以下、本発明の実施例1に係る雄コネクタ100aについて図1A〜図2Cを参照しつつ説明する。雄コネクタ100aは、雄ボディ110aと、雄通信アンテナ121aと、雄通信アンテナ122aと、通信回路131aと、通信回路132aと、二つの雄受電アンテナ140aと、二つの受電回路150aと、制御部160aと、雄第1基板171aと、二つの雄第2基板172aと、雄第3基板173aと、図示しないケーブルとを有している。以下、雄コネクタ100aの各構成要素について詳しく説明する。なお、図1A及び図1Bに示すY−Y’方向は、雄コネクタ100aの長手方向及び雄コネクタ100aの挿脱方向に相当する。図1A及び図1Bに示すZ−Z’方向は、雄コネクタ100aの高さ方向に相当する。図1Aに示すX−X’方向は、雄コネクタ100aの短手方向に相当する。
雄ボディ110aは、図1A及び図1Bに示すように、絶縁樹脂製の多面体(本実施例
1では、六面体(直方体))である。雄ボディ110aは透光性を有していない(不透明である)。雄ボディ110aは複数の外面111a(前側(Y方向側)の外面111a、上側(Z方向側)の外面111a、下側(Z’方向側)の外面111a、X方向側の外面111a及びX’方向側の外面111a)を有している。外面111aが特許請求の範囲の雄ボディの互いに重複しない外面エリアに相当する。
雄第1基板171aは、図1A〜図2Aに示すように、リジットなプリント基板、フレキシブルプリント基板又はPET基板等である。雄第1基板171a上には、雄通信アンテナ121a、122aが設けられ且つ通信回路131a、132aが実装されている。雄第1基板171aは、雄通信アンテナ121a、122aが雄ボディ110aの内部の前側の外面111aの近傍(例えば、雄通信アンテナ121a、122aが外面111aから数mm〜数十mmの距離)に位置するように、雄ボディ110aの内部に埋め込まれている。換言すると、雄第1基板171aは雄ボディ110aの内部における雄通信アンテナ121a、122aよりも遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。雄通信アンテナ121a、122aは雄ボディ110aの内部における雄第1基板171aよりも前側の外面111aの近傍部分に埋め込まれている(覆われている)。雄第1基板171aは、前側の外面111aに対して略平行である。
雄通信アンテナ121aは信号を無線通信可能な送信用のアンテナである。雄通信アンテナ122aは信号を無線通信可能な受信用のアンテナである。雄通信アンテナ121a、122aは、例えば、UWB(Ultra Wide Band)、無線LAN又はBluetooth(登録商標)等の通信方式に適応した通信アンテナとすることが可能である。雄通信アンテナ121a、122aは、図1B〜図2Aに示すように、雄第1基板171a上に形成された導体である。すなわち、雄通信アンテナ121a、122aは、雄第1基板171aに電気的に接続されている。図1Bでは、説明の便宜上、雄通信アンテナ121a、122aの厚みを誇張して図示されている。なお、図1Aでは、雄通信アンテナ121a、122aは図示されていない。
通信回路131aは、図1B〜図2Aに示すように、雄通信アンテナ121aに信号を送信させるためのICであって、雄通信アンテナ121aに接続されている。通信回路132aは雄通信アンテナ122aに信号を受信させるための通信用ICであって、雄通信アンテナ122aに接続されている。通信回路131a、132aは、雄第1基板171aと共に雄ボディ110aの内部に埋め込まれている(覆われている)。通信回路131aは、制御部160aから受信したデータに基づいて送信信号を生成し、雄通信アンテナ121aに所定の通信方式に従った無線信号として無線送信させる構成となっている。通信回路132aは、雄通信アンテナ122aに受信された所定の通信方式に従った無線信号を復調等の処理をし、再現したデータを制御部160aに送信する構成となっている。所定の通信方式に従った無線信号としては、例えば、UWB(Ultra Wide Band)、無線LAN又はBluetooth(登録商標)等に従った無線信号がある。なお、図1Aでは、通信回路131a、132aは図示されていない。
雄第2基板172aは、図1A〜図1B及び図2Bに示すように、リジットなプリント基板、フレキシブルプリント基板又はPET基板等である。雄第2基板172aのうちの一方上には雄受電アンテナ140aのうちの一方が設けられており、雄第2基板172aのうちの他方上には雄受電アンテナ140aのうちの他方が設けられている。一方の雄第2基板172aは、一方の雄受電アンテナ140aが雄ボディ110a内の上側の外面111aの近傍に位置するように、雄ボディ110aの内部に埋め込まれている。換言すると、一方の雄第2基板172aは雄ボディ110aの内部における一方の雄受電アンテナ140aよりも上側の外面111aから遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。一方の雄受電アンテナ140aは雄ボディ110aの内部における一方の雄第2基板17
2aよりも上側の外面111aの近傍部分に埋め込まれている(覆われている)。一方の雄第2基板172aは、上側の外面111aに対して略平行であっても良いし、傾斜していても良いし、直角であっても良い。他方の雄第2基板172aは、他方の雄受電アンテナ140aが雄ボディ110a内の下側の外面111aの近傍に位置するように、雄ボディ110aの内部に埋め込まれている。換言すると、他方の雄第2基板172aは雄ボディ110aの内部における他方の雄受電アンテナ140aよりも下側の外面111aから遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。他方の雄受電アンテナ140aは雄ボディ110aの内部における他方の雄第2基板172aよりも下側の外面111aの近傍部分に埋め込まれている(覆われている)。他方の雄第2基板172aは、下側の外面111aに対して略平行であっても良いし、傾斜していても良いし、直角であっても良い。
雄受電アンテナ140aは、電磁誘導方式、電磁界共鳴方式、電界結合方式又は電波方式によって、無線で電力を受電可能な2次アンテナである。雄受電アンテナ140aは、図1A〜図1B及び図2Bに示すように、雄第2基板172a上に各々形成された導体である。すなわち、雄受電アンテナ140aは、雄第2基板172aに各々電気的に接続されている。図1Bでは、説明の便宜上、雄受電アンテナ140aの厚みを誇張して図示されている。なお、図1Aでは、雄受電アンテナ140aは図示されていない。
雄第3基板173aは、図1A〜図1B及び図2Cに示すように、リジットなプリント基板、フレキシブルプリント基板又はPET基板等である。雄第3基板173aは、雄ボディ110a内の雄第1基板171aの後側(Y’方向側)に位置するように、雄ボディ110aの内部に埋め込まれている(覆われている)。雄第3基板173aは、雄第1基板171aと図示しない第1接続部(例えば、ピン、リード線又はFPC等)によって接続されている。雄第3基板173aは、一対の雄第2基板172aと図示しない第2接続部(例えば、ピン、リード線又はFPC等)によって各々接続されている。
受電回路150aは雄受電アンテナ140aで受けたエネルギー(電磁波等)を電力に変換する受電ICである。受電回路150aは、雄第3基板173a上に実装され、雄第3基板173aと共に雄ボディ110aの内部に埋め込まれている(覆われている)。受電回路150aの一方は上記第2接続部を介して一方の雄第2基板172a上の一方の雄受電アンテナ140aに接続されている。雄第3基板173a上の受電回路150aの他方が他方の雄第2基板172a上の他方の雄受電アンテナ140aに上記第2接続部を介して接続されている。なお、図1Aでは、受電回路150aは図示省略されている。
一方の受電回路150a及び一方の雄受電アンテナ140aと、他方の受電回路150a及び他方の雄受電アンテナ140aとは、同じ負荷で電力を受電可能な構成であっても良いし、相違する負荷で電力を受電可能な構成であって良い。
制御部160aは、通信回路131a、132a及び受電回路150aを制御するためのマイコンである。制御部160aは、図2Cに示すように、雄第3基板173aに実装されている。制御部160aは受電回路150aに各々接続されている。制御部160aは上記第1接続部を介して通信回路131a、132aに各々接続されている。制御部160aは雄第3基板173aと共に雄ボディ110aの内部に埋め込まれている(覆われている)。なお、図1Aでは、制御部160は図示省略されている。
上記ケーブルは、通信線と、電力線とを有している。ケーブルの長さ方向の一端部から、複数の通信線及び電力線が突出している。突出した通信線は雄第3基板173aに接続されている。これにより、通信線が制御部160aに各々接続されている。突出した電力線は雄第3基板173aに接続されている。これにより、電力線が受電回路150aに各々接続されている。ケーブルの一端部(突出した通信線及び電力線を含む。)は、雄ボディ110aの内部に埋め込まれている。換言すると、ケーブルの一端部以外の部分が雄ボディ110aからY’方向に引き出されている。
以下、上述した雄コネクタ100aの製造方法について詳しく説明する。まず、雄第1基板171a、一対の雄第2基板172a及び雄第3基板173aを用意する。その後、雄第1基板171a上に雄通信アンテナ121a、122aを形成し、且つ通信回路131a、132aを実装する。これにより、通信回路131aが雄通信アンテナ121aに、通信回路132aが雄通信アンテナ122aに接続される。雄第2基板172a上に雄受電アンテナ140aを各々形成する。雄第3基板173aに、受電回路150a及び制御部160aを実装する。これにより、制御部160aが受電回路150aに各々接続される。
その後、上記第1、第2接続部を用意する。第1接続部により雄第3基板173aを雄第1基板171aに接続させる。これにより、雄第3基板173a上の制御部160aが雄第1基板171a上の通信回路131a、132aに各々接続される。第2接続部によって雄第3基板173aを一対の雄第2基板172aに各々接続させる。これにより、雄第3基板173a上の一対の受電回路150aが一対の雄第2基板172a上の雄受電アンテナ140aに各々接続される。その後、ケーブルを用意する。ケーブルの通信線及び電力線を雄第3基板173aに各々接続する。
その後、雄第1基板171a、一対の雄第2基板172a、雄第3基板173a、第1、第2接続部及びケーブルの一端部を図示しない金型のキャビティ内に入れる。このとき、雄第1基板171aが金型のキャビティの前側の内面に対して略平行となり且つ雄通信アンテナ121a、122aが当該内面の近傍に配置されるように、当該雄第1基板171aが金型のキャビティ内で位置固定される。雄第3基板173aが雄第1基板171aの後側に位置するように金型のキャビティ内で位置固定される。一方の雄受電アンテナ140aが金型のキャビティの上側の内面の近傍に位置するように、一方の雄第2基板172aが金型のキャビティ内で位置固定される。他方の雄受電アンテナ140aが金型のキャビティの下側の内面の近傍に位置するように、他方の雄第2基板172aが金型のキャビティ内で位置固定される。
その後、金型のキャビティ内に絶縁樹脂を射出し、充填させる。その後、絶縁樹脂を硬化させる。硬化した絶縁樹脂が雄ボディ110aとして成形される。このとき、雄第1基板171a、雄通信アンテナ121a、122a及び通信回路131a、132aが雄ボディ110aの内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、雄第1基板171aが雄ボディ110a内の前側の外面111aに対して略平行となる。雄通信アンテナ121a、122aが雄ボディ110aの内部の前側の外面111aの近傍に配置される。雄第3基板173a、受電回路150a及び制御部160aが雄ボディ110aの内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、雄第3基板173aが雄第1基板171aの後側に配置される。一方の雄第2基板172a及び一方の雄受電アンテナ140aが雄ボディ110aの内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、一方の雄受電アンテナ140aが雄ボディ110aの内部の上側の外面111aの近傍に配置される。他方の雄第2基板172a及び他方の雄受電アンテナ140aが雄ボディ110aの内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、他方の雄受電アンテナ140aが雄ボディ110aの内部の下側の外面111aの近傍に配置される。以上のとおり、雄コネクタ100aが製造される。
以下、本発明の実施例1に係る雌コネクタ100bについて図3A〜図4Cを参照しつつ説明する。雌コネクタ100bは雄コネクタ100aと接続可能である。雌コネクタ100bは、雌ボディ110bと、雌通信アンテナ121bと、雌通信アンテナ122bと
、通信回路131bと、通信回路132bと、二つの雌送電アンテナ140bと、二つの送電回路150bと、制御部160bと、雌第1基板171bと、二つの雌第2基板172bと、雌第3基板173bと、図示しない複数の第1外部接続部と、図示しない複数の第2外部接続部とを有している。以下、雌コネクタ100bの各構成要素について詳しく説明する。なお、図3A及び図3Bに示すY−Y’方向は、雌コネクタ100bの長手方向及び雄コネクタ100aの挿脱方向に相当する。図3A及び図3Bに示すZ−Z’方向は、雌コネクタ100bの高さ方向に相当する。図3Aに示すX−X’方向は、雌コネクタ100bの短手方向に相当する。
雌ボディ110bは、図3A及び図3Bに示すように、絶縁樹脂である。雌ボディ110bは透光性を有していない(不透明である)。雌ボディ110bには、接続孔111bが設けられている。接続孔111bは、雄コネクタ100aの外形に対応し且つY’方向に開口した多面体状(本実施例1では、六面体(直方体)状)の有底の孔である。接続孔111bに雄コネクタ100aがY−Y’方向に挿脱可能である。接続孔111bに雄コネクタ100aが嵌合することによって、当該雄コネクタ100aが接続孔111b内で位置固定されるようになっている。雌ボディ110bは、接続孔111bの複数の内面112b(奥側(Y方向側)の内面112b、上側(Z方向側)の内面112b、下側(Z’方向側)の内面112b、X方向側の内面112b及びX’方向側の内面112b)を有している。内面112bが特許請求の範囲の雌ボディの接続孔の互いに重複しない内面エリアに相当する。
雄コネクタ100aが雌コネクタ100bの接続孔111bに嵌合し位置固定された状態(以下、この状態を接続状態と称する。)で、奥側の内面112bが雄コネクタ100aの前側の外面111aに対して略平行に、上側の内面112bが雄コネクタ100aの上側の外面111aに対して略平行に、下側の内面112bが雄コネクタ100aの下側の外面111aに対して略平行に、X方向側の内面112bが雄コネクタ100aのX方向側の外面111aに対して略平行に、X’方向側の内面112bが雄コネクタ100aのX’方向側の外面111aに対して略平行に対向可能である。
雌第1基板171bは、図3A〜図4Aに示すように、リジットなプリント基板、フレキシブルプリント基板又はPET基板等である。雌第1基板171b上には、雌通信アンテナ121b、122bが設けられ且つ通信回路131b、132bが実装されている。雌第1基板171bは、雌通信アンテナ121b、122bが雌ボディ110b内の接続孔111bの奥側の内面112bの近傍(例えば、雌通信アンテナ121b、122bが内面112bから数mm〜数十mmの距離)に位置するように、雌ボディ110bの内部に埋め込まれている。換言すると、雌第1基板171bは雌ボディ110bの内部における雌通信アンテナ121b、122bよりも奥側の内面112bから遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。雌通信アンテナ121b、122bは雌ボディ110bの内部における雌第1基板171bよりも奥側の内面112bの近傍部分に埋め込まれている(覆われている)。雌第1基板171bは、奥側の内面112bに対して略平行である。
雌通信アンテナ121bは信号を無線通信可能な受信用のアンテナである。雌通信アンテナ122bは信号を無線通信可能な送信用のアンテナである。雌通信アンテナ121b、122bは、例えば、UWB(Ultrb Wide Bbnd)、無線LAN又はBluetooth(登録商標)等の通信方式に適応した通信アンテナとすることが可能である。雌通信アンテナ121b、122bは、図3B〜図4Aに示すように、雌第1基板171b上に形成された導体である。すなわち、雌通信アンテナ121b、122bは、雌第1基板171bに電気的に接続されている。雌通信アンテナ121b、122bは、雌第1基板171bと共に雌ボディ110bの内部に埋め込まれている(覆われている)。上記接続状態で、雌通信アンテナ121bと雄コネクタ100aの雄通信アンテナ12
1aとが、雌通信アンテナ122bと雄コネクタ100aの雄通信アンテナ122aとが無線通信可能な範囲に配置されるようになっている。図3Bでは、説明の便宜上、雌通信アンテナ121b、122bの厚みを誇張して図示されている。なお、図3Aでは、雌通信アンテナ121b、122bは図示されていない。
通信回路131bは、図3B〜図4Aに示すように、雌通信アンテナ121bに信号を受信させるためのICであって、雌通信アンテナ121bに接続されている。通信回路132bは雌通信アンテナ122bに信号を送信させるための通信用ICであって、雌通信アンテナ122bに接続されている。通信回路131b、132bは、雌第1基板171bと共に雌ボディ110bの内部に埋め込まれている(覆われている)。通信回路131bは、雌通信アンテナ121bに受信された所定の通信方式に従った無線信号を復調等の処理をし、再現したデータを制御部160bに送信する構成となっている。通信回路132bは、制御部160bから受信したデータに基づいて送信信号を生成し、雌通信アンテナ122bに所定の通信方式に従った無線信号として無線送信させる構成となっている。所定の通信方式に従った無線信号としては、例えば、UWB(Ultra Wide Band)、無線LAN又はBluetooth(登録商標)等に従った無線信号がある。なお、図3Aでは、通信回路131b、132bは図示されていない。
雌第2基板172bは、図3A〜図3B及び図4Bに示すように、リジットなプリント基板、フレキシブルプリント基板又はPET基板等である。雌第2基板172bのうちの一方上には雌送電アンテナ140bのうちの一方が設けられている。雌第2基板172bのうちの他方上には雌送電アンテナ140bのうちの他方が設けられている。一方の雌第2基板172bは、一方の雌送電アンテナ140bが雌ボディ110b内の上側の内面112bの近傍に位置するように、雌ボディ110bの内部に埋め込まれている。換言すると、一方の雌第2基板172bは雌ボディ110bの内部における一方の雌送電アンテナ140bよりも上側の内面112bから遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。一方の雌送電アンテナ140bは雌ボディ110bの内部における一方の雌第2基板172bよりも上側の内面112bの近傍部分に埋め込まれている(覆われている)。一方の雌第2基板172bは、上側の内面112bに対して略平行であっても良いし、傾斜していても良いし、直角であっても良い。他方の雌第2基板172bは、他方の雌送電アンテナ140bが雌ボディ110b内の下側の内面112bの近傍に位置するように、雌ボディ110bの内部に埋め込まれている。換言すると、他方の雌第2基板172bは雌ボディ110bの内部における他方の雌送電アンテナ140bよりも下側の内面112bから遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。他方の雌送電アンテナ140bは雌ボディ110bの内部における他方の雌第2基板172bよりも下側の内面112bの近傍部分に埋め込まれている。他方の雌第2基板172bは、下側の内面112bに対して略平行であっても良いし、傾斜していても良いし、直角であっても良い。
雌送電アンテナ140bは、電磁誘導方式、電磁界共鳴方式、電界結合方式又は電波方式によって、無線で電力を送電可能な1次アンテナである。雌送電アンテナ140bは、図3A〜図3B及び図4Bに示すように、雌第2基板172b上に各々形成された導体である。すなわち、雌送電アンテナ140bは、雌第2基板172bに各々電気的に接続されている。上記接続状態で、一方の雌送電アンテナ140bと雄コネクタ100aの一方の雄受電アンテナ140aとが無線電力伝送可能な範囲に配置され、他方の雌送電アンテナ140bと雄コネクタ100aの他方の雄受電アンテナ140aとが無線電力伝送可能な範囲に配置されるようになっている。図3Bでは、説明の便宜上、雌送電アンテナ140bの厚みを誇張して図示されている。なお、図3Aでは、雌送電アンテナ140bは図示されていない。
雌第3基板173bは、図3A〜図3B及び図4Cに示すように、リジットなプリント
基板、フレキシブルプリント基板又はPET基板等である。雌第3基板173bは、雌ボディ110b内の他方の雌第2基板172bの下側(Z’方向側)に位置するように、雌ボディ110bの内部に埋め込まれている(覆われている)。雌第3基板173bは、雌第1基板171bと図示しない第1接続部(例えば、ピン、リード線又はFPC等)によって接続されている。雌第3基板173bは、一対の雌第2基板172bと図示しない第2接続部(例えば、ピン、リード線又はFPC等)によって各々接続されている。
送電回路150bは、上記第2外部接続部を介して図外の外部電源から供給される電力を、電磁誘導方式、電磁界共鳴方式、電界結合方式又は電波方式で送電するのに適した電力(例えば、高周波電力)に変換して雌送電アンテナ140bに供給する送電ICである。送電回路150bは、雌第3基板173b上に実装され、雌第3基板173bと共に雌ボディ110bの内部に埋め込まれている(覆われている)。送電回路150bの一方は上記第2接続部を介して一方の雌第2基板172b上の一方の雌送電アンテナ140bに接続され、雌第3基板173b上の送電回路150bの他方が他方の雌第2基板172b上の他方の雌送電アンテナ140bに上記第2接続部を介して接続されている。なお、図3Aでは、送電回路150bは図示省略されている。
制御部160bは、通信回路131b、132b及び送電回路150bを制御するためのマイコンである。制御部160bは、図4Cに示すように、雌第3基板173bに実装されている。制御部160bは送電回路150bに各々接続されている。制御部160bは上記第1接続部を介して通信回路131b、132bに各々接続されている。制御部160bは雌第3基板173bと共に雌ボディ110bの内部に埋め込まれている(覆われている)。なお、図3Aでは、制御部160は図示省略されている。
上記第1外部接続部は信号通信用の端子、ピン又はフレキシブル基板等であって、先端部と、後端部とを有している。第1外部接続部の後端部以外の部分(接続部を含む。)は雌ボディ110bの内部に埋め込まれている。換言すると、第1外部接続部の後端部は雌ボディ110bから当該雌ボディ110bの外部に突出している。第1外部接続部の先端部は雌第3基板173bに各々接続されている。これにより、第1外部接続部が当該雌第3基板173bを介して制御部160aに各々接続されている。第1外部接続部の後端部が外部接続可能な部位である。
上記第2外部接続部は電力伝送用の端子、ピン又はフレキシブル基板等であって、先端部と、後端部とを有している。第2外部接続部の後端部以外の部分(接続部を含む。)は雌ボディ110bの内部に埋め込まれている。換言すると、第2外部接続部の後端部は雌ボディ110bから当該雌ボディ110bの外部に突出している。第2外部接続部の先端部は雌第3基板173bに各々接続されている。これにより、第2外部接続部が当該雌第3基板173bを介して送電回路150bに各々接続されている。第2外部接続部の後端ル部が外部接続可能な部位である。
以下、上述した雌コネクタ100bの製造方法について詳しく説明する。まず、雌第1基板171b、一対の雌第2基板172b及び雌第3基板173bを用意する。その後、雌第1基板171b上に雌通信アンテナ121b、122bを形成し、且つ通信回路131b、132bを実装させる。これにより、通信回路131bが雌通信アンテナ121bに、通信回路132bが雌通信アンテナ122bに接続される。雌第2基板172b上に雌送電アンテナ140bを各々形成する。雌第3基板173bに、送電回路150b及び制御部160bを実装させる。これにより、制御部160bが送電回路150bに各々接続される。
その後、上記第1、第2接続部を用意する。第1接続部により雌第3基板173bを雌第1基板171bに接続させる。これにより、雌第3基板173b上の制御部160bが雌第1基板171b上の通信回路131b、132bに各々接続される。第2接続部によって雌第3基板173bを一対の雌第2基板172bに各々接続させる。これにより、雌第3基板173b上の一対の送電回路150bが一対の雌第2基板172b上の雌送電アンテナ140bに各々接続される。その後、第1、第2外部接続部を用意する。第1、第2外部接続部の先端部を雌第3基板173bに各々接続する。
その後、雌第1基板171b、一対の雌第2基板172b、雌第3基板173b、第1、第2接続部及び第1、第2外部接続部の後端部以外の部分を図示しない金型のキャビティ内に入れる。このとき、雌第1基板171bが金型のキャビティ内の略直方体の凸部の先端面に対して略平行となり且つ雌通信アンテナ121b、122bが当該先端面の近傍に配置されるように、当該雌第1基板171bが金型のキャビティ内で位置固定される。一方の雌送電アンテナ140bが金型の凸部の上面の近傍に位置するように、一方の雌第2基板172bが金型のキャビティ内で位置固定される。他方の雌送電アンテナ140bが金型の凸部の下面の近傍に位置するように、他方の雌第2基板172bが金型のキャビティ内で位置固定される。雌第3基板173bが他方の雌第2基板172bの下側に位置するように金型のキャビティ内で位置固定される。
その後、金型のキャビティ内に絶縁樹脂を射出し、充填させる。その後、絶縁樹脂を硬化させる。硬化した絶縁樹脂が雌ボディ110bとして成形される。金型の凸部が雌ボディ110bの接続孔111bとなる。このとき、雌第1基板171b、雌通信アンテナ121b、122b及び通信回路131b、132bが雌ボディ110bの内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、雌第1基板171bが雌ボディ110b内の接続孔111bの奥側の内面112bに対して略平行となる。雌通信アンテナ121b、122bが雌ボディ110bの内部の奥側の内面112bの近傍に配置される。一方の雌第2基板172b及び一方の雌送電アンテナ140bが雌ボディ110bの内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、一方の雌送電アンテナ140bが雌ボディ110bの内部の接続孔111bの上側の内面112bの近傍に配置される。他方の雌第2基板172b及び他方の雌送電アンテナ140bが雌ボディ110bの内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、他方の雌送電アンテナ140bが雌ボディ110bの内部の接続孔111bの下側の内面112bの近傍に配置される。雌第3基板173b、送電回路150b及び制御部160bが雌ボディ110bの内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、雌第3基板173bが他方の雌第2基板172bの下側に配置される。以上のとおり、雌コネクタ100bが製造される。
本発明の実施例1に係る接続構造100は、上記雄コネクタ100aと、上記雌コネクタ100bとを備えている。図5に示すように、雄コネクタ100aを雌コネクタ100bに接続させると、雄コネクタ100aが雌コネクタ100bの接続孔111bに嵌合し、雄コネクタ100aが雌コネクタ100bの接続孔111b内で位置固定される。すると、上記のとおり、雄コネクタ100aの外面111aが雌コネクタ100bの接続孔111bの内面112bに対して各々略平行に対向する。前側の外面111aの近傍に位置する雄通信アンテナ121aと奥側の内面112bの近傍に位置する雌通信アンテナ121bとが無線通信可能な範囲に配置される。前側の外面111aの近傍に位置する雄通信アンテナ122aと奥側の内面112bの近傍に位置する雌通信アンテナ122bとが無線通信可能な範囲に配置される。上側の外面111aの近傍に位置する一方の雄受電アンテナ140aと上側の内面112bの近傍に位置する一方の雌送電アンテナ140bとが無線電力伝送可能な範囲に配置される。下側の外面111aの近傍に位置する他方の雄受電アンテナ140aと下側の内面112bの近傍に位置する他方の雌送電アンテナ140bとが無線電力伝送可能な範囲に配置される。このように雄コネクタ100aが雌コネクタ100bに接続される。
以上のような接続構造100は以下の技術的特徴を有している。第1に、雄コネクタ100a及び雌コネクタ100bは長期間の使用に適している。なぜなら、雄通信アンテナ121a、122a、通信回路131a、132a、雄受電アンテナ140a、受電回路150a、制御部160a、雄第1基板171a、雄第2基板172a及び雄第3基板173aが雄ボディ110aの内部にインサート成形によって埋め込まれており、雌通信アンテナ121b、122b、通信回路131b、132b、雌送電アンテナ140b、送電回路150b、制御部160b、雌第1基板171b、雌第2基板172b及び雌第3基板173bが雌ボディ110bの内部にインサート成形によって埋め込まれているからである。
第2に、水(湿気を含む。)、塵、埃、汚染物質及び/又は腐食物質が雄コネクタ100a及び雌コネクタ100bに付着したとしても、雄通信アンテナ121a、122a及び雌通信アンテナ121b、122bの通信特性が劣化するのを防止することができ、且つ雄受電アンテナ140a及び雌送電アンテナ140bの電力伝送特性が劣化するのを防止することができる。雄通信アンテナ121a、122a及び雄受電アンテナ140aが雄ボディ110aの内部にインサート成形によって埋め込まれ、雄ボディ110aの外部に露出しておらず、且つ雌通信アンテナ121b、122b及び雌送電アンテナ140bが雌ボディ110bの内部にインサート成形によって埋め込まれ、雌ボディ110bの外部に露出していない。このため、雄通信アンテナ121a、122a、雄受電アンテナ140a、雌通信アンテナ121b、122b及び雌送電アンテナ140bが劣化したり腐食したりすることがない。
第3に、雄コネクタ100aの雄通信アンテナ121a、122aと雌コネクタ100bの雌通信アンテナ121b、122bとの通信特性、雄コネクタ100aの一方の雄受電アンテナ140aと雌コネクタ100bの一方の雌送電アンテナ140bとの電力伝送特性、及び、雄コネクタ100aの他方の雄受電アンテナ140aと雌コネクタ100bの他方の雌送電アンテナ140bとの電力伝送特性を向上させることができる。その理由は以下の通りである。雄通信アンテナ121a、122aと、一方の雄受電アンテナ140aと、他方の雄受電アンテナ140aとが雄ボディ110aの異なる外面111aの近傍に位置するように、雄ボディ110aの内部に埋め込まれている。雌通信アンテナ121b、122bと、一方の雌送電アンテナ140bと、他方の雌送電アンテナ140bとが雌ボディ110bの接続孔111bの異なる内面112bの近傍に位置するように、雌ボディ110bの内部に埋め込まれている。このため、雄通信アンテナ121a及び/又は雄通信アンテナ122aのノイズ等が、雌通信アンテナ121b、雌通信アンテナ122b、雄受電アンテナ140a及び/又は雌送電アンテナ140bに干渉したり、雌通信アンテナ121b及び/又は雌通信アンテナ122bのノイズ等が、雄通信アンテナ121a、雄通信アンテナ122a、雄受電アンテナ140a及び/又は雌送電アンテナ140bに干渉したり、雄受電アンテナ140aのノイズ等が雄通信アンテナ121a、雄通信アンテナ122a、雌通信アンテナ121b、雌通信アンテナ122b及び/又は雌送電アンテナ140bに干渉したり、雌送電アンテナ140bのノイズ等が雄通信アンテナ121a、雄通信アンテナ122a、雌通信アンテナ121b、雌通信アンテナ122b及び/又は雄受電アンテナ140aに干渉したりするのを抑制することができるからである。更に、各アンテナがボディの収容空間内に配置される場合、ボディの肉厚(収容空間の内壁からボディの外面までの距離)が大きくなる。一方、雄コネクタ100aは、雄通信アンテナ121a、122aと、一方の雄受電アンテナ140aと、他方の雄受電アンテナ140aとが雄ボディ110aの内部に埋め込まれ、雄ボディ110aの異なる外面111aの近傍に位置しているので、各アンテナから当該アンテナの近傍の外面111aまでの距離が小さくなる。雌コネクタ100bは、雌通信アンテナ121b、122bと、一方の雌送電アンテナ140bと、他方の雌送電アンテナ140bとが雌ボディ110bの内部に埋め込まれ、雌ボディ110bの接続孔111bの異なる内面112bの近傍に位置しているので、各アンテナから当該アンテナの近傍の内面112bまでの距離が小さくなる。よって、上記接続状態で、雄コネクタ100aの各アンテナと、雌コネクタ100bの各アンテナとの距離が近くなる(例えば、約4mm)。このため、雄通信アンテナ121a、122aと雌通信アンテナ121b、122bとのSignal Integrityが向上し、且つ雄受電アンテナ140aと雌送電アンテナ140bとの給電効率が向上する。この給電効率の向上により、雄受電アンテナ140a、受電回路150a、雌送電アンテナ140b及び送電回路150bからの発熱を抑制することもできる。
第4に、雄通信アンテナ121a、122aと雌通信アンテナ121b、122bとが無線通信不能となる可能性を低減することができる。上記接続状態で、雌通信アンテナ121bと雄コネクタ100aの雄通信アンテナ121aとが、雌通信アンテナ122bと雄コネクタ100aの雄通信アンテナ122aとが無線通信可能な範囲に配置されるからである。特に、雄通信アンテナ121a、122aと雌通信アンテナ121b、122bとの通信可能な範囲が数cm程度と近距離である場合、雄通信アンテナ121a、122aと雌通信アンテナ121b、122bとの位置がずれると、無線通信不能となる危険性がある。しかし、本接続構造100は、雄コネクタ100aを雌コネクタ100bの接続孔111b内に挿入し位置固定させるだけで、雄通信アンテナ121a、122aと雌通信アンテナ121b、122bとが無線通信可能な範囲に配置させることができるので、前記危険性を回避することができる。
第5に、雄受電アンテナ140aと雌送電アンテナ140bとが無線電力伝送不能となる可能性を低減することができる。上記接続状態で、雄受電アンテナ140aと雌送電アンテナ140bとが、雌送電アンテナ140bから雄受電アンテナ140aに無線電力伝送可能な範囲に配置されるからである。特に、電磁誘導方式等のように、雄受電アンテナ140aと雌送電アンテナ140bとの電力伝送可能な距離が近い場合、雄受電アンテナ140aと雌送電アンテナ140bとの位置がずれると、無線電力伝送不能となる危険性がある。しかし、本接続構造は、雄コネクタ100aを雌コネクタ100bの接続孔111b内に挿入し位置固定させるだけで、雄受電アンテナ140aと雌送電アンテナ140bとが無線電力伝送不能な範囲に配置させることができるので、前記危険性を回避することができる。
以下、本発明の実施例2に係る雄コネクタ100a’について図6Aを参照しつつ説明する。雄コネクタ100a’は、次の相違点を除いて実施例1の雄コネクタ100aと同じ構成である。第1相違点は、雄ボディ110a’の形状が実施例1の雄ボディ110aの形状と相違していることである。第2相違点は、雄第1基板171a、一対の雄第2基板172a及び雄第3基板173aの雄ボディ110a’に対する埋め込み位置が、実施例1の雄第1基板171a、雄第2基板172a及び雄第3基板173aの雄ボディ110aに対する埋め込み位置と相違していることである。以下、これらの相違点について詳しく説明し、重複する説明は省略する。なお、図6Aに示すY−Y’方向は、雄コネクタ100a’の長手方向及び雄コネクタ100a’の後述する挿脱方向に相当する。図6Aに示すZ−Z’方向は、雄コネクタ100a’の高さ方向に相当する。
雄ボディ110a’は、図6Aに示すように、第1ボディ111a’及び第2ボディ112a’を有している。第1ボディ111a’は、絶縁樹脂製の多面体(本実施例2では、六面体(直方体))である。第2ボディ112a’は、第1ボディ111a’に連接された絶縁樹脂製の多面体(本実施例2では、六面体(直方体))である。第2ボディ112a’の外形は、第1ボディ111a’の外形よりも大きい。第1、第2ボディ111a’、112a’は透光性を有していない(不透明である)。第1ボディ111a’は、複
数の外面111a1’(前側(Y方向側)の外面111a1’、上側(Z方向側)の外面111a1’、下側(Z’方向側)の外面111a1’、図示しない一対の短手方向の外面)を有している。第2ボディ112a’は、複数の外面112a1’(上側(Z方向側)の外面112a1’、下側(Z’方向側)の外面112a1’、図示しない一対の短手方向の外面)を有している。外面111a1’、112a1’が特許請求の範囲の雄ボディの互いに重複しない外面エリアに相当する。
雄第1基板171aは、雄通信アンテナ121a、122aが雄ボディ110a’の第1ボディ111a’の内部の上側の外面111a1’の近傍(例えば、雄通信アンテナ121a、122aが外面111a1’から数mm〜数十mmの距離)に位置するように、第1ボディ111a’の内部に埋め込まれている。換言すると、雄第1基板171aは第1ボディ111a’の内部における雄通信アンテナ121a、122aよりも上側の外面111a1’から遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。雄通信アンテナ121a、122aは第1ボディ111a’の内部における雄第1基板171aよりも上側の外面111a1’の近傍部分に埋め込まれている(覆われている)。雄第1基板171aは、上側の外面111a1’に対して略平行である。雄第3基板173aは、雄ボディ110a’の第1ボディ111a’内の雄第1基板171aの下側(Z’方向側)に位置するように、第1ボディ111a’の内部に埋め込まれている(覆われている)。
一方の雄第2基板172aは、一方の雄受電アンテナ140aが雄ボディ110a’の第2ボディ112a’内の上側の外面112a1’の近傍に位置するように、第2ボディ112a’の内部に埋め込まれている。換言すると、一方の雄第2基板172aは第2ボディ112a’の内部における一方の雄受電アンテナ140aよりも上側の外面112a1’から遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。一方の雄受電アンテナ140aは第2ボディ112a’の内部における一方の雄第2基板172aよりも上側の外面112a1’の近傍部分に埋め込まれている(覆われている)。一方の雄第2基板172aは、上側の外面111aに対して略平行であっても良いし、傾斜していても良いし、直角であっても良い。他方の雄第2基板172aは、他方の雄受電アンテナ140aが第2ボディ112a’内の下側の外面112a1’の近傍に位置するように、第2ボディ112a’の内部に埋め込まれている。換言すると、他方の雄第2基板172aは第2ボディ112a’の内部における雄受電アンテナ140aよりも下側の外面112a1’から遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。他方の雄受電アンテナ140aは第2ボディ112a’の内部における他方の雄第2基板172aよりも下側の外面112a1’の近傍部分に埋め込まれている(覆われている)。他方の雄第2基板172aは、下側の外面112a1’に対して略平行であっても良いし、傾斜していても良いし、直角であっても良い。
以下、上述した雄コネクタ100a’の製造方法について詳しく説明する。この製造方法は、雄第1基板171a、一対の雄第2基板172a及び雄第3基板173aを用意する工程から、雄第1基板171a、一対の雄第2基板172a、雄第3基板173a、第1、第2接続部及びケーブルの一端部を図示しない金型のキャビティ内に入れるまでの工程が、実施例1の雄コネクタ100aの製造方法と同じである。この金型のキャビティは、第1ボディ111a’に対応した第1キャビティと、第2ボディ112a’に対応した第2キャビティとを有している。
雄第1基板171a、一対の雄第2基板172a、雄第3基板173a、第1、第2接続部及びケーブルの一端部が図示しない金型のキャビティ内に入れられると、雄第1基板171aが金型の第1キャビティの上側の内面に対して略平行となり且つ雄通信アンテナ121a、122aが当該内面の近傍に配置されるように、当該雄第1基板171aが金型の第1キャビティ内で位置固定される。雄第3基板173aが雄第1基板171aの下
側に位置するように金型の第1キャビティ内で位置固定される。一方の雄受電アンテナ140aが金型の第2キャビティの上側の内面の近傍に位置するように、一方の雄第2基板172aが金型の第2キャビティ内で位置固定される。他方の雄受電アンテナ140aが金型の第2キャビティの下側の内面の近傍に位置するように、他方の雄第2基板172aが金型の第2キャビティ内で位置固定される。
その後、金型のキャビティ内に絶縁樹脂を射出し、充填させる。その後、絶縁樹脂を硬化させる。硬化した第1キャビティ内の絶縁樹脂が雄ボディ110a’の第1ボディ111a’として成形され、硬化した第2キャビティ内の絶縁樹脂が雄ボディ110a’の第2ボディ112a’として成形される。このとき、雄第1基板171a、雄通信アンテナ121a、122a及び通信回路131a、132aが雄ボディ110a’の第1ボディ111a’の内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、雄第1基板171aが第1ボディ111a’内の上側の外面111a1’に対して略平行となる。雄通信アンテナ121a、122aが雄ボディ110a’の第1ボディ111a’の内部の上側の外面111a1’の近傍に配置される。雄第3基板173a、受電回路150a及び制御部160aが第1ボディ111a’の内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、雄第3基板173aが雄第1基板171aの下側に配置される。一方の雄第2基板172a及び一方の雄受電アンテナ140aが雄ボディ110a’の第2ボディ112a’の内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、一方の雄受電アンテナ140aが第2ボディ112a’の内部の上側の外面112a1’の近傍に配置される。他方の雄第2基板172a及び他方の雄受電アンテナ140aが第2ボディ112a’の内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、他方の雄受電アンテナ140aが第2ボディ112a’の内部の下側の外面112a1’の近傍に配置される。以上のとおり、雄コネクタ100a’が製造される。
以下、本発明の実施例2に係る雌コネクタ100b’について図6Bを参照しつつ説明する。雌コネクタ100b’は雄コネクタ100a’と接続可能である。雌コネクタ100b’は、次の相違点を除いて実施例1の雌コネクタ100bと同じ構成である。第1相違点は、雌ボディ110b’の接続孔111b’の形状が実施例1の雌ボディ110bの接続孔111bの形状と相違していることである。第2相違点は、雌第1基板171b、一対の雌第2基板172b及び雌第3基板173bの雌ボディ110b’に対する埋め込み位置が、実施例1の雌第1基板171b、一対の雌第2基板172b及び雌第3基板173bの雌ボディ110bに対する埋め込み位置と相違していることである。以下、これらの相違点について詳しく説明し、重複する説明は省略する。なお、図6Bに示すY−Y’方向は、雌ボディ110b’の長手方向及び雄コネクタ100aの挿脱方向に相当する。図6Bに示すZ−Z’方向は、雌ボディ110b’の高さ方向に相当する。
雌ボディ110b’の接続孔111b’は、雄コネクタ100aの外形に対応し且つY’方向に開口した有底の孔である。接続孔111b’に雄コネクタ100a’がY−Y’方向に挿脱可能である。接続孔111b’は、第1接続孔111b1’と、第1接続孔111b1’に連通した第2接続孔111b2’とを有している。第1接続孔111b1’は、雄コネクタ100a’の第1ボディ111a’の外形に対応した六面体(直方体)状)の孔である。第2接続孔111b2’は、雄コネクタ100a’の第2ボディ112a’の外形に対応した六面体(直方体)状)の孔である。第2接続孔111b2’の形は、第1接続孔111b1’の外形よりも大きい。第1接続孔111b1’に第1ボディ111a’が嵌合し且つ第2接続孔111b2’に第2ボディ112a’が嵌合することによって、当該雄コネクタ100a’が接続孔111b’内で位置固定されるようになっている。雌ボディ110b’は、第1接続孔111b1’の複数の内面112b1’(奥側(Y方向側)の内面112b1’、上側(Z方向側)の内面112b1’、下側(Z’方向側)の内面112b1’、一方の短手方向の内面112b1’、図示しない他方の短手方向の内面)と、第2接続孔111b2’の複数の内面112b2’(上側(Z方向側)の内面112b2’、下側(Z’方向側)の内面112b2’、一方の短手方向の内面112b2’、図示しない他方の短手方向の内面)とを有している。内面112b1’、112b2’が特許請求の範囲の雌ボディの接続孔の互いに重複しない内面エリアに相当する。
雄コネクタ100a’が雌コネクタ100b’の第1、第2接続孔111b1’、111b2’に嵌合し位置固定された状態(以下、この状態を接続状態と称する。)で、第1接続孔111b1’の奥側の内面112b1’が雄コネクタ100a’の第1ボディ111a’の前側の外面111a1’に対して略平行に、第1接続孔111b1’の上側の内面112b1’が第1ボディ111a’の上側の外面111a1’に対して略平行に、第1接続孔111b1’の下側の内面112b1’が第1ボディ111a’の下側の外面111a1’に対して略平行に、第1接続孔111b1’の短手方向の内面112b1’が第1ボディ111a’の短手方向の外面111a1’に対して略平行に対向可能であり、且つ、第2接続孔111b2’の上側の内面112b2’が雄コネクタ100a’の第2ボディ112a’の上側の外面112a1’に対して略平行に、第2接続孔111b2’の下側の内面112b2’が第2ボディ112a’の下側の外面112a1’に対して略平行に、第2接続孔111b2’の短手方向の内面112b2’が第2ボディ112a’の短手方向の外面112a1’に対して略平行に対向可能である。
雌第1基板171bは、雌通信アンテナ121b、122bが雌ボディ110b’内の第1接続孔111b1’の上側の内面112b1’の近傍(例えば、雌通信アンテナ121b、122bが内面112b1’から数mm〜数十mmの距離)に位置するように、雌ボディ110b’の内部に埋め込まれている。換言すると、雌第1基板171bは雌ボディ110b’の内部における雌通信アンテナ121b、122bよりも上側の内面112b1’から遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。雌通信アンテナ121b、122bは雌ボディ110b’の内部における雌第1基板171bよりも上側の内面112b1’の近傍部分に埋め込まれている(覆われている)。雌第1基板171bは、上側の内面112b1’に対して略平行である。
一方の雌第2基板172bは、一方の雌送電アンテナ140bが雌ボディ110b’内の第2接続孔111b2’の上側の内面112b2’の近傍に位置するように、雌ボディ110b’の内部に埋め込まれている。換言すると、一方の雌第2基板172bは雌ボディ110b’の内部における一方の雌送電アンテナ140bよりも上側の内面112b2’から遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。一方の雌送電アンテナ140bは雌ボディ110b’の内部における一方の雌第2基板172bよりも上側の内面112b2’の近傍部分に埋め込まれている(覆われている)。一方の雌第2基板172bは、上側の内面112b2’に対して略平行であっても良いし、傾斜していても良いし、直角であっても良い。他方の雌第2基板172bは、他方の雌送電アンテナ140bが雌ボディ110b’内の第2接続孔111b2’の下側の内面112b2’の近傍に位置するように、雌ボディ110b’の内部に埋め込まれている。換言すると、他方の雌第2基板172bは雌ボディ110b’の内部における他方の雌送電アンテナ140bよりも下側の内面112b2’から遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。他方の雌送電アンテナ140bは雌ボディ110b’の内部における他方の雌第2基板172bよりも下側の内面112b2’の近傍部分に埋め込まれている(覆われている)。他方の雌第2基板172bは、下側の内面112b2’に対して略平行であっても良いし、傾斜していても良いし、直角であっても良い。
雌第3基板173bは、雌ボディ110b’内の一方の雌第2基板172b’の上側(Z方向側)に位置するように、雌ボディ110b’の内部に埋め込まれている(覆われて
いる)。
以下、上述した雌コネクタ100b’の製造方法について詳しく説明する。この製造方法は、雌第1基板171b、一対の雌第2基板172b及び雌第3基板173bを用意する工程から、雌第1基板171b、一対の雌第2基板172b、雌第3基板173b、第1、第2接続部及び第1、第2外部接続部の後端部以外の部分を図示しない金型のキャビティ内に入れるまでの工程が、実施例1の雌コネクタ100bの製造方法と同じである。この金型のキャビティ内には、第1接続孔111b1’の形に対応した第1凸部と、第2接続孔111b2’の形に対応した第2凸部とを有している。
雌第1基板171b、一対の雌第2基板172b、雌第3基板173b、第1、第2接続部及び第1、第2外部接続部の後端部以外の部分が金型のキャビティ内に入れると、雌第1基板171bが金型の第1凸部の上面に対して略平行となり且つ雌通信アンテナ121b、122bが当該上面の近傍に配置されるように、当該雌第1基板171bが金型のキャビティ内で位置固定される。一方の雌送電アンテナ140bが金型の第2凸部の上面の近傍に位置するように、一方の雌第2基板172bが金型のキャビティ内で位置固定される。他方の雌送電アンテナ140bが金型の第2凸部の下面の近傍に位置するように、他方の雌第2基板172bが金型のキャビティ内で位置固定される。雌第3基板173bが一方の雌第2基板172bの上側に位置するように金型のキャビティ内で位置固定される。
その後、金型のキャビティ内に絶縁樹脂を射出し、充填させる。その後、絶縁樹脂を硬化させる。硬化した絶縁樹脂が雌ボディ110b’として成形される。金型の第1凸部が雌ボディ110b’の第1接続孔111b1’となり、当該金型の第2凸部が雌ボディ110b’の第2接続孔111b2’となる。このとき、雌第1基板171b、雌通信アンテナ121b、122b及び通信回路131b、132bが雌ボディ110b’の内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、雌第1基板171bが雌ボディ110b’内の第1接続孔111b1’の上側の内面112b1’に対して略平行となる。雌通信アンテナ121b、122bが雌ボディ110b’の内部の上側の内面112b1’の近傍に配置される。一方の雌第2基板172b及び一方の雌送電アンテナ140bが雌ボディ110b’の内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、一方の雌送電アンテナ140bが雌ボディ110b’の内部の第2接続孔111b2’の上側の内面112b2’の近傍に配置される。他方の雌第2基板172b及び他方の雌送電アンテナ140bが雌ボディ110b’の内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、他方の雌送電アンテナ140bが雌ボディ110b’の内部の第2接続孔111b2’の下側の内面112b2’の近傍に配置される。雌第3基板173b、送電回路150b及び制御部160bが雌ボディ110b’の内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、雌第3基板173bが一方の雌第2基板172bの上側に配置される。以上のとおり、雌コネクタ100b’が製造される。
本発明の実施例2に係る接続構造100’は、上記雄コネクタ100a’と、上記雌コネクタ100b’とを備えている。図7に示すように、雄コネクタ100a’を雌コネクタ100b’に接続させると、雄コネクタ100a’が雌コネクタ100b’の接続孔111b’に嵌合し(第1、第2ボディ111a’、112a’が第1、第2接続孔111b1’、111b2’に各々嵌合し)、雄コネクタ100a’が雌コネクタ100b’の接続孔111b’内で位置固定される。すると、上述のとおり、雄コネクタ100a’の第1ボディ111a’の外面111a1’が雌コネクタ100b’の第1接続孔111b1’の内面112b1’に対して各々略平行に対向し、雄コネクタ100a’の第2ボディ112a’の外面112a1’が雌コネクタ100b’の第2接続孔111b2’の内面112b2’に対して各々略平行に対向する。上側の外面111a1’の近傍に位置す
る雄通信アンテナ121aと上側の内面112b1’の近傍に位置する雌通信アンテナ121bとが無線通信可能な範囲に配置される。上側の外面111a1’の近傍に位置する雄通信アンテナ122aと上側の内面112b1’の近傍に位置する雌通信アンテナ122bとが無線通信可能な範囲に配置される。上側の外面112a1’の近傍に位置する一方の雄受電アンテナ140aと上側の内面112b2’の近傍に位置する一方の雌送電アンテナ140bとが無線電力伝送可能な範囲に配置される。下側の外面112a1’の近傍に位置する他方の雄受電アンテナ140aと下側の内面112b2’の近傍に位置する他方の雌送電アンテナ140bとが無線電力伝送可能な範囲に配置される。このように雄コネクタ100a’が雌コネクタ100b’に接続される。
以上のような接続構造100’は、実施例1の接続構造100と同様の技術的特徴を有する。
以下、本発明の実施例3に係る雄コネクタ200aについて図8Aを参照しつつ説明する。雄コネクタ200aは、雄ボディ210aと、雄通信アンテナ221aと、雄通信アンテナ222aと、図示しない二つの通信回路と、二つの雄受電アンテナ230aと、二つの受電回路240aと、制御部250aと、雄第1基板261aと、二つの雄第2基板262aと、雄第3基板263aと、図示しないケーブルとを有している。以下、雄コネクタ200aの各構成要素について詳しく説明する。なお、図8Aに示すY−Y’方向は、雄コネクタ200aの半径方向の一つ及び雄コネクタ200aの挿脱方向に相当する。図8Aに示すZ−Z’方向は、雄コネクタ200aの半径方向の一つに相当する。
雄ボディ210aは、図8Aに示すように、絶縁樹脂製の球体である。雄ボディ210aは透光性を有していない(不透明である)。雄ボディ210aの球面状の外面211aには、互いに重複しない複数の外面エリア212aが設けられている。以下、説明の便宜上、図8Aの図示中央の外面エリア212aを中央の外面エリア212aと、図示上側の外面エリア212aを上側の外面エリア212aと、図示下側の外面エリア212aを下側の外面エリア212aと称する。
雄第1基板261aは、図8Aに示すように、フレキシブルプリント基板又はPET基板等であって、雄ボディ210aの外面211aに沿って円弧状に湾曲している。雄第1基板261a上には、雄通信アンテナ221a、222aが設けられ且つ二つの通信回路が実装されている。すなわち、雄通信アンテナ221a、222aは雄第1基板261aに電気的に接続されている。雄通信アンテナ221a、222aは実施例1の雄通信アンテナ121a、122aと同じものである。二つの通信回路は実施例1の通信回路131a、132aと同じものである。
雄第1基板261aは、雄通信アンテナ221a、222aが雄ボディ210aの内部の中央の外面エリア212aの近傍(例えば、雄通信アンテナ221a、222aが外面エリア212aから数mm〜数十mmの距離)に位置するように、雄ボディ210aの内部に埋め込まれている。換言すると、雄第1基板261aは雄ボディ210aの内部における雄通信アンテナ221a、222aよりも中央の外面エリア212aから遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。雄通信アンテナ221a、222aは雄ボディ210aの内部における雄第1基板261aよりも中央の外面エリア212aの近傍部分に埋め込まれている(覆われている)。雄第1基板261aは、中央の外面エリア212aに対して略平行である。
雄第2基板262aは、フレキシブルプリント基板又はPET基板等であって、雄ボディ210aの外面211aに沿って円弧状に湾曲している。雄第2基板262aのうちの
一方上には雄受電アンテナ230aのうちの一方が設けられており、雄第2基板262aのうちの他方上には雄受電アンテナ230aのうちの他方が設けられている。すなわち、一方の雄受電アンテナ230aは一方の雄第2基板262aに電気的に接続されている。他方の雄受電アンテナ230aは他方の雄第2基板262aに電気的に接続されている。雄受電アンテナ230aは実施例1の雄受電アンテナ140aと同じものである。
一方の雄第2基板262aは、一方の雄受電アンテナ230aが雄ボディ210a内の上側の外面エリア212aの近傍に位置するように、雄ボディ210aの内部に埋め込まれている。換言すると、一方の雄第2基板262aは雄ボディ210aの内部における一方の雄受電アンテナ230aよりも上側の外面エリア212aから遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。一方の雄受電アンテナ230aは雄ボディ210aの内部における一方の雄第2基板262aよりも上側の外面エリア212aの近傍部分に埋め込まれている(覆われている)。一方の雄第2基板262aは、上側の外面エリア212aに対して略平行であっても良いし、傾斜していても良いし、直角であっても良い。他方の雄第2基板262aは、他方の雄受電アンテナ230aが雄ボディ210a内の下側の外面エリア212aの近傍に位置するように、雄ボディ210aの内部に埋め込まれている。換言すると、他方の雄第2基板262aは雄ボディ210aの内部における他方の雄受電アンテナ230aよりも下側の外面エリア212aから遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。他方の雄受電アンテナ230aは雄ボディ210aの内部における他方の雄第2基板262aよりも下側の外面エリア212aの近傍部分に埋め込まれている(覆われている)。他方の雄第2基板262aは、下側の外面エリア212aに対して略平行であっても良いし、傾斜していても良いし、直角であっても良い。
雄第3基板263aは、フレキシブルプリント基板又はPET基板等である。雄第3基板263aは、雄ボディ210a内の雄第1基板261aよりも当該雄ボディ210aの中心側に位置するように、雄ボディ210aの内部に埋め込まれている(覆われている)。雄第3基板263aは、雄第1基板261aに図示しない第1接続部(例えば、ピン、リード線又はFPC等)によって接続されている。雄第3基板263aは、一対の雄第2基板262aに図示しない第2接続部(例えば、ピン、リード線又はFPC等)によって各々接続されている。
受電回路240aは実施例1の受電回路150aと同じものである。受電回路240aは雄第3基板263a上に実装され、雄第3基板263aと共に雄ボディ210aの内部に埋め込まれている(覆われている)。
制御部250aは実施例1の制御部160aと同じものである。制御部250aは雄第3基板263a上に実装され、雄第3基板263aと共に雄ボディ210aの内部に埋め込まれている(覆われている)。
上記ケーブルは、実施例1のケーブルと同じものである。ケーブルの一端部から突出した通信線が雄第3基板263aに接続されている。これにより、通信線が制御部250aに各々接続されている。ケーブルの一端部から突出した電力線が雄第3基板263aに接続されている。これにより、電力線が受電回路240aに各々接続されている。ケーブルの一端部(突出した通信線及び電力線を含む。)は、雄ボディ210aの内部に埋め込まれている。換言すると、ケーブルの一端部以外の部分が雄ボディ210aからY’方向に引き出されている。
以下、上述した雄コネクタ200aの製造方法について詳しく説明する。この製造方法は、雄第1基板261a、一対の雄第2基板262a及び雄第3基板263aを用意する工程から、雄第1基板261a、一対の雄第2基板262a、雄第3基板263a、第1
、第2接続部及びケーブルの一端部を図示しない金型のキャビティ内に入れるまでの工程が、実施例1の雄コネクタ100aの製造方法と同じである。
雄第1基板261a、一対の雄第2基板262a、雄第3基板263a、第1、第2接続部及びケーブルの一端部が図示しない金型のキャビティ内に入れられると、雄第1基板261aが金型のキャビティの内面の上記中央の外面エリア212aに対応するエリアに対して略平行となり且つ雄通信アンテナ221a、222aが当該エリアの近傍に配置されるように、当該雄第1基板261aが金型のキャビティ内で位置固定される。雄第3基板263aが金型のキャビティ内の雄第1基板261aよりも中心側に位置するように当該キャビティ内で位置固定される。一方の雄受電アンテナ230aが金型のキャビティの内面の上側の外面エリア212aに対応するエリアの近傍に位置するように、一方の雄第2基板262aが金型のキャビティ内で位置固定される。他方の雄受電アンテナ230aが金型の内面の下側の外面エリア212aに対応するエリアの近傍に位置するように、他方の雄第2基板262aが金型のキャビティ内で位置固定される。
その後、金型のキャビティ内に絶縁樹脂を射出し、充填させる。その後、絶縁樹脂を硬化させる。硬化した絶縁樹脂が雄ボディ210aとして成形される。このとき、雄第1基板261a、雄通信アンテナ221a、222a及び通信回路が雄ボディ210aの内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、雄第1基板261aが雄ボディ210a内の中央の外面エリア212a1に対して略平行となる。雄通信アンテナ221a、222aが雄ボディ210aの内部の中央の外面エリア212a1の近傍に配置される。雄第3基板263a、受電回路240a及び制御部250aが雄ボディ210aの内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、雄第3基板263aが雄ボディ210aの内部の雄第1基板261aよりも中心側に配置される。一方の雄第2基板262a及び一方の雄受電アンテナ230aが雄ボディ210aの内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、一方の雄受電アンテナ230aが雄ボディ210aの内部の上側の外面エリア212aの近傍に配置される。他方の雄第2基板262a及び他方の雄受電アンテナ230aが雄ボディ210aの内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、他方の雄受電アンテナ230aが雄ボディ210aの内部の下側の外面エリア212aの近傍に配置される。以上のとおり、雄コネクタ200aが製造される。
以下、本発明の実施例3に係る雌コネクタ200bについて図8Bを参照しつつ説明する。雌コネクタ200bは雄コネクタ200aと接続可能である。雌コネクタ200bは、雌ボディ210bと、雌通信アンテナ221bと、雌通信アンテナ222bと、図示しない二つの通信回路と、二つの雌送電アンテナ230bと、二つの送電回路240bと、制御部250bと、雌第1基板261bと、二つの雌第2基板262bと、雌第3基板263bと、図示しない複数の第1外部接続部と、図示しない複数の第2外部接続部とを有している。以下、雌コネクタ200bの各構成要素について詳しく説明する。なお、図8Bに示すY−Y’方向は、雄コネクタ200aの挿脱方向に相当する。図8Bに示すZ−Z’方向は、雌コネクタ200bの高さ方向に相当する。
雌ボディ210bは、図8Bに示すように絶縁樹脂である。雌ボディ210bは透光性を有していない(不透明である)。雌ボディ210bには、接続孔211bが設けられている。接続孔211bは、雄コネクタ200aの外形に対応し且つY’方向に開口した半球状の孔である。接続孔211bに雄コネクタ200aがY−Y’方向に挿脱可能である。接続孔211bに雄コネクタ200aが嵌合することによって、当該雄コネクタ200aが接続孔211b内で位置固定されるようになっている。雌ボディ210bの接続孔211bの半球面状の内面212bには、互いに重複しない複数の内面エリア213bが設けられている。以下、説明の便宜上、図8Aの図示中央の内面エリア213bを中央の内面エリア213bと、図示上側の内面エリア213bを上側の内面エリア213bと、図示下側の内面エリア213bを下側の内面エリア213bと称する。
雄コネクタ200aが雌コネクタ200bの接続孔211bに嵌合し位置固定された状態(以下、この状態を接続状態と称する。)で、中央の内面エリア213bが雄コネクタ200aの中央の外面エリア212aに対して略平行に、上側の内面エリア213bが雄コネクタ200aの上側の外面エリア212aに対して略平行に、下側の内面エリア213bが雄コネクタ200aの下側の外面エリア212aに対して略平行に対向可能である。
雌第1基板261bは、フレキシブルプリント基板又はPET基板等であって、雌ボディ210bの接続孔211bの内面212bに沿って湾曲している。雌第1基板261b上には、雌通信アンテナ221b、222bが設けられ且つ二つの通信回路が実装されている。すなわち、雌通信アンテナ221b、222bが雌第1基板261bに電気的に接続されている。雌通信アンテナ221b、222bは、実施例1の雌通信アンテナ121b、122bと同じものである。二つの通信回路は、実施例1の通信回路131b、132bと同じものである。
雌第1基板261bは、雌通信アンテナ221b、222bが雌ボディ210b内の接続孔211bの中央の内面エリア213bの近傍(例えば、雌通信アンテナ221b、222bが内面エリア213bから数mm〜数十mmの距離)に位置するように、雌ボディ210bの内部に埋め込まれている。換言すると、雌第1基板261bは雌ボディ210bの内部における雌通信アンテナ221b、222bよりも中央の内面エリア213bから遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。雌通信アンテナ221b、222bは雌ボディ210bの内部における雌第1基板261bよりも中央の内面エリア213bの近傍部分に埋め込まれている(覆われている)。雌第1基板261bは、中央の内面エリア213bに対して略平行である。
雌第2基板262bは、フレキシブルプリント基板又はPET基板等であって、雌ボディ210bの接続孔211bの内面212bに沿って円弧状に湾曲している。雌第2基板262b上のうちの一方上には雌送電アンテナ230bのうちの一方が設けられており、雌第2基板262bのうちの他方上には雌送電アンテナ230bのうちの他方が設けられている。すなわち、一方の雌送電アンテナ230bは一方の雌第2基板262bに電気的に接続されている。他方の雌送電アンテナ230bは他方の雌第2基板262bに電気的に接続されている。雌送電アンテナ230bは実施例1の雌送電アンテナ140bと同じものである。
一方の雌第2基板262bは、一方の雌送電アンテナ230bが雌ボディ210b内の上側の内面エリア213bの近傍に位置するように、雌ボディ210bの内部に埋め込まれている。換言すると、一方の雌第2基板262bは雌ボディ210bの内部における一方の雌送電アンテナ230bよりも上側の内面エリア213bから遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。一方の雌送電アンテナ230bは雌ボディ210bの内部における一方の雌第2基板262bよりも上側の内面エリア213bの近傍部分に埋め込まれている(覆われている)。一方の雌第2基板262bは、上側の内面エリア213bに対して略平行であっても良いし、傾斜していても良いし、直角であっても良い。他方の雌第2基板262bは、他方の雌送電アンテナ230bが雌ボディ210b内の下側の内面エリア213bの近傍に位置するように、雌ボディ210bの内部に埋め込まれている。換言すると、他方の雌第2基板262bは雌ボディ210bの内部における他方の雌送電アンテナ230bよりも下側の内面エリア213bから遠い部分に埋め込まれている(覆われている)。他方の雌送電アンテナ230bは雌ボディ210bの内部における他方の雌第2基板262bよりも下側の内面エリア213bの近傍部分に埋め込まれている(覆われている)。他方の雌第2基板262bは、下側の内面エリア213bに対して略平行であっても良いし、傾斜していても良いし、直角であっても良い。
雌第3基板263bは、リジットなプリント基板、フレキシブルプリント基板又はPET基板等である。雌第3基板263bは、雌ボディ210b内の雌第1基板261bのY方向側に位置するように、雌ボディ210bの内部に埋め込まれている(覆われている)。雌第3基板263bは、雌第1基板261bと図示しない第1接続部(例えば、ピン、リード線又はFPC等)によって接続されている。雌第3基板263bは、一対の雌第2基板262bと図示しない第2接続部(例えば、ピン、リード線又はFPC等)によって各々接続されている。
送電回路240bは実施例1の送電回路150bと同じものである。送電回路240bは、雌第3基板263b上に実装され、雌第3基板263bと共に雌ボディ210bの内部に埋め込まれている(覆われている)。
制御部250bは実施例1の制御部160bと同じものである。制御部250bは、雌第3基板263bに実装され、雌第3基板263bと共に雌ボディ210bの内部に埋め込まれている(覆われている)。
上記第1外部接続部は実施例1の第1外部接続部と同じものである。上記第2外部接続部は実施例1の第2外部接続部と同じものである。
以下、上述した雌コネクタ200bの製造方法について詳しく説明する。この製造方法は、雌第1基板261b、一対の雌第2基板262b及び雌第3基板263bを用意する工程から、雌第1基板261b、一対の雌第2基板262b、雌第3基板263b、第1、第2接続部及び第1、第2外部接続部の後端部以外の部分を図示しない金型のキャビティ内に入れるまでの工程が、実施例1の雌コネクタ200bの製造方法と同じである。
雌第1基板261b、一対の雌第2基板262b、雌第3基板263b、第1、第2接続部及び第1、第2外部接続部の後端部以外の部分を図示しない金型のキャビティ内に入れると、雌第1基板261bが金型のキャビティ内の半球状の凸部の中央の外面エリア212aに対応するエリアに対して略平行となり且つ雌通信アンテナ221b、222bが当該エリアの近傍に配置されるように、当該雌第1基板261bが金型のキャビティ内で位置固定される。雌第3基板263bが雌第1基板261bのY方向側に位置するように金型のキャビティ内で位置固定される。一方の雌送電アンテナ230bが金型の凸部の上側の外面エリア212aに対応するエリアの近傍に位置するように、一方の雌第2基板262bが金型のキャビティ内で位置固定される。他方の雌送電アンテナ230bが金型の凸部の下側の外面エリア212aに対応するエリアの近傍に位置するように、他方の雌第2基板262bが金型のキャビティ内で位置固定される。
その後、金型のキャビティ内に絶縁樹脂を射出し、充填させる。その後、絶縁樹脂を硬化させる。硬化した絶縁樹脂が雌ボディ210bとして成形される。金型の凸部が雌ボディ210bの接続孔211bとなる。このとき、雌第1基板261b、雌通信アンテナ221b、222b及び通信回路131b、132bが雌ボディ210bの内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、雌第1基板261bが雌ボディ210b内の接続孔211bの中央の内面エリア213bに対して略平行となる。雌通信アンテナ221b、222bが雌ボディ210bの内部の中央の内面エリア213bの近傍に配置される。一方の雌第2基板262b及び一方の雌送電アンテナ230bが雌ボディ210bの内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、一方の雌送電アンテナ230
bが雌ボディ210bの内部の接続孔211bの上側の内面エリア213bの近傍に配置される。他方の雌第2基板262b及び他方の雌送電アンテナ230bが雌ボディ210bの内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、他方の雌送電アンテナ230bが雌ボディ210bの内部の接続孔211bの下側の内面エリア213bの近傍に配置される。雌第3基板263b、送電回路240b及び制御部250bが雌ボディ210bの内部にインサート成形によって埋め込まれる。これにより、雌第3基板263bが雌第1基板261bのY方向側に配置される。以上のとおり、雌コネクタ200bが製造される。
本発明の実施例3に係る接続構造200は、上記雄コネクタ200aと、上記雌コネクタ200bとを備えている。図9に示すように、雄コネクタ200aを雌コネクタ200bに接続させると、雄コネクタ200aが雌コネクタ200bの接続孔211bに嵌合し、雄コネクタ200aが雌コネクタ200bの接続孔211b内で位置固定される。すると、上述のとおり、雄コネクタ200aの外面エリア212aが雌コネクタ200bの接続孔211bの内面エリア213bに対して各々略平行に対向する。中央の外面エリア212aの近傍に位置する雄通信アンテナ221aと中央の内面エリア213bの近傍に位置する雌通信アンテナ221bとが無線通信可能な範囲に配置される。中央の外面エリア212aの近傍に位置する雄通信アンテナ222aと中央の内面エリア213bの近傍に位置する雌通信アンテナ222bとが無線通信可能な範囲に配置される。上側の外面エリア212aの近傍に位置する一方の雄受電アンテナ230aと上側の内面エリア213bの近傍に位置する一方の雌送電アンテナ230bとが無線電力伝送可能な範囲に配置される。下側の外面エリア212aの近傍に位置する他方の雄受電アンテナ230aと下側の内面エリア213bの近傍に位置する他方の雌送電アンテナ230bとが無線電力伝送可能な範囲に配置される。このように雄コネクタ200aが雌コネクタ200bに接続される。
以上のような接続構造200は、実施例1の接続構造100と同様の技術的特徴を有する。
なお、上述した雄コネクタ、雌コネクタ及びこれらの接続構造は、上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲において任意に設計変更することが可能である。以下、詳しく述べる。
本発明の雄コネクタは、雄ボディと、雄ボディ内に設けられた信号を無線通信可能な雄通信アンテナと、雄通信アンテナに電気的に接続された雄第1基板とを備えている限り任意に設計変更することが可能である。
例えば、雄コネクタは、雄ボディと、複数の雄通信アンテナと、複数の雄第1基板を備えた構成とすることが可能である。この場合、雄通信アンテナの少なくとも一つが雄第1基板上に各々設けられている。雄第1基板は、当該雄第1基板上の雄通信アンテナが雄ボディの外面エリアの近傍に各々位置するように、雄ボディの内部にインサート成形によって各々埋め込まれている又は雄ボディの後述する収容空間内に収容されている。
又は、雄コネクタは、雄ボディと、複数の雄通信アンテナと、複数の雄第1部を有する雄第1基板を備えた構成とすることが可能である。この場合、雄通信アンテナの少なくとも一つが雄第1部上に各々設けられている。雄第1部は、当該雄第1部上の雄通信アンテナが雄ボディの外面エリアの近傍に各々位置するように、雄ボディの内部にインサート成形によって各々埋め込まれている又は雄ボディの収容空間内に収容されている。具体的には、雄第1基板は、リジットフレキシブル基板、フレキシブルプリント基板又はPET基板である。雄第1基板は折り曲げられたり湾曲させられたりした状態で、当該雄第1基
板の雄第1部は、当該雄第1部上の雄通信アンテナが雄ボディの外面エリアの近傍に各々位置するように、雄ボディの内部にインサート成形によって各々埋め込まれている又は雄ボディの収容空間内に収容されている。
又は、雄コネクタは、雄ボディと、雄通信アンテナと、雄受電又は送電アンテナと、雄第1、第2部を有する雄第1基板を備えた構成とすることが可能である。雄通信アンテナが雄第1部上に設けられている。雄受電又は送電アンテナは、雄第2基板の代りに、雄第2部上に設けられている。雄第1部は、雄通信アンテナが雄ボディの外面エリアのうちの一つの近傍に位置するように、雄ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれている又は雄ボディの収容空間内に収容されている。雄第2部は、雄受電又は送電アンテナと共に雄ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれている又は雄ボディの収容空間内に収容されている。
更に、雄第2部は、雄受電又は送電アンテナが雄通信アンテナの近傍の外面エリアと異なる外面エリアの近傍に位置するように、雄ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれた又は雄ボディの収容空間内に収容された構成とすることが可能である。雄第1基板は、リジットフレキシブル基板、フレキシブルプリント基板又はPET基板である。雄第1基板は折り曲げられたり湾曲させられたりした状態で、雄第1基板の雄第1部は、雄通信アンテナが雄ボディの外面エリアのうちの一つの近傍に位置するように、雄ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれている又は雄ボディの収容空間内に収容されている。雄第1基板の雄第2部は、雄受電又は送電アンテナが雄通信アンテナの近傍の外面エリアと異なる外面エリアの近傍に位置するように、雄ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれている又は雄ボディの収容空間内に収容されている。
本発明の雄ボディは、当該雄ボディの内部に少なくとも雄通信アンテナが設けられている限り任意に設計変更することが可能である。例えば、雄ボディの内部に収容空間が設けられた構成とすることが可能である。この収容空間内に少なくとも雄通信アンテナが収容された構成とすると良い。この雄通信アンテナも雄ボディの外部に露出しない。上述した雄ボディ110a、110a’も、収容空間が設けられた構成とすることが可能である。当該収容空間に雄通信アンテナ121a、122a、通信回路131a、132a、雄受電アンテナ140a、受電回路150a、制御部160a、雄第1基板171a、雄第2基板172a及び雄第3基板173aが収容された構成とすることが可能である。又は、雄通信アンテナ121a、122a及び雄受電アンテナ140aの少なくとも一つが雄ボディ110a、110a’内に上記実施例の通りインサート成形により埋め込まれており、雄ボディ110a、110a’内の収容空間に、雄通信アンテナ121a、122a及び雄受電アンテナ140aの残り、通信回路131a、132a、受電回路150a、制御部160a、雄第1基板171a、雄第2基板172a及び雄第3基板173aが収容された構成とすることが可能である。この場合、雄ボディ110a、110a’内にインサートされるアンテナは、後述のコイルや端子とし、当該アンテナがリード線やFPC等の接続手段によって収容空間内の基板に接続されると良い。又は、雄通信アンテナ121a、122a、通信回路131a、132a及び雄第1基板171aが雄ボディ110a、110a’内に上記実施例の通りインサート成形により埋め込まれており、雄ボディ110a、110a’内の収容空間に、雄受電アンテナ140a、受電回路150a、制御部160a、雄第2基板172a及び雄第3基板173aが収容された構成とすることが可能である。この場合、雄通信アンテナ121a、122aは導体であっても良いし、コイルや端子であっても良い。又は、雄受電アンテナ140a及び雄第2基板172aが雄ボディ110a、110a’内に上記実施例の通りインサート成形により埋め込まれており、雄ボディ110a、110a’内の収容空間に、雄通信アンテナ121a、122a、通信回路131a、132a、雄第1基板171a、受電回路150a、制御部160a及び雄第3基板173aが収容された構成とすることが可能である。この場合、雄受電アンテナ140aは導体であっても良いし、コイルや端子であっても良い。又は、雄通信アンテナ121a、122a、通信回路131a、132a、雄第1基板171a、雄受電アンテナ140a及び雄第2基板172aが上記実施例の通り雄ボディ110a、110a’内にインサート成形により埋め込まれており、雄ボディ110a、110a’内の収容空間に、受電回路150a、制御部160a、雄第2基板172a及び雄第3基板173aが収容された構成とすることが可能である。この場合、雄通信アンテナ121a、122a及び/又は雄受電アンテナ140aは導体であっても良いし、コイルや端子であっても良い。上記の通り、アンテナ及び/又は基板を雄ボディの収容空間内に配置した場合、雄ボディ内にインサート成形する際のアンテナ及び/又は基板に対する樹脂流動などの影響を考慮する必要がなくなるため、アンテナ及び/又は基板の形状や配置の自由度が高くなる。なお、雄ボディ210aも、雄ボディ110a、110a’と同様に設計変更することが可能である。
本発明の雄ボディの外形は、雌コネクタの接続孔に挿入される限り任意に設計変更することが可能である。例えば、雄ボディは、絶縁樹脂製の多面体(例えば、多角柱や多角錘台等)、半球、砲弾状、円柱又は円錐台とすることが可能である。
本発明の雄ボディの外面エリアは、雄ボディの外面の互いに重複しないエリアである限り任意に設計変更することが可能である。雄ボディが多面体、円柱又は円錐台である場合、当該多面体、円柱又は円錐台の複数の外面が外面エリアとして設定された構成としても良いし、少なくとも一つの外面に互いに重複しない複数の外面エリアが設定された構成としても良い。雄ボディが半球又は砲弾状である場合には、当該半球又は砲弾の外面に互いに重複しない複数の外面エリアが設定された構成とすると良い。更に、雄ボディは、第1ボディと、第1ボディに連接されており且つ第1ボディよりも外形が大きい又は小さい第2ボディとを有する構成とすることも可能である。第1、第2ボディの各々は、絶縁樹脂製の多面体(例えば、多角柱や多角錘台等)、半球、砲弾状、円柱又は円錐台とすることが可能である。第1、第2ボディの少なくとも一方が、複数の外面エリアを有した構成とすることが可能である。この場合も、第1、第2ボディの少なくとも一方の複数の外面が外面エリアとして設定された構成としても良いし、第1、第2ボディの少なくとも一方の少なくとも一つの外面に互いに重複しない複数の外面エリアが設定された構成としても良い。なお、本発明の雄ボディは透明であっても良い。
本発明の雄通信アンテナは、信号を無線通信可能なアンテナであって、雄第1基板に電気的に接続されている限り任意に設計変更することが可能である。例えば、上記実施例及び上述した設計変形例の雄通信アンテナは、雄第1基板上に設けられても良いし、周知の接続手段等を介して雄第1基板に電気的に接続されていても良い。上記実施例及び上述した設計変形例の雄通信アンテナの少なくとも一つが、上記実施例及び上述した設計変形例の複数の外面エリアのうちの一つの近傍に位置するように、上述した雄ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれた又は雄ボディの収容空間内に収容された構成とすることが可能である。本発明の雄通信アンテナは、送信用通信アンテナ及び受信用通信アンテナの何れであっても良い。また、本発明の雄通信アンテナは、導体、コイル及び端子(例えば、加工された金属板)の何れか一つであると良いが、これに限定されるものではない。導体は、雄第1基板上又は雄ボディの収容空間の内壁上等に形成することが可能である。
本発明の雄コネクタの通信回路は省略可能である。本発明の雄コネクタの通信回路は、上述した何れかの態様の雄通信アンテナに接続され、当該雄通信アンテナを用いて信号を無線送信又は無線受信可能である構成である限り任意に設計変更することが可能である。例えば、雄コネクタの通信回路は、雄第1基板以外の基板に電気的に接続された構成とすることが可能である。また、雄コネクタの通信回路が省略される場合、当該通信回路は雄
コネクタの外部に配置された構成とすることが可能である。この場合、通信回路は周知の接続手段を通じて上述した何れかの態様の雄通信アンテナに接続される。
本発明の雄受電アンテナは省略可能である。本発明の雄受電アンテナは、雄第1基板又は雄第2基板に電気的に接続されており且つ上述した雄ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれた又は雄ボディの収容空間内に収容された構成である限り任意に設計変更することが可能である。例えば、上記実施例及び上述した設計変形例の雄受電アンテナは、雄第1基板の雄第2部又は雄第2基板上に設けられても良いし、周知の接続手段等を介して雄第1基板又は雄第2基板に電気的に接続されていても良い。上記実施例及び上述した設計変形例の雄受電アンテナの少なくとも一つが、上記実施例及び上述した設計変形例の複数の外面エリアのうちの雄通信アンテナの近傍の外面エリアと異なる外面エリアの近傍に位置するように、上述した雄ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれた又は雄ボディの収容空間内に収容された構成とすることが可能である。雄ボディの収容空間内に収容された雄受電アンテナは、雄ボディの外部に露出しない。
上述した何れかの態様の雄受電アンテナは、無線で電力を送電可能な雄送電アンテナに置換可能である。本発明の雄送電アンテナは、雄第1基板又は雄第2基板に電気的に接続されていれば良い。例えば、雄送電アンテナは、雄第1基板の雄第2部又は雄第2基板上に設けられても良いし、周知の接続手段等を介して雄第1基板又は雄第2基板に電気的に接続されていても良い。本発明の少なくとも一つの雄送電アンテナが、上記実施例及び上述した設計変形例の複数の外面エリアのうちの雄通信アンテナの近傍の外面エリアと異なる外面エリアの近傍に位置するように、上述した雄ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれた又は雄ボディの収容空間内に収容された構成とすることが可能である。雄受電アンテナが雄送電アンテナに置換される場合、本発明の雄コネクタは、受電回路に代えて、雄第1基板の雄第2部、雄第2基板及び雄第3基板の何れか一つに設けられた送電回路を備えた構成とすることが可能である。本発明の雄コネクタは、上述した何れかの態様の雄受電アンテナ及び雄送電アンテナを備えた構成とすることが可能である。なお、本発明の雄受電又は送電アンテナは、導体、コイル及び端子(例えば、加工された金属板)の何れか一つであると良いが、これに限定されるものではない。導体は、雄第1基板の雄第2部、雄第2基板又は雄ボディの収容空間の内壁上等に形成することが可能である。
本発明の雄コネクタの受電回路及び/又は送電回路は省略可能である。本発明の雄コネクタの受電回路は、上述した何れかの態様の雄受電アンテナに無線で受電させる構成である限り任意に設計変更することが可能である。例えば、受電回路は、雄第1基板の雄第2部、雄第2基板及び雄第3基板の少なくとも一つに実装された構成とすることが可能である。受電回路が省略される場合、受電回路は雄コネクタの外部に配置された構成とすることが可能である。この場合、受電回路は周知の接続手段を通じて上述した何れかの態様の雄受電アンテナに接続される。本発明の雄コネクタの送電回路は、上述した何れかの態様の雄送電アンテナに無線で送電させる構成である限り任意に設計変更することが可能である。例えば、送電回路は、雄第1基板の雄第2部、雄第2基板及び雄第3基板の少なくとも一つに実装された構成とすることが可能である。送電回路が省略される場合、送電回路は雄コネクタの外部に配置された構成とすることが可能である。この場合、送電回路は周知の接続手段を通じて上述した何れかの態様の雄送電アンテナに接続される。
本発明の雄第1基板は、上記実施例及び上述した設計変形例の雄ボディ外に配置され、当該雄ボディに固着された構成とすることが可能である。本発明の雄第1基板は、上記実施例及び上述した設計変形例の雄ボディ内に設けられた構成とすることが可能である。雄第1基板上に上述した何れかの態様の雄通信アンテナが設けられている場合、雄第1基板は、雄通信アンテナが上述した何れかの態様の外面エリアの一つの近傍に位置するように、雄ボディ内にインサート成形によって埋め込まれた又は雄ボディの収容空間内に収容さ
れた構成とすることが可能である。雄第1基板は、外面エリアに対して略平行であっても良いし、傾斜していても良いし、直角であっても良い。本発明の雄第1部は、上記実施例及び上述した設計変形例の雄ボディ内に設けられた構成とすることが可能である。雄第1部上に上述した何れかの態様の雄通信アンテナが設けられている場合、雄第1部は、雄通信アンテナが上述した何れかの態様の外面エリアの一つの近傍に位置するように、雄ボディ内にインサート成形によって埋め込まれた又は雄ボディの収容空間内に収容された構成とすることが可能である。雄第1部は、外面エリアに対して略平行であっても良いし、傾斜していても良いし、直角であっても良い。
本発明の雄第2基板は、上述したように、雄受電又は送電アンテナが雄第1基板の雄第2部に設けられる場合、又は雄受電又は送電アンテナが省略される場合に、省略可能である。本発明の雄第2基板は、上記実施例及び上述した設計変形例の雄ボディ外に配置され、当該雄ボディに固着された構成とすることが可能である。本発明の雄第2基板は、上記実施例及び上述した設計変形例の雄ボディ内に設けられた構成とすることが可能である。雄第2基板上に上述した何れかの態様の雄受電又は送電アンテナが設けられている場合、雄第2基板は、雄受電又は送電アンテナが上述した何れかの態様の外面エリアのうちの雄通信アンテナの近傍の外面エリアと異なる外面エリアの近傍に位置するように、雄ボディ内に設けられた構成とすることが可能である。本発明の雄第2基板は、少なくとも一つあれば良い。
本発明の雄第3基板は省略可能である。本発明の雄コネクタの制御部も省略可能である。雄第3基板及び/又は制御部は、雄コネクタの外部に配置された構成とすることが可能である。この場合、雄第3基板及び/又は制御部は、周知の接続手段を通じて上述した通信回路、受電回路及び/又は送電回路に接続される。また、制御部は、雄ボディ内に設けられた雄第3基板以外の基板に設けられた構成とすることが可能である。
本発明の雄コネクタのケーブルは省略可能である。本発明の雄コネクタは、ケーブルの代りに、第1及び/又は第2外部接続部を更に備えた構成とすることが可能である。上記第1外部接続部は信号通信用の端子、ピン又はフレキシブル基板等であって、先端部と、後端部とを有している。第1外部接続部の後端部以外の部分(接続部を含む。)は上述した何れかの態様の雄ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれている。換言すると、第1外部接続部の後端部は雄ボディから当該雄ボディの外部に突出している。第1外部接続部の先端部は、上述した雄第1基板を介して通信回路又は雄第3基板等の基板を介して制御部に接続された構成とすることが可能である。上記第2外部接続部は電力伝送用の端子、ピン又はフレキシブル基板等であって、先端部と、後端部とを有している。第2外部接続部の後端部以外の部分(接続部を含む。)は上述した何れかの態様の雄ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれている。換言すると、第2外部接続部の後端部は雄ボディから当該雄ボディの外部に突出している。第2外部接続部の先端部は、雄第1基板の雄第2部、雄第2基板又は雄第3基板を介して受電回路又は送電回路に接続されている。
本発明の雄コネクタは、雄ボディを覆うシールドケースを更に備えた構成とすることが可能である。本発明の雄コネクタは、雄第1基板と雄第2基板との間、雄第1基板と雄第3基板との間及び/又は雄第2基板と雄第3基板との間に配置されるシールド部材を更に備えた構成とすることが可能である。また、本発明の雄コネクタは、雄側係合部を更に備えた構成とすることが可能である。雄側係合部は、雄コネクタが雌コネクタの接続孔に挿入された状態で、当該雌コネクタの雌側の係合部に係合される。雄側係合部及び雌側係合部は、その何れか一方が係合凸部であり、他方が係合凸部を係合可能な係合孔とすることが可能である。
本発明の雌コネクタは、接続孔を有する雌ボディと、雌ボディ内に設けられた信号を無線通信可能な雌通信アンテナと、雌通信アンテナに電気的に接続された雌第1基板とを備えている限り任意に設計変更することが可能である。
例えば、雌コネクタは、雌ボディと、複数の雌通信アンテナと、複数の雌第1基板を備えた構成とすることが可能である。この場合、雌通信アンテナの少なくとも一つが雌第1基板上に各々設けられている。雌第1基板は、当該雌第1基板上の雌通信アンテナが雌ボディ内の接続孔の内面エリアの近傍に各々位置するように、雌ボディの内部にインサート成形によって各々埋め込まれている又は雌ボディの後述する収容空間内に収容されている。
又は、雌コネクタは、雌ボディと、複数の雌通信アンテナと、複数の雌第1部を有する雌第1基板を備えた構成とすることが可能である。雌通信アンテナの少なくとも一つが雌第1部上に各々設けられている。雌第1部は、当該雌第1部上の雌通信アンテナが雌ボディ内の接続孔の内面エリアの近傍に各々位置するように、雌ボディの内部にインサート成形によって各々埋め込まれている又は雌ボディの収容空間内に収容されている。具体的には、雌第1基板は、リジットフレキシブル基板、フレキシブルプリント基板又はPET基板である。雌第1基板は折り曲げられたり湾曲させられたりした状態で、当該雌第1基板の雌第1部は、当該雌第1部上の雌通信アンテナが雌ボディ内の接続孔の内面エリアの近傍に各々位置するように、雌ボディの内部にインサート成形によって各々埋め込まれている又は雌ボディの収容空間内に収容されている。
又は、雌コネクタは、雌ボディと、雌通信アンテナと、雌送電又は受電アンテナと、雌第1、第2部を有する雌第1基板を備えた構成とすることが可能である。雌通信アンテナが雌第1部に設けられている。雌送電又は受電アンテナは、雌第2基板の代りに、雌第2部に設けられている。雌第1部は、雌通信アンテナが雌ボディ内の接続孔の内面エリアのうちの一つの近傍に位置するように、雌ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれている又は雌ボディの収容空間内に収容されている。雌第2部は、雌送電又は受電アンテナと共に雌ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれている又は雌ボディの収容空間内に収容されている。
更に、雌第2部は、雌送電又は受電アンテナが雌ボディの接続孔の雌通信アンテナの近傍の内面エリアと異なる内面エリアの近傍に位置するように、雌ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれた又は雌ボディの収容空間内に収容された構成とすることが可能である。この場合、雌第1基板は、リジットフレキシブル基板、フレキシブルプリント基板又はPET基板である。雌第1基板は折り曲げられたり湾曲させられたりした状態で、雌第1基板の雌第1部は、雌通信アンテナが雌ボディ内の内面エリアのうちの一つの近傍に位置するように、雌ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれている又は雌ボディの収容空間内に収容されている。雌第1基板の雌第2部は、雌送電又は受電アンテナが雌通信アンテナの近傍の内面エリアと異なる内面エリアの近傍に位置するように、雌ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれている又は雌ボディの収容空間内に収容されている。
本発明の雌ボディは、当該雌ボディの内部に少なくとも雌通信アンテナが設けられている限り任意に設計変更することが可能である。例えば、雌ボディの内部に収容空間が設けられた構成とすることが可能である。この収容空間内に少なくとも雌通信アンテナが収容された構成とすると良い。この雌通信アンテナも雌ボディの外部に露出しない。上述した雌ボディ110b、110b’も、収容空間が設けられた構成とすることが可能である。当該収容空間に雌通信アンテナ121b、122b、通信回路131b、132b、雌送電アンテナ140b、送電回路150b、制御部160b、雌第1基板171b、雌第2基板172b及び雌第3基板173bが収容された構成とすることが可能である。又は、雌通信アンテナ121b、122b及び雌送電アンテナ140bの少なくとも一つが雌ボディ110b、110b’内に上記実施例の通りインサート成形により埋め込まれており、雌ボディ110b、110b’内の収容空間に、雌通信アンテナ121b、122b及び雌送電アンテナ140bの残り、通信回路131b、132b、送電回路150b、制御部160b、雌第1基板171b、雌第2基板172b及び雌第3基板173bが収容された構成とすることが可能である。この場合、雌ボディ110b、110b’内にインサートされるアンテナは後述のコイルや端子とし、当該アンテナがリード線やFPC等の接続手段によって収容空間内の基板に接続されると良い。又は、雌通信アンテナ121b、122b、通信回路131b、132b及び雌第1基板171bが雌ボディ110b、110b’内に上記実施例の通りインサート成形により埋め込まれており、雌ボディ110b、110b’内の収容空間に、雌送電アンテナ140b、送電回路150b、制御部160b、雌第2基板172b及び雌第3基板173bが収容された構成とすることが可能である。この場合、雌通信アンテナ121b、122bは導体であっても良いし、コイルや端子であっても良い。又は、雌送電アンテナ140b及び雌第2基板172bが雌ボディ110b、110b’内に上記実施例の通りインサート成形により埋め込まれており、雌ボディ110b、110b’内の収容空間に、雌通信アンテナ121b、122b、通信回路131b、132b、雌第1基板171b、送電回路150b、制御部160b及び雌第3基板173bが収容された構成とすることが可能である。この場合、雌送電アンテナ140bは導体であっても良いし、コイルや端子であっても良い。又は、雌通信アンテナ121b、122b、通信回路131b、132b、雌第1基板171b、雌送電アンテナ140b及び雌第2基板172bが上記実施例の通り雌ボディ110b、110b’内にインサート成形により埋め込まれており、雌ボディ110b、110b’内の収容空間に、送電回路150b、制御部160b、雌第2基板172b及び雌第3基板173bが収容された構成とすることが可能である。この場合、雌通信アンテナ121b、122b及び/又は雌送電アンテナ140bは導体であっても良いし、コイルや端子であっても良い。上記の通り、アンテナ及び/又は基板を雌ボディの収容空間内に配置した場合、雌ボディ内にインサート成形する際のアンテナ及び/又は基板に対する樹脂流動などの影響を考慮する必要がなくなるため、アンテナ及び/又は基板の形状や配置の自由度が高くなる。なお、雌ボディ210bも、雌ボディ110b、110b’と同様に設計変更することが可能である。
本発明の雌ボディの外形は任意に設計変更することが可能である。本発明の雌ボディの接続孔の形状は、上述した何れかの態様の雄コネクタが挿入され且つ位置固定される限り任意に設計変更することが可能である。例えば、接続孔は、多面体(例えば、多角柱や多角錘台等)状、半球状、砲弾状、円柱状又は円錐台状の孔とすることが可能である。
本発明の雌ボディの接続孔の内面エリアは、雌ボディの接続孔の内面の互いに重複しないエリアである限り任意に設計変更することが可能である。接続孔が多面体状、円柱状又は円錐台状である場合、当該接続孔の複数の内面が内面エリアとして設定された構成としても良いし、少なくとも一つの内面に互いに重複しない複数の内面エリアが設定された構成としても良い。接続孔が半球状又は砲弾状の孔である場合には、当該接続孔の内面に互いに重複しない複数の内面エリアが設定された構成とすると良い。更に、雌ボディの接続孔は、第1接続孔と、第1接続孔に連通しており且つ第1接続孔よりも大きい又は小さい第2接続孔とを有する構成とすることも可能である。この場合、第1、第2接続孔の少なくとも一方が、複数の内面エリアを有した構成とすることが可能である。第1、第2接続孔の各々は、多面体(例えば、多角柱や多角錘台等)状、半球状、砲弾状、円柱状又は円錐台状の孔とすることが可能である。この場合も、第1、第2接続孔の少なくとも一方の複数の内面が内面エリアとして設定された構成としても良いし、少なくとも
一つの内面に互いに重複しない複数の内面エリアが設定された構成としても良い。なお、本発明の雌ボディは透明であっても良い。
本発明の雌通信アンテナは、信号を無線通信可能なアンテナであって、雌第1基板に電気的に接続されている限り任意に設計変更することが可能である。例えば、上記実施例及び上述した設計変形例の雌通信アンテナは、雌第1基板上に設けられても良いし、周知の接続手段等を介して雌第1基板に電気的に接続されていても良い。上記実施例及び上述した設計変形例の雌通信アンテナの少なくとも一つが、上記実施例及び上述した設計変形例の複数の内面エリアのうちの一つの近傍に位置するように、上述した雌ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれた又は雌ボディの収容空間内に収容された構成とすることが可能である。本発明の雌通信アンテナは、送信用通信アンテナ及び受信用通信アンテナの何れであっても良い。また、本発明の雌通信アンテナは、導体、コイル及び端子の何れか一つであると良いが、これに限定されるものではない。導体は、雌第1基板上又は雌ボディの収容空間の内壁上等に形成することが可能である。
本発明の雌コネクタの通信回路は省略可能である。本発明の雌コネクタの通信回路は、上述した何れかの態様の雌通信アンテナを用いて信号を無線送信又は無線受信可能である構成である限り任意に設計変更することが可能である。例えば、雌コネクタの通信回路は、雌第1基板以外の基板に電気的に接続された構成とすることが可能である。また、雌コネクタの通信回路が省略される場合、当該通信回路は雌コネクタの外部に配置された構成とすることが可能である。この場合、通信回路は周知の接続手段を通じて上述した何れかの態様の雌通信アンテナに接続される。
本発明の雌送電アンテナは省略可能である。本発明の雌送電アンテナは、雌第1基板又は雌第2基板に電気的に接続されており且つ上述した雌ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれた又は雌ボディの収容空間内に収容された構成である限り任意に設計変更することが可能である。例えば、上記実施例及び上述した設計変形例の雌送電アンテナは、雌第1基板の雌第2部又は雌第2基板上に設けられても良いし、周知の接続手段等を介して雌第1基板又は雌第2基板に電気的に接続されていても良い。上記実施例及び上述した設計変形例の雌送電アンテナの少なくとも一つが、上記実施例及び上述した設計変形例の複数の内面エリアのうちの雌通信アンテナの近傍の内面エリアと異なる内面エリアの近傍に位置するように、上述した雌ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれた又は雌ボディの収容空間内に収容された構成とすることが可能である。雌ボディの収容空間内に収容された雌送電アンテナは、雌ボディの外部に露出しない。
上述した何れかの態様の雌送電アンテナは、無線で電力を受電可能な雌受電アンテナに置換可能である。本発明の雌受電アンテナは、雌第1基板又は雌第2基板に電気的に接続されていれば良い。例えば、雌受電アンテナは、雌第1基板の雌第2部又は雌第2基板上に設けられても良いし、周知の接続手段等を介して雌第1基板又は雌第2基板に電気的に接続されていても良い。本発明の少なくとも一つの雌受電アンテナが、上記実施例及び上述した設計変形例の複数の内面エリアのうちの雌通信アンテナの近傍の内面エリアと異なる内面エリアの近傍に位置するように、上述した雌ボディの内部にインサート成形によって埋め込まれた又は雌ボディの収容空間内に収容された構成とすることが可能である。雌送電アンテナが雌受電アンテナに置換される場合、本発明の雌コネクタは、送電回路に代えて、雌第1基板の雌第2部、雌第2基板及び雌第3基板の何れか一つに設けられた受電回路を備えた構成とすることが可能である。本発明の雌コネクタは、上述した何れかの態様の雌送電アンテナ及び雌受電アンテナを備えた構成とすることが可能である。なお、本発明の雌送電又は受電アンテナは、導体、コイル及び端子の何れか一つであると良いが、これに限定されるものではない。導体は、雌第1基板の雌第2部、雌第2基板又は雌ボディの収容空間の内壁上等に形成することが可能である。
本発明の雌コネクタの送電回路は省略可能である。本発明の雌コネクタの送電回路は、上述した何れかの態様の雌送電アンテナに無線で送電させる構成である限り任意に設計変更することが可能である。例えば、送電回路は、雌第1基板の雌第2部、雌第2基板及び雌第3基板の少なくとも一つに実装された構成とすることが可能である。送電回路が省略される場合、送電回路は雌コネクタの外部に配置された構成とすることが可能である。この場合、送電回路は周知の接続手段を通じて上述した何れかの態様の雌送電アンテナに接続される。本発明の雌コネクタの受電回路は、上述した何れかの態様の雌受電アンテナに無線で受電させる構成である限り任意に設計変更することが可能である。例えば、受電回路は、雌第1基板の雌第2部、雌第2基板及び雌第3基板の少なくとも一つに実装された構成とすることが可能である。受電回路が省略される場合、受電回路は雌コネクタの外部に配置された構成とすることが可能である。この場合、受電回路は周知の接続手段を通じて上述した何れかの態様の雌受電アンテナに接続される。
本発明の雌第1基板は、上記実施例及び上述した設計変形例の雌ボディ外に配置され、当該雌ボディに固着された構成とすることが可能である。本発明の雌第1基板は、上記実施例及び上述した設計変形例の雌ボディ内に設けられた構成とすることが可能である。雌第1基板上に上述した何れかの態様の雌通信アンテナが設けられている場合、雌第1基板は、雌通信アンテナが上述した何れかの態様の内面エリアの一つの近傍に位置するように、雌ボディ内にインサート成形によって埋め込まれた又は雌ボディの収容空間内に収容された構成とすることが可能である。雌第1基板は、内面エリアに対して略平行であっても良いし、傾斜していても良いし、直角であっても良い。本発明の雌第1部は、上記実施例及び上述した設計変形例の雌ボディ内に設けられた構成とすることが可能である。雌第1部上に上述した何れかの態様の雌通信アンテナが設けられている場合、雌第1部は、雌通信アンテナが上述した何れかの態様の内面エリアの一つの近傍に位置するように、雌ボディ内にインサート成形によって埋め込まれた又は雌ボディの収容空間内に収容された構成とすることが可能である。雌第1部は、内面エリアに対して略平行であっても良いし、傾斜していても良いし、直角であっても良い。
本発明の雌第2基板は、上述したように、雌送電又は受電アンテナが雌第1基板の雌第2部に設けられる場合、又は雌送電又は受電アンテナが省略される場合に、省略可能である。本発明の雌第2基板は、上記実施例及び上述した設計変形例の雌ボディ外に配置され、当該雌ボディに固着された構成とすることが可能である。本発明の雌第2基板は、上記実施例及び上述した設計変形例の雌ボディ内に設けられた構成とすることが可能である。雌第2基板上に上述した何れかの態様の雌受電又は送電アンテナが設けられている場合、雌第2基板は、雌受電又は送電アンテナが上述した何れかの態様の内面エリアのうちの雌通信アンテナの近傍の内面エリアと異なる内面エリアの近傍に位置するように、雌ボディ内にインサート成形によって埋め込まれた又は雌ボディの収容空間内に収容された構成とすることが可能である。本発明の雌第2基板は、少なくとも一つあれば良い。
本発明の雌第3基板は省略可能である。本発明の雌コネクタの制御部も省略可能である。雌第3基板及び/又は制御部は、雌コネクタの外部に配置された構成とすることが可能である。この場合、雌第3基板及び/又は制御部は、周知の接続手段を通じて上述した通信回路、受電回路及び/又は送電回路に接続される。また、制御部は、雌ボディ内に設けられた雌第3基板以外の基板に設けられた構成とすることが可能である。
本発明の雌コネクタの第1、第2外部接続部は省略可能である。本発明の雌コネクタは、第1、第2外部接続部の代りに、ケーブルを更に備えた構成とすることが可能である。このケーブルは、通信線と、電力線とを有している。ケーブルの長さ方向の一端部から、複数の通信線及び電力線が突出している。突出した通信線は、上述した何れかの態様の雌
第1基板を介して通信回路又は雌第3基板等の基板を介して制御部に接続されている。突出した電力線は、上述した何れかの態様の雌第1基板の雌第2部、雌第2基板又は雌第3基板を介して受電回路又は送電回路に接続されている。
本発明の雌コネクタは、雌ボディを覆うシールドケースを更に備えた構成とすることが可能である。本発明の雌コネクタは、雌第1基板と雌第2基板との間、雌第1基板と雌第3基板との間及び/又は雌第2基板と雌第3基板との間に配置されるシールド部材を更に備えた構成とすることが可能である。本発明の雌コネクタは、上述した雌側係合部を更に備えた構成とすることが可能である。
本発明の接続構造は、上述した何れかの態様の雄コネクタと、上述した何れかの態様の雌コネクタとを備え、雄コネクタが雌コネクタの雌接続孔内に挿入され且つ位置固定された状態(接続状態)で、上述した何れかの態様の雄通信アンテナと上述した何れかの態様の雌通信アンテナとが信号を無線通信可能な範囲に配置される限り任意に設計変更することが可能である。
本発明の接続構造は、接続状態で、雄コネクタの複数の外面エリア(上述した何れかの態様の外面エリア)のうちの雄通信アンテナ(上述した何れかの態様の雄通信アンテナ)が近傍に位置する外面エリアと雌コネクタのうちの雌通信アンテナ(上述した何れかの態様の雌通信アンテナ)が近傍に位置する内面エリア(上述した何れかの態様の内面エリア)とが互いに対向し、雄通信アンテナと雌通信アンテナとが信号を無線通信可能な範囲に配置された構成とすることが可能である。
本発明の接続構造は、接続状態で、上述した何れかの態様の雄通信アンテナが近傍に位置する外面エリアと上述した何れかの態様の雌通信アンテナが近傍に位置する内面エリアとが互いに対向し、当該外面エリアの近傍に位置する雄通信アンテナと当該内面エリアの近傍に位置する雌通信アンテナとが信号を無線通信可能な範囲に配置され、且つ、上述した何れかの態様の雄受電又は送電アンテナと上述した何れかの態様の雌送電又は受電アンテナとが、無線電力伝送可能な範囲に配置されるようにしても良い。
更に、本発明の接続構造は、接続状態で、上述した何れかの態様の雄通信アンテナが近傍に位置する外面エリアと上述した何れかの態様の雌通信アンテナが近傍に位置する内面エリアとが互いに対向し、当該外面エリアの近傍に位置する雄通信アンテナと当該内面エリアの近傍に位置する雌通信アンテナとが信号を無線通信可能な範囲に配置され、且つ、上述した何れかの態様の雄受電又は送電アンテナが近傍に位置する外面エリアと上述した何れかの態様の雌送電又は受電アンテナが近傍に位置する内面エリアとが互いに対向し、当該外面エリアの近傍に位置する雄受電又は送電アンテナと当該内面エリアの近傍に位置する雌送電又は受電アンテナとが、無線電力伝送可能な範囲に配置されるようにしても良い。
上記の通り雄通信アンテナ及び雌通信アンテナが複数である場合、上述した各接続状態で、対応する雄通信アンテナ及び雌通信アンテナが各々信号を無線通信可能な範囲に配置される構成とすると良い。上記の通り雄通信アンテナ及び雌通信アンテナが複数であり、雄通信アンテナが雄ボディの外面エリアの近傍に各々位置し、雌通信アンテナが雌ボディ内の内面エリアの近傍に各々位置する場合、上述した各接続状態で、対応する雄通信アンテナが近傍に位置する外面エリア及び雌通信アンテナが近傍に位置する内面エリアが各々対向し、対応する雄通信アンテナ及び雌通信アンテナが各々信号を無線通信可能な範囲に配置される構成とすると良い。
上記の通り雄受電又は送電アンテナ及び雌送電又は受電アンテナが複数である場合、上
述した各接続状態で、対応する雄受電又は送電アンテナ及び雌送電又は受電アンテナが各々無線電力伝送可能な範囲に配置される構成とすると良い。上記の通り雄受電又は送電アンテナ及び雌送電又は受電アンテナが複数であり、雄受電又は送電アンテナが雄ボディの外面エリアの近傍に各々位置し、雌送電又は受電アンテナが雌ボディ内の内面エリアの近傍に各々位置する場合、上述した各接続状態で、対応する雄受電又は送電アンテナが近傍に位置する外面エリア及び雌送電又は受電アンテナが近傍に位置する内面エリアが各々対向し、対応する雄受電又は送電アンテナ及び雌送電又は受電アンテナが各々無線電力伝送可能な範囲に配置される構成とすると良い。上述した各接続状態で、雄通信アンテナが近傍に位置する外面エリアと雌通信アンテナが近傍に位置する内面エリアとは略平行に対向する必要はない。上述した各接続状態で、内面エリアと外面エリアとが各々略平行に対向する構成とすることが可能である。
なお、上記実施例における雄コネクタ及び雌コネクタの各構成要素を構成する素材、形状、寸法、数及び配置等はその一例を説明したものであって、同様の機能を実現し得る限り任意に設計変更することが可能である。上述した実施例及び設計変更例は、互いに矛盾しない限り、相互に組み合わせることが可能である。上述した通信方式は、その一例を示しただけである。よって、本発明の通信方式は、上述した何れかの態様の雄通信アンテナと上述した何れかの態様の雌通信アンテナとによって無線通信可能である限り任意に設計変更することが可能である。上述した充電方式も、その一例を示しただけである。よって、本発明の充電方式は、上述した何れかの態様の雄受電又は送電アンテナと上述した何れかの態様の雌送電又は受電アンテナとによって無線電力伝送可能である限り任意に設計変更することが可能である。なお、上述した周知の接続手段としては、例えば、ピン、導体やケーブル等を用いることが可能である。