クッションアセンブリ
図4A〜4Cは、完全に膨脹した状態で、船舶1の移動に使用するのに適した膨脹可能クッションアセンブリ40を示す。平面図で考えると、膨脹可能クッションアセンブリは、一次寸法D1および二次寸法D2に延びる、隣接した膨脹可能コンパートメントの二次元直線配列を画定する。使用時には、より短い(一次)寸法は、船舶の長手軸と整列し、より長い(二次)寸法は、船幅の横軸またはビームに沿って延在する。一次寸法と二次寸法の相対的な比率は、後述するスプール22の長さ、およびクッションアセンブリの設計の元になる船舶の寸法に応じて選択することができる。便宜上、二次寸法D2に延びるコンパートメントの線を列42と呼び、一次寸法D1に延びるコンパートメントの線を行41と呼ぶことにするが、列42および行41は共に、平面図の水平面で画定されるものと理解する。
平面図で考えると、二次寸法D2中の列42の端部にある第1コンパートメント81の外側壁によって画定されるクッションアセンブリの端部をそのクッションアセンブリの第2の端部44と呼び、また使用位置においては、クッションアセンブリの側部と呼ぶ一方、一次寸法D1の行41の端部における第1コンパートメントの外側壁によって画定されるクッションアセンブリの端部をそのクッションアセンブリの第1の端部43と呼ぶ。使用時には、対向する第1端部43と第2端部44のいずれかまたは両方の対が、その走行方向に応じて、クッションアセンブリの前端部および後端部となる。
膨脹可能コンパートメントは、クッションアセンブリを介して水平方向に延び、クッションアセンブリを可撓性ウェブの下方の隣接する第1コンパートメント81の第1層80と、可撓性ウェブの上方の隣接する上部コンパートメント101の上部層100とに分ける、可撓性壁60を含む、相互接続された複数の可撓性壁で分割される。
第1層80は、それぞれが膨脹状態になるまですべての第1コンパートメントを均等に膨脹させて、第1流体クッション82を共に形成する、図6〜8中のクッションアセンブリの使用位置に示されている膨脹した休止状態を有する。各第1コンパートメントの膨脹状態は、各第1コンパートメント中の最小または閾値の流体圧力で、あるいは第1コンパートメントの完全に膨脹した体積、または流体圧力および体積によって規定され得る。
上部層100はまた、第1流体クッションが地表面2上で荷物(図示の例では、船舶1)を支持するときに、すべての上部コンパートメント101を膨脹させて、第1流体クッション82上でそれらが共に荷物を支持する上部流体クッション102を形成する膨脹状態(図6〜図8にも示されている)を有する。
二次寸法のクッションアセンブリの第2端部44において、可撓性ウェブ60は外側に拡張して、例えば複数のフィラメント等から編まれ得るストラップまたはケーブル等のカテナリー張力要素62の1つまたは複数の外端で終端するパネル61を形成することで、可撓性ウェブをフィラメント間の複数の点で接続して、引張力要素の長さに沿って荷重を均等に分散させる。
走行方向D3が一次寸法D1または二次寸法D2のいずれかまたは両方に延在することができるように、2つ以上の寸法の荷物を移動させることが意図されている場合、各列および各行に十分な数の第1コンパートメント81が存在し、第1流体クッションを通って走行方向に走行する収縮が、全コンパートメントの一部(全コンパートメントの約30%以下であることが好ましいが、より好ましいのは全コンパートメントの約15%以下にとどまることである)のみを占めて、荷重が常に第1流体クッションの基底領域83の大部分にわたって分散されるようにすることが望ましい。
コンパートメントの寸法および総数は、第1層80が、荷物が走行する地表面2の形状の変化に対応できるようにするために、クッションアセンブリの寸法と、第1コンパートメント81および第1層80の垂直深度D4に基づいて選択することができ、また各第1コンパートメントの水平プライマリ(D5)寸法および二次(D6)寸法よりも相当程度大きく(好ましくは最低約2倍または3倍)、さらにクッションアセンブリの一次(D1)寸法および二次(D2)寸法と、任意選択で荷物の全体的な長さにも比例し、クッションアセンブリの最大寸法と、任意選択で剛性の荷物の最大寸法を超えることが好ましい。地表面の傾斜角のわずかな変化が、船体の長さにかけて著しい凸凹になる可能性があり、第1層の深さは、荷物が高所で接地するのを防ぐのに十分でなければならないことが理解されよう。
展開
図1A〜図3を参照すると、複数の展開モジュール20を設けることができ、また各展開モジュールは、膨脹可能クッションアセンブリ40およびスプールアセンブリ21をそれぞれ含み、スプールアセンブリは、クッションアセンブリを格納位置(図2)に格納するための少なくとも1つのスプール22を含み、クッションアセンブリを格納位置から使用位置(図6〜図8)へと展開する。図示の例では、スプール22は、スプールを支持する一対の支持要素の間のベアリング26に回転自在に取り付けられ、各支持要素は、スプールに巻かれるクッションアセンブリの縁部(すなわち、第1端部43)をガイドするエンドプレート23を備える。また、回転機構も、以下に詳細に説明するように、使用位置と格納位置間のスプールからの脱着につき、エンドプレートに係るスプールを回転させるために設置され、収縮させたクッションアセンブリを巻いたり、巻き出したりし、また構成部分はすべて、膨脹可能コンパートメントおよび可撓性壁と共に、フロー制御モジュール(以下「FCM」という)200を含む。
図示の例では、回転機構は、エンドプレートの1つに取り付けられ、油圧ホース25を介して外部油圧ポンプ(図示せず)から動力が供給される油圧モータである。モータは、ウィンチの伝送装置と同様の適切な伝送装置を通じて、スプールのギアに接続される。2つのエンドプレートは、スプールの内側にまたはそれと並行して延在するチューブ27等によって互いに固定されてもよく、スプールに独立して取り付けられてもよい。クッションアセンブリは、例えば、図示されているようにエンドプレートをスプレッダーバー6に接続するシャックル4およびケーブル5によってクレーン3からそのスプールを吊り下げることにより、または専用の展開用船舶または車両に取り付けられたクレードルで支持することによって、展開する。
スプールは、所望であれば、短軸を水平に配置して、展開モジュールを道路上を輸送するのに容易になるようにするため(例えば付随台車をエンドプレート23の1つを支持し、他方のエンドプレート23をトラクタユニットの第5のホイールに配置することで)、また収縮させたクッションアセンブリ40がスプールに巻かれ、ストラップで固定された状態でモジュール20全体がトレーラとして牽引することができるようにするため、細長いオープンフレームまたは中空体であってもよく、都合良くは円筒形の中空体であってもよいが、代替方法として例えば断面が長方形または楕円形であってもよい。エンドプレート23には、取り扱いおよび保管の便宜のため、平台またはその他の支持構造もしくは接続構造を設けることができる。スプールは、後述するように、FCMおよびホースへの損傷を防止するため、弾性マット等で覆ってもよい。
特に図3および図6〜図8を参照すると、複数の展開モジュール20を使用して、それぞれのクッションアセンブリ40を使用位置に展開することができ、使用位置において、クッションアセンブリ40を作動させて、船舶1を水7から引き上げて斜面、および深水へと伸びる部分的に浸水した地表面2を上らせ、続いて内陸に陸揚げして、修理および解体等の作業を実行することができる。
また、クッションアセンブリを流体で膨脹させるための膨脹手段も設けられている。図示の例では、膨脹手段は、相互に接続されたフロー制御モジュール(FCM)200のネットワーク(バルブアセンブリおよび選択的に圧縮機またはその他のポンプ手段を含み、クッションアセンブリの一体部分を形成する)と、図示されているように船舶のデッキ上に取り付けられ、大径のメインホース181を介して各クッションアセンブリ40内のFCMのネットワークに接続され、特に浸水したクッションアセンブリを最初に膨脹させるとき、または選択的に陸地で作動するときに、地表から圧縮空気を供給する中央空気供給ユニット180とを含む。中央空気供給ユニットは、追加的または代替的に、使用していないときは造船所の固定設備として、および/または計画されたルートに沿って船舶と伴走することができる陸上車両もしくは水陸両用車両上に固定された設置物として展開モジュールを格納する、専用展開用船舶等に設けてもよい。利用可能であれば、船舶自体の圧縮空気および電源を使用することもできる。
使用するときは、一対のライン8’を浮体式船舶1の下を通過し、第1クッションアセンブリ40のカテナリー張力要素62上の取付点63(例えば、リングまたはシャックル)に接続される。次に、クッションアセンブリをスプール22から繰り出し、図3で示すように船舶の下に引き、第1層および上部層を膨脹させて、使用位置の第1および上部流体クッション82および101を形成して、浸水した地表面2’上の船舶を支持する。メインホース181および関連するヘッダ182は、クッションアセンブリを展開位置に引き出す前または後に接続してもよい。追加の一対のラインを第1クッションアセンブリと共に下に引く場合、それらのラインを次のラインを引くのに使用し、さらに必要な数のクッションアセンブリ40が船舶の長さに沿って直列に配置されるまでラインを引き続けることができる。
クッションアセンブリが膨脹したときに、浸水した地表面との接触を最大にするために、船舶をそのキールと共に浸水した地表面のすぐ上に配置することが好ましい。
各クッションアセンブリの第1層80は、上部流体クッション102内の流体圧力が反応する基準面を画定するように、最初に膨脹させることができる。クッションアセンブリが中間層を含むときは、以下に詳述するように、接地接触を最大にするためにその中間層を完全に膨脹させることもできる。流体圧力は、深度を補償するように調整され得る。
各クッションアセンブリのカテナリー張力要素62は、船舶1のデッキに沿って複数の固定具に巻き付けられ固定されたシャックルやケーブル8のような適切な脱着可能な取付手段によって、流体クッション上の荷物を固定するように張力をかけて固定する。パネル61は、張力をかけて引き伸ばされて、船体の平面フットプリントを越えて延びる膨脹した上部コンパートメント101のいずれかを保持し、 図7と図8に示すように、平面フットプリントを幾分拡張しながら、船舶を安定させて、それを流体クッション上の所定の位置に保持するのに役立つバルジ103を流体クッションの周囲に形成する。クッションアセンブリの幅が船体に対して広すぎる場合、クッションアセンブリの両側(すなわち、第2端部44)のスペアコンパートメントは膨脹させない。
すべてのクッションアセンブリ40が使用位置(図6)で膨脹して固定されると、浸水した地表面上にある船舶を一緒に支持するすべての第1流体クッション82の基底領域83は、以下で詳述するように、船舶を水中から陸上に移動させるように走行方向D3に漸進的に移動させることができる。船舶の船尾が浮遊したままの場合、船舶のエンジンを使用して、第1流体クッションが地面に接触するまで船舶をゆっくりと前進させることができる。
船舶が地上の所望の位置に達すると、従来のスタンド、ブロック、ストラット等を膨脹したクッションアセンブリ40の間に配置するか(展開中に隙間が残っている場合)、または残余のクッションアセンブリを収縮させる前にクッションアセンブリから選択されたものの代わりにそれらを配置することができる。クッションアセンブリが第1端部43から徐々に内方に収縮すると、収縮された部分は中央に引き込まれ、好ましくは船舶を移動させることなく荷重を相当程度負担することができるようにウェッジ等の手段で調整が行えるチョックまたはスタンドによって徐々に置き換えられる。次いで、クッションアセンブリ40の中央のコンパートメントの最終列を収縮させることができる。クッションアセンブリが収縮状態になると、中央給気ユニット180から外し、船舶1から解放して、スプール22に連結することができる。膨脹可能コンパートメントおよび可撓性壁と共にフロー制御モジュール200を含むクッションアセンブリは、次に、チョックまたはスタンドの間の船舶の下から引き出され、使用位置から格納位置までスプール22に巻き戻される。
第1コンパートメント81および/または上部コンパートメント101の可撓性壁のいくつかは、後述するように、第1層の膨脹可能なコンパートメントのすべてが収縮され無負荷の状態になるように、クッションアセンブリが収縮されたときに膨脹可能コンパートメントの第1層80および/または上部層100を対称的に収縮させる弾性手段を含むと、好都合である。これは、クッションアセンブリ40を収縮させて、スプールに巻き戻し易くすると共に、スプール22をクッションアセンブリの一次寸法D1よりも短くすることを可能にするのに役立つ。
船舶を水中に戻すには、クッションアセンブリ40を船舶の下のスタンド間に引くことによって先ず再展開する。第1層80および/または上部層100は、中心線45(クッションアセンブリを二等分するために第2端部44に並行な一次寸法D1に沿って延びる)から外側に膨脹させて、クッションアセンブリを水平に拡張して使用位置にしてから船舶に固定する。この膨脹は、船舶を支持するチョックまたはスタンドを徐々に取り外して膨脹したコンパートメントに置き換えられながら、中央の列から開始して外側の第1端部の列に向かって徐々に行い得る。後述するように比較的薄い中間層が設けられている場合、その中間層のコンパートメントを先ず膨脹させてもよい。地表面2は、上部コンパートメントを適切な圧力まで膨脹させるための基準面を提供する。任意選択で中間流体クッションと共に、第1および上部流体クッションを膨脹させた後、第1コンパートメントを先に行ったように操作して、船舶を漸進的に水中に戻すことができる。
任意選択で、クッションアセンブリの設置および撤去の際に、選択した行または列を高い圧力まで膨脹させるようにFCMを適合させることで、チョックの設置および撤去の際に負荷を一点に集中させることができる。
図示の例では、クッションアセンブリは、船体の平面領域の大部分を覆うように配置されているが、代替的に、船体の一部のみを支持するように1つ、2つまたはそれ以上のクッションアセンブリを配置することができると理解する。
可撓性ウェブとフロー制御モジュール(FCM)
図16を参照すると、可撓性ウェブ60は、明確にするため、コンパートメント側壁がない状態で示されている。可撓性ウェブ60は、そのウェブを上下の層で分割し、またそのウェブの平面内のクッションアセンブリを介して引張力を伝達するように働く、一次寸法および二次寸法に対して小さなもしくは無視できるほどの厚さの可撓性シートまたは層を含む。可撓性ウェブは、コンパートメントの側壁よりも弾性が比較的小さいと、好都合である。図示の例では、可撓性ウェブは、例えば、ポリエステルまたはその他の高強度のポリマーもしくはステンレス鋼から作られた、織編または結節等された比較的非弾性の高強度のメッシュ64を含む。メッシュ64は、例えば、適当なリガチャー65、高強度のケーブルタイ66、ステンレス鋼やアルミニウム等から作成されたクランプまたはクリンプ67によって、コンパートメント側壁の縁部をウェブの上下に取り付けることができる便利な構造を提供する。
本明細書において、メッシュとは、一般的に、編網、結節、締結すること等によって互いに繋ぎ得る、コード、ストリップ等の細長い線状要素の扁平またはシート状のアセンブリをいう。メッシュは、例えば、コードまたはその他の線状要素が緩和状態で緊密に当接した関係で配置されて固く編網または織偏された布帛、または緊張もしくは緩和状態でコードもしくはその他の線状要素の間でより大きなアパーチャが画成されるより緩く編網、織編、結節、締結された布帛から成ってもよい。線状要素は、メッシュがクッションアセンブリのコンパートメント内に加圧された作動流体を収容できるように、コーティングによって互いに結合してもよい。ただし、便宜上、線状要素は、加圧された作動流体を収容しないように、すなわち加圧された作動流体がメッシュを通過するように構成してもよい。この場合、以下に詳述するように、作動流体を収容するためにブラダを設けてもよい。
図15A〜図15Cに示すように、可撓性ウェブは、剛性フレーム70も数多く含む。各フレームは、コンパートメントの側壁が上部または下部それぞれの縁部に沿って隣接するフレーム間の中のメッシュ64に取り付けられるように、上部および第1コンパートメントそれぞれの対の中央に配置する。各フレームは、スチールまたはアルミニウムから溶接してもよく、またリガチャー65によってフレーム間に延びるメッシュ64のパネルにそのフレームを結合する穴を有するフラットフランジ71によって結合する。フレームはまた、フレーム間に引張力を伝達するのを助けるスチールケーブル75によってウェブの平面内で互いに連結される。
各フレームは、内側に突出している4つのフラットフランジ73と共に、開口部72を画定し、各フレームが固定穴74をそれぞれ有する。実際には、フレームは、表示されているものよりも幾分小さくてもよく、したがって、クッションアセンブリの使用位置において、FCMが第1流体クッションと上部流体クッションとの間で可撓性ウェブに取り付けられるように、フレーム70のそれぞれ1つの開口部72中の、コンパートメントの寸法と、取り付けることでクッションアセンブリにかけて配置されるFCM200の寸法に応じて、ウェブの領域を若干少なく占めてもよい。これにより、FCMと、それらを連結する可撓性ホースが損傷しないように保護する。
開口部72は、ウェブを貫通し、各FCM200をフレームから取り外すことによって、細身の保守人員が開口部を通って、クッションアセンブリの上部または下部から、フレームの上下にある、FCMによって制御されるコンパートメントのすべてにアクセスするのに十分な大きさがあると、好都合である。
図12A〜図12Cおよび図13に示すように、各FCM200は、ブラダに平滑な支持面を提供するため、プラスチックまたはゴム製ジャケットを備え、恐らく全体的にレンズ形状もしくは円盤形状を有する、実際には図示されているよりも丸みを帯び得る本体201から成る。4つの深溝202が本体の外側に形成され、各溝は固定ねじ203を含む穴と交差する。穴は、溝の片側は螺刻され、その反対側は滑らかである。FCMは、溝202をフランジ73と整列させ、フランジが溝に入り込むようにそれを45度回転させることによってフレームに取り付けられる。次に、各固定ねじは、平滑部204が固定穴74を通って穴の平滑な部分に達するまで回転させて強固に連結し、それによりFCMの本体201が、フレームを通って引張力を伝達し、また上部コンパートメントと第1コンパートメントの間に圧縮力を伝達して、可撓性ウェブの不可欠な部分を形成する。固定ねじには両端にソケットがあり、フレームのいずれかの側から工具を差し込むことで固定ねじを回転させることができる。
本体201には、その外側の周りに間隔をあけて設けられた12のねじ込みソケットまたはポート205があり、その中の8つは上部206にあり、そして4つは下部207にあり、上部および下部は使用時にウェブ60の平均平面の上下にそれぞれ位置する。ポート205は、隔離バルブを介して本体内で共に連結されて4つのポートで構成される3つの群となり、4つのポートで構成された各群は、図示の例では圧縮空気流体をFCM間で搬送するための流体管路の各ネットワークの一部を形成する。電気接続ソケット208は、各ポート205内に同軸方向に配置され、ポート205に接続されたホースエンドのターミナルコネクタ216の対応する電気プラグを受ける。電気接続ソケット208は、シールおよびワイパー、ならびにダウンホール(油井等)電気コネクタの分野で知られているように、汚染物質を排除するためにソケットを密封的に占有する休止位置に付勢され、プラグによって変位されてソケットに縮退するブランキングプラグによって保護される、1つまたは複数の環状端子を含んでもよい。
可撓性ホース
図27にも示すように、クッションアセンブリは、フロー制御モジュールを互いに接続し、流体を各膨脹可能コンパートメントに導く第1可撓性ホース211’の第1ネットワーク210’と、FCMを互いに接続し、膨脹可能コンパートメントの収縮するコンパートメントそれぞれから流体を導く第2可撓性ホース211’’の第2ネットワーク210’’を含む。図示の例では、クッションアセンブリは、中央給気ユニット180の表面圧縮機から高圧の圧縮空気を供給する第3可撓性ホース211’’’の第3ネットワーク210’’’をさらに含む。
図27、図30〜図32、図35および図45では、理解し易くするため、第1の供給ネットワークはSで、第2の排気ネットワークはEで、第3の高圧ネットワークはHで示し、一方、膨脹可能コンパートメントはCで示す。
第1可撓性ホースはFCMによって相互接続されて第1グリッドを形成し、第2可撓性ホースはFCMによって相互接続されて第2グリッドを形成し、また第3可撓性ホースはFCMによって相互接続されて第3グリッドを形成して、各FCMが、第1グリッド、第2グリッドと第3グリッド内にノードを形成する。したがって、第1の供給ネットワーク210’は第1の供給グリッドを、第2の排気ネットワーク210’’は第2の排気グリッドを、そして第3の高圧ネットワーク210’’’は第3の高圧グリッドを形成する。
再び図27を参照すると、明瞭にするために、排気グリッド210’’のみがこの図に示されているが、第1グリッド210’および第3グリッド210’’’は、供給Sおよび高圧Hラインに同じ方法で接続され、図示の第2グリッドと全く同じ方法でFCMの間に配置される。図示の例では、各FCMは、少なくとも2つの第1可撓性ホース、2つの第2可撓性ホースと2つの第3可撓性ホースを介して、FCMの少なくとも2つの隣接するものに直接接続される一方、大部分のFCMは、それぞれ、第1可撓性ホースの4つ、第2可撓性ホースの4つ、第3可撓性ホースの4つを介して、FCMの4つの隣接するものに直接接続されることが窺える。グリッドの縁部では、各FCMは3つの隣接するFCMに接続され、一方、グリッドの角部にある各FCMは、2つの隣接するFCMに接続される。隣接するFCMへの接続に必要とされないポート205は、プラグ接続または相互接続するか、Tジャンクション183を介して、グリッドを中央空気供給ユニット180に接続するメインホース181に接続する(またはその一部を形成する)ヘッダ182に、グリッドを接続する。代替方法として、メインホース181は、グリッドの縁部でFCMを接合するホース内で、Tジャンクションを介してグリッドに接続してもよい。もちろん、ヘッダおよびメインホースは、図示のもの以外に配置することができ、各クッションアセンブリは、二つ以上のメインホースおよびヘッダを有してもよい。
FCMはまた、図示されているようにホースに組み込むことができる電気伝導体212’、212’’、212’’’のネットワークによって互いに接続されているため、第1、第2および第3の可撓性ホースはそれぞれ、各第1電気伝導体212’、第2電気伝導体212’’または第3電気伝導体212’’’を含む。第1、第2および第3電気伝導体は、各FCM内のサーキットブレーカを介して互いに接続され(すなわち、第1電気伝導体212’は第1に、第2電気伝導体212’’は第2に、第3電気伝導体212’’’は第3に)、それぞれ第1電気グリッド213’、第2電気グリッド213’’、第3電気グリッド213’’’を形成して、よって電気または制御信号が、複数の電気経路を介して、第1、第2および第3グリッドのそれぞれを通って、各フロー制御モジュールに導通し得る。各Tジャンクション183は、ホースエンド端末がFCMに接続されるプラグ接続部およびソケット接続部と同様の電気接続部を有し、それにより電気伝導体の第1、第2および第3ネットワークは、各主導体184を介して中央給電・制御ユニットに接続される。
図14A〜図14Cに示すように、可撓性ホース211’、211’’、211’’’は同一であり(後述する図17の補正では、2つの異なる長さが必要になることがあるが)、コンパートメントの寸法に応じて、恐らく長さにして2メートル未満の数メートルしかない。第1ホース211’が示されており、これは、例えば、当業界で知られているように、布帛、金属またはポリマーブレード等によって補強されたゴムまたはプラスチック材料等の可撓性ホース本体214を備え、さらに、例えば螺旋ワイヤを備えた吸引ホースの方法で補強して、それを取り囲むコンパートメント内の流体圧力によって押し潰されないようにする。図示の例では、外部からの流体圧力に耐えるのを助けるために一連の成形プラスチックスティフナ215をホースの全長に沿って挿入して、絶縁された第1電気伝導体212’を、各スティフナの支持チャネルを介して、ホースを通って同軸方向に沿うように配置する。ホースは、各FCMのポート205の1つに流体的に接続された流体シール217および螺刻係留ナット218を有する端子コネクタ216の各端部で終端する。フィルタ219は、デブリがホース内外へ移動するのを防止するように配置されている。電気伝導体212’は、ホースがFCMに接続されているときにソケット208に密封的および伝導的に係合し、リトラクタブルシース(表示せず)によって切断されたときに保護し得るシール221を有する電気プラグ220で終端する。Oリングシールは、端子コネクタが接続位置で回転することを可能にする。
各FCMが、ローカルモータによって駆動するポンプ手段を組み込む場合、モータは、1kW未満または数kWの定格にすることができる。例えば、図示の例では、クッションアセンブリ内の800個のFCMそれぞれが最大1.5kWを消費し、そのすべてを同時に最大電力で動作させることが望ましい場合、要求される1.2MWの電力は、各導体212’、212’’、212’’’は冗長性を考慮して8mm未満の直径を有することができ、3つの電気グリッドを、中央給電ユニット185(コイルは、図示されているように、デルタ配置ではなく、星型配置で接続される)から415V三相交流電源の3つの相として使用して給電し得る。
ホースはFCMに接続され、図17に示すように、第1可撓性ホース211’および第2可撓性ホース211’’の第1および第2ネットワークが可撓性ウェブ60の上方に配置され、また第3可撓性ホース211’’’の第3ネットワークは、図18に示すように、可撓性ウェブ60の直下に配置される。ホースは、コンパートメント側壁のメッシュの開口部を通過するため、FCMおよび可撓性ホースは、使用時には、別の可撓性ホース171(図示されているホース211’と似ているが、電気伝導体は含まない)を介して、図26Aおよび図26Bに示される各FCMの本体201の上面部と下面部の各ポート209に接続されるウェブのいずれかの側の第1層と上部層の第1コンパートメントおよび上部コンパートメントのブラダ170の間に配置する。3つのグリッドのホースは、図17に示すように、可撓性ウェブ内に画定された方向に配置された各FCMと横並びで配置することができる。あるいは、ホース211’および211’’の各対は、お互いに交差させて、接続ポートの4つの群のそれぞれが同じ順序で配置され、FCMを4つの可能な向きのいずれかに配置することもできる。弾性発泡体またはラバーブロック(図示せず)をホースエンドとウェブとの間に配置して、ホースおよび端子部からの歪を緩和することができる。
各FCMの局所的制御ユニット150に交流電力または直流電力を供給するために、別の実施形態では、各可撓性ホースは、2つ、3つまたはそれ以上の導体を有することができ、そのそれぞれが別個の電気グリッド(すべての電気グリッドが1つ限りの流体グリッドのホースを介して動作する)の一部を形成し、導体は、モジュールに給電するための給電経路および帰還経路を提供する。導体は、例えば図示のように、ホースの内部を通って延設してもよく、あるいは、ホース壁に組み込むか、例えば可撓性壁に沿って延びる絶縁ワイヤまたは編組としてホースとは別個に設けてもよい。代替方法として、ホースの壁に被覆または埋め込まれた金属製の編組を電気の帰還経路として作動させて、各ホースの内側を走る単一の導体のみが存在してもよい。
代替的な可撓性壁、FCMおよびフレームアセンブリ
図47Aおよび図47Bは、可撓性ウェブ60および/またはFCM200およびフレーム70の代わりに、個別にまたは組み合わせて使用され得る、代替の可撓性ウェブ400、代替のFCMおよびフレームアセンブリ420および440を示している。図面は簡略化されており、実際には、FCMは、クッションアセンブリの構造に応じて、上部コンパートメント、および/または可撓性ウェブ400と上部・下部コンパートメントの間にある追加的な層に供給するように配置された追加の可撓性ホース(図示せず)と共に、より多くの、またはより少数の可撓性ホースを収容し得ると理解する。
代替の可撓性ウェブ400は、約10cmまたは30cmといった短い距離だけ垂直に間隔があけて配置された上部および可撓性ウェブ401と下部可撓性ウェブ402から成る。上部可撓性ウェブ401と下部可撓性ウェブ402は、先に説明した可撓性ウェブ60と同様のものであってもよく、高い引張強度のある材料のほぼ平坦なシートから成り、また選択的に、高分子繊維、弾性ショックコードおよび/またはスチールケーブルのメッシュ(例えば、織偏した布帛)等の弾性要素を含む。上部ウェブ401および下部ウェブ402は、例えば平面図で示されているように円形または四角形で、上部および下部のウェブ401および402に着設された、外部に向かって拡張したフランジ443で上端部と下端部が結合された上部および下部のウェブの間に延びる壁を形成するスチールまたはアルミフレーム440によって、また、上部可撓性ウェブ401と下部可撓性ウェブ402との間で連接するため、例えば弾性または非弾性メッシュ等で、可撓性ウェブ400の上部または下部のコンパートメントの可撓性壁を拡張する役目をする短い垂直壁403によって、クッションアセンブリの各セル(すなわち、平面図で考えた場合の、コンパートメントの各垂直積層体)の中央部分に共に連結する。
スチールプレートからなるいくつかのサブフレーム450は、フレーム440の上端および下端にそれぞれ配置され、また見失うことがないように、フレーム440上のねじ込みソケット441に係合した各サブフレーム450に係留するのが好ましいねじ451によって連結される。各可撓性ホース211’, 211’’, 211’’’、171、122は、サブフレーム450の1つで終端する。FCM420は、前述のFCM200と概ね同様であるが、上部および下部サブフレーム450が上部面および下部面にわたってある程度延在するように、フレーム440に嵌入するように変形させる。各サブフレーム450は、1つまたは複数のねじ452によってFCM420に連結され、そのそれぞれが、FCM全体を貫通して延び、上部面および下部面で開口する穴442のねじ部に係合する。各ねじ452は、各端部にソケットがあり、サブフレーム450に係留されているため、サブフレーム450内で自在に回転することができるが、両方の軸方向にサブフレーム450に当接する。各ホース211’, 211’’, 211’’’、171、122は、各サブフレーム450の一方の平面から延び、Oリング等の弾性シールが付与される、短く滑らかなスピゴット内で終端する。ホースは、スピゴットをポートに挿入し、ねじ452をFCM420に係合させることによって、FCM420の上部面または下部面の各ポートに密封的に接続され、ねじ452が回転するとき、スピゴットがポートと密封接続するよう促されるにつれ、サブフレーム450の平坦面が、FCM420の上部面または下部面へと近接する。
交換のため、またはコンパートメントの上方または下方にアクセスするためにFCM420を取り外すには、先ずフレーム440からねじ451を外すことによって最も近い側のサブフレーム450を切離し、次にスピゴットをポートから出るように促すため、ねじ452を回転させてFCM420から切離して、サブフレームを一方の側に押し出せるようにする。伸張した工具をFCM420の穴442に挿入して、反対側のサブフレーム450のねじ452を外し、その後FCM420をフレーム440から吊り出すことができる。そして残余のサブフレーム450は、必要に応じてフレーム440から取り外すことができる。
追加的な1つまたは複数のブラダをフレーム440それぞれの間または周りに配置し、FCM420内の適切な追加的なバルブ(図示せず)を介して空気が供給され、膨脹させた時にブラダが隣接するフレーム440と、上部ウェブ401および下部ウェブ402とが離れるようにする。これにより、ブラダのアセンブリと、複合可撓性ウェブ400から成る上部ウェブ401と下部ウェブ402とを全体的に平坦で、堅牢な構成に拡張し、それにより、展開中に荷物の下にクッションアセンブリを拡張し、また上部層を船体の形状に適合するように膨脹させるときの基準面を提供する。
図示の具体例では、2つの追加的な環状ブラダ460および461が、路上走行車両のホイールのリム周りのインナーチューブの様式で各フレーム440の周りに同心円状に配置され、両方のブラダが共通可撓性ホース462を介してFCM420に連結される。ブラダ460および461は、四角形または円形の形状であってもよい。上部ウェブ401および下部ウェブ402は、2つの同心ブラダ460および461の間に延在する結束バンド404によって繋いでもよく、またブラダ460および461が収縮したときにウェブを水平に収縮させる弾性ショックコード等を含んでもよい。
可撓性ウェブ400のアセンブリの一部を形成するブラダ460および461は、使用中は膨脹状態に維持されるため、第1流体クッションの収縮した領域がその下を通過するときに、可撓性ウェブ400の剛性状態が、上部コンパートメント、特にそのクッションアセンブリの外側の圧力を支持するのを助ける。代替的にまたは追加的に、上部コンパートメントの圧力は、FCM420または200の局所的制御ユニット150によって局所的に低減され、次にその下の第1流体クッションを再膨張させたときに、元の状態を回復する。
ブラダと可撓性壁
図示の例では、第1および上部コンパートメントはそれぞれ、コンパートメントを画定する各可撓性壁群の間に配置された少なくとも1つの膨脹可能なブラダ170を備え、また各フレーム70に着脱自在に固定されたそれぞれFCM200のそれぞれ1つを含む膨脹手段は、少なくとも1つのブラダを収縮および再膨張させることによって、コンパートメントを収縮および再膨張させるように配置されている。
圧縮空気が作動流体として使用される場合、各ブラダは、代替的に、エアバッグと呼ぶことができる。各ブラダは、当技術分野で知られているように、固体、層状のものか、織編または被覆されたものかを問わず、例えばゴムシートまたはその他の天然もしくは合成の可撓性の材料から作製してもよく、また一般的に可撓性壁よりも弾性が低くなり得る。しかし、ブラダの壁は弾性メッシュによって支持されているため、ブラダは、例えば、造船台から進水した船舶のキールの下の転がり支持体として使用されるブラダに必要となるよりも、比較的軽量な構造のものであってもよい。
図25A〜図25Cに示されているように、各ブラダ170は、ブラダが常に可撓性壁によって支持されるようにするため、コンパートメントの可撓性壁が最大限に引っ張られたとき、それを収容するコンパートメントの大きさよりも、完全に膨脹させた時に若干大きくてもよい。図示のブラダは、(第1または上部)コンパートメントと同じ形状であり、またその長辺に沿って4つの幅の狭いフラップ172があり、ケーブルタイ66を挿入して可撓性壁に取り付けることができる穴を有する。図示の例では、各ブラダ170は、クッションアセンブリが完全に収縮してスプールに巻き戻されたときに、トラップされたエアポケットを排気するのを助ける多孔ホース173も含む。実際には、恐らくスティフナ215と同様の開放構造が、この目的のために代わりに用いられ得る。
可撓性ウェブ60の上下両方の可撓性壁は、それぞれクッションアセンブリの一次寸法D1と二次寸法D2に延びるように2つの群が並行に離間した関係で配置された垂直壁を含み、また、2つの群は、可撓性ウェブの下に第1層を形成する各第1膨脹可能コンパートメント81の各側壁84と、可撓性ウェブの上に上部層100を形成する各上部膨脹可能コンパートメント101の側壁104とを画定するように交差し、よってコンパートメントが可撓性ウェブからそれぞれ下方にかつ上方に延び、隣接するコンパートメントの間で共有される側壁84および104によって互いに分離される。
任意選択で、第1層は、以下に詳述するように、引張手段として動作する複数の第2膨脹可能コンパートメント120を含んでもよい。
第1層80は、第1コンパートメント81と、引張手段を含む各可撓性壁群、または代替的に、隣接する第1コンパートメント81および第2コンパートメント120と、引張手段を具備する第2コンパートメント120と、各可撓性壁群とから実質的に成り、よって、第1流体クッション82が、休止状態において等しく膨脹され、地表面2上の全負荷1を相当程度支持する膨脹した第1コンパートメント81から実質的に成ることが好ましい。これにより、非常に単純かつ堅牢な構造がもたらされる。
さらに、可撓性壁は、以下で詳述するように、各垂直側壁104の上端部に連結し、それと同様の構造を有し得る、各上部コンパートメント101の水平上部壁105と、各垂直側壁84の下端部に連結する、各第1コンパートメント81の水平基底壁85とを有する。
可撓性の垂直壁は、任意の便利な方法で組立および接合することができ、したがって、各可撓性垂直壁は、例えば、連設パネルまたは数多くの小型パネルであるか、数多くの管状パネルのパーツを結合し得、それぞれが各コンパートメントを画定するか、またはジグザグ構成に結合した数多くの連設パネルの部分から成り得ると理解する。図示されているように、側壁がメッシュ50から作製されている場合、クッションアセンブリは、図26Bに示すように、リガチャー65、クランプまたはクリンプ67を使う等し、単にパネルを結び付けるか、それらを連結することで組み立てることができ、またメンテナンスのために容易に分解および再組立を行うことができる。
各第1コンパートメント81は、四角形であり、各上部コンパートメント101と平面的に隣接しており、また好ましくは2倍の長さを有する垂直軸に沿った垂直の高さまたは深さD4を有し、また、図示の例に示すように、クッションアセンブリの水平寸法D5およびD6ならびに、第2寸法D1およびD2の少なくとも3倍の長さがあると、さらに好ましい。この円柱状の配置は、各第1コンパートメントの基底壁85が、全体的な高さが比較的少ない変化で、その上部壁に対して短い距離だけ水平方向に移動することを可能にする。第1コンパートメント81の上部壁および対応する上部コンパートメント101の基底壁は、第1コンパートメントの上部壁を形成する可撓性ウェブの部分が、その上の各上部コンパートメントを支持する(および支持される)ように、両方とも、第1および上部コンパートメントの間に存在する可撓性ウェブ60の部分によって、また可撓性壁の一部を形成するように配置されたフレーム70およびFCMの本体201の各表面によって、画定される。
図示の例では、第1および上部コンパートメントを画定する各可撓性壁群は、図19A〜21に最も良く示されるメッシュ50を含み、それは、コンパートメントの側壁を形成し、膨脹可能コンパートメントの1つまたは膨脹可能コンパートメント群のそれぞれを膨脹させることによって付勢される、引張手段として機能する弾性メッシュであると好ましい。
有利には、各第1または上部または第2コンパートメントを画定する可撓性壁、特に各第1または上部または第2コンパートメントの側壁84および104の全部もしくは一部は、図示のように、実質的にメッシュ50から構成してもよい。メッシュは、コード51から作製され、それぞれのコードは、ポリエステルまたはナイロン等、比較的弾性が低い材料で出来たシース53内に配置された、例えば天然ゴムまたは合成エラストマー製の弾性コア52から成るのが好ましい。この種類のコードは、ショックコードとして知られており、典型的には、コードの応力/歪カーブの移行点において、外側シースが締め付けられ、弾性コアが弾性限度に達する前に応力が外側シースに伝達され始めるように編まれた外側シースの繊維の構成で制限される、広範な弾性歪を与える利点がある。コードの状態は、コア単体のそれよりもはるかに大きくなり得る極限荷重に至るまで、比較的非弾性になる。弾性メッシュは、例えば、 図43と図44に示されるように、編網または織編するか、図42で示すように、各交点で、クランプまたはクリンプの内側のコードのクッションとなるように、恐らく弾性スリーブと共に、ステンレス鋼もしくはアルミニウム製のクランプまたはクリンプ67を使って弾性コード51を共に締結することで 成形するか、あるいは、その他の図面で示すように、例えば結び付ける間はコードを引張状態で保持することによって、または緩和状態で結び付け、選択的に、メッシュ全体に均一な引張力を加えるために恐らくフレームまたはジグ内で引張状態で保持して結び目を作ることによって結び付けることもできる。
PTFE、シリコン等の低摩擦材料は、例えばコーティングとして、ブラダおよびメッシュの間の摩擦を減じるように配置してもよく、またはメッシュを構成するシース53その他の線状要素に組み込んでもよい。
メッシュの撚り線を形成するコード51は、示されているように垂直方向または水平方向ではなく、水平方向の可撓性ウェブ60および地表面に対して45度の角度で配置してもよく、あるいは、メッシュの形が、示されているような四角形ではなく、(軸に長短がある)菱形であった場合は、異なる斜角で配置してもよい。上向きの膨脹力(以下に詳述する)が、垂直方向の撚り線だけではなく、メッシュのすべての撚り線に対して作用するように、また、メッシュが、撚り線の方向に対して斜めのその他の方向(例えば、垂直方向)の引張に反応して、撚り線の方向に対して斜め方向の一方向(例えば、水平方向)に収縮を発生させることができるようにするため、好ましくは45度の角度またはその他の斜角の向きであってもよい。この効果は、もちろん、非弾性メッシュでも実現できる。
以下の数字は、当業者が是正するか、調整し得る非限定的な具体例として提供するものである。
荷物が船舶である場合は、経験則として、第1および上部コンパートメントの作動圧力は、通常の喫水線での船体の平面領域に基づき、船体の排水10m毎に1バールの基準圧力に対応するように選択され、船舶があたかも通常の方形係数1を有しているかのように調整された排水量で、全体的な平面領域にわたって排水量を効果的に平均化する。したがって、例えば、船舶の排水量が20mある場合で、船体が通常の喫水線から平坦な基底面へと下方に延在している場合、基準圧力は2バールとなろう。代替方法として、いくつかのクッションアセンブリを船体の長さに沿って離間させることができるように、より高い圧力を加えてもよく、それにより地上に展開する間に各スタンドまたはチョックを置き換えるようにクッションアセンブリを配置するか、クッションアセンブリを取り除く前に、船舶を地上で支持するためにクッションアセンブリの間にスタンドまたはチョックを挿入するように配置するのが容易になるようにする。
明確にするため、可撓性壁は、メッシュの1つの層のみを用いて図示されている。しかし、必要な負荷形態を達成するのに必要なコードの直径がメッシュのサイズに対して大きすぎる場合は、2つ以上のメッシュの層を結合させて各可撓性壁を形成してもよく、あるいは、2つ以上の弾性コードを結合してメッシュの各撚り線を形成してもよい。
弾性メッシュは、最大伸長(休止時の長さと比較して弾性コードが100%伸びる等)が実現できるように基準圧力で、または転移点が部分負荷下で達成されるように基準圧力未満で、または通常コードが部分的にしか伸長されないように基準圧力以上で、選択することができる。
使用時に膨張したクッションアセンブリによって加えられる接地圧力は、基準圧力に対応することに留意されたい。例えば、2バールでは、地表面に加えられる圧力は、小型車の空気入りタイヤによって加えられる圧力と同様である。そのような車両が、例えば砂地または泥地といった柔らかい地表面を横切る場合、柔らかい物質がタイヤの下から押し出され、車両が詰まってしまうであろう同様の現象は、クッションアセンブリが柔らかい表面上を移動するときにも生じ得ると予想するが、押出しは、圧力勾配が存在するクッションアセンブリの縁部でのみ起こるので、その効果は、はるかに大きい流体クッション面積のため、比較的重要ではないであろう。このため、クッションアセンブリは、緊急時に、船舶を水中から陸上に引き揚げるか、逆に陸上から進水させるため、船舶または同様の負荷を泥土、砂地、湿地、耕作地または同様の軟らかい地表面上で移動させるのに使用することができる。
隣接する第1コンパートメント81のそれぞれの側壁84および基底壁85は、休止位置において地面と接触する第1層の基底面86またはその近傍で、第1流体クッション82の基底領域83において相互接続され、その結果、以下にさらに説明するように、引張力は、使用時には、地面またはそれに近いレベルでそれらの間に直接伝達される。基底面86は、第1コンパートメントの連続した基底壁85の下向きの面から実質的に構成され、その結果、第1流体クッション82は、その基底面と平面的に隣接する。
図22〜図24Bに示すように、各基底壁85は、地表面に接触し、地表面のデブリによる損傷からブラダ170を保護する、ゴム状キャンバス等の重い可撓性シート材で出来た基底シート87と、軽めの上部シート88と、基底シートと上部シートとの間に挟まれた弾性メッシュ50で出来たパネル89から成る。弾性メッシュパネル89は、図24Aに示す位置に配置される前に、基底シートと上部シートとの間に、例えばフレームまたは治具(図示せず)上に引き伸ばされる。次に、基底シート87および上部シート88は、継ぎ目90および/またはリベット等によって(図示されているように、メッシュが拡大された開口部を画定するように構成されている場合)メッシュの開口部を介して共に固定され、その結果、配置後、第1コンパートメントが収縮した場合、メッシュは、ベースパネルをその全表面積にわたって均一に収縮またはパッカリングさせる。基底シート87の縁部は、ベースパネルの各側部に沿って穴を有する細いストリップ91を形成するように外側に伸びている。
再び図19A〜図20を参照すると、各第1コンパートメントの各側壁84は、その下縁で、基底壁85のストリップ91の穴に対応する間隔の空いた穴を有するテープ92で終端する。テープ92は、隣接する基底壁のストリップ91の間に挟まれており、3つの層は、穴を通って挿入されたリベット93によって共に固定されている。リベットは、ベースパネルまたは側壁を交換する必要がある場合、またはブラダまたはFCMを交換するためにコンパートメントのいずれかにアクセスする必要がある場合は、取り外すことができる。このようにして、基底面86は、隣接するベースシート87によって形成されており、そのベースシートは、作動中に流体クッションが引っかからないように、使用時には上方に引っ張られて地表面の障害物を避ける、狭く、下向き継ぎ目を有する連続した表面を備えている。もちろん、継ぎ目は鋲着するのではなく縫合してもよく、好ましい場合は任意の他の構築方法を採用してもよい。例えば、単一のパネルを形成することが望ましい場合は、個々の基底壁を組み合わせることも可能であろう。
可撓性壁は、弾性コード、特にエラストマーシート材料または弾性布のパネル、または弾性を編みまたは織り交ぜることによって作られたメッシュのパネルを含むことができる弾性シート材料のエラストマーコードまたはストリップ、好ましくはエラストマー材料または伸縮性のある布から成ってもよい。例えば、パネルを一緒に取り付けてコンパートメントの可撓性壁を形成すると共に、弾性ウェビングまたはショックコードを織編して弾性メッシュを形成してもよい。
任意選択で、弾性手段は、垂直方向もしくは上方方向よりも、水平方向(したがって、走行方向)に大きな弾性力を加えるように配置することができる。これにより、収縮した領域が第1層を通過する際に、第1コンパートメントが優先的に下方に再膨張し、よって、各第1コンパートメントの基底面が膨張の早期段階で地表面に接触し、それにより地表面との摩擦接触が、第1コンパートメントが膨張し続けるときに第1コンパートメントを所望の傾斜角度に保持するのに役立つ。
これは、締結、結節または編網等され得る平行なショックコードまたはウェビングの垂直または水平方向の群で形成することで達成され得、垂直方向のコードまたはストリップは、水平方向のコードまたはストリップよりも細いか、より大きく離間している。例えば、コンパートメント壁は、実質的に、編網した垂直および水平方向のショックコードから成り、垂直方向のショックコードは、水平方向のショックコードよりも小さい直径を有してもよい。
代替方法として、弾性パネルまたはメッシュは、例えば、可撓性ウェブおよび基底面に対して45度の角度に配置された等しい直径を有するショックコードを含んでもよく、緩和状態のコンパートメント壁は、コンパートメント内のブラダの対応する垂直および水平方向の寸法よりも、垂直方向の寸法が比較的長く、水平方向の寸法が短くてもよい。ブラダを膨張させたとき、全方向の拡引張力は、両垂直および水平方向の寸法で等しい伸長を引き起こし、その結果、コンパートメントがその最大となる垂直方向の長さ(ブラダの垂直寸法によって制限される)に達して、水平方向に完全に伸びきる前に地表面に接触する。横方向の伸びは、各メッシュが水平方向に相対的に伸長し、垂直方向の寸法が同じままであるようにメッシュ構造が変形することで発生し、その結果、水平方向の寸法の引張力ベクトル(ショックコードが配列されている方向に対応する)は、垂直方向の寸法のものよりも付随的に大きくなる。このようにして、単純で規則的なメッシュ構造は、不均衡な力を加えることができる。
また、図43および図44は、上述した織網した弾性ショックコード51を含む2つの例示的な代替的なコンパートメント壁構造を示しており、それぞれ、経糸および緯糸方向に等しいおよび異なる直径を有する。これらおよび他の従来の織構造は、織物の2つの経糸および緯糸方向のそれぞれに必要な弾性引張力を加えるため、必要に応じて選択することができる。織構造は、先に説明した結節構造よりも弾性力を有利に加えることができる。織構造は、第2コンパートメントを含む二重壁を形成するように対で使用してもよい。織構造は、前述のゴム状布帛のシートによって保護されるか、恐らく布帛で強化されたゴム状化合物で含浸および被覆された、基底表面の地面係合パネルを形成するように適合させてもよい。隣接する垂直および水平方向の織パネルは、リベットを使用するのではなく、ラッシングまたはそれらの端部で共に結合することによって接続してもよい。
上部流体クッション
図6〜図8に示すように、可撓性ウェブ60は、第1流体クッションの膨張休止状態と上部流体クッションの膨張状態にある、第1流体クッション82と上部流体クッション102との間の使用位置に配置され、また、上部コンパートメント101の側壁104は可撓性ウェブ60と荷物1との間に配置されているため、上部流体クッションは、第1流体クッション上の安定した位置に荷物を維持する。
使用時には、上部流体クッション102内の流体圧力は、可撓性ウェブを完全に伸張した状態に維持する。これにより、平面図で考えると、クッションアセンブリの第1端部43の可撓性ウェブの縁部を真っ直ぐかつ平行に保つことができ、その結果、隣接するクッションアセンブリは、使用位置において船舶の長手方向に互いに当接するように配置することができる。走行方向が一次寸法D1であり、したがって船舶の長手方向と整列している場合、走行収縮がクッションアセンブリのそれぞれの前端部43に近づくにつれて、引張力は、上部流体クッション102の流体圧力によって支持されている可撓性ウェブの前端部に対して反作用する。
図4Bおよび図5も参照すると、上部コンパートメント101は、相互に連結した各群の上部コンパートメントの可撓性壁104を備えた、可撓性ウェブ60の軸方向中心線45の両側に対称的に配置された群106に配置され、また隣接する上部コンパートメント101の間で都合よく共有され、その結果、各コンパートメントが2つの隣接する上部コンパートメント101の分割壁を形成し、各上部コンパートメントは図示されているように各ブラダ170を含む。
上部コンパートメントの各群106は、上部コンパートメントの隣接する群の可撓性壁104が分離平面を介して相互に連結されないように、軸方向中心線45と平行に延び、上部コンパートメントの隣接する群106の間の上部層(上部壁105を含む)の上面108を通って下方に延びるそれぞれの分離平面107で、上部コンパートメントの隣接する群106から分離可能である。これにより、上部コンパートメント群は、各群の境界にある側壁104を部分的に船体の基底面9と接触させることで、クッションアセンブリの側部を一緒に引くことなく、船体の凹部に良く適合させることがで可能となる。実際、分離平面があることで、上部層が船体形状の大きな変動に適応することができることを意味し、そうでなければ、上部層をより深く(すなわち、より厚く)することによってのみ対応可能となろう。軸方向中心線45のそれぞれの側の分離平面は、中心線45からクッションアセンブリの第2端部44に向かって外向きに上昇するレベル111まで下方に延びることに留意されたい。このレベルより下のすべての上部コンパートメント101の側壁104は一緒に接続され、これは上部層を安定させるのに役立つ。
図示されているように、上部層が完全に膨張した状態で可撓性ウェブ60が水平面に配置されると、上部コンパートメント101は、図示(図4B、図5)されているように、可撓性ウェブから、可撓性ウェブの中央領域109から外側に向かって伸びる可撓性ウェブ上の高さまで上向きに伸びており、その可撓性ウェブは、軸方向中心線45に沿って、中央領域のいずれかの側で対称的に間隔を置いて配置された可撓性ウェブの一対の側方領域110まで延びている。(別の実施形態では、上部コンパートメントはすべて同じ高さであってもよく、または、クッションアセンブリの第2端部44に向かって側方領域から外側に向かって高さが再減少してもよい)。
上部層が船体を支持するように配置されているとき、典型的には、上部流体クッション102上にある荷物の基底面9は、図7と図8に示すように、非平行で、公称の水平基準面(基底面に対して平坦になっている基底面86で、図示の例に表れている)を含む。この場合、荷物の底面を支持する上部コンパートメント101は、基底面9の下の可撓性ウェブ60が、基準平面(平坦な基底面86に対応し、地面に位置する)を有する基底面9よりもほぼ平行となるように、図示のように、可撓性ウェブ60の上方の異なる高さにそれぞれ膨張する(異なる高さは、地表面上の船体の基底面9上の各点の高さに対応する)。したがって、実際には、可撓性ウェブ60は、第1コンパートメント81の動作を支援するかなり平坦な平面を画定する。したがって、上部層は船舶1の船体の形状に適合し、クッションアセンブリを使用して上部層の寸法上の限界内であらゆる船舶を移動させることができる。
上部コンパートメント101は、作動時に一定の圧力を維持することができ、または必要に応じて、収縮が第1の層80を通って移動するにつれて、特に走行方向の流体クッションの前端部および後端部に達するときに可撓性ウェブ60を水平面内に維持するため、FCMを作動させて、上部層102の各上部コンパートメント101内の流体圧力を調整する。
第1の動作モード
図9および図11に示すように、第1流体クッション82は、地表面2上で支持される使用位置において側面図で示されているため、最も外側の列の20個の連続する第1コンパートメント81は、第1寸法D1に延びていると見えよう。
以下の説明では、第1コンパートメントを収縮させることに言及する場合、別法として様々な時間にそのカラムの様々な第1区画を収縮させることが好ましい場合もあり得るが(例えば、収縮領域は、平面図で考えたとき、直線ではなく、穂先状、または不連続な市松状で第1流体クッションを走行するように)、第1コンパートメントの全カラムを収縮させるものと理解する。
図を明瞭にするために、クッションアセンブリの残余の部分は示されていないが、荷物1は、前述のように可撓性ウェブ60上の上部流体クッション102に支持されているものと理解する。
第1の動作モードに従って、第1流体クッションを通って走行方向D3に走行する、第1流体クッション82の収縮領域94を生成するように、膨張手段(中央給気ユニット180と共に、FCMおよび可撓性ホースを含む)を作動させて、第1コンパートメント81から選択したコンパートメントを、図示のように連続した(i)から(xxv)の順に収縮および再膨張させる。コンパートメント壁の弾性メッシュ50は、それぞれの第1コンパートメント81を膨張させることによって付勢されてメッシュを拡張する引張手段として働く。拡張されたメッシュは、それぞれの第1コンパートメントの可撓性壁84、85および60のそれぞれの間の引張力F1を誘発し、そのコンパートメント内の流体圧力によって対向される。引張力F1は、収縮したか、収縮している各第1コンパートメント81のコンパートメント壁84および85のそれぞれを、各第1コンパートメント81が収縮したときにメッシュが再び収縮するにつれて、走行方向D3の前方に、または地表面2から上方に、また好ましくは図示のように前方および上方に引っ張るように作動する。
図11は、収縮したか、収縮している第1コンパートメント81のそれぞれの可撓性壁のそれぞれの間の引張力F1が、どう誘発され、また収縮したか、収縮している第1コンパートメントの後続の可撓性壁を、その収縮したか、収縮している第1コンパートメントの可撓性壁の前方に、また地表面から離れて上方にどう引っ張るかを図示している。
第1コンパートメントは、それぞれの第1コンパートメント内の流体圧力が低下することによって、または別法として流体圧力の低下なしに第1コンパートメント内の容積が減少することによって、または容積の減少と共に流体圧力が減少することによって画定され得る収縮状態において、完全にもしくは部分的に収縮され得る。「収縮領域」という用語は、それに応じて解釈する。
図示の例では、走行方向D3は、流体クッションの一次寸法D1と、船舶1の長手方向に沿って整列していて、したがって、シーケンスは、流体クッションの反対側の第1端部43で開始および終端するが、同等に二次寸法D2に沿って整列してもよく、その場合、シーケンスは、第2端部44で開始および終端するか、一次寸法と二次寸法の両方に伸びる方向にあって船舶の長手軸と斜め方向にあるか、非線形の方向にある可能性がある。走行方向が逆転している場合、シーケンスは単に反対側の端から始まり、図示の方向とは逆方向に走行する。
ステップ(i)は、第1コンパートメント81の側壁84が、実質的に垂直である休止状態の第1流体クッションを示している。
動作のシーケンスは、クッションアセンブリの後端の第1端部43において最も外側にある第1コンパートメント81を収縮させることによって、ステップ(ii)から開始する。第1コンパートメントが収縮するにつれ、その後壁は、その前壁に向かって、また膨張した状態にとどまる移動方向の前方の第1コンパートメント81の残余の部分に向かって、引っ張られる。次の第1コンパートメント81も同様に収縮し、第1コンパートメントの十分な数(例えば、試行錯誤によって最も望ましい形で決定される、2つ、3つまたは4つ)が収縮すると、後方の第1端部43にある第1コンパートメント81が、再膨脹される(ステップ(v))。収縮領域の前面にある次の第1コンパートメント81が収縮して、少なくともそれらの圧力が等しくなるまで、空気が第1コンパートメント81から他の第1コンパートメントへと流れると好都合である(例えば、以下にさらに説明するようなBALANCE機能を使用して)。弾性メッシュによって加えられる引張力F1は、走行方向D3に向かって再膨張する第1コンパートメント81に対して作用し、走行方向の前方にあり、地表面との摩擦によって留められた未だ膨張している第1コンパートメントの壁に対して作用して、よって、地表面2に再び接触すると、再膨張している第1コンパートメント81の基底壁85は、移動方向D3に変位することが分かる。地表面との摩擦は、完全に膨張するまで、第1コンパートメント81を下方にかつ前方に傾いた姿勢を維持するのに役立つ。
メッシュ50によって加えられる引張力F1は、収縮する各第1コンパートメント81を急速に収縮させるのに役立ち、また、第1流体クッション82の収縮領域94内に、第1流体クッション82を通じてその後端部43から前端部43へと走行する局所収縮95を生成し、その結果、クッションアセンブリの第1層80の基底領域83を図示のように走行方向D3に向けて地表面上を漸進的に移動させる。
第1コンパートメント81のそれぞれが再膨張されると、そのすぐ後方の第1コンパートメント81内の流体圧力によっても、その前向きおよび下向きに傾斜した向きで支持され、引張力が移動方向D3に常に非対称に作用するように、後方側にかかる引張力を緩和する。収縮領域が第1流体クッションの前端部43に達すると(ステップ(xxi))、最後に膨張している少数の第1コンパートメント81の流体圧力は、ステップ(xxi)〜(xxiv)を通じて、すぐ後方の膨張した第1コンパートメント81に対する反応によって基底面86を前方に移動させる際に比較的大きな役割を果たす。しかし、前記のステップのように、これらの最後の数ステップの間に、引張力は、コンパートメント84および85を可撓性ウェブ60に向かって上方にも引っ張ることによって、各第1コンパートメント81が膨張しながら地表面に向かって下方に伸びるようにする。このようにして、引張力により、最後の少数の第1コンパートメントも、図示のように、地表面によって妨げられずに前方および下方に傾斜した向きに確実に膨張することができるようにする。この場合、各基底壁85は、シーケンスの初期の他の第1コンパートメントと同様に、おそらく1つのコンパートメント分の幅程度まで先の位置からいくらか前方に変位する。
引張力F1によって基底面86が走行方向の前方に向かって移動している間、荷物1は、第1コンパートメント内の流体圧によって走行方向の前方に向かって移動していると理解する。
これは、第1コンパートメントの側壁84が、引張力F1によって走行方向に移動した後、第1コンパートメントの前方および下方に傾斜した向きで84’と指定される図10で示され、図9のステップ(xxiv)に対応している。
第1コンパートメント81の容積は、側壁が地表面2に対して通常の状態であるとき(したがって、図示されているように公称の水平な地表面上で垂直であるとき)に最大となるので、荷物1によって加えられる下向きの力を上回る、各第1コンパートメントの全方向流体圧力の垂直に上方に向く力成分F2は、その側壁84のそれぞれにおいて引張力F3として反応し、その結果生じるベクトル力F4は、流体が最小エネルギー状態に向かって膨張するにつれ、その垂直方向または休止方向84’’に向かって側壁を回転移動させるように促す。走行方向D3に向かって荷物を前方に移動させる動きを発生させるのが、このベクトル力F4である。流体クッションを使用して荷物を勾配の上方に移動させる場合、この前方ベクトル力F4の成分は、重力が荷物を勾配の下方に移動させる傾向があるので、反対のベクトル力に対抗するために必要とされ、ベクトルの残りの成分力F4は、側壁を中間位置84’’’に移動させるため、各動作サイクルで移動する距離は勾配に比例して減少する。下り勾配では、反対の原理が適用される。
図9の例では、クッションアセンブリの基底面86の移動は、ステップ(i)からステップ(xxiv)への荷物の付随的な移動なしに行われ、一方、荷物の移動は、ステップ(xxiv)からステップ(xxv)への基底面86の移動なしに行われる。これは、例えば、ステップ(xxiv)からステップ(xxv)へ流体圧力を高めることによって達成することができよう。しかし、実際には、特に、図6に示すように複数の流体クッションが荷物の長さに沿って直列に配置され、互いに連続的にまたは非同期的に作動する場合には、荷物1の動きはより緩やかになる可能性が高い。各クッションアセンブリの基底面86が、走行方向に漸進的に移動するにつれ、すべての第1流体クッション間の力の純均衡は、一部の第1流体クッションの動きに遅れて、荷物を徐々にかつ継続的に前進させ、一方、走行収縮がそれらに達する前に他の第1流体クッションを走行方向に前進するように促す。複数のクッションアセンブリを順番にまたは同期して動作させ、様々なクッションアセンブリ間の流体圧力を調節もしくは平衡させるための最適な方策(任意選択で、それらの間および/または様々な中央給気ユニット180の間の流体接続によって)は、実際に経験していく上で発展していくであろう。複数の離間した収縮が、単一の流体クッションを通って同時に走行することも可能である。
先行技術と比較して、新規のクッションアセンブリは、特に荒いまたは不揃いな地面上で、動作に確実性と信頼感がある。引張力F1は、図示のように、走行方向の前方と、地面から上方へと離れる方向の両方向に作用するように構成すると好都合である。これは、収縮したコンパートメント壁を凹凸の地面上を上方におよび前方に引っ張るため、特に信頼性の高い動作を実現する。
好都合なことに、第1コンパートメント81の大部分が、任意のタイミングで膨張される。これにより、荷物が可能な限り最大の地面領域に広がっていることを意味し、かつ最大の冗長性が保証されるため、個々のブラダが故障した場合でも正常な動作を継続できるようになる。好都合なことに、第1コンパートメントの側壁84は、可撓性ウェブ60において連続的な関係で固定されているため、各第1コンパートメント81上の可撓性ウェブ60の部分によって画定される上部壁は、コンパートメントが膨張・収縮する際に領域の変化がない。これは、各エアバッグが、膨張したとき、荷物につき所望の変位を得るため、また収縮状態にある弛緩したエアバッグをどう支持するかについての付随的問題を回避するために、収縮したフットプリントを大きく越えて荷物の下向きの面を超えて延びなければならない(エアバッグが隣接する膨張したエアバッグと荷物の下向きの面または不均一な地面との間に閉じ込められないようにすると共に、装置全体に加えられる力のより均一な分布を実現して、エアバッグが支持面に接着する点での応力集中を回避するため)先行技術の配置とは対照的である。
第2コンパートメントと第2の動作モード
弾性引張手段に代えて、またはそれに加えて、引張手段は、複数の第2膨張可能コンパートメント120を備えてもよい。
図36A〜図40Bで示される具体例では、第2コンパートメント120はそれぞれ、図38Aに示されるように、収縮状態において近接した対向関係に配置される一対の可撓性壁の間に配置される少なくとも1つの膨張可能な第2ブラダ121を備える。膨張手段は、収縮した(付勢されていない)状態(図36A、図36B、図38A)から膨張した(付勢された)状態(図37A、図37B、図38B)に第2ブラダを膨張させたときに、可撓性壁のそれぞれの対に引張力F1を誘起するため、第2ブラダ121、したがって第2コンパートメントを膨張および収縮させるように配置する。
図40Aおよび図40Bに示すように、一対の壁84は、隣接する第1コンパートメント81の壁であってもよく、よって、第2コンパートメント120が隣接する第1コンパートメント81の間に配置され、完全に収縮するのを助けるのであれば好都合である。図示の例では、各第1コンパートメント81の高さの寸法または垂直方向の深さD4は、一次寸法D1および二次寸法D2の幅または長さの3倍あり、隣接する第1コンパートメントの各対の間に2つの平行な側壁84がある。各第2コンパートメント120は、四角形であり、4つの側部の隣接する対の側壁84を一緒に接合する継ぎ目によって境界が定められ、したがって、第1コンパートメントの各側壁の対を3つの第2コンパートメント120の垂直配列に分割する2つの水平な継ぎ目(一方は他方の上にある)がある。
3つのすべての第2コンパートメント120の第2ブラダ121は、各第1コンパートメントのブラダ170がポート209に連結しているのと同様に、可撓性ホース122を介して、各FCM200の下面の追加のポート(図示せず)に平行に一緒に連結されている。
各第2コンパートメント120の四角形の側面を形成する一対の壁84は、第2ブラダ121の膨張状態において、各対の壁84に引張力F1を誘発するように押し離される。引張力は、第2コンパートメント120が膨脹したときに、第1コンパートメント81の1つまたは群のそれぞれの可撓性壁84にその引張力を加えるように、各対の壁の離間部分123を次々に引っ張るように作用する。(図示の例では、図示された離間部分123は、第2コンパートメントを分割する水平方向の継ぎ目の近傍にある。)離間部分123は、図39に示すように、第1流体クッション内に収縮部95を生成するように、第1層の基底領域83内の第1コンパートメント81の1つまたは群のそれぞれの可撓性壁を、走行方向の前方に、または地表面から離れて上方に、また好ましくは前方と上方の両方向に、順番に引っ張る。
図示の例では、各第2コンパートメントが四角形で平らであるため、縁部で一緒に接合された2つの四角形のメッシュパネル50を含む2つの壁84は、収縮したときに隣接し、平らで平行となる。各第2コンパートメントの中央領域は、球形の理想的な形状になるように膨張するので(図37A、図37Bおよび図38Bに示すように)、壁84の平面内の完全に収縮し平坦化された状態でコンパートメントを二等分する水平線または垂直線に沿った第2コンパートメント120の対向する側面によって画定された離間部分123の間の距離は、完全に膨張した状態では約1/3まで減少する。(同様の寸法比は、膨張したときに第2コンパートメントが円筒形であり、収縮したときに長方形である場合にも達成される。ただし、矩形の幅軸に沿ってのみ。)
第2ブラダ121が第2コンパートメント120を十分に膨張させるのに十分な大きさである限り、収縮状態と膨張状態との間の寸法比を決定するのは、第2ブラダの形状というよりは、第2コンパートメントのメッシュ壁84の形状であると理解する。好都合には、四角形で、第2コンパートメントと大きさが同等であってもよいが、特に第2コンパートメント壁84が弾性で、完全に膨脹したときにブラダの壁から応力を緩和すべきものである場合には、第2コンパートメントよりも幾分大きくすることができよう。第2ブラダ121は、ケーブルタイ66等を介してメッシュ壁に取り付けることができる穴を有する縁部の周りに、狭いストリップ124を有してもよい。
図示の例では、第2コンパートメント120の壁84は、弾性引張手段として機能する弾性メッシュ50から作製されているが、第2コンパートメント120は、弾性引張手段の代替として使用することができ、その場合は、第1および第2コンパートメントの可撓性壁は、比較的非弾性(例えば、ポリエステルやナイロン)のメッシュを含み得る。あるいは、図示されているように、第2コンパートメントは、弾性引張手段と組み合わせ、引張力が更に必要な場合に使用してもよい。また別法として、第1の動作モードのみが使用される場合は、第2コンパートメント120は設けられなくてもよく、その場合、第1コンパートメントは、単一の側壁84(好ましくは、それぞれが1つ以上の弾性メッシュ50を含む)によって分割され、またそれぞれが、図26Bに示すように、分割する2つの第1コンパートメント81に共通する側壁84を形成する。
第2コンパートメント120が設けられている場合、膨張手段(図示の例では、FCM200および中央給気ユニット180をそれぞれ含む)は、第1流体クッション内に走行収縮95を誘発するよう、選択した第2コンパートメントを順次膨張および収縮させるように配置する。第2コンパートメント120の1つまたは群はそれぞれ、FCMの外側ケースに設けられた追加のポートを介して第1コンパートメント81および上部コンパートメント101を制御するバルブサブアセンブリと同様に、それぞれのホース122を介して、各FCM中の各バルブサブアセンブリ(図示せず)に接続される。第2コンパートメント用のバルブサブアセンブリは、例えば、FILL機能およびEXHAUST機能のみを提供するような第1および上部コンパートメントのバルブサブアセンブリよりも幾分単純であり得るか、または、別方として、以下でさらに説明するように、BALANCEおよび他の機能を含み得、したがって、第2コンパートメントは、例えば、1つが収縮したときに他の1つが膨脹するように、他の各第2コンパートメントと接続するか、または第1コンパートメントが収縮するにつれて第2コンパートメントが膨張(その逆もまた同様)するように、隣接する第1コンパートメント81と接続し得る。
代替的な第2の動作モードによると、クッションアセンブリは、各可撓性壁の間で働く引張力を誘発するように付勢される引張手段を含む。引張手段は、第1コンパートメントが膨脹した状態で、第1層の基底領域83にある、各第1コンパートメントの1つまたは複数の可撓性壁を、引張力により、走行方向D3、または地表面から離れるように上方向に引っ張る。これにより、図39に示されているように、第1流体クッション中に局所収縮95が発生する。引張手段には、収縮95が第1流体クッションを通じて走行し、クッションアセンブリの第1層の基底領域83を走行方向に漸進的に移動させるように、第1コンパートメントから選択したコンパートメントの各可撓性壁に対して引張力を順次加えるように付勢される。動作のシーケンスは、一般的に図9、図10および図11に示されている通りで、また収縮が収縮領域94なしで行われる場合を除き、第1の動作モードの中で説明した通りである。
第2の動作モードを採用する場合、第2コンパートメント120は、引張手段として使用し得、隣接する第1コンパートメント81よりも高い圧力まで膨張され得る。これは、例えば、各FCMのバルブサブアセンブリの各バルブ(例えば、圧力センサに応答して制御される固定または可変圧力制限バルブ)によって、各コンパートメント(第1、上部および/または第2コンパートメント)に供給される圧力を制御することによって達成することができる。したがって、例えば、供給グリッドSが第1コンパートメントの作動圧力よりも高い圧力にあり、また第1コンパートメントが圧力制限バルブ(図示せず)を介して供給グリッドSから供給を受ける場合、第2コンパートメントは、供給グリッドSの圧力で直接供給され得る。代替方法として、高圧グリッドHが設けられている場合には、第2コンパートメント120はそのグリッドから供給されてもよい。
第2コンパートメント120が設けられている場合、第1または第2の動作モードのいずれかに従って使用することができる。例えば、第2の動作モードは、滑らかな地面上でより速い動きを行うのに使用してもよい。第1の動作モードは、クッションアセンブリの応力を最小限にするために選好されよう。
第1および第2の動作モードは、第1コンパートメント81の容積が収縮する際に実質的に一定の圧力を維持するため、各第1コンパートメント81を収縮させるのと同時に隣接する第2コンパートメント120を膨張させる方法で組み合わせてもよい。失われた容積については、第1コンパートメント壁を前方および/または上方に引っ張って第1流体クッションの収縮領域を形成する第2コンパートメント120の容積を増加させることによって、部分的に補充される。このハイブリッドな動作モードでは、本明細書で定義される第1コンパートメント81の膨張状態は、その流体圧力が維持されている(が同時に引張力F1が加わる)という意味で維持されているものとするが、第1コンパートメント81が、圧力が一定であるにもかかわらず容積が減少しているという意味で収縮しているものとする。したがって、このハイブリッドな動作モードでは、第1の動作モードと、本明細書で定義される第2の動作モードの両方を具体化するものとして解釈される。
弾性可撓性壁は、弾性可撓性壁と第2コンパートメントの両方が可撓性壁の平面に引張力を加え、各FCMがそれぞれの第1コンパートメントを排気する一方、同時にその両側で第2コンパートメントを膨張させるように配置したハイブリッド(第1および第2の動作モードを組み合わせた)動作モードでは、第2コンパートメントと組み合わせて使用してもよい。第2コンパートメントは、膨張するにつれてコード51等の可撓性壁の非弾性形態に引張力を加えるように、緊張状態にあるコード51等の弾性壁を維持する。このようにして、局所収縮は、第1コンパートメントが完全に収縮することなしに、第1流体クッションを非常に迅速に通過することができ、よって、クッションアセンブリは地面上をより迅速に移動することができる。
コンパートメントの行および列から成る二次元配列は、第1流体クッションを介して、例えば(船舶をその長手またはビーム軸の方向に移動させるため)一次寸法D1と二次寸法D2の両方において前方と後方の反対方向に、(船舶を対角線上に移動させるため)一次寸法と二次寸法に対して斜めの任意に選択した方向に、または静止点または移動点を中心に回転するように、任意の方向に移動させる走行収縮95を生成するように、膨張手段を作動させて第1コンパートメント81を任意の所望の順序で収縮および再膨張させられることを意味する。
中央制御システムと中央給気ユニット
図示の例では、作動流体は圧縮空気であり、図6に示すように、クッションアセンブリは、使用時に、メインホース181および主導体184を介して、可撓性ホース211’、211’’、211’’’中の導体212’、212’’、212’’’と同様の方法でメインホースに組み込まれる、中央給気ユニット180および中央給電ユニット185に接続される。これにより、FCM200は、電源ユニット185の中央発電機によって電力の供給を受け、かつ、特にクッションアセンブリが海中に沈んだ状態で膨らんだときに、また乾燥地上で動作するときに、地表から空気が供給される。さらに、FCMは、メインホース経由の空気の需要が通常運転時に減少するように、膨張および収縮する各コンパートメントの間で空気を移送し、また任意選択で空気を圧送するように配置する。
代替的な実施形態では、クッションアセンブリは実質的に自律的であり、中央給気ユニットなしで作動することができ、または、別法として、各流体クッションのコンパートメントは、流体クッション外部の中央制御システムに基づく中央給気ユニットによって独占的に膨張および収縮されると理解する。しかしながら、流体クッション内の作動流体の分布弁制御および再循環を、流体クッション外部の中央給気ユニットと組み合わせることによって、好ましい実施形態では、効率的な流体移動を実現し、したがってより迅速な運転が行え、一方、表面(中央)ユニットにおいて依然として作業が行なわれ、したがって廃棄熱を拒絶することが可能となると、好都合である。
図示の例では、図6に示すように、各中央給気ユニット180および給電ユニット185はコンテナ化され、図示されているようにいくつかのクッションアセンブリ40の間で随意的に共有される、移動する船舶1のデッキに一時的に取り付けられるため、船舶は外部の物理的接続から完全に解放される。別の構成では、中央給気ユニット180および給電ユニット185は、専用の展開用船舶または車両上に配置することができ、または移動する船舶1の固定設備の一部を形成することができる。専用の展開用船舶も、クッションアセンブリの初期膨脹中に、図示の中央給気ユニット180を補完するために、大容量の給気ユニットを追加的に備えることができる。
図27に示すように、各中央給気ユニット180は、圧縮空気を供給(S)グリッド210’に、また任意選択で別個の高圧(H)供給グリッド210’’’に供給するように、また排気(E)グリッド210’’から排気するように、配置することができる。図示の例では、これは相互に連結された3つの大容量エンジン、モータ駆動圧縮機および段階的送風機186によって達成され、廃熱は、熱交換器187によって排出され、周囲空気は、チェックバルブ188および圧力リリーフバルブ189を介した3つのグリッドの瞬間的な作動状態の必要性に応じて吸入または排気される。
供給ネットワークS中に必要な流体圧力は、例えば1〜4バールといった数バールであり得るため、供給グリッド210’のための圧縮機には比較的低い圧縮比を用いることができる。ただし、高圧グリッド210’’’も設けられる場合、圧力は、少なくとも約8バールまたは10バールあれば好都合であり、その結果、膨張および冷却されるにつれて高圧グリッド210’’’から出て圧縮空気に移される、熱交換器187から排出される廃熱は、作動サイクルの中でクッションアセンブリ内で生成される廃熱によって(例えば、FCM内の分散空気圧縮機の動作によって)、後ほど実質的に補充される。このようにして、クッションアセンブリから廃熱を抽出するために、高圧グリッドを効果的に使用することができる。もちろん、供給グリッド210’は、メインホース181を介して、例えば10バールで空気を供給することによって同様に作動させ、各FCMの固定または可変圧力制限弁を介して各コンパートメントの作動圧力へと拡張することができる。この場合、以下でさらに説明するように、供給Sおよび高圧Hグリッドの機能は、1つまたは2つのグリッドのみが提供され、恐らく3相電源ではなく単相で、組み合わされ得る。(もちろん、各可撓性ホースが単一の導体ではなく複数の導体を備えている場合には、冗長な3相電源も可能性がある。)
中央給気ユニット180は、図示されているように、追加のメインホース181’を介して、2つ以上のクッションアセンブリ40に供給することができる。中央給電ユニット185は、図示されているように、各クッションアセンブリの3つの電気グリッド213’、213’’、213’’’の主導体184に接続された三相のデルタ供給巻線を含むが、もちろん、直流または他の交流電源構成を代わりに使用することもできる。各クッションアセンブリには、別個の巻線セットからも供給され得、その結果、圧縮空気供給源は共用されるが(それにより、それらの間の変動する需要および供給を有利に平準化することができる)、各流体クッションの電気の供給は分離される。これにより、中央制御システム130から信号線131を介して3つの主導体184に制御信号を注入することが容易になり、それにより、電源を介して、中央制御装置と個々のFCM200との間で双方向のデータ伝送を行うようにも機能する。
図28に示すように、中央制御システム130は、船舶1を移動させるための、キーボード133およびスクリーン134と、造船所または他の環境のデジタルマップ136が格納されるメモリ135とを備えたユーザインターフェースを有する処理装置または中央制御装置132を含む。ユーザインターフェースおよび中央制御システムのその他の部分は、任意の場所に物理的に配置することができる。例えば、ユーザインターフェースは、制御信号を中央の空気供給ユニットおよび電源ユニットに配置された信号処理および中継ユニット(図示せず)に送信するための無線トランシーバを備えた、船舶1のブリッジ上の携帯機に配置することができ、また一般的にコントローラ132の制御下にあるが、クッションアセンブリ40からの空気および電力の一時的な需要に応え得る。
コントローラ132は、以下にさらに説明するように、荷物1が支持される各クッションアセンブリ40の主導体184の各組との間で信号線131を介して信号を注入および取り出す信号過電力送信装置137を通じて、各FCMの局所制御ユニット150に制御信号を生成および送信し、これからデータを受信する。
船舶の位置および方向は、例えば、船舶1に搭載され、固定地上ビーコン139および/または衛星送信機140からの位置信号を受信し、トランシーバ141等を介して制御装置132へ送信する信号送受信機および位置データ計算装置138から成る、ナビゲーションまたは位置検出システムによって連続的に計算され更新される。
制御装置132は、船舶1の所望の移動順序でプログラムされ得、また船舶1の初期および最終目標位置に基づいて地図によって表される空間の利用可能な包絡線内で最適な進路を計算し、図28中の破線で示した一連の位置にかけて漸進的に移動させるように構成してもよい。次に、制御装置132は、計画した進路上を船舶を移動させるために船舶を支持する各クッションアセンブリ40の全膨張可能コンパートメントの最適な動作シーケンスを計算することが可能となる。そして、制御装置は、各クッションアセンブリ中の各FCMに制御信号を送信することによって、計画したシーケンスを実行する。例えば、適切なデータパケット処理ルーチン、アンチコリジョンルーチン、適切な伝送速度を選択することによって、信頼できる伝送を実現するものとして当技術分野で知られているシグナル・オーバー・パワー伝送プロトコルを選択し、また恐らく、固有のシーケンシャル識別子によって、または電気グリッドを通る複数の信号経路を介してFCMと中央制御装置との間の信頼できる双方向データ通信を実現すると当技術分野で知られている他の手段によって、各データパケットを識別する。
図示の例では、船舶1は前方に移動させられ、次に造船所の不動障害物(他の船舶等)を避けるように回転して、修理作業が行われる最終位置まで後方に移動させる。図29A〜図29Dは、船舶をその最終位置に向かって逆方向に回転させて移動させる場合の、第1コンパートメントの動作シーケンス中の4つの連続する段階を示している。制御装置132は、船舶が回転する最適な静止点または移動点142を特定し、また移動方向D3に向かって船舶の一端から他端まで第1コンパートメントの配列をスイープする点から延在する半径線143を計算する。走行収縮部95の前部は、それぞれを順番に通過する単一の波面として、または各流体クッションを介して走行する別個の波面のセットとして、ライン143で生成され、第1流体クッションを通るラインと共に移動し、また様々な流体クッションの波面は、同期しているか、もしくは非同期である。このシーケンスを繰り返し、ポイント142を一定の位置に維持するか、または各動作と共に漸進的に移動させることによって、船舶1は、図29Eに示すように、移動方向D3に向かって徐々に移動する。
図示の例では、ポイント142は、収縮95が、その外側の間の各流体クッションを介して常にスイープするように(すなわち、その一方の端部または一対の端部43と44から他方の端部へ)、流体クッションの外被の外側にある。しかし、できるだけ平行移動させずに船舶を回転させる必要がある場合には、ポイント142を流体クッションのうちの1つのフットプリントの内側に配置することができよう。この場合、ポイント142は、各クッションアセンブリの最近傍の外壁(それぞれの端部43または44で)に接する円の焦点に位置する。この円の外側の第1コンパートメント81は、収縮しやすい最も外側のコンパートメントから始まる動きを経験するが、円の内側の第1コンパートメント81は、より少ない動きを経験する。ただし、第1コンパートメント81はすべて、上述のように順番に収縮および膨張し得るため、船舶がポイント142を中心にゆっくりと回転するにつれて、内部のねじり応力が緩和される。
第1FCMのバルブアセンブリ
各フロー制御モジュール(FCM)は、膨張可能コンパートメントの1つまたは膨張可能コンパートメント群のそれぞれとの間で圧縮空気または他の流体のフローを制御するように構成された各バルブアセンブリと、中央制御装置132と通信を行い、また任意選択で他のFCMの局所電気制御システムとも通信を行う局所制御装置150内に具現化された局所電気制御システムを含む。
都合のよいことに、各FCMは、FCMの垂直方向の上下に位置する群のすべてのブラダの膨張および収縮を制御する。各第1コンパートメントの側壁84に第2コンパートメント120が設けられる場合、各FCMは、第1コンパートメントD1と第2コンパートメントD2とに延びる2つの側壁内の第2コンパートメントを制御する。(行または列の中央部または端部にあるFCMは、それぞれの寸法の両方の側壁内の第2コンパートメントを制御することができる。)各FCMのバルブアセンブリは、中央制御装置132からの信号によって局所制御ユニット150を介して個別に制御し、その群内の各膨張可能コンパートメントを選択的に膨張および収縮させる。
各グリッド210’、210’’、210’’’の可撓性ホースは、各FCM200につき、各FCMを介して各膨張可能コンパートメントに流れる流体が走行し得る複数の異なる流路を画定する。3つの各グリッド内の圧縮空気は、より高い圧力の領域からより低い圧力の領域へ、グリッドのすべての可撓性ホースを通じて同時に流れ得る。バルブアセンブリは、作業量を減少させ、流路を短くし、運転をより速くし、エネルギー効率を向上させるように、流体を可撓性ホースの排気Eおよび供給Sネットワークを介して、膨張可能コンパートメントの各収縮部分から膨脹可能コンパートメントの各膨脹部分へと流体が流れるように作動することができると都合がよい。
各グリッド210’、210’’、210’’’内の流体ノード(すなわち、流体の相互接続ポイント)を形成するようにFCMを配置することにより、故障したホースその他、および故障したFCMを残余のグリッドから隔離するようにFCMを制御することができると都合がよい。このために、各FCMは、複数の隔離弁を含み、各隔離弁は、可撓性ホース211’、211’’、211’’’のそれぞれ1つを介して流体の流れを隔離または制限するように選択的に作動させることができるのが好ましい。
図30〜図30(c)は、2つの膨張可能コンパートメント(例えば、ポート209を介してFCMに接続される第1コンパートメント81および上部コンパートメント101)を制御するための1つのFCMの圧縮空気流体のフローコンポーネントから成る第1バルブアセンブリを示している。参照を容易にするため、膨張可能コンパートメントはそれぞれCとして示されている。図30の内容の全貌は、図30(a)、(b)および(c)の1つまたは複数の中でより明確に見ることができることに留意されたい。
この例では、各隔離弁は、2位置のデテントスプールバルブ232からのパイロット給気装置によって制御されるポペットバルブ231であり、スプールバルブは、各ソレノイド233によって順に制御される。ポペットバルブ231は、スプールバルブ位置P1に対応する通常の開位置において、各ポート205に接続された各可撓性ホース211’、211’’、211’’’と、各グリッド210’、210 ’’、210’’’の4つのすべての可撓性ホース間の局所的な流体相互接続を形成する内部マニホールド234との間の双方向の流れを可能にする。各スプールバルブ232のソレノイドが、局所制御装置152によってスプールバルブを位置P2に移動させるように指令されると、ポペットバルブ231が閉じて、可撓性ホースのそれぞれの端部がマニホールド234から隔離され、よって(対応する、ホースの他端のFCM中の隔離バルブも閉鎖されている場合は)各グリッドから隔離されることになる。スプールバルブの瞬間的な中間位置は、P0として示されている。
様々な異なる圧力が様々なコンパートメントおよび流体ネットワーク内に存在するので、様々なスプールバルブへのパイロット給気として使用するために各FCMで利用可能な圧力の最高値および最低値を選択することが好ましい。これは、低圧パイロットマニホールド236(参照の便宜のため、LOとして示す)から空気を各利用可能な圧力ポイントに排出するチェックバルブ235と、利用可能な各圧力ポイントから高圧パイロットマニホールド238(参照の便宜のため、HIとして示す)へ空気を供給するチェックバルブ237を通じて達成される。
各コンパートメントCは、供給ポペットバルブ240を介して供給ネットワークSの供給マニホールド234から圧縮空気が供給され、他の排気ポペットバルブ241を介して排気ネットワークEの排気マニホールド234に排気される。供給ポペットバルブ240は、各コンパートメントへの一方向流と、各コンパートメントへもしくは各コンパートメントからの双方向流との両方を選択的に行えるように配置され、一方、排気ポペットバルブ241は、各コンパートメントからの一方向流のみが行える。
各コンパートメントCの2つのポペットバルブ240と241は、各ソレノイド233を介して局所制御装置152によって制御される、3つの位置のデテントスプールバルブ242からのパイロット圧力によって制御される。スプールバルブ242は、P0で示される瞬時中間位置を介して、第1位置P3、第2位置P4、および第3位置P5の間で移動可能であり、以下に「BALANCE」、「FILL」、「STOP」および「EXHAUST」と呼称する4つの機能を提供する。機能は、以下のように定義される。
BALANCE(バランス)は、コンパートメント内外に双方向の流れをもたらす。BALANCE機能を使用して2つまたはそれ以上のコンパートメントの選択されたコンパートメント群を流体的に接続することにより、選択された各コンパートメント中の圧力を均等化することができる。これは、例えば、満杯の圧縮しているコンパートメントから空の膨脹しているコンパートメントを充填するか、または様々な流体クッション間もしくは流体クッション間、例えば上部流体クッションの上部コンパートメントを横切って圧力を等しくし、その結果、初期展開中に、または動作サイクルの終了時に第1流体クッションの第1コンパートメントにかけて荷物の位置を調整し、また同一の中央空気供給ユニットから供給されるか、負荷を支持するすべてのクッションアセンブリの間に任意選択で相互接続をもたらし得るメインホース181を介して共に接続された異なるクッションアセンブリの各流体クッション間の圧力を均等にする上で、有用である。
STOP(停止)は、空気がコンパートメントに出入りするのを防ぎ、また、例えば、他のコンパートメントがBALANCEにある間、コンパートメントを隔離するために使用することができる。
FILL(充填)は、コンパートメントを供給圧力以上に、または任意選択で、固定または可変圧力制限弁によって選択されたより低い圧力に維持するために、コンパートメントに一方向の流れを提供するチェックバルブ機能である。
EXHAUST(排気)は、コンパートメントから、排気ネットワークE、または周囲へとつながる出口への一方向の流れを可能にする。
図示の例では、STOP機能は、スプールバルブ242の第2位置P4によって実行され、両ポペットバルブ240と241は、空気がコンパートメントに出入りすることができないように閉じられている。
EXHAUST機能は、供給ポペットバルブ240は閉じられているが、排気ポペットバルブ241は、排気ネットワークEのマニホールド234内の圧力に係るコンパートメント内の僅かな正の圧力下で開くことができる、スプールバルブ242の第3位置P5によって実行される。スプールバルブ242は、戻り止めされているので、使用後にクッションアセンブリがスプール22に巻き戻されるとき、コンパートメント内の残余の空気が排出されるように電気の供給が切断された後もこの位置にとどまることができる。
スプールバルブ242の第1位置P3は、2つの各ソレノイド233を介して局所制御装置152によっても制御される、第2の2位置のデテントスプールバルブ243の位置に応じて、BALANCE機能とFILL機能の両方を実行する。
スプールバルブ242の位置P3では、排気ポペットバルブ241は閉じているが、供給ポペットバルブ240の位置は、瞬時中間位置P0を介して位置P6と位置P7との間を移動可能なスプール弁243の位置に依存する。位置P6では、供給ポペットバルブ240は、BALANCE機能に対応して双方向の流れが可能になるように開いている。
位置P7において、供給ポペットバルブ240は、各コンパートメントC内の圧力が設定限界圧力を超えたときにポペット弁240を閉じ、またコンパートメント内の圧力が設定限界圧力よりも低く、供給ネットワークSのマニホールド234から正の圧力が存在するときに開くことができる第3の圧力制限スプールバルブ244からのパイロット圧力によって制御される。限界圧力は、図示されているような設定限界圧力ではなく、局所制御装置152および/または中央制御装置132の制御下で変わり得る。これは、例えば、展開中の水中クッションアセンブリの深さを補償するために、または荷物に適合させるように、任意のコンパートメントの膨張圧力を変化させるのに有用である。
当業者であれば、バルブ機能は、当技術分野で知られている多くの他のバルブシステムによって代替的に実行し得ることを理解するであろう。例えば、ポペットバルブの代わりに、高流量のスプールバルブを使用することができる。
各FCMは、それぞれの膨張可能コンパートメントと中央給気ユニットとの間、または周囲空気の出入口の間、および/または膨張可能コンパートメントの各圧縮中のコンパートメントから、膨張可能コンパートメントの各膨張中のコンパートメントへ、好都合には排気Eネットワークから供給Sネットワークに流体を圧送することによって、流体を圧送するポンプも含む。本明細書において、ポンプは、入口から出口へと流体の流れを促すためのあらゆる手段と解釈される。作動流体が空気または他のガスである場合、ポンプは、例えば圧縮機、ジェットポンプや送風機(例えば、必要な出口圧力を達成するための複数の段階を含む送風機)であってもよい。
図30〜図30(c)の例では、FCM200は、排気Eマニホールドと供給Sマニホールドとの間に配置され、局所制御装置152および/または (図30〜図30(c)に示された唯一の電気的接続部である)入口および出口圧力感知ライン252によって制御されるモータ251によって駆動される、局所多段送風機または圧縮機250を含む。入口の圧力を変動させることによって、固定された圧縮比を有する圧縮機を損傷させないように、必要に応じて圧力制限弁253を設けて吸気圧力を制限することもできる。代替方法として、圧縮機250は、圧縮比が入口圧力によって変化させられるように、圧縮機内の圧縮ガス圧力が出口で圧縮機内の圧力を超えて上昇したときに排気するように構成してもよい。ピストン圧縮機では、これは、典型的にチャンバの出口に配置されるチェックバルブ254による特別な追加手段なしに達成することができる。ベーン型圧縮機では、隣接するベーンの間に画定された各コンパートメント内で圧縮された空気が、コンパートメント内の圧力が出口での圧力を上回ったときにチェックバルブを介して次のコンパートメントに流れ、そして出口に流れることができるように、例えばケーシングから離れるように旋回させることによって、または別法として各ベーンにチェックバルブを設けることによって、各ベーンがチェックバルブとして作用するように配置することによって達成することができる。他のタイプの圧縮機では、可動部品またはケーシング内に配置されたチェックバルブによって類似の構成を実現することができる。任意の数の局所圧縮機を同時に作動させて、圧縮空気を排気ネットワークEから供給ネットワークSへ圧送することができるので、各局所圧縮機は、数kWまたは1kW未満の電力しか消費しない小型でコンパクトな装置でよい。
FCMは、圧縮機または送風機の代替手段としてまたはそれに追加して、チェックバルブ258を介して排気ネットワークEのマニホールド234から空気を吸入する吸入圧力を発生させるため、ベンチュリ257を通じて高圧ネットワークHからの高圧空気の流れが通過するフロー制限器256’として働く、ジェットポンプ255、または高圧ノズル256から成る同様の装置を含み得る。排気ネットワークEが供給ネットワークSよりも瞬間的に高い圧力にある場合、圧力は、ジェットポンプが含まれていなくても、2つのマニホールド234の間に提供され得るチェックバルブ258を通る流れによって均衡を取ることができる。
図示の例では、ジェットポンプから排出された空気は、熱交換器259を通って流れて、流路260を介して供給Sマニホールド234に入る前に圧縮機モータ251から廃熱を抽出する。別の実施形態では、供給源Sまたは高圧Hネットワークからの膨張空気は、局所圧縮機を冷却するジェットポンプなしで使用することができる。
別の実施形態では、FCMは、第1可撓性ホースの第1ネットワークのみによって、または第1および第2ネットワークのみによって互いに接続することができ、この場合、各FCMの本体は、より少ないソケットを有してもよく、バルブアセンブリは必要な機能を提供するように適切に調節される。例えば、供給Sおよび排気Eネットワークのみが設けられている場合、高圧供給源Hが設けられていないことを除き、動作は、図示された実施形態につき実質的に説明したような動作となり得る。1つのネットワークのみが提供される場合、収縮中の第1コンパートメントは、BALANCE機能を利用して第1ネットワークを介して他の膨張中の第1コンパートメントに空気を供給し、また各FCMの外側ケーシングを通じて開く開ポート(好ましくは、チェックバルブによって水の侵入から保護されたもの)を介して周囲に完全に排気され得る。代替方法として、各FCMに圧縮機等のポンプが設けられている場合、各第1コンパートメントは、代わりに、第1ネットワークから交互に供給を受け、またポンプを作動させて、空気または他の作動流体をいずれかまたは両方の方向に第1コンパートメントへまたは第1コンパートメントから圧送してもよい。次に、バルブアセンブリは、良好な圧力差が存在するときはいつでも所望の方向へ流すことができるようにポンプと並列に配置したチェックバルブを用いて、それぞれ第1ネットワークから第1コンパートメントへ(逆もまた然り)の空気流を、ポンプを介して導く比較的簡単な構成をとってもよい。別法として、第1ネットワークは、供給圧力で維持し、また各第1コンパートメントは、第1ネットワークからバルブを介して供給され、ポンプを介して第1ネットワークに、および/またはバルブを介して周囲に排気してもよい。第2コンパートメントおよび上部コンパートメントについても、同様の構成を設けることができる。もちろん、可撓性ホースのネットワークを3つ以上設置してもよい。
局所制御装置
図35に示すように、図示の例では、各FCM200の局所電気制御装置150は、処理装置または局所制御装置152と、複数の圧力および/または流量センサ151と、各バルブの作動状態を示すバルブ位置センサ153とを含む。
流量センサ151は、例えば、FCMのケーシングの外部の周囲圧力と、各コンパートメントC内の圧力と、各マニホールド234における圧力と、可撓性ホース211’、211’’、211’’’のうちの1つを通る流量を含む、様々なポイントでの流体の流れおよび圧力を検知するように構成される。中央制御装置132および/または局所制御装置152は、例えば、同じグリッドの他の隣接するホースと比較して異常な圧力または流量を示す流量センサ151からの信号に応答して、またはバーストもしくはリークを表す同じホースのそれぞれの反対側の端部での流量の差を示す2つの隣接するFCMの流量センサ151からの信号に応答して、各可撓性ホースの隔離弁231を制御するように配置することもできる。
図示の例では、3つの流体ネットワークS、E、Hが、FCM内の圧縮機に三相デルタ電力を供給するために使用することができる3つの電気グリッド213’、213’’、213’’’を組み込めるよう、各可撓性ホース内に単一の電気伝導体212’、212’’、212’’’がある。各電気グリッドは、各FCMの動作を制御するために電力線を介して送信される制御信号のため、また各FCMからその状態を中央制御装置132に示すデータ通信のための別個の冗長経路として働く。もちろん、グリッドは、代替的に、例えば、各グリッド内のデータ通信量を減らすために、3つのグリッド間で各モジュールのFCMを分割することによって、異なる信号経路のために使用することもできる。3つの電気グリッドのうちの1つに障害がある場合、各信号経路は、FCMの送信装置137および/または局所信号処理装置162のそれぞれで選択的に中断することができる。グリッドの1つに障害がある場合、各圧縮機は、3つ未満のグリッドで動作するように配置(例えば、モータ巻線の構成を切り替えることによって)することもできる。
各FCMは、各電気グリッド213’、213’’、213’’’内に電気ノード(すなわち,電気的な相互接続ポイント)を形成するので、局所的な電気的障害は、各導体212’、212’’、212’’’を、各グリッド213’、213’’、または213’’’の局所的な相互接続を形成する局所電気バス155に接続する各サーキットブレーカを開くことで、隔離し得る。各サーキットブレーカは、局所制御装置152によって、それぞれのセンサ156で異常電流を検知すると動作する。もちろん、この機能は、従来の過電流または残留電流サーキットブレーカの方法で、局所制御装置152とは独立して実行することもできる。
3つの電気バス155は、バルブソレノイド233またはバルブ制御モータ281(代替的なバルブアセンブリを参照しながら以下に詳述する)および圧縮モータを含むFCMの電気負荷を切り替えるために局所制御装置152によって制御される、局所リレーまたは切替装置157に電力を供給する。バルブ制御モータ281が設けられている場合、バルブ制御プレート282およびバルブ制御ロータ283の位置を検出するために、位置センサ158を設けることもできる。
また、局所制御装置150は、スーパーキャパシタまたはバッテリ159などの局所エネルギー蓄積デバイスと、充電状態、温度およびその他のパラメータを検出するための追加センサ(図示せず)と、中央制御装置132からのコマンドおよびすべてのセンサからのデータを格納するローカルメモリ160とを含んでもよい。FCMの固有の識別データ161は、故障したFCMを同じアイデンティティでプログラムされた新しいものと交換できるように、消去可能なROM等に格納することができる。有用なことに、識別情報は、メンテナンスを容易にするために、FCMのケーシング上、およびそのFCMによって制御される上部および第1コンパートメントの上部壁105と基底壁85にも書き込まれる行および列番号を含むことができる。FCMの様々なセンサからのコマンド信号およびデータは、電気バス155に連動した局所信号処理装置162を介して、電気グリッド213’、213’’、213’’’を通じて局所制御装置152と中央制御装置132との間で双方向に送信されるため、故障を示すデータは、故障したFCMを次の機会に交換することができるように、中央制御システムのユーザインターフェースを介して保存および出力することができる。
各局所制御装置をリアルタイムで制御する代わりに、中央制御装置は、局所制御装置のすべてを所定の動作シーケンスでプログラムするように構成し、その結果、各局所制御装置は、シーケンスの正しいポイントでプログラムされた動作を実行するようにしてもよい。中央制御装置から送信された、または各局所制御装置によって独立して生成されたクロック信号は、例えばFCMの第1群がT+1で動作し、第2群がT+2で動作するように、シーケンス内の各シーケンシャル動作をトリガするのに使用することができる。代替方法として、中央制御装置は、群のすべてのメンバが認識するようにプログラムされた単一のコマンド信号で、FCMの各群に命令することができる。あるいは、各動作は、シーケンス内の前の群の局所制御装置からの完了信号によってトリガされ得る。中央制御装置は、すべての局所制御装置が順番に動作して流体クッションを介して移動収縮または波形を生成する第1のサイクルを指令することができる。無事に完了し次第、中央制御装置は、第2の同一サイクルを指令するか、走行方向を変更するために、別のシーケンスですべての局所制御装置を再プログラムすることができる。各FCMにおける動作シーケンス(例えば、空気圧の管理および第1および第2コンパートメントの動作の調整)は、局所制御装置によって自律的に実行することができる。
キルバルブ
各FCMは、FCM内の他のバルブと独立して、好ましくは独立したハードウェアとソフトウェアによって制御され別個のアイデンティティでプログラムされた別個のキルバルブ制御装置(図示せず)と独立して動作可能なキルバルブ(図示せず)をも含み得、キルバルブは、別個のハードウェアおよびソフトウェアによって制御され、主局所制御装置150のアイデンティティ161とは別個のアイデンティティでプログラムされ、また同じ電気グリッド、もしくは主局所制御装置150と通信する電気グリッドの別個の1つを介して中央制御装置132によって制御される。キルバルブは、任意選択で1つまたは複数のチェックバルブと直列に存在する排気弁を備える。各FCMによって制御される各ブラダまたはコンパートメントは、各チェックバルブを介してキルバルブに流体的に接続され、各チェックバルブは、各コンパートメントからキルバルブを通って、好ましくはFCMの外側ケーシングを介して周囲に開く排気出口へ外部に流れることを可能にし、および/または排気ネットワークEに排気し得る。キルバルブが閉じられているときは、各FCMの残りのバルブが正常に機能する。キルバルブを作動させると、キルバルブを介して周囲へとすべてのコンパートメントが収縮し得る。キルバルブは、故障したFCMの動作を無効にするために個別に作動させてもよい。クッションアセンブリが完成した後にすべてのキルバルブを作動させることによって、クッションアセンブリがスプールに巻き戻されるとき、キルバルブは、すべてのコンパートメントの迅速な収縮を実現することもできる。このために、キルバルブは、例えば、電源が切断されても、専用のキルバルブ制御ユニットによってその位置に移動したときにキル(開または収縮)位置にとどまるデテントスプールバルブによって制御されるポペットバルブを含んでもよい。電源が無効化されたときにスプールバルブを作動させるためにバッテリを設けてもよい。キル制御装置は、電気グリッドを介して電源を通じた信号によって制御されることに加えて、またはそれとは代替的に、無線で制御することもできる。FCMが誤動作したときは、キルバルブを作動させてコンパートメントを収縮させることができ、電気的および/または流体供給ラインは、それに接続されている隣接するFCMの隔離バルブおよびサーキットブレーカを閉じることによって隔離する。これらのルーチンは、予めプログラムされた故障状態に対応するセンサ入力に応答して、中央制御装置または局所制御装置またはキルバルブ制御装置のいずれかによって実行することができる。中央制御装置はレポートを生成するため、故障したFCMを特定して、次の機会に交換することができる。
代替方法として、または追加的な方法として、各FCMは、クッションアセンブリを膨張状態に維持して荷物を支持するために、第1および上部コンパートメントの収縮を防止するように作動することができる緊急デフォルトバルブを含んでもよい。緊急デフォルトバルブは、例えば、ワイヤレスで、またはグリッドのうちのいずれか1つを介してFCM内の局所制御装置または別個の緊急制御装置に送信される緊急起動信号によって、または一定の間隔が経過した後に緊急起動をキャンセルする所定の信号を受信しなかった場合に、局所制御装置または緊急制御装置によって、作動させることができる。
代替的なバルブアセンブリ
図30〜図30(c)に示す第1バルブアセンブリは、単なる一例として、多くの機能性を含むと理解する。代替方法として、各FCMのバルブアセンブリは、はるかに簡素なものにすることができる。
図31A〜図31Eは、バルブ制御要素、この例では平坦なバルブ制御プレート282を含む代替的なバルブアセンブリを概略的に示しており、これは、ピボット287に取り付けられたレバー286を介してばね荷重チェックバルブ285を作動させるカムフォロア284と係合するカム面を規定する。バルブプレート282は、バルブモータ281によって往復駆動され、位置センサ158は、その位置を局所制御装置152にフィードバックする。図31Eに示すように、モータは、初期衝撃によって各カムフォロアを休止位置から移動させるのを容易にするため、巻線288と、プレートを駆動するねじ付スピンドル290の当接面と係合する前にほぼ完全に自由に回転するロータ289とを含んでもよい。カムフォロアは、3つのチェックバルブを移動させて4つのバルブ機能を実行する。その4つとは、BALANCE(図31A)、FILL(図31B)(この例では圧力制限機能を持たない)、STOP(図31C)およびEXHAUST(図31D)である。3つのチェックバルブの間に空気を流すことができるコンパートメント291内にバルブ制御要素を配置することによって、4つの機能はすべて、可動部分が少なく、流体シールがほとんどない非常に簡単な機構で達成される。
図32は、先の例のように、ピボット287上に取り付けられたレバー286を介してばね負荷チェックバルブ285、285’、285’’を作動するカムフォロア284も使用する、別の代替的なバルブアセンブリを概略的に示している。この場合、カム面は、積み重ねられて、バルブ制御モータ281によって軸293を中心に回転して駆動するバルブ制御ロータ283を形成するカムプレート292上に形成され、その位置を局所制御装置152にフィードバックする位置センサ(図示せず)を有する。各カムフォロアは、それ自身のカムプレートに係合しているが、カムプロファイルが許せば、それらは軸の回りで角度分離され、カムプレートを共有することができる。
また、バルブ制御ロータ283は、それが制御する5つのチェックバルブのうちの4つと流体連通するコンパートメント291内に配置される。バルブ制御ロータによって制御されるチェックバルブ285’の1つのみが、バルブ要素をコンパートメント291から流体的にシールするために、その制御ロッド295の周りに滑り流体シール294を有する。
この例では、2つの同一のバルブアセンブリ296と297があり、各バルブアセンブリは、各前記バルブ制御ロータ283と、5つの各前記チェックバルブ285、285’、285’’のセットとを含む各前記コンパートメント291から成る。参照番号は、図面の混乱を避けるために、そのうちの1つにのみ含まれている。
2つのバルブアセンブリは、FCMの各ポート209に接続された2つのコンパートメントCとの間で圧縮空気の流れを制御するように配置され、圧縮空気は、供給ネットワークSから供給され、排気ネットワークEまたは周囲排気出口に排気される。各バルブアセンブリのチェックバルブ285は、前述したように、BALANCE、FILL、STOPおよびEXHAUST機能を提供するコンパートメントCのそれぞれ1つを制御する。
さらに、各バルブアセンブリ296と297は、供給マニホールド298から他のバルブアセンブリの各供給バルブ285への圧縮空気の供給を制御し、また、他のバルブアセンブリによって制御されるコンパートメントCに対して特別に追加されたEXHAUST機能を提供する。このようにして、2つのバルブアセンブリ296および297の一方が故障した場合には、他方を使用して、故障したバルブアセンブリへの圧縮空気の供給を中断し、故障したバルブアセンブリによって制御されるコンパートメントCから排気することができる。これは、各バルブアセンブリの追加チェックバルブ258’および258’’によって、次のように達成される。
各バルブアセンブリ296および297のチェックバルブ285’は、以下の2つの機能を有する。
NORMAL(通常)− 通常の動作では、圧縮空気を供給マニホールド298から他のバルブアセンブリのそれぞれの供給バルブ258に供給する。
NO FILL(充填なし) − 他のバルブアセンブリが誤動作した場合は、そのバルブアセンブリの各供給バルブ258への圧縮空気の供給を中断する。
各バルブアセンブリ296および297のチェックバルブ258’’は、各コンパートメントCから各コンパートメント291への一方向の流れを許容する各チェックバルブ299を介して、そのバルブアセンブリのコンパートメント291を、他のそれぞれのバルブアセンブリのコンパートメントCと連通させる。通常の動作ではチェックバルブ258’’は閉じているが、他の各バルブアセンブリ296または297が機能不全を起こした場合には、それを開けて、その各バルブによって通常制御されるコンパートメントCに、特別なEXHAUST機能を与えることができる。
この特別なEXHAUST機能は、その他のバルブ258、特に機能バルブアセンブリの排気バルブ258の動作状態に依存する。機能バルブアセンブリがEXHAUST状態にあり、排気バルブ258が開いている場合は、故障したバルブアセンブリのコンパートメントCの空気は、チェックバルブ299を介して排気ネットワークまたは周囲排気出口Eに排気される。機能バルブアセンブリが、排気バルブ258を閉じた状態で停止している場合、故障したバルブアセンブリのコンパートメントCは、機能バルブアセンブリの供給バルブを介して排気することができるが、供給ネットワークSまたは他のコンパートメントCの圧力までしか排気することができない。
図34は、296または297の各バルブアセンブリにつき、内円で表される3つのチェックバルブ258の機能状態が、外円で表される2つの特別なチェックバルブ258’および258’’の機能状態とどのように組み合わせることができるかを示している。EXHAUSTは、EXHと略記され、BALANCEはBALと略記される。利用可能な機能的な組み合わせは、放射状に整列した群によって示されている。バルブ制御ロータ283の回転は、図示されているように、各機能状態から次の機能状態へ回転遷移を引き起こす。バルブ制御ロータ283の双方向回転は、都合がよいことに、望ましくない機能状態を通過しない機能的な移行を実現する。
また、図32の例は、供給ネットワークS 210’を形成する個々の可撓性ホースを隔離するための代替的な構成を示している。4つのポート205はそれぞれ、バルブ要素を通る流量または圧力勾配が、ばね付勢力を超えるときに閉じるように構成されたそれぞれのばね平衡チェックバルブ300を介して、供給マニホールド298に流体接続される。各バルブ要素にわたって小さな漏れ経路301が設けられているため、健康なホースが各端部で隔離される場合には、圧力がそのホースにわたって徐々に均衡かしたときにバルブが開く。
タービン駆動ポンプ
有利には、各FCMがポンプを含む場合、ポンプは、タービンによって駆動されてもよい。ポンプは、圧縮機であってもよく、高速タービンによって駆動する遠心圧縮機等で、クッションアセンブリの外部の供給源から加圧流体によって駆動するものが好ましい。圧縮機およびタービンは、共通のシャフトに取り付けることもできる。商業的に入手可能な自動車のターボチャージャをこの目的に合わせて用いることもできよう。任意選択で、バイパスバルブ(図示せず)を自動車のターボチャージャのウェイストゲートのように配置して、その動作を調整することもできる。
クッションアセンブリは、フロー制御モジュールを互いに接続し、クッションアセンブリの外部の加圧流体源から流体を導いてタービンを駆動する第3可撓性ホースの第3ネットワークを含むと、更に有利である。また、流体は、高圧グリッドHを含む第3ネットワークを介して強力な圧縮機から供給され、タービンから供給グリッドSに排気される圧縮空気であってもよく、圧縮機は、収縮しているコンパートメントから排出された空気を排気グリッドEから供給グリッドSに圧送するように配置されると、更に有利である。
タービン駆動圧縮機の代わりに、各FCMは、自動車のスーパーチャージャのように、高速電動モータによって駆動する遠心圧縮機等から成るポンプを含んでもよい。
図45および図46の例では、FCM200と420は、一般的に図27に示すように、排気グリッド(E)210’’、供給グリッド(S)210’および高圧グリッド(H)210’’’によって接続され、その中で、供給グリッド210’のみが図46に示されている。高圧グリッドHには、図27に示すように、水陸両用の支持車両または船のデッキ等に配置された中央給気ユニット180内の圧縮機186から高圧圧縮空気(例えば、約10バール、15バールまたはそれ以上)が供給される。排気および供給グリッドSは、中央給気ユニット180に接続してもよいが、接続している必要はない。3つのグリッドのすべてまたはそのいずれかは、図27に示すように、電気的接続を通して中央給電ユニット185および/または中央制御システム130に接続することもでき、当然のことながら、電力および制御信号をバルブアセンブリに運ぶためだけに必要となる場合は、比較的低い電圧であってもよい。
各FCMは、共通シャフト503上のタービン502に直接連結された遠心圧縮機501を含む高速ロータから成る、ターボチャージャと同様のポンプ500を含む。タービンは、高圧空気が、高圧グリッドHから供給グリッドSへタービンを介して流れるにつれて、次第に膨張して、圧縮機を駆動して排気グリッドEから空気を抽出し、それを供給グリッドSに供給する軸力に変換するように、1段階または複数の連続した段階を有してもよい。
高圧空気は、高圧グリッドに供給される前に熱交換器187によって周囲温度に冷却されるため、膨張するにつれて冷却剤として作用する。高圧グリッドHから供給グリッドSへと流れる余剰空気は、クッションアセンブリの各側面に沿って、供給グリッドSの可撓性ホース211’の端部をヘッダ182に結合するT接合部183に組み込まれた圧力逃し弁510を介して、周囲に排出される。圧力逃し弁は、供給グリッドS内の圧力を、ブラダの最高作動圧力と同等かそれ以上の圧力ではあるが、高圧グリッドHの圧力よりも低い圧力に制限する。逆止弁(図示せず)を排気グリッドEのヘッダ182に同様の方法で組み込み、排気グリッド内の正の空気圧が周囲に放出されるようにしてもよい。
任意選択で、ロータは、シャフトを回転駆動するための高速電気モータ504を含んでもよく、モータは、3つのグリッドE、SおよびHに組み込まれた電気伝導体を介して、高圧3相AC電源185によって前述の実施形態のように電力供給される。この場合、タービンは、省略されてもよく、または同じ速度で運転するのに圧縮機が必要とする軸力よりも少ない軸力を供給するように構成してもよく、電気モータは、シャフトをその動作速度で回転させるのに必要となる電力の均衡を供給する。前述の実施形態と同様に、膨張する高圧空気は、モータからの廃熱を吸収する冷却剤として作用する。タービンを介して供給グリッドSに排出された余分な空気は、圧力逃し弁510を介して周囲に排出される。
ロータをタービン502によって生成される軸力のみによって駆動する場合、電気モータ504は省略されてもよく、またはFCMの電気部品に電力を供給する発電機によって置き換えられてもよく、この場合、FCMは無線信号によって無線で制御することができる。
中間層
図41Aおよび図41Bに示すように、展開中、特にクッションアセンブリ40の配列を使用して、地表面2上で著しい地形変動を伴いながら非常に長い船舶1を移動させる場合、可撓性壁は、第1層80の上の下部中間膨張可能コンパートメントの下部中間層190と、下部中間層190の上の上部中間膨張可能コンパートメントの1つもしくは複数の上部中間層191、192、193とを画定するように構成し得る。最上の上部中間層の上部中間膨張可能コンパートメントの側壁が、これらのコンパートメントの上部壁を形成する可撓性ウェブ60から下方に延びるように、上部膨張可能コンパートメント101の上部層100も設け、可撓性ウェブ60を最上部の上部中間層193と上部層100との間に配置することが好ましい。
上部延長層(図示せず)は、可撓性ウェブと上部層との間に設けることもできる。あるいは、上部延長層は、可撓性ウェブの真下で、かつ上部中間層の上方に配置してもよく、または2つの上部延長層を、それぞれ可撓性ウェブの真上および真下に配置してもよい。
図示の例では、付加的な層の個々の膨張可能コンパートメントは示されていない。ただし、付加的な層190、191、192、193、第1層80および上部層100、上部延長層(図示せず)および可撓性ウェブ60、ならびにその他の特徴の詳細は、全体としてその他の例で説明および図示されている通りであり、各層は、平面図上で同一の広がりを有する複数のコンパートメントから成り、各コンパートメントは、好ましくはメッシュ状、また有利には弾性メッシュ50の側壁と、膨張可能ブラダを囲む上部壁および下部壁とを有する。ただし、第1層を形成する第1膨張可能コンパートメントの側壁84は、前述の例中の可撓性ウェブ60からではなく、例えば弾性メッシュまたは比較的非弾性のメッシュのいずれかであり得る下部中間層190の下面から下方に延びる。各追加ブラダは、その垂直スタック内の全コンパートメントを制御する各FCM200の追加のバルブサブアセンブリ(図示せず)によって膨張する(すなわち、それは、第1および上部コンパートメントCを制御する前述のバルブサブアセンブリと同様のクッションアセンブリの各層の1つのブラダ)。追加のバルブサブアセンブリは、各FCMのケーシング内の各可撓性ホースおよび追加のポート209を介して、それぞれの追加ブラダに連結され、また、必要に応じて、FILL、STOP、BALANCE、EXHAUST機能等、他のバルブサブアセンブリのすべてのまたはいずれかの機能を有し得る。可撓性ホースは、層が崩壊する際にねじれないように、コイルをコンパートメントの周りに螺旋状に配置してもよい。
使用時には、上部中間層191、192、193はそれぞれ、完全に膨張して剛性の上部中間流体クッションを形成するか、または完全に収縮して、その壁をその上方および下方の剛性流体クッション間で圧縮する。下部中間層190の下部中間コンパートメントは、完全に膨張した状態に維持するため、下部中間層190は剛性の下部中間流体クッションを形成する。第1コンパートメント81の上部壁を画定する下部中間流体クッションの下面を拡張状態に維持する流体圧力は、収縮95が第1流体クッション82を通るとき、また特にそれが第1流体クッションの前壁に接近する際に、第1コンパートメントの側壁84中の引張力F1に反応する働きをする。
クッションアセンブリのすべての層は、水平な地表面上の荷物を支持するために膨張させることができる。荷物を支持する各クッションアセンブリが地表面2上の高点上を移動するとき、その上部中間体流体クッションの1つまたは複数を完全に収縮させることができる。上部層100(可撓性ウェブ60を含む)の下面、または上部中間層191、192、193のうちの最も下方に膨張した層の下面は、膨張した下部中間層190の上面に載置され、完全に収縮した上部中間層は、これらの2つの表面の間に圧縮して存置される。このようにして、下部中間体流体クッションは、可撓性ウェブ60に対して水平に移動することができないように、その上方の完全に膨張した層と摩擦係合する。これは、第1層80を他の例と同じ方法で動作させられることを意味し、弾性引張手段50または第2コンパートメント120によって誘起された引張力F1は、走行収縮部95を所望の移動方向D3に移動させ、一方、その高さは、地表面をその第1コンパートメント81の上方および前方の動きの範囲内に収めるように、地表面2に対して、かつ隣接する流体クッションの高さに対して、高められる。
すべて同じ高さまたは異なる高さの複数の上部中間層を設けることができ、各層の高さは、第1層を任意の必要な高さまで上昇させるように組み合わせて膨張させることができる。上部中間層の少なくとも1つは、好ましくは、第1層の高さの約50%以下、より好ましくは第1層の高さの約30%以下であるとよい。
例えば、第1層80が3mの高さである場合には、それぞれ1m、2m、4m、8mの高さの4つの上部中間層があり、それらを選択した組合せで収縮および膨張させることにより、船舶1の全長にわたる地面の平均勾配に従った平坦面から地表面2上のいずれかの地点で最大15mの偏差に対応するために合計15mの範囲で1mずつ増加させ、各上中間層は、増分位置にかかわらず、常に完全に膨張させるか、または完全に収縮させる。この場合、第1層80は、その最長寸法D2におけるその個々のクッションアセンブリ40の長さにわたる地面レベルの違いに対応するのに十分な深さであればよい(全方向性の移動が必要となると仮定する)。これにより、第1流体クッションの基底面86の上向き移動を小さくする比較的短い第1コンパートメント81を使用することが可能になるが、移動させる必要がある流体の容積がより少ないので、より迅速に動作させることができる。
代替方法として、中間層190、191、192、193のすべてを膨張させるのではなく、それらをすべてデフォルトで収縮させてから、クッションアセンブリ40が地面の低点を通過するときに選択的に膨張させることができる。中間コンパートメントは、地表面2に対して一定の姿勢で荷物1を維持するように動作させることもできる。船舶を水中と地上との間で移動させるとき、その浮力を利用して、水中の地面の傾斜角に船舶の角度を調整することができる。
FCMは、支持されていない上部コンパートメント内の圧力が、可撓性ウェブを公称水平面よりも下方に膨らませるこがないように、第1流体クッションの収縮領域がそのFCMの下を通過するときに、上部層のコンパートメントのすべてまたはいくつかの圧力を低下させるように構成してもよく、一方、収縮領域が第1流体クッションを通過するとき、可撓性ウェブをその水平に伸びた状態に維持するため、そのまたは各上部延長層は、前記使用位置において永久的に膨張した状態を維持する。上部コンパートメント内の圧力は、その下の第1コンパートメントが再膨張すると再び増加する。
代替方法として、または追加的な方法として、第1コンパートメントは、連続した真っ直ぐな波面ではなく、湾曲したまたは不連続な波面に沿って収縮および再膨張させてもよい。例えば、波面は、走行方向に進むにつれて、漸進的に移動してコンパートメントの外側を収縮させる湾曲した波面の中央の先導部分として、クッションアセンブリの後縁の第1コンパートメントの行または列の中央で開始することができる。代替方法として、収縮領域は、走行方向に対して横方向に間隔を空けて(任意選択でオーバーラップさせて)、いくつかの不連続な波面(任意選択で、オーバーラップさせるが時系列に配する)として開始し、第1流体クッションを通過してもよい。いずれの場合も、収縮領域がその下の第1流体クッションを通過するときに、クッションアセンブリの後端部および前端部で上部層を支持するために、膨張したコンパートメントが常に存在する。
任意選択で、中間層および/または上部延長層および/または上部層は、比較的非弾性のコンパートメント壁を有することができ、弾性コンパートメント壁は、第1層のためにのみ、または少なくとも第1層のために、設けられる。
概要
要約すると、好ましい実施形態によれば、船舶またはその他の大型で重量のある荷物は、弾性メッシュコンパートメント内に拘束され、エアラインのグリッドによって接続されてアセンブリのそれぞれの水平層を分割する可撓性ウェブ上に分配された個々のバルブアセンブリによって膨張させられた2つの寸法の配列のエアバッグから成る流体クッション上で支持され得、船舶は上部層に位置し、一方、下部層のコンパートメントは順次膨張および収縮して、その基底面を任意の所望の走行方向に地上を移動させる流体クッションを通る走行収縮を生成し、荷物は、流体圧力によって同じ走行方向に徐々に移動する。収縮したクッションアセンブリは、油圧モータによって回転するスプールに格納し、展開させることができる。
コンパートメント化された弾性メッシュ構造は、アセンブリ全体に応力を分散させ、局所的な応力集中を回避し、修理およびメンテナンスを容易にする(例えば、倉庫フロアにクッションアセンブリを配置し、収縮したまま残された被影響領域を囲むコンパートメント群を膨張させることによって)。故障したエアバッグまたはFCMは、垂直方向に配されたコンパートメントの被影響群の上部壁または下部壁を取り除くことによって、容易に取り外して交換することができる。構造的な損傷は、被影響コンパートメントからエアバッグを取り出し、メッシュパネルを切断し、除去した構成要素を縛ったり締め付けたりして新しいメッシュパネルを固定するだけで、修復することができる。
クッションアセンブリは、船舶その他の重い荷物を、例えば造船所内で移動させるために使用することができ、造船所を内陸の単一の斜面または滑り路から深水に伸ばすか、船舶その他の重い荷物を地上で水中から他の場所へ長い距離移動させることができる。
新規のクッションアセンブリは、大型で重量のある荷物(特に、その荷物が、広大な表面積にわたってその質量を分配する船体その他大きく下を向く構造表面を有する場合)を移動させるために使用することができる。このため、船舶、ボート、バージ、潜水艦等の浮力体を移動させるのに特に適している。もちろん、荷物がバージのような適切な支持構造上に配置されている場合には、装置はあらゆる荷物を移動させるのに使用することができる。
別の実施形態
別の実施形態では、当該技術分野で知られているように、走行方向にコンパートメント壁を移動させる引張力の代わりに、膨張したコンパートメントの圧縮作用に依ることもできる。ただし、膨張によって加えられる力は全方向性であり、したがってコンパートメントが膨張するにつれてコンパートメント壁が地面と係合する傾向があるので、これはあまり好ましくなく、その結果、意図された前進運動が妨げられ、特に平坦でない地面での動作が信頼できなくなる。
膨張した休止状態では、第1コンパートメントは隣接しているか、またはそれらの間に収縮した第2コンパートメントのみが介在しているのが好ましい。あまり好ましくない実施形態では、隣接する第1コンパートメントの側壁は、他の構成要素または空間によって分離することができ、適切な接続手段が、コンパートメント壁に引張力を伝達するのに必要な場合は与えられる。ただし、好ましくは、第1コンパートメントの側壁は、引張力をそれらの間で直接的に伝達して地面に近い移動収縮を生じさせるように、第1層の基底領域またはその近傍に相互接続され、膨張した第1コンパートメントが、膨脹した休止状態において、第1層の容積の少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%を占めるとよい。
もちろん、上部可撓性コンパートメントを所望の程度まで選択的に膨張させて、傾斜した地面の負荷を平準化するか、または不均一な地面に適合するように第1コンパートメントのレベルを調節することができ、必要に応じて取付手段を調節する。図示されているように完全に膨張または十分に収縮させた中間層の代わりに、第3の膨張可能コンパートメント(図示せず)を可撓性ウェブの上または下のいずれかに設けて、可撓性ウェブと上部または第1流体クッションの間に第3の流体クッションを形成してもよい。次いで、第3コンパートメントは、任意選択で、第3の層を荷物に直接取り付けることによって安定化させるための追加の取付手段を用いて、その目的に必要な程度まで選択的に膨張および収縮させることができる。
別法として、あまり好ましくない実施形態では、クッションアセンブリは、任意選択で荷物に直接取り付けられた可撓性ウェブから下方に伸び得る膨張可能コンパートメントの第1層のみを含んでもよく、またはそれらの間に可撓性ウェブを備えてもしくは備えずに、第1層および上部層のみを含んでもよく、または荷物に直接取り付け可能な可撓性ウェブを備えてまたは備えずに、上部層は除く、図示のように上部中間層および下部中間層と共に第1層のみを含んでもよい。あるいは、クッションアセンブリは、第1層と、上部層と、第1層と上部層との間の中間層のうちの上側の層との間に可撓性ウェブを備えたまたは備えない、1つまたは複数の(下部および/または上部)中間層とを含む。
可撓性ウェブが設けられていない場合、または可撓性ウェブが設けられているが、それが着脱できるように荷物に取り付けないのが好ましい場合には、荷物を流体クッションに取り付けずに流体クッション上に置いて、荷物の下に位置する流体クッションを維持する摩擦に依ってもよい。可撓性ウェブは、フレームまたはFCMを支持するための他の手段を備えているのが好ましく、また側壁よりも弾性は小さいのが好ましいが、別法として、単純に、例えば類似の弾性を有する側壁と同様の方法で構成することができる、その間に配置された膨張可能コンパートメントの層の隣接する上下の壁であってもよい。
上部層が設けられている場合、第1層は、例えば、ブラダなしの水平に細長いコンパートメントの集合体から成る第1層とは異なる構造であり得るが、第1層は、メッシュ壁の間に囲まれたブラダがある、全体として直列のコンパートメントから成ってもよい。同様に、下部中間層および上部中間層が設けられている場合には、それらは異なるコンパートメント構造を有してもよい。
クッションアセンブリは、スプールを使用することなく、柔軟に折り畳むか巻いて格納構成にしてもよい。
引張手段が、クッションアセンブリの基底領域を走行方向に移動させるために設けられている場合、引張手段は、好ましくは各第1コンパートメントの可撓性壁のそれぞれに組み込まれ、また好ましくは第1コンパートメントを膨張状態に膨張させることによって付勢され、さらに好ましくは第1の実施例に関して説明した弾性メッシュである弾性手段を備えていると、有利であろう。別法として、引張力は、クッションアセンブリの可撓性壁のその他のものの間で作用することができる。引張手段は、例えば各第2コンパートメントを膨張させることによって、第1コンパートメントを膨張させる以外の方法で付勢することができる。
第1コンパートメントを画定する各可撓性壁群(好ましくは、少なくともその群の側壁)は、好ましい実施形態に関して説明したような弾性手段(好ましくはエラストマー)を含むと好都合である。代替的な実施形態では、メッシュを使用する代わりに、弾性手段は、加圧流体を収容するように構成するか、加圧流体を収容するための別個のブラダを囲み得るコンパートメント壁を形成するエラストマーシート材料であってもよい。
代替的な実施形態では、引張手段は、コンパートメントの膨張によってまたはその他の手段によって付勢することができるエラストマー以外の弾性手段であってもよい。例えば、引張手段は、コンパートメント壁を形成するメッシュを形成するために一緒に連結された螺旋状のばねのネットワーク、あるいはコンパートメント壁に直接的もしくは間接的に取り付けられ、コンパートメントの膨脹もしくはアクチュエータによって付勢されたばねまたは他の弾性バイアス手段の構成から成ってもよい。
引張手段は、弾性手段以外であってもよい。例えば、引張手段は、コンパートメント壁を適切な電気制御手段、あるいはコンパートメント壁を走行方向に上方もしくは前方に引っ張るための、油圧、空気圧ピストンまたは電磁アクチュエータ等の任意の他の機械的構成でコンパートメント壁に組み込まれた、形状記憶ポリマー材料であってもよい。
可撓性壁は、例えば、第2コンパートメントによって引張力を生成する、比較的非弾性的なメッシュから作成することができる。
第2膨張可能コンパートメントが引張力を誘起するために設けられている場合、可撓性壁は、第1コンパートメントの側壁間以外にも、例えばテンションリンクによってまたは可撓性壁のその他の部分を通じて第1コンパートメント壁に接続することによって、配置することができる。
さらに別の実施形態では、各第2コンパートメントは、一対の壁が第1コンパートメントの基部を形成するように、その縁部で、各第1コンパートメントの側壁を形成する第1の壁のそれぞれに連結された上部可撓性壁および下部可撓性壁から成る、一対の壁の間に配置され得る。膨張可能ブラダは、一対の壁の間に配置してもよく、あるいは、一対の壁は、壁の各対の反対側の端部を、収縮または膨張させた第1コンパートメントの下を走行する方向に互いに引っ張る引張力を壁内に誘起するように、それぞれの一対の壁が平らで平行である非付勢状態から、各対の壁が互いに押し離されるように付勢される付勢状態へと膨脹することができるブラダを形成ように配置してもよい。順番に付勢されると、第2コンパートメントは、第1流体クッションの基底領域を通って走行方向に移動する波状のうねりを画成する。
選択したコンパートメントが、順番にそれぞれ収縮および膨張可能であるのが好ましい。ただし、別法として、各コンパートメントを群にして流体的に連結することができ、その場合、コンパートメントから選択したコンパートメントは、順番に収縮および膨張させるコンパートメントから選択したコンパートメント群から成る。例えば、これらの群は、クッションアセンブリ内に複数の波形を繰り返し生成するように構成することができる。
好ましい実施形態では、各第1、第2および上部コンパートメントは、加圧流体を含み、かつ可撓性壁から分離されたブラダから成り、各ブラダは、可撓性壁の1つまたは群のそれぞれの内または間に閉じ込められている。さらに別の実施形態では、各第1、第2または上部コンパートメントは、それぞれのコンパートメントを膨張させるために一緒に膨張し、コンパートメントの内部の可撓性壁によって分離され得る2つ以上のブラダから成ってもよい。
他の実施形態では、各第1、第2、および/または上部コンパートメントは、加圧流体を含む各可撓性壁によって囲まれて画定された容積または内部空間を含み得、各可撓性壁は、1つのコンパートメントまたは2つ以上の隣接するコンパートメントの壁を画定し得る。例えば、可撓性壁は、ゴム状キャンバス、PVCもしくは他のプラスチック材料でコーティングまたは含浸された織布、ゴム、プラスチックもしくは同様の材料でできた均質、圧延、もしくは押し出されたシート、積層材料、または加圧流体を収容するためのブラダを形成するのに適したその他あらゆる可撓性シート材料から成り得、シート材料は、それらの縁で密封結合されてセル、すなわちコンパートメント構造を画定するパネル状に構成される。
あまり好ましくない実施形態では、各第1コンパートメントは、個々のブラダから構成してもよく、可撓性壁は、ブラダの壁を含む。ブラダは、ブラダの壁が引張手段を構成するように、エラストマーから作製してもよい。ブラダは、例えば、ブラダが共にクッションアセンブリの第1層を形成するように、各ブラダと互いに固定された布帛のタブまたはフランジによって相互に連結してもよい。
さらに別の実施形態では、各第1コンパートメントは、少なくとも1つ以上の側壁と、例えば六角形または他の多角形を平面で画定する上部壁とを含んでもよく、または、例えば円筒形コンパートメントの湾曲境界を画定する1つまたは無数の側壁を有してもよい。各コンパートメントは、その側壁を隣接するコンパートメントと共有するのではなく、それ自身の側壁を有することができ、その場合、隣接するコンパートメントの側壁は、隣接した当接関係に配置することができる。
好ましくは、各第1コンパートメントは、走行方向に、その水平寸法(一次寸法または二次寸法)よりも大きな垂直の高さを有し、より好ましくは、水平寸法の少なくとも2倍、またさらに好ましくは、少なくとも3倍大きい垂直の高さを有するとよい。もちろん、荷物が1寸法でのみ移動することが意図されている場合、コンパートメントは、他方に単一の行または単一の列を形成するように、1寸法で伸長してもよい。
可撓性ウェブは、第1コンパートメントの上部壁および/または上部コンパートメントの下部壁を組み込むことができる、メッシュ以外のシート材料から作製してもよい。
支持要素および回転機構は、各展開モジュールにそれ自体の支持要素および回転機構を設ける代わりに、別法として、各スプールが使用時に取り外し可能に取り付けられた別個の展開装置の一部を構成することができる。スプールは、1つまたは2つ以上の支持要素によって支持され、油圧モータではなく、例えば電気モータまたは他の回転機構によって駆動してもよい。
各FCMは、グリッドあたり1FCMあたり4つのホースを備えた四角形のグリッドではなく、1グリッドあたり4本未満のホースまたは4本以上のホース(およびその本体内に、対応する数のソケット)を有することができる。例えば、第1コンパートメントが四角形ではなく六角形で、第1層がコンパートメントごとに1つのFCMを有する平面図のハニカムに似ている場合、各FCMは、各FCMにグリッド当たり6つのホースが具備されるように、隣接する6つのFCMに直接接続することができる。あまり好ましくない実施形態では、FCMは、FCM以外で一緒に接続された可撓性ホースを介して接続して、FCMがグリッド内にノードを形成しないようにすることができる。グリッドホース接続は、図に示すブラダホース接続と同様に、FCMの上面および下面にスイベルジョイントを介して取り付けられた90度のエルボであり得る。代替方法として、ホース接続は、ホースを分離することなくFCMを単一ステップで着脱することができるように、各FCMとフレーム上の対応するポートとの間に更なる流体接続を形成して、フレーム70に組み込まれたポートに対して行うことができる。
別の実施形態では、各FCMの電気部品は、バッテリによって、または作動流体で動力を供給する発電機によって(例えばタービンを介して)、または全流体クッションを貫通する誘導電磁界によって、電力供給され得る。制御信号は、例えばラジオトランシーバまたは流体圧力変調器を介して無線で送信することができ、したがって、FCM間またはFCMと中央制御システムとの間に電気伝導体は必要とされない。FCMは、電気的にではなく、空気圧または油圧で制御することができ、したがって、電気的システムは必要とされない。制御システムは、中央コントローラの代わりに、FCM間で共有される分散論理または処理能力によって実行することができる。
さらに別の実施形態では、流体源は、流体クッションの外部の加圧された流体源(例えば大型の空気圧縮機または送風機からの供給物)、または周囲流体源(例えば空気または水)であってもよい。いずれの場合も、膨張手段は、各バルブユニットに個別の(例えば、周囲空気を吸い込むか、バルブユニットの外部から水を汲み込む小型回転式、往復式ポンプまたは圧縮機)、または中央の(例えば、空気または水を流体導管を介して各バルブユニットに供給する単一のポンプまたは圧縮機)圧送手段または加圧手段を含み得る。流体源が加圧される場合、膨張手段は、バルブおよび流体導管のみを含んでもよい。作動流体は、例えば動作を迅速化するため、または廃熱を拒絶するため、一部は排気ネットワークに排出し、さらに一部は周囲に排出してもよく、また一部は供給ネットワークから、さらに一部は周囲から供給されてもよい。さらに別の実施形態では、流体クッションアセンブリを介して分配する個々のFCMではなく、バルブユニットは、流体クッションの外側のバルブアセンブリに配置し、導管を介してそれぞれの膨張可能なコンパートメントに接続してもよい。
さらに別の実施形態
本発明の追加的な側面として、説明および示されている各種の特徴は、その他の実施形態でも代替的に用いられ得るもので、かかる実施形態は、好ましい実施形態の主要な特徴を含みうるが、必要的なものではなく、また第1の動作モードと第2の動作モードのいずれかに従い得るが、必ずしもその必要はない。
第1の動作モードおよび第2の動作モードの代わりに、例えば膨張可能クッションアセンブリの基底領域を、クッションアセンブリに組み込まれた引張手段以外の方法で走行方向の前方に移動させることも可能である。
そのような別法の動作モードの1つでは、クッションアセンブリの基底領域を走行方向の前方に移動させる外力を加えることによって、流体クッション上に支持された荷物を走行方向に移動させることができよう。外力は、長軸に沿って、好ましくは少なくとも走行方向に対して横断する荷物の幅分、剛性ビームとして、または一連の多関節要素として延びる細長い車両によって加えて、走行方向と整列した平面内に全体的に波状の形状を有する横断面を画定してもよい。横断面は、平坦な基部および湾曲した上面と、反対方向に回転する車輪、ローラ、トラック等の各セットを備えた基部と上面のそれぞれとを画定し、したがって、クッションアセンブリの基部とクッションアセンブリの後端部の地表面との間の隙間に導くか、回転要素を回転駆動するか、あるいは例えばウィンチまたは別個のトラクタユニットによって車両を前方に付勢された場合、車両は、クッションアセンブリの基底領域を持ち上げて、その上面の湾曲部に合致する波状の収縮を画成してもよい。クッションアセンブリの下側で車両が前端部に出るまで前方に移動させることによって、クッションアセンブリの基底領域は、第1の動作モードと第2の動作モードで説明した内部引張手段によって達成されるのと同様の方法で、走行方向に漸進的に変位することができる。
本発明の更に別の態様によれば、実施形態は、荷物を地表面上を走行方向に移動させるための装置から成り、膨脹可能なクッションアセンブリと、流体で前記クッションアセンブリを膨脹させるための膨脹手段とを含む。クッションアセンブリは、相互に接続された複数の可撓性壁により分割された、複数の膨脹可能コンパートメントを含み、可撓性壁は、膨脹可能コンパートメントの少なくとも第1層を画定するように配置される。第1層は、少なくとも第1の前記膨脹可能コンパートメントを含み、またそれぞれが膨脹状態になるまですべての第1コンパートメントを膨脹させて、地表面上で荷物を支持する第1流体クッションを共に形成する膨脹した休止状態を有する。各第1コンパートメントは、前記可撓性壁の各群の間に配置された、少なくとも1つの膨脹可能なブラダを備え、また膨脹手段は、少なくとも1つのブラダを膨脹させることによって第1コンパートメントを膨脹させるように配置する。
任意選択で、これらの特徴および他の特徴は、好ましい実施形態の特徴と同じであり得、また類似していてもよい。
クッションアセンブリは、相互接続されたコンパートメント壁が加圧流体を収容するように流体シールしなければならない従来技術のクッションアセンブリと比較して、より容易に大規模に製造することができる。各ブラダは、故障した場合には個々に取り外して交換することができ、保守要員が個々のコンパートメントに入り、コンパートメントの壁を修理することも可能になる。各ブラダの壁は、それを含むコンパートメントの壁によって支持することができるので、ブラダは、同等の大きさの従来技術のブラダよりも比較的軽量な構造にすることができる。ブラダの使用は、コンパートメントの壁をメッシュで作製することができることを意味し、それにより複数のパネルを結合して非常に大規模なコンパートメント構造を構築すること、ならびにメンテナンスおよび修理のためにパネルを分離して交換することがより容易になる。メッシュ壁は、膨張したブラダ上に載置された荷物によって、またクッションアセンブリを走行方向に移動させるための引張手段または他の構成によって加えられる応力を、クッションアセンブリ全体に均等に分配する。
本発明の更に別の態様によれば、実施形態は、荷物を地表面上を走行方向に移動させるための装置から成り、膨脹可能なクッションアセンブリと、流体で前記クッションアセンブリを膨脹させるための膨脹手段とを含む。クッションアセンブリは、可撓性ウェブと、相互に接続された複数の可撓性壁によって分割された複数の膨脹可能コンパートメントとを含み、可撓性壁は、可撓性ウェブの下の膨脹可能コンパートメントの第1層を画定するように構成される。第1層は、少なくとも第1の前記膨脹可能コンパートメントを含み、またそれぞれが膨脹状態になるまですべての第1コンパートメントを膨脹させて、地表面上で荷物を支持する第1流体クッションを共に形成する膨脹した休止状態を有する。可撓性壁は、可撓性ウェブの上方の前記膨張可能コンパートメントの上部層を画定するように配置され、上部層は、上部コンパートメントのすべてを膨脹させて、使用位置にある第1の流体クッション上の荷物を支持する上部流体クッションを共に形成する、膨脹状態を有する。各上部コンパートメントは、上部コンパートメントを互いに分離する1つまたは複数の各側壁を含む、前記可撓性壁の各グループ間に配置される。使用位置では、可撓性ウェブは、第1流体クッションの膨脹した休止状態および上部流体クッションの膨脹状態において、第1流体クッションと前記上部流体クッションの間に配置され、また上部コンパートメントの側壁は、可撓性ウェブと荷物との間に配置される。次に、クッションアセンブリの第1層の基底領域を、地表面上で走行方向に漸進的に移動させる。
クッションアセンブリは、取り外し可能な取付手段を含んでもよく、それにより、可撓性ウェブを荷物に引張力をかけて取り外し可能に取り付けると好都合である。
任意選択で、これらの特徴および他の特徴は、好ましい実施形態の特徴と同じであり得、また類似していてもよい。
上部コンパートメントは、荷物の形状に適合するように選択的に膨張させることができ、その隣接する側壁は可撓性ウェブから上方に延び、上部流体クッションが荷物とほぼ水平なウェブとの間の容積を完全に満たせるようにする。上部流体クッションは、可撓性ウェブを荷物の下向き面に対して固定位置に安定させて、よって、荷物がクッションアセンブリ上に安定して配置されたまま、第1流体クッションの基底領域が地面を横切って漸進的に変位することができるようにする。コンパートメントの膨張および収縮を制御するためにフロー制御モジュールが設けられている場合、フロー制御モジュールを荷物と地表面との間の破砕による損傷から保護するため、フロー制御モジュールはウェブに取り付けてもよい。
本発明のさらに別の態様によれば、さらなる実施形態は、荷物を地表面上を走行方向に移動させるのに使用する装置を具備し、膨張可能なクッションアセンブリと、地表面上で荷物を支持する第1流体クッションを形成するためにクッションアセンブリを流体で膨張させる膨張手段と、クッションアセンブリを格納位置に格納し、格納位置から使用位置にクッションアセンブリを展開するためのスプールとを含む。また、装置は、スプールを支持する少なくとも1つの支持要素(スプールは支持要素に回転自在に取り付けられる)と、少なくとも1つの支持要素に対してスプールを回転させて、使用位置と格納位置との間でスプールの上および下に収縮したクッションアセンブリを巻き出したり巻き戻したりする回転機構とを含む。使用位置では、クッションアセンブリの基底領域を、地表面上を前記走行方向に漸進的に移動させることができる。使用後、クッションアセンブリを収縮させ、次いで使用位置から格納位置に、スプールに巻き戻すことができる。
任意選択で、これらの特徴および他の特徴は、好ましい実施形態の特徴と同じであり得、また類似していてもよい。
各膨張可能なクッションアセンブリおよびスプール、ならびに任意選択で各支持要素および回転機構を含む、複数の展開モジュールを設けることができると好都合である。展開スプールは、非常に大きなクッションアセンブリの取り扱いと展開を容易にし、また格納するためにスプールに巻くときにコンパートメントを完全に収縮させるのに役立つ。
いくつかのかかる実施形態では、前記または各クッションアセンブリは、例えば空気または水で満たされた単一のコンパートメントを備えることができる。単一のコンパートメントまたは各コンパートメントが水または他の液体で満たされる場合には、単に水を注ぐか汲み込むことによって膨らませるように、それを開口した頂部を有する容器として形成することが考えられ、容器の側面は、例えば、圧縮空気で膨張した複数のコンパートメントから形成された半剛性壁によって支持される。当該実施形態では、荷物は流体上に直接浮かべることができる。ただし、好ましくは、前記のまたは各コンパートメントは、例えば圧縮空気を充填することによって膨張するように加圧ガスを収容するように構成され、またクッションアセンブリは、好ましい実施形態に関して上述したように可撓性壁によって分割された複数のコンパートメントから成るのが好ましい。
本発明のさらに別の態様によれば、さらなる実施形態は、膨張可能なクッションアセンブリと、クッションアセンブリを膨張させる膨張手段と、制御システムとを含む、荷物を地表面上を走行方向に移動させる際に使用する装置から成る。クッションアセンブリは、相互に接続された複数の可撓性壁により分割された、複数の膨脹可能コンパートメントを含み、可撓性壁は、膨脹可能コンパートメントの少なくとも第1層を画定するように配置される。第1層は、少なくとも第1の前記膨脹可能コンパートメントを含み、またそれぞれが膨脹状態になるまですべての第1コンパートメントを膨脹させて、地表面上で荷物を支持する第1流体クッションを共に形成する膨脹した休止状態を有する。膨脹手段は、複数のバルブアセンブリを含み、各バルブアセンブリは、前記膨脹可能コンパートメントの1つまたは前記膨脹可能コンパートメント群のそれぞれとの間の流体を制御するように構成される。各バルブアセンブリは、制御システムによって個別に制御することができ、前記膨脹可能コンパートメントの1つまたは前記膨脹可能コンパートメント群のそれぞれを選択的に膨脹および収縮させる。膨脹手段は、複数の個別のフロー制御モジュールを含み、各フロー制御モジュールは、各バルブアセンブリを含み、またフロー制御モジュールは、クッションアセンブリにかけて分配される。
対応する使用方法によれば、クッションアセンブリの基底領域を走行方向に地表面上を漸進的に移動させるときに荷物を第1流体クッション上で支持し、各フロー制御モジュールのバルブアセンブリを制御システムからの信号によって個別に制御して、膨張可能コンパートメントの1つまたは膨張可能コンパートメント群のそれぞれを選択的に膨張および収縮させる。クッションアセンブリを収縮させて収縮状態にした後、フロー制御モジュールを含むクッションアセンブリは、膨脹可能コンパートメントと可撓性壁と共に、柔軟に折り畳まれるか、巻かれて格納構成になる。
任意選択で、これらの特徴および他の特徴は、好ましい実施形態の特徴と同じであり得、また類似していてもよい。
分布されたフロー制御モジュールは、好ましい実施形態を参照して説明したように、第1コンパートメントの膨張および収縮を制御するために、あるいは代替的または追加的に、上部コンパートメントおよび/または第2コンパートメントの膨張および収縮を制御するために使用することができる。それにより、各コンパートメントを、クッションアセンブリから遠く離れた外部の流体源に別々にかつ個別に接続する必要性をなくし、多数のコンパートメントと共に非常に大規模に製造するときにクッションアセンブリを大幅に単純化することができる。フロー制御モジュールを可撓性ホースによって互いに接続してグリッドを形成し、流体は、そのグリッドを通って、膨張している各コンパートメントと収縮している各コンパートメントとの間の複数の平行流路を通じて流れることができるのが好ましい。流路は、流速、ひいては走行速度を大幅に増大させるために、非常に短くしてもよい。
当業者であれば、特許請求の範囲の枠内でさらに多くの改変を思いつくであろう。
MIALCリスト
本明細書では、MIALCとは、以下に定義される特徴またはそれらの特徴を組み合わせたものをいう。
MIALC1:膨張可能なクッションアセンブリと、前記クッションアセンブリを流体で膨張させる膨張手段とを含む、荷物を地表面上を走行方向に移動させるための装置であって、
前記クッションアセンブリが、複数の膨脹可能コンパートメントと、複数の相互接続された可撓性壁とを含み、
各コンパートメントが、1つまたは複数の前記可撓性壁のそれぞれによって隣接する1つまたは複数の前記コンパートメントから分割され、前記可撓性壁が、前記膨脹可能コンパートメントの少なくとも第1の層を画定するように配置され、
前記第1層が、少なくとも第1の前記膨脹可能コンパートメントを含み、またそれぞれが膨脹状態になるまですべての前記第1コンパートメントを膨脹させて、地表面上で荷物を支持する第1流体クッションを共に形成する膨脹した休止状態を有し、
前記膨脹手段が、前記第1流体クッションを通って前記走行方向に走行する前記第1流体クッションの収縮領域を生成するように、前記第1コンパートメントの選択されたコンパートメントを順番に圧縮および再膨脹させるように動作可能であり、
また、前記クッションアセンブリが、引張手段を含み、
前記引張手段が、各前記第1コンパートメントが前記膨脹状態から収縮状態へと収縮された時に、前記可撓性壁のそれぞれの間に引張力を発生させるように構成され、
また、前記引張手段が、前記第1流体クッションの前記収縮領域に収縮を生じさせるように、前記引張力によって、前記第1層の基底領域の収縮しているか、収縮された各第1コンパートメントの1つまたは複数の前記可撓性壁のそれぞれを、走行方向の前方に、または前記地表面から上方に離れるように引っ張るように構成され、
前記収縮が、前記第1流体クッションを通って走行して、前記クッションアセンブリの前記第1層の前記基底領域を走行方向に漸進的に移動させる、装置。
MIALC2:前記引張手段が、前記膨張可能コンパートメントの1つまたは前記膨張可能コンパートメント群のそれぞれを膨張させることによって付勢される、MIALC1に記載の装置。
MIALC3:前記引張手段が弾性手段を備え、前記弾性手段が、各第1コンパートメントを前記膨張状態に膨張させることによって付勢される、MIALC1に記載の装置。
MIALC4:前記第1コンパートメントが、前記可撓性壁のグループの間に配置される少なくとも1つの膨脹可能ブラダを含み、また前記膨脹手段が、少なくとも1つの前記ブラダを収縮および再膨張させることによって、前記コンパートメントを収縮および再膨張させるように構成される、MIALC1に記載の装置。
MIALC5:各可撓性壁群がメッシュを含む、MIALC4に記載の装置。
MIALC6:前記メッシュがコードから作製され、各コードが比較的非弾性の材料のシース内に配置されたエラストマーコアを含む、MIALC5に記載の装置。
MIALC7:第2のコンパートメントを収縮状態から膨張状態まで膨張させたときに前記引張力を誘発するように構成された複数の第2の前記膨張可能コンパートメントを含む、MIALC1に記載の装置であって、
前記膨張手段が、前記第2コンパートメントのうちの選択されたものを順番に膨張および収縮させるように動作させることができる、装置。
MIALC8:前記可撓性壁が、前記第1層の上方の前記膨張可能コンパートメントの上部層を画定するように配置され、前記上部層が、すべての前記上部コンパートメントを膨脹させて、前記第1流体クッション上の荷物を支持する上部流体クッションを共に形成する膨脹状態を有する、MIALC1に記載の装置。
MIALC9:可撓性ウェブが前記上部層と前記第1層との間に配置されている、MIALC8に記載の装置であって、
前記クッションアセンブリが、前記可撓性ウェブに引張力をかけて前記荷物に取り付けるための取り外し可能な取り付け手段を含む、装置。
MIALC10:前記可撓性壁が、前記上部層と前記第1層との間の前記膨張可能コンパートメントの中間の少なくとも1つの中間層を画定するように配置されている、MIALC8に記載の装置。
MIALC11:前記可撓性壁が、前記上部層と前記第1層との間の前記膨張可能コンパートメントの中間の少なくとも2つの中間層を画定するように配置されている、MIALC8に記載の装置。
MIALC12:スプールが設けられ、前記クッションアセンブリが収縮状態で前記スプールに巻き付けられる、MIALC1に記載の装置。
MIALC13:前記膨張手段が複数のフロー制御モジュールを含み、各フロー制御モジュールがそれぞれのバルブアセンブリを含み、各バルブアセンブリが、前記膨脹可能コンパートメントの1つまたは前記膨脹可能コンパートメント群のそれぞれとの間で流体の流れを制御するように構成されている、MIALC1に記載の装置であって、フロー制御モジュールが、前記クッションアセンブリにかけて分配される装置。
MIALC14:荷物を地表面上を走行方向に移動させる方法であって、
前記荷物を膨脹可能なクッションアセンブリ上に配置するステップと、
前記クッションアセンブリが、複数の膨脹可能コンパートメントと、複数の相互接続された可撓性壁とを含み、
各コンパートメントが、1つまたは複数の各前記可撓性壁によって隣接する1つまたは複数の前記コンパートメントから分割され、前記可撓性壁が、前記膨脹可能コンパートメントの少なくとも第1の層を画定するように配置され、前記第1層が、少なくとも第1の前記膨脹可能コンパートメントを含み、
前記クッションアセンブリが、さらに引張手段を含み、
それぞれが膨脹状態になるまですべての前記第1コンパートメントを膨脹させて、地表面上で前記荷物を支持する第1流体クッションを共に形成する、前記第1層の膨脹した休止状態を画定するように、前記第1コンパートメントを膨脹させるステップと、
また、前記第1流体クッションを通って走行方向に走行する前記第1流体クッションの収縮領域を生成するように、前記第1コンパートメントの選択されたコンパートメントを順番に収縮および再膨脹させるステップと、
各第1コンパートメントを膨脹状態から収縮状態に収縮させた時に、前記可撓性壁のそれぞれの間で作用する引張力を発生させるように、前記引張手段を付勢するステップと、
また、前記引張力によって、前記第1層の基底領域の収縮しているか、収縮された各第1コンパートメントの1つまたは複数の前記可撓性壁のそれぞれを、走行方向の前方に、または前記地表面から上方に離れるように引っ張って、前記第1流体クッションの前記収縮領域に収縮を生じさせるステップと、
前記収縮が、前記第1流体クッションを通って走行して、前記クッションアセンブリの前記第1層の前記基底領域を走行方向に漸進的に移動させるステップとを含む、方法。
MIALC15:引張手段が、前記膨張可能コンパートメントの1つまたは前記膨張可能コンパートメント群のそれぞれを膨張させることによって付勢される、MIALC14に記載の方法。
MIALC16:前記可撓性壁が、前記第1層の上方の前記膨脹可能コンパートメントの上側の上部層を画定するように配置される、MIALC14に記載の方法であって、
すべての前記上部コンパートメントが、前記第1流体クッションの上方で前記荷物を支持する上部流体クッションを一緒に形成するように膨張される、方法。
MIALC17:前記可撓性壁が、前記第1層の上方の前記膨脹可能コンパートメントの上側の上部層と、
前記上部層と前記第1層との間の前記膨張可能コンパートメントの中間の少なくとも1つの中間層とを画定するように配置される、MIALC14に記載の方法であって、
すべての前記上部コンパートメントが膨張されて、第1流体クッションの上で荷物を支持する上部流体クッションを一緒に形成し、
少なくとも1つの前記中間層を、前記地表面に対して前記第1層の高さを調整するために膨張および収縮させる、方法。
MIALC18:前記可撓性壁が、少なくとも1つの中間層と前記第1層との間の前記膨張可能コンパートメントの下部中間の下部中間層を画定するように配置される、MIALC17に記載の方法であって、
前記下部中間コンパートメントのすべてが、収縮が前記第1流体クッションを通って走行している間、膨張状態に維持される、方法。
MIALC19:スプールが設けられ、前記クッションアセンブリが収縮状態で前記スプールに巻き付けられる、MIALC14に記載の方法。
MIALC20:荷物が船舶であり、前記船舶が水中で浮遊している間に前記クッションアセンブリが前記船舶の下に配置され、前記クッションアセンブリの前記第1層の前記基底領域が水面下の地表面上を漸進的に移動して、前記船舶を水中から陸上に移動させる、MIALC14に記載の方法。
MIALC21:膨張可能なクッションアセンブリと、前記クッションアセンブリを流体で膨張させる膨張手段とを含む、荷物を地表面上を走行方向に移動させるための装置であって、
前記クッションアセンブリが、複数の膨脹可能コンパートメントと、複数の相互接続された可撓性壁とを含み、
各コンパートメントが、1つまたは複数の前記可撓性壁のそれぞれによって、隣接する1つまたは複数の前記コンパートメントから分割され、前記可撓性壁が、前記膨脹可能コンパートメントの少なくとも第1の層を画定するように配置され、
前記第1層が、少なくとも第1の前記膨脹可能コンパートメントを含み、またそれぞれが膨脹状態になるまですべての前記第1コンパートメントを膨脹させて、地表面上で荷物を支持する第1流体クッションを共に形成する膨脹した休止状態を有し、
前記クッションアセンブリが、さらに引張手段を含み、
前記引張手段が、前記可撓性壁のそれぞれの間に引張力を発生させるように配置され、
また、前記引張力によって、前記第1コンパートメントの膨脹状態において、前記第1層の基底領域の各第1コンパートメントの1つまたは複数の可撓性壁のそれぞれを、前記走行方向の前方に、または前記地表面から上方に離れるように引っ張って、前記第1流体クッション内に局所的な収縮を生じさせ、
また、前記引張手段が、前記収縮が前記第1流体クッションを通って走行し、前記クッションアセンブリの前記第1層の前記基底領域を前記走行方向に漸進的に移動させるように、前記第1コンパートメントの選択されたコンパートメントの前記各可撓性壁に引張力を順番に加えるように動作させることができる、装置。
MIALC22:前記引張手段が、前記可撓性壁のそれぞれの間に配置された複数の第2の前記膨張可能コンパートメントを備えている、MIALC21に記載の装置であって、
各第2コンパートメントが、前記第1コンパートメントの1つまたは前記第1コンパートメント群のそれぞれの可撓性壁に引張力を加えるように構成され、
前記膨張手段が、前記第2コンパートメントのうちの選択されたものを順番に膨張および収縮させるように動作させることができる、装置。
MIALC23:各第2コンパートメントが一対の可撓性壁の間に配置されている、MIALC22に記載の装置であって、
一対の壁がそれぞれ、収縮状態において近接した対向関係に配置され、膨脹状態で互いに離されて、一対の壁それぞれに引張力を誘発し、前記引張力が、一対の壁それぞれの離間部分を一方に向けて引っ張るように作用し、
前記離間部分が、前記第1流体クッション内に収縮部を生成するように、前記第1層の基底領域内の第1コンパートメントの1つまたは第1コンパートメント群のそれぞれの可撓性壁を、走行方向の前方に、または地表面から離れて上方に引っ張るように構成される装置。
MIALC24:各第2コンパートメントが、前記第1コンパートメントのそれぞれの隣接するコンパートメントの間に配置される、MIALC22に記載の装置であって、前記膨張手段が、各第2コンパートメントを膨張させて、前記第1コンパートメントの隣接する各コンパートメントよりも高い圧力になるように構成される装置。
MIALC25:前記各第2コンパートメントが、前記可撓性壁の各壁の間に配置される少なくとも1つの膨脹可能ブラダを含み、また前記膨脹手段が、少なくとも1つの前記ブラダを膨脹および収縮させることによって、前記第2コンパートメントを膨脹および収縮させるように構成される、MIALC22に記載の装置。
MIALC26:前記第1コンパートメントのそれぞれが、前記可撓性壁の各群の間に配置された少なくとも1つの膨張可能なブラダを含む、MIALC21に記載の装置。
MIALC27:前記可撓性壁群がメッシュを含む、MIALC26に記載の装置。
MIALC28:前記可撓性壁が、前記第1層の上方の前記膨張可能コンパートメントの上部層を画定するように配置され、前記上部層が、すべての前記上部コンパートメントを膨脹させて、前記第1流体クッション上の前記荷物を支持する上部流体クッションを共に形成する膨脹状態を有する、MIALC21に記載の装置。
MIALC29:可撓性ウェブが前記上部層と前記第1層との間に配置されている、MIALC28に記載の装置であって、
前記クッションアセンブリが、前記可撓性ウェブに引張力をかけて荷物に取り付けるための取り外し可能な取り付け手段を含む、装置。
MIALC30:前記可撓性壁が、前記上部層と前記第1層との間の前記膨張可能コンパートメントの中間の少なくとも1つの中間層を画定するように配置される、MIALC28に記載の装置。
MIALC31:前記可撓性壁が、前記上部層と前記第1層との間の中間の前記膨張可能コンパートメントの少なくとも2つの中間層を画定するように配置される、MIALC28に記載の装置。
MIALC32:スプールが設けられ、前記クッションアセンブリが、収縮状態で前記スプールに巻き付けられる、MIALC21に記載の装置。
MIALC33:前記膨張手段が複数のフロー制御モジュールを含み、各フロー制御モジュールがそれぞれのバルブアセンブリを含み、各バルブアセンブリが、前記膨脹可能コンパートメントの1つまたは前記膨脹可能コンパートメント群のそれぞれとの間で流体の流れを制御するように構成されている、MIALC21に記載の装置であって、フロー制御モジュールが、前記クッションアセンブリにかけて分配される装置。
MIALC34:荷物を地表面上を走行方向に移動させる方法であって、
前記荷物を膨脹可能なクッションアセンブリ上に配置するステップと、
前記クッションアセンブリが、複数の膨脹可能コンパートメントと、複数の相互接続された可撓性壁とを含み、
各コンパートメントが、1つまたは複数の各前記可撓性壁によって隣接する1つまたは複数の前記コンパートメントから分割され、前記可撓性壁が、前記膨脹可能コンパートメントの少なくとも第1の層を画定するように配置され、前記第1層が、少なくとも第1の前記膨脹可能コンパートメントを含み、
前記クッションアセンブリが、さらに引張手段を含み、
それぞれが膨脹状態になるまですべての前記第1コンパートメントを膨脹させて、地表面上で前記荷物を支持する第1流体クッションを共に形成する前記第1層の膨脹した休止状態を画定するように、前記第1コンパートメントを膨脹させるステップと、
また、前記可撓性壁のそれぞれの間に引張力を発生させるように、前記引張手段を付勢するステップと、
また、前記引張力によって、前記第1コンパートメントの膨脹状態において、前記第1層の基底領域の各第1コンパートメントの1つまたは複数の各可撓性壁のそれぞれを、前記走行方向の前方に、または前記地表面から上方に離れるように引っ張って、前記第1流体クッション内に局所的な収縮を生じさせるステップと、
前記引張手段を付勢して、前記収縮が前記第1流体クッションを通って走行し、前記クッションアセンブリの前記第1層の前記基底領域を前記走行方向に漸進的に移動させるように、前記第1コンパートメントの選択されたコンパートメントの前記各可撓性壁に前記引張力を順番に加えるステップとを含む、方法。
MIALC35:前記張力手段が、複数の第2の前記膨張可能コンパートメントを含み、各第2コンパートメントが前記可撓性壁のそれぞれの間に配置される、MIALC34に記載の方法であって、
前記膨張手段が、第1コンパートメントから選択されたものの前記可撓性壁に引張力を加えるように、第2コンパートメントのうちの選択されたものを順番に膨張および収縮させるように操作される、方法。
MIALC36:各第2コンパートメントが、前記第1コンパートメントの隣接する各コンパートメントの間に配置される、MIALC35に記載の方法であって、膨張手段を操作して各第2コンパートメントを膨張させて、前記第1コンパートメントの隣接する各コンパートメントよりも高い圧力にする、方法。
MIALC37:前記引張力が、収縮が静止点または移動点の周りを回転しながら前記第1流体クッションを通って走行するような順序で加えられる、MIALC34に記載の方法。
MIALC38:前記可撓性壁が、前記第1層の上方の前記膨脹可能コンパートメントの上側の上部層を画定するように配置される、MIALC34に記載の方法であって、
すべての前記上部コンパートメントが、前記第1流体クッションの上方で前記荷物を支持する上部流体クッションを一緒に形成するように膨張される、方法。
MIALC39:前記可撓性壁が、前記第1層の上方の前記膨脹可能コンパートメントの上側の上部層と、
前記上部層と前記第1層との間の前記膨張可能コンパートメントの中間の少なくとも1つの中間層とを画定するように配置される、MIALC34に記載の方法であって、
すべての前記上部コンパートメントが膨張されて、前記第1流体クッションの上で前記荷物を支持する上部流体クッションを一緒に形成し、
少なくとも1つの前記中間層を、地表面に対して前記第1層の高さを調整するために膨張および収縮させる、方法。
MIALC40:前記可撓性壁が、少なくとも1つの前記中間層と前記第1層との間の前記膨張可能コンパートメントの中間の下部中間層を画定するように配置される、MIALC39に記載の方法であって、
前記下部中間コンパートメントのすべてが、収縮が前記第1流体クッションを通って走行している間、膨張状態に維持される、方法。
MIALC41:スプールが設けられ、前記クッションアセンブリが収縮状態で前記スプールに巻き付けられる、MIALC34に記載の方法。
MIALC42:前記荷物が船舶であり、前記船舶が水中で浮遊している間に前記クッションアセンブリが前記船舶の下に配置され、前記船舶を水中から陸上に移動させるように、前記クッションアセンブリの前記第1層の前記基底領域が水面下の地表面上を漸進的に移動する、MIALC34に記載の方法。
MIALC43:膨脹可能なクッションアセンブリと、前記クッションアセンブリを流体で膨張させる膨張手段とを含む、荷物を地表面上を走行方向に移動させるための装置であって、
前記クッションアセンブリが、複数の相互接続された可撓性壁によって分割された複数の膨脹可能なコンパートメントを含み、前記可撓性壁が、前記膨脹可能コンパートメントの少なくとも第1の層を画定するように配置され、
前記第1層が、少なくとも第1の前記膨脹可能コンパートメントを含み、またそれぞれが膨脹状態になるまですべての前記第1コンパートメントを膨脹させて、地表面上で前記荷物を支持する第1流体クッションを共に形成する膨脹した休止状態を有し、
前記第1コンパートメントのそれぞれが、前記可撓性壁の各群の間に配置される少なくとも1つの膨脹可能ブラダを含み、また前記膨脹手段が、少なくとも1つの前記ブラダを膨脹させることによって、前記第1コンパートメントを膨脹させるように構成される、装置。
MIALC44:各可撓性壁群が弾性手段を含む、MIALC43に記載の装置。
MIALC45:前記弾性手段がエラストマーである、MIALC44に記載の装置。
MIALC46:前記弾性手段が、前記クッションアセンブリが収縮したときに前記膨張可能コンパートメントの前記第1層の対称収縮を生じさせるように配置される、MIALC44に記載の装置。
MIALC47:各可撓性壁群がメッシュを含む、MIALC43に記載の装置。
MIALC48:前記メッシュがコードから作られ、各コードが、比較的非弾性の材料のシース内に配置されたエラストマーコアを含む、MIALC47に記載の装置。
MIALC49:各可撓性壁群が、少なくとも1つの上部壁と、1つまたは複数の側壁とを備えている、MIALC43に記載の装置であって、隣接する第1コンパートメントの各側壁が、前記第1層の基底面またはその近傍に相互接続される、装置。
MIALC50:前記第1層が、実質的に前記第1コンパートメントと各可撓性壁群とから成る、MIALC43に記載の装置。
MIALC51:前記可撓性壁が、前記第1層の上方の前記膨張可能コンパートメントの上部層を画定するように配置され、前記上部層が、すべての前記上部コンパートメントを膨脹させて、前記第1流体クッション上の前記荷物を支持する上部流体クッションを共に形成する膨脹状態を有する、MIALC43に記載の装置。
MIALC52:可撓性ウェブが前記上部層と前記第1層との間に配置される、MIALC51に記載の装置であって、
前記クッションアセンブリが、前記可撓性ウェブに引張力をかけて前記荷物に取り付けるための取り外し可能な取り付け手段を含む、装置。
MIALC53:前記可撓性壁が、前記上部層と前記第1層との間の前記膨張可能コンパートメントの中間の少なくとも1つの中間層を画定するように配置される、MIALC51に記載の装置。
MIALC54:前記可撓性壁が、前記上部層と前記第1層との間の中間の前記膨張可能コンパートメントの少なくとも2つの中間層を画定するように配置される、MIALC51に記載の装置。
MIALC55:前記第1コンパートメントのそれぞれが、前記可撓性壁の各上部群の間に配置される少なくとも1つの膨脹可能ブラダを含み、また前記膨脹手段が、少なくとも1つのブラダを膨脹させることによって、前記第1コンパートメントを膨脹させるように構成される、MIALC51に記載の装置。
MIALC56:スプールが設けられ、前記クッションアセンブリが、収縮状態で前記スプールに巻き付けられる、MIALC43に記載の装置。
MIALC57:前記膨張手段が複数のフロー制御モジュールを含み、各フロー制御モジュールがそれぞれのバルブアセンブリを含み、各バルブアセンブリが、前記膨脹可能コンパートメントの1つまたは前記膨脹可能コンパートメント群のそれぞれとの間で流体の流れを制御するように構成される、MIALC43に記載の装置であって、前記フロー制御モジュールが、前記クッションアセンブリにかけて分配される装置。
MIALC58:膨脹可能なクッションアセンブリと、前記クッションアセンブリを流体で膨張させる膨張手段とを含む、荷物を地表面上を走行方向に移動させるための装置であって、
前記クッションアセンブリが、可撓性ウェブと、複数の膨脹可能コンパートメントとを含み、前記膨脹可能コンパートメントが、複数の相互接続された可撓性壁によって分割され、前記可撓性壁が、前記可撓性ウェブの下の前記膨脹可能コンパートメントの第1の層を画定するように配置され、
前記第1層が、少なくとも第1の前記膨脹可能コンパートメントを含み、またそれぞれが膨脹状態になるまですべての前記第1コンパートメントを膨脹させて、地表面上で荷物を支持する第1流体クッションを共に形成する膨脹した休止状態を有し、
前記可撓性壁が、前記可撓性ウェブの上方の前記膨脹可能コンパートメントの上側の上部層を画定するように配置され、
前記上部コンパートメントのそれぞれが、前記上部コンパートメントを互いに分離する1つまたは複数の各側壁を含む、前記可撓性壁群のそれぞれの間に配置され、
前記上部層が、すべての前記上部コンパートメントを膨脹させて、使用位置において前記第1流体クッションの上に前記荷物を支持する上部流体クッションを一緒に形成する膨脹状態を有し、
前記使用位置では、前記可撓性ウェブが、前記第1流体クッションの前記膨脹した休止状態および前記上部流体クッションの膨脹状態で、前記第1流体クッションと前記上部流体クッションとの間に配置され、また前記上部コンパートメントの前記側壁が、可撓性ウェブと前記荷物との間に配置される、装置。
MIALC59:前記クッションアセンブリが、前記可撓性ウェブに引張力をかけて前記荷物に合理的に取り付けるための取り外し可能な取り付け手段を含む、MIALC58に記載の装置。
MIALC60:前記上部コンパートメントが群で配置され、各上部コンパートメント群の前記可撓性壁が相互接続され、前記上部コンパートメント群が前記可撓性ウェブの軸方向中心線の両側に対称的に配置される、MIALC58に記載の装置であって、
上部コンパートメントの各群が、上部コンパートメントの隣接する群の可撓性壁が分離平面を介して相互に連結されないように、軸方向中心線と平行に延び、上部コンパートメントの前記隣接群の間の上部層(上部壁を含む)の上面を通って下方に延びるそれぞれの分離平面で、上部コンパートメントの前記隣接群から分離可能である、装置。
MIALC61:前記可撓性ウェブが上部層の完全に膨張した状態で水平面内に配置されている場合、前記上部コンパートメントが、前記可撓性ウェブから前記可撓性ウェブの上方の高さまで延在する、MIALC58に記載の装置であって、前記上部コンパートメントの高さが、前記可撓性ウェブの中央領域から、前記中央領域のいずれかの側で対称的に離間した前記可撓性ウェブの一対の側方領域へ外側に向かって増加する、装置。
MIALC62:前記可撓性壁が、前記可撓性ウェブと前記第1層との間の前記膨張可能コンパートメントの中間の少なくとも1つの中間層を画定するように配置される、MIALC58に記載の装置。
MIALC63:前記可撓性壁が、前記可撓性ウェブと前記第1層との間の中間の前記膨張可能コンパートメントの少なくとも2つの中間層を画定するように配置される、MIALC58に記載の装置。
MIALC64:最低でも可撓性壁のいくつかが弾性手段を備える、MIALC58に記載の装置。
MIALC65:前記弾性手段がエラストマーである、MIALC64に記載の装置。
MIALC66:前記弾性手段が、前記クッションアセンブリが収縮したときに前記膨張可能コンパートメントの前記第1層の対称収縮を生じさせるように配置される、MIALC64に記載の装置。
MIALC67:前記第1コンパートメントのそれぞれが、弾性手段を含む1つまたは複数の側壁をそれぞれ含む各前記可撓性壁群の間に配置されている、MIALC58に記載の装置であって、前記可撓性ウェブが、前記第1コンパートメントの側壁よりも比較的弾性が小さい装置。
MIALC68:前記第1層が、実質的に前記第1コンパートメントおよび前記可撓性壁の各可撓性壁から成る、MIALC58に記載の装置。
MIALC69:各第1コンパートメントが、1つまたは複数の各側壁を含む前記可撓性壁の各群の間に配置される、MIALC58に記載の装置であって、隣接する第1コンパートメントの各側壁が、前記第1層の基底面またはその近傍に相互接続される装置。
MIALC70:スプールが設けられ、前記クッションアセンブリが、収縮状態で前記スプールに巻き付けられる、MIALC58に記載の装置。
MIALC71:前記膨張手段が複数のフロー制御モジュールを含み、各フロー制御モジュールがそれぞれのバルブアセンブリを含み、各バルブアセンブリが、前記膨脹可能コンパートメントの1つまたは前記膨脹可能コンパートメント群のそれぞれとの間で流体の流れを制御するように構成されている、MIALC58に記載の装置であって、フロー制御モジュールが、前記クッションアセンブリにかけて分配される装置。
MIALC72:前記フロー制御モジュールが、使用位置において前記第1流体クッションと前記上部流体クッションとの間の前記可撓性ウェブに取り付けられる、MIALC71に記載の装置。
MIALC73:荷物を地表面上を走行方向に移動させる方法であって、
前記荷物を膨脹可能なクッションアセンブリ上に配置するステップと、
前記クッションアセンブリが、可撓性壁と複数の膨脹可能なコンパートメントを含み、前記膨脹可能コンパートメントが、複数の相互接続された可撓性壁によって分割され、前記可撓性壁が、前記可撓性ウェブの下方の前記膨脹可能コンパートメントの第1層と、前記可撓性ウェブの上方の前記膨脹可能コンパートメントの上側の上部層とを画定するように配置されるステップと、
前記第1層が、少なくとも第1の前記膨脹可能コンパートメントを含み、
それぞれが膨脹状態になるまですべての前記第1コンパートメントを膨脹させて、地表面上で荷物を支持する第1流体クッションを共に形成する前記第1層の膨脹した休止状態を画定するように、前記第1コンパートメントを膨脹させるステップと、
前記上部コンパートメントのそれぞれが、前記上部コンパートメントを互いに分離する1つまたは複数の各側壁を含む、前記可撓性壁の各群の間に配置されるステップと、
すべての前記上部コンパートメントを膨脹させて、使用位置において前記第1流体クッションの上に前記荷物を支持する上部流体クッションを一緒に形成する前記上部層の膨脹状態を画定するように、前記上部コンパートメントを膨脹させるステップと、
前記使用位置では、前記可撓性ウェブが、前記第1流体クッションの膨脹した休止状態および前記上部流体クッションの膨脹状態において、第1流体クッションと前記上部流体クッションとの間に配置され、また前記上部コンパートメントの前記側壁が、前記可撓性ウェブと前記荷物との間に配置されるステップと、
また、前記クッションアセンブリの前記第1層の基底領域を前記地表面上を前記走行方向に漸進的に移動させるステップとを含む、方法。
MIALC74:使用位置において前記可撓性ウェブを緊張状態で前記荷物に取り外し可能に取り付けることを含む、MIALC73に記載の方法。
MIALC75:前記上部流体クッション上に置かれた前記荷物の基底面が水平基準面と非平行である、MIALC73に記載の方法であって、
前記基底面を支持する前記上部コンパートメントが、前記基底面の下の前記可撓性ウェブが前記基準面で前記基底面よりもほぼ平行になるように、前記可撓性ウェブの上方の異なる高さまでそれぞれ膨張される、方法。
MIALC76:前記可撓性壁が、前記可撓性ウェブと前記第1層との間の前記膨張可能コンパートメントの中間の少なくとも1つの中間層を画定するように配置される、MIALC73に記載の方法であって、
少なくとも1つの前記中間層を、前記地表面に対して前記第1層の高さを調整するために膨張および収縮させる、方法。
MIALC77:前記可撓性壁が、少なくとも1つの前記中間層と前記第1層との間の前記膨張可能コンパートメントの中間の下部中間層を画定するように配置される、MIALC76に記載の方法であって、
下部中間コンパートメントのすべてが膨張した状態に維持され、前記クッションアセンブリの前記第1層の前記基底領域が走行方向に地表面上を移動する、方法。
MIALC78:前記荷物が船舶であり、船舶が水中で浮遊している間に前記クッションアセンブリが前記船舶の下に配置され、前記船舶を水中から陸上に移動させるように、前記クッションアセンブリの前記第1層の前記基底領域が水面下の地表面上を漸進的に移動する、MIALC73に記載の方法。
MIALC79:スプールが設けられ、前記クッションアセンブリが収縮状態で前記スプールに巻き付けられる、MIALC73に記載の方法。
MIALC80:荷物を地表面上を走行方向に移動させるために使用する装置であって、
膨脹可能クッションアセンブリと、
前記クッションアセンブリを流体で膨脹させて、前記地表面上で前記荷物を支持するための第1流体クッションを形成する膨脹手段と、
前記クッションアセンブリを格納位置に収納し、前記クッションアセンブリを前記格納位置から使用位置に展開するためのスプールとを含み、
前記装置は、さらに、
使用中に前記スプールを支持するように構成された、少なくとも1つの支持要素と、
使用時には、前記スプールが少なくとも1つの支持要素に回転自在に取り付けられ、
前記スプールを少なくとも1つの支持要素に対して回転させて、収縮したクッションアセンブリを、前記スプール上に前記使用位置から前記格納位置に巻き付ける回転機構とを含む、装置。
MIALC81:前記膨張可能クッションアセンブリおよびスプールをそれぞれ含む複数の展開モジュールを備える、MIALC80に記載の装置。
MIALC82:各展開モジュールが、前記の少なくとも1つの支持要素および回転機構をそれぞれ含む、MIALC81に記載の装置。
MIALC83:前記クッションアセンブリが、複数の相互接続された可撓性壁によって分割された複数の膨脹可能なコンパートメントを含み、前記可撓性壁が、前記膨脹可能コンパートメントの少なくとも第1の層を画定するように配置される、MIALC80に記載の装置であって、
前記第1層が、少なくとも第1の前記膨脹可能コンパートメントを含み、またそれぞれが膨脹状態になるまですべての前記第1コンパートメントを膨脹させて、地表面上で荷物を支持する第1流体クッションを共に形成する膨脹した休止状態を有する、装置。
MIALC84:最低でも前記可撓性壁のいくつかが弾性手段を含む、MIALC83に記載の装置。
MIALC85:前記弾性手段がエラストマーである、MIALC84に記載の装置。
MIALC86:前記弾性手段が、前記第1層の前記膨脹可能コンパートメントのすべてが収縮された状態および無負荷の状態にあるときに、前記膨張可能コンパートメントの前記第1層の対称収縮を生じさせるように構成されている、MIALC84に記載の装置。
MIALC87:前記膨張手段が複数のフロー制御モジュールを含み、各フロー制御モジュールが各バルブアセンブリを含み、各バルブアセンブリが、前記膨脹可能コンパートメントの1つまたは前記膨脹可能コンパートメント群のそれぞれとの間で流体の流れを制御するように構成されている、MIALC83に記載の装置であって、前記フロー制御モジュールが、前記クッションアセンブリにかけて分配される装置。
MIALC88:荷物を地表面上を走行方向に移動させる方法であって、
膨脹可能なクッションアセンブリとスプールを提供するステップと、
前記クッションアセンブリが、前記スプールに格納位置で巻き付けられるステップと、
少なくとも1つの支持要素によって前記スプールを支持し、少なくとも1つの支持要素に対して前記スプールを回転させて、前記クッションアセンブリを前記格納位置から使用位置に巻き出すステップと、次に、
前記クッションアセンブリを流体で膨脹させて、前記使用位置において、前記地表面上で前記荷物を支持する第1流体クッションを形成し、次に、
前記クッションアセンブリの基底領域を前記地表面上を前記走行方向に漸進的に移動させるステップと、次に、
前記クッションアセンブリを収縮させ、少なくとも1つの支持要素によって前記スプールを支持し、また少なくとも1つの支持要素に係る前記スプールを回転させるように回転機構を作動させて、前記収縮した前記クッションアセンブリを、前記スプールに前記使用位置から前記格納位置に巻き付けるステップとを含む、方法。
MIALC89:前記荷物が船舶であり、複数の展開モジュールが提供され、各展開モジュールが、前記膨張可能なクッションアセンブリとスプールとをそれぞれ含む、MIALC88に記載の方法であって、
各クッションアセンブリが、使用位置において前記船舶の長さに沿って直列に配置され、前記船舶を地表面上で共に支持する一連の前記第1流体クッションを形成するように膨張される、方法。
MIALC90:各クッションアセンブリが、船舶が水中で浮遊している間に前記船舶の下で前記使用位置に引かれ、次に、水中の地表面上で前記船舶を支持するために膨張させられる、MIALC89に記載の方法であって、
各クッションアセンブリの前記基底領域を、水中から陸上に前記船舶を移動させるように、水中の地表面を走行方向に漸進的に移動させる、方法。
MIALC91:荷物を地表面上を走行方向に移動させるために使用する装置であって、
膨脹可能なクッションアセンブリと、
前記クッションアセンブリを膨脹させるための膨脹手段と、
制御システムとを含み、
前記クッションアセンブリが、複数の相互接続された可撓性壁によって分割された複数の膨脹可能なコンパートメントを含み、前記可撓性壁が、前記膨脹可能コンパートメントの少なくとも第1の層を画定するように配置され、
前記第1層が、少なくとも第1の前記膨脹可能コンパートメントを含み、またそれぞれが膨脹状態になるまですべての前記第1コンパートメントを膨脹させて、地表面上で前記荷物を支持する第1流体クッションを共に形成する膨脹した休止状態を有し、
前記膨脹手段が、複数のバルブアセンブリを含み、各バルブアセンブリが、前記膨脹可能コンパートメントの1つまたは前記膨脹可能コンパートメント群のそれぞれとの間の流体のフローを制御するように配置され、
各バルブアセンブリが、前記膨脹可能コンパートメントの1つまたは前記膨脹可能群のそれぞれを選択的に膨脹および収縮させるように、前記制御システムによって個別に制御可能であり、
前記クッションアセンブリが、使用構成から格納構成に、圧縮状態で折り畳み可能または回転可能であり、
前記膨脹手段が、複数の個別のフロー制御装置を含み、各フロー制御装置が、前記バルブアセンブリのそれぞれ1つを含み、また前記フロー制御装置が、前記クッションアセンブリにかけて分配される、装置。
MIALC92:クッションアセンブリが、フロー制御モジュールを互いに接続し、流体をそれぞれの前記膨張可能コンパートメントに導く第1の可撓性ホースの第1のネットワークを含む、MIALC91に記載の装置。
MIALC93:前記バルブアセンブリが、前記流体を、前記第1可撓性ホースを介して、前記膨張可能クッションアセンブリの収縮している各コンパートメントから、前記膨脹可能コンパートメントの膨張している各コンパートメントへと流れるように誘導するように操作可能である、MIALC92に記載の装置。
MIALC94:第1可撓性ホースが、各フロー制御モジュールにつき、それぞれのフロー制御モジュールを介してそれぞれの膨張可能コンパートメントに走行する流体が流れる複数の異なる流路を画定する、MIALC92に記載の装置。
MIALC95:各第1可撓性ホースが各第1電気伝導体を含み、前記第1電気伝導体が、電力または制御信号が複数の電気経路を介して前記フロー制御モジュールのそれぞれに導かれ得る第1の電気グリッドを形成する、MIALC92に記載の装置。
MIALC96:第1可撓性ホースが、フロー制御モジュールによって相互接続されて、第1のグリッドを形成し、各フロー制御モジュールが前記第1グリッド内にノードを形成する、MIALC92に記載の装置。
MIALC97:各フロー制御モジュールが、少なくとも2つの前記第1可撓性ホースを介して少なくとも2つの隣接する前記フロー制御モジュールに直接接続される、MIALC96に記載の装置。
MIALC98:大部分の前記フロー制御モジュールが、4つの前記第1可撓性ホースを介してそれぞれが4つの隣接する前記フロー制御モジュールに直接的に接続される、MIALC96に記載の装置。
MIALC99:各フロー制御モジュールが、複数の隔離弁を含み、各隔離弁が、第1可撓性ホースのそれぞれ1つを介して流体の流れを隔離または制限するように選択的に作動させる、MIALC96に記載の装置。
MIALC100:前記クッションアセンブリが、前記フロー制御モジュールを互いに接続し、前記膨張可能コンパートメントの収縮している各コンパートメントから流体を導く第2の可撓性ホースの第2のネットワークを含む、MIALC92に記載の装置。
MIALC101:前記第1可撓性ホースが前記フロー制御モジュールによって相互接続されて第1のグリッドを形成し、前記第2可撓性ホースが前記フロー制御モジュールによって相互接続されて第2のグリッドを形成し、よって各フロー制御モジュールが前記第1グリッドおよび前記第2グリッドにノードを形成する、MIALC100に記載の装置。
MIALC102:大部分の前記フロー制御モジュールが、4つの前記第1可撓性ホースと4つの前記第2可撓性ホースを介して4つの隣接する前記フロー制御モジュールにそれぞれ直接的に接続される、MIALC101に記載の装置。
MIALC103:各フロー制御モジュールが、流体を汲み上げるためのポンプを含み、各ポンプが、流体を前記第2ネットワークから前記第1ネットワークに圧送するように構成されている、MIALC100に記載の装置。
MIALC104:各ポンプがタービンによって駆動する圧縮機を含み、前記クッションアセンブリが、前記フロー制御モジュールを互いに接続し、前記クッションアセンブリの外部の加圧流体源から流体を導いて前記タービンを駆動する、第3の可撓性ホースの第3のネットワークを含む、MIALC103に記載の装置。
MIALC105:各前記第1可撓性ホースが各第1電気伝導体を含み、各前記第2可撓性ホースが対応する各第2電気伝導体を含み、前記第1電気伝導体が第1の電気グリッドを形成し、そして前記第2電気伝導体が第2の電気グリッドを形成し、よって前記第1および第2のグリッドのそれぞれを通る複数の電気経路を介して電力または信号が前記フロー制御モジュールのそれぞれに伝導され得る、MIALC100に記載の装置。
MIALC106:各フロー制御モジュールが流体を圧送するためのポンプを含む、MIALC91に記載の装置。
MIALC107:前記ポンプが、タービンによって駆動する圧縮機を含む、MIALC106に記載の装置。
MIALC108:前記フロー制御モジュールが、第1の電気伝導体のネットワークによって互いに接続され、第1の電気伝導体が、電力または制御信号が複数の電気経路を介して各フロー制御モジュールへ導かれる第1の電気グリッドを形成する、MIALC91に記載の装置。
MIALC109:荷物を地表面上を走行方向に移動させる方法であって、
膨脹可能クッションアセンブリと、
前記クッションアセンブリを膨脹させるための膨脹手段と、
制御システムとを提供するステップを含み、
前記クッションアセンブリが、複数の相互接続された可撓性壁によって分割された複数の膨脹可能なコンパートメントを含み、前記可撓性壁が、前記膨脹可能コンパートメントの少なくとも第1の層を画定するように配置されるステップと、
前記第1層が、少なくとも第1の前記膨脹可能コンパートメントを含み、またそれぞれが膨脹状態になるまですべての前記第1コンパートメントを膨脹させて、地表面上で前記荷物を支持する第1流体クッションを共に形成する膨脹した休止状態を有し、
前記膨脹手段が、複数のバルブアセンブリを含み、各バルブアセンブリが、前記膨脹可能コンパートメントの1つまたは前記膨脹可能コンパートメント群のそれぞれとの間の流体のフローを制御するように配置されるステップと、
前記クッションアセンブリが、使用構成から格納構成に、圧縮状態で折り畳み可能または回転可能であり、
前記荷物が、前記クッションアセンブリの基底領域が、前記地表面上を前記走行方向に漸進的に移動する間に、前記第1流体クッション上で支持されるステップと、
また、前記膨脹手段が、複数の個別のフロー制御装置を含み、各フロー制御装置が、前記バルブアセンブリのそれぞれ1つを含み、また前記フロー制御装置が、前記クッションアセンブリにかけて分配されるステップと、
各フロー制御装置の前記バルブアセンブリが、前記制御システムからの信号によって個別に制御されて、前記膨脹可能コンパートメントの1つまたは前記膨脹可能コンパートメント群のそれぞれを選択的に膨脹および収縮させるステップと、
また、前記クッションアセンブリを収縮状態に収縮させた後、前記フロー制御モジュールを含む前記クッションアセンブリが、前記膨脹可能コンパートメントとおよび撓性壁と共に、格納構成に折り畳まれるか、巻かれるステップとを含む、方法。
MIALC110:スプールが設けられているMIALC109に記載の方法であって、
前記スプールが、少なくとも1つの支持要素によって支持され、
前記クッションアセンブリを収縮状態に収縮させた後、前記スプールを少なくとも1つの支持要素に対して回転させて、前記フロー制御モジュールを含む前記の収縮したクッションアセンブリを、前記膨張可能コンパートメントおよび可撓性壁とともに前記スプール上に巻き付けて格納構成にする、方法。
MIALC111:前記荷物が船舶であり、複数の展開モジュールが設けられ、各展開モジュールが、前記膨張可能クッションアセンブリおよび前記スプールをそれぞれ含む、MIALC110に記載の方法であって、
各クッションアセンブリが、使用位置において船舶の長さに沿って直列に配置され、地表面上で前記船舶を共に支持する一連の前記第1流体クッションを形成するように膨張される、方法。
MIALC112:各クッションアセンブリが、前記船舶が水中で浮遊している間に前記船舶の下で使用位置になるように引かれ、次に、水中の地面上で前記船舶を支持するように膨張させる、MIALC111に記載の方法であって、
各クッションアセンブリの前記基底領域を、水中から陸上に前記船舶を移動させるように、水中の地表面を走行方向に漸進的に移動させる、方法。
MIALC113:前記フロー制御モジュールが、可撓性ホースのネットワークによって互いに接続され、前記バルブアセンブリが、前記流体を、前記可撓性ホースを介して、前記可膨張性コンパートメントの収縮している各コンパートメントから前記膨脹可能コンパートメントの膨張している各コンパートメントへと流れるように動作する、MIALC109に記載の方法。
MIALC114:各フロー制御モジュールがポンプを含み、前記ポンプを操作して前記膨張可能コンパートメントの収縮している各コンパートメントから前記膨張可能コンパートメントの膨張している各コンパートメントへと流体を圧送する、MIALC109に記載の方法。
MIALC115:前記フロー制御モジュールが第1の電気伝導体のネットワークによって互いに接続され、前記第1電気伝導体が、電力または制御信号を複数の電気経路を介して各前記制御モジュールへと導く第1の電気グリッドを形成する、MIALC109に記載の方法。