JP6699542B2 - 露光装置 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、露光装置、及び画像形成装置に関する。
特許文献1に記載の画像形成装置に備えられた露光装置は、発光チップと、回路基板および発光チップの発光動作にともない発熱する発熱素子と、回路基板を保持するホルダとを備えている。
特開2014−162065号公報
本発明の課題は、抑制部材が筐体の中央側だけに配置されている場合と比して、筐体の熱変形を抑制することである。
本発明の第1態様に係る露光装置は、一方向に延び、複数の発光素子と、前記複数の発光素子の発光動作にともない発熱する発熱素子とを有する基板と、前記一方向に延び、前記基板の板厚方向が貫通方向となる貫通孔を有し、前記基板を前記貫通孔内に固定する樹脂製の筐体と、前記一方向に延び、前記筐体の前記一方向における一端側に寄った位置であって前記一方向における前記筐体の中心を含む位置で前記貫通孔に嵌め込まれた、前記筐体の熱変形を抑制する抑制部材と、を備えることを特徴とする。
本発明の第2態様に係る画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体を露光して静電潜像を形成する第1態様に記載の露光装置と、前記像保持体の静電潜像を現像する現像装置と、を備えることを特徴とする。
本発明の第1態様の露光装置によれば、抑制部材が筐体の中央側だけに配置されている場合と比して、筐体の熱変形を抑制することができる。
本発明の第2態様の画像形成装置によれば、第1態様に記載の露光装置を備えていない場合と比して、出力画像の品質低下を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る露光装置を示した分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る露光装置を示した底面図である。 本発明の第1実施形態に係る露光装置を示した断面図である。 本発明の第1実施形態に係る露光装置を示した拡大断面図である。 (A)(B)本発明の第1実施形態に係る露光装置を示した断面図である。 本発明の第1実施形態に係る露光装置を示した断面図である。 本発明の第1実施形態に係る露光装置の抑制部材等を示した分解斜視図である。 (A)(B)本発明の第1実施形態に係る露光装置の製造方法を説明するのに用いた断面図である。 (A)(B)本発明の第1実施形態に係る露光装置の製造方法を説明するのに用いた断面図である。 (A)(B)本発明の第1実施形態に係る露光装置の製造方法を説明するのに用いた断面図である。 (A)(B)本発明の第1実施形態に係る露光装置の製造方法を説明するのに用いた断面図である。 本発明の第1実施形態に係る露光装置を示した正面図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示した概略構成図である。 本発明の第1実施形態に対する比較形態に係る露光装置を示した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る露光装置を示した断面図である。 本発明の第3実施形態に係る露光装置を示した断面図である。 本発明の第4実施形態に係る露光装置を示した断面図である。 本発明の第5実施形態に係る露光装置を示した断面図である。 本発明の実施形態に対する変形形態の露光装置を示した断面図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る露光装置、及び画像形成装置の一例を図1〜図14に従って説明する。なお、図中に示す矢印Hは装置上下方向(鉛直方向)を示し、矢印Wは装置幅方向(水平方向)を示し、矢印Dは装置奥行方向(水平方向)を示す。
(全体構成)
図13に示されるように、本第1実施形態に係る画像形成装置10には、上下方向(矢印H方向)の下方から上方へ向けて、記録媒体としてのシート部材Pが収容される収容部14と、収容部14に収容されたシート部材Pを搬送する搬送部16と、収容部14から搬送部16によって搬送されるシート部材Pに画像形成を行う画像形成部20とが、この順で備えられている。
〔収容部〕
収容部14には、画像形成装置10の装置本体10Aから装置奥行方向の手前側に引き出し可能な収容部材26が備えられており、この収容部材26にシート部材Pが積載されている。さらに、収容部材26には、収容部材26に積載されたシート部材Pを、搬送部16を構成する搬送経路28に送り出す送出ロール30が備えられている。
〔搬送部〕
搬送部16には、収容部14から送り出されたシート部材Pが搬送される搬送経路28に沿ってシート部材Pを搬送する、複数の搬送ロール32が備えられている。
〔画像形成部〕
画像形成部20には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つの画像形成ユニット18Y、18M、18C、18Kが備えられている。なお、以後の説明では、Y、M、C、Kを区別して説明する必要が無い場合は、Y、M、C、Kを省略して記載することがある。
各色の画像形成ユニット18は、装置本体10Aに対して夫々着脱可能とされている。そして、各色の画像形成ユニット18には、像保持体36と、像保持体36の表面を帯電する帯電部材38と、像保持体36に露光光を夫々照射する露光装置42とが備えられている。さらに、各色の画像形成ユニット18には、帯電した像保持体36に露光装置42が露光光を照射することで形成された静電潜像を現像してトナー画像とし、可視化する現像装置40が備えられている。
また、画像形成部20には、図中矢印A方向に周回する無端状の転写ベルト22と、各色の画像形成ユニット18によって形成されたトナー画像を転写ベルト22に転写する一次転写ロール44とが備えられている。さらに、画像形成部20には、転写ベルト22に転写されたトナー画像をシート部材Pに転写する二次転写ロール46と、トナー画像が転写されたシート部材Pを加熱・加圧してトナー画像をシート部材Pに定着する定着ユニット50とが備えられている。
なお、露光装置42の構成については、詳細を後述する。
(画像形成装置の作用)
画像形成装置10では、次のようにして画像が形成される。
先ず、電圧が印加された各色の帯電部材38は、各色の像保持体36の表面を予定の電位で一様にマイナス帯電する。続いて、外部から受け取った画像データに基づいて、露光装置42は、帯電した各色の像保持体36の表面に露光光を照射して静電潜像を形成する。
これにより、データに対応した静電潜像が各色の像保持体36の表面に形成される。さらに、各色の現像装置40は、この静電潜像を現像し、トナー画像として可視化する。また、各色の像保持体36の表面に形成されたトナー画像は、一次転写ロール44によって転写ベルト22に転写される。
そこで、収容部材26から送出ロール30によって搬送経路28へ送り出されたシート部材Pは、転写ベルト22と二次転写ロール46とが接触する転写位置Tへ送り出される。転写位置Tでは、シート部材Pが転写ベルト22と二次転写ロール46との間で搬送されることで、転写ベルト22の表面のトナー画像は、シート部材Pの表面に転写される。
シート部材Pの表面に転写されたトナー画像は、定着ユニット50によってシート部材Pに定着される。そして、トナー画像が定着されたシート部材Pは、装置本体10Aの外部へ排出される。
(要部構成)
次に、露光装置42等について説明する。
露光装置42は、LEDプリントヘッドであって、図12に示されるように、像保持体36の下方に配置されている。
そして、露光装置42は、図1、図3に示されるように、装置奥行方向(一方向)に延び、板面が上下方向を向いた基板60と、基板60の上方に配置され、装置奥行方向に延びているレンズアレイ62とを備えている。さらに、露光装置42は、装置奥行方向に延び、基板60及びレンズアレイ62が固定されている筐体66と、筐体66の熱変形を抑制する抑制部材64と、抑制部材64に固定されている重り68とを備えている。
〔基板〕
基板60は、板状の本体部70と、本体部70の上方を向いた上面70A(一方の面)に実装されている複数の発光素子72と、本体部70の下方を向いた下面70B(他方の面)に実装されている複数の発熱素子74(図3参照)とを有している。
さらに、基板60は、図3に示されるように、図示せぬハーネス側のコネクタと接続されるコネクタ76と、装置上下方向における抑制部材64の位置を規制する規制部材の一例としての板バネ78とを有している。このコネクタ76は、本体部70の下面70Bに実装されている。
本体部70は、プリント配線基板であって、上方から見て装置奥行方向が延びる矩形状とされている。
発光素子72は、発光ダイオード(LED)であって、図1に示されるように、千鳥状に配置されて装置奥行方向に延びている。
発熱素子74は、発光素子72の発光動作にともない発熱する能動素子又は受動素子である。本実施形態では、図2、図7に示されるように、発熱素子74として、各部を制御する集積回路74A(所謂ASIC)と、発光素子72に印加される電圧を制御する電圧制御素子74B(所謂電圧レギュレータ)とが、本体部70に実装されている。
集積回路74Aは、装置奥行方向における筐体66の中央側に配置され、装置奥行方向における筐体66の中心線C(仮想線)に対して、装置奥行方向の手前側(図中左側)に配置されている。
電圧制御素子74Bは、集積回路74Aと比して小さく、装置幅方向に並んで2個設けられている。そして、電圧制御素子74Bは、装置奥行方向における筐体66の中心側に配置され、筐体66の中心線Cに対して、装置奥行方向の奥側(図中右側)に配置されている。このように、集積回路74Aと電圧制御素子74Bとは、中心線Cを挟んで反対側に配置されている。
コネクタ76は、集積回路74Aに対して装置奥行方向の手前側(図中左側)に配置され、図3に示されるように、集積回路74Aと比して下方に突出している。
板バネ78は、装置奥行方向に離れて一対設けられている。一方の板バネ78(以下「板バネ78A」)は、本体部70の下面70Bにおいて装置奥行方向の奥側の部分に配置され、他方の板バネ78(以下「板バネ78B」)は、装置奥行方向において、集積回路74Aとコネクタ76との間に配置されている。
装置幅方向から見て、板バネ78Aと板バネ78Bとは、対称形状とされている。そして、板バネ78A、78Bは、基端部が本体部70の下面70Bに固定され、屈曲しながら下方に延びている。
〔レンズアレイ〕
レンズアレイ62は、図1に示されるように、装置奥行方向に延びる直方体状とされている。また、レンズアレイ62には、複数のロッドレンズ82が千鳥状に形成されている。そして、夫々のロッドレンズ82は、夫々の発光素子72から出射された光を透過させて像保持体36に結像するようになっている。
〔筐体〕
筐体66は、樹脂材料である液晶ポリマーで成形され、装置奥行方向に延びている。さらに、筐体66には、装置上下方向に貫通する貫通孔84が形成され、この貫通孔84は、装置奥行方向に延びている。このように、筐体66は枠状とされている。
装置奥行方向に対して交差する筐体66の断面形状は、図5(A)に示されるように、筐体66の重心Gを通り、装置上下方向に延びる線Jに対して、対称形状とされている。
筐体66に形成された貫通孔84の上端部(一端部)には、レンズアレイ62が図示せぬ接着剤(UV硬化型接着剤)を用いて固定されている。また、筐体66とレンズアレイ62との間の隙間には、レンズアレイ62の全周に亘って封止剤88が充填されている。このため、筐体66とレンズアレイ62との間から埃等が筐体66の内部に侵入しないようになっている。
また、筐体66には、貫通孔84の下端部の開口を広くするように段部84Aが貫通孔84の全周に亘って形成されている。そして、この段部84Aに、発光素子72とレンズアレイ62が対向するように、基板60が固定されている。具体的には、基板60は、筐体66を構成する一対の壁部66Aに装置幅方向から挟まれており、図7に示されるように、基板60の端部と壁部66Aとは、UV硬化型接着剤である接着剤90によって点付けされている。これにより、基板60は筐体66に固定されている。
さらに、基板60の端部と壁部66Aとの間には、基板60の全周に亘って封止剤92が塗布され、筐体66と基板60との間から埃等が筐体66の内部に侵入しないようになっている。なお、接着剤90によって基板60が点付けされている部分については、図5(B)に示されるように、基板60が点付けされていない箇所(図5(A)参照)と比して、封止剤92が盛り上がっている。
さらに、図12に示されるように、筐体66において装置奥行方向の両端部には、上方を向いた平面部66Bが形成されている。そして、画像形成装置10は、平面部66Bと当たる一対の基準フレーム130と、筐体66を挟んで基準フレーム130の反対側に配置され、平面部66Bを基準フレーム130に夫々押し付ける一対の押付部材132とを備えている。
このように、筐体66における装置奥行方向の両端側の部分が支持されることで、露光装置42は装置本体10Aに取り付けられている。
〔抑制部材〕
抑制部材64は、板金(SECC)を折り曲げて形成され、図1に示されるように、装置奥行方向に延びている。さらに、装置奥行方向に直交する抑制部材64の断面形状は、図5(A)に示されるように、本体部70の下面70B側が開放されたU字状とされている。具体的には、抑制部材64は、板厚方向が装置幅方向を向いた一対の側板64Aと、一対の側板64Aの下端部を連結する共に板厚方向が装置上下方向を向いた底板64Bとを含んで構成されている。
さらに、図2に示されるように、装置奥行方向における抑制部材64の中心D1(図中参照)は、装置奥行方向における筐体66の中心D2と比して、筐体66の装置奥行方向の奥側(一端側)に位置している。そして、抑制部材64の一端64Dは、筐体66の一端部に位置し、抑制部材64の他端64Eは、筐体66の中心D2と比して、筐体66の他端側に位置している。このように、抑制部材64は、筐体66の一端側に寄った位置に配置されている。ここで、筐体66の一端部(図中L1)とは、筐体66の全長L2(図中参照)を100%とした場合に、筐体66の一端から全長L2の15%の長さまでの部分である。
この構成において、図3に示されるように、抑制部材64の底板64Bが、板バネ78A、78Bと接触することで、基板60に対する抑制部材64の上下方向の位置は、規制され(決められ)ている。これより、図5(A)に示されるように、抑制部材64の端部(開放端部)と、基板60及び封止剤92とが離間している。また、この状態で、抑制部材64は、一対の壁部66Aに挟まれ、貫通孔84に嵌め込まれている。そして、抑制部材64は、筐体66の幅方向の最外部よりも内側に位置している。
さらに、夫々の側板64Aの端部には、図1、図7に示されるように、装置奥行方向に間隔を空けて複数の半円状の切欠き94が形成されている。装置奥行方向における切欠き94の位置は、接着剤90によって基板60が点付けされている位置と同様となっている。
ここで、接着剤90によって基板60が点付けされている部分については、図5(B)に示されるように、封止剤92が盛り上がっている。しかし、この接着剤90と対応する部分の側板64Aには、前述したように、切欠き94が形成されている。このため、封止剤92が盛り上がっている部分でも、抑制部材64の端部と、基板60及び封止剤92とが離間している。
また、図2、図7に示されるように、底板64Bには、表裏を貫通する三個の貫通孔96A、96B、96Cが形成されている。この貫通孔96A、96B、96Cは、注入部の一例とされている。そして、図4に示されるように、装置奥行方向において集積回路74Aと少なくとも一部が重なるように、貫通孔96Aは形成されている。具体的には、装置奥行方向において集積回路74Aが占める範囲H1と、装置奥行方向において貫通孔96Aが占める範囲H2とは、装置奥行方向において少なくも一部が重なっている。
また、装置奥行方向において電圧制御素子74Bと少なくとも一部が重なるように、貫通孔96Bは形成されている。具体的には、装置奥行方向において電圧制御素子74Bが占める範囲H3と、装置奥行方向において貫通孔96Aが占める範囲H4とは、装置奥行方向において少なくも一部が重なっている。
さらに、底板64Bにおいて、貫通孔96Bに比して装置奥行方向の奥側の部分に、貫通孔96Cは形成されている。
また、図5(A)に示されるように、壁部66Aには、下方を向いた端面67が形成されている。そして、抑制部材64の側板64Aと端面67とは、UV硬化型接着剤である接着剤98によって点付けされている。この接着剤98は、壁部66Aから装置幅方向の外側に出ないように塗布されている。このようにして、抑制部材64は、筐体66に固定され、露光装置42の上下方向の曲げ剛性が高くなっている。
〔重り〕
重り68は、図7に示されるように、装置奥行方向に延びる直方体状とされ、底板64Bにおいて基板60側とは反対側の板面に固定されている。
具体的には、底板64Bにおいて貫通孔96Aと貫通孔96Bとの間の部分に、重り68は、図示せぬかしめ工法を用いて固定されている。また、この重り68は、図3に示されるように、装置奥行方向における筐体66の中心線Cと重なっている。
〔その他〕
発熱素子74の熱を他の部位に伝達する伝達部材の一例としての伝達樹脂102は、絶縁性を有し、図3、図4に示されるように、3箇所に配置されている。具体的には、集積回路74Aに接触する伝達樹脂102(以下「102A」)、電圧制御素子74Bに接触する伝達樹脂102(以下「102B」)、及び本体部70の装置奥行方向奥側の部分と接触する伝達樹脂102(以下「102C」)が、装置奥行方向に離れて配置されている。そして、この伝達樹脂102が、図6に示されるように、基板60、一対の壁部66A及び抑制部材64とで囲まれている。
伝達樹脂102Aは、底板64Bにおいて貫通孔96Aが形成されている部分と集積回路74Aとの間で、少なくとも集積回路74A、及び抑制部材64と接触している。そして、貫通孔96Aを通して基板60側を見ると、伝達樹脂102Aが集積回路74Aの少なくとも一部を覆っている。伝達樹脂102Bは、底板64Bにおいて貫通孔96Bが形成されている部分と電圧制御素子74Bとの間で、少なくとも電圧制御素子74B、及び抑制部材64と接触している。そして、貫通孔96Bを通して基板60側を見ると、伝達樹脂102Bが電圧制御素子74Bの少なくとも一部を覆っている。伝達樹脂102Cは、貫通孔96Cが形成されている部分と本体部70との間で、少なくとも本体部70、及び抑制部材64と接触している。
この伝達樹脂102としては、例えば、常温湿気硬化型接着剤が用いられる。
この構成において、集積回路74A、及び電圧制御素子74Bで生じた熱は、伝達樹脂102A、102Bを介して抑制部材64に伝達され、抑制部材64に伝達された熱は、伝達樹脂102Cを介して本体部70に伝達されるようになっている。
(製造方法)
次に、露光装置42を製造する製造方法について説明する。なお、図8〜図11に示す矢印UPは、鉛直方向の上方を示す。
先ず、レンズ固定工程で、図8(A)(B)に示されるように、レンズアレイ62の固定部分が上方に位置するように配置された筐体66に、レンズアレイ62を固定する。具体的には、レンズアレイ62の一部を上方から貫通孔84に挿入し、UV硬化型接着剤(図示省略)によって、レンズアレイ62を筐体66に点付けする。また、筐体66とレンズアレイ62との間に、封止剤88を充填する。これにより、レンズアレイ62が筐体66に固定される。
さらに、基板固定工程で、図9(A)(B)に示されるように、レンズ固定工程に対して上下を逆にした筐体66に、基板60を固定する。具体的には、基板60を段部84Aに載せ、接着剤90によって、基板60を壁部66Aに点付けする。また、紫外線を照射して接着剤90を硬化させる。その後、基板60と壁部66Aとの間に、封止剤92を塗布する。これにより、基板60が筐体66に固定される。
さらに、部材固定工程で、図10(A)(B)に示されるように、筐体66に抑制部材64を固定する。具体的には、抑制部材64の開放端部を基板60側に向け、一対の壁部66Aで抑制部材64を挟むように、抑制部材64を貫通孔84に嵌め込む。そして、板バネ78の先端部に抑制部材64を当て、抑制部材64を位置決めする。また、接着剤98によって、抑制部材64を壁部66Aの端面67に点付けする。さらに、紫外線を照射して接着剤98を硬化させる。これにより、抑制部材64が筐体66に固定される。
さらに、樹脂注入工程で、図11(A)(B)に示されるように、貫通孔96A、96B、96Cから、硬化すると伝達樹脂102となる軟化した樹脂材料を流し込む。具体的には、ディスペンサの注入針120の先端部を、貫通孔96A、96B、96Cにさし込み、基板60、一対の壁部66A、及び抑制部材64とで囲まれた領域に、軟化した樹脂を流し込む。そして、注入した樹脂を自然硬化させることで、伝達樹脂102が形成される。以上の工程によって、露光装置42が製造される。
(作用)
次に、露光装置42の作用について説明する。
像保持体36の表面が帯電すると、露光装置42の外部から受け取った画像データに基づいて露光装置42は、発光素子72を発光させて像保持体36の表面に露光光を照射し、静電潜像を形成する(図12参照)。そして、発光素子72の発光動作にともない、本体部70の下面70Bに実装されている集積回路74A、及び電圧制御素子74Bは、発熱する(図3参照)。
集積回路74A、及び電圧制御素子74Bが発熱することで、樹脂材料で成形されている筐体66は加熱されて膨張することで、筐体66が熱変形してしまう温度に達する。抑制部材64が設けられていない場合には、装置奥行方向における筐体66の両端部を支点に、筐体66の中央部が下方に移動し、筐体66が湾曲状に撓んでしまう。しかし、装置奥行方向に延びる抑制部材64が筐体66の貫通孔84に嵌め込まれている。このため、抑制部材64が設けられていない場合と比して、筐体66の熱変形が抑制される。
また、抑制部材64は、貫通孔84に嵌め込まれ、装置幅方向において筐体66の最外部よりも内側に位置している。このため、抑制部材が装置幅方向において筐体66の最外部よりも外側に位置する場合と比して、露光装置42が装置幅方向に大型となるのが抑制される。
また、壁部66Aの端面67と抑制部材64とは、接着剤98によって点付けされている(図5(A)参照)。このため、壁部66Aの側面と抑制部材64とが、接着剤110によって接着されている場合(図14参照)と比して、露光装置42が装置幅方向に大型となるのが抑制される。
また、抑制部材64は、基板60側が開放されたU字状とされている。このため、抑制部材の基板60側が開放されていない場合と比して、本体部70の下面70Bに実装される素子と、抑制部材64との干渉が抑制される。
また、抑制部材64の底板64Bが、板バネ78A、78Bと接触することで、抑制部材64が位置決めされ、抑制部材64の端部(開放端部)と基板60とが離間するようになっている。これにより、抑制部材64の端部と基板60とが当たっている場合と比して、抑制部材64の端部による基板60の損傷が抑制される。
また、伝達樹脂102は、絶縁性を有している。このため、熱を伝達する伝達部材が、例えば、絶縁性を有さない導電性ペースト等である場合と比して、発熱素子74の導電部を避けることなく伝達樹脂102が配置される。
また、抑制部材64の一端64Dは、筐体66の一端部に位置し、抑制部材64の他端64Eは、筐体66の中心D2と比して、筐体66の他端側に位置している(図2参照)。これにより、抑制部材64は筐体66の端部で支えられることで、抑制部材が筐体66の中央側だけに配置されている場合と比して、筐体66の熱変形が抑制される。
また、画像形成装置10においては、露光装置42を備えていない場合と比して、筐体66の熱変形が抑制されることで、出力画像の品質低下が抑制される。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る露光装置、及び画像形成装置の一例を図15に従って説明する。なお、第2実施形態については、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
第2実施形態の露光装置152に備えられた抑制部材154は、一対の側板154Aと底板154Bとを含んで構成されている。さらに、抑制部材154の装置上下方向の位置は、規制部材の一例としての板バネ156で規制されている。そして、抑制部材154の底板154Bと、壁部66Aの端面67とが共通の平面上に位置するように、抑制部材154は配置されている。さらに、抑制部材154の底板154Bと端面67とは、UV硬化型接着剤である接着剤158によって点付けされている。
また、第2実施形態の作用は、第1実施形態の作用と同様である。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係る露光装置、及び画像形成装置の一例を図16に従って説明する。なお、第3実施形態については、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
第3実施形態の露光装置172に備えられた抑制部材174は、装置奥行方向から見て円弧状とされている。また、抑制部材174の装置上下方向の位置は、規制部材の一例としての板バネ176で規制されている。さらに、抑制部材174の曲面174Aと端面67とは、UV硬化型接着剤である接着剤178によって点付けされている。
また、第3実施形態の作用は、第1実施形態の作用と同様である。
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態に係る露光装置、及び画像形成装置の一例を図17に従って説明する。なお、第4実施形態については、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
第4実施形態の露光装置192に備えられた抑制部材194は、装置奥行方向から見て矩形筒状とされている。そして、抑制部材194の装置上下方向の位置は、規制部材の一例としての板バネ196で規制されている。
また、第4実施形態の作用は、抑制部材がU字状であることで生じる作用以外の、第1実施形態の作用と同様である。
<第5実施形態>
本発明の第5実施形態に係る露光装置、及び画像形成装置の一例を図18に従って説明する。なお、第5実施形態については、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
第5実施形態の露光装置202に備えられた抑制部材204は、装置奥行方向から見て矩形状で中実とされている。そして、抑制部材204の装置上下方向の位置は、規制部材の一例としての板バネ206で規制されている。
また、第5実施形態の作用は、抑制部材がU字状であることで生じる作用以外の、第1実施形態の作用と同様である。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、抑制部材64、154、174、194、204は、板バネ78、156、176、196、206によって、装置上下方向の位置が規制されたが、抑制部材を封止剤92に当てること(図19参照)で、抑制部材の装置上下方向の位置を規制し、抑制部材と基板60とを離間させてもよい。
また、上記実施形態では、伝達部材の一例である伝達樹脂102は、絶縁性を有したが、伝達部材が例えば、導電性を有する導電性ペーストであってもよい。しかし、この場合には、伝達部材が絶縁性を有することで生じる作用は、生じない。
また、上記実施形態では、発熱する素子として、集積回路74A、及び電圧制御素子74Bを用いて説明したが、発光素子72を発光させるのにともない発熱する部材であればよく、広くは、能動素子、受動素子いずれであってもよい。
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、筐体66の熱変形を抑制するため、装置奥行方向(一方向)における抑制部材64、154、174、194、204の長さは、装置奥行方向における基板60の長さの30%以上が好ましい。
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、筐体66の熱変形を抑制するため、抑制部材64、154、174、194、204の線膨張係数と筐体66の線膨張係数との差は小さい方が好ましい。線膨張係数に差があると、両者間に応力が生じて熱変形を引き起こす要因となるためである。画像形成装置においては熱変形が画質に影響を与えるため、線膨張係数が大きい方の部材は小さい方の部材の5倍以内の線膨張係数であること好ましい。
10 画像形成装置
36 像保持体
40 現像装置
42 露光装置
60 基板
64 抑制部材
64D 一端
64E 他端
66 筐体
66A 壁部
67 端面
70 本体部
70A 上面(一方の面の一例)
70B 下面(他方の面の一例)
72 発光素子
74 発熱素子
74A 集積回路(発熱素子の一例)
74B 電圧制御素子(発熱素子の一例)
78 板バネ(規制部材の一例)
78A 板バネ
78B 板バネ
84 貫通孔
92 封止剤
98 接着剤
152 露光装置
154 抑制部材
156 板バネ(規制部材の一例)
158 接着剤
172 露光装置
174 抑制部材
176 板バネ(規制部材の一例)
178 接着剤
192 露光装置
194 抑制部材
196 板バネ(規制部材の一例)
202 露光装置
204 抑制部材
206 板バネ(規制部材の一例)

Claims (3)

  1. 一方向に延び、複数の発光素子と、前記複数の発光素子の発光動作にともない発熱する発熱素子とを有する基板と、
    前記一方向に延び、前記基板の板厚方向が貫通方向となる貫通孔を有し、前記基板を前記貫通孔内に固定する樹脂製の筐体と、
    前記一方向に延び、前記筐体の前記一方向における一端側に寄った位置であって前記一方向における前記筐体の中心を含む位置で前記貫通孔に嵌め込まれた、前記筐体の熱変形を抑制する抑制部材と、
    を備える露光装置。
  2. 前記抑制部材は、板金を折り曲げることで形成されている請求項1に記載の露光装置。
  3. 像保持体と、
    前記像保持体を露光して静電潜像を形成する請求項1又は2に記載の露光装置と、
    前記像保持体の静電潜像を現像する現像装置と、
    を備える画像形成装置。
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