JP6705789B2 - 固定子の組み立て方法 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機、固定子鉄心、および固定子の組み立て方法に関する。
回転電機において、回転子鉄心および固定子鉄心においては、渦電流による鉄損が発熱の一因となり、効率の低下の要因となる。
このため、回転電機における回転子鉄心および固定子鉄心には、強磁性体製で中央に開口を有する円板状の積層用の鋼板が軸方向に積層された積層鉄心構造が一般的であり、これによって、軸方向への電流の流れを抑制している。
固定子鉄心は、回転子鉄心の径方向の外側に、空隙を介して配され、全体として円筒状に形成されている。また、固定子鉄心の径方向の内側表面には、周方向に互いに間隔をおいて軸方向に延びた複数のスロットが形成されている。それぞれのスロットには、固定子巻線の導体が収納される。
このような、固定子鉄心を形成するために、各積層用の電磁鋼板には、中心の開口に沿って、各スロットに対応する凹部が形成される。この結果、固定子鉄心には、互いに隣接するスロットに挟まれた歯部が形成される。軸方向に積層された電磁鋼板は、軸方向の両端に配された厚肉の内側クランパ等により挟まれて、一体形状を維持している(特許文献1参照)。
内側クランパは、電磁鋼板に形成された歯部を軸方向に抑えている。また、外側クランパは、内側クランパを介して軸方向に積層された積層用鋼板を、軸方向の両側から締め付けている。
特許第5002671号公報
内側クランパおよび外側クランパは、いずれも厚肉であるため、通常、ガスカット等で製作される。
一方、従来は実施していないが、仮に、各スロットに固定子巻線用の導体を収納した後に、内側クランパを含めて各スロットに楔を挿入した後に、全ての楔の端部を一括して切断するようなことをするような要求がある場合にも、従来の内側クランパの製作精度では困難である。すなわち、大形の回転電機においては、設備の制約上、内側クランパの全体を一括してレーザカット等により成形加工することは困難である。
楔を考慮しなければ、歯部押さえのそれぞれの幅は、固定子鉄心の歯部のそれぞれの幅よりも狭く、また、全体としては一円構造なので、通常は、内側クランパと電磁鋼板との相対位置については、それほど精度を考慮して配置する必要はない。しかしながら、前記のように電磁鋼板の軸方向外側の内側クランパも含めて、楔を貫通させるような場合には、内側クランパの扇形の各部を精度よく配置する必要がある。
また、電磁鋼板を、積層し、軸方向両側から締め付ける場合に、固定子鉄心の内部で互いに位置ずれが発生する可能性にも留意する必要がある。
そこで、本発明は、回転電機の電磁鋼板の積層、締め付け時に、内側クランパと各電磁鋼板の相互の位置ずれの発生を防止することを目的とする。
また、本発明は、回転電機の固定子の組み立て方法であって、第1の外側クランパに複数の組み立てピンを貫通させ、前記第1の外側クランパを設置するステップと、第1の内側クランパを構成するそれぞれの内側クランパピースを、当該内側クランパピースの組み立てピン孔に前記組み立てピンを通すようにして、前記第1の外側クランパ上に設置する第1の内側クランパ設置ステップと、前記第1の内側クランパ設置ステップの後に、前記第1の内側クランパ上に、電磁鋼板を、当該電磁鋼板の組み立てピン孔に前記組み立てピンを通すようにして、前記電磁鋼板を順次搭載する電磁鋼板搭載ステップと、前記電磁鋼板搭載ステップの後に、第2の内側クランパおよび第2の外側クランパを搭載するステップと、複数の締め付けロッドにより前記第1の外側クランパと前記第2の外側クランパの両側から締め付けて固定子鉄心を一体化するステップと、一体化した前記固定子鉄心をフレーム内に取り付けるステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、回転電機の電磁鋼板の積層、締め付け時に、内側クランパと各電磁鋼板の相互の位置ずれの発生を防止することができる。
第1の実施形態に係る回転電機の構成を示す縦断面図である。 第1の実施形態に係る回転電機の固定子鉄心の電磁鋼板の積層構造を示す平面図である。 第1の実施形態に係る回転電機の固定子鉄心を軸方向の一方の端部から見た側面図である。 第1の実施形態に係る回転電機の固定子鉄心の構成を示す部分側面図である。 第1の実施形態に係る回転電機の固定子歯部周辺の詳細を示す図4の部分側面図である。 第1の実施形態に係る回転電機の固定子鉄心において、外側クランパの変形例を用いた場合の、固定子鉄心を軸方向の一方の端部から見た側面図である。 第1の実施形態に係る回転電機の固定子鉄心の組み立て方法の手順を示すフロー図である。 第1の実施形態に係る回転電機の固定子の組み立て方法における固定子鉄心の組み立て状況を示す斜視図である。 第2の実施形態に係る回転電機の固定子鉄心の組み立て方法の手順を示すフロー図である。 第2の実施形態に係る回転電機の固定子の組み立て方法における固定子鉄心の組み立て状況を示す斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る回転電機、固定子、および固定子の組み立て方法について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る回転電機の構成を示す縦断面図である。回転電機200は、回転子10、固定子20、フレーム60、2つの軸受63、および2つの軸受ブラケット65を有する。
回転子10は、軸方向に延びて2つの軸受63によって回転可能に支持されたロータシャフト11と、ロータシャフト11の径方向外側で、軸方向には2つの軸受63に挟まれた位置に取付けられた回転子鉄心12とを有する。
固定子20は、円筒状の固定子鉄心100と固定子巻線22とを有する。固定子鉄心100は、回転子鉄心12と空隙18を介して回転子鉄心12の径方向外側を取り囲むように設けられている。固定子鉄心100の径方向内側表面には、軸方向に延びて周方向に互いに間隔をあけて配された複数の溝状の固定子スロット102(図4)が形成されている。固定子巻線22は、複数の固定子巻線導体22a(図5)を有する。複数の固定子巻線導体22は、これらの固定子スロット102内を貫通し軸方向の両側に延びて、互いに接続され、あるいは外部配線と接続される。
固定子鉄心100は、積層構造110、複数の内側クランパピース130a(図3)をそれぞれ有する2組の内側クランパ130、および2枚の外側クランパ140を有する。
積層構造110は、軸方向に積層されている複数の電磁鋼板120を有する。積層構造110には、径方向の流路である複数のダクト(図示せず)が、軸方向に間隔をあけて形成されている。積層構造110は、その軸方向の両外側に配された2組の内側クランパ130に挟まれ、2組の内側クランパ130のそれぞれは、その軸方向外側に配された2枚の外側クランパ140のそれぞれに挟まれている。
複数の締め付けロッド170が、2枚の外側クランパ140および2組の内側クランパ130、ならびに複数の電磁鋼板120が積層された積層構造110を、軸方向に貫通し、締め付けている。締め付けロッド170は、断面が矩形であり、締め付けロッド170が貫通する外側クランパ140に形成された締め付けロッド貫通孔146の形状も矩形(図4参照)である。締め付けロッド170は、両端が溶接部171により外側クランパ140にそれぞれ固定されている。なお、締め付けロッド170は、軸方向両側に設けられた外側クランパ140のそれぞれの外側に突出した範囲におねじが形成された長尺のロッドと両側のナットの組合せ、あるいは、一端にはボルトの頭を有し、反対側にはおねじが形成されているボルトとナットの組合せなどでもよい。締め付けロッド170は、周方向に互いに間隔をおいて配されている(締め付けロッド170が貫通する外側クランパ140に形成された締め付けロッド貫通孔146の配置について図3を参照)。
フレーム60は、固定子20の径方向外側に配されて、回転子鉄心12および固定子20を収納している。固定子20は、フレーム60に固定されている。2つの軸受ブラケット65のそれぞれは、フレーム60の軸方向の両端に取り付けられている。2つの軸受ブラケット65のそれぞれは、2つの軸受63のそれぞれを固定支持している。
図2は、第1の実施形態に係る回転電機の固定子鉄心の電磁鋼板の積層構造を示す平面図である。複数の電磁鋼板120は、たとえば、同一の型のプレスにより打ち抜かれ、全て、同一の形状、寸法である。それぞれの電磁鋼板120は、中央に円形の開口を有する強磁性体の円板である。
電磁鋼板120のそれぞれの径方向内側には、複数の切欠きが形成され、電磁鋼板120が積層された積層構造110には、複数の固定子スロット102が形成される。複数の固定子スロット102は、互いに周方向に間隔をおいて配され、軸方向に固定子鉄心100を貫通している。周方向に互いに隣接する固定子スロット102により、固定子歯部103が形成されている。
また、電磁鋼板120のそれぞれの径方向外側には、複数の溝が形成され、電磁鋼板120が積層された積層構造110には、複数の締め付けロッド用切欠き116が形成される。複数の締め付けロッド用切欠き116は、互いに周方向に間隔をおいて配され、軸方向に固定子鉄心100を貫通している。
また、電磁鋼板120のそれぞれには、互いに周方向に間隔をおいて配された複数の孔が形成され、電磁鋼板120が積層された積層構造110には、軸方向に固定子鉄心100を貫通する複数の組み立てピン孔115が形成される。
図3は、固定子鉄心を軸方向の一方の端部から見た側面図である。外側クランパ140の奥に内側クランパ130が配されている。
外側クランパ140は、積層構造110と同軸に配され、中央に円形の開口141を有する環状の厚板の円板である。径方向の内側部分は、開口141に向かって径方向に薄くなるようなテーパが形成されている。
内側クランパ130は、積層構造110と同軸に配された厚肉の円板である。内側クランパ130は、図3に示すように、周方向に互いに隣接する6つの内側クランパピース130aに分割されている。
内側クランパ130の中央には、円形の開口が形成され、その開口には、周方向に互いに間隔をおいて、径方向に延びた複数の歯部押さえ132が形成されている。歯部押さえ132の周方向角度位置は、固定子歯部103の周方向角度位置と実質的に一致しており、また、歯部押さえ132の形状、寸法は固定子歯部103の形状、寸法と実質的に一致している。それぞれの歯部押さえ132は、固定子歯部103の軸方向外側にあって、固定子歯部103を軸方向、すなわち両外側の歯部押さえ132に挟まれた電磁鋼板120を軸方向に圧縮するように抑えている。
内側クランパピース130aのそれぞれの歯部押さえ132等は、レーザ等を使用した加工により形成される。なお、図3では、内側クランパ130が6つの内側クランパピース130aに分割されている場合を示したが、分割数は、内側クランパ130全体の大きさと、レーザ等を用いた加工装置の寸法的な受容能力等を勘案して決定すればよい。
固定子鉄心100の軸方向の両外側に配された2組の内側クランパ130のそれぞれは、固定子鉄心100と同軸に配された厚肉の円板である。外側クランパ140は、内側クランパ130と同心で、かつ、内側クランパ130より径方向外側に拡がっている。具体的には、外側クランパ140の外径は、内側クランパ130の外径より大きい。外側クランパ140の開口141は、内側クランパ130の外径より小さい。また、外側クランパ140の開口141は、内側クランパ130の切欠き131の径方向の最外部131a(図4)の包絡円より大きい。外側クランパ140の開口141の縁部は、開口に向かって、すなわち径方向内側になるに従って肉厚が減ずるようにテーパが形成されている。
外側クランパ140の、内側クランパ130の外周に対応する径方向の位置に、周方向に互いに間隔をおいて、締め付けロッド170(図1)の貫通用の複数の締め付けロッド貫通孔146が形成されている。また、内側クランパ130の、外側クランパ140の締め付けロッド貫通孔146と重なる部分には、締め付けロッド170貫通用の複数の締め付けロッド用切欠き136が形成されている。また、内側クランパ130と同様に、積層構造110にも、締め付けロッド170貫通用の締め付けロッド用切欠き116が形成されている。
また、外側クランパ140と内側クランパ130とが径方向に重なる環状の範囲の外側クランパ140には、締め付けロッド貫通孔146より径方向内側の位置に、周方向に互いに間隔をおいて、組み立てピン160(図8)の貫通用の複数の組み立てピン孔145が形成されている。内側クランパ130の、外側クランパ140の組み立てピン孔145と重なる部分には、同様に組み立てピン160の貫通用の複数の組み立てピン孔135が形成されている。
図3では、締め付けロッド170が矩形断面の場合として、締め付けロッド貫通孔146が矩形の場合を示している。なお、締め付けロッドは、矩形断面に限らず、円形断面や多角形の断面であってもよい。
締め付けロッド貫通孔146に対応して、内側クランパ130の外縁には、複数の締め付けロッド用切欠き136が形成されている。
外側クランパ140には、内側クランパ130と外側クランパ140とが重なる範囲に、円周状に互いに間隔をあけて複数の組み立てピン孔145が形成されている。また、内側クランパ130には、外側クランパ140の組み立てピン孔145にそれぞれ対応する位置に、複数の組み立てピン孔135が形成されている。
図4は、固定子鉄心の構成を示す部分側面図である。固定子20の組立て状態において、固定子20の軸方向外側からみた外観の周方向の一部を示している。すなわち、手前から、外側クランパ140、内側クランパ130、および最も奥に電磁鋼板120が積層された積層構造110が重なっている状況を示している。
図4に示すように、積層構造110を構成するそれぞれの電磁鋼板120と、内側クランパ130は、形状、寸法が実質的に同一である。ここで、実質的に同一とは、設計上、同一であり、製作および組立精度の分、互いに異なっていることを言うものとする。したがって、積層構造110の固定子歯部103と内側クランパ130の歯部押さえ132は軸方向に見ると重なっている。同様に、内側クランパ130の複数の組み立てピン孔135および複数の締め付けロッド用切欠き136は、それぞれ、各電磁鋼板120に形成された組み立てピン孔115および締め付けロッド用切欠き116と軸方向に見て重なっている。
なお、図4では、説明の都合上、破線で示す組み立てピン孔135および組み立てピン孔115を、実線で示す組み立てピン孔145より大きく表示しているが、実質的に、すなわち製作誤差の範囲で、同一の径である。組み立てピン160の径は、この製作誤差を考慮して設定する。
図5は、固定子歯部周辺の詳細を示す図4の部分側面図である。図5の手前側が、内側クランパ130であり、その奥が、電磁鋼板120の積層構造110である。
積層構造110に形成された固定子スロット102および内側クランパ130に形成された切欠き131には、固定子巻線22の固定子巻線導体22aが軸方向に貫通して設置されている。
固定子巻線導体22aの径方向内側には、固定子巻線導体22aを保持するために、軸方向に延びた板状の楔150が設けられている。楔150を固定するために、積層構造110の固定子歯部103には、スロット開口102a近くの周方向の両側に凹部102bが形成されている。楔150は、その両側の縁部を、互いに対向する凹部102bに配することにより支持されている。
なお、図5は、内側クランパ130の歯部押さえ132の大きさが、積層構造110の固定子歯部103より、製作、組み立て精度の範囲で、小さい場合を示している。すなわち、周方向の幅の差d1,および径方向の長さの差d2が正の場合を示している。積層構造110および内側クランパ130は、差d1、差d2が、正の場合、あるいは負の場合のいずれの場合においても、固定子巻線導体22aおよび楔150を収納可能なように形成されている。すなわち、製作、組み立て精度上の差d1、差d2の絶対値の最大値を考慮して、固定子巻線導体22aおよび楔150との取り合い寸法を設定している。
また、積層構造110の組み立てピン孔115、内側クランパ130の組み立てピン孔135、および外側クランパ140の組み立てピン孔145のそれぞれの内径と、締め付けロッド170(図1)の外径との差、すなわち偏りした場合のずれを生ずるギャップの値は、内側クランパ130の歯部押さえ132と固定子スロット102とのずれ(差d1、d2の絶対値)よりも十分に小さな値とする。
図6は、第1の実施形態に係る回転電機の固定子鉄心において、外側クランパの変形例を用いた場合の、固定子鉄心を軸方向の一方の端部から見た側面図である。
図6に示す変形例の場合は、外側クランパ140aは、全体がほぼ矩形で、脚部(図示せず)が設けられている箇所に対応する2つの隅でへこんだ形状となっている。外側クランパ140aは、その外縁がフレーム60に接続されるため、外形は、フレーム60の内面の形状に対応したものとなる。
外側クランパ140の本変形例においては、締め付けロッド貫通孔146aが形成されている径方向位置が、内側クランパ130の径方向の外縁よりも外側にある。このため、内側クランパ130および積層構造110には、締め付けロッド170が貫通するための切欠きは形成されていない。その他の点では、外側クランパ140の場合と同様である。
大型の回転電機の場合、外側クランパ140、140aも寸法が大きくなるが、外側クランパ140、140aの開口141の加工は、前述のような内側クランパ130の歯部押さえ132の場合の加工のような精度が要求されないため、通常のガスカット等で加工可能である。また、外側クランパ140の複数の組み立てピン孔145(図4)についても、たとえば、図6に示すようなコーナー部Pを基準としたX座標およびY座標での位置決めを行った上でのドリル加工が可能である。
図7は、第1の実施形態に係る回転電機の固定子鉄心の組み立て方法の手順を示すフロー図である。以下、2枚の外側クランパ140のうちの、一方の外側クランパ140を第1の外側クランパ140、他方の外側クランパ140を第2の外側クランパ140と呼ぶ。同様に、2組の内側クランパ130のうちの、一方の内側クランパ130を第1の内側クランパ130、他方の内側クランパ130を第2の内側クランパ130と呼び、内側クランパピース130aも同様に、第1および第2の内側クランパピース130aと呼ぶ。
手順の最初として、準備段階のステップを進める(ステップS10)。ステップS10は、ステップS11ないしステップS13を有する。
すなわち、第1および第2の外側クランパ140に中央の開口141、複数の組み立てピン孔145および締め付けロッド貫通孔146を形成する(ステップS11)。また、第1および第2の内側クランパ130の構成要素である複数の第1および第2の内側クランパピース130aに複数の歯部押さえ132、複数の組み立てピン孔135および複数の締め付けロッド用切欠き136を形成する(ステップS12)。さらに、積層構造110の固定子スロット102、組み立てピン孔115および締め付けロッド用切欠き116、さらには固定子スロット102の凹部102bを形成するための加工を、複数の電磁鋼板120のそれぞれに施す(ステップS13)。ここで、ステップS11ないしステップS13は、互いに前後関係を問わない。
図8は、第1の実施形態に係る回転電機の固定子の組み立て方法における固定子鉄心の組み立て状況を示す斜視図である。次のステップS20からステップS40の説明のためのものであり、図8は、ステップS40における状態を示している。
ステップS10の準備ステップが終了した後に、第1の外側クランパ140に、複数の組み立てピン160を貫通させた状態で、第1の外側クランパ140を軸方向外側の面を下にして、第1の外側クランパ140を定盤などの平面上に設置する(ステップS20)。外側クランパ140の組み立てピン孔145および内側クランパ130の組み立てピン孔135のうちの図8では4か所に、組み立てピン160が貫通している。図8では、見やすくするために、周方向に間隔をあけて4か所に締め付けロッド170を通している場合を示しており、それ以外の締め付けロッド170の図示を省略しているが、すべての内側クランパピース130aについてそれぞれ少なくとも2箇所ずつ締め付けロッド170貫通させる。
なお、組み立てピン160がたとえばボルト形状の時に、ボルトの頭が外側クランパ140の下方に突出するので、これを吸収するために、外側クランパ140と定盤との間にスペーサ(図示せず)などを設置してもよい。ここで、第1の外側クランパ140を貫通する組み立てピン160は、鉛直上方に直立している。
次に、第1の内側クランパ130を構成する複数の第1の内側クランパピース130aをそれぞれ、組み立てピン孔135に組み立てピン160を通しながら、第1の外側クランパ140上に重ねる(ステップS30)。
次に、電磁鋼板120を順次搭載する(ステップS40)。すなわち、電磁鋼板120に形成された組み立てピン孔115を、鉛直方向に立てられた複数の組み立てピン160に合わせて組み立てピン160を通過させ、順次、電磁鋼板120を積み上げていく。電磁鋼板120も組み立てピン孔115に組み立てピン160を通しながら、第1の内側クランパ130あるいはその後第1の内側クランパ130に搭載された電磁鋼板120の上に積層する。ここで、1回に積層する電磁鋼板120は、1枚単位でも複数枚単位でもよい。
なお、図8では、説明の便宜のために、複数の電磁鋼板120を内側クランパ130の上方にあるように図示しているが、実際は、内側クランパ130の上に直接積み上げていく。また、図8では、説明の便宜上、組み立てピン160が軸方向に長く表示しているが、組み立て作業上で必要な長さがあればよい。
その後、電磁鋼板120の全数を搭載したか否かを判定する(ステップS50)。電磁鋼板120の全数を搭載していないと判定(ステップS50 NO)された場合には、ステップS40以下を繰り返す。
ステップS50において電磁鋼板120の全数を搭載したと判定(ステップS50 YES)した場合は、第2の内側クランパピース130aを全数搭載することにより第2の内側クランパ130を搭載し、その後、第2の外側クランパ140を搭載する(ステップS60)。
次に、複数の締め付けロッド170をそれぞれ挿入し、締め付けて、両端をたとえば溶接により固定子、固定子鉄心100を一体化する(ステップS70)。一体化した後は、組み立てピン160は、第1および第2の外側クランパ140の外面の位置で切断して、そのまま固定子鉄心100内に残してもよい。あるいは、除去してもよい。
締め付けロッド170により一体化された固定子鉄心100、すなわち一体となった電磁鋼板120、第1および第2の内側クランパ130、および第1および第2の外側クランパ140を、フレーム60内に取り付ける(ステップS80)。
以上のような構成および組立手順により、たとえば、互いに隣接する内側クランパピース130aの間にギャップがある場合でも、内側クランパピース130aのそれぞれは、正規の場所に位置決めされる。この結果、内側クランパ130の歯部押さえ132(図6)と固定子歯部103とのズレ(図2における差d1、d2)の絶対値を極力小さくできる。これにより、固定子鉄心100、内側クランパ130および外側クランパ140を組み立てた後の状態において、固定子巻線導体22aの固定子スロット102内への挿入、および楔150の凹部102bへの挿入が阻害されることがない。
楔150が凹部102bに挿入されている状態にあっては、固定子歯部103同士が周方向に機械的に連結するため、楔150の切断時にも、固定子歯部103の振動を生じにくくする。したがって、楔150の内側クランパ130からの軸方向の突出部の処理、すなわち切断は、楔150をすべて挿入した後に行う。
以上のように構成され、本第1の実施形態に係る回転電機においては、大形機であっても、内側クランパ130を精度よく製作、加工し、かつ精度良く、所定の位置に組み立てることができる。この結果、回転電機200の積層用の電磁鋼板120の積層、締め付け時に、内側クランパと各電磁鋼板の相互のずれの発生を最小限に止めることができる。
また、各スロットに固定子巻線用の導体を収納した後に、各スロットの径方向内側の開口を閉止するために設ける楔の端部の処理の方法として、内側クランパ130および積層構造110を通して、軸方向外側から各スロットに楔を挿入した後に、全ての楔の端部を一括して切断するということが可能となる。すなわち、楔の端部を切断する際には、固定子歯部103に曲げ力等の荷重が付加されることになるが、内側クランパ130にも楔が存在することから、剛性が増加し、切断時の変形が減少するため、精度確保上、有利となる。
[第2の実施形態]
図9は、第2の実施形態に係る回転電機の固定子鉄心の組み立て方法の手順を示すフロー図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。本第2の実施形態においては、第1の実施形態において、電磁鋼板120を順次搭載するステップS40、および電磁鋼板120を全数搭載したか否かを判定するステップS50に代えて、異なるステップを有する。
すなわち、ステップS30の後に、まず、一部の電磁鋼板120を搭載する(ステップS110)。また、残りの電磁鋼板120をまとめて、積層構造110を形成する(ステップS120)。ここで、ステップS120は、準備ステップS10のステップS13(図7)の後であれば、ステップS10(ステップS13以外)ないしステップS110との前後関係は問わない。ステップS110およびステップS120の後に、積層構造110を搭載する(ステップS130)。ステップS60以降は、第1の実施形態と同様である。
なお、ステップS120における積層構造110の形成は、積層構造110の中心軸側から、固定子スロット102に対応する各電磁鋼板120の切欠き部を、治具を挿入して軸方向に揃える方法などを用いることができる。
図10は、第2の実施形態に係る回転電機の固定子の組み立て方法における固定子鉄心の組み立て状況を示す斜視図である。ステップS130における状態を示している。
以上のような本第2の実施形態における固定子の組み立て方法では、電磁鋼板120の全数について、いちいち、順番の搭載する必要が無いため、第1の実施形態における固定子の組み立て方法に比べて、組み立て時間を短縮することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。たとえば、実施形態では、ロータシャフト11が水平な横型の回転電機の場合を例にとって示したが、立形の回転電機であってもよい。
さらに、実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…回転子、11…ロータシャフト、12…回転子鉄心、18…空隙、20…固定子、22…固定子巻線、22a…固定子巻線導体、60…フレーム、63…軸受、65…軸受ブラケット、100…固定子鉄心、102…固定子スロット、102a…スロット開口、102b…凹部、103…固定子歯部、104…固定子内面、110…積層構造、115…組み立てピン孔、116…締め付けロッド用切欠き、120…電磁鋼板、130…内側クランパ、130a…内側クランパピース、131…切欠き、132…歯部押さえ、132a…付け根部、135…組み立てピン孔、136…締め付けロッド用切欠き、140、140a…外側クランパ、141…開口、145…組み立てピン孔、146、146a…締め付けロッド貫通孔、150…楔、160…組み立てピン、170…締め付けロッド、171…溶接部、200…回転電機

Claims (2)

  1. 回転電機の固定子の組み立て方法であって、
    第1の外側クランパに複数の組み立てピンを貫通させ、前記第1の外側クランパを設置するステップと、
    第1の内側クランパを構成するそれぞれの内側クランパピースを、当該内側クランパピースの組み立てピン孔に前記組み立てピンを通すようにして、前記第1の外側クランパ上に設置する第1の内側クランパ設置ステップと、
    前記第1の内側クランパ設置ステップの後に、前記第1の内側クランパ上に、電磁鋼板を、当該電磁鋼板の組み立てピン孔に前記組み立てピンを通すようにして、前記電磁鋼板を順次搭載する電磁鋼板搭載ステップと、
    前記電磁鋼板搭載ステップの後に、第2の内側クランパおよび第2の外側クランパを搭載するステップと、
    複数の締め付けロッドにより前記第1の外側クランパと前記第2の外側クランパの両側から締め付けて固定子鉄心を一体化するステップと、
    一体化した前記固定子鉄心をフレーム内に取り付けるステップと、
    を有することを特徴とする固定子の組み立て方法。
  2. 前記電磁鋼板搭載ステップは、
    前記電磁鋼板の全体から一部の複数枚の電磁鋼板を除いた残りの電磁鋼板を、前記第1の内側クランパ上に搭載することなく、一括積層して電磁鋼板の積層構造を形成する電磁鋼板積層ステップと、
    前記第1の内側クランパ設置ステップの後に、前記一部の複数枚の電磁鋼板についてそれぞれ1枚ずつ前記第1の内側クランパ上に搭載する電磁鋼板個別搭載ステップと、
    前記電磁鋼板積層ステップおよび前記電磁鋼板個別搭載ステップの後に、前記積層構造を搭載するステップと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の固定子の組み立て方法。
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