JP6694586B2 - 傾斜フレーム傾動装置及びそれを備えた車両運搬車 - Google Patents
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Description
荷台をシャシフレームに対し傾動させる技術として、図1と図2とで示した傾斜フレーム傾動装置1が知られている(特許文献1)
図1は、特許文献1に記載された傾斜フレーム傾動装置1の構成部品を分かりやすく説明するために、上下に分解して表示した図である。図2は、図1の傾斜フレーム傾動装置1の構成部品が組み立てられた状態を表示した図である。
この伸縮シリンダ10とローラ14とガイドレール5とから構成される傾斜フレーム傾動装置1は、その傾動動作がスムーズなことが特徴である。
シャシフレーム3のガイドレール5の突出部15が突出する部分は、トラック16のエンジンやトランスミッションとそれらの補機類が配置されており、その補機類と突出部15が干渉する恐れがあった。そのため、トラック16のシャシフレーム3に車両運搬車を架装検討するにあたり、干渉回避のための面倒な架装位置の調整が必要となる場合があった。そして、最悪の場合はその車種のトラックへの車両運搬車の架装が不可能となることも考えられた。
そこで、本発明は、トラック16の補機類と干渉する恐れのない、傾斜フレーム傾動装置及びそれを備えた車両運搬車を提供することを目的とする。
さらには、本発明の傾斜フレーム傾動装置は、前記ガイド部材全体が前記サブフレームの下面より上方に位置するよう取り付けられことを特徴とする。
さらには、本発明の車両運搬車は、上記の傾斜フレーム傾動装置を備えたことを特徴とする。
すなわち、ローラサポートがガイド部材の前端部に位置するときに格納姿勢となるようにすれば、ガイド部材の最下端となる前端部を従来よりも上方に位置した形状とすることができる。それにより、ガイド部材をサブフレームに取り付けたときに、サブフレーム下面からガイド部材が下方に突出しないようにできる。
本発明の傾斜フレーム傾動装置を備えた車両運搬車は、スムーズな動作を特徴とする、伸縮シリンダとローラとガイド部材から構成される傾斜フレーム傾動装置を使用することができると共に、架装時にシャシフレーム内にガイド部材が突出しないので架装検討が容易になり、どの車種のトラックにも架装することが可能となる。
図3に示した24は、シャシフレーム23に取り付けられるサブフレームである。25は、対向する左右のガイド部を有しガイド方向が前後方向となるようにサブフレーム24に取り付けられるガイド部材である。図3に示したガイド部材25は図1に示した従来のガイドレール5とはその前端部46の形状が異なっている。そのため、サブフレーム24にガイド部材25が取り付けられた状態で、サブフレーム24の下面からガイド部材25が下方に突出する部分が無くなっている。
45は、伸縮シリンダ30のシリンダチューブ33に取り付けられたシリンダ側サポートである。52、52は、シリンダ側サポート45に回転自在に支持されたローラである。ローラ52、52はシリンダ側サポート45の左右に配置されている。ローラ52、52は傾斜フレーム26の内側のコ字状断面(図示しない)に組み込まれることで、伸縮シリンダ30のシリンダチューブ33(シリンダ側サポート45)を傾斜フレーム26の内側に沿って移動可能に支持する。
39は、傾斜フレーム26の下面40に取り付けられたカムであって、カム39は、下方に向いた傾斜面37と傾斜面37に続く平面38とからなるガイド面を有している。
57は、張出側連動チェーンであって、その一端は荷台前部54に連結されており、その他端は傾斜フレーム中央部55に連結されている。58は、伸縮シリンダ30のシリンダチューブ33の後端部に回転自在に設置されたスプロケットである。スプロケット58に張出側連動チェーン57が掛け回される。
なお、図3では、格納側連動チェーン53と張出側連動チェーン57を実際の長さよりも長く表現することで、傾斜フレーム26、スプロケット56、58、荷台21との取り付け関係を分かり易く説明している。
サブフレーム24にガイド部材25が取り付けられている。サブフレーム24に対しガイドレール25は左右に一対配置されるが、図4では説明の都合から右側のみ図示している。
ガイド部材25は断面がコ字形状をしたガイド部43を有しており、そのコ字形状が伸縮シリンダ30の全ストロークに渡って連なる形状となっている。側面から見たその全体形状は、緩やかな左右の傾斜部41と中央の平坦部42とから構成されている。
本実施の形態では、断面コ字形状のガイド部43の例を説明したが、ガイド部43の形状はこの形状にかかわらず、傾斜フレーム傾動装置20のローラ34をガイドできるものであればどのようなものでもよい。
ローラサポート35は、伸縮シリンダ30のシリンダチューブ33に取り付けられたシリンダ側サポート45にピン36により回転自在に連結されている。ローラサポート35の可動側の左右端部にはローラ34、34が回転自在に支持されている。ローラ34は、ガイド部材25のコ字状ガイド部43によりガイドされている。図4に示したローラサポート35は、伸縮シリンダ30に対しほぼ直交する張出姿勢となっている。
39、39は、傾斜フレーム26の長尺部材の両側の下面40に取り付けられた一対のカムであって、カム39、39は、下方に向いた傾斜面37と傾斜面37に続く平面38とからなるガイド面を有している。図4に示すように、張出ローラ50、50は、カム39、39のガイド面を転動するようになっている。
図5(a)は、格納姿勢のローラサポート35を示している。破線で示したシリンダ側サポート45(伸縮シリンダ30のシリンダチューブ33と一体に構成)は、ローラ52、52によって傾斜フレーム26の内側に沿って前後にスライド可能に支持されている。
ローラサポート35は、シリンダ側サポート45に対しピン36によって回転自在に連結されている。(a)図では、ローラ34(ガイド部材25にガイドされる)は、傾斜レール26の前端側を向いた、シリンダチューブに沿う格納姿勢にある。なお、図5ではローラ34をガイドするガイド部材25は、ローラサポート35の張出とは関係ないので、その図示を省略している。
(b)図では、伸縮シリンダ30がわずかに伸長され、シリンダ側サポート45(シリンダチューブ33と一体)も後方に移動している。シリンダ側サポート45とピン36で連結されたローラサポート35も後方へ移動する。このとき、張出ローラ50はカム39のガイド面を構成する傾斜面37を転動しながら後方且つ下方へ移動する。この下方移動によりローラサポート35はピン36を中心に反時計周り(図5で見る方向)に回転する。ローラ34もローラサポート35一緒に回転する。
このように、伸縮シリンダ30の伸長動によりローラサポート35の張出ローラ50が傾斜フレーム26下面に取り付けられたカム39のガイド面を転動することで、ローラサポート35が格納姿勢から張出姿勢に変位されるようにしたので、特別の張出動力源を用いなくても伸縮シリンダ30(従来から配置)の動力を用いて格納姿勢から張出姿勢へローラサポート35(ローラ34)を変位させることができる。
図7は、図6の走行姿勢から伸縮シリンダ30を少し伸長して傾斜フレーム26をやや傾動した姿勢を示している。
この時、ローラサポート35は伸縮シリンダ30に対しほぼ直交する張出姿勢に変位されている。これからさらに伸縮シリンダ30を伸長することにより、さらに傾斜フレーム傾動装置20により荷台を傾動させると共に、倍速装置により荷台22を傾斜フレーム26に対し後方にスライドさせ車両積み下ろし姿勢にすることで、車両60を積み下ろしすることができる。その詳細な動作は、特許文献1に記載された通りであるのでその説明を省略する。
すなわち、ローラサポート35がガイド部材25の前端部46に位置するときに格納姿勢となるようにすれば、ガイド部材25の最下端となる前端部46を従来よりも上方に位置した形状とすることができる。それにより、ガイド部材25をサブフレーム24に取り付けたときに、サブフレーム24下面からガイド部材25が下方に突出しないようにできる。
本発明の傾斜フレーム傾動装置20を備えた車両運搬車21は、スムーズな動作を特徴とする、伸縮シリンダ30とローラ34とガイド部材25から構成される傾斜フレーム傾動装置20を使用することができると共に、架装時にシャシフレーム23内にガイド部材25が突出しないので架装検討が容易になり、どの車種のトラックにも架装することが可能となる。
21:車両運搬車
23:シャシフレーム
24:サブフレーム
25:ガイド部材
26:傾斜フレーム
30:伸縮シリンダ
34:ローラ
35:ローラサポート
39:カム
43:ガイド部
50:張出ローラ
Claims (4)
- シャシフレームに取り付けられるサブフレームと、
対向する左右のガイド部を有し、ガイド方向が前後方向となるように前記サブフレームに取り付けられるガイド部材と、
前記サブフレームの後端部においてピン連結され、前記サブフレームに対しその前後端が上下に傾動自在な傾斜フレームと、
該傾斜フレーム前端部にそのシリンダロッドを連結され、そのシリンダチューブを前記傾斜フレームに沿って移動可能に支持された伸縮シリンダと、
該伸縮シリンダのシリンダチューブに取り付けられ、前記ガイド部材のガイド部にガイドされる左右のローラと、を備え、
前記伸縮シリンダの伸長動により前記ローラが後方に向け移動することで、前記サブフレームに対し前記傾斜フレームを傾動させる、傾斜フレーム傾動装置において、
前記ローラを回転自在に支持するローラサポートを備え、
当該ローラサポートは、前記伸縮シリンダのシリンダチューブに対し回転自在にピン連結され、前記伸縮シリンダの伸縮動により、前記ローラサポートがシリンダチューブに沿う格納姿勢と、前記ローラサポートがシリンダチューブに対しほぼ直交する張出姿勢と、に変位されることを特徴とする傾斜フレーム傾動装置。 - 下方に向いた傾斜面と傾斜面に続く平面とからなるガイド面を有し、前記傾斜フレームの下面に取り付けられるカムと、
前記ローラサポートに回転自在にピン連結される張出ローラと、を備え、
前記伸縮シリンダの伸長動により前記張出ローラが前記カムのガイド面を転動することで、前記ローラサポートが格納姿勢から張出姿勢に変位されることを特徴とする、
請求項1に記載の傾斜フレーム傾動装置。 - 前記ガイド部材全体が前記サブフレームの下面より上方に位置するよう取り付けられことを特徴とする、請求項1又は2に記載の傾斜フレーム傾動装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の傾斜フレーム傾動装置を備えた車両運搬車。
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JP2016073312A JP6694586B2 (ja) | 2016-03-31 | 2016-03-31 | 傾斜フレーム傾動装置及びそれを備えた車両運搬車 |
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