JP6703692B2 - 昆布採取器具の回転補助装置 - Google Patents
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Description
その一例として、登録実用新案第3067201号公報(実願平11−7689号〜特許文献1)公報記載の考案が公知である。同公報記載の考案は複数のプラスチック製の採取棒本体を有し、これらの採取棒同士を連結する際のジョイントの構造に特徴があり、又採取棒の外形が多角形状であることから、昆布の根を切り離すための捩りの動作を円滑に行うことが可能であるとされている。
また、実開平5−43818号公報(特許文献3)に記載された発明では、ドラムの外周にV字型の引揚溝が形成され、この引揚溝に採取竿を引揚溝に嵌合させた状態で、ドラムを油圧モータ等によって回転させることで、引き揚げ作業を容易ならしめるように構成されている。
さらに、特許文献3に記載されている引揚装置は、引き揚げ動作の軽減を図ることは可能であるが、昆布の切断のための捩り動作は、やはり人力によって行う必要があった。
また、昆布の採取作業を補助する回転部に加え、竿部に引き揚げ力を付加する引揚部を隣接して設置していることから、昆布採取器具の引き揚げに要する労力を軽減することが可能となる。
また、第1〜3のローラ16,18,20の外周部分は、曲面状に形成されたゴム製のトルク伝達面16A,18A,20Aとなっている。
これらのトルク伝達面16A,18A,20Aを形成するゴムには摩擦係数を高めるために、スリット、ディンプル等の加工を施しておいても良いし、第1〜3のローラ16,18,20毎に摩擦係数など特性(硬度、耐候性)の異なるゴム、若しくは柔軟で剛性を備えた材料を使用して形成しても良い。
このように、隙間Lを、竿部50Aの最大外径に比較し、やや狭い間隔に設定しているのはローラ16,18間の挿入部30に、昆布採取器具50の竿部50Aを位置させたとき、各ローラ16,18からの回転力を、より伝達し易くするためである。
このため、船上での作業中、昆布採取器具50を一定角度に保持し、又一定の高さに保つことは現実的に困難である。漁業従事者は昆布の採取に際し、昆布採取器具50を把持して、基本的に自ら竿部50Aを捩りながら昆布の採取作業を行う。しかし、揺動の激しい船上での捩りの動作は漁業従事者に大きな負担を強いることとなる。
一方、波浪が荒く、船舶の揺動(ピッチ・ロール・ヨー)が大きいような場合、昆布採取器具50も船舶とともに刻一刻と、傾きや高さが変化するため、昆布採取器具50を鉛直方向に保持することは難しくなる。
これによって、船舶の揺動や竿部50Aの傾き・上下動に対応しつつ、回転力を竿部50Aに付加して漁業従事者の負担を軽減する。
つまり、竿部50Aの上下動に対しては、採取器具50の竿部50Aを、挿入部30内に位置するように使用者が、あてがうように操作し、各ローラ16,18,20への押し付け力を加減することで、竿部50Aの上下動に対応しつつ、回転トルクを伝達する。
また、図8では、第1のローラ16の中央部分のトルク伝達面16A、並びに、第3のローラ20のトルク伝達面18Aと接触して回転力が、竿部50Aに対して付加されている。
つまり、竿部50Aの先端(マッカの部分)が海底と接するような状況で、竿部50Aを強固に固定する構造とした場合は、船舶の揺動に伴って竿部50Aや補助装置10に過大な負荷がかかり、何れかを破損する危険性がある。
このため、本実施形態の回転補助装置10では、竿部50Aへの回転力の伝達につき、あえて使用者自らが竿部50Aを各ローラ16,18,20に押し付けてアシスト力を得るという構成を採用している。これによれば、使用者の意思で即座にアシスト力の付与について、実行・中断、或いはアシスト力の強弱の加減が可能であり、採取器具50や補助装置10に生ずる負荷を最小限に留められることから、破損などの不測の事態を未然に回避することが可能である。
ここで、前述の回転補助具10と同様な部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。
言い換えると2つのローラ16,20の回転軸を結ぶ線分X−X線は、船舶の乾舷の船首から船尾の縁に対し、略平行となるように配置され、第1のローラ16の側方にローラウインチ42が隣接して設置されている。
なお、この回転補助装置40は第1〜第3のローラ16,18,20を具備する回転部と、引揚部42とが一体化されていても良いし、それぞれ別部材として設置されていても良い。
昆布採取器具50を引き揚げる際は、図10にも示されるように、ウインチ部44の溝44Aに昆布採取器具50の竿部50Aをあてがうように押し付けることで、上方向の力を作用させて、採取された昆布46とともに竿部50Aを船上に引き揚げるようになっている。
また、第1のローラ16は、反時計回りに回転することから、昆布の根切り作業の終了後、昆布採取器具50の竿部50Aを挿入部30から取り外し、第1のローラ16の回転力を利用してローラウインチ42側へ速やかに移動させることが可能である。これにより、回転・捩りの作業後、次の作業である採取器具50の引き揚げ作業に迅速に移行することが可能であり、昆布の採取作業に要する労力を大幅に軽減することができる。
10 昆布採取器具の回転補助装置
12 回転部
14 支持フレーム
15 固定手段
16 第1のローラ
16A トルク伝達面
18 第2のローラ
18A トルク伝達面
20 第3のローラ
20A トルク伝達面
22 上部プレート
24 下部プレート
26 駆動手段
30 挿入部
40 昆布採取器具の回転補助装置
42 ローラウインチ
44 ウインチ部
46 昆布
50 昆布採取器具
50A 竿部
50B 係止部
Claims (6)
- 駆動手段、該駆動手段によって同一方向に回転駆動される第1及び第2のローラを備えた回転部を含んで構成される昆布採取器具の回転補助装置であって、
前記第1及び第2のローラ間に形成される間隙を昆布採取器具の挿入部として、使用時に該挿入部が海側に面するように配置され、
前記挿入部の最も狭い部分の隙間は昆布採取器具における竿部の外径よりも、やや狭くなるように前記第1及び第2のローラが設置されているとともに、前記挿入部に昆布採取器具の竿部を縦方向に位置させて、該第1及び第2のローラの外周面を該竿部に接触させることにより、該第1及び第2のローラから回転力を該竿部に付加するようにしたことを特徴とする昆布採取器具の回転補助装置。 - 前記ローラにおける昆布採取器具の外周部と接触して回転力を付加するトルク伝達面は、曲面状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の昆布採取器具の回転補助装置。
- 隣接配置された前記第1及び第2のローラに対し、前記挿入部の奥側に第3のローラが配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の昆布採取器具の回転補助装置。
- 前記第1,2,3のローラは、前記駆動手段によって、同一方向・同一の周速度にて回転駆動されることを特徴とする請求項1〜3のうち、何れか1項に記載の昆布採取器具の回転補助装置。
- 前記第1,2,3のローラのうち、2つのローラの回転軸を結ぶ線分は、船舶の乾舷の船首から船尾の縁に対し、略平行となるように、該2つのローラが設置されていることを特徴とする請求項3及び4に記載の昆布採取器具の回転補助装置。
- 前記回転部に隣接して設置され、昆布採取器具に対し、引揚力を作用させる引揚部を具備することを特徴とする請求項1〜4のうち、何れか1項に記載の昆布採取器具の回転補助装置。
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JP2016123662A JP6703692B2 (ja) | 2016-06-22 | 2016-06-22 | 昆布採取器具の回転補助装置 |
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Family Applications (1)
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