JP6695397B2 - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品 Download PDF

Info

Publication number
JP6695397B2
JP6695397B2 JP2018188987A JP2018188987A JP6695397B2 JP 6695397 B2 JP6695397 B2 JP 6695397B2 JP 2018188987 A JP2018188987 A JP 2018188987A JP 2018188987 A JP2018188987 A JP 2018188987A JP 6695397 B2 JP6695397 B2 JP 6695397B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lotion
mass
gel
acid
gel lotion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018188987A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019018038A (ja
Inventor
和田 一郎
一郎 和田
中下 将志
将志 中下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Uni Charm Corp
Original Assignee
Uni Charm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Uni Charm Corp filed Critical Uni Charm Corp
Priority to JP2018188987A priority Critical patent/JP6695397B2/ja
Publication of JP2019018038A publication Critical patent/JP2019018038A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6695397B2 publication Critical patent/JP6695397B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Description

本開示は、吸収性物品に関する。
吸収性物品、例えば、生理用ナプキン、パンティーライナー等では、長年積み重ねられてきた技術開発により基本的性能が向上し、以前と比較して、経血等の排泄物を吸収した後に、漏れ等が生ずることが少なくなってきており、現在は、さらなる高機能化、例えば、肌着に近い着用感を有することが求められている。
また、例えば、特許文献1には、トップシートの外表面の少なくとも一部に20℃で半固体または固体であり部分的に着用者の肌へ移動可能である有効量のローションコーティングを含む吸収性物品が記載されている。また、上記ローションコーティングは、(i)10〜95%が、20℃で可塑性または流動性コンシステンシーを有し、石油ベースのエモリエント剤、脂肪酸エステルエモリエント剤、アルキルエトキシレートエモリエント剤、およびこれらの混合物から選択された1つを含む、実質的に水分を含まないエモリエント剤と、(ii)5〜90%が、エモリエント剤をトップシートの外表面上に固定することを可能とする固定化物質であって、前記固定化物質が、少なくとも35℃、好ましくは少なくとも40℃の融点を有し、ポリヒドロキシ脂肪酸エステル、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、C14−C22脂肪アルコール、C12−C22脂肪酸、C12−C22脂肪アルコールエトキシレート、およびそれらの混合物から選ばれるものとが含まれる。
特表平10−509896号公報
特許文献1では、35℃以上の融点を有する固定化物質が、ローションコーティング中で室温(25℃)で結晶化し、ローションコーティングの粘度を高くすることにより、ローションコーティングを不動化させる作用を有する。
しかし、固定化物質を用いてローションコーティングを不動化(高粘度化)すると、そもそも、有効成分である「エモリエント剤」が、ローションコーティングから放出されにくいとの問題点がある。また、ローションコーティングを不動化(高粘度化)しても、体圧等の高い圧力の下では、ローションコーティングが吸収性物品の内部(トップシートの繊維の空隙等)に移動し、「エモリエント剤」が着用者の肌に作用し続けることが難しい問題点がある。
従って、本開示は、着用者の肌を保護するローションを、着用者の肌に継続的に放出する吸収性物品を提供することを目的とする。
本開示者らは、液透過性層と、液不透過性層と、上記液透過性層及び液不透過性層の間の吸収層とを備える吸収性物品であって、上記吸収性物品が、着用者の肌と接する領域の少なくとも一部に、ゲル化剤と、ローションとを含むゲルローションを有し、上記ゲル化剤が、スチレン系エラストマーを含み、上記ローションが、炭化水素を含み、そして上記ゲルローションが、1〜100kPaの、50%ひずみ時圧縮応力を有することを特徴とする吸収性物品を見出した。
本開示の吸収性物品は、着用者の肌を保護するローションを、着用者の肌に継続的に放出する。
図1は、本開示の実施形態の1つに従う吸収性物品1を示す平面図である。 図2は、本開示の別の実施形態に従う吸収性物品1を示す平面図である。
本開示の吸収性物品について、以下、詳細に説明する。
本開示の吸収性物品は、液透過性層と、液不透過性層と、上記液透過性層及び液不透過性層の間の吸収層とを備える。
本開示の吸収性物品は、着用者の肌と接する領域の少なくとも一部、すなわち、肌当接領域に、ゲル化剤と、ローションとを含むゲルローションを有する。
[ゲルローション]
本開示の吸収性物品において、ゲルローションは、ゲル化剤と、ローションとを含む。
ゲル化剤は、上記ローションを保持するため成分であり、スチレン系エラストマーを含む。
上記スチレン系エラストマーとしては、ハードセグメント及びソフトセグメントを有するものが好ましく、そして上記ハードセグメントとしては、ポリスチレンブロックが好ましく、そして上記ソフトセグメントとしては、ポリオレフィンブロックが好ましい。
上記ポリスチレンブロックには、スチレンのホモポリマーから成るブロック(すなわち、ポリスチレンブロック)だけでなく、α−メチルスチレンのホモポリマーから成るブロック(すなわち、ポリα−メチルスチレンブロック)、及びスチレンとα−メチルスチレンとのコポリマーから成るブロックとが含まれる。
上記ポリオレフィンブロックとしては、例えば、ポリオレフィンのホモポリマーから成るブロック、例えば、ポリエチレンブロック、ポリプロピレンブロック、ポリブチレンブロック、及びポリブタジエンブロック、並びにポリオレフィンのコポリマーから成るブロック、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン及びブタジエン等のコポリマーから成るブロックが挙げられる。
なお、本明細書では、便宜上、ブタジエンもオレフィン系モノマーとして取り扱う。
また、上記ソフトセグメントには、ポリブタジエンブロックの水素付加物、並びにブタジエンと、エチレン、プロピレン、ブチレン及びブタジエン等のコポリマーから成るブロックの水素付加物も含まれる。
上記スチレン系エラストマーとしては、両末端にハードセグメントを有し、それらの間に1種又は複数種のソフトセグメントを有することが好ましい。
上記スチレン系エラストマーの具体例としては、例えば、以下が挙げられる。
(i)ポリスチレン−block−ポリ(エチレン−co−プロピレン)
(以下、「SEP」と省略する場合がある)
(ii)ポリスチレン−block−ポリ(エチレン−co−プロピレン)−block−ポリスチレン
(以下、「SEPS」と省略する場合がある)
(iii)ポリスチレン−block−ポリ(エチレン−co−ブチレン)−block−ポリスチレン
(以下、「SEBS」と省略する場合がある)
(iv)ポリスチレン−block−ポリエチレン−block−ポリ(エチレン−co−プロピレン)−block−ポリスチレン
(以下、「SEEPS」と省略する場合がある)
上記スチレン系エラストマーは、好ましくは5,000〜500,000、より好ましくは10,000〜400,000、そしてさらに好ましくは50,000〜300,000の重量平均分子量を有する。上記重量平均分子量が5,000を下回ると、スチレン系エラストマーがゲル構造を保持することが難しくなる傾向があり、そして上記重量平均分子量が500,000を超えると、形成されるゲルの50%ひずみ時圧縮応力が高くなり、着用感が低下する傾向がある。
なお、重量平均分子量の測定方法は、後述する。
上記スチレン系エラストマーは、好ましくは10〜50質量%のポリスチレンブロックと、50〜90質量%のポリオレフィンブロックとを含み、より好ましくは15〜40質量%のポリスチレンブロックと、60〜85質量%のポリオレフィンブロックとを含み、そしてさらに好ましくは18〜35質量%のポリスチレンブロックと、65〜82質量%のポリオレフィンブロックとを含む。
ポリスチレンブロックの量が10質量%を下回ると、ポリスチレンブロックが後述のミクロ層分離構造を形成することが難しくなる傾向がある。ポリスチレンブロックの量が50質量%を超えると、ローションを保持可能なポリオレフィンブロックの量が少なくなり、ひいては保持できるローションの量が少なくなる傾向がある。また、ポリスチレンブロックのミクロ層分離構造の量が多くなり、形成されるゲルローションが固くなり、着用感に劣る傾向がある。
上記スチレン系エラストマーが、ゲルローションを生成する理由は、以下の通りである。スチレン系エラストマーのハードセグメントは、互いに凝集してドメインを形成し、架橋点として作用する。一方で、ソフトセグメントは、それらの架橋点を連結する網目の役割を果たす。その結果、スチレン系エラストマーは、弾性体として機能する。
上記スチレン系エラストマーを、上記ローション、特に炭化水素と混合すると、スチレン系エラストマーのソフトセグメントが、上記ローションを保持する一方で、ハードセグメントはドメインを形成したままとなる。その結果、スチレン系エラストマーと、上記ローションとの混合物(ゲルローション)は、スチレン系エラストマー単体よりも低い圧縮応力を有する弾性体として機能する。
なお、上記ローションは、スチレン系エラストマーのソフトセグメントの緩い網目に保持されているのみであり、ゲルローションの表面に移動可能である。
上記ローションは、炭化水素を含む。本明細書において、「炭化水素」は、炭素と水素とから成る化合物を意味する。上記炭化水素としては、鎖状炭化水素、例えば、パラフィン系炭化水素(二重結合及び三重結合を含まない、アルカンとも称される)、オレフィン系炭化水素(二重結合を1つ含む、アルケンとも称される)、アセチレン系炭化水素(三重結合を1つ含む、アルキンとも称される)、及び二重結合及び三重結合から成る群から選択される結合を2つ以上含む炭化水素、並びに環状炭化水素、例えば、芳香族炭化水素、脂環式炭化水素が挙げられる。
上記炭化水素としては、鎖状炭化水素及び脂環式炭化水素であることが好ましく、鎖状炭化水素であることがより好ましく、パラフィン系炭化水素、オレフィン系炭化水素、及び二重結合を2つ以上含む炭化水素(三重結合を含まない)であることがさらに好ましく、そしてパラフィン系炭化水素であることがさらに好ましい。
上記鎖状炭化水素には、直鎖状炭化水素及び分岐鎖状炭化水素が含まれる。
上記炭化水素は、40℃における0.01〜80mm2/sの動粘度を有することが好ましく、0.01〜4.0質量%の抱水率を有することが好ましく、そして1,000未満の重量平均分子量を有することが好ましい。炭化水素が、後述の体液滑性付与剤として作用することができるからである。
本開示のゲルローションでは、ローション(例えば、炭化水素)が、一定量、ゲルローションの表面にブリードしている。表面にブリードしたローションが、着用者の肌に移動するか、又は経血、尿等の体液と共に吸収体内部に滑落等して消失すると、ゲルローションからローションが新たにブリードしてくる。従って、ゲルローションは、ローションを継続的に放出することができる。
上記ローションは、上記炭化水素を、好ましくは50〜100質量%、より好ましくは60〜100質量%、そしてさらに好ましくは70〜100質量%含む。ゲルの形成の観点からである。
上記ゲルローションは、上記ローションとして、上述の炭化水素以外に、当技術分野でローションとして知られている成分をさらに含むことができる。
上記ゲルローションは、上記ローションとして、上述の炭化水素以外に、0.00超且つ0.60以下のIOBと、40℃における0.01〜80mm2/sの動粘度と、0.01〜4.0質量%の抱水率と、1,000未満の重量平均分子量とを有する体液滑性付与剤をさらに含むことが好ましい。
上記体液滑性付与剤は、本件出願人の出願である、国際公開第2012/133724号パンフレットに記載の「血液改質剤」と同様の成分であり、そして同じく国際公開第2013/129236号パンフレットに記載の「血液滑性付与剤」と同一の成分である。
上記ゲルローションが上述の体液滑性付与剤を含むことにより、ゲルローションから体液滑性付与剤が継続的に放出され、長時間にわたり、液透過性層に到達した体液等を、吸収体の内部に迅速に滑落させることができる。
IOB(Inorganic Organic Balance)は、親水性及び親油性のバランスを示す指標であり、本明細書では、小田らによる次式:
IOB=無機性値/有機性値
により算出される値を意味する。
上記無機性値と、有機性値とは、藤田穆「有機化合物の予測と有機概念図」化学の領域Vol.11,No.10(1957)p.719−725)に記載される有機概念図に基づく。
藤田氏による、主要な基の有機性値及び無機性値を、下記表1にまとめる。
Figure 0006695397
上記動粘度は、JIS K 2283:2000の「5.動粘度試験方法」に従って、キャノンフェンスケ逆流形粘度計を用いて、40℃の試験温度で測定する。
本明細書において、上記「抱水率」は、物質が保持する水の比率を意味し、以下の通りに測定する。
(1)40℃の恒温室に、試験管、ゴム栓、測定すべき物質及び脱イオン水を24時間静置する。
(2)上記恒温室で、20mLの試験管に、測定すべき物質5.0gと、脱イオン水5.0gを投入する。
(3)上記恒温室で、試験管の口をゴム栓にて栓をし、1回転させ、5分間静置する。
(4)上記恒温室で、測定すべき物質の層(通常は、上層)3.0gを、直径90mmの、質量:W0(g)のガラス製シャーレに採取する。
(5)上記シャーレを、オーブン内で、105℃で3時間加熱し、水分を蒸発させ、シャーレごと、質量:W1(g)を測定する。
(6)抱水率を、以下の式に従って算出する。
抱水率(質量%)=100×[W0(g)−W1(g)]/3.0(g)
測定は3回実施し、平均値を採用する。
本明細書において、上記「重量平均分子量」は、多分散系の化合物(例えば、逐次重合により製造された化合物、複数の脂肪酸と、複数の脂肪族1価アルコールとから生成されたエステル)と、単一化合物(例えば、1種の脂肪酸と、1種の脂肪族1価アルコールから生成されたエステル)とを含む概念であり、Ni個の分子量Miの分子(i=1、又はi=1,2・・・)からなる系において、次の式:
w=ΣNii 2/ΣNii
により求められるMwを意味する。
本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる、ポリスチレン換算の値を意味する。
GPCの測定条件としては、例えば、以下が挙げられる。
機種:(株)日立ハイテクノロジーズ製 高速液体クロマトグラム Lachrom Elite
カラム:昭和電工(株)製 SHODEX KF−801、KF−803及びKF−804
溶離液:THF
流量 :1.0mL/分
打込み量:100μL
検出:RI(示差屈折計)
上記体液滑性付与剤は、好ましくは、次の(i)及び(ii)、
(i) (i−1)炭化水素部分と、(i−2)上記炭化水素部分のC−C単結合間に挿入された、カルボニル基(−CO−)及びオキシ基(−O−)から成る群から選択される、一又は複数の、同一又は異なる基とを有する化合物、及び
(ii) (ii−1)炭化水素部分と、(ii−2)上記炭化水素部分のC−C単結合間に挿入された、カルボニル基(−CO−)及びオキシ基(−O−)から成る群から選択される、一又は複数の、同一又は異なる基と、(ii−3)上記炭化水素部分の水素原子を置換する、カルボキシル基(−COOH)及びヒドロキシル基(−OH)から成る群から選択される、一又は複数の、同一又は異なる基とを有する化合物、
並びにそれらの任意の組み合わせから成る群から選択される。
なお、上記炭化水素部分は、上述の炭化水素と同義である。
上記(i)及び(ii)の化合物において、オキシ基(−O−)が2つ以上挿入されている場合には、各オキシ基(−O−)は隣接していない。従って、上記(i)及び(ii)の化合物には、オキシ基が連続する化合物(いわゆる、過酸化物)は含まれない。
上記体液滑性付与剤は、より好ましくは、次の(i’)及び(ii’)、
(i’) (i’−1)炭化水素部分と、(i’−2)上記炭化水素部分のC−C単結合間に挿入された、カルボニル結合(−CO−)、エステル結合(−COO−)、カーボネート結合(−OCOO−)、及びエーテル結合(−O−)から成る群から選択される、一又は複数の、同一又は異なる結合とを有する化合物、及び
(ii’) (ii’−1)炭化水素部分と、(ii’−2)上記炭化水素部分のC−C単結合間に挿入された、カルボニル結合(−CO−)、エステル結合(−COO−)、カーボネート結合(−OCOO−)、及びエーテル結合(−O−)から成る群から選択される、一又は複数の、同一又は異なる結合と、(ii’−3)上記炭化水素部分の水素原子を置換する、カルボキシル基(−COOH)及びヒドロキシル基(−OH)から成る群から選択される、一又は複数の、同一又は異なる基とを有する化合物、
並びにそれらの任意の組み合わせから成る群から選択される。
なお、上記炭化水素部分は、上述の炭化水素と同様である。
上記(i’)及び(ii’)の化合物において、2以上の同一又は異なる結合が挿入されている場合、すなわち、カルボニル結合(−CO−)、エステル結合(−COO−)、カーボネート結合(−OCOO−)及びエーテル結合(−O−)から選択される2以上の同一又は異なる結合が挿入されている場合には、各結合は隣接しておらず、各結合の間には、少なくとも、炭素原子が1つ介在する。
上記体液滑性付与剤としては、(a1)鎖状炭化水素テトラオールと少なくとも1の脂肪酸とのエステル、(a2)鎖状炭化水素トリオールと少なくとも1の脂肪酸とのエステル、(a3)鎖状炭化水素ジオールと少なくとも1の脂肪酸とのエステル、(b1)鎖状炭化水素テトラオールと少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエーテル、(b2)鎖状炭化水素トリオールと少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエーテル、(b3)鎖状炭化水素ジオールと少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエーテル、(c1)4個のカルボキシル基を有する鎖状炭化水素テトラカルボン酸、ヒドロキシ酸、アルコキシ酸又はオキソ酸と、少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエステル、(c2)3個のカルボキシル基を有する鎖状炭化水素トリカルボン酸、ヒドロキシ酸、アルコキシ酸又はオキソ酸と、少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエステル、(c3)2個のカルボキシル基を有する鎖状炭化水素ジカルボン酸、ヒドロキシ酸、アルコキシ酸又はオキソ酸と、少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエステル、(d1)脂肪族1価アルコールと脂肪族1価アルコールとのエーテル、(d2)ジアルキルケトン、(d3)脂肪酸と脂肪族1価アルコールとのエステル、(d4)ジアルキルカーボネート、(e1)ポリオキシC3〜C6アルキレングリコール、(e2)ポリオキシC3〜C6アルキレングリコールと少なくとも1の脂肪酸とのエステル、及び(e3)ポリオキシC3〜C6アルキレングリコールと少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエーテル、並びにそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
以下、これらの化合物について説明する。
[(a1)鎖状炭化水素テトラオールと少なくとも1の脂肪酸とのエステル]
鎖状炭化水素テトラオールは、上述の鎖状炭化水素の水素原子(計4つ)が、ヒドロキシル基(−OH)(計4つ)で置換された化合物を意味し、上記鎖状炭化水素テトラオールと少なくとも1の脂肪酸とのエステルとしては、例えば、次の式(1):
Figure 0006695397
のペンタエリトリトールと脂肪酸とのテトラエステル、次の式(2):
Figure 0006695397
のペンタエリトリトールと脂肪酸とのトリエステル、次の式(3):
Figure 0006695397
のペンタエリトリトールと脂肪酸とのジエステル、次の式(4):
Figure 0006695397
のペンタエリトリトールと脂肪酸とのモノエステルが挙げられる。
(式中、R1〜R4のそれぞれは、鎖状炭化水素である)
上記ペンタエリトリトールと脂肪酸とのエステルを構成する脂肪酸(R1COOH、R2COOH,R3COOH,及びR4COOH)としては、例えば、飽和脂肪酸、例えば、C2〜C30の飽和脂肪酸、例えば、酢酸(C2)(C2は、炭素数を示し、R1C、R2C,R3C又はR4Cの炭素数に相当する、以下同じ)、プロパン酸(C3)、ブタン酸(C4)及びその異性体、例えば、2−メチルプロパン酸(C4)、ペンタン酸(C5)及びその異性体、例えば、2−メチルブタン酸(C5)、2,2−ジメチルプロパン酸(C5)、ヘキサン酸(C6)、ヘプタン酸(C7)、オクタン酸(C8)及びその異性体、例えば、2−エチルヘキサン酸(C8)、ノナン酸(C9)、デカン酸(C10)、ドデカン酸(C12)、テトラデカン酸(C14)、ヘキサデカン酸(C16)、ヘプタデカン酸(C17)、オクタデカン酸(C18)、エイコサン酸(C20)、ドコサン酸(C22)、テトラコサン酸(C24)、ヘキサコサン酸(C26)、オクタコサン酸(C28)、トリアコンタン酸(C30)等、並びに列挙されていないこれらの異性体が挙げられる。
上記脂肪酸はまた、不飽和脂肪酸であることができる。上記不飽和脂肪酸としては、例えば、C3〜C20の不飽和脂肪酸、例えば、モノ不飽和脂肪酸、例えば、クロトン酸(C4)、ミリストレイン酸(C14)、パルミトレイン酸(C16)、オレイン酸(C18)、エライジン酸(C18)、バクセン酸(C18)、ガドレイン酸(C20)、エイコセン酸(C20)等、ジ不飽和脂肪酸、例えば、リノール酸(C18)、エイコサジエン酸(C20)等、トリ不飽和脂肪酸、例えば、リノレン酸、例えば、α−リノレン酸(C18)及びγ−リノレン酸(C18)、ピノレン酸(C18)、エレオステアリン酸、例えば、α−エレオステアリン酸(C18)及びβ−エレオステアリン酸(C18)、ミード酸(C20)、ジホモ−γ−リノレン酸(C20)、エイコサトリエン酸(C20)等、テトラ不飽和脂肪酸、例えば、ステアリドン酸(C20)、アラキドン酸(C20)、エイコサテトラエン酸(C20)等、ペンタ不飽和脂肪酸、例えば、ボセオペンタエン酸(C18)、エイコサペンタエン酸(C20)等、並びにこれらの部分水素付加物が挙げられる。
[(a2)鎖状炭化水素トリオールと少なくとも1の脂肪酸とのエステル]
鎖状炭化水素トリオールは、上述の鎖状炭化水素の水素原子(計3つ)が、ヒドロキシル基(−OH)(計3つ)で置換された化合物を意味し、上記鎖状炭化水素トリオールと少なくとも1の脂肪酸とのエステルとしては、例えば、次の式(5):
Figure 0006695397
のグリセリンと脂肪酸とのトリエステル、次の式(6):
Figure 0006695397
のグリセリンと脂肪酸とのジエステル、及び次の式(7):
Figure 0006695397
(式中、R5〜R7のそれぞれは、鎖状炭化水素である)
のグリセリンと脂肪酸とのモノエステルが挙げられる。
なお、脂肪酸については、上述の通りである。
[(a3)鎖状炭化水素ジオールと少なくとも1の脂肪酸とのエステル]
上記鎖状炭化水素ジオールは、上述の鎖状炭化水素の水素原子(計2つ)が、ヒドロキシル基(−OH)(計2つ)で置換された化合物を意味し、上記鎖状炭化水素ジオールと少なくとも1の脂肪酸とのエステルとしては、例えば、次の式(8):
8COOCk2kOCOR9 (8)
(式中、kは、2〜6の整数であり、そしてR8及びR9は、それぞれ、鎖状炭化水素である)
のC2〜C6グリコールと脂肪酸とのジエステル、及び次の式(9):
8COOCk2kOH (9)
(式中、kは、2〜6の整数であり、そしてR8は、鎖状炭化水素である)
のC2〜C6グリコールと脂肪酸とのモノエステルが挙げられる。
なお、脂肪酸については、上述の通りである。
[(b1)鎖状炭化水素テトラオールと少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエーテル]
(b1)鎖状炭化水素テトラオールと少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエーテルとしては、例えば、次の式(10)〜(13):
Figure 0006695397
(式中、R10〜R13のそれぞれは、鎖状炭化水素である。)
の、ペンタエリトリトールと脂肪族1価アルコールとのテトラエーテル、トリエーテル、ジエーテル及びモノエーテルが挙げられる。
なお、鎖状炭化水素テトラオールは、上述の通りである。
上記脂肪族1価アルコールとしては、例えば、飽和脂肪族1価アルコール及び不飽和脂肪族1価アルコールが挙げられる。
上記飽和脂肪族1価アルコールとしては、例えば、C1〜C20の飽和脂肪族1価アルコール、例えば、メチルアルコール(C1)(C1は、炭素数を示す、以下同じ)、エチルアルコール(C2)、プロピルアルコール(C3)及びその異性体、例えば、イソプロピルアルコール(C3)、ブチルアルコール(C4)及びその異性体、例えば、sec−ブチルアルコール(C4)及びtert−ブチルアルコール(C4)、ペンチルアルコール(C5)、ヘキシルアルコール(C6)、ヘプチルアルコール(C7)、オクチルアルコール(C8)及びその異性体、例えば、2−エチルヘキシルアルコール(C8)、ノニルアルコール(C9)、デシルアルコール(C10)、ドデシルアルコール(C12)、テトラデシルアルコール(C14)、ヘキサデシルアルコール(C16)、へプラデシルアルコール(C17)、オクタデシルアルコール(C18)、及びエイコシルアルコール(C20)、並びに列挙されていないこれらの異性体が挙げられる。
上記不飽和脂肪族1価アルコールとしては、上記飽和脂肪族1価アルコールのC−C単結合の1つを、C=C二重結合で置換したもの、例えば、オレイルアルコールが挙げられる。
[(b2)鎖状炭化水素トリオールと少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエーテル]
(b2)鎖状炭化水素トリオールと少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエーテルとしては、例えば、次の式(14)〜(16):
Figure 0006695397
(式中、R14〜R16のそれぞれは、鎖状炭化水素である。)
の、グリセリンと脂肪族1価アルコールとのトリエーテル、ジエーテル及びモノエーテルが挙げられる。
なお、鎖状炭化水素トリオール及び脂肪族1価アルコールは、上述の通りである。
[(b3)鎖状炭化水素ジオールと少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエーテル]
(b3)鎖状炭化水素ジオールと少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエーテルとしては、次の式(17):
17OCn2nOR18 (17)
(式中、nは、2〜6の整数であり、そしてR17及びR18は、それぞれ、鎖状炭化水素である)
のC2〜C6グリコールと脂肪族1価アルコールとのジエーテル、及び次の式(18):
17OCn2nOH (18)
(式中、nは、2〜6の整数であり、そしてR17は、鎖状炭化水素である)
のC2〜C6グリコールと脂肪族1価アルコールとのモノエーテルが挙げられる。
なお、鎖状炭化水素ジオール及び脂肪族1価アルコールは、上述の通りである。
[(c1)4個のカルボキシル基を有する鎖状炭化水素テトラカルボン酸、ヒドロキシ酸、アルコキシ酸又はオキソ酸と、少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエステル]
(c1)4個のカルボキシル基を有する鎖状炭化水素テトラカルボン酸、ヒドロキシ酸、アルコキシ酸又はオキソ酸と、少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエステルとしては、例えば、そのモノエステル、ジエステル、トリエステル及びテトラエステルが挙げられる。
[(c2)3個のカルボキシル基を有する鎖状炭化水素トリカルボン酸、ヒドロキシ酸、アルコキシ酸又はオキソ酸と、少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエステル]
(c2)3個のカルボキシル基を有する鎖状炭化水素トリカルボン酸、ヒドロキシ酸、アルコキシ酸又はオキソ酸と、少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエステルとしては、例えば、そのモノエステル、ジエステル及びトリエステルが挙げられる。
[(c3)2個のカルボキシル基を有する鎖状炭化水素ジカルボン酸、ヒドロキシ酸、アルコキシ酸又はオキソ酸と、少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエステル]
(c3)2個のカルボキシル基を有する鎖状炭化水素ジカルボン酸、ヒドロキシ酸、アルコキシ酸又はオキソ酸と、少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエステルとしては、例えば、そのモノエステル及びジエステルが挙げられる。
[(d1)脂肪族1価アルコールと脂肪族1価アルコールとのエーテル]
脂肪族1価アルコールは上述の通りであり、上記脂肪族1価アルコールと脂肪族1価アルコールとのエーテルとしては、次の式(19):
19OR20 (19)
(式中、R19及びR20のそれぞれは、鎖状炭化水素である)
を有する化合物が挙げられる。
なお、鎖状炭化水素は、上述の通りである。
[(d2)ジアルキルケトン]
上記ジアルキルケトンとしては、次の式(20):
21COR22 (20)
(式中、R21及びR22のそれぞれは、アルキル基である)
を有する化合物が挙げられる。
[(d3)脂肪酸と脂肪族1価アルコールとのエステル]
脂肪酸及び脂肪族1価アルコールは上述の通りであり、上記脂肪酸と脂肪族1価アルコールとのエステルとしては、例えば、次の式(21):
23COOR24 (21)
(式中、R23及びR24のそれぞれは、鎖状炭化水素である)
を有する化合物が挙げられる。
なお、鎖状炭化水素は、上述の通りである。
[(d4)ジアルキルカーボネート]
上記ジアルキルカーボネートとしては、次の式(22):
25OC(=O)OR26 (22)
(式中、R25及びR26のそれぞれは、アルキル基である)
を有する化合物が挙げられる。
[(e1)ポリオキシC3〜C6アルキレングリコール]
上記ポリオキシC3〜C6アルキレングリコールは、i)オキシC3〜C6アルキレン骨格、すなわち、オキシプロピレン骨格、オキシブチレン骨格、オキシペンチレン骨格、及びオキシヘキシレン骨格から成る群から選択されるいずれか1種の骨格を有し且つ両末端にヒドロキシ基を有するホモポリマー、ii)上記群から選択される2種以上の骨格を有し且つ両末端にヒドロキシ基を有するブロックコポリマー、又はiii)上記群から選択される2種以上の骨格を有し且つ両末端にヒドロキシ基を有するランダムコポリマーを意味する。
上記ポリオキシC3〜C6アルキレングリコールは、次の式(23):
HO−(Cm2mO)n−H (23)
(式中、mは3〜6の整数である)
により表わされる。
[(e2)ポリオキシC3〜C6アルキレングリコールと少なくとも1の脂肪酸とのエステル]
上記ポリオキシC3〜C6アルキレングリコールと少なくとも1の脂肪酸とのエステルとしては、「(e1)ポリオキシC3〜C6アルキレングリコール」の項で説明したポリオキシC3〜C6アルキレングリコールのOH末端の一方又は両方が、脂肪酸によりエステル化されているもの、すなわち、モノエステル及びジエステルが挙げられる。
なお、脂肪酸については、上述の通りである。
[(e3)ポリオキシC3〜C6アルキレングリコールと少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエーテル]
上記ポリオキシC3〜C6アルキレングリコールと少なくとも1の脂肪族1価アルコールとのエーテルとしては、「(e1)ポリオキシC3〜C6アルキレングリコール」の項で説明したポリオキシC3〜C6アルキレングリコールのOH末端の一方又は両方が、脂肪族1価アルコールによりエーテル化されているもの、すなわち、モノエーテル及びジエーテルが挙げられる。
なお、脂肪族1価アルコールについては、上述の通りである。
体液滑性付与剤の作用は、国際公開第2012/133724号パンフレット,国際公開第2013/129236号パンフレット等に説明されるとおりであるが、上記ゲルローションが、ローションとして体液滑性付与剤を含む場合には、以下の作用がさらに得られる。
上記ゲルローションは、吸収性物品の肌当接領域に、体液滑性付与剤を継続的に放出する、例えば、徐放するため、体液滑性付与剤が体液と共に、吸収性物品の内部に滑落したとしても、ゲルローションから液透過性層の表面に新たな体液滑性付与剤が供給され、体液を吸収性物品の内部に滑落させ続ける。その結果、吸収性物品を長時間使用し続けた場合であっても、液透過性層にべたつきが生じにくく、液透過性層がサラサラした状態を保ち続ける。
上記ローションは、上記体液滑性付与剤を、好ましくは0〜50質量%、より好ましくは0〜40質量%、そしてさらに好ましくは0〜30質量%含む。ゲルの形成の観点からである。
上記ゲルローションは、ゲル化剤と、ローションとを、それらの計100質量部に基づいて、それぞれ、好ましくは1〜30質量部及び70〜99質量部、より好ましくは2〜20質量部及び80〜98質量部、そしてさらに好ましくは3〜15質量部及び85〜97質量部の比率で含む。上記ゲル化剤の比率が1質量部を下回ると、形成されるゲルローションが、弾性体として作用しにくくなるか、又は体圧が加わった際にゲルローションの弾性限界を超えて変形する場合がある。上記ゲル化剤の比率が30質量部を超えると、形成されるゲルローションの弾性が高く、着用感に劣る場合がある。
上記ゲルローションは、1〜100kPaの50%ひずみ時圧縮応力を有し、好ましくは1〜80kPaの50%ひずみ時圧縮応力、そしてより好ましくは1.5〜60kPaの50%ひずみ時圧縮応力を有する。
50%ひずみ時圧縮応力が1kPaを下回ると、体圧が加わった際にゲルローションが弾性限界を超えて変形し、破壊される場合があり、そして50%ひずみ時圧縮応力が100kPaを超えると、ゲルローションの弾性が高く、体圧が加わった際にゲルローションが変形しにくく、着用者が違和感を覚える場合がある。
従来のローションコーティング、スキンケア剤等では、有効成分を所定の場所に固定するために、それらを高粘度化(粘性体化)する手法が採用されている。しかし、それらを高粘度化すると、有効成分(エモリエント剤等)がローションコーティング、スキンケア剤等の内部に閉じ込められ、その機能を発揮することが難しくなる。また、従来のローションコーティング、スキンケア剤等は、粘性体に過ぎず、着圧等の体圧が加わると、所定の場所に固定されず、吸収性物品の内部に移動し、着用者の肌に作用し続けることが難しい問題点がある。
一方、上記ゲルローションは、体圧等の加わる範囲で弾性体としての挙動を示す。従って、上記ゲルローションに高い体圧が加わっても、弾性変形するに留まり、トップシートの繊維等の間に押し込まれることなく、体圧が低くなると弾性回復し、元の位置(肌当接領域)に戻る。従って、ゲルローションに含まれるローションが所望の位置でその作用を果たすことができる。
本明細書では、ゲルローションの50%ひずみ時圧縮応力は、以下の通り測定される。
なお、特に規定されていない事項は、JIS K 7181:2011 「プラスチック−圧縮特性の求め方」の「3.7 x%ひずみ時圧縮応力」に従う。
(1)20℃65%RHの恒温恒湿室に、圧縮試験機を準備する。
なお、本実施例では、圧縮試験機として、小型卓上試験機EzTest(島津製作所製)を用いた。
(2)圧縮試験機に、圧縮用治具を取り付ける。
なお、本実施例では、直径120mmのステンレス製の圧縮用治具を用いた。
(3)圧縮用治具に、ゲルローションをセットする。
なお、本実施例では、直径40mm、高さ8mmの円筒形を有するゲルローションを準備した。
(4)5mm/分の圧縮速度で、圧縮量が4mm、すなわち、ひずみが50%になるまで、ゲルローションを圧縮し、圧縮力(N)を読み取る。
(5)圧縮力(N)を、圧縮応力(Pa)に換算する。
なお、圧縮応力は、異なるサンプルで実施した、3回の測定値の平均値を採用する。
[減摩剤]
上記ゲルローションは、ゲル化剤及びローションに加え、減摩剤をさらに含むことができる。上記減摩剤としては、例えば、シリコーンオイル、シリコーン系レジン、アクリル酸アルキルコポリマー、界面活性剤、長鎖脂肪族エステル等が挙げられる。上記ゲルローションが減摩剤を含むことにより、着用時に、ゲルローションと、着用者の肌との間の摩擦が少なくなり、着用者の肌がかぶれにくくなる効果が期待される。
上記ゲルローションは、好ましくは0.01〜1.00、より好ましくは0.02〜0.50、そしてさらに好ましくは0.03〜0.03の静摩擦係数を有する。着用者の肌のかぶれにくさの観点からである。
上記静摩擦係数を達成するために、ゲルローションは、上記減摩剤を、ゲルローション100質量部(ゲル化剤及びローションの計100質量部)に対して、好ましくは0.01〜20質量部、より好ましくは0.05〜10質量部、そしてより好ましくは0.1〜7質量部の量で含む。
上記静摩擦係数は、以下の通り測定される。なお、測定は、20℃×65%RHの恒温恒湿室で行う。
(1)直径40mm、高さ8mmの円筒形を有するゲルローションを準備する。
(2)静摩擦試験機として、HEIDON トライボギア μs(ミュ−ズ) TYPE:94iを準備する(以下、「ミューズ」と略称する場合がある)。
(3)ミューズの本体に、スライダーをセットする。
(4)ミューズの電源を入れ、表示が“0.00”であることを確認する。
(5)ゲルローションの上に、ミューズのスライダーを置く。
(6)ミューズの測定ボタンを押して、表示された値を読みとる。
(7)測定は、異なるゲルローションにおいて、計5回実施し、それらの平均値を採用する。
上記ゲルローションは、本開示の効果を阻害しない範囲で、その他の成分を含むことができる。
上記その他の成分としては、例えば、酸化防止剤、例えば、BHT(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール)、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、没食子酸プロピル等が挙げられる。
上記その他の成分としては、例えば、ビタミン、例えば、天然ビタミン又は合成ビタミンが挙げられる。上記ビタミンとしては、例えば、水溶性ビタミン、例えば、ビタミンB群、例えば、ビタミンB1,ビタミンB2,ビタミンB3,ビタミンB5,ビタミンB6,ビタミンB7,ビタミンB9,ビタミンB12等、ビタミンCが挙げられる。
上記ビタミンとしては、例えば、脂溶性ビタミン、例えば、ビタミンA群、ビタミンD群、ビタミンE群、及びビタミンK群等が挙げられる。
上記ビタミンにはまた、それらの誘導体も含まれる。
上記その他の成分としては、例えば、アミノ酸、例えば、アラニン、アルギニン、リジン、ヒスチジン、プロリン、ヒドロキシプロリン等、並びにペプチドが挙げられる。
上記その他の成分としては、例えば、ゼオライト、例えば、天然ゼオライト、例えば、方沸石、菱沸石、輝沸石、ナトロライト、束沸石、及びソモソナイト、並びに、合成ゼオライトが挙げられる。
上記少なくとも1種の他の成分としては、例えば、コレステロール、ヒアルロン酸、レシチン、セラミド等が挙げられる。
また、上記その他の成分としては、例えば、薬剤、例えば、皮膚収斂剤、抗ニキビ剤、抗シワ剤、抗セルライト剤、美白剤、抗菌剤、抗カビ剤等が挙げられる。
上記皮膚収斂剤としては、例えば、酸化亜鉛、硫酸アルミニウム、タンニン酸等、油溶性皮膚収斂剤、例えば、油溶性ポリフェノールが挙げられる。上記油溶性ポリフェノールとしては、天然の油溶性ポリフェノール、例えば、オオバクエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、カモミラエキス、ゴボウエキス、サルビアエキス、シナノキエキス、セイヨウボダイジュエキス、シラカバエキス、スギナエキス、セージエキス、サルビアエキス、テウチグルミエキス、ハイビスカスエキス、ビワ葉エキス、ボダイジュエキス、ホップエキス、マロニエエキス、ヨクイニンエキス等が挙げられる。
上記抗ニキビ剤としては、例えば、サリチル酸、過酸化ベンゾイル、レゾルシノール、イオウ、エリスロマイシン、亜鉛等が挙げられる。
上記抗シワ剤としては、例えば、乳酸、サリチル酸、サリチル酸誘導体、グリコール酸、フィチン酸、リポ酸、リソフォスファチド酸が挙げられる。
上記抗セルライト剤としては、例えば、キサンチン化合物、例えば、アミノフィリン、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン等が挙げられる。
上記美白剤としては、例えば、ナイアシンアミド、コウジ酸、アルブチン、グルコサミン及び誘導体、フィトステロール誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体、並びにクワ抽出物及び胎盤抽出物が挙げられる。
また、上記その他の成分としては、例えば、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤、香料、例えば、アロマオイル、色素、染料、顔料、植物抽出エキス等が挙げられる。上記抗炎症成分としては、例えば、天然由来の抗炎症剤、例えば、ボタン、オオゴン、オトギリソウ、カモミール、甘草、モモノハ、ヨモギ、シソエキス等、合成抗炎症剤、例えば、アラントイン、グリチルリチン酸ジカリウム等が挙げられる。
上記pH調整剤としては、皮膚を弱酸性に保つためのもの、例えば、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、乳酸等が挙げられる。
上記顔料としては、例えば、酸化チタンが挙げられる。
また、上記その他の成分としては、スキンケア作用を有するもの、例えば、ホホバオイル、ツバキオイル、及びスクラワンオイルが挙げられる。
また、上記その他の成分としては、ミネラルオイルが挙げられる。
本開示の吸収性物品は、上記ゲルローションを、着用者の肌と接する任意の面に有することができ、例えば、吸収性層の肌当接領域に、上記ゲルローションを有することができる。
本開示の吸収性物品では、ゲルローションの配置には、特に制限がなく、例えば、液透過性層の肌当接領域に、ライン状又はドット状に配置される。
図1は、本開示の実施形態の1つに従う吸収性物品1を示す平面図である。図1に示される吸収性物品1、より具体的には生理用ナプキンは、液透過性層としてのトップシート2と、液不透過性層としてのバックシート(図示せず)と、トップシート2及びバックシート(図示せず)の間の、吸収性層としての吸収体3とを有する。図1に示される吸収性物品1はまた、サイドシート4と、エンボス部5とを有する。
トップシート2は、その肌当接領域に、ゲルローション6を含み、そして複数のライン状のゲルローション6が、吸収性物品1の長手方向に沿って塗工されている。換言すると、トップシート2は、お互いに平行であり且つ吸収性物品1の長手方向に延びる、複数のライン状のゲルローション6を含む。
図2は、本開示の別の実施形態に従う吸収性物品1を示す平面図である。図2に示される吸収性物品1、より具体的には生理用ナプキンでは、トップシート2は、その肌当接領域に、ゲルローション6を含み、そして複数のドット状のゲルローション6が、千鳥状に塗工されている。換言すると、トップシート2は、千鳥状に配置されている複数のドット状のゲルローション6を含む。
本開示の吸収性物品において、上記ゲルローションが塗工される面積については特に制限がないが、吸収性物品の通気性を阻害しない観点からは、着用者の肌と接する領域の、好ましくは1〜50%、より好ましくは3〜40%、そしてさらに好ましくは5〜30%の領域に塗工される。
また、上記ゲルローションが液透過性層に塗工される実施形態では、上記ゲルローションは、液透過性層が吸収性層と、吸収性物品の厚さ方向に重複する範囲において、液透過性層の面積の1〜50%の領域に塗工されていることが好ましく、液透過性層の面積の3〜40%の領域に塗工されていることがより好ましく、そして液透過性層の面積の5〜30%の領域に塗工されていることがさらに好ましい。
上記ゲルローションが液透過性層の面積の1%未満に塗工されていると、本開示の効果を発揮にしくくなる傾向がある。上記ゲルローションが液透過性層の面積の50%を超える領域に塗工されていると、ゲルローションが塗工されている領域は体液を吸収しないため、結果として体液を吸収する領域が狭くなり、吸収性が低下する傾向がある。
また、上記塗工領域を達成するために、液透過性層は、吸収性層と、吸収性物品の厚さ方向に重複する範囲において、上記ゲルローションを、好ましくは1〜30g/m2、より好ましくは2〜20g/m2、そしてさらに好ましくは3〜10g/m2の坪量で含む。
本明細書では、ゲルローションの坪量は、以下のように測定する。
(1)トップシートの測定すべき範囲を、鋭利な刃物、例えば、カッターの替え刃で切り出して、サンプルを得る。
(2)サンプルの面積:A(m2)及び質量:M0(g)を測定する。
(3)サンプルを、ゲルローションが可溶な溶媒、例えば、芳香族系溶媒、例えば、キシレン等の中で、少なくとも3分間攪拌し、ゲルローションを溶媒中に溶解させる。
(4)サンプルを、質量を測定したろ紙の上でろ過し、ろ紙上で、サンプルを溶媒で十分に洗浄する。ろ紙上のサンプルを、100℃のオーブン内で乾燥させる。
(5)ろ紙及びサンプルの質量を測定し、そこからろ紙の質量を減ずることにより、乾燥後のサンプルの質量:M1(g)を算出する。
(6)ゲルローションの坪量GBW(g/m2)を、次の式:
BW(g/m2)=[M0(g)−M1(g)]/A(m2
により算出する。
なお、誤差を少なくするために、サンプルの総面積が100cm2を超えるように、複数の吸収性物品から複数のサンプルを採取し、複数回実験を繰り返し、それらの平均値を採用する。
本開示の吸収性物品において、液透過性層が不織布又は織布である場合には、当該不織布又は織布は、親水化処理されていることが好ましい。上記親水化処理としては、不織布又は織布の繊維の表面に親水剤をコーティングすること、不織布又は織布の原料である合成樹脂に親水剤を混合すること等が挙げられる。液透過性層上に、炭化水素、体液滑性付与剤等に由来する親油性領域と、親水剤に由来する親水性領域とがまばらに共存することになり、滑落性能をより発揮し、体液を吸収体に速やかに移行させやすくなるからである。
上記ゲルローションは、特に制限なく、製造することができる。
例えば、加熱したローションの中にゲル化剤を添加し、混合することにより塗工液を製造し、そして当該塗工液を、ゲルローションを塗工すべき吸収性物品の液透過性層に塗工することにより、吸収性物品が製造されうる。
上記ゲルローションは、所望により、揮発性溶媒、例えば、アルコール系溶媒、エステル系溶媒、芳香族系溶媒等を含む塗布液として塗装することができる。上記塗布液が揮発性溶媒を含むことにより、上記塗布液の粘度が下がるために、塗布が容易になる、塗装時の加温が不要になる等の塗布工程の簡易化が図れる。
上記塗布液の塗布方法は、特に制限されるものではなく、必要に応じて塗布液を加熱し、例えば、非接触式コーター、または接触式コーター等により塗布することができる。
上記非接触式のコーターとしては、例えば、スパイラルコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、ディップコーター等が挙げられ、そして接触式のコーターとしては、例えば、スロットコーター、パターンコーター等が挙げられる。
上記塗布液は、液透過性層の素材、例えば、不織布を製造する際に塗布されることができ、又は吸収性物品を製造する製造ラインにおいて、ゲルローションを塗工すべき吸収性物品に塗布されることもできる。設備投資を抑制する観点からは、吸収性物品の製造ラインにおいて、上記塗布液を塗布することが好ましく、さらに、ゲルローションが脱落し、ラインを汚染することを抑制するためには、製造ラインの川下工程、具体的には、製品を個包装に封入する直前に、上記塗布液を塗布することが好ましい。
本開示の吸収性物品としては、例えば、使い捨ておむつ、尿取りパッド、生理用ナプキン、パンティーライナーが挙げられる。
本開示はまた、不織布に関する。
本開示の不織布は、着用者の肌と接する領域の少なくとも一部に、ゲル化剤と、ローションとを含むゲルローションを有する。
上記ゲルローションは、上述の通りである。
本開示の不織布が、着用者の肌と接する領域の少なくとも一部にゲルローションを有することにより、着用者の肌を保護するローションを、着用者の肌に継続的に放出することができる。
上記ゲルローションは、不織布の、肌と接する領域の少なくとも一部に、例えば、ライン状又はドット状に配置される。
上記不織布を含む製品としては、マスク、ウェットティッシュ等が挙げられる。
以下、例を挙げて本開示を説明するが、本開示はこれらの例に限定されるものではない。
[例1]
SEEPS(クラレ株式会社製,セプトン4055,スチレン含有量:30質量%,重量平均分子量:約25万)(以下、「SEEPS−2」と省略する場合がある)2部を、約140℃に加熱したパールリームEX(日油株式会社製,流動イソパラフィン、イソブテン及びn−ブテンを共重合し、次いで水素を付加することにより生成された分岐鎖炭化水素、37.8℃における動粘度が10mm2/s)98部に添加し、これらを5時間、攪拌しながら混合することにより混合物を生成し、当該混合物を直径40mmの円筒形容器に、高さ8mmまで注ぎ、次いで混合物を冷却することにより、直径40mm且つ高さ8mmの円筒形のゲルローションNo.1−1を得た。
SEPS(クラレ株式会社製,セプトン2005,スチレン含有量:20質量%,重量平均分子量:約26万)(以下、「SEPS−1」と称する場合がある)3部を、約140℃に加熱した、パールリームEX92部と、シリコーンオイル(東レ・ダウコーニング株式会社製,SH200−100cs,ジメチルポリシロキサン,25℃における動粘度が100mm2/s)5部との混合物に添加し、これらを5時間、攪拌しながら混合することにより混合物を生成し、当該今後物を直径40mmの円筒形容器に、高さ8mmまで注ぎ、次いで混合物を冷却することにより、直径40mm且つ高さ8mmの円筒形のゲルローションNo.1−6を得た。
配合を表2に示すように変更した以外は、ゲルローションNo.1−1又はゲルローションNo.1−6と同様にして、ゲルローションNo.1−2〜1−5、及びNo.1−7〜1−20を得た。
なお、表2に記載される化合物の概要は、以下の通りであるが、別の箇所で説明されているものについては、説明を省略する。
また、ゲルローションNo.1−1〜1−20の50%ひずみ時圧縮応力と、静摩擦係数とを評価した。併せて表2に示す。
・SEEPS−1:
スチレン含有量:30質量%,重量平均分子量:約11万
・SEBS−1:
スチレン含有量:30質量%,重量平均分子量:約11万
・SEBS−2:
スチレン含有量:31質量%,重量平均分子量:約16万
・SEBS−3:
スチレン含有量:33質量%,重量平均分子量:約29万
・パールリーム6:
日油株式会社製,流動イソパラフィン、イソブテン及びn-ブテンを共重合し、次いで水素を付加することにより生成された分岐鎖炭化水素、重合度:約5〜約10,重量平均分子量:約330
Figure 0006695397
Figure 0006695397
[例2]
下記表3に記載される配合に従った以外は、例1のゲルローションNo.1−6を製造した手順に従って、直径40mm且つ高さ8mmの円筒形のゲルローションNo.2−1〜2−4を得た。
なお、表3に記載される化合物の概要は、以下の通りである。
・ノニオンOP−80R:
日油株式会社製,モノオレイン酸ソルビタン
・KP−561P
信越化学工業株式会社製,アクリレート/アクリル酸ステアリル/アクリル酸ジメチコンコポリマー
ゲルローションNo.2−1〜2−4の静摩擦係数を測定した。結果を、併せて表3に示す。
Figure 0006695397
[例3]
下記表4に記載される配合に従い且つ内径47mmのガラス製シャーレ内に3gの量を注いだ以外は、例1のゲルローションNo.1−1又はNo.1−6を製造した手順に従って、ゲルローションNo.3−1〜3−4を得た。
特許文献1の実施例4Aに従って、鉱油65質量%と、セテアリルアルコール35質量%とを含むローション組成物を準備し、内径47mmのガラス製シャーレ内に3gの量を注ぎ、ゲルローションNo.3−5(比較例)を準備した。
ゲルローションNo.3−1〜3−5を、35℃又は20℃の恒温室に30分静置し、次いで、各ゲルローションの上に、質量を測定した3cm×3cmのろ紙を置き、その上に200gのおもりを乗せ、1分後におもりを除去し、ろ紙の質量の変化を測定した。結果を表4に示す。
Figure 0006695397
表4から明らかなように、本開示のゲルローションNo.3−1〜3−4は、温度によらず、一定量のローションを放出することが確認され、寒冷〜温暖な地域において、ローションを同様に継続して放出できることが示唆される。
一方、ゲルローションNo.3−5(比較例)は、温度が低い場合には、ローションを放出しにくくなることが分かる。
本開示は、以下のJ1〜J10に関する。
[J1]
液透過性層と、液不透過性層と、上記液透過性層及び液不透過性層の間の吸収層とを備える吸収性物品であって、
上記吸収性物品が、着用者の肌と接する領域の少なくとも一部に、ゲル化剤と、ローションとを含むゲルローションを有し、
上記ゲル化剤が、スチレン系エラストマーを含み、
上記ローションが、炭化水素を含み、そして
上記ゲルローションが、1〜100kPaの、50%ひずみ時圧縮応力を有する、
ことを特徴とする、上記吸収性物品。
[J2]
上記ゲルローションが、上記ゲル化剤及びローションを、それらの計100質量部に基づいて、それぞれ、1〜30質量部及び70〜99質量部の比率で含む、J1に記載の吸収性物品。
[J3]
上記スチレン系エラストマーが、両末端のポリスチレンブロックと、その間のポリオレフィンブロックとを含む、J1又はJ2に記載の吸収性物品。
[J4]
上記スチレン系エラストマーが、10〜50質量%のポリスチレンブロックと、50〜90質量%のポリオレフィンブロックとを含む、J1〜J3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
[J5]
上記スチレン系エラストマーが、5,000〜500,000の重量平均分子量を有する、J1〜J4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
[J6]
上記ゲルローションが、減摩剤をさらに含む、J1〜J5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
[J7]
上記ゲルローションが、0.01〜1.00の静摩擦係数を有する、J1〜J6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
[J8]
上記ローションとして、0.00超且つ0.60以下のIOBと、40℃における0.01〜80mm2/sの動粘度と、0.01〜4.0質量%の抱水率と、1,000未満の重量平均分子量とを有する体液滑性付与剤をさらに含む、J1〜J7のいずれか一項に記載の吸収性物品。
[J9]
上記ゲルローションが、上記液透過性層の肌当接領域に、ライン状又はドット状に配置されている、J1〜J8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
[J10]
使い捨ておむつ、生理用ナプキン又はパンティーライナーである、J1〜J9のいずれか一項に記載の吸収性物品。
[J11]
着用者の肌と接する領域の少なくとも一部に、ゲル化剤と、ローションとを含むゲルローションを有する不織布であって、
上記ゲル化剤が、スチレン系エラストマーを含み、
上記ローションが、炭化水素を含み、そして
上記ゲルローションが、1〜100kPaの、50%ひずみ時圧縮応力を有する、
ことを特徴とする、上記不織布。
1 吸収性物品
2 トップシート
3 吸収体
4 サイドシート
5 エンボス部
6 ゲルローション

Claims (18)

  1. 着用者の肌と接する領域の少なくとも一部に、ゲル化剤と、ローションとを含むゲルローションを有する不織布を含むマスクであって、
    前記ゲル化剤が、スチレン系エラストマーを含み、
    前記ローションが、炭化水素を含み、そして
    前記ゲルローションが、1〜100kPaの、50%ひずみ時圧縮応力を有する、
    ことを特徴とする、前記マスク。
  2. 前記ゲルローションは、不織布の少なくとも一部の領域に、ライン状又はドット状に配置される、請求項1に記載のマスク。
  3. 前記ゲルローションが、前記ゲル化剤及びローションを、それらの計100質量部に基づいて、それぞれ、1〜30質量部及び70〜99質量部の比率で含む、請求項1又は2に記載のマスク。
  4. 前記スチレン系エラストマーが、両末端のポリスチレンブロックと、その間のポリオレフィンブロックとを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のマスク。
  5. 前記スチレン系エラストマーが、10〜50質量%のポリスチレンブロックと、50〜90質量%のポリオレフィンブロックとを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマスク。
  6. 前記スチレン系エラストマーが、5,000〜500,000の重量平均分子量を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のマスク。
  7. 前記ゲルローションが、減摩剤をさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のマスク。
  8. 前記ゲルローションが、0.01〜1.00の静摩擦係数を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のマスク。
  9. 前記ローションとして、0.00超且つ0.60以下のIOBと、40℃における0.01〜80mm/sの動粘度と、0.01〜4.0質量%の抱水率と、1,000未満の重量平均分子量とを有する体液滑性付与剤をさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のマスク。
  10. 着用者の肌と接する領域の少なくとも一部に、ゲル化剤と、ローションとを含むゲルローションを有する不織布を含むウェットティッシュであって、
    前記ゲル化剤が、スチレン系エラストマーを含み、
    前記ローションが、炭化水素を含み、そして
    前記ゲルローションが、1〜100kPaの、50%ひずみ時圧縮応力を有する、
    ことを特徴とする、前記ウェットティッシュ。
  11. 前記ゲルローションは、不織布の少なくとも一部の領域に、ライン状又はドット状に配置される、請求項10に記載のウェットティッシュ。
  12. 前記ゲルローションが、前記ゲル化剤及びローションを、それらの計100質量部に基づいて、それぞれ、1〜30質量部及び70〜99質量部の比率で含む、請求項10又は11に記載のウェットティッシュ。
  13. 前記スチレン系エラストマーが、両末端のポリスチレンブロックと、その間のポリオレフィンブロックとを含む、請求項10〜12のいずれか一項に記載のウェットティッシュ。
  14. 前記スチレン系エラストマーが、10〜50質量%のポリスチレンブロックと、50〜90質量%のポリオレフィンブロックとを含む、請求項10〜13のいずれか一項に記載のウェットティッシュ。
  15. 前記スチレン系エラストマーが、5,000〜500,000の重量平均分子量を有する、請求項10〜14のいずれか一項に記載のウェットティッシュ。
  16. 前記ゲルローションが、減摩剤をさらに含む、請求項10〜15のいずれか一項に記載のウェットティッシュ。
  17. 前記ゲルローションが、0.01〜1.00の静摩擦係数を有する、請求項10〜16のいずれか一項に記載のウェットティッシュ。
  18. 前記ローションとして、0.00超且つ0.60以下のIOBと、40℃における0.01〜80mm/sの動粘度と、0.01〜4.0質量%の抱水率と、1,000未満の重量平均分子量とを有する体液滑性付与剤をさらに含む、請求項10〜17のいずれか一項に記載のウェットティッシュ。
JP2018188987A 2018-10-04 2018-10-04 吸収性物品 Active JP6695397B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018188987A JP6695397B2 (ja) 2018-10-04 2018-10-04 吸収性物品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018188987A JP6695397B2 (ja) 2018-10-04 2018-10-04 吸収性物品

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014117984A Division JP6416509B2 (ja) 2014-06-06 2014-06-06 吸収性物品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019018038A JP2019018038A (ja) 2019-02-07
JP6695397B2 true JP6695397B2 (ja) 2020-05-20

Family

ID=65353718

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018188987A Active JP6695397B2 (ja) 2018-10-04 2018-10-04 吸収性物品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6695397B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021122321A (ja) * 2020-01-31 2021-08-30 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1764468B (zh) * 2003-04-11 2010-05-26 株式会社凤凰堂 皮肤保护组合物
JP2005002008A (ja) * 2003-06-10 2005-01-06 Mitsui Chemicals Inc かぶれ防止機能を有する組成物
AR065378A1 (es) * 2007-02-16 2009-06-03 Procter & Gamble Articulo absorbente con locion que comprende un material de polipropilenglicol
JP5016954B2 (ja) * 2007-03-09 2012-09-05 ユニ・チャーム株式会社 マスク、マスク用被着部材
JP5973193B2 (ja) * 2012-03-12 2016-08-23 クラシエホームプロダクツ株式会社 水素発生材
JP6062199B2 (ja) * 2012-09-28 2017-01-18 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品
JP6416509B2 (ja) * 2014-06-06 2018-10-31 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019018038A (ja) 2019-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6415119B2 (ja) 吸収性物品
JP6416509B2 (ja) 吸収性物品
TWI577352B (zh) Absorbent items
JP6116177B2 (ja) 吸収性物品
WO2014050573A1 (ja) 吸収性物品
JP6265586B2 (ja) 吸収性物品
JP6057648B2 (ja) 吸収性物品
JP6695397B2 (ja) 吸収性物品
JP7499913B2 (ja) 清浄化用シート、及び拭取性向上組成物の使用
TWI573576B (zh) Absorbent items
JP7101636B2 (ja) 吸収性物品、清浄化用シート、及び拭取性向上剤の使用
TWI594739B (zh) Absorbent article
JP6618451B2 (ja) 吸収性物品、血液改質剤及び血液改質剤の使用

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181105

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190808

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200324

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6695397

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250