実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図3および図5を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図3および図5を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図2、図3および図5を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3および図5を参照)が内蔵されている。
また、スティックコントローラ122の上方には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置におけるスティックコントローラ122の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3および図5を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、遊技領域7の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、遊技領域7において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
また、打球供給皿(上皿)3の略中央付近には窪み部3aが設けられている。この実施の形態では、スティックコントローラ122は、遊技盤6の盤面に対して前後方向に移動動作可能に構成されており、スティックコントローラ122が上皿の窪み部3aにある状態の原点位置から前方(つまりは、遊技者側)に移動して所定の進出位置にまで移動動作することが可能である。
図2および図3は、スティックコントローラ122の移動動作を説明するための説明図である。図2および図3は、スティックコントローラ122および打球供給皿(上皿)3を含む部位をパチンコ遊技機1の右側面から見た図を表している。このうち、図2は、スティックコントローラ122が原点位置にある状態を示しており、図3は、スティックコントローラ122が進出位置にある状態を示している。
図2および図3に示すように、スティックコントローラ122は、操作部用モータ129によって移動動作可能な支持部127に取り付けられており、操作部用モータ129が正方向に駆動動作することによって支持部127が前方に移動動作するに従い、図2に示す原点位置から図3に示す進出位置まで移動動作する。また、スティックコントローラ122は、操作部用モータ129が逆方向に駆動動作することによって支持部127が後方に移動動作するに従い、図3に示す進出位置から図2に示す原点位置まで移動動作する。なお、支持部127には突起部127aが設けられているとともに、上皿内部に原点位置センサ128(例えば、フォトセンサによって実現される)が設けられており、支持部12の突起部127aが原点位置センサ128によって検出されることによって、スティックコントローラ122が原点位置まで移動したことを検出することが可能である。
図2に示すように、スティックコントローラ122が原点位置にある状態では、スティックコントローラ122が上皿の窪み部3aに近接しており、遊技者はスティックコントローラ122を握りにくく操作しにくい。一方、図3に示すように、スティックコントローラ122が進出位置にある状態では、遊技者はスティックコントローラ122を握りにやすく操作しやすい。
なお、スティックコントローラ122の上方に設けられているプッシュボタン120については、上方から押圧操作するものであるので、スティックコントローラ122が原点位置にある場合であっても進出位置にある場合であっても、容易に押圧操作可能である。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、プッシュボタン120を上皿に設けるように構成したりしてもよい。
また、この実施の形態では、原点位置ではスティックコントローラ122が上皿の窪み部3aにある状態である場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、スティックコントローラ122がパチンコ遊技機1内部に収納されて全く操作不可能になるように構成されたものであってもよい。
また、この実施の形態では、スティックコントローラ122が原点位置にあることを検出するための原点位置センサ128のみを設ける場合を示しているが、さらにスティックコントローラ122が進出位置にあることを検出するための位置センサ(例えば、フォトセンサによって実現される)も設けるように構成し、その位置センサからの検出信号にもとづいてスティックコントローラ122が進出位置の最終地点まで移動動作したことを検出できるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、操作部用モータ129を駆動することによってスティックコントローラ122を原点位置や進出位置に移動動作させる場合を示しているが、そのような動作態様にかぎられない。例えば、進出位置への移動動作に関してはバネなどの弾性部材の弾性力によって移動動作させるようにし、原点位置への移動動作に関しては操作部用モータ129を駆動して移動動作させるように構成されたものであってもよい。
また、スティックコントローラ122の進出位置への移動動作の途中でガラス扉枠2が開放された場合には、進出位置への移動動作を停止し、スティックコントローラ122を再び原点位置に移動動作させるように構成してもよい。そのように構成すれば、移動動作中のスティックコントローラ122の思わぬ箇所に遊技者が接触する事故を防止したり、スティックコントローラ122など遊技機の故障が発生するのを防止したりすることができる。
なお、スティックコントローラ122は、例えば、図2に示す原点位置にある状態では位置がずれないようにロックされるように構成されていてもよいし、遊技者の手によって図2に示す原点位置と図3に示す進出位置との間を移動可能に構成されていてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部9aと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部9bとが設けられている。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、第1保留記憶表示部9aと第2保留記憶表示部9bとに代えて、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるように構成してもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態(確変状態)に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行(この実施の形態では、時短状態に移行)する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図4は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図4は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路530が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定のバックアップ期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや、確変フラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路530は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路530は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
なお、演出制御手段には、後述するように、スティックコントローラ122が備えるトリガセンサ125や傾倒方向センサユニット123、バイブレータ用モータ126、およびプッシュボタン120が備えるプッシュセンサ124にも接続されているのであるが(図5参照)、図4では図示を省略している。
図5は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図5に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図5には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図4に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート107を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、原点位置センサ128からの検出信号を、入力ポート107を介して入力する。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介して操作部用モータ129に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を前後方向に移動動作させる。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定の演出期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図6は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図15参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路530を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路530にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図7に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図8は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図8に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−2の変動パターンが用意されている。このうち、非リーチPA1−1は、リーチを伴わず且つ擬似連や滑り演出も伴わない変動パターンであって、短縮変動でない通常変動用の変動パターン(本例では、変動時間12.50秒)である。また、非リーチPA1−2は、リーチを伴わず且つ擬似連や滑り演出も伴わない変動パターンであって、通常変動よりも変動時間が短い短縮変動用の変動パターン(本例では、変動時間2.00秒)である。
なお、この実施の形態では、図8に示すように、非リーチはずれとなる場合には擬似連や滑り演出を伴う変動パターンが含まれない場合を示しているが、非リーチはずれとなる場合にも擬似連や滑り演出を伴う変動パターンを設けるように構成してもよい。
また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4の変動パターンが用意されている。なお、図8に示すように、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図8に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図8において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図8に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
また、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−8の変動パターンは、スーパーリーチ演出を伴う変動パターンである。このうち、スーパーPA3−1は、再変動3回目(最終変動)において、プッシュボタン120の操作を伴うスーパーリーチ演出が実行されるものの、プッシュボタン120の操作を行っても後述する激熱表示が行われずにスーパーリーチはずれとなる変動パターンである。また、スーパーPA3−2は、再変動3回目(最終変動)において、プッシュボタン120の操作を伴うスーパーリーチ演出が実行され、プッシュボタン120の操作にもとづいて激熱表示が行われてスーパーリーチはずれとなる変動パターンである。また、スーパーPA3−3は、再変動3回目(最終変動)において、スティックコントローラ122の操作を伴うスーパーリーチ演出が実行されるものの、スティックコントローラ122の操作を行っても激熱表示が行われずにスーパーリーチはずれとなる変動パターンである。また、スーパーPA3−4は、再変動3回目(最終変動)において、スティックコントローラ122の操作を伴うスーパーリーチ演出が実行され、スティックコントローラ122の操作にもとづいて激熱表示が行われてスーパーリーチはずれとなる変動パターンである。
また、スーパーPA3−5は、再変動3回目(最終変動)において、プッシュボタン120の操作を伴うスーパーリーチ演出が実行されるものの、プッシュボタン120の操作を行っても激熱表示が行われずにスーパーリーチ大当りとなる変動パターンである。また、スーパーPA3−6は、再変動3回目(最終変動)において、プッシュボタン120の操作を伴うスーパーリーチ演出が実行され、プッシュボタン120の操作にもとづいて激熱表示が行われてスーパーリーチ大当りとなる変動パターンである。また、スーパーPA3−7は、再変動3回目(最終変動)において、スティックコントローラ122の操作を伴うスーパーリーチ演出が実行されるものの、スティックコントローラ122の操作を行っても激熱表示が行われずにスーパーリーチ大当りとなる変動パターンである。また、スーパーPA3−8は、再変動3回目(最終変動)において、スティックコントローラ122の操作を伴うスーパーリーチ演出が実行され、スティックコントローラ122の操作にもとづいて激熱表示が行われてスーパーリーチ大当りとなる変動パターンである。
なお、この実施の形態では、スーパーリーチ演出を実行する場合に、スティックコントローラ122やプッシュボタン120の操作によって激熱表示が表示される場合と何も表示されない場合とがあるように構成しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、スティックコントローラ122やプッシュボタン120の操作によって、期待度が高い激熱表示が表示される場合と、それよりも期待度が低い表示(例えば、「チャンスかも!」などの文字表示)が表示される場合とがあるように構成してもよい。また、例えば、スティックコントローラ122やプッシュボタン120の操作によって「大当り確定!」や「はずれ!」などの文字表示を表示するように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
また、上記のように、激熱表示や「チャンスかも!」などの文字表示など複数種類の表示を行うように構成する場合に、スティックコントローラ122とプッシュボタン120とのいずれの操作を行う場合であるかに応じて、いずれの種類の表示が表示されるかの割合が異なるように構成してもよい。例えば、プッシュボタン120による操作が行われた場合には「チャンスかも!」などの文字表示が表示されやすく、スティックコントローラ122による操作が行われた場合には激熱表示が表示されやすいように構成してもよい。
また、この実施の形態では、変動パターンにおいて、スティックコントローラ122とプッシュボタン120とのいずれの操作手段を伴うかがあらかじめ指定され、激熱表示を表示するか否かがあらかじめ指定されている場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、変動パターンではスーパーリーチ演出の実行を指定するのみで、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、スーパーリーチ演出を伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信した場合に、乱数にもとづく抽選処理を実行して、スティックコントローラ122とプッシュボタン120とのいずれの操作手段を用いるかを決定したり、激熱表示を表示するか否かを決定したりするように構成してもよい。
また、この実施の形態では、スーパーリーチ演出を実行する場合に必ず操作手段の操作を伴う場合を示しているが、操作手段の操作を伴わないスーパーリーチ演出の種類があるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、スーパーリーチ演出を実行する場合には必ず疑似連が実行される場合を示しているが、疑似連を実行せずにスーパーリーチ演出のみを実行する場合があるように構成してもよい。
図9は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
図7に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図10(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態や時短状態(すなわち、確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図10(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図10(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図10(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図10(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図10(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図10(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図10(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路530のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図10(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図10(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図10(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図10(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図10(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図10(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図10(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図10(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図10(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して5個の判定値が割り当てられている(40分の5の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して1個の判定値が割り当てられている(40分の1の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図10(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンドおよび2ラウンドの2種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、10ラウンドの大当り遊技に制御する10R確変大当りや、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当り、5ラウンドの大当り遊技に制御する5R確変大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」の3種類である場合を示しているが、3種類にかぎらず、例えば、4種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が3種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として2種類のみ設けられていてもよい。
「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態のみに移行させる大当りである(後述するステップS167参照)。そして、時短状態に移行した後、変動表示を所定回数(この実施の形態では100回)終了すると時短状態が終了する(ステップS168,S137〜S140参照)。なお、変動表示を所定回数終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、時短状態を終了する(ステップS132参照)。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS169,S170参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および時短状態が継続する(ステップS132参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「通常大当り」や「確変大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、「通常大当り」や「確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施の形態では、その突然確変大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS169,S170参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および時短状態が継続する(ステップS132参照)。
なお、突然確変大当りの態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、大入賞口の開放回数は通常大当りや突然確変大当りと同じ15回(15ラウンド)とし、大入賞口の開放時間のみ0.1秒と極めて短くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。なお、大当り種別が全て確変大当りであるように構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、確変状態(高確率状態)に移行されるのみで時短状態(高ベース状態)を伴わない突然確変大当りを設けるようにすること(大入賞口の開放パターンも突然確変大当りと小当りの場合とで同じにすること)が好ましい。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図11(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図11(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御する場合には、通常大当りや確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図11(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図11(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図12(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。このうち、図12(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図12(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図12(C)は、遊技状態が確変状態や時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−2、ノーマルCA2−3〜ノーマルCA2−4、スーパーCA2−5の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
図13(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図14は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13(A)および図14に示すように、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中にスーパーリーチ演出が実行される場合には、後述する激熱表示が表示される場合には、激熱表示が表示されない場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成されている。具体的には、図13(A)に示すように、大当りとなる場合には、激熱表示が表示されるスーパーPA3−6,PA3−8の変動パターンの割り振りが多くなっているのに対して、図14に示すように、はずれとなる場合には、激熱表示が表示されるスーパーPA3−2,PA3−4の変動パターンの割り振りが少なくなっている。
また、図13(A)および図14に示すように、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中にスーパーリーチ演出が実行される場合には、スティックコントローラ122の操作を伴う場合には、プッシュボタン120の操作を伴う場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成されている。具体的には、図13(A)に示すように、大当りとなる場合には、スティックコントローラ122の操作を伴うスーパーPA3−7,PA3−8の変動パターンの割り振りが多くなっているのに対して、図14に示すように、はずれとなる場合には、スティックコントローラ122の操作を伴うスーパーPA3−3,PA3−4の変動パターンの割り振りが少なくなっている。
図15および図16は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15および図16に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図8に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始指定コマンドまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「通常大当り」や「確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(A001(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(A002(H))が用いられる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。また、A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。なお、大当り終了指定コマンド(A301(H))は、「通常大当り」や「確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA302(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、保留記憶情報として、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド、第2保留記憶数加算指定コマンド、第1保留記憶数減算指定コマンド、第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信する場合を示しているが、保留記憶情報の形態は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、以下のような態様の保留記憶情報を送信するようにしてもよい。
(1)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、増加した方の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(2)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、合算保留記憶数をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(3)保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信するとともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するようにし、その保留記憶数指定コマンドにおいて合算保留記憶数をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(4)保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信するとともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するようにし、その保留記憶数指定コマンドにおいて増加した方の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図15および図16に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
図17および図18は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図28参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図19は、ステップS312,S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図19(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図19(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図19(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS1211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213A)。次いで、CPU56は、乱数回路530やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図20参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214A)。なお、ステップS1214Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図20は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図20に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
そして、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1215A)。
次に、図19(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213B)。次いで、CPU56は、乱数回路530やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図20参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214B)。なお、ステップS1214Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
そして、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1215B)。
図21および図22は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14への入賞順に第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行するように構成してもよい。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグのみがセットされ、確変フラグがセットされていない場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)の順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)が送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS1214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS1214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図10参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態の場合には、遊技状態が非確変状態(通常状態や時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図10(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図10(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図10(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、次の大当りが発生したときにリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図10(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図10(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図10(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図10(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図10(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図10(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS1214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS1214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図10(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図23は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図11(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS100に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図11(D)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS100に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、時短フラグは、遊技状態を確変状態や時短状態に移行するときにセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「通常大当り」とすることに決定された場合には、大当り遊技を終了する処理において時短フラグがセットされる。また、大当り遊技終了後、所定回数(この実施の形態では100回)の変動表示を終了したときにリセットされる。なお、所定回数の変動表示を終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、時短フラグがリセットされる。また、「確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定された場合には、大当り遊技を終了する処理において確変フラグがセットされるとともに時短フラグがセットされる。そして、次の大当りが発生した場合に、確変フラグとともに時短フラグがリセットされる。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS96のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図12(A)参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS100に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS96のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図12(B)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS100に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS95のY)には、すなわち、遊技状態が確変状態または時短状態であれば(この実施の形態では、確変状態に移行される場合には必ず時短状態にも移行されるので(ステップS169,S170参照)、ステップS95でYと判定された場合には、確変状態の場合と時短状態のみに制御されている場合とがある)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図12(C)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS100に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S99の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態であって合算保留記憶数が3以上である場合には、図12(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が確変状態または時短状態である場合には、図12(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS100の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−2が決定される場合があり、非リーチCA2−2の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS102の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図14参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、確変状態や時短状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図12(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図12(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S97、S98またはS99の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS100)。
次いで、CPU56は、ステップS100の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図13参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図14参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS101)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS101の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS104)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS105)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS106)。
図24は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図15参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が「通常大当り」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、「通常大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「確変大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、「確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、「通常大当り」および「確変大当り」のいずれでもないときには(すなわち、「突然確変大当り」であるときには)、CPU56は、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図25は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS1121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS1122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS1121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、時短状態であることを示す時短フラグ、および時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタをリセットし(ステップS132)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が「通常大当り」または「確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H))を送信する。また、大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する。なお、大当りの種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、「通常大当り」や「確変大当り」の場合には15回。「突然確変大当り」の場合には2回。)をセットする(ステップS135)。また、大当り遊技における1ラウンドあたりのラウンド時間もセットされる。具体的には、突然確変大当りの場合には、ラウンド時間として0.1秒がセットされ、通常大当りや確変大当りの場合には、ラウンド時間として29秒がセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS136)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS137)。時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU56は、時短回数カウンタの値を−1する(ステップS138)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS139)、時短フラグをリセットする(ステップS140)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS141)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する(ステップS142)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS143)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS144)。また、小当り遊技における大入賞口の1回あたりの開放時間もセットされる。具体的には、突然確変大当りのラウンド時間と同じ0.1秒が、小当り遊技における大入賞口の1回あたりの開放時間としてセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS145)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS141のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS146)。
図27は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、「通常大当り」または「確変大当り」であった場合には大当り終了指定コマンド(コマンドA301(H))を送信し、「突然確変大当り」であった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA302(H))を送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS164)。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、今回終了する大当りが通常大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、「通常大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。通常大当りであれば、CPU56は、時短フラグをセットして時短状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS168)。
通常大当りでなければ(すなわち、確変大当りまたは突然確変大当りであれば)、CPU56は、確変フラグをセットして確変状態に移行させる(ステップS169)とともに、時短フラグをセットして時短状態に移行させる(ステップS170)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
図28は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図29は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図30は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
図31は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS621)。例えば、受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば大当り開始指定コマンド受信フラグをセットし、受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする。そして、ステップS611に移行する。
図32は、図29に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図33は、図32に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。
変動パターンコマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、変動パターンコマンドを受信しておらず、新たな演出図柄の変動表示を行えない場合であれば)、演出制御用CPU101は、説明画面選択用のメニュー画面の表示中であるか否かを確認する(ステップS811A)。メニュー画面の表示中でなければ(ステップS811AのN)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9においてメニュー画面の表示を開始する制御を行う(ステップS811B)。この実施の形態では、スティックコントローラ122の使い方の説明画面を選択するための選択肢など複数の選択肢を含むメニュー画面が表示される。また、演出制御用CPU101は、メニュー画面の表示を開始してからの経過時間を計測するためのメニュー表示中タイマをセットする(ステップS811C)。
既にメニュー画面の表示中であれば(ステップS811AのY)、演出制御用CPU101は、メニュー画面の表示を開始してからの経過時間が所定の選択肢選択期間(例えば、30秒間)を経過したか否かを確認する(ステップS811D)。なお、選択肢選択期間を経過したか否かは、例えば、ステップS811Cでセットされたメニュー表示中タイマの値を確認することによって判定できる。選択肢選択期間を経過していなければ(ステップS811DのN)、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120の押圧操作を検出したか否か(プッシュセンサ124からの操作検出信号を入力したか否か)を確認する(ステップS811E)。プッシュボタン120の押圧操作を検出していれば、演出制御用CPU101は、メニュー画面において、いずれの選択肢を選択中であるかを示す表示を更新する制御を行う(ステップS811F)。
選択肢選択期間を経過していれば(ステップS811DのY)、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120の押圧操作を検出したか否か(プッシュセンサ124からの操作検出信号を入力したか否か)を確認する(ステップS811G)。プッシュボタン120の押圧操作を検出していれば、演出制御用CPU101は、メニュー画面において現在選択中の選択肢がスティックコントローラ122の使い方の説明画面を選択するための選択肢である場合には(ステップS811HのY)、演出表示装置9において、スティックコントローラ122の使い方を説明するためのスティックコントローラ説明画面を表示する制御を行う(ステップS811I)。そして、ステップS811Kに移行する。
一方、現在選択中の選択肢がスティックコントローラ122の使い方の説明画面を選択するための選択肢以外の選択肢である場合には(ステップS811HのN)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において、その選択肢に応じた説明画面を表示する制御を行う(ステップS811J)。そして、ステップS811Kに移行する。例えば、ステップS811Jでは、スーパーリーチ演出の説明画面を選択するための選択肢が選択中である場合には、スーパーリーチ演出を説明するためのスーパーリーチ演出説明画面を表示する制御を行ったり、各種予告演出の説明画面を選択するための選択肢が選択中である場合には、各種予告演出を説明するための予告演出説明画面を表示する制御を行ったりする。
そして、演出制御用CPU101は、メニュー表示中タイマをクリアする(ステップS811K)。
ステップS811で変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、変動パターンコマンドを受信していれば)、演出制御用CPU101は、表示中であれば、メニュー画面やスーパーリーチ演出説明画面などを消去するとともに、セットされていれば、メニュー表示中タイマをクリアする(ステップS812)。また、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS813)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS814)。
次に、メニュー画面や説明画面の表示態様の具体例について説明する。図34は、メニュー画面や説明画面の表示態様の具体例を示す説明図である。なお、図34において、(1)(2)(3)の順に演出画面の態様が遷移する。図34(1)(2)において、演出図柄の最後の変動表示を終了した後、次の変動パターンコマンドを受信しなかった場合には、図34(3)に示すように、演出表示装置9において、スティックコントローラ122の使い方の説明画面を選択するための選択肢やスーパーリーチの説明画面を選択するための選択肢など複数の選択肢を含むメニュー画面の表示が開始される(ステップS811B参照)。なお、図34に示す例では、メニュー画面において、選択中の選択肢が二重の矩形表示で表示され、それ以外の選択肢が一重の矩形表示で表示される場合が示されている。例えば、図34(3)では、「スティックコントローラの説明」の選択肢が二重の矩形表示で表示されており、スティックコントローラ122の使い方の説明画面を選択するための選択肢が現在選択中であることがわかる。なお、演出図柄の最後の変動表示を終了した後直ちにメニュー画面を表示するのではなく、最後の変動表示を終了した後所定期間(例えば、30秒間)を経過してからメニュー画面を表示するように構成してもよい。
そして、図34(3)〜(5)に示すように、所定の選択肢選択期間内であれば、プッシュボタン120の押圧操作を検出するごとに、メニュー画面において選択中の選択肢が順に変更される(ステップS811E,S811F参照)。例えば、図34(4)では、プッシュボタン120の押圧操作を検出したことにもとづいて、選択中の選択肢が「スティックコントローラの説明」の選択肢から次の「スーパーリーチ」の説明の選択肢に変更されたことがわかる。
そして、図34(6),(7)に示すように、選択肢選択期間が経過した後にプッシュボタン120の押圧操作を検出すると、現在選択中の選択肢に決定されたものとして、演出表示装置9において、現在選択中の選択肢に応じた説明画面が表示される。図34に示す例では、図34(6)に示すように、「スティックコントローラの説明」の選択肢が選択されている状態でプッシュボタン120の押圧操作を検出したことにもとづいて、図34(7)に示すように、演出表示装置9において、スティックコントローラ122の使い方を説明するためのスティックコントローラ説明画面が表示されたことがわかる(ステップS811H,S811I参照)。
なお、図34(7)に示すように、スティックコントローラ説明画面が表示されているときに、プッシュボタン120を押下するなどスティックコントローラ122以外の操作手段の操作が行われたことにもとづいて、スティックコントローラ説明画面を消去して、スティックコントローラ122の使い方の説明を終了するように構成してもよい。ただし、このように構成した場合であっても、スティックコントローラ説明画面が表示されているときに、スティックコントローラ122自体の操作を行ってもスティックコントローラ説明画面を消去しない(スティックコントローラ122の操作の検出は無効とする)ように構成することが望ましい。
また、この実施の形態では、プッシュボタン120を操作して選択肢の選択および決定を行う場合を示しているが、そのような操作態様にかぎられない。例えば、操作手段として十字キーを備えるように構成した場合には、十字キーの操作にもとづいて選択肢の選択を行い、プッシュボタン120の操作にもとづいて選択肢の決定を行うように構成してもよい。
図35は、図32に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8000)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8000で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8001)。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8001において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図36は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図36に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。また、確変状態となることを想起させる図柄(この実施の形態では、奇数図柄)を確変図柄ともいい、確変状態とならないことを想起させる図柄(この実施の形態では、偶数図柄)を非確変図柄ともいう。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8002)。そして、演出制御用CPU101は、ステップS8002で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8003)。
図37は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図37に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出図柄の変動表示中に予告演出(例えば、ステップアップ予告演出や、ボタン予告演出、役物予告演出、キャラクタ予告演出、群予告演出)を実行可能に構成してもよく、その場合、変動開始時に予告演出を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8002において、決定した予告演出に対応したプロセステーブルを選択する。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8004)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8005)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8006)。
図38および図39は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
次いで、演出制御用CPU101は、実行中の変動表示がスーパーリーチ演出を伴うものであるか否かを確認する(ステップS8106)。なお、スーパーリーチ演出を伴う変動表示であるか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドで示される変動パターンがスーパーリーチ演出を伴うものであるか否かを確認することにより判定できる。スーパーリーチ演出を伴う変動表示でなければ、そのままステップS8127に移行する。
スーパーリーチ演出を伴う変動表示であれば、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の原点復帰動作タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8107)。なお、原点復帰動作タイミングとなっているか否かは、例えば、演出図柄変動開始処理のステップS8005でセットした変動時間タイマの値を確認することによって判定できる。また、この実施の形態では、原点復帰動作タイミングは、スーパーリーチ演出の演出期間のうちの後半であって、後述する操作受付期間の開始前のタイミングに設定されているものとする。原点復帰動作タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、操作部用モータ129を逆方向に駆動し、スティックコントローラ122を原点位置(図2参照)まで移動動作させる制御を行う(ステップS8108)。
なお、この実施の形態では、スーパーリーチ演出を実行する場合には、スティックコントローラ122の操作を伴うスーパーリーチ演出を実行する場合とプッシュボタン120の操作を伴うスーパーリーチ演出を実行する場合とがあるのであるが、ステップS8107,S8108の処理が実行されることによって、スティックコントローラ122の操作を伴う場合であるかプッシュボタン120の操作を伴う場合であるかに関係なく、一律に原点復帰動作タイミングとなればスティックコントローラ122を原点位置に移動動作させる制御が行われる。
次いで、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122またはプッシュボタン120の操作を受け付け可能な操作受付期間内であるか否かを確認する(ステップS8109)。なお、操作受付期間内であるか否かは、例えば、演出図柄変動開始処理のステップS8005でセットした変動時間タイマの値を確認することによって判定できる。また、この実施の形態では、ステップS8108の処理によって(何らかの故障や不正行為がなければ)スティックコントローラ122が原点位置まで移動するまでに要する十分な時間が経過した後に、操作受付期間が開始されるように設定されているものとする。操作受付期間内でなければ、ステップS8123に移行する。
操作受付期間内であれば、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の異常を検出したことを示すスティックコントローラ異常フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8110)。スティックコントローラ異常フラグがセットされていれば、ステップS8120に移行する。
スティックコントローラ異常フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作を伴うスーパーリーチ演出であるか否かを確認する(ステップS8111)。例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドで指定される変動パターンがスーパーPA3−3,PA3−4,PA3−7,PA3−8であれば、スティックコントローラ122の操作を伴うスーパーリーチ演出であると判定できる。一方、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドで指定される変動パターンがスーパーPA3−1,PA3−2,PA3−5,PA3−6であれば、プッシュボタン120の操作を伴うスーパーリーチ演出であると判定できる。スティックコントローラ122の操作を伴うスーパーリーチ演出でなければ(すなわち、プッシュボタン120の操作を伴うスーパーリーチ演出であれば)、ステップS8120に移行する。
スティックコントローラ122の操作を伴うスーパーリーチ演出であれば、スティックコントローラ122の進出位置(図3参照)までの移動動作を実行済みであることを示すST動作済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8112)。ST動作済フラグがセットされていれば(すなわち、既にスティックコントローラ122の進出位置までの移動動作を実行済みであれば)、ステップS8117に移行する。ST動作済フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、原点位置センサ128からの検出信号を入力しているか否かを確認する(ステップS8113)。原点位置センサ128からの検出信号を入力していれば(すなわち、スティックコントローラ122が原点位置にある状態であれば)、演出制御用CPU101は、操作部用モータ129を正方向に駆動し、スティックコントローラ122を進出位置(図3参照)まで移動動作させる制御を行う(ステップS8114)。また、演出制御用CPU101は、ST動作済フラグをセットする(ステップS8115)。そして、ステップS8117に移行する。
ステップS8113で原点位置センサ128からの検出信号を入力していなければ、ステップS8107,S8108の処理が実行されてスティックコントローラ122の原点復帰動作が行われたにもかかわらず、何らかの故障や不正行為により操作受付期間となるまでにスティックコントローラ122が原点位置まで移動しなかった場合である。この場合には、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122に何らかの異常が発生したものと判断して、スティックコントローラ異常フラグをセットする(ステップS8116)。そして、ステップS8120に移行する。
なお、ステップS8113でスティックコントローラ122が原点位置まで移動していないと判断した場合に、例えば、演出表示装置5において、「スティックコントローラから手を離して下さい!」などのエラーメッセージを表示するように構成してもよい。また、エラーメッセージを表示してから所定時間が経過しても未だにスティックコントローラ122が原点位置まで移動していなければ、第2段階のエラー制御としてエラー報知音を出力可能に構成してもよい。
ST動作済フラグがセットされていた場合(ステップS8112のY)、またはステップS8115でST動作済フラグをセットした場合には、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の傾倒動作を検出したか否か(傾倒方向センサユニット123からの操作検出信号を入力したか否か)を確認する(ステップS8117)。スティックコントローラ122の傾倒動作を検出していれば、演出制御用CPU101は、激熱表示を行うことが指定されている場合であるか否かを確認する(ステップS8118)。なお、激熱表示を行うことが指定されているか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドで示される変動パターンが激熱表示を指定するもの(スーパーPA3−4,PA3−8の変動パターン(図8参照))であるか否かを確認することにより判定できる。激熱表示を行うことが指定されている場合には、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において、激熱表示を表示する制御を行う(ステップS8119)。例えば、演出表示装置9において、「激熱!」などの文字表示を表示する制御を行う。そして、ステップS8123に移行する。
スティックコントローラ異常フラグがセットされていた場合(ステップS8110のY)、プッシュボタン120の操作を伴うスーパーリーチ演出である場合(ステップS8111のN)、またはステップS8116でスティックコントローラ異常フラグをセットした場合には、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120の押圧操作を検出したか否か(プッシュセンサ124からの操作検出信号を入力したか否か)を確認する(ステップS8120)。プッシュボタン120の押圧操作を検出していれば、演出制御用CPU101は、激熱表示を行うことが指定されている場合であるか否かを確認する(ステップS8121)。なお、激熱表示を行うことが指定されているか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドで示される変動パターンが激熱表示を指定するもの(スーパーPA3−2,PA3−4,PA3−6,PA3−8の変動パターン(図8参照))であるか否かを確認することにより判定できる。激熱表示を行うことが指定されている場合には、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において、激熱表示を表示する制御を行う(ステップS8122)。例えば、演出表示装置9において、「激熱!」などの文字表示を表示する制御を行う。そして、ステップS8123に移行する。
なお、この実施の形態では、ステップS8110,S8113,S8116の処理が実行されることによって、変動パターンにおいてスティックコントローラ122の操作を伴うスーパーリーチ演出が指定されている場合であっても、操作受付期間が開始されるまでにスティックコントローラ122が原点位置まで移動動作を完了していない場合には、スティックコントローラ122の異常を検出したものとして、スティックコントローラ122の操作による激熱表示を行う制御をキャンセルし、プッシュボタン120の操作による激熱表示を行う制御に切り替えて処理を実行する。すなわち、操作受付期間が開始されるまでにスティックコントローラ122が原点位置まで移動動作を完了していないということは、スティックコントローラ122に何らかの故障が発生しているか、遊技者がスティックコントローラ122を手で押さえるなどの行為を行って不正にスティックコントローラ122の移動動作を妨げていることが考えられる。従って、この実施の形態では、スティックコントローラ122が原点位置に復帰していなければ、スティックコントローラ122に何らかの異常が発生したものとして、スティックコントローラ122の操作による激熱表示を行う制御をキャンセルし、プッシュボタン120の操作による激熱表示を行う制御に切り替えて処理を実行するように構成している。
次いで、演出制御用CPU101は、操作受付期間を終了したか否かを確認する(ステップS8123)。なお、操作受付期間を終了したか否かは、例えば、演出図柄変動開始処理のステップS8005でセットした変動時間タイマの値を確認することによって判定できる。操作受付期間を終了していれば、演出制御用CPU101は、激熱表示を行うことが指定されている場合であるか否かを確認する(ステップS8124)。なお、激熱表示を行うことが指定されているか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドで示される変動パターンが激熱表示を指定するもの(スーパーPA3−2,PA3−4,PA3−6,PA3−8の変動パターン(図8参照))であるか否かを確認することにより判定できる。激熱表示を行うことが指定されている場合には(ステップS8124のY)、演出制御用CPU101は、まだ激熱表示が表示されていなければ、演出表示装置9において、激熱表示を表示する制御を行う(ステップS8125)。例えば、演出表示装置9において、「激熱!」などの文字表示を表示する制御を行う。一方、激熱表示を行うことが指定されていなければ(ステップS8124のN)、ステップS8126に移行する。
ステップS8123〜S8125の処理が実行されることによって、この実施の形態では、激熱表示を指定する変動パターンであるにもかかわらず、遊技者によって操作が行われなかった場合であっても、操作受付期間を終了したときに激熱表示を表示するように制御される。なお、激熱表示を指定する変動パターンであっても、遊技者によって操作が行われなかった場合には激熱表示を表示しないように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、セットされていれば、所定のフラグをリセットする(ステップS8126)。例えば、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ異常フラグやST動作済フラグがセットされていれば、それらスティックコントローラ異常フラグやST動作済フラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8127)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8128)。
図40は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8305に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS8302)。
次いで、ステップS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、ステップS8311に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップS8303のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットする(ステップS8304)。
次いで、演出制御用CPU101は、いずれかの大当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS8305)。なお、いずれかの大当り開始指定コマンドを受信したか否かは、具体的には、コマンド解析処理においてセットされる大当り開始指定コマンドを受信したことを示すフラグ(大当り開始指定コマンド受信フラグ)や、小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示すフラグ(小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認することにより判定できる。いずれかの大当り開始指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8306)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8311)。
次に、スーパーリーチ演出の演出タイミングについて説明する。図41および図42は、スーパーリーチ演出の演出タイミングを示すタイミングチャートである。このうち、図41は、スティックコントローラ122の操作を伴うスーパーリーチ演出の演出タイミングを示している。また、図42は、プッシュボタン120の操作を伴うスーパーリーチ演出の演出タイミングを示している。
まず、図41を用いて、スティックコントローラ122の操作を伴うスーパーリーチ演出の演出タイミングについて説明する。図41に示すように、スティックコントローラ122の操作を伴うスーパーリーチ演出を実行する場合、演出図柄の変動表示中にスーパーリーチ演出の開始タイミングとなると(図41に示すT1)、スーパーリーチ演出の実行を開始する。次いで、スーパーリーチ演出の後半の期間において、原点復帰動作タイミングになると(図41に示すT2)、図41に示すように、スティックコントローラ122の原点復帰動作を実行する(ステップS8107,S8108参照)。次いで、スティックコントローラ122の原点復帰動作を終了した後、操作受付期間が開始されると(図41に示すT3)、スティックコントローラ122の進出位置への移動動作を実行する(ステップS8114参照)。そして、操作受付期間内(図41に示すT3〜T5)において、スティックコントローラ122の傾倒操作が行われた場合には(図41に示すT4)、変動パターンにおいて激熱表示が指定されていれば、図41に示すように、演出表示装置9において激熱表示が表示される(ステップS8117〜S8119参照)。
なお、変動パターンにおいて激熱表示が指定されていない場合には、図41のT4において、スティックコントローラ122の傾倒操作が行われた場合であっても激熱表示は表示されない。また、変動パターンにおいて激熱表示が指定されている場合であっても、スティックコントローラ122による傾倒操作が行われなかった場合には、操作受付期間を終了したタイミングで(図41のT5)、演出表示装置9において激熱表示が表示される(ステップS8123〜S8125参照)。なお、スティックコントローラ122による傾倒操作が行われなかった場合には、激熱表示が表示されないように構成してもよい。
次に、図42を用いて、プッシュボタン120の操作を伴うスーパーリーチ演出の演出タイミングについて説明する。図42に示すように、プッシュボタン120の操作を伴うスーパーリーチ演出を実行する場合、演出図柄の変動表示中にスーパーリーチ演出の開始タイミングとなると(図42に示すT1)、スーパーリーチ演出の実行を開始する。次いで、スーパーリーチ演出の後半の期間において、原点復帰動作タイミングになると(図42に示すT2)、図42に示すように、スティックコントローラ122の原点復帰動作を実行する(ステップS8107,S8108参照)。次いで、スティックコントローラ122の原点復帰動作を終了した後、操作受付期間が開始され、操作受付期間内(図42に示すT3〜T5)において、プッシュボタン120の押圧操作が行われた場合には(図42に示すT4)、変動パターンにおいて激熱表示が指定されていれば、図42に示すように、演出表示装置9において激熱表示が表示される(ステップS8120〜S8122参照)。
なお、変動パターンにおいて激熱表示が指定されていない場合には、図42のT4において、プッシュボタン120の押圧操作が行われた場合であっても激熱表示は表示されない。また、変動パターンにおいて激熱表示が指定されている場合であっても、プッシュボタン120の押圧操作が行われなかった場合には、操作受付期間を終了したタイミングで(図42のT5)、演出表示装置9において激熱表示が表示される(ステップS8123〜S8125参照)。なお、プッシュボタン120の押圧操作が行われなかった場合には、激熱表示が表示されないように構成してもよい。
図41および図42に示すように、この実施の形態では、スーパーリーチ演出が実行される場合には、スティックコントローラ122の操作を伴う場合であってもプッシュボタン120の操作を伴う場合であっても、原点復帰動作タイミングになると一律にスティックコントローラ122の原点復帰動作が実行される。
なお、この実施の形態では、図41に示すように、スティックコントローラ122の操作を伴うスーパーリーチ演出を実行する場合において、操作受付期間が開始されてからスティックコントローラ122の進出位置への移動動作を実行する場合を示しているが、進出位置まで到達する前であっても、遊技者はスティックコントローラ122を握りにくく操作しにくいだけで、スティックコントローラ122自体の傾倒操作は可能であるものとする。
なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、スティックコントローラ122が進出位置に到達するまでは、スティックコントローラ122を操作不能(または操作しても受け付けない)に構成してもよい。
また、例えば、操作受付期間が開始される前にスティックコントローラ122の進出位置への移動動作を開始し、操作受付期間が開始されるときにはスティックコントローラ122が進出位置にあるように構成するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、図41および図42に示すように、操作受付期間が開始される直前にスティックコントローラ122の原点復帰動作を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、スーパーリーチ演出の前半の段階でスティックコントローラ122の原点復帰動作を実行してもよいし、スーパーリーチ演出が開始される前にスティックコントローラ122の原点復帰動作を実行するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、記載を省略しているが、スティックコントローラ122を伴うスーパーリーチ演出を実行した場合には、スーパーリーチ演出を実行した後にスティックコントローラ122を再び原点位置に移動動作させるように構成することが望ましい。
また、図41および図42において、スティックコントローラ122やプッシュボタン120の操作受付期間が開始される直前に、スティックコントローラ122やプッシュボタン120の操作検出が有効になることを示唆する示唆演出(例えば、スティックコントローラ122やプッシュボタン120の集光エフェクト表示)を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、スティックコントローラ122の操作受付期間の直前とプッシュボタン120の操作受付期間の直前とで、示唆演出の演出態様が異なるように構成したり、示唆演出の演出期間が異なるように構成したりしてもよい。例えば、スティックコントローラ122の操作受付期間の直前の方が、プッシュボタン120の操作受付期間の直前よりも、示唆演出の演出期間が長くなるように構成してもよい。
また、上記のように示唆演出を実行可能に構成する場合に、スティックコントローラ122の操作受付期間の直前である場合には、示唆演出の実行中にスティックコントローラ122を進出位置まで移動させるように構成してもよい。
また、例えば、スティックコントローラ122が進出位置にある状態を検出可能な位置センサ(例えば、フォトセンサ)を設けるように構成した場合には、スティックコントローラ122の進出位置への移動を検出してから、スティックコントローラ122の操作受付期間を開始するように構成してもよい。
また、図41および図42において、原点復帰動作が開始されるT2に至るまでの期間のうちのいずれかのタイミングにおいて、T3のタイミングで行われるスティックコントローラ122やプッシュボタン120の操作を伴う演出とは異なる演出態様で、スティックコントローラ122やプッシュボタン120を用いた他の演出(例えば、スティックコントローラ122を振動動作させたり、スティックコントローラ122を通常よりも速い動作速度で進出位置に移動させた後すぐに原点位置に移動させたり(さらに、原点位置で傾倒動作させたり)、プッシュボタン120を振動動作させたり発光させたりする演出)を実行可能に構成し、これらの演出を実行する前ではスティックコントローラ122の原点復帰動作を行わないように構成してもよい。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技者が操作可能な操作手段(本例では、スティックコントローラ122、プッシュボタン120)を備え、操作手段は、少なくとも第1操作手段(本例では、スティックコントローラ122)および第2操作手段(本例では、プッシュボタン120)を含む。また、少なくとも第1位置(本例では、図2に示す原点位置)と遊技者が操作可能な第2位置(本例では、図3に示す進出位置)とに第1操作手段を移動させることが可能であり、操作手段を用いた演出を含む特定演出(本例では、スーパーリーチ演出)を実行可能である。そして、特定演出において第1操作手段と第2操作手段とのいずれの操作手段を用いるかにかかわらず、操作手段を用いた演出を実行する前に第1操作手段を第1位置に移動させる(本例では、図41および図42に示すように、スティックコントローラ122の操作を伴うスーパーリーチ演出であるかプッシュボタン120の操作を伴うスーパーリーチ演出であるかに関係なく、原点復帰動作タイミングになると一律にスティックコントローラ122の原点復帰動作を実行する)。そのため、いずれの操作手段を用いた演出が実行される場合であっても第1操作手段が第1位置に移動されるので、いずれの操作手段を用いた演出が実行されるかについて期待感を維持することができる。
すなわち、特定演出において第1操作手段を用いる場合にのみ第1操作手段を第1位置に移動してしまったのでは、事前に第1操作手段を用いることが遊技者に認識されてしまい、いずれの操作手段を用いた演出が実行されるかについて期待感を維持することができない。そこで、この実施の形態では、特定演出においていずれの操作手段を用いる場合であっても一律に第1操作手段を第1位置に移動させるように構成しているので、そのようにいずれの操作手段を用いるかが事前に認識されることを防止し、いずれの操作手段を用いた演出が実行されるかについて期待感を維持できるようにしている。
なお、この実施の形態では、第1操作手段がスティックコントローラ122であり、第2操作手段がプッシュボタン120である場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、移動動作することによって操作可能な位置や操作不能または操作しにくい位置に移動するものであれば、第1操作手段はスティックコントローラ122にかぎらず、何らかの押圧操作可能なボタンや、十字キー、タッチパネルなど他の操作手段であってもよい。また、第2操作手段もプッシュボタン120にかぎらず、十字キーやタッチパネルなど他の操作手段であってもよい。
また、遊技者が直接操作する操作手段を備えた遊技機にかぎらず、例えば、非接触型の赤外線センサやフォトセンサなどを用いて遊技者の動作を検出可能に構成された遊技機において、その赤外線センサやフォトセンサを原点位置や進出位置に移動動作させることにより、遊技者の動作を検出可能にしたり、遊技者の動作を検出不能または検出しにくい状態としたりする場合に、この実施の形態で示した構成を適用してもよい。
また、この実施の形態では、特定演出がスーパーリーチ演出である場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、特定演出として、スティックコントローラ122やプッシュボタン120の操作を伴う予告演出やミッション演出を実行する場合に適用するように構成してもよい。また、変動表示中の演出に適用する場合にかぎらず、例えば、特定演出として、大当り遊技中のスティックコントローラ122やプッシュボタン120の操作を伴う確変昇格演出を実行する場合に適用するように構成してもよく、そのように何らかの操作を伴う演出を特定演出として適用するように構成してもよい。なお、予告演出を特定演出として適用する場合には、スティックコントローラ122を用いる予告演出であることが認識されることを防止するため、スティックコントローラ122の原点復帰動作を行わないように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、第1操作手段を用いた特定演出が実行される場合には、第2操作手段を用いた特定演出が実行される場合と比較して期待度が高い(本例では、図13(A)および図14に示すように、スティックコントローラ122の操作を伴う場合には、プッシュボタン120の操作を伴う場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように判定値が割り振られている)。そのため、第1操作手段を用いた演出に対する期待感を高めることができる。
なお、この実施の形態では、スティックコントローラ122の操作を伴う場合には大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高くなるように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、スティックコントローラ122の操作を伴う場合には、リーチに対する期待度(リーチ信頼度)が高くなったり、確変大当りに対する期待度(確変信頼度)が高くなったりするように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、第1操作手段を用いた特定演出の実行が決定されている場合に、操作手段を用いた演出を実行する前に第1操作手段が第1位置に移動されなかった場合には、第2操作手段を用いた特定演出を実行可能である(本例では、ステップS8110,S8113,S8116の処理が実行されることによって、変動パターンにおいてスティックコントローラ122の操作を伴うスーパーリーチ演出が指定されている場合であっても、操作受付期間が開始されるまでにスティックコントローラ122が原点位置まで移動動作を完了していない場合には、スティックコントローラ122の異常を検出したものとして、スティックコントローラ122の操作による激熱表示を行う制御をキャンセルし、プッシュボタン120の操作による激熱表示を行う制御に切り替えて処理を実行する)。そのため、操作手段を用いた演出の演出効果が著しく低下することを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、第1操作手段の操作方法を説明するための説明演出(本例では、図34(7)に示すスティックコントローラ説明画面を表示する)を実行可能である。また、この場合、そして、第1操作手段の操作を伴うことなく説明演出を実行する(本例では、ステップS811E,S811Gの処理が実行されることによって、プッシュボタン120の押圧操作のみにもとづいてスティックコントローラ説明画面を表示する)。そのため、好適に第1操作手段の操作方法を説明するための説明演出を実行することができる。
なお、この実施の形態では、プッシュボタン120の押圧操作のみにもとづいてスティックコントローラ説明画面を表示する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、十字キーやタッチパネルの操作のみにもとづいてスティックコントローラ説明画面を表示するように構成してもよく、スティックコントローラ説明画面を表示するためにスティックコントローラ122の傾倒操作を伴わないように構成されていればよい。
また、この実施の形態では、変動表示中でない期間(例えば、客待ちデモンストレーション表示中の期間)にメニュー画面を表示してスティックコントローラ説明画面を表示可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、変動表示中のスーパーリーチ演出の直前のタイミングなどでスティックコントローラ説明画面を表示するように構成してもよく、スティックコントローラ説明画面の表示タイミングとして様々な態様が考えられる。また、例えば、スーパーリーチ演出の直前のタイミングでスティックコントローラ説明画面を表示する場合、何も操作を伴うことなく、そのままスティックコントローラ説明画面を表示するように構成してもよい。
実施の形態2.
可動体の動作制御において、例えば、動作制御の種類に応じて可動体の動作速度を異ならせるように構成してもよい。以下、動作制御の種類に応じて可動体の動作速度を異ならせる第2の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
この実施の形態では、演出制御基板80には、可動体としての第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500が接続されており、該第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500の動作が演出制御基板80(演出制御用CPU101)により制御される。
具体的には、第1可動役物300を駆動するための第1可動役物駆動モータ303、第1可動役物300が原点位置に位置しているか否かを検出するための第1可動役物原点検出センサ316(フォトセンサ)、第2可動役物400を駆動するための第2可動役物駆動モータ411,421、第2可動役物400が原点位置に位置しているか否かを検出するための第2可動役物原点検出センサ440A,440B(フォトセンサ)、第3可動役物500を駆動するための第3可動役物駆動モータ520が接続されており、第1可動役物駆動モータ303、第2可動役物駆動モータ411,421、第3可動役物駆動モータ520の動作を制御することで、第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500の動作を、演出制御基板80(演出制御用CPU101)が個別に制御することが可能とされているとともに、第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500が原点位置(初期位置)に位置しているか否かを、演出制御基板80(演出制御用CPU101)が検知できるようになっている。
また、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンド(制御情報)に基づいて、演出図柄の変動表示制御や予告演出といった遊技に関連する各種演出を実行可能とされている。演出制御用CPU101が演出図柄の変動表示中において実行する予告演出としては、例えば、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、変動表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。そして演出制御用CPU101は、これら予告演出を含む各種演出において、各可動役物(第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500)を原点位置から演出位置まで動作させる可動体演出を実行可能としている。
ここで、第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500それぞれの構造について、図47〜図49に基づいて簡単に説明する。図47は、第2の実施の形態における第1可動役物300における実動作確認用動作制御の例を示す図である。図48は、第2の実施の形態における第2可動役物400における実動作確認用動作制御の例を示す図である。図49は、第2の実施の形態における第3可動役物500における実動作確認用動作制御の例を示す図である。
図47に示すように、第1可動役物300は、遊技盤2と該遊技盤2の背面側に設けられる演出表示装置5との間における演出表示装置5の下方位置に設けられ、所定箇所に固設されたベース部301と、該ベース部301に対し回動可能に設けられた第1可動部302と、第1可動部302が横向きに傾倒する第1退避位置(原点位置、初期位置、図47(A)参照)と、第1退避から離れた位置において第1可動部302が縦向きに起立する第1演出位置(図47(B)参照)と、の間で往復動作(回動)させる第1可動役物駆動モータ303と、を有する。尚、この実施の形態では、第1可動役物駆動モータ303としてステッピングモータが適用されている。
ベース部301には、軸受孔310が貫通して形成されているとともに、該軸受孔310の周辺には、軸受孔310を中心とする円弧形状をなすガイド溝311が形成されている。ベース部301の背面における軸受孔310の右下方位置には第1可動役物駆動モータ303が背面に固設されており、ベース部301を貫通して前側に突出した駆動軸(図示略)の先端には、回転盤312が固着されている。
回転盤312の周縁所定箇所には、前後方向を向く軸部材313が突設されており、該軸部材313には、リンク部材314の下端が回動可能に軸支されている。また、回転盤312の周縁における軸部材313の反対側には被検出部315が突設されており、該被検出部315が回転盤312の下方に設けられた第1可動役物原点検出センサ316により検出されることで、演出制御用CPU101は第1可動部302が傾倒位置(原点位置)に位置していることを特定できるようになっている。つまり、第1可動役物300は後述する非検出時動作制御または検出時動作制御の対象となる動作対象役物とされている。
尚、この実施の形態では、第1可動部302は、第1退避位置にあるときには演出表示装置5の表示画面の下方に退避し、第1退避位置から離れた第1演出位置において演出表示装置5の表示画面の前面側に少なくとも一部が重畳するようになっている。
第1可動部302は、ベース部301に対し回動可能に設けられた回動部材320に設けられ、例えば内蔵された発光体(図示略)により前面部が発光可能とされている。回動部材320は、左右方向に延びる略板状の部材からなり、前面右側には、軸受孔310に後側から挿入される回動軸325と、回動軸325の左側に突設されガイド溝311に後側から挿入される第1ガイド軸326と、回動軸325の右上に突設されガイド溝311に後側から挿入される第2ガイド軸327と、を有する。
ガイド溝311を挿通してベース部301の前面側に突出した第2ガイド軸327の先端には、リンク部材314の上端が回動可能に軸支されている。つまり、回転盤312と回動部材320とはリンク部材314を介して連結されている。また、回動軸325の外周には、回動部材320を常時第1演出位置側へ向けて付勢するコイルバネ328が設けられている。
このように構成された第1可動役物300は、原点位置(初期位置)において、図47(A)に示すように第1可動部302が傾倒位置に位置する。そして、第1可動役物駆動モータ303により回転盤312が正面視時計周りに回動することにより、リンク部材314により第2ガイド軸327が下方に引かれることで、回動軸325を中心として正面視時計回りに約90度回転し、第1可動部302が図47(B)に示す第1演出位置である起立位置まで回転する。尚、第1退避位置から第1演出位置へ回動する際に、コイルバネ328の付勢力が作用するため、第1可動役物駆動モータ303にかかる負荷が軽減される。また、第1可動役物駆動モータ303を逆駆動させることで、第1退避位置から第1演出位置へ回動する。
また、第1可動役物300が第1退避位置へ移動したときに第1ガイド軸326がガイド溝311の一端に当接することにより、第1可動役物300の正面視反時計回りの回動が規制され、第1可動役物300が第1演出位置へ移動したときに第2ガイド軸327がガイド溝311の他端に当接することにより、第1可動役物300の正面視時計回りの回動が規制されるようになっている。
図48に示すように、第2可動役物400は、左右方向に延設され演出表示装置5の左右寸法よりも若干短寸をなす第2可動部401と、上下方向に延設され演出表示装置5の上下寸法よりもほぼ同寸をなす第2可動部402と、を有する。第2可動部401,402は、遊技盤2と演出表示装置5との間に設けられている。また、第2可動部402は、第2可動部401よりも後方の位置に設けられている。尚、第2可動部401は、後述する第2退避位置にあるときに、例えば、パチンコ遊技機1の機種名などが表示されたパネルであって演出表示装置5の上方位置における第2可動部401より前方位置に設けられたロゴパネル450により一部が隠蔽されるようになっている。
第2可動部401の左端部には、上下方向を向くラックギヤ410が固定されており、該ラックギヤ410には、ステッピングモータからなる第2可動役物駆動モータ411の駆動軸に固着されたピニオンギヤ412が噛合されている。第2可動役物駆動モータ411は、演出表示装置5の左側方に設けられる図示しないベース部に固定されている。また、第2可動部401は、図示しない案内部材により上下方向に移動可能に案内されている。
よって、第2可動部401は、第2可動役物駆動モータ411により、演出表示装置5の上方の第2退避位置(原点位置、初期位置、図48(A)において実線で示す位置参照)と、演出表示装置5の前方における上下方向の略中央位置に配置され第2退避位置から離れた第2演出位置(図48(B)において2点鎖線で示す位置参照)と、の間で上下方向に往復移動可能とされている。
また、第2可動部401の右側端部には被検出部430Aが突設されており、該被検出部430Aがベース部側に設けられた第2可動役物原点検出センサ440Aにより検出されることで、演出制御用CPU101は第2可動部401が第2退避位置(原点位置)に位置していることを特定できるようになっている。
第2可動部402の上端部には、左右方向を向くラックギヤ420が固定されており、該ラックギヤ420には、ステッピングモータからなる第2可動役物駆動モータ421の駆動軸に固着されたピニオンギヤ422が噛合されている。第2可動役物駆動モータ421は、演出表示装置5の上方における左右方向の略中央位置にて図示しないベース部に固定されている。また、第2可動部402は、図示しない案内部材により上下方向に移動可能に案内されている。
よって、第2可動部402は、第2可動役物駆動モータ421により、演出表示装置5の左方の第2退避位置(図48(A)において実線で示す位置参照)と、演出表示装置5の前方における左右方向の略中央位置に配置される第2演出位置(図48(B)において2点鎖線で示す位置参照)と、の間で左右方向に往復移動可能とされている。
また、第2可動部402の下端部には被検出部430Bが突設されており、該被検出部430Bがベース部側に設けられた第2可動役物原点検出センサ440Bにより検出されることで、演出制御用CPU101は第2可動部402が第2退避位置(原点位置)に位置していることを特定できるようになっている。つまり、第2可動役物400は後述する非検出時動作制御または検出時動作制御の対象となる動作対象役物とされている。
このように構成された第2可動役物400は、第2退避位置(原点位置、初期位置)において、図48(A)に示すように第2可動部401が演出表示装置5の上方、第2可動部402が演出表示装置5の左側方に位置する。そして、第2可動部401,402は、第2可動役物駆動モータ411,421を駆動させることにより図48(B)に示す第2演出位置まで移動し、第2可動役物駆動モータ411,421を逆駆動させることにより第2演出位置から第2退避位置へ移動する。
また、第2可動役物400は、特に図示しないが、第2退避位置へ移動したときに第2可動部401,402の被規制部がベース部側の規制部に当接することで、第2可動役物400の第2退避位置方向への移動が規制されるようになっている。
図49に示すように、第3可動役物500は、遊技盤2と該遊技盤2の背面側に設けられる演出表示装置5との間における演出表示装置5の右側下部位置に一部が演出表示装置5に重畳するように設けられている。第3可動役物500は、所定箇所に固設された正面視円形をなすベース部501と、該ベース部501に対し回動可能に設けられた第3可動部502と、第3可動部502を前後方向を向く回転軸503を中心として(回転)させる第3可動役物駆動モータ520と、を有する。尚、この実施の形態では、第3可動役物駆動モータ520としてステッピングモータが適用されている。
ベース部501の背面における回転軸503の上方位置には第3可動役物駆動モータ520が設けられ、第3可動役物駆動モータ520の駆動軸520Aの先端には第1ギヤ505が固着されている。第1ギヤ505には第2ギヤ506が噛合され、第2ギヤ506には、回転軸503の後端に固着された第3ギヤ507が噛合されており、第3可動役物駆動モータ520により第1ギヤ505が回転することで、該第1ギヤ505の回転力が第2ギヤ506と第3ギヤ507とを介して第3可動部502に伝達されることで、第3可動部502が回転軸503を中心として正転または逆転する。
図49(A)に示すように、第3可動部502は、正面視円形をなし、前面に所定の模様が施されているとともに、内蔵された図示しない発光体により前面が発光可能に設けられている。このように第3可動部502は、正面視円形をなし、また、所定の模様には特に上下がないとともに、回転軸503を中心として回転するだけで所定位置から移動することがないので、原点位置を設けていない。よって、原点位置を検出する原点検出センサを有していない動作非対象役物とされている。
図43および図44は、第2の実施の形態における第2初期化処理を示すフローチャートである。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、図29に示した演出制御メイン処理において、初期化処理(ステップS701参照)に加えて、第2初期化処理を実行する。なお、以下、第2初期化処理と区別するために、図29に示した初期化処理(ステップS701参照)を第1初期化処理ともいう。
第2初期化処理において演出制御用CPU101は、先ず、設定データに基づいて最初に動作させる可動役物を特定する(S401)。設定データには、可動役物の順序データが含まれており、この実施の形態では、該順序として第1可動役物300→第2可動役物400→第3可動役物500の順が予め設定されている。よって、最初にS401が実行されるときには、第1可動役物300が対象の可動役物として特定されることになる。
次いで、S401で特定した可動役物が原点検出を行うことが必要な原点検出対象役物であるか否かを判定する(S402)。
この実施の形態において、これら原点検出を行うことが必要な原点検出対象役物としては、第1可動役物原点検出センサ316を有する第1可動役物300と第2可動役物原点検出センサ440A,440Bを有する第2可動役物400が該当し、原点検出センサを有しない第3可動役物500は該当しない。よって、S401で特定した可動役物が第1可動役物300または第2可動役物400である場合には、該判定において「Y」と判定される一方、S401で特定した可動役物が第3可動役物500である場合には、「N」と判定されることになる。
S402において「N」と判定された場合にはS430に進む。一方、S402において「Y」と判定された場合には、S403に進んで、動作対象役物に対応する原点検出センサの検出状態を特定し(S403)、原点検出センサが検出状態であるか否か、つまり、対象の可動役物が原点位置(初期位置)に位置しているか否かを判定する(S404)。
原点位置(初期位置)に位置していない場合(S404;N)には、S405に進んで、非検出時動作制御の実行回数を計数するための非検出時動作回数カウンタに0をセットした後(S405)、動作対象役物を動作させるための制御速度として、後述する実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度(図45、図46参照)と同じ動作速度で動作対象役物を動作させるための最低制御速度を設定し(S406)、動作対象役物の駆動モータ、例えば、動作対象役物が第1可動役物300であれば、第1可動役物駆動モータ303を原点位置方向に駆動開始するとともに(S407)、非検出時動作期間タイマのタイマカウントを開始する(S408)。尚、非検出時動作期間タイマのタイマカウントは、例えば、第1初期化処理にて初期化されたCTCから一定期間毎に出力される信号の数をカウントすること等により行うようにすればよい。
そして、原点検出センサが検出状態となるかとともに、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となったか否かを監視する監視状態に移行する(S409、S411)。
動作対象役物の駆動装置(例えば、第1可動役物駆動モータ303)を原点位置方向に駆動させることで動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置して原点検出センサが検出状態となった場合には、可動役物駆動モータの駆動を停止してS430に進む。一方、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となった場合、つまり、上限時間が経過しても動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、S412に進んで、非検出時動作回数カウンタに1を加算して(S412)、該加算後の非検出時動作回数カウンタの値が、動作エラー判定回数(例えば3)に達したか否かを判定する(S413)。
S413において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、可動役物駆動モータの駆動を停止し、当該動作対象役物の原点復帰エラーを記憶し(S414)、S430に進む。つまり、非検出時動作制御において動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、当該動作対象役物について後述する実動作確認用動作制御を実行しないようにする(当該動作対象役物をデッドエンド状態する)ために原点復帰エラーを記憶し、S430に進む。
尚、この実施の形態では、S413において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、当該動作対象役物をデッドエンド状態する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、S413において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、エラー処理を開始し、該エラー処理を実行することにより、第2初期化処理が中断されることで、演出制御メイン処理がS52に進むことなく中断され、演出制御基板80(演出制御用CPU101など)は起動しない状態(デットエンド状態)にするようにしてもよい。
また、動作対象役物をデッドエンド状態とした場合、演出制御基板80(演出制御用CPU101など)は起動するが、例えば、演出制御用CPU101は、可動役物を動作させることを示す入力信号(例えば、演出ボタン等の検出信号)の受付けを無効としたり、該入力信号が入力されても可動役物を動作させないようにするといった処理を実行することが好ましい。
一方、非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達していない場合には、可動役物駆動モータの駆動を停止してS406に戻り、再度、S406〜S408の処理を行うことにより、動作対象役物を、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて原点位置に移動させる動作(非検出時動作制御)を開始して、前述したS409、S411の監視状態に移行する。
よって、S411にてエラー判定時間が経過したと判定されたとしても、動作エラー判定回数に達するまで繰返し動作対象役物を原点位置(初期位置)に移動させる動作(非検出時動作制御)を実行している間に動作対象役物が原点位置(初期位置)にて検出した場合には、S414に進むことなく、S430に進むことになる。
一方、上記したS404において「Y」と判定されてS420に進んだ場合には、検出時動作回数カウンタに0をセットした後、検出時動作プロセスデータをセットし(S421a)、検出時動作プロセスタイマのタイマカウントを開始する(S421b)。尚、検出時動作プロセスタイマのタイマカウントとしては、前述した非検出時動作期間タイマのタイマカウントと同様に、第1初期化処理にて初期化されたCTCから一定期間毎に出力される信号の数をカウントすること等により行うようにすればよい。また、この実施の形態の検出時動作プロセスデータには、動作対象役物を動作させるための制御速度として、後述する実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度(図45、図46参照)と同じ動作速度で動作対象役物を動作させるための最低制御速度が記述(設定)されている。
次いで、セットされた検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度に基づいて動作対象役物を動作させるとともに(S422)、プロセスデータが完了したか否かを判定し(S423)、プロセスデータが完了していない場合には、S422に戻り、動作対象役物を検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度に基づいて動作させる。
このように、検出時動作制御においては、検出時動作プロセスデータが完了するまで、検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度に基づく最低速度、つまり、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて、原点位置(初期位置)から一旦離れ、該原点位置(初期位置)から離れた位置から原点位置(初期位置)に戻るという動作を行う(図45参照)。尚、原点位置から離れた位置とは、原点位置の近傍位置、つまり、各原点センサにより各可動役物の被検出部を検出できない位置であって各演出位置よりも原点位置に近い所定位置(検出時動作位置)として設定されている。
S423の判定において、セットされている検出時動作プロセスデータが完了したと判定した場合には、可動役物駆動モータの駆動を停止してS424に進んで、原点検出センサが検出状態になっているか否か、つまり、動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置しているか否かを判定(確認)する。
原点検出センサが検出状態になっている場合、つまり、動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置している場合にはS430に進む。
一方、原点検出センサが検出状態になっていない場合、つまり、動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置していない場合には、検出時動作回数カウンタに1を加算して(S426)、該加算後の検出時動作回数カウンタの値が、動作エラー判定回数(例えば3)に達したか否かを判定する(S427)。検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、S428に進んで当該動作対象役物の原点復帰エラーを記憶し(S428)、S430に進む。つまり、検出時動作制御において動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、当該動作対象役物について後述する実動作確認用動作制御を実行しないようにする(当該動作対象役物をデッドエンド状態する)ために原点復帰エラーを記憶し、S430に進む。
尚、この実施の形態では、S427において検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、当該動作対象役物をデッドエンド状態する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、S413において検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、エラー処理を開始し、該エラー処理を実行することにより、第2初期化処理が中断されることで、演出制御メイン処理がS52に進むことなく中断され、演出制御基板80は起動しない状態(デットエンド状態)にするようにしてもよい。
また、動作対象役物をデッドエンド状態とした場合、演出制御基板80(演出制御用CPU101など)は起動するが、例えば、演出制御用CPU101は、可動役物を動作させる入力信号(例えば、演出ボタン等の検出信号)の受付けを無効としたり、該入力信号が入力されても可動役物を動作させないようにするといった処理を実行することが好ましい。
S402で「N]と判定された場合、S409で「Y」と判定された場合、もしくはS424で「Y」と判定された場合に実行するS430においては、可動役物のうちで未だ動作対象としていない残りの可動役物が存在するか否かを判定し、残りの可動役物が存在しない場合(具体的には、動作対象役物が第3可動役物500である場合)には、図44に示す実動作確認用動作制御を行う処理に移行する。一方、残りの可動役物が存在する場合には、S131に進んで、次に動作させる可動役物を特定した後、S402に戻って、該特定した動作対象役物について、S402以降の上記した処理を同様に実行する。
尚、動作対象役物が第1可動役物300である場合にS131が実行される場合には、設定データに基づいて第2可動役物400が動作対象役物として特定され、動作対象役物が第2可動役物400である場合にS131が実行される場合には、設定データに基づいて第3可動役物500が動作対象役物として特定される。
次に図44に示す処理について説明すると、図44に示すS500において演出制御用CPU101は、先ず、前述のS401と同様に、設定データに基づいて最初に動作確認する可動役物(確認対象役物)を特定する(S500)。次いで、当該対象役物の原点復帰エラーの記憶が有るか否かを判定する(S501)。
確認対象役物の原点復帰エラーの記憶が有る場合は、S502a〜S513までの処理を実行することなくS520に進む。このようにすることで、この実施の形態では、これら非検出時動作制御や検出時動作制御において原点復帰エラーと判定された可動役物については実動作確認用動作制御を行わないようになっている。
一方、確認対象役物の原点復帰エラーの記憶が無い場合は、S502aに進んで、確認対象役物に対応する実動作確認用プロセスデータをセットする。つまり、確認対象役物が第1可動役物300であれば、第1可動役物300の実動作確認用プロセスデータをセットし、確認対象役物が第2可動役物400であれば、第2可動役物400の実動作確認用プロセスデータをセットし、確認対象役物が第3可動役物500であれば、第3可動役物500の実動作確認用プロセスデータをセットする。尚、これら各実動作確認用プロセスデータには、演出において当該可動役物が可動体演出において実際に行う動作と同一の動作を行うように制御速度等が記述(設定)されている。
次いで、実動作確認用プロセスタイマのタイマカウントを開始する(S502b)。尚、実動作確認用プロセスタイマのタイマカウントとしては、前述した非検出時動作期間タイマのタイマカウントと同様に、第1初期化処理にて初期化されたCTCから一定期間毎に出力される信号の数をカウントすること等により行うようにすればよい。
そして、セットされた実動作確認用プロセスデータにおいて実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度にて確認対象役物を動作させるとともに(S503)、プロセスデータが完了したか否かを判定し(S504)、プロセスデータが完了していない場合には、S503に戻り、確認対象役物を、その時点の実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度に基づいて動作させる。
このように、実動作確認用プロセスデータが完了するまで、実動作確認用プロセスデータに実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度にて確認対象役物を動作させることにより、確認対象役物の制御速度を、時系列的に順次変更して、可動体演出において当該可動役物を実際に動作させる際に設定する制御速度と同一の加速または減速を行うことができる。
そして、S504の判定において、セットされている実動作確認用プロセスデータが完了したと判定した場合には、可動役物駆動モータの駆動を停止し、当該対象役物は原点対象役物であるか否かを判定する(S504a)。当該対象役物が原点検出対象役物でなければ、つまり、第3可動役物500であればS520に進み、当該対象役物が第3可動役物500であれば、S522に進む。一方、当該対象役物が原点検出対象役物であれば、つまり、第1可動役物300または第2可動役物400であれば原点検出センサが検出状態になっているか否か、つまり、動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置しているか否かを判定(確認)する(S505)。
原点検出センサが検出状態になっている場合、つまり、確認対象役物が原点位置(初期位置)に位置している場合にはS520に進む。一方、原点検出センサが検出状態になっていない場合、つまり、確認対象役物が原点位置(初期位置)に位置していない場合には、前述した非検出時動作制御を(図43参照)を行って対象役物を原点位置(初期位置)に位置させるためにS506〜S513の処理を行う。
具体的には、非検出時動作制御の実行回数を計数するための非検出時動作回数カウンタに0をセットした後(S506)、制御速度として実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度と同じ動作速度で動作対象役物を動作させるための最低制御速度を設定し(S507)、確認対象役物の駆動装置、例えば、確認対象役物が第1可動役物300であれば、第1可動役物駆動モータ303を原点位置(初期位置)方向に駆動開始するとともに(S508)、非検出時動作期間タイマのタイマカウントを開始する(S509)。
そして、原点検出センサが検出状態となるかとともに、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となったか否かを監視する監視状態に移行する(S510、S511)。
対象役物の駆動装置(例えば、第1可動役物駆動モータ303)を原点位置(初期位置)方向に駆動させることで対象役物が原点位置(初期位置)に位置して原点検出センサが検出状態となった場合には、S510にて「Y」と判定されてS520に進む。一方、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となった場合、つまり、上限時間が経過しても確認対象役物が原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、S512に進んで、非検出時動作回数カウンタに1を加算して(S512)、該加算後の非検出時動作回数カウンタの値が、動作エラー判定回数(例えば3)に達したか否かを判定する(S513)。
非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、S520に進む。尚、この実施の形態では、S513において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、当該動作対象役物をデッドエンド状態する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、S513において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、当該動作対象役物の原点復帰エラーを記憶し、当該動作対象役物について以後は実動作を実行しないようにするようにしてもよい。あるいは、エラー処理を開始し、該エラー処理を実行することにより、第2初期化処理が中断されることで、演出制御メイン処理がS52に進むことなく中断され、演出制御基板80は起動しない状態(デットエンド状態)にするようにしてもよい。
また、動作対象役物をデッドエンド状態とした場合、演出制御基板80(演出制御用CPU101など)は起動するが、例えば、演出制御用CPU101は、可動役物を動作させる入力信号(例えば、演出ボタン等の検出信号)の受付けを無効としたり、該入力信号が入力されても可動役物を動作させないようにするといった処理を実行することが好ましい。
一方、非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達していない場合には、S507に戻り、再度、S507、S508、S509の処理を行うことにより、確認対象役物を、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて原点位置(初期位置)に移動させる動作(原点復帰時動作)を開始して、前述したS510、S511の監視状態に移行する。
よって、S511にてエラー判定時間が経過したと判定されたとしても、動作エラー判定回数に達するまで繰返し対象役物を原点位置(初期位置)に移動させる動作(非検出時動作制御)を実行している間に対象役物が原点位置(初期位置)にて検出された場合には、S520に進むことになる。
S501で「Y」と判定された場合、S504aで「N」と判定された場合、S505で「Y」と判定された場合、もしくはS510で「Y」と判定された場合に実行するS520においては、可動役物のうちで未だ動作確認の確認対象としていない残りの可動役物が存在するか否かを判定し、残りの可動役物が存在しない場合(具体的には、動作確認の対象役物が第3可動役物500である場合)には、S414やS428で記憶したエラーの記録をクリア(S522)して、当該処理を終了する一方、残りの可動役物が存在する場合には、S521に進んで、次に動作確認する可動役物を特定した後、S501に戻って、該特定した対象役物について、S501以降の上記した処理を同様に実行する。
ここで、これら図43、図44に示す第2初期化処理が実行されることによる可動役物の動作態様及び制御内容について、図45、図46を用いて説明する。図45は、第2の実施の形態における演出制御用CPU101が行う非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御の動作態様を示す概略説明図である。図46は、第2の実施の形態における(A)は実動作確認用動作制御における制御速度を示す説明図、(B)は検出時動作制御における制御速度を示す説明図、(C)は非検出時動作制御における制御速度を示す説明図である。
尚、図45及び図46においては、原点検出対象役物である第1可動役物300及び第2可動役物400における非検出時動作制御(ショート初期化動作制御)、検出時動作制御(ショート初期化動作制御)及び実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)についてのみ説明し、原点検出対象役物でない第3可動役物500についての説明は省略することとする。また、第1可動役物300の第1可動部302の往復動作距離(回動範囲)と第2可動役物400の第2可動部401,402それぞれの往復動作距離(移動範囲)とは同一ではないが、説明の便宜上、同一の概念図を用いて説明することとする。
図45に示すように、第1可動役物300の第1可動部302及び第2可動役物400の第2可動部401,402は、それぞれ原点位置(退避位置、初期位置)と演出位置との間で往復動作可能に設けられており、原点位置から演出位置への往動作や演出位置から原点位置への復動作は、前述した可動体演出等において実際に行う実動作とされている。
演出制御用CPU101は、第2初期化処理を実行したときに可動役物の被検出部が原点検出センサにより検出されない場合、つまり、可動役物が何らかの理由(例えば、搬送や遊技島への設置時に原点位置から動いてしまっている場合、前回の動作時に原点復帰できなかった場合(例えば、演出の実行時において、モータの脱調、故障、引っ掛かりなどにより可動役物の原点復帰が確認できなかったり動作できなくなるといった役物エラー(動作異常)が発生した場合など)、遊技機の振動により原点位置から動いてしまった場合など)により原点位置以外の位置(例えば、図45における非検出時動作制御に対応する黒丸で示す位置など、原点位置と演出位置との間の所定位置)にある場合、原点復帰させるための非検出時動作制御を実行する。この非検出時動作制御を実行する場合、可動役物は原点位置から離れた位置にあるため、動作としては可動役物を原点位置方向に移動させる動作のみとされている。
また、演出制御用CPU101は、第2初期化処理を実行したときに第1可動役物300の第1可動部302や第2可動役物400の第2可動部401,402の被検出部が原点検出センサにより検出された場合、検出時動作制御を実行する。
例えば、被検出部が原点検出センサにより確実に検出されるように、被検出部が原点検出センサにより検出されたときから可動役物の原点位置方向への動作が規制されるまでの間に所定の動作可能範囲(例えば、遊び)が設定されている場合などにおいては、原点復帰して原点検出センサにより検出された位置よりもさらに奥側にずれた位置に停止することがある。よって、被検出部が原点検出センサにより検出されていても、可動役物をより正確な原点位置に復帰させるための検出時動作制御を行う。
この検出時動作制御は、原点検出センサによる被検出部の検出状態を一旦解除するために可動役物を原点位置から離れた位置へ移動させた後に原点位置に復帰させる必要があるが、演出位置まで移動させる必要はないので、可動役物を原点位置から該原点位置の近傍である検出時動作位置まで移動させた後、原点位置に復帰させる。つまり、実動作よりも短い距離で往復動作させる。
また、演出制御用CPU101は、第2初期化処理において非検出時動作制御または検出時動作制御を実行した後、実動作確認用動作制御を実行する。実動作確認用動作制御は、可動役物が各種演出等において実際に行う実動作と同一の動作とされている。
次に、演出制御用CPU101が非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御を実行する際に設定する制御速度について比較する。尚、図46(A)、図46(B)、図46(C)にて示す速度は、演出制御用CPU101が各可動役物を動作させるために設定する制御速度であって、可動役物の実際の動作速度とは異なる。つまり、例えば、所定の可動役物を動作させる場合において、原点位置と演出位置との間における一の移動区間と他の移動区間に同一の制御速度を設定した場合でも、一の移動区間と他の移動区間とで態様が異なる場合(例えば、バネがある区間とない区間、直線区間と曲線区間)や、同一の移動区間でも上昇する場合と下降する場合においては、可動役物を実際に動作させた場合の動作速度は制御速度とは異なることがある。また、可動役物に対し同一の制御速度を設定しても、各可動役物の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各可動役物の実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。複数の可動役物を同一性能のステッピングモータにて動作させる場合において、各可動役物に対し同一の制御速度を設定しても、各可動役物の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各可動役物の実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。
図46(A)に示すように、演出制御用CPU101は、実動作確認用動作制御を実行する場合、セットした実動作確認用プロセスデータにおいて実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度に基づいて確認対象役物を動作させる。具体的には、原点位置から加速した後に減速して演出位置に停止させるとともに、演出位置から加速した後に減速して原点位置に停止させる制御を行う。すなわち、各可動役物が正常に動作可能であることを確認するための実動作確認用動作制御では、原点位置と演出位置との間において、可動役物の制御速度を低速→高速→低速の順に変化させる。つまり、演出制御用CPU101は、各可動役物の可動体演出を実行する場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で各可動役物が動作するように制御するため、実動作確認用動作制御を実行する場合においても、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で各可動役物が動作するように制御する。
すなわち、上記第1速度としての最低速度や第2速度としての最高速度は、可動役物の実際の動作速度であって、該動作速度としての最低速度や最高速度となるように制御速度が設定されることになる。尚、以下においては、最低制御速度に基づいて可動役物を動作させた場合は最低速度にて動作し、最高制御速度に基づいて可動役物を動作させた場合は最高速度にて動作するものとして説明する。
ここで、可動役物の加速時及び減速時における動作速度が、実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御速度が設定されている。また、演出位置に移動した後に原点位置に復帰させる際においては、演出位置に停止させるときよりも長い時間にわたり実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御することで、可動役物を確実に減速させてから原点検出センサにより被検出部が検出されるようにしている。
図46(B)に示すように、演出制御用CPU101は、検出時動作制御を実行する場合、原点位置から演出位置まで移動させる期間及び演出位置から原点位置まで移動させる期間において、常に実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて可動役物が動作するように制御する。つまり、演出制御用CPU101は、第1動作制御としての検出時動作制御における最高速度が、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(この実施の形態では、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)となるように、常に実動作確認用動作制御において設定されている制御速度のうち最も低い最低制御速度に基づいて可動役物を動作させる制御を行う。
また、検出時動作制御の場合、実動作確認用動作制御に比べて可動役物の動作距離が短いため、実動作確認用動作制御において加速したときの制御速度、つまり高速で動作させると、原点検出センサにて被検出部を確実に検出できなかったり、近距離から可動役物が原点位置に復帰して移動規制されたときの衝撃により可動役物等が破損したりする虞があるため、実動作確認用動作制御における最低速度にて動作するように制御する。
また、図46(C)に示すように、演出制御用CPU101は、非検出時動作制御を実行する場合、原点位置と演出位置との間の任意の位置から原点位置まで移動させる期間において、常に実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて動作するように制御する。つまり、演出制御用CPU101は、第1動作制御としての非検出時動作制御における最高速度(最大動作速度)が、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(この実施の形態では、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)となるように、常に実動作確認用動作制御において設定されている制御速度のうち最も低い最低制御速度に基づいて可動役物を動作させる制御を行う。
この場合、可動役物は原点位置からどの程度離れた位置にあるかが不明であるため、可動役物が原点位置の近傍に位置していた場合、実動作確認用動作制御において加速したときの制御速度、つまり高速で動作させると、可動役物が原点位置に復帰したときに原点検出センサにて被検出部を確実に検出できなかったり、近距離から可動役物が原点位置に復帰して移動規制されたときの衝撃により可動役物等が破損したりする虞があるため、実動作確認用動作制御における最低速度にて動作するように制御する。
このようにこの実施の形態では、演出制御用CPU101は、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、実動作確認用動作制御において設定されている最低制御速度に基づいて常に単一(一定)の動作速度で可動役物が動作するように制御を行う。そしてこれら最低速度は、各可動役物に対応する実動作確認用動作制御における最低速度であり、各可動役物に共通する動作速度ではないので、各可動役物における最低速度は異なる場合がある。
具体的には、第1可動役物300の第1可動部302と第2可動役物400の第2可動部401,402とは、図47及び図48に示すように、大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動モータを含む駆動機構が各々異なるため、同一の制御速度を設定した場合でも可動役物の実際の動作速度は異なる。また、各可動役物に対し異なる制御速度を設定した場合においても可動役物の実際の動作速度は異なる。このように、最低速度は各可動役物に応じて設定された制御速度に基づく動作速度であり、可動役物に最適な最低速度にて動作するように制御するため、態様が異なる複数の可動役物を原点位置にて確実に検出させることが可能となる。
以上説明したように、本発明の実施の形態としてのパチンコ遊技機1にあっては、第1可動部302が横向きに傾倒する第1退避位置(図47(A)参照)と、第1退避から離れた位置において第1可動部302が縦向きに起立する第1演出位置(図47(B)参照)との間で回動可能に設けられた第1可動役物300や、演出表示装置5の側方に退避する第2退避位置(原点位置、初期位置、図48(A)参照)と演出表示装置5の前方における上下方向の略中央位置に配置され第2退避位置から離れた第2演出位置(図48(B)参照)との間で往復移動可能に設けられた第2可動役物400と、可動役物を動作させるための駆動手段としての第1可動役物駆動モータ303、第2可動役物駆動モータ411,421と、第1可動役物駆動モータ303や第2可動役物駆動モータ411,421による可動役物の動作を制御する制御手段としての演出制御用CPU101と、を備え、演出制御用CPU101は、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御と、可動役物が正常に動作可能であることを確認するための第2動作制御としての実動作確認用動作制御と、可動役物による可動体演出を行うための第3動作制御と、を実行可能であり、実動作確認用動作制御を実行する場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で可動役物が動作するように制御し、非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度で可動役物が動作するように制御する。
このようにすることで、第1動作制御において、可動役物はいかなるタイミングでも停止可能な速度で動作するため、安全に原点位置に位置させることができる。具体的には、非検出時動作制御や検出時動作制御では、実動作確認用動作制御に比べて可動役物を原点位置まで移動させる距離が短い場合があるため、非検出時動作制御や検出時動作制御における最高速度を、実動作確認用動作制御における最低速度とすることで、被検出部を検出手段により確実に検出させることができるとともに、可動役物を高速で移動させたまま移動規制された衝撃で破損することを回避できる。
なお、この実施の形態で示した構成を随時第1の実施の形態で示した構成と組み合わせて実行することが可能である。例えば、図43および図44に示した第2初期化処理において、第1の実施の形態で示したスティックコントローラ122の初期動作も実行するように構成してもよい。そして、初期動作の種類や演出に伴ってスティックコントローラ122を動作させる場合であるかによって、スティックコントローラ122の移動動作の動作速度を異ならせるように構成してもよい。
また、上記のようにスティックコントローラ122の初期動作を行う場合に適用する場合、例えば、ガラス扉枠2の開放中である場合には、第2初期化処理においてスティックコントローラ122の初期動作を行わないように構成してもよい。また、例えば、ガラス扉枠2の閉鎖を待ってからスティックコントローラ122の原点復帰動作を行ったり、スティックコントローラ122の初期動作を完全には実行せず原点位置に復帰させる動作のみを実行するように構成したりしてもよい。
実施の形態3.
操作手段などの検出手段を備える場合に、その検出手段に対応した特定表示を行うように構成してもよい。以下、検出手段に対応した特定表示を行うように構成した第3の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、ボタン発展演出を実行する。ボタン発展演出とは、ボタン等(プッシュボタン120、スティックコントローラ122)に対応する画像(プッシュボタン120を模したボタン画像、スティックコントローラ122を模したスティックコントローラ画像)を変化(発展)させる演出である。以下、ボタン等に対応する画像を「ボタン等画像」又は「ボタン等表示」と称する場合がある。
演出制御用CPU101は、ボタン発展演出として、一の種類のボタン等画像の表示態様を変化させたり(例えばボタン画像の表示態様(表示色、表示サイズ)を変化させたり)、一の種類のボタン等画像を他の種類のボタン等画像に変化させたり(例えばボタン画像をスティックコントローラ画像)に変化させたりする。
なお、以下の説明において、ボタン等画像として、プッシュボタン120を模した小さいサイズの白色のボタン画像を「小ボタン(白)」又は「第1態様」と称する場合がある。また、プッシュボタン120を模した大きいサイズの白色のボタン画像を「大ボタン(白)」又は「第2態様」と称する場合がある。また、プッシュボタン120を模した大きいサイズの赤色のボタン画像を「大ボタン(赤)」又は「第3態様」と称する場合がある。また、スティックコントローラ122を模したスティックコントローラ画像を「スティック」又は「第4態様」と称する場合がある。
図50は、第3の実施の形態におけるボタン発展演出カテゴリ及びボタン発展演出パターンの一例を説明する説明図である。ボタン発展演出パターンは、ボタン発展演出の演出態様(表示態様)を示すものである。ボタン発展演出カテゴリは、ボタン発展演出パターンを種類別に分類(集約)したときの名称である。換言すれば、ボタン発展演出カテゴリとは、共通のグループにカテゴライズされる1以上のボタン発展演出パターンを含む、各グループのグループ名である。
図50において、「当初」は、当初の表示である。「最終」は、最終的な表示である。「タイミング1」は、ボタン等画像が変化し得る1回目のタイミングである。「タイミング2」は、ボタン等画像が変化し得る2回目のタイミングである。「タイミング3」は、ボタン等画像が変化し得る3回目のタイミングである。なお、変動パターンに応じて、「タイミング1」、「タイミング2」、「タイミング3」は異なっていてもよい。
また、図50において(他図においても同様)、「変化無」は、ボタン等画像の変化がない旨を表している。「弱変化」は、ボタン等画像の1段階の変化(1段階変化)がある旨を表している。具体的には、「弱変化(第1→第2)」は、「第1態様」から「第2態様」への1段階変化、即ち「小ボタン(白)」から「大ボタン(白)」への変化がある旨を表している。「弱変化(第2→第3)」は、「第2態様」から「第3態様」への1段階変化、即ち「大ボタン(白)」から「大ボタン(赤)」への変化がある旨を表している。「弱変化(第3→第4)」は、「第3態様」から「第4態様」への1段階変化、即ち「大ボタン(赤)」から「スティック」への変化がある旨を表している。「中変化」は、ボタン等画像の2段階の変化(2段階変化)がある旨を表している。具体的には、「中変化(第1→第3)」は、「第1態様」から「第3態様」への2段階変化、即ち「小ボタン(白)」から「大ボタン(赤)」への変化がある旨を表している。「中変化(第2→第4)」は、「第2態様」から「第4態様」への2段階変化、即ち「大ボタン(白)」から「スティック」への変化がある旨を表している。「強変化」は、ボタン等画像の3段階の変化(3段階変化)がある旨を表している。具体的には、「強変化(第1→第4)」は、「第1態様」から「第4態様」への3段階変化、即ち「小ボタン(白)」から「スティック」への変化がある旨を表している。
図50において、ボタン発展演出カテゴリ「BH1」は、3つのタイミング(タイミング1、2、3)のいずれにおいても、ボタン等画像が変化せずに、「最終」が「第1態様(小ボタン(白))」となる、ボタン発展演出カテゴリである。ボタン発展演出カテゴリ「BH1」には、ボタン発展演出パターン「BH1−1」が属している。
なお、ボタン発展演出パターン「BH1−1」の場合、ボタン等画像は、タイミング1、タイミング2、タイミング3のいずれにおいても変化しないため、ボタン発展演出パターン「BH1−1」によるボタン等画像は、第1の期間(「当初」、即ち「タイミング1」以前)も第2の期間(「タイミング1」〜「タイミング2」)も第3の期間(「タイミング2」〜「タイミング3」)も第4の期間(「最終」、即ち「タイミング3」以降)も「第1態様(小ボタン(白))」となる。
ボタン発展演出カテゴリ「BH2」は、3つのタイミングのうちのいずれか1つのタイミングにおいて、ボタン等画像が弱変化し、「最終」が「第2態様(大ボタン(白))」となる、ボタン発展演出カテゴリである。ボタン発展演出カテゴリ「BH2」には、タイミング1において弱変化があるボタン発展演出パターン「BH2−1」と、タイミング2において弱変化があるボタン発展演出パターン「BH2−2」と、タイミング3において弱変化があるボタン発展演出パターン「BH2−3」とが属している。
例えば、ボタン発展演出パターン「BH2−1」の場合、ボタン等画像は、タイミング1において弱変化し、タイミング2やタイミング3において変化しないため、ボタン発展演出パターン「BH2−1」によるボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第2の期間(「タイミング1」〜「タイミング2」)や第3の期間(「タイミング2」〜「タイミング3」)や第4の期間(「タイミング3」以降)では「第2態様(大ボタン(白))」となる。
ボタン発展演出カテゴリ「BH3a」は、3つのタイミングのうちのいずれか2つのタイミングにおいて、ボタン等画像が弱変化し、「最終」が「第3態様(大ボタン(赤))」となる、ボタン発展演出カテゴリである。本実施形態では、ボタン発展演出カテゴリ「BH3a」には、タイミング1及びタイミング3において弱変化があるボタン発展演出パターン「BH3a−1」と、タイミング2及びタイミング3において弱変化があるボタン発展演出パターン「BH3a−2」とが属している。
例えば、ボタン発展演出パターン「BH3a−1」の場合、ボタン等画像は、タイミング1やタイミング3において弱変化し、タイミング2において変化しないため、ボタン発展演出パターン「BH3a−1」によるボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第2の期間(「タイミング1」〜「タイミング2」)や第3の期間(「タイミング2」〜「タイミング3」)では「第2態様(大ボタン(白))」となり、第4の期間(「タイミング3」以降)では「第3態様(大ボタン(赤))」となる。
ボタン発展演出カテゴリ「BH3b」は、3つのタイミングのうちのいずれか1つのタイミングにおいて、ボタン等画像が中変化し、「最終」が「第3態様(大ボタン(赤))」となる、ボタン発展演出カテゴリである。ボタン発展演出カテゴリ「BH3b」には、タイミング1において中変化があるボタン発展演出パターン「BH3b−1」と、タイミング2において中変化があるボタン発展演出パターン「BH3b−2」と、タイミング3において中変化があるボタン発展演出パターン「BH3b−3」とが属している。
例えば、ボタン発展演出パターン「BH3b−1」の場合、ボタン等画像は、タイミング1において中変化し、タイミング2やタイミング3において変化しないため、ボタン発展演出パターン「BH3b−1」によるボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第2の期間(「タイミング1」〜「タイミング2」)や第3の期間(「タイミング2」〜「タイミング3」)や第4の期間(「タイミング3」以降)では「第3態様(大ボタン(赤))」となる。
ボタン発展演出カテゴリ「BH4a」は、3つのタイミングのうちのいずれか2つのタイミングにおける、先のタイミングにおいてボタン等画像が中変化し、後のタイミングにおいてボタン等画像が弱変化し、「最終」が「第4態様(スティック)」となる、ボタン発展演出カテゴリである。本実施形態では、ボタン発展演出カテゴリ「BH4a」には、タイミング1において中変化、タイミング3において弱変化があるボタン発展演出パターン「BH4a−1」と、タイミング2において中変化、タイミング3において弱変化があるボタン発展演出パターン「BH4a−2」とが属している。
例えば、ボタン発展演出パターン「BH4a−1」の場合、ボタン等画像は、タイミング1において中変化し、タイミング3において弱変化し、タイミング2において変化しないため、ボタン発展演出パターン「BH4a−1」によるボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第2の期間(「タイミング1」〜「タイミング2」)や第3の期間(「タイミング2」〜「タイミング3」)では「第3態様(大ボタン(赤))」となり、第4の期間(「タイミング3」以降)では「第4態様(スティック)」となる。
ボタン発展演出カテゴリ「BH4b」は、3つのタイミングのうちのいずれか2つのタイミングにおける、先のタイミングにおいてボタン等画像が弱変化し、後のタイミングにおいてボタン等画像が中変化し、「最終」が「第4態様(スティック)」となる、ボタン発展演出カテゴリである。本実施形態では、ボタン発展演出カテゴリ「BH4b」には、タイミング1において弱変化、タイミング3において中変化があるボタン発展演出パターン「BH4b−1」と、タイミング2において弱変化、タイミング3において中変化があるボタン発展演出パターン「BH4b−2」とが属している。
例えば、ボタン発展演出パターン「BH4b−1」の場合、ボタン等画像は、タイミング1において弱変化し、タイミング3において中変化し、タイミング2において変化しないため、ボタン発展演出パターン「BH4a−1」によるボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第2の期間(「タイミング1」〜「タイミング2」)や第3の期間(「タイミング2」〜「タイミング3」)では「第2態様(大ボタン(白))」となり、第4の期間(「タイミング3」以降)では「第4態様(スティック)」となる。
ボタン発展演出カテゴリ「BH4c」は、3つのタイミングのうちのいずれか1つ(本実施形態ではタイミング3)のタイミングにおいて、ボタン等画像が強変化し、「最終」が「第4態様(スティック)」となる、ボタン発展演出カテゴリである。本実施形態では、ボタン発展演出カテゴリ「BH4c」には、タイミング3において強変化があるボタン発展演出パターン「BH4c−1」が属している。
ボタン発展演出パターン「BH4c−1」の場合、ボタン等画像は、タイミング3において強変化し、タイミング1やタイミング2において変化しないため、ボタン発展演出パターン「BH4a−1」によるボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前)や第2の期間(「タイミング1」〜「タイミング2」)や第3の期間(「タイミング2」〜「タイミング3」)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第4の期間(「タイミング3」以降)では「第4態様(スティック)」となる。
図51(A)は、ボタン発展演出における各種期間を説明する説明図である。図51(A)について説明する前に、図51〜図60に示した「T1」〜「T14」について説明する。「T1」は変動の開始タイミングを表している。「T14」は、変動の終了タイミングを表している。「T2」は、リーチになるタイミングを表している。「T3」は、スーパーリーチに発展するタイミングを表している。「T3」から発展したスーパーリーチは「T13」に終了する。つまり、「T13」は、スーパーリーチの結果(勝敗等)が表示(報知)されるタイミングを表している。
「T4」は、ボタン等画像の表示開始のタイミングを表している。「T4」から表示されるボタン等画像は「T13」に消去される。つまり、「T4」〜「T13」は、ボタン等表示期間(ボタン等画像の表示期間)である。
「T6」は、図50の「タイミング1」を表している。「T8」は、図50の「タイミング2」を表している。「T10」は、図50の「タイミング3」を表している。「T5」は、タイミング1(T6)におけるボタン等画像の変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出の実行開始のタイミングを表している。「T5」に開始されたボタン等作用演出は「T6」に終了する。つまり、「T5」〜「T6」は、タイミング1におけるボタン等画像の変化等に対応するボタン等作用演出の実行期間である。「T7」は、タイミング2(T8)におけるボタン等画像の変化等に対応するボタン等作用演出の実行開始のタイミングを表している。「T7」に開始されたボタン等作用演出は「T8」に終了する。つまり、「T7」〜「T8」は、タイミング2におけるボタン等画像の変化等に対応するボタン等作用演出の実行期間である。「T9」は、タイミング3(T10)におけるボタン等画像の変化等に対応するボタン等作用演出の実行開始のタイミングを表している。「T9」に開始されたボタン等作用演出は「T10」に終了する。つまり、「T9」〜「T10」は、タイミング3におけるボタン等画像の変化等に対応するボタン等作用演出の実行期間である。なお、「T11」及び「T12」については後述する。
図51(A)に示すように、ボタン等表示期間(T4〜T13)のうちの一部の期間(T11〜T13)がボタン等(プッシュボタン120、スティックコントローラ122)の有効期間(操作が有効である期間)であり、他の期間(T4〜T11)はボタン等の非有効期間(操作が有効ではない期間)である。つまり、「T11」は、ボタン等の操作が有効になるタイミングを表している。非有効期間中(T4〜T11)には、非有効期間中である旨を報知するための画像として、ボタン等画像に重畳させて「規制線」を表示する。なお、有効期間中(T11〜T13)には、「規制線」を表示しない。つまり、「T11」にて「規制線」は消去される。
ボタン等表示期間(T4〜T13)に続く期間(T13〜T14)は、結果(勝敗等)を表示する期間である。より詳細には、有効期間中(T11〜T13)に操作がなかった場合には有効期間が終了するときに(T13)、ボタン等画像は消去され、ボタン等表示期間に続く期間(T13〜T14)において結果が表示される。一方、有効期間中に操作があった場合には操作があったときに、ボタン等画像は消去され、操作があったときから結果が表示される。また、有効期間中に操作があった場合には操作があったときに有効期間は終了する。なお、有効期間中(T11〜T13)のボタン等画像の表示し、ボタン等画像が消去された後に結果(勝敗等)を表示する演出を「操作演出」と称する場合がある。
図51(B)〜図53(B)の夫々は、具体的なボタン発展演出の流れを説明する説明図である。
(具体例1) 図51(B)は、具体例1におけるボタン発展演出の流れを表している。具体例1では、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンは、変動パターン「PA4−X」であるものとする。また、演出制御用CPU101は、ボタン発展演出決定処理(S529)において、ボタン発展演出を実行すると決定し(S550)、ボタン発展演出カテゴリ「BH1」を決定し(S552)、ボタン発展演出パターン「BH1−1」を決定し(S553)、タイミング1(「BH1−1」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「作用演出無」を決定し(S554)、タイミング2(「BH1−1」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「弱作用演出(キャラ登場)」を決定し(S554)、タイミング3(「BH1−1」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「作用演出無」を決定したものとする。上記決定内容は、例えば、演出図柄変動開始処理(ステップS801参照)においてセットされ、図51(B)に示すように、ボタン発展演出が実行される。
具体例1にて決定したボタン発展演出パターン「BH1−1」の場合、ボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前/T4〜T6)も第2の期間(「タイミング1」〜「タイミング2」/T6〜T8)も第3の期間(「タイミング2」〜「タイミング3」/T8〜T10)も第4の期間(「タイミング3」以降/T10〜T13)も小ボタン(白)となり(図50参照)、また、いずれのボタン発展演出パターンであっても非有効期間中(T4〜T11)には「規制線」を表示させるため、具体例1では、図51(B)の如くボタン発展演出が実行される。また、具体例1では、タイミング2(変化無)に対して「弱作用演出(キャラ登場)」を決定したため、「T7」〜「T8」においてキャラクタを登場させるがボタン等画像を変化させていない(失敗演出)。
(具体例2) 図52(A)は、具体例2におけるボタン発展演出の流れを表している。具体例2では、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンは、変動パターン「PA4−X」であるものとする。また、演出制御用CPU101は、ボタン発展演出決定処理(S529)において、ボタン発展演出を実行すると決定し(S550)、ボタン発展演出カテゴリ「BH2」を決定し(S552)、ボタン発展演出パターン「BH2−1」を決定し(S553)、タイミング1(「BH2−1」では「弱変化(第1→第2)」)に対するボタン等作用演出について「弱作用演出」を決定し(S554)、タイミング2(「BH2−1」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「作用演出無」を決定し(S554)、タイミング3(「BH2−1」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「弱作用演出」を決定したものとする。上記決定内容は、例えば、演出図柄変動開始処理(ステップS801参照)においてセットされ、図52(A)に示すように、ボタン発展演出が実行される。
具体例2にて決定したボタン発展演出パターン「BH2−1」の場合、ボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前/T4〜T6)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第2の期間(「タイミング1」〜「タイミング2」/T6〜T8)や第3の期間(「タイミング2」〜「タイミング3」/T8〜T10)や第4の期間(「タイミング3」以降/T10〜T13)では「第2態様(大ボタン(白))」となり(図50参照)、また、いずれのボタン発展演出パターンであっても非有効期間中(T4〜T11)には「規制線」を表示させるため、具体例2では、図52(A)の如くボタン発展演出が実行される。また、具体例2では、タイミング1(弱変化)に対して「弱作用演出(キャラ登場)」を決定したため、「T5」〜「T6」においてキャラクタを登場させて「T6」においてボタン等画像を「第1態様(小ボタン(白))」から「第2態様(大ボタン(白))」に変化(1段階変化)させている(成功演出)。また、具体例2では、タイミング3(変化無)に対して「弱作用演出(キャラ登場)」を決定したため、「T9」〜「T10」においてキャラクタを登場させるが「T10」においてボタン等画像を変化させていない(失敗演出)。
(具体例3) 図52(B)は、具体例3におけるボタン発展演出の流れを表している。具体例3では、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンは、変動パターン「PB4−X」であるものとする。また、演出制御用CPU101は、ボタン発展演出決定処理(S529)において、ボタン発展演出を実行すると決定し(S550)、ボタン発展演出カテゴリ「BH3a」を決定し(S552)、ボタン発展演出パターン「BH3a−2」を決定し(S553)、タイミング1(「BH3a−2」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「作用演出無」を決定し(S554)、タイミング2(「BH3a−2」では「弱変化(第1→第2)」)に対するボタン等作用演出について「作用演出無」を決定し(S554)、タイミング3(「BH3a−2」では「弱変化(第2→第3)」)に対するボタン等作用演出について「弱作用演出」を決定したものとする。上記決定内容は、例えば、演出図柄変動開始処理(ステップS801参照)においてセットされ、図52(B)に示すように、ボタン発展演出が実行される。
具体例3にて決定したボタン発展演出パターン「BH3a−2」の場合、ボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前/T4〜T6)や第2の期間(「タイミング1」〜「タイミング2」/T6〜T8)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第3の期間(「タイミング2」〜「タイミング3」/T8〜T10)では「第2態様(大ボタン(白))」となり、第4の期間(「タイミング3」以降/T10〜T13)では「第3態様(大ボタン(赤))」となり(図50参照)、また、いずれのボタン発展演出パターンであっても非有効期間中(T4〜T11)には「規制線」を表示させるため、具体例3では、図52(B)の如くボタン発展演出が実行される。また、具体例3では、タイミング2(弱変化)に対して「作用演出無」を決定したため、「T7」〜「T8」においてキャラクタを登場させずに「T8」においてボタン等画像を「第1態様(小ボタン(白))」から「第2態様(大ボタン(白))」に変化(1段階変化)させている。また、具体例3では、タイミング3(弱変化)に対して「弱作用演出(キャラ登場)」を決定したため、「T9」〜「T10」においてキャラクタを登場させて「T10」においてボタン等画像を「第2態様(大ボタン(白))」から「第3態様(大ボタン(赤))」に変化(1段階変化)させている(成功演出)。
(具体例4) 図53(A)は、具体例4におけるボタン発展演出の流れを表している。具体例4では、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンは、変動パターン「PB5−X」であるものとする。また、演出制御用CPU101は、ボタン発展演出決定処理(S529)において、ボタン発展演出を実行すると決定し(S550)、ボタン発展演出カテゴリ「BH4b」を決定し(S552)、ボタン発展演出パターン「BH4b−1」を決定し(S553)、タイミング1(「BH4b−1」では「弱変化(第1→第2)」)に対するボタン等作用演出について「弱作用演出」を決定し(S554)、タイミング2(「BH4b−1」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「作用演出無」を決定し(S554)、タイミング3(「BH4b−1」では「中変化(第2→第4)」)に対するボタン等作用演出について「中作用演出」を決定したものとする。上記決定内容は、例えば、演出図柄変動開始処理(ステップS801参照)においてセットされ、図53(A)に示すように、ボタン発展演出が実行される。
具体例4にて決定したボタン発展演出パターン「BH4b−1」の場合、ボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前/T4〜T6)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第2の期間(「タイミング1」〜「タイミング2」/T6〜T8)や第3の期間(「タイミング2」〜「タイミング3」/T8〜T10)では「第2態様(大ボタン(白))」となり、第4の期間(「タイミング3」以降/T10〜T13)では「第4態様(スティック)」となり(図50参照)、また、いずれのボタン発展演出パターンであっても非有効期間中(T4〜T11)には「規制線」を表示させるため、具体例4では、図53(A)の如くボタン発展演出が実行される。また、具体例4では、タイミング1(弱変化)に対して「弱作用演出(キャラ登場)」を決定したため、「T5」〜「T6」においてキャラクタを登場させて「T6」においてボタン等画像を「第1態様(小ボタン(白))」から「第2態様(大ボタン(白))」に変化(1段階変化)させている(成功演出)。また、具体例4では、タイミング3(中変化)に対して「中作用演出(大砲)」を決定したため、「T9」〜「T10」において大砲を出現させて「T10」においてボタン等画像を「第2態様(大ボタン(白))」から「第4態様(スティック)」に変化(2段階変化)させている(成功演出)。
(具体例5) 図53(B)は、具体例5におけるボタン発展演出の流れを表している。具体例5では、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンは、変動パターン「PB5−X」であるものとする。また、演出制御用CPU101は、ボタン発展演出決定処理(S529)において、ボタン発展演出を実行すると決定し(S550)、ボタン発展演出カテゴリ「BH4c」を決定し(S552)、ボタン発展演出パターン「BH4c−1」を決定し(S553)、タイミング1(「BH4c−1」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「作用演出無」を決定し(S554)、タイミング2(「BH4c−1」では「変化無」)に対するボタン等作用演出について「作用演出無」を決定し(S554)、タイミング3(「BH4c−1」では「強変化(第1→第4)」)に対するボタン等作用演出について「強作用演出」を決定したものとする。
具体例5にて決定したボタン発展演出パターン「BH4c−1」の場合、ボタン等画像は、第1の期間(「タイミング1」以前/T4〜T6)や第2の期間(「タイミング1」〜「タイミング2」/T6〜T8)や第3の期間(「タイミング2」〜「タイミング3」/T8〜T10)では「第1態様(小ボタン(白))」となり、第4の期間(「タイミング3」以降/T10〜T13)では「第4態様(スティック)」となり(図50参照)、また、いずれのボタン発展演出パターンであっても非有効期間中(T4〜T11)には「規制線」を表示させるため、具体例5では、図53(B)の如くボタン発展演出が実行される。また、具体例5では、タイミング3(強変化)に対して「強作用演出(落雷)」を決定したため、「T9」〜「T10」において雷雲を出現させて「T10」においてボタン等画像を「第1態様(小ボタン(白))」から「第4態様(スティック)」に変化(3段階変化)させている(成功演出)。
図54〜図60は、演出表示装置9の表示領域における表示動作例を示す図である。なお、図54〜図60において、キャラC1はスーパーリーチαやスーパーリーチβに登場する味方キャラ、キャラC2はスーパーリーチαに登場する敵キャラであり、キャラC3はスーパーリーチβに登場する敵キャラである。
図54及び図55は、図52(B)に示した具体例3(T2以降)の表示動作例を表している。具体的には、図54(A)→図54(B)→図54(C)→図54(D)→図54(E)→図54(F)→図55(G)→図55(H)→図55(I)→図55(J)→図55(K)→図55(L)→図55(M)というように遷移する。図54(A)は、リーチになった場面(T2)である。図54(B)は、スーパーリーチαになった場面(T3)である。図54(C)は、小ボタン(白)D1の表示が開始された場面(T4)である。非有効期間(T4〜T11)であるため、図54(C)では、小ボタン(白)D1に重畳して規制線Kが表示されている。
図54(D)は、タイミング1における変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T5)である。具体例3ではタイミング1における変化等に対応するボタン等作用演出は実行されないため、図54(D)では、図54(C)と同様の表示(キャラC1、キャラC2の動作を除く)となっている。図54(E)は、タイミング1における変化等が行われる場面(T6)である。具体例3ではタイミング1における変化はないため、図54(E)では、図54(D)と同様の表示(キャラC1、キャラC2の動作を除く)となっている。
図54(F)は、タイミング2における変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T7)である。具体例3ではタイミング2における変化等に対応するボタン等作用演出は実行されないため、図54(F)では、図54(E)と同様の表示(キャラC1、キャラC2の動作を除く)となっている。図55(G)は、タイミング2における変化等が行われる場面(T8)である。具体例3ではタイミング2において弱変化となるため、図55(G)では、小ボタン(白)D1が大ボタン(白)D2に変化(1段階変化)している。非有効期間(T4〜T11)であるため、図55(G)では、大ボタン(白)D2に重畳して規制線Kが表示されている。
図55(H)は、タイミング3における変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T9)である。具体例3ではタイミング3における変化等に対応するボタン等作用演出として弱作用演出(キャラ登場)が実行されるため、図55(H)では、弱作用演出としてキャラJS(符号「JS」は非図示。以下同様)が祈る画像JS1が表示されている。図55(I)は、タイミング3における変化等が行われる場面(T10)である。具体例3ではタイミング3において弱変化となるため、図55(I)では、大ボタン(白)D2が大ボタン(赤)D3に変化(1段階変化)している。非有効期間(T4〜T11)であるため、図55(I)では、大ボタン(赤)D3に重畳して規制線Kが表示されている。また、図55(I)では、キャラJSが喜ぶ画像JS2も表示されている。
図55(J)は、大ボタン(赤)D3に対応する操作(プッシュボタン120の操作)が有効になった場面(T11)である。有効期間(T11〜T13)となったため、図55(J)では、規制線Kが表示されていない。図55(K)は、図55(J)の直後の場面(T12)である。遊技者にプッシュボタン120の操作を促すため、図55(J)では表示領域の右下に表示していた大ボタン(赤)D3を、図55(K)では大ボタン(赤)D3Uとして表示領域の中央部に大きく表示している。なお、図55(K)において、残り有効期間の分量を報知等する情報(ゲージ、数値)を表示するようにしてもよい。図57(K)、図58(E)、図59(E)、図60(E)においても同様である。なお、図52(B)では、図示の都合上、T12の位置をT11の位置から離して記載している。図51(B)等の他図でも同様である。
図55(L)は、有効期間中(T11〜T13)に遊技者がプッシュボタン120を操作した場合の操作があったときの場面、又は、有効期間中(T11〜T13)に遊技者がプッシュボタン120を操作しなかった場合の有効期間が終了したときの場面(T13)である。具体例3では、大当りとなるため、味方キャラであるキャラC1が勝利している。つまり、大ボタン(赤)D3(大ボタン(赤)D3U)に対応する操作(プッシュボタン120の操作)の結果として、勝敗(キャラC1の勝利)を報知している。なお、図55(L)では、遊技者がプッシュボタン120を操作しなかった場合として、T13と記載している。他図でも同様である。図55(M)は、可変表示が終了する場面(T14)である。なお、図55(M)の直後にはファンファーレ演出が実行される。
図56及び図57は、図53(A)に示した具体例4(T2以降)の表示動作例を表している。具体的には、図56(A)→図56(B)→図56(C)→図56(D)→図56(E)→図56(F)→図57(G)→図57(H)→図57(I)→図57(J)→図57(K)→図57(L)→図57(M)というように遷移する。図56(A)は、リーチになった場面(T2)である。図56(B)は、スーパーリーチβになった場面(T3)である。図56(C)は、小ボタン(白)D1の表示が開始された場面(T4)である。非有効期間(T4〜T11)であるため、図56(C)では、小ボタン(白)D1に重畳して規制線Kが表示されている。
図56(D)は、タイミング1における変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T5)である。具体例4ではタイミング1における変化等に対応するボタン等作用演出として弱作用演出(キャラ登場)が実行されるため、図56(D)では、弱作用演出としてキャラJSが祈る画像JS1が表示されている。図56(E)は、タイミング1における変化等が行われる場面(T6)である。具体例4ではタイミング1において弱変化となるため、図56(E)では、小ボタン(白)D1が大ボタン(白)D2に変化(1段階変化)している。非有効期間(T4〜T11)であるため、図56(E)では、大ボタン(白)D2に重畳して規制線Kが表示されている。また、図56(E)では、キャラJSが喜ぶ画像JS2も表示されている。
図56(F)は、タイミング2における変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T7)である。具体例4ではタイミング2における変化等に対応するボタン等作用演出は実行されないため、図56(F)では、図56(E)と同様の表示(キャラC1、キャラC3の動作を除く)となっている。図57(G)は、タイミング2における変化等が行われる場面(T8)である。具体例4ではタイミング2における変化はないため、図57(G)では、図56(F)と同様の表示(キャラC1、キャラC3の動作を除く)となっている。
図57(H)は、タイミング3における変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T9)である。具体例4ではタイミング3における変化等に対応するボタン等作用演出として中作用演出(大砲)が実行されるため、図57(H)では、中作用演出として大砲の画像TS1が表示されている。図57(I)は、タイミング3における変化等が行われる場面(T10)である。具体例4ではタイミング3において中変化となるため、図57(I)では、大ボタン(白)D2がスティックD4に変化(2段階変化)している。非有効期間(T4〜T11)であるため、図57(I)では、スティックD4に重畳して規制線Kが表示されている。また、図57(I)では、発砲の煙の画像TS2や命中時の衝撃の画像TS3も表示されている。なお、中作用演出において変化しない場合(つまり失敗演出である場合)には、例えば、発砲しないか、発砲しても命中しないようにしてもよい。
図57(J)は、スティックD4に対応する操作(スティックコントローラ122の操作)が有効になった場面(T11)である。有効期間(T11〜T13)となったため、図57(J)では、規制線Kが表示されていない。図57(K)は、図57(J)の直後の場面(T12)である。遊技者にスティックコントローラ122の操作を促すため、図57(J)では表示領域の右下に表示していたスティックD4を、図57(K)ではスティックD4Uとして表示領域の中央部に大きく表示している。
図57(L)は、有効期間中(T11〜T13)に遊技者がスティックコントローラ122を操作した場合の操作があったときの場面、又は、有効期間中(T11〜T13)に遊技者がスティックコントローラ122を操作しなかった場合の有効期間が終了したときの場面(T13)である。具体例4では、大当りとなるため、味方キャラであるキャラC1が勝利している。つまり、スティックD4(スティックD4U)に対応する操作(スティックコントローラ122の操作)の結果として、勝敗(キャラC1の勝利)を報知している。図57(M)は、可変表示が終了する場面(T14)である。なお、図57(M)の直後にはファンファーレ演出が実行される。
図58は、図51(B)に示した具体例1(T8以降)の表示動作例を表している。具体的には、図58(A)→図58(B)→図58(C)→図58(D)→図58(E)→図58(F)→図58(G)というように遷移する。図58(A)は、タイミング2における変化等が行われる場面(T8)である。具体例1ではタイミング2における変化はないため、図58(A)では、タイミング1以降と同様、小ボタン(白)D1が表示されている。非有効期間(T4〜T11)であるため、図58(A)では、小ボタン(白)D1に重畳して規制線Kが表示されている。なお、具体例1ではタイミング2における変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出として弱作用演出(キャラ登場)が実行されるが、タイミング2における変化はないため(つまり失敗演出であるため)、図58(A)では、キャラJSが喜ぶ画像JS2は表示されていない。
図58(B)は、タイミング3における変化等に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T9)である。具体例1ではタイミング3における変化等に対応するボタン等作用演出は実行されないため、図58(B)では、図58(A)と同様の表示(キャラC1、キャラC2の動作を除く)となっている。図58(C)は、タイミング3における変化等が行われる場面(T10)である。具体例1ではタイミング3における変化はないため、図58(C)では、図58(B)と同様の表示(キャラC1、キャラC2の動作を除く)となっている。
図58(D)は、小ボタン(白)D1に対応する操作(プッシュボタン120の操作)が有効になった場面(T11)である。有効期間(T11〜T13)となったため、図58(D)では、規制線Kが表示されていない。図58(E)は、図58(D)の直後の場面(T12)である。遊技者にプッシュボタン120の操作を促すため、図58(D)では表示領域の右下に表示していた小ボタン(白)D1を、図58(E)では小ボタン(白)D1Uとして表示領域の中央部に大きく表示している。
図58(F)は、有効期間中(T11〜T13)に遊技者がプッシュボタン120を操作した場合の操作があったときの場面、又は、有効期間中(T11〜T13)に遊技者がプッシュボタン120を操作しなかった場合の有効期間が終了したときの場面(T13)である。具体例1では、ハズレとなるため、敵キャラであるキャラC2が勝利している。つまり、小ボタン(白)D1(小ボタン(白)D1U)に対応する操作(プッシュボタン120の操作)の結果として、勝敗(キャラC2の勝利)を報知している。図58(G)は、可変表示が終了する場面(T14)である。なお、図58(G)の直後には次の可変表示が実行される。
図59は、図52(A)に示した具体例2(T8以降)の表示動作例を表している。具体的には、図59(A)→図59(B)→図59(C)→図59(D)→図59(E)→図59(F)→図59(G)というように遷移する。図59(A)は、タイミング2における変化等が行われる場面(T8)である。具体例2ではタイミング2における変化はないため、図59(A)では、タイミング1以降と同様、大ボタン(白)D2が表示されている。非有効期間(T4〜T11)であるため、図59(A)では、大ボタン(白)D2に重畳して規制線Kが表示されている。
図59(B)は、タイミング3における変化等に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T9)である。具体例2ではタイミング3における変化等に対応するボタン等作用演出として弱作用演出(キャラ登場)が実行されるため、図59(B)では、弱作用演出としてキャラJSが祈る画像JS1が表示されている。図59(C)は、タイミング3における変化等が行われる場面(T10)である。具体例2ではタイミング3における変化はないため、図59(C)では、図59(B)と同様の表示(キャラC1、キャラC2の動作を除く)となっている。なお、失敗演出であるため、図59(C)では、キャラJSが喜ぶ画像JS2は表示されていない。
図59(D)は、大ボタン(白)D2に対応する操作(プッシュボタン120の操作)が有効になった場面(T11)である。有効期間(T11〜T13)となったため、図59(D)では、規制線Kが表示されていない。図59(E)は、図59(D)の直後の場面(T12)である。遊技者にプッシュボタン120の操作を促すため、図59(D)では表示領域の右下に表示していた大ボタン(白)D2を、図59(E)では大ボタン(白)D2Uとして表示領域の中央部に大きく表示している。
図59(F)は、有効期間中(T11〜T13)に遊技者がプッシュボタン120を操作した場合の操作があったときの場面、又は、有効期間中(T11〜T13)に遊技者がプッシュボタン120を操作しなかった場合の有効期間が終了したときの場面(T13)である。具体例2では、ハズレとなるため、敵キャラであるキャラC2が勝利している。つまり、大ボタン(白)D2(大ボタン(白)D2U)に対応する操作(プッシュボタン120の操作)の結果として、勝敗(キャラC2の勝利)を報知している。図59(G)は、可変表示が終了する場面(T14)である。なお、図59(G)の直後には次の可変表示が実行される。
図60は、図53(B)に示した具体例5(T8以降)の表示動作例を表している。具体的には、図60(A)→図60(B)→図60(C)→図60(D)→図60(E)→図60(F)→図60(G)というように遷移する。図60(A)は、タイミング2における変化等が行われる場面(T8)である。具体例2ではタイミング2における変化はないため、図60(A)では、タイミング1以降と同様、小ボタン(白)D1が表示されている。非有効期間(T4〜T11)であるため、図60(A)では、小ボタン(白)D1に重畳して規制線Kが表示されている。
図60(B)は、タイミング3における変化等に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(T9)である。具体例5ではタイミング3における変化等に対応するボタン等作用演出として強作用演出(落雷)が実行されるため、図60(B)では、強作用演出として雷雲の画像KS1が表示されている。図60(C)は、タイミング3における変化等が行われる場面(T10)である。具体例5ではタイミング3において強変化となるため、図60(C)では、小ボタン(白)D1がスティックD4に変化(3段階変化)している。非有効期間(T4〜T11)であるため、図60(C)では、スティックD4に重畳して規制線Kが表示されている。また、図60(C)では、稲妻の画像KS2や命中時の衝撃の画像KS3も表示されている。なお、強作用演出において変化しない場合(つまり失敗演出である場合)には、例えば、落雷がないか、落雷があっても命中しないようにしてもよい。
図60(D)〜図60(G)は、図57(J)〜図57(M)と同様であるため、説明を省略する。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、プッシュボタン120、スティックコントローラ122等)と、検出手段に対応した特定表示(例えば、図50、図54〜図60に示した小ボタン(白)D1、大ボタン(白)D2、大ボタン(赤)D3、スティックD4、小ボタン(白)D1U、大ボタン(白)D2U、大ボタン(赤)D3U、スティックD4U等)を行う特定表示実行手段(例えば、ボタン発展演出処理(S529)、可変表示中演出処理(S172)等)と、を備え、特定表示実行手段は、特定表示として、第1特定表示(例えば、小ボタン(白)D1等)と、第1特定表示よりも遊技者にとって有利度(例えば、大当り期待度、16R確変大当りとなる期待度、通常大当りと確変大当りがある場合において確変大当りとなる期待度)が高い第2特定表示(例えば、第1特定表示を小ボタン(白)D1とする場合には第2特定表示は大ボタン(白)D2、大ボタン(赤)D3、スティックD4等、第1特定表示を大ボタン(白)D2とする場合には第2特定表示は大ボタン(赤)D3、スティックD4等、第1特定表示を大ボタン(赤)D3とする場合には第2特定表示はスティックD4等)を表示可能であり、第1特定表示を表示した後、特定表示に作用する作用演出(例えば、弱作用演出、中作用演出、強作用演出)が実行されることにより第2特定表示を表示可能(例えば、図56(C)に示すように小ボタン(白)D1を表示した後、図56(D)や図56(E)に示すように小ボタン(白)D1に作用する画像JS1や画像JS2を表示する弱作用演出が実行されることにより図56(E)に示すように大ボタン(白)D2を表示可能や、図56(E)に示すように大ボタン(白)D2を表示した後、図57(H)や図57(I)に示すように大ボタン(白)D2に作用する画像TS1や画像TS2や画像TS3を表示する中作用演出が実行されることにより図57(I)に示すようにスティックD4を表示可能等)である。そのため、演出効果が向上する。例えば、作用演出によって特定表示が変化することで演出が分かり易く、演出効果が向上する。
また、この実施の形態によれば、検出手段による検出の非有効期間(例えば、図51〜図60に示したT4〜T11等)において、第1特定表示を表示した後に作用演出が実行されることにより当該第1特定表示を第2特定表示に変化させ(例えば、図56(E)に示すように大ボタン(白)D2を表示した後、図57(H)や図57(I)に示すように大ボタン(白)D2に作用する画像TS1や画像TS2や画像TS3を表示する中作用演出が実行されることにより図57(I)に示すように大ボタン(白)D2をスティックD4に変化させ)、検出手段による検出の有効期間(例えば、図51〜図60に示したT11〜T13等)において、第2特定表示(例えば、図57(J)や図57(K)に示すようにスティックD4やスティックD4U等)を用いた動作演出(例えば、図57(K)に示すように操作を促して図57(L)に示したように結果を報知する演出等)が実行される。そのため、有効期間前の期待感を高めることができる。また、非有効期間中に特定表示を変化させるので変化を見せることができ、演出効果が向上する。
なお、この実施の形態において、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、演出図柄変動中演出(ステップS802参照)などの処理を実行してボタン発展演出を実行することによって、特定表示を表示する。
また、この実施の形態で示した構成を随時第1の実施の形態で示した構成と組み合わせて実行することが可能である。例えば、第1の実施の形態で示した第1操作手段としてのスティックコントローラ122と第2操作手段としてのプッシュボタン120とを検出手段として適用し、これら第1操作手段や第2操作手段に対応した特定表示を表示するように構成してもよい。
また、上記に示した第1の実施の形態〜第3の実施の形態で示した構成を適宜組み合わせて遊技機を構成することも可能である。すなわち、上記に示した第1の実施の形態〜第3の実施の形態のうちのいずれか複数の実施の形態で示した構成を適宜組み合わせたり、全ての実施の形態で示した構成を組み合わせて遊技機を構成するようにしてもよい。
なお、上記の各実施の形態では、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連(1回の可変表示中に1回以上の図柄の仮停止と再変動とが実行される演出)の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例が示されたが、2つ以上のコマンドで変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドで通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドとして擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチになる前(リーチにならない場合にはいわゆる第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとしてリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチになったとき以降(リーチにならない場合にはいわゆる第2停止以後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。その場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示(可変表示)における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2つのコマンドのそれぞれで変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100で選択するようにしてもよい。2つのコマンドを送信する場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定の期間が経過してから(例えば、次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はそのような例に限定されず、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ以上のコマンドで変動パターンを通知するようにすることによって、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の各実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の各実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄、普通図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、上記の各実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の各実施の形態で示した構成を適用することもできる。