JP6686544B2 - 被記録媒体給送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、被記録媒体給送装置及び画像形成装置に関する。
従来、被記録媒体重送分離機構を備えた被記録媒体給送装置を有する画像形成装置が知られており、このような被記録媒体重送分離機構として、給紙部材としての給紙ローラ、繰り出しローラ、分離部材としての分離ローラ、ブレーキ、分離ローラホルダ、加圧ばね、分離セパレータを備えたものが知られている。給紙ローラより送り出された被記録媒体である用紙は、その先端が給紙ローラと分離ローラとのニップ部または分離セパレータに当接した反力で繰り出しローラと給紙ローラとの間で座屈し、分離セパレータとの接触角度が大きくなる傾向にある。接触角度が大きくなると、多数枚重送した用紙同士を捌くための分離セパレータにより用紙に与える剪断力が低下し、被記録媒体重送分離機構でうまく分離ができずに重送が多発するという問題点があった。この問題点を解決すべく、分離セパレータの反対側にシートガイドを設ける技術が提案されている(例えば「特許文献1」参照)。
しかし上述の技術においても、用紙を継ぎ足しされた場合に重送が発生し易くなるという問題点がある。これは、用紙の継ぎ足し箇所で用紙間の摩擦力が低下するためであり、継ぎ足し箇所の摩擦力が他の用紙間よりも低くなると、継ぎ足し箇所の手前数枚となったときに分離ができず、数枚の束となって搬送されてしまうためである。用紙を1枚ずつ分離するためには、用紙間に一定の摩擦力があり下位の用紙が上位の用紙の搬送に対して一緒に搬送されることなく、その場に停留する必要がある。
本発明は、上述した問題点を解決し、用紙の継ぎ足し時においても用紙の重送発生を防止することが可能な被記録媒体給送装置の提供を目的とする。
本発明は、被記録媒体を給送する給紙部材と、前記給紙部材と共に被記録媒体を分離給送する分離部材と、給送される被記録媒体を積載する底板と、前記底板と前記分離部材との間で変位自在に設けられた加圧部材とを備え、前記加圧部材は、前記給紙部材に対してその先端部が接離自在となるように支持部材により回転可能に支持された回転体に取り付けられ、前記回転体が前記支持部材に設けられた付勢手段で付勢されることにより、前記加圧部材の先端部が前記給紙部材に対して圧接し、前記回転体に取り付けられ前記給紙部材の両側方近傍に配設された摩擦部材を有し、前記摩擦部材は、前記加圧部材が前記給紙部材に接触する位置から前記分離部材が前記給紙部材に接触する位置にわたる平面を有することを特徴とする。
本発明によれば、加圧部材が給紙部材の周面に対してその先端部が回転可能となるように構成されている。これにより、複数枚の被記録媒体が給紙部材と加圧部材との間に送り込まれると、加圧部材による加圧部を通過する際に下位の被記録媒体が加圧部材から抵抗力を受け、上位の被記録媒体のみが分離部材へと送られる。これにより2段階での分離が可能となり、被記録媒体の継ぎ足しが行われても重送することなく被記録媒体を搬送することができる。
本発明の一実施形態を適用可能な画像形成装置の概略図である。 本発明の一実施形態に用いられる給紙装置要部の部分断面図である。 本発明の一実施形態に用いられる給紙装置要部の概略斜視図である。 本発明の一実施形態に用いられる給紙装置要部の概略斜視図である。 従来用いられている給紙装置要部の概略斜視図である。 本発明の一実施形態に用いられる給紙装置要部内部の概略斜視図である。 本発明の一実施形態に用いられる固定ガイドカバーを説明する概略図である。 本発明の第1の実施形態における用紙分離部要部を示す概略図である。 本発明の一実施形態に用いられる固定ガイドカバーを説明する概略図である。 本発明の一実施形態に用いられる給紙装置要部の(a)概略平面図(b)概略側面図である。 本発明の給紙装置における用紙の挙動を示す概略図である。 本発明の給紙装置における加圧板の挙動を示す概略図である。 従来用いられている固定ガイドカバーを説明する概略図である。 本発明の第1の実施形態における回転体の回転支軸と分離ニップ部及び回転体の回転支軸と分離ニップ部における接線との位置関係を説明する用紙非進入時における概略図である。 本発明の第1の実施形態における実際の回転体のレイアウトを示す概略図である。 本発明の第1の実施形態における回転体の回転支軸と分離ニップ部及び回転体の回転支軸と分離ニップ部における接線との位置関係を説明する用紙進入時における概略図である。 本発明の第2の実施形態における回転体の回転支軸と分離ニップ部及び回転体の回転支軸と分離ニップ部における接線との位置関係を説明する用紙非進入時における概略図である。 本発明の第2の実施形態における回転体の回転支軸と分離ニップ部及び回転体の回転支軸と分離ニップ部における接線との位置関係を説明する用紙進入時における概略図である。 本発明の第3の実施形態における回転体の回転支軸と分離ニップ部及び回転体の回転支軸と分離ニップ部における接線との位置関係を説明する用紙非進入時における概略図である。 本発明の第4の実施形態における回転体の回転支軸と分離ニップ部及び回転体の回転支軸と分離ニップ部における接線との位置関係を説明する用紙非進入時における概略図である。 本発明の第4の実施形態における回転体の回転支軸と分離ニップ部及び回転体の回転支軸と分離ニップ部における接線との位置関係を説明する用紙進入時における概略図である。 本発明の第5の実施形態における回転体の回転支軸と分離ニップ部及び回転体の回転支軸と分離ニップ部における接線との位置関係を説明する用紙非進入時における概略図である。 本発明の第5の実施形態における回転体の回転支軸と分離ニップ部及び回転体の回転支軸と分離ニップ部における接線との位置関係を説明する用紙進入時における概略図である。 本発明の第6の実施形態における回転体の回転支軸と分離ニップ部及び回転体の回転支軸と分離ニップ部における接線との位置関係を説明する用紙非進入時における概略図である。 本発明の第7の実施形態に用いられる加圧板を説明する概略図である。 本発明の第7の実施形態の変形例に用いられる加圧板を説明する概略図である。 本発明の第8の実施形態に用いられる加圧板を説明する概略図である。 本発明の第8の実施形態の変形例に用いられる加圧板を説明する概略図である。 本発明の第9の実施形態に用いられる摩擦部材を説明する概略図である。 本発明の第9の実施形態における用紙の挙動を説明する概略図である。 本発明の第9の実施形態における加圧板及び摩擦部材の変位を説明する概略図である。 本発明の第9の実施形態における摩擦部材の最低高さを示す概略図である。 本発明の第9の実施形態における摩擦部材の高さを説明する概略図である。 本発明の第9の実施形態の変形例に用いられる摩擦部材を説明する概略図である。 本発明の第9の実施形態の他の変形例に用いられる摩擦部材を説明する概略図である。 本発明の各実施形態の変形例に用いられる加圧部材を示す概略図である。 本発明の各実施形態の他の変形例に用いられる加圧部材を示す概略図である。 本発明が適用可能な被記録媒体給送装置の概略図である。 本発明が適用可能な被記録媒体給送装置の概略図である。 本発明が適用可能な被記録媒体給送装置の概略図である。
図1は、本発明の一実施形態を適用可能な画像形成装置であるカラープリンタを示している。同図においてプリンタ1は、装置本体1aの内部に4個の画像形成部2Y,2C,2M,2Bk、1次転写ユニット3、2次転写ローラ4、光書込装置5、記録媒体給送装置としての給紙装置6、定着装置7、排紙ローラ対8、排紙トレイ11等を有している。
装置本体1aのほぼ中央に配置された画像形成部2Y,2C,2M,2Bkはそれぞれ黄色画像、青色画像、赤色画像、黒色画像に対応しており、それぞれ像担持体である感光体ドラム12Y,12C,12M,12Bkを有している。また画像形成部2Y,2C,2M,2Bkは、帯電ローラ13Y,13C,13M,13Bk、現像装置14Y,14C,14M,14Bk、感光体クリーニング装置15Y,15C,15M,15Bk等を有している。各感光体ドラム12の表面には光書込装置5から露光が行われ、形成される画像に対応した静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各トナーボトル16Y,16C,16M,16Bkから対応する現像装置14に供給されたトナーによって可視像化される。
画像形成部2の上方には1次転写ユニット3が配設されている。1次転写ユニット3は、入口ローラ17及び駆動ローラ18及び対向ローラ19及びバックアップローラ20及び支持ローラ21、これ等に掛け渡された転写ベルト22を有している。また1次転写ユニット3は、転写ベルト22を介して各感光体ドラム12とそれぞれ対向する位置に配置された1次転写ローラ23Y,23C,23M,23Bkを有している。転写ベルト22の表面には、各感光体ドラム12から各色に対応したトナー像が重畳転写される。
転写ベルト22を介して駆動ローラ18と対向する位置には2次転写ローラ4が配設されている。2次転写ローラ4は、図示しないバイアス印加手段からバイアスを印加されることにより、給紙装置6から給送された用紙Pに対して転写ベルト22の表面に重畳転写されたトナー像を一括転写する。
画像形成部2の下方には光書込装置5が配設されている。光書込装置5は、それぞれ図示しない光源、ポリゴンミラー、各種ミラー及びレンズを有する周知の構成であり、外部入力された画像に対応した静電潜像を各感光体ドラム12の表面に形成する。
装置本体1aの下部に配設された給紙装置6は、被記録媒体である用紙Pを積載する底板24aを有する給紙トレイ24、給紙トレイ24より用紙Pを送り出す給紙部材としての給紙ローラ26、給紙ローラ26と協働して用紙Pを分離給送する分離部材としての分離ローラ27等を有している。また給紙装置6は、用紙搬送ローラ対28、レジストローラ対29、手差しトレイ30、手差しトレイ30より用紙Pを給送する第2給紙ローラ31、第2給紙ローラ31と協働して用紙Pを分離給送するフリクションパッド32等を有している。
装置本体1aの最下部に配置された給紙トレイ24は、装置本体1aに開閉自在に支持された図示しないカバー部材が開放された際に、図において右方への引き出しが可能に構成されている。給紙トレイ24には底板24aが上下動自在に設けられており、底板24aの上面には多数枚の用紙Pが積載可能である。底板24aの上方には、積載された最上位の用紙Pに接触する態様で給紙ローラ26が配設されており、給紙ローラ26は図示しない駆動手段によって図において反時計回り方向に回転駆動される。ゴム等の高摩擦抵抗部材をその周面に有する分離ローラ27は、後述する付勢手段によってその周面を給紙ローラ26の周面に圧接されている。
用紙搬送ローラ対28は、共に装置本体1aに回転自在に支持された駆動ローラ及び従動ローラを有しており、図示しない駆動手段によって駆動ローラが回転することによりこれに圧接した従動ローラが回転して用紙Pを搬送する。用紙搬送ローラ対28の用紙搬送方向下流側に配設されたレジストローラ対29も同様に駆動ローラ及び従動ローラを有しており、図示しない駆動手段によって駆動ローラが回転することにより用紙Pを所定のタイミングで下流側へと搬送する。
手差しトレイ30は、図示しないカバー部材に開閉自在に支持されており、開放された状態においてその上面に用紙Pを積載する。第2給紙ローラ31も図示しないカバー部材に回転自在に支持されており、フリクションパッド32と協働して手差しトレイ30上の用紙Pを分離給送する。なお、図示しないカバー部材には2次転写ローラ4及び後述する加圧ローラ35がそれぞれ回転自在に支持されており、図示しないカバー部材の開放時において用紙Pの搬送経路が開放されるように構成されている。
2次転写ローラ4の用紙搬送方向下流側に配設された定着装置7は、加熱ローラ34及び加圧ローラ35を有していて装置本体1aの上部に配設されている。内部に図示しない熱源を有する加熱ローラ34は装置本体1aに回転自在に支持されており、図示しない駆動手段によって回転駆動される。図示しないカバー部材に回転自在に支持された加圧ローラ35は、図示しない付勢手段の付勢力によってその周面を加熱ローラ34の周面に圧接させており、加熱ローラ34の回転に従動して回転する。各ローラ34,35間を通る用紙Pは、その熱と圧力とによって上面に転写されたトナー像を定着される。
定着装置7の用紙搬送方向下流側に配設された排紙ローラ対8は駆動ローラ及び従動ローラを有しており、図示しない駆動手段によって駆動ローラが回転することにより従動ローラが従動回転して用紙Pを装置本体1aの外部へと排出する。排紙ローラ対8によって排出された用紙Pは、装置本体1aの上面に一体形成された排紙トレイ11に排出されて積載される。
上述の構成より、用紙Pへの画像形成時においては、底板24a上に載置された用紙Pはパッド部材24bと給紙ローラ26との間に挟持されることで下流側へと送られ、給紙ローラ26と分離ローラ27との間で1枚ずつに分離給送される。そして、給紙トレイ24から分離給送された用紙Pが用紙搬送ローラ対28及びレジストローラ対29によって搬送され、2次転写ローラ4によって用紙Pにトナー像が転写される。トナー像が転写された用紙Pは、定着装置7を通過する際にトナー像を定着された後に排紙ローラ対8へと案内され、排紙トレイ11上に排出される。
上述のカラープリンタ1において、「発明が解決しようとする課題」の欄に述べたように、給紙トレイ24に対して用紙Pを継ぎ足しされた場合に用紙Pの重送が発生し易くなるという問題点がある。これは、継ぎ足し箇所で用紙P間の摩擦力が低下するためであり、継ぎ足し箇所の摩擦力が他の用紙P間よりも低くなると継ぎ足し箇所の手前数枚となったときにうまく分離ができなくなる。このため、継ぎ足し箇所から用紙Pが分離されてしまい、用紙Pが数枚の束となって搬送されてしまうためである。用紙Pを1枚ずつ確実に分離するためには、用紙P間に一定の摩擦力を有していて下位の用紙Pが上位の用紙Pの搬送に対して一緒に搬送されることなく、その場に停留する必要がある。以下に、この構成を満足する本発明の第1の実施形態を説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態を適用した給紙装置6の要部を示している。同図において底板24aの先端部には、用紙Pの重送を防止するための高摩擦抵抗部材からなるパッド部材24bが設けられている。給紙ローラ26は装置本体1aに回転自在に支持されており、図示しない駆動手段によって図2において反時計回り方向に回転駆動される。
給紙ローラ26の下方には、その幅が給紙ローラ26の幅よりも小さくなるように形成された分離ローラ27が配設されている。なお、分離ローラ27の幅は給紙ローラ26の幅以上であってもよい。図2及び図3及び図4に示すように、分離ローラ27は可動ブラケット9に回転自在に支持されており、可動ブラケット9は給紙トレイ24に固定された固定ベース10に支点9aにおいて回動可能に支持されている。可動ブラケット9と固定ベース10との間には圧縮ばね33が介装されており、可動ブラケット9には分離ローラ27を給紙ローラ26に圧接させる向きの付勢力が付与されている。分離ローラ27の同軸上にはトルクリミッタ27aが設けられており、分離ローラ27は過度のトルクが作用した際に空転するように構成されている。このようにトルクリミッタ27aを分離ローラ27内に内蔵したことにより、従来は図5に示すようにトルクリミッタ27aが占めていた領域を図6に示すように空けることができる。これにより、例えば分離ローラ27の支軸を短くすることにより空いた領域に他の部品を配設したり装置の小型化を図ったりすることができる。
分離ローラ27の上方には、支持部材としての固定ガイドカバー25が配設されている。その上面を用紙Pが通過する固定ガイドカバー25は、分離ローラ27の支軸を覆うように配設されており、その上面によって用紙Pの搬送をガイドする。固定ガイドカバー25は図7に示すように分離ローラ27の周面が露出する開口を有した形状を呈しており、ねじ止めや図示しない係合部により固定ベース10に対して着脱自在に構成されている。
固定ガイドカバー25の内部であって分離ローラ27の支持位置よりも両外側の部位には、図8及び図9に示すように一対の回転体36が配設されている。回転体36は支軸36aにおいて固定ガイドカバー25に回転自在に支持されており、支軸36aよりも用紙搬送方向下流側の部位には一端を固定ガイドカバー25の凸部25aに固設された付勢手段としての圧縮ばね37が取り付けられている。また、回転体36の用紙搬送方向上流側端部には、ステンレス等の金属からなる板状の加圧部材である加圧板38が両面テープや接着剤等によって取り付けられている。圧縮ばね37の付勢力によって回転体36が図8において支軸36aを中心に反時計回り方向に付勢されることにより、加圧板38が支軸36aよりも用紙搬送方向下流側の位置において給紙ローラ26の周面に所定の圧接力で圧接する。
図10(a)は給紙装置6の要部平面図を、図10(b)は給紙装置6の給紙トレイ24側から見た要部概略図をそれぞれ示している。同図に示すように、加圧板38はその幅すなわち用紙幅方向の長さが給紙ローラ26の幅よりも大きくなるように形成されている。図11に示すように、加圧板38は給紙ローラ26がない部分でも用紙Pを支えるため、用紙Pが直線状を保つことができる。これにより、複数枚の用紙束が給紙ローラ26と分離ローラ27とのニップ部に進入する際に、用紙が直線状を保って安定していることから用紙束の紙間摩擦状態を安定させることができ、用紙を確実に分離することができる。
上述した第1の実施形態では、給紙ローラ26の周面に対して加圧板38の先端部が接離自在となるように構成されている。この構成により、複数枚の用紙Pが給紙ローラ26と加圧板38との間に位置したとき、加圧板38による加圧部を通過する際に下位の用紙Pが加圧板38の斜面に接触することで搬送負荷(抵抗力)を受けて加圧板38を乗り越えることがなく、上位の用紙Pのみが分離ローラ27へと送られる。これにより2段階での用紙分離が可能となり、用紙継ぎ足しが行われても重送することなく用紙Pを搬送することができる。
また第1の実施形態では、固定ガイドカバー25による回転体36の支持位置すなわち支軸36aの位置が、加圧板38と給紙ローラ26との接触位置よりも用紙搬送方向上流側に位置するように構成されている。この構成により、図12に示すように、複数枚の用紙Pが加圧板38と給紙ローラ26との接触位置に進入してきても加圧板38が用紙搬送方向下流側へと逃げるため、用紙Pの詰まりが防止される。
従来の構成では、加圧ではなく固定された分離板と別途用紙上側を押さえる機構とによる構成が知られているが、この構成では分離板が可動しないために厚紙等を搬送できなかったりゴムが削れることにより耐久性に問題があったりしていた。このような分離板を備えた支持部材としての固定ガイドカバー41を図13に示す。本発明の固定ガイドカバー25は、固定ガイドカバー41に代えて固定ベース10に取り付けることにより上述した作用効果を発揮することができる。これにより、従来の構成を大幅に変えることなく、本発明の作用効果を容易に得ることができる。
上述した第1の実施形態(図8参照)のように、加圧板38が支軸36aよりも用紙搬送方向下流側の位置において給紙ローラ26の周面に所定の圧接力で圧接する構成、すなわち回転体36の回転支点である支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置である用紙Pの分離ニップ部よりも用紙搬送方向上流側に位置する構成では、加圧板38は接線Qに対してその先端が寝る方向に移動するため、用紙Pの進入前における加圧板38と給紙ローラ26との接触角度θ1(図14参照)に比して、用紙Pの進入後における加圧板38と給紙ローラ26との接触角度θ2(図16参照)は小さくなり、用紙Pが加圧板38に接触したときに受ける阻止力は小さくなる。
また、図8に示す第1の実施形態では、支軸36aの位置は給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置における接線よりも鉛直方向下側に位置する構成である。本発明の第1の実施形態と同様の構成、すなわち支軸36aの位置が、用紙Pの分離ニップ部よりも用紙搬送方向上流側かつ給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置における接線よりも鉛直方向下側に位置する構成を図14に示す。なお、図14に示す構成では回転体36が用紙搬送路に干渉するため、実際には図15に示すように配置している。このように、支軸36aの位置が分離ニップ部よりも用紙搬送方向上流側かつ給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置における接線よりも鉛直方向下側に位置する構成では、加圧板38は給紙ローラ26の周面に対して逃げ勝手となる。ここで逃げ勝手とは、加圧板38に給紙ローラ26または用紙Pとの摩擦等により用紙搬送方向の力が作用した場合に、その力により加圧板38が支軸36aを中心に回転することにより、加圧板38の先端が給紙ローラ26から離れる(逃げる)方向に力が作用する構成をいう。
図14及び図16に示すように、加圧板38が給紙ローラ26の周面に接触して垂直荷重Nが作用するとき、これ等の摩擦力F=μNによって回転モーメントM=rFが生じる。これにより給紙ローラ26に対して垂直荷重Nとは逆方向の逃げ荷重ΔN=(M/L)cosθが生じることで、給紙ローラ26への荷重が減少することによってΔNがさらに減少し、給紙ローラ26への荷重はより低い値に収束する。
ここで加圧板38と給紙ローラ26との間に用紙Pが挟まると、加圧板38と給紙ローラ26との間の摩擦係数よりも加圧板38と用紙Pとの間の摩擦係数の方が低いため、摩擦力Fが低減してΔNが減少することとなり、加圧板38が直接給紙ローラ26に接しているときと比較して用紙Pの分離荷重が増加する。このときN>ΔNとなるようにμ,r,Lの値を設定することにより、給紙ローラ26への荷重が収束するように設定している。
上述した本発明の第1の実施形態によれば、回転体36の回転支点である支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置である用紙Pの分離ニップ部よりも用紙搬送方向上流側に位置するので、用紙Pが分離ニップ部に進入した際に加圧板38の角度が寝る方向に回転体36が回転するため、厚紙等の高剛性の用紙が用いられた場合における不給紙の確率を低減することができる。
また、加圧板38が給紙ローラ26の周面に対して逃げ勝手で接触する構成であるので、加圧板38は用紙Pが進入すると荷重が強くなる方向に回転体36が回転するため、用紙Pの2枚目以降は分離荷重が増加することから連続給送時におけるジャムの発生確率を低減することができる。
図17及び図18は、本発明の第2の実施形態を示している。この第2の実施形態は、回転体36の回転支点である支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置である用紙Pの分離ニップ部よりも用紙搬送方向上流側に位置すると共に、支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置における接線Qよりも鉛直方向上側に位置する構成である。すなわちこの第2の実施形態は、支軸36aの位置が接線Qよりも鉛直方向上側に位置する点においてのみ、第1の実施形態と相違している。このように、支軸36aの位置が分離ニップ部よりも用紙搬送方向上流側かつ接線Qよりも鉛直方向上側に位置する構成では、加圧板38は給紙ローラ26の周面に対して食い込み勝手となる。ここで食い込み勝手とは、加圧板38に給紙ローラ26または用紙Pとの摩擦等により用紙搬送方向の力が作用した場合に、その力により加圧板38が支軸36aを中心に回転することにより、加圧板38の先端が給紙ローラ26に寄る(食い込む)方向に力が作用する構成をいう。
図17及び図18に示すように、加圧板38が給紙ローラ26の周面に接触して垂直荷重Nが作用するとき、これ等の摩擦力F=μNによって回転モーメントM=rFが生じる。これにより給紙ローラ26に対して垂直荷重Nと同方向の食い込み荷重ΔN=(M/L)cosθが生じることで、給紙ローラ26への荷重が増加することによってΔNがさらに増加し、給紙ローラ26への荷重はより高い値に収束する。
ここで加圧板38と給紙ローラ26との間に用紙Pが挟まると、加圧板38と給紙ローラ26との間の摩擦係数よりも加圧板38と用紙Pとの間の摩擦係数の方が低いため、摩擦力Fが低減してΔNが減少することとなり、加圧板38が直接給紙ローラ26に接しているときと比較して用紙Pの分離荷重が減少する。このときN>ΔNとなるようにμ,r,Lの値を設定することにより、給紙ローラ26への荷重が収束するように設定している。
上述した本発明の第2の実施形態によれば、回転体36の回転支点である支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置である用紙Pの分離ニップ部よりも用紙搬送方向上流側に位置するので、用紙Pが分離ニップ部に進入した際に加圧板38の角度が寝る方向に回転体36が回転するため、厚紙等の高剛性の用紙が用いられた場合における不給紙の確率を低減することができる。
また、加圧板38が給紙ローラ26の周面に対して食い込み勝手で接触する構成であるので、加圧板38は用紙Pが進入すると荷重が弱くなる方向に回転体36が回転するため、1枚目の用紙Pに対する分離荷重が高いことから用紙Pが束で進入したときにおけるジャムの発生確率を低減することができる。
図19は、本発明の第3の実施形態を示している。この第3の実施形態は、回転体36の回転支点である支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置である用紙Pの分離ニップ部よりも用紙搬送方向上流側に位置すると共に、支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置における接線Qの鉛直方向近傍に位置する構成である。すなわちこの第3の実施形態は、支軸36aの位置が接線Qの鉛直方向近傍に位置する点においてのみ、第1の実施形態と相違している。なお、本実施形態における接線Qの鉛直方向近傍とは、接線Qを挟んで±20度の範囲である。近傍角度において接線に対して垂直な荷重は±cos成分であり、cos(±20°)=0.9396となることから、約6%の荷重差で収まる範囲となるように±20度という範囲を設定している。
この第3の実施形態によれば、加圧板38の回転支点である支軸36aが分離ニップ部における接線Qの鉛直方向近傍に位置しているので、加圧板38が給紙ローラ26の周面に対して逃げ勝手(第1の実施形態)にも食い込み勝手(第2の実施形態)にもならないため、加圧板38が直接給紙ローラ26に接しているときと用紙Pが入り込んでいるときとの加圧板38の押圧荷重差が少なく、給紙ローラ26に対する加圧板38の押圧荷重が一定となる。
上述した本発明の第3の実施形態によれば、回転体36の回転支点である支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置である用紙Pの分離ニップ部よりも用紙搬送方向上流側に位置するので、用紙Pが分離ニップ部に進入した際に加圧板38の角度が寝る方向に回転体36が回転するため、厚紙等の高剛性の用紙が用いられた場合における不給紙の確率を低減することができる。
また、支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置における接線Qの鉛直方向近傍に位置するので、加圧板38は給紙ローラ26に対して逃げ勝手にも食い込み勝手にもならないため、加圧板38の用紙Pに対する押圧荷重が安定して設定した押圧荷重を実現することが容易であり、操作性向上とジャム発生確率の低減とを両立することができる。
図20及び図21は、本発明の第4の実施形態を示している。この第4の実施形態は、回転体36の回転支点である支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置である用紙Pの分離ニップ部よりも用紙搬送方向下流側に位置すると共に、支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置における接線Qよりも鉛直方向下側に位置する構成である。すなわちこの第4の実施形態は、支軸36aの位置が分離ニップ部よりも用紙搬送方向下流側に位置する点においてのみ、第1の実施形態と相違している。このように、支軸36aの位置が分離ニップ部よりも用紙搬送方向下流側かつ接線Qよりも鉛直方向下側に位置する構成では、加圧板38は給紙ローラ26の周面に対して食い込み勝手となる。
図20及び図21に示すように、加圧板38が支軸36aよりも用紙搬送方向上流側の位置において給紙ローラ26の周面に所定の圧接力で圧接する構成、すなわち回転体36の回転支点である支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置である用紙Pの分離ニップ部よりも用紙搬送方向下流側に位置する構成では、加圧板38は接線Qに対してその先端が起きる方向に移動するため、用紙Pの進入前における加圧板38と給紙ローラ26との接触角度θ1(図20参照)に比して、用紙Pの進入後における加圧板38と給紙ローラ26との接触角度θ2(図21参照)は大きくなり、2枚目以降の用紙Pが加圧板38に接触したときに受ける阻止力は大きくなる。
第4の実施形態では、第2の実施形態と同様に加圧板38は給紙ローラ26の周面に対して食い込み勝手となるため、図20及び図21に示すように、加圧板38が給紙ローラ26の周面に接触して垂直荷重Nが作用するとき、給紙ローラ26への荷重はより高い値に収束する。そして加圧板38と給紙ローラ26との間に用紙Pが挟まると、加圧板38が直接給紙ローラ26に接しているときと比較して用紙Pの分離荷重が減少する。このとき第2の実施形態と同様に、N>ΔNとなるようにμ,r,Lの値を設定することにより、給紙ローラ26への荷重が収束するように設定している。
上述した本発明の第4の実施形態によれば、回転体36の回転支点である支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置である用紙Pの分離ニップ部よりも用紙搬送方向下流側に位置するので、用紙Pが分離ニップ部に進入した際に加圧板38の角度が起きる方向に回転体36が回転するため、用紙Pが束となって進入することを抑制でき重送発生の確率を低減することができる。
また、加圧板38が給紙ローラ26の周面に対して食い込み勝手で接触する構成であるので、加圧板38は用紙Pが進入すると荷重が弱くなる方向に回転体36が回転するため、1枚目の用紙Pに対する分離荷重が高いことから用紙Pが束で進入したときにおけるジャムの発生確率を低減することができる。
図22及び図23は、本発明の第5の実施形態を示している。この第5の実施形態は、回転体36の回転支点である支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置である用紙Pの分離ニップ部よりも用紙搬送方向下流側に位置すると共に、支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置における接線Qよりも鉛直方向上側に位置する構成である。すなわちこの第5の実施形態は、支軸36aの位置が分離ニップ部よりも用紙搬送方向下流側に位置する点及び支軸36aの位置が接線Qよりも鉛直方向上側に位置するにおいてのみ、第1の実施形態と相違している。このように、支軸36aの位置が分離ニップ部よりも用紙搬送方向下流側かつ接線Qよりも鉛直方向上側に位置する構成では、加圧板38は給紙ローラ26の周面に対して逃げ勝手となる。
第5の実施形態では、第1の実施形態と同様に加圧板38は給紙ローラ26の周面に対して逃げ勝手となるため、図22及び図23に示すように、加圧板38が給紙ローラ26の周面に接触して垂直荷重Nが作用するとき、給紙ローラ26への荷重はより低い値に収束する。そして加圧板38と給紙ローラ26との間に用紙Pが挟まると、加圧板38が直接給紙ローラ26に接しているときと比較して用紙Pの分離荷重が増加する。このとき第1の実施形態と同様に、N>ΔNとなるようにμ,r,Lの値を設定することにより、給紙ローラ26への荷重が収束するように設定している。
上述した本発明の第5の実施形態によれば、回転体36の回転支点である支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置である用紙Pの分離ニップ部よりも用紙搬送方向下流側に位置するので、用紙Pが分離ニップ部に進入した際に加圧板38の角度が起きる方向に回転体36が回転するため、用紙Pが束となって進入することを抑制でき重送発生の確率を低減することができる。
また、加圧板38が給紙ローラ26の周面に対して逃げ勝手で接触する構成であるので、加圧板38は用紙Pが進入すると荷重が強くなる方向に回転体36が回転するため、用紙Pの2枚目以降は分離荷重が増加することから連続給送時におけるジャムの発生確率を低減することができる。
図24は、本発明の第6の実施形態を示している。この第6の実施形態は、回転体36の回転支点である支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置である用紙Pの分離ニップ部よりも用紙搬送方向下流側に位置すると共に、支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置における接線Qの鉛直方向近傍に位置する構成である。すなわちこの第6の実施形態は、支軸36aの位置が分離ニップ部よりも用紙搬送方向下流側に位置する点及び支軸36aの位置が接線Qの鉛直方向近傍に位置する点においてのみ、第1の実施形態と相違している。なお、本実施形態における接線Qの鉛直方向近傍とは、第3の実施形態と同様に接線Qを挟んで±20度の範囲である(図19参照)。
この第6の実施形態によれば、第3の実施形態と同様に加圧板38が給紙ローラ26の周面に対して逃げ勝手(第1の実施形態)にも食い込み勝手(第2の実施形態)にもならないため、加圧板38が直接給紙ローラ26に接しているときと用紙Pが入り込んでいるときとの加圧板38の押圧荷重差が少なく、給紙ローラ26に対する加圧板38の押圧荷重が一定となる。
上述した本発明の第6の実施形態によれば、回転体36の回転支点である支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置である用紙Pの分離ニップ部よりも用紙搬送方向下流側に位置するので、用紙Pが分離ニップ部に進入した際に加圧板38の角度が起きる方向に回転体36が回転するため、用紙Pが束となって進入することを抑制でき重送発生の確率を低減することができる。
また、支軸36aの位置が給紙ローラ26に対する加圧板38の接触位置における接線Qの鉛直方向近傍に位置するので、加圧板38は給紙ローラ26に対して逃げ勝手にも食い込み勝手にもならないため、加圧板38の用紙Pに対する押圧荷重が安定して設定した押圧荷重を実現することが容易であり、操作性向上とジャム発生確率の低減とを両立することができる。
図25は、本発明の第7の実施形態に用いられる加圧部材としての加圧板46を示している。この加圧板46は、第1の実施形態で示した加圧板38と比較すると、先端部に曲折部46aを有する点において相違している。加圧板46はステンレス板によって構成されており、曲折部46aは加圧板46の先端部をほぼ90度の角度で給紙ローラ26とは逆側に向けて折り曲げることによって形成されている。
加圧板38と加圧板46とで先端部のみの荷重方向に対する断面二次モーメントを比較する。金属板のベース長さをb、曲げ長さをh、板厚をtとすると、加圧板38の断面二次モーメントIは、I=(bt)/12となる。これに対して加圧板46の断面二次モーメントI’は、I’=(ht+3bt+3b+bt)/12となる。なお、先端R形状の断面二次モーメントは微小のため0としている。ここで、b=4.0mm、h=1.5mm、t=0.2mmとすると、I=0.00267mmに対してI‘=1.2356mmとなる。このように、曲折部46aの追加によって断面二次モーメントが増加し、金属板の強度が増加する。
図26は、本発明の第7の実施形態の変形例に用いられる加圧部材としての加圧板42及び回転体36Aを示している。先端部に曲折部42aを有する加圧板42は加圧板46よりもさらに単純な形状となっており、回転体36Aは図8に示した回転体36の一部が切り欠かれた形状を呈している。回転体36Aは、加圧板42が取り付けられたときに曲折部42aが所定の角度で給紙ローラ26の外周面に接触するように、その一部が切り欠かれている。
上述した加圧板42,46を用いることにより、加圧板38に比して強度を向上させることができ加圧板の耐久性を向上することができる。なお、加圧板46に比して加圧板42は形状が単純であり、コストダウンを図ることができる。また、加圧板42に比して加圧板46は基部近傍に曲げ部を有しているため、回転体36に対してテープ等によって貼り付けられている場合に、加圧板46が給紙ローラ26の外周面に接触したときに回転体36から剥がれにくいという利点がある。
図27は、本発明の第8の実施形態に用いられる加圧部材としての加圧板43を示している。加圧板43は加圧板46と比較すると、曲折部43aが先端部をR形状に変形させることによって形成されている点において相違している。また図28は、本発明の第8の実施形態の変形例に用いられる加圧部材としての加圧板44を示している。加圧板44は加圧板43と比較すると、曲折部44aがヘミング加工によって形成されている点において相違している。
図27に示す加圧板43によれば、曲折部43aがR形状であることから接触する用紙Pが傷付きにくいという作用効果を得ることができる。また図28に示す加圧板44によれば、曲折部44aが分離ローラ27側に突出していないことから、分離ローラ27との距離を大きく取ることができる。これにより、分離ローラ27に接触する虞が少なく、分離ローラ27を傷つけることが防止できるという作用効果を得ることができる。
図29は、本発明の第9の実施形態を示している。この第9の実施形態では、加圧板38が設けられた回転体36の、給紙ローラ26の両側方であって給紙ローラ26と接触しない位置に、底板24aから給送される用紙Pに対して接触するように配設された摩擦部材45を有する点において、第1ないし第8の実施形態と相違している。本実施形態において摩擦部材45はそれぞれ直方体形状を呈しており、材質としては用紙Pに対して高摩擦抵抗となる材質、例えばゴムや軟質の樹脂等が挙げられる。
次に、図30を用いて第9の実施形態での給紙時における用紙Pの挙動を説明する。底板24a上に積載された用紙Pは、先ずパッド部材24bによって給紙ローラ26の周面に圧接されて第1段階の分離(図30に符号Aで示す)が行われる。次に用紙Pは、加圧板38の先端によって給紙ローラ26の周面に圧接されて第2段階の分離(図30に符号Bで示す)が行われる。次に用紙Pは、給紙ローラ26の周面に接触する一方の面とは反対側の他方の面を摩擦部材45に接触されて第3段階の分離(図30に符号Cで示す)が行われる。そして最後に用紙Pは、給紙ローラ26と分離ローラ27とに挟持されて第4段階の分離(図30に符号Dで示す)が行われる。
上述の構成により、用紙Pの他方の面に接触する摩擦部材45を有することで第1ないし第8の実施形態に比して用紙Pの分離性能が向上し、良好な分離給送を行うことができる。また、給紙トレイ24から複数枚の用紙Pが重送されたとしても、複数枚の用紙Pは上述したように4段階の分離動作によって分離されるので、重送の発生を防止することができ良好な分離給送動作を継続的に行うことができる。
また、上述の構成では加圧板38が用紙Pに接触すると回転体36が回転するので、図31に示すように回転体36に設けられた摩擦部材45も給紙ローラ26から離れる方向に変位し、加圧板38よりも用紙搬送方向下流側の位置で摩擦部材45が用紙Pに接触することが防止されている。これにより、摩擦部材45の接触により発生する用紙Pの先端折れや用紙傷の発生が防止される。
第9の実施形態では、図32に示すように、摩擦部材45の加圧板38側における高さは加圧板38よりも僅かに低い高さ(本形態では0.25mm低い高さ)に設定し、分離ローラ27側における高さは通紙面である給紙ローラ26の周面の延長線と同じ高さに設定されている。これにより、図30に示すように加圧板38を通過した用紙Pが確実に給紙ローラ26の周面に接触することとなり、分離性能を向上することができる。なお、摩擦部材45の分離ローラ27側における高さを、図33に示すように、給紙ローラ26の周面に対して食い込み側に設定することにより分離性能を向上することができる。ただし、分離性能の向上に比例して用紙Pに対するダメージのリスクも増加する。
図34は第9の実施形態の変形例を、図35は第9の実施形態の他の変形例をそれぞれ示している。図34に示した構成では摩擦部材45に替えて摩擦部材45aを、図35に示した構成では摩擦部材45に替えて摩擦部材45bをそれぞれ用いている。摩擦部材45aは摩擦部材45よりも用紙搬送方向長さが長く形成されているので、摩擦部材45よりも分離可能範囲を広げることができ、分離性能を向上することができる。摩擦部材45bは摩擦部材45よりも用紙搬送方向長さが長く形成されていると共に、給紙ローラ26と同じ円心方向の円弧形状となるように形成されているので、摩擦部材45aよりも分離性能を向上することができる。
上記各実施形態では、加圧部材である加圧板38,39,42,43,44,46としてステンレス等の金属板を用いる例を示した。これにより用紙Pとの接触耐久性に優れた加圧板を構成することができ、変形や摩耗が少なくメンテナンスが不要で長寿命であり、さらに接触する給紙部材や被記録媒体を帯電させにくいため画像への影響を少なくすることができる。また、金属板に代えて樹脂板を用いることにより、摺動性が向上して給紙部材や被記録媒体に対する負荷を抑えることができ、給紙部材の摩耗や被記録媒体の損傷を抑制することができる。
加圧部材として図36に示すように例えば焼結材料等の塊状の金属を加工して形成した加圧部材としての加圧板47を用いることにより、被記録媒体との接触部分や圧接部分、回転体への取付部分等における形状の自由度を向上することができ、設計の自由度を向上することができる。また、加圧部材として図37に示すように回転体36に一体形成された加圧部48を用いることにより、分離ニップ部における寸法公差の積み上がりを抑えることができると共に、部品コスト及び製造コストを削減することができる。さらに、上記各実施形態では左右一対の回転体36を分離ローラ27の両側に設け、これを圧縮ばね37で付勢する構成とした。これにより、装置内の隙間を有効利用することができ省スペース化を図ることができると共に、分離ローラ27の両側に設けられた圧縮ばね37によってバランスよく加圧板38を付勢することができ、良好な用紙分離を行うことができる。
上述した各実施形態では、本発明の被記録媒体給送装置として図38に示すように給紙ローラ、分離ローラ、加圧部材を有する給紙装置6を示したが、本発明が適用可能な被記録媒体給送装置はこれに限定されず、例えば図39に示すピックアップローラ、フィードローラ、セパレートローラ、加圧部材を有する構成、図40に示すように給紙ローラ、フリクションパッド、加圧部材を有する構成等、他の一般的な給紙装置に適用することが可能である。
上述した各実施形態では、画像が形成される被記録媒体として画像形成用の用紙Pを示した。しかし被記録媒体は用紙Pには限定されず、厚紙、ハガキ、封筒、普通紙、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ等も含まれる。また用紙以外の被記録媒体として、OHPシート、OHPフィルム、樹脂フィルム等の、シート状を呈していて画像形成可能な物質であればどのようなものを用いてもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定しない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を例示したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
1 画像形成装置(カラープリンタ)
6 被記録媒体収納装置(給紙装置)
24a 底板
25 支持部材(固定ガイドカバー)
26 給紙部材(給紙ローラ)
27 分離部材(分離ローラ)
27a トルクリミッタ
36 回転体
37 付勢手段(圧縮ばね)
38,39,42,43,44,46,47 加圧部材(加圧板)
42a,43a,44a,46a 曲折部
45,45a,45b 摩擦部材
48 加圧部材(加圧部)
P 被記録媒体(用紙)
Q 接線
特開2003−341869号公報

Claims (20)

  1. 被記録媒体を給送する給紙部材と、
    前記給紙部材と共に被記録媒体を分離給送する分離部材と、
    給送される被記録媒体を積載する底板と、
    前記底板と前記分離部材との間で変位自在に設けられた加圧部材とを備え、
    前記加圧部材は、前記給紙部材に対してその先端部が接離自在となるように支持部材により回転可能に支持された回転体に取り付けられ、
    前記回転体が前記支持部材に設けられた付勢手段で付勢されることにより、前記加圧部材の先端部が前記給紙部材に対して圧接し、
    前記回転体に取り付けられ前記給紙部材の両側方近傍に配設された摩擦部材を有し、前記摩擦部材は、前記加圧部材が前記給紙部材に接触する位置から前記分離部材が前記給紙部材に接触する位置にわたる平面を有する被記録媒体給送装置。
  2. 請求項1記載の被記録媒体給送装置において、
    前記底板の被記録媒体搬送方向下流側には第2の摩擦部材が設けられており、前記第2の摩擦部材は前記底板が最上昇位置にあるときに前記給紙部材に当接することを特徴とする被記録媒体給送装置。
  3. 請求項1または2記載の被記録媒体給送装置において、
    前記支持部材による前記加圧部材の支持位置が、前記給紙部材に対する前記加圧部材の接触位置よりも被記録媒体搬送方向上流側に位置することを特徴とする被記録媒体給送装置。
  4. 請求項1または2記載の被記録媒体給送装置において、
    前記支持部材による前記加圧部材の支持位置が、前記給紙部材に対する前記加圧部材の接触位置よりも被記録媒体搬送方向下流側に位置することを特徴とする被記録媒体給送装置。
  5. 請求項3または4記載の被記録媒体給送装置において、
    前記支持部材による前記加圧部材の支持位置が、前記給紙部材に対する前記加圧部材の接触位置における接線よりも鉛直方向上側に位置することを特徴とする被記録媒体給送装置。
  6. 請求項3または4記載の被記録媒体給送装置において、
    前記支持部材による前記加圧部材の支持位置が、前記給紙部材に対する前記加圧部材の接触位置における接線よりも鉛直方向下側に位置することを特徴とする被記録媒体給送装置。
  7. 請求項3または4記載の被記録媒体給送装置において、
    前記支持部材による前記加圧部材の支持位置が、前記給紙部材に対する前記加圧部材の接触位置における接線の鉛直方向近傍に位置することを特徴とする被記録媒体給送装置。
  8. 請求項1ないし7の何れか一つに記載の被記録媒体給送装置において、
    前記加圧部材はその幅が前記給紙部材の幅よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする被記録媒体給送装置。
  9. 請求項8記載の被記録媒体給送装置において、
    前記加圧部材と前記回転体とが一体形成されていることを特徴とする被記録媒体給送装置。
  10. 請求項8または9記載の被記録媒体給送装置において、
    前記付勢手段は前記分離部材の両側に設けられていることを特徴とする被記録媒体給送装置。
  11. 請求項8ないし10の何れか一つに記載の被記録媒体給送装置において、
    前記摩擦部材の高さは、前記加圧部材が前記給紙部材に接触した際に前記給紙部材の前記加圧部材との接触面の延長線を超える高さとなるように設定されていることを特徴とする被記録媒体給送装置。
  12. 請求項11記載の被記録媒体給送装置において、
    前記底板上より給送された被記録媒体は、前記加圧部材により前記給紙部材に圧接された後、前記給紙部材と前記摩擦部材とに接触し、その後、前記給紙部材と前記分離部材とによって分離給送されることを特徴とする被記録媒体給送装置。
  13. 請求項1ないし12の何れか一つに記載の被記録媒体給送装置において、
    前記分離部材はその内部にトルクリミッタを有することを特徴とする被記録媒体給送装置。
  14. 請求項1ないし13の何れか一つに記載の被記録媒体給送装置において、
    前記加圧部材は板状または塊状であることを特徴とする被記録媒体給送装置。
  15. 請求項1ないし14の何れか一つに記載の被記録媒体給送装置において、
    前記加圧部材は金属または樹脂からなることを特徴とする被記録媒体給送装置。
  16. 請求項1ないし15の何れか一つに記載の被記録媒体給送装置において、
    前記加圧部材の先端部に曲折部を有することを特徴とする被記録媒体給送装置。
  17. 請求項16記載の被記録媒体給送装置において、
    前記曲折部は前記先端部をほぼ直角に折り曲げて形成されていることを特徴とする被記録媒体給送装置。
  18. 請求項16記載の被記録媒体給送装置において、
    前記曲折部は前記先端部をR形状に変形させて形成されていることを特徴とする被記録媒体給送装置。
  19. 請求項18記載の被記録媒体給送装置において、
    前記曲折部はヘミング加工により形成されていることを特徴とする被記録媒体給送装置。
  20. 請求項1ないし19の何れか一つに記載の被記録媒体給送装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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