JP6691277B2 - 農業用マルチコプタ - Google Patents

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Description

本発明は、マルチコプタに関し、より具体的には、農業用マルチコプタに関する。
近年、産業用の無人ヘリコプタの利用が進んでおり、例えば、農業用薬剤(以下、単に「農薬」と呼ぶ)の散布等の農業分野での無人ヘリコプタの活用が盛んである。産業用の無人ヘリコプタは、例えば特許文献1に開示されている。
一方、最近では、3つ以上のロータ(回転翼)が搭載されたマルチコプタが市販されるようになっており、主に空撮や調査のために用いられている。
特許第5260778号公報 特開2017−144988号公報
本願発明者は、マルチコプタを農業用途に用いることについて、種々の検討を行った。マルチコプタは、比較的サイズが小さいことが多い。そのため、農作業時の視認性を向上することが好ましい。
特許文献2には、無人飛行体が操縦者から遠くに離れている場合でも飛行状態を視認し得るようにするための構成が提案されている。特許文献2で提案されている構成では、光の射出方向を任意に変化させることができる発光部が無人飛行体に設けられる。
しかしながら、特許文献2の無人飛行体では、発光方向が可変な発光部を設けることによる重量の増加や、発光部の点灯・非点灯および発光方向を決定するための複雑な制御を行う必要があること、発光部が強い光を発することによる消費電力の増加など、様々な問題が生じ得る。
また、本願発明者の検討によれば、農業用途の場合、視認性の向上には後述するような困難性があることもわかった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、農業用マルチコプタの視認性を向上させるのに好適な構造を実現することにある。
本発明の実施形態による農業用マルチコプタは、中心軸線上に配置された本体部と、前記本体部の周囲に配置された複数の回転翼部と、農業用薬剤を散布する散布装置と、を備えた農業用マルチコプタであって、前記本体部、前記回転翼部および前記散布装置のうちの少なくとも1つは、加飾層と、前記加飾層に外側から重なる樹脂フィルム層とを有する外装部品を含み、前記外装部品は、前記中心軸線が延びる軸線方向および前記中心軸線を基準とした径方向に対してその法線方向が傾斜する外縁部を含み、前記外縁部は、前記加飾層および前記樹脂フィルム層のうちの少なくとも前記樹脂フィルム層を含む。
ある実施形態において、前記樹脂フィルム層は、耐薬品性を有する。
ある実施形態において、前記樹脂フィルム層は、ポリプロピレンまたはポリエチレンから形成されている。
ある実施形態において、前記外装部品は、前記樹脂フィルム層よりも内側に配置された基材をさらに有し、前記加飾層は、前記基材と前記樹脂フィルム層との間に位置する。
ある実施形態において、前記樹脂フィルム層は、前記基材に貼り付けられている。
ある実施形態において、前記樹脂フィルム層は、前記基材と一体にインサート成形されている。
ある実施形態において、前記外装部品は、前記加飾層よりも内側に配置された基材を有しない。
ある実施形態において、前記樹脂フィルム層は、積層された複数の樹脂層を含む。
ある実施形態において、前記農業用マルチコプタは、少なくとも1つのバッテリをさらに備え、前記本体部は、上面に開口部を有し、前記少なくとも1つのバッテリを収容するフレームと、前記フレームの前記上面に取り付けられる本体カバーとを含み、前記加飾層および前記樹脂フィルム層を有する前記外装部品は、前記本体カバーである。
ある実施形態において、前記複数の回転翼部のそれぞれは、一端部が前記本体部に取り付けられたアームと、前記アームの他端部に設けられたロータユニットとを有し、前記ロータユニットは、電動モータと、前記電動モータによって回転させられるロータブレードと、前記電動モータに軸線方向に重なるモータカバーとを有し、前記加飾層および前記樹脂フィルム層を有する前記外装部品は、前記モータカバーである。
ある実施形態において、前記散布装置は、前記農業用薬剤を収容する薬剤タンクを含み、前記加飾層および前記樹脂フィルム層を有する前記外装部品は、前記薬剤タンクである。
ある実施形態において、前記外縁部は、前記加飾層をさらに含む。
ある実施形態において、前記加飾層は、インク層である。
ある実施形態において、前記加飾層は、蒸着膜である。
本発明の実施形態による農業用マルチコプタでは、外装部品が加飾層を含むことにより、農作業時(飛行状態および載置状態)におけるマルチコプタの視認性を向上させることができる。また、加飾層が樹脂フィルム層によって外側から覆われていることにより、農薬の付着による加飾層の劣化を防止することができる。また、外装部品の外縁部が樹脂フィルム層を含んでいるので、外縁部の樹脂フィルム層で光が反射されることにより、飛行状態のマルチコプタが視認し易くなる。そのため、マルチコプタの視認性をさらに向上させることができる。
樹脂フィルム層は、耐薬品性(耐農薬性)を有することが好ましく、具体的には、有機溶剤、塩類、アルカリおよび酸類に対する耐性を有することが好ましい。
樹脂フィルム層は、ポリプロピレンまたはポリエチレンから形成されていることが好ましい。ポリプロピレンおよびポリエチレンは、高い耐薬品性を有しているからである。また、ポリプロピレンおよびポリエチレンは、比較的安価で生産性がよいという利点を有している。さらに、ポリプロピレンは、機械的強度に優れるという利点も有している。
外装部品は、樹脂フィルム層よりも内側に配置された基材をさらに有してもよい。その場合、加飾層は、基材と樹脂フィルム層との間に位置する。外装部品が基材を有していると、外装部品の機械的強度をいっそう高くすることが容易である。また、基材の形状を適宜設定することにより、外装部品の内側にリブや突起などの構造体を設けることもできる。
樹脂フィルム層が基材に貼り付けられる構成を採用すると、樹脂フィルム層となるフィルムと基材とを別々に生産することができるので、生産場所の自由度が高くなる。
樹脂フィルム層が基材と一体にインサート成形されている構成を採用すると、樹脂フィルム層となるフィルムを基材に貼り付ける作業を省略することができる。
外装部品は、加飾層よりも内側に配置された基材を有していなくてもよい。外装部品が基材を有していないことにより、軽量化および製造コストの削減を図ることができる。
樹脂フィルム層は、積層された複数の樹脂層を含んでも(つまり積層構造を有していても)よい。積層構造を構成する各樹脂層を互いに異なる樹脂材料から形成することにより、樹脂フィルム層全体としての機械的特性や耐薬品性を調節することができる。また、各樹脂層に添加する材料を異ならせることにより、樹脂フィルム層全体としての色や光反射率等を調節することもできる。
加飾層および樹脂フィルム層を有する外装部品は、例えば、本体カバーである。本体カバーは、マルチコプタにおいて比較的表面積が大きな部材であるので、本体カバーが加飾層を有していると、視認性を向上させる効果が高い。
加飾層および樹脂フィルム層を有する外装部品は、例えば、モータカバーである。モータカバーは、マルチコプタにおいて比較的視認されやすい位置(本体部から水平方向における外側に張り出した位置)に設けられているので、モータカバーが加飾層を有していると、視認性を向上させる効果が高い。
加飾層および樹脂フィルム層を有する外装部品は、例えば、薬剤タンクである。薬剤タンクは、マルチコプタにおいて比較的表面積が大きな部材であるので、薬剤タンクが加飾層を有していると、視認性を向上させる効果が高い。また、薬剤タンクは、マルチコプタにおいて下側に位置しており、散布した農薬がいっそう付着しやすいので、樹脂フィルム層を設ける意義が大きい。
視認性のいっそうの向上の観点からは、外縁部が加飾層をさらに含むことが好ましい。
加飾層は、例えば、印刷法によって形成されたインク層である。
加飾層は、例えば、蒸着法によって形成された蒸着膜である。
本発明の実施形態によると、農業用マルチコプタの視認性を向上させるのに好適な構造を実現することができる。
本発明の実施形態による農業用マルチコプタ1を模式的に示す斜視図である。 マルチコプタ1の蓋部を上方に持ち上げた状態を示す斜視図である。 マルチコプタ1が備える本体部10のフレーム11を前方かつ上方から見た斜視図である。 フレーム11を後方かつ下方から見た斜視図である。 本体部10から本体カバー20を取り外し、バッテリ50と電装ボックス60とがフレーム11に収容された状態を示す平面図である。 回転翼部取付部14A付近を示す斜視図である。 本体カバー20を示す平面図である。 本体カバー20を示す正面図である。 本体カバー20を示す左側面図である。 本体カバー20を示す断面図であり、図7中の10A−10A’線に沿った断面を示している。 本体カバー20を示す断面図であり、図7中の11A−11A’線に沿った断面を示している。 本体カバー20の一部(図10中の点線で囲まれた領域A)を拡大して示す断面図である。 本体カバー20が有する加飾層DLの他の例を示す断面図である。 本体カバー20が有する樹脂フィルム層RLの他の例を示す断面図である。 モータカバー35を示す平面図である。 モータカバー35を示す正面図である。 モータカバー35を示す左側面図である。 モータカバー35を示す断面図であり、図15中の18A−18A’線に沿った断面を示している。 モータカバー35を示す断面図であり、図15中の19A−19A’線に沿った断面を示している。 モータカバー35の一部(図18中の点線で囲まれた領域B)を拡大して示す断面図である。 モータカバー35が有する樹脂フィルム層RLの他の例を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1および図2に、本実施形態における農業用マルチコプタ(以下では単に「マルチコプタ」と呼ぶ)1を示す。図1は、マルチコプタ1を模式的に示す斜視図である。図2は、マルチコプタ1の蓋部を上方に持ち上げた状態を示す斜視図である。
マルチコプタ1は、図1および図2に示すように、本体部10と、本体部10の周囲に配置された複数(ここでは8つ)の回転翼部30と、農薬を散布する散布装置40とを備える。また、マルチコプタ1は、複数(ここでは2つ)のバッテリ50と、電装ボックス60と、脚部ユニット70とをさらに備える。
本体部10は、マルチコプタ1の中心軸線ca上に配置されている。以下では、マルチコプタ1の中心軸線caが延びる方向を、マルチコプタ1の軸線方向とも呼ぶ。マルチコプタ1の軸線方向は、ここでは上下方向(垂直方向)に設定されている。また、以下では、中心軸線caから水平方向に延びる方向を、マルチコプタ1の径方向(中心軸線caを基準とした径方向)と呼ぶ。
本体部10は、フレーム11と、本体カバー(蓋部)20とを含む。
フレーム11は、モノコック構造を有する。フレーム11は、上面に開口部を有し、バッテリ50および電装ボックス60を収容する。本体カバー20は、フレーム11の上面に取り付けられる。
ここで、さらに図3および図4も参照しながら、フレーム11の構造をより具体的に説明する。図3は、フレーム11を前方かつ上方から見た斜視図である。図4は、フレーム11を後方かつ下方から見た斜視図である。
フレーム11は、フレーム本体12、フランジ部13および回転翼部取付部14を含む。
フレーム本体12は、下に凸の形状を有する。すなわち、フレーム本体12は、前部12A、後部12B、左右の側部12C、12Dおよび底部12Eを含む。
フレーム本体12は、空冷用の孔部として、複数の第1通気孔12a、12b、12cおよび12dと、第2通気孔12eとを含む。フレーム本体12の後部12Bは、電装ボックス60の表示部60aを視認可能とする(露出する)ための孔部12fを有する。第1通気孔12aおよび12bはそれぞれ、フレーム本体12の前部12Aにおいて、フレーム本体12の幅方向中央に対する左右両側に設けられる。第1通気孔12cおよび12dはそれぞれ、フレーム本体12の後部12Bにおいて、フレーム本体12の幅方向中央に対する左右両側に設けられる。第2通気孔12eは、フレーム11の開口部に対向するようにフレーム本体12の底部12Eの略中央部に設けられる。孔部12fは、フレーム本体12の後部12Bの幅方向中央部に設けられる。言い換えれば、孔部12fは、第1通気孔12cおよび12dの間であり、かつ第2通気孔12eより後方に設けられる。
フレーム本体12の開口部側において全周に亘ってフレーム本体12と一体的にフランジ部13が形成されている。フランジ部13は、フレーム本体12の内側に突出する(折り返す)ように、フレーム本体12と一体成形されている。フランジ部13は、2段構造を有し、フレーム本体12に接続される外周部13aと、外周部13aの内周縁に下り段差をもって接続される内周部13bとを含む。
フレーム本体12の左右両側部12Cおよび12Dの外周面に、一対の回転翼部取付部14Aおよび14Bが一体的に形成されている。回転翼部取付部14Aおよび14Bは、フレーム本体12のバッテリ50が収容される箇所を挟むように配置されている。
回転翼部取付部14Aおよび14Bのそれぞれは、凹部14aと、2つの取付部本体14bおよび14cとを含む。凹部14aは、フレーム本体12の側部12Cおよび12Dの外周面において内方にくぼんで形成される。取付部本体14bおよび14cは、凹部14aにおいてフレーム本体12と一体的にかつリブ状に形成される。
凹部14aの前部および後部と、取付部本体14bおよび14cの下面には、複数のナット80が設けられている。これらのナット80は、回転翼部30を取り付けるための取付部である。
また、フレーム本体12の側部12C、12Dおよびその近傍の外周面には、ナット80より下方にナット90が設けられている。これらのナット90は、脚部ユニット70を取り付けるための取付部である。
図5は、本体部10から本体カバー20を取り外し、バッテリ50と電装ボックス60とがフレーム11に収容された状態を示す平面図である。
フレーム11には、動力源としての2個のバッテリ50と、電装ボックス60とが収容される。バッテリ50は、フレーム本体11の幅方向中央に対する左右両側のそれぞれに配置される。左側のバッテリ50は、第1通気孔12aおよび12cのそれぞれの中心を結ぶ直線L1に対して斜めに配置される。右側のバッテリ50は、第1通気孔12bおよび12dのそれぞれの中心を結ぶ直線L2に対して斜めに配置される。すなわち、左側のバッテリ50は、その長手方向M1が直線L1と平行にならないように配置され、右側のバッテリ50は、その長手方向M2が直線L2と平行にならないように配置される。2つのバッテリ50は、互いの前部の間隔が後部の間隔より小さいハの字状に配置される。2つのバッテリ50の間に、電装ボックス60が配置される。また、平面視において、2つのバッテリ50および電装ボックス60は、第2通気孔12eとは重ならないように設けられる。これによって、第2通気孔12eからの通気が良好となる。平面視において、2つのバッテリ50は第2通気孔12eの左右に配置され、電装ボックス60は第2通気孔12eの後方に配置される。電装ボックス60は、電装品(図示せず)を内蔵し、かつ表示部60aを含む。表示部60aは、孔部12fから視認可能であり、例えば警告灯として機能する。電装品は、たとえば、フライトコントローラ基板、慣性計測ユニット(IMU)、GPSアンテナおよび方位センサを含む。
フレーム11の上面には、本体カバー20が取り付けられる。本体カバー20は、内周部13bの上面に接触するようにフランジ部13に嵌められる。本体カバー20には、図2に示すように、2つの開口20a、20bが設けられている。開口20a、20bは、2つのバッテリ12の配置状態と同様に、ハの字状に形成される。フレーム11に本体カバー20を被せた状態では、開口20a、20bからバッテリ50の上面が露出する。また、本体カバー20の開口20a、20b間でありかつ本体カバー20の略中央部には、通気孔20cが設けられている。
図6は、回転翼部取付部14A付近を示す斜視図である。回転翼部取付部14Aには、4つの回転翼部30が取り付けられる。各回転翼部30は、図1および図2に示すように、一端部が本体部10に取り付けられたアーム31と、アーム31の他端部に設けられるロータユニット32とを有する。ロータユニット32は、電動モータ(不図示)と、電動モータによって回転させられるロータブレード33と、電動モータを収容するモータケース34と、電動モータに軸線方向に重なる(つまり電動モータを覆う)モータカバー35とを有する。ここでは、各ロータユニット32は、シングルロータユニットである。
図5および図6に示すように、回転翼部取付部14Aには、前方に延びる回転翼部30のアーム31がブラケット35を介して、後方に延びる回転翼部30のアーム31がブラケット36を介して、左方に延びる2個の回転翼部30のアーム31がブラケット37を介して取り付けられる。ブラケット35は、凹部14aと取付部本体14bとに設けられた3つのナット80にボルト82を螺入することによって、回転翼部取付部14Aに固定される。ブラケット106は、凹部14aと取付部本体14cとに設けられた3つのナット80にボルト82を螺入することによって、回転翼部取付部14Aに固定される。ブラケット37は、取付部本体14bおよび14cに設けられた4つのナット80にボルト82を螺入することによって、回転翼部取付部14Aに固定される。
回転翼部取付部14Aの場合と同様に、回転翼部取付部14Bには、前方に延びる回転翼部30のアーム31がブラケット36を介して、後方に延びる回転翼部30のアーム31がブラケット35を介して、右方に延びる2個の回転翼部30のアーム31がブラケット37を介して取り付けられる。
なお、左方に延びる2個の回転翼部30の各ロータユニット32の回転方向が逆に設定されると、実質的に同軸二重反転ロータとして機能する。右方に延びる2個の回転翼部30の各ロータユニット32についても同様である。
フレーム本体12の外周面には、脚部ユニット70が取り付けられる。
脚部ユニット70は、図1および図2に示すように、複数(ここでは4つ)の脚部72、隣り合う2つの脚部72を連結する一対の連結部材74(1つのみ図示)、および隣り合う2つの脚部72を連結する一対の連結部材76(1つのみ図示)を含む。前方の2つの脚部72はそれぞれブラケット77を介して、後方の2つの脚部72はそれぞれブラケット78を介して、フレーム本体12に連結される。ブラケット77は、フレーム本体12に設けられたナット90に図示しないボルトを螺入することによって、フレーム本体12に取り付けられる。ブラケット78は、フレーム本体12に設けられた2つのナット90にボルト82を螺入することによって、フレーム本体12に取り付けられる。
フレーム11の下方には、図1および図2に示すように、脚部ユニット70に支持される散布装置40が設けられる。散布装置40は、農薬を収容する薬剤タンク41と、複数(ここでは2つ)のアーム状の配管42aおよび42bと、農薬を吐出するための複数(ここでは2つ)のノズル43aおよび43bと、薬剤タンク41内の農薬をノズル43aおよび43bに圧送するポンプ44と、ノズル43aおよび43bを支持する支持部45aおよび45bとを含む。
薬剤タンク41は、フレーム本体12の下方に設けられ、薬剤タンク41の薬剤の注入部41aは、フレーム本体12の後部12Bの幅方向中央部の下方に位置する。薬剤タンク41に収容される農薬は、具体的には、除草剤、殺虫剤または殺菌剤である。配管42aおよび42bは、薬剤タンク41の両側面から左右方向に延びる。ノズル43aおよび43bはそれぞれ、配管42aおよび42bの先端部に設けられる。支持部45aおよび45bは、薬剤タンク41の両側から左右方向に延びるように設けられ、ノズル43aおよび43bを支持する。ポンプ44は、薬剤タンク41の下面に設けられる。薬剤タンク41内に収容された農薬は、配管42aおよび42bを介して、ノズル43aおよび43bから下方に向かって吐出される。
本実施形態のマルチコプタ1では、本体部10、回転翼部30および散布装置40のうちの少なくとも1つが、後述する構成を有する外装部品を含んでいる。以下、図7から図10を参照しながら、この外装部品が本体カバー20である場合を例として説明を行う。図7、図8および図9は、それぞれ本体カバー20の平面図、正面図および左側面図である。図10および図11は、それぞれ図7中の10A−10A’線および11A−11A’線に沿った断面図である。図7には、本体カバー20の外縁部20oをハッチング付きで示している。
図7から図11に示すように、本体カバー20は、前後方向および左右方向に広がる蓋状であり、全体としてはわずかに上に突き出ている。本体カバー20には、既に説明したように、開口20a、20bおよび通気孔20cが設けられている。開口20aおよび20bの全周に、下方に突出するリブ部21が形成されている。また、通気孔20cの全周に、下方に突出するリブ部22が形成されている。なお、開口20a、20bおよび通気孔20cの形状や配置、個数は、適宜変更され得る。また、必要に応じて開口20a、20bおよび/または通気孔20cが省略されてもよい。
ここで、図12を参照しながら、本体カバー20の断面構造を説明する。図12は、本体カバー20の一部(図10中の点線で囲まれた領域A)を拡大して示す断面図である。
図12に示すように、本体カバー20は、加飾層DLと、樹脂フィルム層RLとを有する。また、外縁部20oは、図12に示すように外縁20pを含む領域である。
加飾層DLは、所望の色、パターン、文字等により外装部品(ここでは本体カバー20)を加飾する役割を果たす層である。加飾層DLは、例えば、印刷法によって形成されたインク層である。インク層の材料としては、公知の種々のインク材料を用いることができる。あるいは、加飾層DLは、蒸着法によって形成された蒸着膜であってもよい。蒸着膜は、典型的には、金属材料から形成された金属膜である。
樹脂フィルム層RLは、加飾層DLに外側から重なるように配置されている。つまり、樹脂フィルム層RLは、加飾層DLを外側から覆っている。樹脂フィルム層RLは、例えば無色透明である。
図12には、本体カバー20の外縁部20oの法線方向D1およびD1’を示している。図12に示すように、外縁部20oの法線方向D1およびD1’は、マルチコプタ1の軸線方向D2および径方向D3に対して傾斜している。また、図示している例では、加飾層DLおよび樹脂フィルム層RLは、本体カバー20の全体にわたって配置されており、外縁部20oは、加飾層DLおよび樹脂フィルム層RLの両方を含んでいる。
本実施形態のマルチコプタ1では、上述したように、外装部品である本体カバー20が加飾層DLを含んでいるので、飛行状態および載置状態におけるマルチコプタ1の視認性を向上させることができる。また、本実施形態のマルチコプタ1では、加飾層DLに樹脂フィルム層RLが外側から重なっている。これにより、以下に説明するような農業用マルチコプタに特有の問題を解決することができる。
農業用マルチコプタでは、散布された農薬が機体に付着し易い。この理由としては、屋外で風に噴霧滴が乗ってしまうことが挙げられるが、マルチコプタでは複数の回転翼を回転させるので、機体の周囲に複雑な気流が発生していることも大きく影響していると考えられる。このように、農業用マルチコプタの機体には農薬が付着し易いので、機体の外表面に印刷法や蒸着法により加飾層を形成しても、農薬の付着によって加飾層が劣化してしまう。
これに対し、本実施形態のマルチコプタ1では、加飾層DLに樹脂フィルム層RLが外側から重なっている、つまり、加飾層DLが樹脂フィルム層RLによって外側から覆われているので、農薬の付着による加飾層DLの劣化を防止することができる。
さらに、本実施形態のマルチコプタ1では、本体カバー20の外縁部20oが樹脂フィルム層RLを含んでいるので、外縁部20oの樹脂フィルム層RLで光が反射されることにより飛行状態のマルチコプタ1が視認し易くなる。そのため、マルチコプタ1の視認性をさらに向上させることができる。
樹脂フィルム層RLは、耐薬品性(耐農薬性)を有することが好ましく、具体的には、有機溶剤、塩類、アルカリおよび酸類に対する耐性を有することが好ましい。本願明細書において、「耐薬品性(耐農薬性)を有する」とは、上空からの散布に一般的に使用される農薬が付着後10分〜10時間程度の時間が経過しても物理的性質が実質的に維持されることをいう。
樹脂フィルム層RLは、具体的には、ポリプロピレンまたはポリエチレンから形成されていることが好ましい。ポリプロピレンおよびポリエチレンは、高い耐薬品性を有しているからである。また、ポリプロピレンおよびポリエチレンは、比較的安価で生産性がよいという利点を有している。さらに、ポリプロピレンは、機械的強度に優れるという利点も有している。
なお、上記の説明では、加飾層DLが本体カバー20(外装部品)の全体に配置されている例を示したが、加飾層DLは、図13に示すように、本体カバー20の一部に配置されていてもよく、例えば、ロゴタイプ・ロゴマークを示すものであってもよい。この場合、加飾層DLは、外縁部20oには形成されておらず、中央部にだけ形成されていてもよい。そのような構成であっても、加飾層DLにより、離陸時や着陸時の他、載置状態におけるマルチコプタの視認性を向上することができる。また、外縁部20oの樹脂フィルム層による光の反射によって飛行状態のマルチコプタの視認性を向上させることができる。
視認性のいっそうの向上の観点からは、図12に示したように、外縁部20oが加飾層DLを含む(つまり加飾層DLが外縁部20oに配置されている)ことが好ましい。
樹脂フィルム層RLは、積層された複数の樹脂層を含んでもよい。つまり、樹脂フィルム層RLは、積層構造を有していてもよい。図14に、積層構造を有する樹脂フィルム層RLの例を示す。
図14に示す例では、樹脂フィルム層RLは、第1樹脂層RLa、第2樹脂層RLbおよび第3樹脂層RLcを含む。第1樹脂層RLa、第2樹脂層RLbおよび第3樹脂層RLcは、内側から外側に向けてこの順に積層されている。
樹脂フィルム層RLが積層構造を有する場合、積層構造を構成する各樹脂層RLa、RLbおよびRLcを互いに異なる樹脂材料から形成することにより、樹脂フィルム層RL全体としての機械的特性や耐薬品性を調節することができる。また、各樹脂層RLa、RLbおよびRLcに添加する材料を異ならせることにより、樹脂フィルム層RL全体としての色や光反射率等を調節することもできる。例えば、第1樹脂層RLaは無色透明なポリプロピレン層、第2樹脂層RLbは赤色顔料を含むポリプロピレン層、第3樹脂層RLcはパール顔料を含むポリプロピレン層とすることにより、視認性をいっそう高くすることができる。なお、積層構造を有する樹脂フィルム層RLの樹脂層の層数は、例示した3に限定されず、2以上であればよい。
これまでの説明では、加飾層DLおよび樹脂フィルム層RLを有する外装部品が本体カバー20である場合を例示したが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。以下、図15から図19を参照しながら、加飾層DLおよび樹脂フィルム層RLを有する外装部品がモータカバー35である場合を説明する。図15、図16および図17は、それぞれモータカバー35の平面図、正面図および左側面図である。なお、図15から図17中に示す前後方向、左右方向および上下方向は、本体部10から後方に延びる回転翼部30のロータユニット32のモータカバーについての前後方向、左右方向および上下方向である。図18および図19は、それぞれ図15中の18A−18A’線および19A−19A’線に沿った断面図である。図15には、モータカバー35の外縁部35oをハッチング付きで示している。
図15から図19に示すように、モータカバー35は、前後方向および左右方向に広がる蓋状であり、全体としてはわずかに上に突き出ている。モータカバー35には、モータカバー35をモータケース34に取り付けるためのボルトが通される複数の開口部35aが形成されている。複数の開口部35aの個数や配置は、ここで図示している例に限定されない。
ここで、図20を参照しながら、モータカバー35の断面構造を説明する。図20は、モータカバー35の一部(図18中の点線で囲まれた領域B)を拡大して示す断面図である。
図20に示すように、モータカバー35は、加飾層DLと、加飾層DLに外側から重なる樹脂フィルム層RLとを有する。モータカバー35は、さらに、樹脂フィルム層RLよりも内側に配置された基材BLを有する。つまり、加飾層DLは、基材BLに外側から重なっており、基材BLと樹脂フィルム層RLとの間に位置している。
外装部品であるモータカバー35が加飾層DLを含んでいることにより、マルチコプタ1の視認性を向上させることができる。また、加飾層DLに樹脂フィルム層RLが外側から重なっていることにより、農薬の付着による加飾層DLの劣化を防止することができる。
さらに、外装部品であるモータカバー35が基材BLを有していると、モータカバー35(外装部品)の機械的強度をいっそう高くすることが容易である。また、基材BLの形状を適宜設定することにより、モータカバー35(外装部品)の内側にリブや突起などの構造体を設けることもできる。
なお、図12に例示した本体カバー20のように、外装部品が加飾層DLよりも内側に配置された基材BLを有していない構成を採用すると、軽量化および製造コストの削減を図ることができる。
外装部品が基材BLを有する場合、樹脂フィルム層RLは、基材BLに貼り付けられていてもよいし、基材BLと一体にインサート成形されていてもよい。樹脂フィルム層RLが基材BLに貼り付けられる構成を採用すると、樹脂フィルム層RLとなるフィルムと基材BLとを別々に生産することができるので、生産場所の自由度が高くなる。樹脂フィルム層RLが基材BLと一体にインサート成形されている構成を採用すると、樹脂フィルム層RLとなるフィルムを基材BLに貼り付ける作業を省略することができる。
基材BLの材料としては、例えばポリプロピレンを好適に用いることができる。ポリプロピレンは、比較的安価で生産性がよく、また、機械的強度に優れる。
外装部品が基材BLを有する構成においても、図21に示すように、樹脂フィルム層RLが積層構造を有していてもよい。図21に示す例では、モータカバー35の樹脂フィルム層RLは、第1樹脂層RLaおよび第2樹脂層RLbを含み、第1樹脂層RLaおよび第2樹脂層RLbは、内側からこの順に積層されている。
加飾層DLおよび樹脂フィルム層RLを有する外装部品は、上述した本体カバー20およびモータカバー35に限定されず、例えば、散布装置40の薬剤タンク41であってもよい。
本体カバー20は、マルチコプタ1において比較的表面積が大きな部材であるので、本体カバー20が加飾層DLを有していると、視認性を向上させる効果が高い。また、モータカバー35は、マルチコプタ1において比較的視認されやすい位置(本体部10から水平方向における外側に張り出した位置)に設けられているので、モータカバー35が加飾層DLを有していると、視認性を向上させる効果が高い。また、薬剤タンク41は、マルチコプタ1において比較的表面積が大きな部材であるので、薬剤タンク41が加飾層DLを有していると、視認性を向上させる効果が高い。また、薬剤タンク41は、マルチコプタ1において下側に位置しており、散布した農薬がいっそう付着しやすいので、樹脂フィルム層RLを設ける意義が大きい。なお、加飾層DLおよび樹脂フィルム層RLを有する外装部品は、本体カバー20、モータカバー35および薬剤タンク41以外の部品であってもよい。
上述したように、本発明の実施形態によれば、農業用マルチコプタの視認性を向上させるのに好適な構造を実現することができる。
なお、上述の実施形態では、マルチコプタ1が8つの回転翼部30を備える場合を例示したが、回転翼部30の個数はこれに限定されるものではない。また、回転翼部取付部14に、ブラケット35、36および37を介して回転翼部30が取り付けられる構成を例示したが、これに限定されず、回転翼部30が直接取り付けられてもよい。また、バッテリ50の個数は2に限定されず、1以上であればよい。
上述したように、本発明の実施形態による農業用マルチコプタ1は、中心軸線ca上に配置された本体部10と、本体部10の周囲に配置された複数の回転翼部30と、農業用薬剤を散布する散布装置40と、を備えた農業用マルチコプタ1であって、本体部10、回転翼部30および散布装置40のうちの少なくとも1つは、加飾層DLと、加飾層DLに外側から重なる樹脂フィルム層RLとを有する外装部品を含み、外装部品は、中心軸線caが延びる軸線方向D2および中心軸線caを基準とした径方向D3に対してその法線方向D1、D1’が傾斜する外縁部20o、35oを含み、外縁部20o、35oは、加飾層DLおよび樹脂フィルム層RLのうちの少なくとも樹脂フィルム層RLを含む。
本発明の実施形態による農業用マルチコプタ1では、外装部品が加飾層DLを含むことにより、農作業時(飛行状態および載置状態)におけるマルチコプタ1の視認性を向上させることができる。また、加飾層DLが樹脂フィルム層RLによって外側から覆われていることにより、農薬の付着による加飾層DLの劣化を防止することができる。また、外装部品の外縁部20o、35oが樹脂フィルム層RLを含んでいるので、外縁部20oの樹脂フィルム層RLで光が反射されることにより、飛行状態のマルチコプタ1が視認し易くなる。そのため、マルチコプタ1の視認性をさらに向上させることができる。
ある実施形態において、樹脂フィルム層RLは、耐薬品性を有する。
樹脂フィルム層RLは、耐薬品性(耐農薬性)を有することが好ましく、具体的には、有機溶剤、塩類、アルカリおよび酸類に対する耐性を有することが好ましい。
ある実施形態において、樹脂フィルム層RLは、ポリプロピレンまたはポリエチレンから形成されている。
樹脂フィルム層RLは、ポリプロピレンまたはポリエチレンから形成されていることが好ましい。ポリプロピレンおよびポリエチレンは、高い耐薬品性を有しているからである。また、ポリプロピレンおよびポリエチレンは、比較的安価で生産性がよいという利点を有している。さらに、ポリプロピレンは、機械的強度に優れるという利点も有している。
ある実施形態において、外装部品は、樹脂フィルム層RLよりも内側に配置された基材BLをさらに有し、加飾層DLは、基材BLと樹脂フィルム層RLとの間に位置する。
外装部品は、樹脂フィルム層RLよりも内側に配置された基材BLをさらに有してもよい。その場合、加飾層DLは、基材BLと樹脂フィルム層RLとの間に位置する。外装部品が基材BLを有していると、外装部品の機械的強度をいっそう高くすることが容易である。また、基材BLの形状を適宜設定することにより、外装部品の内側にリブや突起などの構造体を設けることもできる。
ある実施形態において、樹脂フィルム層RLは、基材BLに貼り付けられている。
樹脂フィルム層RLが基材BLに貼り付けられる構成を採用すると、樹脂フィルム層RLとなるフィルムと基材BLとを別々に生産することができるので、生産場所の自由度が高くなる。
ある実施形態において、樹脂フィルム層RLは、基材BLと一体にインサート成形されている。
樹脂フィルム層RLが基材BLと一体にインサート成形されている構成を採用すると、樹脂フィルム層RLとなるフィルムを基材BLに貼り付ける作業を省略することができる。
ある実施形態において、外装部品は、加飾層DLよりも内側に配置された基材BLを有しない。
外装部品は、加飾層DLよりも内側に配置された基材BLを有していなくてもよい。外装部品が基材BLを有していないことにより、軽量化および製造コストの削減を図ることができる。
ある実施形態において、樹脂フィルム層RLは、積層された複数の樹脂層RLa、RLb、RLcを含む。
樹脂フィルム層RLは、積層された複数の樹脂層RLa、RLb、RLcを含んでも(つまり積層構造を有していても)よい。積層構造を構成する各樹脂層RLa、RLb、RLcを互いに異なる樹脂材料から形成することにより、樹脂フィルム層RL全体としての機械的特性や耐薬品性を調節することができる。また、各樹脂層RLa、RLb、RLcに添加する材料を異ならせることにより、樹脂フィルム層RL全体としての色や光反射率等を調節することもできる。
ある実施形態において、農業用マルチコプタ1は、少なくとも1つのバッテリ50をさらに備え、本体部10は、上面に開口部を有し、少なくとも1つのバッテリ50を収容するフレーム11と、フレーム11の上面に取り付けられる本体カバー20とを含み、加飾層DLおよび樹脂フィルム層RLを有する外装部品は、本体カバー20である。
加飾層DLおよび樹脂フィルム層RLを有する外装部品は、例えば、本体カバー20である。本体カバー20は、マルチコプタ1において比較的表面積が大きな部材であるので、本体カバー20が加飾層DLを有していると、視認性を向上させる効果が高い。
ある実施形態において、複数の回転翼部30のそれぞれは、一端部が本体部10に取り付けられたアーム31と、アーム31の他端部に設けられたロータユニット32とを有し、ロータユニット32は、電動モータと、電動モータによって回転させられるロータブレード33と、電動モータに軸線方向に重なるモータカバー35とを有し、加飾層DLおよび樹脂フィルム層RLを有する外装部品は、モータカバー35である。
加飾層DLおよび樹脂フィルム層RLを有する外装部品は、例えば、モータカバー35である。モータカバー35は、マルチコプタ1において比較的視認されやすい位置(本体部10から水平方向における外側に張り出した位置)に設けられているので、モータカバー35が加飾層DLを有していると、視認性を向上させる効果が高い。
ある実施形態において、散布装置40は、農業用薬剤を収容する薬剤タンク41を含み、加飾層DLおよび樹脂フィルム層RLを有する外装部品は、薬剤タンク41である。
加飾層DLおよび樹脂フィルム層RLを有する外装部品は、例えば、薬剤タンク41である。薬剤タンク41は、マルチコプタ1において比較的表面積が大きな部材であるので、薬剤タンク41が加飾層DLを有していると、視認性を向上させる効果が高い。また、薬剤タンク41は、マルチコプタ1において下側に位置しており、散布した農薬がいっそう付着しやすいので、樹脂フィルム層RLを設ける意義が大きい。
ある実施形態において、外縁部20o、35oは、加飾層DLをさらに含む。
視認性のいっそうの向上の観点からは、外縁部20o、35oが加飾層DLをさらに含むことが好ましい。
ある実施形態において、加飾層DLは、インク層である。
加飾層DLは、例えば、印刷法によって形成されたインク層である。
ある実施形態において、加飾層DLは、蒸着膜である。
加飾層DLは、例えば、蒸着法によって形成された蒸着膜である。
本発明の実施形態によると、農業用マルチコプタの視認性を向上させるのに好適な構造を実現することができる。
1:マルチコプタ、10:本体部、11:フレーム、12:フレーム本体、13:フランジ部、14:回転翼部取付部、20:本体カバー、20o:本体カバーの外縁部、30:回転翼部、31:アーム、32:ロータユニット、33:ロータブレード、34:モータケース、35:モータカバー、35o:モータカバーの外縁部、40:散布装置、41:薬剤タンク、50:バッテリ、60:電装ボックス、70:脚部ユニット、DL:加飾層、RL:樹脂フィルム層、RLa:第1樹脂層、RLb:第2樹脂層、RLc:第3樹脂層、BL:基材

Claims (13)

  1. 中心軸線上に配置された本体部と、
    前記本体部の周囲に配置された複数の回転翼部と、
    農業用薬剤を散布する散布装置と、
    少なくとも1つのバッテリと、
    を備えた農業用マルチコプタであって、
    前記本体部、前記回転翼部および前記散布装置のうちの少なくとも1つは、加飾層と、前記加飾層に外側から重なる樹脂フィルム層とを有する外装部品を含み、
    前記外装部品は、前記中心軸線が延びる軸線方向および前記中心軸線を基準とした径方向に対してその法線方向が傾斜する外縁部を含み、
    前記外縁部は、前記加飾層および前記樹脂フィルム層のうちの少なくとも前記樹脂フィルム層を含み、
    前記本体部は、上面に開口部を有し、前記少なくとも1つのバッテリを収容するフレームと、前記フレームの前記上面に取り付けられる本体カバーとを含み、
    前記加飾層および前記樹脂フィルム層を有する前記外装部品は、前記本体カバーである農業用マルチコプタ。
  2. 中心軸線上に配置された本体部と、
    前記本体部の周囲に配置された複数の回転翼部と、
    農業用薬剤を散布する散布装置と、
    を備えた農業用マルチコプタであって、
    前記本体部、前記回転翼部および前記散布装置のうちの少なくとも1つは、加飾層と、前記加飾層に外側から重なる樹脂フィルム層とを有する外装部品を含み、
    前記外装部品は、前記中心軸線が延びる軸線方向および前記中心軸線を基準とした径方向に対してその法線方向が傾斜する外縁部を含み、
    前記外縁部は、前記加飾層および前記樹脂フィルム層のうちの少なくとも前記樹脂フィルム層を含み、
    前記複数の回転翼部のそれぞれは、一端部が前記本体部に取り付けられたアームと、前記アームの他端部に設けられたロータユニットとを有し、
    前記ロータユニットは、電動モータと、前記電動モータによって回転させられるロータブレードと、前記電動モータに軸線方向に重なるモータカバーとを有し、
    前記加飾層および前記樹脂フィルム層を有する前記外装部品は、前記モータカバーである農業用マルチコプタ。
  3. 中心軸線上に配置された本体部と、
    前記本体部の周囲に配置された複数の回転翼部と、
    農業用薬剤を散布する散布装置と、
    を備えた農業用マルチコプタであって、
    前記本体部、前記回転翼部および前記散布装置のうちの少なくとも1つは、加飾層と、前記加飾層に外側から重なる樹脂フィルム層とを有する外装部品を含み、
    前記外装部品は、前記中心軸線が延びる軸線方向および前記中心軸線を基準とした径方向に対してその法線方向が傾斜する外縁部を含み、
    前記外縁部は、前記加飾層および前記樹脂フィルム層のうちの少なくとも前記樹脂フィルム層を含み、
    前記散布装置は、前記農業用薬剤を収容する薬剤タンクを含み、
    前記加飾層および前記樹脂フィルム層を有する前記外装部品は、前記薬剤タンクである農業用マルチコプタ。
  4. 前記樹脂フィルム層は、耐薬品性を有する請求項1から3のいずれかに記載の農業用マルチコプタ。
  5. 前記樹脂フィルム層は、ポリプロピレンまたはポリエチレンから形成されている請求項1から4のいずれかに記載の農業用マルチコプタ。
  6. 前記外装部品は、前記樹脂フィルム層よりも内側に配置された基材をさらに有し、
    前記加飾層は、前記基材と前記樹脂フィルム層との間に位置する請求項1からのいずれかに記載の農業用マルチコプタ。
  7. 前記樹脂フィルム層は、前記基材に貼り付けられている請求項に記載の農業用マルチコプタ。
  8. 前記樹脂フィルム層は、前記基材と一体にインサート成形されている請求項に記載の農業用マルチコプタ。
  9. 前記外装部品は、前記加飾層よりも内側に配置された基材を有しない請求項1からのいずれかに記載の農業用マルチコプタ。
  10. 前記樹脂フィルム層は、積層された複数の樹脂層を含む請求項1からのいずれかに記載の農業用マルチコプタ。
  11. 前記外縁部は、前記加飾層をさらに含む請求項1から10のいずれかに記載の農業用マルチコプタ。
  12. 前記加飾層は、インク層である請求項1から11のいずれかに記載の農業用マルチコプタ。
  13. 前記加飾層は、蒸着膜である請求項1から11のいずれかに記載の農業用マルチコプタ。
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