JP6674117B1 - ガス絶縁遮断器のガス圧力監視装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運用状態のまま容易に着脱でき、温度変化による圧力変化をより正しく補正する機能を有し、かつ、ガス圧がアーク放電を抑制できない低レベル(以下「警報レベル」)に達するまでの時間的余裕を推定する機能を持った、ガス遮断器のガス圧力監視装置を提供する。【解決手段】磁気センサーを用いてガス圧力メーターの指針の角度を検出し、遮断器本体に取り付けた温度センサーの測定値から20℃におけるガス圧を逆算し、そのガス圧の変化状況から警報レベルに達するまでの時間的余裕を数学的手法によって推定した。【選択図】図1

Description

本発明は、ガス絶縁遮断器のガス圧力監視装置に関する。
発電所や変電所には故障時に送電路を遮断する遮断器が数多く設置されている。それらの遮断器には遮断時のアーク放電を抑えるため不活性ガスが封入されており、不活性ガスを吹き付けてアークを消弧するため、ガス絶縁遮断器(または単にガス遮断器)と言われている。
これらの遮断器において、上記不活性ガスは通常数気圧程度に加圧され、絶縁性能を確保している。しかしながら長年の使用中に容器の隙間のシール材の劣化などのため少しずつリークし、その量を減じてゆく。そのため遮断器毎に封入ガスの圧力計が設置されており、係員が定期的に上記圧力計の指示値を点検し封入ガスのリークの有無を判断している。
しかしながら、屋外の直射日光下では遮断器本体の温度変化も著しく、温度が変化すると密閉された遮断器容器内のガスはその膨張または収縮によって圧力が変化するため、測定した圧力値のままではガス漏れがあったか否か判断できない。それ故、上記圧力計の指示値に温度による補正を行って封入ガスのリークの有無を判断している。
そのため、上記点検を人手で行った場合、かなりの手間が掛かっていた。遠隔制御可能な一部の大規模変電所等ではガス圧を専用のセンサーで測定し、ディジタル量に変換して通信回線を経由して係員のいる制御所等にデータ伝送し、上記制御所等のデータ処理装置等で温度による補正を行って記録し、必要に応じてガス圧力低下のアラーム表示をしている。
しかし、小規模変電所等ではアナログ指針方式のガス圧力メーターが遮断器近傍のキュービクル内に設置されていて点検員による巡回点検を要しているところが多い。
大規模変電所では通過電力が大きいため自動監視にコストをかけても十分ペイするが、小規模の変電所では通過電力も小さく監視装置にあまりコストを掛けられないという実情がある。
また遮断器の絶縁ガスの漏洩は設置後かなりの年数を経て劣化が進んでから見られる現象なので遮断器の設置当初からガス圧を自動監視する装置を取り付けて運用するのは無駄が多い上に、監視装置のメンテナンスにコストがかかってしまう。
それでは人手による点検で問題ないかというとそうでもなく、実際、設置後かなりの年数がたって劣化が進んだ遮断器においては、週一回程度の巡回点検ではガスの急激なリーク量の増加があった場合に対応できない上にリーク量の増加を発見してもその一時点のデータのみではガス圧がアーク放電を抑制できない危険なレベルに低下するまでにどの程度の時間的余裕があるかを明確にはできない。
引用文献1では請求項1にガス圧を検出する圧力検出部と周囲の外気温を遮断機内部のガス温度として検出する温度検出部を備え、ガス圧を所定の温度におけるガス圧に換算する演算を行い、さらにその演算結果を直線近似などで補正し、その結果からガス圧の異常の有無を判定することが書かれている。
しかるに、都市部の変電所を除くほとんどの変電所では遮断器は屋外にあり、夏には炎天下に放置された乗用車の中のように60℃〜70℃程度にまで上昇することもあり、高々30℃台の外気温とは大きく剰離するので引用文献1の方法では正しく温度補正されたガス圧を得ることはできない。
また、遮断器の内部は密封された空間であり、そこに大電流が流れているので、温度はさらに高くなることが容易に推測できる。そのため遮断器外の気温の変化を回帰分析等で直線近似して平均的な近似直線を得、そのグラフから得られた平均的な外気温を遮断器内部の絶縁ガスの温度とみなすことには無理がある。
引用文献2では請求項1に外気温に基づいて遮断器内の絶縁ガスの圧力値を20℃の圧力値に正規化することが書かれており、請求項8および明細書〔0009〕にはその計算式が書かれている。また、請求項3には圧力値の低下率を計算し、それが所定の値以上の場合にはガス圧が非許容値に達するのに要する期間を計算して、その期間満了前に絶縁ガスを自動的に補給することが書かれている。
上記引用文献の上記請求項8および明細書〔0009〕に記載されている温度によるガス圧力補正の計算式は以下のとおりである。
MPa=Pa+(t℃−20℃)×0.0025MPa/℃ (1)
但し、MPa:20℃時のガス圧に換算した値
Pa:ガス圧検出 手段により検出したガス圧
t:外気温測定手段により測定した外気温
しかしながら、例えばPaが40℃で測定された値ならば20℃のときより膨張しており、20℃時のガス圧に換算した値MPaはPaより低い値になるはずであるが、上記MPaの計算式ではMPaの方が高くなってしまうという矛盾がある。
一般に密閉容器内のガスの圧力、温度、体積の間には以下のボイル・シャルルの法則が成り立つので、異なる温度条件下における圧力もこの法則から容易に導くことができる。
P・V/T=n・R(一定) (2)
ただし、P:ガスの圧力[N/m]
(メーターの指示値「ゲージ圧」はこれから大気圧を引いたものである。)
V:ガスの体積[m]、
n:気体のモル数
R:気体定数[Nm/mol・K]、
T:ガスの絶対温度[K]
また、ガスの漏洩が疑われる場合はガス漏れ箇所を調査して劣化したシーリング材を交換または補充するといった対策を施さなければならないが、自動的にガスを補充してしまっては抜本的な対策実施が先送りにされる傾向となり、さらに大きなガス漏れを起こす可能性がある。
通常ガス圧の低下率は最大1[%/年]程度までは許容されている。遮断器の実力値としては設置時の検査時点で最大0.1[%/年]以下の実力値を持っているものとされている。それ故、アナログ指針方式のガス圧力メーターでガス圧の低下が目に見えてはっきり判るようになるのは遮断器設置の数年後〜十年後以降である。
よって、遮断器設置時にガス圧監視装置を設置するのはコスト負担が大きい割に効果が少ないといえる。すなはち、ガス圧監視装置の設置は遮断器設置後シーリング材等が劣化してくる数年後〜十年後頃が効果的であるといえる。
特許第5142783号 特許第5349520号 特願 昭54−113335号
本願発明はそういった点に鑑みてなされたものであり、本願の課題はガス遮断器が運用状態のまま容易に着脱でき、外気温より遮断器内部温度により近い温度を測定し、温度変化による圧力変化をより正しく補正する機能を有し、かつ、ガス圧がアーク放電を抑制できない低レベルに達するまでの時間的余裕を推定する機能を持った、ガス遮断器のガス圧力監視装置を提供することにある。
本願の発明者は変電所内の現在稼働中の遮断器の絶縁ガス圧表示メーターの表示値を読み取り、温度による補正を行った後、上記アーク放電を抑制できない低レベルには無いことを確認した上で、過去のデータとも比較してガスの漏洩がないか、漏洩が認められる場合、上記低レベルに達するまでの時間的余裕は十分にあるか等、人間が行う遮断器絶縁ガス圧力の点検作業をそのまま全て機械に置き換えられないか検討した。
メーターの指示値読み取りは遮断器のガス圧力計測用メーターが主にアナログ指針式メーターであり、メーターのカバーも容易に開閉できるものなので、上記メーターの指針に幅約1ミリ、長さ約数ミリ程度で長軸方向に磁化された永久磁石片を長軸がメーターの指針に重なるように貼り付け、一方メーターのカバーに磁場の方向を二次元のベクトル量として計測できる磁気センサーを貼り付けて、上記永久磁石片の長軸方向の向き(角度)を計測することとした。
上記のようなメーターの指示値読み取り方法は引用の[特許文献3]に詳しく述べられている。また、回転角読取り専用のセンサーも市販されている。
一方、温度計測は遮断器内部のガス温度に最も近い温度を測る必要があるため、遮断器を模擬した金属ケースの内外部に温度計を付けて直射日光下で最も内部温度に近い温度が計測できるかを調査したところ、金属表面でかつ温度センサーに直射日光が直接当たらない位置がベストであることが解ったので、熱電対温度センサーをその位置に取り付けることとした。また、運用中の遮断機本体にセンサーを設置することが困難な場合は遮断器近傍にあって遮断器本体とほぼ同じ日射を浴びる同質に塗装され密封された金属ケース内にセンサーを設置し、金属ケース内の温度を計測しても良い。
また、測定したガス圧値については(2)のボイル・シャルルの法則から、温度が変わっても一定の温度条件下の圧力を得ることができる。
たとえば、20℃における圧力をP20とした場合、20℃以外の温度t℃においては以下の関係が成り立つ。
20・V/(20+273)=P・V/(t+273) (3)
温度が変わっても遮断器の容積は変わらないので、内部の絶縁ガスの体積Vも一定であるから、Vは省略できて、
20=P・293/(t+273) (4)
の様に表現できる。
ただし、ここでの圧力PおよびP20は物理学上で定義された圧力であり、現場のメーターで表示される圧力(一般にゲージ圧という)は上記PおよびP20から大気圧を差し引いたものである点注意が必要である。
ところで、絶縁ガスの密閉容器に穴が開き、ガスが漏れた場合、単位時間当たりのガスの流出量は大気圧Pとの差に比例するので、ガス圧Pの変化量は、(5)式のように、
dP/dt=−α・(P−P) (5)
(ただし、αはガス圧Pの変化率を表す正の定数、Pは大気圧)
表現できる。
上記微分方程式より初期値として時刻tにおけるガス圧をPとした場合、(5)より、
P=(P−P)・exp(−α・(t−t))+P (6)
が、得られる。
ただし、exp{x}は指数関数eを表す。
また、時刻tにおけるガス圧がPであった場合、
=(P−P)・exp(−α・(t−t))+P (7)
となるので、この場合αは
α=−Ln{(P−P)/(P−P)}/(t−t) (8)
として求められる。
ただし、Ln{x}はxの自然対数を表す。
(8)を(6)に代入すると、
P=(P1−P)・{(P−P)/(P−P)}{(t−t1)/(t2−t1)}+P (9)
が、得られる。
これ以上ガス圧が低下した場合にアークが遮断できないため動作が保証できなくなる最低ガス圧をPALM、その時点の時刻をtALMとすれば、
(tALM−t)=(t−t)・Ln{(PALM−P)/(P−P)}
/Ln{(P−P)/(P−P)} (10)
となる。
上記(10)式より例えば、最低動作保証ゲージ圧が0.4[MPa]の遮断器の場合、当初ゲージ圧0.6[MPa]であったガス圧が何らかの原因で急に下がり始めて、10日でゲージ圧0.55[MPa]に低下した場合、ガス圧が下がり始めてから最低動作保証ゲージ圧(以後「警報レベルの圧力」ということにする。)になるまでの日数は、以下の(11)の様に算出される。

(tALM−t)=10[日]×Ln{0.4/0.6}/Ln{0.55/0.6}
=46.599・・・[日] (11)
(11)の日数は、ガスを補充して当初のゲージ圧0.6[MPa]に戻してもガス漏れの原因を発見して補修しない限り上記日数で警報レベルの圧力にまでガス圧が低下することを示している。この日数の値は補修スケジュールを立てる上で重要なデータとなる。
本願装置からの警報発信はガス圧が別途設定した値以下になった場合および、上記警報レベルの圧力になる日よりさらに別途設定する日数前に発信することができる。
ところで、本願の装置は遮断器のシーリング材が劣化してきた10年目〜20年目の遮断器に後付けできるように配慮している。撤去も容易であるので、シーリング材の補修が終わってガス漏れがほぼ皆無となった場合は撤去して他の遮断器の監視に流用することも可能である。
また、本願の課題解決の手段として、磁石と磁気センサーを用いてアナログ指針式メーターの指示値を読み取る方法を説明したが、上記以外に、カメラを用いて上記メーターの指針を撮影し、画像解析ソフトウエア等で上記メーターの指示値を読み取る方法を用いても良い。
また、本願装置による測定結果は本願装置上に表示しても良いし、有線・無線等の情報通信ネットワーク上に乗せて遠方に表示しても良い。また、センサーのデータをそのまま上記ネットワーク上に乗せて遠方に送り、本願装置のセンサー以外の部分を遠方に配置しても良い。
以上の点を踏まえて、本願の課題解決の手段として、ガス遮断器またはガス絶縁開閉装置(以後単にガス遮断器と表記)のガス圧を指示する既存の回転指針式アナログメーターの針に永久磁石片を取り付け、上記メーターの針の回転角を上記メーター前面の透明カバー面に張り付けた磁気センサーによって読み取り、ガス圧に換算して監視する、ガス遮断器用ガス圧監視装置において、マイクロコンピュータまたは同等の演算機能デバイスを内蔵し、また、上記磁気センサーの他に上記ガス遮断器本体ケースに直射日光を避ける位置に取り付けた温度センサーと、上記磁気センサーおよび上記温度センサーの測定値を入力する入力部、上記磁気センサーの測定値をガス圧に換算し、上記ガス圧値から任意の温度におけるガス圧値を演算する演算部、読み取った上記測定値や上記演算結果を記録する記録部、上記読み取った値や上記演算結果が別途設定されたガス圧の正常範囲内にあるか否かを判定する判定部、上記測定値や上記演算結果および上記判定結果を外部に表示または通知する出力部を有し、現在の温度におけるガス圧の他に別途設定された一定の温度(例えば20℃)におけるガス圧を算出して記録し、表示または通知し、また、上記一定の温度におけるガス圧が別途に設定した圧力より低下しているかまたは別途に設定した日数以内に低下すると推定される場合、警報発信することを特徴とし、
上記一定の温度におけるガス圧の算出結果の記録からガス漏れの有無、および、上記算出結果から、上記一定の温度における上記ガス圧の将来値を推定し、上記ガス圧の正常範囲を逸脱する日時を推定することを特徴としたガス遮断器用ガス圧監視装置を本願第一の発明とし、
上記発明によるガス遮断器用ガス圧監視装置の機能を有する複数の装置から成るシステムであって、上記測定値や上記演算結果および上記判定結果を有線または無線の通信ネットワーク回線に乗せて遠方に送達することを特徴としたガス遮断器用ガス圧監視システムを本願第二の発明とし、
上記第二の発明のガス遮断器用ガス圧監視システムの機能を有する複数の装置から成るシステムであって、上記演算および上記判定を行う上記演算部および上記判定部を独立した別の装置として上記有線または無線の通信ネットワーク回線を経た遠方に設けたことを特徴としたガス遮断器用ガス圧監視システムを本願第三の発明とするものである。

本願発明のガス圧力監視装置により、これまで人が定期的に点検していたガス遮断器の絶縁ガス圧力の自動監視が可能である。本願装置は既存のメーターに容易に着脱可能であり、設置作業時に遮断器を停止させる必要がない。また、通常ガス遮断器の筐体継ぎ目等のシーリング材劣化でガス漏れ量が増加するのは遮断器設置後数年〜十数年目以降であるので常設型の監視装置ではガス漏れがほとんどない設置後十年程度までの間も監視装置のメンテナンスが必要であり無駄が多いが、本願装置では着脱式でありガス圧が低下してきた遮断器に後付けできるため無駄が少なくコストパーフォーマンスが優れている。
本願発明のガス圧力監視装置では、遮断器内部のガス温度に最も近いポイントの温度を計測し、その温度データを基にある特定温度でのガス圧値に換算してデータ収集しているので、温度変化による誤差が気温を基に補正している場合と比較して極めて少なくなっている。
本願発明のガス圧力監視装置ではガス漏れ量が増加した場合にそれが警報レベルの圧力になるまでの日数が算出できるので、それを基に補修作業のスケジュールを立てることができる。
ブロック図 圧力計に付けられた磁石と磁気センサーの位置関係の図 温度センサーの取り付け位置例の図
以下に本願発明を実施するための形態を詳細に説明する。
[図1]は本願の装置全体を示すブロック図である。本願装置ではメーターの指針に取り付けられた微小磁石片によって生成された磁界の向きを1の磁気センサーで読取り、一方、遮断器本体の表面温度を2の温度センサーで測定する。
3の入力部は上記磁気センサーや上記温度センサーの出力値を読み取る。磁気センサーも温度センサーもUSBポートによるディジタル出力方式のものや無線LANを用いたいわゆるWIFI出力方式のものが市販されており、3の入力部はマイコンのUSB入力インターフェースおよび無線LANチップによるいわゆるWIFI入力インターフェースである。
4の計時部はマイコンとソフトウエアで実現されるが、マイコンの定期的な割込み処理機能によって時間の経過を認識し、データ収録時間間隔を一定に保っている。4の計時部にはマイコンとは別のGPS同期した時計専用モジュールを用い時刻データをマイコン側から読み取れる方式を用いても良い。
5の演算部はマイコンとソフトウエアで実現されるが、1の磁気センサーの測定値をガス圧値に換算し、さらに上記温度センサーの測定値を用いて前記ガス圧値から特定の温度(例えば20℃)におけるガス圧値を演算している。また、(5)式によりガス圧の変化率αを求め、(10)式によりガス圧が最低動作保証ゲージ圧を下回るまでの日数を計算する。
6の記録部もマイコンとソフトウエアおよびマイコン内外のメモリーで実現されるが、読み取った上記測定値や上記演算結果をマイコンのソフトウエアによってメモリー上に転送し記録している。
7の判定部もマイコンとソフトウエアで実現されるが、5の演算部で算出された特定の温度(例えば20℃)におけるガス圧値が正常な範囲内にあるか否か、ガス圧の変化率αが別途に設定された許容値超えていないか、超えている場合、ガス圧が最低動作保証ゲージ圧を下回るまでの日数が算出できているかを確認する。
8の出力部はLANインターフェースもしくはWIFI通信モジュールで実現されるが、5の演算部での計算結果データと7の判定部での判定結果を有線LANネットワークもしくは無線LANネットワークに出力する。また、装置上に設けられた液晶ディスプレーに表示する。
以上が本願装置の基本的な実施形態であるが、昨今変電所でも光ファイバー等の情報通信インフラが整備されており、それらが比較的容易に利用できるようになっているので、磁気センサーと温度センサーのディジタル出力値を光ファイバー等の情報通信インフラを用いて制御所等のデータサーバーに伝送し、サーバー内で演算処理を行って結果をネットワーク上のクライアントパソコンに表示することも可能である。
[図2]は圧力計メーターの指針に永久磁石片を貼り付け、またカバーガラスに磁気センサーを取り付けたところの図である。永久磁石片は幅約1mm、長さ数mmで長軸方向に着磁されたものを用いる。磁気センサーは平面内にX軸およびY軸の二軸の磁界成分を個別に測定して結果をディジタルデータで出力するタイプの市販品を用いている。
X軸およびY軸方向成分の値から指針の角度を算出するためマイコン内でアークタンジェント値の算出を行っている。安価なマイコンでは三角関数計算機能が無いので、0〜45°までの1°毎の関数データテーブルを用意し、1°以下の部分は直線補間方式で求めている。また、45°から90°までの区間ではアークコタンジェント値を求め、90°から引き算してアークタンジェント値を求めている。
また、上記とは異なる実施形態であるが、圧力計メーターをカメラで撮影し、その画像データを上記データサーバーに伝送し、ネットワーク上のクライアントパソコンで画像解析ソフトウエア等を用いて上記メーターの指示値を読み取っても良い。
[図3]は温度センサーの取り付け位置の例を示した図である。ガスを封入してある遮断器本体のケース温度の測定を目途とし、直射日光によって温度センサーが直接加温されないよう配慮すればよい。
1.磁気センサー
2.温度センサー
3.入力部
4.計時部
5.演算部
6.記録部
7.判定部
8.出力部
9. 永久磁石片
10.回転指針式アナログメーター
11.磁気センサー
12.センサーのリード線
13.永久磁石片
14.ブッシング
15.キュービクル
16.絶縁ガス圧力計メーター
17.遮断器本体
18.温度センサー

Claims (3)

  1. ガス遮断器またはガス絶縁開閉装置(以後単にガス遮断器と表記)のガス圧を指示する既存の回転指針式アナログメーターの針に永久磁石片を取り付け、上記メーターの針の回転角を上記メーター前面の透明カバー面に張り付けた磁気センサーによって読み取り、ガス圧に換算して監視する、ガス遮断器用ガス圧監視装置であって、マイクロコンピュータまたは同等の演算機能デバイスを内蔵し、また、上記磁気センサーの他に上記ガス遮断器本体ケースに直射日光を避ける位置に取り付けた温度センサーと、上記磁気センサーおよび上記温度センサーの測定値を入力する入力部、上記磁気センサーの測定値をガス圧に換算し、上記ガス圧値から任意の温度におけるガス圧値を演算する演算部、読み取った上記測定値や上記演算結果を記録する記録部、上記読み取った値や上記演算結果が別途設定されたガス圧の正常範囲内にあるか否かを判定する判定部、上記測定値や上記演算結果および上記判定結果を外部に表示または通知する出力部を有し、現在の温度におけるガス圧の他に別途設定された一定の温度(例えば20℃)におけるガス圧を算出して記録し、表示または通知し、また、上記一定の温度におけるガス圧が別途に設定した圧力より低下しているかまたは別途に設定した日数以内に低下すると推定される場合、警報発信することを特徴とし、上記一定の温度におけるガス圧の算出結果の記録からガス漏れの有無、および、上記一定の温度における上記ガス圧の将来値を推定し、上記ガス圧の正常範囲を逸脱する時刻t ALM を[式1]によって算出することを特徴としたガス遮断器用ガス圧監視装置。

    (t ALM −t )=(t −t )・Ln{(P ALM −P )/(P −P )}/Ln{(P −P )/(P −P )} [式1]
    ただし、
    Po:大気圧、
    t1:1回目の測定時刻、
    P1:時刻t1におけるガス圧測定値、
    t2:2回目の測定時刻、
    P2:時刻t2におけるガス圧測定値、
    PALM:これ以上低下すると動作が保証できなくなる最低ガス圧値、
    ALM :上記最低ガス圧値となる時刻
    Ln{ }:自然対数関数
  2. 請求項1に記載のガス遮断器用ガス圧監視装置の機能を有する複数の装置から成るシステムであって、請求項1に記載の測定値や、請求項1に記載の演算結果、および請求項1に記載の判定結果を有線または無線の通信ネットワーク回線に乗せて遠方に送達することを特徴としたガス遮断器用ガス圧監視システム。
  3. 請求項1、および請求項2に記載のガス遮断器用ガス圧監視装置の機能を有する複数の装置から成るシステムであって、請求項1に記載の演算および判定を行う請求項1に記載の演算部および請求項1に記載の判定部を独立した別の装置として上記有線または無線の通信ネットワーク回線を経た遠方に設けたことを特徴としたガス遮断器用ガス圧監視システム。
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