JP6701150B2 - レンズ装置及びそれを有する撮像装置 - Google Patents

レンズ装置及びそれを有する撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、レンズ装置及びそれを有する撮像装置におけるレンズ保持機構に関するものである。
デジタルスチルカメラに用いられる交換レンズ等のレンズ装置は、様々な環境下で用いられる。例えば、気温の高い環境でレンズ装置が用いられる場合、レンズ装置に含まれるレンズの温度が上昇し、レンズの光学特性が変化することがある。
引用文献1は、光源とレンズユニットの間に断熱部材を配置することで、レンズ鏡筒に光源からの熱が伝わりにくくなるような構成を採用した光学機器を開示している。
特開2012−255911号公報
特許文献1の光学機器では、レンズ鏡筒の熱伸縮を低減させるためにレンズ鏡筒とは別に断熱部材を配置しており、光学機器の大型化やコストアップという課題が生じやすい。また、特許文献1では、特定のレンズにおける温度変化に関しては考慮していない。
本発明は、周囲の温度変化に対する光学性能の変化が低減されたレンズ装置及びそれを有する撮像装置を提供することを目的とする。
発明のレンズ装置は、最も物体側に配置されたレンズG1と、前記レンズG1像側に隣接して配置された正レンズGpと、前記正レンズGpの像側に隣接して配置された負レンズGnと、を含む光学系を有するレンズ装置であって、前記正レンズGpを保持する保持部材と、該保持部材と結合され、前記保持部材を収容する外装部材を含み、前記正レンズGpの材料の屈折率に関する温度係数は負の値であり、前記レンズG1の材料の屈折率に関する温度係数をτ1としたとき、
−1.0×10−6<τ1<1.0×10−6
なる条件式を満足し、前記正レンズGpの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第1の面、前記正レンズGpの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第2の面としたとき、前記第1の面と前記第2の面の間の領域において前記保持部材と前記外装部材は間隔を隔てて配置されており、前記負レンズGnの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第3の面、前記負レンズGnの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第4の面としたとき、前記第3の面と前記第4の面の間の領域において前記保持部材と前記外装部材は間隔を隔てて配置されていることを特徴とする。
また、本発明の他のレンズ装置は、最も物体側に配置されたレンズG1と、前記レンズG1像側に隣接して配置された正レンズGpと、前記正レンズGpの像側に隣接して配置された負レンズGnと、を含む光学系を有するレンズ装置であって、前記正レンズGpを保持する保持部材と、該保持部材と結合され、前記保持部材を収容する外装部材を含み、前記正レンズGpの材料のアッベ数をνdp、前記レンズG1の材料の屈折率に関する温度係数をτ1としたとき、
80.0<νdp
−1.0×10−6<τ1<1.0×10−6
なる条件式を満足し、前記正レンズGpの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第1の面、前記正レンズGpの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第2の面としたとき、前記第1の面と前記第2の面の間の領域において前記保持部材と前記外装部材は間隔を隔てて配置されており、前記負レンズGnの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第3の面、前記負レンズGnの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第4の面としたとき、前記第3の面と前記第4の面の間の領域において前記保持部材と前記外装部材は間隔を隔てて配置されていることを特徴とする。
また、本発明の他のレンズ装置は、最も物体側に配置されたレンズG1と、前記レンズG1よりも像側に配置された正レンズGpと、前記正レンズGpに隣接して配置された負レンズGnと、を含む光学系を有するレンズ装置であって、前記正レンズGpを保持する保持部材と、該保持部材と結合され、前記保持部材を収容する外装部材を含み、前記正レンズGpの材料の屈折率に関する温度係数は負の値であり、前記レンズG1の材料の屈折率に関する温度係数をτ1としたとき、
−1.0×10 −6 <τ1<1.0×10 −6
なる条件式を満足し、前記正レンズGpの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第1の面、前記正レンズGpの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第2の面としたとき、前記第1の面と前記第2の面の間の領域において前記保持部材と前記外装部材は間隔を隔てて配置されており、前記負レンズGnの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第3の面、前記負レンズGnの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第4の面としたとき、前記第3の面と前記第4の面の間の領域において前記保持部材と前記外装部材は間隔を隔てて配置されており、前記レンズG1と前記正レンズGpの間に、前記保持部材と前記外装部材が接触する第1の接触領域を含むことを特徴とする。
また、本発明の他のレンズ装置は、最も物体側に配置されたレンズG1と、前記レンズG1よりも像側に配置された正レンズGpと、前記正レンズGpに隣接して配置された負レンズGnと、を含む光学系を有するレンズ装置であって、前記正レンズGpを保持する保持部材と、該保持部材と結合され、前記保持部材を収容する外装部材を含み、前記正レンズGpの材料のアッベ数をνdp、前記レンズG1の材料の屈折率に関する温度係数をτ1としたとき、
80.0<νdp
−1.0×10 −6 <τ1<1.0×10 −6
なる条件式を満足し、前記正レンズGpの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第1の面、前記正レンズGpの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第2の面としたとき、前記第1の面と前記第2の面の間の領域において前記保持部材と前記外装部材は間隔を隔てて配置されており、前記負レンズGnの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第3の面、前記負レンズGnの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第4の面としたとき、前記第3の面と前記第4の面の間の領域において前記保持部材と前記外装部材は間隔を隔てて配置されており、前記レンズG1と前記正レンズGpの間に、前記保持部材と前記外装部材が接触する第1の接触領域を含むことを特徴とする。
本発明によれば、周囲の温度変化に対する光学性能の変化が低減されたレンズ装置を得ることができる。
光学系の保持機構を示す断面図である。 図1に示した断面図の一部を拡大した拡大図である。 レンズ装置における熱伝達経路を示す概略図である。 実施例1の光学系のレンズ断面図である。 無限遠に合焦しているときにおける実施例1の光学系の収差図である。 実施例2の光学系のレンズ断面図である。 無限遠に合焦しているときにおける実施例2の光学系の収差図である。 実施例3の光学系のレンズ断面図である。 無限遠に合焦しているときにおける実施例3の光学系の収差図である。 実施例4の光学系のレンズ断面図である。 無限遠に合焦しているときにおける実施例4の光学系の収差図である。 実施例5の光学系のレンズ断面図である。 無限遠に合焦しているときにおける実施例5の光学系の収差図である。 撮像装置の要部概略図である。
以下、本発明のレンズ装置及びそれを有する撮像装置の実施例について、添付の図面に基づいて詳細に説明する。本実施例のレンズ装置は、光学系と該光学系を保持する保持部材、外部から加わる衝撃等から保持部材を収容する外装部材を含む。光学系は、保持部材及び外装部材を含む保持機構により保持されている。外装部材は保持部材と結合されている。特定のレンズにおける温度変化に起因した光学系の光学性能の変化を低減させるために、特定のレンズが保持された領域においては外装部材と保持部材との間に空気間隔が設けられている。
図1は、複数のレンズを含む撮影光学系と、撮影光学系を保持する保持機構を含むレンズ装置100の断面図を示している。撮影光学系として第1レンズ群L1〜第7レンズ群L7が含まれ、各レンズ群は後述する保持部材としてのレンズ保持筒により保持されている。また、各外装筒は外装部材として機能する。
レンズ装置100は不図示のカメラ本体に対して装着可能であり、レンズ装置100とカメラ本体はマウント1を介して装着される。マウント1は、第1の外装筒2に対して嵌合されており、第1の外装筒2は内部固定筒3に対して径嵌合されている。内部固定筒3は、第1のレンズ保持筒10、第2のレンズ保持筒11、第3のレンズ保持筒12を固定するための部材である。第1のレンズ保持筒10は第5レンズ群L5を保持し、第2のレンズ保持筒11は第6レンズ群L6を保持し、第3のレンズ保持筒12は第7レンズ群L7を保持している。
中間筒4は、内部固定筒3と連結筒5の間に配置され、内部固定筒3及び連結筒5のそれぞれに対して径嵌合されている。連結筒5は第4のレンズ保持筒6とネジ結合されている。連結筒5と第4のレンズ保持筒6との結合機構の詳細に関しては後述する。第2の外装筒8及び第3の外装筒7は、第4のレンズ保持筒6を収容する部材であり、第2の外装筒8と第4のレンズ保持筒6はネジ結合されている。第3の外装筒7と第4のレンズ保持筒6は、連結筒5を介して結合されている。なお、図1で示したレンズ装置では、第2の外装筒8と第3の外装筒7は別の部材としているが、これらの部材を一体として1つの外装筒としても良い。
第3の外装筒7は、フォーカスリングとしての機能を有しており、第3の外装筒7は、フォーカスアクチュエータ16と不図示の連結機構により連結されている。第3の外装筒7としてのフォーカスリングが回転操作されることに応じてフォーカスアクチュエータ16が駆動される。
第4のレンズ保持筒6は、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、及び第3レンズ群L3を保持している。第1レンズ群L1を構成するレンズG1、第2レンズ群L2に含まれる正レンズGp、負レンズGn及び正レンズGp2は第4のレンズ保持筒6により保持されている。
第5のレンズ保持筒9は、フォーカス群である第4レンズ群L4を保持しており、カム筒14と案内筒15に保持されている。カム筒14が回転することに応じて、カム筒14に設けられたカム溝の形状に沿って第5のレンズ保持筒9が光軸方向に駆動される。撮影光学系の光量調節のために用いられる絞りユニット13は、連結筒5によって保持されている。
図2は、図1で示した断面図の拡大図である。図2を用いて、連結筒5、第4のレンズ保持筒6、及び第3の外装筒7の結合機構と、第4のレンズ保持筒6と第2の外装筒8との結合機構について説明する。連結筒5は、外側嵌合部5a、内側嵌合部5b、雌ネジ5c、突き当て部5dを有する。第4のレンズ保持筒6は、第2の外装筒8とのネジ結合のために用いられる雄ネジ6a、外側嵌合部6b、突き当て部6c、連結筒5とのネジ結合のために用いられる雄ネジ6d、外側嵌合部6e、突き当て部6fを有する。第3の外装筒7は内側嵌合部7aを有する。
第2の外装筒8は、第4のレンズ保持筒6とのネジ結合のために用いられる雌ネジ8a、内側嵌合部8b、突き当て部8cを有している。内側嵌合部5bと外側嵌合部6eとが嵌合し、雄ネジ6dと雌ネジ5cがネジ結合し、突き当て部6fと突き当て部5dが接触することにより、連結筒5と第4のレンズ保持筒6の位置関係が規定される。外側嵌合部5aと内側嵌合部7aが嵌合することにより、連結筒5と第3の外装筒7が結合されている。また、第3の外装筒7としてのフォーカスリングの表面には、フォーカスリングを保護するゴム部材17が取り付けられている。ここでゴム部材17は必須ではなく、第3の外装筒7の表面にゴム部材17が取り付けられていなくても良い。
内側嵌合部8bと外側嵌合部6bとが嵌合し、雄ネジ6aと雌ネジ8aがネジ結合し、突き当て部6cと突き当て部8cが接触することにより、第4のレンズ保持筒6と第2の外装筒8の位置関係が規定される。
第4のレンズ保持筒6は、接触領域A、接触領域B及び接触領域Cにおいて第2の外装筒8または第3の外装筒7と接触している。接触領域Aでは、上述したように、内側嵌合部8bと外側嵌合部6bとが嵌合し、突き当て部6cと突き当て部8cが当接されている。接触領域Bでは、連結筒5を介して、第4のレンズ保持筒6と第3の外装筒7が接触している。接触領域Cでは、雄ネジ6aと雌ネジ8aがネジ結合している。
本願明細書において「接触」とは、2つの部材が当接している場合だけでなく、他の部材を介して2つの部材が結合されている場合も含むものとする。2つの部材が空気間隔を隔てて配置されている場合は、2つの部材が接触していないものとする。2つの部材が接触している場合、一方の部材から他方の部材に熱が伝わりやすくなる。2つの部材の間に空気間隔を設けることで、2つの部材の間の熱伝導性を大きく低下させることができる。
続いて、温度変化によるレンズの光学特性の変化について説明する。屈折率の温度係数τは、屈折率をn、温度をTとしたとき、τ=dn/dTと表される。本実施例では温度25度のときにおける屈折率を基準とした温度係数τについて記載する。
レンズに用いられる多くの材料は、温度係数τとして正の値を有する。つまり、温度の上昇につれて屈折率が高くなる。ここで、低分散の一部の材料は、温度係数τとして負の値を有することが知られている。つまり、温度の上昇につれて屈折率が低くなる。また、温度係数τが負となる材料は、一般的に温度係数の絶対値が大きくなりやすく、温度変化に対する屈折率の変化量が大きくなる。複数のレンズが配置された光学系においては、各レンズにおける温度変化に対する光学特性の変化を総合的に考慮する必要がある。
例えば、超望遠レンズにおいては、色収差を良好に補正するために、全体として正の屈折力を有するレンズ群において、低分散の材料から形成された正レンズと高分散の材料から形成された負レンズを配置することが一般的である。このとき正レンズの材料として温度係数τが負となる材料が用いられ、負レンズの材料として温度係数τが正となる材料が用いられることがある。
一般的に、正レンズ及び負レンズの材料として温度係数τが正となる材料を用いた場合には、正レンズにおいて発生する球面収差と負レンズにおいて発生する球面収差がキャンセルされる。ところが、正レンズの材料として温度係数τが負となる材料を用いると、正レンズにおける温度変化に対する球面収差の発生量と、負レンズにおける球面収差の発生量が加算され、球面収差が多く発生しやすい。
そこで本実施例のレンズ装置では、温度係数τが負であり、低分散の材料から形成された正レンズGpの温度変化をできる限り低減させる構成をとっている。正レンズGpの温度変化を低減するための構成について、図3を用いて説明する。正レンズGpの材料として低分散の材料を用いる光学的な理由については後述する。
図3は、レンズ保持筒と外装筒との結合機構を示した拡大図である。図3中の領域Vは、第1レンズ群L1が配置された光軸方向の領域である。領域Wは、第1レンズ群L1と接触領域Aとの間の光軸方向の領域であり、領域Xは、接触領域Aと第2レンズ群L2の最も物体側のレンズ面との間の光軸方向の領域である。領域Yは、第2レンズ群L2が配置された光軸方向の領域である。領域Zは、第2レンズ群L2の最も像側のレンズ面と接触領域Bとの間の光軸方向の領域である。
具体的には、領域Wは、第1レンズ群L1の最も像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り光軸に垂直な平面と、接触領域Aに含まれる接触点の中で最も像側に位置する点を通り光軸に垂直な平面との間の光軸方向の領域を示す。領域Xは、接触領域Aに含まれる接触点の中で最も像側に位置する点を通り光軸に垂直な平面と、正レンズGpの物体側のレンズ面と光軸との交点Pを通り光軸に垂直な平面との間の光軸方向の領域を示す。
領域Yは、第2レンズ群L2の最も物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り光軸に垂直な平面と、第2レンズ群L2の最も像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り光軸に垂直な平面との間の光軸方向の領域を示す。領域Zは、第2レンズ群L2の最も像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り光軸に垂直な平面と、接触領域Bに含まれる接触点の中で最も物体側に位置する点を通り光軸に垂直な平面との間の光軸方向の領域を示す。
領域Y1は、正レンズGpの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り光軸に垂直な平面(第1の面)と、正レンズGpの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り光軸に垂直な平面(第2の面)との間の光軸方向の領域を示す。領域Y2は、負レンズGnの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り光軸に垂直な平面(第3の面)と、負レンズGnの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り光軸に垂直な平面(第4の面)との間の光軸方向の領域を示す。領域Y3は、正レンズGp2の物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り光軸に垂直な平面(第5の面)と、正レンズGp2の像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り光軸に垂直な平面(第6の面)との間の光軸方向の領域を示す。レンズ面が凸面のときには、レンズ面において最も物体側または最も像側に位置する点は、レンズ面と撮影光学系の光軸との交点となる。レンズ面が凹面のときには、レンズ面において最も物体側または最も像側に位置する点は、レンズ面において撮影光学系の光軸から最も離れた位置にある点となる。
本実施例のレンズ装置では、正レンズGpが配置された領域である領域Y1において、レンズ保持筒と外装筒が空気間隔を隔てて配置されている。これにより、正レンズGpの温度変化を効果的に低減することができ、結果として温度変化に対する光学系全体の光学特性の変化を低減することができる。具体的には、温度変化による球面収差の発生量を効果的に低減することができる。
レンズ装置の小型化を実現するためには、空気間隔を設けることなくレンズ保持筒と外装筒を配置することが好ましいが、本実施例では、正レンズGpの温度変化を低減させることを優先して、レンズ保持筒と外装筒との間に空気間隔を設けている。空気間隔の大きさは、レンズ装置の径方向の大きさと正レンズGpに伝えられる熱量とのバランスを考慮して設定される。具体的には、正レンズGpの物体側のレンズ面の有効径をEDpとしたとき、第1の面と第2の面の間の領域におけるレンズ保持筒と外装筒の空気間隔の最大値を0.2×EDpより小さくしている。これにより、レンズ装置の径方向の大型化を回避しながら、正レンズGpに伝えられる熱量を効果的に低減させることができる。
また、正レンズGpに隣接して配置された負レンズGnの材料は、色収差を良好に補正するために低分散とすることが一般的である。このとき、上述したように、正レンズにおける温度変化に対する球面収差の発生量と、負レンズにおける球面収差の発生量が加算され、球面収差が発生しやすくなる。そこで、負レンズGnが配置された領域である領域Y2においても、レンズ保持筒と外装筒が空気間隔を隔てて配置されていることが好ましい。負レンズGnの物体側のレンズ面の有効径をEDnとしたとき、第1の面と第4の面の間の領域におけるレンズ保持筒と外装筒の空気間隔の最大値を0.2×EDnより小さくしている。これにより、レンズ装置の径方向の大型化を回避しながら、負レンズGnに伝えられる熱量を効果的に低減させることができる。
さらに、色収差を良好に補正するためには、負レンズGnの像側に隣接して、低分散の材料から形成された正レンズGp2を配置することが好ましい。低分散の材料の中には温度係数τが負となるものが含まれるため、正レンズGp2が配置された領域である領域Y3においても、レンズ保持筒と外装筒が空気間隔を隔てて配置されていることが好ましい。正レンズGp2の物体側のレンズ面の有効径をEDp2としたとき、第1の面と第6の面の間の領域におけるレンズ保持筒と外装筒の空気間隔の最大値を0.2×EDp2より小さくしている。これにより、レンズ装置の径方向の大型化を回避しながら、正レンズGp2に伝えられる熱量を効果的に低減させることができる。
なお、第1の接触領域と第1の面との光軸方向の距離は、第2の接触領域と第2の面との光軸方向の距離よりも長いことが好ましい。ここで、正レンズGpよりも物体側に位置する接触領域A及びCを第1の接触領域、正レンズGpよりも像側に位置する接触領域Bを第2の接触領域とする。物体側に配置されたレンズは有効径が大きくなることから、レンズ装置100の外部からの熱を受けやすい。それゆえ、第1の接触領域と第1の面との光軸方向の距離をできる限り長くすることで、正レンズGpに伝えられる熱量を効果的に低減させることができる。
図3は、レンズ装置100が、図中の上部から太陽光線を受けているときの照射熱の伝達経路を模式的に表している。レンズ装置に含まれるレンズ保持筒や外装筒は、強度が高く、かつ軽量なマグネシウム合金等の金属材料から構成されることが一般的であり、太陽光線等のレンズ装置外部からの熱を受けやすい。照射熱Dは、主に、外装筒により反射される成分、大気中に放熱される成分、外装筒に吸収される成分、接触領域A、接触領域B、接触領域Cから鏡筒内部に流入される成分に分けられる。この中で、鏡筒内部に流入される成分がレンズの温度上昇に大きく寄与する。つまり、レンズ保持筒と外装筒の接触領域を正レンズGpからできる限り遠ざけることにより、正レンズGpの温度変化を効果的に低減させることができる。
接触領域Aにおける照射熱の伝達経路について説明する。接触領域Aを介してレンズ保持筒に伝えられる熱は、図中の矢印A1及びA2で示すように物体側と像側にそれぞれ伝導する。領域Xにおいて外部に熱を拡散しつつ、経路A2により伝導される熱は正レンズGpに伝えられる。
接触領域Bにおいて、第4のレンズ保持筒6は、連結筒5を介して第3の外装筒7と接触している。接触領域Bを介して第4のレンズ保持筒6や連結筒5に伝えられる熱は、図中の矢印B1、B2及びB3で示すように物体側と像側にそれぞれ伝導する。連結筒5に伝えられる熱は経路B3を通り像側に伝導される。第4のレンズ保持筒6に伝えられる熱は、経路B1及びB2を通り、物体側及び像側にそれぞれ伝導する。領域Y2及びZにおいて外部に熱を拡散しつつ、経路B1により伝導される熱は正レンズGpに伝えられる。接触領域Cを介して第4のレンズ保持筒6に伝えられる熱は、図中の矢印C1及びC2で示すように物体側と像側にそれぞれ伝導する。ただし、接触領域Cは正レンズGpから離れた位置に存在するため、経路C2を通り正レンズGpに伝えられる熱量は相対的に小さくなる。
続いて、各実施例のレンズ装置100に含まれる撮影光学系の構成について説明する。各実施例の撮影光学系は、最も物体側に配置されたレンズG1と、レンズG1の像側に配置され、低分散の材料から形成された正レンズGpを含む。また、正レンズGpの像側に隣接して負レンズGnが配置され、負レンズGnの像側に隣接して正レンズGp2が配置されている。さらに、正レンズGp2の像側には、フォーカシングに際して移動するフォーカス群が配置されている。本実施例の撮影光学系は、最も物体側に配置されたレンズの物体側のレンズ面から像面までの光軸上の距離が全系の焦点距離よりも短い、いわゆるテレフォトタイプの光学系である。
図4は、実施例1の光学系のレンズ断面図である。図5は、無限遠に合焦しているときにおける実施例1の光学系の収差図である。図6は、実施例2の光学系のレンズ断面図である。図7は、無限遠に合焦しているときにおける実施例2の光学系の収差図である。図8は、実施例3の光学系のレンズ断面図である。図9は、無限遠に合焦しているときにおける実施例3の光学系の収差図である。図10は、実施例4の光学系のレンズ断面図である。図11は、無限遠に合焦しているときにおける実施例4の光学系の収差図である。図12は、実施例5の光学系のレンズ断面図である。図13は、無限遠に合焦しているときにおける実施例5の光学系の収差図である。
図14は、本実施例の光学系を備える撮像装置の要部概略図である。各実施例の光学系はビデオカメラやデジタルカメラ、銀塩フィルムカメラ、テレビカメラ等の撮像装置に用いられる撮影レンズ系である。レンズ断面図において左方が物体側(前方)で、右方が像側(後方)である。
各実施例においてIPは像面であり、ビデオカメラやデジタルカメラの撮像光学系として光学系を使用する際には、像面IPはCCDセンサやCMOSセンサといった固体撮像素子(光電変換素子)に相当する。銀塩フィルムカメラの撮像光学系として本実施例の光学系を使用する際には、像面IPはフィルム面に相当する。SPは開口絞りである。
球面収差図においてFnoはFナンバーであり、d線(波長587.6nm)、g線(波長435.8nm)に対する球面収差を示している。非点収差図においてΔSはサジタル像面における非点収差量、ΔMはメリディオナル像面における非点収差量を示している。歪曲収差はd線について示している。色収差図ではg線における色収差を示している。ωは撮像半画角である。
各実施例のレンズ装置では、有効径が大きいレンズが温度変化の影響を受けやすいことに着目し、レンズG1や正レンズGpの材料や、撮影光学系を保持する保持機構の構成を適切に設定している。具体的には、正レンズGpに対して外部からの熱が伝わりにくくなるように、正レンズGpの保持部材と、この保持部材を収容する外装部材とを空気間隔を隔てて配置している。
また、各実施例のレンズ装置はテレフォトタイプの撮影光学系を含むことを想定しており、温度変化による撮影光学系の光学特性の変化を低減させるとともに、撮影光学系の色収差を低減させることも重要である。
ここで、光学系における色収差の補正に関連するパラメータとして、アッベ数νd、部分分散比θgFが知られている。g線(波長435.8nm)、F線(486.1nm)、C線(656.3nm)、d線(587.6nm)に対する材料の屈折率をそれぞれNg、NF、NC、Ndとするとき、アッベ数νd、部分分散比θgFはそれぞれ、
νd=(Nd−1)/(NF−NC)
θgF=(Ng−NF)/(NF−NC)
で表される。
全体として正の屈折力を有する光学系において、正レンズの材料としてアッベ数が大きい材料(低分散の材料)を用いることで、1次の色収差の発生量を低減させることができる。本実施例では、低分散の材料から形成された正レンズGpを配置することにより、1次の色収差を効果的に低減させている。
次に、レンズに用いられる材料の異常分散性について説明する。
ΔθgF=θgF−(0.6438−0.001682×νd) … (A)
としたとき、多くの材料で式(A)の数値はゼロ近傍の値となる。式(A)の数値がゼロから離れるほど、異常分散性の高い材料となる。
全体として正の屈折力を有する光学系において、正レンズの材料として式(A)の値が大きくなる材料を用いることで、色収差の2次スペクトルを低減させることができる。
以上説明したように、式(A)の値が大きく、かつ低分散の材料から形成された正レンズをできる限り物体側に配置することで、1次の色収差や2次スペクトルを効果的に低減させることができる。これは、物体側に配置されたレンズは有効径が大きくなり、軸外光線及び軸上光線の入射高が高くなるためである。
一般に、式(A)の値が大きく、かつ低分散の材料は温度係数が負の値となり、上述したように、撮影光学系における球面収差が多く発生しやすい。そこで、本実施例では、低分散の材料から形成された正レンズGpの温度変化を低減させるように、正レンズGpの保持機構を適切な構成としている。
正レンズGpの材料のアッベ数をνdpとしたとき、各実施例のレンズ装置は、以下の条件式(1)を満足している。
80.0<νdp…(1)
条件式(1)を満足するように、正レンズGpの材料を適切に設定することで、1次の色収差を効果的に低減させることができる。正レンズGpの材料として条件式(1)の下限値を下回る材料を用いると、1次の色収差を十分に低減させることが困難になるため好ましくない。
なお、各実施例において、好ましくは条件式(1)の数値範囲を次のように設定するのが良い。
85.0<νdp…(1a)
また、さらに好ましくは、条件式(1)の数値範囲を次のように設定するのが良い。
90.0<νdp…(1b)
また、各実施例において、次の条件式のうち1つ以上を満足することがより好ましい。
−2.0×10−5<τp<0…(2)
0.15<fp/f<0.60…(3)
ここで、正レンズGpの材料の温度係数をτp、光学系全系の焦点距離をf、正レンズGpの焦点距離をfpとする。
条件式(2)は、正レンズGpの材料の温度係数τpを規定した条件式である。条件式(2)は、温度係数τpが負の値であることを示している。条件式(2)の下限値を下回ると、正レンズGpの材料の温度係数の絶対値が大きくなり過ぎて、温度変化に対する正レンズGpの屈折率の変化量が大きくなる。その結果、球面収差が多く発生し、光学系全体において球面収差を低減させることが困難になるため好ましくない。
条件式(3)は、正レンズGpの焦点距離fpと光学系全系の焦点距離fの比を規定した条件式である。条件式(3)の下限値を下回ってレンズGpの焦点距離fpが短くなると、正レンズGpの屈折力が強くなり過ぎる。その結果、温度変化に対する正レンズGpの光学特性の変化が大きくなり、光学系全体として温度変化に対する球面収差の変化量が大きくなるため好ましくない。条件式(3)の上限値を上回って正レンズGpの焦点距離fpが長くなると、正レンズGpの屈折力が弱くなり過ぎる。その結果、正レンズと負レンズによる1次の色収差の補正バランスが崩れて、光学系全体として1次の色収差を低減させることが困難になるため好ましくない。
なお、好ましくは、条件式(2)及び(3)の数値範囲を次のように設定するのが良い。
−1.5×10−5<τp<0…(2a)
0.20<fp/f<0.55…(3a)
さらに好ましくは、条件式(2)及び(3)の数値範囲を次のように設定するのが良い。
−1.2×10−5<τp<0…(2b)
0.25<fp/f<0.50…(3b)
また、光学系全体の色収差の補正を考慮すると、正レンズGpの近くに負レンズGnを配置することが好ましい。正レンズGpと負レンズGnにより色収差をバランス良く補正することで、光学系全体としての色収差を低減させることができる。なお、色収差補正の観点からは、負レンズGnを正レンズGpに隣接した位置に配置することが好ましい。
各実施例において、次の条件式のうち1つ以上を満足することがより好ましい。
0<τn<1.0×10−6…(4)
20.0<νdn<45.0…(5)
0.07<−fn/f<0.30…(6)
ここで、負レンズGnの材料の温度係数をτn、アッベ数をνdn、負レンズGnの焦点距離をfnとする。
条件式(4)は、負レンズGnの材料の温度係数τnを規定した条件式である。条件式(4)は、温度係数τnが正の値であることを示している。負レンズGnの材料として、できる限り温度係数の絶対値が小さい材料を用いることで、温度変化に対する負レンズGnの屈折率の変化量を低減して光学特性の変化を小さくすることができる。負レンズGnの材料として、条件式(4)の上限値を上回る材料を用いると、温度変化に対する負レンズGnの屈折率の変化量が大きくなり、光学系全体において球面収差を低減させることが困難になるため好ましくない。
条件式(5)は、負レンズGnの材料のアッベ数νdnを規定した条件式である。条件式(5)を満足するように、負レンズGnの材料を適切に設定することで、1次の色収差を効果的に補正することができる。負レンズGnの材料として条件式(5)の下限値を下回る材料を用いると、1次の色収差が過剰に補正されてしまうため好ましくない。負レンズGnの材料として条件式(5)の上限値を上回る材料を用いると、1次の色収差を十分に補正することが困難になるため好ましくない。
条件式(6)は、負レンズGnの焦点距離fnと光学系全系の焦点距離fの比を規定した条件式である。条件式(6)の下限値を下回ってレンズGnの焦点距離fnが短くなると、負レンズGnの屈折力が強くなり過ぎる。その結果、温度変化に対する負レンズGnの光学特性の変化が大きくなり、光学系全体として温度変化に対する球面収差の変化量が大きくなるため好ましくない。条件式(6)の上限値を上回って負レンズGnの焦点距離fnが長くなると、負レンズGnの屈折力が弱くなり過ぎる。その結果、正レンズと負レンズによる1次の色収差の補正バランスが崩れて、光学系全体として1次の色収差を低減させることが困難になるため好ましくない。
なお、好ましくは、条件式(4)〜(6)の数値範囲を次のように設定するのが良い。
0<τn<0.9×10−6…(4a)
22.0<νdn<46.0…(5a)
0.08<−fn/f<0.25…(6a)
さらに好ましくは、条件式(4)〜(6)の数値範囲を次のように設定するのが良い。
0<τn<0.8×10−6…(4b)
24.0<νdn<28.0…(5b)
0.10<−fn/f<0.22…(6b)
さらに、負レンズGnの像側に隣接して配置された正レンズGp2の材料の屈折率に関する温度係数をτp2としたとき、以下の条件式を満足することが好ましい。
−2.0×10−5<τp2<0…(7)
条件式(7)は、正レンズGp2の材料の温度係数τp2を規定した条件式である。条件式(7)は、温度係数τp2が負の値であることを示している。条件式(7)の下限値を下回ると、正レンズGp2の材料の温度係数の絶対値が大きくなり過ぎて、温度変化に対する正レンズGp2の屈折率の変化量が大きくなる。その結果、球面収差が多く発生し、光学系全体において球面収差を低減させることが困難になるため好ましくない。
なお、好ましくは、条件式(7)の数値範囲を次のように設定するのが良い。
−1.5×10−5<τp2<0…(7a)
さらに好ましくは、条件式(7)の数値範囲を次のように設定するのが良い。
−1.2×10−5<τp2<0…(7a)
また、最も物体側に配置されたレンズG1の材料の温度係数をτ1、レンズG1の焦点距離をf1、レンズG1と正レンズGpとの光軸上の距離をD1p、光学系の最も物体側のレンズ面から像面までの光軸上の距離をLDとして、
−1.0×10−6<τ1<1.0×10−6…(8)
0.30<|f1/f|<1.00…(9)
0.17<D1p/LD<0.50…(10)
なる条件式を満足することが好ましい。
条件式(8)は、レンズG1の材料の温度係数τ1を規定した条件式である。レンズG1は光学系の中で最も物体側に配置されたレンズであり、レンズG1の有効径は大きくなりやすい。そのため、レンズG1は、レンズ装置の外部からの熱を受けやすく、レンズG1の温度変化は大きくなる。レンズG1の材料として、できる限り温度係数の絶対値が小さい材料を用いることで、レンズG1の温度変化を低減して光学特性の変化を小さくすることができる。レンズG1の材料として、条件式(8)の上限値を上回る材料、または条件式(8)の下限値を下回る材料を用いると、レンズG1の温度変化が大きくなり、光学系全体において球面収差を低減させることが困難になるため好ましくない。
条件式(9)は、レンズG1の焦点距離f1と光学系全系の焦点距離fの比を規定した条件式である。条件式(9)の下限値を下回ってレンズG1の焦点距離f1が短くなると、レンズG1の屈折力が強くなり過ぎる。その結果、温度変化に対するレンズG1の光学特性の変化が大きくなり、光学系全体として温度変化に対する球面収差の変化量が大きくなるため好ましくない。条件式(9)の上限値を上回ってレンズG1の焦点距離f1が長くなると、レンズG1の屈折力が弱くなり過ぎる。その結果、正レンズと負レンズによる1次の色収差の補正バランスが崩れて、光学系全体として1次の色収差を低減させることが困難になるため好ましくない。
条件式(10)は、レンズG1と正レンズGpとの光軸上の距離D1pと、光学系の最も物体側のレンズ面から像面までの光軸上の距離LDの比を規定した条件式である。条件式(10)の下限値を下回って距離D1pが短くなると、正レンズGpの有効径が大きくなり、正レンズGpの保持部材と外装部材との距離が近くなる。その結果、正レンズGpに加わる熱量が多くなり、正レンズGpの温度変化が大きくなって正レンズGpの光学特性の変化量が大きくなるため好ましくない。条件式(10)の上限値を上回って距離D1pが長くなると、正レンズGpに入射する軸上光線の高さが低くなる。結果として正レンズと負レンズによる1次の色収差の補正バランスが崩れて、光学系全体として1次の色収差を低減させることが困難になるため好ましくない。
なお、好ましくは、条件式(8)〜(10)の数値範囲を次のように設定するのが良い。
−0.9×10−6<τ1<0.9×10−6…(8a)
0.40<|f1/f|<0.90…(9a)
0.20<D1p/LD<0.45…(10a)
さらに好ましくは、条件式(8)〜(10)の数値範囲を次のように設定するのが良い。
−0.8×10−6<τ1<0.8×10−6…(8b)
0.45<|f1/f|<0.88…(9b)
0.22<D1p/LD<0.40…(10b)
次に、本発明の実施例1から5にそれぞれ対応する数値実施例1から5を示す。各数値実施例において、iは物体側からの光学面の順序を示す。riは第i番目の光学面(第i面)の曲率半径、diは第i面と第i+1面との間の間隔、ndiとνdiはそれぞれd線に対する第i番目の光学部材の材料の屈折率、アッベ数を示す。
各実施例において、バックフォーカス(BF)は、光学系の最も像側の面から像面までの距離を、空気換算長により表したものである。また、各数値実施例における上述した条件式との対応を表1に示す。表1において、ΔθgFiは、θgFi−(0.6438−0.001682×νdi)の数値を示している。
[数値実施例1]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 150.642 16.15 1.59270 35.3 135.36
2 730.042 100.00 134.20
3 107.703 14.79 1.43387 95.1 84.27
4 -328.442 0.27 82.15
5 -318.403 3.00 1.85478 24.8 81.94
6 87.265 3.08 76.51
7 88.737 12.63 1.43387 95.1 76.87
8 -1026.629 35.00 76.22
9 68.568 6.10 1.89286 20.4 62.07
10 127.179 5.00 60.58
11 68.368 2.30 1.65412 39.7 55.04
12 43.418 1.15 51.09
13 48.830 7.97 1.43387 95.1 51.07
14 133.424 7.57 49.03
15(絞り) ∞ 5.89 44.73
16 -3151.717 1.87 1.91082 35.3 40.00
17 61.271 30.34 38.04
18 97.234 1.76 1.92286 20.9 33.23
19 63.011 9.17 1.56732 42.8 32.60
20 -96.758 1.07 33.13
21 110.488 4.14 1.85025 30.1 32.94
22 -106.157 1.44 1.59522 67.7 32.67
23 36.770 5.26 31.17
24 -77.293 1.47 1.72916 54.7 31.20
25 75.820 4.11 32.49
26 89.505 10.00 1.64769 33.8 36.21
27 -216.973 0.15 38.52
28 77.954 12.44 1.73800 32.3 39.99
29 -58.563 2.00 1.80809 22.8 39.98
30 ∞ 3.00 40.13
31 ∞ 2.20 1.51633 64.1 42.00
32 ∞ 60.70 42.00
像面 ∞

焦点距離 392.55
Fナンバー 2.90
半画角 3.15
像高 21.64
レンズ全長 372.00
BF 60.70

入射瞳位置 532.27
射出瞳位置 -109.30
前側主点位置 18.38
後側主点位置 -331.85

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 316.96
2 3 188.88
3 5 -79.86
4 7 188.90
5 9 158.84
6 11 -188.77
7 13 172.59
8 16 -65.97
9 18 -198.89
10 19 68.69
11 21 64.24
12 22 -45.71
13 24 -52.28
14 26 99.10
15 28 47.14
16 29 -72.47
[数値実施例2]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 99.464 14.87 1.59270 35.3 101.04
2 456.909 64.58 99.29
3 80.681 11.90 1.43387 95.1 62.00
4 -167.967 0.15 60.11
5 -166.869 2.30 1.85478 24.8 59.92
6 51.072 0.15 54.95
7 50.726 11.60 1.43387 95.1 55.04
8 -770.506 10.68 54.62
9 59.715 3.81 1.89286 20.4 50.66
10 74.063 8.36 49.33
11 58.185 2.00 1.65412 39.7 45.60
12 45.596 1.04 43.86
13 51.918 6.42 1.90366 31.3 43.79
14 206.154 3.00 42.24
15(絞り) ∞ 2.91 40.40
16 2015.159 1.90 1.91082 35.3 37.51
17 32.641 3.50 1.84666 23.8 34.33
18 43.038 17.66 33.42
19 64.610 5.62 1.49700 81.5 31.81
20 -78.046 1.00 31.84
21 469.814 3.84 1.85478 24.8 30.43
22 -64.210 1.50 1.60311 60.6 30.18
23 33.512 7.59 28.87
24 -47.827 1.50 1.60311 60.6 29.44
25 93.980 2.80 31.60
26 77.014 6.40 1.59551 39.2 36.97
27 -82.425 0.42 37.69
28 108.793 10.03 1.85478 24.8 38.99
29 -32.591 2.00 1.89286 20.4 38.97
30 1236.437 0.19 39.14
31 ∞ 2.20 1.51633 64.1 40.00
32 ∞ 62.03 40.00
像面 ∞

焦点距離 292.46
Fナンバー 2.90
半画角 4.23
像高 21.64
レンズ全長 273.98
BF 62.03

入射瞳位置 301.22
射出瞳位置 -71.11
前側主点位置 -48.75
後側主点位置 -230.43

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 211.24
2 3 127.46
3 5 -45.53
4 7 110.16
5 9 306.80
6 11 -343.79
7 13 75.30
8 16 -36.44
9 17 138.24
10 19 72.07
11 21 66.31
12 22 -36.30
13 24 -52.35
14 26 67.87
15 28 30.33
16 29 -35.54
[数値実施例3]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 178.783 15.20 1.59270 35.3 135.31
2 1415.744 124.89 134.26
3 108.327 15.15 1.43387 95.1 78.98
4 -192.136 0.15 76.97
5 -197.207 3.00 1.85478 24.8 76.67
6 76.176 0.15 71.84
7 73.738 12.64 1.43387 95.1 72.03
8 13386.147 11.63 71.67
9 86.704 5.89 1.89286 20.4 68.81
10 159.733 33.10 67.66
11 69.154 2.30 1.65412 39.7 49.89
12 45.945 1.53 47.30
13 55.402 8.24 1.66672 48.3 47.22
14 2426.623 3.00 45.60
15(絞り) ∞ 2.00 42.92
16 174.740 2.00 1.90366 31.3 40.00
17 37.347 4.13 1.49700 81.5 36.73
18 52.890 15.51 35.68
19 87.342 4.14 1.84666 23.8 31.49
20 403.419 1.07 31.05
21 95.943 4.24 1.85478 24.8 32.55
22 -94.709 1.50 1.76385 48.5 32.10
23 38.328 6.23 30.47
24 -80.394 1.50 1.76385 48.5 30.84
25 109.369 3.26 32.09
26 72.385 12.53 1.67300 38.1 34.59
27 -32.147 1.70 1.59522 67.7 35.84
28 -300.120 0.15 37.16
29 144.097 9.42 1.85478 24.8 37.64
30 -34.206 2.00 1.89286 20.4 37.67
31 1892.910 0.16 37.94
32 ∞ 2.20 1.51633 64.1 40.00
33 ∞ 61.34 40.00
像面 ∞

焦点距離 392.56
Fナンバー 2.90
半画角 3.15
像高 21.64
レンズ全長 371.98
BF 61.34

入射瞳位置 626.88
射出瞳位置 -65.09
前側主点位置 -199.43
後側主点位置 -331.22

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 343.67
2 3 162.13
3 5 -63.96
4 7 170.85
5 9 204.61
6 11 -217.83
7 13 84.92
8 16 -52.93
9 17 234.98
10 19 130.88
11 21 56.34
12 22 -35.55
13 24 -60.45
14 26 34.75
15 27 -60.63
16 29 33.15
17 30 -37.61
[数値実施例4]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 163.339 13.35 1.59270 35.3 120.06
2 943.811 144.80 118.94
3 104.653 12.00 1.43387 95.1 61.40
4 -116.617 0.15 59.82
5 -117.086 2.30 1.85478 24.8 59.62
6 80.844 0.15 57.15
7 77.117 12.13 1.43387 95.1 57.26
8 -114.243 0.15 57.03
9 95.689 3.57 1.89286 20.4 54.37
10 129.498 4.81 53.26
11 -174.822 2.00 1.48749 70.2 53.26
12 146.631 43.95 51.87
13 107.088 10.02 1.64769 33.8 49.80
14 -72.534 2.20 1.58913 61.1 49.14
15 -4440.551 2.95 47.39
16(絞り) ∞ 8.01 40.94
17 702.560 1.90 1.84666 23.8 36.97
18 47.597 7.46 1.61340 44.3 35.58
19 -126.474 19.15 35.02
20 122.013 3.76 1.84666 23.8 26.80
21 -71.635 1.40 1.76385 48.5 26.39
22 34.538 6.95 25.37
23 -64.820 1.40 1.76385 48.5 26.15
24 90.115 2.28 27.35
25 139.671 9.08 1.73800 32.3 29.11
26 -21.978 1.70 1.76385 48.5 30.01
27 -232.122 0.96 32.79
28 78.499 8.15 1.73800 32.3 34.89
29 -47.550 1.90 1.89286 20.4 35.24
30 -127.714 9.43 35.96
31 ∞ 2.20 1.51633 64.1 40.00
32 ∞ 71.62 40.00
像面 ∞

焦点距離 488.82
Fナンバー 4.10
半画角 2.53
像高 21.64
レンズ全長 411.90
BF 71.62

入射瞳位置 760.74
射出瞳位置 -81.18
前側主点位置 -314.21
後側主点位置 -417.20

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 331.15
2 3 129.25
3 5 -55.65
4 7 108.19
5 9 391.00
6 11 -163.25
7 13 68.26
8 14 -125.19
9 17 -60.38
10 18 57.31
11 20 53.79
12 21 -30.33
13 23 -49.16
14 25 26.36
15 26 -31.89
16 28 41.26
17 29 -85.80
[数値実施例5]
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 168.552 14.91 1.59270 35.3 133.65
2 853.592 122.18 132.49
3 148.612 11.95 1.43387 95.1 81.00
4 -254.303 0.15 79.55
5 -257.480 3.20 1.85478 24.8 79.38
6 141.530 0.15 76.27
7 127.364 12.78 1.43387 95.1 76.25
8 -174.232 0.15 75.68
9 577.170 3.41 1.89286 20.4 72.87
10 4707.875 3.60 72.09
11 -190.967 3.00 1.80400 46.6 72.07
12 1388.400 88.70 71.03
13 145.654 7.22 1.59551 39.2 58.51
14 -226.906 2.80 1.67790 55.3 57.84
15 984.208 3.28 56.57
16(絞り) ∞ 63.32 45.47
17 -414.599 1.20 1.76385 48.5 20.91
18 29.784 4.80 1.54814 45.8 20.45
19 -119.234 2.00 20.87
20 99.170 3.22 1.78472 25.7 25.23
21 -62.702 1.30 1.76385 48.5 25.08
22 48.094 3.54 24.53
23 -80.964 1.30 1.76385 48.5 24.69
24 140.808 1.27 25.34
25 57.182 13.30 1.67300 38.1 24.00
26 -35.514 1.30 1.59522 67.7 25.49
27 74.378 17.60 26.08
28 112.883 7.02 1.65412 39.7 33.62
29 -43.326 1.70 1.89286 20.4 33.92
30 -99.977 11.95 34.71
31 ∞ 2.20 1.51633 64.1 40.00
32 ∞ 71.54 40.00
像面 ∞

焦点距離 778.70
Fナンバー 5.83
半画角 1.59
像高 21.64
レンズ全長 486.03
BF 71.54

入射瞳位置 834.02
射出瞳位置 -145.46
前側主点位置 -1181.64
後側主点位置 -707.16

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 351.50
2 3 218.15
3 5 -106.45
4 7 171.79
5 9 736.46
6 11 -208.62
7 13 150.05
8 14 -271.75
9 17 -36.34
10 18 43.98
11 20 49.38
12 21 -35.45
13 23 -67.13
14 25 34.55
15 26 -40.21
16 28 48.73
17 29 -86.87
Figure 0006701150
次に、本発明の光学系を撮像光学系として用いたデジタルスチルカメラ(撮像装置)の実施例について、図14を用いて説明する。図14において、10はカメラ本体、11は実施例1乃至5で説明したいずれかの光学系によって構成された撮影光学系である。12はカメラ本体に内蔵され、撮影光学系11によって形成された被写体像を受光するCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)である。
Gp 正レンズGp
6 第4のレンズ保持部材
8 第2の外装部材
7 第3の外装部材

Claims (27)

  1. 最も物体側に配置されたレンズG1と、前記レンズG1像側に隣接して配置された正レンズGpと、前記正レンズGpの像側に隣接して配置された負レンズGnと、を含む光学系を有するレンズ装置であって、
    前記正レンズGpを保持する保持部材と、該保持部材と結合され、前記保持部材を収容する外装部材を含み、
    前記正レンズGpの材料の屈折率に関する温度係数は負の値であり、
    前記レンズG1の材料の屈折率に関する温度係数をτ1としたとき、
    −1.0×10−6<τ1<1.0×10−6
    なる条件式を満足し、
    前記正レンズGpの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第1の面、前記正レンズGpの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第2の面としたとき、前記第1の面と前記第2の面の間の領域において前記保持部材と前記外装部材は間隔を隔てて配置されており、
    前記負レンズGnの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第3の面、前記負レンズGnの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第4の面としたとき、前記第3の面と前記第4の面の間の領域において前記保持部材と前記外装部材は間隔を隔てて配置されていることを特徴とするレンズ装置。
  2. 最も物体側に配置されたレンズG1と、前記レンズG1像側に隣接して配置された正レンズGpと、前記正レンズGpの像側に隣接して配置された負レンズGnと、を含む光学系を有するレンズ装置であって、
    前記正レンズGpを保持する保持部材と、該保持部材と結合され、前記保持部材を収容する外装部材を含み、
    前記正レンズGpの材料のアッベ数をνdp、前記レンズG1の材料の屈折率に関する温度係数をτ1としたとき、
    80.0<νdp
    −1.0×10−6<τ1<1.0×10−6
    なる条件式を満足し、
    前記正レンズGpの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第1の面、前記正レンズGpの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第2の面としたとき、前記第1の面と前記第2の面の間の領域において前記保持部材と前記外装部材は間隔を隔てて配置されており、
    前記負レンズGnの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第3の面、前記負レンズGnの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第4の面としたとき、前記第3の面と前記第4の面の間の領域において前記保持部材と前記外装部材は間隔を隔てて配置されていることを特徴とするレンズ装置。
  3. 前記レンズG1と前記正レンズGpの間に、前記保持部材と前記外装部材が接触する第1の接触領域を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ装置。
  4. 前記第2の面よりも像側に、前記保持部材と、前記外装部材とが接触する第2の接触領域を含むことを特徴とする請求項3に記載のレンズ装置。
  5. 前記第1の接触領域と前記第1の面との光軸方向の距離は、前記第2の接触領域と前記第2の面との光軸方向の距離よりも長いことを特徴とする請求項4に記載のレンズ装置。
  6. 前記レンズG1の焦点距離をf1、前記光学系の焦点距離をfとしたとき、
    0.30<|f1/f|<1.00
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のレンズ装置。
  7. 前記レンズG1と前記正レンズGpの光軸上の距離をD1p、前記光学系の最も物体側のレンズ面から像面までの光軸上の距離をLDとしたとき、
    0.17<D1p/LD<0.50
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のレンズ装置。
  8. 前記正レンズGpの材料の屈折率に関する温度係数をτpとしたとき、
    −2.0×10−5<τp<0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のレンズ装置。
  9. 前記正レンズGpの焦点距離をfp、前記光学系の焦点距離をfとしたとき、
    0.15<fp/f<0.60
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のレンズ装置。
  10. 前記正レンズGpの物体側のレンズ面の有効径をEDpとしたとき、前記第1の面と前記第2の面の間の領域における前記保持部材と前記外装部材の間隔の最大値は、0.2×EDpよりも小さいことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のレンズ装置。
  11. 前記負レンズGnは、前記正レンズGpの像側に隣接して配置されていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のレンズ装置。
  12. 前記負レンズGnの物体側のレンズ面の有効径をEDnとしたとき、前記第1の面と前記第4の面の間の領域における前記保持部材と前記外装部材の間隔の最大値は、0.2×EDnよりも小さいことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のレンズ装置。
  13. 前記負レンズGnの材料の屈折率に関する温度係数は正の値であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のレンズ装置。
  14. 前記負レンズGnの材料のアッベ数をνdnとしたとき、
    20.0<νdn<45.0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のレンズ装置。
  15. 前記負レンズGnの焦点距離をfn、前記光学系の焦点距離をfとしたとき、
    0.07<−fn/f<0.30
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のレンズ装置。
  16. 前記正レンズGpの像側には、屈折率に関する温度係数が負である材料からなる正レンズGp2が配置されていることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載のレンズ装置。
  17. 前記正レンズGp2は、前記保持部材により保持されており、前記正レンズGp2の物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第5の面、前記正レンズGp2の像側のレンズ面の中において像側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第6の面としたとき、前記第5の面と前記第6の面の間の領域において前記保持部材と前記外装部材は間隔を隔てて配置されていることを特徴とする請求項16に記載のレンズ装置。
  18. 前記正レンズGp2の物体側のレンズ面の有効径をEDp2としたとき、前記第1の面と前記第6の面の間の領域における前記保持部材と前記外装部材の間隔の最大値は、0.2×EDp2よりも小さいことを特徴とする請求項17に記載のレンズ装置。
  19. 前記正レンズGp2の材料の屈折率に関する温度係数をτp2としたとき、
    −2.0×10−5<τp2<0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項16乃至18のいずれか1項に記載のレンズ装置。
  20. 前記外装部材は金属材料から形成されることを特徴とする請求項1乃至19のいずれか1項に記載のレンズ装置。
  21. 前記保持部材は金属材料から形成されることを特徴とする請求項1乃至20のいずれか1項に記載のレンズ装置。
  22. 前記第1の面と前記第2の面の間の領域において、前記保持部材と前記外装部材は空気層によって隔てられており、
    前記第3の面と前記第4の面の間の領域において、前記保持部材と前記外装部材は空気層によって隔てられていることを特徴とする請求項1乃至21のいずれか1項に記載のレンズ装置。
  23. 最も物体側に配置されたレンズG1と、前記レンズG1よりも像側に配置された正レンズGpと、前記正レンズGpに隣接して配置された負レンズGnと、を含む光学系を有するレンズ装置であって、
    前記正レンズGpを保持する保持部材と、該保持部材と結合され、前記保持部材を収容する外装部材を含み、
    前記正レンズGpの材料の屈折率に関する温度係数は負の値であり、
    前記レンズG1の材料の屈折率に関する温度係数をτ1としたとき、
    −1.0×10 −6 <τ1<1.0×10 −6
    なる条件式を満足し、
    前記正レンズGpの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第1の面、前記正レンズGpの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第2の面としたとき、前記第1の面と前記第2の面の間の領域において前記保持部材と前記外装部材は間隔を隔てて配置されており、
    前記負レンズGnの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第3の面、前記負レンズGnの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第4の面としたとき、前記第3の面と前記第4の面の間の領域において前記保持部材と前記外装部材は間隔を隔てて配置されており、
    前記レンズG1と前記正レンズGpの間に、前記保持部材と前記外装部材が接触する第1の接触領域を含むことを特徴とするレンズ装置。
  24. 最も物体側に配置されたレンズG1と、前記レンズG1よりも像側に配置された正レンズGpと、前記正レンズGpに隣接して配置された負レンズGnと、を含む光学系を有するレンズ装置であって、
    前記正レンズGpを保持する保持部材と、該保持部材と結合され、前記保持部材を収容する外装部材を含み、
    前記正レンズGpの材料のアッベ数をνdp、前記レンズG1の材料の屈折率に関する温度係数をτ1としたとき、
    80.0<νdp
    −1.0×10 −6 <τ1<1.0×10 −6
    なる条件式を満足し、
    前記正レンズGpの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第1の面、前記正レンズGpの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第2の面としたとき、前記第1の面と前記第2の面の間の領域において前記保持部材と前記外装部材は間隔を隔てて配置されており、
    前記負レンズGnの物体側のレンズ面において最も物体側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第3の面、前記負レンズGnの像側のレンズ面において最も像側に位置する点を通り前記光学系の光軸に垂直な面を第4の面としたとき、前記第3の面と前記第4の面の間の領域において前記保持部材と前記外装部材は間隔を隔てて配置されており、
    前記レンズG1と前記正レンズGpの間に、前記保持部材と前記外装部材が接触する第1の接触領域を含むことを特徴とするレンズ装置。
  25. 前記第2の面よりも像側に、前記保持部材と、前記外装部材とが接触する第2の接触領域を含むことを特徴とする請求項23または24に記載のレンズ装置。
  26. 前記第1の接触領域と前記第1の面との光軸方向の距離は、前記第2の接触領域と前記第2の面との光軸方向の距離よりも長いことを特徴とする請求項25に記載のレンズ装置。
  27. 請求項1乃至26のいずれか1項に記載のレンズ装置と、該レンズ装置によって形成される像を受光する撮像素子を有することを特徴とする撮像装置。
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