部51は、特許請求の範囲に記載の変化量要求値取得手段として機能する。
ここで、コンプレッサ変化量要求値は、例えば、次のようにして求めることができる。すなわち、ECU50のROMなどに、可変容量コンプレッサ40の負荷(目標冷媒圧)と、エンジン10の運転状態や車速との関係を定めたマップを予め記憶しておき、該マップを検索することにより、コンプレッサ変化量要求値を求めることができる。
ただし、変化量要求値取得部51は、エンジン回転数が所定回転数以上であり、かつ、車両の速度が所定車速以上の場合(すなわち、可変容量コンプレッサ40の負荷変動の影響を受けにくい場合)には、コンプレッサ変化量要求値(制限値)を最大値に設定する(すなわち、冷媒圧縮量の変化量(増加量)を制限しない)。
同様に、変化量要求値取得部51は、エアコンスイッチ41がオンからオフに変化したとき、すなわち、可変容量コンプレッサ40が稼動状態から停止状態に変化する際に、冷媒の目標冷媒圧に応じて、可変容量コンプレッサ40の負荷(突入負荷)を求め、該負荷と、エンジン10の運転状態(例えば、エンジントルク、水温、エンジン回転数など)や車速とに基づいて、コンプレッサ変化量要求値(制限値)を求める。なお、コンプレッサ変化量要求値の求め方は、上述したとおりであるので、ここでは詳細な説明を省略する。
ただし、その際に、変化量要求値取得部51は、エンジン回転数が所定回転数以上であり、かつ、車両の速度が所定車速以上の場合(すなわち、可変容量コンプレッサ40の負荷変動の影響を受けにくい場合)には、コンプレッサ変化量要求値(制限値)を最小値に設定する(すなわち、冷媒圧縮量の変化量(減少量)を制限しない)。
なお、変化量要求値取得部51により求められたコンプレッサ変化量要求値は、CAN100を介して、A/C・ECU60に送信される。
負荷トルク取得部52は、例えば、目標冷媒圧、及びコンプレッサ変化量要求値に基づいて、可変容量コンプレッサ40の負荷トルクを求める。すなわち、負荷トルク取得部52は、特許請求の範囲に記載の負荷トルク取得手段として機能する。なお、可変容量コンプレッサ40の負荷トルクは、A/C・ECU60側で求めたものを、CAN100を介して受け取る構成としてもよい。負荷トルク取得部52により求められた可変容量コンプレッサ40の負荷トルクは、目標空気量補正部53に出力される。
目標空気量補正部53は、負荷トルク取得部52により求められた可変容量コンプレッサ40の負荷トルクに応じて、エンジン10の目標吸入空気量を補正する。すなわち、目標空気量補正部53は、特許請求の範囲に記載の空気量補正手段として機能する。そして、補正された目標吸入空気量に基づいて、例えば、スロットルバルブ13を駆動して、エンジン10の吸入空気量を調節する。これにより、可変容量コンプレッサ40の負荷トルクに応じて、エンジン出力トルクが調節され、エンジン回転数が目標エンジン回転数と一致するように調節される。
A/C・ECU60は、演算を行うマイクロプロセッサ、該マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM、バッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM、及び入出力I/F等を有して構成されている。A/C・ECU60には、可変容量コンプレッサ40の稼動・停止(オン・オフ)を切り替えるエアコンスイッチ41が接続されている。また、A/C・ECU60は、電磁弁42を駆動するドライバ回路を備えている。
上述したように、A/C・ECU60は、ECU50と協調して、可変容量コンプレッサ40の稼動状態が変化する際に、運転者に違和感を与えることを防止する機能を有している。そのため、A/C・ECU60は、圧縮量調節部61を機能的に有している。A/C・ECU60では、ROMに記憶されているプログラムがマイクロプロセッサによって実行されることにより、圧縮量調節部61の機能が実現される。
圧縮量調節部61は、エアコンスイッチ41がオフからオンに変化したとき、すなわち、可変容量コンプレッサ40が停止状態から稼動状態に変化する際に、ECU50から(CAN100を介して)受信されたコンプレッサ変化量要求値(又はコンプレッサ変化量要求値から求められたコンプレッサ制御デューティ要求値)に基づいて、コンプレッサ制御デューティの変化量を制限した上で、可変容量コンプレッサ40の冷媒の圧縮量を変化させる。
より詳細には、A/C・ECU60は、例えば、エバポレータ目標温度、エバポレータ表面温度、冷媒圧力に基づいて、可変容量コンプレッサ40に必要な稼動量を計算し、容量可変用の電磁弁42を駆動するコンプレッサ制御デューティ(デューティ信号)を出力する。その結果、電磁弁42により可変容量コンプレッサ40の斜板室に流れる冷媒の流量が変化され、斜板の傾き角度が変わる。そして、斜板に取り付けられたピストンの往復距離が変化して、冷媒の圧縮量(吐出量)が変化する。
ここで、エアコンスイッチ41がオフからオン又はオンからオフに変化したとき、すなわち、可変容量コンプレッサ40が停止状態から稼動状態又は稼働状態から停止状態に変化する際に、圧縮量調節部61は、コンプレッサ制御デューティの変化量をコンプレッサ変化量要求値(又はコンプレッサ制御デューティ要求値)に応じて制限する。よって、過渡時における、可変容量コンプレッサ40の急激な負荷変化が抑制される。すなわち、圧縮量調節部61及び電磁弁42は、特許請求の範囲に記載の調節手段として機能する。なお、A/C・ECU60は、エアコンスイッチ41の状態、及び目標冷媒圧等の情報を、CAN100を介してECU50に送信する。
次に、図2〜図5を併せて参照しつつ、可変容量コンプレッサの制御装置1の動作について説明する。ここで、図2は、可変容量コンプレッサの制御装置1による、冷媒圧縮量(吐出量)可変処理の処理手順を示すフローチャートである。本処理は、主として、ECU50及びA/C・ECU60において、所定のタイミングで繰り返して実行される。
図3は、可変容量コンプレッサ40が停止状態から稼動状態に変化した際の、コンプレッサ変化量要求値、コンプレッサ制御デューティ、コンプレッサ負荷トルク、及びエアコン要求目標エンジン回転数等の変化の一例を示すタイミングチャートである。また、図4は、高車速かつ高エンジン回転数時に、可変容量コンプレッサ40が停止状態から稼動状態に変化した際の、コンプレッサ変化量要求値、コンプレッサ制御デューティ、コンプレッサ負荷トルク、及びエアコン要求目標エンジン回転数等の変化の一例を示すタイミングチャートである。同様に、図5は、可変容量コンプレッサ40が稼動状態から停止状態に変化した際の、コンプレッサ変化量要求値、コンプレッサ制御デューティ、コンプレッサ負荷トルク、及びエアコン要求目標エンジン回転数等の変化の一例を示すタイミングチャートである。また、図6は、高車速かつ高エンジン回転数時に、可変容量コンプレッサ40が稼動状態から停止状態に変化した際の、コンプレッサ変化量要求値、コンプレッサ制御デューティ、コンプレッサ負荷トルク、及びエアコン要求目標エンジン回転数等の変化の一例を示すタイミングチャートである。
なお、図3〜図6の横軸は時刻であり、縦軸は、上段から順に、エアコンスイッチ41の状態(オン/オフ)、コンプレッサ制御デューティ(%)、コンプレッサ負荷トルク(kPa)、エアコンスイッチ41の状態(オン/オフ)、コンプレッサ変化量要求値(kPa)、コンプレッサ制御デューティ要求値(%)、エアコン要求目標エンジン回転数(rpm)である。
ステップS100では、エアコンスイッチ41がオフからオンに変化したか否か(すなわち、可変容量コンプレッサ40が停止状態から稼動状態に変化したか否か)についての判断が行われる。ここで、エアコンスイッチ41がオフからオンに変化した場合には、ステップS104に処理が移行する(図3,4の時刻t10参照)。一方、エアコンスイッチ41がオフからオンに変化していないときには、ステップS102に処理が移行する。
ステップS102では、エアコンスイッチ41がオンからオフに変化したか否か(すなわち、可変容量コンプレッサ40が稼動状態から停止状態に変化したか否か)についての判断が行われる。ここで、エアコンスイッチ41がオンからオフに変化した場合には、ステップS116に処理が移行する(図5,6の時刻t20参照)。一方、エアコンスイッチ41がオンからオフに変化していないときには、本処理から一旦抜ける。
ステップS104では、車速が所定車速(渋滞判定車速)以上であり、かつエンジン回転数(目標エンジン回転数)が所定回転数(エアコン要求目標エンジン回転数)以上であるか否かについての判断が行われる。ここで、車速が所定車速以上であり、かつエンジン回転数が所定回転数以上である場合には、ステップ106に処理が移行する。一方、車速が所定車速未満のとき、又はエンジン回転数が所定回転数未満のときには、ステップ108に処理が移行する。
ステップS106では、コンプレッサ変化量要求値の制限を解除するために、例えば、コンプレッサ変化要求値に最大値がセットされる(図4の時刻t10参照)。その後、ステップS110に処理が移行する。
一方、ステップS108では、可変容量コンプレッサ40の負荷(目標冷媒圧)及びエンジン10の運転状態等に基づいて、コンプレッサ変化要求値が求められる(図3の時刻t10参照)。なお、コンプレッサ変化要求値の求め方については、上述したとおりであるので、ここでは詳細な説明を省略する。
続いて、ステップS110では、可変容量コンプレッサ40の負荷トルクに基づいて、目標吸入空気量が補正される。そして、補正後の目標吸入空気量に基づいて、スロットルバルブ13の開度が調節される。
続くステップS112では、ステップS106又はステップS108で設定されたコンプレッサ変化要求値に応じて、変化量が制限され、コンプレッサ制御デューティ(要求値)が求められる。
次に、ステップS114では、ステップS112で求められたコンプレッサ制御デューティ(要求値)に応じて、可変容量コンプレッサ40の冷媒圧縮量(吐出量)が調節される。その結果、コンプレッサ負荷トルクが調節される(図3,4の時刻t10〜t14参照)。なお、図3(時刻t10〜t11)に示されるように、可変容量コンプレッサ40の冷媒圧縮量(吐出量)の変化量(増加の傾き)を制限する場合には、エンジン10に吸入される空気の遅れを考慮し、スロットルバルブ13の駆動が開始された後、所定の遅れを持って、可変容量コンプレッサ40の冷媒圧縮量(吐出量)の調節が開始される。その後、本処理から一旦抜ける。
一方、ステップS116では、車速が所定車速(渋滞判定車速)以上であり、かつエンジン回転数(目標エンジン回転数)が所定回転数(エアコン要求目標エンジン回転数)以上であるか否かについての判断が行われる。ここで、車速が所定車速以上であり、かつエンジン回転数が所定回転数以上である場合には、ステップ118に処理が移行する。一方、車速が所定車速未満のとき、又はエンジン回転数が所定回転数未満のときには、ステップ120に処理が移行する。
ステップS118では、コンプレッサ変化量要求値の制限を解除するために、例えば、コンプレッサ変化要求値に最小値がセットされる(図6の時刻t20参照)。その後、ステップS120に処理が移行する。
一方、ステップS120では、可変容量コンプレッサ40の負荷(目標冷媒圧)及びエンジン10の運転状態等に基づいて、コンプレッサ変化要求値が求められる(図5の時刻t20参照)。なお、コンプレッサ変化要求値の求め方については、上述したとおりであるので、ここでは詳細な説明を省略する。
続いて、ステップS122では、可変容量コンプレッサ40の負荷トルクに基づいて、目標吸入空気量が補正される。そして、補正後の目標吸入空気量に基づいて、スロットルバルブ13の開度が調節される。
続くステップS124では、ステップS118又はステップS120で設定されたコンプレッサ変化要求値に応じて、変化量が制限され、コンプレッサ制御デューティ(要求値)が求められる。
次に、ステップS126では、ステップS122で求められたコンプレッサ制御デューティ(要求値)に応じて、可変容量コンプレッサ40の冷媒圧縮量(吐出量)が調節される。その結果、コンプレッサ負荷トルクが調節される(図5,6の時刻t20〜t22参照)。なお、図5(時刻t20〜t21)に示されるように、可変容量コンプレッサ40の冷媒圧縮量(吐出量)の変化量(減少の傾き)を制限する場合には、エンジン10に吸入される空気の遅れを考慮し、スロットルバルブ13の駆動が開始された後、所定の遅れを持って、可変容量コンプレッサ40の冷媒圧縮量(吐出量)の調節が開始される。その後、本処理から一旦抜ける。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によれば、可変容量コンプレッサ40が停止状態から稼動状態に変化する際に、冷媒の目標冷媒圧と、エンジン10の運転状態とに基づいて、可変容量コンプレッサ40の冷媒圧縮量の単位時間当たりの変化量(増加量)を制限するコンプレッサ変化量要求値(制限値)が求められ、該コンプレッサ変化量要求値に基づいて、可変容量コンプレッサ40の冷媒の圧縮量が調節される。そのため、可変容量コンプレッサ40が停止状態から稼動状態に変化する際に、冷媒の圧縮量(すなわち吐出量)が増加する傾きを緩やかにすることができる。よって、可変容量コンプレッサ40の負荷変動を穏やかにすることができる。その結果、可変容量コンプレッサ40の状態が変化する際(停止状態から稼働状態に変化する際)に、運転者に違和感を与えることを防止することが可能となる。
その際に、本実施形態によれば、目標冷媒圧と、エンジンの水温、回転数、及び車速のうち、少なくともいずれか1つとに基づいて、コンプレッサ変化量要求値が求められる。そのため、例えば、停車アイドリング中や低速走行時(例えば渋滞中)など、可変容量コンプレッサの稼動状態の変化(停止状態から稼動状態への変化)に伴う負荷変動の影響が出やすい状況において、適切に冷媒の圧縮量(すなわち吐出量)の増加率を緩やかにすること(すなわち、可変容量コンプレッサの負荷変動を穏やかにすること)が可能となる。
本実施形態によれば、エンジン回転数が所定回転数以上であり、かつ車速が所定車速以上の場合には、コンプレッサ変化量要求値(制限値)が最大値に設定される(すなわち、冷媒圧縮量の増加率が制限されない)。そのため、例えば、高速走行中など、可変容量コンプレッサ40の稼動状態の変化に伴う負荷変動の影響が出にくい状況では、冷媒の圧縮量(すなわち吐出量)を速やかに目標値(要求値)まで増加させることが可能となる。
同様に、本実施形態によれば、可変容量コンプレッサ40が稼動状態から停止状態に変化する際に、冷媒の目標冷媒圧と、エンジンの運転状態とに基づいて、コンプレッサ変化量要求値が求められ、該コンプレッサ変化量要求値に基づいて、可変容量コンプレッサ40の冷媒の圧縮量が調節される。そのため、可変容量コンプレッサ40が稼動状態から停止状態に変化する際に、冷媒の圧縮量(すなわち吐出量)が減少する傾きを緩やかにすることができる。よって、可変容量コンプレッサの負荷変動を穏やかにすることができる。その結果、可変容量コンプレッサの状態が変化する際(稼動状態から停止状態に変化する際)に、運転者に違和感を与えることを防止することが可能となる。
その際に、本実施形態によれば、エンジン10の出力トルク水温、回転数、及び車速のうち、少なくともいずれか1つに基づいて、コンプレッサ変化量要求値が求められる。そのため、例えば、駆動トルクの急激な変化や車両挙動に影響が出るおそれがある場合など、可変容量コンプレッサ40の稼動状態の変化(稼動状態から停止状態への変化)に伴う負荷変動の影響が出やすい状況において、適切に冷媒の圧縮量(すなわち吐出量)の減少率を緩やかにすること(すなわち、可変容量コンプレッサ40の負荷変動を穏やかにすること)が可能となる。
本実施形態によれば、エンジン回転数が所定回転数以上であり、かつ車速が所定車速以上の場合には、コンプレッサ変化量要求値(制限値)が最小値に設定される(すなわち、冷媒圧縮量の減少率が制限されない)。そのため、例えば高速走行中など、可変容量コンプレッサ40の稼動状態の変化に伴う負荷変動の影響が出にくい状況では、冷媒の圧縮量(すなわち吐出量)を速やかに目標値(要求値)まで減少させることができる。
本実施形態によれば、可変容量コンプレッサ40の負荷トルクに応じてエンジン10の目標吸入空気量が補正されるため、可変容量コンプレッサ40の負荷トルクの変動に応じてエンジン10の吸入空気量(すなわち、エンジン10の出力トルク)を調節することが可能となる。そのため、可変容量コンプレッサ40の状態が変化する際に、運転者に違和感を与えることをより適確に防止することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、ECU50、A/C・ECU60、及びVDCU70それぞれをCAN100で相互に通信可能に接続したが、システムの構成はこのような形態に限られることなく、例えば、機能的な要件やコスト等を考慮して、任意に変更することができる。また、ECU50とA/C・ECU60との協調制御における機能分担は、上記実施形態に限られることなく、例えば、コンプレッサ制御デューティなどは、A/C・ECU60側で求めてもよいし、ECU50側で求めてもよい。さらに、例えば、ECU50(変化量要求値取得部51)とA/C・ECU60(圧縮量調節部61)とをハードウェア的に統合してもよい
上記実施形態では、可変容量コンプレッサ40の負荷トルクに応じてエンジン10の吸入空気量を調節するために、電子制御式スロットルバルブ13の開度を調節したが、例えば、吸気管15をバイパスするバイパス配管及び、該バイパス配管を開閉するISC(アイドル・スピード・コントロールバルブ)を設け、該ISCの開度を調節する構成としてもよい。
上記実施形態では、本発明をガソリンエンジン車に適用した場合を例にして説明したが、本発明は、ガソリンエンジン以外の駆動力源を有する車両、例えば、エンジンと電動モータとを駆動力源とするハイブリッド車(HEV)などにも適用することができる。
1 可変容量コンプレッサの制御装置
10 エンジン
13 スロットルバルブ
14 エアフローメータ
34 水温センサ
35 アクセルペダル開度センサ
40 可変容量コンプレッサ
41 エアコンスイッチ
42 電磁弁
50 ECU
51 変化量要求値取得部
52 負荷トルク取得部
53 目標空気量補正部
60 A/C・ECU
61 圧縮量調節部
70 VDCU
73 車輪速センサ
100 CAN

Claims (7)

  1. 圧縮する冷媒の量を変化させることができ、エンジンにより駆動されて冷媒を圧縮する可変容量コンプレッサと、
    前記可変容量コンプレッサが停止状態から稼動状態に変化する際に、前記冷媒の目標冷媒圧に応じて前記可変容量コンプレッサの負荷を求めるとともに、該負荷と、前記エンジンの運転状態とに基づいて、前記可変容量コンプレッサの冷媒圧縮量の単位時間当たりの変化量を制限するコンプレッサ変化量要求値を求める変化量要求値取得手段と、
    前記変化量要求値取得手段により求められたコンプレッサ変化量要求値に基づいて、エバポレータの目標温度とエバポレータの表面温度とに応じて可変される前記可変容量コンプレッサの冷媒の圧縮量の変化量を制限する調節手段と、を備えることを特徴とする可変容量コンプレッサの制御装置。
  2. 前記エンジンが搭載された車両の速度を検出する車速検出手段を備え、
    前記変化量要求値取得手段は、前記冷媒の目標冷媒圧と、前記エンジンの水温、回転数、及び、前記車両の速度のうち、少なくともいずれか1つとに基づいて、前記コンプレッサ変化量要求値を求めることを特徴とする請求項1に記載の可変容量コンプレッサの制御装置。
  3. 前記変化量要求値取得手段は、前記エンジンの回転数が所定回転数以上であり、かつ、前記車両の速度が所定車速以上の場合には、前記可変容量コンプレッサの冷媒圧縮量の単位時間当たりの変化量を制限しないことを特徴とする請求項2に記載の可変容量コンプレッサの制御装置。
  4. 前記変化量要求値取得手段は、
    前記可変容量コンプレッサが稼動状態から停止状態に変化する際に、前記冷媒の目標冷媒圧に応じて前記可変容量コンプレッサの負荷を求めるとともに、該負荷と、前記エンジンの運転状態とに基づいて、前記コンプレッサ変化量要求値を求めることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の可変容量コンプレッサの制御装置。
  5. 前記エンジンが搭載された車両の速度を検出する車速検出手段を備え、
    前記変化量要求値取得手段は、前記冷媒の目標冷媒圧と、前記エンジンの出力トルク、水温、回転数、及び、前記車両の速度のうち、少なくともいずれか1つとに基づいて、前記コンプレッサ変化量要求値を求めることを特徴とする請求項4に記載の可変容量コンプレッサの制御装置。
  6. 前記変化量要求値取得手段は、前記エンジンの回転数が所定回転数以上であり、かつ、前記車両の速度が所定車速以上の場合には、前記可変容量コンプレッサの冷媒圧縮量の単位時間当たりの変化量を制限しないことを特徴とする請求項5に記載の可変容量コンプレッサの制御装置。
  7. 前記可変容量コンプレッサの負荷トルクを求める負荷トルク取得手段と、
    前記負荷トルク取得手段により求められた前記可変容量コンプレッサの負荷トルクに応じて、エンジンの目標吸入空気量を補正する空気量補正手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の可変容量コンプレッサの制御装置。
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