JP6692775B2 - 協調安全制御方法および協調安全制御システム - Google Patents

協調安全制御方法および協調安全制御システム Download PDF

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Description

本発明は、人と機械が協調する環境において、機械を安全にかつきめ細やかに制御しつつ環境の安全性を一層向上させるための協調安全制御方法および協調安全制御システムに関する。
国際公開第2007/010795号パンフレットには、作業者の許可作業領域を示す作業領域コードおよび作業者の危険回避能力を示す危険回避能力コードを含む安全管理情報が格納されたIDタグをそれぞれの作業者に所持させ、IDタグ読取器でIDタグ内の各作業者の安全管理情報を読み取るとともに、読み取られた安全管理情報に基づいて作業者の安全管理制御を行う作業者安全管理システムが記載されている(同パンフレットの請求項1および段落[0011]参照)。
上記作業者安全管理システムによれば、IDタグにより機械および作業者間で作業者の危険回避能力を含む安全管理情報の伝達が可能になるので、作業者の安全をきめ細かく管理することができるとされている(同パンフレットの段落[0021]および[0022]参照)。
しかしながら、上記パンフレットに示すものでは、機械がおかれた作業領域内への作業者のアクセスを許可または制限するだけであって、作業者の入場制御を行う点が記載されているにすぎない(同パンフレットの段落[0023]および[0027]参照)。
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、人と機械が協調する環境において機械を安全にかつきめ細やかに制御しつつ環境の安全性を一層向上できるようにすることにある。
本発明に係る協調安全制御方法は、人と機械が協調する環境において機械を安全に制御するためのものであって、人が有する安全資格情報を含む人情報に基づいて機械を制御するとともに、人の侵入時に機械を停止させるためのゾーンを機械の周りに設定し、ゾーンの広狭を安全資格情報に応じて決定するようにしている。
本発明によれば、人と機械が協調する環境において、人側からの安全資格情報を含む人情報に基づいて機械を制御するようにしたので、機械を安全にかつきめ細やかに制御できるようになる。また、人の侵入時に機械を停止させるためのゾーンを機械の周りに設定し、ゾーンの広狭を安全資格情報に応じて決定するようにしたので、環境の安全性を一層向上できるようになる。
ここで、人が有する安全資格情報は、人が安全に関して有する知識や能力に基づき第三者が認証した資格に関する情報であるのが好ましく、このような資格として、たとえば、セーフティベーシックアセッサ資格認証制度やセーフティアセッサ資格認証制度により認証されたセーフティベーシックアセッサ(SBA)、セーフティサブアセッサ(SSA)、セーフティアセッサ(SA)およびセーフティリードアセッサ(SLA)等がある(「セーフティベーシックアセッサ」および「セーフティアセッサ」は登録商標(以下同様))。
セーフティベーシックアセッサ(SBA)は、機械運用が安全に行える基礎知識および能力を有する者であり、セーフティサブアセッサ(SSA)は、安全性の妥当性確認に必要とされる基礎知識および能力を有する者であり、セーフティアセッサ(SA)は、セーフティサブアセッサの持つ基礎知識および能力に加え、安全性の妥当性判断の総合力を有する者であり、セーフティリードアセッサ(SLA)は、セーフティアセッサの持つ安全性の妥当性判断力に加え、第三者として安全性の妥当性判断の総合力を有する者であって、SBA→SSA→SA→SLAの順にレベルが高くなっている。
本発明においては、侵入者の安全資格レベルが相対的に高い場合には狭めのゾーンが設定され、安全資格レベルが相対的に低い場合には広めのゾーンが設定される。また、本発明においては、複数の侵入者が侵入した際には、安全資格レベルが相対的に低い方の侵入者に対応したゾーン設定がなされる。
本発明に係る協調安全制御システムは、人と機械が協調する環境において機械を安全に制御するためのものであって、人が有する安全資格情報を含む人情報を取得する取得手段と、取得手段により取得された人情報に基づいて機械を制御するとともに、人の侵入時に機械を停止させるためのゾーンを機械の周りに設定してゾーンの広狭を安全資格情報に応じて決定する制御手段とを備えている。
本発明によれば、人と機械が協調する環境において、取得手段により取得された人側からの安全資格情報を含む人情報に基づいて機械を制御するようにしたので、機械を安全にかつきめ細やかに制御できるようになる。また、制御手段により、人の侵入時に機械を停止させるためのゾーンを機械の周りに設定してゾーンの広狭を安全資格情報に応じて決定するようにしたので、環境の安全性を一層向上できるようになる
本発明においては、制御手段により、侵入者の安全資格レベルが相対的に高い場合には狭めのゾーンが設定され、安全資格レベルが相対的に低い場合には広めのゾーンが設定される。また、本発明においては、制御手段により、複数の侵入者が侵入した際には、安全資格レベルが相対的に低い方の侵入者に対応したゾーン設定がなされる。
以上のように本発明によれば、人と機械が協調する環境において、人側からの安全資格情報を含む人情報に基づいて機械を制御するようにしたので、機械を安全にかつきめ細やかに制御できるようになる。また、人の侵入時に機械を停止させるためのゾーンを機械の周りに設定してゾーンの広狭を安全資格情報に応じて決定するようにしたので、環境の安全性を一層向上できるようになる。
本発明の一実施例による協調安全制御システムを採用した作業領域のレイアウトの一例を示す平面概略図である。 前記協調安全制御システム(図1)の概略ブロック構成図である。 前記協調安全制御システム(図1)の制御フローの一例を示すフローチャートであって、レベル1の協調安全レベル(CSL-1)に対応している。 前記協調安全制御システム(図1)の制御フローの一例を示すフローチャートであって、レベル2の協調安全レベル(CSL-2)において機械情報を活用する場合に対応している。 前記協調安全制御システム(図1)の制御フローの一例を示すフローチャートであって、レベル2の協調安全レベル(CSL-2)において人情報を活用する場合に対応している。 前記協調安全制御システム(図1)の制御フローの一例を示すフローチャートであって、レベル3の協調安全レベル(CSL-3)に対応している。 前記協調安全制御システム(図1)の制御フローの一例を示すフローチャートであって、レベル4の協調安全レベル(CSL-4)に対応している。 前記協調安全レベル(CSL-1)の制御フローにおいて非常停止制御の割り込みルーチンの一例を示している。 前記協調安全レベル(CSL-2〜4)の各制御フローにおいて非常停止制御の割り込みルーチンの一例を示している。 前記協調安全制御システム(図1)の各協調安全レベル(CSL-1〜4)のそれぞれについて、人の指標およびシステムの指標との対応関係を示した図である。 図8の対応関係を人と機械との間の情報のやり取りとして示した図である。
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図9は、本発明の一実施例による協調安全制御方法および協調安全制御システムを説明するための図である。ここでは、本実施例が採用される作業領域として、レストランの調理場を例にとる。
図1は、本実施例を採用したレストラン調理場の一例を示すレイアウト図(平面概略図)である。この協調安全制御システム1においては、壁、パーテーションまたは安全柵Fで囲まれた作業領域内にロボットRが設置されるとともに、その側方の位置に作業者(調理補助者)Pが位置しており、ロボットRと作業者Pが協調して調理作業を行っている。
ロボットRは、コンベアCにより搬送されてくるトレイtの中から必要な具材をロボットアームRaの先端のハンドによりピックアップし、それを作業テーブルTの上に載置された容器Bの中に次々と入れていく。一方、作業者Pは、所望の具材で一杯になった容器Bを作業テーブルTの上から取り上げるとともに、空の容器Bを作業テーブルTの上に載置する。
作業者Pの体の一部(たとえば肩の位置)には、RFIDタグ(以下、「IDタグ」と呼称する)5が取り付けられている。IDタグ5には、その作業者Pの静的情報が格納されている。作業者Pの静的情報には、Qualification(主に安全資格に関する資格情報)、Roll(保全員、管理者等のいずれかであるかを示す役割情報)、Career(職務経験情報)等がある。
Qualification(安全資格情報)は、人が安全に関して有する知識や能力に基づき第三者が認証した客観的な資格に関する情報であるのが好ましく、このような資格として、たとえば、セーフティベーシックアセッサ資格認証制度やセーフティアセッサ資格認証制度により認証されたセーフティベーシックアセッサ(SBA)、セーフティサブアセッサ(SSA)、セーフティアセッサ(SA)およびセーフティリードアセッサ(SLA)等がある。
セーフティベーシックアセッサ(SBA)は、機械運用が安全に行える基礎知識および能力を有する者であり、セーフティサブアセッサ(SSA)は、安全性の妥当性確認に必要とされる基礎知識および能力を有する者であり、セーフティアセッサ(SA)は、セーフティサブアセッサの持つ基礎知識および能力に加え、安全性の妥当性判断の総合力を有する者であり、セーフティリードアセッサ(SLA)は、セーフティアセッサの持つ安全性の妥当性判断力に加え、第三者として安全性の妥当性判断の総合力を有する者であって、SBA→SSA→SA→SLAの順にレベルが高くなっている。
一方、作業者Pの動的情報には、Health(作業者の体温、脈拍、心拍数等のバイタルデータを含む健康情報)、Location(作業領域内での作業者の位置情報)、Behavior(作業者の咄嗟の行動等を示す行動情報)等がある。Health(健康情報)は、この例では、作業者Pの体の一部(たとえば胸の位置)に取り付けられたバイタルセンサ6により取得される。Location(位置情報)は、たとえばGPSにより検出されて取得される。Behavior(行動情報)は、たとえばロボットアームRaに取り付けられた静電容量型センサ等の非接触センサ(図示せず)により取得される。
ロボットRのコラムRbの外周面の一部には、ロボットRの周りに設定されるゾーン70A、70B、70C、70Dの中に作業者Pが進入したかどうかを検知する近接スイッチ(または安全カメラ)7が取り付けられている。ゾーン70AはたとえばテーブルTを含む最も広いゾーンである。ゾーン70B、70Cはこれよりも徐々に狭くなっており、ゾーン70Dは最も狭いゾーンである。これらいずれのゾーン70A、70B、70C、70Dに設定するかは、主に作業者Pの安全資格レベルに応じて適宜設定される。作業者Pの安全資格レベルが相対的に高い場合には、狭めのゾーンが設定され、これとは逆に、作業者Pの安全資格レベルが相対的に低い場合には、広めのゾーンが設定される。
ロボットRの上部には、ロボットRが運転中または非常停止中(あるいは一時停止中)のいずれであるかの運転情報を表示する表示ランプ13が取り付けられている。表示ランプ13は、後述する制御パネル17の上部にも取り付けられている。コンベアCの作業者P側の端部には、運転中のロボットRを非常停止させるための非常停止スイッチ8が取り付けられている。また、安全柵Fで囲まれた作業領域内には、ロボットRおよび作業者Pの動きをモニタリング(監視)するためのモニタカメラ9が設けられている。当該作業領域の出入口には、扉Eが取り付けられるとともに、扉Eの鍵を施錠するロック付き安全スイッチ16が取り付けられている。扉Eの側方にはRFIDタグリーダー(以下「IDタグリーダー」と呼称する)4が設けられている。IDタグリーダー4は、作業者PのIDタグ5に格納された、作業者Pの静的情報を読み取るためのものである。
協調安全制御システム1は、制御パネル17を備えている。制御パネル17は、図示していないが、各種入力を行うためのキーボードや、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のディスプレイを有している。
制御パネル17は、図2に示すような制御部2を有している。制御部2には、制御パネル17のキーボード3、IDタグ5から情報を読み取るIDタグリーダー4、作業者P側に設けられるバイタルセンサ等の人側各種センサ6、ロボットR側に設けられる近接スイッチや安全カメラ等の機械側各種センサ7、非常停止スイッチ8、モニタカメラ9およびその他の入力部10が接続されている。
制御部2には、制御パネル17のディスプレイ11、ロボットRを駆動する機械駆動部12、ロボットRの運転情報を表示する表示ランプ等の運転情報表示機器13、ロボットRのロボットアームRa先端のハンドの次の作業位置の情報を表示する予告情報表示機器14、およびその他の出力部15が接続されている。予告情報表示機器14としては、本実施例では、天井側に設置されたグラフィカルライト等の照明機器が用いられる。図1中には、このグラフィカルライトの点灯により、テーブルT上で容器Bを載置すべき場所が円環状の一点鎖線領域14Lで照光された状態が示されている。これにより、作業者Pは、ロボットRのロボットアームRaがこの円環状の照光領域14Lに間もなく移動してくるというロボットR側の予告情報を予め知ることができる。
制御部2によるロボットRの制御は、作業者Pの静的情報(および動的情報)に基づいて行われる。図3ないし図7Bはその制御フローを示している。
図3ないし図6中の「CSL」とは、協調安全レベル(Collaboration Safety Level)を意味している。ここで、「協調安全レベル」とは、作業者と機械が協調する環境において、作業者にとっていかに安心でストレスのない快適な作業環境が整えられているかを評価するための指標である。この例では、CSLがレベル1〜4の4つのカテゴリーにレベル分けされ、それぞれCSL−1、CSL−2、CSL−3、CSL−4と呼称されている。数字が大きくなるほどレベルが高くなっており、人と機械との間の情報のやり取りが活発になってよりきめ細やかな運転(すなわち、機械のオン/オフの2値制御から機械の運転速度を変化させる多値制御)が可能になり、作業ミスやチョコ停が減って生産性が向上してくる。すなわち、レベルが高くなるほど、より高度な協調安全作業環境が実現される。
CSL−1、CSL−2、CSL−3、CSL−4は、一例として、図8に示すように、いずれも人(作業者P)の指標としてSBA(セーフティベーシックアセッサ)を用いている。すなわち、いずれのレベルのCSLにおいても作業者PがSBAを有していることが前提になっている。
一方、システム(協調安全制御システム1)の指標については、いずれのレベルのCSLにおいても、図8中、1)の「作業エリアのどこからでも機械の停止が可能な手段(たとえば非常停止スイッチ等)の確保」が前提になっている。同図中、2)の「機械または人の情報の活用」については、CSL−2以上のレベルのCSLが対象になっており、3)の「機械および人の情報の活用」については、CSL−3以上のレベルのCSLが対象になっており、4)の「人と機械の状態を最適化」については、CSL−4のみが対象になっている。また、図8における人の指標およびシステムの指標を人(Human)と機械(Machine)との間の情報のやり取りとして示したのが図9である。図9中の1)〜4)は図8中の1)〜4)にそれぞれ対応している。
<CSL−1に基づくロボット制御>
図3は、CSL−1に基づく制御フローであって、協調安全レベルが最も低い場合の制御フローを示している。この場合、最も簡素なシステムが構築されており、作業者PのIDタグ5の情報のみが用いられ、バイタルセンサ6のバイタル情報は用いられず、またグラフィカルライトによるロボットR側の予告情報の表示や、作業者PおよびロボットRのモニタリングは行われない(図8中のCSL−1参照)。
プログラムがスタートすると、図3のステップS1において、IDタグリーダー4(図1)により、作業者PのIDタグ5が検出されるのを待つ。安全柵Fで囲まれた作業領域内に進入しようとする作業者PのIDタグ5がIDタグリーダー4により検出されると、ステップS2に移行する。
ステップS2では、IDタグ5内に格納された作業者PのIDタグ情報(静的情報)を読み取る。ここでは、作業者Pの静的情報の一つであるQualification情報(安全資格に関する資格情報)が読み取られる。
次に、ステップS3では、ステップS2で読み取られたQualification情報がSBA(セーフティベーシックアセッサ)であるか否かが判断される(図8中のCSL−1の人の指標「SBA」参照)。ステップS3でSBAでないと判断されれば、すなわち、作業者PがSBAの安全資格を有していなければ、ステップS4〜S6の処理をスキップしてステップS7に移行する。一方、ステップS3でSBAであると判断されれば、すなわち、作業者PがSBAの安全資格を有していれば、ステップS4に移行する。なお、ステップS3での判断においては、作業者PがSBA以上のレベルの安全資格を有している場合には「Yes」となり、作業者Pが最低レベルのSBAの安全資格も有していない場合には「No」となるように設定されている。
ステップS4では、ロボットRの周りにゾーンを設定する。「ゾーン」は、作業者Pがこのゾーン内に入ったときにロボットRを一時停止または緊急停止させるためのものである。この制御フローは、協調安全レベルが最も低い場合に対応しているので、ステップS4で設定されるゾーンは、図1中の一点鎖線70Aで囲まれた最も広い領域になっている。
次に、ステップS5では、ロボットRの運転モードを選択する。作業者Pが安全資格レベルの最も低いSBAの場合、ロボットRの運転モードとしては、ロボットアームRaをたとえば低速で移動させる低速運転を選択する。続いてステップS6では、ステップS5で選択された運転モードにしたがって、機械駆動部12(図2)がロボットRを駆動して運転を開始する。
次に、ステップS7では、プログラムを終了するか否かを判断する。終了すると判断されれば、プログラムは終了する。また、ステップS7で終了しないと判断されれば、プログラムはステップS1に戻り、ステップS1〜S6の処理を繰り返す。
その一方、ロボットRの運転中に作業者Pが非常停止スイッチ8(図1)を押した場合には、プログラムは、図7Aに示す非常停止制御の割り込みルーチンを実行する。この場合には、まず、図7AのステップW1において、ロボットRの運転を非常停止させる(図8、図9中の1)参照)。次に、ステップW2では、非常停止状態が解除されるのを待つ。復帰スイッチ等により非常停止状態が解除されれば、この非常停止制御ルーチンは終了する。
次に、CSL−2に基づくロボット制御においては、機械情報を活用する場合または人情報を活用する場合のいずれかのパターンがあるため(図8、図9中の2)参照)、まず、機械情報を活用するパターンについて図4Aを用いて説明し、続いて、人情報を活用するパターンについて図4Bを用いて説明する。
<CSL−2に基づくロボット制御1>
図4Aは、CSL−2に基づく制御フローであって、協調安全レベルが2番目に低い場合の制御フローを示している。この場合、やや簡素なシステムが構築されており、作業者PのIDタグ5の情報に加えてグラフィカルライトによる予告情報が用いられているが、作業者PおよびロボットRのモニタリングは行われない(図8中のCSL−2参照)。また、バイタルセンサ6によるバイタル情報の取得も行われない。これは、上述したように、CSL−2に基づく制御フローにおいて機械情報を活用するパターンである。
プログラムがスタートすると、図4AのステップT1において、図3の制御フローと同様に、IDタグリーダー4(図1)により作業者PのIDタグ5が検出されるのを待つ。作業領域内に進入しようとする作業者PのIDタグ5がIDタグリーダー4により検出されると、ステップT2に移行する。
ステップT2では、図3の制御フローと同様に、IDタグ5内に格納された作業者PのIDタグ情報(静的情報)を読み取る。ここでは、作業者Pの静的情報の一つであるQualification情報(安全資格に関する資格情報)が読み取られる。
次に、ステップT3では、ステップT2で読み取られたQualification情報がSBA(セーフティベーシックアセッサ)であるか否かが判断される(図8中のCSL−2の人の指標「SBA」参照)。ステップT3でSBAでないと判断されれば、すなわち、作業者PがSBAの安全資格を有していなければ、ステップT4〜T9の処理をスキップしてステップT10に移行する。一方、ステップT3でSBAであると判断されれば、すなわち、作業者PがSBAの安全資格を有していれば、ステップT4に移行する。なお、ステップT3での判断においては、作業者PがSBA以上のレベルの安全資格を有している場合には「Yes」となり、作業者Pが最低レベルのSBAの安全資格も有していない場合には「No」となるように設定されている。
次に、ステップT4では、ロボットRの周りにゾーンを設定する。「ゾーン」は、上述したように、作業者Pがこのゾーン内に入ったときにロボットRを一時停止または緊急停止させるためのものである。この制御フローは、協調安全レベルが2番目に低い場合に対応しているので、ステップT4で設定されるゾーンは、図1中の一点鎖線70Bで囲まれた2番目に広い領域になっている。
次に、ステップT5では、ロボットRの運転モードを選択する。作業者PがSBAの場合、ロボットRの運転モードとしては、ロボットアームRaをたとえば低速で移動させる低速運転を選択する。続いてステップT6では、ステップT5で選択された運転モードにしたがって、機械駆動部12(図2)がロボットRを駆動して運転を開始する。
次に、ステップT7において、ロボットRの運転情報を取得する(図8、図9中の2)における「機械情報」の部分参照)。ここでは、ロボットRが運転を開始したところなので、ロボットRが運転状態(稼働状態)にあるという運転情報が取得される。続いてステップT8では、ステップT7で取得された運転情報の表示を行う。この表示は、表示ランプ13(図1)等の運転情報表示機器により行われる。ここでは、ロボットRが運転状態にあるので、ロボットRおよび制御パネル17の各表示ランプ13をたとえばグリーンに点灯させる。
次に、ステップT9では、予告情報の表示を行う。この場合には、グラフィカルライトを点灯させることにより、テーブルT上に円環状の照光領域14Lを表示させる。これにより、作業者Pは、ロボットRのロボットアームRaがこの円環状の照光領域14Lに間もなく移動してくるということ、つまりロボットアームRaの次の到達位置や動作方向を予め知ることができる。よって、ここでは、予告情報も機械情報として扱う。
次に、ステップT10では、プログラムを終了するか否かを判断する。終了すると判断されれば、プログラムは終了する。また、ステップT10で終了しないと判断されれば、プログラムはステップT1に戻り、ステップT1〜T9の処理を繰り返す。
その一方、ロボットRの運転中に作業者Pが非常停止スイッチ8(図1)を押した場合には、プログラムは、図7Bの非常停止制御ルーチンを実行する。この場合には、まず、図7BのステップX1において、ロボットRの運転を非常停止させ(図8、図9中の1)参照)、ステップX2に移行する。ステップX2では、ロボットRが非常停止状態であることを表示させる。ここでは、ロボットRおよび制御パネル17の各表示ランプ13(図1)等の運転情報表示機器をたとえばレッドに点灯(または点滅)させる。次に、ステップX3では、非常停止状態が解除されるのを待つ。復帰スイッチ等により非常停止状態が解除されれば、この非常停止制御ルーチンは終了する。
<CSL−2に基づくロボット制御2>
図4Bは、図4Aと同様に、CSL−2に基づく制御フローであって協調安全レベルが2番目に低い場合の制御フローを示しているが、上述したように、これはCSL−2に基づく制御フローにおいて人情報を活用するパターンである。
そのため、図4Bの制御フローでは、図4Aの制御フロー中のステップT7〜T9に対応するステップは設けられておらず、その代わりに、ステップT’4(他の静的情報の読取り)およびステップT’6(センサ情報読取り)というステップが新たに設けられている。
プログラムがスタートすると、図4Aの制御フローと同様に、図4BのステップT’1において、IDタグリーダー4(図1)により作業者PのIDタグ5が検出されるのを待ち、作業者PのIDタグ5がIDタグリーダー4により検出されると、ステップT’2に移行する。
ステップT’2では、図4Aの制御フローと同様に、IDタグ5内に格納された作業者PのIDタグ情報(静的情報)のうち、作業者Pの静的情報の一つであるQualification情報(安全資格に関する資格情報)が読み取られる。
次に、ステップT’3では、ステップT’2で読み取られたQualification情報がSBA(セーフティベーシックアセッサ)であるか否かが判断される(図8中のCSL−2の人の指標「SBA」参照)。ステップT’3でSBAでないと判断されれば(すなわち作業者PがSBAの安全資格を有していなければ)、ステップT’4〜T’8の処理をスキップしてステップT’9に移行する。一方、ステップT’3でSBAであると判断されれば(すなわち作業者PがSBAの安全資格を有していれば)、ステップT’4に移行する。なお、ステップT’3での判断においては、作業者PがSBA以上のレベルの安全資格を有している場合には「Yes」となり、作業者Pが最低レベルのSBAの安全資格も有していない場合には「No」となるように設定されている。
ステップT’4では、IDタグ5内に格納された作業者PのIDタグ情報(静的情報)から、ステップT’2で読み取られた情報以外のその他の静的情報を読み取る。これには、作業者PのQualification情報(安全資格に関する資格情報)でSBA以外の資格情報(SBAに加えてさらにSSA、SA、SLAを有しているか否かの情報)や、Roll(保全員、管理者等のいずれかであるかを示す役割情報)、Career(職務経験情報)等の情報がある。
次に、ステップT’5では、ロボットRの周りにゾーンを設定する。この制御フローは、図4Aの制御フローと同様に、協調安全レベルが2番目に低い場合に対応しているので、ステップT’5で設定されるゾーンは、図1中の一点鎖線70Bで囲まれた2番目に広い領域になっている。
次に、ステップT’6では、作業者P側の各種センサにより検知されたセンサ情報を読み取る。すなわち、作業領域内に進入した作業者Pのバイタルセンサ6からバイタル情報を読み取って、作業者Pのバイタルデータを取得する。取得されたバイタルデータは、たとえばモニタルームやコントロールルーム等のモニタ画面に表示される。また、GPSにより作業領域内の作業者Pの位置データが取得されてリアルタイムでモニタ画面に表示される。さらに、ロボットアームRaに取り付けられた非接触センサ(図示せず)により、作業領域内での作業者Pの行動が検知されて行動データとして取得される。
次に、ステップT’7では、ロボットRの運転モードを選択する。作業者PがSBAの場合、ロボットRの運転モードとしては、ロボットアームRaをたとえば低速で移動させる低速運転を選択する。続いてステップT’8では、ステップT’7で選択された運転モードにしたがって、機械駆動部12(図2)がロボットRを駆動して運転を開始する。
次に、ステップT’9では、プログラムを終了するか否かを判断し、終了すると判断されれば、プログラムは終了する。また、ステップT’9で終了しないと判断されれば、プログラムはステップT’1に戻り、ステップT’1〜T’8の処理を繰り返す。
その一方、ロボットRの運転中に作業者Pが非常停止スイッチ8(図1)を押した場合には、プログラムは、図7Aの非常停止制御ルーチンを実行する。すなわち、まず、図7AのステップW1において、ロボットRの運転を非常停止させ(図8、図9中の1)参照)、次に、ステップW2において、非常停止状態が解除されるのを待つ。復帰スイッチ等により非常停止状態が解除されれば、この非常停止制御ルーチンは終了する。
なお、この制御フローにおいては、ステップT’4で読み取られた作業者Pの静的情報(SBA以外の資格情報やRoll情報、Career情報等)に基づいて、ステップT’5でのゾーン設定をより細かく行うようにしてもよい。これにより、より細やかな機械制御が可能になる。また、ステップT’6で読み取られた各種センサ情報に基づいて、ロボットRの運転を一時停止または緊急停止するようにしてもよい。これにより、作業者Pの体調が急激に変化した場合や作業者Pが異常な行動を起こした場合等に容易に対応できる。
<CSL−3に基づくロボット制御>
図5は、CSL−3に基づく制御フローであって、協調安全レベルが2番目に高い場合の制御フローを示している。この場合、やや高度なシステムが構築されており、作業者PのIDタグ5の情報に加えてグラフィカルライトによる予告情報の表示、およびバイタルセンサ6によるバイタル情報の取得が含まれているが、作業者PおよびロボットRのモニタリングは行われない。
プログラムがスタートすると、図5のステップU1において、図4A、図4Bの制御フローと同様に、IDタグリーダー4(図1)により作業者PのIDタグ5が検出されるのを待ち、作業者PのIDタグ5がIDタグリーダー4により検出されると、ステップU2に移行する。
ステップU2では、図4A、図4Bの制御フローと同様に、IDタグ5内に格納された作業者PのIDタグ情報(静的情報)を読み取る。ここでは、作業者Pの静的情報の一つであるQualification情報(安全資格に関する資格情報)が読み取られる。
次に、ステップU3では、ステップU2で読み取られたQualification情報がSBA(セーフティベーシックアセッサ)であるか否かが判断される(図8中のCSL−3の人の指標「SBA」参照)。ステップU3でSBAでないと判断されれば(すなわち作業者PがSBAの安全資格を有していなければ)、ステップU4〜U11の処理をスキップしてステップU12に移行する。一方、ステップU3でSBAであると判断されれば(すなわち作業者PがSBAの安全資格を有していれば)、ステップU4に移行する。なお、ステップU3での判断においては、作業者PがSBA以上のレベルの安全資格を有している場合には「Yes」となり、作業者Pが最低レベルのSBAの安全資格も有していない場合には「No」となるように設定されている。
ステップU4では、IDタグ5内に格納された作業者PのIDタグ情報(静的情報)から、ステップU2で読み取られた情報以外のその他の静的情報を読み取る。これには、作業者PのQualification情報(安全資格に関する資格情報)でSBA以外の資格情報(SBAに加えてさらにSSA、SA、SLAを有しているか否かの情報)や、Roll(保全員、管理者等のいずれかであるかを示す役割情報)、Career(職務経験情報)等の情報がある。
次に、ステップU5では、ロボットRの周りにゾーンを設定する。この制御フローは、協調安全レベルが2番目に高い場合に対応しているので、ステップU5で設定されるゾーンは、図1中の一点鎖線70Cで囲まれた2番目に狭い領域になっている。
次に、ステップU6では、作業者P側の各種センサにより検知されたセンサ情報を読み取る。すなわち、作業領域内に進入した作業者Pのバイタルセンサ6からバイタル情報を読み取って、作業者Pのバイタルデータを取得する。取得されたバイタルデータは、たとえばモニタルームやコントロールルーム等のモニタ画面に表示される。また、GPSにより作業領域内の作業者Pの位置データが取得されてリアルタイムでモニタ画面に表示される。さらに、ロボットアームRaに取り付けられた非接触センサ(図示せず)により、作業領域内での作業者Pの行動が検知されて行動データとして取得される。
次に、ステップU7では、ロボットRの運転モードを選択する。作業者PがSBAの場合、ロボットRの運転モードとしては、ロボットアームRaをたとえば低速で移動させる低速運転を選択する。続いてステップU8では、ステップU7で選択された運転モードにしたがって、機械駆動部12(図2)がロボットRを駆動して運転を開始する。
次に、ステップU9において、ロボットRの運転情報を取得する。ここでは、ロボットRが運転状態(稼働状態)にあるという運転情報が取得される。続いてステップU10では、ステップU9で取得された運転情報の表示を行う。この表示は、表示ランプ13(図1)等の運転情報表示機器により行われる。ここでは、ロボットRが運転状態なので、ロボットRおよび制御パネル17の各表示ランプ13をたとえばグリーンに点灯させる。
次に、ステップU11では、予告情報の表示を行う。この場合には、図4Aの制御フローと同様に、グラフィカルライトを点灯させることにより、テーブルT上に円環状の照光領域14Lを表示させる。これにより、作業者Pは、ロボットアームRaの次の到達位置や動作方向を予め知ることができる。
次に、ステップU12では、プログラムを終了するか否かを判断し、終了すると判断されれば、プログラムは終了する。また、ステップU12で終了しないと判断されれば、プログラムはステップU1に戻り、ステップU1〜U11の処理を繰り返す。
その一方、ロボットRの運転中に作業者Pが非常停止スイッチ8(図1)を押した場合には、上述したCSL−2に基づく制御フロー1の場合と同様に、プログラムは、図7Bの非常停止制御ルーチンを実行する。すなわち、ロボットRの運転を非常停止させるとともに(図8、図9中の1)参照)、表示ランプ13をレッドに点灯/点滅させた後、非常停止状態の解除により、ルーチンを終了する。
なお、この制御フローにおいても、図4Bの制御フローと同様に、ステップU4で読み取られた作業者Pの静的情報(SBA以外の資格情報やRoll情報、Career情報等)に基づいて、ステップU5でのゾーン設定をより細かく行うようにしてもよいし、ステップU6で読み取られた各種センサ情報に基づいて、ロボットRの運転を一時停止または緊急停止するようにしてもよい。これにより、より細やかな機械制御が可能になるとともに、作業者Pの体調が急激に変化した場合や作業者Pが異常な行動を起こした場合等にも容易に対応できる。また、ステップT’6で読み取られた各種センサ情報に基づいて、ロボットRの運転を一時停止または緊急停止するようにしてもよい。これにより、作業者Pの体調が急激に変化した場合や作業者Pが異常な行動を起こした場合等に容易に対応できる。
<CSL−4に基づくロボット制御>
図6は、CSL−4に基づく制御フローであって、協調安全レベルが最も高い場合の制御フローを示している。この場合、高度なシステムが構築されており、作業者PのIDタグ5の情報に加えてグラフィカルライトによる予告情報の表示、バイタルセンサ6によるバイタル情報の取得、ならびに作業者PおよびロボットRのモニタリングが行われている。
プログラムがスタートすると、図6のステップV1において、図5の制御フローと同様に、IDタグリーダー4(図1)により作業者PのIDタグ5が検出されるのを待ち、作業者PのIDタグ5がIDタグリーダー4により検出されると、ステップV2に移行する。
ステップV2では、図5の制御フローと同様に、IDタグ5内に格納された作業者PのIDタグ情報(静的情報)を読み取る。ここでは、作業者Pの静的情報の一つであるQualification情報(安全資格に関する資格情報)が読み取られる。
次に、ステップV3では、ステップV2で読み取られたQualification情報がSBA(セーフティベーシックアセッサ)であるか否かが判断される(図8中のCSL−4の人の指標「SBA」参照)。ステップV3でSBAでないと判断されれば(すなわち作業者PがSBAの安全資格を有していなければ)、ステップV4〜V12の処理をスキップしてステップV13に移行する。一方、ステップV3でSBAであると判断されれば(すなわち作業者PがSBAの安全資格を有していれば)、ステップV4に移行する。なお、ステップV3での判断においては、作業者PがSBA以上のレベルの安全資格を有している場合には「Yes」となり、作業者Pが最低レベルのSBAの安全資格も有していない場合には「No」となるように設定されている。
ステップV4では、IDタグ5内に格納された作業者PのIDタグ情報(静的情報)から、ステップV2で読み取られた情報以外のその他の静的情報である、作業者PのQualification情報(安全資格に関する資格情報)でSBA以外の資格情報(SBAに加えてさらにSSA、SA、SLAを有しているか否かの情報)や、Roll(保全員、管理者等のいずれかであるかを示す役割情報)、Career(職務経験情報)等の情報を読み取る。
次に、ステップV5では、ロボットRの周りにゾーンを設定する。この制御フローは、協調安全レベルが最も高い場合に対応しているので、ステップV5で設定されるゾーンは、図1中の一点鎖線70Dで囲まれた最も狭い領域になっている。
次に、ステップV6では、作業者P側の各種センサにより検知されたセンサ情報を読み取る。すなわち、作業領域内に進入した作業者Pのバイタルセンサ6からバイタル情報を読み取って、作業者Pのバイタルデータを取得する。取得されたバイタルデータは、たとえばモニタルームやコントロールルーム等のモニタ画面に表示される。また、GPSにより作業領域内の作業者Pの位置データが取得されてリアルタイムでモニタ画面に表示される。さらに、ロボットアームRaに取り付けられた非接触センサ(図示せず)により、作業領域内での作業者Pの行動が検知されて行動データとして取得される。
次に、ステップV7では、ロボットRの運転モードを選択する。作業者PがSBAの場合、ロボットRの運転モードとしては、ロボットアームRaをたとえば低速で移動させる低速運転を選択する。続いてステップV8では、ステップV7で選択された運転モードにしたがって、機械駆動部12(図2)がロボットRを駆動して運転を開始する。
次に、ステップV9において、ロボットRの運転情報を取得する。ここでは、ロボットRが運転状態(稼働状態)にあるという運転情報が取得される。続いてステップV10では、ステップV9で取得された運転情報の表示を表示ランプ13(図1)等の運転情報表示機器により行う。ここでは、ロボットRが運転状態なので、ロボットRおよび制御パネル17の各表示ランプ13をたとえばグリーンに点灯させる。
次に、ステップV11では、予告情報の表示を行う。この場合には、図5の制御フローと同様に、グラフィカルライトを点灯させることにより、テーブルT上に円環状の照光領域14Lを表示させる。これにより、作業者Pは、ロボットアームRaの次の到達位置や動作方向を予め知ることができる。
次に、ステップV12では、モニタカメラ9により、作業者PおよびロボットRのモニタリング(監視)を行い、両者の最適化を図る。モニタカメラ9の画像は、たとえばモニタルームやコントロールルーム等のモニタ画面に表示されるとともに逐次画像分析され、必要に応じてロボットRの運転が制御される。これにより、ロボットRの異常動作による事故を未然に防止でき、作業者Pの急病等にも迅速に対応できるようになる。
次に、ステップV13では、プログラムを終了するか否かを判断し、終了すると判断されれば、プログラムは終了する。また、ステップV13で終了しないと判断されれば、プログラムはステップV1に戻り、ステップV1〜V12の処理を繰り返す。
その一方、ロボットRの運転中に作業者Pが非常停止スイッチ8(図1)を押した場合には、上述したCSL−3に基づく制御フローの場合と同様に、プログラムは、図7Bの非常停止制御ルーチンを実行する。すなわち、ロボットRの運転を非常停止させるとともに(図8、図9中の1)参照)、表示ランプ13をレッドに点灯/点滅させた後、非常停止状態の解除により、ルーチンを終了する。
なお、この制御フローにおいても、図5の制御フローと同様に、ステップV4で読み取られた作業者Pの静的情報(SBA以外の資格情報やRoll情報、Career情報等)に基づいて、ステップV5でのゾーン設定をより細かく行うようにしてもよいし、ステップV6で読み取られた各種センサ情報に基づいて、ロボットRの運転を一時停止または緊急停止するようにしてもよい。これにより、より細やかな機械制御が可能になるとともに、作業者Pの体調が急激に変化した場合や作業者Pが異常な行動を起こした場合等に容易に対応できる。
このような本実施例によれば、人情報(IDタグ情報、バイタル情報、位置情報、行動情報等)に基づいてロボットRの制御が行われるので、安全かつきめ細やかな機械制御ができるようになる。また、ロボットR側からの機械情報を表示ランプ等の運転情報表示機器13により出力表示したり、グラフィカルライトにより予告情報表示したことにより、機械情報の把握が容易になり、環境の安全性を一層向上できるようになる。
〔第1の変形例〕
前記実施例では、作業者Pの安全資格情報を取得するのにIDタグリーダー4を用いた例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。たとえば生体認証を用いて安全資格情報を取得するようにしてもよい。具体的には、ロボットRの操作端末として、ペンダント型等の生体認証端末を用い、指紋認証や静脈認証等により作業者Pを特定してその安全資格情報を取得するようにしてもよい。また、このようなペンダント型等の生体認証端末を用いて作業者Pのバイタル情報を取得するようにすれば、バイタルセンサ6を省略することも可能である。
〔第2の変形例〕
前記実施例では、図3ないし図6の各制御フローにおいて、作業者PがいずれもSBA(セーフティアベーシックセッサ)の資格を有していて、ロボットRの運転モードをいずれも低速運転に設定した例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。作業者Pの安全資格レベルが上がるにつれて、ロボットRの運転モードを低速運転から中速運転に、さらには高速運転まで変化させるようにしてもよい。
また、各制御フローにおける各ステップの処理中に、作業者Pよりも安全資格レベルの低い作業者が作業領域内に進入してきた際には、安全資格レベルが低い方の作業者の安全資格情報を優先するようにして、ロボットRの運転モードを選択するようにしてもよい。
〔第3の変形例〕
前記実施例では、図3ないし図6の各制御フローにおいて、IDタグリーダー4で読み取られる作業者PのIDタグ情報のQualification情報がSBA(セーフティベーシックアセッサ)であるか否かを判断するステップを設けたが(ステップS3、T3、T’3、U3、V3参照)、本発明の適用はこれに限定されない。仮に、作業領域に出入りする作業者全員がSBA(セーフティベーシックアセッサ)を有していることが前提となっているような場合には、これらのステップを省略することも可能である。
〔第4の変形例〕
前記実施例では、作業領域内の設備のいずれかの場所(図1の例ではコンベアCの端部)に非常停止スイッチ8を設けた例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。作業者が身に付けるウエアラブル端末やペンダント型の操作端末等に非常停止ボタン(および停止ボタン)を設けるようにしてもよい。
〔第5の変形例〕
本発明における「人」としては、前記実施例に示したような、作業領域内で作業する作業者に限られるものではなく、電車やバス、トラック、タクシー等の車両の運転手等も含まれる。よって、本発明における「機械」としては、前記実施例に示したようなロボットに限られるものではなく、電車やバス、トラック、タクシー等の車両も含まれる。また、本発明における「機械情報」には、機械の寿命情報や故障予知情報も含まれる。なお、本発明における「人情報」には、人が機械の停止ボタンを押す等の人による動作も含まれる。
〔その他の変形例〕
上述した実施例および各変形例はあらゆる点で本発明の単なる例示としてのみみなされるべきものであって、限定的なものではない。本発明が関連する分野の当業者は、本明細書中に明示の記載はなくても、上述の教示内容を考慮するとき、本発明の精神および本質的な特徴部分から外れることなく、本発明の原理を採用する種々の変形例やその他の実施例を構築し得る。
〔他の適用例〕
前記実施例および前記各変形例では、本発明が適用される分野として、飲食業界を例にとって説明したが、本発明の適用はこれに限定されるものでないことはいうまでもなく、本発明は、飲食業界や食品業界以外のその他の分野、たとえば製造業や建設、土木、運輸、運送、医療、流通の分野にも同様に適用でき、さらには、ロボットアーム以外の機械や車両にも適用可能である。
本発明は、人と機械が協調する環境において機械を安全にかつきめ細やかに制御するための協調安全制御システムに有用である。
1: 協調安全制御システム

2: 制御部(制御手段)
4: IDタグリーダー(取得手段)
5: IDタグ
6: バイタルセンサ
7: 機械側各種センサ
8: 非常停止スイッチ
9: モニタカメラ
13: 運転情報表示機器(出力手段)
14: 予告情報表示機器(出力手段)

R: ロボット(機械)
P: 作業者(人)
CSL1〜CSL4: 協調安全レベル
国際公開第2007/010795号パンフレット(請求項1、段落[0011]、[0021]〜[0023]および[0027]参照)

Claims (6)

  1. 人と機械が協調する環境において機械を安全に制御するための協調安全制御方法であって、
    人が有する安全資格情報を含む人情報に基づいて機械を制御するとともに、人の侵入時に機械を停止させるためのゾーンを機械の周りに設定し、ゾーンの広狭を前記安全資格情報に応じて決定するようにした、
    ことを特徴とする協調安全制御方法。
  2. 請求項1において、
    侵入者の安全資格レベルが相対的に高い場合には狭めのゾーンが設定され、安全資格レベルが相対的に低い場合には広めのゾーンが設定される
    ことを特徴とする協調安全制御方法。
  3. 請求項1において、
    複数の侵入者が侵入した際には、安全資格レベルが相対的に低い方の侵入者に対応したゾーン設定がなされる、
    ことを特徴とする協調安全制御方法。
  4. 人と機械が協調する環境において機械を安全に制御するための協調安全制御システムであって、
    人が有する安全資格情報を含む人情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された前記人情報に基づいて機械を制御するとともに、人の侵入時に機械を停止させるためのゾーンを機械の周りに設定してゾーンの広狭を前記安全資格情報に応じて決定する制御手段と、
    を備えた協調安全制御システム。
  5. 請求項4において、
    前記制御手段は、侵入者の安全資格レベルが相対的に高い場合には狭めのゾーンを設定し、安全資格レベルが相対的に低い場合には広めのゾーンを設定している、
    ことを特徴とする協調安全制御システム。
  6. 請求項4において、
    前記制御手段は、複数の侵入者が侵入した際には、安全資格レベルが相対的に低い方の侵入者に対応したゾーン設定を行っている、
    ことを特徴とする協調安全制御システム。
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