JP6694636B2 - 火炎検出センサ及び火炎検出方法 - Google Patents

火炎検出センサ及び火炎検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、火炎検出センサ及び火炎検出方法に関し、特に、火災時において、音波を用いて火炎の有無を検出する火炎検出センサ及び火炎検出方法に関する。
従来、火災又は火炎の発生現場を検出する装置としては、火災報知器や火炎検出器等がある。火災報知器は、監視空間内での火炎や煙の有無は検出するが、どこに火炎が存在するかまでは特定しない。また、火炎検出器としては、特許文献1に記載される可視カメラを利用したもの、非特許文献1に記載されるアクティブ赤外線カメラを利用したもの等が知られている。
特開2015−108917号公報
Steven Verstockt et al.,"A multi‐model video analysis approach for car park fire detection",Fire safety Journal,April 2013,Volume 57,Pages 44‐57
特許文献1には、監視カメラにより撮像された画像に対して画像処理を施すことにより炎の発生を検出する炎検出装置、及びこの装置を用いた炎検出候補領域を特定する方法が提案されている。しかしながら、特許文献1に記載されるような可視カメラを利用した火炎検出器では、火炎の照射による明るさで監視カメラの受光部が飽和してしまうため、火炎本体と火炎に照らされた箇所との区別ができない場合がある。
また、非特許文献1に記載されるような赤外線を利用した火炎検出器では、屋内の壁や什器が火炎により熱せられると、サーモグラフィで火炎本体とこれら壁や什器との区別ができないばかりではなく、火災発生現場が煙に包まれている場合には、壁面や火炎からの赤外線が煙や煤に衝突することにより散乱や吸収が起こったり、燃焼ガス中に含まれる高温に熱せられた煙や煤等の固体微粒子が赤外線を放射したりすることにより、火炎本体を観測することすらできなくなってしまうという問題がある。このような、火災発生現場が煙に包まれている場合に火炎の有無を正確に検出することができないという課題は、赤外線などの電磁波を利用した火炎検出器に共通するものである。
本発明は上述のような事情に基づいてなされたものであり、火災発生現場で、火炎が煙に包まれ、可視光や赤外線などの電磁波ではその有無を正確に検出することができない場合でも、音波を利用して簡易に、音波の発信方向に火炎が存在するか否かを検出することのできる火炎検出センサ及びこれを用いた火炎検出方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第一に本発明は、所定の周波数の音波を発信する発信機構と、前記発信機構の発信した音波の反射波を受信する受信機構と、前記反射波における前記所定の周波数の音波の強度又は音圧に基づき、前記発信機構による音波の発信方向に火炎が存在するか否かを判断する判断機構とを備える火炎検出センサを提供する(発明1)。
音波は赤外線などの電磁波と比較して周波数が極めて小さいため、煙中であっても散乱や吸収といった減衰が起こりにくい一方で、火炎には吸収減衰されるため、音波の発信方向に火炎が存在する場合には、発信した音波の反射波が受信されない。かかる発明(発明1)によれば、煙中であっても、簡易に音波の発信方向における火炎の有無を検出することができる。また、反射波における発信した周波数の音波の強度又は音圧に基づき、音波の発信方向における火炎の有無を判断するので、発信した音波とは周波数の異なる火炎自体又は構造物の破損や崩壊に起因するノイズ音波の影響による誤検出を低減させることができ、火炎検出の精度を向上させることができる。
上記発明(発明1)においては、前記発信機構が、前記所定の周波数の音波を指向性を持たせて発信することが好ましい(発明2)。
かかる発明(発明2)によれば、指向性を持たせることにより音波の直進性が高まるため、検知したい方向へ選択的に音波を発信することができるので、誤検出をさらに低減させることができる。
上記発明(発明1,2)においては、前記受信機構が、前記発信機構による音波の発信方向に向かって指向性を有することが好ましい(発明3)。
かかる発明(発明3)によれば、発信機構が発信した周波数の音波の反射波を受信機構が受信しやすくなるため、誤検出をさらに低減させることができる。
上記発明(発明1−3)においては、前記所定の周波数を変更することにより前記発信機構が発信する音波の指向性を調整する指向性調整機構をさらに備えることが好ましい(発明4)。
音波は、周波数が高いほど指向性が高まり直進性が増す一方で、周波数が高いほど減衰が大きく伝搬距離が短くなる傾向がある。かかる発明(発明4)によれば、監視空間のサイズ等に応じて発信機構の発信エリアを変更することができるので、火災発生現場がどのようなサイズであっても、その空間内に存在する火炎の有無を効率的に検出することができる。
上記発明(発明1−4)においては、前記所定の周波数が1KHz以上であることが好ましい(発明5)。
火炎自体が発する周波数は100Hz以下に集中しており、高くても500Hz程度であることが知られている。かかる発明(発明5)によれば、火炎自体の周波数と重ならない周波数を選択することにより、火炎自体に起因するノイズ音波の影響による誤検出を低減させることができるとともに、音波の減衰を抑えつつも指向性を高めることができるので、火炎検出の精度をより向上させることができる。
第二に本発明は、所定の周波数の音波を発信する発信工程と、前記発信工程で発信した音波の反射波を受信する受信工程と、前記反射波における前記所定の周波数の音波の強度又は音圧に基づき、前記発信工程で発信した音波の発信方向に火炎が存在するか否かを判断する判断工程とを備える火炎検出方法を提供する(発明6)。
音波は赤外線などの電磁波と比較して周波数が極めて小さいため、煙中であっても散乱や吸収といった減衰が起こりにくい一方で、火炎には吸収減衰されるため、音波の発信方向に火炎が存在する場合には、発信した音波の反射波が受信されない。かかる発明(発明6)によれば、煙中であっても、簡易に音波の発信方向における火炎の有無を検出することができる。また、反射波における発信した周波数の音波の強度又は音圧に基づき、音波の発信方向における火炎の有無を判断するので、発信した音波とは周波数の異なる火炎自体又は構造物の破損や崩壊に起因するノイズ音波の影響による誤検出を低減させることができ、火炎検出の精度を向上させることができる。
上記発明(発明6)においては、前記発信工程を行う発信機構が、前記所定の周波数の音波を指向性を持たせて発信することが好ましい(発明7)。
かかる発明(発明7)によれば、指向性を持たせることにより音波の直進性が高まるため、発信機構は検知したい方向へ選択的に音波を発信することができるので、誤検出をさらに低減させることができる。
上記発明(発明6,7)においては、前記受信工程を行う受信機構が、前記発信した音波の発信方向に向かって指向性を有することが好ましい(発明8)。
かかる発明(発明8)によれば、発信機構が発信した周波数の音波の反射波を受信機構が受信しやすくなるため、誤検出をさらに低減させることができる。
上記発明(発明6−8)においては、前記所定の周波数を変更することにより前記発信工程で発信する音波の指向性を調整する指向性調整工程をさらに備えることが好ましい(発明9)。
音波は、周波数が高いほど指向性が高まり直進性が増す一方で、周波数が高いほど減衰が大きく伝搬距離が短くなる傾向がある。かかる発明(発明9)によれば、監視空間のサイズ等に応じて発信エリアを変更することができるので、火災発生現場がどのようなサイズであっても、その空間内に存在する火炎の有無を効率的に検出することができる。
上記発明(発明6−9)においては、前記所定の周波数が1KHz以上であることが好ましい(発明10)。
火炎自体が発する周波数は100Hz以下に集中しており、高くても500Hz程度であることが知られている。かかる発明(発明10)によれば、火炎自体の周波数と重ならない周波数を選択することにより、火炎自体に起因するノイズ音波の影響による誤検出を低減させることができるとともに、音波の減衰を抑えつつも指向性を高めることができるので、火炎検出の精度をより向上させることができる。
本発明の火炎検出センサ及び火炎検出方法によれば、火災発生現場で、火炎が煙に包まれ、可視光や赤外線などの電磁波ではその有無を正確に検出することができない場合でも、音波を利用して簡易に、音波の発信方向に火炎が存在するか否かを検出することができる。
本発明の一実施形態に係る火炎検出センサの構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る火炎検出センサを用いた火炎検出方法のフローチャートである。
以下、本発明の火炎検出センサ及び火炎検出方法の実施の形態について、適宜図面を参照して説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであって、何ら本発明を限定するものではない。
[火炎検出センサ]
図1は、本発明の一実施形態に係る火炎検出センサの構成を示す模式図である。図1に示す火炎検出センサ1は、発信機構2、受信機構3、判断機構4、指向性調整機構5、表示機構6を主に備える。
発信機構2は、所定の周波数の音波を、指向性を持たせて所定の時間、発信するものである。このような構成の発信機構2を用いることで、検知したい方向へ選択的に音波を発信することができるので、誤検出を低減させることができ、火炎検出の精度を向上させることができる。
発信機構2が発信する音波の周波数は、1KHz以上である。火炎自体が発する周波数は100Hz以下に集中しており、高くても500Hz程度であるとされている。従って、発信機構2が発信する音波の周波数を1KHz以上に設定することで、火炎自体に起因するノイズ音波の影響による誤検出を低減させることができるとともに、音波の減衰を抑えつつも指向性を高めることができるので、火炎検出の精度をより向上させることができる。
受信機構3は、発信機構2が発信した音波の反射波を受信するものである。受信機構3は、発信機構2による音波の発信方向に向かって指向性を有するように設けられる。このような構成の受信機構3を用いることで、発信機構2が発信した周波数の音波の反射波を受信機構3が受信しやすくなるため、誤検出をさらに低減させることができる。なお、受信機構3は、発信機構2による音波の発信方向に向かって指向性を有するように自動制御されていてもよい。
発信機構2及び受信機構3は、上下左右に回転自在な支持台71及び72(図示しない)上にそれぞれ設けられ、支持台71は発信機構2による音波の発信方向(方位及び角度)を制御する方向制御機構81(図示しない)を有しており、支持台72は受信機構3による反射波の受信方向(方位及び角度)を制御する方向制御機構82(図示しない)を有している。このように、発信機構2及び受信機構3が、上下左右に回転自在な支持台71及び72上にそれぞれ設けられることにより、火炎検出センサ1そのものの向きを変えなくとも、発信機構2による音波の発信方向及び受信機構3による音波の受信方向を変更することが可能になるので、火炎検出センサ1の操作性が向上し、使用者の行動が制限されるような場所でも、効率的に火炎検出を行うことができる。
方向制御機構81及び82は、走査モードへの切替手段を含んでいる。方向制御機構81及び82を走査モードへ切り替えることにより、発信機構2による音波の発信と受信機構3による反射波の受信とを、走査方向(方位及び角度)ごとに行うことができるので、一回の操作で連続的な検知を行うことができ、火炎の検出効率が向上する。
判断機構4は、受信機構3が受信した反射波における発信機構2が発信した周波数の音波のデータに基づき、発信機構2による音波の発信方向に火炎が存在するか否かを判断するものである。音波は赤外線などの電磁波と比較して周波数が極めて小さいため、煙中であっても散乱や吸収といった減衰が起こりにくい一方で、火炎には吸収減衰されるため音波の発信方向に火炎が存在する場合には、発信した音波の反射波が受信されない。判断機構4は、上述の原理に基づき、発信機構2による音波の発信方向に火炎が存在するか否かを判断する。このような構成の判断機構4を用いることで、発信した音波とは周波数の異なる火炎自体又は構造物の破損や崩壊に起因するノイズ音波の影響による誤検出を低減させることができ、火炎検出の精度を向上させることができる。
具体的には、判断機構4は、発信機構2の発信した音波に対する反射波における発信機構2の発信した周波数の音波の音圧を算出し、算出した音圧が所定の閾値以下である場合に、発信機構2による音波の発信方向に火炎が存在すると判断する。
音波は火炎に吸収減衰されるため、上述の通り、音波の発信方向に火炎が存在する場合には、発信した音波の反射波がほとんど受信されない。しかし、音波の発信方向に存在する火炎のサイズが小さい場合や、発信した音波の音圧が大きい場合には、発信した音波が火炎を突き抜けたり、火炎の脇を通り抜けたりすることにより、音波の発信方向に火炎が存在するにもかかわらず、弱い反射波が受信されてしまうことがある。また、例えば、監視空間に開放されたドアのような開放部があり、開放部の向こう側に広い空間が存在している場合に、この開放部の方向に音波を発信すると、指定の受信時刻までに発信した音波の反射波が返ってこなかったり、音波の減衰増加により反射波がほとんど受信されなかったりすることにより、火炎の存在を誤検出する可能性がある。
上述のような場合を考慮すると、判断機構4は、発信機構2が同時又は順次に多方向に発信した複数の音波に対応する多方向からの複数の反射波それぞれにおける、発信機構2の発信した周波数の音波の音圧を算出し、算出した複数の音圧に差が生じている場合に、算出した複数の音圧のうち相対的に音圧が小さい反射波に対応する発信機構2による音波の発信方向に火炎が存在すると判断するものであってもよい。
より具体的に言い換えると、上記判断機構4は、発信機構2が同時又は順次に多方向に発信した複数の音波の各発信時刻と、上記複数の音波に対応する多方向からの複数の反射波の各受信時刻との間隔とがほぼ同じであるにも関わらず、上記複数の反射波の音圧に差が生じている場合に、他の反射波に比べて音圧が相対的に小さい反射波の受信方向に火炎が存在すると判断するものである。
例えば、発信機構2が、火炎検出センサ1を基準として0°及び±5°の三方向に同時に音波を発信し、0°方向からは弱い反射波が、±5°方向からは強い反射波が受信機構3により受信されたとする。このとき、0°方向における音波の発信時刻と受信時刻の間隔と、±5°方向における音波の発信時刻と受信時刻の間隔とは、ほぼ等しい場合と差が大きい場合とが起こり得る。
0°方向における音波の発信時刻と受信時刻の間隔と、±5°方向における音波の発信時刻と受信時刻の間隔とがほぼ等しい場合、発信機構2が三方向に発信した音波は、ほぼ等しい距離を往復したこと、つまり、反射面までの距離がほぼ等しいことが分かる。三方向に発信した音波が同じ壁に反射して戻ってきた場合等がこれに当てはまる。この場合、三方向のいずれにも火炎が存在しないのであれば、各反射波の音圧はほぼ同じになるはずである。しかし、0°方向の反射波が他の反射波と比べて相対的に弱いことから、0°方向に火炎が存在すると判断することができる。
一方、0°方向における音波の発信時刻と受信時刻の間隔と、±5°方向における音波の発信時刻と受信時刻の間隔との差が大きい場合、発信機構2が三方向に発信した音波は、異なる距離を往復したこと、つまり、0°方向における音波の反射面までの距離と±5°方向における音波の反射面までの距離は異なることが分かる。この場合、例えば、0°方向における音波の発信時刻と受信時刻の間隔が、±5°方向における音波の発信時刻と受信時刻の間隔よりも大きいのであれば、0°方向に開放されたドアのような開放部が存在し、火炎が存在しているのではないと推測することができる。
また、上述の走査モードや、またはアレイアンテナ技術を用いた受信機構3により、発信機構2による音波の発信と受信機構3による反射波の受信とを上下左右の走査方向に行うことで深度画像を構築してもよい。この深度画像に基づき、例えば、反射波が全く返ってこない方向が、人工物的な形(例えば、開放されたドアの形)をしていれば、反射波が全く返ってこない理由を距離によるものだと判断することができ、また、人工物的な形をしていなければ、反射波が全く返ってこない理由を火炎によるものだと判断することが可能である。
同時又は順次に多方向に発信した音圧の減衰量に基づき火炎の有無を判断する判断機構4によると、多方向に同時又は順次に発信した複数の音波の各発信時刻と、上記複数の音波に対応する多方向からの複数の反射波の各受信時刻との間隔を利用して、上記複数の音波の発信方向のうちのどの方向に火炎が存在するかを判断するので、よりロバスト性の高い火炎検出が可能となる。
なお、受信機構3が受信した反射波から、発信機構2が発信した周波数の音波だけを抽出する手段は特に限定されないが、例えば、フーリエ変換によるスペクトル分解やバンドパスフィルタ等が適用できる。
指向性調整機構5は、周波数を変更することにより発信機構2が発信する音波の指向性を調整するものである。音波は、周波数が高いほど指向性が高まり直進性が増す一方で、周波数が高いほど減衰が大きく伝搬距離が短くなる。このような構成の指向性調整機構5を用いることで、監視空間のサイズ等に応じて発信機構2の発信エリアを変更することができるので、火災発生現場がどのようなサイズであっても、その空間内に存在する火炎の有無を検出することができる。
表示機構6は、判断機構4の判断結果に基づき、発信機構2による音波の発信方向に火炎が存在するか否かを表示するものである。表示機構6の表示手段は、発信機構2による音波の発信方向における火炎の有無を表示できるものであれば特に制限されないが、例えば、パイロットランプや液晶モニタ等、使用者が目視することにより確認できるものが適用できる。表示機構6を用いることで、目視により簡単に発信機構2による音波の発信方向における火炎の有無を確認することができる。
なお、火炎検出センサ1は、上述のような発信機構2、受信機構3、判断機構4及び表示機構6を、それぞれ複数備えていてもよい。発信機構2、受信機構3、判断機構4及び表示機構6をそれぞれ複数備えることにより、火炎検出の精度をさらに向上させることができる。例えば、複数の発信機構2から同一方向に音波を発信した場合は、発信方向に対する音波の強度が大きくなるため、誤検出を低減させることができる。また、複数の発信機構2から異なる方向に音波を発信した場合は、一回の操作で複数の方向に対する検知が可能となるため、火炎の検出効率が向上する。
また、火炎検出センサ1は、発信機構2が発信した音波を反射させるための反射板を備えていてもよい。反射板の形状は、発信機構2が発信した音波をほぼ一定に反射するように設けられたものであれば特に限定されないが、例えば、所定の長さを有する支持棒を介して火炎検出センサ1に連結されたもの等が適用できる。火炎が存在すると予想される方向の煙中に反射板を差し入れ、反射板の方向に発信機構2から音波の発信することにより、より精度の高い火炎検出が可能となる。また、反射板までの距離が既知であれば、使用者から火炎までの距離についても測定が可能となる。
[火炎検出方法]
次に、上述したような本実施形態の火炎検出センサ1を用いた火炎検出方法について、図2を参照しつつ説明する。
まず、指向性調整機構5によって、周波数を変更することにより発信機構2が発信する音波の指向性をあらかじめ調整する(指向性調整工程)。なお、指向性調整工程で設定する発信機構2が発信する音波の周波数は、1KHz以上である。
続いて、方向制御機構81及び82によって、発信機構2による音波の発信方向及び受信機構3による音波の受信方向が同一方向になるよう制御する(方向制御工程)。発信機構2による音波の発信方向及び受信機構3による音波の受信方向が同一の方向であることにより、発信機構2が発信した周波数の音波の反射波を受信機構3が受信しやすくなるため、火炎検出の精度が向上する。なお、本実施形態においては、指向性調整工程の後に方向制御工程を行っているが、指向性調整工程と方向制御工程とは、どちらを先に行っても構わない。
発信機構2が発信する音波の周波数及び発信方向を設定した後、トリガ信号送信機構(図示しない)により、発信機構2に対して、音波の発信を許可するトリガ信号が送信される(トリガ信号送信工程)。トリガ信号の送信方法は、特に制限されないが、例えば、使用者がボタンを押したり引き金を引いたりすることによってトリガ信号が送信されるイベントドリブン方式や、一定時間ごとにトリガ信号が送信されるタイムドリブン方式等が適用できる。
トリガ信号を受信した発信機構2は、指向性調整工程で設定された周波数の音波を、方向制御工程で設定された方向に、所定の時間、発信する(発信工程)。
発信機構2が発信した音波の反射波は、受信機構3によって受信される(受信工程)。なお、受信機構3は、火炎自体に起因するノイズ音波等の影響により、発信機構2が発信した周波数の音波以外の反射波を受信する場合があるが、発信機構2による音波の発信方向に向かって指向性を有するように設けられていることにより、発信機構2が発信した周波数の音波の反射波をより受信しやすくなるため、誤検出を低減させることができる。受信機構3が受信した反射波のデータは、各時刻で判断機構4に送信される。
判断機構4によって、受信機構3が受信した反射波における発信機構2が発信した所定の周波数の音波のデータに基づき、発信機構2による音波の発信方向に火炎が存在するか否かが判断される(判断工程)。
具体的には、判断工程は、発信機構2が発信した音波に対する反射波における発信機構2の発信した周波数の音波の音圧を算出し、算出した音圧が所定の閾値以下である場合に、発信機構2による音波の発信方向に火炎が存在すると判断するものである。また、判断工程は、発信機構2が同時又は順次に多方向に発信した複数の音波に対応する多方向からの複数の反射波それぞれにおける、発信機構2の発信した周波数の音波の音圧を算出し、算出した複数の音圧に差が生じている場合に、算出した複数の音圧のうち相対的に音圧が小さい反射波に対応する発信機構2による音波の発信方向に火炎が存在すると判断するものであってもよい。判断機構4による判断結果は、表示機構6に出力される。
表示機構6によって、判断機構4の判断結果に基づき、発信機構2による音波の発信方向に火炎が存在するか否かが液晶モニタ上に表示される(表示工程)。表示工程により、どの方向に火炎が存在するかが目視により確認できる。
なお、火炎検出センサ1が、上述のような発信機構2、受信機構3、判断機構4及び表示機構6を複数備えている場合には、上述の発信工程及び受信工程が、発信機構2及び受信機構3それぞれにおいて行われることになる。
以上、本発明について図面を参照にして説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更実施が可能である。例えば、発信機構2が無指向に音波を発信した場合でも、アレイアンテナ技術を用いることによって受信機構3は無指向に音波を受信することが可能となり、この受信した音波の位相差に基づき発信機構2が発信した音波の発信方向を計算することができるため、方向制御機構81及び82の走査モードを用いることなく全方向に対する走査を行うことが可能となる。
以上説明したように、本発明の火炎検出センサ及び火炎検出方法によれば、火災発生現場で、火炎が煙に包まれ、可視光や赤外線などの電磁波ではその有無を検出することができない場合でも、反射波における発信した周波数の音波の強度又は音圧に基づき、簡易に音波の発信方向における火炎の有無を検出することができる。また、反射波における発信した周波数の音波の強度又は音圧に基づき、音波の発信方向における火炎の有無を判断するので、発信した音波とは周波数の異なる火炎自体又は構造物の破損や崩壊に起因するノイズ音波の影響による誤検出を低減させることができ、火炎検出の精度を向上させることができる。
本発明は、消防活動を行う消防士の携帯用火炎検出センサや消防ロボットへ搭載する火炎検出センサ、及びこれらを用いた火炎検出方法として有用である。
1…火炎検出センサ
2…発信機構
3…受信機構
4…判断機構
5…指向性調整機構
6…表示機構

Claims (10)

  1. 所定の周波数の音波を発信する発信機構と、
    前記発信機構の発信した音波の反射波を受信する受信機構と、
    前記反射波における前記所定の周波数の音波の強度又は音圧に基づき、前記発信機構による音波の発信方向に火炎が存在するか否かを判断する判断機構と
    を備え
    前記判断機構は、前記発信機構が同時又は順次に多方向に発信した複数の音波に対応する多方向からの複数の反射波それぞれにおける、前記発信機構の発信した周波数の音波の音圧を算出し、算出した複数の音圧に差が生じている場合に、算出した複数の音圧のうち相対的に音圧が小さい反射波に対応する前記発信機構による音波の発信方向に火炎が存在すると判断するものである火炎検出センサ。
  2. 前記発信機構が、前記所定の周波数の音波を指向性を持たせて発信する請求項1に記載の火炎検出センサ。
  3. 前記受信機構が、前記発信機構による音波の発信方向に向かって指向性を有する請求項1又は請求項2に記載の火炎検出センサ。
  4. 前記所定の周波数を変更することにより前記発信機構が発信する音波の指向性を調整する指向性調整機構をさらに備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の火炎検出センサ。
  5. 前記所定の周波数が1KHz以上である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の火炎検出センサ。
  6. 所定の周波数の音波を発信する発信工程と、
    前記発信工程で発信した音波の反射波を受信する受信工程と、
    前記反射波における前記所定の周波数の音波の強度又は音圧に基づき、前記発信工程で発信した音波の発信方向に火炎が存在するか否かを判断する判断工程と
    を備え
    前記判断工程は、前記発信工程で同時又は順次に多方向に発信した複数の音波に対応する多方向からの複数の反射波それぞれにおける、前記発信工程で発信した周波数の音波の音圧を算出し、算出した複数の音圧に差が生じている場合に、算出した複数の音圧のうち相対的に音圧が小さい反射波に対応する前記発信工程で発信した音波の発信方向に火炎が存在すると判断する工程を有する火炎検出方法。
  7. 前記発信工程を行う発信機構が、前記所定の周波数の音波を指向性を持たせて発信する請求項6に記載の火炎検出方法。
  8. 前記受信工程を行う受信機構が、前記発信した音波の発信方向に向かって指向性を有する請求項6又は請求項7に記載の火炎検出方法。
  9. 前記所定の周波数を変更することにより前記発信工程で発信する音波の指向性を調整する指向性調整工程をさらに備える請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の火炎検出方法。
  10. 前記所定の周波数が1KHz以上である請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の火炎検出方法。
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