JP6678393B2 - 蓄電システム及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電力を充放電可能に構成された蓄電部を備える蓄電システム及びその制御方法に関する。
近年、環境対応又は災害対策の一環として、エネルギー消費量の削減を目的とする取り組みが重要視されている。このような背景から、需要地で消費される電力を貯蔵すると共に、必要に応じて電力を供給する蓄電システムが普及しつつある。
例えば、特許文献1及び2では、1つのマスタコントローラが、並列に接続された複数の蓄電池系列を統合的に監視・制御するシステム構成が提案されている。具体的には、管理制御部は、マスタコントローラから送られてくる制御指令に基づいて電力変換器の動作を制御する旨が記載されている。
特開2012−210074号公報(図1、[0019]〜[0022]) 特開2012−210081号公報(図1)
ところが、特許文献1及び2で提案されるシステムでは、それぞれの蓄電池系列の制御に対してマスタコントローラが、管理制御部と状態監視部の間で必要な情報を共有した上で、蓄電部の制御条件を算出することができず、蓄電池の運転計画及び状態の組み合わせに適したきめ細かな充放電制御を行うのが困難であった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、蓄電部の運転計画及び状態の組み合わせに適したきめ細かな充放電制御を実行可能な蓄電システム及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る「蓄電システム」は、電力を充放電可能に構成された蓄電部と、前記蓄電部の充放電制御を実行する電力変換器と、前記電力変換器に対して命令信号を送信することで前記電力変換器に前記充放電制御を実行させる電力管理手段と、前記蓄電部の状態に相関する物理量を測定する測定部と、前記電力管理手段との間で相互に通信可能であり、且つ、前記測定部により測定された前記物理量に基づいて前記蓄電部の状態を診断する状態診断手段を備える。
前記電力管理手段は、前記蓄電部の運転計画を示す運転計画情報を記憶する情報記憶部と、前記命令信号に含まれる前記蓄電部の制御条件を算出する制御条件算出部を有する。前記状態診断手段は、前記電力管理手段から受信した前記運転計画情報及び前記測定部から取得した前記物理量に基づき、前記運転計画に応じた前記蓄電部の充放電条件を決定すると共に、前記蓄電部の状態及び前記充放電条件を前記電力管理手段に向けて送信する。そして、前記制御条件算出部は、前記情報記憶部から読み出した前記運転計画情報、並びに、前記状態診断手段から受信した前記蓄電部の状態及び前記充放電条件を用いて前記制御条件を算出する。
このように、電力管理手段は、蓄電部の運転計画を示す運転計画情報を記憶し、該運転計画情報を状態診断手段に送信するので、電力管理手段及び状態診断手段は、別異の装置を介在させることなく蓄電部の運転計画を自動的に共有できる。また、状態診断手段は、運転計画に応じた蓄電部の充放電条件を決定すると共に、蓄電部の状態と併せてこの充放電条件を電力管理手段に向けて送信するので、電力管理手段は、蓄電部の運転計画及び状態を同時に考慮した制御条件を算出可能である。これにより、蓄電部の運転計画及び状態の組み合わせに適したきめ細かな充放電制御を実行できる。
また、前記電力変換器は、電力サービスエリア内の電力設備を介して系統電源に接続され、前記電力管理手段は、前記電力サービスエリア内における電力の使用に関する電力使用情報、及び、前記系統電源からの電力の供給に関する電力供給情報を収集する情報収集部を更に有し、前記制御条件算出部は、前記情報収集部により収集された前記電力使用情報及び前記電力供給情報を更に用いて前記制御条件を算出することが好ましい。これにより、電力サービスエリア内での電力使用状況及び電力供給状況を併せて考慮した、最適な充放電制御を実行できる。
また、前記情報記憶部は、運転時間帯毎の運転計画を示す前記運転計画情報を記憶し、前記電力管理手段及び前記状態診断手段は、現在時刻が属する前記運転時間帯での前記運転計画情報が示す前記運転計画に従って動作することが好ましい。これにより、運転計画の時系列に従った高度な充放電制御を実行できる。
また、前記状態診断手段は、前記蓄電部の作動範囲を制約する充放電制約条件を含む前記充放電条件を決定及び送信し、前記制御条件算出部は、前記充放電制約条件に収まるように前記制御条件を算出することが好ましい。蓄電部の状態を反映させた作動範囲内にて運転を行うことで、蓄電システム全体の高効率化が一層図られる。
また、前記状態診断手段は、前記運転計画における運転属性が保守運転である場合、前記蓄電部の保守動作シーケンスに関わる制御パラメータの充放電推奨条件を更に含む前記充放電条件を決定及び送信し、前記制御条件算出部は、前記充放電推奨条件に従うように前記制御条件を算出することが好ましい。蓄電部の状態を反映させた充放電推奨条件にて保守運転を行うことで、蓄電システムの長寿命化が一層図られる。
前記情報記憶部は、前記蓄電部の電源特性に関する第1電源情報を更に記憶し、前記電力管理手段は、前記情報記憶部から読み出した前記第1電源情報を更に用いて命令信号を生成及び送信することで、前記電力変換器に前記充放電制御を実行させることが好ましい。これにより、蓄電部の特性に適した充放電制御を実行できる。
また、前記電力変換器と同一の又は異なる電力変換器は、前記蓄電部とは別の分散型電源と接続可能であり、前記情報記憶部は、前記分散型電源の電源特性に関する第2電源情報を更に記憶し、前記電力管理手段は、前記情報記憶部から読み出した前記第2電源情報を用いて命令信号を生成及び送信することで、前記同一の又は異なる電力変換器に前記分散型電源の電力制御を実行させることが好ましい。これにより、拡張電源装置としての分散型電源を容易に増設可能となり、しかも分散型電源との連携を図ることで買電電力量を一層抑制できる。
また、前記電力管理手段及び前記状態診断手段は、一体の装置として構成されることが好ましい。これにより、設備コストの低減のみならず、蓄電システムにおける装置構成の簡素化、維持管理工数の削減、或いは故障リスクの低減が図られる。
本発明に係る「蓄電システムの制御方法」は、電力を充放電可能に構成された蓄電部と、前記蓄電部の充放電制御を実行する電力変換器と、前記電力変換器に対して命令信号を送信することで前記電力変換器に前記充放電制御を実行させる電力管理手段と、前記蓄電部の状態に相関する物理量を測定する測定部と、前記電力管理手段との間で相互に通信可能であり、且つ、前記測定部により測定された前記物理量に基づいて前記蓄電部の状態を診断する状態診断手段を備える蓄電システムを制御する方法である。
前記蓄電部の運転計画を示す運転計画情報を記憶する記憶ステップと、前記命令信号に含まれる前記蓄電部の制御条件を算出する算出ステップを前記電力管理手段に実行させる。前記電力管理手段から受信した前記運転計画及び前記測定部から取得した前記物理量に基づき、前記運転計画に応じた前記蓄電部の充放電条件を決定する決定ステップと、前記蓄電部の状態及び決定された前記充放電条件を前記電力管理手段に向けて送信する送信ステップを前記状態診断手段に実行させる。そして、前記算出ステップでは、読み出した前記運転計画情報、並びに、受信した前記蓄電部の状態及び前記充放電条件を用いて前記制御条件を算出する。
本発明に係る蓄電システム及びその制御方法によれば、蓄電部の運転計画及び状態の組み合わせに適したきめ細かな充放電制御を実行できる。
この実施形態に係る蓄電システムを組み込んだ電力管理システムの全体構成図である。 図1に示す蓄電システムの電気ブロック図である。 図1及び図2の蓄電システムに関する運転計画情報の一例を示す概略図である。 運転属性が「通常運転」である蓄電システムのシーケンス図である。 運転属性が「保守運転」である蓄電システムの第1シーケンス図である。 運転属性が「保守運転」である蓄電システムの第2シーケンス図である。 運転属性が「保守運転」である蓄電システムの第3シーケンス図である。 変形例に係る蓄電システムの電気ブロック図である。
以下、本発明に係る蓄電システムについて、その制御方法及び電力管理システムとの関係において好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
[電力管理システム10の全体構成]
図1は、この実施形態に係る蓄電システム16を組み込んだ電力管理システム10の全体構成図である。なお、この図1及び後述する図2、図8に関して、構成要素同士を連結する太線は電力線を示すと共に、構成要素同士を連結する細線は通信線を示す。
電力管理システム10は、商用の配電線網から供給される系統電源12と、系統電源12から商用電力が供給される建物14(電力サービスエリア)と、蓄電システム16と、蓄電システム16とは別の分散型電源18とから基本的に構成される。
分散型電源18は、建物14等の需要地に分散配置される小規模電源である。分散型電源18は、例えば再生可能エネルギーを利用する発電機であり、具体的には、太陽光を電気エネルギーに変換する太陽光発電機20、風力を電気エネルギーに変換する風力発電機22を含んで構成される。或いは、分散型電源18は、蓄電部を備える電気自動車24、燃料電池、ガス発電機、地熱発電機(いずれも不図示)であってもよい。
建物14内には、分電盤26と、一般負荷28、30と、非常時に稼働させることを目的とする重要負荷32とが設置されている。一般負荷28、30は、系統電源12から電力の供給が停止した場合、蓄電システム16から電力が供給されない負荷である。重要負荷32は、系統電源12から電力の供給が停止した場合、蓄電システム16から電力が供給される負荷である。例えば、一般負荷28、30は、洗濯機、空調機、電子レンジ、通常照明、パーソナルコンピュータ等であり、重要負荷32は、テレビ、ラジオ、非常用照明等である。
系統電源12と分電盤26の間には、電力量取得部34が設けられている。電力量取得部34は、例えば、建物14内における使用電力量・買電電力量、又は系統電源12の状態(具体的には、停電・逆潮流の有無)を取得する。また、室内温度及び外気温を測定可能な温度計36が設置されている。
建物14内には、電子機器同士を通信可能に接続する狭域ネットワーク(以下、LAN38)が構築されている。LAN38には、電力量取得部34、温度計36の他、後に詳述する蓄電システム16、電力管理に供される管理用端末40、及び、外部の広域ネットワーク(より詳細には、WAN42)との間の通信を中継するルータ44が接続されている。これにより、EMS(Energy Management System)親局48は、LAN38及びWAN42を介して、蓄電システム16との間で電力管理に必要な各種データを送信又は受信する。
管理用端末40は、蓄電システム16の運転計画に関する各種設定を行うためのコンピュータである。管理用端末40は、蓄電システム16における現在の運転状況・過去の運転実績、又は増設された分散型電源18の種別を含む可視情報を表示するディスプレイ装置を備える。
[蓄電システム16の電気ブロック図]
図2は、図1に示す蓄電システム16の電気ブロック図である。この蓄電システム16は、電力変換器(Power Conditioning System:以下、PCS50)と、拡張用の電力変換器(以下、拡張用PCS52)と、開閉器54と、蓄電部56とを含んで構成される。
PCS50は、交流電力(AC)及び直流電力(DC)の間で双方向に変換可能な変換器であり、蓄電部56の充電制御又は放電制御(以下、総称して「充放電制御」)を実行する。PCS50は、建物14内にある電力設備、より詳細には分電盤26(図1)を介して系統電源12に接続されている。
拡張用PCS52は、外部電源を増設する際、追加的に設置される電力変換器である。すなわち、拡張用PCS52は、蓄電システム16に対して着脱可能に構成される。本図例では、拡張用PCS52は、一端側にて系統電源12等に、他端側にて分散型電源18にそれぞれ接続されている。
開閉器54は、PCS50と蓄電部56の間の電気的接続をオン・オフするスイッチである。この開閉器54による開閉動作は、後述するEMSの子局(EMS60)により制御される。
蓄電部56は、電力を充放電可能に構成された二次電池、例えば、鉛蓄電池やリチウムイオン電池である。蓄電部56は、単一のセル電池58、或いは、複数のセル電池58を直列に接続して構成される蓄電モジュールである。なお、蓄電部56の構成はこれ以外であってもよく、ナトリウム−硫黄電池、ニッケル水素電池を含む他の種類の二次電池、電気二重層タイプを含むキャパシタ、又はこれらを組み合わせた複合電池であってもよい。
ところで、蓄電システム16は、電力管理手段としてのEMS60と、状態診断手段としてのBMU(Battery Management Unit)62と、蓄電部56の状態に相関する物理量を測定する測定部64を更に含んで構成される。
測定部64は、蓄電モジュール全体の電圧及び電流を測定する組電池センサ70と、各セル電池58の電圧及び温度を個別に測定する複数のセルセンサ72と、組電池センサ70及び各セルセンサ72からの測定信号を収集するデータ収集器74とを備える。
EMS60は、例えばCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)を含んで構成され、蓄電システム16の各構成要素の制御を司る装置である。EMS60は、蓄電システム16の制御動作に関わる各種情報(例えば、後述する運転計画情報90)を記憶する情報記憶部76と、蓄電部56の制御条件を算出するための各種情報を収集する情報収集部77と、蓄電部56の制御条件を算出する制御条件算出部78を有する。
情報記憶部76には、電源特性に関する情報(以下、電源情報という)が記憶される。電源情報として、例えば、蓄電/発電の方式、蓄電/発電デバイスの種別、電力容量等が挙げられる。情報記憶部76には、蓄電部56の電源情報のみならず、蓄電システム16に接続可能な各種電源(系統電源12及び分散型電源18)に関する電源情報が予め記憶されている。
情報収集部77は、例えば、蓄電部56又は分散型電源18の最新状態、建物14内における電力の使用に関する電力使用情報(例えば使用電力量)、系統電源12からの電力の供給に関する電力供給情報(例えば買電電力量)、建物14内又は建物14外の温度情報を収集可能である。
EMS60は、管理用端末40、PCS50、及び拡張用PCS52との間で相互に通信可能である。また、EMS60は、開閉器54に対して開閉動作を指示する信号を出力する。
BMU62は、測定部64により測定された物理量をデータ収集器74から取得し、当該物理量に基づいて蓄電部56の状態を診断する。BMU62は、具体的には、蓄電部56の状態を診断する状態診断部79と、蓄電部56の充放電条件を決定する充放電条件決定部80を有する。
なお、EMS60及びBMU62は、所定のデータ形式を有する情報セットを適時に送受信することで、蓄電部56の充放電制御に関する情報を相互に共有する。具体的には、EMS60は、1種類の情報セット81(「第1情報セット」ともいう)をBMU62に向けて送信する。また、BMU62は、2種類の情報セット82(「第2情報セット」ともいう)、情報セット83(「第3情報セット」ともいう)をEMS60に向けて送信する。
[電力管理システム10の動作]
この実施形態に係る電力管理システム10は、以上のように構成される。続いて、電力管理システム10の動作について、より詳細には、管理用端末40及び蓄電システム16の動作を中心に説明する。
<管理用端末40の動作>
先ず、特定のユーザ(いわゆる管理者)は、建物14内にある管理用端末40を操作することで、蓄電システム16の運転設定を行う。運転設定の内容には、例えば、蓄電システム16の構成、分散型電源18の接続有無及び種別、電源情報、又は、運転の計画・方針に関する情報(以下、運転計画情報90)が含まれる。運転計画情報90は、例えば、使用電力量の目標値、計画値、蓄電部56の運転属性(具体的には、通常運転、保守運転、自立運転等)が挙げられる。
図3は、図1及び図2の蓄電システム16に関する運転計画情報90の一例を示す概略図である。運転計画情報90は、運転時間帯毎の運転計画を示す情報、ここでは1日単位のテーブルデータである。この運転計画情報90は、4月1日における使用電力量の計画値及び目標値(例えば、2時間単位)を示す。また、運転計画情報90は、同日の0時〜9時の時間帯では「通常運転:モードA」、同日の9時〜15時の時間帯では「通常運転:モードB」、同日の15時〜22時の時間帯では「通常運転:モードC」、同日の22時〜24時の時間帯では再び「通常運転:モードA」であることを示す。
ここで、「通常運転:モードA」は、優先的に蓄電部56へ充電する運転パターンである。「通常運転:モードB」は、優先的に太陽光発電機20から給電する運転パターンである。「通常運転:モードC」は、優先的に蓄電部56から給電するモードである。モードの種類はこれに限られず、例えば、負荷の最大使用電力を抑制する「ピークカット」、一定割合の使用電力を蓄電システム16から給電する「定率放電」等の高次の運転モードが含まれてもよい。
管理用端末40は、運転計画に関する設定の入力又は変更を受け付けた後に、設定された内容を運転計画情報90として一時的に記憶する。そして、管理用端末40は、運転計画の実行に先立ち、記憶された1日毎の運転計画情報90を、蓄電システム16のEMS60に向けて送信する。
<蓄電システム16の動作>
続いて、蓄電システム16の動作について、図4〜図7のシーケンス図を主に参照しながら詳細に説明する。各シーケンス図は、PCS50、EMS60及びBMU62の3者間における処理過程を示す。
EMS60は、情報記憶部76から読み出した運転計画情報90を参照することで、現在時刻が属する運転時間帯での運転計画を選択し、該運転計画に従って逐次動作する。図3例では、現在時刻が「4月1日12時00分」であるため、EMS60は、「通常運転:モードB」に従って動作することになる。
このようにして、蓄電システム16は、ユーザにより事前に設定された運転計画(例えば、ピークカット)に従って蓄電部56の充放電制御を実行することで、建物14内における1日当たりの最大使用電力量を抑制できる。
<通常運転>
先ず、運転属性が「通常運転」である蓄電システム16の動作(正常系及び異常系)について、図4のシーケンス図を参照しながら説明する。この「通常運転」は、系統電源12から電力が供給された状態下における運転形態である。
図4のステップS01において、EMS60(情報記憶部76)は、蓄電部56の運転計画を示す運転計画情報90を記憶する。ステップS02において、EMS60(情報収集部77)は、蓄電部56の制御条件を算出するための各種情報を収集する。
ステップS11において、EMS60は、BMU62に対して第1情報セットを送信することで、第2情報セットの送信要求を行う。第1情報セットには、上記した運転属性の他、それ以外に必要な情報、例えば、蓄電部56の電源情報、系統電源12の電源情報、PCS50の制御量、EMS60及びPCS50のステータス情報、EMS60のタイムスタンプが含まれてもよい。この場合、情報収集部77は、送信処理に先立ち、蓄電部56及び系統電源12の電源情報を情報記憶部76から読み出して収集しておく。
ステップS12において、BMU62(充放電条件決定部80)は、ステップS11にて受信した第1情報セットを用いて、運転計画(ここでは運転属性)に応じた蓄電部56の充放電条件を決定する。この決定に先立ち、データ収集器74は、組電池センサ70及び複数のセルセンサ72から入力された測定信号の時系列をBMU62側に出力する。
そして、状態診断部79は、この測定信号の時系列を解析することで蓄電部56の状態に相関する物理量(電圧、電流、温度の代表値)を算出すると共に、当該物理量に基づいて蓄電部56の状態を診断する。代表値は、例えば、最高値、最低値、平均値、最頻値、中央値を含む統計量である。
充放電条件決定部80は、運転属性が「通常運転」である旨及び測定部64からの物理量に基づいて、蓄電部56の作動範囲を制約する充放電制約条件(単に「制約条件」という)を含む充放電条件を算出し、決定する。「制約条件」とは、例えば、蓄電部56の電圧、電流、電力、SOC(State Of Charge)、SOH(State Of Health)である。
セル電池58が鉛蓄電池である場合、過充電に強い反面、過充電状態では特に充放電のエネルギー効率が低い傾向がある。一方、セル電池58がリチウムイオン電池である場合、過充電及び過放電に弱い反面、幅広い充電状態において充放電のエネルギー効率が高い傾向がある。そこで、充放電条件決定部80は、上記したような電源特性の違いを考慮することで、蓄電部56に適した制約条件を決定する。
ステップS13において、BMU62は、ステップS12で決定された制約条件及び蓄電部56の状態を含む第2情報セットをEMS60に向けて送信する。第2情報セットには、上記した制約条件の他、それ以外に必要な情報、例えば、組電池としての測定結果、各セル電池58の測定結果、制約条件の履歴情報、BMU62及び蓄電部56のステータス情報、BMU62のタイムスタンプが含まれてもよい。
ステップS14において、EMS60の制御条件算出部78は、ステップS13にて受信した第2情報セットに基づいて蓄電部56の制御条件を算出する。制御条件算出部78は、具体的には、情報記憶部76から読み出した運転計画情報90、並びに、BMU62から受信した蓄電部56の状態及び制約条件を用いて制御条件を算出する。
なお、制御条件算出部78は、この算出処理の際に、情報記憶部76に記憶された電源情報、及び、情報取得部77により取得された電力使用情報、電力供給情報、温度情報のうち少なくとも1つの情報を併せて用いてもよい。
ステップS15において、EMS60は、PCS50に対して蓄電部56の制御命令を行う。具体的には、EMS60は、ステップS14で算出された制御条件を含む命令信号をPCS50に向けて送信する。
ステップS16において、PCS50は、ステップS15にて受信した命令信号に含まれる制御条件(結果的に、制約条件)を満たすように、蓄電部56の充放電制御を実行する。ステップS17において、PCS50は、ステップS16でのPCS50による制御状態(直流側又は交流側の電圧・電流・電力を含む)を、自身のステータス情報と併せてEMS60に通知する。
このように、蓄電システム16は、運転状態が「正常」である場合、定期的又は不定期的にステップS11〜S17を順次繰り返す。続いて、運転状態が「正常」である最中にBMU62側で何らかの「異常」を検出した際の、蓄電システム16の動作について説明する。
ステップS21において、BMU62は、アラームの識別情報及び異常レベルを含む異常メッセージをEMS60に対して通知する。ステップS22において、EMS60は、ステップS21にて異常メッセージを受信した旨をBMU62に対して応答通知をする。
ステップS23において、EMS60は、ステップS21にて取得した異常レベルに応じて蓄電部56の制御条件を算出する。例えば、EMS60は、運転状態が「正常」の場合と比べて小さい制御量、或いは、充放電制御を実質的に停止させる制御値を、制御条件として算出してもよい。これとは別に、EMS60は、開閉器54に対して開動作を指示する信号を出力することで、充放電制御を停止させてもよい。
ステップS24において、EMS60は、PCS50に対して蓄電部56の制御命令を行う。ステップS25において、PCS50は、受信した命令信号に基づいて蓄電部56の充放電制御を実行する。ステップS26において、PCS50は、PCS50自身の制御状態及びステータス情報をEMS60に通知する。
このように、BMU62は、蓄電部56の作動範囲を制約する制約条件を決定及び送信し、EMS60の制御条件算出部78は、この制約条件に収まるように制御条件を算出する。蓄電部56の状態を反映させた作動範囲内にて運転を行うことで、蓄電システム16全体の高効率化が一層図られる。
<保守運転>
続いて、運転属性が「保守運転」である蓄電システム16の動作について、図5〜図7のシーケンス図を参照しながら説明する。「保守運転」には、例えば、蓄電部56を満充電状態にする「回復充電」、蓄電部56の満充電容量を測定する「容量試験」等が挙げられる。
図5のステップS30において、EMS60(情報収集部77)は、運転属性の変更に伴い、蓄電部56の制御条件を算出するための各種情報(運転計画情報90を含む)を収集する。
ステップS31において、EMS60は、BMU62に対して「保守運転」へ移行した旨を通知する。ステップS32において、BMU62は、ステップS31にて移行通知を受信した旨をEMS60に対して応答通知をする。これにより、EMS60及びBMU62は、蓄電システム16の運転属性が「保守運転」に移行した旨を共有する。
ステップS33において、EMS60及びBMU62は、「保守運転」におけるフェーズの進捗管理を開始する。例えば「回復充電」の場合、[1]CC(Constant-Current)充電、[2]CV(Constant-Voltage)充電、[3]停止、の3つのフェーズからなる保守動作シーケンスを実行する。このとき、EMS60は、最初のフェーズ番号(=1)を記憶しておく。
ステップS34において、EMS60は、PCS50に対して蓄電部56の制御命令を行う。次いで、ステップS35において、PCS50は、受信した命令信号に基づいて蓄電部56の充放電制御を実行する。次いで、ステップS36において、PCS50は、PCS50自身の制御状態及びステータス情報をEMS60に通知する。
ステップS41において、EMS60は、BMU62に対して第1情報セットを送信することで、第3情報セットの送信要求を行う。この第1情報セットには、ステップS11(図4)で述べた各種情報の他、上記のフェーズ番号(=1)が含まれる。
ステップS42において、BMU62(充放電条件決定部80)は、ステップS41にて受信した第1情報セットを用いて、運転属性及び/又はフェーズ番号に応じた蓄電部56の充放電条件を決定する。この決定に先立ち、データ収集器74は、ステップS12(図4)の場合と同様に、蓄電部56の状態に相関する物理量を出力する。
充放電条件決定部80は、運転属性が「保守運転」である旨及び測定部64からの物理量に基づいて、蓄電部56の保守動作シーケンスに関わる制御パラメータの集合である充放電推奨条件(単に「推奨条件」という)を含む充放電条件を算出し、決定する。「推奨条件」とは、例えば、CV電圧値、CC電流値、充電時間、放電時間、停止時間、開閉器54のオン・オフ状態である。
ステップS43において、BMU62は、ステップS42で決定された推奨条件を含む第3情報セットをEMS60に向けて送信する。第3情報セットには、上記した推奨条件の他、第2情報セットと同様の情報が含まれてもよい。
ステップS44において、EMS60の制御条件算出部78は、ステップS43にて受信した第3情報セットに基づいて、蓄電部56の制御条件を算出する。制御条件算出部78は、図4のステップS14の場合と同様に、情報記憶部76から読み出した運転計画情報90、並びに、BMU62から受信した蓄電部56の状態及び制約条件を用いて制御条件を算出する。この算出処理の際に、電源情報、電力使用情報、電力供給情報及び温度情報のうち少なくとも1つの情報を併せて用いてもよい。
ステップS45において、EMS60は、PCS50に対して蓄電部56の制御命令を行う。具体的には、EMS60は、ステップS44で算出された制御条件を含む命令信号をPCS50に向けて送信する。
ステップS46において、PCS50は、ステップS45にて受信した命令信号に含まれる制御条件(結果的に、制約条件及び推奨条件)を満たすように、蓄電部56の充放電制御を実行する。ステップS47において、PCS50は、ステップS46でのPCS50による制御状態を、自身のステータス情報と併せてEMS60に通知する。このように、蓄電システム16は、定期的又は不定期的にステップS41〜S47を順次繰り返すことで、保守動作シーケンスの第1フェーズを実行する。
図6のステップS51において、EMS60は、次のフェーズに移行可能か否かを判断する。移行可能であると判断された場合、次のステップ(S52)に進む。
ステップS52において、EMS60は、BMU62に対して第1情報セットを送信することで、第3情報セットの送信要求を行う。ここで、第1情報セットに含まれるフェーズ番号が更新前の値(=1)である点に留意する。
ステップS53において、BMU62の充放電条件決定部80は、運転属性及び/又はフェーズ番号に応じた推奨条件を決定する。ステップS54において、BMU62は、推奨条件を含む第3情報セットをEMS60に向けて送信する。これにより、EMS60は、フェーズ移行前における蓄電部56の推奨条件を取得する。
ステップS55において、EMS60は、BMU62に対して第1情報セットを送信することで、第3情報セットの送信要求を行う。ここで、第1情報セットに含まれるフェーズ番号が更新後の値(=2)である点に留意する。
ステップS56において、BMU62の充放電条件決定部80は、運転属性及び/又はフェーズ番号に応じた推奨条件を決定する。ステップS57において、BMU62は、推奨条件を含む第3情報セットをEMS60に向けて送信する。これにより、EMS60は、フェーズ移行後における蓄電部56の推奨条件を取得する。
ステップS58において、EMS60の制御条件算出部78は、受信した第3情報セットに基づいて蓄電部56の制御条件を算出する。ステップS59において、EMS60は、算出した制御条件を含む命令信号をPCS50に向けて送信する。ステップS60において、PCS50は、受信した命令信号に含まれる制御条件を満たすように、蓄電部56の充放電制御を実行する。ステップS61において、PCS50は、PCS50自身の制御状態及びステータス情報をEMS60に通知する。
このように、蓄電システム16は、定期的又は不定期的にステップS55〜S61を順次繰り返すことで、保守動作シーケンスの第2フェーズを実行する。ところで、BMU62は、特定の移行条件を満たす場合に、次のフェーズに移行させることができる。
図7のステップS71において、BMU62は、次のフェーズに移行可能か否かを判断する。移行可能であると判断された場合、次のステップ(S72)に進む。
ステップS72において、BMU62は、EMS60に対してフェーズの移行要求を行う。ステップS73において、EMS60は、ステップS72にてフェーズの移行要求を受信した旨をBMU62に対して応答通知をする。
以下、ステップS74〜S80において、蓄電システム16は、図6のステップS55〜S61の場合と同様にして、保守動作シーケンスの第3フェーズを実行する。
ステップS90において、EMS60及びBMU62は、現在実行中の保守動作シーケンスが完了したことを条件に、「保守運転」におけるフェーズの進捗管理を終了する。ステップS91において、EMS60は、「保守運転」を終了すると共に、次に選択された運転計画に従って動作する。
このように、BMU62は、運転属性が「保守運転」である場合、蓄電部56の保守動作シーケンスに関わる制御パラメータの推奨条件を更に含む充放電条件を決定及び送信し、EMS60の制御条件算出部78は、この推奨条件に従うように制御条件を算出する。蓄電部56の状態を反映させた推奨条件にて保守運転を行うことで、蓄電システム16の長寿命化が一層図られる。
<蓄電システム16の拡張性>
ところで、この蓄電システム16は、蓄電部56とは別の分散型電源18を増設可能に構成されている。以下、増設前後における蓄電システム16の動作について説明する。
図2に戻って、増設前の蓄電システム16には、拡張用PCS52が設置されていないと想定する。この場合、EMS60は、蓄電部56の電源情報(以下、第1電源情報)を情報記憶部76から読み出した後、この第1電源情報を更に用いて命令信号を生成及び送信することで、PCS50に充放電制御を実行させる。これにより、蓄電部56の特性に適した充放電制御を実行できる。
その一方、増設後の蓄電システム16には、拡張用PCS52が追加的に設置されている。このとき、EMS60は、拡張用PCS52との間で相互に通信することで、分散型電源18との接続有無及び種別を認識する。そして、EMS60は、分散型電源18の電源情報(以下、第2電源情報)を情報記憶部76から読み出した後、蓄電部56の場合と同様に上記した手法を用いて、分散型電源18の制御条件を決定する。
つまり、EMS60は、この第2電源情報を用いて生成した命令信号を拡張用PCS52に向けて送信することで、蓄電部56の充放電制御と併せて又はこれとは別に、分散型電源18の電力制御を実行させる。これにより、他の構成要素(PCS50、EMS60及びBMU62)に影響を与えることなく、拡張電源装置としての分散型電源18を容易に増設可能となり、しかも分散型電源18との連携を図ることで買電電力量を一層抑制できる。
また、分散型電源18を増設することで、蓄電部56からの給電量を可能な限り抑制した蓄電システム16の運用を遂行できる。つまり、分散型電源18からの給電量を相対的に増やすと共に蓄電部56からの給電量を相対的に減らすことで、蓄電部56の充電動作に起因する電力損失を小さくできる利点がある。これに加えて、蓄電部56による累積放電量を抑制可能となるので、蓄電部56の劣化が進み難くなるという利点もある。
[蓄電システム16による効果]
以上のように、蓄電システム16は、[1]電力を充放電可能に構成された蓄電部56と、[2]蓄電部56の充放電制御を実行するPCS50と、[3]PCS50に対して命令信号を送信することでPCS50に充放電制御を実行させるEMS60と、[4]蓄電部56の状態に相関する物理量を測定する測定部64と、[5]EMS60との間で相互に通信可能であり、且つ、測定部64により測定された物理量に基づいて蓄電部56の状態を診断するBMU62を備える。
EMS60は、蓄電部56の運転計画を示す運転計画情報90を記憶する情報記憶部76と、命令信号に含まれる蓄電部56の制御条件を算出する制御条件算出部78を有する。BMU62は、EMS60から受信した運転計画情報90及び測定部64から取得した物理量に基づき、運転計画に応じた蓄電部56の充放電条件を決定すると共に、蓄電部56の状態及び充放電条件をEMS60に向けて送信する。そして、制御条件算出部78は、情報記憶部76から読み出した運転計画情報90、並びに、BMU62から受信した蓄電部56の状態及び充放電条件を用いて制御条件を算出する。
図4〜図7のシーケンス図によれば、EMS60は、蓄電部56の運転計画を示す運転計画情報90を記憶する(S01)。BMU62は、EMS60から受信した運転計画情報90(情報セット81)及び測定部64から取得した物理量に基づいて、運転計画に応じた蓄電部56の充放電条件を決定し(S12、S42、S53、S56、S75)、蓄電部56の状態及び充放電条件(情報セット82、83)をEMS60に向けて送信する(S13、S43、S54、S57、S76)。そして、EMS60は、運転計画情報90、蓄電部56の状態及び充放電条件を用いて制御条件を算出する(S14、S23、S44、S58、S77)。
このように、EMS60は、蓄電部56の運転計画を示す運転計画情報90を記憶し、この運転計画情報90をBMU62に送信するので、EMS60及びBMU62は、別異の装置を介在させることなく蓄電部56の運転計画を自動的に共有できる。また、BMU62は、運転計画に応じた蓄電部56の充放電条件を決定すると共に、蓄電部56の状態と併せてこの充放電条件をEMS60に向けて送信するので、EMS60は、蓄電部56の運転計画及び状態を同時に考慮した制御条件を算出可能である。これにより、蓄電部56の運転計画及び状態の組み合わせに適したきめ細かな充放電制御を実行できる。
また、EMS60は、建物16内における電力の使用に関する電力使用情報、及び、系統電源12からの電力の供給に関する電力供給情報を収集する情報収集部77を有し、制御条件算出部78は、収集された電力使用情報及び電力供給情報を更に用いて蓄電部56の制御条件を算出してもよい。これにより、建物14内での電力使用状況及び電力供給状況を併せて考慮した、最適な充放電制御を実行できる。
また、情報記憶部76は、運転時間帯毎の運転計画を示す運転計画情報90を記憶し、EMS60及びBMU62は、現在時刻が属する運転時間帯での運転計画情報90が示す運転計画に従って動作(協働)してもよい。これにより、運転計画の時系列に従った高度な充放電制御を実行できる。
[変形例]
続いて、変形例に係る蓄電システム100について、図8を参照しながら説明する。なお、本実施形態と同様の構成要素については、同一の参照符号を付すると共にその説明を省略する。
図8に示すように、蓄電システム100は、EMS60及びBMU62に代わって、一体型EMS102を備える点で本実施形態(図2)と異なる。一体型EMS102は、CPU、RAMを含んで構成され、記憶されたプログラムを読み出し実行することで、EMS機能104及びBMU機能106を実現可能である。
EMS機能104及びBMU機能106はソフトウェアモジュールからなり、両者間にて内部通信を行うことで本実施形態と同等の動作を実行できる。このように、電力管理手段及び状態診断手段を一体の装置(一体型EMS102)として構成することで、設備コストの低減のみならず、蓄電システム100における装置構成の簡素化、維持管理工数の削減、或いは故障リスクの低減が図られる。
[備考]
なお、この発明は、上述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
本実施形態では、EMS60は、運転計画情報90のうち「運転属性」のみをBMU62に向けて送信しているが、これ以外の一部の情報、或いは全ての情報を送信・共有してもよい。
本実施形態では、分散型電源18は、PCS50と異なる拡張用PCS52に接続可能であるが、これと同一の電力変換器(すなわちPCS50)に接続してもよい。この接続形態の場合、EMS60は、PCS50に対して制御信号を送信することで、分散型電源18の電力制御を実行する。
本実施形態では、電力管理システム10に1つの蓄電システム16が配されているが、2つ以上の蓄電システム16が並列的に配されてもよい。この場合、2つ以上のEMS60間にて互いに通信可能であれば、2つ以上の蓄電部56の組み合わせに適したきめ細かい充放電制御を実行可能となり、システム全体で最適化された電力管理が可能になる。
10‥電力管理システム 12‥系統電源
14‥建物(電力サービスエリア) 16、100‥蓄電システム
18‥分散型電源 28、30‥一般負荷
32‥重要負荷 34‥電力量取得部
36‥温度計 40‥管理用端末
50‥PCS(電力変換器) 52‥拡張用PCS
54‥開閉器 56‥蓄電部
58‥セル電池 60‥EMS(電力管理手段)
62‥BMU(状態診断手段) 64‥測定部
70‥組電池センサ 72‥セルセンサ
74‥データ収集器 76‥情報記憶部
77‥情報収集部 78‥制御条件算出部
79‥状態診断部 80‥充放電条件決定部
81〜83‥情報セット 90‥運転計画情報
102‥一体型EMS 104‥EMS機能部(電力管理手段)
106‥BMU機能部(状態診断手段)

Claims (8)

  1. 電力を充放電可能に構成された蓄電部と、
    前記蓄電部の充放電制御を実行する電力変換器と、
    前記電力変換器に対して命令信号を送信することで前記電力変換器に前記充放電制御を実行させる電力管理手段と、
    前記蓄電部の状態に相関する物理量を測定する測定部と、
    前記電力管理手段との間で相互に通信可能であり、且つ、前記測定部により測定された前記物理量に基づいて前記蓄電部の状態を診断する状態診断手段と
    を備え、
    前記電力管理手段は、
    前記蓄電部の運転計画を示す運転計画情報を記憶する情報記憶部と、
    前記命令信号に含まれる前記蓄電部の制御条件を算出する制御条件算出部と
    を有し、
    前記状態診断手段は、前記電力管理手段から受信した前記運転計画情報及び前記測定部から取得した前記物理量に基づき、前記運転計画に応じた前記蓄電部の充放電条件を決定すると共に、前記蓄電部の状態及び前記充放電条件を前記電力管理手段に向けて送信し、
    前記制御条件算出部は、前記情報記憶部から読み出した前記運転計画情報、並びに、前記状態診断手段から受信した前記蓄電部の状態及び前記充放電条件を用いて前記制御条件を算出し、
    前記運転計画における運転属性が複数のフェーズを含む保守運転である場合に、前記状態診断手段は、前記蓄電部の保守動作シーケンスに関わる制御パラメータの充放電推奨条件を更に含む前記充放電条件を決定及び送信する第1処理を実行し、
    前記制御条件算出部は、前記第1処理で決定および送信された前記充放電推奨条件に従うように前記制御条件を算出する第2処理を実行し、
    それぞれの前記フェーズにおいて、前記第1処理と前記第2処理とが繰り返し実行され
    前記状態診断手段は、前記第1処理において、前記測定部から取得した前記物理量に基づいて、そのときの前記フェーズに応じた前記充放電条件を決定する
    ことを特徴とする蓄電システム。
  2. 前記電力変換器は、電力サービスエリア内の電力設備を介して系統電源に接続され、
    前記電力管理手段は、前記電力サービスエリア内における電力の使用に関する電力使用情報、及び、前記系統電源からの電力の供給に関する電力供給情報を収集する情報収集部を更に有し、
    前記制御条件算出部は、前記情報収集部により収集された前記電力使用情報及び前記電力供給情報を更に用いて前記制御条件を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の蓄電システム。
  3. 前記情報記憶部は、運転時間帯毎の運転計画を示す前記運転計画情報を記憶し、
    前記電力管理手段及び前記状態診断手段は、現在時刻が属する前記運転時間帯での前記運転計画情報が示す前記運転計画に従って動作する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の蓄電システム。
  4. 前記状態診断手段は、前記蓄電部の作動範囲を制約する充放電制約条件を含む前記充放電条件を決定及び送信し、
    前記制御条件算出部は、前記充放電制約条件に収まるように前記制御条件を算出する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電システム。
  5. 前記情報記憶部は、前記蓄電部の電源特性に関する第1電源情報を更に記憶し、
    前記電力管理手段は、前記情報記憶部から読み出した前記第1電源情報を更に用いて命令信号を生成及び送信することで、前記電力変換器に前記充放電制御を実行させる
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電システム。
  6. 前記電力変換器と同一の又は異なる電力変換器は、前記蓄電部とは別の分散型電源と接続可能であり、
    前記情報記憶部は、前記分散型電源の電源特性に関する第2電源情報を更に記憶し、
    前記電力管理手段は、前記情報記憶部から読み出した前記第2電源情報を用いて命令信号を生成及び送信することで、前記同一の又は異なる電力変換器に前記分散型電源の電力制御を実行させる
    ことを特徴とする請求項5に記載の蓄電システム。
  7. 前記電力管理手段及び前記状態診断手段は、一体の装置として構成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の蓄電システム。
  8. 電力を充放電可能に構成された蓄電部と、
    前記蓄電部の充放電制御を実行する電力変換器と、
    前記電力変換器に対して命令信号を送信することで前記電力変換器に前記充放電制御を実行させる電力管理手段と、
    前記蓄電部の状態に相関する物理量を測定する測定部と、
    前記電力管理手段との間で相互に通信可能であり、且つ、前記測定部により測定された前記物理量に基づいて前記蓄電部の状態を診断する状態診断手段と
    を備える蓄電システムの制御方法であって、
    前記蓄電部の運転計画を示す運転計画情報を記憶する記憶ステップと、
    前記命令信号に含まれる前記蓄電部の制御条件を算出する算出ステップと
    を前記電力管理手段に実行させ、
    前記電力管理手段から受信した前記運転計画及び前記測定部から取得した前記物理量に基づき、前記運転計画に応じた前記蓄電部の充放電条件を決定する決定ステップと、
    前記蓄電部の状態及び決定された前記充放電条件を前記電力管理手段に向けて送信する送信ステップと
    を前記状態診断手段に実行させ、
    前記算出ステップでは、読み出した前記運転計画情報、並びに、受信した前記蓄電部の状態及び前記充放電条件を用いて前記制御条件を算出し、
    前記運転計画における運転属性が複数のフェーズを含む保守運転である場合に、前記蓄電部の保守動作シーケンスに関わる制御パラメータの充放電推奨条件を更に含む前記充放電条件を決定及び送信する第1処理ステップを前記状態診断手段に実行させ、
    前記第1処理ステップで決定および送信された前記充放電推奨条件に従うように前記制御条件を算出する第2処理ステップを、前記電力管理手段に実行させ、
    それぞれの前記フェーズにおいて、前記第1処理ステップと前記第2処理ステップとが繰り返し実行され
    前記第1処理ステップは、前記測定部から取得した前記物理量に基づいて、そのときの前記フェーズに応じた前記充放電条件を決定させる処理を含む
    ことを特徴とする蓄電システムの制御方法。
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