以下、図面を参照して、本発明における実施形態を説明する。
なお、各図面は、本発明の実施形態を説明するものである。ただし、本発明は、各図面の記載に限られるわけではない。また、各図面の同様の構成には、その繰り返しの説明を、省略する場合がある。また、以下の説明に用いる図面において、本発明の説明に関係しない部分の構成については、記載を省略し、図示しない場合もある。
本発明における実施形態に係る情報処理装置は、カメラ座標系の座標と、世界座標系の座標とを座標変換(対応関係)に関する情報を作成する。情報処理装置は、例えば、所定の情報処理システム(例えば、座標対応付けシステム)に含まれる。情報処理システムは、情報処理装置が作成する座標変換(対応関係)に関する動作を実行する。そのため、以下の説明において、情報処理装置の一例として、カメラ座標系の座標と、世界座標系に座標とを座標変換(対応関係)に関する情報である座標変換テーブル(対応関係テーブル)を作成する座標変換テーブル作成装置を用いて説明する。また、情報処理システムの一例として、座標変換テーブル作成装置の動作に用いる情報を送信する装置を含む座標対応付けシステムを用いて説明する。ただし、各実施形態に係る情報処理装置は、座標変換テーブル作成装置に限定されない。また、各実施形態に係る情報処理システムは、座標対応システムに限定されない。なお、以下の説明は、座標変換テーブルを用いて説明する。ただし、座標変換テーブルは、対応関係テーブルと呼んでもよい。
<第1の実施形態>
図1は、本発明における第1の実施形態に係る座標変換テーブル作成装置1を含む座標対応付けシステム100の構成の一例を示すブロック図である。第1の実施形態の座標対応付けシステム100は、撮影装置101と、3次元地形データベース記憶部102と、座標変換テーブル作成装置1と、表示装置104と、座標入力装置105と、記憶装置107とを含む。座標変換テーブル作成装置1は、小領域グルーピング部103と、座標変換テーブル作成部106とを含む。
撮影装置101は、監視対象の地点に設置され、監視対象領域を撮影する装置(例えば、カメラ)である。撮影装置101が撮影した画像を、「撮影画像データ」と記す。
3次元地形データベース記憶部102は、予め、監視対象領域における地形のデータ(以下、「3次元地形データ」と記す)を、記憶する記憶装置である。3次元地形データは、位置に関する3次元の情報(例えば、緯度、経度、及び、標高の値)を含む点のデータと、所定の数の点を基に形成される小領域(例えば、3点を結んだ三角形)のデータとを含む。ただし、3次元地形データベース記憶部102が記憶する3次元地形データは、上記に限られない。また、3次元地形データのデータ形式は、特に制限されない。3次元地形データベース記憶部102は、例えば、3次元地形データを、データベース形式を用いて記憶してもよい。
図2は、3次元地形データベース記憶部102に記憶されている3次元地形データの一例を示す模式図である。例えば、3次元地形データベース記憶部102は、国土地理院等が所有する3次元地図データベース、又は、監視対象領域の地形測量を基に作成された3次元地形データを記憶してもよい。なお、3次元地形データベース記憶部102は、少なくとも、3次元地形データとして、撮影装置101が撮影した画像(撮影画像データ)に含まれる領域(場所)に対応したデータを含む。
小領域グルーピング部103は、撮影画像データに含まれる場所に対応する3次元地形データにおいて、その3次元地形データに含まれる小領域をグループに分ける。つまり、小領域グルーピング部103は、撮影画像データに対応する3次元地形データに含まれる小領域におけるグループを作成する。以下、作成された小領域のグループを、単に「小領域グループ」と記す場合がある。
表示装置104は、小領域グループにグルーピングされた3次元地形データを表示する。
座標入力装置105は、表示装置104に表示された3次元地形データに関するカメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換に関する情報(候補情報)を取得する。例えば、座標入力装置105は、図示しない入力機器を含み、座標変換に関する情報として、作業者の入力操作を取得してもよい。座標入力装置105は、小領域グループ毎に、小領域内部の任意の点の少なくとも4点について、カメラ座標系と世界座標系との座標変換に関する情報(候補情報)を取得する。
座標変換テーブル作成部106は、小領域グループと座標変換に関する情報とを用いて、撮影画像データにおける座標であるカメラ座標系の座標を、3次元地形データの座標である世界座標系の座標に変換する情報である座標変換テーブルを作成する。つまり、座標変換テーブルは、撮影画像データにおけるカメラ座標系の座標と、世界座標系の座標との座標変換に関する情報のテーブルである。
このように、座標変換テーブル作成装置1は、座標変換テーブルを作成する。
記憶装置107は、作成された座標変換テーブルを記憶する。
小領域グルーピング部103及び座標変換テーブル作成部106は、例えば、座標変換プログラムに基づいて動作するコンピュータのCPU(Central Processing Unit)を用いて実現される。この場合、CPUは、図示しないプログラム記憶装置等のプログラム記録媒体から座標変換プログラムを読み込み、読み込んだ座標変換プログラムに基づいて、上記の各要素として動作すればよい。ここで要素とは、小領域グルーピング部103及び座標変換テーブル作成部106である。コンピュータについては、後ほど詳細に説明する。
次に、第1の実施形態の動作について説明する。
図3は、第1の実施形態に係る座標変換テーブル作成装置1における動作の一例を示すフローチャートである。なお、撮影装置101は、監視対象領域を撮影して撮影画像データを生成し、座標変換テーブル作成部106に送っているものとする。
小領域グルーピング部103は、3次元地形データベース記憶部102から、撮影画像データに含まれる場所に対応する3次元地形データを取得する(ステップS101)。
小領域グルーピング部103は、取得した3次元地形データに含まれる各小領域における法線方向、及び、標高情報に基づき、取得した3次元地形データの小領域に対するグルーピング(グループ分け)を実行する(ステップS102)。
図4は、第1の実施形態に係る小領域グループの一例を示す模式図である。
図4に示されている小領域グループは、小領域グルーピング部103が、以下の方法を用いて、グルーピングした場合の一例である。まず、小領域グルーピング部103は、対象となる3次元地形データに含まれる全小領域の法線ベクトル(例えば、正規化した法線ベクトル)と、小領域の平均標高とを求める。そして、小領域グルーピング部103は、所定の規則に沿って、全ての小領域をペアに分ける。そして、小領域グルーピング部103は、全ての小領域のペア毎における、法線ベクトルの内積及び標高差(前述の平均標高の差)を算出する。小領域グルーピング部103は、この内積と標高差とが、それぞれ、ある一定の値の範囲内に含まれる小領域のペアを、グルーピングの対象として用いる。詳細には、小領域グルーピング部103は、内積の値を用いて法線方向が概ね同じ方向の小領域ペアを選択し、さらに、標高差を用いて概ね同じ標高となっている小領域のペアを選択する。つまり、小領域グルーピング部103は、概ね同じ方向で概ね同じ標高となっている小領域のペアを選択する。そして、小領域グルーピング部103は、標高を用いて、小領域ペアをグルーピングする。なお、小領域グルーピング部103は、処理の対象として、法線方向が所定に方向(例えば、垂直方向)となっている小領域を選択して、グルーピングを実行してもよい。例えば、図4に示されているように、小領域グルーピング部103は、概ね水平な小領域(小領域ペア)を選択し、グループに分けてもよい。図4において、標高が低い小領域の集合が、グループ1に含まれる小領域の集合である。グループ1の標高よりも、一定の値以上に標高が高い小領域の集合が、グループ2に含まれる小領域の集合である。
なお、小領域のグルーピング方法は、上記の方法に限定されない。小領域のグルーピング方法は、各小領域の法線方向と標高情報とを用いるグルーピング手法であればよく、既存のグルーピング手法又はクラスタリング手法でもよい。
表示装置104は、小領域グループにグルーピングされた3次元地形データを表示する。
座標入力装置105は、表示装置104に表示された3次元地形データに関して、小領域グループごとにカメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換に関する情報(候補情報)を取得する(ステップS103)。例えば、座標入力装置105は、図示しない入力機器を含み、座標変換に関する情報として、作業者の入力操作を取得してもよい。座標入力装置105は、小領域グループ毎に、小領域内部の任意の点の少なくとも4点について、カメラ座標系と世界座標系との座標変換に関する情報を取得する。
次に、座標変換テーブル作成部106は、小領域グループ毎に、撮影装置101の座標系であるカメラ座標系の座標と世界座標系の座標(例えば、緯度、経度、及び、標高)との座標変換を求める。詳細には、座標変換テーブル作成部106は、撮影画像中の地表が表示されている全ピクセルについて、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換を求める。そして、座標変換テーブル作成部106は、算出した座標変換を基に、全ての小領域グループの座標変換を含む座標変換テーブルを作成する(ステップS104)。
座標変換テーブル作成部106は、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換を、例えば、以下のように求めればよい。座標変換テーブル作成部106は、小領域グループを近似する平面、及び、座標入力装置105が取得した各平面のカメラ座標系と世界座標系との座標変換に関する情報を用いる。例えば、座標変換テーブル作成部106は、小領域グループ毎に、カメラ座標系の座標を近似した平面の座標に平面射影変換するための平面射影変換パラメータを求める。そして、座標変換テーブル作成部106は、小領域グループに相当する場所が写っている撮影画像データ内の地表に相当する画素の位置(カメラ座標系の座標)について、小領域グループに対応した平面射影変換パラメータを用いた座標変換を算出する。このように、座標変換テーブル作成部106は、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換を用いて座標変換テーブルを作成する。
なお、小領域グループの座標変換に関するパラメータは、平面射影変換のパラメータに限られない。座標変換に関するパラメータは、アフィン変換又はその他線形変換の近似となるパラメータでもよい。また、複雑な地形の場合、座標変換テーブル作成部106は、スプライン補間又はTPS(Thin Plate Spline)補間等の非線形変換を用いて、各小領域グループ内の画素についての連続的な座標変換を求めてもよい。なお、平面射影変換以外の各変換を適用する場合は、座標入力装置105において、各変換パラメータを推定するのに必要十分な点数に関して、カメラ座標系と世界座標系との座標変換に関する情報を取得していることを前提とする。
座標変換テーブル作成部106は、作成した座標変換テーブルを、記憶装置107に記憶させる。
このように、小領域グルーピング部103は、法線方向及び標高情報を基に、小領域を、概ね平面に近似できるグループ(小領域グループ)に分ける。そして、座標変換テーブル作成部106は、小領域グループを近似した平面を用いて、監視対象の地点に配置された撮影装置101のカメラ座標系の座標と、世界座標系の座標とを変換する座標変換テーブルを作成する。このように、座標変換テーブル作成装置1は、監視対象領域の地形に係わらず、平面を用いた変換(例えば、平面射影変換)を用いて、座標変換テーブルを作成できる。そのため、座標変換テーブル作成装置1は、監視対象領域が、ランドマークが存在しない領域、起伏のある複雑な地形、又は、測量車が走行不能な領域であっても、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換を実現できる。
記憶装置107に記憶された座標変換テーブルについては、各種の利用方法が想定される。
例えば、座標変換テーブルは、不審車両等の物体の位置座標の計測に利用可能である。
図5は、第1に実施形態に係る物体位置計測装置2001と座標対応付けシステム100との構成の一例を示すブロック図である。図5に例示されている物体位置計測装置2001は、座標変換テーブル作成装置1が作成し、記憶装置107に記憶されている座標変換テーブルを用いて、撮影装置101が撮影した撮影画像データにおける不審車両等の物体の位置座標を計測する。そのため、物体位置計測装置2001は、物体検出装置2002と、物体位置座標変換装置2003とを含む。物体検出装置2002は、撮影装置101が撮影した撮影画像データ内の物体を検出する。物体位置座標変換装置2003は、座標変換テーブルを用いて、撮影画像データにおける物体の座標(カメラ座標系の座標)を世界座標系の座標に変換する。このように、物体位置計測装置2001は、撮影装置101が撮影した撮影画像データ内の物体の位置(例えば、緯度、経度、及び、標高等の座標)を計測する。
図6は、第1の実施形態に係る物体位置計測装置2001おける不審車両等の物体のカメラ座標系の座標(撮影画像データ内での位置)を、世界座標系の座標に変換する状況を示す模式図である。図6の左側に示されている、撮影画像データに含まれる各車のカメラ座標系の座標が、図6の右側に示されている世界座標系の座標に変換されている。
なお、記憶装置107に格納される座標変換テーブルは、撮影装置101の設定変更(解像度の変更、レンズの変更に伴う焦点若しくは画角の変更、又は、撮影装置の位置若しくは姿勢の変動等)が発生しない限り、更新される必要がない。そのため、座標変換テーブルが記憶装置107に格納されると、撮影装置101が変更されない限り、物体検出装置2002は、その座標変換テーブルを用いて、動作可能となる。つまり、物体検出装置2002は、座標変換テーブルの作成後は、撮影装置101に変更が発生しない限り、座標変換テーブル作成装置1が動作しなくても、撮影装置101から得られた撮影画像データに含まれる物体の世界座標系の座標を求めることができる。ここで、物体とは、例えば、不審人物、又は、不審車両である。
[効果の説明]
第1の実施形態の効果について説明する。
第1の実施形態に係る座標変換テーブル作成装置1は、対象となる領域に係わらず、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換を算出するとの効果を奏することができる。
その理由は、次のとおりである。
小領域グルーピング部103が、3次元地形データベース記憶部102に記憶されている3次元地形データに基づいて、撮影画像データに対応する3次元地形データにおける小領域を、グループに分ける。より詳細には、小領域グルーピング部103は、小領域の法線方向と標高とを用いて、小領域をグループに分ける。そして、座標変換テーブル作成部106が、小領域のグループ毎に、カメラ座標系の座標を世界座標系の座標に変換する座標変換(座標変換テーブル)を算出する。ここで、小領域グルーピング部103は、法線方向と標高とを基に、概ね平面となるように、小領域を小領域グループに分ける。そのため、座標変換テーブル作成部106は、各小領域グループを近似する平面を用いて、カメラ座標系の座標を世界座標系の座標に変換する座標変換テーブルを作成することができる。このように、座標変換テーブル作成装置1は、対象となる領域に係わらず、平面近似を用いて座標変換テーブルを作成するためである。
<第2の実施形態>
図7は、第2の実施形態に係る座標対応付けシステム200の構成の一例を示すブロック図である。座標対応付けシステム200は、撮影装置201と、3次元地形データベース記憶部202と、座標変換テーブル作成装置2と、表示装置205と、座標入力装置206と、記憶装置208とを含む。座標変換テーブル作成装置2は、位置方位取得部203と、小領域グルーピング部204と、座標変換テーブル作成部207とを含む。
撮影装置201、3次元地形データベース記憶部202、及び、記憶装置208は、それぞれ、第1の実施形態に係る撮影装置101、3次元地形データベース記憶部102、及び、記憶装置107と同様である。ただし、撮影装置201は、座標変換テーブル作成装置2に、撮影画像データに加え、撮影装置201に関する情報を出力する。撮影装置201に関する情報とは、撮影装置201の位置に関する情報(位置情報)と、撮影装置201の向きに関する情報を含む。位置情報は、撮影装置201の世界座標系における位置情報(例えば、緯度、経度、及び、標高)である。また、撮影装置201の向きに関する情報は、撮影装置201の撮影方位に関する情報(方位情報)である。
位置方位取得部203は、撮影装置201から、位置情報、及び、方位情報を取得する。
小領域グルーピング部204は、撮影画像データに含まれる場所に対応する3次元地形データ、及び、撮影装置201からその場所(3次元地形データ)までの距離に基づいて、3次元地形データの小領域グループを作成する。
表示装置205は、小領域グループにグルーピングされた3次元地形データを表示する。
座標入力装置206は、表示装置205に表示された3次元地形データに関するカメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換に関する情報(候補情報)を取得する。例えば、座標入力装置206は、図示しない入力機器を含み、座標変換に関する情報として、作業者の入力操作を取得してもよい。座標入力装置206は、小領域グループ毎に、小領域内部の任意の点の少なくとも4点について、カメラ座標系と世界座標系との座標変換に関する情報を取得する。
座標変換テーブル作成部207は、小領域グループと座標変換に関する情報とを用いて、撮影画像データにおけるカメラ座標系の座標を世界座標系の座標に変換する座標変換テーブルを作成する。
位置方位取得部203、小領域グルーピング部204、及び、座標変換テーブル作成部207は、例えば、座標変換プログラムに基づいて動作するコンピュータのCPUを用いて実現される。この場合、CPUは、図示しないプログラム記憶装置等のプログラム記録媒体から座標変換プログラムを読み込み、読み込んだ座標変換プログラムに基づいて、上記の各要素として動作すればよい。コンピュータについては、後ほど詳細に説明する。
次に、第2の実施形態の動作について説明する。なお、第1の実施形態と同様の動作については、適宜、詳細な説明を省略する。
図8は、第2の実施形態に係る座標変換テーブル作成装置2の動作の一例を示すフローチャートである。なお、撮影装置201は、監視対象領域を撮影して撮影画像データを生成し、座標変換テーブル作成部207に送っているものとする。
位置方位取得部203は、撮影装置201の位置情報及び方位情報を取得する。小領域グルーピング部204は、第1の実施形態の小領域グルーピング部103と同様に、撮影画像データの場所に対応する3次元地形データを、3次元地形データベース記憶部202から取得する(ステップS201)。
位置方位取得部203は、例えば、撮影画像データのExif(Exchangeable image file format)情報を用いて、撮影装置201の位置情報を取得してもよい。また、位置方位取得部203は、撮影装置201に取り付けられたGPSから撮影装置201の位置情報を取得してもよい。また、位置方位取得部203は、撮影装置201に取り付けられた磁気コンパスから、撮影装置201の方位情報を取得してもよい。ただし、位置方位取得部203が撮影装置201の位置情報及び方位情報を取得する方法は、上記に限定されない。位置方位取得部203は、撮影装置201の位置情報及び方位情報を、図示しないその他のセンサから取得してもよい。また、位置方位取得部203は、図示しない入力機器に対する作業者の操作に基づいて、撮影装置201の位置情報及び方位情報を取得してもよい。
小領域グルーピング部204は、第1の実施形態の小領域グルーピング部103と同様に、各小領域の法線方向及び標高情報に基づき、取得した3次元地形データの小領域を、グルーピングする(ステップS202)。
次に、小領域グルーピング部204は、位置方位取得部203が取得した撮影装置201の位置情報及び方位情報に基づいて、小領域毎に、撮影装置201から小領域までの距離を求める。小領域グルーピング部204は、撮影装置201から小領域までの距離に基づいて、小領域を、再度グルーピングする(ステップS203)。換言すれば、小領域グルーピング部204は、ステップS202において作成されたグループを、撮影装置201から小領域までの距離に応じて、さらに細分化する。このように、小領域グルーピング部204は、距離に基づいて、少なくとも一部のグループを、複数のグループに分割する。
図9は、図8のステップS203の結果として得られるグループの一例を示す模式図である。図9において、図9において、標高が低い小領域において、近距離の小領域の集合が、グループ1である。標高が低い小領域において、遠距離の小領域の集合が、グループ2である。標高が高い小領域において、近距離(図9において左側)の小領域の集合が、グループ3である。標高が高い小領域において遠距離(図9において右側)の小領域の集合が、グループ4である。グループ1及び2において、法線ベクトル及び標高は、それぞれ同様である。しかし、グループ1とグループ2は、撮影装置101からの距離に基づいて、2つのグループに分けられている。
表示装置205は、再分割された小領域グループにグルーピングされた3次元地形データを表示する。
座標入力装置206は、表示装置205に表示された3次元地形データに関して、小領域グループごとにカメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換に関する情報(候補情報)を取得する(ステップS204)。例えば、座標入力装置206は、図示しない入力機器を含み、座標変換に関する情報として、作業者の入力操作を取得してもよい。座標入力装置206は、小領域グループ毎に、小領域内部の任意の点の少なくとも4点について、カメラ座標系と世界座標系との座標変換に関する情報を取得する。
座標変換テーブル作成部207は、第1の実施形態の座標変換テーブル作成部106と同様に、小領域グループを基に座標変換テーブルを作成する(ステップS205)。
座標変換テーブル作成部207は、作成した座標変換テーブルを記憶装置208に記憶させる。
[効果の説明]
第2の実施形態の効果について説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態の効果に加え、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との変換を、より精度良く、求めることができる。例えば、座標変換テーブル作成装置2は、撮影装置201から遠方にある物体が撮影画像データにおいて検出された場合でも、その物体の世界座標系における位置座標を、精度良く、求めることができる。その理由は、次のとおりである。
小領域グルーピング部204は、距離を用いて、小領域をグルーピングしている。つまり、第2の実施形態の小領域グループは、撮影装置201からの距離が同程度の小領域を含む。座標変換の各処理の対象となる座標の範囲が広い場合、座標変換テーブル作成部207が求める座標変換は、精度が低下する可能性がある。しかし、座標変換テーブル作成部207は、距離を基にグループ分けされた小領域グループを用いて座標変換テーブルを作成する。そのため、座標変換テーブル作成装置2は、精度のよい座標変換テーブルを作成できる。そのため、撮影画像データにおいて撮影装置201から遠方にある物体が検出された場合でも、座標変換テーブル作成装置2は、その物体と概ね同距離となっている小領域グループを用いた座標変換テーブルを作成している。そのため、その物体の世界座標系の座標は、精度良く、算出される。
以下に示す各実施形態の説明は、撮影装置から小領域までの距離を用いて、小領域をグループ分けする場合を説明する。ただし、以下に示す各実施形態は、この動作を実行しない構成でもよい。つまり、以下に示す各実施形態は、撮影装置から小領域までの距離を用いないで、小領域をグループ分けしてもよい。
<第3の実施形態>
図10は、第3の実施形態に係る座標対応付けシステム300の構成の一例を示すブロック図である。第3の実施形態の座標対応付けシステム300は、撮影装置301と、3次元地形データベース記憶部302と、座標変換テーブル作成装置3と、表示装置306と、座標入力装置307と、記憶装置309とを含む。座標変換テーブル作成装置3は、位置方位取得部303と、小領域グルーピング部304と、計測地点抽出部305と、座標変換テーブル作成部308とを含む。
撮影装置301、3次元地形データベース記憶部302、及び、記憶装置309は、第2の実施形態における撮影装置201、3次元地形データベース記憶部202、及び、記憶装置208と同様である。位置方位取得部303、及び、小領域グルーピング部304は、第2の実施形態における位置方位取得部203、及び、小領域グルーピング部204と同様である。
計測地点抽出部305は、小領域グルーピング部304における小領域のグルーピング結果に基づいて、各小領域グループにおける計測地点候補を抽出する。計測地点候補とは、カメラ座標系の座標と対応する世界座標系の座標(位置)との座標変換に関する情報(候補情報)を取得する地点である。計測地点候補は、単に「計測地点」と呼ばれる場合もある。なお、後ほど説明するように、計測地点候補は、表示装置306に表示され。
表示装置306は、計測地点候補を表示する。例えば、表示装置306は、作業者に計測地点候補を示す。
座標入力装置307は、計測地点候補における候補情報を取得する装置である。例えば、座標入力装置307は、作業者の操作を基に、上記の候補情報を取得するための装置である。ここで、作業者の操作は、具体的には、上記の表示装置306に表示されている計測地点候補における座標のペア(カメラ座標系の座標と世界座標系の座標)に関する情報(座標変換情報)の入力である。つまり、座標入力装置307は、計測地点候補におけるカメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標ペアにおける座標変換に関する情報(候補情報)を取得する。
座標変換テーブル作成部308は、座標入力装置307から、計測地点候補に関する候補情報を取得し、取得した候補情報を基に、カメラ座標系の座標から世界座標系の座標への座標変換に関する座標変換テーブルを作成する。
位置方位取得部303、小領域グルーピング部304、計測地点抽出部305、及び、座標変換テーブル作成部308は、例えば、座標変換プログラムに基づいて動作するコンピュータのCPUを用いて実現される。この場合、CPUは、図示しないプログラム記憶装置等のプログラム記録媒体から座標変換プログラムを読み込み、読み込んだ座標変換プログラムに基づいて、上記の各要素として動作すればよい。なお、CPUは、表示装置306に情報(計測地点候補)を送信する動作及び座標入力装置307から情報(候補情報)を取得する動作を、座標変換プログラムに基づいて実行する。この点は、後ほど説明するその他の実施形態でも同様である。コンピュータについては、後ほど詳細に説明する。
次に、第3の実施形態の動作について説明する。なお、第1及び2の実施形態と同様の動作については、適宜、詳細な説明を省略する。
図11は、第3の実施形態に係る座標変換テーブル作成装置3の動作の一例を示すフローチャートである。なお、撮影装置301は、監視対象領域を撮影して撮影画像データを生成し、座標変換テーブル作成部308に送っているものとする。
位置方位取得部303は、第2の実施形態の位置方位取得部203と同様に、撮影装置301の世界座標系における位置情報及び方位情報を取得する。また、小領域グルーピング部304は、第2の実施形態の小領域グルーピング部204と同様に、撮影画像データの場所に対応する3次元地形データを3次元地形データベース記憶部302から取得する(ステップS301)。
小領域グルーピング部304は、第2の実施形態の小領域グルーピング部204と同様に、取得した3次元地形データの小領域を、各小領域の法線方向、標高情報に基づき、グループに分ける(ステップS302)。
次に、小領域グルーピング部304は、第2の実施形態の同様に、位置方位取得部303が取得した撮影装置301の位置情報及び方位情報に基づいて、撮影装置301から小領域に相当する場所までの距離を求める。小領域グルーピング部304は、撮影装置301から小領域に相当する場所までの距離を基に、小領域グループを再度グルーピングする(ステップS303)。
計測地点抽出部305は、小領域グループ毎に、計測地点候補を抽出する(ステップS304)。
図12は、第3の実施形態における計測地点抽出部305が、計測地点候補の抽出する方法を説明するための模式図である。ただし、図12は、動作を理解しやすくするため、図9に示されている距離を基に再グループ化したグループではなく、図4に示されているグループを用いて、計測地点候補を示した。
計測地点抽出部305は、小領域グループ毎に重心の位置(座標)を算出する。次に、計測地点抽出部305は、重心からの距離がある一定の値以上となる複数の点を選択する。そして、計測地点抽出部305は、計測地点候補として、選択した点の中から、各点と重心とを結ぶ全ての線分なす角度が所定の角度以上となる所定の数の点を抽出する。つまり、計測地点抽出部305は、小領域グループの重心から所定以上離れ、かつ、隣接しないように、計測地点候補の点を抽出する。このように、計測地点抽出部305は、小領域グループ毎に、複数の計測地点候補を抽出する。ここで抽出される計測地点候補の所定の数とは、予め決められた数以上、又は、予め決められた数の範囲である。そして、計測地点抽出部305は、計測地点候補を表示装置306に送信する。
表示装置306は、取得した計測地点候補を表示する。このとき、表示装置306は、図12に示されているように、3次元地形データとともに計測地点候補を表示してもよい。
座標入力装置307は、表示装置306に表示された計測地点候補における、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換に関する情報(候補情報)を取得する(ステップS305)。例えば、座標入力装置307は、図示しない入力機器を含み、座標変換に関する情報として、作業者の入力操作を取得してもよい。
例えば、作業者は、表示装置306に表示された撮影画像データと、地図データ又は航空画像等とを確認する。そして、作業者が、計測地点候補に相当する位置のカメラ座標系の座標と世界座標系の座標とを座標変換に関連する情報(候補情報)を、座標入力装置307に入力してもよい。また、作業者が、世界座標系の座標を取得できるセンサ(例えば、GPS)及びマーカを所持して計測地点候補に行く。そして、作業者は、センサを用いて、計測地点候補の世界座標系の座標を計測する。さらに、作業者は、計測地点候補にマーカを配置する。撮影装置301は、この状態で撮影画像データを取得する。このような動作を基に、作業者は、計測地点候補に相当する位置のカメラ座標系の座標と世界座標系の座標とを座標変換に関する情報(候補情報)を取得し、座標入力装置307に入力してもよい。
座標入力装置307は、取得した計測地点候補に相当する位置のカメラ座標系の座標と世界座標系の座標とを座標変換に関する情報(候補情報)を座標変換テーブル作成部308に送信する。
座標変換テーブル作成部308は、第2の実施形態の座標変換テーブル作成部207の動作に加え、取得した候補情報を用いて、小領域グループのカメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換テーブルを作成する(ステップS306)。つまり、座標変換テーブル作成部308は、計測地点候補の座標変換に関する情報(候補情報)を用いて、座標変換テーブルを作成する。
座標変換テーブル作成部308は、作成した座標変換テーブルを記憶装置309に記憶させる。
[効果の説明]
第3の実施形態の効果について説明する。第3の実施形態は、第1及び第2の実施形態の効果に加え、さらに精度を向上するとの効果を奏する。その理由は、次のとおりである。
本実施形態の計測地点抽出部305は、各小領域グループにおいて計測地点候補を抽出する。そして、座標変換テーブル作成部308は、上記の計測地点候補における座標変換に関する情報(候補情報)を取得する。ここで、候補情報は、計測地点候補におけるカメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換に関する情報である。候補情報は、例えば、作業者などが計測した座標情報を含む。つまり、候補情報(座標変換に関する情報)は、少なくとも計測地点候補における正確な座標変換に関する情報を含む。このように、座標変換テーブル作成装置3は、候補情報を用いて、座標変換テーブルを作成するため、座標変換テーブルの精度を向上できる。
例えば、利用できる3次元地形データの分解能(解像度)が低い場合、又は、3次元地形データに計測誤差が多く含まれている場合がある。しかし、そのような場合でも、座標変換テーブル作成装置3は、上記の候補情報を用いて座標変換テーブルの精度を向上させることができる。
また、取得した候補情報は、小領域グループにおける正確な座標変換に関する情報を含む。一般的に、座標変換における所定の精度を確保するための処理量は、初期値の精度に概ね反比例する。初期値の精度が高い場合、処理量は少なくなる。そのため、座標変換テーブル作成装置3は、取得した候補情報を用いて、座標変換テーブルを作成する際の演算コストを低減することができる。
<第4の実施形態>
図13は、第4の実施形態に係る座標対応付けシステム400の構成の一例を示すブロック図である。第4の実施形態の座標対応付けシステム400は、撮影装置401と、3次元地形データベース記憶部402と、座標変換テーブル作成装置4と、表示装置407と、座標入力装置408と、記憶装置410とを含む。さらに、第4の実施形態の座標対応付けシステム400は、計測容易性データベース記憶部405を含む。座標変換テーブル作成装置4は、位置方位取得部403と、小領域グルーピング部404と、計測地点抽出部406と、座標変換テーブル作成部409とを含む。
撮影装置401、3次元地形データベース記憶部402、及び、記憶装置410は、第3の実施形態における撮影装置301、3次元地形データベース記憶部302、及び記憶装置309と同様である。表示装置407、及び、座標入力装置408は、第3の実施形態における表示装置306、及び、座標入力装置307と同様である。位置方位取得部403、小領域グルーピング部404、及び、座標変換テーブル作成部409は、第3の実施形態における位置方位取得部303、小領域グルーピング部304、及び、座標変換テーブル作成部308と同様である。
計測容易性データベース記憶部405は、予め、3次元地形データに含まれる各地点での、世界座標系の座標の計測の容易性を数値化したデータを記憶する記憶装置である。なお、計測容易性を数値化したデータの記憶形式は、特に制限されない。計測容易性データベース記憶部405は、例えば、計測容易性のデータを、データベース形式として記憶してもよい。計測容易性を数値化したデータを、以下、単に「計測容易性データ」と記す場合もある。
計測容易性データについてさらに説明する。例えば、池又は沼等の領域は、作業者がその地点に赴き、世界座標系の座標を計測することが難しい領域である。このように計測が難しい領域に含まれる地点の計測容易性データは、小さな値となる。また、平地又は道路等の領域は、作業者がその地点に赴き、世界座標系の座標を計測することが容易な領域である。このような領域に含まれる地点の計測容易性データは、大きな値となる。このように、以下の説明では、世界座標系の座標を計測しやすい地点ほど、大きな計測容易性データの値を持つとして説明する。
計測地点抽出部406は、小領域グルーピング部404がグルーピング化した小領域グループと、計測容易性データとに基づいて、小領域グループにおける計測地点候補を抽出する。つまり、計測地点抽出部406は、計測が容易な計測地点候補を抽出する。
位置方位取得部403、小領域グルーピング部404、計測地点抽出部406、及び、座標変換テーブル作成部409は、例えば、座標変換プログラムに基づいて動作するコンピュータのCPUを用いて実現される。この場合、CPUは、図示しないプログラム記憶装置等のプログラム記録媒体から座標変換プログラムを読み込み、読み込んだ座標変換プログラムに基づいて、上記の各要素として動作すればよい。コンピュータについては、後ほど詳細に説明する。
次に、第4の実施形態の動作について説明する。なお、第1ないし第3の実施形態と同様の動作については、適宜、詳細な説明を省略する。
図14は、第4の実施形態に係る座標変換テーブル作成装置4の動作の一例を示すフローチャートである。なお、撮影装置401は、監視対象領域を撮影して撮影画像データを生成し、座標変換テーブル作成部409に送っているものとする。
位置方位取得部403は、第3の実施形態の位置方位取得部303と同様に、撮影装置401の世界座標系における位置情報及び方位情報を取得する。また、小領域グルーピング部404は、第3の実施形態の小領域グルーピング部304と同様に、撮影画像データの場所に対応する3次元地形データを3次元地形データベース記憶部402から取得する(ステップS401)。
小領域グルーピング部404は、第3の実施形態の小領域グルーピング部304と同様に、取得した3次元地形データの小領域を、各小領域の法線方向及び標高情報に基づき、グルーピングする(ステップS402)。
次に、小領域グルーピング部404は、第3の実施形態と同様に、位置方位取得部403が取得した撮影装置401の位置情報及び方位情報に基づいて、撮影装置401から小領域までの距離を求める。小領域グルーピング部404は、撮影装置401から小領域までの距離に応じて、小領域グループを分割する(ステップS403)。
計測地点抽出部406は、第3の実施形態の計測地点抽出部305と同様に、小領域グループ毎に、複数の計測地点候補を抽出する(ステップS404)。
次に、計測地点抽出部406は、ステップS404で抽出した計測地点候補に対して、計測地点候補の計測容易性データに基づいて、順位を付ける。計測地点抽出部406は、この処理を、小領域グループ毎に行う。つまり、計測地点抽出部406は、各小領域グループにおいて、世界座標系の座標を計測しやすい順に、計測地点候補に順位を付ける。
なお、計測容易性データの値は、世界座標系の座標を計測しやすい地点ほど、大きい。したがって、計測地点抽出部406は、小領域グループ毎に、計測容易性データの降順に、計測地点候補に順位を付ければよい。そして、計測地点抽出部406は、小領域グループ毎に、その順位に基づいて、所定の数までの計測地点候補を抽出する(ステップS405)。
例えば、計測地点抽出部406が、最上位から所定番目までの計測地点候補を抽出すると設定されているとする。この場合、計測地点抽出部406は、小領域グループ毎に、最上位から所定番目までの計測地点候補を抽出(選択)する。ただし、順位に基づいて計測地点候補を抽出する態様は、上記に限定されない。例えば、計測地点抽出部406は、計測容易性データの値が所定の閾値より大きい計測地点候補を抽出してもよい。
図15は、第4の実施形態における計測地点候補の抽出例を示す模式図である。図15は、順位が低く抽出(選択)されたかった計測地点候補を三角形のマーカで示し、抽出された計測地点候補をX型のマークを用いて示している。図15の上の図は、撮影画像データにおける計測地点候補に相当する位置を示している。また、図15における下の図は、3次元地形データにおける計測地点候補の位置を示している。ただし、図15の下の図は、動作を理解しやすくするため、図12と同様に、図9に示されている距離を基に再グループ化したグループではなく、図4に示されているグループを用いて、計測地点候補を示した。
なお、上記の説明では、計測地点抽出部406がステップS404で計測地点候補を抽出し、ステップS405でその計測地点候補の中からさらに計測地点候補を抽出する場合を示した。しかし、計測地点抽出部406の動作は、このような動作に限られない。例えば、計測地点抽出部406は、ステップS404を実行せず、小領域グループ毎に、計測容易性データの値が大きい順に、上位から所定番目までの計測地点候補を抽出してもよい。計測地点抽出部406の動作は、後述の各実施形態でも同様である。
表示装置407は、第3の実施形態の表示装置306と同様に、ステップS405で抽出(選択)された計測地点候補を表示する。
座標入力装置408は、第3の実施形態の座標入力装置307と同様に動作する。すなわち、座標入力装置408は、表示装置407に表示された計測地点候補における、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換に関する情報(候補情報)を取得する(ステップS406)。
座標変換テーブル作成部409は、第3の実施形態の座標変換テーブル作成部308と同様に、取得した候補情報を用いて、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換テーブルを作成する(ステップS407)。
座標変換テーブル作成部409は、作成した座標変換テーブルを記憶装置410に記憶させる。
[効果の説明]
第4の実施形態の効果について説明する。第4の実施形態は、第1ないし第3の実施形態の効果に加え、さらに精度を向上するための候補情報の取得を容易にするとの効果を奏する。その理由は、次のとおりである。
第4の実施形態の計測地点抽出部406が、計測容易性データベース記憶部405が記憶している計測容易性データを基に、計測が容易な計測地点候補を抽出する。そのため、座標入力装置408が取得する候補情報は、入手が容易な情報となるためである。そのため、第4の実施形態は、作業者の負荷を低減するとの効果も奏する。
また、一般的に、測定容易な地点の測定は、測定が難しい地点の測定より、高精度の測定が容易である。そのため、座標変換テーブル作成部409は、高精度の候補情報を取得できる。
以下に示す各実施形態の説明は、第4の実施形態と同様に、計測地点候補に順位付けを行い、その順位に基づいて、計測地点候補を抽出する場合を説明する。ただし、以下に示す各実施形態は、この動作を行わない構成でもよい。
<第5の実施形態>
次に、第5の実施形態に係る座標対応付けシステム400について説明する。第5の実施形態に係る座標対応付けシステム400の構成は、第4の実施形態に係る座標対応付けシステム400と同様である。そのため、以下、図13を用いて第5の実施形態を説明する。
また、第5の実施形態に係る座標対応付けシステム400において、座標変換テーブル作成部409以外の要素は、第4の実施形態と同様である。そのため、第4の実施形態と同様の構成についての説明を省略する。
座標変換テーブル作成部409は、少なくとも1つの小領域グループの座標変換テーブルを作成した後、その小領域グループと残りの小領域グループとの位置関係に基づいて、残りの小領域グループにおける座標変換を推定する。そして、座標変換テーブル作成部409は、推定した座標変換を基に、残りの小領域グループの座標変換テーブルを作成する。
第5の実施形態の動作は、第4の実施形態の動作を示す図14のフローチャートにおけるステップS406及びS407の動作が異なる。
そこで、第5の実施形態におけるステップS401ないしS405の動作の説明を省略する。
第5の実施形態に係る表示装置407は、第4の実施形態の表示装置407と同様に、ステップS405で抽出された計測地点候補を表示する。
第5の実施形態の座標入力装置408は、少なくとも1つの小領域グループの計測地点候補に関して、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換に関する情報(候補情報)を取得する(ステップS406)。
座標変換テーブル作成部409は、取得された候補情報に対応する小領域グループ(以下、「小領域グループA」と記す)に関して、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換を求める。より具体的には、座標変換テーブル作成部409は、小領域グループAに関して、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換における座標変換パラメータを求める。そして、座標変換テーブル作成部409は、その座標変換パラメータを用いて、小領域グループAに相当する領域の地表が表示されている全ピクセルについて、座標変換テーブルを作成する。
次に、座標変換テーブル作成部409は、小領域グループAとの相対的な位置関係に基づいて、他の小領域グループ(以下、「小領域グループB」と記す)における座標変換(座標変換パラメータ)を推定する。
例えば、座標変換テーブル作成部409は、3次元地形データを基に、小領域グループ間の相対的な位置関係を表す回転行列及び並進ベクトルを算出する。座標変換テーブル作成部409は、予め、回転行列と並進ベクトルとを算出しておいてもよい。
そして、座標変換テーブル作成部409は、小領域グループBと小領域グループAとの位置関係を基に、小領域グループAにおける座標変換パラメータから、小領域グループBにおける座標変換パラメータを算出する。具体的には、座標変換テーブル作成部409は、小領域グループの位置関係を表す回転行列及び並進ベクトルを用いて、小領域グループAにおける座標変換パラメータから、小領域グループBにおける座標変換パラメータを算出する。
そして、座標変換テーブル作成部409は、算出した座標変換パラメータを用いて、小領域グループBに相当する領域における地表が表示されている全ピクセルについて座標変換テーブルを作成する。このように、座標変換テーブル作成部409は、小領域グループの位置関係と、候補情報を取得した小領域グループAの座標変換パラメータとを基に、小領域グループBの座標変換テーブルを作成する(ステップS407)。
座標変換テーブル作成部409は、作成した座標変換テーブルを記憶装置410に記憶させる。
[効果の説明]
第5の実施形態の効果について説明する。第5の実施形態は、第4の実施形態の効果に加え、候補情報の取得を容易にするとの効果を奏する。その理由は、次のとおりである。
第5の実施形態の座標変換テーブル作成部409が、少なくとも一部の小領域グループの候補情報を基に、その他の小領域グループの座標変換パラメータを推定し、推定したパラメータを基に座標変換テーブルを作成する。このように、座標変換テーブル作成装置4は、一部の計測地点候補における候補情報を取得すればよいためである。そのため、そのため、第5の実施形態は、作業者の負荷を低減するとの効果も奏する。
以下に示す各実施形態は、第5の実施形態と同様に、小領域グループの対応関係として、1つ又は一部の小領域グループに関する対応関係を用いてもよい。
<第6の実施形態>
図16は、第6の実施形態に係る座標対応付けシステム500の構成の一例を示すブロック図である。第6の実施形態の座標対応付けシステム500は、撮影装置501と、3次元地形データベース記憶部502と、座標変換テーブル作成装置5と、表示装置508と、座標入力装置509と、記憶装置511とを含む。さらに、第6の実施形態の座標対応付けシステム500は、計測容易性データベース記憶部505を含む。座標変換テーブル作成装置5は、位置方位取得部503と、小領域グルーピング部504と、計測地点抽出部506と、経路算出部507と、座標変換テーブル作成部510とを含む。
撮影装置501、3次元地形データベース記憶部502、及び、記憶装置511は、第4の実施形態における撮影装置401、3次元地形データベース記憶部402、及び、記憶装置410と同様である。計測容易性データベース記憶部505、表示装置508、及び、座標入力装置509は、第4の実施形態における計測容易性データベース記憶部405、表示装置407、及び、座標入力装置408と同様である。ただし、本実施形態において、表示装置508は、後述のように最短経路を表示する。位置方位取得部503、小領域グルーピング部504、及び、座標変換テーブル作成部510は、第4の実施形態における位置方位取得部403、小領域グルーピング部404、及び、座標変換テーブル作成部409と同様である。計測地点抽出部506は、第4の実施形態における計測地点抽出部406と同様である。
経路算出部507は、計測地点抽出部506が抽出した全ての計測地点候補を通過する最短経路を算出する。そして、経路算出部507は、算出した最短経路と計測地点候補とを、表示装置508に出力する(送信する)。表示装置508は、計測地点候補、及び、最短経路を表示する。
位置方位取得部503、小領域グルーピング部504、計測地点抽出部506、経路算出部507、及び、座標変換テーブル作成部510は、例えば、次のように、実現される。これら要素は、例えば、座標変換プログラムに基づいて動作するコンピュータのCPUを用いて実現される。この場合、CPUは、図示しないプログラム記憶装置等のプログラム記録媒体から座標変換プログラムを読み込み、読み込んだ座標変換プログラムに基づいて、上記の各要素として動作すればよい。コンピュータについては、後ほど詳細に説明する。
次に、第6の実施形態の動作について説明する。なお、第1ないし第5の実施形態と同様の動作については、適宜、詳細な説明を省略する。
図17は、第6の実施形態に係る座標変換テーブル作成装置5の動作の一例を示すフローチャートである。なお、撮影装置501は、監視対象領域を撮影して撮影画像データを生成し、座標変換テーブル作成部510に送っているものとする。
図17に示されているステップS501〜S505の動作は、それぞれ、図14に示されている第4の実施形態におけるステップS401〜S405の動作と同様である。そのため、その詳細な説明を省略する。
ステップS505において、計測地点抽出部506が抽出した計測地点候補を取得後、経路算出部507は、計測地点候補間の距離に基づき、全ての計測地点候補を通過する最短経路を算出する(ステップS506)。計測地点抽出部506における最短経路の算出方法は、特に制限されない。経路算出部507は、例えば、次のように最短経路を算出してもよい。
経路算出部507は、計測地点候補をノードとし、ノード(計測地点候補)間をエッジで結んだグラフを作成する。このとき、経路算出部507は、エッジに、計測地点候補の距離の情報を対応づける。経路算出部507は、このグラフに対して、ダイキストラ法を用いて、全ノード(全計測地点候補)を通過する最短経路を決定する。なお、経路算出部507は、最短経路の算出において、エッジに対応付けられた距離情報だけでなく、ノード(計測地点候補)間の3次元地形データを考慮してもよい。例えば、経路算出部507は、ノード(計測地点候補)間の3次元地形データを基に、ノード(計測地点候補)間における走行容易性(例えば、座標を計測する車両の走行の容易性を数値化した値)をパラメータ化する。そして、経路算出部507は、そのパラメータを用いて、エッジに対して重み付けを実行してもよい。ただし、経路算出部507は、ダイキストラ法以外の経路決定方法を用いてもよい。
表示装置508は、ステップS505で抽出された計測地点候補、及び、ステップS506で算出された最短経路を表示する。
図18は、第6の実施形態において、計測地点候補及び算出された最短経路の一例を示す図である。
計測地点候補の座標を測定する場合、作業者は、表示された最短経路に沿って、世界座標系の座標を計測する手段を有する移動体を移動させ、その移動体を用いて、計測地点候補に相当する世界座標系の座標を計測する。例えば、座標入力装置509に候補情報を入力する作業者は、表示された最短経路に沿って、第3の実施形態において説明した計測候補点における世界座標系の座標の計測とマーカの配置とを実行する。
そして、座標入力装置408は、第4の実施形態の座標入力装置408と同様に、動作する。すなわち、座標入力装置408は、表示装置508に表示された計測地点候補における、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換に関する情報(候補情報)を取得する(ステップS508)。
座標変換テーブル作成部510は、第4の実施形態の座標変換テーブル作成部409と同様に、取得した候補情報を用いて、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換テーブルを作成する(ステップS509)。
座標変換テーブル作成部510は、作成した座標変換テーブルを記憶装置511に記憶させる。
[効果の説明]
第6の実施形態の効果について説明する。第6の実施形態は、第1ないし第4の実施形態の効果に加え、さらに候補情報を取得するための負荷を低減するとの効果を奏する。その理由は、次のとおりである。
本実施形態の経路算出部507は、表示装置508に、計測地点候補とその最短経路とを出力する。そのため、表示装置508は、計測地点候補に加え、計測地点候補を通過する最短経路も表示できる。したがって、候補情報を計測する作業者は、表示された最短経路に沿って計測に用いる移動体(例えば、計測車両)を移動させ、計測に必要な時間を削減して、座標を計測することができる。
なお、後述の各実施形態は、第6の実施形態と同様に、最短経路の算出を用いてもよい。
<第7の実施形態>
図19は、第7の実施形態に係る座標対応付けシステム600の構成の一例を示すブロック図である。第7の実施形態の座標対応付けシステム600は、3次元地形データベース記憶部602と、座標変換テーブル作成装置6と、計測容易性データベース記憶部605と、記憶装置611とを含む。さらに、第7の実施形態の座標対応付けシステム600は、表示装置608と、座標入力装置609とを含む。そして、第7の実施形態の座標対応付けシステム600は、複数の撮影装置601を含む。座標変換テーブル作成装置6は、位置方位取得部603と、小領域グルーピング部604と、計測地点抽出部606と、計測地点グルーピング部607と、座標変換テーブル作成部610とを含む。
3次元地形データベース記憶部602、計測容易性データベース記憶部605、及び、記憶装置611は、第4の実施形態における3次元地形データベース記憶部402、計測容易性データベース記憶部405、及び、記憶装置410と同様である。表示装置608、及び、座標入力装置609は、第4の実施形態における表示装置407、及び、座標入力装置408と同様である。ただし、表示装置608は、撮影装置601毎に計測地点候補を表示する。小領域グルーピング部604、及び、計測地点抽出部606は、第4の実施形態における小領域グルーピング部404、及び、計測地点抽出部406と同様である。
個々の撮影装置601は、それぞれ、第4の実施形態における撮影装置401と同様である。
位置方位取得部603は、撮影装置601毎に、撮影装置601の世界座標系における位置情報及び方位情報を取得する。その他の点に関しては、第4の実施形態における位置方位取得部403と同様である。
座標変換テーブル作成部610は、撮影装置601毎に、撮影画像データを受信し、座標変換テーブルを作成する。その他の点に関しては、座標変換テーブル作成部610は、第4の実施形態における座標変換テーブル作成部409と同様である。
計測地点グルーピング部607は、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換の信頼度を基に、計測地点抽出部606が抽出した計測地点候補の中から、各撮影装置601に対応するグループを作成する。信頼度とは、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との適合の程度(例えば、誤差の大小)を示す値である。計測地点グルーピング部607は、信頼度として用いる値を制限されない。ただし、本実施形態の説明では、一例として、上記の信頼度として、各撮影装置601と計測地点候補との距離を用いる場合について説明する。
計測地点候補が撮影装置601から遠方にあるほど、撮影装置601(カメラ)の1ピクセル当たりのずれに想定される世界座標系の座標の誤差(カメラ奥行き方向の誤差)が、大きくなる。そのため、計測地点候補が撮影装置601から遠方にあるほど、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標関係における誤差が大きくなりやすい。つまり、座標変換テーブル作成部610は、各撮影装置601に近い計測地点候補における候補情報を用いて動作した方が、精度を向上できる。したがって、計測地点グルーピング部607は、上記の信頼度として、撮影装置601と計測地点候補との距離を用いることができる。
そこで、本実施形態に係る計測地点グルーピング部607は、計測地点候補と撮影装置601との距離を基に、計測地点候補を、各撮影装置601に対応したグループに分ける。具体的には、計測地点グルーピング部607は、各撮影装置601に対するグループとして、撮影装置601からの距離が所定に閾値未満である計測地点候補のグループを作成する。つまり、計測地点グルーピング部607は、計測地点候補における世界座標系の座標と画像データにおけるカメラ座標の座標との信頼度を基に、撮影装置601毎の計測地点候補のグループを作成する。
位置方位取得部603、小領域グルーピング部604、計測地点抽出部606、計測地点グルーピング部607、及び、座標変換テーブル作成部610は、次のように実現される。これらの要素は、例えば、座標変換プログラムに基づいて動作するコンピュータのCPUを用いて実現される。この場合、CPUは、図示しないプログラム記憶装置等のプログラム記録媒体から座標変換プログラムを読み込み、読み込んだ座標変換プログラムに基づいて、上記の各要素として動作すればよい。コンピュータについては、後ほど詳細に説明する。
次に、第7の実施形態の動作について説明する。なお、第1ないし第6の実施形態と同様の動作については、適宜、詳細な説明を省略する。
図20は、第7の実施形態に係る座標変換テーブル作成装置6の動作の一例を示すフローチャートである。なお、各撮影装置601は、監視対象領域を撮影して撮影画像データを生成し、座標変換テーブル作成部610に送っているものとする。
図20に示されているステップS601〜S605の動作は、それぞれ、図14に示されている第4の実施形態におけるステップS401〜S405の動作と同様であり、詳細な説明を省略する。
ただし、本実施形態では、撮影装置601が、複数存在する。
したがって、ステップS603において、小領域グルーピング部604は、撮影装置601毎に、図14のステップS403と同様の動作を実行する。すなわち、小領域グルーピング部604は、撮影装置601毎に、撮影装置601から小領域までの距離を求める。そして、小領域グルーピング部604は、撮影装置601毎に、撮影装置601から小領域までの距離を基に、ステップS602においてグルーピングされた小領域グループを、さらにグループに分割する。
また、ステップS604において、計測地点抽出部606は、撮影装置601毎に、図14のステップS404と同様の動作を実行する。すなわち、計測地点抽出部606は、撮影装置601毎に、小領域グループにおける計測地点候補を抽出する処理を行う。さらに、ステップS605において、計測地点抽出部606は、図14のステップS405と同様の動作を実行する。すなわち、計測地点抽出部606は、撮影装置601毎に、計測地点候補を抽出する。
次に、計測地点グルーピング部607は、撮影装置601毎に、各撮影装置601に対する距離を基に、計測地点候補をグループに分ける(ステップS606)。具体的には、計測地点グルーピング部607は、撮影装置601毎に、撮影装置601からの距離が閾値未満である計測地点候補のグループを作成する。つまり、ステップS606において、計測地点グルーピング部607は、撮影装置601毎の計測地点候補を決定している。
図21は、第7の実施形態におけるステップS606の動作を説明するための模式図である。ただし、図21は、動作を理解しやすくするため、図12などと同様に、図9に示されている距離を基に再グループ化したグループではなく、図4に示されているグループを用いて、計測地点候補を示した。
図21は、2台の撮影装置601が存在する場合を例示している。以下の説明において、2台の撮影装置601は、アルファベットの符号を付して、撮影装置601a、及び、撮影装置601bとして、区別するものとする。
図21において四角形のマーカを用いて示されている計測地点候補は、撮影装置601a及び撮影装置601bからの距離が閾値未満である計測地点候補である。三角形のマーカを用いて示されている計測地点候補は、撮影装置601aからの距離が閾値未満であり、撮影装置601bからの距離が閾値以上である計測地点候補である。X型のマーカを用いて示されている計測地点候補は、撮影装置601aからの距離が閾値以上であり、撮影装置601bからの距離が閾値未満である計測地点候補である。
計測地点グルーピング部607は、撮影装置601aからの距離を基に、撮影装置601aに関するグループとして、四角形及び三角形のマーカを用いて示されている計測地点候補を選択する。つまり、計測地点グルーピング部607は、撮影装置601aに関するグループとして、X型のマーカで示された計測地点候補を除外する。
同様に、計測地点グルーピング部607は、撮影装置601bからの距離を基に、撮影装置601bに関するグループとして、三角形及びX型のマーカを用いて示されている計測地点候補を選択する。つまり、計測地点グルーピング部607は、撮影装置601bに関するグループとして、三角形のマーカで示された計測地点候補を除外する。
計測地点グルーピング部607は、計測地点候補と、撮影装置601毎のグループに関する情報とを、表示装置608に送信する。表示装置608は、撮影装置601毎に、対応するグループに含まれる計測地点候補を表示する。
座標入力装置609は、撮影装置601毎に、第4の実施形態の座標入力装置408と同様に動作する。すなわち、座標入力装置609は、撮影装置601毎に、表示装置608に表示された計測地点候補における、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換に関する情報(候補情報)を、取得する(ステップS608)。
座標変換テーブル作成部610は、撮影装置601毎に、第4の実施形態の座標変換テーブル作成部409と同様に、取得した候補情報を用いて、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換テーブルを作成する(ステップS609)。
座標変換テーブル作成部610は、撮影装置601毎に作成した座標変換テーブルを、記憶装置611に記憶させる。
[効果の説明]
第7の実施形態の効果について説明する。第7の実施形態は、第1ないし第6の実施形態の効果に加え、さらに精度を向上するとの効果を奏する。その理由は、次のとおりである。
計測地点グルーピング部607は、各撮影装置601からの距離を基に、各撮影装置601に対する計測地点候補のグループを作成する。つまり、計測地点グルーピング部607は、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換の信頼度が低くなる計測地点候補を含まないグループを作成する。そして、計測地点グルーピング部607は、計測地点候補と作成したグループを表示装置608に送信する。
表示装置608は、その計測地点候補とグループを表示する。つまり、表示装置608は、撮影装置601毎に、信頼度が高い計測地点候補を表示する。
座標入力装置609は、信頼度が高い計測地点候補に対する座標変換に関する情報(候補情報)を取得する。そして、座標変換テーブル作成部610は、そのように取得された候補情報を基に座標変換テーブルを作成するため、座標変換テーブルの精度を向上できる。
次に示す第8の実施形態は、第7の実施形態における計測地点候補のグルーピングを用いてもよい。
<第8の実施形態>
第8の実施形態の座標対応付けシステム700は、第7の実施形態の同様に、複数の撮影装置701を含む。そして、第8の実施形態の座標対応付けシステム700は、少なくとも1つの撮影装置701の撮影画像データに関して座標変換テーブルを作成する。そして、第8の実施形態の座標対応付けシステム700は、その座標変換テーブルと、撮影装置701における相対的な位置関係とに基づいて、他の撮影装置701の撮影画像データに関する座標変換テーブルを作成する。
図22は、第8の実施形態に係る座標対応付けシステム700構成の一例を示すブロック図である。第8の実施形態の座標対応付けシステム700は、3次元地形データベース記憶部702と、座標変換テーブル作成装置7と、計測容易性データベース記憶部705と、記憶装置711とを含む。さらに、座標対応付けシステム700は、表示装置707と、座標入力装置708とを含む。そして、座標対応付けシステム700は、複数の撮影装置701を含む。座標変換テーブル作成装置7は、位置方位取得部703と、小領域グルーピング部704と、計測地点抽出部706と、撮影装置相対位置算出部709と、座標変換テーブル作成部710とを含む。
撮影装置701は、第7の実施形態における撮影装置601と同様である。3次元地形データベース記憶部702、計測容易性データベース記憶部705、及び、記憶装置711は、第7の実施形態における3次元地形データベース記憶部602、計測容易性データベース記憶部605、及び、記憶装置611と同様である。表示装置707、及び、座標入力装置708は、第7の実施形態における表示装置608、及び、座標入力装置609と同様である。ただし、表示装置707は、撮影装置701毎に計測地点候補を表示する際に、撮影装置701毎のグループを用いない。位置方位取得部703、小領域グルーピング部704、及び、計測地点抽出部706は、第7の実施形態における位置方位取得部603、小領域グルーピング部604、及び、計測地点抽出部606と同様である。
撮影装置相対位置算出部709は、座標入力装置708から、計測地点候補におけるカメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換に関する情報(候補情報)を取得する。撮影装置相対位置算出部709は、その情報に基づいて、撮影装置701の相対的な位置関係を算出する。つまり、撮影装置相対位置算出部709は、計測地点候補の候補情報を基に、撮影装置701の相対位置に関する情報を算出する。
座標変換テーブル作成部710は、少なくとも1つの撮影装置701について、候補情報を用いて、座標変換テーブルを作成する。そして、座標変換テーブル作成部710は、その座標変換テーブルと、撮影装置701間の相対的な位置関係とに基づいて、他の撮影装置701に関する座標変換テーブルを作成する。つまり、座標変換テーブル作成部710は、少なく1つの撮影装置701の座標変換に関する情報(候補情報)を基に座標変換テーブルを作成し、作成した座標変換テーブルと相対位置に関する情報とを基に、他の撮影装置701の座標変換テーブルを作成する。
位置方位取得部703、小領域グルーピング部704、計測地点抽出部706、撮影装置相対位置算出部709、及び、座標変換テーブル作成部710は、次のように実現される。これらの要素は、例えば、座標変換プログラムに基づいて動作するコンピュータのCPUを用いて実現される。この場合、CPUは、図示しないプログラム記憶装置等のプログラム記録媒体から座標変換プログラムを読み込み、読み込んだ座標変換プログラムに基づいて、上記の各要素として動作すればよい。コンピュータについては、後ほど詳細に説明する。
次に、第8の実施形態の動作について説明する。なお、第1ないし第7の実施形態と同様の動作については、適宜、詳細な説明を省略する。
図23は、第8の実施形態に係る座標変換テーブル作成装置7の動作の一例を示すフローチャートである。なお、各撮影装置701は、監視対象領域を撮影して撮影画像データを生成し、座標変換テーブル作成部710に送っているものとする。
図23に示されているステップS701〜S705の動作は、それぞれ、図20に示されている第7の実施形態におけるステップS601〜S605の動作と同様であり、説明を省略する。ステップS705において、撮影装置701毎に計測地点候補が抽出されると、表示装置707は、第6の実施形態の同様に、撮影装置701毎に、計測地点候補を表示する。つまり、上記のように、表示装置707は、撮影装置701毎のグループを用いない。
座標入力装置708は、撮影装置701毎に、第6の実施形態の座標入力装置609と同様に動作する。すなわち、座標入力装置708は、撮影装置701毎に、表示装置707に表示された計測地点候補におけるカメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換に関する情報(候補情報)を、取得する(ステップS707)。
撮影装置相対位置算出部709は、撮影装置701毎に、撮影装置701毎の計測地点候補の候補情報に基づいて、撮影装置701の相対的な位置関係を算出する(ステップS708)。具体的には、撮影装置相対位置算出部709は、撮影装置701の相対的な位置関係を表す回転行列及び並進ベクトルを算出する。
図24は、図23のステップS708の動作を説明するための模式図である。ただし、図24は、動作を理解しやすくするため、図12などと同様に、図9に示されている距離を基に再グループ化したグループではなく、図4に示されているグループを用いて、計測地点候補を示した。
図24は、2台の撮影装置701が存在する場合を例示している。以下の説明において、2台の撮影装置701は、アルファベットの符号を付して、撮影装置701a、及び、撮影装置701bとして、区別するものとする。
撮影装置相対位置算出部709は、撮影装置701aに対応する計測地点候補における候補情報を取得する。同様に、撮影装置相対位置算出部709は、撮影装置701bに対応する計測地点候補における候補情報を取得する。撮影装置相対位置算出部709は、撮影装置701aの候補情報と撮影装置701bの候補情報とを基に、撮影装置701a、及び、撮影装置701bの相対的な位置関係を表す回転行列及び並進ベクトルを算出する。
図24は、2台の撮影装置701を示している。しかし、これは、例示である。撮影装置701は、3台以上含まれていてもよい。撮影装置701が3台以上含まれる場合、撮影装置相対位置算出部709は、例えば、基準とする撮影装置701(以下の説明では「撮影装置701a」とする)を決定する。そして、撮影装置相対位置算出部709は、撮影装置701aとその他の撮影装置701(以下の説明では「撮影装置701b」とする)との相対的な位置関係を算出すればよい。この場合、後述のステップS709において、座標変換テーブル作成部710は、最初に、撮影装置701aの座標変換テーブルを作成する。
なお、撮影装置相対位置算出部709は、基準として用いる撮影装置701として、複数の撮影装置701を用いてもよい。あるいは、撮影装置相対位置算出部709は、縦列的に、撮影装置701の位置関係を算出してもよい。
座標変換テーブル作成部710は、少なくとも1つの撮影装置701に関して、座標変換に関する情報(候補情報)に基づいて、座標変換テーブルを作成する。以下、説明を簡単にするため、座標変換テーブル作成部710が、最初に1つの撮影装置701(撮影装置701a)に関して座標変換テーブルを求めるものとする。
座標変換テーブル作成部710は、撮影装置701aに関して、既に説明した方法を用いて、座標変換テーブルを作成する。すなわち、座標変換テーブル作成部710は、撮影装置701aに関連する小領域グループ毎に、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換(より具体的には座標変換パラメータ)を求める。そして、座標変換テーブル作成部710は、小領域グループ毎に、その座標変換パラメータを用いて、撮影画像データ中の地表が表示されている全ピクセルについてカメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換を求める。そして、座標変換テーブル作成部710は、その座標変換を基に座標変換テーブルを作成する。
次に、座標変換テーブル作成部710は、作成した座標変換テーブルと、撮影装置701aと他の撮影装置701bとの相対的な位置関係を表す情報とを基に、他の撮影装置701bに関する座標変換テーブルを作成する(ステップS709)。すなわち、座標変換テーブル作成部710は、撮影装置701aと撮影装置701bとの相対的な位置関係を表す情報(回転行列及び並進ベクトル)とに基づいて、撮影装置701aについて作成した座標変換テーブルを変換する。この変換された座標変換テーブルが、撮影装置701bに関する座標変換テーブルとなる。座標変換テーブル作成部710は、同様に、全ての撮影装置701bに対して、座標変換テーブルを作成する。
座標変換テーブル作成部710は、作成した座標変換テーブルを記憶装置711に記憶させる。
[効果の説明]
第8の実施形態の効果について説明する。第8の実施形態は、第1ないし第7の実施形態の効果に加え、座標変換テーブルを作成する負荷を低減するとの効果を奏する。その理由は、次のとおりである。
撮影装置相対位置算出部709が、撮影装置701の相対位置に関する情報(回転行列と並進ベクトル)を算出する。そして、座標変換テーブル作成部710は、1つ又は複数の撮影装置701の座標変換テーブルと相対位置に関する情報とを基に、その他の1つ又は複数の撮影装置701の座標変換テーブルを作成する。相対位置に関する情報を基に座標変換テーブルを作成する処理は、行列の掛け算と、並進ベクトルの加算となる。この処理は、座標入力装置708から取得する座標変換に関する情報(候補情報)を用いて座標変換テーブルを作成する処理より負荷が少ない。そのため、座標変換テーブル作成装置7は、座標変換テーブルを作成する処理の負荷を低減することができる。
<各実施形態のハードウェア構成>
図25は、本発明における各実施形態に係る座標変換テーブル作成装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図25に示されている座標変換テーブル作成装置は、コンピュータ1000を用いて構成されている。コンピュータ1000は、CPU1001と、主記憶装置1002と、補助記憶装置1003と、インタフェース1004と、ディスプレイ装置1005と、入力デバイス1006とを含む。
CPU1001は、各実施形態の座標変換テーブル作成装置の動作を実現するためのプログラム(座標変換プログラム)を基に、各実施形態の機能を実現する。CPU1001は、補助記憶装置1003から座標変換プログラムを読み出し、主記憶装置1002に展開し、そのプログラムに基づいて上記の動作を実行する。あるいは、CPU1001は、このプログラムが図示しない通信回線を介してこのプログラムを取得し、補助記憶装置1003に保存する、又は、主記憶装置1002に展開し、上記の動作を実行してもよい。この通信回線を介して取得されるプログラムは、上記のCPU1001の処理の一部を実現するためのプログラムでもよい。さらに、この通信回線を介して取得されるプログラムは、補助記憶装置1003に記憶されているプログラムとの組み合わされて用いられるプログラム(差分プログラム)でもよい。
主記憶装置1002は、CPU1001が実行するプログラム及びデータを一時的に記憶する。主記憶装置1002は、例えば、D−RAM(Dynamic-RAM)である。
補助記憶装置1003は、各実施形態のプログラム(座標変換プログラム)及び固定的なデータを記憶する。補助記憶装置1003は、コンピュータで読み取り可能な、不揮発性の有形の媒体である。補助記憶装置1003は、インタフェース1004を介して接続される記憶装置でもよい。補助記憶装置1003は、記憶装置、3次元地形データベース記憶部、及び/又は、計測容易性データベース記憶部として動作してもよい。補助記憶装置1003は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD(Compact Disc)−ROM(Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM、又は、半導体メモリである。
インタフェース1004は、CPU1001と外部の装置との情報の送信及び受信を中継する。インタフェース1004は、例えば、USB(Universal Serial Bus)カード又はLAN(Local Area Network)カードである。
ディスプレイ装置1005は、コンピュータ1000の作業者に情報を表示する装置である。ディスプレイ装置1005は、例えば、液晶ディスプレイである。
入力デバイス1006は、コンピュータ1000の作業者からの入力操作を受け取る機器である。入力デバイス1006は、例えば、キーボード、マウス又はタッチパネルである。
なお、各実施形態の座標対応付けシステムが、図25に示されているコンピュータ1000を用いて実現されてもよい。その際、ディスプレイ装置1005は、表示装置として動作してもよい。また、入力デバイス1006は、座標入力装置として動作してもよい。
以上の説明した各実施形態に係る座標変換テーブル作成装置は、次のように構成される。例えば、座標変換テーブル作成装置の各構成部は、ハードウェア回路で構成されてもよい。また、座標変換テーブル作成装置において、各構成部は、図示しないネットワークを介して接続した複数の装置を用いて、構成されてもよい。また、座標変換テーブル作成装置において、複数の構成部は、1つのハードウェアで構成されてもよい。
<発明の概要>
次に、本発明における各実施形態の概要について説明する。
図26は、本発明における実施形態に係る座標変換テーブル作成装置1ないし7の概要に相当する情報処理装置10の構成の一例を示すブロック図である。つまり、情報処理装置10は、座標変換テーブル作成装置の最小構成に相当する装置である。
情報処理装置10は、小領域グルーピング部に相当する小領域グルーピング手段71と、座標変換テーブル作成部に相当する座標変換テーブル作成手段72とを含む。
小領域グルーピング手段71は、撮影装置が撮影した撮影画像データに含まれる領域に対応する地形における3次元の情報を持つ点を基に形成される小領域を、小領域の法線方向及び標高に基づいて、小領域のグループである小領域グループに分ける。
座標変換テーブル作成手段72は、小領域のグループと座標変換に関する情報とを用いて、撮影画像データにおける座標であるカメラ座標系の座標と、3次元地形データの座標である世界座標系の座標との座標変換を示す座標変換テーブルを作成する。
なお、上記のカメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換は、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との対応関係に相当する。つまり、繰り返しとなるが、座標変換テーブルは、対応関係テーブルと呼ばれてもよい。
上記のような構成に基づいて、情報処理装置10は、第1の実施形態の同様に、対象となる領域に係わらず、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標とを座標変換を実現するとの効果を奏する。より具体的には、情報処理装置10は、ランドマークが存在しない領域、起伏のある複雑な地形の領域、又は、測量車が走行不能な領域においても、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標とを座標変換できる。
図27は、本発明における実施形態に係る座標対応付けシステム100ないし700の概要に相当する情報処理システム800の構成の一例を示すブロック図である。情報処理システム800は、座標対応付けシステム100ないし700の最小構成に相当するシステムである。
情報処理システム800は、表示装置に相当する表示手段81と、座標入力装置に相当する入力手段82と、情報処理装置10(座標変換テーブル作成装置)に相当する対応付け手段83とを含む。
すなわち、対応付け手段83は、情報処理装置10に相当する。
表示手段81は、対応付け手段83から受信した3次元の情報及び/又は計測地点候補を表示する。
入力手段82は、3次元地形データ及び/又は計測地点候補における候補情報を取得する。
このような構成に基づいて、情報処理システム800は、第1の実施形態と同様な効果を奏する。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2015年 3月27日に出願された日本出願特願2015−065610を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
上記の実施形態は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下に限定されるわけではない。
(付記1)
撮影装置が撮影した撮影画像データに含まれる領域に対応する地形における位置に関する3次元の情報を持つ点を基に形成される小領域を、小領域の法線方向及び標高に基づいて小領域のグループである小領域グループに分ける小領域グルーピング手段と、
小領域グループと座標変換に関する情報である候補情報とを用いて、撮影画像データにおける座標であるカメラ座標系の座標と撮影画像データに対応した小領域における座標である世界座標系の座標との座標変換の情報である座標変換テーブルを作成する座標変換テーブル作成手段と
を含む情報処理装置。
(付記2)
撮影装置から小領域までの距離及び撮影装置の方位を取得する位置方位取得手段をさらに含み、
小領域グルーピング手段が、
距離及び方位に基づいて、小領域グループをさらに分割する
付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
小領域グループの重心を算出し、カメラ座標系の座標と世界座標系の座標との座標変換に関する情報である候補情報を取得する計測地点候補として、小領域グループに含まれる点の中から、重心から所定の距離以上と離れて、小領域グループに含まれる各点と重心とを結ぶ全ての線分の間の角度が所定の角度以上になる所定の数の小領域グループに含まれる点を抽出する計測地点抽出手段をさらに含み、
座標変換テーブル作成手段が、
計測地点候補における候補情報を取得し、候補情報に基づいて、座標変換テーブルを作成する
付記1又は付記2に記載の情報処理装置。
(付記4)
世界座標系の座標における座標の計測の容易性を数値化したデータである計測容易性データを記憶する計測容易性データ記憶手段をさらに含み、
計測地点抽出手段が、
計測容易性データに基づいて、計測地点候補を抽出する、
付記3に記載の情報処理装置。
(付記5)
座標変換テーブル作成手段が、
座標変換テーブルを作成した小領域グループにおける座標変換テーブルを作成するための座標変換に用いるパラメータを基に、座標変換テーブルを作成していない小領域グループにおいて座標変換テーブルを作成するための座標変換に関するパラメータを推定し、推定したパラメータを基に座標変換テーブルを作成していない小領域グループの座標変換テーブルを作成する
付記3又は付記4に記載の情報処理装置。
(付記6)
全ての計測地点候補を通過する最短経路を算出する経路算出手段を
さらに含む付記3ないし付記5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記7)
撮影装置を複数含み、
計測地点候補における世界座標系の座標とカメラ座標系の座標との信頼度を基に、撮影装置毎に、計測地点候補のグループを作成する計測地点グルーピング手段をさらに含み、
座標変換テーブル作成手段が、
撮影装置毎に候補情報を取得し、座標変換テーブルを作成する
付記3ないし付記6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記8)
撮影装置を複数含み、
計測地点候補の候補情報を基に、撮影装置の相対位置に関する情報を算出する撮影装置相対位置算出手段をさらに含み、
座標変換テーブル作成手段が、
少なくとも1つの撮影装置の候補情報を基に座標変換テーブルを作成し、作成した座標変換テーブルと撮影装置と相対位置に関する情報とを基に、座標変換テーブルを作成していない撮影装置の座標変換テーブルを作成する
付記3から付記6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記9)
付記1ないし8のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
情報処理装置から受信した3次元の情報及び/又は計測地点候補を表示する表示手段と、
3次元の情報及び/又は計測地点候補における候補情報を取得する入力手段とを含む
情報処理システム。
(付記10)
撮影装置が撮影した撮影画像データに含まれる領域に対応する地形における位置に関する3次元の情報を持つ点を基に形成される小領域を、小領域の法線方向及び標高に基づいて小領域のグループである小領域グループに分け、
小領域グループと座標変換に関する情報である候補情報とを用いて、撮影画像データにおける座標であるカメラ座標系の座標と撮影画像データに対応した小領域における座標である世界座標系の座標との座標変換の情報である座標変換テーブルを作成する
情報処理方法。
(付記11)
撮影装置が撮影した撮影画像データに含まれる領域に対応する地形における位置に関する3次元の情報を持つ点を基に形成される小領域を、小領域の法線方向及び標高に基づいて小領域のグループである小領域グループに分ける処理と、
小領域グループと座標変換に関する情報である候補情報とを用いて、撮影画像データにおける座標であるカメラ座標系の座標と撮影画像データに対応した小領域における座標である世界座標系の座標との座標変換の情報である座標変換テーブルを作成する処理と
をコンピュータに実行させるプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。