JP6686102B2 - 防振型防音ドア - Google Patents
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Description
空気伝搬音の遮音のみを目的とした一般的な従来の防音ドアを、図15に示す。図15(a)は正面図、図15(b)は、図15(a)のAA方向に見た縦断面図、図15(c)は、図15(a)のBB方向に見た横断面図である。ドアパネル10が蝶番12によりドア枠14に取り付けられている。ドアパネル10内には遮音のために、グラスウールなどの充填材16が詰められている。すなわち、ドアパネル10は2枚の鋼板の間にグラスウールなどの吸音材を挟んで、遮音性を高めている。ドアパネル10とドア枠14とが当たる部分には、音漏れ防止用に弾性体を使用したドアパッキン18が具備されている。すなわち、ドアパネル10とドア枠14の隙間から音波が漏れるのを防ぐために、ゴムなどの弾性体を用いたドアパッキン18を具備している。
の構造では、弾性材に対する摩擦力と、弾性材をせん断する方向の力が働くように、ドアの荷重を弾性材は受けており、弾性材がせん断される又は劣化する可能性が高い。従って、重いドアを取付けることはできない。
また、前記防振材は、前記遮音パネルの、下辺を除く3辺のそれぞれをコの字型に囲み、前記遮音パネルの下辺に配置される前記防振材は、複数個の独立した防振材としてもよい。
本発明の防振型防音ドアは、通常のドアパネルを含み、前記枠部は、前記通常のドアパネルの枠部であり、防振部材を介して前記通常のドアパネルに前記遮音パネルを取り付けてもよい。
さらに、本発明に、以下のような機能や、特徴的な構造を付加することができる。・ドアパネルをセメント板として、高い遮音性を持たせることができる。セメント板は、建物外壁に類似した材質で、建物と外観を合わせることが可能である。・ドアパネルの材料や構成の変更等によるドアパネルの軽量化を図る。これによりドアが設置される構造体や場所、及び、蝶番への荷重負荷が軽減できる。・ドア枠に補強材(ターンバックルや筋交い)を設けることにより、ドア質量が大きい場合に、ドア枠を補強することができる。・ドアにキャスタを設ける。これにより蝶番に掛かる荷重を低減できる。キャスタの車輪がゴムタイヤ製とした場合、防振性もあり、凸凹した箇所でも、重いドアを使用することが可能になる。・ドアパッキンを二重化することにより、遮音性、防塵性、雨水シール性の向上が図れる。・ドアの下部に位置するドア枠に、雨水用逃げ穴を設けることにより、ドア
枠に進入した雨水を排水できる。・抜き差し可能な蝶番とした場合、ドアが離脱可能となり、機械の搬入出などで広い開口が必要な場合に便利である。・ドアに、カギや、地面に設けた穴に挿入するロッド棒を取り付けることにより戸締り機能をドアに付加できる。この結果、防犯性が向上する。
図1は、本発明の一実施形態に係る防振型防音ドア20の概略構成を示す図である。図1(a)は正面図、図1(b)は、図1(a)のAA方向に見た縦断面図である。防振型防音ドア20は、枠部であるドア枠22に蝶番30を介して取り付けられるパネル枠24と、パネル枠24に防振材26を介して取り付けられる1枚の遮音パネル28とを有する。パネル枠24は、遮音パネル28の外周を囲み、断面はコの字型である。防振材26は、遮音パネル28の4辺に配置される。パネル枠24のコの字型部分に防振材26を配している。防振材26は、遮音パネル28の4辺のそれぞれをコの字型に囲み、遮音パネル24の下部は当該防振材26で遮音パネル28の荷重を受けながら防振支持されている。
遮音パネル28は、遮音性を有するものであればよい。例えば、セメント板(「スレートボード」とも呼ばれる。)を利用できる。セメント板は、セメントおよび繊維質原料から構成される。パネル枠24は、鋼板等の金属や高強度のプラスチック等からなる。
が設けてある。
図5、6に、本発明の他の実施形態に係る防振型防音ドアの概略構成を示す。図5は防音ドアの下部の縦断面図である。本実施例の防振型防音ドアでは、防振材は図2と同様に、遮音パネル28の、下辺を除く3辺をコの字型に囲む。遮音パネル28の下辺に配置される防振材52,54,56は、コの字型であるが、一体化はされておらず、3個の部品に分かれている。防振材52,54,56は、遮音パネル28の対向する表面58及び裏面60、及び遮音パネル28の下面62に配置される。
ともある。遮音パネルとドアパネルは振動絶縁されている必要があるので、どこかに隙間をあける。その際に、音漏れ防止に、弾性シーリング材などを充填する。そのため遮蔽板は、遮音パネルを支持していない。パネル枠は、パネルを支持するものであり、本実施例では、遮蔽板は各種隙間からの音漏れを防止するのが目的で、何かを支持するものではない。
なお、本発明の防振型防音ドアは、建物のドアとして使用することもできるし、建物の外部に設置された遮音壁の一部にも、防音ドアとして嵌め込んで使用できる。従って、建物のドアだけについて固体伝搬音を防止して防音性能を向上させることが可能であり、遮音壁の一部に防音ドアとして嵌め込んだ場合は、遮音壁に設置されたドアの固体伝搬音を防止して防音性能を向上させることが可能である。
図11(a)に示すものは、図1に示すものである。本図及び図1に示すドアは、鋼板製のパネル枠24の中に、セメント板97をはめ込んだものであり、遮音パネル28は鋼板製のパネル枠24に取付けられている。本図のように、遮音パネル28には、密度の大きいセメント板97を用いて遮音性を高めることができる。
なお、遮音パネルの表面は、建物の外壁に合わせたり、一般のドアに近い仕上がりにしたりするなど、意匠上適したものとすることができる。
図12(a)は、遮音シート104の内部にセメント板97を設置することで、質量を減らしつつ、遮音性が低下しない。図12(b)は、遮音シート104の内部にグラスウールなどの充填材106を詰めたものである。図12(c)は、図12(a)と同様な遮音シート104の内部に、図12(a)で示すよりも薄いセメント板97aを内包し、セメント板97aの周囲に充填材106を配置することで、質量を減らしつつ、遮音性が低下しない。
以上のように、図14の実施例では、通常のドアパネルのパネル枠に防振材を介して、遮蔽板を取り付けている。遮蔽板424は、遮音パネル28に取り付けられており、ドアパネルから振動が伝わらないように、ドアパネルとの間には隙間をあけているが、ここから音が漏れないように(防水も兼ねて)弾性シーリング材426を充填している。
高めることができる。
また、パネル枠の最下部の構造体に、雨水等の逃げ穴をあけることで、パネル枠の周囲から雨水等が浸入した場合にも、これを排水することができる。
[形態1]
ドア枠に取り付けられる防振型防音ドアであって、
少なくとも1枚の遮音パネルと、前記防振型防音ドアのドアパネル枠部に配置された防振材とを前記防振型防音ドアは有し、
前記防振材は、前記枠部の4辺に配置され、すべての枚数の前記遮音パネルについて、前記枠部と前記遮音パネルとの間に前記防振材が配置されていることを特徴とする防振型防音ドア。
[形態2]
前記防振材は、前記遮音パネルの4辺のそれぞれをコの字型に囲むことを特徴とする形態1に記載の防振型防音ドア。
[形態3]
前記防振材は、前記遮音パネルの、下辺を除く3辺のそれぞれをコの字型に囲み、前記遮音パネルの下辺に配置される前記防振材は、複数個の独立した防振材であることを特徴とする形態1に記載の防振型防音ドア。
[形態4]
前記防振材は、前記遮音パネルの、下辺を除く3辺のそれぞれをコの字型に囲み、前記遮音パネルの下辺に配置される前記防振材は、前記遮音パネルの対向する表面及び裏面、及び前記遮音パネルの下面に配置され、
前記表面及び裏面に配置される前記防振材を圧縮する圧縮手段を有することを特徴とする形態1に記載の防振型防音ドア。
[形態5]
前記防振材は、前記遮音パネルの、下辺を除く3辺のそれぞれをコの字型に囲み、前記遮音パネルの下辺に配置される前記防振材は、前記遮音パネルの対向する表面及び裏面、及び前記遮音パネルの下面に配置され、
前記表面及び裏面に配置される前記防振材と、前記パネル枠と、前記遮音パネルとを貫通するとともに、前記防振材と前記パネル枠と前記遮音パネルとを互いに固定する固定部材を有することを特徴とする形態1に記載の防振型防音ドア。
[形態6]
前記遮音パネルには、騒音を低減するための遮蔽板が取り付けられ、前記枠部と前記遮蔽板との間に前記防振材が配置されていることを特徴とする形態1に記載の防振型防音ドア。
[形態7]
防振型防音ドアは、通常のドアパネルを含み、前記枠部は、前記通常のドアパネルの枠部であり、防振部材を介して前記通常のドアパネルに前記遮音パネルが取り付けられることを特徴とする形態6に記載の防振型防音ドア。
[形態8]
前記防振部材は、前記通常のドアパネルの内部に取り付けられることを特徴とする形態
7に記載の防振型防音ドア。
Claims (2)
- ドア枠に取り付けられる防振型防音ドアであって、
ドアパネル(90、190)と、
防振部材(92)を介して前記ドアパネルに取り付けられる遮音パネル(28)とを有し、
前記遮音パネルには、騒音を低減するための遮蔽板(324、424)が取り付けられ、
前記ドアパネルのドアパネル枠部と前記遮蔽板との間に防振材(326、426)が配置されていることを特徴とする防振型防音ドア。 - 前記防振部材は、前記ドアパネルの内表面に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の防振型防音ドア。
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