JP6699241B2 - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6699241B2
JP6699241B2 JP2016041066A JP2016041066A JP6699241B2 JP 6699241 B2 JP6699241 B2 JP 6699241B2 JP 2016041066 A JP2016041066 A JP 2016041066A JP 2016041066 A JP2016041066 A JP 2016041066A JP 6699241 B2 JP6699241 B2 JP 6699241B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric machine
output
pulse
pulses
motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016041066A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017158361A (ja
Inventor
高裕 矢山
高裕 矢山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP2016041066A priority Critical patent/JP6699241B2/ja
Publication of JP2017158361A publication Critical patent/JP2017158361A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6699241B2 publication Critical patent/JP6699241B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Elevator Control (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

この発明は、インバータ装置に関し、特に、回転電機の外周に設けられたパルスエンコーダからのパルスが入力されるパルス数測定部を備えるインバータ装置に関する。
従来、外周にエンコーダが設けられた回転電機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、エレベータモータと、エレベータモータの外周に設けられたタコメータとを備えるエレベータ巻上機が開示されている。このエレベータ巻上機では、エレベータモータの外周に設けられたタコメータにより、エレベータモータの回転する部分の運動をモニタするように構成されている。
ここで、インバータ装置により、エレベータモータの回転を制御するためには、エレベータモータの1回転当たりに対するタコメータ(エンコーダ)のパルス数が必要になる。一方、上記特許文献1に記載のような、エンコーダがエレベータモータの外周に設けられた構成では、エレベータモータの回転軸とエンコーダの回転軸とが異なるため、エレベータモータの1回転と、エンコーダの1回転とが一致しない。
この場合、エレベータモータ(回転子)の直径と、エレベータモータ(回転子)に接触するエンコーダの摩擦車の直径との比率に基づいて、エレベータモータの1回転当たりに対してエンコーダから出力されるパルス数を測定することが考えられる。
特表2003−509310号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたようなエレベータ巻上機において、エレベータモータ(回転子)の直径と、エレベータモータ(回転子)に接触するエンコーダの摩擦車の直径との比率に基づいて、エレベータモータの1回転当たりに対するエンコーダ(パルスエンコーダ)から出力されるパルス数を測定する場合では、エレベータモータの回転子およびエンコーダの摩擦車の直径を正確に測定することが困難であるとともに、回転子および摩擦車が真円でない場合(寸法の誤差)もある。このため、エレベータモータの1回転当たりに対するエンコーダから出力されるパルス数を正確に測定することが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、回転電機の1回転当たりにパルスエンコーダから出力されるパルス数を正確に測定することが可能なインバータ装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面によるインバータ装置は、永久磁石を有する回転電機の外周に設けられたパルスエンコーダからのパルスが入力されるパルス数測定部と、回転電機を駆動するための電流を出力する電流出力部と、出力位相角指令に基づいて求められる電流出力部から出力される回転電機を駆動するための電流の周期と、回転電機の対極数とに基づいて求められる回転電機の1回転当たりの周期の個数分の期間の間にパルス数測定部により計測されるパルスエンコーダから出力されたパルスの数から、回転電機の1回転当たりにパルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算するパルス数演算部とを備える。
この発明の一の局面によるインバータ装置では、上記のように、電流出力部から出力される回転電機を駆動するための電流の周期と、回転電機の対極数とに基づいて、回転電機の1回転当たりにパルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算するパルス数演算部を備える。ここで、電流出力部から出力される回転電機を駆動するための電流の周期は、インバータ装置にとって既知の値である。また、回転電機の対極数(インバータ装置に予め設定されている値)から、回転電機の1回転当たりに、インバータ装置から出力される電流の周期の個数を求める(演算する)ことができる。その結果、インバータ装置から出力される電流の周期の個数分の期間と、パルスエンコーダから出力されるパルスの数とから、回転電機の1回転当たりにパルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算することができる。すなわち、回転電機(回転子)およびパルスエンコーダ(摩擦車)の寸法の誤差にかかわらず、回転電機の1回転当たりにパルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算することができる。その結果、回転電機の1回転当たりにパルスエンコーダから出力されるパルス数を正確に測定することができ、容易に回転電機の制御に必要なパルス数の正確な同定が可能になる。
また、インバータ装置にとって既知の値と、インバータ装置に予め設定されている値とに基づいて、パルス数が測定されるので、パルス数を測定するために、インバータ装置以外の装置を別個に設ける必要がない。
また、パルス数演算部は、回転電機の対極数により演算される回転電機の1回転当たりに対する回転電機を駆動するための電流の周期の個数分の期間の間に、パルスエンコーダから出力されたパルスの数を計測することにより、回転電機の1回転当たりにパルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算するように構成されている。これにより、回転電機の1回転当たりに対する電流の周期の個数分の期間の間に、パルスエンコーダから出力されたパルスの数を計測するだけで、容易に、回転電機の1回転当たりにパルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算することができる。
上記一の局面によるインバータ装置において、好ましくは、パルス数演算部は、回転電機の対極数により演算される、正方向および逆方向にそれぞれ回転電機を回転させた場合に対する回転電機を駆動するための電流の周期の個数分の期間の間に、パルスエンコーダから出力されたパルスの数を計測するとともに、計測された正方向および逆方向にそれぞれ回転電機を回転させた場合におけるパルスの数を平均することにより、回転電機の1回転当たりにパルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算するように構成されている。このように構成すれば、回転電機を正方向(または逆方向)のみに1回転だけさせて演算されたパルスの数に誤差が含まれる場合でも、計測された正方向および逆方向にそれぞれ回転電機を回転させた場合におけるパルスの数を平均することにより、誤差の発生を抑制することができる。
上記一の局面によるインバータ装置において、好ましくは、パルス数演算部は、回転電機の対極数により演算される回転電機の複数回の回転当たりに対する回転電機を駆動するための電流の周期の個数分の期間の間に、パルスエンコーダから出力されたパルスの数を計測するとともに、計測されたパルスの数を回転電機の1回の回転当たりとして平均することにより、回転電機の1回転当たりにパルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算するように構成されている。このように構成すれば、回転電機を1回転だけさせて演算されたパルスの数に誤差が含まれる場合でも、複数回の回転の間に計測されたパルスの数を回転電機の1回の回転当たりとして平均することにより、誤差の発生を抑制することができる。

上記一の局面によるインバータ装置において、好ましくは、パルス数演算部は、最初に磁極位置を推定して初期位相を決定した後、電流出力部によって所定のd軸電流を流すように電圧を発生させ、所定の速度になるように電流の位相を変化させて回転電機を回転させるセンサレス駆動により回転電機を駆動させて、電流出力部から出力される回転電機を駆動するための電流の周期と、回転電機の対極数とに基づいて、回転電機の1回転当たりにパルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算するように構成されている。ここで、回転電機が実際に配置される場所において、回転電機を手動により正確に1回転させるのは非常に困難であるが、人手を介すことなく、インバータ装置自身によって、回転電機の1回転当たりにパルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算することができ、設置場所での設備の立ち上げの省力化ができる。
本発明によれば、上記のように、回転電機の1回転当たりにパルスエンコーダから出力されるパルス数を正確に測定することができる。
本発明の第1〜第3実施形態によるインバータ装置と、モータとを示す図である。 本発明の第1〜第3実施形態によるインバータ装置のブロック図である。 モータを正方向に回転させた場合の、出力位相角、出力電流、および、パルス(矩形波)を示す図である。 モータを逆方向に回転させた場合の、出力位相角、出力電流、および、パルス(矩形波)を示す図である。 モータを正方向に複数回回転させた場合の、出力位相角、出力電流、および、パルスを示す図である。 モータを正方向に回転させた場合の、出力位相角、出力電流、および、パルス(正弦波、余弦波)を示す図である。 モータを逆方向に回転させた場合の、出力位相角、出力電流、および、パルス(正弦波、余弦波)を示す図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1を参照して、第1実施形態によるインバータ装置100により駆動されるモータ200の構成について説明する。なお、モータ200は、特許請求の範囲の「回転電機」の一例である。
図1に示すように、モータ200は、永久磁石を有する永久磁石型同期モータである。また、モータ200は、たとえば、エレベータの巻上機として使用される。モータ200は、ステータ(図示せず)と、ステータの外径側に配置されるロータ201およびプーリ202とを備える。ステータ、ロータ201およびプーリ202は、筐体203内に配置されている。また、モータ200の上方と下方とには、それぞれ、ブレーキ204が設けられている。また、プーリ202には、ワイヤ205が配置されている。ワイヤ205の一方側には、エレベータのかご(図示せず)が接続されているとともに、他方側には、釣り合い重り(図示せず)が接続されている。
また、モータ200の外周側には、パルスエンコーダ206が設けられている。パルスエンコーダ206は、モータ200の回転速度を検出するよう構成されている。パルスエンコーダ206は、たとえば、パルスエンコーダ206に設けられる摩擦車の回転に基づいて、パルスを出力するように構成されている。具体的には、パルスエンコーダ206の摩擦車が、モータ200のロータ201に接触しており、モータ200のロータ201の回転に伴って、パルスエンコーダ206の摩擦車が回転する。これにより、パルスエンコーダ206は、モータ200の回転速度を検出するよう構成されている。また、パルスエンコーダ206は、矩形状のパルス(矩形波)(図3参照)を出力するように構成されている。
インバータ装置100は、モータ200に接続されており、モータ200を駆動するように構成されている。また、インバータ装置100は、パルスエンコーダ206に接続されており、パルスエンコーダ206からの出力(パルス)が入力されるように構成されている。
(インバータ装置の構成)
次に、図2を参照して、インバータ装置100の構成について説明する。
図2に示すように、インバータ装置100には、電流調整部1が設けられている。電流調整部1には、d軸電流指令と、q軸電流指令とが入力されるように構成されている。
また、インバータ装置100には、電圧指令演算部2が設けられている。電圧指令演算部2には、電流調整部1から出力されるd軸電圧指令と、q軸電圧指令とが入力されるように構成されている。
また、インバータ装置100には、PWM信号生成部3が設けられている。PWM信号生成部3には、電圧指令演算部2から出力される電圧指令(具体的には、電圧指令および電圧ベクトル角)が入力されるように構成されている。また、PWM信号生成部3は、主回路部10に、モータ200を駆動するためのPWM信号を出力するように構成されている。主回路部10は、PWM信号生成部3から出力されるPWM信号によって内部の半導体スイッチング素子をオン・オフさせることにより、インバータ装置100の出力電圧を電圧指令に一致するよう制御する。また、主回路部10から出力された出力電流は、電流検出器20により検出され、その電流検出値が電流調整部1に入力されるように構成されている。なお、電流調整部1、電圧指令演算部2、PWM信号生成部3および主回路部10は、特許請求の範囲の「電流出力部」の一例である。
また、インバータ装置100には、加減速演算部4が設けられている。加減速演算部4には、速度指令が入力されるように構成されている。加減速演算部4は、現在のモータ200の速度から速度指令に基づく速度に到達するように、予め定められた速度の増減分(加減速時間)に基づいて、モータ200の加減速度を演算するように構成されている。
また、インバータ装置100には、位相角演算部5が設けられている。位相角演算部5には、加減速演算部4からの出力が入力されるように構成されている。また、位相角演算部5は、前回の出力位相角に対して、今回の速度指令に基づく位相角の増減分を積算して、今回の出力位相角を求めるように構成されている。位相角演算部5から出力される今回の出力位相角は、PWM信号生成部3と、後述するパルス数演算部7とに入力されるように構成されている。
また、インバータ装置100には、パルスカウンタ6が設けられている。パルスカウンタ6は、パルスエンコーダ206から出力されるパルスを計測するように構成されている。なお、パルスカウンタ6は、特許請求の範囲の「パルス数測定部」の一例である。
また、インバータ装置100には、パルス数演算部7が設けられている。パルス数演算部7には、パルスカウンタ6からの出力(パルス数)が入力されるように構成されている。また、パルス数演算部7には、位相角演算部5から出力される出力位相角が入力されるように構成されている。また、パルス数演算部7には、モータ200の対極数が入力されるように構成されている。モータ200の対極数は、モータ200に設けられる永久磁石の数(モータ200の極数)を2で割った値である。モータ200の対極数は、インバータ装置100の記憶部(図示せず)などに予め記憶(設定)されている。
ここで、第1実施形態では、パルス数演算部7は、主回路部10から出力されるモータ200を駆動するための電流(出力電流)の周期と、モータ200の対極数とに基づいて、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルスの数を演算するように構成されている。なお、パルスの数の演算方法については、後述する。
また、電流調整部1、電圧指令演算部2、PWM信号生成部3、加減速演算部4、位相角演算部5、パルスカウンタ6、および、パルス数演算部7は、インバータ装置100の制御部により構成されており、各部の動作はソフトウェアにより行われている。なお、各部をそれぞれ回路により構成して、各部の動作を、回路により行ってもよい。また、パルスカウンタ6は、制御部外の外付け回路により行ってもよい。
(パルスの数の演算方法)
次に、図3を参照して、パルスの数の演算方法について説明する。なお、図3は、モータ200を正方向に回転させた時のインバータ装置100の出力位相角、インバータ装置100の出力電流、および、パルスエンコーダ206から出力されるパルスが示されている。
図3に示すように、インバータ装置100からの出力電流は、略正弦波形状を有している。ここで、インバータ装置100にとって、出力電流の1周期(電気角の1周、0度〜360度)は、既知である。また、インバータ装置100の出力位相角は、電気角において、0度〜360度まで変化する。また、出力位相角は、出力電流の1周期において、電気角が0度から徐々に大きくなって360度に達した後、急激に0度に戻る。また、パルスエンコーダ206から出力されるパルスは、A相とB相との2つの相を含む。A相のパルス、および、B相のパルスは、共に、矩形波である。また、モータ200を正方向に回転させた場合、A相のパルスの位相よりもB相のパルスの位相の方が進んでいる。
ここで、第1実施形態では、パルス数演算部7は、モータ200の対極数により演算されるモータ200の1回転当たりに対するモータ200を駆動するための電流(出力電流)の周期の個数分の期間の間に、パルスエンコーダ206から出力されたパルスの数を計測する。これにより、パルス数演算部7は、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルスの数を演算するように構成されている。たとえば、モータ200の極数が12極である場合、対極数は、6(=12/2)になる。これにより、モータ200の1回転当たりに対するモータ200を駆動するための電流(出力電流)の周期の個数は、6個(6周期)となる。そして、出力電流の6周期の期間(図3の期間T1)の間に、パルスエンコーダ206から出力されるパルスの数(図3のN1)(整数値)が演算される。この演算された6周期の期間T1のパルスの数N1が、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルスの数(モータ200の制御に用いられるパルスの数)となる。なお、パルスの数は、A相のパルスおよびB相のパルスのうちの一方の数を演算すればよい。また、出力電流の周期は、たとえば、出力位相角の指令に基づいて求められる。
(センサレス駆動)
また、第1実施形態では、パルス数演算部7は、センサレス駆動によりモータ200を駆動(実施に駆動)させて、主回路部10から出力されるモータ200を駆動するための電流の周期と、モータ200の対極数とに基づいて、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルスの数を演算するように構成されている。なお、ここでのセンサレス駆動とは、磁極位置センサを設けることなく永久磁石形同期モータ200の回転子の磁極位置を推定して駆動することである。そして、最初に磁極位置を推定して初期位相を決定した後、電流調整部1(図2参照)によって所定のd軸電流(磁化電流指令)を流すように電圧を発生させることによって磁極を引き付けて、所定の速度になるようにモータ200を回転させる。
パルスの数を演算する際の運転では、具体的には、予め設定した任意の値が、d軸電流指令として電流調整部1に入力される。また、0に固定された値が、q軸電流指令として電流調整部1に入力される。また、予め設定された値が、速度指令として加減速演算部4に入力される。なお、予め設定された値(速度指令)は、たとえば、モータ200の定格の速度の5%以上10%以下である。また、モータ200の駆動を停止させる場合には、予め設定された値(速度指令)は、0である。そして、最初に磁極位置を推定して初期位相を決定した後、所定のd軸電流(磁化電流指令)を流すように電圧を発生させ、所定の速度になるように電流の位相を変化させて、モータ200の永久磁石(磁極)を引き付けることにより、モータ200を回転させる。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、PWM信号生成部3から出力されるモータ200を駆動するための電流の周期と、モータ200の対極数とに基づいて、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルスの数を演算するパルス数演算部7を備える。ここで、PWM信号生成部3から出力されるモータ200を駆動するための電流の周期は、インバータ装置100にとって既知の値である。また、モータ200の対極数(インバータ装置100に予め設定されている値)から、モータ200の1回転当たりに、インバータ装置100から出力される電流の周期の個数を求める(演算する)ことができる。その結果、インバータ装置100から出力される電流の周期の個数分の期間と、パルスエンコーダ206から出力されるパルスの数とから、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルスの数を演算することができる。すなわち、モータ200(ロータ201)およびパルスエンコーダ206(摩擦車)の寸法の誤差にかかわらず、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルスの数を演算することができる。その結果、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルス数を正確に測定することができ、容易にモータの制御に必要なパルス数の正確な同定が可能になる。
また、インバータ装置100にとって既知の値と、インバータ装置100に予め設定されている値とに基づいて、パルス数が測定されるので、パルス数を測定するために、インバータ装置100以外の装置を別個に設ける必要がない。
また、第1実施形態では、上記のように、パルス数演算部7は、モータ200の対極数により演算されるモータ200の1回転当たりに対するモータ200を駆動するための電流の周期の個数分の期間の間に、パルスエンコーダ206から出力されたパルスの数を計測することにより、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルスの数を演算するように構成されている。これにより、モータ200の1回転当たりの周期の個数分の期間の間に、パルスエンコーダ206から出力されたパルスの数を計測するだけで、容易に、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルスの数を演算することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、パルス数演算部7は、最初に磁極位置を推定して初期位相を決定した後、PWM信号生成部3によって所定のd軸電流を流すように電圧を発生させ、所定の速度になるように電流の位相を変化させてモータ200を回転させるセンサレス駆動によりモータ200を駆動させて、PWM信号生成部3から出力されるモータ200を駆動するための電流の周期と、モータ200の対極数とに基づいて、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルスの数を演算するように構成されている。ここで、モータ200が実際に配置される場所において、モータ200を手動により正確に1回転させるのは非常に困難であるが、人手を介すことなく、インバータ装置100自身によって、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルスの数を演算することができ、設置場所での設備の立ち上げの省力化ができる。
[第2実施形態]
図3および図4を参照して、第2実施形態によるインバータ装置101の構成(パルスの数の演算方法)について説明する。第2実施形態によるインバータ装置101は、正方向にモータ200を回転させた場合におけるパルスの数を演算していた上記第1実施形態と異なり、正方向および逆方向にそれぞれモータ200を回転させた場合におけるパルスの数を演算する。なお、インバータ装置101の構成は、上記第1実施形態のインバータ装置100の構成(図2参照)と同様である。
(パルスの数の演算方法)
図3および図4を参照して、パルスの数の演算方法について説明する。なお、図4は、モータ200を逆方向に回転させた時のインバータ装置100の出力位相角、インバータ装置100の出力電流、および、パルスエンコーダ206から出力されるパルスが示されている。モータ200を逆方向に回転させた場合、B相のパルスの位相よりもA相のパルスの位相の方が進んでいる。
ここで、第2実施形態では、パルス数演算部7a(図2参照)は、モータ200の対極数により演算される、正方向および逆方向にそれぞれモータ200を回転させた場合に対するモータ200を駆動するための電流の周期の個数分の期間の間に、パルスエンコーダ206から出力されたパルスの数を計測するように構成されている。そして、パルス数演算部7aは、計測された正方向および逆方向にそれぞれモータ200を回転させた場合におけるパルスの数を平均することにより、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルスの数を演算するように構成されている。なお、モータ200は、上記第1実施形態と同様に、センサレス駆動により駆動される。
たとえば、モータ200の極数が12極である場合、対極数は、6(=12/2)になる。これにより、モータ200の1回転当たりに対するモータ200を駆動するための電流(出力電流)の周期の個数は、6個(6周期)となる。そして、まず、センサレス駆動により、モータ200を正方向に1回転させて、出力電流の6周期の期間(図3の期間T1)の間に、パルスエンコーダ206から出力されるパルスの数(図3のN1)が演算される。次に、センサレス駆動により、モータ200を逆方向に1回転させて、出力電流の6周期の期間(図4の期間T2)の間に、パルスエンコーダ206から出力されるパルスの数(図4のN2)が演算される。そして、パルス数演算部7aは、計測された正方向および逆方向にそれぞれモータ200を回転させた場合におけるパルスの数を平均((N1+N2)/2)する。そして、平均されたパルスの数(N1+N2)/2を、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルスの数とする。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、パルス数演算部7aは、モータ200の対極数により演算される、正方向および逆方向にそれぞれモータ200を回転させた場合に対するモータ200を駆動するための電流の周期の個数分の期間の間に、パルスエンコーダ206から出力されたパルスの数を計測するとともに、計測された正方向および逆方向にそれぞれモータ200を回転させた場合におけるパルスの数を平均することにより、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルスの数を演算するように構成されている。これにより、モータ200を正方向(または逆方向)のみに1回転だけさせて演算されたパルスの数に誤差が含まれる場合でも、計測された正方向および逆方向にそれぞれモータ200を回転させた場合におけるパルスの数を平均することにより、誤差の発生を抑制することができる。
[第3実施形態]
図5を参照して、第3実施形態によるインバータ装置102の構成(パルスの数の演算方法)について説明する。第3実施形態によるインバータ装置102は、正方向にモータ200を1回転させた場合におけるパルスの数を演算していた上記第1実施形態と異なり、モータ200を複数回回転させた場合におけるパルスの数を演算する。なお、インバータ装置102の構成は、上記第1実施形態のインバータ装置100の構成(図2参照)と同様である。
(パルスの数の演算方法)
次に、図5を参照して、パルスの数を演算方法について説明する。
ここで、第3実施形態では、パルス数演算部7b(図2参照)は、モータ200の対極数により演算されるモータ200の複数回の回転当たりに対するモータ200を駆動するための電流の周期の個数分の期間の間に、パルスエンコーダ206から出力されたパルスの数を計測する。そして、パルス数演算部7bは、計測されたパルスの数をモータ200の1回の回転当たりとして平均することにより、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルスの数を演算するように構成されている。なお、モータ200は、上記第1実施形態と同様に、センサレス駆動により駆動される。
たとえば、モータ200の極数が12極である場合、対極数は、6(=12/2)になる。これにより、モータ200の1回転当たりに対するモータ200を駆動するための電流(出力電流)の周期の個数は、6個(6周期)となる。そして、センサレス駆動により、モータ200を正方向(または逆方向)に複数回(第3実施形態では、2回)回転させて、出力電流の12周期の期間(図5の期間T3)の間に、パルスエンコーダ206から出力されるパルスの数(図5のN3)が演算される。そして、パルス数演算部7bは、複数回(第3実施形態では、2回)モータ200を回転させた場合におけるパルスの数を平均(N3/2)する。そして、平均されたパルスの数N3/2を、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルスの数とする。
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、パルス数演算部7bは、モータ200の対極数により演算されるモータ200の複数回の回転当たりに対するモータ200を駆動するための電流の周期の個数分の期間の間に、パルスエンコーダ206から出力されたパルスの数を計測するとともに、計測されたパルスの数をモータ200の1回の回転当たりとして平均することにより、モータ200の1回転当たりにパルスエンコーダ206から出力されるパルスの数を演算するように構成されている。これにより、モータ200を1回転だけさせて演算されたパルスの数に誤差が含まれる場合でも、複数回の回転の間に計測されたパルスの数をモータ200の1回の回転当たりとして平均することにより、誤差の発生を抑制することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、パルスエンコーダから矩形波が出力される例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図6および図7に示すように、パルスエンコーダから正弦波(Sin波)および余弦波(Cos波)が出力されるように構成されていてもよい。この場合においても、上記第1〜第3実施形態と同様に、センサレス駆動により、モータを正方向に1回転させて、または、正方向および逆方向に1回転させて、または、正方向(または逆方向)に複数回回転させて、パルスの数を演算することができる。
また、上記第2実施形態では、正方向および逆方向にそれぞれモータを1回転させた場合において、パルスエンコーダから出力されたパルスの数を平均することにより、モータの1回転当たりにパルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算する例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、正方向および逆方向にそれぞれモータを複数回回転させた場合において、パルスエンコーダから出力されたパルスの数を平均することにより、モータの1回転当たりにパルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算してもよい。
また、上記第3実施形態では、正方向(または逆方向)にモータを2回転させた場合において、パルスエンコーダから出力されたパルスの数を平均することにより、モータの1回転当たりにパルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算する例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、正方向(または逆方向)にモータを3回転以上回転させた場合において、パルスエンコーダから出力されたパルスの数を平均することにより、モータの1回転当たりにパルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、出力電流の周期が、出力位相角の指令に基づいて求められる例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、出力電流の周期を、出力位相角の指令以外に基づいて求めてもよい。
1 電流調整部(電流出力部)
2 電圧指令演算部(電流出力部)
3 PWM信号生成部(電流出力部)
6 パルスカウンタ(パルス数測定部)
7、7a、7b パルス数演算部
10 主回路部
100、101、102 インバータ装置
200 モータ(回転電機)
206 パルスエンコーダ

Claims (4)

  1. 永久磁石を有する回転電機の外周に設けられたパルスエンコーダからのパルスが入力されるパルス数測定部と、
    前記回転電機を駆動するための電流を出力する電流出力部と、
    出力位相角指令に基づいて求められる前記電流出力部から出力される前記回転電機を駆動するための電流の周期と、前記回転電機の対極数とに基づいて求められる前記回転電機の1回転当たりの周期の個数分の期間の間に前記パルス数測定部により計測される前記パルスエンコーダから出力されたパルスの数から、前記回転電機の1回転当たりに前記パルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算するパルス数演算部とを備える、インバータ装置。
  2. 前記パルス数演算部は、前記回転電機の対極数により演算される、正方向および逆方向にそれぞれ前記回転電機を回転させた場合に対する前記回転電機を駆動するための電流の周期の個数分の期間の間に、前記パルスエンコーダから出力されたパルスの数を計測するとともに、計測された正方向および逆方向にそれぞれ前記回転電機を回転させた場合における前記パルスの数を平均することにより、前記回転電機の1回転当たりに前記パルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算するように構成されている、請求項に記載のインバータ装置。
  3. 前記パルス数演算部は、前記回転電機の対極数により演算される前記回転電機の複数回の回転当たりに対する前記回転電機を駆動するための電流の周期の個数分の期間の間に、前記パルスエンコーダから出力されたパルスの数を計測するとともに、計測された前記パルスの数を前記回転電機の1回の回転当たりとして平均することにより、前記回転電機の1回転当たりに前記パルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算するように構成されている、請求項またはに記載のインバータ装置。
  4. 前記パルス数演算部は、最初に磁極位置を推定して初期位相を決定した後、前記電流出力部によって所定のd軸電流を流すように電圧を発生させ、所定の速度になるように電流の位相を変化させて前記回転電機を回転させるセンサレス駆動により前記回転電機を駆動させて、前記電流出力部から出力される前記回転電機を駆動するための電流の周期と、前記回転電機の対極数とに基づいて求められる前記回転電機の1回転当たりの周期の個数分の期間の間に前記パルス数測定部により計測される前記パルスエンコーダから出力されたパルスの数から、前記回転電機の1回転当たりに前記パルスエンコーダから出力されるパルスの数を演算するように構成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載のインバータ装置。
JP2016041066A 2016-03-03 2016-03-03 インバータ装置 Active JP6699241B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016041066A JP6699241B2 (ja) 2016-03-03 2016-03-03 インバータ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016041066A JP6699241B2 (ja) 2016-03-03 2016-03-03 インバータ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017158361A JP2017158361A (ja) 2017-09-07
JP6699241B2 true JP6699241B2 (ja) 2020-05-27

Family

ID=59810539

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016041066A Active JP6699241B2 (ja) 2016-03-03 2016-03-03 インバータ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6699241B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017158361A (ja) 2017-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20150311844A1 (en) Motor controller for position sensorless drives
US9774282B2 (en) Method for controlling three-phase brushless DC motor comprising single hall sensor
KR100713776B1 (ko) 검출 전류의 비교를 통한 에스알엠의 여자 위치 검출 방법및 장치
TWI525981B (zh) 用於永磁電動機的無感測器式磁場導向控制系統、方法和設備
JP4796472B2 (ja) ブラシレス直流モータ制御装置、ブラシレス直流モータの制御方法、および、ブラシレス直流モータモジュール
FI119041B (fi) Harjattoman tasavirtamoottorin ohjauslaite ja sen ohjausmenetelmä
JP2016021850A (ja) モーターストールを検出するための方法および電子回路
Zhang et al. An improved rotor position estimation in PMSM with low-resolution hall-effect sensors
JP6186824B2 (ja) ブラシレスモータの制御装置、ブラシレスモータの電気角推定方法、および記憶媒体
US20170163185A1 (en) Method for sensorless commutation of a brushless direct current motor
JP5972248B2 (ja) 同期電動機の回転位相検出装置
Yun et al. Position control of low cost brushless DC Motor using Hall sensor
US20150069944A1 (en) Motor driving control apparatus, motor driving control method and motor system using the same
KR100911722B1 (ko) 홀소자를 이용한 회전자의 속도 및 각도 측정 장치
JPWO2016194919A1 (ja) 三相ブラシレスdcモータの制御方法及び該制御方法を用いたモータ制御装置
JP4735439B2 (ja) 永久磁石式同期電動機の初期磁極位置推定装置
KR20070073876A (ko) 모터 구동장치
JP6699241B2 (ja) インバータ装置
JP5677327B2 (ja) 電動過給機の制御装置およびその制御方法
JP2015177697A (ja) ブラシレスモータの駆動装置、駆動方法
JP3472533B2 (ja) モータ制御装置
JP6207458B2 (ja) 電動機の制御装置
JP2013046547A (ja) モータ制御装置
JP2013090478A (ja) ブラシレスdcモータの回転子位置検出方法とその装置
JP5798513B2 (ja) 永久磁石同期電動機の初期磁極位置の検出方法および装置、並びに永久磁石同期電動機の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191211

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200331

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200413

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6699241

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250