JP6691123B2 - ワックスパウダーを使用した石膏スラリー又は石膏製品の製造方法、該製造方法によって得られる製品、及び耐湿性石膏製品を得るためのワックスパウダーの使用 - Google Patents

ワックスパウダーを使用した石膏スラリー又は石膏製品の製造方法、該製造方法によって得られる製品、及び耐湿性石膏製品を得るためのワックスパウダーの使用 Download PDF

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Description

本発明は、石膏、水、ワックスパウダー、及び任意の他の成分を纏めて混合することによって石膏スラリーを製造する方法、石膏製品を製造する方法において該石膏スラリーを適用すること、該方法によって得られるプラスターボード又はウォールボード等の石膏製品、並びに耐湿性石膏製品を製造するためのワックスパウダーの使用に関する。
プラスターボードの機械的特性は、石膏コア、ペーパーボードライナー、及びその相乗的相互作用に影響される。これは、ペーパーボードの張力領域の強化に作用し、石膏コアと共に、石膏プラスターボードに所望の強度及び曲げ弾性(破壊応力、歪)を付与する。種々の石膏プラスターボードが認められており、例えば、吸水を遅延させる添加物を含むものがある(含侵石膏プラスターボード及び含侵耐火性石膏プラスターボード)。
石膏プラスターボードの吸水率及び乾燥時間は、DIN EN 520に準拠してテストされる(23℃で、水中で2時間使用済)。
プラスターボード 含侵プラスターボード
吸水率(重量%) 30〜50 <5〜10
乾燥時間(時間) 70 15
石膏プラスターボードは、ハイグレードの繰返し横たえられたペーパーボードと同様に、石膏及び石膏コアのための添加物から製造される。焼石膏(おおよそ120℃〜180℃の温度で製造された低焼成石膏)が高頻度で使用される。
加えて、石膏から製造されるウォールボードの構造体には、石膏建築材料もあり、「石膏ウォールボード」といわれている。焼石膏と非荷重負荷構造成分のための水とのプラスターから製造される、工場製建築パネルがある。石膏ウォールボードは、他の添加剤だけでなく、ファイバー、フィラー、及び添加物を含んでいてもよく、視覚的に際立たせるために、顔料で着色されていてもよい。石膏ウォールボードは、滑らかな可視表面を有し、隣接した貯蔵表面上に、交互に凸状及び溝状の仕上げがなされたデザインである。また、撥水加工ボードも知られている。
プラスターボードは、高度自動化製造プラントにおいて製造される。均質な液状スラリーは、連続容量及び混合デバイスにて、焼石膏、水、及び可能であれば添加剤のプラスターから調製される。このスラリーは、コンベアベルト上に載置されたペーパーライナー上に滴下される。その後、ロールによってペーパーライナー上の石膏表面をプレスする。一度スラリーがセットされると、ボードはカットされ、油圧駆動でドライヤーへ排出される。次いで、加熱連続ドライヤーで乾燥させる。乾燥後、ボードを纏めて包むか、又はパレット上に積む。石膏ウォールボードの製造については、DIN EN 12589に記載がある。
石膏ファイバーボードはさらに、石膏ベースプラスターボードという。
含侵石膏製品の製造方法は、数多くの特許文献及び公開文献における主題である。含侵化合物は、混合系の調製段階において、ミキサーに加える有用な添加剤として記載されている。
石膏製品、好ましくは石膏プラスターボードには、湿潤地域での使用のために、吸水を遅延させる添加剤が供給される。含侵添加剤は通常、石膏製品が製造され、石膏スラリーが均質な状態とされる前に、石膏スラリーに添加される。その後、石膏製品は通常、例えば100℃〜150℃といった高温で乾燥され、次いで冷却される。
もし、石膏に撥水処理がされていなければ、湿度によってペーパーボードは軟化し、ペーパーライナーの変形及び剥離が起こる。したがって、バスルーム、ランドリールーム等での石膏プラスターボードの使用には、その剛性の低下及び変形による問題がある。特に、石膏プラスターボードが、例えばそれに接着したセラミックタイルを有するとき、このことによる弊害が生じる。
湿気によって、ペーパーボードは、軟化し、内部剛性が損失し、セラミックタイルの重量によって割れが生じ、ボードに接着したペーパーボードの層が剥がれ落ちる。よって、残った石膏ペーパーボードの破壊は、時間の問題に過ぎない。
剛性の低下及び変形に加えて、腐食及びカビ汚れによって破壊が促進される。セラミックタイルに対して全表面に適用した、通常は合成基材を有する接着層でさえ、湿気の影響を阻止することはできない。
含侵のための、シリコン又はシロキサンエマルジョン/ディスパージョンの使用が知られている。また、パラフィン又はモンタンワックスをベースとしたディスパージョンも知られている。さらに、ワックスのカテゴリーに分類されないポリマー及び樹脂もまた、使用される。ポリビニルアルコール類はポリマーといわれる。
また、ワックス成分を粉末状で、石膏混合物に添加する場合がある。ポリビニルアルコールと組み合わせて使用される場合もあり、シリコン化合物又は合成樹脂エマルジョンが既に石膏に添加されている、アスファルト又はビチューメンディスパージョンの混合物が同様に、文献にて知られている。
しかしながら、しばしば、例えば、最終製品において充分な空隙を形成させるためにスラリーに要求される泡安定性といった、他の重要な特性の悪化なしで、撥水性又は製品のさらなる疎水性の向上を達成することは困難である。
そのよりよい処理性及び再利用性に起因して、添加剤の水分散液がしばしば使用される。追加の水分散液は、周囲温度で扱うことができ、混合処理が容易な低粘度を有する。一方、分散液の移送コストが上昇するので、水性キャリア(連続相)の使用を必要とすることは、固有の不利な点である。さらに、水分散液は、限定された保存安定性及び温度耐性を示す。分散液のいくつかはまた、危険物に分類されるか、又は水に対して有害であり、このことにより、物流コスト及び取り組みがより一層増大する。最後に、分散液は、水の追加量に起因して、100%活性添加剤と比較すると、質量及び体積がより大きく、さらなるスペース及び追加タンクを必要とする。
固体で、粉末化した添加剤は、これらの不利な点を示さず、石膏の全組成物に直接投与することができる。
旧東ドイツ特許第205423号公報(DD 205423 A1)には、撹拌器において、硫酸カルシウム結合材料の含侵のために、ワックス又はワックス状製品の形態で、融解可能な固体材料を用いることが記載されている。例えば、パラフィンワックス50%及びモンタンワックス50%からなる3%粉砕ハードワックス組成物を80℃〜100℃で添加し、30分間撹拌すると、2時間後、製造された石膏製品において、40%の吸水率の低下が見られる。
ドイツ特許第19628749号公報(DE 19628749 B4)には、石膏等の無機物質の疎水化のための、40%〜50%の、溶媒抽出から得られたモンタンワックスフラクションと、40%〜50%のパラフィンと、10%以下の脂肪酸とからなる、固体状疎水化剤が記載されている。この処理において、該疎水化剤は、無機物質とともに低粉砕速度で乾燥粉砕され、最終的に、無機粒子の表面上に分布される。その結果、粒子径は0.5mm未満である。粉砕処理は、粉砕温度が、疎水化剤のモンタンワックスフラクションの融解温度よりも低い20℃である、といった方法で行われなければならない。該疎水化剤は、50℃〜65℃の凝固点、10mPa・s〜25mPa・sの粘度、及び2mgKOH/g〜40mgKOH/gの酸価を有する。製粉装置の妨害又は閉塞を阻止するためには、疎水化剤の処理温度が、モンタンワックスフラクションの融解温度よりも低い20℃でなければならないことが問題である。このことにより、冷却又は低粉砕速度のみでの使用が必要となる。この特許は、したがって、無機材料とともに疎水化剤を予備粉砕し、安定した粉末化予備混合物を得ることを示唆している。
ヨーロッパ特許第1556313号公報(EP 1556313 B1)には、プラスターボードの耐水性を改良するための、粉末化添加剤としての植物性トリグリセリドワックスからなる固形物が記載されている。該ヨーロッパ特許第1556313号公報に記載のワックスは、49℃〜85℃の融点(メトラードロッピングポイント)を有する水素化植物性ワックスである。また、パラフィンワックス、フィッシャー・トロプシュワックス、微晶質ワックス、ビチューメン、及びポリビニルアルコール等の他の基剤の添加についても記載されている。該ヨーロッパ特許第1556313号公報では、今日石膏の製造に使用されている成分のほとんどが、ペーパーストック上への注入点で混合される前に、乾燥粉末として扱われるので、耐湿性石膏ボードの製造において使用するために、粉末状ワックスを適用するのが望ましいことが指摘されている。
さらに、現在耐水性石膏の製造に使用されているワックスは、比較的低い融点を有し、軟質である。このような低い融解温度と広範な分子量分布との組み合わせにより、ハンマーミル等の通常用いる破砕装置にて粉砕されたならば融解するワックスとなる。粉砕中の冷却は、機械的な又は極低温の手段によって可能であるが、処理コストが著しく上昇するので、実用的ではない。
低融点パラフィンを粉末状にする代替法は、高圧ノズルを通してワックスを噴霧することである。約71.2℃(160°F)未満の融点を有するパラフィンは、通常の保存及び温度条件下では、互いに閉塞又は粘着する傾向があるので、噴霧することができない。噴霧に適しているであろう、より高い融点を有するパラフィン及び他のより高い融点を有するワックスは、石膏の製造に使用するにはコストが高過ぎる。ヨーロッパ特許第1556313号公報には、比較的狭い分子量分布の植物由来ワックスの使用により、該問題を解決することができるとの示唆がある。さらに、該ワックスは、石膏塗布のためのエマルジョン製造において代表的に用いられる低融点パラフィンと比べると、比較的硬質である。
本件出願人(ザーゾール ヴェクス ゲーエムベーハー)に譲渡された出願に係る米国特許公開第2013/0323508号公報(US 20130323508 A1)には、流動床カウンタージェットミルを含むジェットミルにて、粉砕助剤としてポリオールを用い、ワックス、好ましくはパラフィンワックスを粉砕する方法が記載されている。該方法で、ワックスパウダーは、数平均粒子径d50が10μm未満、好ましくは7μm未満、又は数平均粒子径d90が15μm未満、好ましくは10μm未満となる(各値は、ISO 13320:2009に準拠する)。該方法により、冷却せずに、ハードワックスでないワックス(植物性、天然、又は合成/一部合成)を粉砕することができ、経済的な方法で極細粒が得られる。
旧東ドイツ特許第205423号公報 ドイツ特許第19628749号公報 ヨーロッパ特許第1556313号公報 米国特許公開第2013/0323508号公報
本発明の目的は、石膏スラリーや、プラスターボード、カードボード、及びウォールボードを含む石膏製品の製造に適しており、ワックスブレンドの粉砕及び石膏スラリーからのワックス相の分離についての問題といった、前記した困難な点を解決することができる、微細ワックスパウダー状の疎水化剤を提供することである。
粉末化ワックスは、疎水性であり、密度がより低く、水溶性が低いことから、石膏スラリーから分離するかもしれないので、均質となるように石膏スラリーと混合することが可能な小さな粒子を用いることが好ましい。石膏製品全体にわたって均質となるように該粉末化ワックスが分布していないのならば、該製品は、一定した耐湿性を示さないであろう。
請求するのは、石膏スラリーの製造方法で、
少なくとも以下の成分:
石膏、
水、及び
ワックスパウダー
を纏めて混合することからなり、
乾燥石膏の質量に対して、0.1重量%〜10重量%の前記ワックスパウダーが、前記石膏スラリーに含まれており、
前記ワックスパウダーが、500μm未満の粒子径と、300μm未満の数平均粒子径d50とを有し、
前記ワックスパウダーが、以下のワックス組成物:
i.70重量%〜95重量%の炭化水素ワックス、
ii.5重量%〜30重量%の極性ワックス、
iii.0重量%〜10重量%の炭化水素樹脂、並びに
iv.0.1重量%〜5重量%の、1つもしくはそれ以上の、ポリオール、スターチ、糖、ポリビニルアルコール、及びその誘導体からなる群より選ばれる1つ又はそれ以上の成分
からなるか、又はこれらを含み、
前記ワックス組成物が、100℃で12cP未満の粘度を有し、
前記ワックス組成物の酸価が、10mgKOH/g未満である、製造方法である。
さらに請求するのは、石膏製品及びワックスパウダーの使用で、
前記ワックスパウダーが、500μm未満の粒子径と、300μm未満の数平均粒子径d50とを有し、
前記ワックスパウダーが、以下のワックス組成物:
i.70重量%〜95重量%の炭化水素ワックス、
ii.5重量%〜30重量%の極性ワックス、
iii.0重量%〜10重量%の炭化水素樹脂、並びに
iv.0.1重量%〜5重量%の、1つもしくはそれ以上の、ポリオール、スターチ、糖、ポリビニルアルコール、及びその誘導体からなる群より選ばれる1つ又はそれ以上の成分
からなるか、又はこれらを含み、
前記ワックス組成物が、100℃で12cP未満の粘度を有し、
前記ワックス組成物の酸価が、10mgKOH/g未満であり、
DIN EN 520に準拠した、2時間後の23℃での吸水率が10重量%未満である耐湿性石膏製品の製造のためのものである。
各事項におけるさらなる詳細な要件は、下位の請求項に記載されている。
本発明のさらなる定義にしたがって、石膏スラリーの製造方法が提供されており、該製造方法は、
100℃で12cP未満の粘度と、10mgKOH/g未満の酸価とを有するワックス組成物を調製すること、
前記ワックス組成物を、それ自身の全粒子の粒子径が500μm未満で、それ自身における粒子の数平均粒子径d50が300μm未満であるワックスパウダーへと転換すること、並びに
石膏、水、及び前記ワックスパウダーを混合し、乾燥石膏の質量に対して0.1重量%〜10重量%の該ワックスパウダーを含む石膏スラリーを形成させること
からなり、
前記ワックス組成物が、
i.70重量%〜95重量%の炭化水素ワックス、
ii.5重量%〜30重量%の極性ワックス、
iii.0重量%〜10重量%の炭化水素樹脂、並びに
iv.0.1重量%〜5重量%の、1つもしくはそれ以上の、ポリオール、スターチ、糖、ポリビニルアルコール、及びその誘導体からなる群より選ばれる1つ又はそれ以上の成分
からなるか、又はこれらを含むものである。
本発明のさらなる側面により、石膏製品の耐湿性を向上させるためのワックスパウダーの使用が提供され、
前記ワックスパウダーが、それ自身の全粒子の粒子径が500μm未満で、それ自身における粒子の数平均粒子径d50が300μm未満であり、
前記ワックスパウダーが、
i.70重量%〜95重量%の炭化水素ワックス、
ii.5重量%〜30重量%の極性ワックス、
iii.0重量%〜10重量%の炭化水素樹脂、並びに
iv.0.1重量%〜5重量%の、1つもしくはそれ以上の、ポリオール、スターチ、糖、ポリビニルアルコール、及びその誘導体からなる群より選ばれる1つ又はそれ以上の成分
からなるか、又はこれらを含み、
前記石膏製品が、DIN EN 520に準拠した、2時間後の23℃での吸水率が10重量%未満であるものである。
前記目的は、前記実施態様及び独立請求項において達成される。利点のある本発明の実施態様は、下位の請求項において特定されるか、又は後に記載される。
驚くべきことに、以下に示すワックス組成物からなるワックスパウダーが発見された。該ワックス組成物は、
i.70重量%〜95重量%の炭化水素ワックス、
ii.5重量%〜30重量%の極性ワックス、
iii.0重量%〜10重量%の炭化水素樹脂、並びに
iv.0.1重量%〜5重量%の、1つもしくはそれ以上の、ポリオール、スターチ、糖、ポリビニルアルコール、及びその誘導体からなる群より選ばれる1つ又はそれ以上の成分
からなる。該ワックスパウダーは、石膏スラリーにおいて、乾燥石膏の質量に対して0.1重量%〜10重量%の濃度で使用されたとすると、該石膏スラリー及び関連する石膏製品の工業生産において、疎水化剤として非常に適している。
前記ワックスパウダーは、噴霧又は散布によって石膏スラリーに添加され、混合されることが好ましい。
本発明によるワックス組成物の好ましい実施態様は、75重量%〜85重量%の、無機起源、合成起源、又は部分的合成起源の炭化水素ワックスからなる。
ワックス組成物のさらに好ましい実施態様は、15重量%〜25重量%の極性ワックスからなる。
ワックス組成物のさらに好ましい実施態様は、0重量%〜2重量%の炭化水素樹脂からなる。
例えばプラスターボードの紙粘着性を上昇させるために、1つもしくはそれ以上のポリオール、1つもしくはそれ以上のスターチ、1つもしくはそれ以上の糖、1つもしくはそれ以上のポリビニルアルコール、及び/又はその誘導体が、好ましくは、1つもしくはそれ以上のスターチ、1つもしくはそれ以上の糖、1つもしくはそれ以上のポリビニルアルコール、及び/又はその誘導体が、ワックス組成物における添加剤として用いられる。
ワックス組成物のさらに好ましい実施態様は、0.3重量%〜2重量%の、1つもしくはそれ以上の、ポリオール、スターチ、糖、ポリビニルアルコール、及びその誘導体からなる群より選ばれる1つ又はそれ以上の成分からなる。
石膏スラリーにおけるワックスパウダーの濃度は、好ましくは0.1重量%〜5重量%、1重量%〜3重量%、又は2重量%〜2.8重量%である。
ワックスパウダーの各粒子は、500μm未満、好ましくは300μm未満、さらに好ましくは200μm未満、最も好ましくは100μm未満の粒子径を有する。本発明に係るワックスパウダー組成物の数平均粒子径d50は、300μm未満、好ましくは200μm未満、さらに好ましくは100μm未満、最も好ましくは50μm未満である。このような粒子分布で、石膏スラリー全体において均質となるような、ワックスの分布が得られる。
粒子径は、異なる方法、レーザー回折法又はふるい法、によって決定することができる。いずれの方法も、湿潤状態又は乾燥状態のパウダーに適用することができる。湿潤状態において、パウダーは水性媒体中に分散され、粒子の凝集を防ぐために、高度に希釈される。レーザー回折法には、種々の機器が適している(例えば、Malvern Mastersizer 2000、又はS,Beckman Coulter LS13320、又はSympatec HELOS)。湿潤ふるい法は、ASTM D185に準拠して行われ、乾燥ふるい法は、DIN ISO 3310−1:2001−09に準拠して、又はALPINE 200 LSエアージェットふるいを用いて行われる。
ワックス組成物の100℃での粘度は、12cP未満、好ましくは10cP未満、最も好ましくは8cP未満である。このような粘度範囲であれば、石膏スラリーの凝結及び乾燥の間に、石膏における細孔が良好に封止される。ワックス組成物の粘度は、DIN 51562−2:1988−12に準拠してウベローデ粘度計にて100℃で測定した動粘度及び100℃でのワックス組成物の密度に基づいて算出した。
ワックス組成物の酸価は、10mgKOH/g未満、好ましくは8mgKOH/g未満、さらに好ましくは6mgKOH/g未満である。このような酸価範囲であれば、最も疎水性な結果となる。酸価は、標準法であるDGF C−V 2(「Deutsche Einheitsmethoden zur Untersuchung von Fetten,Fettprodukten,Tensiden und verwandten Stoffen」より)に準拠して決定した。
ワックス組成物の凝固点(DIN ISO 2207:1983)は、50℃〜90℃、好ましくは60℃〜80℃、さらに好ましくは62℃〜75℃である。
本発明に用いる炭化水素ワックスは、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス、及び合成ワックス類からなる群より選ばれる1つ又はそれ以上である。
極性ワックスは、部分的に又は全体的に水素化されていてもよい酸化パラフィン;部分的に又は全体的に水素化されていてもよい酸化フィッシャー・トロプシュワックス;酸化微晶質ワックス;酸化ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンコポリマーワックスである酸化α−オレフィンワックス;ウレタンワックス;エチルビニルアセテート;アクリレートポリマー;及び;例えばモンタンワックス及びその誘導体、蜜ろう、又はカルナバろうである天然エステルワックス類からなる群より選ばれる1つ又はそれ以上である。
ワックスパウダーは、好ましくはジェットミルにおいて、さらに好ましくはカウンタージェットミル又は流動床カウンタージェットミルにおいて、10℃〜40℃、好ましくは20℃〜30℃で粉砕して得られる。さらに、本発明に係るワックスパウダーは、ワックスパウダーの製造で用いた方法で、直接噴霧することによって得られる。
加えて、ワックス組成物において、樹脂を0.2重量%〜2重量%の濃度で用いてもよく、該樹脂は、脂肪族樹脂類、芳香族樹脂類、及び天然樹脂類からなる群より選ばれる1つ又はそれ以上であり、適切であれば、例えば松脂又は脂肪族ポリサイクリックエステルといった変性樹脂類であってもよい。
固体状又は液体状の、粉砕助剤としてのポリオールを、製粉工程の間に添加してもよい。該ポリオールは、好ましくは、2〜12個の炭素原子と、1分子当たり0〜4個のエーテル基と、1分子当たり少なくとも2個、好ましくは4個までのヒドロキシ基とを有するものである。ここで、0.1重量%〜5重量%、好ましくは0.1重量%〜3重量%、さらに好ましくは0.2重量%〜2.5重量%の少なくとも1つのポリオールを、ワックス組成物に添加してもよい。
本発明はまた、石膏製品の製造方法を含み、該製造方法は、
前記石膏スラリーを供給すること、
前記石膏スラリーを成型し、スラリーを三次元構造体とすること、及び
前記三次元構造体を加熱し、乾燥すること
からなる。
前記石膏製品は、任意に、DIN EN 520に準拠した、2時間後の23℃での吸水率が10重量%未満であることをさらなる特徴とする。
前記石膏製品は、ウォールボード又はプラスターボードであり、前記成型は、
ペーパーボードの第1層を供給すること、
ペーパーボードの前記第1層上に、石膏スラリーを分布させること、及び
前記石膏スラリー上に、前記第1層と向い合いかつ平行となるように、ペーパーボードの第2層を供給すること
からなる。
プラスターボードは、工業的に製造される、本質的に石膏で構成されているビルディングボードであり、その表面は、可能であればまた、その長手方向の端部も、しっかりと接着されたペーパーボードによって包囲される。ペーパーボードによって包囲されている石膏コアは、特別な特性を達成するために、空隙及び添加物を含んでいてもよい。
本発明のさらなる実施態様は、耐湿性石膏製品の製造のための、ワックスパウダーの使用に関する。該石膏製品は、DIN EN 520に準拠した、2時間後の23℃での吸水率が10重量%未満である。
前記ワックスパウダーは、
500μm未満、好ましくは300μm未満、さらに好ましくは200μm未満、最も好ましくは100μm未満の粒子径と、
300μm未満、好ましくは200μm未満、さらに好ましくは100μm未満、最も好ましくは50μm未満の数平均粒子径d50
を有し、
以下のワックス組成物:
70重量%〜95重量%の炭化水素ワックス、
5重量%〜30重量%の極性ワックス、
0.1重量%〜5重量%の、1つもしくはそれ以上の、ポリオール、スターチ、糖、ポリビニルアルコール、及びその誘導体からなる群より選ばれる1つ又はそれ以上の成分、並びに
任意に、0重量%〜10重量%の炭化水素樹脂
からなり、
前記ワックス組成物は、100℃で12cP未満の粘度を有し、
前記ワックス組成物の酸価は、10mgKOH/g未満である。
本発明を以下の実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明に係るワックスパウダー組成物A〜G(表1)を用い、従来の方法で製造したプラスターボードは、未処理の製品(吸水率31重量%)と比較して、紙接着性が良好で、吸水率(DIN EN 520に準拠し、23℃で測定)が低減している。エマルジョン1は、市販の水性ワックスディスパージョンである。
本発明に係るワックスパウダー組成物A〜Gは、標準パラフィンワックス(Sasolwax 6403、凝固点64℃。100℃での粘度6cP)及び極性ワックス成分(Sasolwax A28もしくはSasolwax C80ox(これらは、酸化フィッシャー・トロプシュワックス、又はモンタンワックス)を用いて製造された。これらの予備混合ワックスブレンドを、粉砕するか(A〜C、G)又は噴霧して(D〜F)、パウダー状の生産物を得た。
粉砕はジェットミルにて行い、実施例B及びCでは、粉砕助剤としてTMP(トリメチロールプロパン)を添加した(米国特許公開第2013/0323508号公報に記載のとおり)。
生産物はいずれも、スターチと混合した。ワックスパウダー組成物の粒子径は、取扱説明書にしたがって、ALPINE エアージェットふるい e200LSにてふるって決定するか(d50値を求めた場合、A〜C、G)、又は、径200mm、メッシュサイズ400μmのHaver&Boecker真鍮ふるいにて、ブラシを用いてワックスブレンドをふるって決定した(DIN ISO 3310−1:2001−09に準拠、実施例D〜F)。
前記ALPINE エアージェットふるいの場合、必要なメッシュサイズのふるいを機器に導入し、50gのパウダーサンプルをそこに載置する。次いで、機器を閉じ、250mmWsで2分間ふるいにかける。次いで、ふるいにかけたパウダーとふるいにかけていないパウダーとの平衡を保ち、粒子径比を計算する。
得られた結果から、粒子径と吸水率との間に明らかな関係性が存在することが分かる。ワックスパウダー組成物の粒子径が小さくなるに連れて(A〜C及びF+G)、吸水率が低くなる。
既知のワックスディスパージョンに逆らって、本発明に係るワックスパウダーは、前記のごとき不利な点を解決している。さらに、ワックスの添加により、石膏スラリーの流速及びセッティング時間に悪影響がなく、製造工程中の発泡に与える影響も小さい。また、本発明により、耐湿性であるにも係らず、石膏製品の充分な水蒸気透過性を保証するための役割に対する取り組みがなされている。
パラフィンワックスに基づく有利なワックスパウダーの製造時における、ミル又は噴霧ノズルの妨害及び阻止といった前記のごとき困難性は、本発明に係るワックスパウダーの特定の製造方法によって解決することができる。さらに、石膏製品における適用に好適な非常に小さな微細ワックス粒子を、経済的で実現可能かつ実用的な手段で製造することができる。
適量な極性ワックス、ワックスブレンドの最終的な酸価、及び低粘度により、ワックスブレンドの処理性が向上し、本発明に係るワックスパウダー組成物で製造された石膏製品の耐湿性が改良される。

Claims (17)

  1. 石膏スラリーの製造方法であって、
    少なくとも以下の成分:
    石膏、
    水、及び
    ワックスパウダー
    を纏めて混合することからなり、
    乾燥石膏の質量に対して、0.1重量%〜10重量%の前記ワックスパウダーが、前記石膏スラリーに含まれており、
    前記ワックスパウダーが、500μm未満の粒子径と、200μm未満の数平均粒子径d50とを有し、
    前記ワックスパウダーが、以下のワックス組成物:
    i.70重量%〜95重量%の炭化水素ワックス、
    ii.5重量%〜30重量%の極性ワックス、
    iii.0重量%〜10重量%の炭化水素樹脂、並びに
    iv.0.1重量%〜5重量%の、1つもしくはそれ以上の、ポリオール、スターチ、糖、及びその誘導体からなる群より選ばれる1つ又はそれ以上の成分
    からなり、
    前記ワックス組成物が、100℃で12cP未満の粘度を有し、
    前記ワックス組成物の酸価が、10mgKOH/g未満である、
    石膏スラリーの製造方法。
  2. 前記ワックス組成物が、
    i.75重量%〜85重量%の炭化水素ワックス、
    ii.15重量%〜25重量%の極性ワックス、
    iii.0重量%〜2重量%の炭化水素樹脂、並びに
    iv.0.3重量%〜2重量%の、1つもしくはそれ以上の、ポリオール、スターチ、糖、及びその誘導体からなる群より選ばれる1つ又はそれ以上の成分
    からなる、請求項1に記載の製造方法。
  3. 乾燥石膏の質量に対して、0.1重量%〜5重量%の前記ワックスパウダーが、前記石膏スラリーに含まれている、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記ワックスパウダーが、300μm未満の粒子径を有するワックス粒子からなる、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記ワックスパウダーの数平均粒子径d50、50μm未満である、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 前記ワックス組成物の100℃での粘度が、10cP未満である、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 前記ワックス組成物の酸価が、8mgKOH/g未満である、請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 前記ワックス組成物のDIN ISO 2207:1983に準拠した凝固点が、50℃〜90℃である、請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. それぞれ独立して、
    i.前記炭化水素ワックスが、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス、及び合成ワックス類からなる群より選ばれる1つ又はそれ以上であり、
    ii.前記極性ワックスが、部分的に又は全体的に水素化されていてもよい酸化パラフィン;部分的に又は全体的に水素化されていてもよい酸化フィッシャー・トロプシュワックス;酸化微晶質ワックス;酸化ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンコポリマーワックスである酸化α−オレフィンワックス;ウレタンワックス;エチルビニルアセテート;アクリレートポリマー;及び天然エステルワックス類からなる群より選ばれる1つ又はそれ以上であり、
    iii.前記炭化水素樹脂が、脂肪族樹脂類、芳香族樹脂類、及び天然樹脂類からなる群より選ばれる1つ又はそれ以上であり、0.2重量%〜2重量%の該炭化水素樹脂が、前記ワックス組成物に含まれていてもよい、
    請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
  10. さらに、ジェットミルにおいて、10℃〜40℃で、前記ワックス組成物を粉砕して前記ワックスパウダーとする、請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法。
  11. さらに、前記ワックス組成物を直接スプレー噴霧して前記ワックスパウダーとする、請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法。
  12. 前記ワックス組成物が、さらに、0.1重量%〜5重量%の少なくとも1つのポリオールからなり、該ポリオールが、2〜12個の炭素原子を有し、1分子当たり0〜4個のエーテル基を有していてもよく、1分子当たり少なくとも2個のヒドロキシ基を有する、請求項1〜11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 石膏製品の製造方法であって、
    請求項1〜12のいずれかに記載の製造方法による石膏スラリーを供給すること、
    前記石膏スラリーを成型し、スラリーを三次元構造体とすること、及び
    前記三次元構造体を加熱し、乾燥すること
    からなる、石膏製品の製造方法。
  14. 前記石膏製品が、ウォールボード又はプラスターボードであり、
    前記成型が、
    ペーパーボードの第1層を供給すること、
    ペーパーボードの前記第1層上に、前記石膏スラリーを分布させること、及び
    前記石膏スラリー上に、前記第1層と向い合いかつ平行となるように、ペーパーボードの第2層を供給すること
    からなる、請求項13に記載の石膏製品の製造方法。
  15. ワックスパウダーの使用であって、
    前記ワックスパウダーが、500μm未満の粒子径と、200μm未満の数平均粒子径d50とを有し、
    前記ワックスパウダーが、以下のワックス組成物:
    i.70重量%〜95重量%の炭化水素ワックス、
    ii.5重量%〜30重量%の極性ワックス、
    iii.0重量%〜10重量%の炭化水素樹脂、並びに
    iv.0.1重量%〜5重量%の、1つもしくはそれ以上の、ポリオール、スターチ、糖、及びその誘導体からなる群より選ばれる1つ又はそれ以上の成分
    からなり、
    前記ワックス組成物が、100℃で12cP未満の粘度を有し、
    前記ワックス組成物の酸価が、10mgKOH/g未満であり、
    DIN EN 520に準拠した、2時間後の23℃での吸水率が10重量%未満である耐湿性石膏製品の製造のための、使用。
  16. 粒子径が、300μm未満である、請求項15に記載のワックスパウダーの使用。
  17. 数平均粒子径d50、50μm未満である、請求項15又は16に記載のワックスパウダーの使用。
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