JP6672049B2 - 撮像装置、制御装置、制御方法、制御プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

撮像装置、制御装置、制御方法、制御プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、撮像装置、制御装置、制御方法、制御プログラムおよび記録媒体に関する。
被写体からの光の偏光状態を観察することによって、被写体の所定の特徴を強調して検出可能な撮像装置が知られている。例えば、一眼レフカメラのレンズ前面に偏光フィルタを装着し撮影することで、被写体の色やコントラスト等の質感を際立たせることや、水面等の反射光の写り込みを強調または軽減することができる。また、異なる偏光方向で撮影を行い、被写体のエッジや欠陥部を検出可能な検査装置等も知られている。
特許文献1では、固体撮像素子上の各画素に対して異なる偏光を透過するワイヤーグリッド偏光板を有し、複数の画素から偏光情報を抽出する撮像素子の構成が開示されている。また、特許文献2では、λ/4板、位相差を可変可能な2枚の位相差板、および偏光板を有し、位相差板の軸方向を変化させながら複数枚の画像を撮ることによりストークスパラメータの一部を取得する構成が開示されている。
特許第5682437号公報 米国特許出願公開第2009/0079982号明細書
しかしながら、特許文献1では、複数の画素を偏光情報の取得に割り当てるため、解像度または色情報が失われる。また、特許文献2では、2枚の可変位相差板が必要であり、制御が煩雑化してコストも高くなる。さらに、一般的なデジタル一眼レフカメラ等で撮像素子の手前に配置される光学ローパスフィルタやオートフォーカス手段に偏光依存性が存在する場合、上記特許文献の構成では被写体の偏光情報を正しく取得できない可能性がある。
このような課題に鑑みて、本発明は、簡易な構成で良好な偏光情報を取得可能な撮像装置、制御装置、制御方法、制御プログラムおよび記録媒体を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての撮像装置は、被写体からの光に与える位相差を変更して得られた複数の画像に基づいて偏光情報を取得する撮像装置であって、前記位相差を−90度以上90度以下である基準値に設定した状態で撮影条件を設定する制御手段を有することを特徴とする。
また、本発明の他の側面としての制御装置は、被写体からの光に与える位相差を変更して得られた複数の画像に基づいて偏光情報を取得する撮像装置を制御する制御装置であって、前記位相差を−90度以上90度以下である基準値に設定した状態で前記撮像装置の撮影条件を設定することを特徴とする。
また、本発明の他の側面としての制御方法は、被写体からの光に与える位相差を変更して得られた複数の画像に基づいて偏光情報を取得する撮像装置制御方法であって、前記位相差を−90度以上90度以下である基準値に設定した状態で前記撮像装置の撮影条件を設定するステップを有することを特徴とする。
本発明によれば、簡易な構成で良好な偏光情報を取得可能な撮像装置、制御装置、制御方法、制御プログラムおよび記録媒体を提供することができる。
実施例1の撮像装置の構成図である。 入射光の偏光状態と光強度の方位依存性の一例を示す図である。 入射光の偏光方向に対する偏光取得手段の透過率依存性を示す図である。 可変位相差の位相差ごとの入射光の偏光成分に対する偏光取得手段の透過率依存性を示す図である。 可変位相差板の構成図である。 実施例1の制御方法を示すフローチャートである。 実施例1の制御方法を示すフローチャートである。 実施例1の制御方法を示すフローチャートである。 方位角と輝度値の関係図である。 合成画像を示す図である。 合成画像を示す図である。 実施例2の制御方法を示すフローチャートである。 実施例2の制御方法を示すフローチャートである。 実施例2の制御方法を示すフローチャートである。 実施例3の撮像装置の構成図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1を参照して、本実施例の撮像装置100の構成について説明する。図1(a)は、本実施例の撮像装置100の構成を簡易的に示す概略図である。図中の一点鎖線は、光学系1の光軸である。撮像装置100は、被写体からの光を撮像素子2上に結像させる光学系1、被写体の画像情報を取得する撮像素子2、光学系1と撮像素子2との間の光路上に配置された偏光取得手段7、およびマイクロコンピューター等である制御装置25を有する。なお、本実施例では、偏光取得手段7は光学系1と撮像素子2との間の光路上に配置されているが、本発明はこれに限定されない。偏光取得手段7は、撮像素子2より光入射側(被写体側)に配置されればよく、例えば、光学系1より光入射側や、光学系1が複数の光学要素から形成されている場合、複数の光学要素の途中に配置されてもよい。また、偏光取得手段7は、本実施例では撮像装置100内に設けられているが、図1(b)および図1(c)に示されるように、撮像装置100とは異なる光学装置であるアダプタ200として構成されてもよい。アダプタ200は、共通のマウントを持つレンズやデジタルカメラに取り付け可能に構成され、偏光情報を取得する場合に図1(b)や図1(c)に示される位置でレンズ300やデジタルカメラ400と組み合わされて使用される。また、アダプタ200は、レンズ一体式のデジタルカメラにも取り付けて使用することができる。
偏光取得手段7は、光入射側から順に、λ/4板(第1の位相差板)3、可変位相差板(第2の位相差板)4、偏光板5、および位相差設定部(設定手段)6を有する。λ/4板3、可変位相差板4および偏光板5は、各軸が光学系1の光学軸に垂直な面内(xy平面内)となるように配置されている。λ/4板3は、延伸フィルムから構成され、入射光の直交する偏光成分間にπ/2(rad)の相対位相差を与える。λ/4板3が与えるπ/2の相対位相差は、不変(固定)である。本実施例では、λ/4板を用いるが、π/2の相対位相差を与えることが可能であれば3λ/4板や可変位相差板であってもよい。可変位相差板4は、液晶を用いた素子であり、λ/4板3と同様に入射光の直交する偏光成分間に、印加される電圧に応じて変更可能な相対位相差(以下、可変位相差板4の位相差という)を与える。そのため、可変位相差板4の位相差は、複数の位相板を入れ替えて使用する場合や、偏光板1枚を回転させる場合に比べて高速に変更することが可能である。偏光板5は、入射光の偏光成分のうち透過軸方向(透過偏光方向)の成分を透過させる。偏光取得手段7は撮像装置100に用いられるため、偏光板5は不要光を吸収するタイプの偏光板を用いることが望ましい。不要光を反射するタイプの、例えばワイヤーグリッド偏光子のような偏光板を用いると、カットする側の偏光が反射されその光が迷光やゴーストとなって画像に悪影響を及ぼすため、撮像装置100の構成としては望ましくない。より好ましくは、ゴーストへの影響を抑えるため、偏光板5は使用波長域全域において、透過軸と直交する方向に振動する偏光のうち50%以上を吸収する特性を有するものが望ましい。このような偏光板としては、例えばヨウ素化合物を含有する樹脂部材を延伸したフィルム等があるが、このような材料に限らず、任意の吸収型偏光板を使用すればよい。
なお、使用波長域は、撮像装置100により取得される波長範囲であり、用途や撮像素子2の波長特性によって選択可能である。本実施例では、使用波長域を可視域(400nm〜700nm)としている。使用波長域は、撮像装置100の構成に基づいて、可視域(400〜700nm)、近赤外域(700〜1100nm)、および近紫外域(200〜400nm)のうち少なくとも1つの領域を選択するようにすればよい。偏光板5および各位相差板の設計波長λ(nm)は、適切な特性を有するように、撮像装置100により取得される使用波長域に応じて選択すればよい。位相差設定部6は、撮像装置100からの信号(指示)に応じて、可変位相差板4の位相差を設定(変更)する。なお、本実施例では、位相差設定部6は、偏光取得手段7内に設けられているが、撮像装置100内に偏光取得手段7とは別に設けてもよい。
制御装置25は、偏光成分制御部8、記録部9、画像処理部10、システム制御部11、撮影モードスイッチ12、スイッチ(SW1)13、スイッチ(SW2)14、メインスイッチ15、表示部16、およびストロボ(発光手段)17を備える。偏光成分制御部8は、撮像素子2と同期して、可変位相差板4の位相差の制御信号を位相差設定部6に出力する。この制御によって、撮像素子2が受光する被写体からの光の偏光成分が変化し、被写体の偏光情報を有する画像が取得可能となる。記録部9は、撮像素子2から取得される画像を不図示の記録媒体(RAM等)に一時的に保管する。画像処理部10は、撮像素子2から取得される画像の処理を行う。システム制御部(制御手段)11は、撮像装置100の動作を制御する。撮影モードスイッチ12は、マクロモード、遠景モード、またはスポーツモードなどの撮影モードを選択するためのスイッチである。スイッチ(SW1)13は、AF(自動焦点検出)やAE(自動露出)などの撮影条件の設定動作を行うためのスイッチである。スイッチ(SW2)14は、撮影を行うためのスイッチである。メインスイッチ15は、撮像装置100の電源を入れるためのスイッチである。表示部16は、画像や操作補助のための表示や撮像装置100の状態の表示等を行う。
次に、図2を参照して、一般的な被写体からの光強度の方位依存性について述べる。図2(a)に示される楕円は、例示的な偏光状態の振幅の方位依存性を示す。φは、偏光方向のx軸方向に対する方位角(度)である。図2(b)は、方位角φを横軸、方位角φのときの図2(a)の楕円半径の2乗である光強度I(φ)を縦軸とした図である。図2(a)の線種の異なる各矢印は、図2(b)の同じ線種の矢印に対応する。図2では、方位角φが45度である偏光成分の光強度が最も強い。そのため、方位角φが45度またはそれと直交する135度である偏光成分を抽出することで、被写体の特徴を最も強調した画像を取得できる。
次に、図3を参照して、偏光板5の透過軸方向を固定し、かつ、可変位相差板4の位相差を一定に設定した場合の偏光取得手段7に入射した入射光の振る舞いについて説明する。図3は、入射光の偏光方向に対する偏光取得手段7の透過率依存性を示す図である。図3では、可変位相差板4の位相差は、設計波長をλ(nm)とすると、λ/4に設定されている。偏光取得手段7の透過前後の矢印の方向と長さはそれぞれ、偏光方位と強度である。λ/4板3および可変位相差板4上の破線矢印は遅相軸方向を示し、偏光板5上の破線矢印は透過軸方向を示している。すなわち、λ/4板3の遅相軸方向と偏光板5の透過軸方向は、y軸方向に平行となっている。ただし、厳密に平行である必要はなく、数度程度ずれていても実質的に平行(略平行)とみなされる。また、λ/4板3の遅相軸方向および偏光板5の透過軸方向のx軸方向に対する方位角φは90度となっている。ただし、厳密に90度である必要はなく、数度程度ずれていても実質的に90度(略90度)とみなされる。可変位相差板4の遅相軸方向のx軸に対する方位角φは45度となっている。ただし、厳密に45度である必要はなく、数度程度ずれていても実質的に45度(略45度)とみなされる。また、λ/4板3の進相軸方向を偏光板5の透過軸方向が、y軸方向に対して平行に配置されてもよい。この場合、可変位相差板4の進相軸方向のx軸方向に対する方位角φは45度となっている。
図3(a)は、方位角φが90度である偏光成分が入射した場合を示している。この場合、入射光は、偏光方向がλ/4板3の遅相軸方向と平行であるため位相変化を受けずにλ/4板3を透過する。λ/4板3を透過した光は、可変位相差板4により右円偏光に変換されるため、偏光板5を透過すると入射光に対し約50%の強度の直線偏光となる。
図3(b)は、方位角φが45度である偏光成分が入射した場合を示している。この場合、入射光は、λ/4板3により左円偏光に変換される。λ/4板3を透過した光は、可変位相差板4により偏光方向の方位角φが90度の直線偏光に変換され偏光板5の透過軸方向と平行となるため、偏光板5をほぼ損失なく透過する。
図3(c)は、方位角φが0度である偏光成分が入射した場合を示している。この場合、入射光は、偏光方向がλ/4板3の遅相軸方向と直交するため位相変化を受けずにλ/4板3を透過する。λ/4板3を透過した光は、可変位相差板4により左円偏光に変換されるため、偏光板5を透過すると入射光に対し約50%の強度の直線偏光となる。
図3(d)は、方位角φが135度である偏光成分が入射した場合を示している。この場合、入射光は、λ/4板3により右円偏光に変換される。λ/4板3を透過した光は、可変位相差板4により偏光方向の方位角φが0度の直線偏光に変換され偏光板5の透過軸方向と直交するため、偏光板5をほぼ透過しない。
したがって、可変位相差板4の位相差がλ/4である場合、偏光取得手段7への入射光の偏光成分のうち、方位角φが45度である偏光成分の透過率が最大になる。以降、偏光取得手段7への入射光の偏光成分のうち透過率が最大になる偏光成分のx軸方向に対する角度(最大透過角)をφo(度)とする。
図4は、可変位相差板4の位相差ごとの入射光の偏光成分の方位角φと偏光取得手段7の透過率T(φ)の関係図である。図中の線(a)〜(d)はそれぞれ、可変位相差板4の位相差が0、λ/4、λ/2、3λ/4に設定された場合を示している。例えば、線(a)では、方位角φが90度のときに透過率T(φ)が100%となっており、最大透過角度φoは90度となる。同様に、線(b)、(c)、(d)では、最大透過角φoはそれぞれ45度、0度、135度(−45度)となる。以上より、最大透過角φと可変位相差板4の位相差Δψ(度)は、以下の式(1)で表される。
φ=90−Δψ/2 (1)
したがって、可変位相差板4の位相差を式(1)に基づいて制御することで、透過する偏光方向を制御することができる。
次に、図5を参照して、可変位相差板4の構成について説明する。図5は可変位相差板4の構成図であり、図中の円形部分は液晶層の拡大図である。可変位相差板4は、基板18、電極層19、および配向膜20によって液晶層21を挟むように構成されている。液晶層21は、VA方式の液晶層(VA液晶層)で、液晶分子22が配向膜20に倣う形で配向している。印加電圧を0[V]、A[V]、B(>A)[V]へと変更させると、液晶分子22の配向角度(チルト角度)は最小値θmin(度)から中間値θ(度)を経て最大値θmax(度)に変化する。位相差設定部6は、可変位相差板4に電圧を印加し、液晶分子22のチルト角度θ、すなわち屈折率異方性を制御することで、可変位相差板4の位相差を変化させる。チルト角が最大値θmaxのときの位相差を最大位相差Δψmax(度)、チルト角が最小値θminのときの位相差を最小位相差Δψmin(度)とすると、位相変化量は最大位相差Δψmaxと最小位相差Δψminの差分で表される。なお、本実施例では、VA方式の液晶を用いることが好ましいが、これに限定されない。例えば、TN方式やOCB方式等、種々の液晶を用いてもよい。
本実施例では、撮像装置100は、偏光板5の透過軸方向を固定して可変位相差板4の位相差を時間的に変えることで偏光状態の異なる複数の画像を撮像し、撮像された複数の画像に基づいて被写体の偏光情報を取得する。一般的に、位相板の位相差は、波長分散を有する。式(1)より最大透過角φも入射光の波長によって変化する。設計波長λでの位相差をΔψ(λ)(度)、最大透過角をφ(λ)とすると、可変位相差板4の位相差は、使用波長内の代表波長λで所望の位相差を持つように設定すればよい。例えば、位相差Δψ(λ)は、0度、90度、180度、270度と設定することができる。このとき、使用波長域の他の波長に対する位相差Δψ(λ)と最大透過角φ(λ)は、波長分散に応じて設定値から変化するが、分散特性を事前に測定しておくことで任意の波長に対して偏光情報を求めることができる。
ただし、可変位相差板4の位相差が波長分散を持つ場合、偏光取得手段7を用いて取得される画像には色づきが発生する。また、可変位相差板4の位相差が大きくなるほど、波長による位相差の違いが大きくなり最大透過角φの違いが大きくなるため、画像に発生する色づきも顕著になる。また、位相差が変わると色づきの出方や画像の明るさが変化してしまう。そのため、位相差を変えて偏光情報を取得する際、位相差ごとに撮影条件を設定すると、不具合が生じる可能性がある。撮影条件とは、例えば、露出(シャッタースピード、ISO感度、絞り)に関する設定条件、ホワイトバランスに関する設定条件、ストロボ(発光手段)に関する設定条件、またはフォーカスに関する設定条件である。
具体的には、可変位相差板4の位相差が大きい状態で取得された画像に基づいてホワイトバランスを設定する場合、取得された画像には色づきが発生するため、正しく設定できない可能性がある。また、位相差を0度、90度、180度、270度と大きく変えて撮影すると、位相差によって色づきの出方や画像の明るさに違いが発生するため、露出、ストロボ、およびフォーカスに関するそれぞれの設定条件が位相差によって変化する可能性がある。特に、ストロボに関する設定条件(発光の有無や照度)やフォーカスに関する設定条件は撮像後に補正することが困難なため、異なる条件で撮像された複数の画像から偏光情報を正しく取得できないおそれがある。また、露出に関する設定条件(特に絞り)も撮像後にその影響を補正することが困難なため、偏光情報を正しく取得できないおそれがある。
そこで、本実施例では、可変位相差板4の位相差を共通の十分小さい一定範囲内の値である「基準値」に設定した状態で撮影条件を設定する。基準値は、−90度以上90度以下であることが好ましく、−45度以上45度以下であることがより好ましい。また、基準値は、−20度以上20度以下であることがさらに好ましい。
以下、図6のフローチャートを参照して、システム制御部11により実行される撮像装置100による撮影の制御方法について説明する。図6は、制御方法を示すフローチャートである。図6のフローチャートは、コンピュータに各ステップの機能を実行させるための制御プログラムとして具現化が可能である。図6の各ステップは、撮像装置100とは別に設けられた制御装置により実行されてもよい。制御プログラムは、撮像装置100の不図示の記録部にインストールされていてもよいし、撮像装置100とは異なる制御装置内にインストールされていてもよい。また、制御プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。
ステップS101では、システム制御部11は、スイッチ13が押されたかどうかを判定する。スイッチ13が押されたと判定した場合、ステップS102に進み、スイッチ13が押されていないと判定した場合、ステップS107に進む。
ステップS102では、システム制御部11は、位相差設定部6を介して可変位相差板4の位相差を基準値に設定する。可変位相差板4の位相差が最大位相差Δψmaxと最小位相差Δψminに設定された場合、中間値である位相差(中間位相差)に設定された場合に比べて駆動制御性に優れ、誤差が小さい。そのため、頻繁に設定される基準値は、最小位相差Δψminであることが好ましい。また、可変位相差板4に印加される電圧と位相差の関係は、液晶のタイプ等により異なる。例えば、電圧を印加しない場合に位相差が最大となり電圧を上げると位相差が減少するタイプや、電圧を印加しない場合に位相差が最小となり電圧を上げると位相差が増加するタイプがある。基準値がなるべく少ない電圧で実現可能であれば消費電力の観点から有利であるため、電圧を印加しない場合に位相差が最小となるタイプの可変位相差板4を用いることが好ましい。なお、本実施例では、波長530nmの入射光に対して最小位相差Δψminは6度、このときの印加電圧は0Vである。また、最大位相差Δψmaxは180度である。
ステップS103では、システム制御部11は、撮影条件を設定する。ステップS104では、システム制御部11は、スイッチ14が押されたかどうかを判定する。スイッチ14が押されたと判定した場合、ステップS105に進み、スイッチ14が押されていないと判定した場合、ステップS107に進む。
ステップS105では、システム制御部11は、位相差設定部6を介して可変位相差板4の位相差を「撮影値」に設定する。本実施例では、可変位相差板4の位相差を変えて3回以上撮影を実施するが、各画像の取得時に設定される可変位相差板4の位相差を「撮影値」とする。3つ以上の撮影値のうち1つの撮影値は、基準値に一致させることが好ましい。このように設定することで、設定する位相差の数を減らすことができる。また、基準値と等しい撮影値は、3つ以上の撮影値のうち最小であることがより好ましい。このように設定することで、画像に発生する色づきを最小限に抑えることができる。
また、本実施例では、システム制御部11は、各画像の取得ごとに可変位相差板4の位相差を3つの撮影値(最小位相差Δψmin、最大位相差Δψmax、およびその平均値(Δψmin+Δψmax)/2)に設定するが、本発明はこれに限定されない。可変位相差板4の位相差は印加電圧に応じて最小位相差Δψmin以上、最大位相差Δψmax以下の範囲内で変更可能であるが、撮影値は最大位相差Δψmaxと最小位相差Δψminのうち少なくともいずれか一方を含むことが好ましい。また、可変位相差板4の位相差は、最大位相差Δψmaxと最小位相差Δψminの両方を含むことがより好ましい。これは、上述したように、最大位相差Δψmaxまたは最小位相差Δψminに設定された場合の駆動制御性が中間値である位相差(中間位相差)に設定された場合の駆動制御性より優れているためである。また、最大位相差Δψmaxまたは最小位相差Δψminに設定された場合の入射角度による位相差の変化も中間位相差に設定された場合の位相差の変化より少ないためである。
また、本実施例では、システム制御部11は3つの撮影値に設定するが、本発明はこれに限定されない。例えば、システム制御部11は、4回以上の撮影を実行するために、可変位相差板4の位相差を4つ以上の撮影値に設定してもよい。4回以上の撮影では撮影枚数が増加してしまうが、4回目以降の撮影情報を利用して素子の入射角度特性を補正する、波長特性を取得する、偏光取得精度を確認する等の効果を得ることができる。
ステップS106では、システム制御部11は、撮像装置100に露光を実行させる。ステップ107では、システム制御部11は、所定時間の間に撮像装置100に対する操作が実行されたかどうかを判定する。操作が実行されたと判定した場合は、ステップS101に戻り、操作が実行されていないと判定した場合は、本フローを終了する。本フローの終了後、撮像装置100をそのままの状態にしておいてもよいが、本発明はこれに限定されない。例えば、撮像装置100の電源を切ってもよいし、撮像装置100の状態を消費電力を抑えるモード(スリープモード)に移行させてもよい。
以上説明したように、本実施例では、スイッチ13が押されてからスイッチ14が押されるまでの間、システム制御部11は可変位相差板4の位相差を20度以下である基準値に設定する。すなわち、システム制御部11が撮影条件を設定する間、可変位相差板4の位相差は基準値に設定される。そのため、偏光取得手段7を通過した画像には波長分散に起因する色づきが発生せず、結果として色づきによる悪影響を受けることなく、AF、AEおよびAWB(オートホワイトバランス)等の撮影条件を設定することができる。なお、AF、AEおよびAWB等のように自動で撮影条件が設定される場合、スイッチ13がオンされると、測光が実行された後、撮影条件が設定される。そのため、システム制御部11は、測光が開始される前に可変位相差板4の位相差を基準値に設定しておくことが好ましい。
なお、撮影時に用いる位相差(撮影値)は撮影時に撮影者が毎回指定してもよいが、システム制御部11が撮影回数をカウントし可変位相差板4の位相差を撮影回数に応じてあらかじめ決定された撮影値に順次設定してもよい。図7のフローチャートを参照して、このような制御方法について説明する。図7のフローチャートは、コンピュータに各ステップの機能を実行させるための制御プログラムとして具現化が可能である。図7の各ステップは、撮像装置100とは別に設けられた制御装置により実行されてもよい。制御プログラムは、撮像装置100の不図示の記録部にインストールされていてもよいし、撮像装置100とは異なる制御装置内にインストールされていてもよい。また、制御プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。
図7のフローは、基本的には図6のフローと同様のため、図6のフローと異なる部分のみ説明する。ステップS201では、システム制御部11は、撮影回数Nを1に設定する。ステップS202〜ステップS207は、図6のステップS101〜ステップS106に対応する。ステップS206では、システム制御部11は、可変位相差板4の位相差を撮影回数Nに応じた撮影値に設定する。ステップS208では、システム制御部11は、撮影回数NをN+1に設定する。ステップS209は、図6のステップS107に対応する。ステップS209でシステム制御部11がスイッチ14が押されたと判定した場合、同様の動作が繰り返される。仮に、撮影回数Nがあらかじめ決定されている撮影値の数nを超えた場合、例えば、撮影回数Nがn+1のときは撮影回数Nを1、撮影回数Nがn+2のときは撮影回数を2とみなしてシステム制御部11は図7のフローを実行すればよい。
以上説明したように、システム制御部11が図7のフローを用いて撮像装置100の動作を制御することで、撮影者が撮影ごとに撮影値を指定することなく可変位相差板4の位相差を設定することができるため、より短時間で複数の撮影を実行することができる。
また、システム制御部11は、撮像装置100が偏光情報の取得に必要な回数の撮影を実行するように制御してもよい。図8のフローチャートを参照して、このような制御方法について説明する。図8のフローチャートは、コンピュータに各ステップの機能を実行させるための制御プログラムとして具現化が可能である。図8の各ステップは、撮像装置100とは別に設けられた制御装置により実行されてもよい。制御プログラムは、撮像装置100の不図示の記録部にインストールされていてもよいし、撮像装置100とは異なる制御装置内にインストールされていてもよい。また、制御プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。なお、システム制御部11が図8のフローを実行する場合、あらかじめ偏光情報の取得に必要な撮影の回数nと、撮影回数に対応する撮影値は設定されている。
ステップS301〜ステップS304は、図6のステップS101〜ステップS104に対応する。ステップS305では、システム制御部11は、撮影回数Nを1に設定する。ステップS306では、システム制御部11は、可変位相差板4の位相差を撮影回数Nに応じた撮影値に設定する。ステップS307では、システム制御部11は、撮像装置100に露光を実行させる。ステップS308では、システム制御部11は、撮影回数Nとあらかじめ設定された撮影の回数nを比較する。撮影回数Nが撮影の回数nより小さいと判定した場合はステップS309に進み、撮影回数Nが撮影の回数nと等しいと判定した場合は図6のステップS107に対応するステップS310に進む。ステップS309では、システム制御部11は撮影回数NをN+1に設定する。その後、可変位相差板4の位相差を撮影回数に応じた撮影値に設定した状態で撮像装置100に露光を実行させる。
以上説明したように、システム制御部11が図8のフローを用いて撮像装置100の動作を制御することで、より簡単により短時間で偏光情報の取得に必要な撮影を実行することができる。
以上説明した方法で取得される複数の画像は、それぞれが異なる偏光情報を有するが画像処理等の演算処理を経ることなく、そのまま画像として用いることができる。ただし、可変位相差板4の位相差が大きい状態で取得した画像は、波長分散により本来被写体にはない色づきを伴う。よって、そのまま出力する場合の画像は、位相差が基準値に設定された場合に取得された画像であることが好ましい。
また、異なる偏光情報を有する画像間で演算処理を行うことで、画素単位で被写体の特徴をより強調した画像を取得することができる。例えば、取得したデータのうち最も光強度の小さい値のみで画像を生成、または最も光強度の大きい値のみで画像を生成することで、被写体の散乱光成分を強調した画像や、被写体からの正反射成分を強調した画像を取得することができる。なお、偏光の光強度の値とは、偏光取得手段7で得られた画像の直接の値でもよいし、偏光解析からの内挿または外挿の値でもよい。内挿、外挿とは、得られた偏光強度の差を強調または抑制するように、解析結果からの推定値を用いることを意味する。
このように被写体の物体情報を光学的に取得することで、その特徴量を強調または抑制した画像が得られる。また、これらの組合せにより、撮影者の意図に合った画像を生成することが可能となる。さらには、画像の領域ごとに異なる偏光情報もしくは強調効果を持たせた画像にしてもよい。例えば、主たる被写体と背景(例えば空など)に対して異なる偏光状態の画像を組み合わせることで、背景の色を均一化でき、また背景と主被写体それぞれを強調した画像を取得することができる。他にも被写体の偏光の強度依存性を利用した様々な処理を行うことにより、目的に則した画像を取得することができる。
以下、画像処理部10が図6〜図8のいずれかのフローを用いて取得された3つ以上の画像から偏光情報を解析する方法について説明する。本実施例では、3つの画像を取得した場合について説明する。取得された画像はそれぞれ、画素ごとに輝度情報を有する。方位角φに対する輝度値I(φ)は、算出された輝度値I(φ)のうち最大輝度値をIMAX、最小輝度値をIMIN、最大輝度値IMAXの方位角(最大方位角)をα(度)とすると、以下の式(2)で表わされる。
I(φ)=(IMAX−IMIN)・cos(φ―α)+IMIN (2)
各画像の所定の1画素の3つの輝度値を画像取得時の方位角に対してプロットし、最小二乗法を用いたフィッティングにより最大輝度値IMAX、最小輝度値IMINおよび最大方位角αが算出することで、輝度値I(φ)の変化を求めることができる。
図9は、所定の1画素の輝度値を最大透過角φに対してプロットした図である。各画像での最大透過角φは、撮影ごとに設定される撮影値(可変位相差板4の位相差)と式(1)から算出される。図9中の○は取得された輝度値、□は偏光情報(最大輝度値IMAX、最小輝度値IMINおよび最大方位角α)に基づいて算出された輝度値である。図9(a)は画素の輝度値をそのまま使用した図であり、図9(b)は偏光取得手段7の透過率の影響を取り除いた画素の輝度値を使用した図である。図9(a)と図9(b)に示されるように、偏光情報の取得過程における消光比の低下は、偏光取得手段7の透過率の影響を考慮することで一部キャンセルできる。
なお、本実施例では、撮像素子2は、R、G、Bの各カラーフィルタを備えるため、各画像はRGBの輝度情報を持つ。そのため、RGBそれぞれについて、各画素での偏光情報(最大輝度値IMAX、最小輝度値IMINおよび最大方位角α係数)を算出する。なお、RGBに対する最大透過角φを算出する際の位相差には、各カラーフィルタにおいて透過率が最大となる波長における値を使用した。具体的には、各カラーフィルタの最大透過率波長(R=610nm、G=530nm、B=470nm)での位相差Δψ(610nm)、Δψ(530nm)、Δψ(470nm)を使用する。そして、各位相差を用いて最大透過角φ(610nm)、φ(530nm)、φ(470nm)を算出する。この値を用いることで、位相差の波長分散の影響を抑制し、より精度の高い偏光情報を取得することができる。
画像処理部10は、算出した偏光情報(最大輝度値IMAX、最小輝度値IMINおよび最大方位角α)を用いて画像を生成する。図10は、各画素の輝度値IをI=IMIN+x・IMAX(x=0、0.5、1.0、1.5)として各画像を合成した画像である。画像処理部10は、図10に示されるように、偏光情報のうち最大輝度値IMAXと最小輝度値IMINを用いて表面のテカリ感の異なる合成画像を生成することができる。図11は、各画素の輝度値IをI=(IMAX−IMIN)・cos(φ−α)+IMIN(Φ=0度、30度、60度、90度、120度、150度)として各画像を合成した画像である。画像処理部10は、図11に示されるように、取得した偏光情報(最大輝度値IMAX、最小輝度値IMINおよび最大方位角α)を用いて任意の透過軸方向の合成画像、つまり、撮影時に取得していない透過軸方向の合成画像を撮像後に生成することができる。なお、画像処理部10が生成する合成画像はカラー画像であるが、図10および図11では合成画像を白黒に変換して示している。また、記録部9が合成画像を保存してもよい。
また、本実施例では、画像処理部10が偏光情報の算出、および偏光情報を使用した画像の合成を実行するが、撮像装置100とは異なる情報処理装置を用いてこれらの処理を実行してもよい。
撮影者が任意に撮影条件を設定するマニュアルモードでは、通常、撮影中(露出中)を除いたほぼすべてのタイミングで撮影条件を設定することができる。そのため、マニュアルモードの場合、撮影中を除く撮影者が撮影条件を設定可能な間、可変位相差板4の位相差を基準値に設定しておくことが好ましい。
本実施例の撮像装置100の構成は、実施例1と同様である。以下、図12のフローチャートを参照して、システム制御部11により実行される撮像装置100による撮像の制御方法について説明する。図12は、制御方法を示すフローチャートである。図12のフローチャートは、コンピュータに各ステップの機能を実行させるための制御プログラムとして具現化が可能である。図12の各ステップは、撮像装置100とは別に設けられた制御装置により実行されてもよい。制御プログラムは、撮像装置100の不図示の記録部にインストールされていてもよいし、撮像装置100とは異なる制御装置内にインストールされていてもよい。また、制御プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。
ステップS401では、システム制御部11は、位相差設定部6を介して可変位相差板4の位相差を20度以下である基準値に設定する。ステップS402では、システム制御部11は、スイッチ13が押されたかどうかを判定する。スイッチ13が押されたと判定した場合、ステップS403に進み、スイッチ13が押されていないと判定した場合、ステップS408に進む。ステップS403では、システム制御部11は、撮影条件を設定する。ステップS404では、システム制御部11は、スイッチ14が押されたかどうかを判定する。スイッチ14が押されたと判定した場合、ステップS405に進み、スイッチ14が押されていないと判定した場合、ステップ408に進む。ステップS405では、システム制御部11は、位相差設定部6を介して可変位相差板4の位相差を撮影値に設定する。ステップS406では、システム制御部11は、撮像装置100に露光を実行させる。ステップS407では、システム制御部11は、位相差設定部6を介して可変位相差板4の位相差を基準値に設定する。ステップ408では、システム制御部11は、所定時間の間に撮像装置100に対する操作が実行されたかどうかを判定する。操作が実行されたと判定した場合は、ステップS101に戻り、操作が実行されていないと判定した場合は、本フローを終了する。
以上説明したように、本実施例では、撮影条件の設定が終了した後から撮像装置100の露光が終了するまでの間、すなわち露光中を除いて、システム制御部11は可変位相差板4の位相差を基準値に設定する。したがって、撮影中を除いて偏光取得手段7を通過した画像には波長分散に起因する色づきが発生せず、結果としてファインダー像やライブビュー画像に本来ない色づきが発生することがない。そのため、撮影者がファインダー像やライブビュー画像から違和感を得ることなく撮影することができる。
また、システム制御部11は、撮影回数をカウントし可変位相差板4の位相差を撮影回数に応じてあらかじめ決定された撮影値に順次設定してもよいし、撮像装置100が偏光情報の取得に必要な回数の撮像を実行するように制御してもよい。図13と図14は、それぞれの制御方法を示すフローチャートである。図13および図14に示されるように、いずれの制御方法でも露光中を除いて、可変位相差板4の位相差が基準値に設定されている。なお、図14では、スイッチ14が押されてから偏光情報の取得に必要な回数の撮影が終了するまでを露光中としている。システム制御部11がこれらの制御方法を用いて撮像装置100の動作を制御することで、より短時間で偏光情報の取得に必要な撮影を実行することができる。
本実施例では、光学ローパスフィルタ等が配置された場合に生じる影響を考慮した撮像装置500について説明する。実施例1と重複する構成については、説明を省略する。
一般に、デジタル一眼レフカメラ等の撮像装置では、モアレや偽色防止のため撮像素子の近傍に光学ローパスフィルタが配置される。実施例1で説明した構成を用いても、撮像素子2の手前に配置された光学ローパスフィルタやオートフォーカス手段に偏光依存性が存在する場合、被写体の偏光情報を正しく取得できない場合がある。また、偏光取得手段7を単に光学ローパスフィルタとレンズの間に配置すると、偏光取得手段7の影響により光学ローパスフィルタとしての所望の効果が得られない場合がある。
図15は、光学ローパスフィルタ24を有する撮像装置500の概略図を示す。光学ローパスフィルタ24には、複屈折媒質が複数層積層されたものや偏光回折素子などの偏光特性を利用したものが用いられる。
上述のような光学ローパスフィルタ等が配置された場合に生じる弊害に対し、本実施例では、偏光板5と光学ローパスフィルタ24の間にアクロマチックλ/4板(アクロマチック位相差板、第3の位相差板)23を挿入し円偏光に変換する。通常のλ/4板を挿入することとしてもよいが、λ/4板には波長分散があり使用波長域全域で均一な円偏光とならず、波長による位相ズレが色の変化として画像に表れる可能性がある。そのため、挿入するλ/4板としては、使用波長域(例えば、可視波長域)において位相差が最小となるように設計されたアクロマチックλ/4板が望ましい。また、それ以外の対策として、光学ローパスフィルタ24の最も偏光取得手段7に近い層(積層構造となっている場合)の光分離方向と偏光板5の透過軸方向とが45度をなすように配置してもよい。この場合も、光学ローパスフィルタの特性と偏光取得手段7の特性を両立できる。いずれの対策を用いてもよいが、後者の方が簡易である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの辞し形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
なお、可変位相差板4の位相差に示されるλは、一般的な撮像装置の使用波長域は可視域(400〜700nm)であるため、そのような波長であればよく、例えば中心波長550nmとすればよい。または、撮像装置の使用波長域が赤外域(700nm〜1100nm)の場合は赤外域内の波長であればよく、例えば波長900nmとすればよい。その両方を含む場合には、可視域または赤外域内の波長であればよく、例えば波長750nmとすればよい。
100 撮像装置
2 撮像素子
11 システム制御部(制御手段)

Claims (22)

  1. 被写体からの光に与える位相差を変更して得られた複数の画像に基づいて偏光情報を取得する撮像装置であって、
    記位相差を−90度以上90度以下である基準値に設定した状態で撮影条件を設定する制御手段を有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記撮影条件は、露出に関する設定条件、ホワイトバランスに関する設定条件、発光手段に関する設定条件、およびフォーカスに関する設定条件のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記被写体からの光の偏光状態に応じて該光の光量を変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記制御手段は、撮影が行われていない間前記位相差を前記基準値に設定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記制御手段は、前記位相差を撮影ごとに異なる撮影値に設定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記制御手段は、前記位相差を三つ以上の撮影値に設定することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記三つ以上の撮影値のうちの一つは、前記基準値と等しいことを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記基準値と等しい撮影値は、前記三つ以上の撮影値のうち最小であることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記三つ以上の撮影値は、前記位相差の変更可能な範囲のうち最大値と最小値の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 前記基準値は、−45度以上45度以下であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の撮像装置。
  11. 前記基準値は、前記位相差の変更可能な範囲のうち最小であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の撮像装置。
  12. 前記制御手段からの制御信号に基づいて前記位相差を変更可能な可変位相差板を有することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の撮像装置。
  13. 前記可変位相差板は、電の印加に応じて前記位相差を変更可能な液晶層を備えることを特徴とする請求項12に記載の撮像装置。
  14. 前記位相差は、前記液晶層に電圧印加されていない場合、前記位相差の変更可能な範囲のうち最小であることを特徴とする請求項13に記載の撮像装置。
  15. 前記可変位相差板よりも前記被写体の側に配置され、遅相軸方向の偏光成分と進相軸方向の偏光成分との間にπ/2(rad)の相対位相差を与える位相差板を有することを特徴とする請求項12から14のいずれか1項に記載の撮像装置。
  16. 前記可変位相差板よりも像側に配置され、撮像素子に導く偏光成分を抽出する偏光板を有することを特徴とする請求項12から15のいずれか1項に記載の撮像装置。
  17. 前記可変位相差板よりも像側に配置され、撮像素子に導く偏光成分を抽出する偏光板を有し、前記位相差板の遅相軸方向または進相軸方向は、前記偏光板が抽出する偏光成分の偏光方向に対して平行であり、前記可変位相差板の遅相軸方向または進相軸方向は、前記偏光方向に対して45度だけ傾いていることを特徴とする請求項15項に記載の撮像装置。
  18. 請求項1から11のいずれか1項に記載の撮像装置に対して着脱可能な光学装置であって、前記制御手段からの制御信号に基づいて前記位相差を変更可能な可変位相差板を有することを特徴とする光学装置。
  19. 被写体からの光に与える位相差を変更して得られた複数の画像に基づいて偏光情報を取得する撮像装置を制御する制御装置であって、
    記位相差を−90度以上90度以下である基準値に設定した状態で前記撮像装置の撮影条件を設定することを特徴とする制御装置。
  20. 被写体からの光に与える位相差を変更して得られた複数の画像に基づいて偏光情報を取得する撮像装置制御方法であって、
    前記位相差を−90度以上90度以下である基準値に設定した状態で前記撮像装置の撮影条件を設定するステップを有することを特徴とする制御方法。
  21. 請求項20に記載の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  22. 請求項21に記載のプログラム記録されたことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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