JP6704299B2 - 力率改善装置 - Google Patents

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本発明は、三相交流を直流に変換する力率改善装置に関する。
従来、交流を直流に変換するコンバータにおいて、入力電圧を昇圧しかつ入力電流を入力電圧と同じ正弦波形とすることで力率改善を行う昇圧コンバータを用いた力率改善装置(PFCとも称される)が知られている。様々な方式が提示されているが、単相及び三相に限らず、概ね交流電圧を整流回路により整流した後に昇圧コンバータが配置されている(特許文献1〜7)。特許文献6、7には、風力発電の交流発電機の三相交流出力に対して昇圧と力率改善を行う装置が記載されている。
従来の昇圧コンバータ型の力率改善装置においては、スイッチ制御においてPWM処理等を用いた複雑な波形の制御信号が生成されており、複数のスイッチング素子に異なる制御信号を与えたり、各スイッチング素子のスイッチタイミングをずらしたりするなど、複雑な制御が行われている。
また力率改善装置の入力側と出力側を絶縁するタイプの場合、力率改善装置の昇圧コンバータの出力側に別途、絶縁用のDC/DCコンバータを設けていた。
特開平7−31150号公報 特開平8−331860号公報 特開2002−10632号公報 特開2005−218224号公報 特開2007−37297号公報 特開2013−128379号公報 特開2014−23286号公報
自然エネルギーを利用した風力発電等の交流発電機は出力変動が大きいこともあって、その力率改善装置における昇圧コンバータのスイッチ制御においては、最適な電力を取り出すために特に複雑な制御が行われている。例えば、入力電圧・電流及び出力電圧・電流を常時モニタリングすることにより出力電圧や出力電力を目標値に追随させる制御や、山登り法による最大電力点追従(MPPT)制御等がある。
しかしながら、出力変動の大きい交流発電機に対して複雑な制御を含む力率改善装置を適用することは、動作の安定性や信頼性が保証され難くなる。従って、特に自然エネルギー利用分野における交流発電機の力率改善装置においては、簡易な構成と制御が望ましいといえる。
また力率改善装置の昇圧コンバータの出力側に別の絶縁用のDC/DCコンバータを設けることはさらに制御及び構成が複雑となりコスト高となる。
以上の問題点に鑑み本発明は、三相交流が入力される力率改善装置において、簡易な構成と制御により確実な力率改善と安定した電力変換を行うことができると同時に入力側と出力側の絶縁を可能とすることを目的とする。
上記の目的を達成するべく、本発明は、以下の構成を提供する。なお、括弧内の符号は後述する図面中の符号であり、参考のために付するものである。
・ 本発明の力率改善装置の一態様は、
(a)三相交流が入力される第1、第2及び第3入力端(a,b,c)と、
(b)正極出力端(p)及び負極出力端(n)と、
(c)各々が一次コイル(La1,Lb1,Lc1)と二次コイル(La2,b2,Lc2)を具備し各々の一次コイルの一端が前記第1、第2及び第3入力端(a,b,c)にそれぞれ接続されかつ各々の二次コイルの一端が前記負極出力端(n)に接続された第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)と、
(d)前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の一次コイル(La1,Lb1,Lc1)の他端と一次側の共通電位端(e)の間の電流路を導通又は遮断するべくオンオフ制御される、制御端(G)を具備する複数のスイッチング素子であって、第1、第2及び第3スイッチング素子(Qa,Qb,Qc)からなり、前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の一次コイル(La1,Lb1,Lc1)の他端と一次側の共通電位端(e)の間に各スイッチング素子がそれぞれ接続される前記複数のスイッチング素子と、
(e)前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の二次コイル(La2,Lb2,Lc2)の他端と前記正極出力端(p)の間にそれぞれ接続され、該二次コイルの他端の電位が順バイアスであるとき該正極出力端へ流れる電流をそれぞれ導通させかつ逆バイアスであるときそれぞれ遮断する第1、第2及び第3整流手段(Da,Db,Dc)と、
(f)前記正極出力端(p)と前記負極出力端(n)の間に接続された平滑コンデンサ(C)と、を有し、
(g)前記複数のスイッチング素子の制御端が一定のデューティ比をもつ1つの制御信号により制御されることを特徴とする。
・ 上記態様において、前記一次側の共通電位端(e)から前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の一次コイル(La1,Lb1,Lc1)の各々を介して前記第1、第2及び第3入力端(a,b,c)へ還流する電流をそれぞれ導通可能とする第4、第5及び第6整流手段(D4,D5,D6)を有することを特徴とする。
・ 本発明の力率改善装置の別の態様は、
(a)三相交流が入力される第1、第2及び第3入力端(a,b,c)と、
(b)正極出力端(p)及び負極出力端(n)と、
(c)各々が一次コイル(La1,Lb1,Lc1)と第1の二次コイル(La21,Lb21,Lc21)と第2の二次コイル(La22,Lb22,Lc22)とを具備し各々の一次コイルの一端が前記第1、第2及び第3入力端(a,b,c)にそれぞれ接続されかつ各々の該第1の二次コイルの他端及び該第2の二次コイルの一端が前記負極出力端(n)に接続された第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)と、
(d)前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の一次コイル(La1,Lb1,Lc1)の他端と一次側の共通電位端(e)の間の電流路を導通又は遮断するべくオンオフ制御される、制御端(G)を具備する複数のスイッチング素子であって、第1、第2及び第3スイッチング素子(Qa,Qb,Qc)からなり、前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の一次コイル(La1,Lb1,Lc1)の他端と一次側の共通電位端(e)の間に各スイッチング素子がそれぞれ接続される前記複数のスイッチング素子と、
(e)前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の第1の二次コイル(La21,Lb21,Lc21)の一端と前記正極出力端(p)の間にそれぞれ接続され、該第1の二次コイルの一端の電位が順バイアスであるとき該正極出力端へ流れる電流をそれぞれ導通させかつ逆バイアスであるときそれぞれ遮断する第1、第2及び第3整流手段(Da1,Db1,Dc1)と、
(f)前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の第2の二次コイル(La22,Lb22,Lc22)の他端と前記正極出力端(p)の間にそれぞれ接続され、該第2の二次コイルの他端の電位が順バイアスであるとき該正極出力端へ流れる電流をそれぞれ導通させかつ逆バイアスであるときそれぞれ遮断する第4、第5及び第6整流手段(Da2,Db2,Dc2)と、
(g)前記正極出力端(p)と前記負極出力端(n)の間に接続された平滑コンデンサ(C)と、を有し、
(h)前記複数のスイッチング素子の制御端が一定のデューティ比をもつ1つの制御信号により制御されることを特徴とする。
・ 上記態様において、前記一次側の共通電位端(e)から前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の一次コイル(La1,Lb1,Lc1)の各々を介して前記第1、第2及び第3入力端(a,b,c)へ還流する電流をそれぞれ導通可能とする第7、第8及び第9整流手段(D4,D5,D6)を有することを特徴とする。
・ 上記態様において、前記一次コイル(La1,Lb1,Lc1)と前記第1の二次コイル(La21,Lb21,Lc21)の磁気結合が疎結合であり、かつ、前記一次コイル(La1,Lb1,Lc1)と前記第2の二次コイル(La22,Lb22,Lc22)の磁気結合が密結合であることを特徴とする。
本発明により、三相交流を入力され力率改善と電力変換を行う力率改善装置において、簡易な構成と制御を実現することができると共に、入力側と出力側を絶縁することができる。
図1は、本発明の力率改善装置の第1の実施形態の回路構成を概略的に示した図である。 図2は、図1に示した回路構成の各所の電流又は電圧の時間変化である動作波形を模式的に示す図である。 図3は、図1に示した回路構成の各所の電流又は電圧の時間変化である動作波形を模式的に示す図である。 図4Aは、図1に示した回路構成のaモードにおけるオン期間の電流の流れを示す図である。 図4Bは、図1に示した回路構成のaモードにおけるオフ期間の電流の流れを示す図である。 図4Cは、図4A及び図4Bにおける各電流の波形を概略的に示す図である。 図5は、本発明の力率改善装置の第2の実施形態の回路構成を概略的に示した図である。 図6は、本発明の力率改善装置の第3の実施形態の回路構成を概略的に示した図である。 図7は、本発明の力率改善装置の第4の実施形態の回路構成を概略的に示した図である。 図8は、本発明の力率改善装置の第5の実施形態の回路構成を概略的に示した図である。 図9Aは、図8に示した回路構成のaモードにおけるオン期間の電流の流れを示す図である。 図9Aは、図8に示した回路構成のaモードにおけるオフ期間の電流の流れを示す図である。 図9Cは、図9A及び図9Bにおける各電流の波形を概略的に示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明による力率改善装置の実施形態について説明する。本発明の力率改善装置は、三相交流入力のみでなく、単相交流入力及び直流入力に対しても動作するが、以下では、好適である三相交流入力を例として本発明の実施形態を説明する。各図において、基本的に同一又は類似の構成要素については同一又は類似の符号で示している。
例えば風力発電の交流発電機は、永久磁石であるロータとY結線された三相のステータコイルを備えている。交流発電機の軸は風車の軸と適宜のギアを介して連結されている。風車の回転数は風速に比例し、交流発電機の回転数は風車の回転数に比例する。風車が回転し交流発電機の軸が回転すると、三相のステータコイルから三相交流が出力される。交流発電機の出力電圧は、発電機回転数に比例する。
本発明の力率改善装置は、上記のような交流発電機の出力を入力とし、負荷に対して直流を出力するものである。力率改善装置は、三相交流電力を直流電力に変換する電力変換装置でもある。力率改善装置は、入力電流の波形を入力電圧と同じ正弦波の波形としかつ位相を一致させて力率を1とすることを目的とする。
さらに本発明の力率改善装置は、入力側と出力側を電気的に絶縁する機能を備えている。本発明の力率改善装置の出力側に接続される負荷は、各種機器、インバータ(系統連系インバータを含む)等である。
(1)第1の実施形態
<第1の実施形態の構成>
図1は、本発明の力率改善装置の第1の実施形態の回路構成を概略的に示した図である。
第1の実施形態による三相交流の力率改善装置は、入力側と出力側を絶縁するために各相に対応する3つのトランスを設けている。各トランスは基本的にフライバックコンバータと同様の構成を有する。
入力側であるトランスの一次側には、三相交流が入力される3つの端子である第1入力端a、第2入力端b及び第3入力端cがある。三相交流の各相が各入力端からそれぞれ入力される。本明細書では、三相交流の各相をa相、b相、c相と称する。各相の位相は2π/3(120°)ずつ異なっている。
出力側であるトランスの二次側には、直流が出力される2つの端子である正極出力端pと負極出力端nがある。正極出力端pと負極出力端nの間に接続された負荷に出力電圧Voが印加され、正極出力端pから負極出力端nへと負荷を通して出力電流Ioが流れる。説明を簡単とするために抵抗負荷を想定するが、適用対象は抵抗負荷に限られない。
3つのトランスTa、Tb、Tcはそれぞれ1つの一次コイルと1つの二次コイルを具備し、好適には同じ構成のものすなわち電気磁気特性が等しいものを用いる。符号La1、Lb1、Lc1は各トランスの一次コイルを示し、符号La2、Lb2、Lc2は各トランスの二次コイルを示す。各コイルの巻き始め端子を黒丸で示している(黒丸はコイルの極性を示す)。本明細書でコイルについて「一端」と「他端」という場合は、「巻き始め端子」と「巻き終わり端子」をいう場合も、「巻き終わり端子」と「巻き始め端子」をいう場合も、いずれも含むものとする(他の実施形態でも同様)。
各トランスの一次コイルLa1、Lb1、Lc1の一端(本例では巻き始め端子)が、それぞれ三相交流の各入力端a、b、cに接続される。また、各トランスの一次コイルLa1、Lb1、Lc1の他端(本例では巻き終わり端子)には、3つのスイッチング素子Qa、Qb、Qcの各々の一端が接続されている。各スイッチング素子Qa、Qb、Qcの他端は、一次側の共通電位端eに接続されている。各スイッチング素子Qa、Qb、Qcは、一次コイルLa1、Lb1、Lc1の他端と一次側の共通電位端eの間の電流路を導通又は遮断するようにオンオフ制御される。
さらに各スイッチング素子Qa、Qb、Qcは、オンオフ制御するための制御端Gをそれぞれ具備し、各制御端は共通する1つの制御信号Vgにより制御される。制御信号Vgは、所定の周波数及びデューティ比をもつパルス波形を有する。すなわち、3つのスイッチング素子Qa、Qb、Qcに対しては、常に同時にオンオフするようにスイッチ制御が行われる。図示の例では、スイッチング素子Qa、Qb、Qcがnチャネル形MOSFET(以下FETQa、Qb、Qcと称する)であり、一端がドレイン、他端がソース、制御端がゲートGである。この場合、制御信号Vgは電圧信号である。MOSFETはpチャネル形でもよい。
さらに各スイッチング素子Qa、Qb、Qcを通って一次側の共通電位端eへとそれぞれ流れる電流を、三相交流の入力側へ還流させるための整流手段D4、D5、D6が接続されている。これらの整流手段D4、D5、D6は、一次側の共通電位端から各トランスの一次コイルLa1、Lb1、Lc1の各々を介して第1、第2及び第3入力端a、b、cの各々へと電流を還流させるためのものである。
整流手段D4、D5、D6は、MOSFETであるFETQa、Qb、Qcの各々の寄生ダイオードによっても同じ機能を果たすことができるので、この場合は外付けの整流手段が無くてもよい。しかしながら、MOSFETであっても、順方向電圧の低い整流素子を外付けして優先的な電流路を設けることが好適である。なお、スイッチング素子Qa、Qb、QcがMOSFET以外である場合、例えばIGBTやバイポーラトランジスタの場合は、外付けの整流手段は必須である。外付けの整流手段は、スイッチング素子の主電流に対して逆並列(寄生ダイオードと並列)に接続する。以下、整流手段D4、D5、D6を「還流ダイオード」と称する。
各トランスの二次コイルLa2、Lb2、Lc2の他端には、それぞれ整流手段Da、Db、Dcの各々の一端が接続され、各整流手段Da、Db、Dcの他端は正極出力端pに接続されている。従って、各整流手段Da、Db、Dcの一端には各トランスの二次コイルLa2、Lb2、Lc2の他端の電位がそれぞれ印加される。各整流手段Da、Db、Dcは、順バイアスのときに各トランスの二次コイルLa2、Lb2、Lc2の他端から正極出力端pへそれぞれ流れる電流を導通させ、逆バイアスのときはそれぞれ遮断する。
整流手段Da、Db、Dcは、基本的にフライバックコンバータの出力ダイオードに相当する。以下、「出力ダイオード」と称する。出力ダイオードは、順方向電圧降下が小さくかつ高速動作を行うものが好適である。
各トランスの二次コイルLa2、Lb2、Lc2の一端は、二次側の共通電位端である負極出力端nに接続されている。
さらに、正極出力端pと負極出力端nの間に接続された平滑コンデンサCを有する。
さらに、制御部1を有する。制御部1は、三相交流の入力電圧Viを検出する手段を少なくとも有し、好適にはフィードバック制御のために出力電圧Voを検出する手段を有する。さらに、検出されたそれらの電圧を基に対応する制御信号Vgを生成する手段を有する。
入力電圧Viを検出する手段は、一例として、第1、第2及び第3入力端a、b、cの各々から整流手段D7、D8、D9をそれぞれ介して交流入力電流を整流した電流を取得し、それらを平均化する等の処理を行い、入力電圧Viとする。入力電圧Viは、三相交流入力の実効値、最大値、平均値(絶対値)のいずれでもよく、入力電圧の振幅を評価できるパラメータであればよい。
本明細書における「整流手段」には、整流素子であるダイオードの他に、ダイオードと等価の整流デバイス又は整流回路も含むものとする。
出力電圧Voを検出する手段は、正極出力端pと負極出力端nの間の電圧を取得する。本発明は、力率改善装置の入力側と出力側を絶縁することを目的とするので、出力電圧Voのフィードバック信号は、フォトカプラPCを介して電気的に絶縁されて制御部1に入力されることが好ましい。フォトカプラPCの位置は図示の例に限られず、出力端p、nとスイッチング素子の制御端Gの間の経路上のいずれかにあればよい。
制御信号Vgを生成する手段は、検出された入力電圧Viに基づいて、又は、検出された入力電圧Vi及び出力電圧Voに基づいて、制御信号Vgの所定のデューティ比を決定する。さらに、決定された1つのデューティ比を基に制御信号Vgを生成する。一般的にはPWM回路又はPWM素子が用いられる。例えば決定された1つのデューティ比に対応する直流信号と一定の周波数をもつ搬送三角波信号を比較器に入力することにより一定のデューティ比をもつパルス状の制御信号Vgを出力する。本発明では、このような制御信号Vgを「一定のデューティ比をもつ」制御信号と称している。
<第1の実施形態の動作>
図2及び図3は、図1に示した回路構成の各所の電流又は電圧の時間変化である動作波形を模式的に示した図である。
図2(a)は三相交流の各相の入力電圧の時間変化を示す図である。各相の電圧をva、vb、vcで示す。各相の電圧は中性点(Y字結線の中心)を基準電位として示している。第1、第2、第3入力端a、b、cの電位のうち最低電位の軌跡を図2(a)に太線で示す。このように120°毎に最低電位となる相が順に入れ替わっている。以下、最低電位となる相の名称をとって各モードを「aモード」、「bモード」、「cモード」と称する。例えばaモードでは、第1入力端aの電位が最も低く、aモードの前半では第2入力端bの電位が第3入力端cの電位より高く、aモードの後半では第3入力端cの電位が第2入力端bの電位より高くなる。
図2(b)は、入力電圧Viの一例を示したものである。例えば、三相交流を半端整流した電圧を平均化したものである。
図2(c)(d)(e)は、三相交流入力により各トランスの一次コイルLa1、Lb1、Lc1の一端にそれぞれ印加される電圧v(La1)、v(Lb1)、v(Lc1)を示した図である。この場合の各電圧は、図2(a)に示した最低電位の軌跡ラインを基準電位として示している。従って、接続された入力端が最低電位となるモードでは一次コイルの一端に印加される電圧が零となり、それ以外のモードでは、接続された入力端と最低電位の入力端の間の線間電圧が一次コイルの一端に印加されることになる。
図2(c)(d)(e)において、aモードの区間では、トランスTaの一次コイルLa1の一端の電圧v(La1)は、零である。トランスTbの一次コイルLb1の一端の電圧v(Lb1)は、第2入力端bと第1入力端aの線間電圧vbaである。トランスTcの一次コイルLc1の一端の電圧v(Lc1)は、第3入力端cと第1入力端aの線間電圧vcaである。
図2(c)(d)(e)において、bモードの区間では、トランスTaの一次コイルLa1の一端の電圧v(La1)は、第1入力端aと第2入力端bの線間電圧vabである。トランスTbの一次コイルLb1の一端の電圧v(Lb1)は、零である。トランスTcの一次コイルLc1の一端の電圧v(Lc1)は、第3入力端cと第2入力端bの線間電圧vcbである。
図2(c)(d)(e)において、cモードの区間では、トランスTaの一次コイルLa1の一端の電圧v(La1)は、第1入力端aと第3入力端cの線間電圧vacである。トランスTbの一次コイルLb1の一端の電圧v(Lb1)は、第2入力端bと第3入力端cの線間電圧vbcである。トランスTcの一次コイルLc1の一端の電圧v(Lc1)は、零である。
図2(f)は、出力電圧Voの一例を示したものである。平滑コンデンサCの作用によりほぼ直流となる(リップルは無視している)。
図3(a)は、制御部1から各FETのゲートGに送信される制御信号Vgを示している。制御信号Vgは、周波数が数kHz〜数百kHzであり、制御部1において一定のデューティ比が決定され、それを基に生成されたものである。なお、三相交流入力の周波数は、制御信号Vgに比べて十分に低く、例えば風力発電の交流発電機の場合、数Hz〜100Hz程度である。
図3(b)と(c)は、トランスTaの一次コイルLa1と二次コイルLa2の電流波形、図3(d)と(e)は、トランスTbの一次コイルLb1と二次コイルLb2の電流波形、図3(f)と(g)は、トランスTcの一次コイルLc1と二次コイルLc2の電流波形を示している。
なお、図3では、一次側の入力電流とそれに起因して流れる二次側の主電流であるフライバック電流のみを示している。すなわち各トランスにおいて、一次コイルの一端に最低電位以外の電位が印加されるモードにおいて流れる電流を示している。なお、一次コイルの一端が最低電位となるモードでは動作が異なるので、後に図4A、図4B、図4Cを参照して詳細に説明する。
本例では制御信号VgがオンになるとFETQa、Qb、Qcがオンになり、各トランスの一次コイルLa1、Lb1、Lc1には、各入力端から印加される電圧に応じて励磁電流が流れ磁気エネルギーが蓄積される。一方、二次コイルLa2、Lb2、Lc2は出力ダイオードが逆バイアスとなるので電流は流れない。
本例では制御信号VgがオフになるとFETQa、Qb、Qcがオフになり、各トランスの一次コイルLa1、Lb1、Lc1は電流路が遮断されるので電流は零となる一方、二次コイルLa2、Lb2、Lc2には逆起電力が生じて出力ダイオードが順バイアスとなりフライバック電流が流れる。二次コイルLa2、Lb2、Lc2に流れる電流波形は、包絡線を辿ると入力端の電圧波形と位相が一致した正弦波となる。図示の例では便宜上、電流の連続モードで動作する場合を示しているが、臨界モード又は不連続モードとなる場合も本発明に含まれる。これにより力率が1となり力率改善される。
図3(h)は、負荷に流れる出力電流Ioの一例を示したものである。図3(c)(e)(g)に示す二次コイルに流れる電流が加算されて正極出力端に出力される。平滑コンデンサCの作用によりほぼ直流となる(リップルは無視している)。
以下、図4A、図4B及び図4Cを参照して図1の回路構成における力率改善装置の動作についてさらに詳細に説明する。図4A及び図4Bでは、図1の回路構成の一部を省略して示している。図4Aはaモード(第1入力端aが最低電位)におけるオン期間に対応し、図4Bはaモードにおけるオフ期間に対応する。図4Cは制御信号Vgの一周期における一次コイル及び二次コイルを流れる電流波形を示している。bモード及びcモードについては同様であるので省略する。
[オン期間の動作]
図4Aは、aモードにおけるオン期間の電流の流れを示している。矢印付きの点線は主電流の流れを示している。矢印付き2点鎖線は還流電流により生じる副次的電流を示している。
制御信号Vgがオンになると、FETQa、FETQb、FETQcがいずれもオンとなりスイッチが閉じる。トランスTbの一次コイルLb1には線間電圧vbaにより入力電流iba1が流れる。入力電流iba1の経路は、第2入力端b→一次コイルLb1→FETQb→FETQa(又は還流ダイオードD4)→一次コイルLa1→第1入力端aである。
トランスTcの一次コイルLc1には線間電圧vcaにより入力電流ica1が流れる。入力電流ica1の経路は、第3入力端c→一次コイルLc1→FETQc→FETQa(又は還流ダイオードD4)→一次コイルLa1→第1入力端aである。
このオン期間に流れる入力電流が励磁電流となりトランスTb、Tcに磁気エネルギーが蓄積される。この間、負荷には平滑コンデンサCから放電電流が流れる。なおこの時点では、平滑コンデンサCは既に定常状態にあり充電されているものとする。
またオン期間には、トランスTaの一次コイルLa1には還流電流(iba1+ica1)が流れる。還流電流の向きは入力電流とは逆方向である。この還流電流により、二次コイルLa2に起電力が生じ、二次コイルLa2の他端の電位に対して出力ダイオードDaが順バイアスとなる。この結果、二次コイルLa2にフォワード電流iaa2が流れる。本実施形態の力率改善装置は、基本的にフライバックコンバータであるが、このように副次的なフォワード電流も流れる。二次コイルのフォワード電流は、一次コイルの一端が最低電位となるモードにおけるオン期間に流れることになる。
[オフ期間の動作]
図4Bは、aモードにおけるオフ期間の電流の流れを示している。矢印付きの点線は主電流の流れを示している。制御信号Vgがオフになると、FETQa、FETQb、FETQcがいずれもオフとなりスイッチが開く。一次コイルLa1、Lb1、Lc1の各電流路は遮断され、電流が零となる。これにより各コイルに逆起電力が生じる。
トランスTbの二次コイルLb2に生じた逆起電力により、二次コイルLb2の他端の電位に対し出力ダイオードDbが順バイアスとなり、フライバック電流iba2が流れる。その経路は、二次コイルLb2→出力ダイオードDb→負荷(又は平滑コンデンサC)→二次コイルLb2である。
トランスTcの二次コイルLc2に生じた逆起電力により、二次コイルLb1の他端の電位に対し出力ダイオードDcが順バイアスとなり、フライバック電流ica2が流れる。その経路は、二次コイルLc2→出力ダイオードDc→負荷(又は平滑コンデンサC)→二次コイルLc2である。
オフ期間にフライバック電流が流れることにより、トランスTb、Tcに蓄積された磁気エネルギーは放出される。なお、オフ期間のフライバック電流の一部は平滑コンデンサCに充電電流として流れる。
トランスTaの二次コイルLa2に生じた逆起電力により出力ダイオードDaが逆バイアスとなるので、二次コイルLa2には電流は流れない。
[制御信号の一周期の電流波形]
図4Cは、aモードにおける制御信号Vgの一周期の波形と、各トランスの一次コイルLa1、Lb1、Lc1及び二次コイルLa2、Lb2、Lc2に流れる電流の波形を模式的に示している。説明を省略するが、bモード及びcモードにおいても同様である。制御信号Vgのデューティ比は、一周期の長さTに対するオン時間の長さTonの比で表される。
オン期間において、トランスTb、Tcの一次コイルLb1、Lc1の電流iba1、ica1は時間の経過と共に増加する。オフ期間において、二次コイルLb2、Lc2の電流iba2、ica2は時間の経過と共に減少していく。
一周期における一次コイルLb1の電流iba1の平均値をIba1とし、線間電圧vbaの瞬時値(一周期の開始時の値)をVbaとし、一次コイルLb1のインダクタンスをLとすると、
Iba1=Vba/Lω (ωは制御信号Vgの周波数)
となる。この式は、一次コイルに流れる電流が入力電圧と同位相の正弦波となることを示している。これにより二次コイルに流れる電流もまた、入力電圧と同位相の正弦波となる。よって、力率は1となり力率改善される。
aモードにおける主要な出力電流は、トランスTbとTcのオフ期間のフライバック電流であり、二次コイルLb2とLc2を流れる電流iba2と電流ica2の和である。
また、aモードにおける出力電流は、トランスTaのオン期間のフォワード電流によっても得られ、これは二次コイルLa2を流れる電流iaa2である。よって、本実施形態ではオン期間とオフ期間の双方において出力電流が得られることになる。
(2)第2の実施形態
図5は、本発明の力率改善装置の第2の実施形態の回路構成を概略的に示した図である。
上述した第1の実施形態と異なる構成についてのみ説明する。
第2の実施形態では、図1の第1の実施形態における還流ダイオードD4、D5、D6に替えて還流ダイオードD14、D15、D16を有する。還流ダイオードD14、D15、D16は、アノードが一次側の共通電位端eに接続され、各々のカソードが各トランスの一次コイルLa1、Lb1、Lc1の各々の一端すなわち第1入力端a、第2入力端b、第3入力端cにそれぞれ接続されている。
図5中に矢印付きの点線でaモードのオン期間の電流の流れを示している。第2の実施形態では、一次側の還流電流は、一次コイルLa1、Lb1、Lc1を介さずに還流ダイオードD14、D15、D16により直接、第1入力端a、第2入力端b、第3入力端cにそれぞれ流れ、三相交流電源に戻される。これにより、第1の実施形態に比べて一次コイルLa1、Lb1、Lc1に流れる電流が減少するので磁気飽和し難くなる。
なお、第2の実施形態では、オン期間において一次コイルLa1、Lb1、Lc1に還流電流が流れないので、第1の実施形態で得られるオン期間のフォワード電流は得られない。
(3)第3の実施形態
図6は、本発明の力率改善装置の第3の実施形態の回路構成を概略的に示した図である。
上述した第1の実施形態と異なる構成についてのみ説明する。
第3の実施形態では、図1の第1の実施形態における3つのスイッチング素子Qa、Qb、Qcが1つのスイッチング素子Qにまとめられている。本発明では、三相交流入力の各相に対する昇圧コンバータのスイッチ制御が、共通する1つの制御信号により行われるので、スイッチング素子を1つにまとめることができる。これによりスイッチング素子のコストを低減できる。図示の例では、nチャネル形MOSFET(以下、FETQと称する)を用いているが、pチャネル形でもよく、他のスイッチング素子でもよい。
各トランスの一次コイルLa1、Lb1、Lc1の各々の他端に対して3つのダイオードD21、D22、D23のアノードをそれぞれ接続し、カソードをFETQのドレインに接続している。ダイオードD21、D22、D23は、オン期間の入力電流に対して順方向に接続されている。FETQのソースは、一次側の共通電位端eに接続されている。還流ダイオードD4、D5、D6は、第1の実施形態と同様にアノードが共通電位端eに接続され、各々のカソードは一次コイルLa1、Lb1、Lc1の他端にそれぞれ接続されている。
図6中に矢印付きの点線でaモードのオン期間の電流の流れを示している。第3の実施形態では、一次側の入力電流は、一次コイルの他端からダイオードD21、D22、D23を通してFETQに流れる。第3の実施形態では、FETQを共有しているので、MOSFETであっても各相の還流ダイオードD4、D5、D6が必要となる。
なお、第3の実施形態では、図6に示すようにオン期間に還流ダイオードD4から一次コイルLa1に還流電流が流れるので、第1の実施形態と同様に二次コイルLa2にフォワード電流iaa2が流れ、出力ダイオードDaを通して出力される。
(4)第4の実施形態
図7は、本発明の力率改善装置の第4の実施形態の回路構成を概略的に示した図である。
第4の実施形態は、第3の実施形態に示した1つのスイッチング素子Qにより昇圧コンバータのスイッチ制御を行う構成において、第2の実施形態に示した還流ダイオードD14、D15、D16を採用した形態である。
第4の実施形態では、スイッチング素子のコストを低減できる。加えて、一次側の還流電流は、一次コイルLa1、Lb1、Lc1を介さずに還流ダイオードD14、D15、D16により直接、第1入力端a、第2入力端b、第3入力端cにそれぞれ流れ、三相交流電源に戻される。これにより、第1の実施形態に比べて一次コイルLa1、Lb1、Lc1に流れる電流が減少するので磁気飽和し難くなる。
図7中に矢印付きの点線でaモードのオン期間の電流の流れを示している。第4の実施形態では、オン期間において一次コイルLa1、Lb1、Lc1に還流電流が流れないので、第1の実施形態で得られるオン期間のフォワード電流は得られない。
(5)第5の実施形態
<第5の実施形態の構成>
図8は、本発明の力率改善装置の第5の実施形態の回路構成を概略的に示した図である。
第5の実施形態による三相交流の力率改善装置は、各相に対応する3つのトランスがそれぞれフォワードコンバータとフライバックコンバータの双方の機能を有している。このために、第5の実施形態では、各相のトランスが、一次コイルL1と、第1の二次コイルL21と、第2の二次コイルL22とを具備する。
以下、各相に対応するトランスを区別して説明する際には、図8に示すように各トランスの一次コイルL1をLa1、Lb1、Lc1で示し、第1の二次コイルL21をLa21、Lb21、Lc21で示し、第2の二次コイルL22をLa22、Lb22、Lc22で示す。各トランスの二次側に接続された出力ダイオードD1、D2についても、区別する場合は、Da1、Db1、Dc1及びDa2、Db2、Dc2で示す。
一次コイルL1と第1の二次コイルL21は疎結合とすることが好適であり、一次コイルL1と第2の二次コイルL22は密結合とすることが好適である。「疎結合」では、トランスに巻回された2つのコイルの磁気結合の結合係数が1ではなく、一次コイルL1から出た磁束の全てを二次コイルL2に通過させるのではなく一部の磁束を漏洩させるようにしている。従って、相互誘導による電圧比が巻数比のみによっては決定されないことになるが本発明の本質ではない。2つのコイルを疎結合とするためには、トランスのコアにギャップを設けたり、一次コイルと二次コイルを離隔して巻回したりする。また、「密結合」では、トランスに巻回された2つのコイルの磁気結合の結合係数が1である。2つのコイルを密結合とするためには、漏れ磁束を生じないように重ね巻きをしたりする。
各トランスTa、Tb、Tcの一次側の構成は、第1の実施形態と同じであるので説明を省略する。なお、各トランスTa、Tb、Tcの一次側の構成は、上述した第2、第3、第4の実施形態の各々における一次側の構成を採用してもよい。
次に、各トランスTa、Tb、Tcの二次側の構成について説明する。第1の二次コイルL21の一端(本例では巻き始め端子)と正極出力端pの間には出力ダイオードD1が接続されている。出力ダイオードD1のアノードが第1の二次コイルL21の一端に、カソードが正極出力端pに接続されている。第1の二次コイルL21の他端は、負極出力端nに接続されている。
第2の二次コイルL22の他端(本例では巻き終わり端子)と正極出力端pの間には出力ダイオードD2が接続されている。出力ダイオードD2のアノードが第2の二次コイルL22の他端に、カソードが正極出力端pに接続されている。第2の二次コイルL22の一端は、負極出力端nに接続されている。
出力ダイオードD1、D2は、順バイアスの電圧が印加されると導通し、逆バイアスに対して遮断される。正極出力端pと負極出力端nの間には平滑コンデンサCが接続されている。これらの出力端p、nの間には負荷が接続されている。
<第5の実施形態の動作>
図9A、図9B及び図9Cを参照して図8の回路構成における力率改善装置の動作について説明する。図9A及び図9Bでは、図8の回路構成の一部を省略して示している。図9Aはaモード(第1入力端aが最低電位)におけるオン期間に対応し、図9Bはaモードにおけるオフ期間に対応する。図9Cは制御信号の一周期における一次コイル及び二次コイルを流れる電流波形を示している。bモード及びcモードについては同様であるので省略する。また、平滑コンデンサCの充放電電流については図示及び説明を省略する。
[オン期間の動作]
図9Aは、aモードにおけるオン期間の電流の流れを示している。矢印付きの点線は主電流の流れを示している。矢印付き2点鎖線は還流電流により生じる副次的電流を示している。
制御信号Vgがオンになると、FETQa、FETQb、FETQcがいずれもオンとなりスイッチが閉じる。
トランスTbの一次コイルLb1には線間電圧vbaにより入力電流iba1が流れる。入力電流iba1の経路は、第2入力端b→一次コイルLb1→FETQb→FETQa(又は還流ダイオードD4)→一次コイルLa1→第1入力端aである。
トランスTbの一次コイルLb1に入力電流iba1が流れることにより第1の二次コイルLb21に相互誘導による起電力が生じ、第1の二次コイルLb21の一端の電位に対し出力ダイオードDb1が順バイアスとなって導通し、フォワード電流iba2が流れる。フォワード電流iba2の経路は、第1の二次コイルLb21→出力ダイオードDb1→負荷→第1の二次コイルLb21である。第2の二次コイルLb22に生じる起電力は出力ダイオードDb2に対し逆バイアスとなるので出力ダイオードDb2は導通しない。また、オン期間には入力電流iba1に含まれる励磁電流によりトランスTbに磁気エネルギーが蓄積される。
トランスTcの一次コイルLc1には線間電圧vcaにより入力電流ica1が流れる。入力電流ica1の経路は、第3入力端c→一次コイルLc1→FETQc→FETQa(又は還流ダイオードD4)→一次コイルLa1→第1入力端aである。
トランスTcの一次コイルLc1に入力電流ica1が流れることにより第1の二次コイルLc21に相互誘導による起電力が生じ、第1の二次コイルLc21の一端の電位に対し出力ダイオードDc1が順バイアスとなって導通し、フォワード電流ica2が流れる。フォワード電流ica2の経路は、第1の二次コイルLc21→出力ダイオードDc1→負荷→第1の二次コイルLc21である。第2の二次コイルLc22に生じる起電力は出力ダイオードDc2に対し逆バイアスとなるので出力ダイオードDc2は導通しない。また、オン期間には入力電流ica1に含まれる励磁電流によりトランスTcに磁気エネルギーが蓄積される。
オン期間には、トランスTaの一次コイルLa1には還流電流(iba1+ica1)が流れる。還流電流の向きは入力電流とは逆方向である。この還流電流により、第2の二次コイルLa22には出力ダイオードDa2が順バイアスとなる起電力が生じるため、第2の二次コイルLa22に副次的なフォワード電流iaa2が流れる。フォワード電流iaa2の経路は、第2の二次コイルLa22→出力ダイオードDa2→負荷→第2の二次コイルLa22である。一方、第1の二次コイルLa21に生じる起電力は出力ダイオードDa1に対し逆バイアスとなるので出力ダイオードDa1は導通しない。また、オン期間には還流電流により励磁されてトランスTaに磁気エネルギーが蓄積される。
本実施形態の力率改善装置においては、オン期間に入力電流が流れる2つのトランス及びオン期間に還流電流が流れる1つのトランスのいずれも二次側にフォワード電流が流れる。但し、前者の2つのトランスにおいては第1の二次コイルからフォワード電流が出力されるが、後者の1つのトランスにおいては第2の二次コイルからフォワード電流が出力される点で異なる。
[オフ期間の動作]
図9Bは、aモードにおけるオフ期間の電流の流れを示している。矢印付きの点線は主電流の流れを示している。矢印付き2点鎖線は副次的電流を示している。
制御信号Vgがオフになると、FETQa、FETQb、FETQcがいずれもオフとなりスイッチが開く。一次コイルLa1、Lb1、Lc1の各電流路は遮断され、電流が零となる。これにより各コイルに逆起電力が生じる。
トランスTbの第2の二次コイルLb22に生じた逆起電力により出力ダイオードDb2が順バイアスとなり、フライバック電流iba2が流れる。フライバック電流iba2の経路は、第2の二次コイルLb22→出力ダイオードDb2→負荷(又は平滑コンデンサC)→第2の二次コイルLb22である。一方、第1の二次コイルLb21に生じる逆起電力は出力ダイオードDb1に対し逆バイアスとなるので出力ダイオードDb1は導通しない。オフ期間にフライバック電流iba2が流れることにより、トランスTbに蓄積された磁気エネルギーは放出される。
トランスTcの第2の二次コイルLc22に生じた逆起電力により出力ダイオードDc2が順バイアスとなり、フライバック電流ica2が流れる。フライバック電流iba2の経路は、第2の二次コイルLc22→出力ダイオードDc2→負荷→第2の二次コイルLc22である。一方、第1の二次コイルLc21に生じる逆起電力は出力ダイオードDc1に対し逆バイアスとなるので出力ダイオードDc1は導通しない。オフ期間にフライバック電流ica2が流れることにより、トランスTcに蓄積された磁気エネルギーは放出される。
トランスTaの第1の二次コイルLa21に生じた逆起電力により出力ダイオードDa1が順バイアスとなり、フライバック電流iaa2が流れる。フライバック電流iaa2の経路は、第1の二次コイルLa21→出力ダイオードDa1→負荷→第1の二次コイルLa21である。一方、第2の二次コイルLa22に生じる逆起電力は出力ダイオードDa2に対し逆バイアスとなるので出力ダイオードDa2は導通しない。オフ期間にフライバック電流iaa2が流れることにより、トランスTaに蓄積された磁気エネルギーは放出される。
本実施形態の力率改善装置においては、オフ期間にはいずれのトランスも二次コイルにフライバック電流が流れる。オフ期間における各トランスのフライバック電流は、オン期間にフォワード電流を出力した二次コイルとは異なるもう一方の二次コイルから出力される。
なお、aモードにおいてトランスTaから得られる副次的なフォワード電流及びフライバック電流は、オン期間に一次側に還流電流が流れることによる。従って、トランスの一次側の構成に、上述した第2の実施形態及び第4の実施形態を採用した場合は、還流電流が一次コイルをバイパスするので二次コイルから副次的電流は得られない。
[一周期の電流波形]
図9Cは、制御信号Vgの一周期の波形と、aモードにおける各トランスの一次コイルLa1、Lb1、Lc1及び二次コイルLa21とLa22、二次コイルLb21とLb22、二次コイルLc21とLc22に流れる電流の波形を模式的に示している。制御信号Vgのデューティ比は、一周期の長さTに対するオン時間の長さTonの比で表される。
オン期間において、一次コイルLb1、Lc1の電流iba1、ica1は時間の経過と共に増加する。一次コイルLa1は極性は逆であるが絶対値は増加する。二次コイルLa22の電流iaa2及び二次コイルLb21、Lc21の電流iba2、ica2も時間の経過と共に増加する。
オフ期間において、二次コイルLa21の電流iaa2及び二次コイルLb22、Lc22の電流iba2、ica2は時間の経過と共に減少する。
例えば一周期における一次コイルLb1の電流iba1の平均値をIba1とし、線間電圧vbaの瞬時値(一周期の開始時の値)をVbaとし、一次コイルLb1のインダクタンスをLとすると、
Iba1=Vba/Lω (ωは制御信号Vgの周波数)
となる。この式は、一次コイルに流れる電流が入力電圧と同位相の正弦波となることを示している。これにより二次コイルに流れる電流もまた、入力電圧と同位相の正弦波となる。よって、力率は1となり力率改善される。
図9A、図9B及び図9Cに示したように、aモードにおいてオン期間には各トランスからフォワード電流が出力され、オフ期間には各トランスからフライバック電流が出力される。bモード、cモードについても同様である。
(6)力率改善装置における制御方法
本発明の力率改善装置における制御方法の特徴は、昇圧コンバータのスイッチ制御において、三相交流の各相の入力電圧に対し一定のデューティ比をもつ1つの制御信号のみを用いて制御することである。すなわち、全ての相に対し同じタイミングでオンオフを行い、オン時間とオフ時間が一定ということである。従って、制御部は、デューティ比のみを決定すればよい。
従来の三相交流に対する力率改善装置の昇圧コンバータにおいては、PWM処理によりデューティ比が変化する制御信号を与えたり、各相に対して異なるタイミングでスイッチ制御を行ったりするものが多かった。本発明の制御方法は、これらに比べて極めて簡易である。
また、デューティ比を決定する方法は、1つに限られず目的に応じて多様な決定方法が可能である。また、デューティ比を決定するために検出するパラメータは、入力電圧Viのみでもよい。別の例では、入力電圧Viに加えて出力電圧Voを検出する。本発明の力率改善装置では、検出された1つ又は2つのパラメータを基に多様な制御を行うことができる。
a、b、c 入力端
p 正極出力端
n 負極出力端
Ta、Tb、Tc トランス
La1、Lb1、Lc1 一次コイル
La2、Lb2、Lc2 二次コイル
La21、Lb21、Lc21 第1の二次コイル
La22、Lb22、Lc22 第2の二次コイル
Qa、Qb、Qc、Q スイッチング素子(FET)
Da、Db、Dc 整流手段(出力ダイオード)
Da1、Da2、Db1、Db2、Dc1、Dc2 整流手段(出力ダイオード)
D7、D8、D9 整流手段
D4、D5、D6、D14、D15、D16 整流手段(還流ダイオード)
D21、D22、D23 整流手段
C 平滑コンデンサ

Claims (5)

  1. (a)三相交流が入力される第1、第2及び第3入力端(a,b,c)と、
    (b)正極出力端(p)及び負極出力端(n)と、
    (c)各々が一次コイル(La1,Lb1,Lc1)と二次コイル(La2,Lb2,Lc2)を具備し各々の一次コイルの一端が前記第1、第2及び第3入力端(a,b,c)にそれぞれ接続されかつ各々の二次コイルの一端が前記負極出力端(n)に接続された第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)と、
    (d)前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の一次コイル(La1,Lb1,Lc1)の他端と一次側の共通電位端(e)の間の電流路を導通又は遮断するべくオンオフ制御される、制御端(G)を具備する複数のスイッチング素子であって、第1、第2及び第3スイッチング素子(Qa,Qb,Qc)からなり、前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の一次コイル(La1,Lb1,Lc1)の他端と一次側の共通電位端(e)の間に各スイッチング素子がそれぞれ接続される前記複数のスイッチング素子と、
    (e)前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の二次コイル(La2,Lb2,Lc2)の他端と前記正極出力端(p)の間にそれぞれ接続され、該二次コイルの他端の電位が順バイアスであるとき該正極出力端へ流れる電流をそれぞれ導通させかつ逆バイアスであるときそれぞれ遮断する第1、第2及び第3整流手段(Da,Db,Dc)と、
    (f)前記正極出力端(p)と前記負極出力端(n)の間に接続された平滑コンデンサ(C)と、を有し、
    (g)前記複数のスイッチング素子の制御端が一定のデューティ比をもつ1つの制御信号により制御されることを特徴とする力率改善装置。
  2. 前記一次側の共通電位端(e)から前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の一次コイル(La1,Lb1,Lc1)の各々を介して前記第1、第2及び第3入力端(a,b,c)へ還流する電流をそれぞれ導通可能とする第4、第5及び第6整流手段(D4,D5,D6)を有することを特徴とする請求項1に記載の力率改善装置。
  3. (a)三相交流が入力される第1、第2及び第3入力端(a,b,c)と、
    (b)正極出力端(p)及び負極出力端(n)と、
    (c)各々が一次コイル(La1,Lb1,Lc1)と第1の二次コイル(La21,Lb21,Lc21)と第2の二次コイル(La22,Lb22,Lc22)とを具備し各々の一次コイルの一端が前記第1、第2及び第3入力端(a,b,c)にそれぞれ接続されかつ各々の該第1の二次コイルの他端及び該第2の二次コイルの一端が前記負極出力端(n)に接続された第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)と、
    (d)前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の一次コイル(La1,Lb1,Lc1)の他端と一次側の共通電位端(e)の間の電流路を導通又は遮断するべくオンオフ制御される、制御端(G)を具備する複数のスイッチング素子であって、第1、第2及び第3スイッチング素子(Qa,Qb,Qc)からなり、前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の一次コイル(La1,Lb1,Lc1)の他端と一次側の共通電位端(e)の間に各スイッチング素子がそれぞれ接続される前記複数のスイッチング素子と、
    (e)前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の第1の二次コイル(La21,Lb21,Lc21)の一端と前記正極出力端(p)の間にそれぞれ接続され、該第1の二次コイルの一端の電位が順バイアスであるとき該正極出力端へ流れる電流をそれぞれ導通させかつ逆バイアスであるときそれぞれ遮断する第1、第2及び第3整流手段(Da1,Db1,Dc1)と、
    (f)前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の第2の二次コイル(La22,Lb22,Lc22)の他端と前記正極出力端(p)の間にそれぞれ接続され、該第2の二次コイルの他端の電位が順バイアスであるとき該正極出力端へ流れる電流をそれぞれ導通させかつ逆バイアスであるときそれぞれ遮断する第4、第5及び第6整流手段(Da2,Db2,Dc2)と、
    (g)前記正極出力端(p)と前記負極出力端(n)の間に接続された平滑コンデンサ(C)と、を有し、
    (h)前記複数のスイッチング素子の制御端が一定のデューティ比をもつ1つの制御信号により制御されることを特徴とする力率改善装置。
  4. 前記一次側の共通電位端(e)から前記第1、第2及び第3トランス(Ta,Tb,Tc)の各々の一次コイル(La1,Lb1,Lc1)の各々を介して前記第1、第2及び第3入力端(a,b,c)へ還流する電流をそれぞれ導通可能とする第7、第8及び第9整流手段(D4,D5,D6)を有することを特徴とする請求項に記載の力率改善装置。
  5. 前記一次コイル(La1,Lb1,Lc1)と前記第1の二次コイル(La21,Lb21,Lc21)の磁気結合が疎結合であり、かつ、前記一次コイル(La1,Lb1,Lc1)と前記第2の二次コイル(La22,Lb22,Lc22)の磁気結合が密結合であることを特徴とする請求項3又は4に記載の力率改善装置。
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