JP6675212B2 - 歯間清掃具の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、歯間清掃具の製造方法に関する。
歯間を効率よく清掃する目的で、歯間清掃具が広く用いられている。歯間清掃具としては、例えば、特許文献1に記載される、把持部(ハンドル部)の先端から延びる合成樹脂製の芯部に軟質樹脂が被覆してなる軸材と、前記軸材の延在方向から見て放射状に複数設けられた軟質樹脂からなる突起部と、を備えた歯間清掃具がある。
特開2013−192866号公報
合成樹脂を軸材として使用した歯間清掃具の製造は、いわゆる二色成形法にて行われる。従来の製造方法においては、軟質樹脂で二次側を成形する際、金型を単純化する目的で、軸材の先端に軟質樹脂の注入口であるゲートを配置させ、軸材の先端側から把持部側へ軟質樹脂を注入している。しかし、注入される軟質樹脂は高温であることから軸材の先端が溶融するため、軸材をあらかじめ太く設計する必要があった。その結果、歯間清掃具の歯間への挿入性が低くなってしまっていた。
そこで、本発明は、軸材の先端が細い歯間清掃具を容易に製造できる歯間清掃具の製造方法を目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1]把持部と、前記把持部の先端から延びる第一の芯部と、前記第一の芯部から延びる第二の芯部とが形成され、第一の合成樹脂からなる基体と、前記第一の芯部の一部と前記第二の芯部とを覆い、第一の開口部が形成され、前記第一の合成樹脂よりもやわらかい第二の合成樹脂からなる被覆部と、前記被覆部と一体に形成され、前記第二の芯部上に位置する1つ以上の突出片とを備え、前記第一の芯部には、前記第一の開口部を貫通する第一の貫通部が形成された歯間清掃具の製造方法であって、前記基体を金型内に配置し、前記金型内に設けられた第一のゲートから前記金型内に、前記第二の合成樹脂を射出して、前記被覆部を形成する被覆工程を有し、前記被覆工程は、前記第一の貫通部が前記金型の内壁に接し、前記第一の貫通部と前記第一のゲートとが、前記第一の芯部の軸線に対して垂直な仮想平面上に位置し、且つ前記第一の貫通部と前記第一のゲートとが前記第一の芯部の軸線回りにずれるように、前記基体を前記金型に配置し、次いで、前記第一のゲートから前記第二の合成樹脂を前記金型内に射出する、歯間清掃具の製造方法。
[2]前記被覆部は、さらに第二の開口部を有し、前記第一の芯部は、さらに前記第二の開口部を貫通する第二の貫通部を有し、前記金型は、さらに第二のゲートを有し、前記被覆工程は、前記第二の貫通部が前記金型の内壁に接し、前記第二の貫通部と、前記第二のゲートとが、前記仮想平面上に位置し、且つ前記第二の貫通部と前記第二のゲートとが前記第一の芯部の軸線回りにずれるように、前記基体を前記金型に配置し、次いで、前記第一のゲート及び前記第二のゲートから前記第二の合成樹脂を前記金型に射出する、[1]に記載の歯間清掃具の製造方法。
[3]前記第一のゲートと前記第二のゲートとは、前記基体を前記金型に配置した際に、前記第一の芯部の軸線に対して垂直な仮想平面上に位置し、且つ前記第一のゲートと前記第二のゲートとは、前記第一の芯部の軸線回りに180°異なる位置に設けられている、[2]に記載の歯間清掃具の製造方法。
[4]前記第一の芯部の軸線方向における前記第一の開口部の長さは、3mm〜20mmである[1]〜[3]に記載の歯間清掃具の作製方法。
[5]前記第一のゲートと、前記第一の開口部と、前記第二のゲートと、前記第二の開口部とは、この順で前記第一の芯部の軸線に対して垂直な仮想平面上に位置し、且つ前記第一の芯部の軸線回りに配置される、[2]〜[4]に記載の歯間清掃具の作製方法。
本発明の歯間清掃具の製造方法によれば、軸材の先端を細い歯間清掃具を容易に作製することができる。
本発明の第一実施形態の歯間清掃具10を示した正面図である。 図1の歯間清掃具10の清掃部3を拡大した正面図である。 基体6の正面図である。 図3におけるB−B’断面における基体6の断面図である。 図2におけるA−A’断面における歯間清掃具10の断面図である。 基体6を第2の金型10に配置した状態の正面図である。 図6におけるC−C’断面における基体6を第2の金型11に配置した状態の断面図である。 他の形態における基体6を第2の金型11に挿入した状態の断面図である。 他の形態における基体6を第2の金型11に挿入した状態の断面図である。 他の形態における基体6を第2の金型11に挿入した状態の断面図である。 他の形態における基体6を第2の金型11に挿入した状態の断面図である。
(第一の実施形態)
以下、本発明の歯間清掃具の一例を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態の歯間清掃具10を示した正面図である。図1に示すように、本実施形態の歯間清掃具10は、把持部1、縮径部2、及び清掃部3を備える。縮径部2は、把持部1側から清掃部3側に向かうにつれて徐々に細くなるよう形成されている。
本実施形態の歯間清掃具10は、硬質樹脂である第一の合成樹脂からなる基体6と、軟質樹脂である第二の合成樹脂からなる被覆部9を有している。被覆部9は、縮径部2の一部を被覆している。また被覆部9は、清掃部3において基体6を被覆している。
図2は、本実施形態の歯間清掃具10の清掃部3を拡大した正面図である。図2に示すように、清掃部3は、把持部1の先端から延びる軸材4と、軸材4から突設された複数の突出片5を備える。突出片5は、軸材4の延在方向から見て放射状に突出している。
軸材4は、基体の一部である第二の芯部4aと、被覆部9を備える。被覆部9は、第二の芯部4aを被覆しており、突出片5と一体に形成されている。
<基体>
図3は、基体6の正面図である。図3に示すように、基体6は、把持部1、縮径部2に位置する第一の芯部2a、及び清掃部3に位置する第二の芯部4aからなる。第一の芯部2aは、把持部1と第二の芯部4aとの間に位置する。
基体6は、硬質樹脂である第一の合成樹脂からなる。第一の合成樹脂は、硬質樹脂であれば特に限定されない。前記硬質樹脂として、公知の硬質樹脂が適用可能であり、例えば、曲げ弾性率(JIS K7203)が500〜3000MPaの範囲とされた樹脂を用いることができる。
このような硬質樹脂としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリアセタール(POM)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、セルロースプロピオネート(CP)、ポリアリレート、ポリカーボネート、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂(AS)等が挙げられる。
<被覆部>
被覆部9は、第一の芯部2aの一部と第二の芯部4aを覆っている。
被覆部9の構成材料は、第二の合成樹脂である。第二の合成樹脂は、軟質樹脂で構成される。被覆部9が軟質樹脂で成形されていると、清掃部3を歯間に挿入する際に歯肉や歯を傷つけにくく、当たり心地がより良好になる。
被覆部9を構成する軟質樹脂のショア硬度A(ショアA硬さ)は、A95以下が好ましく、A30〜A90がより好ましい。好適な軟質樹脂として、例えば、ポリオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の公知のエラストマー樹脂が挙げられる。
被覆部9を構成する軟質樹脂は1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
第二の合成樹脂は、第一の合成樹脂より軟らかい。なお、本実施形態において、第一の合成樹脂が前述の曲げ弾性率を満たし、第二の合成樹脂が前述のショア硬度A(ショアA硬さ)を満たす場合には、第二の合成樹脂は、第一の合成樹脂より軟らかいと定義する。
被覆部9の厚さは特に限定されず、例えば、0.1mm〜1.0mmが好ましく、0.1mm〜0.5mmがより好ましく、0.1mm〜0.3mmがさらに好ましい。
被覆部9の厚さが下限値以上であると、突出片5が被覆部9から脱落することを防止し、清掃部3の構造的強度を高めることができる。
被覆部9の厚さが上限値以下であると、清掃部3の全体の直径が太くなり過ぎることを抑制し、狭い歯間への挿入性を高めることができる。
<把持部>
把持部1は、指で把持するための部材である。本実施形態の把持部1の形状は、指で把持できる形状であれば特に限定されず、例えば、板状、円柱状、三角柱状、四角柱状等の柱状が挙げられる。
本実施形態の把持部1の断面形状は楕円形であるが特に限定されず、円形、矩形、三角形、四角形等の多角形等が挙げられる。
把持部1を指で持ち易くする目的で、例えば、把持部1に凹凸、穴、貫通孔、湾曲等が形成されていてもよい。
<縮径部>
図1に示すように、把持部1と清掃部3との間には、把持部1側から清掃部3側に向かうにつれて徐々に細くなる縮径部2が形成されている。
縮径部2が形成されていると、鏡で確認しながら歯間清掃具10を使用する際に、歯間における清掃部3の状態を視認し易くなる。さらに、縮径部2が手元に向けて徐々に太くなっているため、歯間への挿入が縮径部2で止まり易く、歯間清掃具10を過度に挿入することを防止できる。
縮径部2における被覆部9には、第一の開口部8a及び第二の開口部8bが形成されている。基体6の第一の貫通部7aと第二の貫通部の7bは、それぞれ第一の開口部8a及び第二の開口部8bを貫通し、その表面が露出している。
図4は、図3におけるB−B’断面における基体6の断面図である。縮径部2における基体6には、第一の芯部2aの軸線に沿って伸び、且つ軸線と直行する方向に突出する第一の貫通部7a及び第二の貫通部の7bが形成されている。第一の貫通部7aと第二の貫通部の7bとは、被覆部9に形成された第一の開口部8aと第二の開口部8bとをそれぞれ貫通している。
本実施形態の第一の貫通部7aと第二の貫通部7bは、第一の芯部2aの軸線に垂直な仮想平面上において、軸周りに180°異なる位置に設けられている。言い換えれば、本実施形態の第一の貫通部7aと第二の貫通部の7bは、縮径部2の断面形状である楕円の長軸の延長線上に位置する。
第一の貫通部7aにおける、縮径部2の表面の高さは、好ましくは0.1mm〜1.0mm、より好ましくは0.1mm〜0.8mm、さらに好ましくは0.1mm〜0.6mm突出して形成されている。第二の貫通部の7bは、縮径部2の表面から好ましくは0.1mm〜1.0mm、より好ましくは0.1mm〜0.8mm、さらに好ましくは0.1mm〜0.6mm突出して形成されている。この突出高さは、被覆部9の厚さとほぼ同一である。
縮径部2の最小直径及び最大直径の範囲は特に限定されない。例えば、縮径部2の最小直径は、1mm〜3mmが好ましく、1.5mm〜2.5mmがより好ましい。縮径部2の最大直径は、3mm〜5mmが好ましく、3.5mm〜5mmがより好ましい。
上記最小直径が上記範囲の下限値以上であると構造的強度を高められる。
上記最大直径が上記範囲の上限値以下であると口内における取り扱いが容易になる。
ここで、縮径部2の最小直径は、図1における清掃部3と縮径部2の境界3aが指す位置における縮径部2の断面の外接円の直径である。本実施形態において、境界3aは、便宜的に清掃部3の基端を示す符号として使用する。また、縮径部2の最大直径は、把持部1の直径R1と同じである。
把持部1の幅又は直径(太さ)R1は特に限定されず、例えば5mm〜10mmが好ましい。
上記幅又は直径が上記範囲の下限値以上であると構造的強度を高められる。
上記幅又は直径が上記範囲の上限値以下であると口内清掃時の取り扱いが容易になる。
<清掃部>
図2に示すように、清掃部3は縮径部2の先端(清掃部3の境界3a)から延びる軸材4と、複数の突出片5を備える。また図2に示すように、複数の突出片5は、軸材4の軸線に対して直交する方向に放射状に突設される。
本実施形態の軸材4は、縮径部2の先端から延びる第二の芯部4aと、第二の芯部4aの表面を被覆する被覆部9とを備える。被覆部9は、上述のように縮径部2の表面を覆う部分から連続して形成されている。第二の芯部4aは、基体6の一部である。第二の芯部4aは、硬質樹脂である第一の合成樹脂からなる。
軸材4の形状は、複数の突出片5が設置可能であり、歯間に挿入可能な形状であれば特に限定されず、例えば、円柱状、三角柱状、四角柱状等の柱状の他、板状等の形状が挙げられる。
本実施形態の軸材4は、先端に向かうにつれて徐々に細くなる円柱状である。これにより、清掃部3を歯間に挿入することがより容易になる。
軸材4の長さは、10mm以上が好ましく、歯間の清掃効率を高めるために、11mm以上がより好ましく、12mm以上がさらに好ましい。
軸材4の長さの上限は特に限定されず、例えば20mm以下であると、口内における操作性が高まるので好ましい。
軸材4の太さは特に限定されず、例えば、軸材4の先端から0.1mmの部位の軸材4の軸線に直交する断面の面積が、好ましくは0.010mm〜1.000mm、より好ましくは0.020mm〜0.800mm、さらに好ましくは0.030mm〜0.700mm、となるような太さが好ましい。また、境界3a部分の長手方向に直交する断面の面積が、好ましくは0.200mm〜3.140mm、より好ましくは0.380mm〜2.540mm、さらに好ましくは0.500mm〜2.270mm、となるような太さが好ましい。
上記断面の面積が上記の下限値以上であると、軸材4の剛性をより高められる。
上記断面の面積が上記の上限値以下であると、軸材4を狭い歯間への挿入することが一層容易になり、清掃力を高められる。
境界3aから軸材4の先端へ向かう軸材4の太さは一定でもよく、先端に向かうにつれて徐々に細くなる又は徐々に太くなるテーパー形状であってもよい。テーパー形状である場合、軸材4の軸線に対する軸材4の表面がなす角度(テーパー角度)は、特に限定されず、一定であってもよく、漸次又は段階的に変化してもよい。
[突出片]
清掃部3を構成する複数の突出片5は、第二の合成樹脂からなる。本実施形態においては、突出片5は、被覆部9と一体に形成されている。突出片5を構成する第二の合成樹脂は、先述の被覆部9を構成する軟質樹脂として列挙した材料である。
本実施形態において突出片5は、先端が丸みを帯びた扁平な四角柱形状であるが、突出片5の形状はこれに限定されない。例えば、突出片5は先端に近づくにつれて徐々に細くなるテーパー形状でもよいし、円錐形状や円柱形状でもよい。また、三角錐や四角錐等の多角錐でもよい。また、これらの形状において、突出片5の先端部や角部は丸みを帯びていてよい。突出片5の先端部や角部が丸みを帯びていることにより、清掃部3を歯間に挿入する際に歯肉や歯を傷つけにくく、当たり心地がより良好になる。
図5は、図2におけるA−A’断面における歯間清掃具10の断面図を示している。図5に示す突出片5の高さHは、0.7mm〜1.5mmが好ましく、0.7mm〜1.2mmがより好ましい。突出片5の高さHが下限値以上であれば、高い刷掃力が得られやすい。突出片5の高さHが上限値以下であれば、清掃部3を歯間に挿入しやすくなる。
突出片5は、軟質樹脂で構成されているため、清掃部3を歯間に挿入する際に歯肉や歯を傷つけにくく、当たり心地がより良好になる。
なお、突出片5の高さHは、被覆部9の表面側の基端から突出片5の先端までの長さを意味する。
突出片5の太さは、0.1mm〜0.2mmが好ましく、0.10mm〜0.15mmがより好ましい。
突出片5の太さが下限値以上であると、射出成形によって容易に成形することができる。
突出片5の太さが上限値以下であると、清掃部3を歯間に挿入しやすくなる。
ここで、突出片5の突出方向に垂直な断面が真円だった場合、突出片5の太さは、被覆部9の表面と同一平面から0.1mm上部における突出片5の直径(即ち、基端の直径)を意味する。突出片5の突出方向に垂直な断面が真円以外である場合、突出片5の太さとは、被覆部9の表面と同一平面から0.1mm上部における突出片5の外接円の直径を意味する。
図5において、突出片5は、軸材4の軸周りに90°の等間隔で4方向に環状に配置されている。なお、軸材4の延在方向から見て環状に配置される突出片5の数は特に限定されず、例えば、2〜8つが軸周りに等間隔で環状に配置されていることが好ましい。
清掃部3において軸材4の軸線に沿って列設される突出片5の合計数は特に限定されず、例えば、10〜100個が好ましく、20〜50個がより好ましい。また、清掃部3に配置される突出片5の総数は、例えば、30〜300個が好ましく、70〜210個がより好ましい。
上記総数が下限値以上であると、充分な刷掃力が得られやすい。
上記総数が上限値以下であると、歯間への挿入と抜去の両方が容易になり、歯間を清掃する作業性が高まる。
<製造方法>
以下に本実施形態の歯間清掃具10の製造方法を説明する。
本発明の歯間清掃具10の製造方法は、第一の合成樹脂からなる基体を金型内に配置し、この金型内に設けられた第一のゲートから金型内に第一の合成樹脂よりも軟らかい第二の合成樹脂を射出して被覆部を設ける製造方法である。
本実施形態の歯間清掃具10は、いわゆる二色成形法によって製造される。
まず、第一の金型に硬質樹脂である第一の合成樹脂を充填する射出成形により、把持部1、縮径部2の第一の芯部2a、及び清掃部3の軸材4の第二の芯部4aを一体的に成形した基体6を得る。
続いて、第一のゲート11a及び第二のゲート11bが設けられた第二の金型11に基体6を配置する。図6は、基体6を第二の金型11に配置した状態の断面図である。図7は、図6のC−C’断面における基体6を第二の金型11に配置した状態の断面図である。図7に示すように、第一のゲート11a及び第二のゲート11bは、基体6を第二の金型11内に配置した際に、第一の芯部2aの軸線に対して垂直な仮想平面上に位置する。さらに、第一のゲート11a及び第二のゲート11bは、基体6を第二の金型11内に配置した際に、第一の芯部2aの軸線回りに180°異なる位置に設けられている。このように第一のゲート11a及び第二のゲート11bを配置することにより、第一のゲート11a及び第二のゲート11bから軟質樹脂である第二の合成樹脂を射出する際に、基体6が第二の金型11内でずれることを防止することができる。
また、図7に示すように第一のゲート11a、第二のゲート11b、第一の貫通部7a及び第二の貫通部7bは、第一の芯部2aの軸線に対して垂直な仮想平面(C−C’断面)上に位置する。さらに、第一のゲート11a及び第二のゲート11bがそれぞれ、第一の貫通部7aと第二の貫通部7bとの間に位置するように第二の金型11に基体6を設置する。すなわち、第一のゲート11a及び第二のゲート11bがそれぞれ、第一の貫通部7aと第二の貫通部7bとずれるように第二の金型11に基体6を設置する。第一のゲート11a、第一の貫通部7a、第二のゲート11b及び第二の貫通部7bとがこの順で、第一の芯部2aの軸線周りに90°の間隔となるように第二の金型11に基体6を設置することが好ましい。第一の芯部2aの軸線周りに90°の間隔であるとは、例えば第一の芯部2aの軸線と第一のゲート11aの中心を結ぶ直線と、第一の芯部2aの軸線と第一の貫通部7aの頂点とを結ぶ直線の角度が、85°から95°であることをいう。同様に、第一の芯部2aの軸線と第一の貫通部7aの頂点を結ぶ直線と、第一の芯部2aの軸線と第二のゲート11bの中点とを結ぶ直線の角度は、85°から95°であり、第一の芯部2aの軸線と第二のゲート11bの中点とを結ぶ直線と、第一の芯部2aの軸線と第二の貫通部7bの頂点とを結ぶ直線の角度は、85°から95°であり、第一の芯部2aの軸線と第二の貫通部7bの頂点を結ぶ直線と、第一の芯部2aの軸線と第一のゲート11aの中点とを結ぶ直線の角度は、85°から95°である。第一のゲート11a、第一の貫通部7a、第二のゲート11b及び第二の貫通部7bとがこの順で、第一の芯部2aの軸線周りに90°の間隔となるように第二の金型11に基体6を設置すると、第一の芯部2a及び第二の芯部4aが傾くことによって被覆部9の膜厚が不均一になるなどの成形不良を抑制することができる。その結果、外観良好な歯間清掃具10を作成することが可能となり、歩留まりが向上する。
また、図6に示すように第一の貫通部7aと第二の貫通部7bが、第二の金型11の内壁に接するように、基体6を第二の金型11の内部に固定する。
次いで、第一のゲート11a及び第二のゲート11bから軟質樹脂である第二の合成樹脂を第二の金型11に射出する。第二の合成樹脂は、第二の金型11の内壁、第一の芯部2a、及び第一の貫通部7aにより囲まれた領域、及び第二の金型11の内壁、第一の芯部2a、及び第二の貫通部7bにより囲まれた領域を流路とし、清掃部3内に流入する。清掃部3内において、第二の金型11の内壁と第二の芯部4aにより囲まれた領域に第二の合成樹脂が充填され、被覆部9および突出片5が一体的に射出成形される(図1参照)。ここで用いる第二の合成樹脂は、被覆部9の構成材料として列挙したものを用いることができる。
第二の合成樹脂を射出する際、第一の貫通部7aと第二の貫通部7bは、第二の金型11の内壁に接しているため、第一の貫通部7aと第二の貫通部7b上には第二の合成樹脂は形成されない。その結果、第一の貫通部7aと第二の貫通部7bの位置に被覆部9の第一の開口部8a及び第二の開口部8bが形成される。
<作用効果>
本実施形態の歯間清掃具10の製造方法において、第一のゲート11a及び第二のゲート11bは、基体6を第二の金型11内に配置した際に、第一の芯部2aの軸線回りに180°異なる位置に配置されている。このように第一のゲート11a及び第二のゲート11bを配置することにより、第一のゲート11a及び第二のゲート11bから軟質樹脂である第二の合成樹脂を射出する際に、基体6が第二の金型11内でずれることを防止することができる。
第一の貫通部7aと第二の貫通部7bが、第二の金型11の内壁に接するように、基体6を第二の金型11の内部に固定することにより、第一のゲート11a及び第二のゲート11bから軟質樹脂である第二の合成樹脂を射出する際に、基体6が第二の金型11内でずれることを防止する。これにより、第一の芯部2a及び第二の芯部4aが傾くことによって被覆部9の膜厚が不均一になるなどの成形不良を抑制することができる。その結果、外観良好な歯間清掃具10を作成することが可能となり、歩留まりが向上する。
また、軸材4の先端に位置するゲートから軟質樹脂を射出して成形する場合においては、注入される軟質樹脂が高温であることから軸材4の先端が溶融するため、軸材4をあらかじめ太く設計する必要があった。一方、本実施形態の歯間清掃具10の製造方法においては、第一のゲート11a及び第二のゲート11bから軟質樹脂を射出するため、軸材4の先端に位置するゲートから軟質樹脂を射出して成形する場合と比較して、第二の芯部4aを細くすることが可能である。これにより、清掃部3を狭い歯間へ挿入することが一層容易になり、清掃力を高められる。
<他の形態>
本発明の歯間清掃具10の製造方法の他の形態としては、以下のものが挙げられる。
第一の実施形態における歯間清掃具10の製造方法では、本実施形態の第一の貫通部7aと第二の貫通部の7bは、縮径部2の断面形状である楕円の長軸の延長線上に位置する。しかし本発明はこれに限定されず、図8に示すように、第一の貫通部7aと第二の貫通部の7bは、縮径部2の断面形状である楕円の短軸の延長線上に位置してもよい。
第一の実施形態における歯間清掃具10の製造方法では、図1及び図7に示すように、第一の貫通部7aと第二の貫通部の7bの面積が、縮径部2の総面積に対して小さい。しかし本発明はこれに限定されず、図9に示すように、第一の貫通部7aと第二の貫通部の7bの面積が、縮径部2の総面積に対して大きくてもよい。
第一の実施形態における歯間清掃具10の製造方法では、第二の金型に第一のゲート11a及び第二のゲート11bが設けられている。しかし本発明はこれに限定されず、第二の金型11に設けられるゲートは、図10及び図11に示すように、第一のゲート11aのみでもよい。この場合、基体6に設けられる貫通部も第一の貫通部7aのみでよい。第二の金型11内に基体6を固定する際、第一のゲート11aと第一の貫通部7aとは、基体6を第二の金型11内に配置した際に、第一の芯部2aの軸線に対して垂直な仮想平面上に位置し、且つ第一の芯部2aの軸線回りに180°ずれて配置されることが好ましい。このように配置することより、第一のゲート11aから軟質樹脂である第二の合成樹脂を射出する際に、基体6が第二の金型11内でずれることを防止する。これにより、第一の芯部2a及び第二の芯部4aが傾くことによって被覆部9の膜厚が不均一になるなどの成形不良を抑制することができる。その結果、外観良好な歯間清掃具10を作成することが可能となり、歩留まりが向上する。また、図10に示すように、第一の貫通部7aの面積が、縮径部2の総面積に対して小さくてもよいし、図11に示すように、第一の貫通部7aの面積が、縮径部2の総面積に対して大きくてもよい。
第一の実施形態における歯間清掃具10の製造方法では、第一のゲート11a、第一の貫通部7a、第二のゲート11b及び第二の貫通部7bとがこの順で、第一の芯部2aの軸線周りに90°の間隔となるように第二の金型11に基体6を設置されている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、第一のゲート11a及び第二のゲート11bが、第一の芯部2aの軸線回りにずれて配置されていればよい。
1…把持部、2…縮径部、2a…第一の芯部、3…清掃部、3a…境界、4…軸材、4a…第二の芯部、5…突出片、6…基体、7a…第一の貫通部、7b…第二の貫通部、8a…第一の開口部、8b…第二の開口部、9…被覆部、10…歯間清掃具、11…第二の金型、11a…第一のゲート、11b…第二のゲート。

Claims (3)

  1. 把持部と、前記把持部の先端から延びる第一の芯部と、前記第一の芯部の先端から延びる第二の芯部とが形成され、第一の合成樹脂からなる基体と、
    前記第一の芯部の一部と前記第二の芯部とを覆い、第一の開口部が形成され、前記第一の合成樹脂よりもやわらかい第二の合成樹脂からなる被覆部と、
    前記被覆部と一体に形成され、前記第二の芯部上に位置する1つ以上の突出片とを備え、
    前記第二の芯部と、前記第二の芯部を覆う被覆部と、前記突出片とは、歯間に挿入される清掃部をなし、
    前記第一の芯部と、前記第一の芯部の一部を覆う被覆部とは、前記把持部に向かい徐々に太くなる縮径部をなし、
    前記第一の芯部には、前記第一の開口部を貫通する第一の貫通部が形成された歯間清掃具の製造方法であって、
    前記基体を金型内に配置し、前記金型内に設けられた第一のゲートから前記金型内に、前記第二の合成樹脂を射出して、前記被覆部を形成する被覆工程を有し、
    前記被覆工程は、前記第一の貫通部が前記金型の内壁に接し、前記第一の貫通部と前記第一のゲートとが、前記第一の芯部の軸線に対して垂直な仮想平面上に位置し、且つ前記第一の貫通部と前記第一のゲートとが前記第一の芯部の軸線回りにずれるように、前記基体を前記金型に配置し、次いで、
    前記第一のゲートから前記第二の合成樹脂を前記金型内に射出する、歯間清掃具の製造方法。
  2. 前記被覆部は、さらに第二の開口部を有し、
    前記第一の芯部は、さらに前記第二の開口部を貫通する第二の貫通部を有し、
    前記金型は、さらに第二のゲートを有し、
    前記被覆工程は、前記第二の貫通部が前記金型の内壁に接し、前記第二の貫通部と、前記第二のゲートとが、前記仮想平面上に位置し、且つ前記第二の貫通部と前記第二のゲートとが前記第一の芯部の軸線回りにずれるように、前記基体を前記金型に配置し、次いで、
    前記第一のゲート及び前記第二のゲートから前記第二の合成樹脂を前記金型に射出する、請求項1に記載の歯間清掃具の製造方法。
  3. 前記第一のゲートと前記第二のゲートとは、前記基体を前記金型に配置した際に、前記第一の芯部の軸線に対して垂直な仮想平面上に位置し、且つ前記第一のゲートと前記第二のゲートとは、前記第一の芯部の軸線回りに180°異なる位置に設けられている、請求項2に記載の歯間清掃具の製造方法。
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