JP6682886B2 - 高強度低合金鋼材およびその製造方法 - Google Patents

高強度低合金鋼材およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高強度低合金鋼材およびその製造方法、特に、引張強さが1700MPa以上で、耐水素脆化特性に優れ、自動車、産業機械、建築構造物等に用いるのに好適な、高強度低合金鋼材およびその製造方法に関する。
近年、軽量化、機能等の観点から引張強さが1000MPaを超えるような高強度鋼材が使用される傾向にある。しかし、鉄鋼材料は引張強さが1000MPaを超えると、水素脆化が深刻な問題となる。水素脆化とは、鉄鋼材料中に水素が侵入することにより機械特性が元の値よりも劣化する現象である。なお、水素はその原子半径が全元素中最小であることから鉄鋼材料中への侵入は不可避である。
そこで、耐水素脆化特性を向上させた鉄鋼材料およびその製造方法に関して様々な技術が開示されている。
特許文献1に、質量%で、C:0.90〜1.10%、Si:0.40%以下およびMn:0.50%以下を含有し、P、SおよびAlの含有量を特定量以下に制限し、残部Feおよび不純物からなり、下記の2つの式を満たす引張強さと絞り値を有する伸線加工用ベイナイト線材または鋼線が開示されている。上記特許文献1には、該伸線加工用ベイナイト線材または鋼線の製造方法として、鋼片を熱間圧延した線材またはオーステナイト域に加熱した鋼線を、特定の条件で冷却して350〜500℃で等温変態保持を行う技術も開示されている。
TS≦85×C+60、
RA≧−0.875×TS+158
ただし、「C」は炭素の含有量(質量%)、「TS」は引張強さ(kgf/mm2(=9.8MPa))、「Ra」絞り(%)である。
特許文献2に、下部ベイナイト組織を焼戻しによって軟化させた、伸線加工性と疲労特性に優れた冷間線引き用硬鋼線材の製造に関する技術が開示されている。
特開平6−17192号公報 特開平7−258787号公報
特許文献1で開示された伸線加工用ベイナイト線材または鋼線が良好な伸線加工性を有するのは、特許文献1の段落0018〜0020に記載された方法に基づいて製造され、上部ベイナイト組織が面積率で80%以上でビッカース硬さ(HV)が450以下のミクロ組織を有している場合である(特許文献1の実施例1および実施例2参照)。しかしながら、上部ベイナイトを主体とした組織は、耐水素脆化特性に劣る。このため、特許文献1に開示された上部ベイナイトを主体とする組織の線材または鋼線を伸線加工して高強度化した場合には、後述の実施例に示すような環境での良好な耐水素脆化特性を得るのは難しい。
特許文献2で開示された鋼線は、組織を焼戻し下部ベイナイトとすることで確かに遅れ破壊を起こしにくい。しかし、粒界にセメンタイトが析出しないことを特徴とする下部ベイナイトが、焼戻されることで粒界にセメンタイトを析出するため、後述の実施例に示すような環境での良好な耐水素脆化特性を得るのは難しい。
本発明は、引張強さが1700MPa以上で耐水素脆化特性に優れる、自動車、産業機械、建築構造物等に用いるのに好適な、高強度低合金鋼材およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の課題を解決するために低合金設計で鋼材の耐水素脆化特性を向上させる手法について鋭意研究を重ねた結果、下記の重要な知見を得た。
化学組成が、質量%で、Cの含有量が0.70%未満であるとともにVの含有量が0.40%を超え、金属組織が、ベイナイトで、該ベイナイトは、析出したセメンタイトがラス界面を被覆する割合が10%以下であり、旧オーステナイト粒の長径/短径≧3.0かつ長径(μm)×短径(μm)≦300である鋼材は、強度が高い場合でも後述の実施例に示す環境で十分な耐水素脆化特性を有するので、引張強さが1700MPa以上の高強度部品として好適に用いることができる。
図1に、後述の実施例における試験番号1(析出したセメンタイトがラス界面を被覆する割合が10%以下(セメンタイトはラス界面にはほとんど析出せず内部にだけ析出している状態)である場合)を一例に、冷間伸線加工後のベイナイトにおいて、析出したセメンタイト、ラス界面および旧オーステナイト粒界を模式的に示す。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものであり、その要旨は、下記に示す高強度低合金鋼材およびその製造方法にある。
(1)化学組成が、質量%で、
C:0.55%を超えて0.70%未満、
Si:0.05〜0.50%、
Mn:0.30〜1.0%、
Cr:0.5〜1.5%、
V:0.40%を超えて1.0%以下、
Al:0.005〜0.10%、
N:0.0030〜0.030%、
Mo:0〜0.30%未満、
Ti:0〜0.10%、
Nb:0〜0.10%、
残部がFeおよび不純物であり、
不純物としてのP、SおよびOが、P:0.030%以下、S:0.030%以下およびO:0.010%以下であり、
金属組織が、ベイナイトで、該ベイナイトは、析出したセメンタイトがラス界面を被覆する割合が10%以下であり、旧オーステナイト粒の長径/短径≧3.0かつ長径(μm)×短径(μm)≦300である、
引張強さが1700MPa以上の、
高強度低合金鋼材。
(2)質量%で、Mo:0.05%以上で0.30%未満を含有する、上記(1)に記載の高強度低合金鋼材。
(3)質量%で、Ti:0.005〜0.10%およびNb:0.005〜0.10%から選択される1種以上を含有する、上記(1)または(2)に記載の高強度低合金鋼材。
(4)上記(1)から(3)までのいずれかに記載の化学組成を有する鋼材を、下記の工程(i)から工程(iv)までの工程を順に処理する、高強度低合金鋼材の製造方法。
工程(i):850〜1050℃で20〜60分加熱してオーステナイト化する工程
工程(ii):30℃/秒以上の冷却速度で400〜350℃の温度域まで冷却し、該温度域で20〜100分保持して等温変態させる工程
工程(iii):室温まで冷却する工程
工程(iv):総減面率で40.0〜80.0%の冷間加工を行う工程
本発明の高強度低合金鋼材は、引張強さが1700MPa以上で耐水素脆化特性に優れるため、自動車、産業機械、建築構造物等に好適に用いることができる。また、本発明の製造方法によって、上記の高強度鋼材を得ることができる。
後述の実施例における試験番号1の析出したセメンタイトがラス界面を被覆する割合が10%以下である場合を一例に、冷間伸線加工後のベイナイトにおいて、析出したセメンタイト、ラス界面および旧オーステナイト粒界を説明する図である。 実施例で耐水素脆化特性の評価のために用いた切欠き付引張試験片の形状を示す図である。図中の数値は寸法(単位:mm)を示す。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。
(A)化学組成について:
本発明に係る鋼材の化学組成の限定理由は次のとおりである。以下の説明において各元素の含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。
C:0.55%を超えて0.70%未満
Cは、本発明において重要な元素であり、強度を向上させるために不可欠な元素である。Cの含有量が0.55%以下になると、1700MPa以上という引張強度を得られなくなる。また、Cは、微細な析出物を生成させるのに必要な元素であり、鋼材に水素トラップ効果を付与するために必要な元素である。さらにCには、同じ強度でも吸蔵水素濃度を低減する作用があるので、Mo、Ni等の高価な元素の含有量を低くしても、耐水素脆化特性を向上させることができる。引張強さで1700MPa以上の高強度の確保、優れた耐水素脆化特性の確保という2つの効果を安定して得るためには、Cは0.55%を超えて含有させなくてはならない。一方、Cの含有量が増えて0.70%以上になると、粒界セメンタイトの生成が促進され、析出したセメンタイトがベイナイトのラス界面を被覆する割合が10%以下である特定のベイナイト(以下、「特定ベイナイト」という。)以外のベイナイトが生じるので、所望の金属組織の確保が難しくなって十分な耐水素脆化特性が得られず、さらに、靱性の劣化も著しくなる。したがって、Cの含有量を0.55%を超えて0.70%未満とする。C含有量の望ましい下限は0.60%、また望ましい上限は0.65%である。
Si:0.05〜0.50%
Siは、脱酸作用を有し、強度および焼入れ性の向上作用もある。強度の向上は1700MPa以上の引張強さの確保に有効であり、また、焼入れ性の向上は、所望の金属組織が得やすくなるため製造の観点から有利である。これらの効果を得るには、Siの含有量は0.05%以上とする必要がある。一方、0.50%を超えてSiを含有させてもその効果は飽和することに加え、靱性の劣化が生じる。したがって、Siの含有量を0.05〜0.50%とする。Si含有量の望ましい下限は0.10%、また、望ましい上限は0.30%である。
Mn:0.30〜1.0%
Mnは、焼入れ性と強度を向上させる作用を有する。強度の向上は1700MPa以上の引張強さの確保に有効であり、また、焼入れ性の向上は、所望の金属組織が得やすくなるため製造の観点から有利である。また、Mnには、Sと結合して硫化物を形成し、Sの粒界偏析を抑制して耐水素脆化特性を向上する効果もある。これらの効果を得るには、Mnの含有量は0.30%以上とする必要がある。一方で、Mnを過剰に含有させると粒界に偏析し、粒界割れ型の水素脆性破壊を促進する。したがって、Mnの含有量を0.30〜1.0%とする。Mn含有量の望ましい下限は0.60%、また、望ましい上限は0.90%である。
Cr:0.5〜1.5%
Crは、強度を向上させるのに有効な元素である。加えて、Crは、Cの拡散を妨げ炭化物の成長を抑制して、特定ベイナイトの形成を促進する。これらの効果を得るためには、Crを0.5%以上含有させる必要がある。一方で、Crを過剰に含有させると靱性の劣化が生じる。したがって、Crの含有量を0.5〜1.5%とする。Cr含有量の望ましい下限は0.8%、また、望ましい上限は1.2%である。
V:0.40%を超えて1.0%以下
Vは、本発明において最も重要な元素であり、Cおよび/またはNと結合して形成された微細な析出物(炭窒化物、炭化物および窒化物であり、以下、まとめて「炭窒化物」という。)が水素トラップ効果を発揮することで、耐水素脆化特性を大幅に向上する元素である。焼戻しを行わないベイナイト素地で、この効果を十分に確保するためには、Vを0.40%を超えて含有させる必要がある。しかしながら、1.0%を超える量のVを含有させると、析出物の量とサイズが増大し、靱性を劣化させ、耐水素脆化特性を低下するし、冷間加工性が劣化する。したがって、Vの含有量を0.40%を超えて1.0%以下とする。Vには、オーステナイト化熱処理時において、既に析出していたVの炭窒化物が旧オーステナイト粒を微細化し、伸びや絞りを向上させるため、旧オーステナイト粒の長径/短径≧3.0に伸長するための冷間加工時に割れを発生させない作用がある。また、旧オーステナイト粒の微細化は耐水素脆化特性を向上させる作用もある。上記の作用は、オーステナイト化熱処理時の高温において、オーステナイト中にVの炭窒化物が完全には固溶せずに残った状態で得られる。そのためのV含有量の望ましい下限は0.50%であり、より望ましい下限は0.80%である。
Al:0.005〜0.10%
Alは、脱酸作用を有する元素である。この効果を十分に確保するためにはAlを0.005%以上含有させる必要がある。一方、Alを0.10%を超えて含有させてもその効果は飽和する。したがって、Alの含有量を0.005〜0.10%とする。なお、本発明のAl含有量とは酸可溶Al(所謂「sol.Al」)での含有量を指す。
N:0.0030〜0.030%
Nは、上記したVの微細な炭窒化物を生成させるのに必要な元素であり、鋼材に水素トラップ効果を付与するために必要な元素であるとともに、旧オーステナイト粒の微細化にも必要な元素である。この効果を得るには、Nの含有量は0.0030%以上とする必要がある。一方、0.030%を超えてNを含有させてもその効果は飽和することに加え、靱性の劣化が生じる。したがって、Nの含有量を0.0030〜0.030%とする。N含有量の望ましい下限は0.010%、また、望ましい上限は0.025%である。
Mo:0〜0.30%未満
Moは、Fe炭化物の安定性を高めて、耐水素脆化特性を向上させる元素である。このため、必要に応じてMoを含有させてもよい。しかしながら、本発明では、C等の他の元素の含有量および金属組織を適正化することで良好な耐水素脆化特性を確保することができるし、Moが非常に高価な元素であるため、Moの多量の含有は経済性を大きく損なうことになる。したがって、含有させる場合のMo含有量を0.30%未満とする。Mo含有量の上限は、0.20%であることが望ましい。なお、前記の効果を安定して得るためには、Mo含有量の下限は、0.05%であることが望ましく、0.10%であることが一層望ましい。
Ti:0〜0.10%
Tiは、Cまたは/およびNと結合し、微細な析出物を形成し、旧オーステナイト粒を微細化して耐水素脆化特性を向上させる元素である。このため、必要に応じてTiを含有させてもよい。しかしながら、0.10%を超える量のTiを含有させると、析出物の量が増大し、靱性を劣化させる。したがって、含有させる場合のTi含有量の上限を0.10%とする。Ti含有量の上限は、0.06%であることが望ましい。なお、前記の効果を安定して得るためには、Ti含有量の下限は、0.005%であることが望ましく、0.03%であることが一層望ましい。
Nb:0〜0.10%
Nbは、Cまたは/およびNと結合し、微細な析出物を形成し、旧オーステナイト粒を微細化して耐水素脆化特性を向上させる元素である。このため、必要に応じてNbを含有させてもよい。しかしながら、0.10%を超える量のNbを含有させると、析出物の量が増大し、靱性を劣化させる。したがって、含有させる場合のNb含有量の上限を0.10%とする。Nb含有量の上限は、0.06%であることが望ましい。なお、前記の効果を安定して得るためには、Nb含有量の下限は、0.005%であることが望ましく、0.03%であることが一層望ましい。
上記のTiおよびNbを複合して含有させる場合の合計量は、0.08%以下であることが望ましい。
本発明に係る鋼材は、上述の各元素と、残部がFeおよび不純物とからなり、不純物としてのP、SおよびOが、P:0.030%以下、S:0.030%以下およびO:0.010%以下である化学組成を有する。
ここで「不純物」とは、鉄鋼材料を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップ等の原料、製造工程の種々の要因によって混入する成分であって、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
P:0.030%以下
Pは、不純物として含有され、粒界に偏析して靱性および/または耐水素脆化特性を低下させる。Pの含有量が0.030%を超えると上記の悪影響が顕著になる。このため、Pの含有量を0.030%以下とする。Pの含有量は極力低いことが望ましい。
S:0.030%以下
Sは、不純物として含有され、Pと同様に粒界に偏析して耐水素脆化特性を低下させる。Sの含有量が0.030%を超えると上記の悪影響が顕著になる。このため、Sの含有量を0.030%以下とする。Sの含有量は極力低いことが望ましい。
O:0.010%以下
O(酸素)は、不純物として含有され、Alと結びついて酸化物を形成する。その含有量が多くなって0.010%を超えると、酸化物が過剰に形成されて靱性が低下する等の問題が生じる。したがって、Oの含有量を0.010%以下とする。Oの含有量は極力低いことが望ましい。
(B)金属組織について:
上記(A)項で述べた化学組成を有する本発明の高強度低合金鋼材は、金属組織が、ベイナイトで、該ベイナイトは、既に述べた特定ベイナイトである。また、旧オーステナイト粒は、長径/短径(以下、「アスペクト比」という。)≧3かつ長径(μm)×短径(μm)≦300である。
金属組織がベイナイトであっても、旧オーステナイト粒のアスペクト比が3以上かつ長径(μm)×短径(μm)≦300でなければ、強度の低下が著しく、引張強さが1700MPa以上の高強度の場合には十分な耐水素脆化特性が得られない。
旧オーステナイト粒は長径(μm)×短径(μm)≦300以下を満たした上で、アスペクト比が大きければ大きいほど望ましい。工業的な製造では、アスペクト比は16がその上限になる。なお、旧オーステナイト粒の長径(μm)×短径(μm)の上限は150であることが望ましい。また、旧オーステナイト粒の長径(μm)×短径(μm)値は40程度がその下限になる。
金属組織が、ベイナイトであっても、該ベイナイトが、特定ベイナイトでなければ、引張強さが1700MPa以上の高強度の場合には十分な耐水素脆化特性が得られない。
引張強さが1700MPa以上の高強度の場合に、より一層良好な耐水素脆化特性を得るためには、特定ベイナイトは、セメンタイトがラス界面を被覆する割合が少なければ少ないものであることが望ましく、0%のものが最も望ましい。
(C)高強度低合金鋼材の強度について:
本発明に係る高強度低合金鋼材は、前記(B)項で述べた金属組織を有し、引張強さが1700MPa以上必要とされる部品に用いる。なお、該鋼材の引張強さの上限は2400MPaであることが望ましく、2000MPaであればより望ましい。
(D)製造方法について:
本発明に係る高強度低合金鋼材は、以下の方法によって比較的安定して製造することができる。
前記(A)項で述べた化学組成を有する低合金鋼を溶製した後、鋳造によりインゴットまたは鋳片とする。鋳造されたインゴットまたは鋳片は、熱間圧延、熱間押出、熱間鍛造等の熱間加工によって、厚板、薄板、丸棒、継目無鋼管等所要の形状を有する鋼材に仕上げる。その後、該鋼材に、以下に述べる工程(i)から工程(iv)までの工程を順に処理する。
工程(i):850〜1050℃で20〜60分加熱してオーステナイト化する工程
鋼材を完全にオーステナイト化するために、オーステナイト化温度を850℃以上とする。一方、オーステナイト化温度が1050℃を超えると、工程(iv)の冷間加工を行っても長径(μm)×短径(μm)≦300という所定の旧オーステナイト粒を得ることが困難になる。オーステナイト化温度の下限は、870℃とすることが望ましい。なお、オーステナイト化温度の上限は、Vの含有量が0.5%未満の場合には950℃とすることが望ましく、Vの含有量が0.5%以上の場合には1000℃とすることが望ましい。オーステナイト化時間が20分未満では、鋼材を完全にオーステナイト化できないことがあり、60分を超えると、エネルギーコストが嵩むことに加えて工程(iv)の冷間加工を行っても長径(μm)×短径(μm)≦300という所定の旧オーステナイト粒を得ることが困難になる場合がある。オーステナイト化時間は30〜45分とすることが好ましい。なお、工程(i)でのオーステナイト化温度は、鋼材の表面における温度を指す。
工程(ii):30℃/秒以上の冷却速度で400〜350℃の温度域まで冷却し、該温度域で20〜100分保持して等温変態させる工程
金属組織が、ベイナイトで、該ベイナイトを、既に述べた特定ベイナイトにするために、工程(i)でオーステナイト化した鋼材を、冷却速度を30℃/秒以上として、フェライトとパーライトの析出を阻止したオーステナイト状態のまま、400〜350℃の温度域まで冷却し、該温度域で20〜100分保持して等温変態させる。オーステナイト化後の冷却速度が30℃/秒未満の場合には、フェライトとパーライトの析出を阻止できないことがある。なお、オーステナイト化後の冷却速度の上限は工業的には80℃/秒程度である。上記の30℃/秒以上の冷却速度であっても、冷却する温度が400℃を超える場合および350℃を下回る場合は、金属組織を、所定の量の特定ベイナイトからなるものにできない。特に、前記の温度が400℃を超えると、ベイナイト変態しても、セメンタイトはラス界面に析出する量が増え、析出したセメンタイトがラス界面を被覆する割合が10%を超えるうえに、1700MPa以上の強度を得るのが難しくなる。また、上記400〜350℃の温度域での保持時間が20分未満では、鋼材のサイズまたは/および含有元素の影響から、一部組織のベイナイト変態が遅れる場合があり、一方100分を超えると、炭化物が粗大化し、靱性と耐水素脆化特性が劣化する場合がある。保持時間の下限は、30分とするのが望ましく、60分とするのがより望ましい。また、保持時間の上限は80分程度とするのが望ましい。なお、工程(ii)での冷却速度は、鋼材の表面における平均の冷却速度を指す。また、冷却および保持する温度域は、例えば、塩浴、鉛浴等の熱伝導の良好な等温変態処理設備の設定温度を指す。
工程(iii):室温まで冷却する工程
等温変態を終了させた後、鋼材は室温まで冷却される。この際の冷却速度については、特に制限がない。
工程(iv):総減面率で40.0〜80.0%の冷間加工を行う工程
室温まで冷却した鋼材に、前記(B)項で述べた金属組織を具備させるために、冷間加工を施す。該冷間加工における総減面率が40.0%未満の場合には、前記(B)項で述べた金属組織(具体的には、アスペクト比≧3かつ長径(μm)×短径(μm)≦300の旧オーステナイト粒)を安定して満足できず、所望の引張強さと耐水素脆化特性(1700MPa以上という引張強さでの良好な耐水素脆化特性)が得られない。一方、総減面率が80.0%を超えると、割れや破断等の加工不良を生ずる。総減面率は、下限を60.0%とすることが望ましく、上限を70.0%とすることが望ましい。
総減面率が40.0〜80.0%であれば、冷間加工の回数は特に限定されず、1回でも複数回でもよいが、1回の減面率が20.0%を超えると割れや破断等の加工不良の可能性が高くなることがある。このため、1回の減面率を20.0%以下とした上で複数回の冷間加工を行って総減面率が40.0〜80.0%となるようにすることが望ましい。
工程(iv)における冷間加工は、工程(iii)で室温まで冷却した鋼材に対して、軟化処理することなく施す必要がある。なお、第n回目の冷間加工における「減面率」とは、上記n回目(ただし、nは正の整数である。)の冷間加工前後の鋼材の断面積をそれぞれ、「Sn-1」および「Sn」とした場合に
{(Sn-1−Sn)/Sn-1}×100
で表される値を指す。そして、「総減面率」とは、第1回目の冷間加工前の鋼材の断面積を「S0」、最終の冷間加工を施した後の鋼材の断面積を「Sf」とした場合に
{(S0−Sf)/S0}×100
で表される値を指す。
フェライトとパーライトの析出が阻止でき、しかも、400℃以下で350℃以上の温度域でオーステナイトからの変態を完了させることができる連続冷却処理後に、軟化処理を施すことなく総減面率で40.0〜80.0%の冷間加工を行っても、先に述べた金属組織、引張強さを有する鋼材を製造することができることは勿論である。
室温まで冷却した鋼材には、必要に応じて、冷間加工する前に切削加工やピーリング加工等の機械的な加工処理を行ってもよい。なお、冷間加工の際には、適宜の方法で潤滑処理を行うことが好ましい。
以下、鋼材が丸棒である場合の実施例によって、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す化学組成を有する鋼A〜Oを溶製し、鋳型に鋳込んで得たインゴットを1250℃に加熱した後、熱間鍛造により直径25mmの丸棒とした。
表1中の鋼A〜Iは、化学組成が本発明で規定する範囲内にある鋼であり、一方、鋼J〜Oは、化学組成が本発明で規定する条件から外れた鋼である。
Figure 0006682886
上記のようにして得た直径25mmの丸棒を表2に示す温度で45分保持してオーステナイト化してから、表2に示す条件にて鉛浴中で保持して等温変態熱処理を行った。なお、等温変態熱処理後は、大気中で放冷した。鋼Aについては、試験番号11として、直径25mmの丸棒を950℃で45分保持してオーステナイト化してから油焼入れし、460℃で60分焼戻し処理することも行った。
上記の等温変態熱処理した各鋼の直径25mmの丸棒および、鋼Aについては油焼入れままの直径25mmの丸棒も用いて、後述する方法で、金属組織(旧オーステナイト粒度番号)を調査した。
さらに、上記の等温変態熱処理した各鋼の直径25mmの丸棒および、鋼Aの油焼入れ−焼戻し処理した直径25mmの丸棒を、直径23mmにピーリング加工した後、軟化処理を施すことなく、1回目の減面率を17.0%として、表2に示す条件で冷間伸線加工を施した。冷間伸線加工時の潤滑は、湿式潤滑油剤で行った。
なお、表2に示す試験番号11および試験番号16は、上記の減面率を17.0%とする1回目の冷間伸線加工で割れを生じた。また、試験番号18は、2回目の冷間伸線加工までは加工不良を生じなかったが、総減面率が40.0%となる次の3回目の冷間伸線加工で破断した。
上記の1回目の冷間伸線加工で割れを生じた試験番号11および試験番号16を除いて、冷間伸線加工した後の各丸棒についても、各種の調査を行った。なお、試験番号18は冷間伸線加工で破断する前の総減面率が30.0%となる2回目の冷間伸線加工した丸棒について調査した。
〈1〉金属組織:
〈1−1〉熱処理まま材
等温変態熱処理した直径25mmの丸棒を長手方向にその中心線をとおって切断(以下、「縦断」という。)して試験片を採取し、JIS G 0551(2013)に則って旧オーステナイト粒度番号を調査した。具体的には、上記試験片の縦断面が被検面となるように樹脂に埋め込んで鏡面研磨した後、上記JISの附属書JAに記載の、界面活性剤を添加したピクリン酸飽和水溶液によってエッチングして旧オーステナイト粒界を現出し、R/2部(「R」は丸棒の半径を表す。)を倍率1000倍で10視野走査型電子微鏡観察して、上記JISの附属書Cに記載の切断法により旧オーステナイト粒度番号を測定した。また、鋼Aの油焼入れままの丸棒を縦断して採取した試験片を用いて、上述の方法で旧オーステナイト粒度番号を調査した。
〈1−2〉冷間伸線加工材
冷間伸線加工を施した各丸棒を縦断して試験片を採取し、旧オーステナイト粒のアスペクト比および長径(μm)×短径(μm)の値を求めた。具体的には、上記試験片の縦断面が被検面となるように樹脂に埋め込んで鏡面研磨した後、界面活性剤を添加したピクリン酸飽和水溶液によってして旧オーステナイト粒界を現出し、R/2部を倍率1000倍で10視野走査型電子顕微鏡観察して、各粒の最長となる粒径を長径、その長径に対して垂直な方向を幅とし、その幅の最長値を短径として旧オーステナイト粒のアスペクト比および長径(μm)×短径(μm)の値を測定した。
また、上記の旧オーステナイト粒を調査した試験片を再度鏡面研磨した後、2%ナイタールエッチングして組織観察を行った。
具体的には、冷間伸線加工を施した各丸棒から採取した試験片は、先ず、倍率2000倍で10視野走査型電子顕微鏡観察して、金属組織を判定した。次いで、走査型電子顕微鏡により倍率10000倍で10視野観察し、上記走査型電子顕微鏡観察で判定したベイナイト中での特定ベイナイト(析出したセメンタイトがラス界面を被覆する割合が10%以下であるベイナイト)の面積率を求めた。
〈2〉機械的特性:
冷間伸線加工後の各丸棒の中心部から、長手方向に平行部の直径が6mmで標点距離が40mmの丸棒引張試験片を切り出し、室温で引張試験して、引張強さを求めた。
〈3〉耐水素脆化特性:
上記〈2〉の調査で1700MPa以上の引張強さが得られた冷間伸線加工後の各丸棒の中心部から、長手方向に図2に示す形状の切欠き付引張試験片を切り出し、引張強さの70%の応力を負荷した陰極チャージ下での定荷重試験を200時間行った際の破断の有無で、耐水素脆化特性を調査した。その際、試験片内部に1ppmの濃度で水素が吸蔵されるように陰極水素チャージの電流密度を調整した。なお、試験片内部に吸蔵される水素量は、3%NaCl溶液を用いて0.8〜1.5mA/cm2の電流密度で陰極水素チャージを72時間行った時に、昇温脱離装置により10℃/分で昇温した際に350℃までに放出される水素量を用いた。
表2に、上記の各調査結果をまとめて示す。なお、耐水素脆化特性の欄は、上記試験を200時間行って破断しなかったものを「○」、破断したものを「×」とした。
Figure 0006682886
表2から、本発明で規定する化学組成と金属組織の条件を満たす本発明例の試験番号1〜9は、1700MPa以上という高い引張強さを有するにもかかわらず、いずれも陰極チャージ下での定荷重試験で破断が起こらず、良好な耐水素脆化特性を備えていることが明らかである。
これに対して、比較例の試験番号10、試験番号12〜15、試験番号17および試験番号18の場合は、1700MPa以上という引張強さおよび良好な耐水素脆化特性という重要な特性の同時確保ができていない。なお、試験番号11および試験番号16は、冷間加工性に劣り、減面率を17.0%とする1回目の冷間伸線加工で割れを生じたので、工業的な製造条件下では、1700MPa以上という引張強さを確保することが困難と思われる。
試験番号10は、用いた鋼Aの化学組成は本発明で規定する範囲内にあるものの、金属組織におけるベイナイト中での特定ベイナイトの面積率が77%であり、本発明で規定する条件から外れるので、引張強さが1700MPaに満たなかった。
試験番号11は、用いた鋼Aの化学組成は本発明で規定する範囲内にあるものの、前述のように冷間加工性に劣り、減面率を17.0%とする1回目の冷間伸線加工で割れを生じた。これは、油焼入れ−焼戻し処理によって金属組織が焼戻しマルテンサイトになったためと考えられる。
試験番号12は、用いた鋼Fの化学組成は本発明で規定する範囲内にあり、金属組織は、特定ベイナイトの面積率が100%のベイナイトで、旧オーステナイト粒の長径(μm)×短径(μm)≦300であるものの、旧オーステナイト粒のアスペクト比が2.4と小さい。このため、引張強さが1700MPaに満たなかった。
試験番号13は、金属組織は本発明で規定する条件を満たすものの、用いた鋼JのC含有量が0.49%と少なく、本発明で規定する条件から外れるため、引張強さが1700MPaに満たなかった。
試験番号14は、金属組織は本発明で規定する条件を満たすものの、用いた鋼KのMn含有量が1.20%と多く、本発明で規定する条件から外れるため、耐水素脆化特性に劣っている。
試験番号15は、用いた鋼LのCr含有量が0.32%と少なく、本発明で規定する条件から外れるので、焼入れ性に劣り、金属組織がフェライトとベイナイトの混合組織になって、本発明で規定する条件から外れる。このため、試験番号15は、引張強さが1700MPaに満たなかった。
試験番号16は、金属組織は本発明で規定する条件を満たすものの、用いた鋼MのV含有量が1.32%と多く、本発明で規定する条件から外れる。このため、冷間加工性に劣り、減面率を17.0%とする1回目の冷間伸線加工で割れを生じた。
試験番号17は、金属組織は本発明で規定する条件を満たすものの、用いた鋼Nの不純物中のPとSの含有量がそれぞれ、0.040%および0.032%と多く、本発明で規定する条件から外れるため、耐水素脆化特性に劣っている。
試験番号18は、金属組織は本発明で規定する条件を満たすものの、用いた鋼OのVおよびNの含有率がそれぞれ、0.18%および0.0014%と少なく、本発明で規定する条件から外れる。しかも、総減面率が30.0%となる2回目(旧オーステナイト粒のアスペクト比は2.4)までしか冷間伸線加工できなかった。このため、引張強さが1700MPaに満たなかった。
本発明の高強度低合金鋼材は、引張強さが1700MPa以上で耐水素脆化特性に優れるため、自動車、産業機械、建築構造物等に好適に用いることができる。また、本発明の製造方法によって、上記の高強度鋼材を得ることができる。

Claims (4)

  1. 化学組成が、質量%で、
    C:0.55%を超えて0.70%未満、
    Si:0.05〜0.50%、
    Mn:0.30〜1.0%、
    Cr:0.5〜1.5%、
    V:0.40%を超えて1.0%以下、
    Al:0.005〜0.10%、
    N:0.0030〜0.030%、
    Mo:0〜0.30%未満、
    Ti:0〜0.10%、
    Nb:0〜0.10%、
    残部がFeおよび不純物であり、
    不純物としてのP、SおよびOが、P:0.030%以下、S:0.030%以下およびO:0.010%以下であり、
    金属組織が、ベイナイトで、該ベイナイトは、析出したセメンタイトがラス界面を被覆する割合が10%以下であり、旧オーステナイト粒の長径/短径≧3.0かつ長径(μm)×短径(μm)≦300である、
    引張強さが1700MPa以上の、
    高強度低合金鋼材。
  2. 質量%で、Mo:0.05%以上で0.30%未満を含有する、請求項1に記載の高強度低合金鋼材。
  3. 質量%で、Ti:0.005〜0.10%およびNb:0.005〜0.10%から選択される1種以上を含有する、請求項1または2に記載の高強度低合金鋼材。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載の化学組成を有する鋼材を、下記の工程(i)から工程(iv)までの工程順に処理する、請求項1〜3のいずれかに記載の高強度低合金鋼材の製造方法。
    工程(i):850〜1050℃で20〜60分加熱してオーステナイト化する工程
    工程(ii):30℃/秒以上の冷却速度で400〜350℃の温度域まで冷却し、該温度域で20〜100分保持して等温変態させる工程
    工程(iii):室温まで冷却する工程
    工程(iv):総減面率で40.0〜80.0%の冷間加工を行う工程
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