JP6678608B2 - 電子機器冷却装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、電子機器内に組み込まれた半導体素子を冷却する電子機器冷却装置に関する。
近年、電子機器の小型化および高出力化にともない電子機器内に組み込まれた半導体素子の発熱密度が増加し、半導体素子を冷却する冷却装置のさらなる高性能化の要望が高まっている。ファンを用いた強制空冷式冷却装置では、ファンによって発生する冷却風の風量の増加であるファン性能向上、ヒートシンクにおける冷却風が当たる面積である放熱面積の増加、衝突噴流などにより、冷却性能向上が図られている。
従来、冷却風を発生させるファンと、ファンに対向するベース、このベースに立てられたピンフィンおよびピンフィンに隣り合うようにベースに立てられたフィンを有する冷却装置とを備え、ファンによって発生する冷却風が、ピンフィンに沿ってピンフィンの先端部からベースに向かうように送られ、ピンフィンを通過した冷却風がフィンに向かって送られる電子機器冷却装置が知られている。この電子機器冷却装置では、ファンの直近で流速が大きい冷却風をピンフィンの根基およびベースに導いて、冷却性能を向上させている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−166923号公報
しかしながら、ファンによって発生する冷却風の風速は、軸方向成分と旋回成分とが混合している。したがって、冷却風の速度分布は、ファンの外周部における冷却風が最も速く、ファンの中心部における冷却風は、ファンの外周部における冷却風よりも遅い。その結果、冷却風の流速が不均一となり、ベースにおけるファンの中心部に対向する部分には、他の部分よりも温度が高いホットスポットが発生するという課題があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、冷却風の流速をより均一にして、冷却性能を向上させることができる電子機器冷却装置を提供するものである。
この発明に係る電子機器冷却装置は、第1面、第1面に対向する第2面および幅方向に離れて設けられ第1面と第2面とに渡って設けられた一対の側面が形成されたメイン風路と、メイン風路に沿って流れるメイン冷却風を発生させるメイン送風機と、板形状のベースおよびベースの一方の面に立てられたフィンを有し、ベースの他方の面と第1面との間に冷却対象部材が挟まれる冷却装置と、を備え、メイン風路は、メイン冷却風の流れ方向において冷却装置よりも上流側に冷却装置が設置されていないA区間と、冷却装置の上流側部分から下流側部分までのB区間とを含み、第2面に設けられ、A区間において第2面から第1面に向かうサブ冷却風を送るサブ送風装置をさらに備える
この発明に係る電子機器冷却装置によれば、サブ送風装置がメイン風路における冷却装置よりも上流側の部分に対向する第2面の部分に設けられ、サブ送風装置が第2面から第1面に向かうサブ冷却風を送るので、冷却装置の上流側におけるサブ冷却風の干渉によって、メイン冷却風の流れに乱れが発生する。これにより、冷却装置のベースにおいて、メイン冷却風の速度境界層の厚みを全面に渡って均一にすることができる。その結果、冷却風の流速をより均一にして、冷却性能を向上させることができる。
この発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置を示す斜視図である。 図1の電子機器冷却装置を示す平面図である。 図1の電子機器冷却装置を示す側面図である。 この発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置におけるサブ送風機の配置パターンの変形例を示す平面図である。 この発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置におけるサブ送風機の配置パターンの変形例を示す平面図である。 図3のサブ風路の吹出口を説明するための図である。 図6のサブ風路の吹出口の変形例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置におけるサブ風路の吹出口の突出長さを説明するための図である。 この発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置における副流の吹出角度の変形パターンを説明するための図である。 図9の電子機器冷却装置を示す側面図である。 圧電素子を用いたマイクロピエゾファンの動作原理を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置におけるサブ送風機としてマイクロピエゾファンを用いた状態を示す斜視図である。 図12の電子機器冷却装置を示す側面図である。 この発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置におけるサブ送風機としてマイクロ軸流ファンを用いた状態を示す側面図である。 実施の形態1に係る電子機器冷却装置におけるサブ送風機として軸流ファンを用いた状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置におけるサブ送風機としてマイクロ遠心ファンを用いた状態を示す側面図である。 この発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置の変形例を示す側面図である。 図17のサブ送風機の変形例を示す斜視図である。 図17のサブ送風機の変形例を示す側面図である。 主流のみを用いた場合の通風冷却する場合の数値解析モデルを説明するための図である。 この発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置を用いた場合の通風冷却する場合の数値解析モデルを説明するための図である。 モデルAおよびモデルBにおける熱抵抗比(−)の比較結果を示す棒グラフである。 モデルAおよびモデルBにおけるベース面温度(℃)の比較結果を表す棒グラフである。 モデルAおよびモデルBのヒートシンクのフィン間の断面速度分布を表す速度コンター図である。 主流の流れ方向についてサブ送風機の配置の位置を変化させた場合の数値解析モデルを説明する図である。 図25の数値解析モデルを用いた数値解析結果を示すグラフである。 素子としてマイクロ波発信器を用いた場合に素子を冷却する電子機器冷却装置を示す側面図である。 この発明の実施の形態2に係る電子機器冷却装置を示す平面図である。 図28の電子機器冷却装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態3に係る電子機器冷却装置を示す平面図である。 図30の電子機器冷却装置を示す側面図である。 この発明の実施の形態4に係る電子機器冷却装置を示す平面図である。 この発明の実施の形態5に係る電子機器冷却装置を示す平面図である。 図33の電子機器冷却装置を示す側面図である。 この発明の実施の形態6に係る電子機器冷却装置を示す側面図である。 この発明の実施の形態7に係る電子機器冷却装置を示す側面図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置について、図面を参照して説明する。図1はこの発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置を示す斜視図、図2は図1の電子機器冷却装置を示す平面図、図3は図1の電子機器冷却装置を示す側面図である。メイン風路1の長手方向をX軸方向、メイン風路1の幅方向をY軸方向、メイン風路1の高さ方向をZ軸方向として示している。
メイン風路1は、Z軸方向に離れて配置される2つのXY平面と、Y軸方向に離れて配置される2つのZX平面との4つのメインで囲まれた矩形型の風路となっている。メイン風路1を構成する4つの壁面の材質は、特に限定されるものではなく、例えば、アクリル板、ボール紙、アルミニウム板、鉄板、ステンレス板などの平坦な板を形成することができる材質であればよい。
この例では、2つのXY平面の中の一方を第1面11とし、他方を第2面12とする。第2面12は、第1面11に対向して配置されている。また、この例では、2つのZX平面を側面13とする。それぞれの側面13は、第1面11と第2面12とに渡って設けられている。言い換えれば、メイン風路1には、第1面11、第2面12および一対の側面13が形成されている。
メイン風路1には、メイン風路流入口14と、メイン風路流出口15とが形成されている。メイン風路流入口14には、メイン送風機16が設けられている。メイン送風機16は、メイン風路流入口14からメイン風路流出口15へ向かう冷媒気体、主に空気の流れが生じるように駆動される。言い換えれば、メイン送風機16は、メイン風路1に沿って流れるメイン冷却風を発生させる。以下、メイン送風機16によって、メイン風路1において発生する気流を主流17と呼ぶ。メイン送風機16としては、特に限定されるものではなく、例えば、遠心ファン、軸流ファンなどが挙げられる。
メイン風路1の第1面11には、冷却対象部材である素子2が配置されている。素子2には、熱伝導グリス、熱伝導シート、熱拡散性の高いヒートスプレッダなどを介して、冷却装置3が貼付または圧力印加により取り付けられている。素子2に発生した熱は、冷却装置3を経由して、主流17の空気と熱交換され、メイン風路流出口15から排出される。ここで、冷却装置3は、素子2と密着される平板形状のベース31と、ベース31に立てられ、主流17の流れ方向に平行に延びる複数のフィン32とを有している。冷却装置3は、櫛型ヒートシンクから構成されている。フィン32は、ベース31の一方の面から高さ方向に延びるようにベース31に立てられている。複数のフィン32は、幅方向に並べて配置されている。ベース31の他方の面と第1面11との間に素子2が挟まれている。なお、冷却装置3は、櫛型ヒートシンクに限らず、例えば、ピン型ヒートシンクなどであってもよい。冷却装置3の材質としては、例えば、アルミニウム、銅などの熱伝導率が高いものが使用される。
メイン風路1の第2面12には、2つのサブ風路41が設けられている。サブ風路41は、サブ風路41の長手方向がメイン風路1の長手方向に直交するように配置されている。また、サブ風路41は、メイン送風機16よりも下流側であって、素子2および冷却装置3よりも上流側の区間であるA区間における第2面12に取り付けられている。
サブ風路41には、サブ冷却風を発生させるサブ送風機42が直結されている。サブ風路41およびサブ送風機42からサブ送風装置が構成されている。サブ送風機42は、主流17に対して鉛直方向下向きの冷媒気体を噴射する。サブ送風機42によって発生するサブ冷却風は、サブ風路41を通り、第2面12から第1面11に向かう。サブ送風機42によってサブ風路41を経由してメイン風路1に噴射される気流を副流43と呼ぶ。サブ送風機42としては、特に限定されるものではなく、例えば、マイクロピエゾファン、マイクロ軸流ファン、マイクロ遠心ファンなどが挙げられる。また、サブ風路41の断面形状は、メイン風路1に接続できれば、特に限定されるものではなく、例えば、円形、楕円形、四角形、三角形、菱形、星形など適宜変更可能である。
主流17の風速をVメイン(m/s)とし、副流43の風速をVサブ(m/s)とすると、Vメイン>Vサブの場合には、副流43は主流17の流れに対してほとんど影響しないため、副流43による主流17の流れを乱すためには、Vメイン<Vサブの関係が成立することが望ましい。
図1〜図3では、1つのサブ送風機42に対して1つのサブ風路41が対応して直列に繋がれた構成について示しているが、1つのサブ送風機42に2つのサブ風路41が並列に繋がれた構成であってもよい。
サブ風路41およびサブ送風機42は、メイン風路1の第2面12の外部であれば、どこに設けてもよく、XY平面上において配置パターンを変更してもよい。図4および図5はこの発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置におけるサブ送風機42の配置パターンの変形例を示す平面図である。サブ風路41およびサブ送風機42の配置パターンは、XY平面上で、図4のような碁盤目状パターン、図5のような千鳥配列パターンで配置されてもよく、適宜変更可能である。ただし、サブ送風機42の外寸サイズに対応して、隣接するサブ送風機42同士が干渉しないような間隔で、サブ風路41およびサブ送風機42を配置する必要がある。
図6は図3のサブ風路41の吹出口を説明するための図である。サブ風路41の吹出口は、メイン風路1の第2面12と同じ平面内に配置されている。したがって、サブ風路41の吹出口は、第2面12より第1面11側へ突出していない。副流43の吹き出しの起点が第2面12となっている。サブ風路41の吹出口は、第2面12から突出せず、第2面12に配置されることにより、メイン風路1の第2面12から第1面11までのZ軸方向における全ての主流17の流れを第1面11側へ押し付ける効果が最も高い。
図7は図6のサブ風路41の吹出口の変形例を示す図である。サブ風路41の吹出口は、メイン風路1の第2面12より第1面11側へ突出してもよい。すなわち、副流43の吹き出しの起点が第2面12ではなく、第2面12よりも第1面11側へ突出してもよい。サブ風路41の吹出口が第2面12から第1面11側に突出することにより、サブ風路41の吹出口から第1面11までのZ軸方向における主流17の流れを第1面11側に押し付けるが、一方で、第2面12から突出したサブ風路41の部分では、副流43が主流17の流れには干渉しない。したがって、サブ風路41の吹出口の突出長さに反比例して、主流17の流れを第1面11側へ押し付ける効果が減少する。
図8はこの発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置におけるサブ風路41の吹出口の突出長さを説明するための図である。冷却装置3のフィン32の先端からメイン風路1の第1面11までの高さをH冷却装置とすると、サブ風路41の吹出口の突出長さは、サブ風路41の吹出口と第1面11との間の距離が4/5H冷却装置、つまり、H冷却装置の80%となる場合を最大突出長さとして、調整することが望ましい。
実施の形態1では、サブ風路41から吹き出される副流43が、水平方向に流れる主流17に対して鉛直方向下向きに直交して流入するが、XY平面に対する副流43の吹出角度を適宜変更してもよい。図9はこの発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置における副流43の吹出角度の変形パターンを説明するための図、図10は図9の電子機器冷却装置を示す側面図である。XY平面に対する副流43の吹出角度を変更する方法としては、XY平面に対するサブ風路41の傾き角度を変更する方法、サブ風路41の吹出口に風向制御リブ44を設ける方法などが挙げられる。XY平面に対するサブ風路41の傾き角度θは、0°<θ<180°の範囲内で変更することができ、実施の形態1に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、特に限定されない。
図11は圧電素子を用いたマイクロピエゾファンの動作原理を説明する図である。マイクロピエゾファン421の外径寸法は、20mm×20mm×厚み2mmであり、非常に小型である。また、マイクロピエゾファン421には、圧電体422が内蔵されている。圧電体422に電圧が印加されると、上下方向に高速振動し、内部の空気が膨張と収縮とを繰り返して、ノズル423から副流43が放出される。ノズル直径が1mm以下のマイクロピエゾファン421を用いるメリットとしては、小型デバイスであるため、実装スペースが小さくて済むこと、1000Pa〜2000Paの高い昇圧特性により10m/s以上の非常に流速の大きい副流43を放出することができることなどが挙げられる。マイクロピエゾファン421は、デバイスの小型化によるサブ送風機42の圧力特性および風量特性の低下を抑制したデバイスであると言える。
図12はこの発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置におけるサブ送風機42としてマイクロピエゾファン421を用いた状態を示す斜視図、図13は図12の電子機器冷却装置を示す側面図である。マイクロピエゾファン421は、副流43を噴出するノズル423を有している。メイン風路1の第2面12に、ノズル423のサイズに対応するサイズの開口部を形成することにより、サブ風路41を形成することなく、マイクロピエゾファン421をメイン風路1に実装することが可能である。言い換えれば、サブ送風装置は、サブ風路41を有しなくてもよい。
図14はこの発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置におけるサブ送風機42としてマイクロ軸流ファンを用いた状態を示す側面図である。マイクロ軸流ファン424は、メイン送風機16と比較して、外径寸法が小さく、静圧および風量が小さいため、副流43の吹出速度を大きく確保することができない。流速の大きな副流43を流すために、複数のマイクロ軸流ファン424を直列に連結して、静圧および風量を増加させる。図示していないが、マイクロ軸流ファン424の静圧および風量を増加させる手段としては、例えば、並列に複数のマイクロ軸流ファン424を配置する方法も挙げられる。
マイクロ軸流ファン424からメイン風路1の第2面12に接続されるサブ風路41のX軸方向の長さを、第2面12に近づくにつれて一定の割合で小さくしている。すなわち、サブ風路41の断面積を、第2面12に近づくにつれて一定の割合で小さくしている。これにより、サブ風路41において、縮流が発生して、大きな流速を有する副流43が噴射される。図示していないが、サブ風路41の断面積を小さくする手段としては、サブ風路41のY軸方向の長さを、第2面12に近づくにつれて小さくする方法、または、X軸方向およびY軸方向の2つの長さを、第2面12に近づくにつれて同時に小さくする方法であってもよい。
メイン風路1の第2面12の外側に設置スペースの制約が無い場合には、メイン送風機16の外径寸法と同等またはそれ以上の外径寸法を有する軸流ファンを用いてもよい。図15は実施の形態1に係る電子機器冷却装置におけるサブ送風機42として軸流ファンを用いた状態を示す斜視図である。軸流ファン425からメイン風路1の第2面12に近づくにつれて、サブ風路41のX軸方向の長さを一定の割合で小さくし、すなわちサブ風路41の断面積を小さくしている。これにより、サブ風路41において、縮流が発生して、大きな流速を有する副流43が噴射される。図示していないが、サブ風路41の断面積を小さくする手段として、サブ風路41のY軸方向の長さを、第2面12に近づくにつれて小さくする方法、または、X軸方向およびY軸方向の2つの長さを、第2面12に近づくにつれて同時に小さくする方法であってもよい。
図16はこの発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置におけるサブ送風機42としてマイクロ遠心ファンを用いた状態を示す側面図である。マイクロ遠心ファン426は、マイクロ遠心ファン426の吹出口が、サブ風路41が直結されている。マイクロ遠心ファン426の吹出口の寸法は、サブ風路41の流入口の寸法と一致している。マイクロ遠心ファン426は、マイクロ軸流ファン424と比較して、静圧および風量が大きく、単体で流速の大きい副流43を発生させることができる。サブ送風機42の例として、マイクロピエゾファン421、マイクロ軸流ファン424、軸流ファン425およびマイクロ遠心ファン426を説明したが、この発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置の趣旨を逸脱しなければ、サブ送風機42は特に限定されるものではなく、例えば、斜流ファン、横断流ファン、反転軸流ファンなどであってもよい。
なお、サブ送風機42とメイン風路1との間に設けられたサブ風路41は、サブ風路装置の設置スペースの確保が困難な場合には、削除してもよい。図17はこの発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置の変形例を示す側面図、図18は図17のサブ送風機の変形例を示す斜視図、図19は図17のサブ送風機の変形例を示す側面図である。図17ではサブ送風機42としてマイクロ軸流ファン424を用いた構成について示し、図18では、サブ送風機42として軸流ファン425を用いた構成を示し、図19ではサブ送風機としてマイクロ遠心ファン426を用いた構成を示している。サブ送風機42は、メイン風路1の第2面12に直接取り付けられている。サブ送風機42を第2面12に取り付ける際に、メイン風路1の第2面12に形成されサブ送風機42の吹出口が挿入される開口部と、サブ送風機42の吹出口との間の隙間から副流43の漏れを防止するために、シール部材で、第2面12の開口部とサブ送風機42の吹出口との直結部を補強する。シール部材としては、特に限定されるものではなく、例えば、ガスケット、パッキンなどが挙げられる。
なお、メイン送風機16と前述した種々のサブ送風機42は、それぞれ電源コントローラに接続されており、電圧可変制御により独立して送風量を制御することが可能である。
次に、この発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置の効果について説明する。この発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置のメイン風路1の主流17および副流43の流れを把握するために、3次元数値熱流体解析を行った。図20は主流17のみを用いた場合の通風冷却する場合の数値解析モデルを説明するための図である。数値解析ソフトは、FLOW−DESIGNER(ver13)(登録商標)を使用し、数値解析の条件としては、メイン風路1の寸法として、幅方向寸法Wを50mm、高さ方向寸法Hを25mm、奥行方向寸法Lを70mmとした。メイン風路流出口15は、圧力規定0Paとし、メイン風路流入口14からメイン風路流出口15にかけて、25℃の冷却風が通風される。
冷却装置3は、櫛型ヒートシンクを用いている。ヒートシンク全体の寸法は、幅方向寸法を50mm、高さ方向寸法を25mm、奥行方向寸法を50mmとした。ヒートシンクのベースの厚さ方向寸法を5mm、フィン32の厚み方向寸法を1mm、フィンピッチを5.4mm、フィン枚数を10枚、材質をアルミニウムとしている、アルミニウムの熱伝導率は、220W/m・Kである。また、ヒートシンクのベース31の底面には、ヒータを配置し、ヒータの入力を10Wとして加熱し、素子2の発熱を模擬している。なお、メッシュ数は350万メッシュ、層流モデルで計算を行った。
図21はこの発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置を用いた場合の通風冷却する場合の数値解析モデルを説明するための図である。この電子機器冷却装置では、冷却装置3よりも上流側のメイン風路1の第2面12にサブ風路41が設けられている。サブ風路41の開口部の大きさを1mm×1mmとし、風速が10m/sの吹出流速を規定して、サブ風路41からメイン風路1への鉛直方向下向きの副流43を流入させた。以下、図20のモデルをモデルA(主流のみ)と呼び、図21のモデルをモデルB(実施の形態1)と呼ぶ。
ヒートシンクの冷却性能は、メイン風路流入口14の流入空気温度T空気を25℃、ヒートシンクのベース31のベース面温度をTベース面、ヒータ熱量Qを10Wとして、下記の式(1)で表され、モデルAおよびモデルBのそれぞれの熱抵抗R(℃/W)を比較した。
Figure 0006678608
図22はモデルAおよびモデルBにおける熱抵抗比(−)の比較結果を示す棒グラフ、図23はモデルAおよびモデルBにおけるベース面温度(℃)の比較結果を表す棒グラフである。ヒートシンクの熱抵抗比(−)は、モデルA(主流のみ)の熱抵抗値を100%の基準値として設定した。モデルB(実施の形態1)の熱抵抗比は76%となり、ヒートシンクの熱抵抗が低減されていることが確認できた。また、モデルA(主流のみ)と比較して、モデルB(実施の形態1)のベース面温度が4℃低下していることが確認できた。したがって、副流43の付与によって、熱抵抗の低減すなわち熱伝達率の向上が可能となり、素子2からの発熱のヒートシンクへの伝熱促進に寄与することができる。
図24はモデルAおよびモデルBのヒートシンクのフィン間の断面速度分布を表す速度コンター図である。モデルA(主流のみ)においては、主流17の流れがヒートシンク内を通過する際に、ヒートシンクのベース31の表面の壁面摩擦の影響を受け、ベース31の表面の近傍の速度が遅くなる領域、つまり、境界層が発生する。境界層内の空気の速度は粘性の影響によりベース31の個体壁である表面に引きずられて減少し、ベース31の表面と接する位置で0となる。その速度の減少は、ベース31の表面から離れるにつれて小さくなり、次第に主流17の速度に近づいてくる。この境界層の厚みは、ベース31の表面における上流から下流に進むにつれて増加しており、ベース31の表面近傍の速度は、遅くなっていることが分かる。したがって、ベース31の表面近傍の速度減少により熱伝達が悪化していると言える。
一方、モデルB(実施の形態1)においては、水平方向に流れる主流17に対向して、メイン風路1の第2面12に配置したサブ風路41から鉛直方向下向きに速度の大きい副流43が流入している。この主流17に向かって流入する副流43により、境界層の発達を上から押し付けるような流が形成される。したがって、境界層厚みの増加が抑制され、ベース31の表面近傍の速度が大きくなっていることが分かる。この境界層厚みの増加抑制、すなわちベース31の表面近傍の速度増加が熱伝達向上に寄与している。
また、副流43により主流17の流れが第1面11に押し付けられ、速度分布を変化させる効果がある。副流43が無い場合には、メイン風路1の主流17は、Z軸方向についての中間位置が最も速く、第2面12および第1面11に近づくにつれて速度が減少する。一方、副流43がある場合には、主流17が第1面11側に押し付けられ、最も速い速度分布の位置が中心から第1面11側にシフトされる。
また、主流17の流れ方向についてのサブ送風機42が配置される位置によって変化する電子機器冷却装置の効果を把握するために、数値解析を行った。図25は主流17の流れ方向についてサブ送風機42の配置の位置を変化させた場合の数値解析モデルを説明する図である。図25の(a)はヒートシンクとメイン風路流入口14との間にサブ送風機42を配置した場合、図25の(b)はヒートシンクにおける上流側部分にサブ送風機42を配置した場合、図25の(c)はヒートシンクにおける中流側部分にサブ送風機42を配置した場合、図26の(d)はヒートシンクにおける下流側部分にサブ送風機42を配置した場合である。
図26は図25の数値解析モデルを用いた数値解析結果を示すグラフである。図26には、図25における(a)から(d)までのヒートシンクの熱抵抗と、サブ送風機42を配置していない場合(現行)におけるヒートシンクの熱抵抗とを示している。図26からわかるように、ヒートシンクよりも上流にサブ送風機42が配置された場合は、熱抵抗値が最小値となる。これは、サブ送風機42を下流側に配置した場合に、主流17の流れをヒートシンク側へ押し付ける領域がベース31の下流側部分のみの局所的となり、一方、サブ送風機42を上流側に配置した場合に、主流17の流れをヒートシンク側へ押し付ける領域がベース31の上流側部分から下流側部分までのベース31の全面となるためである。この結果から、サブ送風機42は、ヒートシンクよりも上流側に配置することが望ましい。
図27は素子2としてマイクロ波発信器を用いた場合に素子2を冷却する電子機器冷却装置を示す側面図である。マイクロ波とは、周波数30MHz〜3THzの電波を指している。マイクロ波が応用される分野としては、衛星テレビ、レーダー、マイクロ波加熱、無線などの分野が挙げられる。マイクロ波の電波強度は、マイクロ波の伝送距離が長くなるにつれて小さくなるため、増幅器5を用いてマイクロ波の電波強度を増幅する必要がある。この増幅器5の代表的なものとして、固体素子増幅器(SSPA)が挙げられる。
増幅器5は、基板4と、基板4の上に配置された半導体素子である素子2とを備えている。半導体素子としては、GaN(ガリウムナイトライド)、SiC(シリコンカーバイド)などが広く使われている。素子2が発する熱は、基板4の底面に配置された冷却装置3を介して行われる。図27では、増幅器5がメイン風路1における天井面である第1面11に配置され、ベース31がフィン32よりも第1面11側に配置されているため、サブ送風機42は、メイン風路1における底面である第2面12に配置されている。サブ送風機42は、副流43をメイン風路1の底面から天井面に向かって吹き付ける形となっている。
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係る電子機器冷却装置によれば、第1面11、第1面11に対向する第2面12および幅方向に離れて設けられ第1面11と第2面12とに渡って設けられた一対の側面13が形成されたメイン風路1と、メイン風路1に沿って流れる主流17を発生させるメイン送風機16と、板形状のベース31およびベース31の一方の面に立てられたフィン32を有し、ベース31の他方の面と第1面11との間に素子2が挟まれる冷却装置3と、第2面12に設けられ、第2面12から第1面11に向かう副流43を送るサブ送風装置とを備え、サブ送風装置は、メイン風路1における冷却装置3よりも上流側の部分に対向する第2面12の部分に設けられているので、冷却装置3の上流側における副流43の干渉によって、主流17の流れに乱れが発生する。これにより、冷却装置3のベース31において、主流17の速度境界層の厚みを全面に渡って均一にすることができる。その結果、冷却風の流速をより均一にして、冷却性能を向上させることができる。また、副流43による主流17の境界層厚みの増加を抑制することができ、ベース31の表面近傍の速度増加による熱伝達向上を図ることができる。
また、サブ送風装置の吹出口は、第2面12に配置されているので、副流43により、メイン風路1の第1面11から第2面12までの間を流れる主流17を第1面11側に近づけることができる。
また、サブ送風装置は、副流43を発生させるサブ送風機42を有し、サブ送風機42の吹出口は、第2面12に形成された開口部に直結されているので、サブ風路41の設置スペース削除による電子機器冷却装置の省スペース化を図ることができる。
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2に係る電子機器冷却装置について説明する。なお、実施の形態1に係る電子機器冷却装置と重複する説明は、適宜簡略化または省略している。図28はこの発明の実施の形態2に係る電子機器冷却装置を示す平面図、図29は図28の電子機器冷却装置を示す断面図である。サブ風路41は、メイン風路1に合流する際に分岐した分岐サブ風路412を経由して、冷却装置3のフィン32の先端部であるフィン先端部に副流43を吹きつけるという点で、実施の形態1と異なる。つまり、サブ風路41は、サブ風路本体411と、サブ風路本体411の下流側に設けられた分岐サブ風路412とを有している。
実施の形態1では、サブ風路41およびサブ送風機42による副流43の流入箇所は、メイン送風機16からみて下流側、かつ素子2および冷却装置3からみて上流側のA区間の第2面12に設けられている。一方、実施の形態2では、実施の形態1に加えて、副流43の流入箇所が素子2および冷却装置3の上流側部分から下流側部分までのB区間の第2面12にも設けられている。図28では、B区間の上流側部分にサブ送風機42およびサブ風路41が設定されているが、B区間内であれば配置は特に限定されない。分岐サブ風路412は、2分岐で表されているが、この分岐数は、特に限定されるものではなく、例えば、3分岐、4分岐であってもよい。
B区間におけるメイン風路1に接続されたサブ風路41は、隣り合うフィン32の間の中心に配置されている。サブ風路41とメイン風路1との合流部において、分岐サブ風路412で分岐され、フィン32の先端部に副流43が流れるように分岐サブ風路412が第2面12に対して傾斜している。この分岐サブ風路412の傾斜角は、一概には決まらず、冷却装置3のフィンピッチ、フィン高さに合わせて、適宜調整すればよい。フィンピッチが1mm以下と極めて小さい場合には、分岐サブ風路412で分岐せず、サブ風路41を単一風路にした方がよい。
図24のモデルB(実施の形態1)の断面速度分布の結果より、冷却装置3のベース31の表面近傍の速度分布が大きくなっている反面、メイン風路1の天井部近傍、すなわちフィン先端部の主流17の速度が小さいことが確認できる。また、一般的に、ヒートシンクのフィン温度は、ベース31の表面から先端に近づくにしたがって低くなることから、フィン先端部は主流17の空気との温度差が小さい。したがって、フィン先端部において、主流17の空気の流速が小さく、主流17の空気との温度差も小さいことから、ベース31の表面に比べてフィン先端部では、主流17との熱交換効率が低下する。
実施の形態2では、この流速が小さいフィン先端部に分岐サブ風路412を経由して、速度の大きい副流43を吹きつけることで、流れを乱し、熱伝達を向上させ、フィン先端部の熱交換効率の向上が実現される。また、B区間で流入する副流43により、フィン先端部とメイン風路1の第2面12との間に形成される空間へのバイパス流れも抑制され、冷却装置3のフィン間を通過する主流17の空気の風量を増加させるため、冷却装置3の冷却性能向上にも寄与する。
以上説明したように、この発明の実施の形態2に係る電子機器冷却装置によれば、サブ送風装置は、副流43を発生させるサブ送風機42と、第2面12に設けられ、サブ送風機42によって発生した副流43をメイン風路1に送るサブ風路41とを有し、サブ風路41は、サブ風路本体411と、サブ風路本体411の下流側に設けられ、サブ風路本体411を通過した副流43を分岐させる分岐サブ風路412とを含み、分岐サブ風路412は、分岐サブ風路412から吹き出される副流43がフィン32の先端部に向かうように配置されているので、フィン先端部の周囲の主流17の流れを乱して熱伝達を向上させることができ、また、第2面12とフィン先端部との間を通過する主流17の空気の風量を増加させることができる。
実施の形態3.
以下、実施の形態3に係る電子機器冷却装置について説明する。なお、実施の形態1および実施の形態2に係る電子機器冷却装置と重複する説明は、適宜簡略化または省略している。図30はこの発明の実施の形態3に係る電子機器冷却装置を示す平面図、図31は図30の電子機器冷却装置を示す側面図である。実施の形態3では、側面サブ風路装置がメイン風路1の両側面13に取り付けられ、冷却装置3のベース31の上流側端部311および下流側端部312に副流53を吹きつける点で、実施の形態1と異なる。言い換えれば、実施の形態3に係る電子機器冷却装置は、メイン風路1の両側面13に設けられた側面サブ風路装置をさらに備え、冷却装置3のベース31の上流側端部311および下流側端部312に副流53を吹きつける点で、実施の形態1と異なる。側面サブ風路装置は、側面サブ風路51および側面サブ送風機52を有している。側面サブ送風機52によって側面サブ風路51を経由してメイン風路1に噴射される気流である側面サブ冷却風を副流53と呼ぶ。
実施の形態1では、サブ送風機42およびサブ風路41による副流43の流入箇所がメイン送風機16からみて下流側、かつ素子2および冷却装置3からみて上流側のA区間の第2面12に設けられている。一方、実施の形態3では、実施の形態1の構成に加えて、副流53の流入箇所が、冷却装置3のベース31の上流側端部311より上流側の両側面13、ベース31の下流側端部312より下流側の両側面13である。
副流53をベース31の上流側端部311および下流側端部312に吹きつけるようにするため、側面サブ風路51は、上流側端部311および下流側端部312に向けて、側面13に対して傾斜して配置されている。側面13に対する側面サブ風路51の噴射角度である傾斜角は、側面サブ送風機52および側面サブ風路51の配置位置に依存し、適宜調整すればよい。
ここで、両側面13に配置された側面サブ送風機52および側面サブ風路51は、高さ方向つまりZ軸方向についてベース31の上端より低い位置に配置しなければならない。ベース31の上端より高い位置に側面サブ送風機52および側面サブ風路51が配置されると、副流53が主流17の流れに干渉するからである。
図24のモデルB(実施の形態1)の断面速度分布の結果より、メイン風路1のベース31の上流側端部311および下流側端部312では、主流17の速度が小さく、淀んだ空気の領域が形成される。したがって、ベース31の上流側端部311および下流側端部312において、主流17の空気の流速が小さく、主流17との熱交換効率が低下する。
実施の形態3では、この流速が小さいベース31の上流側端部311および下流側端部312に対して、流速の大きい副流53を吹きつけることで、淀んだ空気の領域の流れを乱し、熱伝達が向上され、ベース31の上流側端部311および下流側端部312の熱交換効率の向上が実現できる。
以上説明したように、この発明の実施の形態3に係る電子機器冷却装置によれば、側面13に設けられ、側面13からベース31の上流側端部311および下流側端部312に向かう副流53を送る側面サブ送風装置をさらに備えているので、ベース31の上流側端部311および下流側端部312における主流17の流れを乱して、熱伝達を向上させることができる。
実施の形態4.
以下、実施の形態4に係る電子機器冷却装置について説明する。なお、実施の形態1、実施の形態2および実施の形態3に係る電子機器冷却装置と重複する説明は、適宜簡略化または省略している。図32はこの発明の実施の形態4に係る電子機器冷却装置を示す平面図である。実施の形態4では、サブ風路41の幅方向寸法Wサブは、冷却装置3の幅方向寸法W冷却装置と同じ長さとなっている。言い換えれば、サブ送風装置の吹出口の幅方向寸法Wサブは、冷却装置3の幅方向寸法W冷却装置と一致する。
サブ風路41の幅方向寸法Wサブを冷却装置3の幅方向寸法W冷却装置と同じ長さにすることにより、主流17の境界層厚みの発達を、冷却装置3の幅方向つまりY軸方向において均一に抑制することができ、副流43による冷却装置3の幅方向における均一冷却が可能となる。
以上説明したように、この発明の実施の形態4に係る電子機器冷却装置によれば、サブ送風装置の吹出口の幅方向寸法Wサブは、冷却装置3の幅方向寸法W冷却装置と一致するので、冷却装置3の幅方向において均一に、境界層発達の抑制を図ることができる。
実施の形態5.
以下、実施の形態5に係る電子機器冷却装置について説明する。なお、実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3および実施の形態4に係る電子機器冷却装置と重複する説明は、適宜簡略化または省略している。図33はこの発明の実施の形態5に係る電子機器冷却装置を示す平面図、図34は図33の電子機器冷却装置を示す側面図である。実施の形態5では、側面サブ風路装置は、メイン風路1の両側面13に取り付けられており、メイン風路1における冷却装置3よりも上流側の部分に副流53を吹き付ける。側面サブ風路装置は、側面サブ風路51および側面サブ送風機52を有している。側面サブ送風機52によって側面サブ風路51を経由してメイン風路1に噴射される気流である側面サブ冷却風を副流53と呼ぶ。
副流53は、エアーカーテン効果の役割を果たす。これにより、側面13と冷却装置3との間の領域である側面バイパス領域への主流17の流れを遮り、熱交換効率の低下を抑制する効果がある。実施の形態3では、側面サブ風路装置はベース31の上端より低い位置に配置されているが、実施の形態5では、側面風路装置はメイン風路1の高さ方向全域に渡って配置されている。
以上説明したように、この発明の実施の形態5に係る電子機器冷却装置によれば、側面サブ風路装置は、メイン風路1の両側面13に取り付けられ、メイン風路1における冷却装置3よりも上流側の部分に向かう副流53を送るので、側面バイパス領域への主流17の流れを遮ることができる。その結果、冷却装置3の熱交換効率の低下を抑制することができる。
実施の形態6.
以下、実施の形態6に係る電子機器冷却装置について説明する。なお、実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、実施の形態4および実施の形態5に係る電子機器冷却装置と重複する説明は、適宜簡略化または省略している。図35はこの発明の実施の形態6に係る電子機器冷却装置を示す側面図である。実施の形態6では、メイン風路1には、複数の素子2および冷却装置3が、メイン風路1に沿って間隔をおいて設けられている。したがって、複数の素子2および冷却装置3は、メイン風路1を流れる主流17の流れに沿って並べて配置されている。図35では、2個の素子2および2個の冷却装置3がメイン風路1に沿って間隔をおいて設けられている構成を示している。
また、実施の形態6では、電子機器冷却装置は、複数の冷却装置3の間の領域に対向する第2面12の部分に取り付けられた冷却装置間サブ送風装置をさらに備えている。冷却装置間サブ送風装置は、第2面12から第1面11に向かう冷却装置間サブ冷却風を送る。冷却装置間サブ送風装置から送られた冷却装置間サブ冷却風は、隣り合う冷却装置3の間の領域に送られる。この冷却装置間サブ送風装置は、隣り合う冷却装置3と冷却装置3との間の領域に対向する第2面12の部分に取り付けられたサブ風路45と、このサブ風路45に取り付けられたサブ送風機46とを有している。サブ送風機46によってサブ風路45を経由してメイン風路1に噴射される気流である冷却装置間サブ冷却風を副流47と呼ぶ。
隣り合う冷却装置3と冷却装置3との間の領域に対向する第2面12の部分に冷却装置間サブ送風装置が取り付けられることによって、隣り合う素子2における上流側の素子2の放熱で暖められたベース31の近傍から流出する熱交換効率の高い(暖かい)主流空気171と、フィン32の先端部の近傍および第2面12と冷却装置3との間の領域であるバイパス領域から流出する熱交換効率の低い(冷たい)主流空気172とが撹拌される。これにより、隣り合う冷却装置3における下流側の冷却装置3に流入する冷媒気体の温度上昇に伴う熱交換効率の低下が抑制される。その結果、メイン風路1における下流側に向かうにつれて、冷媒気体の温度上昇に伴う熱交換効率の低下が抑制される。なお、図示していないが、メイン風路1における下流側に向かうにつれて主流17は温度上昇することから、隣り合う冷却装置3の間の冷却装置間サブ送風装置の配置数、配置箇所は、適宜変更可能である。
以上説明したように、この発明の実施の形態6に係る電子機器冷却装置によれば、第2面12における隣り合う冷却装置3の間の領域に対向する部分に冷却装置間サブ送風装置が取り付けられているので、隣り合う素子2の間において、主流空気171と主流空気172とが撹拌されて、隣り合う素子2における下流側の素子2に流入する冷媒気体の温度上昇に伴う熱交換効率の低下を抑制することができる。
実施の形態7.
以下実施の形態7に係る電子機器冷却装置について説明する。なお、実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、実施の形態4、実施の形態5および実施の形態6に係る電子機器冷却装置と重複する説明は、適宜簡略化または省略している。図36はこの発明の実施の形態7に係る電子機器冷却装置を示す側面図である。実施の形態7では、一対のメイン送風機に素子2および冷却装置3が挟まれている。また、実施の形態7では、それぞれのメイン送風機と素子2および冷却装置3との間の領域に対向する第2面12の部分に別々にサブ送風装置が設けられている。第2面12における冷却装置3に対向する部分には、開口部121が形成されている。冷却装置3を通過した主流17は、第2面12に形成された開口部121から流出するようになっている。
実施の形態1から実施の形態6までは、1つのメイン送風装置を用いて冷却装置3を冷却していたが、実施の形態7では、一対のメイン送風装置によって冷却装置3を挟み、それぞれのメイン送風装置から主流17が冷却装置3に流入する。冷却装置3に流入した主流17は、冷却装置3の中心で衝突することで乱流が促進され、冷却装置3の冷却性能が向上する。また、冷却装置3に流入する主流17の方向が1方向ではなく2方向であるので、主流17における流れ方向下流の温度上昇が抑制される。
なお、第2面12に形成された開口部121の大きさは、特に限定されるものではなく、例えば、冷却装置3の長さ方向および幅方向のそれぞれの寸法と一致させてもよい。また、冷却装置3の長さ方向および幅方向のそれぞれの寸法に対して大きい開口部121を形成すると、ショートサイクルして冷却装置3を通過する冷却風が減少するため、冷却装置3の長さ方向および幅方向の寸法と同じまたはそれ以下に、開口部121の長さ方向および幅方向のそれぞれの寸法をするのが望ましい。一対のメイン送風装置は、制御装置6によって、送風量が等しく制御される。
以上説明したように、この発明の実施の形態7に係る電子機器冷却装置によれば、一対のメイン送風装置によって冷却装置3を挟み、それぞれのメイン送風装置から主流17が冷却装置3に流入するので、冷却装置3の冷却性能を向上させることができる。
1 メイン風路、2 素子、3 冷却装置、4 基板、5 増幅器、6 制御装置、11 第1面、12 第2面、13 側面、14 メイン風路流入口、15 メイン風路流出口、16 メイン送風機、17 主流、31 ベース、32 フィン、41 サブ風路、42 サブ送風機、43 副流、44 風向制御リブ、45 サブ風路、46 サブ送風機、47 副流、51 側面サブ風路、52 側面サブ送風機、53 副流、121 開口部、171 主流空気、172 主流空気、311 上流側端部、312 下流側端部、411 サブ風路本体、412 分岐サブ風路、421 マイクロピエゾファン、422 圧電体、423 ノズル、424 マイクロ軸流ファン、425 軸流ファン、426 マイクロ遠心ファン。

Claims (9)

  1. 第1面、前記第1面に対向する第2面および幅方向に離れて設けられ前記第1面と前記第2面とに渡って設けられた一対の側面が形成されたメイン風路と、
    前記メイン風路に沿って流れるメイン冷却風を発生させるメイン送風機と、
    板形状のベースおよび前記ベースの一方の面に立てられたフィンを有し、前記ベースの他方の面と前記第1面との間に冷却対象部材が挟まれる冷却装置と、
    を備え、
    前記メイン風路は、前記メイン冷却風の流れ方向において前記冷却装置よりも上流側に前記冷却装置が設置されていないA区間と、前記冷却装置の上流側部分から下流側部分までのB区間とを含み、
    前記第2面に設けられ、前記A区間において前記第2面から前記第1面に向かうサブ冷却風を送るサブ送風装置をさらに備える電子機器冷却装置。
  2. 前記サブ送風装置は、前記サブ冷却風を発生させるサブ送風機と、前記第2面に設けられ、前記サブ送風機によって発生した前記サブ冷却風を前記メイン風路に送るサブ風路とを有し、
    前記サブ風路の吹出口は、前記第2面に配置されており、
    前記サブ風路の吹出口の前記第2面から前記第1面へ突出する長さは、前記冷却装置の前記フィンの先端から前記メイン風路の前記第1面までの長さの4/5である請求項1に記載の電子機器冷却装置。
  3. 前記サブ送風装置は、前記サブ冷却風を発生させるサブ送風機を有し、
    前記サブ送風機の吹出口は、前記第2面に形成された開口部に直結されている請求項に記載の電子機器冷却装置。
  4. 前記サブ送風装置に加え、
    前記B区間の前記第2面に設けられた第2のサブ送風装置と
    を備え、
    前記第2のサブ送風装置は、第2のサブ冷却風を発生させる第2のサブ送風機と、前記第2面に設けられ、前記第2のサブ送風機によって発生した前記第2のサブ冷却風を前記メイン風路に送る第2のサブ風路と
    を有し、
    前記第2のサブ風路は、第2のサブ風路本体と、前記第2のサブ風路本体の下流側に設けられ、前記第2のサブ風路本体を通過した前記第2のサブ冷却風を分岐させる第2の分岐サブ風路とを含み、
    前記第2の分岐サブ風路は、前記第2の分岐サブ風路から吹き出される前記第2のサブ冷却風が前記フィンの先端部に向かうように配置されている請求項1または請求項2に記載の電子機器冷却装置。
  5. 前記側面に設けられ、前記側面から前記ベースの上流側端部および下流側端部に向かう側面サブ冷却風を送る側面サブ送風装置をさらに備えている請求項1から請求項4までの何れか一項に記載の電子機器冷却装置。
  6. 前記サブ送風装置の吹出口の幅方向寸法は、前記冷却装置の幅方向寸法と一致する請求項1から請求項5までの何れか一項に記載の電子機器冷却装置。
  7. 前記側面に設けられ、前記メイン風路における前記冷却装置よりも上流側の部分に向かう側面サブ冷却風を送る側面サブ送風装置をさらに備えている請求項1から請求項4までの何れか一項に記載の電子機器冷却装置。
  8. 前記メイン風路に沿って間隔をおいて設けられた複数の前記冷却装置の間の領域に対向する前記第2面の部分に設けられ、前記第2面から前記第1面に向かう冷却装置間サブ冷却風を送る冷却装置間サブ送風装置をさらに備えた請求項1から請求項7までの何れか一項に記載の電子機器冷却装置。
  9. 一対の前記メイン送風機に前記冷却対象部材および前記冷却装置が挟まれており、
    それぞれの前記メイン送風機と前記冷却対象部材および前記冷却装置との間の領域に対向する前記第2面の部分に別々に前記サブ送風装置が設けられており、
    前記第2面における前記冷却装置に対向する部分には、開口部が形成されている請求項1から請求項7までの何れか一項に記載の電子機器冷却装置。
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