JP6692151B2 - ヘルスケア情報管理システム、ヘルスケア情報管理方法、及びヘルスケア情報管理プログラム - Google Patents

ヘルスケア情報管理システム、ヘルスケア情報管理方法、及びヘルスケア情報管理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、ヒトのDNAのすべての遺伝子情報であるゲノム情報を含むヘルスケア情報をデータベース化して記憶装置に記憶したヘルスケア情報バンクにおいて、被検体のヘルスケア情報の閲覧を適性に許可するためのヘルスケア情報管理システムに関する。
従来から、医療の分野等において、被検体のゲノム情報を解析し、解析したゲノム情報に被検体を特定するためのIDやパスワード等を関連付けしてデータベース化した状態で記憶装置に格納した遺伝子情報管理システムが知られている。
このような遺伝子情報管理システムにあっては、取り扱う情報が個人情報であるため、その閲覧等の利用には、厳格性が要求される。このため、担当する医師等による適正な閲覧を可能とするとともに、それ以外の者による閲覧ができないようにした遺伝子情報管理システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−024385号公報
しかしながら、上述した遺伝子情報管理システムにあっては、個人情報に対する気密性や安全性が厳格すぎるため、医療現場における実際の医療行為、すなわち医師資格を有する担当の医師等しか閲覧ができず、医療行為以外の利用ができないなど、汎用性が低いという問題が生じていた。
そこで、本発明は、被検体のゲノム情報を含むヘルスケア情報の閲覧並びにこの被検体以外の者への適正な閲覧を許容することができるヘルスケア情報管理システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のヘルスケア情報管理システムは、被検体のゲノム情報を含むヘルスケア情報を追加・更新可能に格納した格納手段と、被検体を所定の識別情報に基づいて識別する識別手段と、識別手段が被検体を識別したときに格納手段に格納した被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する許可手段と、を備え、許可手段は、被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たした者が閲覧要求者であるときに、被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、ものである。
許可手段は、被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、被検体から許諾を得た親族者若しくは被検体の死亡による相続者が閲覧要求者であるときに、被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして閲覧要求者への被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、ものである。
識別手段は、識別情報に閲覧要求者のゲノム情報を用い、許可手段は、被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、被検体のゲノム情報と所定値以上のゲノム占有率のゲノム情報を有する者が閲覧要求者であるときに、被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして閲覧要求者への被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、ものである。
許可手段は、所定の条件を満たさない者からの閲覧要求があった場合に、特定の条件を満たしたときに被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして閲覧要求者への被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、ものである。
許可手段は、所定の条件を満たさない者からの閲覧要求があった場合に、被検体に関してこれから親族となる予定の者が閲覧要求者であるときに、特定の条件を満たしたとして閲覧要求者への被検体のヘルスケア情報又は被検体を含む所定親等家族に遡ったヘルスケア情報の閲覧を許可する、ものである。
本発明のヘルスケア情報管理プログラムは、コンピュータが、被検体のゲノム情報を含むヘルスケア情報を記憶装置に追加・更新可能に格納する格納ステップと、被検体を所定の識別情報に基づいて識別する識別ステップと、識別ステップが被検体を識別したときに記憶装置に格納した被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する許可ステップと、を実現するとともに、許可ステップは、被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たした者が閲覧要求者であるときに、被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、ものである。
許可ステップは、被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、被検体から許諾を得た親族者若しくは被検体の死亡による相続者が閲覧要求者であるときに、被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして閲覧要求者への被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、ものである。
識別ステップは、識別情報に閲覧要求者のゲノム情報を用い、許可ステップは、被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、被検体のゲノム情報と所定値以上のゲノム占有率のゲノム情報を有する者が閲覧要求者であるときに、被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして閲覧要求者への被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、ものである。
許可ステップは、所定の条件を満たさない者からの閲覧要求があった場合に、特定の条件を満たしたときに被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして閲覧要求者への被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、ものである。
許可ステップは、所定の条件を満たさない者からの閲覧要求があった場合に、被検体に関してこれから親族となる予定の者が閲覧要求者であるときに、特定の条件を満たしたとして閲覧要求者への被検体のヘルスケア情報又は被検体を含む所定親等家族に遡ったヘルスケア情報の閲覧を許可する、ものである。
さらに、本発明のヘルスケア情報管理プログラムは、コンピュータに、被検体のゲノム情報を含むヘルスケア情報を記憶装置に追加・更新可能に格納する格納機能と、被検体を所定の識別情報に基づいて識別する識別機能と、識別機能が被検体を識別したときに記憶装置に格納した被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する許可機能と、を備え、許可機能は、被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たした者が閲覧要求者であるときに、被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、機能を実現するものである。
許可機能は、被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、被検体から許諾を得た親族者若しくは被検体の死亡による相続者が閲覧要求者であるときに、被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして閲覧要求者への被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、ものである。
識別機能は、識別情報に閲覧要求者のゲノム情報を用い、許可機能は、被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、被検体のゲノム情報と所定値以上のゲノム占有率のゲノム情報を有する者が閲覧要求者であるときに、被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして閲覧要求者への被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、ものである。
許可機能は、所定の条件を満たさない者からの閲覧要求があった場合に、特定の条件を満たしたときに被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして閲覧要求者への被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、ものである。
許可機能は、所定の条件を満たさない者からの閲覧要求があった場合に、被検体に関してこれから親族となる予定の者が閲覧要求者であるときに、特定の条件を満たしたとして閲覧要求者への被検体のヘルスケア情報又は被検体を含む所定親等家族に遡ったヘルスケア情報の閲覧を許可する、ものである。
本発明のヘルスケア情報管理システムは、被検体のゲノム情報を含むヘルスケア情報の閲覧並びにこの被検体以外の者への適正な閲覧を許容することができる。
本発明の一実施の形態に係るヘルスケア情報管理システムを示す模式図である。 本発明の一実施の形態に係るヘルスケア情報管理システムのブロック図である。 遺伝病の一例を示し、(A)は非X連鎖劣性遺伝疾患の説明図、(B)はX連鎖劣性遺伝疾患の説明図である。 血族関係とゲノム占有率とを含む同胞鑑定の一覧を示す図表である。 血族・親族(姻族)の一例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係るヘルスケア情報管理システムの変形例のブロック図である。
次に、本発明の一実施形態に係るヘルスケア情報管理システムについて、図面を参照して説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明のヘルスケア情報管理システムにおける好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。また、以下に示す実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、かつ、他の既存の構成要素との組み合せを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、以下に示す実施の形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
図1において、ヘルスケア情報管理システム1は、電気通信回線NTを通じてゲノム情報としてのヒトゲノム情報を含むヘルスケア情報を取得するサーバ2と、サーバ2の内部若しくは外部に設置した記憶装置3と、を有する。サーバ2と記憶装置3とは、内部配線若しくはネットワーク回線等の通信回線4を通じて各種情報の送受が可能となっている。
なお、電気通信回線NTには、例えば、製薬会社やヘルスケア情報バンク等の薬事機関R、病院H、薬局D、等のようにヒトゲノム情報を含むヘルスケア情報の取得や利用を適正に図るための施設等をサーバ2と接続している。
また、本実施の形態に係るヘルスケア情報には、ヒトゲノム情報に加え、環境により変異するエピゲノム情報、代謝情報、腸内細菌情報といった個人で相違する細胞情報であって、特に、遺伝性又は感染性があるとされる情報を含むのが好ましい。
また、本実施の形態に係るヘルスケア情報には、ヒトゲノム情報に加え、既往歴や家族歴といった病歴情報を含ませることができる。既往歴や家族歴には、過去にかかった病気の種類・時期・治療内容等に加え、予防接種の種類、アレルギー反応等を含ませることができる。この際、アレルギー反応には、公知のアレルギー反応試験による陰性・陽性の結果だけでなく、例えば、飲酒時に顔が赤くなり易いといった主観的な体質等を含ませることができる。
さらに、本実施の形態に係るヘルスケア情報には、ヒトゲノム情報に加え、嗜好品や生活環境等の生活情報を含ませることができる。嗜好品には、特に、タバコ及び酒の種類(ニコチン・タールの量、アルコール度数等)や摂取量を含ませることができる。生活環境には、食生活、運動、睡眠時間などに加え、職業・職責、転勤の有無などのストレス要因となるストレス情報を含ませることができる。
エピゲノム情報とは、遺伝子の配列情報(DNAの塩基配列情報)とは異なり、生まれた後の環境などによって後天的に変化するものである。このエピゲノムには、DNAにメチル基という小さな分子がついたりはずれたりする「メチル化」や「脱メチル化」などがあり、このようなエピゲノムの変化を調べる解析装置の開発も進んでいる。遺伝子の塩基配列は同じでも、「オン」「オフ」を担うエピゲノムが環境によって変わることが知られており、ガンやアルツハイマー病の早期発見ができるなどの報告もある。
代謝情報には、例えば、各臓器(組織)の代謝活動に関する臓器間での代謝情報のやり取り(臓器間代謝情報ネットワーク)を含めることができる。これにより、例えば、糖尿病と肥満との関係に関して、肥満度に関係なくインスリンの出す力が悪くなって糖尿病を起こす方、肥満度が高くなるにつれてインスリンを出す力が悪くなって糖尿病を起こす方、肥満度が高くても十分なインスリンを出す力を持っているために糖尿病を起こさない方、などを代謝情報として含めることができる。
腸内細菌情報とは、有用菌(善玉菌)、有害菌(悪玉菌)、日和見菌、に大別されるものである。その中の有用菌(善玉菌)は、乳酸菌やビフィズス菌や酪酸菌などからだに良いとされる菌で、腸に届いた食物繊維などを分解して、短鎖脂肪酸やビタミンB群などの栄養素を作りだすものである。一方、有害菌(悪玉菌)はウェルシュ菌や黄色ブドウ球菌などからだに悪影響を与える菌で、腸内の食べカスを腐敗させ、アンモニアやインドール、硫化水素などの有害物質を作りだすなど、病気の引き金となったり老化を促進するなど健康を阻害する要因ともなっている。なお、腸内環境は、普段の食生活によって大きく変化するものであるため、一定期間ごとの現在腸内環境を腸内細菌情報として更新してもよい。また、腸内細菌情報には、腸内に限らず、例えば、ヘリコバクター・ピロリ菌のような胃内に定着して感染性を有する菌を含めることができる。
以下、本実施の形態においては、上述したヘルスケア情報のうち、ヒトゲノム情報の場合を例に、詳述する。病院Hで取得した被検体である被検者本人の血液や口内粘膜細胞等に基づいて病院H又は薬事機関Rにてヒトゲノム情報を解析する。解析したヒトゲノム情報は、その他の被検者本人情報(氏名・性別・年齢・ID・パスワード等)とともにヘルスケア情報として病院H又は薬事機関Rからサーバ2に転送する。サーバ2は、受信したヘルスケア情報をデータベース化したうえで記憶装置3に格納する。
サーバ2は、例えば、インターネット回線等を電気通信回線NTとして薬事機関R、病院H、薬局D、等と接続可能となっている。なお、薬事機関R、病院H、薬局D、等からのヘルスケア情報のアップロード等は公知の気密性の高いアプリケーション等を用いることができる。したがって、サーバ2には、公知のパーソナルコンピュータ等を用いることができる。
具体的にサーバ2は、図2に示すように、電気通信回線NTを通じてヘルスケア情報を取得するための受信部(インターフェース)21と、本実施の形態に係るアプリケーションを含むヘルスケア情報を格納する記憶装置22と、キーボードやマウス等を含む入力部23と、これらを制御する制御回路(CPU)24と、必要に応じてヘルスケア情報を薬事機関R、病院H、薬局D、等にダウンロードするための送信部(インターフェース)25と、モニタ等の表示画面26と、を有する。本実施の形態において、記憶装置22は記憶装置3を兼用している。
ところで、ヒトのDNAには、約2万2千個の遺伝子があるといわれている。そして、そのすべての遺伝子情報(DNAの塩基配列)は、コンピュータによって解析できるようになり、ほぼすべての解析が終了したとされている。
一方、遺伝子の役割と病気との関係に関してはこれからであるものの、医学的な根拠の有無とは別に、自身が特定の病気に対して家系的に掛かりやすい(所謂、癌家系であるなど)と推測することがある。したがって、キャリアであるといった情報は、生活していくうえでの心がけ等に役立つため、少しでも正確な情報を知りたいと思うことは人の常でもある。また、これから結婚をしようとしている場合に、相手方との遺伝的な相性(掛かり易い・掛かり難いなどのリスク)により、遺伝子がどのように子に影響を及ぼすかも事前に知りたいと願うようになりつつある。
例えば、単一遺伝子病の遺伝としての非X連鎖遺伝の場合、優性非X連鎖遺伝子によって決まる優性遺伝疾患には、一方の親に疾患があり他方の親にはない場合、子供に疾患が遺伝する確率は50%とされる。疾患のない人は通常、この遺伝子を持っておらず、形質を子孫に受け継ぐことはない。すなわち、疾患のある人の多くは、新たな遺伝子突然変異として疾患が現れる場合を除き、少なくともいずれか一方の親にこの疾患があるキャリアである。
また、劣性非X連鎖遺伝子によって決まる劣性遺伝疾患には、疾患のある人では、実質的に両方の親が異常遺伝子を持っているが、いずれの親にも通常疾患は現れない(遺伝子が発現するには異常遺伝子が2コピー必要であるため)。
また、優性遺伝疾患に比べ、単一の突然変異で疾患が現れることはないとされる(劣性遺伝疾患の発現には両方の遺伝子が異常である必要があるため)。したがって、一方の親に疾患があり他方の親は異常遺伝子を1個持っているものの疾患がない場合、その子供の半数に疾患が現れる傾向がある。この場合、残りの子供は1個の異常遺伝子のキャリアとなる。また、疾患のない方の親が異常遺伝子を持っていない場合は、どの子供にも疾患は現れないが、全員が異常遺伝子を受け継いでキャリアとなり、子孫に遺伝する可能性がでてくる。さらに、本人に疾患がなく両親にもないが、兄弟姉妹に疾患がある場合、本人が異常遺伝子のキャリアである確率は66%とされる。
このように、一部の疾患は非X連鎖劣性形質を示す。発症するには異常遺伝子が2つ必要で、両親から1つずつ受け継ぐ。したがって、図3(A)に示すように、両親ともに、異常遺伝子を1つ、正常遺伝子を1つ持つキャリアの場合、親はいずれも発症しないが、各親から異常遺伝子が子供に遺伝する確率はそれぞれ50%となる。したがって、どの子供も異常遺伝子を2つ受け継ぐ確率は25%で(この場合は発症する)、正常遺伝子を2つ受け継ぐ確率も25%、異常遺伝子と正常遺伝子を1つずつ受け継ぐ(つまり両親と同じくキャリアと呼ばれる状態になる)確率は50%となる。したがって、子供で疾患が発症しない(正常又はキャリア)確率は75%となる。
また、単一遺伝子病の遺伝としてのX連鎖遺伝の場合、優性X連鎖遺伝子によって決まる優性遺伝疾患には、発症している男性では、その疾患が娘全員に遺伝し、息子には遺伝しない(発症している男性の息子は、父親のY染色体を受け継ぐが、その染色体には異常遺伝子がない)。
また、異常遺伝子を1つだけ持ち、発症している母親の場合、男女に関係なく平均して子供の半数に疾患が遺伝する。多くのX連鎖優性遺伝疾患は、男性が発症した場合は疾患の重症度が高いとされる。これに対して、女性が発症した場合は、遺伝子が優性であっても他方のX染色体上の正常な遺伝子が優性遺伝子の影響をある程度まで相殺するため、疾患の重症度が男性よりも低いとされる。
一方、劣性X連鎖遺伝子によって決まる劣性遺伝疾患は、一般に発症するのはほとんどが男性であるとされ、発症している男性の娘は全員異常遺伝子のキャリアとなる。遺伝子キャリアの女性は、異常遺伝子が両方のX染色体にあるか、正常な染色体が不活化されている場合を除いて発症しないとされる。しかし、息子の半数にその遺伝子が受け継がれ、通常は発症するとされる。娘は母親と同じく通常は発症しないとされるが、半数がキャリアとなる。
図3(B)に示すように、遺伝子がX連鎖ということは、それがX染色体に存在するということになる。劣性X連鎖疾患は通常男性でのみ発症する。男性だけが発症するのは、男性がX染色体を1本しか持っておらず、異常遺伝子の影響を相殺する対となる遺伝子を持たないためといわれている。女性にはX染色体が2本あり、普通は2つ目のX染色体に正常又は相殺する遺伝子を受け継いでいる。相殺する遺伝子が不活化又は欠損していなければ、それらの遺伝子により女性は発症を免れることができる。
これに対し、父親が異常X連鎖遺伝子を持ち(そのため発症しており)、母親が正常遺伝子を2つ持っている場合、娘は全員、異常遺伝子1つと正常遺伝子1つを受け継ぎ、キャリアとなる。息子は父親からY染色体を受け継ぐため、異常遺伝子を受け継ぐことはないとされる。したがって、母親がキャリアで、父親の遺伝子が正常な場合、その息子は50%の確率で母親から異常遺伝子を受け継ぎ、疾患を発症するとされる。娘は50%の確率で異常遺伝子1つと正常遺伝子1つを受け継ぎ(つまりキャリアになる)、50%の確率で正常遺伝子を2つ受け継ぐ。
このように、ヒトゲノム情報(DNA・染色体を含む遺伝子情報)に、何らかの異常(キャリアである場合を含む)が分かっていれば、結婚はしても出産は控えるなどの対応が可能となる。
本実施の形態では、このようなヒトゲノム情報の解析が進んでいることを受け、それをヘルスケア情報の観点から適切に管理しつつ、閲覧許可を行えるようにしたものである。
具体的には、制御回路24は、本実施の形態に係る識別手段と許可手段との機能を具備している。なお、以下の説明においては、記憶装置24には、被検者本人並びにその親族(血族・姻族)のヒトゲノム情報を含むヘルスケア情報が既に格納されているものとして説明する。
識別手段としての制御回路24は、例えば、薬事機関Rにサーバ2を設置してヘルスケア情報バンクとし、被検者本人がサーバ2の入力部23或は薬事機関Rに設置した操作端末(図示せず)により所定の識別情報が入力されたことを契機として被検者本人を識別する。
許可手段としての制御回路24は、識別結果が所定の条件を満たして適正である(本人である)としたときに、記憶装置22に格納した被検者本人のヘルスケア情報の閲覧を許可するとともに、表示画面26にヒトゲノム情報を表示する。
この際、通常の被検者本人は、専門知識を有していない場合がほとんどであることから、上述したリスクに関する情報を解り易く表示することができる。
一方、許可手段としての制御回路24は、被検者本人でない者からの閲覧要求があった場合に、被検者本人と関係を有しかつ所定の条件を満たした者が閲覧要求者であるときに、被検者本人のヘルスケア情報の閲覧を許可するようになっている。
例えば、許可手段としての制御回路24は、被検者本人でない者からの閲覧要求があった場合に、被検者本人から許諾を得た親族者若しくは被検者本人の死亡による相続者が閲覧要求者であるときに、被検者本人と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして閲覧要求者への被検者本人のヘルスケア情報の閲覧を許可する。
なお、識別手段としての制御回路24は、例えば、識別情報に閲覧要求者のヒトゲノム情報を用いることができる。これにより、例えば、被検者本人が急逝した場合などのように許可が取れなかった場合に、親族のヒトゲノム情報を取得すれば、被検者本人との親族関係の識別を容易に行うことができる。
このように、許可手段としての制御回路24は、被検者本人でない者からの閲覧要求があった場合に、被検者本人のヒトゲノム情報と所定値以上のゲノム占有率のヒトゲノム情報を有する者が閲覧要求者であるときに、被検者本人と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして閲覧要求者への被検者本人のヘルスケア情報の閲覧を許可する。また、被検者本人が死亡していた場合、図1に示すように、IDやパスワード等の設定をしていた場合には、これらのキーを相続することができる。
この際、許可手段としての制御回路24は、図4に示すように、同胞鑑定を行い、そのゲノム占有率に応じて閲覧情報(又は閲覧そのもの)の表示画面26への表示制限を設定することができる。例えば、制御回路24は、血縁関係が第1度であるゲノム占有率(50%)に対してのみ閲覧を許可する場合、誤差等を考慮してゲノム占有率を45%以上とする。
また、閲覧情報の表示画面26への表示制限を、血縁関係が第1度である場合にはすべての閲覧情報の表示可能とする制限なしと、血縁関係が第2度(25%)である場合には一部(例えば、キャリア情報のみ)の閲覧情報のみ表示可能とする制限ありと、することができる。
これにより、例えば、血縁関係が第2度であるゲノム占有率(25%)に対して一部の閲覧情報の表示を許可する場合、誤差等を考慮してゲノム占有率を20%以上、25%以下とする。
なお、被検者本人は、生まれた時から決定しているヒトゲノム情報を除くその他のヘルスケア情報(エピゲノム情報、代謝情報、腸内細菌情報、病歴情報、生活情報、ストレス情報など)を、必要に応じて追加・更新することができる。この際、被検者本人は、例えば、スマートフォン等にインストールしたアプリケーション(アプリ)を用いて自身のヘルスケア情報の閲覧・追加・更新を可能とするとともに、所定の条件のもとに電気通信回線を通じて所定親等の身内による検索により閲覧許可することができる。
例えば、父親である被検者本人は、スマートフォンのアプリを用いて、自身のヘルスケア情報を血縁関係が第2度まで予め閲覧許可設定をしておく。一方、血縁関係が第1度の息子が自身のスマートフォンのアプリを用いて、自身のゲノム占有率を検索条件として検索を開始すると、父親がヒットする。父親である被検者本人のスマートフォンには、息子と思われるゲノム占有率45%以上の人からヘルスケア情報の閲覧(又はデータダウンロード)要求があった旨がメッセージ等で表示される。これにより、スマートフォンのアプリによる自動(又は手動操作の)許可を経て、息子と思われるゲノム占有率45%以上の人への閲覧を可能とする。なお、ヘルスケア情報には被検者本人の氏名も含まれているため、スマートフォンの画面に「ゲノム占有率45%以上の○○さんから閲覧要求がありました」等のメッセージを表示することも可能である。
一方、許可手段としての制御回路24は、親族ではない者のように、所定の条件を満たさない者からの閲覧要求があった場合には、特定の条件を満たしたときに被検者本人と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして閲覧要求者への被検者本人のヘルスケア情報の閲覧を許可するようになっている。
例えば、許可手段としての制御回路24は、所定の条件を満たさない者からの閲覧要求があった場合に、被検者本人に関してこれから親族となる予定の者が閲覧要求者であるときに、特定の条件を満たしたとして閲覧要求者への被検者本人のヘルスケア情報又は被検者本人を含む所定親等家族に遡ったヘルスケア情報の閲覧を許可する。
このように、被検者本人のヒトゲノム情報を含むヘルスケア情報を預かって被検者本人への閲覧を可能とするよう管理するとともに、預かったヘルスケア情報を遺産として相続することにより、被検者本人のヒトゲノム情報を含むヘルスケア情報の閲覧並びにこの被検者本人以外の者への適正な閲覧を許容することができる。
以下、許可手段としての制御回路24による閲覧許可パターンの数例を例示する。
図5に示すように、被検者本人としての「○○孟春」さんのヒトゲノム情報は、基本的に被検者本人のみが閲覧可能である。
そして、その息子(長男)である「○○夏雄」さんは、被検者本人である「○○孟春」さんが存命の場合には、「○○孟春」さんの了解のもと、「○○孟春」さんのヒトゲノム情報の閲覧が可能となる。なお、この場合、「○○夏雄」さんのヒトゲノム情報は「○○夏雄」さんのみが閲覧可能であるが、父親である「○○孟春」さんも閲覧可能とすることができる。
被検者本人を「○○孟春」さんとした場合、兄弟である「○○孟秋」さんと「○○弥生」さんに関しては本人の了解のもと、すべてのヒトゲノム情報の閲覧が可能となるように設定することができる。
また、被検者本人を「○○孟春」さんとした場合、子である「○○夏雄」さん、「○○皐月」さん、「○○早苗」さん、のヒトゲノム情報は本人の了解なしに(又は、配偶者である「○○葉月」さんの同意のもと)、すべてのヒトゲノム情報の閲覧が可能となるように設定することができる。
さらに、被検者本人を「○○孟春」さんとした場合、姻族は配偶者である「○○葉月」さんのみ、本人の了解のもと、すべてのヒトゲノム情報の閲覧が可能となるように設定することができる。
一方、被検者本人としての「○○孟春」さんが死亡した場合、これらの閲覧条件はそのまま長男である「○○夏雄」さんが相続する。この際、兄弟である「○○皐月」さん、及び「○○早苗」さん、のヒトゲノム情報は本人の了解のもと(又は、親である「○○葉月」さんの同意のもと)、すべてのヒトゲノム情報の閲覧が可能となるように設定することができる。
そして、「○○夏雄」さんが「□□睦月」さんと結婚しようとする場合、「○○夏雄」さんは「□□睦月」さんの了解のもと、「□□家」の所定親族(後の姻族)に遡ってすべてのヒトゲノム情報の閲覧が可能となるように設定することができる。同様に、「□□睦月」さんは「○○夏雄」さん(又は「○○孟春」さんと「○○葉月」さんと)の了解のもと、「○○家」の所定親族(例えば、「○○皐月」さん、「○○早苗」さん、「○○孟春」さん、「○○葉月」さん)に遡ってすべてのヒトゲノム情報の閲覧が可能となるように設定することができる。
そして、「○○夏雄」さんと「□□睦月」さんとが結婚し、「○○秋一郎」さんが誕生した場合、「○○秋一郎」さんのヒトゲノム情報は「○○夏雄」さん及び「○○睦月」さんの両親のみが閲覧が可能となるように設定することができる。
なお、上述した「了解」や「死亡」等は、例えば、委任状、戸籍謄本、死亡届、などのできる限り正式(公的)な書類等と本人確認を必要とし、場合によっては閲覧回数の制限を設定することも可能である。
また、閲覧時の本人確認は、被検者本人の場合、例えば、顔・指紋・眼底・網膜等の認証システムの利用、免許証や各種ICカード等の認証、ID及びパスワードの入力などによって行うことができる。
さらに、被検者本人の自身のヘルスケア情報を、スマートフォン等に人ストールしたアプリケーションにより、本人のみが閲覧可能となるようにすれば、例えば、出張等で掛り付けでない病院で診察する際に医師等に提示するなど、個人情報を守ることができる。この際、被検者本人は、自身が納得した状態で個人情報を提示するため、例えば、医師の前での閲覧内容と薬剤師の前での閲覧内容とを異ならせるなど、制限を設定することも可能である。これにより、医師や薬剤師といった病院関係だけでなく、食堂や宿泊室等における食物アレルギー情報等の提示、スポーツジム等における健康管理情報等の提示が可能となるうえ、必要に応じてこれらの各種ヘルスケア情報をその場で追加することができる。したがって、サーバ2は、被検者本人によるパーソナルデータの提供先を管理するパーソナルデータストア(PDS)としての機能を有することができる。
さらに、被検者本人のヘルスケア情報は、子や孫へと代々相続することができるので、医学的な家族歴を正確に相続することができる。この際、例えば、喫煙と肺がんとの因果関係のように、一般的統計の数字と家系的統計の数字とを比較して掛かり易い家系であるなどを容易に知ることができる。
このように、本発明のヘルスケア情報管理システムにあっては、被検者本人によるヘルスケア情報の閲覧並びにこの被検者本人以外の者への適正な閲覧を許容することができるという効果を有し、被検者本人のヘルスケア情報の閲覧を適性に許可するためのヘルスケア情報管理システム全般に適用可能である。
例えば、上記実施の形態では、被検体を人間である被検者本人とし、この被検者本人の了解等の所定の条件若しくは特定の条件を満たしたときに被検者本人のヒトゲノム情報(ゲノム情報)を含むヘルスケア情報の閲覧を可能としていた。これに対し、被検体を人間以外の動物(例えば、犬、牛、馬等の血統等)とし、そのゲノム情報を含むヘルスケア情報の閲覧に対しても適用可能である。この際、動物に関しては「本人の了解」を得ることができないため、所謂飼い主等が閲覧の許可を与えた場合に所定の条件を満たしたことになる。
例えば、軽種馬の正しい血統の保持は、競走馬の改良と競馬の公正確保にとって大切な要件となっている。競走馬の血統登録のための親子判定及び個体識別にはDNA鑑定を利用している。
競走馬の馬主(若しくは調教師)からの依頼により被検体(被検馬)の血液又は毛根から抽出したDNAをPCR法で増幅し、電気泳動によってDNA型を分類する。この検査にはマーカーとして、2塩基又は3塩基の繰り返し配列のマイクロサテライトDNAを利用し、国際動物遺伝学会で定められた12種類の国際最少標準マーカーを含めた合計18マーカーによる検査を行う。
そのうえで、競争馬のゲノム解析を行う。馬の遺伝子は64本の染色体上に並んでいる。細胞分裂のときに観察できる染色体の正体はデオキシリボ核酸(DNA)が連なった細長い糸を束ねたものである。競走馬の競走能力や毛色などの遺伝は染色体上の遺伝子で決まる。染色体のうち31対(62本)を常染色体、残り2本を性染色体と称している。常染色体は父馬と母馬から同じものを受け継ぐが、性染色体は母馬からはX染色体だけを、父馬からはX染色体又はY染色体のどちらか一方だけを受け継ぎ、XとXの子馬は雌に、XとYの子馬は雄になる。
馬ゲノム解析には、64本の染色体上に並んだ遺伝子の順序や距離を調べて配置図を作り、遺伝子の順序や距離を表す遺伝子地図を作成する。遺伝子地図には、遺伝学的な方法を用いて作製する「連鎖地図」と、化学的な方法を用いて作製する「物理地図」とがある。なお、連鎖地図の作製には、個体ごとに違いのある多型性マーカーが必要とされており、この多型性マーカーを600個以上配置した連鎖地図に加え、馬の能力や健康に影響する遺伝子を解明してさらに詳しい地図を作るのが好ましい。
現在、競走馬のレポジトリーでは、セリ上場馬の上気道内視鏡像や四肢X線写真などの医療情報を市場内のレポジトリールーム(情報開示室)において購買者(購買予定者)に公開している。レポジトリーは、高額な競走馬を購買する1歳市場では不可欠なものとなっており、一般に上気道の内視鏡動画、球節、腕節及び飛節等の関節のX線写真といった医療情報が公開される。近年は、インターネットでレポジトリーを事前に見ることができる市場も増えている。
一方、軽種馬が最も成長する時期は誕生してから離乳するまでの期間であるとされ、健康な子馬の出生時における体重は50〜60kgであり、一般的に離乳が行われる6ヶ月齢には約250kgにまで増加する。したがって、成馬になったときの体重を仮に500kgとすると、出生時には成馬の体重の約10%であったのものが離乳時には約50%まで成長する。このように急激な成長を遂げる軽種馬の子馬には、骨や腱などに成長期特有の疾患を引き起こすことがあり、このような疾患はDODとして総称されている。
DODは、多数の原因が組み合わさって発症することが多いとされ、その発生要因の一つに遺伝が関与しているとされている。また、急速な成長、アンバランスな給餌(栄養)、解剖学的な構造特性、運動不足、硬い馬場での運動などの生活環境も影響しているとされる。さらに、競走馬は、現役の際のストレスにより、引退後に胃潰瘍を発生させる率が非常に高いとされるため、例えば、種牡馬(父)や繁殖牝馬(母)としてのヘルスケア情報として有効な情報であるといえる。
これらのゲノム情報を含む各種ヘルスケア情報は、馬主情報や調教師情報と共にデータベース化して記憶装置に記憶することができる。これにより、上述した被検者本人である「○○夏雄」さんのヘルスケア情報を結婚を前提とする婚約者である「□□睦月」さんが閲覧する場合と同様に、人間以外の被検体(競走馬等)のゲノム情報を含むヘルスケア情報、特に、上述したレポジトリーで公開されないヘルスケア情報を、馬主や調教師等の閲覧許可権限を有する人の許可(了解)のもと、買い付け予定の購買者にのみ閲覧可能とすれば、信頼性の高い競走馬(種馬等を含む)を売買することが可能となる。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施の形態による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。図6は、図2に示したコンピュータ2の変形例を示すブロック図である。
例えば、上記実施の形態では、記憶装置22を記憶装置3と兼用したものとして開示したが、例えば、記憶装置3に外付けのハードディスクドライブ(HDD)をデータベース専用の格納手段として用いてもよい。なお、格納手段とは、上述したHDD等のような公知の記憶媒体であるほか、広義の意味において記憶素子、すなわち、電子計算機(コンピュータ)の記憶装置の中で情報を直接保持する部品であって、回路の状態を利用したフィリップフロップや静的揮発性メモリー(RAM)等の記憶処理回路22でもよい。
また、識別手段及び許可手段は、制御回路24によって処理するものである。制御回路24は、コンピュータであるサーバ2において中心的な処理装置として働く電子回路(CPU)である。したがって、識別手段及び許可手段は、コンピュータによるデジタル処理、すなわち、ソフトウェアによる機能的処理を実行する識別処理回路及び許可処理回路としての意味合いを含んでいる。
同様に、インターフェースである受信部21及び送信部25は、制御回路24に直接又は間接的に受信した情報又は送信する情報を処理させるものであり、電気通信回線NTの種類に応じた各種の受信処理回路21及び送信処理回路25として機能するものであれば、特に限定されるものではない。
また、入力部23は、キーボードやマウス等の他、例えば、表示画面26にタッチパネル方式の液晶表示装置を用いた場合のタッチ画面等、或は、電気通信回線NTを通じて遠隔入力される各種入力装置を含むものとする。したがって、入力部23は、これら各種の入力を直接又は間接的に受け付けて制御回路24に入力情報を出力する入力処理回路23として機能するものであれば、特に限定されるものではない。
さらに、表示画面26は、所謂モニタが使用されるが、例えば、プロジェクター等による画像の投影のほか、電気通信回線NTを通じて他のコンピュータに接続した表示画面(モニタ)を含むものとする。したがって、表示画面26は、ゲノム情報に関する画像を直接又は間接的に表示する画像処理回路26として機能するものであれば、特に限定されるものではない。
1 ヘルスケア情報管理システム
2 サーバ
3 記憶装置(格納手段)
22 記憶装置(格納手段)
24 制御回路(識別手段・許可手段)

Claims (12)

  1. 被検体のゲノム情報を含むヘルスケア情報を追加・更新可能に格納した格納手段と、
    前記被検体を所定の識別情報に基づいて識別する識別手段と、
    前記識別手段が前記被検体を識別したときに前記格納手段に格納した前記被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する許可手段と、
    を備え、
    前記許可手段は、
    前記被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、前記被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たした者が閲覧要求者であるときに、前記被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、
    ヘルスケア情報管理システムであって、
    前記識別手段は、
    前記識別情報に閲覧要求者のゲノム情報を用い、
    前記許可手段は、
    前記被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、前記被検体の前記ゲノム情報と所定値以上のゲノム占有率のゲノム情報を有する者が閲覧要求者であるときに、前記被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして前記閲覧要求者への前記被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、
    ことを特徴とするヘルスケア情報管理システム。
  2. 前記許可手段は、
    前記被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、前記被検体から許諾を得た親族者若しくは前記被検体の死亡による相続者が閲覧要求者であるときに、前記被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして前記閲覧要求者への前記被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のヘルスケア情報管理システム。
  3. 前記許可手段は、
    前記所定の条件を満たさない者からの閲覧要求があった場合に、特定の条件を満たしたときに前記被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして前記閲覧要求者への前記被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項に記載のヘルスケア情報管理システム。
  4. 前記許可手段は、
    前記所定の条件を満たさない者からの閲覧要求があった場合に、前記被検体に関してこれから親族となる予定の者が閲覧要求者であるときに、前記特定の条件を満たしたとして前記閲覧要求者への前記被検体のヘルスケア情報又は前記被検体を含む所定親等家族に遡ったヘルスケア情報の閲覧を許可する、
    ことを特徴とする請求項に記載のヘルスケア情報管理システム。
  5. コンピュータが、
    被検体のゲノム情報を含むヘルスケア情報を記憶装置に追加・更新可能に格納する格納ステップと、
    前記被検体を所定の識別情報に基づいて識別する識別ステップと、
    前記識別ステップが前記被検体を識別したときに前記記憶装置に格納した前記被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する許可ステップと、
    を実現するとともに、
    前記許可ステップは、
    前記被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、前記被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たした者が閲覧要求者であるときに、前記被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、
    ヘルスケア情報管理方法であって、
    前記識別ステップは、
    前記識別情報に閲覧要求者のゲノム情報を用い、
    前記許可ステップは、
    前記被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、前記被検体の前記ゲノム情報と所定値以上のゲノム占有率のゲノム情報を有する者が閲覧要求者であるときに、前記被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして前記閲覧要求者への前記被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、
    ことを特徴とするヘルスケア情報管理方法。
  6. 前記許可ステップは、
    前記被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、前記被検体から許諾を得た親族者若しくは前記被検体の死亡による相続者が閲覧要求者であるときに、前記被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして前記閲覧要求者への前記被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、
    ことを特徴とする請求項に記載のヘルスケア情報管理方法。
  7. 前記許可ステップは、
    前記所定の条件を満たさない者からの閲覧要求があった場合に、特定の条件を満たしたときに前記被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして前記閲覧要求者への前記被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、
    ことを特徴とする請求項5又は請求項に記載のヘルスケア情報管理方法。
  8. 前記許可ステップは、
    前記所定の条件を満たさない者からの閲覧要求があった場合に、前記被検体に関してこれから親族となる予定の者が閲覧要求者であるときに、前記特定の条件を満たしたとして前記閲覧要求者への前記被検体のヘルスケア情報又は前記被検体を含む所定親等家族に遡ったヘルスケア情報の閲覧を許可する、
    ことを特徴とする請求項に記載のヘルスケア情報管理方法。
  9. コンピュータに、
    被検体のゲノム情報を含むヘルスケア情報を記憶装置に追加・更新可能に格納する格納機能と、
    前記被検体を所定の識別情報に基づいて識別する識別機能と、
    前記識別機能が前記被検体を識別したときに前記記憶装置に格納した前記被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する許可機能と、
    を備え、
    前記許可機能は、
    前記被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、前記被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たした者が閲覧要求者であるときに、前記被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、
    機能を実現するヘルスケア情報管理プログラムであって、
    前記識別機能は、
    前記識別情報に閲覧要求者のゲノム情報を用い、
    前記許可機能は、
    前記被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、前記被検体の前記ゲノム情報と所定値以上のゲノム占有率のゲノム情報を有する者が閲覧要求者であるときに、前記被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして前記閲覧要求者への前記被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、
    ことを特徴とするヘルスケア情報管理プログラム。
  10. 前記許可機能は、
    前記被検体でない者からの閲覧要求があった場合に、前記被検体から許諾を得た親族者若しくは前記被検体の死亡による相続者が閲覧要求者であるときに、前記被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして前記閲覧要求者への前記被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、
    ことを特徴とする請求項に記載のヘルスケア情報管理プログラム。
  11. 前記許可機能は、
    前記所定の条件を満たさない者からの閲覧要求があった場合に、特定の条件を満たしたときに前記被検体と関係を有しかつ所定の条件を満たしたとして前記閲覧要求者への前記被検体のヘルスケア情報の閲覧を許可する、
    ことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載のヘルスケア情報管理プログラム。
  12. 前記許可機能は、
    前記所定の条件を満たさない者からの閲覧要求があった場合に、前記被検体に関してこれから親族となる予定の者が閲覧要求者であるときに、前記特定の条件を満たしたとして前記閲覧要求者への前記被検体のヘルスケア情報又は前記被検体を含む所定親等家族に遡ったヘルスケア情報の閲覧を許可する、
    ことを特徴とする請求項11に記載のヘルスケア情報管理プログラム。
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