JP6700008B2 - 冷却保冷容器 - Google Patents

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Description

本発明は、ビールなどの飲料が注がれる冷却保冷容器に関する。
従来、タンブラーやジョッキなど、上側が飲み口として開放される有底筒状の飲用容器において、容器の壁内空間に封入された蓄冷材を冷凍して凍結させ、飲用時において蓄冷材によって注がれた飲料を冷えた状態に保つ技術が知られている(例えば、引用文献1)。
引用文献1は、金属製の内容器と硬質合成樹脂製の外容器からなる二重構造の保冷容器について開示しており、蓄冷材として塩化カリウムを重量比で10〜20%程度のものを用いることとしている。
特開2012−85907号公報
引用文献1に開示されるように、内容器と外容器の二つの容器を組み合わせてなる構成では、組み立て、分解、洗浄、などに際の取扱が煩雑となってしまう。
また、蓄冷材と飲料の間において、内容器の壁と外容器の壁(内壁)といったように複数層の壁が介在することになるため、この複数層の壁の存在により、蓄冷材と飲料の単位時間当たりの熱交換量が少なく抑えられることになる。特に、外容器が硬質合成樹脂製で構成される場合には、単位時間当たりの熱交換量は少ないものとなる。
ここで、飲料の保温性を長時間確保するという観点からすれば、単位時間当たりの熱交換量が少ない方が好ましいといえる。蓄冷材と飲料との間の熱交換がゆっくりと進行するため、飲料が温まり難くなるからである。
しかしながら、飲料を蓄冷材で冷却するという観点からすると、単位時間当たりの熱交換量が少ない場合には、飲料を素早く冷却することができない。つまり、冷却性を高めるには、単位時間当たりの熱交換量を多くする必要がある。
以上に鑑み、発明者は、冷却性と保温性を高いレベルで両立させることを課題として見出し、本発明を想到するに至った。
他方、引用文献1に開示されるような容器の壁内空間に蓄冷材が封入される構造では、凍結時の蓄冷材の体積膨張を考慮して壁内空間に余裕空間を形成するようにしている。このため、容器を正立状態、即ち、飲み口を上にした状態では蓄冷材が自重によって容器の下側に移動することになる。そして、この状態で凍結がなされると、飲み口に近い上側の壁内空間に蓄冷材が存在しない状態となって、蓄冷材による保温の効果が十分に発揮されなくなってしまう。
そこで、飲み口に近い側に蓄冷材を存在させるためには、容器を反転状態、即ち、飲み口を下にした状態で冷凍庫内にて冷却することで、飲み口に近い側に凍結した蓄冷材を配置させる必要がある。
しかしながら、容器を反転状態とすると飲み口が冷凍庫の棚等に接触するため不衛生であり、飲み口を上にして凍結させた場合でも、蓄冷材を飲み口に近い側に存在させるための方策を鋭意検討した。
さらに別の課題として、万一容器が破損した場合などに内部の蓄冷材を固体化することで飛散を防止することも必要であることを見出した。
本発明は以上の点に鑑み、冷却性と保温性を高いレベルで両立させることが可能な新規な冷却保冷容器を提案するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1に記載のごとく、
第一壁を形成する内容器と、
第二壁を形成する中間容器と、
第三壁を形成する外容器と、を有し、
前記第一壁と前記第二壁の間に形成される内側層と、
前記第二壁と前記第三壁の間に形成される外側層と、
を有し、前記第一壁にて囲まれる空間にて容器空間を形成する冷却保冷容器であって、
内側層には蓄冷材が封入されており、
外側層は断熱層で構成されており、
第一壁と、第二壁と、第三壁は分離不能に一体化されており、
前記内容器、前記中間容器、前記外容器は、それぞれタンブラー形状であって、一方が開放されて飲み口部が形成され、他方が底部として開口がなく閉じられるものであり、
前記蓄冷材は、マイナス30℃〜マイナス18℃において凝固する以下のいずれか一つであり、
(1)3wt%〜5wt%のエタノール水溶液
(2)15wt%〜20wt%のプロピレングリコール水溶液
(3)35wt%(重量%)のテトラブチルアンモニウムブロミド水溶液
前記蓄冷材には、前記蓄冷材の固体化を目的として、
寒天、ゼラチン、増粘多糖類、ポリアクリル酸誘導体、アクリルアミド誘導体、ポリビニルアルコールを少なくとも1種類以上用いて構成されるゲル化剤が添加される、冷却保冷容器とするものである。
また、請求項2に記載のごとく、第一壁と、第二壁と、第三壁の少なくとも一つは、金属にて構成されていることとする。
また、請求項3に記載のごとく、前記第一壁の内側面には、凹凸加工が設けられることとする。
また、請求項4に記載のごとく、前記断熱層は、空気層、真空層、発泡樹脂断熱材のいずれか一つ、又は、これらの組合せにて構成されることとする。
また、請求項5に記載のごとく、冷却保冷容器は、筒状の側壁部と、側壁部の一方を閉じる底部と、側壁部の他方が開放される飲み口部と、を有する有底筒状容器にて構成されることとする。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、請求項1に記載の発明においては、第一壁、第二壁、第三壁による三層構造が実現され、また、冷却を目的とした内側層と、保温を目的とした外側層の構成が実現され、冷却性と保温性を高いレベルで両立させることが可能な冷却保冷容器が実現できる。
また、請求項2に記載の発明においては、各種飲料に適した冷却効果を得ることができる。
また、請求項3に記載の発明においては、ゲル化剤により蓄冷材を固体化することができ、飲み口を上側にして冷凍庫に安置した場合でも、蓄冷材が下方に移動し難くなり、飲み口に近い側において、凍結した蓄冷材を配置することができる。これにより、容器を反転させずに冷凍庫にて冷却することができ、飲み口が不衛生になることを防止できる。
また、請求項4に記載の発明においては、例えば、第一壁に熱伝導率の高い金属を用いることで、冷却効果を高めることができる。また、全てを金属とすることで、金属表面の素材感を生かした外観意匠を構成できる。
また、請求項5に記載の発明においては、一般の家庭用冷凍庫や、店舗での業務用冷凍庫において、蓄冷材を確実に凍結させることができる。
また、請求項6に記載の発明においては、容器内に注がれる飲料との接触面積が広く確保され、単位時間当たりの熱交換量を増やすことができ、より短時間での冷却が可能となる。
また、請求項7に記載の発明においては、高い保温性を確保することができる。
また、請求項8に記載の発明においては、タンブラーやジョッキなど、上側が飲み口として開放される有底筒状の飲用容器において好適に本発明を実施することができる。
本発明に係る冷却保冷容器の一実施形態について示す図。 冷却保冷容器の構造の一実施形態について示す図。 ゲル化剤による蓄冷材の粘性の向上について説明する図。 試験に用いた容器の構造について示す図。 蓄冷材の種類による冷却の温度曲線を比較する図。 常温から冷却した場合の温度曲線について示す図。 濃度の異なるエタノール水溶液を用いて冷却を行った場合の冷却曲線を比較する図。 濃度の異なるプロピレングリコール水溶液を用いて冷却を行った場合の冷却曲線を比較する図。 濃度35wt%に調整したテトラブチルアンモニウムブロミド水溶液を用いて冷却を行った場合の冷却曲線の図。
図1は、本発明に係る冷却保冷容器の一実施形態について示す図であり、特にビールを注いで用いられるのに好適なタンブラー形状にて構成される。
この冷却保冷容器1では、筒状の側壁部2の一端が底部3により閉じられ、他端が開放されて飲み口4が形成されている。
側壁部2は、その拡大断面に示されるように、互いに離間する第一壁11と、第二壁12と、第三壁13とを有して構成される。また、第一壁11と第二壁12の間に内側層21が形成され、第二壁12と第三壁13の間に外側層22が形成される。
第一壁11と、第二壁12と、第三壁13は、飲み口4において端部同士が接続され、内側層21と、外側層22がそれぞれ密閉空間として構成される。内側層21及び外側層22は、側壁部2と底部3の略全範囲に渡って形成される。
以上の構成を実現するに際し、冷却保冷容器1の具体的な構造については特に限定されるものではないが、例えば、図2に示すように、タンブラー形状の内容器31、中間容器32と、外容器33の三つの容器を用い、内容器31と中間容器32の間に内側層21(図1)となる空間を確保し、また、中間容器32と外容器33の間に外側層22(図2)となる空間を確保した状態で、各容器の飲み口側となる端部同士を、溶接、巻き締め、パッキンなどで接合して一体化させることで、各容器を分離不能とする冷却保冷容器1が構成できる。
また、図2の例において、内容器31、中間容器32、外容器33は、ステンレス、銅、スズなどの金属の他、樹脂、セラミック(陶器)、ガラス、などで構成することが考えられる。例えば、内容器31については熱伝導率の高い金属を用い、中間容器32、外容器33については、熱伝導率の低い樹脂を用いることも考えられる。各容器の表面には、必要に応じて腐食防止のためのコーティングを施すことができる。
また、図2の例に示すように、内容器31の内側面35に複数の突部36,36が配置されるエンボス加工などの凹凸加工を設けることとしてもよい。これにより、容器内に注がれる飲料との接触面積が広く確保され、単位時間当たりの熱交換量を増やすことができ、より短時間での冷却が可能となる。なお、このエンボス加工などの凹凸加工は、専ら冷却効果の向上を図ることを目的としたものであり、保温効果を目的とする従来の容器構造の技術思想とは異なるものである。即ち、仮に、保温効果を目的とする従来の容器構造において、凹凸加工が施され接触面積が広く確保されると、容器内の冷えた飲料との熱交換が促進されてしまい、飲料の温度が上がりやすくなり、保温性を損なうことになるのである。この点を踏まえると、このような凹凸加工は、冷却性と保温性を両立させる本発明の構造において初めて好適な構造であるといえる。
また、図1に示すように、内側層21には、蓄冷材41が封入される。蓄冷材41としては、例えば、以下のものが採用され得る。
(1)エタノール、プロピレングリコール、エチレングリコールなどの有機溶剤水溶液
(2)n−ウンデカン、n−ドデカン、n−トリデカン、n−テトラデカン、n−ペンタデカン等の直鎖状パラフィン化合物
(3)パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸プロピル酸ミリスチル等の脂肪族のエステル化合物
(4)ヘプチルエーテル、オクチルエーテル等の脂肪族エーテル類
(5)塩化カリウム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウムなどの無機塩水溶液
(6)テトラブチルアンモニウムブロミド等の包接化合物水溶液
ここで、上述した化合物に対応する融点を以下に示す。尚、(1)については水溶液濃度を変化させることにより温度帯が変化するため、温度範囲で示し、(2)〜(4)については化合物単体の値を、(5)〜(6)については飽和濃度水溶液での値を示す。
(1)エタノール(−115〜−1℃)、エチレングリコール(―12.6〜−1℃)、プロピレングリコール(−59〜−1℃)
(2)n−ウンデカン(−27℃)、n−ドデカン(−10℃)、n−トリデカン(−7℃)、n−テトラデカン(6℃)、n−ペンタデカン(9℃)
(3)パルミチン酸イソプロピル(11℃)、パルミチン酸プロピル(10℃)
(4)ヘプチルエーテル(−24℃)、オクチルエーテル(−7℃)
(5)塩化カリウム(−11℃)、塩化アンモニウム(−16℃)、塩化ナトリウム(−22℃)、炭酸水素カリウム(−6℃)、炭酸ナトリウム(−2℃)
(6)テトラブチルアンモニウムブロミド(12℃)
これらの蓄冷材41は、15度以下において凝固点を有するものであり、冷却の機能を考慮すると、より低い凝固点を有するものが好ましい。また、これらの蓄冷材を少なくとも1種類使用することにより作製できるが、2種類を混合して目的の温度帯に調整し、蓄冷材として使用することもできる。
ここで、容器内の飲料を十分に冷却(温度を低下させる)することを想定すると、蓄冷材を完全に凝固させ、凝固した状態から融解する際に費やされる潜熱を利用することが必要となる。そして、一般の家庭用冷凍庫や、店舗での業務用冷凍庫では、庫内の温度が一般にマイナス30℃〜マイナス18℃と設定されるものであり、これらの冷凍庫において蓄冷材を完全に凝固させることを想定すると、蓄冷材の凝固点がマイナス30℃〜0℃であるものを使用することが好ましく、さらに好ましくは、凝固点がマイナス20℃〜マイナス2℃であるものを用いることが好ましい。
また、蓄冷材41は水を主成分とするため、凍結すると約1.1倍程度体積膨張する。このため、常温での蓄冷材41の体積は、内側層21で形成される空間の体積よりも小さくし、内側層21には空隙部が確保される。
また、図1に示すように、内側層21には、蓄冷材41に加え、ゲル化剤42を添加することができる。ゲル化剤42としては、例えば、以下のものが採用され得る。
(1)寒天、ゼラチン
(2)増粘性多糖類(ローカストビーンガム、ジュランガム、カラギーナン、キサンタンガム,カルボキシメチルセルロース(CMC)等)
(3)ポリアクリル酸誘導体(ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド誘導体(2−アクリルアミドー2−2―メチルプロピルスルホン酸、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミド又はジメチルアクリルアミド)、ポリビニルアルコール)これらを少なくとも1種類以上使用し架橋して作製することができる。
このようにゲル化剤42を添加することで、図3のイメージ図に示すように、蓄冷材41を固体化することができ、第一壁11の外側面11aに蓄冷材41を配置し易くなる。換言すれば、蓄冷材41が外側面11aから離れ難くなる。また第二壁の内側面12aに対しても同様の効果をもたらす。
これにより、飲み口を上側にして冷凍庫に安置した場合でも、蓄冷材41が下方に移動し難くなり、飲み口に近い側において、凍結した蓄冷材41を配置することができる。
なお、「ゲル化」又は「固体化」した状態とは、例えば、食用のゼリーを容器から皿の上に移した際に、皿の上で崩れずに一つのまとまった形状を維持するような状態を言うものであり、指などで押さない限り形状が変わらない程度の固さを持った状態のことをいう。
他方、図1に示す外側層22の構成としては、例えば、以下のものが採用され、この外側層22において断熱層が形成される。
(1)真空層
(2)空気層
(3)発泡ポリウレタンフォーム、発泡スチレンなどの発泡樹脂断熱材
このような構成にすることで、外側層22における単位時間当たりの熱交換量を低く抑えることが可能となる、つまりは、断熱層を構成することができ、容器に注がれる飲料の保温効果を確保することができる。
<試験例1>
図4に示すように、三重構造の容器50を用い、エタノールを蓄冷材41として用いた場合の効果を検討した。
容器50は、タンブラー形状のステンレス製の内容器51と中間容器52、外容器53を組み合わせて使用するものであり、中間容器52と外容器53の間は真空断熱層とし、内容器51と中間容器52の間には、蓄冷材41を充填し、冷凍庫にて蓄冷材を凍結させる構造とするものである。
図5は、蓄冷材を凍結させた容器に、室温25℃環境下において、冷蔵庫において温度8℃に冷やされたビールを注いだ際のビール温度の経時変化のグラフである。容器容量は420ml、使用ビールは350mlを注いだ。温度測定は、容器内に温度計を吊るして容器底面から5cm高さのビールの液中にて行った。
蓄冷材として、3wt%(重量%)のエタノール水溶液を用いた。比較対象として水を蓄冷材として充填して凍結したものと、蓄冷材として何も充填せずに冷凍庫に安置したものを使用した。冷凍庫の庫内の温度設定は−20℃であり、24時間以上安置した。
グラフから明らかなように、蓄冷材として3wt%のエタノール水溶液を用いた場合には、約3分後にビール温度は0℃を下回り、約15分以内にマイナス2℃に到達し、その後略一定の温度を保ち続けた。他方、蓄冷材として水を用いた場合には、ビール温度は4℃まで低下し、その後略一定の温度を保ち続けた。また、蓄冷材が充填されない場合には、約15分程度は約7℃で安定し、その後は緩やかに温度上昇を続けることになった。
以上のことから明らかなように、蓄冷材としてエタノール水溶液を用いることにより、水や蓄冷材を用いない場合と比較して、高い冷却効果を実現できることが分かった。また、約3分後に温度は0℃を下回り、約15分以内にマイナス2℃に到達することから、短時間でビールを冷やすといった急速冷却が実現できることが分かった。このように急速冷却が可能となることで、炭酸が抜けてしまう前に冷却効果が体感できることになり、ビールなどの炭酸飲料をさらに冷やして飲みたい場合において、好適に利用可能となる。
以下、試験例1と同じ3重構造の容器50を用いて試験例2から試験例5を行った。
<試験例2>
図6は、室温25℃環境下において、室内に置かれた温度22℃のビールを注いだ際のビール温度の経時変化のグラフである。容器容量は420ml、使用ビールは350mlを注いだ。温度測定は、容器内に温度計を吊るして容器底面から5cm高さのビールの液中にて行った。
蓄冷材として3wt%(重量%)のエタノール水溶液を用いた。冷凍庫の庫内の温度設定は−20℃であり、24時間以上安置した。
グラフから明らかなように、約3分で約5℃まで低下し、その後温度低下を続け、10分後には、約2.2℃に到達した。
以上のことから明らかなように、蓄冷材としてエタノール水溶液を用いることにより、冷やしていない温度22℃のビールを短時間で約5℃以下に冷却できることが分かった。
<試験例3>
図7は、蓄冷材を凍結させた容器に、室温25℃環境下において、冷蔵庫において温度8℃に冷やされたビールを注いだ際のビール温度の経時変化のグラフである。容器容量は420ml、使用ビールは350mlを注いだ。温度測定は、容器内に温度計を吊るして容器底面から5cm高さのビールの液中にて行った。
蓄冷材として、以下の表1に示す濃度(wt%(重量%))のエタノール水溶液を用いた。尚、融解温度は示差走査熱量計(TAインスツルメント社製DSCQ200)を用いて測定した。測定条件は35℃から−50℃まで走査速度は5℃/minで降温させ、その後25℃まで走査速度は5℃/minで昇温することにより評価を行った。
Figure 0006700008
また、融解温度とは物質が凝固した状態から融解する際の温度の事をいう。過冷却の影響がある場合、融解温度と凝固温度は一致しないことがあるが、蓄冷材を家庭用冷蔵庫などで冷却する場合、過冷却の影響を受け難く融解温度と凝固温度はほぼ一致するため、ここでは融解温度を凝固温度の代用特性値として用いた。
図7及び表1の結果から分かるように、エタノール濃度を3wt%、5wt%とした場合に、最も急速に冷却ができることが確認された。このことから、短時間で素早く冷却するには、エタノール濃度を3wt%〜5wt%で設定することが好適であるという新たな知見を得た。
また、エタノール濃度が30wt%である場合を除き、ビール温度が0℃以下に到達する時間を20分以下とすることができ、エタノール濃度を1wt%〜15wt%で設定することによれば、十分な冷却効果が得られることが確認された。
他方、エタノール濃度が30wt%である場合には、ビール温度が0℃以下にならず、2℃程度まで低下したのち、上昇する結果となった。これは、蓄冷材が完全に凝固しきっておらず、冷凍庫から出した後に顕熱のみ利用しているからであると考えられる。
<試験例4>
図8は、蓄冷材を凍結させた容器に、室温25℃環境下において、冷蔵庫において温度8℃に冷やされたビールを注いだ際のビール温度の経時変化のグラフである。容器容量は420ml、使用ビールは350mlを注いだ。温度測定は、容器内に温度計を吊るして容器底面から5cm高さのビールの液中にて行った。
蓄冷材として、以下の表2に示す濃度(wt%(重量%))のプロピレングリコール水溶液を用いた。尚、融解温度は示差走査熱量計(TAインスツルメント社製DSCQ200)を用いて測定した。
Figure 0006700008
プロピレングリコール濃度を15wt%〜20wt%とした場合に、最も急速に冷却ができることが確認された。このことから、短時間で素早く冷却するには、プロピレングリコール濃度を15wt%〜20wt%で設定することが好適であるという新たな知見を得た。
また、プロピレングリコール濃度を2wt%〜20wt%で設定すれば、ビール温度が0℃以下に到達する時間を20分以下とすることができ、十分な冷却効果が得られることが確認された。
以上のことから、蓄冷材41については、家庭用冷蔵庫や、店舗での業務用冷蔵庫で想定される庫内温度であるマイナス30℃〜マイナス18℃において、完全に凍結可能なものを採用することで保冷時間が伸び、より好ましいことがいえる。
以上では、ビールを例に説明したが、飲料に応じて飲用に適した温度帯は異なる。本発明の容器では蓄冷材の中身を変更することにより、使用目的の飲料に合わせて適用温度帯を変えることができる。その一例を以下に記載する。
蓄冷材としてテトラブチルアンモニウムブロミドを用いる例
ワインや一部のクラフトビールなどは10℃〜15℃で飲むのが適しているといわれている。以下の蓄冷材を用いることにより、タンブラーに注がれた常温の飲料を15℃以下まで冷却・保温できる容器の実施例を示す。
<試験例5>
図9は、室温25℃環境下において、室内に置かれた温度25℃の赤ワイン(アルコール分10%)を注いだ際の温度の経時変化のグラフである。容器容量は420ml、使用ワインは350mlを注いだ。測定は、容器内に温度計を吊るしてワインの液中に刺し込み底部から5cm上部で測定を行った。
蓄冷材として35wt%(重量%)のテトラブチルアンモニウムブロミド水溶液を用いた。冷凍庫の庫内の温度設定は−20℃であり、24時間以上安置した。結果は以下の通りであり、ワインを注いで約3分後には15℃以下にまで冷却され、その後60分まで13℃付近を保持している結果となった。
Figure 0006700008
以上のことから明らかなように、蓄冷材としてテトラブチルアンモニウムブロミド水溶液を用いることにより、冷蔵庫に冷やしていない温度25℃のワインを短時間で約15℃以下に冷却し保温できることとが分かった。
以上の試験例1〜5では、図5に示す構成の容器での冷却効果を説明するものであり、図1に示される本発明の容器構造によれば、外側層22による断熱効果も相まって、より短時間での冷却が可能となると共に、保温性が確保されることになる。即ち、冷却性と保温性を高いレベルで両立させることが可能な冷却保冷容器が実現できる。
以上のようにして、本発明を実施することができる。
即ち、第一壁と、第二壁と、第三壁と、第一壁と第二壁の間に形成される内側層と、第二壁と第三壁の間に形成される外側層と、を有し、第一壁にて囲まれる空間にて容器空間を形成する冷却保冷容器であって、内側層には蓄冷材が封入されており、外側層は断熱層で構成されており、第一壁と、第二壁と、第三壁は分離不能に一体化されている、冷却保冷容器とする。
以上の構成により、第一壁、第二壁、第三壁による三層構造が実現され、また、冷却を目的とした内側層と、保温を目的とした外側層の構成が実現され、冷却性と保温性を高いレベルで両立させることが可能な冷却保冷容器が実現できる。なお、分離不能とは、使用者が通常の使用形態において分解することを想定していない構成をいうものであり、使用者による故意の分解を防げるレベルを要求するものではない。
また、前記蓄冷材は、アルコール水溶液、パラフィン化合物、脂肪族のエステル化合物、無機塩水溶液、包接化合物水溶液の少なくとも1種類以上を用いて構成される。
これらの蓄冷材により、各種飲料に適した冷却効果を得ることができる。
また、前記蓄冷材に、寒天、ゼラチン、増粘多糖類、ポリアクリル酸誘導体、アクリルアミド誘導体、ポリビニルアルコールを少なくとも1種類以上用いて構成されるゲル化剤が添加されている。
ゲル化剤により蓄冷材を固体化することができ、飲み口を上側にして冷凍庫に安置した場合でも、蓄冷材が下方に移動し難くなり、飲み口に近い側において、凍結した蓄冷材を配置することができる。これにより、容器を反転させずに冷凍庫にて冷却することができ、飲み口が不衛生になることを防止できる。
また、第一壁と、第二壁と、第三壁の少なくとも一つは、金属にて構成されている。
これにより、例えば、第一壁に熱伝導率の高い金属を用いることで、冷却効果を高めることができる。また、全てを金属とすることで、金属表面の素材感を生かした外観意匠を構成できる。
前記蓄冷材は、マイナス30℃〜マイナス18℃において凝固する蓄冷材である。
これにより、一般の家庭用冷凍庫や、店舗での業務用冷凍庫において、蓄冷材を確実に凍結させることができる。
前記第一壁の内側面には、凹凸加工が設けられる。
これにより、容器内に注がれる飲料との接触面積が広く確保され、単位時間当たりの熱交換量を増やすことができ、より短時間での冷却が可能となる。
前記断熱層は、空気層、真空層、発泡樹脂断熱材のいずれか一つ、又は、これらの組合せにて構成される。
これにより、高い保温性を確保することができる。
冷却保冷容器は、
筒状の側壁部と、
側壁部の一方を閉じる底部と、
側壁部の他方が開放される飲み口部と、
を有する有底筒状容器にて構成される冷却保冷容器とする。
タンブラーやジョッキなど、上側が飲み口として開放される有底筒状の飲用容器において好適に本発明を実施することができる。
1 冷却保冷容器
2 側壁部
3 底部
4 飲み口
11 第一壁
11a 外側面
12 第二壁
13 第三壁
21 内側層
22 外側層
31 内容器
32 中間容器
33 外容器
35 内側面
36 突部
41 蓄冷材
42 ゲル化剤

Claims (5)

  1. 第一壁を形成する内容器と、
    第二壁を形成する中間容器と、
    第三壁を形成する外容器と、を有し、
    前記第一壁と前記第二壁の間に形成される内側層と、
    前記第二壁と前記第三壁の間に形成される外側層と、
    を有し、前記第一壁にて囲まれる空間にて容器空間を形成する冷却保冷容器であって、
    内側層には蓄冷材が封入されており、
    外側層は断熱層で構成されており、
    第一壁と、第二壁と、第三壁は分離不能に一体化されており、
    前記内容器、前記中間容器、前記外容器は、それぞれタンブラー形状であって、一方が開放されて飲み口部が形成され、他方が底部として開口がなく閉じられるものであ
    前記蓄冷材は、マイナス30℃〜マイナス18℃において凝固する以下のいずれか一つであり、
    (1)3wt%〜5wt%のエタノール水溶液
    (2)15wt%〜20wt%のプロピレングリコール水溶液
    (3)35wt%(重量%)のテトラブチルアンモニウムブロミド水溶液
    前記蓄冷材には、前記蓄冷材の固体化を目的として、寒天、ゼラチン、増粘多糖類、ポリアクリル酸誘導体、アクリルアミド誘導体、ポリビニルアルコールを少なくとも1種類以上用いて構成されるゲル化剤が添加される、冷却保冷容器。
  2. 第一壁と、第二壁と、第三壁の少なくとも一つは、金属にて構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷却保冷容器。
  3. 前記第一壁の内側面には、エンボス加工による半球形状からなる凸部が複数設けられる、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷却保冷容器。
  4. 前記断熱層は、空気層、真空層、発泡樹脂断熱材のいずれか一つ、又は、これらの組合せにて構成される、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の冷却保冷容器。
  5. 前記内容器の熱伝導率は、
    前記中間容器、前記外容器の熱伝導率よりも高い、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の冷却保冷容器。
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