JP6680081B2 - 発光装置及びその製造方法 - Google Patents

発光装置及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6680081B2
JP6680081B2 JP2016107931A JP2016107931A JP6680081B2 JP 6680081 B2 JP6680081 B2 JP 6680081B2 JP 2016107931 A JP2016107931 A JP 2016107931A JP 2016107931 A JP2016107931 A JP 2016107931A JP 6680081 B2 JP6680081 B2 JP 6680081B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light emitting
emitting device
base material
filler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016107931A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017216304A (ja
Inventor
耕治 阿部
耕治 阿部
康志 岡本
康志 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichia Corp
Original Assignee
Nichia Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichia Corp filed Critical Nichia Corp
Priority to JP2016107931A priority Critical patent/JP6680081B2/ja
Publication of JP2017216304A publication Critical patent/JP2017216304A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6680081B2 publication Critical patent/JP6680081B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Led Device Packages (AREA)

Description

本開示は、発光装置及びその製造方法に関するものである。
発光ダイオード(LED)をパッケージに搭載した発光装置は、電化製品の小型化に伴って、小型化及び光取り出しの高効率化が進んでいる。なかでも、テレビ、パソコン、携帯電話などの液晶ディスプレイの薄型化が進むにつれて、バックライト用のサイドビュー型のLED光源の小型化がなされている。サイドビュー型のLED光源としては、例えば、高さが0.4mmに小型化された製品も出てきている。また、サイドビュー型のLED光源は、小型化になるにつれて、パッケージに使用される樹脂の厚みも薄くなり、光が樹脂を通り抜けてパッケージ開口からの光量が減るという問題点が存在した。ただし、LED光源は、小型であっても光出力の向上が要求されている。そのため、従来、下記のようなサイドビュー型のLED光源についての提案がなされている。
特許文献1には、発光素子と、発光素子を覆うように配設されている波長変換材が混入された光透過性の封止樹脂と、封止樹脂の少なくとも上面および/または底面に設けられた反射膜とを有している。そして、反射膜として、白色顔料濃度が23wt%乃至54wt%の白塗膜で膜厚が14μm乃至50μmに形成されている構成の発光装置が開示されている。
特開2008−053726号公報
しかしながら、このような従来の発光装置は、反射膜を新たに設けるため、構成が増えることと、反射膜の膜厚が全体の大きさにも影響することとなってしまい、更なる改善が望まれている。
本開示に係る実施形態は、光取り出し効率を大幅に低下することなく、装置全体の高さを低くする発光装置及びその製造方法を提供することを課題とする。
本開示の実施形態に係る発光装置は、リード電極及び光反射性部材を備え、前記リード電極を内正面として正面方向に開口を有する凹枠部を持つパッケージと、前記パッケージに載置される発光素子と、前記パッケージの凹枠部内に配置され前記発光素子を覆う透光性部材と、を備え、前記光反射性部材は、母材と、前記母材よりも屈折率の高い第1充填剤の粒子と、を含有し、前記光反射性部材の凹枠部の側壁は0.05mm以下の厚みを持つ第1部分を有しており、前記第1部分の外側壁面において、前記第1充填剤の粒子の一部が、前記光反射性部材の母材から露出している。
本開示の実施形態に係る発光装置の製造方法は、リード電極及び光反射性部材を備え、前記リード電極を内正面として正面方向に開口を有する凹枠部を持つパッケージと、前記パッケージに載置される発光素子と、前記パッケージの凹枠部内に配置され前記発光素子を覆う透光性部材と、を備え、前記光反射性部材は、母材と、前記母材よりも屈折率の高い第1充填剤の粒子と、を含有し、前記光反射性部材の凹枠部の側壁は0.05mm以下の厚みを持つ第1部分を有している、ブラスト加工処理前の発光装置を準備する工程と、前記光反射性部材の第1部分の外側壁面において、前記光反射性部材の粒子の一部を前記光反射性部材の母材から露出させるブラスト加工処理を行うブラスト加工処理工程と、を含む。
本開示に係る実施形態は、光取り出し効率を大幅に低下することなく、装置全体の高さを低くする発光装置及びその製造方法を提供することができる。
実施形態に係る発光装置の構成を模式的に示す斜視図である。 実施形態に係る発光装置を模式的に示す正面図である。 実施形態に係る発光装置を模式的に示す平面図である。 実施形態に係る発光装置を模式的に示す底面図である。 実施形態に係る発光装置を模式的に示す右側面図である。 実施形態に係る発光装置の光反射性部材を断面にして第1充填剤を模式的に拡大して示す断面図である。 実施形態に係る発光装置の光反射性部材を構成する母材と第1充填剤との状態を断面にして模式的に拡大して示す模式図である。 実施形態に係る発光装置の製造方法を示すフローチャートである。 実施形態に係る発光装置の製造方法においてパッケージ準備工程で準備されるパッケージの構成を断面にして模式的に示す正面図である。 実施形態に係る発光装置の製造方法において発光素子実装工程で発光素子をパッケージに実装した状態を断面にして模式的に示す正面図である。 実施形態に係る発光装置の製造方法において樹脂供給工程で樹脂を供給したパッケージの状態を断面にして模式的に示す正面図である。 実施形態に係る発光装置の製造方法においてブラスト加工処理工程でブラスト加工処理の状態を、発光装置を断面にして模式的に示す正面図である。 実施形態に係る発光装置の製造方法のブラスト加工処理工程においてブラスト加工処理の状態を一部断面にして模式的に示す模式図である。 実施形態に係る発光装置の製造方法のブラスト加工処理工程においてブラスト加工処理の状態を一部断面にして模式的に示す模式図である。 実施形態に係る発光装置の製造方法のブラスト加工処理工程において、研磨剤を投射する方向の第1の例を示す平面図である。 実施形態に係る発光装置の製造方法のブラスト加工処理工程において、研磨剤を投射する方向の第2の例を示す平面図である。 実施形態に係る発光装置の製造方法のブラスト加工処理工程において、研磨剤を投射する方向の第3の例を示す平面図である。 実施形態に係る発光装置の他の構成例を示し、平面壁部の外側壁部における第1部分のみに第1充填剤の一部を母材より突出して露出させた状態を模式的に示す平面図である。 実施形態に係る発光装置の他の構成例を示し、平面壁部の外側壁部における第1部分のみに第1充填剤の一部を母材より突出して露出させた状態を断面にして模式的に示す正面図である。
以下、各実施形態に係る発光装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において参照する図面は、各実施形態を概略的に示したものであるため、各部材のスケールや間隔、位置関係等が誇張、あるいは、部材の一部の図示が省略されている場合がある。また、以下の説明では、同一の名称および符号については原則として同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略することとする。さらに、各図において示す方向は、構成要素間の相対的な位置を示し、絶対的な位置を示すことを意図したものではない。そして、X軸、Y軸、Z軸の関係は、X軸に直交するY軸、並びに、X軸及びY軸の両方に直交するZ軸である。
実施形態に係る発光装置の構成の一例を、図1〜図3Bを参照しながら説明する。図1は、実施形態に係る発光装置の構成を模式的に示す斜視図である。図2Aは、実施形態に係る発光装置を模式的に示す正面図である。図2Bは、実施形態に係る発光装置を模式的に示す平面図である。図2Cは、実施形態に係る発光装置を模式的に示す底面図である。図2Dは、実施形態に係る発光装置を模式的に示す右側面図である。図3Aは、実施形態に係る発光装置の光反射性部材を断面にして第1充填剤を模式的に拡大して示す断面図である。図3Bは、実施形態に係る発光装置の光反射性部材を構成する母材と第1充填剤との状態を断面にして模式的に拡大して示す模式図である。なお、説明の便宜上、第1充填剤42の粒子の数を減らし、大きさを誇張して記載している。
発光装置の光の出射方向を説明するにあたり、Y軸のマイナス方向に出る光を正面方向に出射される光とする。発光装置を視認するにあたり、Z軸のマイナス方向の面を正面、Z軸のプラス方向の面を底面、Y軸のプラス方向の面を正面、Y軸のマイナス方向の面を背面、X軸のマイナス方向の面を右側面、及び、X軸のプラス方向の面を左側面とする。また、パッケージ2の凹枠部22aを視認するにあたり、凹枠部22aのY軸のプラス方向の面を内正面、凹枠部22aのZ軸のプラス方向の面を内平面、凹枠部22aのZ軸のマイナス方向の面を内底面、凹枠部22aのX軸のプラス方向の面を内右側面、及び、凹枠部22aのX軸のマイナス方向の面を内左側面とする。
発光装置100は、発光素子1と、パッケージ2と、透光性部材3と、を有する。
発光装置100は、X−Z面におけるパッケージ2の正面に開口を有する凹枠部22aの内正面に発光素子1が設けられ、凹枠部22a内の発光素子1は透光性部材3により覆われている。発光装置100は、発光素子1からの光が、透光性部材3を介して凹枠部22aの開口側から正面方向に出射される。凹枠部22aの開口側から正面方向とは、Y軸のマイナス方向である。発光装置100は、例えば、液晶ディスプレイのバックライト用の光源に適するように、高さ方向に扁平に形成された、所謂、サイドビュー型である。発光装置100の高さ方向とは、Z軸方向である。また、凹枠部22aの平面壁部22bの外側壁面22Bに第1充填剤42の粒子の一部が母材41から露出されている。
発光装置100の各構成について順次に詳細に説明する。
パッケージ2は、リード電極21と光反射性部材22とを有する。パッケージ2は、X軸方向の長さがZ軸方向の長さよりも長い略直方体の外形形状を有しており、パッケージ2はY軸方向に凹枠部22aを成している。発光素子1が実装されるリード電極21の部分の正面方向に開口を有する凹枠部22aが光反射性部材22により形成されている。凹枠部22aは、発光素子1を実装するための領域であり、凹枠部22aの内正面2bは、リード電極21と、光反射性部材22とで構成されている。また、凹枠部22aの側壁は、光反射性部材22で構成されている。
リード電極21は、板状の金属で形成され、電気的に分離するため2つに分断された内部リード部21aと、外部リード部21bと、を備えている。
内部リード部21aは、光反射性部材22の凹枠部22aの内正面2bにおいて、光反射性部材22から露出して設けられている。光反射性部材22の凹枠部22aの内側面はX軸とY軸に平行な面である。凹枠部22aの内正面2bにおいて、内部リード部21aは2つに分断されており、一方が正極、他方が負極として用いられる。
外部リード部21bは、極性ごとに、対応する内部リード部21aと連続して形成されており、光反射性部材22の右側面、左側面から外部に露出し、光反射性部材22の底面に沿って底面側に延伸するように屈曲して設けられている。
リード電極21を構成する材料は、例えば、金属で、200W/(m・K)程度以上の熱伝導率を有しているもの、比較的大きい機械的強度を有するもの、あるいは打ち抜きプレス加工又はエッチング加工等が容易な材料が好ましい。具体的には、銅、アルミニウム、金、銀、タングステン、鉄、ニッケル等の金属又は鉄−ニッケル合金、燐青銅等の合金等が挙げられる。また、凹枠部22aの内正面2bに露出した内部リード部21aの面には、搭載される発光素子1からの光を効率よく取り出すために、良好な光反射性を有する銀などのメッキが施されていることが好ましい。
光反射性部材22は、凹枠部22aの内正面2b及び側壁を構成するとともに、2つの内部リード部21aを凹枠部22aの内正面2bに露出した状態で互いに離間して固定する部材である。光反射性部材22は、発光素子1の光を透過せずに遮光する材料で構成されており、光を反射することで遮光する光反射性材料がここでは用いられる。光反射性部材22は、母材41と、第1充填剤42と、を有する。例えば、母材41として透光性を有する樹脂を用いる。第1充填剤42は、フィラーとして光反射性を付与するための粒子を用いる。
凹枠部22aは、発光装置100の高さ方向に互いに対向して設けられた平面壁部22b及び底面壁部22cと、発光装置100の幅方向(X軸方向)に互いに対向して設けられた右側壁部22d、左側壁部22eで囲まれている。発光装置100の高さ方向とは、Z軸方向である。発光装置100の高さ方向における平面壁部22b、底面壁部22cは共に薄壁であり、X軸方向における右側壁部22d、左側壁部22eは共に厚壁である。そして、凹枠部22aは、正面視で、横長の開口を有している。つまり、凹枠部22aは、開口のX軸方向がX軸方向と直交するZ軸方向よりも長く形成されている。より具体的には、開口は、正面視で長方形の下辺の中央部が下方に台形状に膨らんで全体で8角形の形状をしている。なお、底面壁部22cの外側壁面は外部基板に実装される実装面であり、開口のX軸方向と平行に形成されている。一方、平面壁部22bの外側壁面は、外部基板に実装される実装面、つまり、底面壁部22cに対向している。
また、右側壁部22d、左側壁部22eは、幅方向について、発光素子1が搭載された凹枠部22aの内正面2bから開口に向かうほど、凹枠部22aの幅が広がるように傾斜した内面を有している。このため、発光素子1から発してX軸方向に伝播する光は、この傾斜した内面によって正面方向に向かって反射される。一方、平面壁部22b及び底面壁部22cの内面は、発光装置100がより薄型の構造となるように傾斜を設けずに、凹枠部22aの内正面2bに対して略垂直な面で構成されている。平面壁部22b及び底面壁部22cは、右側壁部22d、左側壁部22eと比較して、部分的に薄く形成されている。また、平面壁部22bは、少なくとも一部が0.05mm以下の厚みとなる第1部分22baを備えている。第1部分22baは、ここでは、凹枠部22aの凹みに対向する壁面の部分が0.05mm以下となるように形成されている。平面壁部22bや底面壁部22cの側壁の厚みとは、Z軸方向の壁の厚みを指す。平面壁部22bや底面壁部22cの側壁の厚みは同じ厚みの場合だけでなく凹枠部22aの内正面よりも開口されている側が側壁の厚みが薄くてもよい。金型を使って凹枠部22aの平面壁部22bや底面壁部22cを形成するため、側壁の厚みを薄くすることで、平面壁部22bや底面壁部22cを金型からの抜脱をし易くするためである。このとき平面壁部22bや底面壁部22cの最も薄い部分が0.05mm以下であるが、凹枠部22aにある平面壁部22bや底面壁部22cの全体を合計した厚み、つまり、凹枠部22aの厚みが0.5mm以下であることが特に好ましい。
平面壁部22bの外側壁面22Bは、第1充填剤42の一部が母材41から突出して露出するように形成されている。平面壁部22bの外側壁面22Bは、第1充填剤42の粒子に起因する凹凸形状を有している。第1充填剤42の一部が母材41から突出して露出する外側壁面22Bの部分は、少なくとも第1部分22baの部分だけでもよいが、ここでは、外側壁面22Bの全面として説明する。なお、外側壁面22Bの構成の詳細は後記する。
光反射性部材22は、発光素子1から出射して、透光性部材3を伝播して光反射性部材22に到達した光を透光性部材3内に戻すように機能する。これによって、発光装置100のパッケージ2の平面方向の外側壁面22Bからの光の漏れによる損失を低減して正面からの光取り出し効率を向上させることができる。正面からの光取り出し効率を向上させることにより発光装置100からの光束を向上することができる。光反射性部材22の母材41に用いられる樹脂としては、例えば熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリフタルアミド樹脂、液晶ポリマー、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、不飽和ポリエステルなどを用いることができる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂などを用いることができる。
光反射性部材22は、母材41に第1充填剤42として光反射性物質の粒子を含有させて光反射性を付与した樹脂材料を用いて形成することができる。第1充填剤42は、母材41よりも屈折率の高い高屈折率の材料を用いることができる。例えば、TiO2(屈折率2.7),CaSiO3(屈折率1.63),Al23(屈折率1.76),ZrO2(屈折率2.4),MgO(屈折率1.72)などが挙げられる。第1充填剤42は、母材41との屈折率差が少なくとも0.1以上、好ましくは0.2以上であることで、より多くの光の反射をすることができる。
また、凹枠部22aの内面は、発光素子1が発する光の波長域において反射率が70%以上であることが好ましく、80%以上がより好ましい。光反射性部材22における第1充填剤42の含有量は、5質量%以上60質量%以下であればよく、10質量%以上45質量%以下が好ましく、さらに15質量%以上30質量%以下が特に好ましい。第1充填剤42の含有量を高めることにより光反射率を高めることができるが、第1充填剤42の含有率が高すぎると凹枠部22aの機械的強度が低下するため、所定の範囲にすることが好ましい。
また、第1充填剤42の粒径は、空気透過法又はFisher-Sub-Sieve-Sizers-Noで規定される粒径として、0.1μm以上1μm以下程度とすることが好ましい。第1充填剤42の粒径をこの範囲とすることで、光反射性部材22は、良好な光反射性を得ることができる。光反射性部材22は、母材41に第1充填剤42を含有させることで光反射性を付与された樹脂材料を用いて、金型を用いたトランスファーモールド法、射出成形法、圧縮成形法などの成形法、スクリーン印刷法などの塗布法などによって形成することができる。また、光反射性部材22の外側壁面22Bの凹凸形状は、ブラスト加工処理を施して、第1充填剤42の粒子の一部を母材41から露出させることで形成することができる。つまり、光反射性部材22の外側壁面22Bの凹凸形状は、第1充填剤42の粒子に起因して形成されることが好ましい。
外側壁面22Bの凹凸形状は、JIS規格B0651:2001で規定される算術平均粗さRaで、0.08μm以上、0.275μm以下であることが好ましく、0.13μm以上、0.25μm以下がより好ましく、さらに0.15μm以上、0.23μm以下が特に好ましい。前記した算術平均粗さRaは、空気中に露出する第1充填剤42の一部である母材41からの突出部分と、母材41の面とによる外側壁面22Bの状態を示している。なお、外側壁面22Bの凹凸形状は、後記する一例となるブラスト加工処理により形成することができる。外側壁面22Bがブラスト加工処理されることにより、母材41面から突出する第1充填剤42の表面を覆っていた母材41が除去される。そのため、母材41面から突出する第1充填剤42の一部の表面を覆っていた母材41が除去されることで、除去された母材41の厚み分が母材41面との凹凸度合い(算術平均粗さRa)を小さくすることになる。つまり、ブラスト加工処理される前より後の外側壁面22Bの状態は凹凸度合い(算術平均粗さRa)が小さくなる。
なお、金型を用いた光反射性部材22を成形するにあたり、光反射性部材22と接する金型の表面には微細な凹凸が形成されており、その微細な凹凸に沿うように光反射性部材22の表面が形成される。光反射性部材22の表面に形成された微細な凹凸は0.20〜0.50μm程度の表面粗さ(Ra)を有する。光反射性部材22には第1充填剤42を高充填しているため、光反射性部材22の表面付近には第1充填剤42が配置されており、その光反射性部材22の表面付近にある第1充填剤42の表面を光反射性部材22の母材41が覆っている。
平面壁部22bでは、前記した範囲の粒径の第1充填剤42の粒子の一部が母材41から空気中に露出することで屈折率差を大きくして、光反射性部材22の外側壁面22Bを透過しようとする光を反射する反射率を向上させることができる。
発光素子1はパッケージ2に載置される。ここではパッケージ2のリード電極21上に発光素子1が載置されている。発光素子1は、半導体層が内部リード部21aと絶縁された状態で当該内部リード部21aに接合されている。また、発光素子1の正負のパッド電極は、ボンディング用のワイヤ4を用いて、それぞれのパッド電極に対応する極性の内部リード部21aと電気的に接続されている。発光素子1は、公知のものを利用でき、例えば、発光ダイオードを用いるのが好ましい。また、発光素子1は、任意の波長のものを選択することができる。例えば、青色、緑色の発光素子としては、ZnSeや窒化物系半導体(InXAlYGa1-X-YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)、GaPを用いたものを用いることができる。さらに、赤色の発光素子としては、GaAlAs、AlInGaPなどを用いることができる。なお、発光装置100において発光素子1は、1個のみ搭載されているが、複数搭載する構成としてもよい。複数の発光素子は、同じ色又は互いに異なる色を発光するものでもよい。また、発光素子1は、前記した以外の材料からなる半導体発光素子を用いることもできる。発光素子1は、組成や発光色、大きさや、個数などは目的に応じて適宜選択することができる。発光素子1は、凹枠部22aに充填された透光性部材3によって封止されている。
透光性部材3は、凹枠部22a内を充填するように設けられ、凹枠部22aの内正面2bに搭載される発光素子1を封止する部材である。また、透光性部材3は、発光素子1が発する光を異なる波長の光に変換する波長変換物質(蛍光体)を含有するようにしてもよい。例えば、発光素子1が青色光を発し、波長変換物質が青色光の一部を黄色光に変換するように構成することで、これらの光が混色した白色光を発光装置100から出射させることができる。なお、透光性部材3に含有させる波長変換物質は複数種類でもよく、波長変換物質に代えて、又は加えて、光拡散性物質を含有させてもよい。
透光性部材3としては、発光素子1が発する光の波長及び前記した波長変換物質が発する光の波長に対して良好な透光性を有し、封止部材として耐候性、耐光性及び耐熱性の良好な材料が好ましい。このような材料としては、前記した光反射性部材22の母材41と同様の樹脂材料やガラスなどを用いることができる。
また、波長変換物質(蛍光体)としては、当該分野で公知のものを使用することができる。例えば、緑〜黄色に発光するセリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系蛍光体、緑色に発光するセリウムで賦活されたルテチウム・アルミニウム・ガーネット(LAG)系蛍光体、緑〜赤色に発光するユーロピウム及び/又はクロムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CaO−Al23−SiO2)系蛍光体、青〜赤色に発光するユーロピウムで賦活されたシリケート((Sr,Ba)2SiO4)系蛍光体、緑色に発光するβサイアロン蛍光体、赤色に発光するCaAlSiN3:Euで表されるCASN系又は(Sr,Ca)AlSiN3:Euで表されるSCASN系蛍光体などの窒化物系蛍光体、赤色に発光するK2SiF6:Mn(KSF)系蛍光体、赤色に発光する硫化物系蛍光体などが挙げられる。なお、光拡散性物質としては、前記した光反射性物質を用いることができる。
このように、発光装置100では、サイドビュー型の実装に適するようにリード電極21が設けられているとともに、サイドビュー型として、より薄型となるように光反射性部材22で形成されている。さらに、発光装置100では、実装面に対向する平面壁部22bの外側壁面22Bにおいて母材41から第1充填剤42の一部が突出して露出することで、母材41との屈折率差が0.1以上の外側壁面22Bとなり光を内部に反射して正面側からの光取り出し効率を向上させることが可能となる。
[発光装置の動作]
次に、発光装置100の動作について、図3A及び図3Bを参照して説明する。なお、図3A及び図3Bでは、代表的な光のみを例示している。
外部リード部21bに外部電源を接続することで、発光素子1が発光する。発光素子1からの光は、透光性部材3を伝播して、直接又は凹枠部22aの内正面2bや壁部の内面で反射して、凹枠部22aの透光性部材3の正面方向から外部に取り出される。
また、発光した光の一部は、凹枠部22aの壁部内、特に薄壁となる平面壁部22bを透過しようとするものもある。壁部内を透過しようとする光は、母材41から露出して母材41との屈折率差が大きい第1充填剤42の粒子が配置されている部分では、反射して光を透光性部材3側に戻すことができる。戻された光は、凹枠部22aの内面等で反射して透光性部材3の正面方向から外部に取り出される。したがって、発光装置100では、平面壁部22bを透過する光を減少させ光取り出し効率を向上させることができる。ここで凹枠部22aの薄壁の厚みが0.05mmより大きくなると第1充填剤42によって反射された光が透光性部材3側に戻ってくる光量が減るため、透光性部材3の正面方向から外部に取り出せる光量に変化がほとんどなくなる。
第1充填剤42の表面が母材41から露出している場合、光反射性部材22内を正面方向に伝播する光L1は、第1充填剤42と空気との界面の屈折率差が大きいので界面で多くが反射される。
また、第1充填剤42の表面が母材41で被覆されている場合、光反射性部材22の母材41内を正面方向に伝播する光L2は、母材41と空気との界面における屈折率差が第1充填剤42と空気との界面における屈折率差よりも小さいので、L1と比較して多くが透過しやすい。
一般に、屈折率差のある界面に光が入射した際には、界面への入射光は、屈折率差に応じて一部が反射される。界面を挟んだ2つの媒体の屈折率をn1,n2とすると、その界面に垂直に入射する光の反射率Rは、式(1)で表すことができる。
R=(n1−n22/(n1+n22 ・・・(1)
従って、発光装置100の平面壁部22bにおいて外側壁面22Bの状態が母材41よりも第1充填剤42の一部が空気中に突出して露出して空気と接する場合には、光反射性部材22の最表面が、母材41を構成する樹脂よりも、より高屈折率、すなわち空気との屈折率差の大きい第1充填剤42とする方が、空気との界面での光反射を増加させることができる。その結果として、発光装置100の平面壁部22bを透過する光を減らして、透光性部材3側からの光取り出し効率を高めることができる。
また、相対的に高屈折率な媒体から低屈折率な媒体に光が伝播する場合は、スネルの法則により屈折率差や入射角に基づいて、界面で光が反射される。透光性部材3と空気との界面における屈折率差を大きくすることで、当該界面で全反射される光量を増加させることができる。つまり、全反射を増加させる点からも、平面壁部22bから透過する光を減らし、透光性部材3側から外部への光取り出し効率を高めることができる。
[発光装置の製造方法]
次に発光装置の製造方法について、図4〜図7Cを中心に参照しながら説明する。図4は、実施形態に係る発光装置の製造方法を示すフローチャートである。図5Aは、パッケージ準備工程で準備されるパッケージの構成を断面にして模式的に示す正面図である。図5Bは、発光素子実装工程で発光素子をパッケージに実装した状態を断面にして模式的に示す正面図である。図5Cは、樹脂供給工程で樹脂を供給したパッケージの状態を断面にして模式的に示す正面図である。図5Dは、ブラスト加工処理の状態を、発光装置を断面にして模式的に示す正面図である。図6Aは、ブラスト加工処理の状態を一部断面にして模式的に示す模式図である。図6Bは、ブラスト加工処理の状態を一部断面にして模式的に示す模式図である。図7Aは、研磨剤を投射する方向の第1の例を示す平面図である。図7Bは、研磨剤を投射する方向の第2の例を示す平面図である。図7Cは、研磨剤を投射する方向の第3の例を示す平面図である。なお、図3A〜図6Bにおいて、パッケージ2は、光反射性部材22の母材41に含有する第1充填剤42を極端に大きく模式的に示して説明する。
実施形態に係る発光装置100の製造方法は、パッケージ準備工程S11と、発光素子実装工程S12と、透光性部材形成工程S13と、ブラスト加工処理工程S14と、を含んでいる。また、透光性部材形成工程S13は、樹脂供給工程S131と、樹脂硬化工程S132と、を含んでいる。
(パッケージの準備工程)
パッケージ準備工程S11は、リード電極21の外部リード部21bが底面壁部22c側に配置され、光反射性部材22を側壁として囲まれて、Z軸方向を垂直方向としたときにそのZ軸方向に直交する横方向に開口する凹枠部22aを有するパッケージ2を準備する工程である。
まず、板金をプレス加工で穴抜きすることで、折り曲げられる前のリードフレームの状態のリード電極21を形成する。なお、複数のリード電極21が原材料である板金の平面内で接続された状態で形成されてもよい。本工程において、外部リード部21bの折り曲げ加工を行うようにしてもよく、また、後記するように凹枠部22aを形成した後で外部リード部21bの折り曲げ加工を行うようにしてもよい。次に、光反射性部材22の凹枠部22aの形状に相当する空洞を有する上下金型でリード電極21を挟み込む。次に、金型内の空洞に、母材41となる樹脂に第1充填剤42を含有した樹脂材料を注入し、樹脂材料を固化又は硬化後に金型から取り出すことで、光反射性部材22がリード電極21と一体的に形成される(樹脂部形成工程)。次に、光反射性部材22から突出しているリード電極21を、光反射性部材22の右側面、左側面から底面側に沿って折り曲げることで、パッケージ2が準備される。
なお、本工程で準備されるパッケージ2において、光反射性部材22の平面壁部22bの最表面(外側壁面22B)側に位置する第1充填剤42は、母材41で被覆されている。
発光素子実装工程S12は、パッケージ2の凹枠部22a内に、発光素子1を実装する工程である。本工程において、パッケージ2は、凹枠部22aの開口を正面方向に向けた状態で発光素子1が内部リード部21a上にダイボンドされる。そして、発光素子1は、ワイヤ4を用いて、内部リード部21aに電気的に接続される。
透光性部材形成工程S13は、凹枠部22a内に発光素子1が実装された後に、凹枠部22a内に発光素子1を被覆する透光性部材3を形成する工程である。
まず、樹脂供給工程S131において、未硬化の透光性の樹脂材料を、例えば、ディスペンサを用いたポッティング法で凹枠部22aに供給する。
次に、樹脂硬化工程S132において、ヒーターやリフロー炉、オーブンなどの加熱装置を用いて加熱することで、樹脂材料を硬化させる。これによって、透光性部材3が形成される。透光性部材3が凹枠部22aに充填されたパッケージ2は、ブラスト加工処理が行われる。
ブラスト加工処理工程S14は、パッケージ2の平面壁部22bの外側壁面22Bにブラスト加工処理を施す工程である。本工程により、平面壁部22bの外側壁面22Bの最表面に位置する第1充填剤42を空気中に露出させ、外側壁面22Bに母材41と一部が空気中に突出して露出した第1充填剤42とに起因する凹凸形状が形成される。
ブラスト加工処理は、ウェットブラスト法で行うことが好ましく、例えば、純水に研磨剤74を含有させたスラリーをノズル73から加工対象面に投射することで行われる。ウェットブラスト法は、ドライブラスト法に比べて、加工対象物に対する研磨剤74による衝撃を小さくすることができる。このため、第1充填剤42に用いられる無機物の粒子に大きな損傷を与えず、また、離脱させずに、第1充填剤42を覆う軟質な樹脂材料を選択的に削り取ることで除去することできる。また、ウェットブラスト法によれば、光反射性部材22の表面に形成された凹凸よりも大きな粒径の研磨剤74を用いることにより、光反射性部材22の表面に形成された凸部に研磨剤74が主に衝突する。第1充填剤42を覆う軟質な樹脂材料がこの凸部に形成されているため、この軟質な樹脂材料の一部が削り取られる。
また、ウェットブラスト法によれば、研磨剤74の粒径が第1充填剤42の粒径よりも大きいものを用いているため、母材41の面よりも第1充填剤42により突出する部分に衝突して母材41の面を深く削り難い。このように母材41に研磨剤74を衝突させることで母材41の一部41aが削られ、第1充填剤42が母材41から露出される。ウェットブラストの場合、母材41の一部41aは液体と一緒にパッケージ2から剥離され、ドライブラストの場合、母材41の一部41aは気体と一緒にパッケージ2から剥離される。このため、光反射性部材22の外側壁面22Bの母材41の面に粗い凹凸を形成することなく、第1充填剤42の表面を被覆する母材41を除去することができる。これによって、平面壁部22bの外側壁面22Bに、第1充填剤42の粒子の一部を露出させ、第1充填剤42の粒子に起因する凹凸形状を形成することができる。
平面壁部22bの外側壁面22Bに突出する第1充填剤42の正面方向を被覆する母材41を除去する際に、第1充填剤42ができる限り母材41から剥離しないように、ブラスト加工処理を行うことが好ましい。このために、ブラスト加工処理に用いる研磨剤74の粒径は、第1充填剤42の粒径よりも大きいものが好ましい。具体的には、研磨剤74の粒径は、2μm以上20μm以下程度、さらに3μm以上14μm以下とすることが好ましい。また、ウェットブラスト法により、純水に研磨剤74を含有させたスラリーを用いる場合、スラリーにおける研磨剤74の含有量は、5質量%以上30質量%以下程度とすることが好ましい。そして、研磨剤74は、ブラスト加工処理によって除去される母材41よりも硬度の高いものが好ましく、例えば、アルミナ(Al23)、炭化ケイ素(SiC)、ステンレス、ジルコニア、ガラスなどを挙げることができる。
また、研磨剤74を含有するスラリーの投射角度θは、加工処理の対象面である外側壁面22Bに対して、15°以上45°以下とすることが好ましく、30°近傍とすることがより好ましい。
加工処理の対象面に対して垂直(90°)に近い投射角度θで研磨剤74を投射すると、研磨剤74が母材41に突き刺さり、ブラスト加工処理後のパッケージ2に残存し易くなる。また、水平に近い投射角度θで研磨剤74を投射すると、研磨剤74で母材41を除去する効率が低下することがある。従って、投射角度θを前記した範囲とすることで、第1充填剤42を覆う母材41を効率よく除去することができる。
また、ウェットブラスト法では、前記したスラリーを圧縮空気とともに噴射銃のノズル73から加工処理の対象面に向かって噴射させる。このときの圧縮空気の圧力(噴射銃のガン圧)は、ノズル73の形状や投射角度θ、研磨剤74の材質や形状、粒径などによって最適値は異なるが、例えば、0.1MPa〜0.5MPa、好ましくは0.22MPa〜0.35MPa程度とすることができる。さらに、ブラスト加工処理を施す前の外側壁面22Bは、ブラスト処理を施した後の状態として、JIS B0651で規定される算術表面粗さRaにおいて、−0.2μm以上、−0.05μm以下変化している。つまり、ブラスト加工処理前よりもブラスト加工処理後のほうが前記した算術平均粗さRaの値が小さくなって凹凸状態が緩和される。
また、投射角度θで研磨剤74を、平面視で一方向D1のみから投射することでブラスト加工処理を行っている。なお、ブラスト加工処理は、方向D1から研磨剤74を投射した後で、ノズル73の向きを変更して、D1に対向する方向に対応する方向から投射角度θで研磨剤74を投射するようにしてもよい。更に、平面視で、方向D1,D2と直交する方向D3,D4からも投射角度θで研磨剤74を投射するようにしてもよい。さらに、例えば、平面視で、互いに120°ごとに異なる3方向から、研磨剤74を投射するようにしてもよい。
なお、複数の方向から研磨剤74を投射する場合は、外側壁面22Bの全面に対して一方向に処理を施した後に、順次にノズル73の方向を変更して処理を行うことや、予めそれぞれの位置にノズル73を設置した状態で処理を行うようにしてもよい。また、ノズル73は、発光装置100に対して相対的に方向を変更すればよく、ノズル73を固定したままで、発光装置100の向きを変更するようにしてもよい。また、D4からのブラストは、透光性部材3に研磨剤74が投射されるおそれがあるため、マスク等で保護することが好ましい。
以上説明したように各工程を行うことにより、発光装置100が製造される。
なお、ブラスト加工処理の前後における凹枠部22aを撮影したところ、ブラスト加工処理前では第1充填剤42が光反射性部材22の母材から露出していないのに対し、ブラスト加工処理後では第1充填剤42が光反射性部材22の母材から露出している。ブラスト加工処理を行ってもなお光反射性部材22の表面には凹凸が形成されている。
また、光反射性部材22の平面壁部22bの全面に第1充填剤42の一部が突出して露出する構成について説明したが、平面壁部22bの第1部分22baのみに第1充填剤42の一部が突出して露出させてもよい。異なる形態として、図8A、図8Bの構成がある。図8Aは、平面壁部の外側壁部における第1部分のみに第1充填剤の一部を母材より突出して露出させた状態を模式的に示す平面図である。図8Bは、平面壁部の外側壁部における第1部分のみに第1充填剤の一部を母材より突出して露出させた状態を断面にして模式的に示す正面図である。
つまり、発光装置100の平面壁部22bにおいて側壁が0.05mm以下の厚みを持つ第1部分22baのみの位置で第1充填剤42の一部が母材41から突出して露出する構成としてもよい。なお、第1部分22baのみにブラスト加工処理を施す場合は、第1部分22ba以外にマスクが設置されることで製造される。
さらに、発光装置100では、内部リード部21a上において1個の発光素子1が実装されている構成として説明したが、発光素子1の搭載個数はこれに限定されるものではなく、所望とする発光装置100の大きさや必要とされる輝度や光束に応じて適宜変更することができる。
以下、本発明に係る発光装置についての実施例を説明する。なお、本発明に係る発光装置は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1〜3>
実施例1〜3として発光装置100の試作を行い光束と表面粗さを測定する。発光装置100は実施形態、図1〜図3Bで説明したものとほぼ同様であるため、説明を省略することもある。比較例1は、ブラスト処理前の発光装置である。表面粗さRaはJIS B0651で規定される算術平均粗さを指す。
発光装置100は、リード電極21及び光反射性部材22を備え、リード電極21を内正面として正面方向に開口を有する凹枠部22aを持つパッケージ2と、パッケージ2に載置される発光素子1と、パッケージ2の凹枠部22a内に配置され発光素子1を覆う透光性部材3と、を備える。リード電極21として、銅を母材とし、母材の表面を銀で覆っているものを使用する。パッケージ2はNSSW303Gを用い、X軸方向がZ軸方向に比べて長さの長いサイドビューパッケージを使用する。
光反射性部材22は、母材41と、母材41よりも屈折率の高い第1充填剤42の粒子と、を含有する。母材41として屈折率1.55のポリフタルアミド樹脂を用い、第1充填剤42として屈折率2.7の酸化チタンを用いる。光反射性部材22に対し、第1充填剤42の充填率は約25〜35質量%である。第1充填剤42の粒径は0.1〜0.5μmである。
光反射性部材22の凹枠部22aの側壁は0.04mm〜0.05mmの厚みを持つ第1部分22baを有している。第1部分22baは、パッケージ2の平面壁部22bに形成されている。
第1部分22baの外側壁面22Bにおいて、第1充填剤42の粒子の一部が、光反射性部材22の母材41から露出している。
光反射性部材22の第1部分22baの外側壁面22Bにおいて、光反射性部材22の第1充填剤42の粒子の一部を光反射性部材22の母材42から露出させるように、ブラスト加工処理工程を行っている。ブラスト加工処理工程は、ウェットブラスト装置を用い、背面側から角度30度でブラストしている。研磨剤の粒径は約14μmのアルミナを使用する。実施例1ではウェットブラストのガン圧を約0.2MPaとし、実施例2ではウェットブラストのガン圧を約0.3MPaとし、実施例3ではウェットブラストのガン圧を約0.4MPaとする。
表1は、実施例1〜3、比較例1の発光装置について光束と表面粗さを測定した結果を示す。
Figure 0006680081
この結果から、実施例2は比較例1に比べて光束が向上する。また、実施例1,3も光束は比較例1と略同等である。実施例1〜3のいずれも比較例1に比べて表面粗さが改善する。これは外側壁面22Bにある第1充填剤42を覆う母材41の凸部が削れることにより表面粗さが改善したものと考えられる。実施例1では外側壁面22Bにある凸部が主に削れていたのに対し、実施例2や実施例3のように、ウェットブラストのガン圧を大きくすることにより外側壁面22Bの凸部だけでなく凹部も削られることによって実施例1に比べて表面粗さが大きくなったものと考えられる。外側壁面22Bの凹部で反射され凹枠部22a内に戻っていた光が、外側壁面22Bの凹部が荒れることにより凹枠部22a内に戻る光の量が減ったものと考えられる。そのため、ウェットブラストのガン圧を0.2MPaより大きく、0.4MPaより小さくすることで、光束と表面粗さを改良することができる。つまり、ウェットブラストのガン圧を0.22MPa〜0.35MPaが好ましい。また、外側壁面22Bは、表面粗さRaが0.05μm以上0.20μm以下変化している。光束の観点から、表面粗さRaは0.08μm以上0.275μm以下が好ましく、0.13μm以上0.25μm以下がより好ましく、さらに0.15μm以上0.23μm以下が特に好ましい。一方、ウェットブラストのガン圧を変えることなくウェットブラストの角度を浅く、例えば15〜20度、にすることで外側壁面22Bの凹部の表面が荒れるのを抑制することができ、光の取り出し効率を向上することができると考えられる。
なお、表面粗さを測定する針の先端形状はR=2μmであるため、外側壁面22Bに形成される2μmより小さい微細な凹凸は検出し難い。
本発明の発光装置は、液晶ディスプレイのバックライト光源、各種照明器具、大型ディスプレイ、広告や行き先案内などの各種表示装置、更には、デジタルビデオカメラ、ファクシミリ、コピー機、スキャナなどにおける画像読取装置、プロジェクタ装置など種々の光源に使用することができる。
1 発光素子
2 パッケージ
2b 内正面
3 透光性部材
4 ワイヤ
21 リード電極
21a 内部リード部
21b 外部リード部
22 光反射性部材
22B 外側壁面
22a 凹枠部
22b 平面壁部
22ba 第1部分
22c 底面壁部
22d 右側壁部
22e 左側壁部
41 母材
42 第1充填剤
73 ノズル
74 研磨剤
100 発光装置
S11 パッケージ準備工程
S12 発光素子実装工程
S13 透光性部材形成工程
S14 ブラスト加工処理工程
S131 樹脂供給工程
S132 樹脂硬化工程

Claims (18)

  1. リード電極及び光反射性部材を備え、前記リード電極を内正面として正面方向に開口を有する凹枠部を有するパッケージと、
    前記パッケージに載置される発光素子と、
    前記パッケージの凹枠部内に配置され前記発光素子を覆う透光性部材と、を備え、
    前記光反射性部材は、母材と、前記母材よりも屈折率の高い第1充填剤の粒子と、を含有し、
    前記光反射性部材の凹枠部の側壁は0.05mm以下の厚みを持つ第1部分を有しており、前記第1部分の外側壁面において、前記第1充填剤の粒子の一部が前記母材の表面から露出し、突出している発光装置。
  2. 前記第1充填剤と前記光反射性部材の母材との屈折率差が、0.1以上である請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記光反射性部材は、前記開口のX軸方向の長さが前記X軸方向と直交するZ軸方向の長さよりも長く、前記X軸方向が前記側壁の一つの外側壁面である実装面に平行であり、
    前記第1部分は前記X軸方向に平行な外側壁面に形成されている請求項1又は請求項2に記載の発光装置。
  4. 前記光反射性部材は、前記開口のX軸方向の長さが前記X軸方向と直交するZ軸方向の長さよりも長く、前記X軸方向が前記側壁の一つの外側壁面である実装面に平行であり、
    前記第1部分は前記実装面に対向する外側壁面に形成されている請求項1又は請求項2に記載の発光装置。
  5. 前記光反射性部材は、前記母材が透光性を有する樹脂である請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の発光装置。
  6. 前記光反射性部材の母材から露出している前記第1充填剤の粒子の一部と、前記母材の表面と、で形成される前記外側壁面は、JIS B0651で規定される平均粗さが0.08μm以上0.275μm以下である請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の発光装置。
  7. 前記第1充填剤の粒子は、空気透過法又はFisher-Sub-Sieve-Sizers Noで規定される粒径が、0.1μm以上1μm以下である請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の発光装置。
  8. 前記第1充填剤は、TiO、CaSiO3、Al23、ZrO2のいずれかである請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の発光装置。
  9. 前記パッケージは、前記発光素子及び前記透光性部材を四方で囲む壁部を備えて前記凹枠部とし、前記壁部は、互いに対向して設けられる2つの薄壁部と、前記薄壁部よりも厚く、互いに対向して設けられる厚壁部と有し、前記第1充填剤の粒子が前記母材から空気中に露出する前記外側壁面を、前記薄壁部の一方とし、前記薄壁部の他方を、外部基板に実装する実装面とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の発光装置。
  10. リード電極及び光反射性部材を備え、前記リード電極を内正面として正面方向に開口を有する凹枠部を有するパッケージと、前記パッケージに載置される発光素子と、前記パッケージの凹枠部内に配置され前記発光素子を覆う透光性部材と、を備え、前記光反射性部材は、母材と、前記母材よりも屈折率の高い第1充填剤の粒子と、を含有し、前記光反射性部材の凹枠部の側壁は0.05mm以下の厚みを持つ第1部分を有している、ブラスト加工処理前の発光装置を準備する工程と、
    前記光反射性部材の第1部分の外側壁面において、前記第1充填剤の粒子の前記母材の表面から突出する一部を前母材から露出させるブラスト加工処理を行うブラスト加工処理工程と、を含む発光装置の製造方法。
  11. 前記光反射性部材は、前記開口のX軸方向の長さが前記X軸方向と直交する軸方向の長さよりも長く、前記X軸方向が前記側壁の一つの外側壁面である実装面に平行であり、
    前記第1部分は前記実装面に対向する外側壁面に形成されている請求項10に記載の発光装置の製造方法。
  12. 前記第1充填剤の粒子は、空気透過法又はFisher-Sub-Sieve-Sizers-Noで規定される粒径が、0.1μm以上1μm以下である請求項10又は請求項11に記載の発光装置の製造方法。
  13. 前記ブラスト加工処理工程は、前記光反射性部材の母材から露出している前記第1充填剤の粒子の一部と、前記母材の表面と、で形成される前記外側壁面が、JIS B0651で規定される平均粗さで0.08μm以上0.275μm以下となるようにブラスト加工処理を施す請求項10乃至請求項12のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
  14. 前記ブラスト加工処理工程は、ブラスト加工処理を施す前と比較して、JIS B0651で規定される表面粗さが−0.2μm以上−0.05μm以下変化するようにブラスト加工処理を施す請求項10乃至請求項13のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
  15. 前記ブラスト加工処理は、水と研磨剤とを含有するスラリーを投射するウェットブラスト加工処理である請求項10乃至請求項14のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
  16. 前記ブラスト加工処理は、前記光反射性部材の外側壁面に対して、15°以上45°以下の角度でスラリーを投射する請求項10乃至請求項15のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
  17. 前記ブラスト加工処理は、平面視において異なる2以上の方向から、前記スラリーを投射する請求項16に記載の発光装置の製造方法。
  18. 前記ブラスト加工処理は、前記光反射性部材の前記凹枠部に形成した壁部の内、他の壁部よりも薄く、互いに対向して設けられた2つの薄壁部の一方の外側壁面に対して行う請求項10乃至請求項17のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
JP2016107931A 2016-05-30 2016-05-30 発光装置及びその製造方法 Active JP6680081B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016107931A JP6680081B2 (ja) 2016-05-30 2016-05-30 発光装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016107931A JP6680081B2 (ja) 2016-05-30 2016-05-30 発光装置及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017216304A JP2017216304A (ja) 2017-12-07
JP6680081B2 true JP6680081B2 (ja) 2020-04-15

Family

ID=60575836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016107931A Active JP6680081B2 (ja) 2016-05-30 2016-05-30 発光装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6680081B2 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS522267B2 (ja) * 1973-03-28 1977-01-20
JPH05166861A (ja) * 1991-12-11 1993-07-02 Toshiba Corp ホーニング加工装置
JP3190140B2 (ja) * 1992-10-14 2001-07-23 マコー株式会社 Icパッケージの洗浄装置
KR100637476B1 (ko) * 2005-11-09 2006-10-23 알티전자 주식회사 측면발광 다이오드 및 그 제조방법
TWM303493U (en) * 2006-07-21 2006-12-21 Lighthouse Technology Co Ltd Support rack structure and metal support rack of side light source SMD LED
CN106025053B (zh) * 2010-03-23 2020-01-10 株式会社朝日橡胶 有机硅树脂制反射基材及其制造方法、以及用于该反射基材的原材料组合物
JP5915527B2 (ja) * 2010-07-29 2016-05-11 旭硝子株式会社 ガラスセラミックス組成物、発光素子用基板、および発光装置
JP2012134362A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Mitsubishi Chemicals Corp 半導体発光装置用パッケージ及び発光装置
JP6462976B2 (ja) * 2013-06-21 2019-01-30 日亜化学工業株式会社 発光装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017216304A (ja) 2017-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11430928B2 (en) Light-emitting device with exposed filter particles
JP6387787B2 (ja) 発光装置、パッケージ及びそれらの製造方法
JP6702280B2 (ja) 発光装置、被覆部材の製造方法及び発光装置の製造方法
JP7174216B2 (ja) 発光モジュールおよび集積型発光モジュール
JP6536560B2 (ja) 発光装置及びその製造方法
CN111864034A (zh) 发光装置
US10804449B2 (en) Method for manufacturing package, and method for manufacturing light emitting device
TW202301711A (zh) 光源
JP6142883B2 (ja) 発光装置
JP2019176081A (ja) 発光装置およびその製造方法
JP6444754B2 (ja) 発光装置
JP2017201666A (ja) 発光装置の製造方法
JP7078863B2 (ja) 発光装置及びその製造方法
JP6680081B2 (ja) 発光装置及びその製造方法
JP6402809B2 (ja) 発光装置
JP2021097205A (ja) 発光装置の製造方法
JP6687082B2 (ja) 発光装置及びその製造方法
JP6327382B2 (ja) 発光装置及びその製造方法
JP7460911B2 (ja) 発光装置及びそれを用いたディスプレイ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180926

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190717

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190723

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190920

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200302

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6680081

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250