以下、本発明の実施形態にかかる編集支援装置及び編集支援方法について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の編集支援装置の一実施形態が適用された画像形成装置を示すブロック図である。図1において、画像形成装置10は、コピー機能、プリンター機能、スキャナー機能、及びファクシミリ機能のような複数の機能を兼ね備えた複合機であり、制御部11、表示部12、操作部14、通信部15、画像読取部16、画像形成部17、及び記憶部18等を備えている。
制御部11は、各種のアプリケーションプログラムを実行すると共に、画像形成装置10を統括的に制御する。
操作部14は、複数のハードキーや表示部12の画面に重ねられたタッチパネル等からなり、利用者により操作されて、画像形成動作及び画像読取動作等の実行指示、あるいは種々の情報などを受け付けて制御部11に出力する。
表示部12は、アプリケーションプログラムの実行に伴う画面、より具体的には画像形成処理に必要な設定項目の入力画面、あるいは情報の入力画面などを表示する。
通信部15は、ネットワークNを通じて、外部の端末装置30に接続され、端末装置30から印刷データ等を受信したり、各種のデータを端末装置30に対して送受したりする。記憶部18は、各種のアプリケーションプログラムや種々の情報等を記憶している。
画像読取部16は、コンタクトガラスに載置された原稿を光学的に読み取るスキャナーを有し、この原稿の画像に対応する画像データを生成する。
画像形成部17は、感光体ドラム、感光体ドラムの表面を均一帯電させる帯電装置、感光体ドラムの表面を露光して、感光体ドラムの表面に静電潜像を形成する露光装置、感光体ドラムの表面の静電潜像をトナー像に現像する現像装置、及び感光体ドラムの表面のトナー像(画像)を記録媒体としての記録紙に転写する転写装置等を備え、端末装置30等から受信した印刷データによって示される印刷ページや画像読取部16により生成された画像データによって示される画像を記録紙に形成する。
一方、制御部11は、編集処理部20を含む。この編集処理部20は、制御部11による編集支援を実施するためのアプリケーションプログラムの実行で具現化されて動作する。編集処理部20は、新聞等に掲載されている文字、画像、線などを取捨選択して配置しなおすという編集作業を支援して、ユーザーが望むようなスクラップの作成を容易にする。編集処理部20は、識別部22と、判定部23と、領域設定部24と、編集部25とを備えている。
また、本実施形態の編集支援装置21は、画像形成装置10における制御部11(編集処理部20を含む)、表示部12、操作部14、通信部15、画像読取部16、及び記憶部18等を備え、画像形成装置10の本来の機能の一部を利用して構成される。
次に、本実施形態の編集支援装置21による編集作業を支援するための処理の概略を、図2に示すフローチャートに従って説明する。
まず、ユーザーは、例えば新聞のスクラップを作成するものとすると、新聞を画像読取部16にセットして、操作部14から読取指示を入力して、画像読取部16により新聞の頁を読取らせる。画像読取部16は、新聞の頁を読取ると、この新聞の頁を示す画像データを生成する。この画像データは、記憶部18に記憶される。あるいは、ユーザーは、新聞の頁を示す画像データを既に自分の端末装置30の記憶部に記憶しているものとすると、この画像データを端末装置30からネットNを通じて画像形成装置10に送信する。画像形成装置10では、新聞の頁を示す画像データを通信部15で受信して、この画像データを記憶部18に記憶する。ここでは、画像読取部16及び通信部15は、それぞれが、特許請求の範囲における編集対象取得部の一例となる。
こうして新聞の頁を示す画像データが記憶部18に記憶された後、ユーザーは、操作部14を操作して、編集対象の編集支援の指示を入力すると共に、記憶部18に記憶されている新聞の頁を示す画像データを編集対象として指定する指示を入力する。制御部11は、当該各指示を受け付ける(図2のステップS101)。これに応答して制御部11は、編集処理部20を起動して、編集処理部20による新聞の編集支援処理を開始させる。
編集処理部20の編集部25は、上記のようにして新聞の編集作業の支援が指示を受け付けると、まず新聞の頁を示す画像データを記憶部18から読出して、この新聞の頁を表示部12の画面に表示する(図2のステップS102)。
図3は、表示部12及び操作部14を示す平面図である。図3に示すように操作部14には、表示部12が一体的に設けられている。操作部14は、表示部12の画面に重ねられたタッチパネル及び複数のハードキー31等を備えている。そして、通常、表示部12には初期画面が表示され、この初期画面に、それぞれの機能に対応付けられた複数のタッチキー32a〜32h等が表示されている。この状態で、ユーザーが編集対象の編集支援に対応するタッチキー32hにタッチ操作すると、操作部14のタッチパネルによりタッチキー32hに対するタッチ操作が検出されて、操作部14から制御部11へと編集対象の編集支援の指示が出力され、制御部11に当該指示が受け付けられる。
また、記憶部18から読出された新聞の頁を示す画像データに基づき、例えば図4に示すような新聞の頁Pが表示部12の画面に表示される。図4から明らかなように新聞の頁Pには、画像G、線N、文字C、及び空白Sが含まれている。ここで、画像Gは、写真、図形、記事の見出し等の画像などを含むものとする。線Nは、縦線及び横線である。文字Cは、記事の見出しの文字よりも十分に小さな文字である。空白Sは、新聞の頁Pにおける余白である。
引き続いて、制御部11の識別部22は、新聞の頁Pを示す画像データに基づき、新聞の頁Pを構成する各画素別に、画素が白画素T及び非白画素Bのいずれであるかを識別する(図2のステップS103)。ここで、白画素Tとは、例えばモノクロで画素値が0〜255の範囲とされている場合では、画素値255に近似する予め定められた一定範囲であるが、本実施形態では、新聞の頁Pの地色を示す予め定められた範囲内にある画素値の画素とする。非白画素Bとは上記白画素B以外の画素である画像形成装置、本実施形態では、新聞の頁Pに印されたグレイもしくは黒を示す予め定められた範囲内にある画素値の画素とする。例えば、識別部22は、各画素の画素値が上記範囲内であるか否かに基づいて、白画素T及び非白画素Bを判定する。
そして、判定部23は、識別部22により識別された各白画素T及び各非白画素Bに基づき、新聞の頁Pを構成する画像G、線N、文字C、及び空白Sを判定する(図2のステップS104)。
例えば、判定部23は、非白画素Bの縦方向連続数Lh及び横方向連続数Lwが予め設定された第1閾値Ha以上である場合に、つまり連続する各非白画素Bからなる領域が大きい場合に、該連続する各非白画素Bが画像Gを示すと判定する。
また、判定部23は、非白画素Bの縦方向連続数Lh及び横方向連続数Lwのいずれか一方が第1閾値Ha未満でありかつ他方が第1閾値Ha以上である場合に、つまり連続する各非白画素Bからなる領域が縦方向又は横方向に細長い場合に、該連続する各非白画素Bが線Nを示すと判定する。
更に、判定部23は、非白画素Bの縦方向連続数Lh及び横方向連続数Lwが第1閾値Ha未満である場合に、つまり連続する各非白画素Bからなる領域が小さい場合に、該連続する各非白画素Bが文字Cを示すと判定する。
更に、判定部23は、白画素Tの縦方向連続数Lh及び横方向連続数Lwが予め設定された第2閾値Hb以上である場合に、つまり連続する各白画素Tからなる領域が大きい場合に、該連続する各白画素Tが空白Sを示すと判定している。
このような判定部23による判定結果の一例を図5に示す。図5は、判定部23により判定された新聞の頁Pの画像G、線N、文字C、及び空白Sを示している。図5に示すように記事の見出しが画像Gと判定される。また、縦線と横線が線Nと判定され、複数の文字が文字Cと判定され、複数の余白が空白Sと判定される。
次に、領域設定部24は、判定部23により判定された画像Gの各画素、線Nの各画素、文字Cの各画素、及び空白Sの各画素に基づき、画像Gの掲載領域、線Nの掲載領域、文字Cの掲載領域、及び空白Sの掲載領域をそれぞれ別個に設定する(図2のステップS105)。例えば、領域設定部24は、最初に画像Gの掲載領域を設定し、次に線Nの掲載領域を画像Gの掲載領域に重複しないように設定し、更に文字Cの掲載領域を画像G及び線Nの各掲載領域に重複しないように設定し、最後に空白Sの掲載領域を画像G、線N、及び文字Cの各掲載領域に重複しないように設定する。
また、領域設定部24は、画像G、線N、及び文字C別に、掲載領域に対してナンバリングを行う(各領域に対して個別の番号を割り当てる)。例えば、画像Gの掲載領域が1つあれば、この掲載領域に番号g−1を付す。また、線Nの掲載領域が2つあれば、これらの掲載領域に番号n−1、n−2を付す。更に、文字Cの掲載領域が3あれば、これらの掲載領域に番号c−1〜c−3を付す。また、空白Sの掲載領域が3つあれば、これらの掲載領域に番号s−1、s−2を付す(図2のステップS106)。
そして、編集部25は、図6に示すように編集前画面A及び編集後画面Bを表示部12に表示する。編集部25は、画像Gの掲載領域g−1、線Nの各掲載領域n−1、n−2、文字Cの掲載領域c−1〜c−3、及び空白Sの掲載領域s−1、s−2を編集前画面Aに表示する(図2のステップS107)。このとき、編集後画面Bには何も表示されていない。また、表示部12の画面の下側には、定型編集モード欄M1、定型手動編集欄モードM2、及び手動編集モード欄M3等が表示されている。
こうして編集前画面A、編集後画面B、及び各編集モード欄M1、M2、M3が表示された状態で、ユーザーにより各編集モード欄M1、M2、M3のいずれかの表示部分がタッチ操作されると、操作部14のタッチパネルによりそのタッチ操作された編集モード欄が検出される(図2のステップS108)。操作部14は、この検出した編集モード欄が選択されたことを示す情報を編集処理部20の編集部25に出力する。編集部25は、該選択された編集モードに対応するそれぞれの編集処理を行う。
例えば、定型編集モード欄M1のタッチ操作により定型編集モードでの編集処理を実行する指示が操作部14に入力されると(図2のステップS108で「定型編集モード」)、編集部25は、定型編集モードの編集処理を実行する(図2のステップS109)。例えば、編集部25は、新聞の頁Pから、編集前画面Aにおける画像Gの掲載領域g−1、線Nの各掲載領域n−1、n−2、及び文字Cの掲載領域c−1〜c−3を抽出して、この抽出した各掲示領域を所定の配列規則に従って編集後画面Bに配置して表示する。
また、定型手動編集モード欄M2のタッチ操作により定型手動編集モードでの編集処理を実行する指示が操作部14に入力されて定型手動編集モードが選択されると(図2のステップS108で「定型手動編集モード」)、操作部14は、この検出した定型手動編集モード欄が選択されたことを示す情報を編集処理部20の編集部25に出力する。これに応答して編集部25は、定型手動編集モードの編集処理を実行し(図2のステップS110)、編集前画面Aにおける各掲載領域又は編集前画面Aにおいてユーザーのタッチ操作により選択された掲載領域を、ユーザーにより選択された配列規則に従って編集後画面Bに配置して表示する。
更に、手動編集モード欄M3が選択されると(図2のステップS108で「手動編集モード」)、編集部25は、手動編集モードの編集処理を実行し、編集前画面Aにおいてユーザーのタッチ操作により選択された掲載領域を、編集後画面Bにおけるユーザーのタッチ操作により指示された任意の位置に配置して表示する(図2のステップS111)。
なお、編集部25は、定型編集モード、定型手動編集モード、及び手動編集モードのいずれにおいても、空白Sの掲載領域s−1、s−2については、編集後画面Bに表示しない。
また、編集部25は、定型手動編集モード及び手動編集モードにおいては、表示部12の画面上の掲載領域に対するドラッグアンドドロップのタッチ操作に基づいて、操作部14を介して、該掲載領域の場所を移動させる指示を受け付ける。また、編集部25は、編集後画面B上の掲載領域に対するタッチ操作により該掲載領域を非表示にする指示を受付け、当該指示に従って、該掲載領域を非表示に切替える。更に、編集部25は、編集後画面B上において掲載領域を非表示とする指示を受け付けても、この掲載領域は編集前画面Aに表示させ続けるので、ドラッグアンドドロップのタッチ操作により該掲載領域を編集後画面Bに再び表示させる指示を受け付けて、当該指示に基づいて、該掲載領域を編集後画面Bに再び表示させる。
次に、図2のステップS104における判定部23の処理、図2のステップS105、S106における領域設定部24による処理、及び図2のステップS108〜S111における編集部25による処理を逐次詳しく説明する。
まず、図2のステップS104における判定部23による処理、すなわち新聞の頁Pの画像G、線N、文字C、及び空白Sを判定するための処理を、図7乃至図12に示すフローチャートに従って説明する。
[非白画素Bが所定数以上連続しているか否かを示すフラッグの設定処理]
図7は、非白画素Bが縦方向で所定数(予め定められた数。以下、同じ)以上連続しているか否かを示すフラッグfbhを設定するための処理を示すフローチャートである。また、図8は、非白画素Bが横方向で所定数以上連続しているか否かを示すフラッグfbwを設定するための処理を示すフローチャートである。
判定部23は、新聞の頁Pを構成する各画素のうちの非白画素Bに逐次注目して、注目の非白画素Bに交差する縦方向のラインにおいて該注目の非白画素Bに連続する他の非白画素Bの有無を判定し(図7のステップS121)、注目の非白画素Bに連続する他の非白画素Bが無いと判定すると(図7のステップS121で「No」)、注目の非白画素Bに対応付けて縦方向フラッグfbhを「0」に設定する(図7のステップS122)。
また、判定部23は、注目の非白画素Bに連続する他の非白画素Bが有ると判定すると(図7のステップS121で「Yes」)、非白画素Bの縦方向連続数Lhを求めて、この縦方向連続数Lhが予め設定された第1閾値Ha以上であるか否かを判定し(図7のステップS123)、縦方向連続数Lhが第1閾値Ha以上でないと判定すると(図7のステップS123で「No」)、注目の非白画素Bに対応付けて縦方向フラッグfbhを「0」に設定する(図7のステップS122)。
また、判定部23は、縦方向連続数Lhが第1閾値Ha以上であると判定すると(図7のステップS123で「Yes」)、注目の非白画素Bに対応付けて縦方向フラッグfbhを「1」に設定する(図7のステップS124)。
同様に、判定部23は、新聞の頁Pを構成する各画素のうちの非白画素Bに逐次注目して、注目の非白画素Bに交差する横方向のラインにおいて該注目の非白画素Bに連続する他の非白画素Bの有無を判定し(図8のステップS131)、注目の非白画素Bに連続する他の非白画素Bが無ければ(図8のステップS131で「No」)、注目の非白画素Bに対応付けて横方向フラッグfbwを「0」に設定する(図8のステップS132)。
また、判定部23は、注目の非白画素Bに連続する他の非白画素Bが有ると判定すると(図8のステップS131で「Yes」)、非白画素Bの横方向連続数Lwを求めて、この横方向連続数Lwが第1閾値Ha以上であるか否かを判定し(図8のステップS133)、横方向連続数Lwが第1閾値Ha以上でなければ(図8のステップS133で「No」)、注目の非白画素Bに対応付けて横方向フラッグfbwを「0」に設定し(図8のステップS132)、横方向連続数Lwが第1閾値Ha以上であれば(図8のステップS133で「Yes」)、注目の非白画素Bに対応付けて横方向フラッグfbwを「1」に設定する(図8のステップS134)。
[画像G、線N、及び文字Cの判定処理]
図9は、非白画素Bが画像G、線N、及び文字Cのいずれを示すかを判定するための処理を示すフローチャートである。
判定部23は、新聞の頁Pを構成する各画素のうちの非白画素Bに逐次注目して、注目の非白画素Bに対応する横方向フラッグfbwが「0」であるか否かを判定し(図9のステップS141)、この横方向フラッグfbwが「0」でないと判定すると(図9のステップS141で「No」)、注目の非白画素Bに対応する縦方向フラッグfbhが「0」であるか否かを判定し(図9のステップS142)、この縦方向フラッグfbhが「0」でないと判定すると(図9のステップS142で「No」)、注目の非白画素Bが画像Gを示すと判定する(ステップS143)。
判定部23は、画像Gを構成する各非白画素Bのいずれについても、同様の判定を繰り返す。これにより、判定部23により、連続する各非白画素Bからなる領域が大きい場合に、該連続する各非白画素Bが画像Gを示すと判定される。
また、判定部23は、横方向フラッグfbwが「0」でないと判定した後(図9のステップS141で「No」)、注目の非白画素Bに対応する縦方向フラッグfbhが「0」であると判定すると(図9のステップS142で「Yes」)、注目の非白画素Bが横方向の線Nを示すと判定する(図9のステップS144)。
また、判定部23は、注目の非白画素Bに対応する横方向フラッグfbwが「0」であると判定すると(図9のステップS141で「Yes」)、注目の非白画素Bに対応する縦方向フラッグfbhが「0」であるか否かを判定し(図9のステップS145)、この縦方向フラッグfbhが「0」でないと判定すると(図9のステップS145で「No」)、注目の非白画素Bが縦方向の線Nを示すと判定する(図9のステップS146)。
縦方向又は横方向の線Nを構成する各非白画素Bのいずれについても、同様の判定が繰り返される。これにより、連続する各非白画素Bからなる領域が縦方向又は横方向に細長い場合に、該連続する各非白画素Bが線Nを示すと判定される。
また、判定部23は、注目の非白画素Bに対応する横方向フラッグfbwが「0」であると判定し(図9のステップS141で「Yes」)、かつ注目の非白画素Bに対応する縦方向フラッグfbhが「0」であると判定すると(図9のステップS145で「Yes」)、注目の非白画素Bが文字Cを示すと判定する(図9のステップS147)。
文字Cを構成する各非白画素Bのいずれについても、同様の判定が繰り返される。これにより、連続する各非白画素Bからなる領域が小さい場合に、該連続する各非白画素Bが文字Cを示すと判定される。
[白画素Tが所定数以上連続しているか否かを示すフラッグの設定処理]
図10は、白画素Tが縦方向で所定数以上連続しているか否かを示すフラッグfthを設定するための処理を示すフローチャートである。また、図11は、白画素Tが横方向で所定数以上連続しているか否かを示すフラッグftwを設定するための処理を示すフローチャートである。
判定部23は、新聞の頁Pを構成する各画素のうちの白画素Tに逐次注目して、注目の白画素Tに交差する縦方向のラインにおいて該注目の白画素Tに連続する他の白画素Tの有無を判定し(図10のステップS151)、注目の白画素Tに連続する他の白画素Tが無ければ(図10のステップS151で「No」)、注目の白画素Bに対応付けて縦方向フラッグfthを「0」に設定する(図10のステップS152)。
また、判定部23は、注目の白画素Tに連続する他の白画素Tが有れば(図10のステップS151で「Yes」)、白画素Tの縦方向連続数Lhを求めて、この縦方向連続数Lhが予め設定された第2閾値Hb以上であるか否かを判定し(図10のステップS153)、縦方向連続数Lhが第2閾値Hb以上でなければ(図10のステップS153で「No」)、注目の白画素Tに対応付けて縦方向フラッグfthを「0」に設定する(図10のステップS152)。
また、判定部23は、縦方向連続数Lhが第2閾値Hb以上であると判定すると(図10のステップS153で「Yes」)、注目の白画素Tに対応付けて縦方向フラッグfthを「1」に設定する(図10のステップS154)。
同様に、判定部23は、注目の白画素Tに交差する横方向のラインにおいて該注目の白画素Tに連続する他の白画素Tの有無を判定し(図11のステップS161)、注目の白画素Tに連続する他の白画素Tが無ければ(図11のステップS161で「No」)、注目の白画素Tに対応付けて横方向フラッグftwを「0」に設定する(図11のステップS162)。
また、判定部23は、注目の白画素Tに連続する他の白画素Tが有れば(図11のステップS161で「Yes」)、白画素Tの横方向連続数Lwを求めて、この横方向連続数Lwが第2閾値Hb以上であるか否かを判定し(図11のステップS163)、横方向連続数Lwが第2閾値Hb以上でなければ(図11のステップS163で「No」)、注目の白画素Tに対応付けて横方向フラッグftwを「0」に設定する(図11のステップS162)。
また、判定部23は、横方向連続数Lwが第2閾値Hb以上であると判定すると(図11のステップS163で「Yes」)、注目の白画素Tに対応付けて横方向フラッグftwを「1」に設定する(図11のステップS164)。
[空白Sの判定処理]
図12は、白画素Tが空白Sを示すか否かを判定するための処理を示すフローチャートである。
判定部23は、新聞の頁Pを構成する各画素のうちの白画素Tに逐次注目して、注目の白画素Tに対応する縦方向フラッグfth及び横方向フラッグftwが共に「1」であるか否かを判定し(図12のステップS171)、縦方向フラッグfth及び横方向フラッグftwが共に「1」であると判定すると(図12のステップS171で「Yes」)、注目の白画素Tが空白Sを示すと判定する(ステップS172)。また、判定部23は、縦方向フラッグfth及び横方向フラッグftwの少なくとも一方が「0」であると判定すると(図12のステップS171で「No」)、注目の白画素Tが空白Sを示さないと判定する(ステップS173)。
判定部23は、空白Sを構成する各白画素Tのいずれについても、同様の判定が繰り返される。これにより、判定部23により、連続する各白画素Tからなる領域が大きい場合に、該連続する各白画素Tが空白Sを示すと判定される。
こうして新聞の頁Pを構成する各画素別に、画素が画像G、線N、文字C、及び空白Sのいずれを示すものであるかが判定される。なお、第1閾値Ha及び第2閾値Hbのいずれについても、縦方向及び横方向で互いに異なるそれぞれの値を設定してもよい。また、判定対象の値が閾値以上であるか否かを判定する代わりに、判定対象の値が閾値を超えるか否かを判定したり、判定対象の値が閾値未満であるか否か又は以下であるか否かを判定したりしてもよい。
次に、図2のステップS105、S106における領域設定部24による処理、すなわち画像Gの掲載領域、線Nの掲載領域、文字Cの掲載領域、及び空白Sの掲載領域を設定するための処理を、図13乃至図18に示すフローチャートに従って説明する。
[画像Gの掲載領域に対するナンバリングの処理]
図13は、画像Gの掲載領域に番号を付与するための処理を示すフローチャートである。
領域設定部24は、新聞の頁Pを構成する各画素のうちから連続する各非白画素Bを求めて、この連続する各非白画素Bが画像Gを示すものであるか否かを判定し(図13のステップS201)、画像Gを示すものであれば(図13のステップS201で「Yes」)、最初の番号g−1が用いられているか否かを判定し(図13のステップS202)、このときには最初の番号g−1が未だに用いられていないので(図13のステップS202で「No」)、該画像Gの掲載領域に対して番号g−1を付与する(図13のステップS203)。
そして、領域設定部24は、判定対象となっていない他の連続する各非白画素Bが有るか否かを判定し(図13のステップS204)、他の連続する各非白画素Bが無ければ(図13のステップS204で「No」)、画像Gの掲載領域に対するナンバリングを終了する。
また、領域設定部24は、画像Gの判定対象となっていない他の連続する各非白画素Bが有れば(図13のステップS204で「Yes」)、この他の連続する各非白画素Bが他の画像Gを示すものであるか否かを判定し(図13のステップS201)、他の画像Gを示すもので有れば(図13のステップS201で「Yes」)、最初の番号g−1が用いられているか否かを判定する(図13のステップS202)。そして、領域設定部24は、最初の番号g−1が用いられているので(図13のステップS202で「Yes」)、他の画像Gが番号g−1に対応する画像Gに隣接するか否かを判定し(図13のステップS205)、隣接していなければ(図13のステップS205で「No」)、他の画像Gの掲載領域に対して次の番号g−2を付与する(図13のステップS206)。また、隣接していれば(図13のステップS205で「Yes」)、他の画像Gを番号g−1に対応する画像Gと組み合わせて一体化し、これらの画像Gの掲載領域に該番号g−1を付与する(図13のステップS207)。
以降同様に、領域設定部24により、画像Gの判定対象となっていない次の他の連続する各非白画素Bが有るか否かが判定され(図13のステップS204)、次の他の連続する各非白画素Bが有れば(図13のステップS204で「Yes」)、次の他の連続する各非白画素Bが次の他の画像Gを示すものであるか否かが判定され(図13のステップS201)、次の他の画像Gを示すもので有れば(図13のステップS201で「Yes」)、最初の番号g−1が用いられていることから(図13のステップS202で「Yes」)、次の他の画像Gが、番号を既に付与された画像Gに隣接しているか否かが判定され(図13のステップS205)、隣接していなければ(図13のステップS205で「No」)、次の他の画像Gの掲載領域に対して次の番号が付与される(図13のステップS206)。あるいは、次の他の画像Gが、番号を既に付与された画像Gに隣接しているならば(図13のステップS205で「Yes」)、これらの画像Gが一体化されて、これらの画像Gの掲載領域に該番号が付与される(図13のステップS207)。
この結果、判定部23により判定された画像Gの全ての掲載領域にそれぞれの番号が付与される。
[線Nの掲載領域に対するナンバリングの処理]
図14は、線Nの掲載領域に番号を付与するための処理を示すフローチャートである。
領域設定部24は、新聞の頁Pを構成する各画素から画像Gを構成する各画素を除去して、残りの全ての画素を判定対象とし、この残りの全ての画素のうちから連続する各非白画素Bを求めて、この連続する各非白画素Bが線Nを示すものであるか否かを判定し(図14のステップS221)、線Nを示すものであれば(図14のステップS201で「Yes」)、最初の番号n−1が用いられているか否かを判定し(図14のステップS222)、このときには最初の番号n−1が未だに用いられていないので(図14のステップS222で「No」)、該線Nの掲載領域に対して番号n−1を付与する(図14のステップS223)。
そして、領域設定部24は、線Nの判定対象となっていない他の連続する各非白画素Bが有るか否かを判定し(図14のステップS224)、他の連続する各非白画素Bが無ければ(図14のステップS224で「No」)、線Nの掲載領域に対するナンバリングを終了する。
また、領域設定部24は、判定対象となっていない他の連続する各非白画素Bが有れば(図14のステップS224で「Yes」)、この他の連続する各非白画素Bが他の線Nを示すものであるか否かを判定し(図14のステップS221)、他の線Nを示すもので有れば(図14のステップS221で「Yes」)、最初の番号n−1が用いられているか否かを判定する(図14のステップS222)。そして、領域設定部24は、最初の番号n−1が用いられているので(図14のステップS222で「Yes」)、他の線Nが番号n−1に対応する線Nに隣接するか否かを判定し(図14のステップS225)、隣接していなければ(図14のステップS225で「No」)、他の線Nの掲載領域に対して次の番号n−2を付与する(図14のステップS226)。また、隣接していれば(図14のステップS225で「Yes」)、他の線Nを番号n−1に対応する線Nと組み合わせて一体化し、これらの線Nの掲載領域に該番号n−1を付与する(図14のステップS227)。
以降同様に、領域設定部24により、線Nの判定対象となっていない次の他の連続する各非白画素Bが有るか否かが判定され(図14のステップS224)、次の他の連続する各非白画素Bが有れば(図14のステップS224で「Yes」)、次の他の連続する各非白画素Bが次の他の線Nを示すものであるか否かが判定され(図14のステップS221)、次の他の線Nを示すもので有れば(図14のステップS221で「Yes」)、最初の番号n−1が用いられていることから(図14のステップS222で「Yes」)、次の他の線Nが、番号を既に付与された線Nに隣接しているか否かが判定され(図14のステップS225)、隣接していなければ(図14のステップS225で「No」)、次の他の線Nの掲載領域に対して次の番号が付与される(図14のステップS226)。あるいは、次の他の線Nが、番号を既に付与された線Nに隣接しているならば(図14のステップS225で「Yes」)、これらの線Nが一体化されて、これらの線Nの掲載領域に該番号が付与される(図14のステップS227)。
この結果、判定部23により判定された線Nの全ての掲載領域にそれぞれの番号が付与される。
[文字Cの掲載領域に対するナンバリングの処理]
図15は、文字Cの掲載領域に番号を付与するための処理を示すフローチャートである。
領域設定部24は、新聞の頁Pを構成する各画素から画像G及び線Nを構成する各画素を除去して、残りの全ての画素を判定対象とし、この残りの全ての画素のうちから連続する各非白画素Bを求めて、この連続する各非白画素Bが文字Cを示すものであるか否かを判定する(図15のステップS231)。
ここで、文字Cは、各非白画素Bからなる線や点で表され、これらの線や点の間に白画素Tからなる空白が散在する。従って、文字Cを示す各非白画素Bのみに基づき該文字Cの掲載領域を求めることは困難である。このため、領域設定部24は、連続する各非白画素Bが文字Cを示すものであると判定した場合は、周知の文字認識等の技術を用いて、該判定の対象となった文字C及び該文字Cの前後左右に連続して配列された複数の文字Cを認識して、これらの文字Cの全てを包含する領域、つまり該各文字Cからなるテキスト領域を求め、このテキスト領域を、番号が付与される文字Cの掲載領域とみなして、以降の処理を説明する。
領域設定部24は、連続する各非白画素Bが文字Cを示すものであると判定すると(図15のステップS231で「Yes」)、この文字Cの掲載領域(テキスト領域)を求め、最初の番号c−1が用いられているか否かを判定し(図15のステップS232)、このときには最初の番号c−1が未だに用いられていないので(図15のステップS232で「No」)、文字Cの掲載領域(テキスト領域)に対して番号c−1を付与する(図15のステップS233)。
そして、領域設定部24は、上記文字Cの掲載領域(テキスト領域)から外れる他の連続する各非白画素Bが有るか否かを判定し(図15のステップS234)、他の連続する各非白画素Bが無ければ(図15のステップS234で「No」)、文字Cの掲載領域(テキスト領域)に対するナンバリングを終了する。
また、領域設定部24は、上記文字Cの掲載領域(テキスト領域)から外れる他の連続する各非白画素Bが有れば(図15のステップS234で「Yes」)、この他の連続する各非白画素Bが他の文字Cを示すものであるか否かを判定し(図15のステップS231)、他の文字Cを示すもので有れば(図15のステップS231で「Yes」)、この他の文字Cの掲載領域(テキスト領域)を求め、最初の番号c−1が用いられているか否かを判定する(図15のステップS232)。そして、領域設定部24は、最初の番号c−1が用いられているので(図15のステップS232で「Yes」)、他の文字Cの掲載領域(テキスト領域)が番号c−1に対応する文字Cの掲載領域(テキスト領域)に隣接するか否かを判定し(図15のステップS235)、隣接していなければ(図15のステップS235で「No」)、他の文字Cの掲載領域(テキスト領域)に対して次の番号c−2を付与する(図15のステップS236)。また、隣接していれば(図15のステップS235で「Yes」)、互いに隣接する両者の掲載領域(テキスト領域)を組み合わせて一体化し、これらの掲載領域に該番号c−1を付与する(図15のステップS237)。
以降同様に、領域設定部24により、文字Cの掲載領域(テキスト領域)から外れる次の他の連続する各非白画素Bが有るか否かが判定され(図15のステップS234)、次の他の連続する各非白画素Bが有れば(図15のステップS234で「Yes」)、次の他の連続する各非白画素Bが次の他の文字Cを示すものであるか否かが判定される(図15のステップS231)。そして、領域設定部24は、次の他の文字Cを示すもので有れば(図15のステップS231で「Yes」)、次の他の文字Cの掲載領域(テキスト領域)が求められ、最初の番号c−1が用いられていることから(図15のステップS232で「Yes」)、次の他の文字Cの掲載領域(テキスト領域)が、番号を既に付与された文字Cの掲載領域(テキスト領域)に隣接しているか否かを判定する(図15のステップS235)。領域設定部24は、ここで隣接していないと判定した場合は(図15のステップS235で「No」)、次の他の文字Cの掲載領域(テキスト領域)に対して次の番号を付与される(図15のステップS236)。あるいは、次の他の文字Cの掲載領域(テキスト領域)が、番号を既に付与された文字Cの掲載領域(テキスト領域)に隣接しているならば(図15のステップS235で「Yes」)、領域設定部24は、互いに隣接する両者の掲載領域(テキスト領域)を一体化して、これらの掲載領域に上記番号を付与される(図15のステップS237)。
この結果、判定部23により判定された文字Cの掲載領域(テキスト領域)の全てにそれぞれの番号が付与される。
[空白Sの掲載領域に対するナンバリングの処理]
図16は、空白Sの掲載領域に番号を付与するための処理を示すフローチャートである。
領域設定部24は、新聞の頁Pを構成する各画素から画像G、線N、及び文字C(テキスト領域)を構成する各画素を除去して、残りの全ての画素を判定対象とし、この残りの全ての画素のうちから連続する各白画素Tを求めて、この連続する各白画素Tが空白Sを示すものであるか否かを判定し(図16のステップS241)、空白Sを示すものであれば(図16のステップS241で「Yes」)、最初の番号s−1が用いられているか否かを判定し(図16のステップS242)、このときには最初の番号s−1が未だに用いられていないので(図16のステップS242で「No」)、該空白Sの掲載領域に対して番号s−1を付与する(図16のステップS243)。
そして、領域設定部24は、空白Sの判定対象となっていない他の連続する各白画素Tが有るか否かを判定し(図16のステップS244)、他の連続する各白画素Tが無ければ(図16のステップS244で「No」)、空白Sの掲載領域に対するナンバリングを終了する。
また、領域設定部24は、判定対象となっていない他の連続する各白画素Tが有れば(図16のステップS244で「Yes」)、この他の連続する各白画素Tが他の空白Sを示すものであるか否かを判定し(図16のステップS241)、他の空白Sを示すもので有れば(図16のステップS241で「Yes」)、最初の番号s−1が用いられているか否かを判定する(図16のステップS242)。そして、領域設定部24は、最初の番号s−1が用いられているので(図16のステップS242で「Yes」)、他の空白Sが番号s−1に対応する空白Sに隣接するか否かを判定し(図16のステップS245)、隣接していなければ(図16のステップS245で「No」)、他の空白Sの掲載領域に対して次の番号s−2を付与する(図16のステップS246)。また、隣接していれば(図16のステップS245で「Yes」)、他の空白Sを番号s−1に対応する空白Sと組み合わせて一体化し、これらの空白Sの掲載領域に該番号s−1を付与する(図16のステップS247)。
以降同様に、領域設定部24により、空白Sの判定対象となっていない次の他の連続する各白画素Tが有るか否かが判定され(図16のステップS244)、領域設定部24は、次の他の連続する各白画素Tが有れば(図16のステップS244で「Yes」)、次の他の連続する各白画素Tが次の他の空白Sを示すものであるか否かを判定し(図16のステップS241)、次の他の空白Sを示すもので有れば(図16のステップS241で「Yes」)、最初の番号s−1が用いられていることから(図16のステップS242で「Yes」)、次の他の空白Sが、番号を既に付与された空白Sに隣接しているか否かを判定する(図16のステップS245)。ここで、領域設定部24は、隣接していなければ(図16のステップS245で「No」)、次の他の空白Sの掲載領域に対して次の番号s−2を付与する(図16のステップS246)。あるいは、領域設定部24は、次の他の空白Sが、番号を既に付与された空白Sに隣接していると判定した場合は(図16のステップS245で「Yes」)、これらの空白Sを一体化して、これらの空白Sの掲載領域に上記番号を付与する(図16のステップS245)。
この結果、判定部23により、判定された空白Sの全ての掲載領域にそれぞれの番号が付与される。また、画像Gや文字C等に含まれる小さな空白、及び画像G、線N、文字Cの間に形成されている小さな空白の領域に番号が付与されることはない。
[掲載領域の最適化]
次に、領域設定部24は、画像Gの掲載領域、線Nの掲載領域、文字Cの掲載領域、及び空白Sの掲載領域別に、互いに隣接する各掲載領域を組み合わせて一体化し、掲載領域を最適化する。図17は、掲載領域を最適化するための処理を示すフローチャートである。
領域設定部24は、画像Gの掲載領域、線Nの掲載領域、文字Cの掲載領域、及び空白Sの掲載領域別に、互いに隣接する各掲載領域が有るか否かを判定し(図17のステップS251)、互いに隣接する各掲載領域が有れば(図17のステップS251で「Yes」)、これらの掲載領域を一体化し、これらの掲載領域の番号のうちのより若い番号を該各掲載領域に付与する(図17のステップS252)。
そして、領域設定部24は、判定対象となっていない他の掲載領域が有るか否かを判定し(図17のステップS253)、他の掲載領域が無ければ(図17のステップS253で「No」)、掲載領域の最適化の処理を終了する。また、領域設定部24は、判定対象となっていない他の掲載領域が有れば(図17のステップS253で「No」)、ステップS251からの処理を繰り返す。
[掲載領域の境界の設定]
次に、領域設定部24は、画像Gの掲載領域、線Nの掲載領域、文字Cの掲載領域、及び空白Sの掲載領域別に、掲載領域の境界を求めて、それぞれの掲載領域の設定を終了する。図18は、掲載領域の境界を求めるための処理を示すフローチャートである。
領域設定部24は、画像Gの掲載領域、線Nの掲載領域、文字Cの掲載領域、及び空白Sの掲載領域別に、掲載領域を境界の判定対象として逐次選択し、判定対象の掲載領域の周縁に沿って連続する白画素Tの数が予め設定された境界閾値Q以上であるか否かを判定し(図18のステップS261)、白画素Tの数が境界閾値Q以上であると判定すると(図18のステップS261で「Yes」)、連続する各白画素Tを該判定対象の掲載領域の境界として求める(ステップS262)。
また、領域設定部24は、白画素Tの数が境界閾値Q以上でないと判定すると(図18のステップS261で「No」)、判定対象の掲載領域と該掲載領域に隣接する他の掲載領域の間を該判定対象の掲載領域の境界として求める(ステップS263)。例えば、判定対象の掲載領域が画像Gの掲載領域である場合は、この画像Gの掲載領域と該画像Gの掲載領域に隣接する線Nの掲載領域や文字Cの掲載領域の間を該画像Gの掲載領域の境界として求める。あるいは、判定対象の掲載領域が線Nの掲載領域である場合は、この線Nの掲載領域と該線Nの掲載領域に隣接する画像Gの掲載領域や文字Cの掲載領域の間を該線Nの掲載領域の境界として求める。また、判定対象の掲載領域が文字Cの掲載領域である場合は、この文字Cの掲載領域と該文字Cの掲載領域に隣接する画像Gの掲載領域や線Nの掲載領域の間を該文字Cの掲載領域の境界として求める。
そして、領域設定部24は、判定対象となっていない他の掲載領域が有るか否かを判定し(図18のステップS264)、他の掲載領域が無ければ(図18のステップS264で「No」)、掲載領域の境界を求める処理を終了する。また、領域設定部24は、判定対象となっていない他の掲載領域が有れば(図18のステップS264で「No」)、ステップS261からの処理を繰り返す。
こうして画像Gの掲載領域、線Nの掲載領域、文字Cの掲載領域、及び空白Sの掲載領域別に、掲載領域を囲む境界が求められ、この境界により掲載領域が明確に規定される。また、掲載領域は、矩形である必要はなく、多様な形状となり得る。
そして、図2のステップS107で、図6に示すように画像Gの掲載領域g−1、線Nの各掲載領域n−1、n−2、文字Cの掲載領域c−1〜c−3、及び空白Sの掲載領域s−1、s−2が表示部12の編集前画面Aに表示される。
次に、図2のステップS108〜S111における編集部25による各形成領域の編集処理を説明する。
図6に示したように、表示部12には、編集前画面A、編集後画面B、定型編集モード欄M1、定型手動編集欄モードM2、及び手動編集モード欄M3等が表示されており、ユーザーにより各編集モード欄M1、M2、M3のいずれかがタッチ操作されて指示されると(図2のステップS108)、編集部25が、その指示された編集モード欄に対応する編集処理を行う(図2のステップS109、S110、S111)。
[定型編集モード欄M1に対応する図2のステップS109での処理]
ユーザーのタッチ操作により定型編集モード欄M1が指示された場合、操作部14のタッチパネルにより定型編集モード欄M1が検出されて、定型編集モードの実行指示が編集処理部20の編集部25に受け付けられ、編集部25により定型編集モードの編集処理が実行される。
この定型編集モードでは、編集前画面Aにおける画像Gの掲載領域g−1、線Nの各掲載領域n−1、n−2、及び文字Cの掲載領域c−1〜c−3が抽出されて、この抽出された各掲示領域が所定の規則に従って編集後画面Bに配置されて表示される。このとき、編集部25は、空白Sの掲載領域s−1、s−2を削除し、編集後画面B上で画像Gの掲載領域g−1、線Nの各掲載領域n−1、n−2、及び文字Cの掲載領域c−1〜c−3を詰めて配列する。また、編集部25は、編集前画面A上での各掲載領域の前後左右の配列関係が維持されて、編集後画面B上で該各掲載領域を配列する。なお、編集部25が、各掲載領域の間に規定幅の空白ラインを挿入するようにしても構わない。
図19は、編集前画面A及び定型編集モードにより生成された編集後画面Bを示す図である。図19に示すように編集後画面Bにおいては、画像Gの掲載領域g−1、線Nの各掲載領域n−1、n−2、及び文字Cの掲載領域c−1〜c−3が詰めて配列されると共に、編集前画面A上での該各掲載領域の前後左右の配列関係が維持されている。また、編集前画面Aにおいては該各掲載領域の表示に変化がない。
従って、定型編集モードでは、編集前画面Aにおける画像Gの掲載領域g−1、線Nの各掲載領域n−1、n−2、及び文字Cの掲載領域c−1〜c−3が取捨選択されることなくそのまま編集後画面Bに表示される。
そして、ユーザーのタッチ操作により表示部12の画面上の終了欄M4がタッチ操作されて、操作部14を介して当該指示が編集部25に受け付けられると、編集部25は、編集後画面Bを示す画像データを記憶部18に記憶させる。この後、操作部14の操作により該画像データの印刷が指示されると、制御部11が、この画像データを用いて、該画像データによって示される編集後画面Bを画像形成部17により記録紙に印刷させ、この記録紙を排出させる。この印刷に際しては、編集部25により、編集後画面Bを拡大縮小することができ、編集後画面Bの拡大縮小に伴い記録紙のサイズの変更も可能である。
すなわち、編集部25は、上記所定の規則に従って、編集後画面Bとして配置する各掲載領域の配置を受け付け、当該受け付けた配置通りの画像を示す画像データを作成すると共に、当該作成した画像データを表示部12に表示させる。そして、ユーザーによる終了欄M4の操作により、編集部25は、当該作成後の画像データ(表示部12に表示されている画像データ)を確定させる指示を受け付けると、記憶部18に当該画像データを記憶させる。さらに、ユーザーによる操作部14の操作に基づいて、編集部25が、当該作成後の画像データの印刷指示を受け付けると、画像形成部17に当該画像データを印刷させる。
[定型手動編集モード欄M2に対応する図2のステップS110での処理]
ユーザーのタッチ操作により定型手動編集モード欄M2が指示された場合、操作部14のタッチパネルにより定型手動編集モード欄M2が検出されて、定型手動編集モード欄M2が編集部25に指示され、編集部25により定型手動編集モードの編集処理が開始される。
この定型手動編集モードでは、図20に示すように表示部12に編集前画面A、編集後画面B、掲載領域選択ボタンD1、非選択ボタンD2、左寄せ配列ボタンD3、右寄せ配列ボタンD4、上寄せ配列ボタンD5、下寄せ配列ボタンD6、及び中央揃えボタンD7等が表示される。
ここで、まず、ユーザーは、掲載領域選択ボタンD1及び非選択ボタンD2のいずれかを選択してタッチ操作する。例えば、非選択ボタンD2が選択された場合は、上記定型編集モード欄M1と同様に、画像Gの掲載領域g−1、線Nの各掲載領域n−1、n−2、及び文字Cの掲載領域c−1〜c−3が取捨選択されることはない。引き続いて、ユーザーは、左寄せ配列ボタンD3、右寄せ配列ボタンD4、上寄せ配列ボタンD5、下寄せ配列ボタンD6、及び中央揃えボタンD7のいずれかをタッチ操作する。各ボタンD3〜D7には、予め設定されたそれぞれの配列規則に対応しており、各ボタンD3〜D7のいずれかがタッチ操作されると、このタッチ操作されたボタンに対応する配列規則が選択される。編集部25は、この選択を受け付けて、編集前画面Aにおける画像Gの掲載領域g−1、線Nの各掲載領域n−1、n−2、及び文字Cの掲載領域c−1〜c−3を、そのタッチ操作されたボタンに対応する配列規則に従って配列して編集後画面Bに表示する。
例えば、左寄せ配列ボタンD3がタッチ操作された場合は、図21(a)に示すように、編集部25により、画像Gの掲載領域g−1、線Nの各掲載領域n−1、n−2、及び文字Cの掲載領域c−1〜c−3が編集後画面Bの左側に寄せて配列される。また、右寄せ配列ボタンD4がタッチ操作された場合は、図21(b)に示すように、編集部25により、該各掲載領域が編集後画面Bの右側に寄せて配列される。同様に、上寄せ配列ボタンD5、下寄せ配列ボタンD6、又は中央揃えボタンD7がタッチ操作された場合は、編集部25により、図21(c)に示すように、該各掲載領域が編集後画面Bの上側に寄せて配列されたり、図21(d)に示すように該各掲載領域が編集後画面Bの下側に寄せて配列されたり、図21(e)に示すように該各掲載領域が編集後画面Bの中央に配列されたりする。
この後、ユーザーは、編集後画面Bにおける画像Gの掲載領域g−1、線Nの各掲載領域n−1、n−2、及び文字Cの掲載領域c−1〜c−3のいずれかに対してドラッグアンドドロップのタッチ操作を行い、この掲載領域を編集後画面B上の任意の位置に移動させると、操作部14のタッチパネルにより該掲載領域に対するドラッグアンドドロップのタッチ操作が検出され、これに従って、編集部25により該掲載領域が編集後画面Bにおける他の掲載領域に干渉することのない任意の位置に移動される。
また、編集後画面Bにおける画像Gの掲載領域g−1、線Nの各掲載領域n−1、n−2、及び文字Cの掲載領域c−1〜c−3のいずれかに対して1度のタッチ操作が行われると、操作部14のタッチパネルにより該掲載領域に対する1度のタッチ操作が検出され、編集部25により該掲載領域が編集後画面Bから消去される。更に、ドラッグアンドドロップのタッチ操作に基づいて、編集部25が、編集後画面Bで消去された掲載領域を編集前画面Aから編集後画面Bに移動させて再表示することも可能である。
従って、定型手動編集モード欄M1が指示されて、非選択ボタンD2が選択され、更に左寄せ配列ボタンD3、右寄せ配列ボタンD4、上寄せ配列ボタンD5、下寄せ配列ボタンD6、及び中央揃えボタンD7のいずれかがタッチ操作されると、これを受けて、編集部25により、編集前画面Aにおける画像Gの掲載領域g−1、線Nの各掲載領域n−1、n−2、及び文字Cの掲載領域c−1〜c−3が、そのタッチ操作されたボタンに対応する配列規則に従って編集後画面Bに配列されて表示される。また、ドラッグアンドドロップの操作に応じて、編集部25が、掲載領域を編集後画面Bにおける他の掲載領域に干渉することのない任意の位置に移動させたり、1度のタッチ操作により編集後画面Bにおける掲載領域を消去したり、ドラッグアンドドロップの操作により編集後画面Bで消去された掲載領域を編集前画面Aから編集後画面Bに移動させて再表示したりするようにしてもよい。
そして、ユーザーのタッチ操作により表示部12の画面上の終了欄M4が指示されると、編集部25は、編集後画面Bを示す画像データを記憶部18に記憶する。また、操作部14の操作により該画像データの印刷が指示されると、この画像データによって示される編集後画面Bが画像形成部17で記録紙に印刷されて、この記録紙が出力される。
すなわち、編集部25は、ユーザーによる操作部14の操作で変更された上記各掲載領域の配置を受け付け、当該受け付けた配置通りの画像を示す画像データを作成すると共に、当該作成した画像データを表示部12に表示させる。そして、ユーザーによる終了欄M4の操作により、編集部25は、当該作成後の画像データ(表示部12に表示されている画像データ)を確定させる指示を受け付けると、記憶部18に当該画像データを記憶させる。さらに、ユーザーによる操作部14の操作に基づいて、編集部25が、当該作成後の画像データの印刷指示を受け付けると、画像形成部17に当該画像データを印刷させる。
一方、ユーザーにより掲載領域選択ボタンD1が選択された場合は、引き続くユーザーのタッチ操作により編集前画面Aにおける画像Gの掲載領域g−1、線Nの各掲載領域n−1、n−2、及び文字Cの掲載領域c−1〜c−3が取捨選択される。
ここで、掲載領域の選択は、操作部14のタッチパネルにより編集前画面Aに対してユーザーの指先で描かれた軌跡を検出し、編集部25がその軌跡により囲まれた掲載領域又は掲載領域の重心を判定することによりなされる。例えば、編集部25により、操作部14のタッチパネルにより検出された指先の軌跡Kが掲載領域Jを囲むか否かが判定され、図22(a)に示すように指先の軌跡Kが掲載領域Jを囲むと判定されると、掲載領域Jが選択される。或いは、編集部25により、操作部14のタッチパネルにより検出された指先の軌跡Kが掲載領域Jの重心jaを囲むか否かが判定され、図22(b)に示すように指先の軌跡Kが重心jaを囲むと判定されると、掲載領域Jが選択される。
また、図23(a)に示すように操作部14のタッチパネルにより検出された指先の軌跡Kの始点側と終点側が交わらず、該軌跡Kが閉じられていない場合は、編集部25は、図23(b)に示すように軌跡Kの始点と終点を直線Lで結んで、軌跡K及び該直線Lによる軌跡を作成し、掲載領域J又は該掲載領域Jの重心jaを囲むか否かを判定し、囲むと判定すると、掲載領域Jを選択する。
また、図24(a)に示すように操作部14のタッチパネルにより検出された指先の軌跡Kの始点側と終点側が交わって、該軌跡Kが閉じられているが、始点側の端部と終点側の端部とが交点Xよりも先に延びている場合は、編集部25は、当該先に延びている部分を軌跡Kに含めず、図24(b)に示すように軌跡Kの交点Xを軌跡Kの始点及び終点とみなし、始点から終点までの軌跡Kの部分が掲載領域J又は該掲載領域Jの重心jaを囲むか否かを判定し、囲むと判定すると、掲載領域Jを選択する。
更に、図25に示すように操作部14のタッチパネルにより検出された指先の軌跡Kが編集前画面Aの2辺と交差する場合に、編集前画面Aにおいて軌跡Kで区分される2つの範囲のいずれかがタッチ操作されると、編集部25は、このタッチ操作された範囲に掲載領域J又は該掲載領域Jの重心jaが入るか否かを判定し、その範囲に入ると判定した掲載領域Jを選択する。
また、図26(a)に示すように操作部14のタッチパネルにより検出された指先の軌跡Kにより複数の掲載領域J又は該各掲載領域Jの重心jaが囲まれた場合は、編集部25は、これらの掲載領域Jを組み合わせて一体化し(図26(b))、当該一体化した掲載領域を選択する。
このように、本実施形態では、編集前画面Aにおいてユーザーの指先で描かれた軌跡により掲載領域が囲まれると、編集部25により、この掲載領域が選択される。あるいは、軌跡により複数の掲載領域が囲まれると、編集部25により、これらの掲載領域が一体化されて選択される。
同時に、編集部25は、掲載領域の選択が行われる度に、この選択の順序で掲載領域に優先順位を割り付け、図27に示すように編集前画面Aにおける各掲載領域にそれぞれの優先順位を付与して表示する。
この後、ユーザーは、左寄せ配列ボタンD3、右寄せ配列ボタンD4、上寄せ配列ボタンD5、下寄せ配列ボタンD6、及び中央揃えボタンD7のいずれかをタッチ操作する。編集部25は、編集前画面Aにおいてそれぞれの優先順位が付与された各掲載領域を、そのタッチ操作されたボタンに対応する配列規則に従ってかつ該各掲載領域の優先順位で並べて編集後画面Bに配列表示する。
図28(a)〜(e)は、編集部25が、ユーザーにより選択された各掲載領域を、左寄せ配列ボタンD3、右寄せ配列ボタンD4、上寄せ配列ボタンD5、下寄せ配列ボタンD6、及び中央揃えボタンD7に対応するそれぞれの配列規則に従ってかつ該各掲載領域の優先順位で並べて配列表示した編集後画面Bを例示している。
この後、ユーザーが、編集後画面Bにおける掲載領域に対してドラッグアンドドロップのタッチ操作を行うと、このタッチ操作に基づく指示を編集部25が受け付けて、編集部25が、この掲載領域を編集後画面Bにおける他の掲載領域に干渉することのない任意の位置に移動させる。また、ユーザーが、編集後画面Bにおける画像Gの掲載領域g−1に対して1度のタッチ操作を行うと、このタッチ操作に基づく指示を編集部25が受け付けて、編集部25が、該掲載領域を編集後画面Bから消去させたり、更に編集後画面Bで消去された掲載領域を編集前画面Aから編集後画面Bに移動させて再表示したりするようにしてもよい。
従って、定型手動編集モード欄M2が指示されて、掲載領域選択ボタンD1が選択された場合は、編集前画面Aにおいて、ユーザーはその指先で描かれた軌跡により掲載領域又は掲載領域の重心を囲むことで、掲載領域を選択したり、あるいは複数の掲載領域又は複数の掲載領域の重心を囲むことで、該各掲載領域を一体化して選択したりすることができ、かつ掲載領域の選択が行われる度に、この選択の順序で掲載領域に優先順位が割り付けられる。そして、ユーザーが、左寄せ配列ボタンD3、右寄せ配列ボタンD4、上寄せ配列ボタンD5、下寄せ配列ボタンD6、及び中央揃えボタンD7のいずれかをタッチ操作すると、編集前画面Aにおいて選択された各掲載領域が、そのタッチ操作されたボタンに対応する配列規則に従ってかつ該各掲載領域の優先順位で並べて編集後画面Bに配列表示される。また、ユーザーによるドラッグアンドドロップの操作により、掲載領域を編集後画面Bにおける他の掲載領域に干渉することのない任意の位置に移動させたり、1度のタッチ操作により編集後画面Bにおける掲載領域を消去したり、ドラッグアンドドロップの操作により編集後画面Bで消去された掲載領域を編集前画面Aから編集後画面Bに移動させて再表示したりすることが可能である。
そして、ユーザーのタッチ操作により表示部12の画面上の終了欄M4が指示されると、編集後画面Bを示す画像データが記憶部18に記憶され、更に操作部14の操作により該画像データの印刷が指示されると、この画像データによって示される編集後画面Bが記録紙に印刷されて、この記録紙が出力される。この印刷に際しては、編集後画面Bを拡大縮小したり、記録紙のサイズを変更したりすることができる。
[手動編集モード欄M3に対応する図2のステップS111での処理]
ユーザーのタッチ操作により手動編集モード欄M3が指示された場合、操作部14のタッチパネルにより手動編集モード欄M3が検出されて、手動編集モードを実行する指示が編集処理部20の編集部25に受け付けられ、編集部25により手動編集モードの編集処理が開始される。
この手動編集モードでは、図29に示すように編集前画面A及び編集後画面B等が編集部25により表示部12に表示される。そして、編集部25は、操作部14のタッチパネルに対するユーザーのタッチ操作のみにより編集後画面Bに掲載領域を配置する。編集部25は、当該配置後の各掲載領域の配置を、操作部14のタッチパネルに対するユーザーのタッチ操作のみにより受け付け、受け付けた配置通りに、編集後画面Bに掲載領域を配置する。
例えば、ユーザーが、編集前画面Aにおいて複数の掲載領域又は該各掲載領域の重心を囲む軌跡を指先で描いて、これらの掲載領域を選択し、当該選択が操作部14に受け付けられると、編集部25は、これらの掲載領域を一体化する。また、ユーザーは、編集前画面Aの掲載領域に対してドラッグアンドドロップのタッチ操作を行い、これが操作部14に受け付けられると、編集部25は、この掲載領域を編集前画面Aから、編集後画面Bにおける他の掲載領域に干渉することのない任意の位置に移動させ、更にドラッグアンドドロップのタッチ操作に基づいて編集部25は、編集後画面B内で掲載領域を移動させる。更に、ユーザーによる1度のタッチ操作に基づいて、編集部25が、編集後画面Bにおける掲載領域を消去したり、ドラッグアンドドロップの操作により編集後画面Bで消去された掲載領域を編集前画面Aから編集後画面Bに移動させて再表示する。
従って、ユーザーは、編集前画面Aにおける任意の掲載領域を編集後画面Bにおける任意の位置に移動させて配置することができ、各掲載領域を多様に編集することができる。そして、ユーザーのタッチ操作により表示部12の表示画面上における終了欄M4が操作されると、この操作により入力される指示を受け付けて、編集部25は、編集後画面Bを示す画像データが記憶部18に記憶させる。更に操作部14の操作により該画像データの印刷が指示されると、制御部11が、この画像データによって示される編集後画面Bを画像形成装置形成部17により記録紙に印刷させ、この記録紙を排出させる。この印刷に際しては、編集後画面Bを拡大縮小したり、記録紙のサイズを変更したりすることができる。
すなわち、編集部25は、上記のようにユーザーによる手動の操作に従って、編集後画面Bとして配置する各掲載領域の配置を受け付け、当該受け付けた配置通りの画像を示す画像データを作成すると共に、当該作成した画像データを表示部12に表示させる。そして、ユーザーによる終了欄M4の操作により、編集部25は、当該作成後の画像データ(表示部12に表示されている画像データ)を確定させる指示を受け付けると、記憶部18に当該画像データを記憶させる。さらに、ユーザーによる操作部14の操作に基づいて、編集部25が、当該作成後の画像データの印刷指示を受け付けると、画像形成部17に当該画像データを印刷させる。
なお、上記実施形態では、本発明に係る画像形成装置の一実施形態として複合機を用いて説明しているが、これは一例に過ぎず、コピー機、プリンター、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置でもよい。また、本発明の編集支援装置は、画像形成装置だけではなく、パーソナルコンピュータ(PC)や携帯端末にも適用することができ、PCや携帯端末の既存のハード資源を用いて、編集支援を実施するためのアプリケーションプログラムを実行することにより具現化することができる。この場合、例えば、図1に示した編集支援装置21の構成から、画像形成部17を除いたものが、上記パーソナルコンピュータ(PC)の構成例となる。また、図1に示した編集支援装置21の構成から、画像形成部17を除き、画像読取部16をカメラ等の撮像装置に代えた構成が、上記携帯端末の構成例となる。なお、当該編集支援装置21は、通信部15により画像形成装置と接続されることが好ましい。
また、PCを用いる場合は、2つのディスプレイを用いて、これらのディスプレイの画面に編集前画面A及び編集後画面Bを表示し、マウス等のポインティングデバイスを用いて、編集前画面A及び編集後画面Bにおける掲載領域の選択や、編集前画面Aから編集後画面Bへの掲載領域のドラッグアンドドロップを行っても構わない。
また、図1乃至図29を用いて説明した上記実施形態の構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。