JP6693010B2 - 障害対応支援装置、障害対応支援プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

障害対応支援装置、障害対応支援プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、障害対応支援装置、障害対応支援プログラム及び記憶媒体に係り、特に、コンピュータ等のIT機器を監視する監視ツールから送信された障害メッセージの対応に好適に利用できる障害対応支援装置、障害対応支援プログラム及び記憶媒体に関する。
従来の障害対応支援装置は、ログ情報記憶手段からログメッセージ(障害メッセージ)を取得して、該ログメッセージに含まれる各単語(障害用語)に対して、該単語の出現位置、単語、該ログメッセージに含まれる単語数に対して出現頻度の組に基づいてスコアを算出し、該スコアに基づいてクラスタリングを行うことにより、テンプレートを生成する。このとき、クラスタリングされたクラスタを値の高いものから併合し、ログメッセージの総単語数と重大な単語を含むクラスタの範囲を決定するための所定の閾値を乗じた値を超えた時点において併合した単語の集合をテンプレートとする。複数の機器のログメッセージを取得して、生成されているテンプレートとマッチングを行うことにより、重大なメッセージを抽出する。
特開2013−171471号公報
しかしながら、従来の障害対応支援装置はクラスタ解析に基づきテンプレートを生成するため、対応者がその経験に基づきテンプレートの正否を分析しなければならない。その結果、対応者の経験に応じて分析結果が異なったり、主観的な結果になったりするという問題があった。
また、従来の障害対応支援装置は、重大度や緊急度などの種々の観点に基づく障害対応の容易性に問題があった。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、障害対応に不慣れな対応者であっても経験豊富な対応者と同様に対応することができる障害対応支援装置、障害対応支援プログラム及び記憶媒体を提供することを本発明の目的としている。
(1)前述した目的を達成するため、本発明の障害対応支援装置は、被監視端末に生じた障害内容を示す障害メッセージを入手する障害メッセージ入手手段と、障害メッセージに含まれる1又は2以上の単語を抽出する単語抽出手段と、障害メッセージが発生する事前確率P(S)、重大障害メッセージが発生する事前確率P(F)、及び、ある単語が重大障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|F)に基づき、障害メッセージが発生したときにそれが重大障害メッセージである条件付き確率P(F|S)を求めるベイズ分類器を作成するとともに、事前確率P(S)、非重大障害メッセージが発生する事前確率P(N)、及び、ある単語が非重大障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|N)に基づき、障害メッセージが発生したときにそれが非重大障害メッセージである条件付き確率P(N|S)を求めるベイズ分類器を作成する重大度判定用分類器作成手段と、単語抽出手段が抽出した全ての単語及びベイズ分類器に基づき条件付き確率P(F|S)及び条件付き確率P(N|S)を演算し、条件付き確率P(F|S)が条件付き確率P(N|S)よりも大きい場合には障害メッセージが重大障害メッセージであると判定し、条件付き確率P(F|S)が条件付き確率P(N|S)よりも小さい場合には障害メッセージが非重大障害メッセージであると判定する重大度判定手段と、障害メッセージに対して判定の結果を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
これにより、本発明の障害対応支援装置は、障害メッセージが発生したときにそれが重大障害メッセージである条件付き確率P(F|S)と障害メッセージが発生したときにそれが非重大障害メッセージである条件付き確率P(N|S)との比較に基づき障害メッセージの重大度を客観的に判断するため、対応者の経験に依存することなく、障害メッセージに対する重大度の判定の結果を表示することができる。
(2)また、本発明の障害対応支援装置は、障害メッセージに対応する必要があったか否かを示す対応要否評価を対応者に要求する対応要否評価要求手段と、を更に備えており、重大度判定用分類器作成手段は、対応要否評価に基づき要対応と評価された要対応障害メッセージを重大障害メッセージであると学習するとともに、対応要否評価に基づき対応不要と評価された対応不要障害メッセージを非重大障害メッセージであると学習することが好ましい。
これにより、本発明の障害対応支援装置は、障害メッセージを確認した対応者が要対応であると判断した障害メッセージを重大障害メッセージとして学習するので、客観的な判定の結果に対して対応者の主観的判断を加えることができる。
(3)また、本発明の障害対応支援装置は、障害メッセージに緊急対応する必要があったか否かを示す緊急度評価を対応者に要求する緊急度評価要求手段と、緊急度評価に基づき緊急であると評価された障害メッセージを緊急障害メッセージであると学習するとともに、緊急度評価に基づき緊急でないと評価された障害メッセージを非緊急障害メッセージであると学習することにより、事前確率P(S)、緊急障害メッセージが発生する事前確率P(E)、及び、ある単語が緊急障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|E)に基づき、障害メッセージが発生したときにそれが緊急障害メッセージである条件付き確率P(E|S)を求めるベイズ分類器を作成するとともに、事前確率P(S)、非緊急障害メッセージが発生する事前確率P(M)、及び、ある単語が非緊急障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|M)に基づき、障害メッセージが発生したときにそれが非緊急障害メッセージである条件付き確率P(M|S)を求めるベイズ分類器を作成する緊急度判定用分類器作成手段と、単語抽出手段が抽出した全ての単語及びベイズ分類器に基づき条件付き確率P(E|S)及び条件付き確率P(M|S)を演算し、条件付き確率P(E|S)条件付き確率P(M|S)よりも大きい場合には障害メッセージが緊急障害メッセージであると判定し、条件付き確率P(E|S)条件付き確率P(M|S)よりも小さい場合には障害メッセージが非緊急障害メッセージであると判定する緊急度判定手段と、を更に備えることが好ましい。
これにより、本発明の障害対応支援装置は、障害メッセージが発生したときにそれが緊急障害メッセージである条件付き確率P(E|S)と障害メッセージが発生したときにそれが非緊急障害メッセージである条件付き確率P(M|S)との比較に基づき、障害メッセージの重大度だけでなく、その緊急度も客観的に判断するため、対応者の経験に依存することなく、障害メッセージに対する重大度及び緊急度の複合的な判定の結果を表示することができる。
(4)また、本発明の障害対応支援装置は、障害メッセージに対して推奨される1又は2以上の類似障害対象情報に推奨度を付与する推奨度付与手段と、を更に備えており、表示手段は、入手した障害メッセージに対して推奨度が高い順に類似障害対象情報を表示することが好ましい。
これにより、本発明の障害対応支援装置は、重要度や緊急度が同様な2以上の類似障害対象情報が存在する場合であっても、ある対応者が理解容易な類似障害対象情報に対して高い推奨度を付与することにより、どの類似障害対象情報が理解容易かを別の対応者が判断することができる。
(5)また、本発明の障害対応支援装置において、重大度判定用分類器作成手段又は緊急度判定用分類器作成手段は、時期的条件、回数的条件その他の所定の条件を満たしたときに、分類器を作成することが好ましい。
これにより、本発明の障害対応支援装置は、分類器作成に伴う処理の負担を減少させることができる。
(6)また、前述した目的を達成するため、本発明の障害対応支援プログラムは、上記した本発明の障害対応支援装置としてコンピュータを機能させるためのものであることを特徴としている。
これにより、本発明の障害対応支援プログラムは、障害メッセージが発生したときにそれが重大障害メッセージである条件付き確率P(F|S)と障害メッセージが発生したときにそれが非重大障害メッセージである条件付き確率P(N|S)との比較に基づき障害メッセージの重大度を客観的に判断するため、対応者の経験に依存することなく、障害メッセージに対する重大度の判定の結果を表示することができる。
(7)また、前述した目的を達成するため、本発明の記憶媒体は、上記した本発明の障害対応支援プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能なものであることを特徴としている。
これにより、本発明の記憶媒体は、その記憶媒体を接続させたコンピュータを、本発明の障害対応支援装置として機能させることができる。
本発明の障害対応支援装置、障害対応支援プログラム及び記憶媒体は、相対する2つの条件付き確率の比較に基づき客観的に判断することにより、障害メッセージに対する重大度、緊急度又は類似障害対象情報の推奨度に関する判定の結果を表示することができるので、障害対応に不慣れな対応者であっても経験豊富な対応者と同様に対応することができるという効果を奏する。
図1は、本実施形態の障害対応支援装置の全体構成を示すブロック図である。 図2は、本実施形態の障害対応支援プログラムによる処理フローを示すフローチャートである。 図3は、本実施形態の表示手段が表示する各種情報の一例を示す概念図である。 図4は、本実施形態の表示工程Sにおいて表示される障害メッセージの一覧及び判定結果の一例を示す概念図である。 図5は、本実施形態の対応要否評価要求手段による要求の一例を示す概念図である。 図6は、本実施形態の対応要否評価要求手段による要求の他の一例を示す概念図である。 図7は、本実施形態の緊急度評価要求手段による要求の一例を示す概念図である。
以下、各図を用いて、本実施形態の障害対応支援装置、障害対応支援プログラム及び記憶媒体を説明する。
[1]本実施形態の構成
[1−1]障害対応支援装置1
図1は、本実施形態の障害対応支援装置1の全体構成を示すブロック図である。
本実施形態の障害対応支援装置1は、障害メッセージ入手手段11と、単語抽出手段12と、重大度判定用分類器作成手段13と、重大度判定手段14と、表示手段15と、対応要否評価要求手段16と、緊急度評価要求手段17と、緊急度判定用分類器作成手段18と、緊急度判定手段19と、推奨度付与手段20と、を備える。
上記した障害メッセージ入手手段11等の各手段は、CPUなどの処理装置、RAMなどの記憶装置、HDDやSSDなどの補助記憶装置、キーボードやディスプレイなどの入出力装置、インターネット接続装置などの通信装置その他のコンピュータを構成する一般的な構成要素に基づいて構成されている。
[1−2]障害対応支援プログラム2
本実施形態の障害対応支援プログラム2は、本実施形態の障害対応支援装置1としてコンピュータを機能させるためのスタンドアローンアプリケーションソフトウェア又はウェブアプリケーションソフトウェアである。本実施形態の障害対応支援プログラム2がコンピュータ上で動作すると、そのコンピュータの一般的な構成要素の一部又は全部が上記した障害メッセージ入手手段11等の各手段となるため、そのコンピュータは本実施形態の障害対応支援装置1として機能する。
[1−3]記憶媒体3
本実施形態の記憶媒体3は、本実施形態の障害対応支援プログラム2を記憶している。また、本実施形態の記憶媒体3は、その記憶媒体3に記憶された本実施形態の障害対応支援プログラム2がコンピュータに読み取り可能となるように構成されている。本実施形態の記憶媒体3の具体例としては、CD、DVD、USBメモリなどが挙げられる。
[2]本実施形態の処理フロー
本実施形態の障害対応支援プログラム2は、上記した障害メッセージ入手手段11等の各手段により実行される各工程に基づき、以下の重大度判定、緊急度判定、及び、推奨度に関する各処理を行う。
[2−1]重大度判定に関する処理
まず、重大度判定に関する処理の流れを以下に示す。
[2−1−1]障害メッセージ入手工程S11
図2は、本実施形態の障害対応支援プログラム2における重大度判定に関する処理を示すフローチャートである。図3は、本実施形態の表示手段15が表示する各種情報の一例を示す概念図である。
障害メッセージ入手手段11は、図2に示すように、被監視端末51に生じた障害内容を示す障害メッセージを入手する障害メッセージ入手工程S11を行う。
ここで、被監視端末51とは、本実施形態の障害対応支援装置1に接続された監視ツール52が監視するコンピュータなどのITシステムである。障害内容とは、例えば被監視端末51のCPU(中央演算処理装置)の過負荷状態など、被監視端末51に生じたシステム上の問題である。障害メッセージとは、例えば、「CPUがボトルネック状態です。現在の負荷値99.00%はその閾値95.00%を超えています。」などの文字で示された障害メッセージである。
[2−1−2]単語抽出工程S12
単語抽出手段12は、障害メッセージに含まれる1又は2以上の単語を抽出する単語抽出工程S12を行う。
ここで、障害メッセージに含まれる単語とは、例えば、「CPU」、「ボトルネック」、「負荷」、「閾値」などの障害メッセージを構成する単語である。
[2−1−3]重大度判定用分類器作成工程S13
重大度判定用分類器作成手段13は、障害メッセージの重大度を判定するため、以下に示す所望の条件付き確率を求める2つのベイズ分類器を作成する重大度判定用分類器作成工程S13を行う。
障害メッセージが発生したときにそれが重大障害メッセージである条件付き確率P(F|S)を求めるベイズ分類器は、以下の通りに作成される。
まず、障害メッセージが発生する確率を事前確率P(S)とし、重大障害メッセージが発生する確率を事前確率P(F)とする。重大障害メッセージとは、ある障害メッセージは重大な障害を知らせるメッセージであることを、本実施形態の障害対応支援装置1を操作する対応者若しくは障害対応支援装置1の設定項目を設定する設定者が事前に判断したメッセージ又は重大度判定用分類器作成手段13が学習したメッセージである。
このとき、障害メッセージが発生する事前確率P(S)を前提とした場合、障害メッセージが発生し、かつ、重大障害メッセージが発生する確率P(S∩F)は、数1の通りとなる。
一方、重大障害メッセージが発生する事前確率P(F)を前提とした場合、重大障害メッセージが発生し、かつ、障害メッセージが発生する確率P(F∩S)は、数2の通りとなる。
ここで、数1及び数2において「P(S∩F)=P(F∩S)」が成立する。このことから、障害メッセージが発生したときにそれが重大障害メッセージである条件付き確率P(F|S)は、数1及び数2に基づき、数3の通りに示される。数3に示す数式はベイズの定理といわれる。
ここで、単語抽出工程S12において障害メッセージから抽出されたj番目の単語をWとすると、単語抽出手段12が抽出した全ての単語Wjはある障害メッセージSに同時に記載されていることになる。これを数式で表すと、数4の通りとなる。
以上から、障害メッセージが発生したときにそれが重大障害メッセージである条件付き確率P(F|S)を求めるベイズ分類器は、以下のようにあらわせる。
なお、ΠP(W|F)は、重大障害メッセージが発生したときに単語抽出手段12が抽出したある単語Wjが重大障害メッセージ内に含まれる条件付き確率P(W|F)の総乗である。
すなわち、障害メッセージが発生したときにそれが重大障害メッセージである条件付き確率P(F|S)を求めるベイズ分類器は、上記に示す通り、障害メッセージが発生する事前確率P(S)、重大障害メッセージが発生する事前確率P(F)、及び、ある単語が重大障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|F)に基づき、作成される。
また、上記の数式において、「重大障害メッセージが発生する事前確率P(F)」を「非重大障害メッセージが発生する事前確率P(N)」に置き換えると、障害メッセージが発生したときにそれが非重大障害メッセージである条件付き確率P(N|S)を求めるベイズ分類器が数6の通りに求められる。
なお、非重大障害メッセージとは、ある障害メッセージは重大な障害を知らせるメッセージではないと本実施形態の障害対応支援装置1の対応者若しくは設定者が事前に判断したメッセージ又は重大度判定用分類器作成手段13が学習したメッセージである。
すなわち、障害メッセージが発生したときにそれが非重大障害メッセージである条件付き確率P(N|S)を求めるベイズ分類器は、上記に示す通り、事前確率P(S)、非重大障害メッセージが発生する事前確率P(N)、及び、ある単語が非重大障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|N)に基づき、作成される。
なお、上記の重大度判定用分類器作成工程S13は、重大度判定用分類器がすでに作成又は事前入力されている場合、所定の条件C1を満たした場合(C1→S13)のみに行われることが好ましい。これは、重大度判定用分類器作成工程S13を行う障害対応支援装置1の処理負担を軽減させるためである。本実施形態の重大度判定用分類器作成工程S13が行われる所定の条件は、例えば、週に1回などの時期的条件である。所定の条件は、時期的条件だけでなく、ベイズ分類器の作成を行った後に10回回避するといった回数的条件など他の条件であっても良い。
[2−1−4]重大度判定工程S14
重大度判定手段14は、重大度判定工程S14を行う。重大度判定工程S14は、以下の演算工程及び判定工程により構成される。
(1)演算工程
演算工程においては、単語抽出手段12が抽出した全ての単語及びベイズ分類器に基づき、障害メッセージが発生したときにそれが重大障害メッセージである条件付き確率P(F|S)、及び、障害メッセージが発生したときにそれが非重大障害メッセージである条件付き確率P(N|S)を演算する。
例えば、障害メッセージが「CPUがボトルネック状態です。現在の負荷値99.00%はその閾値95.00%を超えています。」であって、それが重大障害メッセージである場合を考える。このとき、障害メッセージ内において単語抽出手段12が抽出する単語Wjは、例えば、W「CPU」、W「ボトルネック」、W「負荷値」、W「閾値」などである。また、これら各単語が重大障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|F)は、緊急度の設定及び学習の結果から、例えば、P(W|F)=0.7、P(W|F)=0.6、P(W|F)=0.5、P(W|F)=0.5、になっているとする。その結果、上記した各単語における条件付き確率P(W|F)のみで計算した場合(j=1〜4)、ΠP(W|F)=0.105となる。
一方、障害メッセージは重大障害メッセージ又は非重大障害メッセージのいずれかであるため、上記の障害メッセージが発生した場合、これら各単語が非重大障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|N)は、数7の通りとなる。
そのため、これら各単語が非重大障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|N)は、P(W|N)=0.3、P(W|N)=0.4、P(W|N)=0.5、P(W|N)=0.5、となる。その結果、上記した各単語における条件付き確率P(W|N)のみで計算した場合(j=1〜4)、ΠP(W|N)=0.03となる。
ここで、障害メッセージが必ず発生すると仮定すると、障害メッセージが発生する確率を事前確率P(S)は数8の通りに置き換えることができる。
また、重大障害メッセージが発生する事前確率P(F)と非重大障害メッセージが発生する事前確率P(N)とが同様の確率で起こることに反対理由がない。よって、理由不十分の原則より、P(F)及びP(N)は数9の通りに置き換えることができる。
すなわち、障害メッセージが発生したときにそれが重大障害メッセージである条件付き確率はP(F|S)、及び、障害メッセージが発生したときにそれが非重大障害メッセージである条件付き確率P(N|S)の演算結果は、上記の単語W〜Wに限った場合、以下の数10の通りとなる。
(2)判定工程
判定工程においては、障害メッセージが発生したときにそれが重大障害メッセージである条件付き確率はP(F|S)と、障害メッセージが発生したときにそれが非重大障害メッセージである条件付き確率P(N|S)とを比較することにより、以下の通りに判定する。
例えば、上記具体例の場合、数10に示す通り、条件付き確率P(F|S)が条件付き確率P(N|S)よりも大きくなる。この場合、障害メッセージが重大障害メッセージであると判定する。
一方、上記具体例とは異なり、条件付き確率P(F|S)が条件付き確率P(N|S)よりも小さくなった場合、障害メッセージが非重大障害メッセージであると判定する。
[2−1−5]表示工程S15
図4は、本実施形態の表示工程Sにおいて表示される障害メッセージの一覧及び判定結果の一例を示す概念図である。
表示手段15は、図4に示す通り、障害メッセージの表示に併せて、障害メッセージに判定の結果を表示する表示工程S15を行う。判定の結果は、先の述べた重大度だけでなく、後述する緊急度、推奨度などの判定の結果も表示することが好ましい。
また、表示手段15は、障害メッセージに対して推奨される1又は2以上の類似障害対象情報を表示する。例えば、障害メッセージが「CPUがボトルネック状態です。現在の負荷値99.00%はその閾値95.00%を超えています。」である場合、類似障害対象情報は「障害発生に伴う業務影響状況をオペレータに確認し、アプリチームに対して障害発生及び業務影響状況を連絡してください。」などになる。
類似障害対象情報の選択方法としては、例えば、新規に発生した障害メッセージに含まれる各単語の出現率と過去に発生したある障害メッセージに含まれる各単語の出現率とに基づき、障害メッセージの類似性を障害対応支援装置1が判断する。そして、新規の障害メッセージが過去のある障害メッセージと類似すると判断された場合、障害対応支援装置1は、過去のある障害メッセージに対する類似障害対象情報が新規の障害メッセージに推奨される類似障害対象情報である旨を表示手段15に対して命令する。これにより、表示手段15は推奨の類似障害対象情報を表示する。
[2−1−6]対応要否評価要求工程S16
図5は、本実施形態の対応要否評価要求手段16による要求の一例を示す概念図である。図6は、本実施形態の対応要否評価要求手段16による要求の他の一例を示す概念図である。
対応要否評価要求手段16は、図5及び図6に示すように、障害メッセージに対応する必要があったか否かを示す対応要否評価を対応者に要求する対応要否評価要求工程S16を行う。
例えば、上記の例と同様、「CPUがボトルネック状態です。現在の負荷値99.00%はその閾値95.00%を超えています。」といった障害メッセージが発生した場合、対応要否評価要求手段16は、表示手段15に対し、「対応完了(要対応)」、「対応不要」などの選択肢(障害メッセージに対応する必要があったか否かを示す対応要否評価)の表示を命令することにより、障害対応支援装置1の対応者に対して対応要否評価を要求する。
そして、障害対応支援装置1の対応者が「対応完了(要対応)」の選択肢を選択する対応要否評価を行った場合、重大度判定手段14がその障害メッセージを重大障害メッセージ又は非重大障害メッセージのどちらかと判断したかにかかわらず、上記した重大度判定用分類器作成手段13は、対応要否評価に基づき要対応と評価された要対応障害メッセージを重大障害メッセージであると学習する。また、障害対応支援装置1の対応者が「対応不要」の選択肢を選択する対応要否評価を行った場合、重大度判定手段14がその障害メッセージを重大障害メッセージ又は非重大障害メッセージのどちらかと判断したかにかかわらず、上記した重大度判定用分類器作成手段13は、対応要否評価に基づき対応不要と評価された対応不要障害メッセージを非重大障害メッセージであると学習する。
学習手法としては、例えば、過去に発生した10件の障害メッセージから単語抽出手段12が単語W「CPU」を抽出し、その単語Wが重大障害メッセージに含まれた回数が7回あった場合を考える。この場合、単語Wが重大障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|F)は0.7となり、単語Wが非重大障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|N)は0.3となる。ここで、単語W「CPU」を含む第11回目の障害メッセージが発生し、障害対応支援装置1の対応者が「対応完了(要対応)」の選択肢を選択した場合、有効数字が少数第3位であるならば、上記の条件付き確率P(W|F)は0.727(=8/11)となり、上記の条件付きP(W|N)は0.273(=3/11)となる。このように重大度判定用分類器作成手段13は学習する。
また、対応者が「対応完了(=要対応)」を選択した場合、対応要否評価要求手段16は、図5に示すように、「作業ミス」などの原因選択肢を対応者に要求することが好ましい。一方、対応者が「対応不要」を選択した場合、対応要否評価要求手段16は、図6に示すように、「無視対象」などの原因選択肢を対応者に要求することが好ましい。
なお、重大障害メッセージが多すぎることにより対応者にとって大切な重大な障害メッセージが大切ではない大量の重大障害メッセージに埋もれてしまう場合、対応要否評価要求手段16は、対応要否評価が「対応完了(=要対応)」であってその原因が「作業ミス」などのような、特定の対応要否評価及び原因の組み合わせが選択された場合のみ障害メッセージを重大障害メッセージとして処理することが好ましい。これにより、障害メッセージが重大障害メッセージであると判断される確率が低くなるので、対応要否評価要求手段16は、対応者にとって大切な障害メッセージのみを重大障害メッセージにすることができる。
以上の流れにより、重大度判定に関する処理がなされる。
[2−2]緊急度判定に関する処理
次に、緊急度判定に関する処理の流れを以下に示す。
図7は、本実施形態の緊急度評価要求手段17による要求の一例を示す概念図である。
[2−2−1]緊急度評価要求工程S17
緊急度評価要求手段17は、障害メッセージに緊急対応する必要があったか否かを示す緊急度評価を対応者に要求する緊急度評価要求工程S17を行う。
例えば、被監視端末51内において動作するソフトウェアの緊急停止を通知する重大障害メッセージに対して対応者が対応を行った場合を考える。このとき、緊急度評価要求手段17は、図7に示すように、障害メッセージが表示される表示画面において、緊急度が「通常」又は「緊急」の選択肢(=重大障害メッセージを緊急対応する必要があったか否かを示す緊急度評価)を表示する。これにより、緊急度評価要求手段17は、対応者に対して、緊急度が「通常」又は「緊急」のどちらかを要求する。対応者は、上記の要求に対し、「通常」又は「緊急」を選択することにより、緊急度評価要求手段17に対して緊急度評価を入力する。
なお、本実施形態の障害対応支援装置1の設定者は、重大ではない障害メッセージに対して対応者が緊急対応することがないと考えている。そのため、障害メッセージが重大障害メッセージであって、かつ、その対応要否結果が「対応完了(=要対応)」である場合にのみ、緊急度評価要求手段17が緊急度の入力を要求するように設定者は設定している。もちろん、設定の変更によって、緊急度評価要求手段17がすべての障害メッセージに対して緊急度の入力を要求するように設定することも可能である。
[2−2−2]緊急度判定用分類器作成工程S18
緊急度判定用分類器作成手段18は、学習工程、及び、分類器作成工程に基づき、緊急度判定用分類器作成工程S18を行う。
ここで、以下においては、障害メッセージが発生する事前確率をP(S)、緊急障害メッセージが発生する事前確率をP(E)、ある単語が緊急障害メッセージに含まれる条件付き確率をP(W|E)、障害メッセージが発生したときにそれが緊急障害メッセージである条件付き確率をP(E|S)として表す。また、非緊急障害メッセージが発生するを事前確率P(M)、ある単語が非緊急障害メッセージに含まれる条件付き確率をP(W|M)、障害メッセージが発生したときにそれが非緊急障害メッセージである条件付き確率をP(M|S)として表す。
(1)学習工程
緊急度判定用分類器作成手段18は、学習工程において、緊急度評価要求手段17に対して入力された緊急度評価に基づき緊急であると評価された障害メッセージを、緊急障害メッセージであると学習する。また、緊急度判定用分類器作成手段18は、上記と同様、緊急度評価に基づき緊急でないと評価された障害メッセージを、非緊急障害メッセージであると学習する。
学習手法は、重大度判定手段14による学習手法と同様である。例えば、過去に発生した7件の重大障害メッセージから単語抽出手段12が単語W「CPU」を抽出し、その単語Wが緊急障害メッセージに含まれた回数が4回あった場合を考える。この場合、単語Wが緊急障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|E)は0.571となり、単語Wが非緊急障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|M)は0.429となる。ここで、単語W「CPU」を含む第8回目の重大障害メッセージが発生し、障害対応支援装置1の対応者が「緊急」の選択肢を選択した場合、有効数字が少数第3位であるならば、上記の条件付き確率P(W|E)は0.625(=5/8)となり、上記の条件付きP(W|M)は0.375(=3/8)となる。このように緊急度判定用分類器作成手段18は学習する。
(1)分類器作成工程
緊急度判定用分類器作成手段18は、分類器作成工程において、障害メッセージが発生したときにそれが緊急障害メッセージである条件付き確率P(E|S)を求めるベイズ分類器、及び、障害メッセージが発生したときにそれが非緊急障害メッセージである条件付き確率P(M|S)を求めるベイズ分類器を作成する。緊急度判定に用いる分類器の作成手法は、重大度判定用分類器の作成手法と同様、例えば以下の通りである。
緊急障害メッセージとは、本実施形態の設定の限りにおいて、ある重大障害メッセージが緊急対応を要する障害を知らせるメッセージであることを、緊急度判定用分類器作成手段18が学習したメッセージ又は本実施形態の障害対応支援装置1を操作する対応者若しくは障害対応支援装置1の設定項目を設定する設定者が事前に判断したメッセージである。
このとき、障害メッセージが発生する事前確率P(S)を前提とした場合、障害メッセージが発生し、かつ、緊急障害メッセージが発生する確率P(S∩E)は、数11の通りとなる。
一方、緊急障害メッセージが発生する事前確率P(E)を前提とした場合、緊急障害メッセージが発生し、かつ、障害メッセージが発生する確率P(E∩S)は、数12の通りとなる。
ここで、数11及び数12において「P(S∩E)=P(E∩S)」が成立する。このことから、障害メッセージが発生したときにそれが緊急障害メッセージである条件付き確率P(E|S)は、数11及び数12に基づき、数13の通りに示される。数13に示す数式はベイズの定理といわれる。
ここで、単語抽出工程S12において障害メッセージから抽出されたj番目の単語をWとすると、単語抽出手段12が抽出した全ての単語Wjはある障害メッセージSに同時に記載されていることになる。これを数式で表すと、数4と同様、数14の通りとなる。
以上から、障害メッセージが発生したときにそれが緊急障害メッセージである条件付き確率P(E|S)を求めるベイズ分類器は、以下のようにあらわせる。
なお、ΠP(W|E)は、緊急障害メッセージが発生したときに単語抽出手段12が抽出したある単語Wjが緊急障害メッセージ内に含まれる条件付き確率P(W|E)の総乗である。
すなわち、障害メッセージが発生したときにそれが緊急障害メッセージである条件付き確率P(E|S)を求めるベイズ分類器は、上記に示す通り、障害メッセージが発生する事前確率P(S)、緊急障害メッセージが発生する事前確率P(E)、及び、ある単語が緊急障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|E)に基づき、作成される。
また、上記の数式において、「緊急障害メッセージが発生する事前確率P(E)」を「非緊急障害メッセージが発生する事前確率P(M)」に置き換えると、障害メッセージが発生したときにそれが非緊急障害メッセージである条件付き確率P(M|S)を求めるベイズ分類器が数16の通りに求められる。
なお、非緊急障害メッセージとは、ある障害メッセージが緊急対応を要する障害を知らせるメッセージではないと、緊急度判定用分類器作成手段18が学習したメッセージ又は本実施形態の障害対応支援装置1の対応者若しくは設定者が事前に判断したメッセージである。
すなわち、障害メッセージが発生したときにそれが非緊急障害メッセージである条件付き確率P(M|S)を求めるベイズ分類器は、上記に示す通り、障害メッセージが発生する事前確率P(S)、非緊急障害メッセージが発生する事前確率P(M)、及び、ある単語が非緊急障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|M)に基づき、作成される。
なお、上記の緊急度判定用分類器作成工程S18は、緊急度判定用分類器がすでに作成又は事前入力されている場合、所定の条件C2を満たした場合(C2→S18)のみに行われることが好ましい。これは、緊急度判定用分類器作成工程S18を行う障害対応支援装置1の処理負担を軽減させるためである。本実施形態の緊急度判定用分類器作成工程S18が行われる所定の条件は、例えば、週に1回などの時期的条件である。所定の条件は、時期的条件だけでなく、ベイズ分類器の作成を行った後に10回回避するといった回数的条件など他の条件であっても良い。
[2−2−3]緊急度判定工程S19
緊急度判定手段19は、緊急度判定工程S19を行う。緊急度判定工程S19は、以下の演算工程及び判定工程により構成される。
(1)演算工程
演算工程においては、単語抽出手段12が抽出した全ての単語及び緊急度判定用ベイズ分類器に基づき、障害メッセージが発生したときにそれが緊急障害メッセージである条件付き確率P(E|S)、及び、障害メッセージが発生したときにそれが非緊急障害メッセージである条件付き確率P(M|S)を演算する。
例えば、緊急障害メッセージ内において各単語が緊急障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|E)が、緊急度の設定及び学習の結果から、例えば、P(W|E)=0.35、P(W|E)=0.3、P(W|E)=0.25、P(W|E)=0.25、になっているとする。その結果、上記した各単語における条件付き確率P(W|E)のみで計算した場合(j=1〜4)、ΠP(W|E)=0.00656となる。
ここで、上記した数8の通り、P(S)≠0に置き換えることができる。
また、緊急障害メッセージが発生する事前確率P(E)と非緊急障害メッセージが発生する事前確率P(M)とが同様の確率で起こることに反対理由がない。よって、理由不十分の原則及び重大障害メッセージが発生する事前確率P(F)=0.5(数式9)により、P(E)及びP(M)は数17の通りに置き換えることができる。
一方、重大障害メッセージは緊急障害メッセージ又は非緊急障害メッセージのいずれかであるため、上記の重大障害メッセージが発生した場合、これら各単語が非緊急障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|M)は、数18の通りとなる。
そのため、これら各単語が非緊急障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|M)は、P(W|M)=0.15、P(W|M)=0.2、P(W|M)=0.25、P(W|M)=0.25、となる。その結果、上記した各単語における条件付き確率P(W|M)のみで計算した場合(j=1〜4)、ΠP(W|M)=0.00188となる。
すなわち、障害メッセージが発生したときにそれが緊急障害メッセージである条件付き確率はP(E|S)、及び、障害メッセージが発生したときにそれが非緊急障害メッセージである条件付き確率P(M|S)の演算結果は、上記の単語W〜Wに限った場合、以下の数19の通りとなる。
(2)判定工程
判定工程においては、障害メッセージが発生したときにそれが緊急障害メッセージである条件付き確率はP(E|S)と、障害メッセージが発生したときにそれが非緊急障害メッセージである条件付き確率P(M|S)とを比較することにより、以下の通りに判定する。
例えば、上記具体例の場合、数19に示す通り、条件付き確率P(E|S)が条件付き確率P(M|S)よりも大きくなる。この場合、障害メッセージが緊急障害メッセージであると判定する。
一方、上記具体例とは異なり、条件付き確率P(E|S)が条件付き確率P(M|S)よりも小さくなった場合、障害メッセージが非緊急障害メッセージであると判定する。
緊急度判定手段19による緊急度判定の結果は、表示手段15に送信される。そして、表示手段15は、上記の通り、緊急度を表示する。緊急度の表示としては、例えば、新規の障害メッセージを表示する画面内において、その新規の障害メッセージの付近に赤色かつ太文字で「緊急」を表示することなどが挙げられる。
以上の流れにより、緊急度判定に関する処理がなされる。
[2−3]推奨度に関する処理
最後に、推奨度に関する処理の流れを以下に示す。
[2−3−1]推奨度付与工程S20
推奨度付与手段20は、障害メッセージに対して推奨される1又は2以上の類似障害対象情報に推奨度を付与する推奨度付与工程S20を行う。
本実施形態における推奨度の付与方法については、例えば次の手法を採用する。推奨度の評価基準は、例えば、(a)障害メッセージの重大度又は(b)類似障害対象情報の閲覧数などの客観的評価や、(c)類似障害対象情報に対する「いいね」ボタンのクリックなどの対応者の主観的評価などである。
推奨度付与手段20は、上記の評価基準の優先度、総和又は総乗などの評価計算その他の評価方法に基づき、類似障害対象情報に対して推奨度を付与し、表示手段15に送信される。また、表示手段15は、入手した新規の障害メッセージに対して、推奨度が高い順に類似障害対象情報を表示する。
以上の流れにより、推奨度に関する処理がなされる。
[3]本実施形態の効果
次に、本実施形態の障害対応支援装置1、障害対応支援プログラム2及び記憶媒体3の作用及び効果を説明する。
(1)本実施形態の障害対応支援装置1は、被監視端末に生じた障害内容を示す障害メッセージを入手する障害メッセージ入手手段11と、障害メッセージに含まれる1又は2以上の単語を抽出する単語抽出手段12と、障害メッセージが発生する事前確率P(S)、重大障害メッセージが発生する事前確率P(F)、及び、ある単語が重大障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|F)に基づき、障害メッセージが発生したときにそれが重大障害メッセージである条件付き確率P(F|S)を求めるベイズ分類器を作成するとともに、事前確率P(S)、非重大障害メッセージが発生する事前確率P(N)、及び、ある単語が非重大障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|N)に基づき、障害メッセージが発生したときにそれが非重大障害メッセージである条件付き確率P(N|S)を求めるベイズ分類器を作成する重大度判定用分類器作成手段13と、単語抽出手段12が抽出した全ての単語及びベイズ分類器に基づき条件付き確率P(F|S)及び条件付き確率P(N|S)を演算し、条件付き確率P(F|S)が条件付き確率P(N|S)よりも大きい場合には障害メッセージが重大障害メッセージであると判定し、条件付き確率P(F|S)が条件付き確率P(N|S)よりも小さい場合には障害メッセージが非重大障害メッセージであると判定する重大度判定手段14と、障害メッセージに対して判定の結果を表示する表示手段15と、を備えることを特徴とする。
これにより、本実施形態の障害対応支援装置1は、障害メッセージが発生したときにそれが重大障害メッセージである条件付き確率P(F|S)と障害メッセージが発生したときにそれが非重大障害メッセージである条件付き確率P(N|S)との比較に基づき障害メッセージの重大度を客観的に判断するため、対応者の経験に依存することなく、障害メッセージに対する重大度の判定の結果を表示することができる。
(2)また、本実施形態の障害対応支援装置1は、障害メッセージに対応する必要があったか否かを示す対応要否評価を対応者に要求する対応要否評価要求手段16と、を更に備えており、重大度判定用分類器作成手段13は、対応要否評価に基づき要対応と評価された要対応障害メッセージを重大障害メッセージであると学習するとともに、対応要否評価に基づき対応不要と評価された対応不要障害メッセージを非重大障害メッセージであると学習することが好ましい。
これにより、本実施形態の障害対応支援装置1は、障害メッセージを確認した対応者が要対応であると判断した障害メッセージを重大障害メッセージとして学習するので、客観的な判定の結果に対して対応者の主観的判断を加えることができる。
(3)また、本実施形態の障害対応支援装置1は、障害メッセージに緊急対応する必要があったか否かを示す緊急度評価を対応者に要求する緊急度評価要求手段17と、緊急度評価に基づき緊急であると評価された障害メッセージを緊急障害メッセージであると学習するとともに、緊急度評価に基づき緊急でないと評価された障害メッセージを非緊急障害メッセージであると学習することにより、事前確率P(S)、緊急障害メッセージが発生する事前確率P(E)、及び、ある単語が緊急障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|E)に基づき、障害メッセージが発生したときにそれが緊急障害メッセージである条件付き確率P(E|S)を求めるベイズ分類器を作成するとともに、事前確率P(S)、非緊急障害メッセージが発生する事前確率P(M)、及び、ある単語が非緊急障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|M)に基づき、障害メッセージが発生したときにそれが非緊急障害メッセージである条件付き確率P(M|S)を求めるベイズ分類器を作成する緊急度判定用分類器作成手段18と、単語抽出手段12が抽出した全ての単語及びベイズ分類器に基づき条件付き確率P(E|S)及び条件付き確率P(M|S)を演算し、条件付き確率P(E|S)及び条件付き確率P(M|S)よりも大きい場合には障害メッセージが緊急障害メッセージであると判定し、条件付き確率P(E|S)及び条件付き確率P(M|S)よりも小さい場合には障害メッセージが非緊急障害メッセージであると判定する緊急度判定手段19と、を更に備えることが好ましい。
これにより、本実施形態の障害対応支援装置1は、障害メッセージが発生したときにそれが緊急障害メッセージである条件付き確率P(E|S)と障害メッセージが発生したときにそれが非緊急障害メッセージである条件付き確率P(M|S)との比較に基づき、障害メッセージの重大度だけでなく、その緊急度も客観的に判断するため、対応者の経験に依存することなく、障害メッセージに対する重大度及び緊急度の複合的な判定の結果を表示することができる。
(4)また、本実施形態の障害対応支援装置1は、障害メッセージに対して推奨される1又は2以上の類似障害対象情報に推奨度を付与する推奨度付与手段20と、を更に備えており、表示手段15は、入手した障害メッセージに対して推奨度が高い順に類似障害対象情報を表示することが好ましい。
これにより、本実施形態の障害対応支援装置1は、重要度や緊急度が同様な2以上の類似障害対象情報が存在する場合であっても、ある対応者が理解容易な類似障害対象情報に対して高い推奨度を付与することにより、どの類似障害対象情報が理解容易かを別の対応者が判断することができる。
(5)また、本実施形態の障害対応支援装置1において、重大度判定用分類器作成手段13又は緊急度判定用分類器作成手段18は、時期的条件、回数的条件その他の所定の条件を満たしたときに、分類器を作成することが好ましい。
これにより、本実施形態の障害対応支援装置1は、分類器作成に伴う処理の負担を減少させることができる。
(6)また、本実施形態の障害対応支援プログラム2は、上記した本実施形態の障害対応支援装置1としてコンピュータを機能させるためのものであることを特徴としている。
これにより、本実施形態の障害対応支援プログラムは、障害メッセージが発生したときにそれが重大障害メッセージである条件付き確率P(F|S)と障害メッセージが発生したときにそれが非重大障害メッセージである条件付き確率P(N|S)との比較に基づき障害メッセージの重大度を客観的に判断するため、対応者の経験に依存することなく、障害メッセージに対する重大度の判定の結果を表示することができる。
(7)また、本実施形態の記憶媒体3は、上記した本実施形態の障害対応支援プログラム2を記憶したコンピュータ読み取り可能なものであることを特徴としている。
これにより、本実施形態の記憶媒体3は、その記憶媒体を接続させたコンピュータを、本実施形態の障害対応支援装置1として機能させることができる。
すなわち、本実施形態の障害対応支援装置、障害対応支援プログラム及び記憶媒体は、相対する2つの条件付き確率の比較に基づき客観的に判断することにより、障害メッセージに対する重大度、緊急度又は類似障害対象情報の推奨度に関する判定の結果を表示することができるので、障害対応に不慣れな対応者であっても経験豊富な対応者と同様に対応することができるという効果を奏する。
なお、本発明は、前述した実施形態などに限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
1 障害対応支援装置
2 障害対応支援プログラム
3 記憶媒体
11 障害メッセージ入手手段
12 単語抽出手段
13 重大度判定用分類器作成手段
14 重大度判定手段
15 表示手段
16 対応要否評価要求手段
17 緊急度評価要求手段
18 緊急度判定用分類器作成手段
19 緊急度判定手段
20 推奨度付与手段
51 被監視端末
52 監視ツール
S11 障害メッセージ入手工程
S12 単語抽出工程
S13 重大度判定用分類器作成工程
S14 重大度判定工程
S15 表示工程
S16 対応要否評価要求工程
S17 緊急度評価要求工程
S18 緊急度判定用分類器作成工程
S19 緊急度判定工程
S20 推奨度付与工程

Claims (7)

  1. 被監視端末に生じた障害内容を示す障害メッセージを入手する障害メッセージ入手手段と、
    前記障害メッセージに含まれる1又は2以上の単語を抽出する単語抽出手段と、
    前記障害メッセージが発生する事前確率P(S)、重大障害メッセージが発生する事前確率P(F)、及び、ある単語が前記重大障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|F)に基づき、前記障害メッセージが発生したときにそれが前記重大障害メッセージである条件付き確率P(F|S)を求めるベイズ分類器を作成するとともに、前記事前確率P(S)、非重大障害メッセージが発生する事前確率P(N)、及び、ある単語が前記非重大障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|N)に基づき、前記障害メッセージが発生したときにそれが前記非重大障害メッセージである条件付き確率P(N|S)を求めるベイズ分類器を作成する重大度判定用分類器作成手段と、
    前記単語抽出手段が抽出した前記全ての単語及び前記ベイズ分類器に基づき前記条件付き確率P(F|S)及び前記条件付き確率P(N|S)を演算し、前記条件付き確率P(F|S)が前記条件付き確率P(N|S)よりも大きい場合には前記障害メッセージが前記重大障害メッセージであると判定し、前記条件付き確率P(F|S)が前記条件付き確率P(N|S)よりも小さい場合には前記障害メッセージが前記非重大障害メッセージであると判定する重大度判定手段と、
    前記障害メッセージに対して前記判定の結果を表示する表示手段と、
    を備えることを特徴とする障害対応支援装置。
  2. 前記障害メッセージに対応する必要があったか否かを示す対応要否評価を対応者に要求する対応要否評価要求手段と、
    を更に備えており、
    前記重大度判定用分類器作成手段は、前記対応要否評価に基づき要対応と評価された要対応障害メッセージを前記重大障害メッセージであると学習するとともに、前記対応要否評価に基づき対応不要と評価された対応不要障害メッセージを前記非重大障害メッセージであると学習する
    ことを特徴とする請求項1に記載の障害対応支援装置。
  3. 前記障害メッセージに緊急対応する必要があったか否かを示す緊急度評価を対応者に要求する緊急度評価要求手段と、
    前記緊急度評価に基づき緊急であると評価された前記障害メッセージを緊急障害メッセージであると学習するとともに、前記緊急度評価に基づき緊急でないと評価された前記障害メッセージを非緊急障害メッセージであると学習することにより、前記事前確率P(S)、前記緊急障害メッセージが発生する事前確率P(E)、及び、ある単語が前記緊急障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|E)に基づき、障害メッセージが発生したときにそれが緊急障害メッセージである条件付き確率P(E|S)を求めるベイズ分類器を作成するとともに、前記事前確率P(S)、前記非緊急障害メッセージが発生する事前確率P(M)、及び、ある単語が前記非緊急障害メッセージに含まれる条件付き確率P(W|M)に基づき、障害メッセージが発生したときにそれが前記非緊急障害メッセージである条件付き確率P(M|S)を求めるベイズ分類器を作成する緊急度判定用分類器作成手段と、
    前記単語抽出手段が抽出した前記全ての単語及び前記ベイズ分類器に基づき前記条件付き確率P(E|S)及び前記条件付き確率P(M|S)を演算し、前記条件付き確率P(E|S)が前記条件付き確率P(M|S)よりも大きい場合には前記障害メッセージが緊急障害メッセージであると判定し、前記条件付き確率P(E|S)が前記条件付き確率P(M|S)よりも小さい場合には前記障害メッセージが非緊急障害メッセージであると判定する緊急度判定手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の障害対応支援装置。
  4. 前記障害メッセージに対して推奨される1又は2以上の類似障害対象情報に推奨度を付与する推奨度付与手段と、
    を更に備えており、
    前記表示手段は、入手した前記障害メッセージに対して前記推奨度が高い順に前記類似障害対象情報を表示する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の障害対応支援装置。
  5. 前記重大度判定用分類器作成手段又は前記緊急度判定用分類器作成手段は、時期的条件、回数的条件その他の所定の条件を満たしたときに、分類器を作成する
    ことを特徴とする請求項3に記載の障害対応支援装置。
  6. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の障害対応支援装置としてコンピュータを機能させるための障害対応支援プログラム。
  7. 請求項6に記載の障害対応支援プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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