JP6706459B2 - 水耕栽培システム、およびそれを用いた栽培方法 - Google Patents

水耕栽培システム、およびそれを用いた栽培方法 Download PDF

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Description

本発明は、水耕栽培システム、およびそれを用いた栽培方法に関するものであり、特に、収穫前処理といった一連の異なる栽培条件で栽培を行う際に有効なものである。
植物工場等で用いられている水耕栽培用プランターは、作業性や管理性を向上することが大きな課題である。ビジネスとして栽培を行う際には、コスト低減のため、これらを向上することが不可欠である。
例えば、植物を保持する複数の栽培用プレートを列状に配置して植物を栽培するプランターにおいて、列方向の先端側に位置する栽培用プレートに一端が接続されて、列方向に沿って基端側に延びる紐状体を有し、複数の栽培用プレートが列方向に沿って基端側に移動可能に構成されており、紐状体が基端側に引き寄せられることにより、複数の栽培用プレートが列方向に沿って基端側に移動するプランターが提案されている(例えば、特許文献1)。
また、品質面においては、植物工場等で栽培した野菜等の植物は、土壌栽培に比べて、硝酸塩が多く含まれる場合が多い。硝酸塩は苦み成分となり味を低下させ、さらには、健康上の問題を引き起こす可能性も懸念されている。
硝酸塩含有量を低下させるためには、収穫前の数日間、硝酸態窒素を含まない液肥を用いて栽培することが有効である。これにより、硝酸態窒素の含有量を減少させるだけではなく、ビタミンC等の栄養価を向上させることも可能となる(例えば、特許文献2)。
また、収穫前の数日間、青色成分を中心とした光源を用いることも食味の改善に有効な手段である(例えば、特許文献3)。
また、収穫前の数日間、紫外線や青色光を照射すると、ビタミンCやポリフェノールなどの抗酸化成分が増強され、赤色光を照射するとビタミンAが増強されるという報告もある。
以上のように、植物の収穫前の一定期間だけ、成長期間とは異なる収穫前処理を行うことが広く検討されている。
特開2012−152174 特開平6−105625 特開2013−162757
以上のように、植物工場等で用いられている水耕栽培においては、作業性等を向上させ、あるいは、植物の品質を向上させる努力が行われている。しかし、これらの努力は個々別々に行われており、現在の水耕栽培用プランターにおいては、作業性の向上と品質の向上を両立させることは難しい。
例えば、収穫前処理を行うためには、養液を完全に入れ替えることが必要である。成長期間に用いる養液には硝酸態窒素が多量に含まれており、この硝酸態窒素を含む養液を完全に洗い流したのちに、硝酸態窒素を含まない養液に交換することが必要である。このような養液の交換には多大な作業が必要となり、したがって作業性を低下させ、栽培コストを増加させる。
また、収穫前の数日間、例えば、青色成分を中心とした光源を用いる場合には、成長期間に用いる白色等の光源と青色成分を中心とした光源の両方を備える必要があり、設備コストの増大という問題も考慮することが必要となる。
本発明に係る水耕栽培システムは、栽培槽に複数の栽培用プレートを設けて、植物を栽培する水耕栽培システムであって、成長用養液を備えた成長用栽培槽と、収穫前用養液を備えた収穫前用栽培槽と、上記成長用栽培槽と上記収穫前用栽培槽とを橋渡しするブリッジ部とを有してなり、上記成長用栽培槽に設けられた栽培用プレートが押されることにより上記ブリッジ部に乗り上げて上記収穫前用栽培槽へ移動可能であることを特徴とするものである。
本発明に係る水耕栽培システムは、上記成長用栽培槽に設けられる成長用光源の垂直位置が、上記ブリッジ側に近づくほど、高い位置であることを特徴とするものである。
本発明に係る水耕栽培システムは、上記収穫前用栽培槽の上記ブリッジ部とは反対側に収穫領域を設けることを特徴とするものである。
本発明に係る栽培方法は、上記のいずれかの水耕栽培システムを用い、上記複数の栽培用プレートを上記収穫前用栽培槽側に順次移動させ、上記収穫前用栽培槽の上記ブリッジ部とは反対側において収穫を行うことを特徴とするものである。
本発明に係る栽培方法は、上記複数の栽培用プレートのうち、上記成長用栽培槽において上記ブリッジ部の反対側に位置する栽培プレートに対して、上記ブリッジ部に移動する力を印加することで、上記複数の栽培用プレートを上記収穫前用栽培槽側に順次移動させることを特徴とするものである。
本発明に係る栽培方法は、上記複数の栽培用プレートの一端部は略円弧状であり、対向する他端部はそれに適合する略円弧状であることを特徴とするものである。
本発明に係る栽培方法は、栽培用プレートに挿入する栽培用ポットを使用し、当該栽培用ポットの挿入部の形状を内側に凹んだ弓型形状とすることを特徴とするものである。
本発明に係る水耕栽培システム、およびそれを用いた栽培方法は上記のように構成されているので、味や栄養価といった植物の品質を向上できる。同時に、設備コストやランニングコストも低減できる。また、栽培運用面や様々な植物に対応できるフレキシビリティを有する。
本発明に係る水耕栽培システムの(a)プランター構成を示す上面図と(b)部分斜視図である。 本発明に係る水耕栽培システムの全体構成を示す上面図であり、栽培方法を示す図である。 本発明に係る水耕栽培システムの(a)部分斜視図と(b)栽培用トレイの斜視図である。 本発明に係る水耕栽培システムの別の形状の栽培用トレイの斜視図である。 本発明に係る水耕栽培システムの全体構成を示す上面図であり、栽培方法を示す図である。 本発明に係る水耕栽培システムの全体構成を示す上面図であり、栽培方法を示す図である。 本発明に係る水耕栽培システムの全体構成を示す側面図であり、照明の垂直位置を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る水耕栽培システムに使用する植替え方法を説明する図であり、(a)栽培用トレイに栽培用ポットを挿入前の斜視図と、(b)挿入後の斜視図である。
本発明に係る水耕栽培システムの構成に関して、以下において、図面を用いて説明する。なお、以下の説明は本発明に関する良好な一例を開示するものであり、本発明が当該実施の形態に限定されるものではない。
実施の形態1.
<構成>
図1を用いて、本発明の水耕栽培システムの構成を説明する。
図1(a)は本発明に係る水耕栽培システムのプランター構成を示す上面図であり、図1(b)は、図1(a)における点線円内の部分斜視図である。
栽培槽として、植物の成長期間に用いる成長用養液1aを備えた成長用栽培槽1と、収穫前処理を行う際に用いる収穫前用養液2bを備えた収穫前用栽培槽2とを有し、それら2つの槽を橋渡しするブリッジ部4が設けられている。また、収穫前用栽培槽2のブリッジ部4とは反対側が、収穫作業を行う収穫領域3である。収穫領域3には収穫作業を行うためのテーブル等が置かれている。そして、収穫前用栽培槽2と収穫領域3の間には、ブリッジ部5が設けられている。
図2に示すように、成長用栽培槽1と収穫前用栽培槽2には、複数の栽培用トレイ6a〜6mが設置される。各栽培用トレイ6a〜6mには、図示しない複数の開口が開けられ、その開口に植物を挿入することができる。挿入された植物の根は、成長用養液1aや収穫前用養液2bに浸かり、養液成分を吸い上げることができる。
また、成長用栽培槽1の上方と収穫前用栽培槽2の上方には、図示していないが、それぞれLEDや蛍光灯等の光源が設けられている。成長用栽培槽1の上方に設けられる光源は、植物が効率良く光合成を行うための光源であり、白色光源や赤色成分を中心とした光源が望ましい。一方、収穫前用栽培槽2の上方に設けられる光源は、必要に応じて異なる光源が設けられる。例えば、食味の改善には青色を中心とした光源が用いられる。あるいは、ビタミンCやポリフェノールなどの抗酸化成分を増強するためには紫外線や青色光が、ビタミンAを増強するためには赤色光が用いられる。
植物の成長期間と収穫前処理期間は、植物により異なるが、一般には、成長期間の方が数倍長い。成長用栽培槽1の長さと収穫前用栽培槽2の長さは、成長期間と収穫前処理期間にほぼ対応したものになっている。例えば、成長期間が10日であり、収穫前処理期間が2日である場合には、成長用栽培槽1の長さと収穫前用栽培槽2の長さの比を10:2程度にすることが望ましい。
ブリッジ部4とブリッジ部5は、中央付近が開いており、各栽培用トレイ6a〜6mが乗った際に、植物の根がブリッジ部4やブリッジ部5に当たって損傷しないようになっている。
また、ブリッジ部4には、必要に応じて振動機構等を設け、植物に付いている成長用養液1aを落とすようにしても良い。成長用養液1aを十分に落とすことで、収穫前用養液2bに、成長用養液1aができるだけ混ざらないようにすることができる。
<栽培方法>
次に、この水耕栽培システムを用いた植物の栽培方法を、図2から図7を用いて説明する。
ここでは、一例として、成長期間が11日、収穫前処理期間が2日の場合を示す。
まず、図2に示すように、状態1においては、栽培用トレイ6a、6bが収穫前用栽培槽2内に位置し、栽培用トレイ6c〜6mが成長用栽培槽1内に位置している。この状態において、1日間栽培する。
次に、栽培用トレイ移動手段7により、栽培用トレイ6mの左端を右側に押す。栽培用トレイ移動手段7は、固定電源や充電池等の動力によって左右に可動するロボットである。栽培用トレイ6mが右側に移動すると、それに押されて栽培用トレイ6c〜6lも右側に移動する。ブリッジ部4の左端は成長用養液1aに浸かった状態にあり、この左端の上面が栽培用トレイの下面よりもやや低い位置になるようにしておくことで、栽培用トレイ6cは、図2の状態2の点線円内に示すように、ブリッジ部4に乗り上げることができる。
この点線円内を拡大した部分斜視図が図3(a)である。栽培用トレイ6cがブリッジ部4に乗ると、栽培用トレイ6cは傾くため、左側の栽培トレイ6dに対して角度をなすことになる。このように角度をなした状態でも、右側への押圧力を効率良く伝えることができるように、栽培用トレイの形状に工夫をしても良い。例えば、図3(b)に示すように、栽培用トレイの前端部61を略円弧状とし、対向する後端部62をそれに適合する略円弧状としてもよい。前端部61と後端部62の円弧形状は、図3(b)に示した形状の他、図4に示すような形状でも良く、2つの隣接する栽培用トレイが角度をなした際に、押圧力を効率良く伝えることができる形状であれば、どのような形状であっても良い。
なお、栽培用トレイ移動手段7はロボットを使用する他に、特許文献1に開示されているようなロープを用いる移動手段であっても良い。
栽培用トレイ移動手段7により、状態2から、さらに栽培用トレイ6c〜6mを右側に移動させ、状態1と比べて、栽培用トレイ6c〜6mが、栽培用トレイ1枚分だけ右に移動した状態が、図5に示す状態3である。
状態3において、栽培用トレイ6cを右側に移動させ、栽培用6bと6cが収穫前処理用栽培槽2内に、栽培用トレイ6aが収穫領域3に移動した状態が状態4である。栽培トレイ6a〜6cの移動は、作業者が手動で行っても良い。3枚程度の栽培用トレイであれば全体の重量はそれほど重くないため、非力な女性でも容易に移動できる。あるいは、別途、移動手段としてロボットを設け、自動で移動できるようにしても良い。
状態4において、収穫領域3において栽培用トレイ6aの収穫を行い、また、栽培用トレイ移動手段7が左側に移動して元の状態に戻った際の空いたスペースに、新たな栽培用トレイ6nを設置した状態が、図6に示す状態5である。
以上のように、状態1から状態5を繰り返すことで、収穫用トレイ1枚ずつ収穫を行うことが可能となる。
図7は、本発明に係る水耕栽培システムの全体構成を示す側面図であり、照明の垂直位置を示す図である。栽培する植物は徐々に大きくなるため、栽培が進んだ位置においては、照明の高さを順次高くするようにしても良い。そうすることで、照明の照射効率を高めることができる。すなわち、成長用栽培槽1に設けられる成長用光源の垂直位置を、ブリッジ4側に近づくほど、高い位置にすることで、照明を効率良く利用することが可能となり、電気代を削減することができる。
なお、成長期間が22日、収穫前処理期間が4日であれば、周期を1日から2日にすれば良い。
あるいは、成長期間が14日、収穫前処理期間が2日であれば、成長用栽培槽1の長さを長くすれば良い。
また、成長期間において、養液を変えて、細かな栽培条件の制御を行う際には、成長用栽培槽1を二つに分け、それらの間をブリッジ部で橋渡ししてやれば良い。収穫前処理についても同様である。
また、異なる複数の長さの成長用栽培槽1や収穫前処理用栽培槽2を用意し、それらをブリッジ部で連結させることで、様々な植物の栽培に対応することも可能である。
実施の形態2.
実施の形態1で説明した水耕栽培システムに適した栽培用ポットに関して、本実施の形態2において説明する。
図8は、植替え方法を説明する図であり、(a)栽培用トレイに栽培用ポットを挿入前の斜視図と、(b)挿入後の斜視図である。
図8において、9は栽培用トレイの一部を図示している。栽培用トレイ9は一つのトレイに複数の開口9aが開いており、その開口9aに植物を挿入することで、複数苗の植物を保持し栽培することができる。
10は栽培用ポット、11はウレタン培地である。ウレタン培地11によって育苗された植物の苗20は、定植用の栽培用ポットに移されてから、栽培用トレイ9の開口9aに挿入される。
栽培用ポット10を用いる理由は、栽培用トレイ9の開口9aに挿入する作業を容易にするためである。もし、栽培用ポット10を用いずに、ウレタン培地11を栽培用トレイ9の小さな開口に入れる場合には、その作業は慎重を要する作業になってしまう。栽培用トレイ9の開口は、ウレタン培地11の大きさに合わせて小さな開口になるが、植物の苗20の根20aはウレタン培地11の大きさよりも広がっているため、根20aが痛まないように、栽培用トレイ9の小さな開口に慎重に挿入を行うことが必要となる。
栽培用ポット10を用いれば、図8に示すように、容易に栽培用ポット10を開口9aに挿入することができる。図8において、10aは栽培用ポット10の挿入部である。挿入部10は、図のように、内側に凹んだ弓型形状をしている。このような形状にすることで、栽培用ポット10が栽培用トレイ9の開口9aから抜けづらくすることができる。
以上のように、栽培用ポットの挿入部を内側に凹んだ弓型形状とすることで、栽培用ポットを栽培用トレイの開口にしっかりと挿入することが可能となる。これにより、実施の形態1で示した栽培システムのように、栽培用トレイが移動する場合においても、栽培用ポットが栽培用トレイの開口から抜けたり、あるいはずれたりすることを抑制できる。
<本発明のまとめ>
植物工場における現状の課題はいくつかあるが、特に、栽培コストの低減と、栽培する植物の品質向上が重要である。これまで、個々の課題に対応するための様々な工夫がなされているが、複数の課題を同時に解決するためのトータルなシステム提案は皆無であった。本発明は、水耕栽培プランターの構成を一つのシステムとして捉え、作業を簡易化したり、光源の照射効率を高めたりすることで栽培コストの低減を行うと同時に、植物の味の向上や栄養価を高めるといった品質の向上を達成することが可能な水耕栽培システムを提案するものである。
本システムおよびそれを用いた栽培方法のメリットは数多くあり、以下に順に説明する。
まず、成長用栽培槽と収穫前処理用栽培槽とを設けることで、成長用養液と収穫前処理用養液とが混合することなく、それぞれの期間において、最適な養液で植物を栽培することができる。特に、最終的に植物に含まれる硝酸塩を大きく低減させたり、ビタミンC等の有効成分を高めるためには、収穫前処理用養液に含まれる窒素成分を可能な限りゼロに近づけることが必要である。本システムにおいては、成長用栽培槽と収穫前処理用栽培槽とを分離しているので、この理想的な養液制御が可能となる。二つの槽の間を橋渡しするブリッジ部において、成長用養液を十分に落とすことも可能であり、収穫前用養液へのコンタミを最小限にすることができる。
また、栽培用トレイの移動は、例えば毎日、1枚分だけの距離を移動させれば良く、ロボットを用いた自動化も容易であり、設備コストの増加も最小限で済む。
実際の植物工場においては、図1に示すようなシステムを並列に並べて大量の栽培を行うことになるが、新たな栽培用トレイの設置は右側で行い、収穫は左側で行えるため、作業効率とスペース効率の向上が可能である。
スペース効率という観点においては、成長用栽培槽と収穫前処理用栽培槽とを常に100%稼働させることができるため、特に優れたシステムと言える。
さらに、スペース効率だけではなく、照明の利用効率も常に100%で稼働させることができる。設備を構成する部品の中で照明が占める価格比率は高いため、例えば、成長用光源と収穫前処理用光源とを切り替えて使用するシステムと比べて、単位収穫量当たりの設備コストを大きく低減できる。
また、栽培槽の各位置で植物の成長度合いがほぼ一定であることを利用し、図7に示したように、栽培槽の各位置で照明の高さを変えることで、照明の照射効率を上げて、電気代等のランニングコストを低減できる。
運用面でのメリットもある。上記のように栽培槽の各位置で植物の成長度合いがほぼ一定になるはずであるため、成長の不具合等を簡単にチャックすることができる。また、苗の投入量や収穫量が、毎日均一であることも運用を容易にする。
さらに、異なる複数の長さの成長用栽培槽や収穫前処理用栽培槽を用意し、それらをブリッジ部で連結させることで、様々な植物の栽培に対応するように、システムを組み替えることも可能である。照明高さを可変にすれば、植物に応じた効率的な照射を行うこともできる。このように、様々な植物の栽培に容易に対応できるフレキシビリティも有する。
なお、本発明は、収穫前処理を行う栽培を主眼にしているが、植物の成長過程に応じて、養液や照明等の栽培条件を変化させる様々な栽培に応用できる水耕栽培システムであり、栽培方法である。
1 成長用栽培槽
1a 成長用養液
2 収穫前処理用栽培槽
2a 収穫前処理用養液
3 収穫領域
4、5 ブリッジ部
6、6a〜6n 栽培用プレート
61 前端部
62 後端部
7 栽培用トレイ移動手段
8a、8b、8c、9 照明

Claims (7)

  1. 栽培槽に複数の栽培用プレートを設けて、植物を栽培する水耕栽培システムであって、
    成長用養液を備えた成長用栽培槽と、
    収穫前用養液を備えた収穫前用栽培槽と、
    上記成長用栽培槽と上記収穫前用栽培槽とを橋渡しするブリッジ部と
    を有してなり、
    上記成長用栽培槽に設けられた栽培用プレートが押されることにより上記ブリッジ部に乗り上げて上記収穫前用栽培槽へ移動可能であることを特徴とする水耕栽培システム。
  2. 上記成長用栽培槽に設けられる成長用光源の垂直位置は、上記ブリッジ側に近づくほど、高い位置である
    ことを特徴とする請求項1に記載の水耕栽培システム。
  3. 上記収穫前用栽培槽の上記ブリッジ部とは反対側に収穫領域を設ける
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の水耕栽培システム。
  4. 上記請求項1から3に記載のいずれかの水耕栽培システムを用い、
    上記複数の栽培用プレートを上記収穫前用栽培槽側に順次移動させ、上記収穫前用栽培槽の上記ブリッジ部とは反対側において収穫を行う
    ことを特徴とする植物の栽培方法。
  5. 上記複数の栽培用プレートのうち、上記成長用栽培槽において上記ブリッジ部の反対側に位置する栽培プレートに対して、上記ブリッジ部に移動する力を印加することで、上記複数の栽培用プレートを上記収穫前用栽培槽側に順次移動させる
    ことを特徴とする請求項4に記載の植物の栽培方法。
  6. 上記複数の栽培用プレートの一端部は略円弧状であり、対向する他端部はそれに適合する略円弧状である
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の植物の栽培方法。
  7. 栽培用プレートに挿入する栽培用ポットを使用し、当該栽培用ポットの挿入部の形状を内側に凹んだ弓型形状とする
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の植物の栽培方法。
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