JP6692303B2 - 高圧燃料ポンプ - Google Patents

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本発明は高圧燃料ポンプについて、特にプランジャシール保護部材を備えた高圧燃料ポンプに関する。
本技術分野の背景技術としては例えば特許文献1(特開2016−118211号公報)がある。この特許文献1には、「プランジャシール13は、スプリングホルダ7の内周円筒面7cに圧入固定されたシールホルダ15とスプリングホルダ7によって、スプリングホルダ7の下端に保持されている。プランジャシール13の中心軸はスプリングホルダ7の内周円筒面7cの中心軸と同軸に保持され、同時に円筒嵌合部7eの中心軸とも同軸に保持される。プランジャ2とプランジャシール13は、シリンダ6の下端部において摺動可能に設置されている。 プランジャシール13により、シール室10f中の燃料がタペット3側にあるエンジンの内部に流入することを防止する。同時にエンジンルーム内の摺動部を潤滑する潤滑油(エンジンオイルも含む)がポンプ本体1の内部に流入するのを防止する。」と開示されている(段落0078、0079参照)。
特開2016−118211号公報
特許文献1において、プランジャシール13(リップシール)はシールホルダ15を用いてシリンダホルダ7に固定するための固定面があった。そのため、シールホルダ15にプランジャシール保護機能を設け、プランジャシール13にプランジャ2が直接接触して損傷することがない構造としていた。
しかし、固定面がないプランジャシール13を使用する場合、固定面がなく、プランジャシール自身が持つ緊迫力のみで保持する構造となっている。例えばデュアルスプリングタイプのプランジャシールの場合は固定面がないタイプが存在する。そのため、シールホルダもプランジャシールに接触することなく、シールホルダとシリンダホルダの緊迫力のみで保持しなくてはならない構造となった。
ここで、シールホルダの緊迫力が少ない場合、プランジャが接触したときに、シールホルダが動き、プランジャシールを損傷してしまう可能性がある。そこでプランジャがシールホルダに接触してもシールホルダが動かない構造にする必要がある。シールホルダの軸方向保持機構として、例えばシールホルダにつば部を設け、シリンダホルダの平面部に突き当て軸方向の動きを規制することができる。しかし、つば部を設けることで部品質量が増加し、さらに構造が複雑化してしまう課題があった。
本発明では、部品形状を簡略化を図りつつ、プランジャシール保護機構を備えた高圧燃料ポンプを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明は、一例として、燃料を加圧する加圧室と、前記加圧室の容積を増減させるプランジャと、前記プランジャの外周部に配置されて燃料シールを行うプランジャシールと、前記プランジャシールを保持するプランジャシール保持部と、前記プランジャシールに対して軸方向上側に配置され、前記プランジャシールを保護するプランジャシール保護部と、を備え、前記プランジャシール保護部にテーパ面もしくは湾曲面が形成され、そのテーパ面もしくは湾曲面により前記プランジャシール保護部の軸方向位置が定まるように構成され、軸方向において、前記プランジャシール保護部と前記プランジャシール保持部とが接触しないように構成された高圧燃料ポンプである。
本発明によれば、部品形状を簡略化を図りつつ、プランジャシール保護機構を備えた高圧燃料ポンプを提供することが可能となる。
リリーフ弁機構により低圧側に高圧燃料を戻す燃料供給システムの全体構成図を説明する図である。 リリーフ弁機構により加圧室側に高圧燃料を戻す燃料供給システムの全体構成図を説明する図である。 本実施例による高圧燃料供給ポンプの縦断面図である。 実施例1のプランジャシール保護機構テーパ面タイプの断面図である。 実施例1のプランジャシール保護機構湾曲面タイプの断面図である。 実施例2のプランジャシール保護機構テーパ面タイプの断面図である。 実施例2のプランジャシール保護機構湾曲面タイプの断面図である。
以下、図を参照して、本発明の実施形態について、説明する。
図1は、本発明の実施例の高圧燃料供給ポンプが適用される燃料システムの全体構成を示す。図1において破線で囲まれた部分は、高圧燃料供給ポンプのポンプハウジング1を示し、この破線の中に示された機構と部品を、その中に一体に組み込んでいる。また、図2はリリーフ弁機構により加圧室側に高圧燃料を戻す燃料供給システムの全体構成図を説明する図である。図3は、本実施例による高圧燃料供給ポンプの縦断面図である。
燃料タンク20中の燃料は、フィードポンプ21によって汲み上げられ、吸入配管28を通じてポンプハウジング1の燃料吸入口10aに送られる。燃料吸入口10aを通過した燃料は、圧力脈動低減機構9、吸入通路10cを介して、容量可変機構を構成する電磁吸入弁機構30の吸入ポート30aに至る。
図3に示すように吸入口10aを通過した燃料は、吸入ジョイント101内に固定されたフィルタ102を通過し、さらに吸入流路10b,金属ダイアフラムダンパ9,10cを介して容量可変機構を構成する電磁駆動型弁機構30の吸入ポート30aに至る。
電磁吸入弁機構30は、電磁コイル30bを備え、この電磁コイル30bが通電されている状態で、電磁プランジャ30cは、ばね33を圧縮して図1における右方に移動した状態となり、その状態が維持される。このとき電磁プランジャ30cの先端に取付けられた吸入弁体31は、高圧燃料供給ポンプの加圧室11に通じる吸入口32を開く。電磁コイル30bが通電されていない状態であって、吸入通路10c(吸入ポート30a)と加圧室11との間に流体差圧がない時は、ばね33の付勢力により、吸入弁体31は、閉弁方向(図1における左方)に付勢されて吸入口32は閉じられた状態となって、この状態が維持される。
後述する内燃機関のカムの回転により、プランジャ2が図1の下方に変位して吸入工程状態にある時は、加圧室11の容積は増加し、その中の燃料圧力は低下する。この工程において、加圧室11内の燃料圧力が吸入通路10c(吸入ポート30a)の圧力よりも低くなると、吸入弁体31には燃料の流体差圧による開弁力(吸入弁体31を図1の右方に変位させる力)が発生する。この開弁力により、吸入弁体31は、ばね33の付勢力に打ち勝って開弁し、吸入口32を開く。この状態にて、ECU27からの制御信号が電磁吸入弁機構30に印加されると電磁吸入弁30の電磁コイル30bに電流が流れ、磁気付勢力により電磁プランジャ30cがばね33を更に圧縮して、図1の右方に移動して、吸入口32を開いた状態を維持する。
電磁吸入弁機構30に入力電圧の印加状態を維持したまま、プランジャ2が吸入工程から圧縮工程(下始点から上始点までの間の上昇工程)へと移行すると、電磁コイル30bへの通電状態が維持されているので、磁気付勢力は維持されて吸入弁体31は依然として開弁した状態を維持する。加圧室11の容積は、プランジャ2の圧縮運動に伴って減少するが、この状態では、一度加圧室11に吸入された燃料が、再び開弁状態の吸入弁体31と吸入口32との間を通過して吸入通路10c(吸入ポート30a)へと戻されるので、加圧室11の圧力が上昇することはない。この工程を、戻し工程という。
戻し工程において、電磁コイル30bへの通電を断つと、電磁プランジャ30cに働いていた磁気付勢力は一定時間後(磁気的、機械的遅れ時間後)に消去される。そうすると、吸入弁体31に常時働いているばね33の付勢力により、吸入弁体31は図1において左方に移動されて吸入口32を閉じる。吸入口32が閉じると、この時から加圧室11内の燃料圧力は、プランジャ2の上昇と共に上昇する。そして、加圧室11内の燃料圧力が、吐出口13の燃料圧力よりも所定の値だけ大きい圧力を超えた時に、加圧室11に残っている燃料は、吐出弁機構8を介して、高圧吐出が行われてコモンレール23へと供給される。この工程を吐出工程という。上記のとおり、プランジャ2の圧縮工程は、戻し工程と吐出工程からなる。
戻し工程中に、吸入通路10cへ戻された燃料により吸入通路には圧力脈動が発生するが、この圧力脈動は、吸入口10aから吸入配管28へ僅かに逆流するのみであり、燃料の戻しの大部分は圧力脈動低減機構9により吸収される。
電磁吸入弁機構30の電磁コイル30cへの通電解除のタイミングを制御することにより、吐出される高圧燃料の量を制御することができる。電磁コイル30bへの通電解除のタイミングを早くすれば、圧縮工程における戻し工程の割合を小さく、吐出工程の割合を大きくする。すなわち、吸入通路10c(吸入ポート30a)に戻される燃料を少なく、高圧吐出される燃料を多くする。これに対し、上記の通電解除のタイミングを遅くすれば、圧縮工程における戻し工程の割合を大きく、吐出工程の割合を小さくする。すなわち、吸入通路10cに戻される燃料を多く、高圧吐出される燃料を少なくする。上記の通電解除のタイミングは、ECUから指令により制御される。
以上のように、ECUが電磁コイルの通電解除のタイミングを制御することにより、高圧吐出される燃料量を、内燃機関が必要とする量とすることができる。
ポンプハウジング1内において、加圧室11の出口側には吐出口(吐出側配管接続部)13との間に吐出弁機構8が設けられる。吐出弁機構8は、シート部材8a、吐出弁8b、吐出弁ばね8c、保持部材(吐出弁ストッパー)8dからなる。加圧室11と吐出口13との間に燃料の差圧がない状態では、吐出弁8bは、吐出弁ばね8cによる付勢力でシート部材8aに圧着され閉弁状態となっている。加圧室11内の燃料圧力が、吐出口13の燃料圧力よりも所定の値だけ大きい圧力を超えた時に、吐出弁8bは吐出弁ばね8cに抗して開弁し、加圧室11内の燃料は吐出口13を経てコモンレール23へと吐出される。
吐出弁8bは開弁した後、保持部材8dと接触すると動作を制限される。そのゆえ、吐出弁8bのストロークは、保持部材8dによって適切に決定される。もし、ストロークが大きすぎると、吐出弁8bの閉じ遅れにより、燃料吐出口13へ吐出される燃料が、再び加圧室11内に逆流してしまうので、高圧ポンプとしての効率が低下してしまう。また、吐出弁8bが開弁と閉弁運動を繰り返す時に、吐出弁がストローク方向にのみ運動するように、保持部材8dによりガイドしている。以上のように構成することにより、吐出弁機構8は、燃料の流通方向を制限する逆止弁となる。
こうして、燃料吸入口10aに導かれた燃料は、ポンプ本体1の加圧室11内にてプランジャ2の往復動によって必要な量が高圧に加圧され、吐出弁機構8を通じて、燃料吐出口13から高圧配管であるコモンレール23に圧送される。
コモンレール23には、インジェクタ24と圧力センサ26が装着されている。インジェクタ24は、内燃機関の気筒数に合わせて装着されており、ECU27の制御信号により、開閉弁の動作をして、燃料をシリンダ内に噴射する。
次に、インジェクタ24の故障等によりコモンレール23等の高圧部に異常高圧が発生した場合の、実施例1における燃料リリーフ動作について説明する。
ポンプハウジング1には、吐出通路12と吸入通路10cを連通するリリーフ通路300が設けられており、リリーフ通路300には燃料の流れを吐出通路12から吸入通路10cへの一方向のみに制限するリリーフ弁機構200が設けられている。燃料を加圧する加圧室11と、加圧室11の下流側に配置される吐出弁機構8と、吐出弁機構8の下流側の吐出通路12の燃料を低圧通路である吸入通路10cに戻すリリーフ弁機構と、を備えた。
また図2に示すように、リリーフ通路300の燃料の流れが吐出通路12から加圧室11内となる場合もある。すなわち、本実施例のリリーフ弁機構200は吐出弁機構8の下流側の吐出通路12の燃料を加圧室11に戻すものであっても良い。
図3に示すように吸入口10aを通過した燃料は、吸入ジョイント32内に固定されたフィルタを通過し、さらに吸入流路10b、金属ダイアフラムダンパ9、低圧燃料室10cを介して容量可変機構を構成する電磁駆動型弁機構30の吸入ポート30aに至る。ポンプハウジング1には中心に加圧室11を含むシリンダ6を収納する凹所1Aが形成されており、この加圧室11に連通するように、電磁吸入弁機構30装着用の孔30Aが形成されている。ポンプハウジング1には中心に加圧室11を含むシリンダ6を収納する凹所1Aが形成されており、この加圧室11に開口するように、吐出弁機構8装着するための孔11Aがシリンダ6を収納する凹所1Aに対して交差する方向に形成されている。
プランジャ2の下端には、エンジンのカムシャフトに取付けられたカム5の回転運動を上下運動に変換し、プランジャ2に伝達するタペット3が設けられている。プランジャ2はリテーナ16を介してばね4にてタペット3に圧着されている。リテーナ15は圧入によってプランジャ2に固定されている。にこれによりカム5の回転運動に伴い、プランジャ2を上下に進退(往復)運動させることができる。
フランジ41は2個の止めねじ42によってエンジンにポンプハウジング1を固定している。そのため、ポンプハウジング1が前述のように上方に持ち上げられると、フランジ42は2個の止めねじ42、ブッシュ43の部分が固定され中央部分に繰り返して曲げ荷重が加わる状態となる。この繰り返し荷重によって、フランジ41、ポンプハウジング1が変形するので繰返し応力が発生して疲労破壊してしまう問題があった。さらには、シリンダ6の摺動部も変形し、前述したプランジャ2とシリンダ6の焼きつき固着が発生してしまう。
シリンダ6は大径部6aの上部にてポンプボディ1の穴部と接触する。スプリングホルダ7は上部内径部7aにてシリンダ6は大径部6aの外径部と径方向に接触し、かつ、軸方向においても接触するように構成される。ポンプボディ1には雌ねじ部1bが形成されており、この雌ねじ部1bにスプリングホルダ7の外径側に形成された雄ねじ部7gがねじ込まれることで、シリンダ6が軸方向上側に付勢されてポンプボディ1に固定される。なお、61、62はそれぞれOリングで、これらがスプリングホルダ7に形成された溝部に配置されており、これにより燃料がシリンダブロック側、あるいは外部に漏れないように構成される。
フランジ41は、生産性の理由からプレス成形によって製作している。そのためフランジ41の板厚t1には上限があり、本実施例ではt1=4mmとしている。ポンプハウジング1とフランジ42の接合部である溶接部41aをレーザー溶接によって溶接結合している。レーザー溶接は図中の下方からビームを照射する必要が有る。図中上方からでは、その他の部品がありレーザーを全周にわたって照射することは不可能である。さらにレーザー溶接はフランジ41の板厚t=4mmを貫通しなくてはならない。もし溶接がフランジ41を貫通しないと溶接部端面が切欠になり、前述した繰り返し荷重によってこの切欠部に応力が集中し、そこから疲労破壊を起こしてしまう。
レーザー溶接によってフランジ41を貫通溶接するにはレーザーの出力を大きくすれば良いが、溶接するには必ず熱が発生するので、その熱によってフランジ41が熱変形をしてしまう。また、溶接の際に発生するスパッタも大量に発生しポンプハウジング1、その他の部品に固着する。以上の観点からレーザー溶接によって貫通溶接するための溶接長さは短いほうが良い。 そのため、本実施例では溶接部41aの板厚t2のみt2=3mmとした。これにより、フランジ41aをレーザー溶接によって貫通溶接することができ、スパッタの発生も最小限に抑えられる。また、このt2=3mm部はプレス成形によって成形可能であるので、生産性も高い。
ブッシュ43には、鍔部43a、かしめ部43bがある。まず、かしめ部43bはフランジ41の取付け穴にかしめ結合される。その後、ポンプハウジング1と溶接部41aにてレーザー溶接によって溶接結合される。その後、樹脂製のファスナー44をブッシュ43に挿入し、さらにファスナー44に止めねじ42を挿入する。ファスナー44は止めねじ42をブッシュ43に仮固定する役割を果たす。即ち、高圧燃料供給ポンプをエンジンに取り付けるまでの間に、止めねじ42がブッシュ43から脱落しないように固定している。高圧燃料供給ポンプをエンジンに固定する際は、止めねじ42をエンジン側に設けられたねじ部に螺合固定するが、その際は止めねじ42の締付けトルクによって止めねじ42はブッシュ43内で回転できる。
プランジャシール13は、プランジャシールホルダの内周円筒面7cに圧入固定されたシールホルダ15とスプリングホルダ7によって、スプリングホルダ7の下端に保持されている。プランジャシール13はスプリングホルダ7の内周円筒面7cによって、軸を円筒嵌合部7eの軸と同軸に保持されている。プランジャ2とプランジャシール13は、シリンダ6の図中下端部において摺動可能に設置されている。
従来のプランジャシールはシールホルダを用いてプランジャシール保持部(シリンダホルダ)に固定するための固定面があった。そのため、シールホルダにプランジャシール保護機能を設け、プランジャシールにプランジャが直接接触して損傷することがない構造としていた。
しかし、固定面がないプランジャシールを使用する場合、固定面がなく、プランジャシール自身が持つ緊迫力のみで保持する構造となっている。例えばデュアルスプリングタイプのプランジャシールの場合は固定面がないタイプが存在する。そのため、シールホルダもプランジャシールに接触することなく、シールホルダとプランジャシール保持部の緊迫力のみで保持しなくてはならない構造となった。
ここで、シールホルダの緊迫力が少ない場合、プランジャが接触したときに、シールホルダが動き、プランジャシールを損傷してしまう可能性がある。そこでプランジャがシールホルダに接触してもシールホルダが動かない構造にする必要がある。シールホルダの軸方向保持機構として、例えばシールホルダにつば部を設け、プランジャシール保持部の平面部に突き当て軸方向の動きを規制することができる。しかし、つば部を設けることで部品質量が増加し、さらに構造が複雑化してしまう課題があった。
本実施例では、シールホルダの保持方法として径方向の緊迫力に加え、プランジャシール保持部とシールホルダにテーパを設け、テーパ部を接触させることで軸方向の動きを規制することが出来るプランジャシール保護機構を備えた高圧燃料ポンプを提供することを目的とする。また、部品形状を簡略化できるため部品コストの削減、部品重量の低減が可能となる。
図4は、本実施例に係わるプランジャシール保護機構の断面を示す。プランジャシール100はポンプ内部と外部の燃料シールと、オイルシールの為に設置される。プランジャシール100はプランジャシール保持部102との間でプランジャシールスプリング101により発生する径方向緊迫力により保持される。なお、本実施例においてプランジャシール保持部102はシリンダを保持するシリンダホルダにより構成される。また、プランジャシール100とプランジャ2との間においてもプランジャシールスプリング101により発生する径方向緊迫力によって保持される。プランジャ2の上下方向位置が定まっていない状態の時、具体的にはポンプがエンジンヘッドに装着されるまでの間は、プランジャ2は図4の下方に向かって下がる。その際にプランジャシール100にプランジャ2が直接接触し、プランジャシール100を損傷させないためにプランジャシール保護部材であるシールホルダ103を設け、プランジャシール100を保護する。
プランジャシール100はポンプ外部側ではオイルにさらされる。プランジャシール100は樹脂材であるため、燃料温度、オイル温度の変化がプランジャシールの強度低下に影響を及ぼす。またプランジャ2が上下に摺動することで発生する摺動熱によってもプランジャシール100の温度は上昇する。基本的にはプランジャシール100の温度が高温になるほど強度は低下していく。そこで燃料にさらされるポンプ内部側には、シールホルダ103とプランジャシール101の間に隙間を設け、オイルに比べ低温である燃料を循環させるための隙間を開ける必要がある。そうすることでプランジャシール100を燃料によって冷却することが可能となる。隙間を確実に確保し、プランジャシールを冷却するためには径方向だけでなく、軸方向にも保持面を設けることが重要である。
本実施例ではシールホルダ103のプランジャシール側にシールホルダテーパ面103aを設け、またプランジャシール保持部102にも同様のプランジャシール保持部テーパ面102aを設け、シールホルダテーパ面103aとプランジャシール保持部テーパ面102aを突き当てることで軸方向の保持を可能にした。望ましくはプランジャシール保持部テーパ面102aとシールホルダテーパ面103aのテーパ角は合わせる。さらに、プランジャシール保持部テーパ面102aはプランジャシール100挿入時ののぞきとしても使用できる。シールホルダ103に設けたシールホルダテーパ面103aに関してもシールホルダ103自身の圧入時ののぞきとして使用することが可能である。
本実施例では接触面をテーパ面としたが、図5に示すようにプランジャシール保持部テーパ面102aの代わりにプランジャシール保持部湾曲面102b、シールホルダテーパ面103aの代わりにシールホルダ湾曲面102bでも軸方向の保持機能は発揮できる
またシールホルダ103もしくはプランジャシール保持部102のいずれかにテーパ面・湾曲面が設置されていれば、そのいずれかにより軸方向の保持機能は発揮されるため、同様の効果を得ることが出来る。
以上の通り本実施例の高圧燃料ポンプは燃料を加圧する加圧室11と、加圧室11の容積を増減させるプランジャ2と、プランジャ2の外周部に配置されて燃料シールを行うプランジャシール100(リップシール)と、プランジャシール100(リップシール)を保持するプランジャシール保持部102と、を備える。なお、このプランジャシール保持部102は図3で示したスプリングホルダ7、あるいはシリンダホルダで構成しても良いが、本発明はこれに限定されるわけではない。そして、高圧燃料ポンプはプランジャシール100(リップシール)に対して軸方向上側に配置され、プランジャシール100(リップシール)を保護するプランジャシール保護部103と、を備えている。プランジャシール保護部103は図3のシールホルダ15に対応し、プランジャ2の落下することで、プランジャシール100に接触することから、保護するものである。プランジャシール保護部103にはテーパ面103aもしくは湾曲面が形成され、そのテーパ面103aもしくは湾曲面によりプランジャシール保護部103の軸方向位置が定まるように構成される。なお、プランジャシール保護部103にはテーパ面103aもしくは湾曲面が形成され、そのテーパ面103aもしくは湾曲面のみによりプランジャシール保護部103の軸方向位置が定まるように構成されることが望ましい。
また、図3に示すように、プランジャシール保持部102にテーパ面102aもしくは湾曲面が形成され、そのテーパ面102aもしくは湾曲面によりプランジャシール保護部103の軸方向位置が定まるように構成される。なお、プランジャシール保持部102にテーパ面102aもしくは湾曲面が形成され、そのテーパ面102aもしくは湾曲面のみによりプランジャシール保護部103の軸方向位置が定まるように構成される。つまり、プランジャシール保護部103のテーパ面103aもしくは湾曲面と、プランジャシール保持部102のテーパ面102aもしくは湾曲面とは、対応する形状に構成され、これらが接触することにより、プランジャシール保護部103の軸方向において固定される。また、軸方向において、プランジャシール保護部103と、プランジャシール保持部102とが接触しないように全体にわたって隙間が形成されるように構成されることが望ましい。
図6、図7に本発明の第2実施例を示す。本実施例では実施例1に記載のテーパ面、湾曲面の特徴を持つが、積極的に突き当てさせない構造であることを特徴とする。本実施例は基本的にプランジャシール103とプランジャシール保持部102の圧入による径方向反力により、プランジャシール103を保持する。つまり、プランジャシール保護部103と、プランジャシール保持部102とが径方向の緊迫力のみで保持される。
プランジャ2がプランジャシール103に接触した際に径方向反力が小さく、プランジャシール103が動いた場合でも、下方に設置してあるテーパ部もしくは湾曲部により一定の位置で止まる構造としている。その為、実施例1に記載の効果を有する。
1…ポンプハウジング、2…プランジャ、8…吐出弁機構、9…圧力脈動低減機構、10c…吸入通路、11…加圧室、12…吐出通路、20…燃料タンク、23…コモンレール、24…インジェクタ、26…圧力センサ、30…電磁吸入弁機構、100…プランジャシール、101…プランジャシールスプリング、102…プランジャシール保持部、102a…プランジャシール保持部テーパ部、102b…プランジャシール保持部湾曲部、103…シールホルダ、103a…シールホルダテーパ部、103b…シールホルダ湾曲部。

Claims (7)

  1. 燃料を加圧する加圧室と、
    前記加圧室の容積を増減させるプランジャと、
    前記プランジャの外周部に配置されて燃料シールを行うプランジャシールと、
    前記プランジャシールを保持するプランジャシール保持部と、
    前記プランジャシールに対して軸方向上側に配置され、前記プランジャシールを保護するプランジャシール保護部と、を備え、
    前記プランジャシール保護部にテーパ面もしくは湾曲面が形成され、そのテーパ面もしくは湾曲面により前記プランジャシール保護部の軸方向位置が定まるように構成され
    軸方向において、前記プランジャシール保護部と前記プランジャシール保持部とが接触しないように構成されたことを特徴とする高圧燃料ポンプ。
  2. 燃料を加圧する加圧室と、
    前記加圧室の容積を増減させるプランジャと、
    前記プランジャの外周部に配置されて燃料シールを行うプランジャシールと、
    前記プランジャシールを保持するプランジャシール保持部と、
    前記プランジャシールに対して軸方向上側に配置され、前記プランジャシールを保護するプランジャシール保護部と、を備え、
    前記プランジャシール保護部にテーパ面もしくは湾曲面が形成され、そのテーパ面もしくは湾曲面により前記プランジャシール保護部の軸方向位置が定まるように構成され
    前記プランジャシール保護部と前記プランジャシール保持部とが径方向の緊迫力のみで保持されたことを特徴とする高圧燃料ポンプ。
  3. 請求項1または2に記載の高圧燃料ポンプにおいて、
    前記プランジャシール保持部にテーパ面もしくは湾曲面が形成され、そのテーパ面もしくは湾曲面により前記プランジャシール保護部の軸方向位置が定まるように構成されたことを特徴とする高圧燃料ポンプ。
  4. 請求項2に記載の高圧燃料ポンプにおいて、
    軸方向において、前記プランジャシール保護部と前記プランジャシール保持部とが接触しないように構成されたことを特徴とする高圧燃料ポンプ。
  5. 請求項1に記載の高圧燃料ポンプにおいて、
    前記プランジャシール保護部と前記プランジャシール保持部とが径方向の緊迫力のみで保持されたことを特徴とする高圧燃料ポンプ。
  6. 請求項1または2に記載の高圧燃料ポンプにおいて、
    前記プランジャシール保護部に形成された前記テーパ面もしくは前記湾曲面のみにより前記プランジャシール保護部の軸方向位置が定まるように構成されたことを特徴
  7. 請求項に記載の高圧燃料ポンプにおいて、
    前記プランジャシール保持部に形成された前記テーパ面もしくは前記湾曲面のみにより前記プランジャシール保護部の軸方向位置が定まるように構成されたことを特徴とする高圧燃料ポンプ。
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