JP6708743B2 - 二酸化炭素供給装置 - Google Patents
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Description
また、上記構成において、開始条件とは、予め定められた時刻が到来するという条件であっても良い。
また、上記構成において、二酸化炭素供給装置は、蓄積部における二酸化炭素の蓄積量を検出する検出部をさらに備えても良い。そして、制御部は、継ぎ足し処理において、蓄積制御中に、検出部により検出された二酸化炭素の蓄積量が予め定められた供給閾値に達すると、供給制御を開始しても良い。また、制御部は、継ぎ足し処理において、供給制御中に、検出部により検出された二酸化炭素の蓄積量が予め定められた蓄積閾値を下回ると、蓄積制御を開始しても良い。そして、蓄積閾値は、供給閾値よりも小さくても良い。
また、上記構成において、二酸化炭素供給装置は、供給流路により蓄積部に誘導される空気の一部を、蓄積部を通過させること無く温室に誘導するバイパス流路をさらに備えても良い。そして、制御部は、供給制御において、バイパス流路により誘導される空気の量を調整することで、蓄積部を通過する空気の量を調整しても良い。また、制御部は、継ぎ足し処理での供給制御では、蓄積部を通過する空気の量を、予め定められた水準よりも多い状態としても良い。
図1における本実施形態の二酸化炭素供給装置1は、植物を栽培するための温室2に用いられる。具体的には、温室2は、施設園芸に用いられても良い。温室2には、植物の生長を促進するために温室2の室内(以後、単に室内と記載)を加温する加温機3が設けられる。加温機3は、夜間に、例えば灯油,重油等の燃料を燃焼させることで、室内を加温する。
流路制御部10は、CPU、RAM、ROM、及び、記憶装置等を有する周知のコンピュータを中心に構成されていても良い。なお、記憶装置とは、書き換え可能な不揮発性の記憶装置(例えば、HDD等)であっても良い。流路制御部10のCPUは、記憶装置からRAMにロードされたプログラムを実行することで、各種処理を行う。これにより、二酸化炭素供給装置1が制御される。なお、記憶装置及びRAMは、非遷移的実態的記録媒体に相当する。また、流路制御部10は、多数のデジタル回路等により構成されていても良い。そして、流路制御部10は、ソフトウェアではなく、ハードウェアを用いて各種処理を実現しても良い。
また、水タンク流路71は、温室2の室外(以後、単に室外と記載)と第1水タンク20とを繋ぐ。水タンク流路71には、冷却バルブ60が設けられている。冷却バルブ60は、水タンク流路71を開閉する。
浄化部50は、植物の育成に悪影響を及ぼす有害物質(例えば、硫黄酸化物,窒素酸化物等)を、排ガスから除去する。具体的には、例えば、浄化部50は、粒状活性炭を含むフィルタ等を有していても良い。そして、浄化部50は、浄化部50を通過する排ガスに含まれる有害物質を粒状活性炭に吸着させることで、有害物質を除去しても良い。
次に、図2Aにより、蓄積部40の構成について説明する。蓄積部40は、複数の吸着部材41と、蓄積面センサ45と、供給面センサ46とを有する。本実施形態では、一例として、蓄積部40は4つの吸着部材41を有する。これらの吸着部材41は、制御流路76に並列に配置される。なお、蓄積部40は、1つの吸着部材を有していても良い。
蓄積区間76aは、その一端が、浄化部50に繋がっている。また、蓄積分岐区間76bは、その一端が、蓄積区間76aの他端に繋がっている。蓄積分岐区間76bは、1又は複数の分岐点を有しており、蓄積区間76aの他端と、4つの吸着部材41の各々における蓄積面43a側の端部とを繋ぐ。
蓄積面センサ45は、蓄積面43a側から各吸着部材41に流入する気体、及び、各吸着部材41の蓄積面43a側から流出した気体に含まれる二酸化炭素の濃度を検出する。蓄積面センサ45は、蓄積区間76aに設けられる。なお、蓄積面センサ45は、蓄積分岐区間76bに設けられていても良い。また、蓄積面センサ45は、蓄積区間76aと蓄積分岐区間76bとの接続箇所、又は、該接続箇所の付近に配置されるのが好適である。
二酸化炭素供給装置1の流路制御部10は、蓄積制御と、冷却制御と、供給制御とを行う。なお、供給制御として、高速供給制御と低速供給制御との2種類が設けられている。そして、流路制御部10は、これらの制御を組み合わせることで、二酸化炭素の蓄積及び供給を行う。まず、これらの制御の内容について説明する。
蓄積制御では、加温機3からの排ガスに含まれる二酸化炭素が、蓄積部40に蓄積される。蓄積制御の際、流路制御部10は、第2室外バルブ63と、第1室内バルブ64とを開放する。また、流路制御部10は、冷却バルブ60と、流入バルブ61と、第1室外バルブ62と、第2室内バルブ65とを閉鎖する。また、流路制御部10は、第1水タンク20を、加温機流路70に繋がった状態とする。また、流路制御部10は、第2水タンク21を、ブロア流路72に繋がった状態とする。これにより、図3Aの蓄積流路100が形成される。
上述したように、加温機3は夜間に室内を加温する。具体的には、加温は、例えば、夕方から朝にかけての加温期間にわたって行われても良い。二酸化炭素供給装置1は、加温期間に蓄積制御を行うことで、加温により生じた排ガスに含まれる二酸化炭素を蓄積部40に蓄積する。一方、朝から夕方にかけての非加温期間では、加温機3による加温が行われない。二酸化炭素供給装置1は、非加温期間に供給制御を行うことで、蓄積部40に蓄積された二酸化炭素を室内に供給する。
(1)本実施形態の二酸化炭素供給装置1では、加温期間における蓄積制御中、蓄積部40における二酸化炭素の蓄積量が多くなると、継ぎ足し処理が開始される。継ぎ足し処理により、二酸化炭素の供給と蓄積とが交互に行われる。このため、加温期間に蓄積部40に蓄積される二酸化炭素の総量を、蓄積部40の容量よりも多くすることが可能となる。また、継ぎ足し処理の実行期間と非加温期間とにわたって、蓄積部40の容量よりも多くの二酸化炭素を室内に供給することが可能となる。つまり、加温により生じたより多くの二酸化炭素を、蓄積部40を経て室内に供給することが可能となる。したがって、加温により生じた二酸化炭素を、より有効に活用することが可能となる。
(1)本実施形態における継ぎ足し処理の開始条件は、蓄積部40における二酸化炭素の蓄積量が開始閾値以上となるという条件である。しかしながら、例えば、開始条件とは、加温期間における蓄積制御の継続時間が、予め定められた開始閾値に達するという条件であっても良い。また、例えば、開始条件とは、予め定められた開始時刻が到来するという条件であっても良い。つまり、蓄積制御が一定時間にわたって行われた場合には、二酸化炭素の蓄積量が予め定められた水準に達したとみなされても良い。
また、継ぎ足し処理において、蓄積制御を供給制御に切り替える供給切替条件は、二酸化炭素の蓄積量が供給閾値以上となるという条件である。しかしながら、例えば、実行中の蓄積制御の開始時からの経過時間が、予め定められた供給切替閾値以上になるという条件を、供給切替条件としても良い。同様に、継ぎ足し処理において、供給制御を蓄積制御に切り替える蓄積切替条件は、二酸化炭素の蓄積量が蓄積閾値未満となるという条件である。しかしながら、例えば、実行中の供給制御の開始時からの経過時間が、予め定められた蓄積切替閾値以上になるという条件を、蓄積切替条件としても良い。
本実施形態の二酸化炭素供給装置1における流路制御部10、ブロア30、及び、バルブ60〜65が、制御部の一例に相当する。また、蓄積面センサ45、及び、供給面センサ46が、検出部の一例に相当する。
Claims (7)
- 植物を栽培する温室を加温するための燃焼にて生じた排ガスに含まれる二酸化炭素を蓄積する二酸化炭素供給装置であって、
前記排ガスに含まれる二酸化炭素を蓄積する蓄積部と、
前記排ガスを前記蓄積部に誘導する蓄積流路と、
空気を前記蓄積部に誘導すると共に、前記蓄積部を通過した前記空気を前記温室に誘導する供給流路と、
前記排ガス及び前記空気の流れを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記加温が行われている加温期間に、該加温により生じた前記排ガスを、前記蓄積流路を介して前記蓄積部を通過させることで、該排ガスに含まれる二酸化炭素を前記蓄積部に蓄積する蓄積制御を行い、
前記加温が行われていない期間に、前記空気を、前記供給流路を介して前記蓄積部を通過させた後、前記温室に流入させることで、前記蓄積部に蓄積されている二酸化炭素を前記温室に供給する供給制御を行い、
さらに、前記加温期間において、前記蓄積制御を行っている際、予め定められた開始条件が充足されると、前記供給制御と前記蓄積制御とを交互に行う継ぎ足し処理を行い、
前記二酸化炭素供給装置は、前記供給流路により前記蓄積部に誘導される前記空気の一部を、前記蓄積部を通過させること無く前記温室に誘導するバイパス流路をさらに備え、
前記制御部は、
前記供給制御において、前記バイパス流路により誘導される前記空気の量を調整することで、前記蓄積部を通過する前記空気の量を調整し、
前記継ぎ足し処理での前記供給制御では、前記蓄積部を通過する前記空気の量を、予め定められた水準よりも多い状態とする
二酸化炭素供給装置。 - 請求項1に記載の二酸化炭素供給装置において、
前記蓄積部は、二酸化炭素を吸着させる少なくとも1つの吸着部を有し、
前記少なくとも1つの吸着部は、その外面に蓄積面と供給面とを有し、
前記蓄積制御では、前記蓄積部を通過する前記排ガスが、前記蓄積面を介して前記少なくとも1つの吸着部の内部に流入した後、前記供給面を介して該吸着部の外部に流出することで、該排ガスに含まれる二酸化炭素が該吸着部に吸着し、これにより、前記蓄積部に該二酸化炭素が蓄積され、
前記供給制御では、前記蓄積部を通過する前記空気が、前記供給面を介して前記少なくとも1つの吸着部の内部に流入した後、前記蓄積面を介して該吸着部の外部に流出することで、該吸着部に吸着している二酸化炭素が該空気と共に流出し、これにより、前記蓄積部に蓄積されている二酸化炭素が前記温室に供給される
二酸化炭素供給装置。 - 植物を栽培する温室を加温するための燃焼にて生じた排ガスに含まれる二酸化炭素を蓄積する二酸化炭素供給装置であって、
前記排ガスに含まれる二酸化炭素を蓄積する蓄積部と、
前記排ガスを前記蓄積部に誘導する蓄積流路と、
空気を前記蓄積部に誘導すると共に、前記蓄積部を通過した前記空気を前記温室に誘導する供給流路と、
前記排ガス及び前記空気の流れを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記加温が行われている加温期間に、該加温により生じた前記排ガスを、前記蓄積流路を介して前記蓄積部を通過させることで、該排ガスに含まれる二酸化炭素を前記蓄積部に蓄積する蓄積制御を行い、
前記加温が行われていない期間に、前記空気を、前記供給流路を介して前記蓄積部を通過させた後、前記温室に流入させることで、前記蓄積部に蓄積されている二酸化炭素を前記温室に供給する供給制御を行い、
さらに、前記加温期間において、前記蓄積制御を行っている際、予め定められた開始条件が充足されると、前記供給制御と前記蓄積制御とを交互に行う継ぎ足し処理を行い、
前記蓄積部は、二酸化炭素を吸着させる少なくとも1つの吸着部を有し、
前記少なくとも1つの吸着部は、その外面に蓄積面と供給面とを有し、
前記蓄積制御では、前記蓄積部を通過する前記排ガスが、前記蓄積面を介して前記少なくとも1つの吸着部の内部に流入した後、前記供給面を介して該吸着部の外部に流出することで、該排ガスに含まれる二酸化炭素が該吸着部に吸着し、これにより、前記蓄積部に該二酸化炭素が蓄積され、
前記供給制御では、前記蓄積部を通過する前記空気が、前記供給面を介して前記少なくとも1つの吸着部の内部に流入した後、前記蓄積面を介して該吸着部の外部に流出することで、該吸着部に吸着している二酸化炭素が該空気と共に流出し、これにより、前記蓄積部に蓄積されている二酸化炭素が前記温室に供給される
二酸化炭素供給装置。 - 請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の二酸化炭素供給装置において、
前記蓄積部における前記二酸化炭素の蓄積量を検出する検出部をさらに備え、
前記開始条件とは、前記検出部により検出された前記二酸化炭素の蓄積量が、予め定められた閾値に達するという条件である
二酸化炭素供給装置。 - 請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の二酸化炭素供給装置において、
前記開始条件とは、前記蓄積制御が行われた時間が、予め定められた閾値に達するという条件である
二酸化炭素供給装置。 - 請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の二酸化炭素供給装置において、
前記開始条件とは、予め定められた時刻が到来するという条件である
二酸化炭素供給装置。 - 請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載の二酸化炭素供給装置において、
前記蓄積部における前記二酸化炭素の蓄積量を検出する検出部をさらに備え、
前記制御部は、前記継ぎ足し処理において、前記蓄積制御中に、前記検出部により検出された前記二酸化炭素の蓄積量が予め定められた供給閾値に達すると、前記供給制御を開始し、前記供給制御中に、前記検出部により検出された前記二酸化炭素の蓄積量が予め定められた蓄積閾値を下回ると、前記蓄積制御を開始し、
前記蓄積閾値は、前記供給閾値よりも小さい
二酸化炭素供給装置。
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