JP6695157B2 - 椅子 - Google Patents

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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
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    • A47C7/36Support for the head or the back
    • A47C7/40Support for the head or the back for the back
    • A47C7/44Support for the head or the back for the back with elastically-mounted back-rest or backrest-seat unit in the base frame

Description

本発明は、椅子に関する。
従来、支持構造体(椅子本体)と、該支持構造体に水平方向の軸心回りに枢支され、着座者の身体から入力される荷重によって前記軸心回りに傾動する荷重支持部材(背凭れ)と、該荷重支持部材を、前記枢軸回りの傾動位置における初期位置への復帰方向へ付勢する付勢手段と、該付勢手段に蓄勢される付勢力を調整する付勢力調整手段と、を備える椅子として、例えば下記特許文献1,2に開示されるものが公知である。
これらの椅子では、荷重支持部材の付勢手段として、枢支軸を挿通する外筒、および外筒の内周空間に充填され、外筒の内周面と枢支軸の外周面とに固着されたトーションゴムと、を有するゴムトーションユニットを備えている。外筒は、支持構造体に対して相対回動不能とされているので、枢軸が背凭れと一体的に回動することによってトーションゴムが捩じられ、外筒と枢支軸との間に初期位置への復帰力が蓄積される。この復帰力は、背凭れを傾動させる着座者の背中に反力として伝達され、着座者は安全に背凭れを傾動させることができ、尚且つ、適度な反力を良好な着座感として感知することができる。
ところで、椅子に着座する使用者の身体の大きさや筋力は様々であるため、前記反力は適宜調整されることが望ましい。特許文献1,2に開示される椅子では、ゴムトーションユニットにおいて、複数の外筒とこれらに個々に対応する複数のトーションゴムとで複数の単位付勢手段を構成し、各単位付勢手段の軸線方向の大きさ等を互いに異ならせた上で、支持構造体に対して相対回動不能となる単位付勢手段を適宜選択することにより、発生する反力の大きさを調整できるようにしている。
特許第4133072号公報 欧州特許第2347676号明細書
ここで、背凭れは着座者の荷重を支持する部材であることから、傾動前の初期状態においても、所定の復帰力が付与されている必要がある。特許文献1,2に開示される椅子では、複数の単位付勢手段のうちひとつを、支持構造体に対して常時回動不能としておくことにより、背凭れに対して初期状態での復帰力を付与している。このような構成により、着座者は安全に背凭れを傾動させることができるが、反面、反力調整のレンジが小さくなる。すなわち、常時作動型の単位付勢手段を除いた残りの単位付勢手段の作動状態を切り替えて反力調整を行うため、単位付勢手段の数に対して反力の組み合わせパターンが少なくなる。一方、単位付勢手段の数を増やすことも考えられるが、反力発生ユニットが大型化してしまうため、採用は困難である。
本願発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、支持構造体に対して変位可能な荷重支持部材に複数の単位付勢手段から選択的に反力を付与可能な椅子において、単位付勢手段の数を増やすことなく、反力の調整幅を広く確保することを目的とする。
上記課題の解決手段として、本発明は、支持構造体と、前記支持構造体に支持され、着座者から入力される荷重によって前記支持構造体に対して変位する荷重支持部材と、前記荷重支持部材に変位前の初期位置に復帰させる付勢力を付与する付勢手段と、前記付勢手段の付勢力の大きさを調整する付勢力調整手段と、を備え、前記付勢手段は、単位付勢力を発生する複数の単位付勢手段に分割構成され、前記付勢力調整手段は、前記複数の単位付勢手段の少なくとも一つが前記単位付勢力を発生可能な作動状態となるように、前記複数の単位付勢手段の各々を前記作動状態と単位付勢力を発生不能な非作動状態とに切り替え可能とされている椅子を提供する。
この構成によれば、付勢力調整手段が、複数の単位付勢手段の全てを、付勢力を発生可能な作動状態と付勢力を発生不能な非作動状態とに切り替え可能とするので、個々の単位付勢手段のうち、常時作動しているものが無いことになる。したがって、特に、発生する付勢力を異ならせた複数の単位付勢手段を設置した場合に、単位付勢手段の数に応じた付勢力の組み合わせパターンを選択可能となり、反力の調整レンジを拡大することができる。
本発明において、前記付勢力調整手段は、前記付勢力の大きさを調整可能とする操作部材を備え、前記操作部材は、前記複数の単位付勢手段の少なくとも一つを前記作動状態とする複数段の付勢力発生位置に操作可能であり、かつ、隣接する一対の前記付勢力発生位置の間の中間位置にあるとき、前記複数の単位付勢手段の少なくとも一つを前記作動状態に維持する構成としてもよい。
この構成によれば、反力調整手段の操作部材が、段階的に隣接する反力発生位置の間の中間位置となったときに、反力が0になってしまうことを抑止することができる。なお、前記「中間位置」とは、一対の前記付勢力発生位置の間の中央に限らず、中央を含む幅をもった範囲を示す。
本発明において、前記荷重支持部材は、前記支持構造体に水平方向の軸心回りで傾動可能に枢支され、前記複数の単位付勢手段の各々は、前記荷重支持部材および前記支持構造体の一方に対して前記軸心回りの相対回動を不能にして支持される第一部材と、前記荷重支持部材および前記支持構造体の他方に対して前記軸心回りの相対回動の可否を切り替え可能に設けられる第二部材と、前記第一部材および前記第二部材の間に設けられ、前記第一部材および前記第二部材の相対回動に対する反力を発生させる反力発生部材と、を備え、前記付勢力調整手段は、前記複数の単位付勢手段の少なくとも一つの前記第二部材に選択的に係合することによって、係合した前記第二部材を前記荷重支持部材および前記支持構造体の他方に対して相対回動不能とする係合部材と、前記係合部材を前記第二部材に選択的に係合させる操作部材と、を備えている構成としてもよい。
この構成によれば、付勢力調整手段の操作部材の操作により、係合部材が複数の単位付勢手段の少なくとも一つの第二部材に係合することによって、係合した第二部材が前記荷重支持部材および前記支持構造体の他方に対して相対回動不能となる。これにより、荷重支持部材が軸支回りに傾動すると、前記荷重支持部材および前記支持構造体の一方に対して相対回動不能に支持される第一部材と、係合部材が係合した第二部材との間に相対回動が生じ、第一部材および第二部材間の反力発生部材が相対回動に対する反力を発生させ、もって荷重支持部材に傾動前の初期状態へ復帰させる付勢力を付与することができる。
本発明において、前記複数の単位付勢手段は、一方向に並んで配置され、前記操作部材は、前記複数の単位付勢手段の並び方向と平行な軸方向に延び、かつ、前記軸方向と直交する径方向で各単位付勢手段に対向する延設部を備え、前記係合部材は、前記延設部と前記各単位付勢手段との間に、前記各単位付勢手段に対応して複数設けられている構成としてもよい。
この場合、操作部材を適宜操作することにより、各単位付勢手段に係合部材を選択的に係合させることができる。
本発明において、前記操作部材は、前記延設部に支持される押圧部材を備え、前記押圧部材は、各係合部材に対応して複数設けられるとともに、前記各係合部材に係合するカム面が形成されている構成としてもよい。
この場合、操作部材を操作することで、単位付勢手段毎に異なるカム面を備える押圧部材が作動し、カム面のパターンに応じて係合部材を作動させて、複数の単位付勢手段の少なくとも一つに選択的に係合させて、単位付勢手段を選択的に作動状態とすることができる。
本発明において、前記操作部材は、前記延設部を中心に回動操作可能であり、かつ、前記延設部に相対回動不能に支持される前記押圧部材を備えている構成としてもよい。
この場合、延設部を中心に操作部材を回動操作することで、単位付勢手段毎に異なるカム面を備える押圧部材が回動し、カム面のパターンに応じて係合部材を作動させて、複数の単位付勢手段の少なくとも一つに選択的に係合させて、単位付勢手段を選択的に作動状態とすることができる。
本発明において、前記荷重支持部材を前記支持構造体に傾動可能に枢支する枢軸部材を備え、前記複数の単位付勢手段は、前記枢軸部材を前記第一部材としている構成としてもよい。
この場合、複数の単位付勢手段の軸心方向の相対位置を容易に規定することができる。したがって、係合部材との距離も均等に設計しやすくなり、確実な反力調整操作を行うことができる。また、複数の単位付勢手段を枢軸部材を介して一体化することで、反力発生ユニットの組み立てを容易にすることができる。また、枢軸部材が単位付勢手段の第一部材を兼ねる構成により、部品点数を削減することができる。
本発明において、前記荷重支持部材を前記支持構造体に傾動可能に枢支する枢軸部材を備え、前記複数の単位付勢手段は、前記枢軸部材を前記第一部材に相対回動不能に嵌入させている構成としてもよい。
この場合、複数の単位付勢手段の軸心方向の相対位置を容易に規定することができる。したがって、係合部材との距離も均等に設計しやすくなり、確実な反力調整操作を行うことができる。また、複数の単位付勢手段を枢軸部材を介して一体化することで、反力発生ユニットの組み立てを容易にすることができる。また、枢軸部材を第一部材に嵌入させる構成により、単位付勢手段を着脱して組み換え可能となり、付勢力の設定自由度を高めるとともに、単位付勢手段毎の製造を容易にすることができる。
本発明によれば、支持構造体に対して変位可能な荷重支持部材に複数の単位付勢手段から選択的に反力を付与可能な椅子において、単位付勢手段の数を増やすことなく、反力の調整幅を広く確保することができる。
本発明の実施形態における椅子の側面図である。 上記椅子の反力発生ユニットの斜視図である。 上記反力発生ユニットの付勢手段の分解斜視図である。 上記付勢手段の組み付け途中の第一斜視図である。 上記付勢手段の組み付け途中の第二斜視図である。 上記付勢手段の組み付け後の斜視図である。 上記反力発生ユニットの分解斜視図である。 上記反力発生ユニットの複数段の反力発生位置を示す説明図である。 上記反力発生ユニットの複数段の反力発生位置および中間位置を示す説明図である。 上記反力発生ユニットの第一作用説明図である。 上記反力発生ユニットの第二作用説明図である。 上記反力発生ユニットの第三作用説明図である。 上記反力発生ユニットの第四作用説明図である。 上記反力発生ユニットの第五作用説明図である。 上記反力発生ユニットの第六作用説明図である。 上記反力発生ユニットの第七作用説明図である。 上記反力発生ユニットの第八作用説明図である。 上記反力発生ユニットの第九作用説明図である。 上記反力発生ユニットの第十作用説明図である。 上記反力発生ユニットの第十一作用説明図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の向きは、椅子1に正規姿勢で着座した着座者の正面側を「前」、その逆側を「後」とし、上下左右も着座者から見た向きと同一とする。また、図中において、矢印UPは上方を示し、矢印FRは前方を示し、矢印LHは左方を示している。
図1に示すように、椅子1は、平面視で放射状に配置された複数(五本)の脚杆2aを有する脚体2を備えている。各脚杆2aの先端部には、それぞれキャスタ2bが設けられている。脚体2の中央には、ガススプリングを内蔵した伸縮式の脚柱3が立設されている。脚柱3の上端には、支基4の後部が固着されている。脚体2、脚柱3および支基4を含む椅子本体1Bは、背凭れ5を含む背凭れ構造体5Bを傾動変位可能に支持している。背凭れ5は、側面視略L字状をなす左右一対の背凭れ支持杆6の前面側に支持されている。図中符号8は背凭れ5の傾動軸である枢軸部材、符号C1は枢軸部材8の軸心(中心軸線)、符号9aは背凭れ5の上端部に設けられるヘッドレスト、符号9bは左右の背凭れ支持杆6における前方を向く下部の中間から起立する肘掛けをそれぞれ示す。
左右背凭れ支持杆6における前端部6aと肘掛け9bとの間には、上向きに延びる左右一対の座支持杆6bがそれぞれ一体的に設けられている。左右座支持杆6bの上端部には、前後方向を向く左右一対のガイドレール11の後端部がそれぞれ軸支されている。左右ガイドレール11の前端部は、上下方向を向く左右一対の支持リンク12の上端部に軸支されている。左右支持リンク12の下端部は、支基4のケーシング7の左右側壁7aの前部に軸支されている。左右ガイドレール11には、前後方向を向く左右一対の可動レール13がそれぞれ前後方向に位置調節可能に装着されている。左右可動レール13上には、着座面を形成する座14が支持されている。
これにより、背凭れ5、背凭れ支持杆6および座支持杆6bが枢軸部材8を中心に傾動すると、ガイドレール11および可動レール13を介して支持リンク12が揺動し、ガイドレール11および可動レール13とともに座14が概ね平行移動するように移動する。
図2を参照し、左右背凭れ支持杆6の前端部6aは、支基4のケーシング7の左右側壁7aから左右外側に突出する枢軸部材8の左右端部8aにそれぞれ固定的に取り付けられている。
椅子1は、前記椅子本体1Bと、椅子本体1Bに支持されて着座者から入力される荷重によって椅子本体1Bに対して変位する背凭れ5と、背凭れ5に変位前の初期位置に復帰させる付勢力を付与する付勢手段20と、付勢手段20の付勢力の大きさを調整する付勢力調整手段40と、を備えている。
付勢手段20は、単位付勢力を発生する複数(本実施形態では三つ)の単位付勢手段21に分割構成されている。
図3、図4を併せて参照し、各単位付勢手段21は、例えば枢軸部材8の一部からなる芯材22と、芯材22の周囲を間隔を空けて囲う円筒状の外筒23と、芯材22の外周面および外筒23の内周面との間に充填されてこれらに固着される弾性部材24と、を備えている。弾性部材24は、芯材22および外筒23が枢軸部材8を中心に相対回動することによって弾性変形し、芯材22および外筒23に対して弾性変形前の初期状態に復帰させようとする付勢力(復帰回動力)を付与する。弾性部材24は、合成ゴムまたは軟質合成樹脂材料等からなる円筒状の弾性体とされている。複数の単位付勢手段21は、互いに同軸をなして左右方向(枢軸部材8の軸方向)に並んでいる。
以下、三つの単位付勢手段21を、左側から順に第一の単位付勢手段21a、第二の単位付勢手段21bおよび第三の単位付勢手段21cと称することがある。また、各単位付勢手段21の芯材22および外筒23の符号にそれぞれ「a」、「b」、「c」を付して区別することがある。
各単位付勢手段21a,21b,21cの芯材22a,22b,22cを構成する枢軸部材8は、各単位付勢手段21a,21b,21cを軸方向で一体的に連結する。枢軸部材8は、例えば各単位付勢手段21を貫通する部位が円柱状に形成されている。枢軸部材8の円柱状に形成される部位は、付勢手段20を含む後述する付勢ユニット20Bの左右端部よりも左右外側に所定量突出する。
図7を併せて参照し、枢軸部材8における付勢ユニット20Bの左右外側に突出する円柱状の部位は、支基4のケーシング7の左右側壁7aの内側に設けられる左右一対の軸受け7bに回動可能に支持される被軸支部8bとされている。ケーシング7は、例えば左右側壁7a、上前壁7c、下壁7dおよび後壁7eに分割可能である。後壁7eは、脚柱3の上端部を嵌着させるべくブロック状をなしている。
枢軸部材8における円柱状の部位よりも左右外側方に位置する左右端部8aは、例えば角柱状をなしている。枢軸部材8の左右端部8aは、左右背凭れ支持杆6の前端部6aにそれぞれ嵌入されている。これにより、枢軸部材8(各単位付勢手段21の芯材22)は、背凭れ支持杆6に対して軸心C1回りの相対回動を不能にして連結されている。
図2〜図4を参照し、各単位付勢手段21の芯材22には、それぞれ弾性部材24を介して外筒23が支持されている。
各外筒23には、径方向で互いに反対側となる位置でそれぞれ径方向外側に突出する上下一対の第一突部25,26が一体形成されている。また、各外筒23には、一対の第一突部25,26を避けた前側の位置で径方向外側に突出する単一の第二突部27が一体形成されている。各突部25〜27は、軸方向に延びる角柱状をなし、各外筒23の軸方向の全幅に渡って設けられている。
各単位付勢手段21の外筒23は、各単位付勢手段21の前方に位置する付勢力調整手段40の作動によって、椅子本体1Bに対する軸心C1回りの相対回動の可否を切り替え可能とされている。
付勢力調整手段40は、複数の単位付勢手段21の少なくとも一つの外筒23に選択的に係合することによって、係合した外筒23を椅子本体1Bに対して相対回動不能とする係合部材41と、係合部材41を外筒23に選択的に係合させる操作部材42と、を備えている。係合部材41は、各単位付勢手段21に対応して複数設けられている。以下、各単位付勢手段21に対応する係合部材41の符号にそれぞれ「a」、「b」、「c」を付して区別することがある。
操作部材42は、付勢手段20の付勢力(背凭れ5のリクライニング反力)の大きさを着座者の操作によって調整可能とする。操作部材42の操作により、複数の単位付勢手段21の各々を、付勢力を発生可能な作動状態と付勢力を発生不能な非作動状態とに切り替え可能である。操作部材42は、複数の単位付勢手段21の少なくとも一つを作動状態とする複数段の付勢力発生位置p1〜p6(図8参照)に操作可能とされている。
操作部材42は、複数の単位付勢手段21の前方に離間して左右方向に延びる延設部43と、延設部43の一端(右端)に連設されて支基4のケーシング7の外方に突出する把持部44と、を備えている。延設部43は、その軸方向と直交する径方向で各単位付勢手段21に間隔を空けて対向している。
延設部43と各単位付勢手段21との間には、複数の係合部材41が設けられている。各係合部材41は、例えば戻しバネ41s(図7参照)によって延設部43側に付勢されている。各係合部材41は、操作部材42を延設部43中心に回動操作することによって、対応する単位付勢手段21に対して前記径方向で進退し、対応する単位付勢手段21の外筒23に対して係合状態を切り替える。各係合部材41は、対応する単位付勢手段21に対して前進したとき、単位付勢手段21側の先端部を外筒23の第二突部27に上方から当接させるように係合させ、外筒23の後転方向の回動を規制する。係合部材41の先端部の下側は、第二突部27への係合を容易にするべく先細りのテーパ状をなしている。なお、本実施形態において、係合部材41が戻しバネ41sの付勢力によって延設部43側(前方)へ移動することを係合部材41の「後退」とし、係合部材41が戻しバネ41sの付勢力に抗して単位付勢手段21側(後方)へ移動することを係合部材41の「前進」とする。
単位付勢手段21は、第二突部27に対する係合部材41の係合が解除された状態では、枢軸部材8の回動に応じて全体的に回動することとなる。このとき、単位付勢手段21の弾性部材24は弾性変形せず、よって単位付勢力も発生せず、枢軸部材8ひいては背凭れ5にリクライニング反力を付与することはない。
一方、単位付勢手段21は、第二突部27に対して係合部材41が係合した状態では、外筒23の後転方向の回動が規制されることから、枢軸部材8の回動に応じて弾性部材24が捩じれるように弾性変形して単位付勢力を発生させ、枢軸部材8ひいては背凭れ5にリクライニング反力を付与する。
単位付勢手段21は、例えば左側の第一の単位付勢手段21aから右側の第三の単位付勢手段21cの順に左右幅が狭められている。これにより、単位付勢手段21は、第一の単位付勢手段21aから第三の単位付勢手段21cの順に付勢力が弱められている。なお、単位付勢手段21は、互いに左右幅を異ならせることで付勢力を異ならせているが、例えば径方向の大きさを異ならせたり弾性部材24の材質を異ならせたりしてもよい。前記「単位」とは、部材構成や、付勢力が全て共通であるということを意味せず、あくまで付勢手段20を構成する要素として個々の要素に分かれていることのみを示している。部材構成や付勢力は、本実施形態のように前者だけが同様で後者は個々に異なっているケース、前者は個々に異なるが後者は同じであるケース、前後者とも同じであるケースの全てを包含している。
図2、図6を参照し、各単位付勢手段21は、枢軸部材8の他、リテーナ28によっても一体的に連結されている。リテーナ28は、付勢手段20を軸方向両側から挟むように配置される左右一対の端部プレート29と、例えば第一の単位付勢手段21aおよび第二の単位付勢手段21bの間に挟まれるように配置される中間プレート30と、付勢手段20の軸方向に延びて左右端部プレート29および中間プレート30の上下に貫通支持される上下ロッド31,32と、を備えている。
各プレート29,30は、軸方向視で相互に重なるひし形状をなし、その両端部に上下ロッド31,32を挿通させる上下ロッド挿通孔31a,32aが形成されている。各プレート29,30は、その中央部に枢軸部材8を貫通させ、かつ枢軸部材8に一体回動可能に固着されている。
各プレート29,30の上下ロッド挿通孔31a,32aに上下ロッド31,32を挿通して一体的に保持した状態において、上ロッド31は、各単位付勢手段21の外筒23における上側の第一突部25に後方から当接して係合し、下ロッド32は、各単位付勢手段21の外筒23における下側の第一突部26に前方から当接して係合する。
図4、図5を参照し、付勢手段20は、リテーナ28の上下ロッド31,32を取り付ける前には、上下の第一突部25,26がそれぞれロッド挿通位置r1,r2よりも所定の回動角度だけ後転方向にずれた位置にある。この状態から図5に示す如く、各単位付勢手段21の外筒23を所定角度だけ前転させ、上下の第一突部25,26がそれぞれロッド挿通位置r1,r2よりも前転側に達した状態で、上下ロッド31,32を取り付けることで、各単位付勢手段21の弾性部材24に予め捩じり変形を生じさせた状態の一体的な付勢ユニット20Bが構成される。
付勢ユニット20Bは、各単位付勢手段21の弾性部材24に予め捩じり変形を生じさせておくことで、各単位付勢手段21に初期付勢力を発生させている。これにより、背凭れ5がリクライニング前の最起立位置からリクライニングし始める場合でも、前記初期付勢力に基づくリクライニング初期反力が背凭れ5に付与されることとなる。
中間プレート30の後側には、側面視扇形のセクタギヤ30aが一体形成されている。セクタギヤ30aには、支基4に設けられた不図示のロックギヤが噛合可能であり、このセクタギヤ30aおよび前記ロックギヤの噛合を所定のロック操作によって行うことによって、背凭れ5の傾動を任意のリクライニング位置でロック可能である。
図2、図7を参照し、操作部材42は、延設部43を中心に回動操作可能であり、かつ、延設部43に相対回動不能に支持される押圧部材45を備えている。
押圧部材45は、各単位付勢手段21および各係合部材41に対応して複数設けられている。各押圧部材45は、それぞれ軸方向に離間した左右一対の板カム46に分割構成されている。各押圧部材45の板カム46は、軸方向視の外周形状に沿うカム面47を有し、このカム面47を対応する係合部材41の基端側に係合させる。各押圧部材45の板カム46は、軸方向視で互いに異なる形状に形成されており、これらのカムパターン(カムプロフィール)に応じて、各係合部材41が個別に進退動し、各単位付勢手段21に対して選択的に係脱する。以下、各単位付勢手段21に対応する押圧部材45の符号に「a」、「b」、「c」を付して区別することがある。
各係合部材41の前部は、後部に対して左右幅を狭めた幅狭部48として形成されており、左右板カム46の間には、対応する係合部材41の幅狭部48が摺動可能に挟まれている。これにより、押圧部材45で係合部材41を前進方向に押圧した際における係合部材41のずれや倒れが抑止されている。幅狭部48には、枢軸部材8を挿通するとともに枢軸部材8に対して係合部材41を進退動可能とする長円状の軸挿通孔48aが形成されている。
各係合部材41における押圧部材45よりも付勢手段20側の第一側面49aは、幅狭部48両側の第二側面49bに対して、軸方向に沿う垂直面49cを介して接続されている。垂直面49cは、係合部材41の上下幅方向の内側において、押圧部材45側に凸の円弧状に湾曲している。これにより、幅狭部48両側の第二側面49bの付勢手段20側には、軸方向視で押圧部材45側に凸の半円状のスリッパ凸部51が形成されている。
図8〜図10を参照し、各押圧部材45は、第一の付勢力発生位置p1にある状態(図10の状態)から、例えば約50度ずつ後転方向に回動しながら、第二〜第六の付勢力発生位置p2〜p6に順次切り替わる。左右板カム46のカム面47には、係合部材41の幅狭部48両側に形成された左右スリッパ凸部51における軸方向視円弧状のすべり面51aが摺接する。図10中線k1〜k6は、各付勢力発生位置p1〜p6にあるときに枢軸部材8の軸心C1からスリッパ凸部51の頂部に向けて延びる基準線を示す。
各押圧部材45のカム面47は、軸方向視で真円形状に沿う外周ベース面52aと、対応する係合部材41のスリッパ凸部51を入り込ませるカム凹部53を形成する凹状湾曲面53aと、を含んでいる。係合部材41は、スリッパ凸部51のすべり面51aを押圧部材45の外周ベース面52aに摺接させているときは、先端部を単位付勢手段21に係合させた前進位置に移動する。係合部材41は、スリッパ凸部51を押圧部材45のカム凹部53に入り込ませているときは、単位付勢手段21への係合を解除した後退位置に移動する。
第一〜第五の付勢力発生位置p1〜p5では、各係合部材41の何れかのスリッパ凸部51が対応する押圧部材45のカム凹部53に入り込む設定であり、操作部材42に各付勢力発生位置p1〜p6でのクリック感を創出する。第六の付勢力発生位置p6では、何れの係合部材41のスリッパ凸部51も押圧部材45のカム凹部53に入り込まないが、例えば第六の付勢力発生位置p6で操作部材42の回動を止めるストッパ等を設けることで、第六の付勢力発生位置p6から第一の付勢力発生位置p1へ短絡した操作がなされることを抑止しつつ、第六の付勢力発生位置p6での操作部材42の節度感を創出可能である。
押圧部材45のカムパターンにより、操作部材42は、複数の単位付勢手段21の少なくとも一つを前記作動状態とする複数段(本実施形態では六段階)の付勢力発生位置p1〜p6に操作可能である。
具体的に、操作部材42は、第一の付勢力発生位置p1から第六の付勢力発生位置p6まで段階的に操作可能であり、第一の付勢力発生位置p1から段数を上げる毎に付勢手段20が発生する付勢力を段階的に強める(または第六の付勢力発生位置p6から段数を下げる毎に付勢手段20が発生する付勢力を段階的に弱める)ことが可能である。
また、操作部材42は、段階的に隣接する一対の付勢力発生位置の間の中間位置t1〜t5にあるときには、複数の単位付勢手段21の少なくとも一つ(本実施形態では全ての単位付勢手段21)を前記作動状態に維持可能とされている。以下、第一および第二の付勢力発生位置p1,p2の間の中間位置を第一の中間位置t1、第二および第三の付勢力発生位置p2,p3の間の中間位置を第二の中間位置t2、第三および第四の付勢力発生位置p3,p4の間の中間位置を第三の中間位置t3、第四および第五の付勢力発生位置p4,p5の間の中間位置を第四の中間位置t4、第五および第六の付勢力発生位置p5,p6の間の中間位置を第五の中間位置t5と称する。各中間位置t1〜t5は、隣接する一対の付勢力発生位置の間の中央に限らず、中央を含む幅をもった範囲とする。
各押圧部材45のカムパターンは、各中間位置t1〜t5にあるときには、全ての係合部材41を前進させることで、これらを全ての単位付勢手段21の外筒23にそれぞれ係合させる。これにより、着座者がリクライニング反力を調整する際に操作部材42を回動操作しても、隣接する付勢力発生位置の間で意図せずリクライニング反力が0になってしまうことが抑止される。
図10を参照し、操作部材42が第一の付勢力発生位置p1にあるとき、第一および第三の押圧部材45a,45cのカム凹部53内に第一および第三の係合部材41a,41cのスリッパ凸部51が入り込むことで、第一および第三の係合部材41a,41cが後退して第一および第三の単位付勢手段21a,21cの外筒23a,23cとの係合を解除し、第一および第三の単位付勢手段21a,21cを非作動状態とする。一方、操作部材42が第一の付勢力発生位置p1にあるとき、第二の押圧部材45bのカム山部に第二の係合部材41bのスリッパ凸部51が乗り上げることで、第二の係合部材41bが前進して第二の単位付勢手段21bの外筒23bに係合し、第二の単位作動部材を作動状態とする。これにより、背凭れ5には、第二の単位付勢手段21bが発生する付勢力に基づくリクライニング反力が付与される。
図11を参照し、操作部材42が第一の付勢力発生位置p1から回動して第一の中間位置t1に変位したとき、第一および第三の押圧部材45a,45cのカム凹部53内から第一および第三の係合部材41a,41cのスリッパ凸部51が離脱して第一および第三の押圧部材45a,45cのカム山に乗り上げることで、第一および第三の係合部材41a,41cが前進して第一および第三の単位付勢手段21a,21cの外筒23a,23cに係合し、第一および第三の単位付勢手段21a,21cを作動状態とする。一方、操作部材42が第一の付勢力発生位置p1から第一の中間位置t1に変位しても、第二の係合部材41bのスリッパ凸部51は第二の押圧部材45bのカム山部上を摺動するのみであり、第二の単位作動部材を作動状態に維持する。これにより、背凭れ5には、全て単位付勢手段21が発生する付勢力に基づくリクライニング反力が付与されることとなる。
図12を参照し、操作部材42が第一の中間位置t1から回動して第二の付勢力発生位置p2に変位したとき、第二および第三の押圧部材45b,45cのカム凹部53内に第二および第三の係合部材41b,41cのスリッパ凸部51が入り込むことで、第二および第三の係合部材41b,41cが後退して第二および第三の単位付勢手段21b,21cの外筒23b,23cとの係合を解除し、第二および第三の単位付勢手段21b,21cを非作動状態とする。一方、操作部材42が第一の中間位置t1から第二の付勢力発生位置p2に変位しても、第一の係合部材41aのスリッパ凸部51は第一の押圧部材45aのカム山部上を摺動するのみであり、第一の単位作動部材を作動状態に維持する。これにより、背凭れ5には、第一の単位付勢手段21aが発生する付勢力に基づくリクライニング反力が付与される。このリクライニング反力は、第一の付勢力発生位置p1におけるリクライニング反力に比して、第一および第二の単位付勢手段21a,21bの付勢力の差に基づく分だけ大きくなる。
図13を参照し、操作部材42が第二の付勢力発生位置p2から回動して第二の中間位置t2に変位したとき、第二および第三の押圧部材45b,45cのカム凹部53内から第二および第三の係合部材41b,41cのスリッパ凸部51が離脱して第二および第三の押圧部材45b,45cのカム山に乗り上げることで、第二および第三の係合部材41b,41cが前進して第二および第三の単位付勢手段21b,21cの外筒23b,23cに係合し、第二および第三の単位付勢手段21b,21cを作動状態とする。一方、操作部材42が第二の付勢力発生位置p2から第二の中間位置t2に変位しても、第一の係合部材41aのスリッパ凸部51は第一の押圧部材45aのカム山部上を摺動するのみであり、第一の単位作動部材を作動状態に維持する。これにより、背凭れ5には、全ての単位付勢手段21が発生する付勢力に基づくリクライニング反力が付与されることとなる。
図14を参照し、操作部材42が第二の中間位置t2から回動して第三の付勢力発生位置p3に変位したとき、第一の押圧部材45aのカム凹部53内に第一の係合部材41aのスリッパ凸部51が入り込むことで、第一の係合部材41aが後退して第一の単位付勢手段21aの外筒23aとの係合を解除し、第一の単位付勢手段21aを非作動状態とする。一方、操作部材42が第二の中間位置t2から第三の付勢力発生位置p3に変位しても、第二および第三の係合部材41b,41cのスリッパ凸部51は第二および第三の押圧部材45b,45cのカム山部上を摺動するのみであり、第二及び第三の単位作動部材を作動状態に維持する。これにより、背凭れ5には、第二および第三の単位付勢手段21b,21cが発生する付勢力に基づくリクライニング反力が付与される。このリクライニング反力は、第二の付勢力発生位置p2におけるリクライニング反力に比して、第一の単位付勢手段21aの付勢力と第二および第三の単位付勢手段21b,21cの総合付勢力との差に基づく分だけ大きくなる。
図15を参照し、操作部材42が第三の付勢力発生位置p3から回動して第三の中間位置t3に変位したとき、第一の押圧部材45aのカム凹部53内から第一の係合部材41aのスリッパ凸部51が離脱して第一の押圧部材45aのカム山に乗り上げることで、第一の係合部材41aが前進して第一の単位付勢手段21aの外筒23aに係合し、第一の単位付勢手段21aを作動状態とする。一方、操作部材42が第三の付勢力発生位置p3から第三の中間位置t3に変位しても、第二および第三の係合部材41b,41cのスリッパ凸部51は第二および第三の押圧部材45b,45cのカム山部上を摺動するのみであり、第二および第三の単位作動部材を作動状態に維持する。これにより、背凭れ5には、全ての単位付勢手段21が発生する付勢力に基づくリクライニング反力が付与されることとなる。
図16を参照し、操作部材42が第三の中間位置t3から回動して第四の付勢力発生位置p4に変位したとき、第二の押圧部材45bのカム凹部53内に第二の係合部材41bのスリッパ凸部51が入り込むことで、第二の係合部材41bが後退して第二の単位付勢手段21bの外筒23bとの係合を解除し、第二の単位付勢手段21bを非作動状態とする。一方、操作部材42が第三の中間位置t3から第四の付勢力発生位置p4に変位しても、第一および第三の係合部材41a,41cのスリッパ凸部51は第一および第三の押圧部材45a,45cのカム山部上を摺動するのみであり、第一及び第三の単位作動部材を作動状態に維持する。これにより、背凭れ5には、第一および第三の単位付勢手段21a,21cが発生する付勢力に基づくリクライニング反力が付与される。このリクライニング反力は、第三の付勢力発生位置p3におけるリクライニング反力に比して、第二および第三の単位付勢手段21b,21cの総合付勢力と第一および第三の単位付勢手段21a,21cの総合付勢力との差に基づく分だけ大きくなる。
図17を参照し、操作部材42が第四の付勢力発生位置p4から回動して第四の中間位置t4に変位したとき、第二の押圧部材45bのカム凹部53内から第二の係合部材41bのスリッパ凸部51が離脱して第二の押圧部材45bのカム山に乗り上げることで、第二の係合部材41bが前進して第二の単位付勢手段21bの外筒23bに係合し、第二の単位付勢手段21bを作動状態とする。一方、操作部材42が第四の付勢力発生位置p4から第四の中間位置t4に変位しても、第一および第三の係合部材41a,41cのスリッパ凸部51は第一および第三の押圧部材45a,45cのカム山部上を摺動するのみであり、第一および第三の単位作動部材を作動状態に維持する。これにより、背凭れ5には、全ての単位付勢手段21が発生する付勢力に基づくリクライニング反力が付与されることとなる。
図18を参照し、操作部材42が第四の中間位置t4から回動して第五の付勢力発生位置p5に変位したとき、第三の押圧部材45cのカム凹部53内に第三の係合部材41cのスリッパ凸部51が入り込むことで、第三の係合部材41cが後退して第三の単位付勢手段21cの外筒23cとの係合を解除し、第三の単位付勢手段21cを非作動状態とする。一方、操作部材42が第四の中間位置t4から第五の付勢力発生位置p5に変位しても、第一および第二の係合部材41a,41bのスリッパ凸部51は第一および第二の押圧部材のカム山部上を摺動するのみであり、第一及び第二の単位作動部材を作動状態に維持する。これにより、背凭れ5には、第一および第二の単位付勢手段21a,21bが発生する付勢力に基づくリクライニング反力が付与される。このリクライニング反力は、第四の付勢力発生位置p4におけるリクライニング反力に比して、第一および第三の単位付勢手段21a,21cの総合付勢力と第一および第二の単位付勢手段21a,21bの総合付勢力との差に基づく分だけ大きくなる。
図19を参照し、操作部材42が第五の付勢力発生位置p5から回動して第五の中間位置t5に変位したとき、第三の押圧部材45cのカム凹部53内から第三の係合部材41cのスリッパ凸部51が離脱して第三の押圧部材45cのカム山に乗り上げることで、第三の係合部材41cが前進して第三の単位付勢手段21cの外筒23cに係合し、第三の単位付勢手段21cを作動状態とする。一方、操作部材42が第五の付勢力発生位置p5から第五の中間位置t5に変位しても、第一および第二の係合部材41a,41bのスリッパ凸部51は第一および第二の押圧部材45a,45bのカム山部上を摺動するのみであり、第一および第二の単位作動部材を作動状態に維持する。これにより、背凭れ5には、全ての単位付勢手段21が発生する付勢力に基づくリクライニング反力が付与されることとなる。
図20を参照し、操作部材42が第五の中間位置t5から回動して第六の付勢力発生位置p6に変位しても、全ての係合部材41のスリッパ凸部51は対応する押圧部材45のカム山部上を摺動するのみであり、全ての単位作動部材を作動状態に維持する。これにより、背凭れ5には、全ての単位付勢手段21が発生する付勢力に基づくリクライニング反力が付与される。このリクライニング反力は、第五の付勢力発生位置p5におけるリクライニング反力に比して、第三の単位付勢手段21cの付勢力に基づく分だけ大きくなる。
このように、操作部材42の回動位置に応じて、互いに付勢力の異なる三つの単位付勢手段21の何れを作動状態とするかを段階的に切り替え可能であり、背凭れ5におけるリクライニング反力の大きさを調整することが可能となる。また、隣接する付勢力発生位置の間の中間位置で意図せずリクライニング反力が0になることもなく、リクライニング反力を調整する際の着座者の負担が軽減される。
以上説明したように、上記実施形態における椅子1では、椅子本体1Bと、前記椅子本体1Bに支持され、着座者から入力される荷重によって前記椅子本体1Bに対して変位する背凭れ5と、前記背凭れ5に変位前の初期位置に復帰させる付勢力を付与する付勢手段20と、前記付勢手段20の付勢力の大きさを調整する付勢力調整手段40と、を備え、前記付勢手段20は、単位付勢力を発生する複数の単位付勢手段21に分割構成され、前記付勢力調整手段40は、前記複数の単位付勢手段21を、それぞれ単位付勢力を発生可能な作動状態と単位付勢力を発生不能な非作動状態とに切り替え可能とされている。
この構成によれば、付勢力調整手段40が、複数の単位付勢手段21の全てを、付勢力を発生可能な作動状態と付勢力を発生不能な非作動状態とに切り替え可能とするので、個々の単位付勢手段21のうち、常時作動しているものが無いことになる。したがって、発生する付勢力を異ならせた複数の単位付勢手段21を設置した場合に、単位付勢手段21の数に応じた付勢力の組み合わせパターンを選択可能となり、反力の調整レンジを拡大することができる。
また、上記実施形態における椅子1では、前記付勢力調整手段40は、前記付勢力の大きさを調整可能とする操作部材42を備え、前記操作部材42は、前記複数の単位付勢手段21の少なくとも一つを前記作動状態とする複数段の付勢力発生位置p1〜p6に操作可能であり、かつ、段階的に隣接する一対の前記付勢力発生位置の間の中間位置t1〜t5にあるとき、前記複数の単位付勢手段21の少なくとも一つを前記作動状態に維持する。
この構成によれば、付勢力調整手段40の操作部材42が、段階的に隣接する付勢力発生位置の間の中間位置となったときに、反力が0になってしまうことを抑止することができる。
また、上記実施形態における椅子1では、前記背凭れ5は、前記椅子本体1Bに水平方向の軸心C1回りで傾動可能に枢支され、前記複数の単位付勢手段21の各々は、前記背凭れ5および前記椅子本体1Bの一方に対して前記軸心C1回りの相対回動を不能にして支持される芯材22と、前記背凭れ5および前記椅子本体1Bの他方に対して前記軸心C1回りの相対回動の可否を切り替え可能に設けられる外筒23と、前記芯材22および前記外筒23の間に設けられ、前記芯材22および前記外筒23の相対回動に対する反力を発生させる弾性部材24と、を備え、前記付勢力調整手段40は、前記複数の単位付勢手段21の少なくとも一つの前記外筒23に選択的に係合することによって、係合した前記外筒23を前記背凭れ5および前記椅子本体1Bの他方に対して相対回動不能とする係合部材41と、前記係合部材41を前記外筒23に選択的に係合させる操作部材42と、を備えている。
この構成によれば、付勢力調整手段40の操作部材42の操作により、係合部材41が複数の単位付勢手段21の少なくとも一つの外筒23に係合することによって、係合した外筒23が前記背凭れ5および前記椅子本体1Bの他方に対して相対回動不能となる。これにより、背凭れ5が軸心C1回りに傾動すると、前記背凭れ5および前記椅子本体1Bの一方に対して相対回動不能に支持される芯材22と、係合部材41が係合した外筒23との間に相対回動が生じ、芯材22および外筒23間の弾性部材24が相対回動に対する反力を発生させ、もって背凭れ5に傾動前の初期状態へ復帰させる付勢力を付与することができる。
また、上記実施形態における椅子1では、前記複数の単位付勢手段21は、一方向に並んで配置され、前記操作部材42は、前記複数の単位付勢手段21の並び方向と平行な軸方向に延び、かつ、前記軸方向と直交する径方向で各単位付勢手段21に対向する延設部43を備え、前記係合部材41は、前記延設部43と前記各単位付勢手段21との間に、前記各単位付勢手段21に対応して複数設けられている。
この場合、操作部材42を適宜操作することにより、各単位付勢手段21に係合部材41を選択的に係合させることができる。
また、上記実施形態における椅子1では、前記操作部材42は、前記延設部43を中心に回動操作可能であり、かつ、前記延設部43に相対回動不能に支持される押圧部材45を備え、前記押圧部材45は、各係合部材41に対応して複数設けられるとともに、前記各係合部材41に係合するカム面47が形成されている。
この場合、延設部43を中心に操作部材42を回動操作することで、単位付勢手段21毎に異なるカム面47を備える押圧部材45が回動し、カム面47のパターンに応じて係合部材41を作動させて、複数の単位付勢手段21の少なくとも一つに選択的に係合させて、単位付勢手段21を選択的に作動状態とすることができる。
また、上記実施形態における椅子1では、前記背凭れ5を前記椅子本体1Bに傾動可能に枢支する枢軸部材8を備え、前記複数の単位付勢手段21は、前記枢軸部材8を前記芯材22としている構成としてもよい。
この場合、複数の単位付勢手段21の軸心C1方向の相対位置を容易に規定することができる。したがって、係合部材41との距離も均等に設計しやすくなり、確実な反力調整操作を行うことができる。また、複数の単位付勢手段21を枢軸部材8を介して一体化することで、反力発生ユニットの組み立てを容易にすることができる。また、枢軸部材8が単位付勢手段21の芯材22を兼ねる構成により、部品点数を削減することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、複数の単位付勢手段21が、枢軸部材8とは別に芯材を備え、この芯材に枢軸部材8を相対回動不能に嵌入させる構成としてもよい。この場合、単位付勢手段21を着脱して組み換え可能となり、付勢力の設定自由度を高めるとともに、単位付勢手段21毎の製造を容易にすることができる。
また、単位付勢手段21の数は三つに限らず二つまたは四つ以上であってもよい。付勢力発生位置および中間位置の段数は上記実施形態の数に限らない。操作部材が中間位置にあるときに作動状態とする単位付勢手段は全てでなく一部であってもよい。各単位付勢手段の付勢力が共通であってもよい。操作部材42はダイヤル式に限らずレバー式であったり延設部をストロークさせるスライド式等であってもよい。各押圧部材のカム面は、外周ベース面に対して径方向に陥没する凹状湾曲面をもつ構成に限らず、外周ベース面に対して径方向に突出する凸状湾曲面をもつ構成であってもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、初期位置に復帰させる荷重支持部材が背凭れでなく座であってもよい等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 椅子
1B 椅子本体(支持構造体)
5 背凭れ(荷重支持部材)
8 枢軸部材
20 付勢手段
21 単位付勢手段
22 芯材(第一部材)
23 外筒(第二部材)
24 弾性部材(反力発生部材)
40 付勢力調整手段
41 係合部材
42 操作部材
43 延設部
45 押圧部材
47 カム面
52a 外周ベース面(円弧面)
53a 凹状湾曲面(湾曲面)
p1〜p6 付勢力発生位置
t1〜t5 中間位置
C1 軸心

Claims (1)

  1. 支持構造体と、
    前記支持構造体に支持され、着座者から入力される荷重によって前記支持構造体に対して変位する荷重支持部材と、
    前記荷重支持部材に変位前の初期位置に復帰させる付勢力を付与する付勢手段と、
    前記付勢手段の付勢力の大きさを調整する付勢力調整手段と、を備え、
    前記付勢手段は、単位付勢力を発生する複数の単位付勢手段に分割構成され、
    前記付勢力調整手段は、前記複数の単位付勢手段の少なくとも一つが前記単位付勢力を発生可能な作動状態となるように、前記複数の単位付勢手段の各々を前記作動状態と単位付勢力を発生不能な非作動状態とに切り替え可能とされており、
    前記付勢力調整手段は、前記付勢力の大きさを調整可能とする操作部材を備え、
    前記操作部材は、前記複数の単位付勢手段の少なくとも一つを前記作動状態とする複数段の付勢力発生位置に操作可能であり、かつ、隣接する一対の前記付勢力発生位置の間の中間位置にあるとき、前記複数の単位付勢手段の少なくとも一つを前記作動状態に維持する、椅子。
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