JP6673158B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料噴射制御装置に関する。
従来、特許文献1、2に記載されるように、ディーゼルエンジンにおいて、黒煙の発生量が低減するために、燃料の噴射を2段階に分け、後半の燃料噴射率を大きくする燃料噴射制御装置が知られている。特許文献2では、黒煙の量を検出するセンサを用いて、フィードバック制御をかけ、燃料噴射率を大きくするタイミングを補正している。
特開2006−274841号公報 特開2014−136991号公報
特許文献1の構成では、後半の燃料噴射率を大きくするタイミングが明確になっていないため、タイミングズレにより、黒煙の発生量が低減されない虞がある。
特許文献2の構成では、黒煙センサを設ける必要があり、燃料噴射制御装置の重量が増加する可能性がある。また、フィードバック制御が実施されており、燃料と空気との燃焼における初期段階での黒煙の発生量は多くなる。このため、黒煙の発生量が収束しない可能性があり、黒煙の発生量が低減できない虞がある。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、黒煙センサを設ける必要なしに、黒煙の発生量を低減する燃料噴射制御装置を提供することにある。
本発明の燃料噴射制御装置は、シリンダ(15)およびピストン(13)によって区画形成される燃焼室(12)を有する内燃機関(1)に用いられる。
燃料噴射制御装置は、燃料噴射弁(31、80、90)、リフト量検出部(51)、筒内圧力検出部(52)、壁面衝突時間演算部(54)および噴射制御部(55)を備える。
燃料噴射弁は、ハウジング(32、81、91)の底部(327、818)およびニードル(34、35、83、92、93)で区画形成されるサック室(321、811)に連通する噴孔(323、324、813)から燃焼室に燃料を噴射する。
リフト量検出部は、ニードルが移動する量であるリフト量(L)を検出可能である。
筒内圧力検出部は、燃焼室の圧力である筒内圧力(Pc)を検出可能である。
壁面衝突時間演算部は、燃料噴射弁が燃料の噴射を開始してから燃料がピストンの壁面(130)に到達する時間である壁面衝突時間(t_wall)を、リフト量および筒内圧力に基づいて演算する。
噴射制御部は、壁面衝突時間に、サック室の圧力であるサック圧力(Ps)を高くするように、または、燃料噴射弁が噴射する噴射角度(θ、θ1、θ2)を変更するように、または噴孔が開口する面積である噴孔面積(A、A1、A2)を大きくするように、燃料噴射弁を制御する。
壁面衝突時間演算部が壁面衝突時間を演算し、噴射制御部が壁面衝突時間に、サック圧力を高くしまたは噴射角度を変更し、または噴孔面積を大きくすることで、燃料噴射率を大きくする。後半の燃料噴射率を大きくするタイミングが明確になり、タイミングズレが生じることがなくなる。また、壁面衝突時間の演算により、フィードフォワード制御が可能になる。燃料噴射率を変更するタイミングを予測でき、黒煙センサを設ける必要なく、燃料と空気との燃焼における初期段階での黒煙の発生量も低減できる。
本発明の第1実施形態による燃料噴射制御装置が用いられるエンジンを示す概略図。 本発明の第1実施形態による燃料噴射制御装置のインジェクタの断面図。 図2のIII部拡大図。 本発明の第1実施形態による燃料噴射制御装置が用いられるエンジンのピストンが上死点に位置したときの図1のIV部拡大図。 本発明の第1実施形態による燃料噴射制御装置のブロック図。 本発明の第1実施形態による燃料噴射制御装置のリフト量とサック圧力との関係図。 図1のVII部拡大図。 本発明の第1実施形態による燃料噴射制御装置の時間と壁面距離との関係図。 本発明の第1実施形態による燃料噴射制御装置の壁面衝突時間演算部の処理を説明するためのフローチャート。 本発明の第1実施形態による燃料噴射制御装置の壁面衝突時間演算部の処理を説明するためのタイムチャート。 本発明の第1実施形態による燃料噴射制御装置の壁面衝突時間演算部の処理を説明するためのタイムチャート。 本発明の第1実施形態による燃料噴射制御装置の噴射制御部の処理を説明するためのフローチャート。 本発明の第1実施形態による燃料噴射制御装置の回転速度、アクセル開度、要求燃料噴射量、コモンレール圧力および噴射開始時間の関係図。 本発明の第1実施形態による燃料噴射制御装置の燃料密度、筒内圧力および噴射角度の関係図。 本発明の第1実施形態による燃料噴射制御装置の噴射制御部の処理を説明するためのタイムチャート。 本発明の第2実施形態による燃料噴射制御装置のインジェクタの断面図。 本発明の第2実施形態による燃料噴射制御装置の噴射制御部の処理を説明するためのフローチャート。 本発明の第2実施形態による燃料噴射制御装置の噴射制御部の処理を説明するためのタイムチャート。 本発明の第3実施形態による燃料噴射制御装置のインジェクタの断面図。 本発明の第3実施形態による燃料噴射制御装置の噴射制御部の処理を説明するためのフローチャート。 本発明の第3実施形態による燃料噴射制御装置の噴射制御部の処理を説明するためのタイムチャート。
以下、本発明の実施形態による燃料噴射制御装置を図面に基づいて説明する。複数の実施形態の説明において、第1実施形態と実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明する。また、「本実施形態」という場合、第1−第3実施形態を包括する。本実施形態の燃料噴射制御装置は、内燃機関に用いられる。
まず、本実施形態による燃料噴射制御装置21が用いられる内燃機関としてのエンジン1について、図1を参照して説明する。
図1に示すように、エンジン1は、例えば、車両に搭載され、軽油等の燃料が燃焼室12に直接噴射されるディーゼルエンジンである。ピストン13が上死点に到達した後、燃料噴射弁としてのインジェクタ31が燃料を噴射すると、吸気マニホールド11から供給される空気と燃料との混合気が燃焼室12で自己着火し、燃焼する。燃焼時の爆発力によりピストン13が往復運動し、ピストン13の往復運動はクランクシャフト19の回転運動に変換される。燃焼により生じた燃焼ガスは、排気マニホールド14を経由して大気中に放出される。
燃焼室12は、筒状のシリンダ15、その開口に配置されたピストン13およびシリンダヘッド16の下面によって区画形成されている。
燃焼室12の入口であるシリンダヘッド16の吸気ポートに吸気弁17が設けられている。
また、燃焼室12の出口であるシリンダヘッド16の排気ポートに排気弁18が設けられている。
吸気弁17および排気弁18は、図示しないバルブ駆動機構により開閉可能である。
エンジン1には、クランク角センサ5が設けられている。
また、車両のアクセルペダル6に接続されているアクセルセンサ7が外部に、設けられている。
クランク角センサ5は、クランクシャフト19のクランク角およびクランクシャフト19のクランク角速度を検出し、エンジン1の回転速度Nを検出する。
アクセルセンサ7は、運転者がアクセルペダル6の操作量であるアクセル開度Rcを検出し、検出した信号をECU50に出力する。
アクセル開度Rcは、運転者がアクセルペダル6を踏むとともに増加する。
運転者がアクセルペダル6を踏んでいないとき、アクセル開度Rcをゼロとする。
運転者が全開にアクセルペダル6を踏んだとき、アクセル開度Rcを1とする。ここで、「ゼロ」は常識的な誤差範囲を含む。本明細書中では、「ゼロ」は同様に拡大解釈するものとする。
(第1実施形態)
燃料噴射制御装置21は、インジェクタ31および電子制御ユニット50を有する。以下、電子制御ユニット50を「ECU」と記載する。
まず、第1実施形態のインジェクタ31について説明する。
図2に示すように、第1実施形態のインジェクタ31は、ハウジング32、アウタニードル34、インナニードル35および圧力調整部40を有する。
第1実施形態のインジェクタ31は、アウタニードル34とインナニードル35とをハウジング32内に同軸に収容する、所謂、ツインニードル式の燃料噴射弁である。
ハウジング32は、例えば、炭素鋼等の金属材料によって有底筒状に形成されている。
また、ハウジング32は、サック室321、弁座322、第1噴孔323および第2噴孔324を先端側に有する。
さらに、ハウジング32は、燃料通路325、330および圧力調整室326を後端側に有する。
サック室321は、ハウジング32の底部327、アウタニードル34およびインナニードル35で区画形成されており、燃料通路325に連通可能である。
弁座322は、底部327の円錐状の面に形成されている。
第1噴孔323および第2噴孔324は、円形形状の断面を含み、ハウジング32の周方向に所定の間隔で複数形成されている。
第1噴孔323は、第2噴孔324よりも後端側に形成されており、第2噴孔324は、ハウジング32の軸中心O側に形成されている。
図3に示すように、第1噴孔323の中心とハウジング32の軸中心Oとでなす角度を第1角度θ1とし、第2噴孔324の中心とハウジング32の軸中心Oとでなす角度を第2角度θ2とする。
ハウジング32は、第1角度θ1が第2角度θ2よりも小さくなるように、形成されている。第1角度θ1または第2角度θ2によって、インジェクタ31の燃料の噴射角度θが設定される。なお、ハウジング32は、第1角度θ1が第2角度θ2よりも大きくなるように、形成されていてもよい。
図4に示すように、インジェクタ31の噴射方向Zは、燃焼室12の径方向内側から径方向外側に向かう方向である。第1角度θ1または第2角度θ2によって、噴射方向Zが設定される。
噴射された燃料は、周囲の空気と混合しながら燃料噴霧流Sを形成する。
燃料噴霧流Sの拡がり角度を噴霧拡がり角度2αとする。なお、αは、燃料噴霧流Sの中心線から燃料噴霧流Sの端面までの角度であり、噴霧拡がり角度2αの半分の値を示す。
1つの第1噴孔323が開口する径を第1噴孔径d1とし、1つの第1噴孔323が開口する面積を第1噴孔面積a1とし、複数の第1噴孔323の開口面積の和を第1面積和A1とする。
1つの第2噴孔324が開口する径を第2噴孔径d2とし、1つの第2噴孔324が開口する面積を第2噴孔面積a2とし、複数の第2噴孔324の開口面積の和を第2面積和A2とする。インジェクタ31の噴孔が開口している面積を噴孔面積Aとする。
第1面積和A1または第2面積和A2によって、噴孔面積Aが設定される。
図2に戻って、燃料通路325は、コモンレール70、サック室321および圧力調整室326に連通している。
燃料通路330は、圧力調整室326に連通している。燃料通路330を経由して、圧力調整室326内の燃料が流出する。
圧力調整室326は、ハウジング32の後端部の内壁329で区画形成されている。
アウタニードル34の後端部をアウタニードル後端部341とし、インナニードル35の後端部をインナニードル後端部351とする。
圧力調整室326は、アウタニードル後端部341およびインナニードル後端部351を収容している。
また、圧力調整室326は、圧力調整室326内の燃料が流入出することによって、アウタニードル後端部341に作用する全圧力である力Foを調整可能である。
さらに、圧力調整室326は、力Foと同様に、インナニードル鍔部352に作用する全圧力である力Fiを調整可能である。なお、力Foおよび力Fiは、閉方向に作用する力である。
アウタニードル34は、筒状に形成され、ハウジング32に収容されており、ハウジング32の軸方向へ往復摺動可能である。円滑な往復摺動可能にするため、アウタニードル34とハウジング32との間に、所定のクリアランスが形成されている。アウタニードル34が弁座322に離座または着座することによって、第1噴孔323が開閉される。
また、アウタニードル34は、先端側の径が後端側の径よりも小さくなるように形成されており、受圧面342を先端側に有し、アウタニードルスプリング343を後端側に有する。
受圧面342は、燃料通路325を経由した燃料の圧力によって作用する全圧力である力Fioが作用されている。なお、力Fioは、開方向に作用する力である。
アウタニードルスプリング343は、圧力調整室326内でアウタニードル後端部341とハウジング32の内壁329とに接触しており、アウタニードル後端部341を閉方向に付勢する。アウタニードルスプリング343がアウタニードル後端部341を付勢する力を付勢力Fsoとする。
インナニードル35は、アウタニードル34と同一の軸方向へ往復摺動可能であり、アウタニードル34の径方向内側に収容されている。円滑な往復摺動可能にするため、インナニードル35とアウタニードル34との間に、所定のクリアランスが形成されている。インナニードル35が弁座322に離座または着座することによって、第2噴孔324が開閉される。
また、インナニードル35は、インナニードル鍔部352およびインナニードルスプリング353を後端側に有する。
インナニードル鍔部352は、インナニードル35の径方向内側から径方向外側に延びており、インナニードル鍔部352の外径がアウタニードル後端部341の内径以上となるように形成されている。
また、インナニードル鍔部352は、アウタニードル34が開方向に移動したとき、アウタニードル後端部341と接触可能である。インナニードル鍔部352とアウタニードル後端部341とが接触したとき、インナニードル35がアウタニードル34から力Fiiを受ける。なお、力Fiiは、開方向に作用する力であり、力Fiと付勢力Fsiとの和よりも大きくなるように設定されている。
インナニードルスプリング353は、圧力調整室326内でインナニードル鍔部352とハウジング32の内壁329とに接触しており、インナニードル鍔部352を閉方向に付勢する。インナニードルスプリング353がインナニードル鍔部352を付勢する力を付勢力Fsiとする。
圧力調整部40は、後述のECU50と接続されており、圧力調整室326内の圧力を制御可能である。第1実施形態の圧力調整部40は、例えば、図示はしないが、ソレノイドコイルと制御弁とで構成されている。
圧力調整部40は、ECU50の指令により通電されたとき、磁気吸引力を発生し制御弁を開く。制御弁が開いたとき、燃料通路330を経由して、圧力調整室326内の燃料が流出する。圧力調整室326内の燃料が流出することによって、圧力調整室326内の圧力が低下する。
また、圧力調整部40は、ECU50の指令により非通電になったとき、制御弁を閉じる。制御弁が閉じたとき、圧力調整室326内の燃料の流出が停止し、燃料通路325を経由した圧力調整室326内に燃料が流入する。圧力調整室326内に燃料が流入することによって、圧力調整室326内の圧力が上昇する。
次に、第1実施形態のインジェクタ31の作動について説明する。
コモンレール70から燃料通路325に高圧燃料が供給される。燃料通路325を経由した高圧燃料は、圧力調整室326に供給される。また、燃料通路325を経由した高圧燃料は、受圧面342に力Fioを作用する。
圧力調整部40が非通電時、以下の関係式(1)および(2)が満たされている。このため、アウタニードル34は弁座322に着座しており、第1噴孔323が閉塞されている。また、力Fiおよび付勢力Fsiによってインナニードル35も弁座322に着座しており、第2噴孔324は閉塞されている。なお、本実施形態では、開方向を正とする。
Fo+Fso>Fio ・・・(1)
Fi+Fsi>0 ・・・(2)
ECU50の指令により圧力調整部40が通電されたとき、圧力調整室326から燃料が流出して、圧力調整室326内の圧力が低下する。これにより、力Foが低下し、以下の関係式(3)が満たされる。このため、アウタニードル34は弁座322から離座し、第1噴孔323が開放される。第1噴孔323が開放され、第1噴孔323から燃焼室12に燃料が噴射される。
Fo+Fso<Fio ・・・(3)
インジェクタ31から単位時間当たりに噴射される燃料の量である燃料噴射率Qは、以下関係式(4)のように表される。第1噴孔323から噴射される燃料噴射率Qを第1燃料噴射率Q1とする。第1燃料噴射率Q1は、例えば、以下関係式(5)のように表される。ここで、Cは、流量係数を表す。Psは、サック室321内の圧力であるサック圧力を表す。ΔPは、以下関係式(6)のように表され、サック圧力Psから筒内圧力Pcを減算した圧力差である。ρfは、燃料の密度を表す。流量係数Cは、構造に起因する係数であり定数である。また、燃料密度ρfは、燃料が非圧縮性により、定数とみなせる。
Figure 0006673158
Figure 0006673158
ΔP=Ps−Pc ・・・(6)
継続して圧力調整部40が通電されたとき、アウタニードル後端部341とインナニードル鍔部352とが接触し、インナニードル35が力Fiiを受ける。このとき、関係式(7)が満たされる。このため、インナニードル35は弁座322から離座し、第2噴孔324が開放される。第2噴孔324が開放され、第1噴孔323および第2噴孔324から燃焼室12に燃料が噴射される。
Fi+Fsi<Fii ・・・(7)
第2噴孔324から噴射される燃料噴射率を第2燃料噴射率Q2とする。第2燃料噴射率Q2は、例えば、以下のような関係式(8)のように表される。インナニードル35は弁座322から離座したとき、全燃料噴射率Q_allは、第1燃料噴射率Q1と第2燃料噴射率Q2との和になる。また、噴孔面積Aが第1面積和A1に第2面積和A2が加算され増加する。さらに、燃料の噴射方向Zが第1角度θ1から第1角度θ1または第2角度θ2に変更される。
Figure 0006673158
ECU50の指令により、圧力調整部40の通電が停止されたとき、圧力調整室326内の燃料の流出が停止する。燃料通路325を経由した圧力調整室326内に燃料が流入する。圧力調整室326内の圧力が上昇し、力Foが上昇し、関係式(1)が満たされる。このとき、アウタニードル34が弁座322に着座し、第1噴孔323が閉塞される。また、インナニードル鍔部352からアウタニードル後端部341が離れ、力Fiiが作用しなくなり、関係式(2)が満たされる。このとき、インナニードル35が弁座322に着座し、第2噴孔324が閉塞される。第1噴孔323および第2噴孔324が閉塞され、燃料の噴射が停止される。
従来、特許文献1、2に記載されるように、ディーゼルエンジンにおいて、黒煙の発生量が低減するために、燃料の噴射を2段階に分け、後半の燃料噴射率を大きくする燃料噴射制御装置が知られている。
特許文献1の構成では、後半の燃料噴射率を大きくするタイミングが明確になっていないため、タイミングズレにより、黒煙の発生量が低減されない虞がある。
特許文献2の構成では、黒煙センサを設ける必要があり、燃料噴射制御装置の重量が増加する可能性がある。また、フィードバック制御が実施されており、燃料と空気との燃焼における初期段階での黒煙の発生量は多くなる。このため、黒煙の発生量が収束しない可能性があり、黒煙の発生量が低減できない虞がある。
そこで、本実施形態の燃料噴射制御装置21は、黒煙センサを設ける必要なしに、黒煙の発生量を低減する。
図5に示すように、ECU50は、リフト量検出部51、筒内圧力検出部52、サック圧力検出部53、壁面衝突時間演算部54および噴射制御部55を有する。
リフト量検出部51は、アウタニードル34またはインナニードル35が移動する量であるリフト量Lを検出可能である。圧力調整部40に流れる電流量によってリフト量Lが推定される。
また、リフト量検出部51は、例えば、渦電流式変位センサであって、アウタニードル34またはインナニードル35に設けて、リフト量Lを直接検出してもよい。
筒内圧力検出部52は、燃焼室12内の圧力である筒内圧力Pcを検出可能である。
筒内圧力検出部52は、例えば、圧電式センサであり、圧電効果を利用したものである。圧電式センサで用いられる材料は、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ポリフッ化ビニリデンまたはポリフッ化ビニル等である。
サック圧力検出部53は、サック圧力Psを検出可能である。
サック圧力検出部53は、リフト量Lに基づき、サック圧力Psを検出する。
図6に示すように、リフト量Lが大きくなるに伴い、サック圧力Psが大きくなる。このような関係図を用いて、サック圧力検出部53は、サック圧力Psを推定する。また、サック圧力検出部53は、関数を用いてサック圧力Psを推定してもよい。さらに、サック圧力検出部53は、圧電素子で構成され、サック室321に設けられ、直接測定してもよい。
インジェクタ31が燃料の噴射を開始してから燃料がピストン13の壁面130に到達する時間を壁面衝突時間t_wallとする。
壁面衝突時間演算部54は、リフト量L、サック圧力Psまたは筒内圧力Pに基づき、壁面衝突時間t_wallを演算する。
壁面衝突時間演算部54による壁面衝突時間t_wallの演算について説明する。
インジェクタ31が燃料の噴射を開始する時間を噴射開始時間tsとする。噴射開始時間ts後における任意の時間を時間tとし、噴射開始時間ts後において任意に設定されている2つの時間を第1時間t1および第2時間t2とする。第1時間t1は、第2時間t2よりも先の時間、すなわち、t1<t2 とする。
第1噴孔323または第2噴孔324から噴射される燃料の速度を噴射速度Vfとする。時間tにおける噴射速度Vfは、以下関係式(9)のように表される。ここで、Vf(t)は、時間tにおける噴射速度Vfを表し、ΔP(t)は、時間tにおける圧力差ΔPを表す。圧力差ΔPは、リフト量L、サック圧力Psまたは筒内圧力Pcに基づき演算される。
Figure 0006673158
図7に示すように、第1噴孔323または第2噴孔324から噴射方向Z上と同一方向に延びる仮想線をIとする。図6において、ピストン13、インジェクタ31および燃焼室12の関係を明確にするために、ピストン13、インジェクタ31および燃焼室12を誇張して記載している。
時間tにおいて、仮想線I上に位置する噴射された燃料と空気との混合気体までの距離を混合気体距離xとする。また、第1噴孔323または第2噴孔324から仮想線I上に位置するピストン13までの距離を壁面距離x_wallとする。なお、壁面距離x_wallは、壁面衝突時間t_wallの混合気体距離xである。
図8に示すように、壁面距離x_wallは、クランク角または時間tの変化に伴って変化する。この予め設定されている関係図を用いて、壁面衝突時間演算部54は、壁面距離x_wallを演算する。また、壁面衝突時間演算部54は、クランク角または時間tの関数を用いて、壁面距離x_wallを演算してもよい。なお、壁面距離x_wallが最も小さい時は、エンジン1が上死点に位置する時である。
第1時間t1に推定される混合気体距離xを第1混合気体距離x1とし、第2時間t2に推定される混合気体距離xを第2混合気体距離x2とする。第1混合気体距離x1は、以下関係式(10)のように表され、第2混合気体距離x2は、以下関係式(11)のように表される。ここで、dは、第1噴孔径d1または、第2噴孔径d2を表す。ρaは、空気の密度を表す。
Figure 0006673158
Figure 0006673158
図9のフローチャートを参照して、壁面衝突時間演算部54の演算過程を説明する。フローチャートにおいて、記号「S」は、ステップを意味する。
ステップ101において、時間t1に、サック圧力検出部53は、リフト量Lに基づいて、または、直接測定することによって、サック圧力Psを検出する。また、筒内圧力検出部52は、筒内圧力Pcを検出する。
壁面衝突時間演算部54は、検出されたサック圧力Psおよび検出された筒内圧力Pcに基づき、圧力差ΔP(t1)を演算し、時間t1の噴射速度Vf(t1)を演算する。
ステップ102において、時間t1の噴射速度Vf(t1)から第1混合気体距離x1を演算する。
ステップ103において、時間t2に、サック圧力検出部53は、リフト量Lに基づいて、または、直接測定することによって、サック圧力Psを検出する。また、筒内圧力検出部52は、筒内圧力Pcを検出する。
壁面衝突時間演算部54は、検出されたサック圧力Psおよび検出された筒内圧力Pcに基づき、圧力差ΔP(t2)を演算し、時間t2の噴射速度Vf(t2)を演算する。
ステップ104において、時間t2の噴射速度Vf(t2)から第2混合気体距離x2を演算する。
ステップ105において、壁面衝突時間演算部54は、壁面距離x_wallと時間tとの関係図を用いて、壁面距離x_wallを演算する。
ステップ106において、壁面衝突時間演算部54は、第1混合気体距離x1、第2混合気体距離x2および壁面距離x_wallの連立方程式を解く。
第1混合気体距離x1と壁面距離x_wallとが一致する時間tを第1壁面衝突時間t1_wallとする。第2混合気体距離x2と壁面距離x_wallとが一致する時間tを第2壁面衝突時間t2_wallとする。
壁面衝突時間演算部54は、第1壁面衝突時間t1_wallと第2壁面衝突時間t2_wallとを比較することによって、壁面衝突時間t_wallを演算する。
図10に示すように、第1壁面衝突時間t1_wallが第2壁面衝突時間t2_wall以前であった場合、壁面衝突時間演算部54は、壁面衝突時間t_wallを第1壁面衝突時間t1_wallとする。
図11に示すように、第2壁面衝突時間t2_wallが第1壁面衝突時間t1_wall以前であった場合、壁面衝突時間演算部54は、壁面衝突時間t_wallを第2壁面衝突時間t2_wallとする。
噴射制御部55は、壁面衝突時間t_wallに、サック圧力Ps、噴射角度θまたは噴孔面積Aを変更するように、インジェクタ31を制御する。
また、噴射制御部55は、壁面衝突時間t_wallに基づき、噴孔面積Aを大きくするように変更する。
図12のフローチャートを参照して、噴射制御部55の処理を説明する。
ステップ201において、噴射制御部55は、アクセル開度Rc、回転速度Nまたは筒内圧力Pc等のエンジン1の運転状態を取得する。
燃焼室12に必要とされる燃料噴射量を要求燃料噴射量Hとし、コモンレール70から供給される燃料の圧力をコモンレール圧力Prとする。
ステップ202において、噴射制御部55は、エンジン1の運転状態に基づき、要求燃料噴射量H、コモンレール圧力Pr、噴射開始時間tsおよび噴霧拡がり角度2αを決定する。
例えば、図13(a)、(b)、(c)に示すように、アクセル開度Rc、回転速度N、要求燃料噴射量H、コモンレール圧力Prおよび噴射開始時間tsは、予め設定される関係図になっている。図12(a)は、アクセル開度Rc、回転速度Nおよび要求燃料噴射量Hの関係図を表す。図12(b)は、アクセル開度Rc、回転速度Nおよびコモンレール圧力Prの関係図を表す。図12(c)は、アクセル開度Rc、回転速度Nおよび噴射開始時間tsの関係図を表す。
図14に示すように、噴霧拡がり角度2αは、燃料密度ρfおよび筒内圧力Pcに基づき、設定されている。
噴霧拡がり角度2αは、燃料密度ρfが大きくなるに伴い、大きくなるように設定されている。
また、噴霧拡がり角度2αは、筒内圧力Pcが高くなるに伴い、大きくなるように設定されている。
噴射制御部55は、これらの関係図から要求燃料噴射量H、コモンレール圧力Pr、噴射開始時間tsおよび筒内圧力Pcを決定する。
ステップ203において、インジェクタ31は、噴射制御部55の指令により、燃料の噴射を開始する。アウタニードル34が開弁し、第1噴孔323から燃料が噴射される。
ステップ204において、壁面衝突時間演算部54は、壁面衝突時間t_wallを演算し、噴射制御部55に出力する。
ステップ205において、噴射制御部55は、壁面衝突時間t_wallに、噴射角度θまたは噴孔面積Aを変更するように、インジェクタ31を制御する。
ステップ206において、インジェクタ31は、インナニードル35をさらに開弁し、噴射を切り替える。
噴射完了時間teに、インジェクタ31は、アウタニードル34およびインナニードル35を閉弁し、燃料の噴射を完了する。
図15(a)に示すように、壁面衝突時間t_wallに、第1角度θ1から第1角度θ1または第2角度θ2に変更される。また、壁面衝突時間t_wallに、噴孔面積Aは、第1面積和A1から第1面積和A1に第2面積和A2を加算した値に変更される。
図15(b)に示すように、壁面衝突時間t_wallに、燃料噴射率Qは、第1燃料噴射率Q1から全燃料噴射率Q_allに変更される。
噴射開始時間tsから壁面衝突時間t_wallまでを期間K1とし、壁面衝突時間t_wallから噴射完了時間teまでを期間K2とする。
噴射制御部55は、第1面積和A1または第2面積和A2に基づき、期間K2を決定している。
(効果)
本実施形態の燃料噴射制御装置21は、壁面衝突時間t_wallを演算し、壁面衝突時間t_wallに、燃料噴射率Qを大きくしている。後半の燃料噴射率Qを変更するタイミングが明確になり、タイミングズレが生じることがなくなる。
また、壁面衝突時間t_wallの演算により、フィードフォワード制御が可能になる。燃料噴射率Qを変更するタイミングを予測でき、黒煙センサを設ける必要なく、燃料と空気との燃焼における初期段階での黒煙の発生量も低減できる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、インジェクタの形態および噴射制御部の制御が異なる点を除き、第1実施形態と同様である。
図16に示すように、第2実施形態のインジェクタ80は、ハウジング81、ニードル83およびサック圧力制御部86を有する。
ハウジング81は、サック室811、弁座812および噴孔813を先端側に有する。
さらに、ハウジング81は、燃料通路814、815および第1圧力調整室816および第2圧力調整室817を後端側に有する。
サック室811は、ハウジング81の底部818およびニードル83で区画形成されており、燃料通路814に連通している。
弁座812は、底部818に形成されている。
噴孔813は、円形形状の断面を含み、ハウジング81の周方向に所定の間隔で複数形成されている。
燃料通路814は、コモンレール70、第1圧力調整室816およびサック室811に連通している。
また、燃料通路814は、サーボ弁862に接続されている。燃料通路814を経由して、コモンレール70からの高圧燃料が第1圧力調整室816およびサック室811に流入される。
燃料通路815は、第1圧力調整室816および第2圧力調整室817に連通している。
また、燃料通路815は、サーボ弁862に接続されている。燃料通路815を経由して、第1圧力調整室816または第2圧力調整室817内の燃料が流出する。
第1圧力調整室816は、ハウジング81の後端部の内壁で区画形成されている。
第2圧力調整室817は、ハウジング81の後端部の内壁とニードル83とで区画形成されている。
ニードル83は、ハウジング81の軸方向へ往復摺動可能であり、ハウジング81に収容されている。ニードル83が弁座812に離座または着座することによって、噴孔813が開閉される。
サック圧力制御部86は、ハウジング81内に収容され、サック圧力Psを増圧可能である。
サック圧力制御部86は、電磁弁861、サーボ弁862、インジェクタピストン863、逆止弁864および絞り通路865を含む。
電磁弁861は、2方切替弁である。
電磁弁861は、ハウジング81内に収容され、第1圧力調整室816と低圧側の排出される通路との連通または遮断を切替可能である。
サーボ弁862は、3方切替弁である。
サーボ弁862は、第1圧力調整室816が電磁弁861によって低圧側に連通されることによって、第1圧力調整室816が低圧側へ切り替わる。
また、サーボ弁862は、第1圧力調整室816が電磁弁861によって低圧側への連通を遮断されることによって、第1圧力調整室816の圧力が調整される。
インジェクタピストン863は、第1圧力調整室816に収容され、第1圧力調整室816内の燃料圧力を増圧可能である。インジェクタピストン863によって増圧された燃料が、サック室811に流入し、サック圧力Psが増加する。
逆止弁864は、燃料通路814に設けられ、インジェクタピストン863によって増圧された燃料がコモンレール70側へ逆流することを防止する。
絞り通路865は、サック室811側の燃料通路815に設けられている。絞り通路865の開口面積は、燃料通路815の開口面積よりも小さく設定されている。これにより、燃料通路815およびサーボ弁862を経由して、第2圧力調整室817から燃料が流出する。第2圧力調整室817から燃料が流出したとき、ニードル83が開方向に移動し、噴孔813から増圧された燃料が噴射される。
図17のフローチャートを参照して、第2実施形態の燃料噴射制御装置22の噴射制御部55の処理を説明する。
ステップ301−304は、第1実施形態のステップ201−204と同様である。
ステップ305において、噴射制御部55は、壁面衝突時間t_wallに、サック圧力Psを変更するように、インジェクタ80を制御する。
ステップ306において、サック圧力制御部86は、噴射制御部55の指令により、サック圧力Psを大きくする。インジェクタ80は、サック圧力Psが大きくなった燃料を噴孔813から噴射する。
噴射完了時間teに、インジェクタ80は、ニードル83を閉弁し、燃料の噴射を完了する。
図18(a)に示すように、サック圧力Psは、噴射開始時間tsから壁面衝突時間t_wallまでの間は一定である。また、サック圧力Psは、壁面衝突時間t_wallに、サック圧力制御部86により大きくなる。さらに、サック圧力Psは、壁面衝突時間t_wallから噴射完了時間teまで一定である。
図18(b)に示すように、燃料噴射率Qは、サック圧力Psと同様に挙動を示す。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏する。
(第3実施形態)
第3実施形態では、インジェクタの形態および噴射制御部の制御が異なる点を除き、第1実施形態と同様である。
図19に示すように、第3実施形態の燃料噴射制御装置23のインジェクタ90は、第1実施形態のインジェクタ31と、第2実施形態のサック圧力制御部86とを組み合わせた形態である。
インジェクタ90は、ハウジング91、アウタニードル92、インナニードル93およびサック圧力制御部86を有する。
図20のフローチャートを参照して、第3実施形態の燃料噴射制御装置23の噴射制御部55の処理を説明する。
ステップ401およびステップ402は、第1実施形態のステップ201およびステップ202と同様である。
ステップ403において、インジェクタ90は、噴射制御部55の指令により、燃料の噴射を開始する。アウタニードル92が開弁する。このとき、サック圧力制御部86がサック圧力Psを大きくしながら、第1噴孔323から燃料が噴射される。
ステップ404において、壁面衝突時間演算部54は、壁面衝突時間t_wallを演算し、噴射制御部55に出力する。
ステップ405において、噴射制御部55は、壁面衝突時間t_wallに、サック圧力Ps、噴射角度θまたは噴孔面積Aを変更するように、インジェクタ90を制御する。
ステップ406において、インジェクタ90は、インナニードル93をさらに開弁し、噴射を切り替える。
噴射完了時間teに、インジェクタ90は、アウタニードル92およびインナニードル93を閉弁し、燃料の噴射を完了する。
図21(a)に示すように、噴射開始時間tsから壁面衝突時間t_wallまで、サック圧力Psは、サック圧力制御部86により大きくなる。壁面衝突時間t_wallに、サック圧力Psは低下する。壁面衝突時間t_wallから噴射完了時間teまで、サック圧力Psは、サック圧力制御部86により、再度大きくなる。
また、壁面衝突時間t_wallに、第1角度θ1から第1角度θ1または第2角度θ2に変更される。
図21(b)壁面衝突時間t_wallに、噴孔面積Aは、第1面積和A1から第1面積和A1に第2面積和A2を加算した値に変更される。
図21(c)に示すように、噴射開始時間tsから噴射完了時間teまで、燃料噴射率Qは、時間tが経過するに伴い、徐々に増加するように、サック圧力Psおよび噴孔面積Aが設定されている。
噴射開始時間tsから壁面衝突時間t_wallまでの期間K3において、予め設定されるサック圧力Psの増加分を設定増圧割合ΔPs_K3とする。
壁面衝突時間t_wallから噴射完了時間teまでの期間K4において、予め設定されるサック圧力Psの増加分を設定増圧割合ΔPs_K4とする。
噴射制御部55は、設定増圧割合ΔPs_K3または設定増圧割合ΔPs_K4に基づき期間K4を決定している。
第3実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏する。さらに、第3実施形態の燃料噴射制御装置23は、時間に比例して燃料噴射率Qがゼロから増加するように噴射するデルタ形噴射に燃料噴射率Qをできる。
(その他の実施形態)
(i)本実施形態の燃料噴射制御装置は、ディーゼルエンジンの熱サイクルであるディーゼルサイクルまたはサバテサイクルに限定されない。本実施形態の燃料噴射制御装置は、エリクソンサイクルまたはガスタービンサイクルといった熱サイクルにおいても適用可能である。
(ii)本実施形態の燃料噴射制御装置は、オットーサイクルを有するガソリンエンジンに適用してもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
1 ・・・内燃機関、
12 ・・・燃焼室、
13 ・・・ピストン、
31、80、90 ・・・燃料噴射弁、
32、81 ・・・ハウジング、
327、818 ・・・底部、
321、811 ・・・サック室、
323、324、813 ・・・噴孔、
34、92 ・・・ニードル(アウタニードル)、
35、93 ・・・ニードル(インナニードル)、
83 ・・・ニードル
51 ・・・リフト量検出部、
52 ・・・筒内圧力検出部、
54 ・・・壁面衝突時間演算部、
55 ・・・噴射制御部。

Claims (5)

  1. シリンダ(15)およびピストン(13)によって区画形成される燃焼室(12)を有する内燃機関(1)に用いられる燃料噴射制御装置であって、
    ハウジング(32、81、91)の底部(327、818)およびニードル(34、35、83、92、93)で区画形成されるサック室(321、811)に連通する噴孔(323、324、813)から前記燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁(31、80、90)と、
    前記ニードルが移動する量であるリフト量(L)を検出可能なリフト量検出部(51)と、
    前記燃焼室の圧力である筒内圧力(Pc)を検出可能な筒内圧力検出部(52)と、
    前記燃料噴射弁が燃料の噴射を開始してから燃料が前記ピストンの壁面(130)に到達する時間である壁面衝突時間(t_wall)を、前記リフト量および前記筒内圧力に基づいて演算する壁面衝突時間演算部(54)と、
    前記壁面衝突時間に、前記サック室の圧力であるサック圧力(Ps)を高くするように、または、前記燃料噴射弁が噴射する噴射角度(θ、θ1、θ2)を変更するように、または前記噴孔が開口する面積である噴孔面積(A、A1、A2)を大きくするように、前記燃料噴射弁を制御する噴射制御部(55)と、
    を備える燃料噴射制御装置。
  2. 前記サック圧力を検出するサック圧力検出部(53)をさらに備え、
    前記壁面衝突時間演算部は、前記サック圧力および前記筒内圧力に基づき、前記壁面衝突時間を演算する請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記噴射制御部は、前記壁面衝突時間に変更した後の前記噴孔面積に基づき、前記壁面衝突時間後に前記燃料噴射弁が燃料を噴射する期間(K2)を決定する請求項1または2に記載の燃料噴射制御装置。
  4. 前記サック圧力を増圧可能なサック圧力制御部(86)をさらに備え、
    前記サック圧力制御部は、前記噴射制御部の指令により、前記壁面衝突時間に前記サック圧力を高くし、
    前記サック圧力制御部が前記サック圧力を高くする割合を設定増圧割合(ΔPs_K3、ΔPs_K4)とすると、
    前記噴射制御部は、前記設定増圧割合に基づき、前記壁面衝突時間後に前記燃料噴射弁が燃料を噴射する期間(K4)を決定する請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記サック圧力制御部は、時間(t)が経過するに伴い、前記サック圧力を高くする請求項に記載の燃料噴射制御装置。
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