JP4066565B2 - 画像形成装置及び記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被記録媒体に画像を形成する画像形成装置に関し、詳しくは、被記録媒体の被記録面を分割し、その分割された被記録面に画像を1頁分ずつ形成することのできる画像形成装置、及びその画像形成装置を制御するための記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の画像形成装置として、被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、複数の分割様式の中から選ばれた一つの分割様式によって上記被記録媒体の被記録面を分割し、その分割された被記録面に、上記画像形成手段による画像の形成を1頁分ずつ実行させる分割制御手段と、を備えたものが考えられている。このように構成された画像形成装置では、分割制御手段が複数の分割様式の中から選ばれた一つの分割様式によって被記録媒体の被記録面を分割し、その分割された被記録面に、画像形成手段による画像の形成を1頁分ずつ実行させる。このため、被記録媒体の被記録面を所望の分割様式によって分割し、その分割された被記録面に画像を1頁分ずつ形成することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように被記録媒体の被記録面を分割する場合、画像の形成のために消費される被記録媒体の量を低減することができ、資源保護やゴミの発生抑制において有効である。例えば、図4(A)に示すように、被記録媒体としての用紙Pを上下左右に4分割すれば、用紙Pの片面に4頁分の画像を形成することができる。このため、用紙Pの消費量を最大で4分の1に低減することができる。
【0004】
しかしながら、このような分割が全く意味をなさない場合もある。例えば、形成すべき画像が1頁分しか存在しない場合、図4(B)に示すように、用紙Pの4分の1の区画に第1頁の画像が形成されるだけである。この場合、第1頁の画像を用紙Pの全面に大きく形成した場合と用紙Pの消費量は変わらず、徒に上記第1頁の画像を小さく形成する結果となる。
【0005】
そこで、本発明は、複数の分割様式の中から選ばれた一つの分割様式によって被記録媒体の被記録面を分割し、その分割された被記録面に画像を1頁分ずつ形成することのできる画像形成装置において、被記録媒体に形成すべき画像の頁数に応じた分割様式を適切に選択することを目的としてなされた。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記目的を達するためになされた請求項1記載の発明は、被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、複数の分割様式の中から選ばれた一つの分割様式によって上記被記録媒体の被記録面を分割し、その分割された被記録面に、上記画像形成手段による画像の形成を1頁分ずつ実行させる分割制御手段と、を備えた画像形成装置であって、上記被記録媒体に形成すべき画像の頁数を検出する頁数検出手段と、該頁数検出手段が検出した頁数に基づき、上記分割制御手段が使用すべき上記分割様式を選択する分割様式選択手段と、使用者の操作に応じて、上記被記録媒体に許容される最大の分割数を規定する分割数規定手段と、を備え、上記分割数規定手段が規定する分割数に対応する分割様式で上記画像の形成を行う場合と、上記被記録媒体の消費量が同じになる分割様式が他にも存在する場合、上記分割様式選択手段が、それらの分割様式の内、最も少ない分割数に対応するものを選択することを特徴とする。
【0007】
このように構成された本発明では、頁数検出手段が、被記録媒体に形成すべき画像の頁数を検出し、その頁数に基づいて、分割様式選択手段が、分割制御手段が使用すべき上記分割様式を選択する。すると、分割制御手段は、上記分割様式選択手段によって選択された分割様式で上記被記録媒体の被記録面を分割し、その分割された被記録面に、画像形成手段による画像の形成を1頁分ずつ実行させる。このため、本発明では、被記録媒体に形成すべき画像の頁数に応じた分割様式を適切に選択してその分割様式に応じて画像形成を行うことができ、前述のような無意味な分割がなされるのを良好に回避することができる。
【0008】
なお、上記分割様式の中には、上記被記録面の分割を全く行わず、一つの被記録面に1頁分の画像を形成する様式を含んでもよい。従って、例えば、全く分割を行わないいわゆる「Normal」モードと一つの被記録面に2頁分の画像を形成するいわゆる「2in1」モードとしか備えていない装置であっても、前述の「複数の分割様式」を備えた装置として本発明を適用することができる。
【0009】
【0010】
また、本発明では、分割数規定手段に対する使用者の操作に応じて、被記録媒体に許容される最大の分割数を規定することができる。そして、その規定された分割数に対応する分割様式で画像の形成を行う場合と被記録媒体の消費量が同じになる分割様式が他にも存在する場合、上記分割様式選択手段が、それらの分割様式の内、最も少ない分割数に対応するものを選択する。このため、使用者が分割数規定手段にて規定した分割数よりも少ない分割数の範囲内で、被記録媒体の消費量が最も少なく、かつ、分割数が最小となる分割様式を選択することができる。
【0011】
従って、本発明では、被記録媒体の消費量が最も少なく、かつ、画像を最も大きく形成することのできる分割様式を自動的に選択して画像を形成することができるといった効果が生じる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成に加え、上記画像形成手段が、入力された画像データに基づいて上記画像を形成するものであり、上記頁数検出手段が、上記画像データに添付された情報に基づいて上記頁数を検出することを特徴とする。
【0012】
本発明では、画像形成手段が画像を形成するための画像データに添付された情報に基づいて、頁数検出手段が上記頁数を検出する。このため、画像データを入力するだけで、上記頁数に応じた適切な分割様式を選択し、その分割様式に基づいて被記録媒体に画像を形成するといった一連の動作が自動的に実行できる。
【0013】
従って、本発明では、請求項1記載の発明の効果に加えて、画像データを入力するだけで分割様式の選択及び画像の形成が自動的に実行でき、操作性が一層向上するといった効果が生じる。
請求項3記載の発明は、複数の分割様式の中から選ばれた一つの分割様式によって被記録媒体の被記録面を分割し、その分割された被記録面に画像を1頁分ずつ形成するためのソフトウェアプログラムを記憶した記憶媒体であって、上記被記録媒体に形成すべき画像の頁数を検出する頁数検出処理と、該頁数検出処理によって検出された頁数に基づき、上記分割様式を選択し、更に上記被記録媒体に許容される最大の分割数が規定されているとき、その最大の分割数に対応する分割様式で上記画像の形成を行う場合と、上記被記録媒体の消費量が同じになる分割様式が他にも存在する場合、それらの分割様式の内、最も少ない分割数に対応するものを選択する分割様式選択処理と、を実行させるソフトウェアプログラムを記憶したことを特徴とする。
【0014】
本発明の記憶媒体に記憶されたソフトウェアプログラムを実行すれば、頁数検出処理によって被記録媒体に形成すべき画像の頁数を検出し、分割様式選択処理によって、上記頁数検出処理によって検出された頁数に基づいて分割様式を選択することができる。すると、その分割様式選択処理によって選択された分割様式によって被記録媒体の被記録面を分割し、その分割された被記録面に画像を1頁分ずつ形成することが可能となる。
【0015】
従って、本発明に記憶されたソフトウェアプログラムによって画像形成装置を制御すれば、被記録媒体に形成すべき画像の頁数に応じた分割様式を適切に選択してその分割様式に応じて画像を形成することが可能となり、前述のような無意味な分割がなされるのを良好に回避することができる。
【0016】
なお、上記分割様式の中には、上記被記録面の分割を全く行わず、一つの被記録面に1頁分の画像を形成する様式を含んでもよい。従って、例えば、全く分割を行わないいわゆる「Normal」モードと一つの被記録面に2頁分の画像を形成するいわゆる「2in1」モードとしか備えていない画像形成装置に対しても、それを前述の「複数の分割様式」を備えた装置として、本発明に記憶されたソフトウェアプログラムを適用することができる。
【0017】
【0018】
また、本発明では、被記録媒体に許容される最大の分割数が規定されているとき、その最大の分割数に対応する分割様式で画像の形成を行う場合と被記録媒体の消費量が同じになる分割様式が他にも存在する場合、上記分割様式選択処理では、それらの分割様式の内、最も少ない分割数に対応するものを選択する。このため、許容された分割数の範囲内で、被記録媒体の消費量が最も少なく、かつ、分割数が最小となる分割様式を選択することができる。
【0019】
従って、本発明に記憶されたソフトウェアプログラムによって画像形成装置を制御すれば、被記録媒体の消費量が最も少なく、かつ、画像を最も大きく形成することのできる分割様式を自動的に選択して画像を形成することができるといった効果が生じる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。図1は、本発明が適用された画像形成装置としてのプリンタの概略構成を表すブロック図である。図1に示すように、本プリンタは、分割制御手段,頁数検出手段,及び分割様式選択手段としてのプリンタコントローラ1と、画像形成手段としてのプリンタエンジン2とを備え、プリンタコントローラ1は、コンピュータ3にネットワークWを介して接続されている。
【0021】
プリンタコントローラ1は、コンピュータ3とのデータの送受信を実行するための入出力インタフェース4と、エミュレーションプログラム,プリンタ全体を制御する制御プログラム,及び文字等のフォントデータを格納する記憶媒体としてのROM5と、ROM5に記憶されたエミュレーションプログラム及び制御プログラムを実行するCPU6と、画像データを記憶する受信バッファ或いはページメモリとして機能し、エミュレーションプログラム或いは制御プログラムで使用する各種パラメータ等も記憶するRAM7と、プリンタエンジン2との通信を行うプリンタエンジンインタフェース8と、液晶ディスプレイ9aを備えた分割数規定手段としての操作パネル9と、操作パネル9の操作状態を読み取ると共に液晶ディスプレイ9aの表示状態を制御するための操作パネルインタフェース10と、を備えている。また、入出力インタフェース4,ROM5,CPU6,RAM7,プリンタエンジンインタフェース8,及び操作パネルインタフェース10は、バス11を介して相互に接続されている。
【0022】
このように構成されたプリンタコントローラ1では、CPU6による制御の下で、コンピュータ3から送信された画像データを入出力インタフェース4を介して受信し、その画像データをRAM7内の受信バッファに記憶する。そして、画像データの記憶後、CPU6はROM5に記憶された上記エミュレーションプログラムを実行することにより前述の画像データを読み出し、その画像データを解析してページメモリへ展開し、画像イメージとする。この画像イメージはプリンタエンジンインタフェース8を介してプリンタエンジン2へ送られ、被記録媒体としての用紙P(図4参照)に画像が印刷される。
【0023】
また、CPU6は、画像データをページメモリへ展開する際、次のようなモード設定に応じた展開を行う。すなわち、本プリンタは、一枚の用紙Pの片面(記録面)に1頁分の画像データを印刷する「Normal」モードの他、上記片面を2分割して一枚の用紙Pに2頁分の画像データを印刷する「2in1」モード、上記片面を4分割して一枚の用紙Pに4頁分の画像データを印刷する「4in1」モード、上記片面を9分割して一枚の用紙Pに9頁分の画像データを印刷する「9in1」モード、等を備えている。このため、「Normal」モード以外のモードに設定されている場合、CPU6は、そのモードに対応する頁数分の画像データを1頁分のページメモリへ展開してプリンタエンジン2へ送る。
【0024】
次に、上記モードの設定(以下、レイアウト設定ともいう)に関するプリンタコントローラ1の処理を説明する。操作パネル9から所定の入力がなされて、レイアウト設定が指示されると、プリンタコントローラ1は図2に示すレイアウト設定画面を液晶ディスプレイ9aに表示する。
【0025】
図2に示すように、このレイアウト設定画面では、各種モードに対応した用紙Pの分割様式を模式的に表すアイコン31が、そのモードに付けられた「Normal」「2in1」等の名称31aと共に表示され、所望のモードに対応するアイコン31または名称31aを図示しないマウスでクリックすると、そのモードの名称31aにカーソル33が移動する。更に、レイアウト設定画面の上方には、後述する自動レイアウト設定を選択するためのボタン35が表示され、このボタン35をマウスでクリックすることにより、自動レイアウト設定の選択/非選択を切り換えることができる。
【0026】
なお、液晶ディスプレイ9aをタッチパネルで構成した場合、上記マウスによるクリックの代わりに液晶ディスプレイ9aに対するタッチによって上記操作が実行できるように構成することもできる。また、図2に示すレイアウト設定画面には「Normal」,「2in1」,「4in1」の三種類のモードに対するアイコン31しか表示されていないが、画面のスクロールによって「9in1」等の他のモードに対応するアイコンを表示可能としてもよい。
【0027】
図3は、コンピュータ3から画像データを受信したとき、上記レイアウト設定に基づいてプリンタコントローラ1が実行する処理を表すフローチャートである。なお、コンピュータ3は、画像データをプリンタコントローラ1へ送信する場合、その画像データに対応する頁数を印刷頁数のデータとして上記画像データに添付して送信する。
【0028】
図3に示すように、処理を開始すると、先ずS1(Sはステップを表す:以下同様)にて、カーソル33で指示されたモードに対応するレイアウト変数nを取得する。上記各モードに対応する用紙Pの分割数は、1(Normal),2,4,9,…と不連続に変化する。そこで、処理を容易にするためにプリンタコントローラ1では、各モードに対して連続的に変化する自然数を割り当て、その自然数をレイアウト変数nとして定義している。また、各レイアウト変数nに対応する用紙Pの分割数は、Layout(n)なる関数で表すものとする。表1に、レイアウト変数nとLayout(n)との対応関係を示す。
【0029】
【表1】
【0030】
そこで、S1では、カーソル33にて指示されたモードに対応して、このようなレイアウト変数nを取得するのである。例えば、使用者の操作によりカーソル33が「4in1」なる表示31a上に配設されている場合、レイアウト変数nとして2を取得する(表1参照)。なお、前述のマウス等による選択が何等なされないまま本処理へ移行した場合は、レイアウト変数nとしてデフォルト値(例えば「0」:Normalに対応)を取得する。
【0031】
続くS3では、ボタン35の操作により自動レイアウト設定が選択されているか否かを判断する。自動レイアウト設定が選択されていない場合は(S3:NO)S5へ移行し、Layout(n)に対応するモードで印刷を実行する。すなわち、自動レイアウト設定が選択されていない場合は、使用者がカーソル33にて指示したモードで、そのまま印刷を実行する。続くS7では、受信した画像データを全頁印刷し終わったか否かを判断し、まだの場合は(S7:NO)、S5へ移行して上記印刷を続行する。このS5,S7のループ処理を繰り返す間に、全頁の印刷が終了すると、S7にて肯定判断して処理を終了する。
【0032】
一方、自動レイアウト設定が選択されている場合(S3:YES)、S11以降に示す本実施の形態における特徴的な処理へ移行する。先ず、S11では、レイアウト変数nが0であるか否か、すなわち、Normalモードが選択されているか否かを判断し、n=0の場合は(S11:YES)、前述のS5の処理へ移行する。n≠0の場合は(S11:NO)、S13へ移行し、現在取得されているレイアウト変数nに対応するモードで印刷を実行した場合の、用紙Pの消費量(使用枚数)kを次式によって算出する。
【0033】
k=INT{(印刷頁数+Layout(n)−1)/Layout(n)}
なお、INTは、小数部を含む数値の整数部のみを示す演算子である。すなわち、この式の右辺は、印刷頁数を分割数Layout(n)で割ることにより算出した数値の小数部を切り上げた整数値を求めている。従って、上記右辺は、分割数Layout(n)で画像データの全頁を印刷した場合の用紙Pの消費量kと一致する。
【0034】
続くS15では、画像データに添付された印刷頁数のデータがk・Layout(n−1)よりも大きいか否かを判断する。すなわち、現在取得されているレイアウト変数nに対応するモードよりも、更に分割数の小さいモードで印刷を実行した場合、用紙Pの消費量を現在取得されている値kとしたままで画像データの全頁が印刷できるか否かを判断する。
【0035】
印刷頁数>k・Layout(n−1)の場合は(S15:YES)、現在取得されているレイアウト変数nに対応するモードよりも少ない分割数に対応するモードで印刷を行った場合、上記画像データの全頁をk枚の用紙Pに印刷することはできず、用紙Pの消費量が増えてしまうことが判る。そこで、この場合は前述のS5へ移行し、Layout(n)に対応するモードで印刷を実行する。
【0036】
また、印刷頁数≦k・Layout(n−1)の場合は(S15:NO)、現在取得されているレイアウト変数nよりも一つ小さいレイアウト変数に対応するモードで印刷を行っても、上記画像データの全頁をk枚の用紙Pに印刷できることが判る。そこで、この場合は、S17にてレイアウト変数nを一つ小さくした後S11へ移行し、同様の処理を実行する。
【0037】
そして、S11またはS15にて肯定判断がなされるまでS11〜S17のループ処理を実行し、いずれかで肯定判断すると前述のS5へ移行する。この処理により、上記画像データの全頁を、使用者が最初に設定したモードと同じ枚数の用紙Pに印刷できるモードの内、最も少ない分割数に対応するモードによって、S5及びS7による印刷処理を実行することができる。このため、例えば使用者が「4in1」を選択して自動レイアウト設定を指示した場合、画像データの印刷頁数と実際の印刷結果(モード)との対応関係は表2のようになる。
【0038】
【表2】
【0039】
すなわち、印刷頁数が1頁のときは「Normal」(n=0)、2頁のときは「2in1」(n=1)、3頁以上のときは「4in1」(n=2)といった具合に、使用者が操作パネル9を操作して選択した分割数よりも少ない分割数の範囲内で、用紙Pの消費量が最も少なく、かつ、分割数が最小となる分割様式を自動的に選択することができる。このため、本プリンタでは、例えば画像データが1頁分しかないのに「4in1」を選択してしまうといった無意味な分割がなされるのを良好に回避し、しかも、最初に許容された分割数の範囲内において用紙Pの消費量が最も少なく、かつ、画像を最も大きく印刷することのできるモード(分割様式)を自動的に選択して上記印刷を実行することができる。
【0040】
なお、印刷がなされる用紙Pが複数に渡る場合、用紙Pの一枚毎にモードを変更した方が個々の画像を大きく印刷できる場合もある。例えば、画像データが6頁分存在するとき、第1頁から第4頁までを1枚目の用紙Pに「4in1」で印刷し、第5頁及び第6頁を2枚目の用紙Pに「2in1」で印刷することも考えられる。しかしながら、一連の画像データ(いわゆる同一ジョブの画像データ)を印刷する途中でモードを切り換えるのはあまり好ましくないので、本プリンタでは一連の画像データは同一のモードで印刷している。
【0041】
なお、図3の処理の内、S13において画像データに添付された印刷頁数のデータを参照する処理が頁数検出処理に、それ以外のS11〜S17における処理が分割様式選択処理に、S5の処理が分割制御処理に、それぞれ相当し、それらの処理を実行させるソフトウェアプログラムを記憶したROM5の記憶領域、及びそれらの処理を実行するCPU6が、頁数検出手段,分割様式選択手段,及び分割制御手段に、それぞれ相当する。
【0042】
また、本発明は、上記実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。例えば、上記実施の形態では、「4in1」「2in1」「Normal」と順次分割数を減らして、用紙Pの消費量を増やすことなく最も大きく画像を印刷できるモードを選択しているが、「2in1」を飛ばして上記選択を行うこと等をアイコン31等の操作によって設定できるようにしてもよい。また、S15にて、印刷頁数≧Layout(n)となったか否かを判断するようにすれば、画像データの印刷頁数が3のときに「2in1」のモードを選択する処理等も可能になる。すなわち、少なくとも1枚の用紙Pには分割された全ての区画に印刷が実行されるようにすることもできる。
【0043】
更に、上記実施の形態では、画像を大きく形成することを主眼として分割様式を選択したが、頁数に応じて適切な分割様式を選択する処理(分割様式選択処理)としては、美観や見易さを主眼としてもよい。例えば、画像データの印刷頁数が3のときに図4(C)示すような分割様式を選択したり、画像データの印刷頁数が2のときに図4(D)に示すような分割様式を選択したりしてもよい。これらの場合、いずれも上記実施の形態よりも画像の大きさが若干小さくなるが、画像の形態によっては美観や見易さが向上することもある。
【0044】
また更に、上記実施の形態では、画像データに添付された情報(印刷頁数)に基づいて印刷すべき画像の頁数を検出しているが、テンキー等によって手動で入力された数値を頁数として検出してもよい。但し、上記実施の形態のように画像データに添付された情報に基づいて頁数を検出する場合、画像データを入力するだけで分割様式の選択及び印刷が自動的に実行でき、操作性が一層向上する。
【0045】
また、頁数を自動的に取得する方法としては、この他にも種々の方法が考えられる。例えば、ファクシミリ装置や一部のコピー機のように画像データを一旦メモリに格納した後で印刷を行う装置では、画像データをメモリに格納しながらその頁数をカウンタで計数することができる。そこで、この種の装置に本発明を適用した場合は、上記カウンタにて計数した頁数に基づいて分割様式の選択及び印刷を自動的に実行することが考えられ、同様に操作性が向上する。
【0046】
更に、光学的な電子写真方式によるコピー機でも、トレイに積層された原稿を2枚ずつ順次自動的に搬送し、0.707倍に縮小して2in1の分割様式でコピーを行う装置が知られている。この種の装置では、トレイに原稿が1枚しか存在しなかった場合、上記搬送中に既存のセンサによってそのことが検知できる。そこで、この種の装置では、トレイに原稿が1枚しか存在しなかった場合は2in1の分割様式を自動で解除し、等倍でコピーを行うようにしてもよい。
【0047】
また更に、本発明の記憶媒体としては、ROM5,RAM7等の素子の他、種々の形態が考えられる。例えば、CD−ROM,フロッピー(登録商標)ディスク,光磁気ディスク,ハードディスク等でもよく、インターネット上のファイルサーバであってもよい。また、本発明の記憶媒体は、プリンタ等の画像形成装置に限らず、プリンタ等にプリンタエンジンを駆動するためのデータを出力するプリントサーバやパーソナルコンピュータ等の装置に読み込ませて使用してもよい。例えば、前述の頁数検出処理及び分割様式選択処理を、パーソナルコンピュータ上で実行されるアプリケーションによって行ってもよい。この場合、上記頁数検出処理及び分割様式選択処理を実行させるソフトウェアプログラムを組み込んだアプリケーションを記憶しているCD−ROM等が本発明の記憶媒体に相当する。更に、被記録媒体はフィルム,布等であってもよく、形状も円形等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用されたプリンタの概略構成を表すブロック図である。
【図2】 そのプリンタのレイアウト設定画面を表す説明図である。
【図3】 プリンタコントローラが実行する処理を表すフローチャートである。
【図4】 各種分割様式及び従来の課題を表す説明図である。
【符号の説明】
1…プリンタコントローラ 2…プリンタエンジン 3…コンピュータ
5…ROM 6…CPU 7…RAM
9…操作パネル 9a…液晶ディスプレイ 31…アイコン
Claims (3)
- 被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
複数の分割様式の中から選ばれた一つの分割様式によって上記被記録媒体の被記録面を分割し、その分割された被記録面に、上記画像形成手段による画像の形成を1頁分ずつ実行させる分割制御手段と、
を備えた画像形成装置であって、
上記被記録媒体に形成すべき画像の頁数を検出する頁数検出手段と、
該頁数検出手段が検出した頁数に基づき、上記分割制御手段が使用すべき上記分割様式を選択する分割様式選択手段と、
使用者の操作に応じて、上記被記録媒体に許容される最大の分割数を規定する分割数規定手段と、
を備え、
上記分割数規定手段が規定する分割数に対応する分割様式で上記画像の形成を行う場合と、上記被記録媒体の消費量が同じになる分割様式が他にも存在する場合、上記分割様式選択手段が、それらの分割様式の内、最も少ない分割数に対応するものを選択することを特徴とする画像形成装置。 - 上記画像形成手段が、入力された画像データに基づいて上記画像を形成するものであり、
上記頁数検出手段が、上記画像データに添付された情報に基づいて上記頁数を検出することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 複数の分割様式の中から選ばれた一つの分割様式によって被記録媒体の被記録面を分割し、その分割された被記録面に画像を1頁分ずつ形成するためのソフトウェアプログラムを記憶した記憶媒体であって、
上記被記録媒体に形成すべき画像の頁数を検出する頁数検出処理と、
該頁数検出処理によって検出された頁数に基づき、上記分割様式を選択し、更に上記被記録媒体に許容される最大の分割数が規定されているとき、その最大の分割数に対応する分割様式で上記画像の形成を行う場合と、上記被記録媒体の消費量が同じになる分割様式が他にも存在する場合、それらの分割様式の内、最も少ない分割数に対応するものを選択する分割様式選択処理と、
を実行させるソフトウェアプログラムを記憶したことを特徴とする記憶媒体。
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