JP6700273B2 - 雑音モデルに基づくマルチスケール雑音低減による線量増加のシミュレーション - Google Patents

雑音モデルに基づくマルチスケール雑音低減による線量増加のシミュレーション Download PDF

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Description

本発明は、画像処理方法、画像処理機器、コンピュータプログラム要素、及びコンピュータ可読媒体に関する。
デジタル画像処理では、関心のある特定の構造の画像内の画質又は検出可能性を改善するために、幾つかの雑音低減方法が過去に開発されている。2次元画像では雑音振幅が空間周波数と共に増加するので、雑音低減の幾分単純なやり方は画像の平滑化をもたらすローパスフィルタを適用することである。しかし、この方法には微細構造が不鮮明になる不利点がある。非線形ランクフィルタと呼ばれる別の種類のフィルタは、ごま塩雑音を効果的に減らしながら不鮮明効果を著しく減らす。しかしガウス分布雑音では、この種のフィルタリングは、医用撮像又は画像に基づく情報収集に依拠する他の努力分野における診断目的で通常許容できない不所望のアーティファクトを作り出す。更に、所与の雑音低減スキームが画像にどのように作用するのかを利用者が理解することについて、この種のフィルタリングは直感的に使えない場合がある。
従って、上記の欠点の少なくとも幾つかに対処する代替的な雑音低減スキームが当技術分野で求められている可能性がある。
本発明の目的は、更なる実施形態が従属請求項に組み込まれる独立請求項の内容によって解決される。以下で説明される本発明の態様は画像処理機器、コンピュータプログラム要素、及びコンピュータ可読媒体に等しく当てはまることに留意すべきである。
本発明の第1の態様によれば、
X線画像を受信するステップと、
少なくともローパス成分画像及び少なくとも1つの更なる空間周波数成分画像を含む空間周波数成分画像に前記X線画像を分解するステップと、
雑音モデルに基づく期待雑音に対して少なくとも1つの更なる空間周波数成分画像を正規化し、少なくとも1つの正規化済みの空間周波数成分画像を得るステップと、
前記ローパス成分画像及び少なくとも1つの正規化済みの空間周波数成分画像を受信されたX線画像の再構築版へと組み合わせるステップと、
受信されたX線画像の再構築版を出力するステップと
を含む、画像処理方法であって、
組み合わせるステップは、少なくとも1つの正規化済みの空間周波数成分画像の画像信号をそれぞれの画像信号の強さに応じて修正し又は保存するステップを含む、
画像処理方法が提供される。
空間周波数成分画像は、ハイパス成分画像及び少なくとも1つの更なる周波数成分画像を含む。少なくとも1つの更なる周波数成分画像は、少なくとも1つのローパス画像及び任意選択的に1つ又は複数のバンドパス画像を含む。一実施形態によれば、分解がバンドパス画像及びローパス画像の階層が得られる再帰的フィルタスキームによって行われる。
本明細書で提案される正規化ステップは、記録画像内の周波数成分画像信号ごとに構造対雑音の寄与度を定量化することを可能にする。このことは、ひいては周波数成分画像ごとに、雑音に関係する信号を狙って減衰させること及び/又は構造に関係する信号を保存し更には増幅することを可能にする。より詳細には及び一実施形態によれば、組み合わせるステップは、正規化済みの空間周波数成分画像の少なくとも1つの中の画像信号について、画像信号の強さ又は大きさが画像信号のレンジ内の既定の間隔内にあるのかどうかに応じて前記画像信号を修正し又は保存するステップを含む。「既定の間隔」は、1組の数ではなく単一の数によって定められる閾値等の縮退区間の場合を含み得る。
一実施形態によれば、修正するステップが、減衰ステップ又は増幅ステップの一方を含む。
一実施形態によれば、画像信号を修正し又は保存するステップは、前記画像信号に関数を適用することによって実現され、前記関数は画像信号のレンジで定義される。
一実施形態によれば、前記関数は前記画像信号のレンジにわたって単調増加する。
一実施形態によれば、前記関数が連続微分可能である。つまりこの実施形態では、関数がダンパとして働く領域からプリザーバ又はアンプリファイヤとして働く領域に関数が滑らかに移行する。
一実施形態によれば、画像信号の減衰又は増幅の強さが調節可能であり若しくは可変的である。具体的には、前記強さは利用者によって調節され得る。
一実施形態によれば、雑音モデルが空間周波数成分画像ごとに異なる。つまり、雑音モデルはバンドパス又はハイパスに固有である。
一実施形態によれば、減衰の強さが仮想的なX線量の増加に関係する。このことは、画像がより高い線量で取得されれば実現されている可能性がある雑音低減を「シミュレート」することを可能にする。
本発明の第2の態様によれば、
画像を受信するように構成される入力ポートと、
少なくともローパス成分画像及び少なくとも1つの更なる空間周波数成分画像を含む空間周波数成分画像に前記画像を分解するように構成されるデコンポーザと、
雑音モデルに基づく期待雑音に対して少なくとも1つの更なる空間周波数成分画像を正規化し、少なくとも1つの正規化済みの空間周波数成分画像を得るように構成されるノーマライザと、
前記ローパス成分画像及び前記少なくとも1つの前記正規化済みの空間周波数成分画像を受信された画像の再構築版へと組み合わせるように構成されるコンバイナと、
前記受信された画像の再構築版を出力するように構成される出力ポートと
を含む、画像処理機器であって、
コンバイナは、少なくとも1つの正規化済みの空間周波数成分画像内の画像信号を修正し又は保存するように構成される選択的修正器を含み、修正又は保存はそれぞれの画像信号の強さに依存する、
画像処理機器が提供される。
より詳細には及び一実施形態によれば、コンバイナは、正規化済みの空間周波数成分画像の少なくとも1つの中の画像信号を修正し又は保存するように構成される選択的修正器を含み、修正又は保存は、画像信号の強さが画像信号のレンジ内の既定の間隔内か又は間隔外にあるのかどうかに依存する。
一実施形態によれば、選択的修正器の修正が減衰又は増幅の一方である。
一実施形態によれば、選択的修正器による画像信号の修正又は保存は、選択的修正器が前記画像信号に関数を適用することによって実現され、前記関数は画像信号のレンジで定義される。一実施形態によれば、前記関数は前記画像信号のレンジにわたって単調増加する。
一実施形態によれば、前記関数が連続微分可能である。
一実施形態によれば、画像信号の減衰又は増幅の強さが調節可能である。
一実施形態によれば、入力ポートにおいて受信される画像がX線画像であり、減衰の強さが仮想的なX線量の増加に関係する。
一実施形態によれば、ノーマライザによって使用される雑音モデルが空間周波数成分画像ごとに異なる。
好ましくは診断の質を損なうことなしに、患者に照射される線量を最小限まで減らすことが医用x線撮像における1つの目的である。他方で線量を増やすことは、コントラストを保ちながら雑音を減らす1つのやり方として認識されている。この意味では線量を増やすことは雑音低減アルゴリズムの「黄金律」だと見なされ得る。本方法又は機器はこの考えを利用し、計算効率の良いやり方で線量増加をシミュレートするやり方の原理によって導かれる雑音低減アルゴリズムに到達する。つまり本明細書で提案される雑音低減アルゴリズムは、少なくともコントラストが強い取得済みの解剖学的構造について、X線量の増加が実現するのと同様の雑音低減効果を有する。一実施形態では、提案される機器が、X線量の増加の物理モデリングに関係するパラメータによって雑音低減量を利用者が制御することを可能にする直感的なユーザ対話機能を特徴とする。この線量増加のシミュレートされた効果を実現するために、画像信号の雑音がx線量に応じてモデリングされる。この種のモデリングは、提案される雑音低減方法又は機器が適用される、受信画像を取得するために使用される特定のx線検出器に固有の物理雑音モデルをもたらす。この意味で、この方法及び機器は、雑音モデルに基づく雑音低減による線量増加のシミュレーションについて記載する。
要約すると、本明細書の一実施形態で提案されるのは、雑音に対する線量増加の効果をシミュレートする雑音低減の方法及び機器である。本明細書では、所望の線量増加度が、一実施形態ではこの方法及び機器の調節可能なパラメータである。そのために、雑音がX線量に応じてモデリングされる。かかる雑音モデルは検出器に固有である。雑音低減は、複数の周波数帯へのX線画像の分解に対して行われる。かかる各周波数帯は、モデリングされた周波数帯固有の雑音に基づく雑音に関して正規化される。その効果は、線量増加によって得られるような雑音低減である。
空間周波数画像(ハイパス画像やバンドパス画像等)を「正規化する」ことは、必ずしもありとあらゆる画素が正規化されることを含意しない可能性があるが、殆どの使用シナリオでその操作は網羅的である。但し、一部の又は全ての画像内に記録された画像信号の純粋なサブセットを単に正規化すれば十分である特定の使用シナリオがあり得る。(少なくとも部分的に)正規化された画像を組み合わせる/再構築するときの「修正」又は保存操作についても同様である。この場合も、一部の又は全ての(少なくとも部分的に)正規化された画像内に記録される画像信号の純粋なサブセットを単に検討すれば場合によっては十分であり得る。更に、正規化/修正/保存は、分解の階層レベルの異なるレベル内で様々な程度で適用され得る。例えば或るレベルでは、全ての画像信号が正規化され又は修正若しくは保存が検討されるのに対し、他のレベルでは画像信号の純粋なサブセットだけが正規化され且つ/又は修正若しくは保存が検討される。
次に、本発明の例示的実施形態が以下の図面に関して説明される。
撮像構成を示す。 様々な雑音モデルパラメータを示す。 雑音低減機器のブロック図を示す。 図3の雑音低減機器の様々な段階のより詳細なブロック図を示す。 画像処理方法の流れ図を示す。 雑音低減関数の理想版を示す。 雑音低減関数の別のバージョンを示す。 或る画像のその空間周波数成分画像へのマルチスケール分解及び前記画像の雑音の正規化を示す。 本明細書で提案される雑音低減方法によって得ることができる線量増加の効果を示す。
図1を参照し、x線撮像機器IMAを含む撮像構成100が示されている。撮像機器IMAは、x線源(x線管)XR及びx線感受性検出器DTを含む。必須ではないが好ましくは、検出器はデジタルフラットパネル型のものである。x線源XR及び検出器DTはガントリ(不図示)内で支持される。介入又は診断用のx線システム内で使用されるCアームやUアーム型のx線撮像システム等、x線撮像機器IMAはCTスキャナ又は平面撮像器の1つであり得る。但し、本明細書では他の種類のx線撮像器も考えられる。撮像器IMAの動作は、操作コンソールCSを介して利用者によって又は撮像プロトコルによって制御される。
調査中の検体、例えば人間や動物の患者PATがx線源XRと検出器DTとの間の支持台(不図示)上に配置される。検出器DTの各画素PXについて、この画素において集められるx線量に受信信号が比例する。次いで、個々のアナログ信号が適切な回路、より詳細にはデータ取得システムDASによって獲得される。このDASは、とりわけアナログ信号をデジタル値、即ち最小有効ビット(lsb)単位で測定される数字に変換するアナログ−デジタル(A/D)変換回路を含む。本明細書では、これらのデジタル値が「画素値」又は「画像信号」とも呼ばれる。そのように得られる全てのデジタル値の集合又はアレイがx線画像I=(k,l)を形成し、(k,l)はそれぞれの画素位置のアレイ指標を示す。次いで、画像IがモニタMTに転送されても良く、データベースDB等のメモリ内に記憶されても良く、又は他のやり方で処理され得る。
具体的には、x線画像のデジタル値がグラフィカルレンダラに伝えられ、グラフィカルレンダラはグレー値パレットやカラーパレット等のスケールに従ってデジタル値をマップする。マップされた値は、画面MT上のレンダリングをもたらす適切なグラフィックスソフトウェアによってモニタMTを駆動するために使用される。
必ずしも全ての実施形態ではないが一部の実施形態では、撮像構成100が、それにより画像信号の領域変換又はマッピングが実現され得る変換ユニット又はマッパCONを含み得る。具体的には、x線ビームの減衰は相互作用物質の厚さに指数関数的に依存するので、検出器において獲得されるレジストレーション済みのデジタル値を対数値によって表すことが往々にして便利である。この対数領域内では、信号のコントラストが厚さの違いに比例し、x線量に依存しない。つまり変換器は、レジストレーション又は線形領域から対数領域へとデジタル値を変換するように動作する。線形領域は、検出器によって検出される信号から形成される。この領域内の個々の画像信号の大きさ又は「強さ」は、画素値(k,l)に関連するそれぞれの画素において検出される線量に比例する。線量領域の変換は、例えば様々な画像からのコントラスト情報を例えば対数スケールに従って比較可能なように行われる。或いは、このコントラスト安定化変換のために、所謂「分散安定化変換」が適用され得る。例えばY Dodge in “The Oxford Dictionary of Statistical Terms”, OUP (2003)を参照されたい。この変換後、雑音の分散は信号又は線量に依存しない。領域のマッピング又は変換(従って変換器CON)は任意選択的であり、本明細書で提案される雑音低減機器は、検出器−DAS段階でレジストレーションされる線形領域内のデジタル値に直接作用しても良い。雑音の正規化により、本発明は任意の線量領域に適用され得る。特定の線量領域マッピングでは、線形線量領域(図2参照)の雑音モデル(以下の等式(4)、(5)でより詳細に説明される)がしかるべく変換される。この理由から、図3及び図4の中で説明されるように本発明は他のマルチスケール画像処理ステップと組み合わせられ得る。
x線画像信号は、以下でより詳細に説明される幾つかの要因により雑音によって損なわれることが多々ある。このことは、繊細な構造を確認することを不可能ではないにせよ困難にする場合がある。本明細書で提案されるように、且つこの雑音に対抗するために、撮像構成100は、検出画像(又は該当しない場合は変換画像)に作用して画像の雑音低減版INRを作成する雑音低減モジュールNRを含む。
図3を参照し、本明細書で提案される雑音低減モジュールの幾つかの基本コンポーネントを示すブロック図が示されている。雑音低減モジュールNRは、1つ又は複数の入力ポートIN及び1つ又は複数の出力ポートOUTを含む。雑音低減モジュールは、画像デコンポーザDEC、ノーマライザNOR、信号修正器MOD、及び過去に分解された画像信号を再構築するための再構築ユニットRECONを含む。任意選択的に、シグナリング増強ユニットCEもある。
非常に大雑把な言い方をすれば、処理され又は雑音が減らされる画像Iは入力ポートINにおいて受信される。マルチスケール空間周波数分解モジュールDECは、画像を様々なバンドパス画像B及び対応するローパス画像Lの階層(「ラプラシアン」ピラミッド)へと分解するように動作する。ハイパス成分Hもある。バンドパス成分B(及びハイパス成分H)はまず雑音が正規化され、その後、修正器MODの動作によって選択的に修正され又は再マップされる。修正器MODの構成及びそれぞれの正規化済みのバンドパス(及びハイパス)内の画像信号の強さ/大きさに応じて、画像信号がi)保存(そのため修正されない)若しくは減衰され、ii)保存若しくは増幅され、又はiii)保存、減衰、若しくは増幅されるので(画素単位の)修正操作は選択的である。あり得るMODの構成i)〜iii)のそれぞれにおいて、動作(保存、減衰、増幅)の性質はそれぞれの正規化済みのバンドパス(及びハイパス)画像信号内の画像信号の強さ/大きさに依存する。とりわけ、前記修正は各階層内のローパス成分Lに適用されないが、ローパス成分Lは、信号に依存する雑音情報(例えば標準偏差)を計算してそれぞれの画像信号における局所雑音を定量化し、バンドパス画像及び/又はハイパス画像の正規化操作内でその情報を使用するために使用される。任意選択的に、例えば独国特許第19 849 090号の中で説明されているように、ローパス成分及びMODによって処理されるハイ及び/バンド成分がコントラスト増強段階に伝えられても良い。
一実施形態によれば、この任意選択的なコントラスト増強段階が、局所コントラスト増強コンポーネントCEL及び大域増強コンポーネントCEGを含む。局所コントラスト増強コンポーネントCELはハイパス成分及び/又はバンドパス成分に作用するのに対し、大域増強コンポーネントCEGはローパス成分に作用する。次いで、そのように任意選択的なコントラスト増強後に雑音が減らされた成分がリコンストラクタに伝えられ、リコンストラクタは、そのように修正された周波数成分を反復的に再構築して受信画像の雑音低減版を出力段階OUTにおいて作成するように動作する。
次に図4を参照し、ラプラシアン分解ピラミッド内の所与のレベルiに関する図3の雑音低減モジュールの動作の更なる詳細を説明する。ラプラシアン階層内の任意のレベルiについて以下が当てはまるという理解の下で前記例示的レベル内の操作がこれからより詳細に説明される。
操作ボックスD及びUは、ローパスフィルタリングと組み合わせられたダウンサンプリング演算子及びアップサンプリング演算子をそれぞれ示す(以下の等式(1)〜(3)参照)。操作ボックス「σ」は、とりわけ図5に関して以下でより詳細に説明されるように、様々なレベルi内で使用されるそれぞれの理論上の雑音モデルを示す。階層内の特定のレベルiに関して、現在のレベルiのローパス画像Lにサイズ面でマッチするように、それぞれのより高いレベルのローパス成分Li+1がアップサンプリングされる。次いで、前記レベルiのバンドパス成分Bを作り出すために、アップサンプリングされたローパス画像Li+1がローパス成分Liから減じられる。
次に、(ハイパス成分Hと同様に)現在のレベルBにおけるバンドパス画像内の個々の画素が以下のように処理される。検討されるバンドパス成分B内の画像信号について、ローパス信号に依存する雑音レベルが、ブロック図の中で「σ」として例示的に示される理論上の雑音信号モデルに基づいて計算される。手短に言えば、σブロックは、図5において以下でより詳細に説明されるように上位のバンドパス内の雑音の予測される標準偏差σの計算を表す。雑音レベルは、より高いレベルのアップサンプリングされたローパス画像Li+1の対応する位置において計算される。これが行われ得る理由は、アップサンプリングによって2つの画像が同じ大きさを有し、そのためバンドパス画像Bの画素位置(k,l)がアップサンプリングされたローパス画像Li+1内の同じ画素位置(k,l)に対応するからである。検討される画素位置(k,l)におけるバンドパス信号が、この実施形態では雑音の標準偏差値によって測定される、そのように計算される雑音レベルに対して正規化される。
正規化は、成分B内の前記位置(k,l)におけるそれぞれの画像信号を計算された雑音の標準偏差σで割ることによる画素単位の商を形成し、バンドパス画像内の一部の又はそれぞれの画素位置について個々の局所的なコントラスト対雑音比CNRの値を得ることによって実施され得る。雑音がローパス画像Lから計算されるハイパス画像についても同じことが行われる。そのように得られるそれぞれの局所的なCNR比が修正器MODによって選択的に修正される。修正器は、局所的なコントラスト対雑音比B/σを保存する(更には増幅する)ように、又は一実施形態では雑音低減関数fNRから計算される適切な重みを適用することによってこの値を減衰させるように動作する。手短に言えば、雑音低減関数fNRは雑音を選択的に減らすが、画像内に記録される実構造からの情報信号を保存するためのリマッパとして動作する。構造を表す値を単に保存するのではなく、一実施形態ではこの関数はそれらの構造表現信号を増幅するように動作し得る。次いで、そのように修正された値に計算済みの雑音寄与度(例えば現在のレベルiに関するそれぞれの雑音モデルによる標準偏差σ)が乗じられ、そのように再び重み付けされたバンドパス信号が再構築段階に転送される。任意選択的に、再構築の前にコントラスト増強段階が適用されても良い。前に適用された手続きが各レベル内のバンドパス画像について及びハイパス成分について繰り返され、再構築段階においてそれぞれの画像信号が(ローパス成分と共に)反復的に再構築され、雑音低減画像INRを出力OUTにおいて作り出す。
図4では、(「フィルム」濃度曲線に基づく)大域コントラスト増強段階が最後のローパス画像に適用され、図示されていない。更に、ハイパスHの処理が不図示であり、その理由はかかる処理がダウンサンプリング操作及びアップサンプリング操作がないことを除きバンドパス処理と同様だからである。レベルi内の再構築されたローパスがRで示される。
次に、提案される雑音モジュールNRの動作がより詳細に説明される図5の流れ図を参照する。
ステップS505で、x線画像Iが受信される。
ステップS510で、受信画像に対してマルチスケール分解が行われ、画像を複数の周波数成分画像に分解する。より詳細には、x線画像Iをマルチスケール周波数帯へと分解することによって拡張マルチスケール分解が行われ、マルチスケール周波数帯のそれぞれは特徴的な構造の大きさに対応する。D=↓F、U=F↑をダウンサンプリング及びアップサンプリングの演算子とし、Fはm×m(典型的には5x5又は3x3だが、他の如何なる大きさも考えられる)の二項ローパスフィルタを示し、「↓」及び「↑」はダウンサンプリング及びアップサンプリングの基本演算子をそれぞれ示す。より詳細には、↓は画素を1つおきに除去し、↑は隣接する任意の2つの画素間にゼロを挿入してゼロと原画像信号値との「チェッカボード」を形成する。次に、以下の再帰的分解ルーチンによるハイパスHの分離及びマルチスケールローパスL及びバンドパスBの反復計算によって分解が行われる:
=F
H=I−L
i+1=DL
=L−ULi+1, i=0,...,n−1 (1)
これはレベル、又は「ガウス」及び「ラプラシアン」ピラミッドの階層を定め、i=0は最も高い周波数のレベルを形成する。指数iは単に周波数帯に番号を付けるためのものである。正確な中心周波数(例えば明確にするために1つの数値例を挙げれば2〜4ライン/1ミリメートル等)及び帯域幅は、使用される特定のローパスフィルタFに依存する。
画像Iの対応する標準再帰的再構築が以下のように得られ得る:
=ULi+1+B, i=n−1,...,0
I=H+L (2)
次に、上記で定められた分解により、画像IがハイパスHと、マルチスケールバンドパスBと、最後のローパスLとの和として表わされ得る:
Figure 0006700273
図3〜図5に関してより詳細に説明されるように、雑音低減処理に活用されるのは周波数成分(H、B、及びL)の和としてのこの画像表現である。
但し、本明細書では他の任意のバンドパス分解アルゴリズムも考えられ、上記の分解(3)は一実施形態に過ぎないことが理解されよう。必要とされるのは、バンドパスが「アベレージフリー(average free)」であり((1)内のF又はDの演算が平均化として理解されても良く、H及び各Bについて平均が減じられる)、ガウス階層0...n内の最後のローパスL内の雑音が、最小構造コントラストと比較して取るに足らない最大標準偏差(例えば1lsb未満の標準偏差)を有することである。
ステップS520で、帯域のそれぞれについて正規化済みの空間周波数成分画像を得るために、帯域固有の雑音モデルに対して成分画像が正規化される。同じ手続きがハイパス画像にも適用される。但し、正規化はローパス画像に適用されるとは想定されていない。ローパスコントラスト画像はどちらかと言えば雑音情報を符号化すると考えられる。雑音情報は、それぞれのローパス画像に雑音モデル関数を適用し、バンドパス画像又はハイパス画像の特定の画素の雑音情報を抽出することによって取得される。雑音モデルは、検出器において検出される画像信号に直接適用され得る。但し、検出器の信号はまず別の領域(例えば先に説明された対数領域)に変換されても良く、次いで雑音モデルがしかるべく変換され得る。以下、本明細書で提案されるように使用される雑音モデル及び帯域固有の雑音モデルに関する更なる詳細が示される。
次に雑音モデルの詳細を検討し、(図1において上記で簡潔に言及された)x線検出器DTの出力信号はポアソン分布した光子量に比例する。ポアソン分布では、分散がその平均値に比例する。受け付けられる光子のこの確率的変動は量子雑音と呼ばれる。光子量が多い場合、ポアソン分布は分散がその平均値に等しいガウス分布による近似であり得る。従って、検出器信号に対する量子雑音の寄与の分散は、やはり検出器信号に比例する受信線量に比例する。線形検出器信号と分散との間の比例定数を係数qで示す。検出器信号の分散に対する別の寄与は、検出器の電子部品からの雑音である。この雑音は線量に依存せず、係数eによって示す。検出器の内部構造及びゲインテーブルの不正確さにより、線量に対する二次依存性を有する、検出器信号の分散に対する第3の固定パターン寄与がある。対応する固定パターン係数をfで示す。
従って、線形検出器信号slinでは、検出線量に対する分散の二次多項式の依存性(2nd order polynomial dependency)が得られる。線形信号の標準偏差が以下のように書かれ得る:
Figure 0006700273
この雑音モデル(のパラメータ化された群)が図2に示されている。
量子信号に作用する検出器の点広がり関数により、雑音モデルは空間周波数に依存する。これはハイパス及びバンドパス固有の雑音係数によって表わされ得る:
Figure 0006700273
但し指数i=H;0,...,n−1はハイパス及びバンドパスを示す。つまり、階層i=H;0...nの全体にわたって様々なバンドパス/ハイパス固有の雑音モデルを使用することが本明細書で提案される。
線量領域xに対する任意の線量領域マッピングMについて:
=M(s) (6)、
σ(s)≒M’(s)σ(s)=M’(M−1(s))σ(M−1(s)) (7)、
による小信号に関する線量依存雑音変換が成立し、M’はマッピングMの一次微分である。従って、線形線量領域内の雑音モデルを求めると、他の任意の領域内の雑音を予測することができる。対数線量領域では、
Figure 0006700273
が得られ、dはスケーリング定数を示す。対数線量雑音は、第1の等式を反転させ、第2の等式に線形信号を挿入することによって対数線量信号slogの関数として表され得る。対数線量雑音は、対数線量信号の増加と共に指数関数的に減少することが分かる。
ステップS530で、雑音低減画像INRを計算するために、正規化済みの空間周波数成分画像B、Hがローパス画像Lと組み合わせられる。この組合せ操作は、再帰法(2)、(3)によって上記で概説された再帰的再構築アルゴリズムに基づいて実施され得る。本明細書で提案されるように、一実施形態によれば、画像信号に依存する雑音低減関数fNRを含めることによって再構築公式(3)が適合され、fNRは正規化済みの画像信号の保存又は修正をその信号の強さに応じて引き起こす。より詳細には、原画像Iの分解表現上で定義されるマルチスケール雑音低減が本明細書で提案され:
Figure 0006700273
雑音低減関数fNRは何らかの単調増加関数である。この公式は線量領域から独立している。マルチスケールレベルiでは、次のレベルのアップスケールされたローパスに現在の線量領域の雑音モデルを適用することによって雑音σが計算される:
σ=σ(ULi+1) (11)
つまり、各レベルi及びバンドパスBについて(又はハイパス画像Hについて)、それぞれの画素位置において異なるレベルのアップサンプリングされたローパス画像から(例えばローパスULi+1等のより高いレベルから)画像信号を取り出すことによって正規化に必要な雑音情報が得られる。ここでは、雑音が、平滑化されたバージョンとしてULi+1内にある原画像信号に依存することを活用する。
雑音低減関数fNRは、上記の帯域固有のCNRと見なされ得る、雑音が正規化されたハイパス及びバンドパスに適用されることに留意されたい。これらの帯域固有のCNRでは、均一領域内の雑音の標準偏差が線量に依存せず、1に等しい。オブジェクト境界では、帯域固有のCNRが受信線量の平方根と共に増加する。マルチスケール雑音低減の効果についての説明図が例示画像による図8の中で以下に示されている。
雑音が正規化されたハイパス信号及びバンドパス信号(H/σ及びBi/σのそれぞれ)がゼロ付近に対称的に分布し、オブジェクトは雑音よりも統計的に高信号である。このことは、雑音低減関数fNRに関する以下の要件を含意する:
・ゼロ付近の点の対称性
・単調増加
・「小信号」の減衰(又は抑制)
・大信号の保存又は均一増幅
雑音低減関数の幾つかの特性が表1の中で要約されている。以下の関数はこれらの要件を満たし、雑音低減関数fNRの一例示的実施形態を与える:
Figure 0006700273
但し
Figure 0006700273
が成立し、yは雑音が正規化されたバンド信号である。
単に一実施形態によるこの(12)による関数を使い、構造の雑音低減と保存/増幅との間の滑らかな移行がモデリングされ得る。より詳細には、変曲点yの位置は移行が起こる位置(つまりどの画像信号の大きさにおいて又はどの間隔にわたって移行が起こるのか)を制御し、γは移行の強さ、つまりその移行がどの程度平滑かを制御する。
表1は、雑音低減関数の幾つかの特性を要約し、図6、図7は雑音低減関数をグラフで示す
Figure 0006700273
但し雑音低減関数fNRの各実施形態が必ずしもこれらの全ての特性を満たさない場合があり、一部の実施形態では関数が前記特性の単に1つ又は幾つかを満たせば十分であり得る。しかし、全ての実施形態で単調性の要件は必要である。
上記の関数fNRの特性から理解できるように、この再構築又は組合せステップは、正規化済みのバンドパス画像又はハイパス画像内の画像信号を修正する(つまり減衰し又は増幅する)こと又は保存することを含む。修正が適用されるのか保存が適用されるのかは、画像信号の大きさ及び(図3において上記で説明された)修正器MODの選択される構成i)〜iii)、とりわけ雑音低減関数の選択される構成によって決まる。例えば、αmin<1は小信号の減衰をもたらし、αmax=1又はamax>1は保存又は増幅操作をもたらす。これについては図6、図7において以下でより詳細に説明される。
修正操作又は保存操作は、それぞれの正規化済みのバンドパス画像又はハイパス画像内で画素単位で適用され/決定される。雑音低減関数fNRの操作による正規化済みのバンドパス画像又はハイパス画像の変換(つまり修正又は保存)をより良く理解するために、それらの正規化済みの画像(H/σ又はB/σ)のそれぞれの中の画素が実際に何を符号化するのかを想起することが好都合である。検出器において記録される各画像信号は、構造上の特徴及び雑音信号成分から生じる実信号を含むと理解され得る。正規化済みのバンドパス信号又はハイパス信号内の画素値は、それらの2つの成分の何れか一方が優位を占める量を表す。例えば、正規化済みのバンドパス画像又はハイパス画像内のゼロ付近の画素値は、構造信号と比較した雑音の優位性が統計的に予期できることを意味する。他方で、ゼロから離れた負の又は正の信号は、雑音成分と比較した実際の構造信号の優位性の傾向を表す。つまり、本明細書で提案されるS520における正規化ステップは、それぞれの画素位置における雑音対構造の優位性を合理的なやり方で定量化し、それぞれの画像信号を選択的に抑制し、又は保存し、更には増幅することを可能にする。本明細書では、ゼロ付近に一定の操作間隔(各画素及び/又は各バンドパス/ハイパスに固有であり得る)を定めることが提案される。正規化済みのバンドパス又はハイパス内の画像信号が前記間隔内にある場合、それらの値に減衰が適用される。減衰の量は、利用者によって制御されても設計者によって予めプログラムされても良い。しかし、正規化済みのバンドパス/ハイパス内の画像信号が前記間隔の外にある場合、その信号は雑音よりもむしろ構造を表すことが予期され、従って正規化済みのバンドパス画像信号又はハイパス画像信号が増幅され又は少なくとも保存される。修正操作が増幅又は保存の一方かどうかは、一実施形態に従って利用者が調節でき又は設計者によって予めプログラムされる。
操作が保存又は修正の一方かどうかは、一実施形態では、表1の中で与えられた雑音低減関数fNRの機能特性又は「形状」によって定められる。代替的実施形態では、画像信号値の一定の間隔に対する減衰操作又は修正操作を列挙するルックアップテーブルが提供され得る。雑音低減モジュールは、特定の画素における個々の画像信号値がどの間隔内に入るのかを決定する決定ロジックを含み得る。雑音低減モジュールは、関連する操作を探索し、それぞれの画素値を抑制し又は増幅する(又は少なくとも保存する)ために例えば重み係数を適用する。つまり雑音低減関数は、必ずしも上記の実施形態(12)にあるような閉形式で存在しなくても良い。更に、関数fNRは区分的に定められても良く、減衰領域と保存又は増幅領域との間の滑らかな移行区間を実現するためにスプライニング等の特定の数値手法が適用され得る。
雑音低減パラメータαmin、amax、y、及びγの重要性をより良く理解するために、雑音低減関数fNRの理想版がグラフで示されている図6を参照することが有益である。横軸はσで割られた正規化済みの信号Biを表すのに対し、縦軸は雑音低減関数を適用した後のそれぞれの値fNR(Bi/σ)を表す。図6は理想的なシナリオを示す。つまり、ゼロ付近には雑音しかなく構造信号がないのに対し、ゼロから離れると構造信号(高コントラスト)しかなく雑音がない。構造信号の確率密度がhとして示されているのに対し、雑音の確率密度はNで示されている。このような理想的なシナリオでは、雑音低減関数fNRは原点に「屈曲」を有する恒等関数のように見え得る。つまり、fNRのグラフは減衰間隔内で1未満の傾斜を有し、この間隔の外では1に等しい(又は1を上回る)。言い換えれば、高コントラスト信号が保存されるのに対し、減衰区間又は抑制区間内の信号は減衰係数αmin≦1を適用することによって抑制される。減衰操作の強さはαminをしかるべく選択することによって調節可能であり、αminが小さければ小さいほど減衰操作が大きくなる。更に、上記の改変形態として、単に高コントラスト値を保存するのではなく、1を上回る係数αmaxを適用することによって正規化済みの値yが増幅され得る。つまり、構造信号の優位性(又はより高い確率)がある場合は保存又は増幅が常に画像信号に適用される。他の如何なる信号もより多くの雑音を含むと考えられ、従って抑制係数又は減衰係数αmin<1を適用することによって「低減」される。しかし実際には、図6に示されているような雑音と構造信号との間のかかる人ため的分離は滅多にない(とはいえ一部の現実のシナリオでは図6の屈曲ステップ関数で十分な場合があり、一部の実施形態ではその使用が本明細書で想定される)。
図7は、等式12で定められた雑音低減関数fNRの代替的実施形態を示し、画像信号は現実には通常両方の組合せであることに対処するために、この関数は図6の実施形態の「平滑化」されたバージョンとして理解され得る。図7の軸の表示は図6のものと同様である。2つの釣鐘曲線は正規化済みのバンドパス信号Biに対する構造及び雑音のそれぞれの確率密度関数を示す(正規化済みのハイパス信号Hについても同様の状況がグラフで示され得る)。しかし、今回はゼロ付近の領域が雑音及び構造の両方からの寄与を含むので2つの密度が重複している。実線は、図6の画然としたステップユニティ(unity)関数の「ファジィ」版である雑音低減関数fNRを示す。見て分かるように、関数fNRがゼロ付近の領域で1未満の傾斜αminを有するゼロ付近の減衰領域が依然としてある。大信号yでは、関数fNRが信号の保存又は増幅を意味する傾斜αmax≧1を有する。関数fNRは、変曲点y及び前記変曲点における傾斜制御パラメータγを有する。図7では、傾斜γ=0.1と共にy=1.5であり、これらの値は見本又は例示目的に過ぎず、一実施形態では利用者によって調節され得ることが理解されよう。変曲点の位置は通常1のオーダのものである(y≒1+/−2.0)。yγの量を変えることにより、利用者は減衰が保存/増幅に移行する位置(y)及びその移行がどの程度滑らかに起こるのか(γ)を「微調整」することができる。増幅(又は少なくとも保存)操作への減衰操作の滑らかな移行は、現実には0から1前後の位置において構造信号及び雑音信号の両方があり、正規化済みのバンドパスB/σ又はハイパスH/σ信号がゼロと異なれば異なる(とりわけ1を上回る正規化済みのバンドパスB/σ又はハイパスH/σ信号)ほど雑音寄与の優位性が次第に減ることをモデリングするためのものである。統計的に、ゼロと異なれば異なるほど正規化済みの画像信号が(雑音ではなく)構造を表す傾向が認められている。
NRに関する上記の実施形態の全てに対する改変形態として、表1のパラメータαmin又はαmaxはそのそれぞれの間隔にわたって必ずしも一定のままである必要はなく、そのため増幅又は減衰の量自体がfNRの一部の構成では変化し得る。例えば図3に関する構成iii)について上記で述べられたように、一実施形態では保存、増幅、及び減衰の3つ全ての操作が雑音低減関数fNRについて想定される。例えばこの「混成」実施形態では、関数fNRは前と同じようにゼロ付近の間隔内の値ではダンパとして、その間隔外の値ではプリザーバとして構成され得る。しかし最終的に、非常に大きい(例えば何らかの閾値yを上回る)値では、それらの大きい値をy以降で(単に保存するのではなく)増幅するために関数fNRの傾斜が1よりも大きくなる。関数fNRはプリザーバからアンプリファイヤに(図6にあるように)ステップ式に移行するように、又は図7の実施形態と同様に滑らかに移行するように構成され得る。例えば図7では、間隔|y|<<yの外側にある全ての値でamax=1を有するのではなく、amaxがyにおいて突如amax>1に変わることができ、又はy前後の間隔を経てamax>1に滑らかに移行し得る。
別の実施形態では、雑音低減関数がゼロ付近で点対称と異なり得る。この形態は、正のコントラスト及び負のコントラストを異なるように処理することを可能にする。例えば「白点」を強化して「ブラックホール(black hole)」を保存する。
再びステップS530を参照し、正規化済みのバンドパス画像又はハイパス画像に雑音低減関数を適用した後、検討中のバンドパス画像又はハイパス画像用のそれぞれの雑音モデルの標準偏差の乗算により、そのようにして(ことによると修正される)値が再び重み付けされる。ピラミッド内のi内のレベルごとにfNRを適用すること及び再び重み付けすることが行われる。次いで、雑音低減画像INRを再構築するために、正規化され、ことによると修正され且つ再び重み付けされた周波数成分画像H、L、Bが再帰公式(1)、(2)、又は(3)に従って合計される。
最後にステップS540で、雑音低減画像INRが出力される。
図6、図7、とりわけ雑音低減関数fNRの傾斜aminを再び参照し、前記傾斜におけるアプリカント(applicant)が、検出器において記録される線量増加に関係し得ることが分かっている。より詳細には、傾斜は仮想的な線量増加に関係し得る。更に別の言い方をすれば、特定の傾斜αminによって実現される雑音低減効果は、画像を取得する際にx線量を増やすことによって効果的に得られる雑音低減と同様である。
図6に示されている理想的な状況では、前記仮想的な線量増加が傾斜の二乗の逆数に比例することが分かっている。より詳細には、二乗された傾斜の逆数は、(それぞれの画素値における雑音の標準偏差の二乗である)分散の逆数に比例し、更に分散の逆数は、ハイ又はバンド正規化画像の値である局所的なコントラスト対雑音比の二乗に比例し、かかる値はひいては線量に比例する。更に別の言い方をすれば、(上記の公式ではαminとして示される)雑音低減関数fNRの傾斜パラメータを変えながら、画像がより高い線量で取得されていたら実現されていた可能性がある雑音低減をシミュレートすることができる。雑音低減変数の物理的意味に関する上記の考察は、有用なユーザ対話機能を提供することによって上手く利用され得る。
例えば、雑音低減パラメータamin、amax、y、及びγの一部又は全てが利用者によって調節され得る。例えば一実施形態では、適切なユーザインタフェースによって調節され得る、雑音低減の強さを制御するパラメータnrが定められ得る。このパラメータは、以下のように雑音低減関数fNRの原点において傾斜にマップされる:
αmin=(1−nr) (13)
今度はパラメータnrがより大きいことは減衰がより大きいこと、従って雑音低減操作がより強いことを意味するので、これは利用者が非常に直感的に使えるものである。
或いは、雑音低減パラメータが、「仮想線量増加」パラメータvDoseincによって置換されても良い。上記の図6に関する考察により、このパラメータは雑音低減関数fNRの傾斜に以下のようにマップされる:
Figure 0006700273
例えば利用者が線量の倍増(vDoseenh=2)をシミュレートしたい場合、αminが0.71に設定される。つまり利用者は、関係する線量増加で実現されるであろう雑音低減をシミュレートするために、所望の仮想線量増加vDoseenhを入力することができる。例えば一実施形態では、原画像Iの雑音低減版INRを表示するためのウィンドウ部分を有するグラフィカルユーザインタフェースが考えられる。仮想線量増加パラメータを利用者が調節することをスライダウィジェット又は同様のグラフィカル入力手段が可能にし、かかる調節に応答してαminが(14)に従って再計算され、更新された雑音低減関数fNRに基づいて雑音低減版INRも再計算される。このようにして、利用者はより高線量のX線画像の利点を確かめることができる。次いで利用者は、この線量において又は他の線量において(追加の)x線画像を引き続き取得することに決めることができ、その画像はレジストレーションされ前に取得された画像に追加され得る。かかる形態は、利用者が低線量を患者にまず加え、要求があれば追加画像を続けて取得することを可能にする。かかる形態は患者に加えられる線量を効果的に減らす。かかる形態は、撮像機器を合理的に割り当てること、及び患者の線量を節約することを可能にする。
他の実施形態では、構造増幅係数αmaxも利用者が調節でき、そのため利用者は構造信号が単に保存されることを望むのか、或いは増幅されることを望むのかを決めることができる。
上記で簡潔に言及されたように、fNRの減衰操作がどこで及びどの程度素早く保存又は増幅の一方に移行すべきかを定めるために、変曲点の位置及び傾斜も調節され得る。
図3、図4に関して上記で言及されたように、提案される雑音低減方法は独国特許第19 849 090号の中で説明されているのと同様のコントラスト増強段階CEと組み合わせられ得る。上記のマルチスケール分解表現(1)は、本明細書で提案される雑音低減と独国特許第19 849 090号の画像コントラスト増強との両方に使用され得る。独国特許第19 849 090号の中で説明されているように、コントラスト増強CEはコントラスト増強曲線に基づく。これらのコントラスト増強曲線は、バンドパスレベル及びハイパスごとの雑音低減関数後に適用される(簡潔にするためにゲイン曲線による乗算はここでは省略される):
Figure 0006700273
コントラスト増強曲線は
(i=H,0,...n−1)
で示され、大域コントラスト増強曲線(「フィルム濃度曲線」)がfで示される。フィルム濃度f曲線は、独国特許第19 849 090号の5頁6行目にあるように密度補正段階を実装する。コントラスト増強曲線f は、独国特許第19 849 090号の3頁45行目(図4)にあるように弱いコントラスト曲線を実装する。この又は他のコントラスト増強アルゴリズムとの、提案される雑音低減方法の組合せは任意選択的であり、一部の実施形態でのみ想定される。つまり他の代替的実施形態ではコントラスト増強段階がない。
次に図8を参照し、図8の上段は画像Iをその成分であるローパス画像L、ハイパス画像H、並びに2つのバンドパス画像B及びBにマルチスケール分解する一実施例を示す。画像の大きさは概して異なるが、ここでは例示目的で等しい大きさに変倍されて図示されていることが理解されるべきである。下段は、適用される雑音低減と共にそれぞれの正規化済みのハイパス画像及びバンドパス画像を示す。
次に図9を参照し、図9は提案される雑音低減アルゴリズムによってシミュレートされる線量増加の効果を示す。図9の左側は、ステップファントムの一定線量で取得されたx線画像の様々なグレー値を変化図で示す。右側は、より高い線量で取得された対応する画像を示す。雑音低減パラメータ、とりわけ減衰パラメータαminを調節することにより、利用者は仮想線量増加シミュレーション中に減衰係数αminを徐々に増やすことによって左側の低線量画像のステップ内の雑音振幅を右側の画像の雑音振幅へと変換することができる。記号σはファントムのステップ内の雑音標準偏差を示し、cは可能な限り保存されるべきコントラスト要素を示す。
提案される雑音低減方法の効果を理解するための(高コントラストオブジェクト/インサートの有無を問わない)ステップファントム又は階段ファントムのもう1つの使用法は、一定線量で画像を取得することであり、その結果生じるx線画像に対して提案される雑音低減が行われる。次いで、ファントムの各ステップが特定の受信線量に関連付けられる。次に、2つの画像(つまり雑音低減前の1つの画像と雑音低減後の1つの画像と)が以下のように比較される。雑音低減前/後の雑音の標準偏差が線量ステップごとに求められる。すると雑音低減前/後の標準偏差の比率は、雑音低減関数の原点において逆傾斜(inverse slope)にほぼ等しい(1/αmin>1)。等式(3)による分解が雑音低減の前後に行われる場合、このことは各線量ステップに、更には各周波数バンドパスに当てはまる。更に、図9に示されているように、各線量ステップ内のオブジェクトのコントラストは、雑音低減によって著しく下げられるべきではない。
提案された方法及び機器NRは医療用に利用されても良く、雑音低減によって構造又は異常の可視性が高められ得る。そのような種類の構造又は異常の例は、マンモグラフィにおける微小石灰化や放射線学的胸部画像内の肺結節である。更に、提案された方法は雑音を減らすことによって診断的x線画像の画質を全体的に改善する一方、コントラストは殆ど保たれる。このことは、画像ごとに適用される線量が少ないことにより単一画像が概して多量の雑音を有する蛍光画像シーケンスにとって特に望ましい。
雑音低減モジュールNRは、検出器DTの信号を獲得するための適切なインタフェースを有するソフトウェアモジュール又はルーチンとして構成されても良く、汎用計算ユニット又は専用計算ユニット上で実行され得る。例えばそれらは撮像機器IMAのワークステーション又はコンソールCLS上で実行され得る。そのコンポーネントの一部又は全てを有する雑音低減モジュールNRは、実行機関(汎用コンピュータ、ワークステーション、コンソール等)上に常駐することができ、又は分散型アーキテクチャ内の適切な通信ネットワークを介して実行機関によって遠隔的に/中心的にアクセスされ得る。
雑音低減モジュールNRのコンポーネントは、専用のFPGAとして又は配線で接続された独立型のチップとして構成されても良い。但しこれは例示的実施形態に過ぎない。それらのコンポーネントはMatlab(登録商標)やSimulink(登録商標)等の適切な科学計算プラットフォームを使ってプログラムされ、その後、ライブラリ内に保持されるC++又はCルーチンに変換され、汎用コンピュータ、ワークステーション、コンソール等の実行機関によって呼び出されるときリンクされ得る。
本発明の別の例示的実施形態では、先の実施形態の1つによる方法の方法ステップを適切なシステム上で実行するように適合されることを特徴とする、コンピュータプログラム又はコンピュータプログラム要素が提供される。
従って、コンピュータプログラム要素は、同じく本発明の実施形態の一部であり得るコンピュータユニット上に記憶されても良い。この計算ユニットは、上記の方法のステップを実行するように、又はその実行を引き起こすように適合されても良い。更に、この計算ユニットは、上記の機器のコンポーネントを動作させるように適合されても良い。この計算ユニットは、自動で動作し且つ/又は利用者の命令を実行するように適合され得る。データプロセッサの作業メモリ内にコンピュータプログラムがロードされても良い。従って、データプロセッサは本発明の方法を実行する能力を備え得る。
本発明のこの例示的実施形態は、本発明を初めから使用するコンピュータプログラム、及びアップデートによって既存のプログラムを本発明を使用するプログラムへと変えるコンピュータプログラムの両方を範囲に含む。
更にコンピュータプログラム要素は、上記の方法の例示的実施形態の手続きを満たすのに必要な全てのステップを提供できても良い。
本発明の更なる例示的実施形態によれば、CD−ROM等のコンピュータ可読媒体が提供され、コンピュータ可読媒体上には前節で説明されたコンピュータプログラム要素が記憶されている。
コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に又は他のハードウェアの一部として供給される、光学記憶媒体やソリッドステート媒体等の適当な媒体上に記憶/分散され得るが、インターネットや他の有線又は無線通信システムによって等、他の形態で分散されても良い。
但し、コンピュータプログラムはワールドワイドウェブ等のネットワークを介して提供されても良く、かかるネットワークからデータプロセッサの作業メモリ内にダウンロードされ得る。本発明の更なる例示的実施形態によれば、コンピュータプログラム要素をダウンロードできるようにする媒体が提供され、コンピュータプログラム要素は、先に説明された本発明の実施形態の1つによる方法を実行するように構成される。
本発明の実施形態が様々な内容に関して説明されたことを指摘しておかなければならない。具体的には、一部の実施形態は方法型の請求項に関して説明された一方、他の実施形態は装置型の請求項に関して説明された。しかし、別段の定めがない限り、一種類の内容に属する特徴の任意の組合せに加えて、様々な内容に関係する特徴間の任意の組合せも本願で開示されていると見なされることを当業者なら上記の内容及び以下の説明から推測されよう。但し、全ての特徴が組み合わせられ、それらの特徴を単純に合計する以上の相乗効果をもたらすことができる。
本発明が図面及び上記の説明の中で詳細に図示され説明されてきたが、かかる図面及び説明は制限的ではなく説明的又は例示的と見なされるべきである。本発明は開示された実施形態に限定されない。特許請求の範囲に記載の本発明を実施する際、図面、本開示、及び従属請求項を検討することにより、開示された実施形態に対する他の改変形態が当業者によって理解され、もたらされ得る。
特許請求の範囲では、「含む」という語は他の要素又はステップを排除せず、不定冠詞「a」又は「an」は複数形を排除しない。特許請求の範囲の中で列挙される幾つかのアイテムの機能を単一のプロセッサ又は他のユニットが果たしても良い。或る手段が互いに異なる従属請求項の中で列挙されているという単なる事実は、それらの手段の組合せが有利に使用されてはならないことを示すものではない。特許請求の範囲の中の如何なる参照符号も範囲を限定するものとして解釈すべきではない。
Figure 0006700273

Claims (5)

  1. X線画像を受信するステップと、
    少なくともローパス成分画像及び少なくとも1つの更なる空間周波数成分画像を含む空間周波数成分画像に前記X線画像をマルチスケール分解するステップと
    雑音がX線量の関数としてモデル化された雑音モデルに基づく期待雑音に対して前記少なくとも1つの更なる空間周波数成分画像を正規化し、少なくとも1つの正規化済みの空間周波数成分画像を得るステップと、
    前記ローパス成分画像及び前記少なくとも1つの正規化済みの空間周波数成分画像を受信された前記X線画像の再構築版へと組み合わせるステップと、
    前記受信されたX線画像の前記再構築版を出力するステップと
    を含む、画像処理方法であって、
    前記組み合わせるステップは、前記少なくとも1つの正規化済みの空間周波数成分画像の画像ピクセルを当該画像ピクセルのそれぞれの強さに応じて修正し又は保存するステップを含
    前記修正し又は保存するステップが、減衰ステップ又は増幅ステップの一方を含み、前記画像ピクセルのそれぞれの強さが既定の間隔内にあるときに前記画像ピクセルのそれぞれを減衰し、前記画像ピクセルのそれぞれの強さが既定の間隔外にあるときに前記画像ピクセルのそれぞれを保存又は増幅し、
    前記画像ピクセルを修正し又は保存することは、関数f NR を前記画像ピクセルに適用することにより達成され、前記関数f NR は、画像ピクセルの強さのレンジで定義され、前記関数f NR は、画像ピクセルの強さのレンジにわたる単調増加であり、
    前記関数f NR は、
    Figure 0006700273
    であり、
    yは、画像ピクセルの強さであり、a min 及びa max は、a max ≧1、0<a min <1の定数であり、γは、定数であり、t は、次式で表され、
    Figure 0006700273
    は、前記関数f NR の変曲点の位置であり、
    min は、前記関数f NR の傾斜であり、仮想X線量増加に関連する、
    画像処理方法。
  2. 前記雑音モデルが前記空間周波数成分画像ごとに異なる、請求項1に記載の画像処理方法。
  3. X線画像を受信する入力ポートと、
    少なくともローパス成分画像及び少なくとも1つの更なる空間周波数成分画像を含む空間周波数成分画像に前記X線画像をマルチスケール分解するデコンポーザと
    雑音がX線量の関数としてモデル化された雑音モデルに基づく期待雑音に対して前記少なくとも1つの更なる空間周波数成分画像を正規化し、少なくとも1つの正規化済みの空間周波数成分画像を得るノーマライザと、
    前記ローパス成分画像及び前記少なくとも1つの前記正規化済みの空間周波数成分画像を受信された前記X線画像の再構築版へと組み合わせるコンバイナと、
    前記受信されたX線画像の前記再構築版を出力する出力ポートと
    を含む、画像処理機器であって、
    前記コンバイナは、少なくとも1つの正規化済みの空間周波数成分画像内の画像ピクセルを修正し又は保存する選択的修正器を含み、前記修正又は保存は前記画像ピクセルのそれぞれの強さに依存
    前記修正又は保存が、減衰又は増幅の一方を含み、前記選択的修正器は、前記画像ピクセルのそれぞれの強さが既定の間隔内にあるときに前記画像ピクセルのそれぞれを減衰し、前記選択的修正器は、前記画像ピクセルのそれぞれの強さが既定の間隔外にあるときに前記画像ピクセルのそれぞれを保存又は増幅し、
    前記画像ピクセルを修正又は保存することは、関数f NR を前記画像ピクセルに適用することにより達成され、前記関数f NR は、画像ピクセルの強さのレンジで定義され、前記関数f NR は、画像ピクセルの強さのレンジにわたる単調増加であり、
    前記関数f NR は、
    Figure 0006700273
    であり、
    yは、画像ピクセルの強さであり、a min 及びa max は、a max ≧1、0<a min <1の定数であり、γは、定数であり、t は、次式で表され、
    Figure 0006700273
    は、前記関数f NR の変曲点の位置であり、
    min は、前記関数f NR の傾斜であり、仮想X線量増加に関連する、
    画像処理機器。
  4. 処理ユニットによって実行されるときに、請求項1に記載の画像処理方法のステップを実行する、コンピュータプログラム。
  5. 請求項に記載のコンピュータプログラムを格納したコンピュータ可読媒体。
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