JP6701667B2 - レドームおよびその設計方法 - Google Patents

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Description

本発明は、特定の周波数帯の電波を透過させるレドームおよびその設計方法に関する。
近年、航空機技術および電気通信分野において、電波的に透過な窓であるレドーム(レーダドーム)の透過周波数帯の広帯域化および透過周波数帯の選択性の向上が課題となっている。
例えば、下記非特許文献1には、コア層の両面をスキン層で覆った3層サンドイッチ構造(Aサンドイッチ構造)と比較して、更に中間層を配置した多層構造を形成することによって広帯域に透過特性を有するレドームを形成することができることが開示されている。
MERRILL I. SKOLNIK他著、「Radar Handbook」、第1版、アメリカ合衆国、McGraw−Hill、1970年
図11は、レドームの構造例を示す説明図である。
レドームの構造には、図11Aに示す単層構造、図11Bに示すいわゆるAサンドイッチ構造(3層構造)の他、図11Cや図11Dに示す多層構造が知られている。
図11Aの単層構造は、例えばGFRP(Glass fiber reinforced plastics:ガラス繊維強化プラスチック)で形成され、レドームの厚さが波長の2分の1となる周波数で最大透過性能が得られる半波長構造を有している。
このような単層構造は、例えば透過ピーク周波数が10GHzで比誘電率4とすると、30mm/2/√4=7.5mmと厚さが大きくなり、強度や剛性に優れている一方で、重量が大きくなる。
図11Cおよび図11Fに示す多層構造は、N層(N≧2)のコア層の間にGFRPで形成された中間層を配置し、最外部に位置するコア層の外面にGFRPで形成されたスキン層を配置した構造である。このような多層構造は、図11Bに示すAサンドイッチ構造のバリエーションであり、より強度や剛性が必要とされる場合、または、より広帯域性能が必要とされる場合に選択される。
図11Bに示すAサンドイッチ構造は、例えば発泡材で形成されたコア層を中心に、外側の面にGFRPで形成されたスキン層を配置した構造である。レドームの最も一般的な構造であり、強度や剛性、軽量性、広帯域性能のバランスに優れている。
通常、Aサンドイッチ構造のスキン層の厚さは、強度や剛性から求められる最小厚さに設定される。また、コア層の厚さは、透過ピーク周波数に対応する波長の1/4に設定される。
すなわち、例えば透過ピーク周波数が10GHz程度であれば、透過させる電波の波長に対してスキン層の厚さが小さいので、スキン層における減衰等を考慮せずに構造強度要件のみで設計可能である。
ここで、レドームに要求される透過ピーク周波数が例えばミリ波等の高周波数帯域である場合、スキン層の厚さを従来のように構造強度要件から導出される最小厚さにした場合でも、スキン層の厚さが波長に対して大きくなり、スキン層での反射等の影響によって透過帯域幅が狭くなるという課題がある。
また、コア層についても波長の1/4の厚さでは強度的に十分ではない可能性があり、従来の設計方法が適用できない場合があるとう課題がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、特に高周波数帯域においてサンドイッチ構造のレドームの透過帯域性能を向上させることを目的とする。
上述の目的を達成するため、請求項1の発明にかかるレドームは、2層のスキン層の間にコア層が積層されたサンドイッチ構造を有し、特定の周波数帯の電波を透過させるレドームであって、それぞれの前記スキン層の厚さTsは、前記レドームの透過ピーク波長をλ、前記スキン層の比誘電率をεs、nを任意の整数とした場合、下記式(1)で示され、前記コア層の厚さTcは、前記透過ピーク波長をλ、前記コア層の比誘電率をεcとした場合、下記式(2)で示される、ことを特徴とする。
Figure 0006701667
Figure 0006701667
請求項2の発明にかかるレドームは、前記スキン層の厚さTsが、上記式(1)から算出される値の±20%以内である、ことを特徴とする。
請求項3の発明にかかるレドームは、前記スキン層の比誘電率εsは前記コア層の比誘電率εcよりも大きく、前記スキン層の比誘電率εsは2.0以上6.0以下であり、前記コア層の比誘電率εcは1.0以上2.0未満である、ことを特徴とする。
請求項4の発明にかかるレドームの設計方法は、請求項1からのいずれか1項記載のレドームの設計方法であって、前記電波の透過率が所定値以上となる高透過周波数帯が前記レドームに要求される透過ピーク周波数を含み、かつ前記透過ピーク周波数を含む高透過周波数帯が低周波数側から2番目の高透過周波数帯となるように前記スキン層の比誘電率または前記任意の整数の少なくともいずれかを調整することにより前記スキン層の厚さを設定する、ことを特徴とする。
発明によれば、サンドイッチ構造を有するレドームにおいて、各スキン層の厚さを半波長構造にしたので、スキン層における電波透過率を向上させる上で有利となる。特に、透過ピーク周波数をミリ波帯のような高周波数帯とする場合に、従来のように単に薄いスキン層では十分な電波透過率を得られない可能性があるところ、請求項1の発明によれば、各スキン層を透過ピーク周波数(波長)に合わせた厚みにすることで、レドーム全体の透過帯域性能を向上させる上で有利となる。
発明によれば、スキン層の厚さを式(1)から算出される値の±20%以内としたので、スキン層の厚さにマージンを設定することができ、レドームの生産性および設計の自由度を向上させる上で有利となる。
発明によれば、透過ピーク周波数付近における高透過率帯域幅を拡大し、レドームの透過周波数帯を広帯域化する上で有利となる。
発明によれば、一般的なスキン層材料およびコア層材料を使用して透過性能が高いレドームを生産することができる。
発明によれば、低周波数側から2番目の高透過周波数帯を透過ピーク周波数に合わせることにより、透過ピーク周波数付近における高透過率帯域幅を拡大し、レドームの透過周波数帯を広帯域化する上で有利となる。特に、レドームに要求される透過ピーク周波数が高周波数帯であり、かつレドームの厚みをある程度確保する必要があることにより、低周波数側から1番目の高透過周波数帯を透過ピーク周波数に合わせることが困難
な場合に有利である。
実施の形態にかかるレドーム10の構成を示す説明図である。 本発明にかかるレドーム10の透過率特性を示す説明図である。 比較例にかかるレドーム10の透過率特性を示す説明図である。 比較例にかかるレドーム10の透過率特性を示す説明図である。 透過帯域幅の算出方法を説明する説明図である。 コア層Cの厚さTcを固定してスキン層S1,S2の厚さTsを変化させた場合の透過率特性の変化を示す説明図である。 コア層Cの厚さTcを固定してスキン層S1,S2の厚さTsを変化させた場合の透過率特性の変化を示す説明図である。 スキン層S1,S2の厚さTsを固定してコア層Cの厚さTcを変化させた場合の透過率特性の変化を示す説明図である。 スキン層S1,S2の厚さTsを固定してコア層Cの厚さTcを変化させた場合の透過率特性の変化を示す説明図である。 コア層Cの厚さTcと高透過帯域幅との関係を示すグラフである。 レドームの構造例を示す説明図である。
(実施の形態)
以下に添付図面を参照して、本発明にかかるレドームおよびその設計方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、実施の形態にかかるレドーム10の構成を示す説明図であり、図1Aはレドーム10の外観図、図1Bはレドーム10の拡大断面図である。なお、図1Bではレドーム10の延在方向における曲率を省略している。
図1Aに示すように、レドーム10は略円錐形状に成形されており、その内部に図示しないレーダ等が配置され、例えば航空機の先端部に配置される。なお、レドーム10の形状は、略円錐形状に限らず、多角錐形状など従来公知の様々な形状を採用可能である。
図1Bに示すように、レドーム10は、2層のスキン層S1,S2の間にコア層Cが積層されたサンドイッチ構造を有する板状部材によって形成されている。
スキン層S1,S2は、例えばPTFE(polytetrafluoroethylene,ポリテトラフルオロエチレン)、合成樹脂、GFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics,ガラス繊維強化プラスチック)、QFRP(Quartz Fiber Reinforced Plastics,クォーツ繊維強化プラスチック)等、レドーム10のスキン層として使用される従来公知の様々な素材が適用可能である。これらの素材の比誘電率は、概ね2.0(PTFEなど)〜6.0(繊維体積含有率が高い(>60%)GFRPなど)程度である。
また、コア層Cは、例えば発泡材、ハニカムコア、シンタクチックフォーム等、レドーム10のコア層として使用される従来公知の様々な素材が適用可能である。これらの素材の比誘電率は、概ね1.01(比重100kg/m程度の発泡材など)〜1.8(比重0.7g/cm程度のシンタクチックフォームなど)程度である。
すなわち、本実施の形態のレドーム10においては、スキン層S1,S2の比誘電率εsはコア層Cの比誘電率εcよりも大きく、スキン層S1,S2の比誘電率εsは2.0以上6.0以下であり、コア層Cの比誘電率εcは1.0以上2.0未満である。
それぞれのスキン層S1,S2の厚さTsは、レドーム10の透過ピーク波長をλ、スキン層S1,S2の比誘電率をεs、nを任意の整数とした場合、下記式(1)で示される。
Figure 0006701667
すなわち、それぞれのスキン層S1,S2は、レドーム10の透過ピーク波長を基準とする半波長構造となっている。
なお、2層のスキン層S1,S2はそれぞれが上記式(1)で示される半波長構造となっていれば、厚さが異なっていてもよい。
また、コア層Cの厚さTcは、レドーム10の透過ピーク波長をλ、コア層Cの比誘電率をεcとした場合、下記式(2)で示される。
Figure 0006701667
なお、上記式(1)に示すスキン層S1,S2の厚さTsおよび上記式(2)に示すコア層Cの厚さTcは概ねの設計指針であり、実用上では例えばレドーム全体に要求される厚さや強度等に合わせて多少の寸法変更がなされる可能性があることは無論である。
例えば、スキン層S1,S2の厚さは、上記式(1)から算出される厚さの±20%の範囲であればよい。
(実施例)
図2は、本発明にかかるレドーム10の透過率特性を示す説明図であり、図2Aはレドーム10の断面構造、図2Bはレドーム10の透過率特性を示すグラフである。
また、図3および図4は、比較例にかかるレドームの透過率特性を示す説明図であり、図3Aおよび図4Aは比較例のレドーム12,14の断面構造、図3Bおよび図4Bはレドーム12,14の透過率特性を示すグラフである。
図2A、図3A、図4Aに示す各レドーム10,12,14は、透過ピーク周波数が20GHzになるよう設計されている。
レドーム10,14のスキン層S1,S2およびレドーム12の単層構造を形成する材料の比誘電率は4.5、誘電正接は0.014、レドーム10,14のコア層Cを形成する材料の比誘電率は1.16、誘電正接は0.016とした。
また、レドームの各層を形成する方法の一例としてプリプレグを使用する積層成形法があり、本実施例でもこの方法を採用した。プリプレグは補強繊維にエポキシ等の液状樹脂を含浸させたシート状の材料であり、形態によりそれぞれ1プライ(枚)当りの厚さが決まる。本実施例ではスキン層(および単層構造)に用いる1プライの厚さを0.171mmとし、スキン層は全てその整数倍となる厚さで設定した。
図2Aに示す本発明のレドーム10は、上記式(1)および式(2)に沿って設計されており、スキン層S1,S2の厚さTsは、上記式(1)に上記材料定数を当てはめた厚さ3.53mmに最も近い3.42mm(20プライ)とした。また、コア層Cの厚さTcは2mmとした。
図3に示すレドーム12は単層構造であり、その厚さTは、上記式(1)に上記材料定数を当てはめた厚さ3.53mmに最も近い3.42mm(20プライ)とした。
図4に示すレドーム14は従来の設計方法を用いたサンドイッチ構造であり、スキン層S1,S2の厚さTsは0.684mm(4プライ)、コア層Cの厚さは9mmとなっている。
図2B、図3B、図4Bに示す透過率特性のグラフは、縦軸に入射角、横軸に周波数を取り、垂直偏波の透過率を示している。
図3Bに示す単層構造のグラフでは、20GHz付近における80%透過帯域幅(80%以上の電波が透過する帯域幅)は14.75%である。また、図4Bに示す従来のサンドイッチ構造のグラフでは、同80%透過帯域幅は16.25%である。
一方、図2Bに示す本発明のグラフでは、同80%透過帯域幅は29.5%となっており、比較例と比較して2倍ほど帯域幅が広くなっており、広帯域化が図れている。
なお、上記透過帯域幅の算出は、以下のように行った。
図5に所定の周波数Fを中心とした透過率分布のグラフを示す。図5のグラフの縦軸は透過率、横軸は周波数である。
例えば透過率がY%以上となる領域Xの帯域幅BWは、領域Xの低周波側の周波数f1と高周波側の周波数f2を用いて、下記式(3)により算出することができる。
Figure 0006701667
図6および図7に、本発明にかかるレドーム10において、コア層Cの厚さTcを2mmに固定してスキン層S1,S2の厚さTsを変化させた場合の透過率特性を示す。
図6Aはスキン層S1,S2の厚さTsを0.684mmとした場合の透過率特性であり、以降図6BはTs=1.368mm、図6CはTs=2.052mm、図6DはTs=2.736mm、図7AはTs=3.42mm(図2Bと同様)、図7BはTs=4.104mm、図7CはTs=4.788mmである。
図6および図7からスキン層S1,S2の厚さTsによって高透過周波数帯(例えば透過率80%以上の領域)の位置が変化していることがわかる。より詳細には、スキン層S1,S2の厚さTsが厚くなるほど高透過周波数帯が低周波側に移動するとともに、図6Cに示すTs=2.052mm以上では高周波側に2つめの高透過周波数帯が出現している。この2つめの高透過周波数帯は、1つめ(低周波側)の高透過周波数帯よりも帯域幅が広くなっている。
よって、レドームの透過ピーク周波数を、例えばミリ波帯のような高周波帯域とする場合には、2つめの高透過周波数帯に透過ピーク周波数が含まれるようにするのが好ましい。
すなわち、レドームを設計する際に、例えば所定の設計(スキン層S1,S2の厚さTsやコア層Cの厚さTc、各層の材料など)のレドームモデルに対して電波の周波数ごとの透過率を算出し、透過率が所定値以上となる高透過周波数帯が、当該レドームに要求される透過ピーク周波数を含み、かつ透過ピーク周波数を含む高透過周波数帯が低周波数側から2番目の高透過周波数帯となるようにスキン層S1,S2の厚さを決定することにより、透過性能が良好なレドームを得ることができる。
また、図6および図7のグラフのうち、高透過周波数帯に20GHzが含まれているのは、図6Dに示すTs=2.736mmの他、図7Aに示すTs=3.42mm、図7Bに示すTs=4.104mmおよび図6Aに示すTs=0.684mmである。
よって、上記式(1)から算出されるスキン層S1,S2の厚さTsから±20%程度の範囲であれば、所望の透過ピーク周波数において良好な透過特性が得られる。
図8および図9に、本発明にかかるレドーム10において、スキン層S1,S2の厚さTsを3.42mmに固定してコア層Cの厚さTcを変化させた場合の透過率特性を示す。
図8Aはコア層Cの厚さTcを0mmとした場合(コア層Cなしの単層構造、図3の半波長構造に対応)の透過率特性であり、以降図8BはTc=1mm、図8CはTc=2mm(図2Bと同様)、図8DはTc=3mm、図8EはTc=4mm、図8FはTc=5mm、図9AはTc=6mm、図9BはTc=7mm、図9CはTc=8mm、図9DはTc=9mm、図9EはTc=10mmである。
図8および図9から、スキン層S1,S2の厚さTs=3.42mmの場合には、コア層Cの厚さに関わらず20GHz周辺に高透過率領域が形成されることがわかる。よって、コア層Cの厚さは、構造強度要件等に合わせて任意の厚さを選択することができる。
一方で、透過ピーク周波数の周辺により広い透過帯域を形成したい場合のコア層Cの厚さTcについて検討する。
図10は、コア層Cの厚さTcと高透過帯域幅との関係を示すグラフである。
図10では、縦軸に帯域幅(%)、横軸にコア層Cの厚さTcに連動した係数(透過ピーク波長λとコア層Cの比誘電率εcの平方根との積でコア層Cの厚さTcを除した値)を示しており、電波の透過率が70%以上となる70%透過帯域幅と、電波の透過率が80%以上となる80%透過帯域幅をプロットしている。
図10中、上記係数が0.05以上0.4以下の領域(枠で囲った領域)では、80%透過帯域幅が約15%以上、かつ70%透過帯域幅が約30%以上となっている。この係数領域に対応するコア層Cの厚さTcの範囲が、上記式(2)に示した範囲である。
よって、コア層Cの厚さを上記式(2)の範囲にすることで、透過ピーク周波数の周辺により広い透過帯域を形成することができる。
以上説明したように、実施の形態にかかるレドーム10は、サンドイッチ構造を有するとともに、各スキン層S1,S2の厚さTsを半波長構造にしたので、スキン層S1,S2における電波透過率を向上させる上で有利となる。
特に、透過ピーク周波数をミリ波帯のような高周波数帯とする場合に、従来のように単に薄いスキン層では電波透過率が十分確保できない可能性があるところ、実施の形態にかかるレドーム10では、各スキン層S1,S2を透過ピーク周波数(波長)に合わせた厚みにすることで、レドーム10全体の透過帯域性能を向上させる上で有利となる。
また、レドーム10は、スキン層S1,S2の厚さTsを上記式(1)から算出される値の±20%以内とすることが可能なので、スキン層S1,S2の厚さTsにマージンを設定することができ、レドーム10の生産性および設計の自由度を向上させる上で有利となる。
また、レドーム10において、コア層Cの厚さTcを上記式(2)の範囲内とすれば、透過ピーク周波数付近における高透過率帯域幅を拡大し、レドーム10の透過周波数帯を広帯域化する上で有利となる。
また、レドーム10は、一般的なスキン層材料およびコア層材料を使用して透過性能が高いレドームを生産することができる。
また、レドーム10は、低周波数側から2番目の高透過周波数帯を透過ピーク周波数に合わせることにより、透過ピーク周波数付近における高透過率帯域幅を拡大し、レドーム10の透過周波数帯を広帯域化する上で有利となる。
特に、レドーム10に要求される透過ピーク周波数が高周波数帯であり、かつレドーム10の厚みをある程度確保する必要があることにより、低周波数側から1番目の高透過周波数帯を透過ピーク周波数に合わせることが困難な場合に有利である。
10……レドーム、C……コア層、S1,S2……スキン層。

Claims (4)

  1. 2層のスキン層の間にコア層が積層されたサンドイッチ構造を有し、特定の周波数帯の電波を透過させるレドームであって、
    それぞれの前記スキン層の厚さTsは、前記レドームの透過ピーク波長をλ、前記スキン層の比誘電率をεs、nを任意の整数とした場合、下記式(1)で示され、
    前記コア層の厚さTcは、前記透過ピーク波長をλ、前記コア層の比誘電率をεcとした場合、下記式(2)で示される、
    ことを特徴とするレドーム。
    Figure 0006701667
    Figure 0006701667
  2. 前記スキン層の厚さTsが、上記式(1)から算出される値の±20%以内である、
    ことを特徴とする請求項1記載のレドーム。
  3. 前記スキン層の比誘電率εsは前記コア層の比誘電率εcよりも大きく、
    前記スキン層の比誘電率εsは2.0以上6.0以下であり、
    前記コア層の比誘電率εcは1.0以上2.0未満である、
    ことを特徴とする請求項1または2項記載のレドーム。
  4. 請求項1からのいずれか1項記載のレドームの設計方法であって、
    前記電波の透過率が所定値以上となる高透過周波数帯が前記レドームに要求される透過ピーク周波数を含み、かつ前記透過ピーク周波数を含む高透過周波数帯が低周波数側から2番目の高透過周波数帯となるように前記スキン層の比誘電率または前記任意の整数の少なくともいずれかを調整することにより前記スキン層の厚さを設定する、
    ことを特徴とするレドームの設計方法。
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