JP6704766B2 - 光学装置および撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光学装置および撮像装置に関し、特に偏光情報を取得可能な光学装置およびそれを有する撮像装置に関する。
被写体からの光の偏光状態を観察することによって、被写体の所定の特徴を強調して検出可能な撮像装置が知られている。例えば、一眼レフカメラのレンズ前面に偏光フィルタを装着し撮影することで、被写体の色やコントラスト等の質感を際立たせることや、水面等の反射光の写り込みを強調または軽減することができる。また、異なる偏光方向で撮影を行い、被写体のエッジや欠陥部を検出可能な検査装置等も知られている。
特許文献1では、固体撮像素子上の各画素に対して異なる偏光を透過するワイヤーグリッド偏光板を有し、複数の画素から偏光情報を抽出する撮像素子の構成が開示されている。また、特許文献2では、λ/4板、位相差を可変可能な2枚の位相差板、および偏光板を有し、位相差板の軸方向を変化させながら複数枚の画像を撮ることによりストークスパラメータの一部を取得する構成が開示されている。
特許第5682437号公報 米国特許出願公開第2009/0079982号明細書
しかしながら、特許文献1では、複数の画素を偏光情報の取得に割り当てるため、解像度または色情報が失われる。また、特許文献2では、2枚の可変位相差板が必要であり、制御が煩雑化してコストも高くなる。さらに、一般的なデジタル一眼レフカメラ等で撮像素子の手前に配置される光学ローパスフィルタやオートフォーカス手段に偏光依存性が存在する場合、上記特許文献の構成では被写体の偏光情報を正しく取得できない可能性がある。
このような課題に鑑みて、本発明は、簡易な構成で良好な偏光情報を取得可能な光学装置および撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての光学装置は、被写体からの光を撮像素子に導く光学装置であって、遅相軸方向の偏光成分と進相軸方向の偏光成分との間にπ/2(rad)で固定の相対位相差を与える第1の位相差板と、液晶層と該液晶層の前記被写体の側及び前記撮像素子の側の夫々に配置される基板とを備え、遅相軸方向の偏光成分と進相軸方向の偏光成分との間に与える相対位相差を変更可能な第2の位相差板と、前記撮像素子に導く偏光成分を抽出する偏光板とを有し、前記第1の位相差板、前記第2の位相差板、および前記偏光板は、前記被写体の側から前記撮像素子の側へ順に配置され、前記第1の位相差板の遅相軸方向または進相軸方向は、前記偏光板が抽出する偏光成分の偏光方向に対して平行であり、前記第2の位相差板の遅相軸方向または進相軸方向は、前記偏光方向に対して45度だけ傾いており、前記第2の位相差板は、前記相対位相差が最小値となる第1の状態と、前記相対位相差が最大値となる第2の状態と、前記相対位相差が前記最小値と前記最大値との間の値となる第3の状態との間で変化可能であり、前記液晶層の液晶分子は、前記第2の位相差板が前記第3の状態であるときに、前記基板における前記被写体からの光を受光する面に平行な面に対して、配向角度が鏡面対称となるように配置されることを特徴とする。
本発明によれば、簡易な構成で良好な偏光情報を取得可能な光学装置および撮像装置を提供することができる。
実施例1の撮像装置の構成図である。 入射光の偏光状態と光強度の方位依存性の一例を示す図である。 入射光の偏光方向に対する偏光取得手段の透過率依存性を示す図である。 可変位相差の位相差ごとの入射光の偏光成分に対する偏光取得手段の透過率依存性を示す図である。 可変位相差板の位相差に対応する最大透過角の偏光成分の状態変化図である。 VA方式の液晶層を備える可変位相差板の構成図である。 比較例の可変位相差板の構成図である。 図6の可変位相差板を用いた場合の入射角度に対する透過光の光強度分布図である。 図7の可変位相差板を用いた場合の入射角度に対する透過光の光強度分布図である。 入射光束の模式図である。 OCB方式の液晶層を備える可変位相差板の構成図である。 図11の可変位相差板を用いた場合の入射角度に対する透過光の光強度分布図である。 偏光取得手段の偏光成分の光強度依存性を示す図である。 実施例2の撮像装置の構成図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1を参照して、本実施例の撮像装置100の構成について説明する。図1(a)は、本実施例の撮像装置100の構成を簡易的に示す概略図である。図中のz方向は、光学系1の光軸方向である。撮像装置100は、被写体からの光を撮像素子2上に結像させる光学系1、被写体の画像情報を取得する撮像素子2、光学系1と撮像素子2との間の光路上に配置された偏光取得手段7、およびマイクロコンピューター等である制御装置(制御手段)18を有する。なお、本実施例では、偏光取得手段7は光学系1と撮像素子2との間の光路上に配置されているが、本発明はこれに限定されない。偏光取得手段7は、撮像素子2より光入射側(被写体側)に配置されればよく、例えば、光学系1より光入射側や、光学系1が複数の光学要素から形成されている場合、複数の光学要素の途中に配置されてもよい。また、偏光取得手段7は、本実施例では撮像装置100内に設けられているが、図1(b)および図1(c)に示されるように、撮像装置100とは別の光学装置であるアダプタ20として構成されてもよい。アダプタ20は、共通のマウントを持つレンズやデジタルカメラに取り付け可能に構成され、偏光情報を取得する場合に図1(b)や図1(c)に示される位置でレンズ30やデジタルカメラ40と組み合わされて使用される。
偏光取得手段7は、λ/4板(第1の位相差板)3、可変位相差板(第2の位相差板)4、偏光板5、および位相差設定部(設定手段)6を有する。λ/4板3、可変位相差板4および偏光板5は、各軸が光学系1の光学軸に垂直な面内(xy平面内)となるように配置されている。λ/4板3は、延伸フィルムから構成され、入射光の直交する偏光成分間にπ/2(rad)の相対位相差を与える。λ/4板3が与えるπ/2の相対位相差は、不変(固定)である。本実施例では、λ/4板を用いるが、π/2の相対位相差を与えることが可能であれば3λ/4板や可変位相差板であってもよい。可変位相差板4は、液晶を用いた素子であり、λ/4板3と同様に入射光の直交する偏光成分間に相対位相差(以下、可変位相差板4の位相差という)を与え、印加される電圧に応じて可変位相差板4の位相差を変更可能に構成される。偏光板5は、入射光の偏光成分のうち透過軸方向(透過偏光方向)の成分を透過させる(抽出する)。偏光取得手段7は撮像装置100に用いられるため、偏光板5は不要光を吸収するタイプの偏光板を用いることが望ましい。不要光を反射するタイプの、例えばワイヤーグリッド偏光子のような偏光板を用いると、カットする側の偏光が反射されその光が迷光やゴーストとなって画像に悪影響を及ぼすため、撮像装置100の構成としては望ましくない。より好ましくは、ゴーストへの影響を抑えるため、偏光板5は使用波長域全域において、透過軸と直交する方向に振動する偏光のうち50%以上を吸収する特性を有するものが望ましい。このような偏光板としては、例えばヨウ素化合物を含有する樹脂部材を延伸したフィルム等があるが、このような材料に限らず、任意の吸収型偏光板を使用すればよい。なお、使用波長域は、撮像装置100により取得される波長範囲であり、用途や撮像素子2の波長特性によって選択可能である。本実施例では、使用波長域を可視域(400nm〜700nm)としている。使用波長域は、撮像装置100の構成に基づいて、可視域(400〜700nm)、近赤外域(700〜1100nm)、および近紫外域(200〜400nm)のうち少なくとも1つの領域を選択するようにすればよい。可変位相差板4の設計波長λ(nm)は、適切な特性を有するように、撮像装置100により取得される使用波長域に応じて選択すればよい。位相差設定部6は、撮像装置100からの信号(指示)に応じて、可変位相差板4の位相差を設定(変更)する。なお、本実施例では、位相差設定部6は、偏光取得手段7内に設けられているが、撮像装置100内に偏光取得手段7とは別に設けてもよい。
制御装置18は、偏光成分制御部8、信号記録部9、および信号処理部10を有し、撮像装置100による撮影を制御する。撮像装置100では、偏光板5の透過軸方向を固定して可変位相差板4の位相差を時間的に変えながら撮像することで、偏光状態の異なる複数の画像を撮影する。制御装置18は、撮影された複数の画像に基づいて被写体の偏光情報を取得する。偏光成分制御部8は、撮像素子2と同期して、可変位相差板4の位相差の制御信号を位相差設定部6に出力する。この制御によって、撮像素子2が受光する被写体からの光の偏光成分が変化し、被写体の偏光情報を有する画像の取得が可能となる。信号記録部9は、撮像素子2により得られた画像等を不図示の記録媒体(RAM等)に一時的に保管する。保管された画像は、そのまま複数の画像として出力されてもよいし、信号処理部10で所定の処理を行った後に1枚または複数枚の画像として出力されてもよい。そのまま複数の画像を出力する場合、複数の画像を別途、PCなどの外部の処理装置を用いて画像処理することで、より複雑な演算の必要な画像を取得することができる。また、信号処理部10が所定の特徴量を抽出する処理を行う場合、所望の画像を高速に取得することができる。
次に、図2を参照して、一般的な被写体からの光強度の方位依存性について述べる。図2(a)に示される楕円は、例示的な偏光状態の振幅の方位依存性を示す。φは、偏光方向のx軸方向に対する方位角(度)である。図2(b)は、方位角φを横軸、方位角φのときの図2(a)の楕円半径の2乗である光強度I(φ)を縦軸とした図である。図2(a)の線種の異なる各矢印は、図2(b)の同じ線種の矢印に対応する。図2では、方位角φが45度である偏光成分の光強度が最も強い。そのため、方位角φが45度またはそれと直交する135度である偏光成分を抽出することで、被写体の特徴を最も強調した画像を取得できる。
次に、図3を参照して、偏光板5の透過軸方向を固定し、かつ、可変位相差板4の位相差を一定に設定した場合の偏光取得手段7に入射した入射光の振る舞いについて説明する。図3は、入射光の偏光方向に対する偏光取得手段7の透過率依存性を示す図である。図3では、可変位相差板4の位相差はλ/4に設定されている。偏光取得手段7の透過前後の矢印の方向と長さはそれぞれ、偏光方位と強度である。λ/4板3および可変位相差板4上の破線矢印は遅相軸方向を示し、偏光板5上の破線矢印は透過軸方向を示している。すなわち、λ/4板3の遅相軸方向と偏光板5の透過軸方向は、y軸方向に平行となっている。ただし、厳密に平行である必要はなく、数度程度ずれていても実質的に平行(略平行)とみなされる。また、λ/4板3の遅相軸方向および偏光板5の透過軸方向のx軸方向に対する方位角φは90度となっている。ただし、厳密に90度である必要はなく、数度程度ずれていても実質的に90度(略90度)とみなされる。可変位相差板4の遅相軸方向のx軸に対する方位角φは45度となっている。ただし、厳密に45度である必要はなく、数度程度ずれていても実質的に45度(略45度)とみなされる。また、λ/4板3の進相軸方向を偏光板5の透過軸方向が、y軸方向に対して平行に配置されてもよい。この場合、可変位相差板4の進相軸方向のx軸方向に対する方位角φは45度となっている。
図3(a)は、方位角φが90度である偏光成分が入射した場合を示している。この場合、入射光は、偏光方向がλ/4板3の遅相軸方向と平行であるため位相変化を受けずにλ/4板3を透過する。λ/4板3を透過した光は、可変位相差板4により右円偏光に変換されるため、偏光板5を透過すると入射光に対し約50%の強度の直線偏光となる。
図3(b)は、方位角φが45度である偏光成分が入射した場合を示している。この場合、入射光は、λ/4板3により左円偏光に変換される。λ/4板3を透過した光は、可変位相差板4により偏光方向の方位角φが90度の直線偏光に変換され偏光板5の透過軸方向と平行となるため、偏光板5をほぼ損失なく透過する。
図3(c)は、方位角φが0度である偏光成分が入射した場合を示している。この場合、入射光は、偏光方向がλ/4板3の遅相軸方向と直交するため位相変化を受けずにλ/4板3を透過する。λ/4板3を透過した光は、可変位相差板4により左円偏光に変換されるため、偏光板5を透過すると入射光に対し約50%の強度の直線偏光となる。
図3(d)は、方位角φが135度である偏光成分が入射した場合を示している。この場合、入射光は、λ/4板3により右円偏光に変換される。λ/4板3を透過した光は、可変位相差板4により偏光方向の方位角φが0度の直線偏光に変換され偏光板5の透過軸方向と直交するため、偏光板5をほぼ透過しない。
したがって、可変位相差板4の位相差がλ/4である場合、偏光取得手段7への入射光の偏光成分のうち、方位角φが45度である偏光成分の透過率が最大になる。以降、偏光取得手段7への入射光の偏光成分のうち透過率が最大になる偏光成分のx軸方向に対する角度(最大透過角)をφo(度)とする。
図4は、可変位相差板4の位相差ごとの入射光の偏光成分の方位角φと偏光取得手段7の透過率T(φ)の関係図である。図中の線(a)〜(d)はそれぞれ、可変位相差板4の位相差が0、λ/4、λ/2、3λ/4に設定された場合を示している。例えば、線(a)では、方位角φが90度のときに透過率T(φ)が100%となっており、最大透過角度φoは90度となる。
図5は、可変位相差板4の位相差に対応する最大透過角φoの偏光成分の状態変化図である。λ/4板3および可変位相差板4上の破線矢印は遅相軸方向を示し、偏光板5上の破線矢印は透過軸方向を示している。図5(a)では、可変位相差板4の位相差は0に設定されており、最大透過角φoは90度である。図5(b)では、可変位相差板4の位相差はλ/4に設定されており、最大透過角φoは45度である。図5(c)では、可変位相差板4の位相差はλ/2に設定されており、最大透過角φoは0度である。図5(d)では、可変位相差板4の位相差は3λ/4に設定されており、最大透過角φoは135度である。
換言すれば、図5(a)〜図5(d)のいずれの状態においても、入射光がλ/4板3と可変位相差板4を透過することで、入射光の所望の偏光成分は、偏光板5の透過軸方向と平行な直線偏光となり、偏光板5をほぼ損失なく透過する。さらに換言すれば、偏光取得手段7は、入射光の偏光成分のうち所望の偏光成分の方向を偏光板5の透過軸方向へ回転させ、所望の偏光成分をほぼ損失なく撮像素子2に導く。
また、λ/4板3と可変位相差板4の遅相軸、および可変位相差板4の遅相軸と偏光板5の透過軸がそれぞれ45度をなしているため、入射光のもつ位相情報の影響は最小限となる。例えば、完全な円偏光が入射した場合にはλ/4板3により可変位相差板4の遅相軸と平行な方位角45度の直線偏光となるため、偏光取得手段7の透過率は可変位相差板4の位相差に関係なく偏光取得手段7の透過率は一定となる。楕円偏光の場合は、入射偏光の強度の方位依存性に応じた値が求められるため、強度についての情報は取得できる。なお、λ/4板3と可変位相差板4の遅相軸、および可変位相差板4の遅相軸と偏光板5の透過軸がそれぞれ厳密に45度をなす必要はなく、数度程度ずれていても実質的に45度(略45度)とみなされる。
また、制御装置18は、入射光について光強度が最大となる偏光成分を求めるために、撮像素子2からの入力値を偏光成分の強度として、入射光の光強度の方位依存性に対して適切な関数(例えば、Sin関数)で解析する。方位角φi(度)の偏光成分の光強度I(φ)、光強度I(φ)に対する可変位相差板4の位相差Δj(nm)での偏光取得手段7の透過率Tij、位相差Δjにおける入射光の全偏光成分の透過光強度Tは、以下の行列式(1)を満足する。
透過光強度Tjの添え字jは位相差Δjに対応し、各位相差が入射光の一方向の偏光成分にそれぞれ対応する。また、透過率Tijは、入射する直線偏光の振動方向と偏光取得手段7の構成が決まれば一意に求められる。よって、制御装置18は、あらかじめ透過率Tijを取得した上で、位相差Δjを変えて取得できる透過光強度Tjを、入射光の偏光成分の振動方向に対する透過光強度プロットとして解析することで入射光の光強度の方位依存性を求めることができる。
以上の方法を用いて、撮像装置100は、素子を回転駆動させることなく可変位相差板4を電気的に駆動することで光強度の方位依存性の情報を取得することが可能となる。
しかしながら、撮像装置100を使用する際に撮像素子2に到達する光束の角度分布は、一般的に中心部と周辺部とで同一ではない。さらに、光学系1の焦点距離や絞り、開口数が撮影画像に影響を与える。そのため、撮像素子2で一様な偏光情報を取得した場合であってもλ/4板3や液晶の可変位相差板4の角度特性により、撮像素子2上の各位置で取得される偏光情報に誤差が生じる。特に、液晶の配向方向に起因する非対称な位相差は、画像上の非対称な誤差となって現れる。その結果、画像として取得する際の偏光情報の精度を低下させるだけでなく、画像の中心部から周辺部に渡る輝度ムラや色ムラを生じさせる等の弊害を発生させる。このムラは、本来の被写体にはない偽の情報であり、取得画像自体の品位を低下させる。
そこで、本実施例では、可変位相差板4を構成する液晶の厚み方向(深さ方向)に対する光学軸の角度分布が、可変位相差板4の面法線と垂直な所定の面に対して鏡面対称となるように可変位相差板4を構成する。このような構成により、入射光束に対する角度特性を良好にし、光学系1に影響されることなく品位の高い画像を取得できる。
図6を参照して、可変位相差板4の構成について説明する。図6(a)は可変位相差板4の構成図であり、図中の円形部分は液晶層の拡大図である。可変位相差板4は、2枚の可変位相差素子50a、50bを有する。可変位相差素子50a、50bはVA液晶であり、屈折率異方性|n0−ne|は0.085、厚みは2.7μmである。可変位相差素子50a、50bは、光学軸が略同一面内となるように構成されている。可変位相差素子50aは、基板11a、電極層12a、および配向膜13aによって液晶層14aを挟むように構成されている。液晶層14aは、VA方式の液晶層(VA液晶層)で、液晶分子15aが配向膜13に倣う形で配向している。印加電圧を0[V]、A[V]、B(>A)[V]へと変更させると、液晶分子15の配向角度(チルト角度)は最小値θminから中間値θを経て最大値θmaxに変化する。ここでは簡単のために、液晶分子15aの配向角度は厚み方向に対して一様に変化すると仮定する。可変位相差板4の位相差は、光線の入射角度や液晶分子15aの屈折率異方性を決定する光学軸の角度(チルト角度θおよびチルト方位)およびセル厚に依存する。位相差設定部6は、可変位相差板4に電圧を印加し、液晶分子15aのチルト角度θ、すなわち屈折率異方性を制御することで、可変位相差板4の位相差を変化させる。可変位相差素子50bについても同様であるため、説明は省略する。
本実施例では、液晶分子15a、15bの厚み方向における配向分布が、可変位相差板4の面法線ia、ibに対して垂直な面(図6(a)の可変位相差板4の厚み中心となる面S)に対して鏡面対称となるように制御される。
以下、液晶配向の鏡面対称性について説明する。図6(b)は、横軸に異方性媒質である液晶層14a、14bの厚みDa、Db、縦軸に液晶層の面法線に対する液晶分子15a、15bの配向角度をプロットしたグラフである。横軸では、面Sの位置を0としているが、異方性層の対称性を表すために液晶層と面Sの間にある基板や透明電極等の等方性媒質の厚みは省略している。よって、横軸の0に対応する配向角度は、液晶層の最も面Sの側の位置の配向角度を表す。縦軸では、液晶分子15aの配向角度を面法線iaに対する角度、液晶分子15bの配向角度を面法線ibに対する角度としている。図6(b)の点線、破線、および実線はそれぞれ、液晶層に印加される電圧が0[V]、A[V]、B[V]であるときの各液晶分子の配向角度を示している。本実施例では、簡単のために液晶分子15a、15bは一様であるとしているが、図6(b)に示されるように、各液晶分子の配向角度は面Sに対して鏡面対称となるように配置される。なお、本実施例では、複数の液晶の状態(0、A、B[V])で各液晶分子の配向角度は面Sに対して鏡面対称となるように制御されるが、本発明はこれに限定されない。例えば、可変位相差板4が最大の位相差となる液晶の状態(B[V])である場合に、各液晶分子の配向角度が面Sに対して鏡面対称となるように制御されてもよい。また、各液晶分子の配向角度が45度(厳密には45度である必要はなく、±10%数度程度ずれていてもよい)となる液晶の状態(A[V])である場合に、各液晶分子の配向角度が面Sに対して鏡面対称となるように制御されてもよい。
上記構成により、可変位相差素子50a、50bで生じる角度依存性も鏡面対称となる。その結果、可変位相差板4全体としての入射角度分布は可変位相差素子50a、50bで互いに補償され、撮像素子2上の任意の位置で誤差の少ない偏光情報が取得できる。
比較例として、可変位相差板4が図7に示される面Sに対して鏡面非対称な構成について説明する。図7(a)は、1枚の可変位相差素子50aを有する可変位相差板4の構成図であり、図中の円形部分は液晶層の拡大図である。この場合、図7(b)に示されるように、可変位相差板4の厚み中心となる面S’を原点とする厚みDa、Dbに対する液晶分子15a、15bの配向角度は、面S’に対して非対称となっている。その結果、入射光線の角度または方位に応じて、光学軸の配向の非対称性に起因した位相ズレが発生し、素子を透過後の偏光特性は入射偏光の入射角度および入射方位に対して非対称な特性が残存する。
可変位相差板4が4つ以上の位相差を与える場合、可変位相差素子50a、50bの位相差は互いに等しくなるように設定される。ただし、厳密に等しくする必要はなく、実質的に等しく(略等しく)設定されればよい。すなわち、可変位相差素子50a、50bはそれぞれ、可変位相差板4の位相差の1/2となるように設定され、可変位相差板4は所望の位相差を与える。その際、任意の位相差に対して、可変位相差素子50a、50bが鏡面対称となるように配向している。また、可変位相差板4が3つの位相差を与える場合、中間の位相差を与える方法として2つの方法がある。1つ目の方法は、可変位相差素子50a、50bの位相差がそれぞれ等しくなるように駆動する方法である。2つ目の方法は、一方の可変位相差素子の位相差を最小にし、他方の可変位相差素子の位相差を最大に設定する方法である。前者の方法は、任意の位相差に対して本発明の構成となるため望ましいが、中間調における液晶の駆動状態が安定せず、液晶の駆動ばらつきの影響が無視できない場合もあるため、そのような場合には後者の方法を選択してもよい。
図8および図9はそれぞれ、図10に示される最外入射角度αの広がりを有する光束が図6および図7の可変位相差板4を有する偏光取得手段7に入射する場合について、シミュレーションにより求められた入射角度に対する透過光の光強度分布図である。入射偏光はy軸方向に振動する直線偏光とし、最外入射角度αは15度としている。図8および図9では、透過光の強度は、透過率の最大値を1として規格化して示されている。各図の(a)〜(d)はそれぞれ、可変位相差板4の位相差が0、λ/4、λ/2、3λ/4に設定された場合を示している。図9に示されるように、比較例の可変位相差板4を有する偏光取得手段7を透過した透過光の光強度分布は、特に透過率が中間となる状態では不均一となっている。一方、図8に示されるように、本実施例の可変位相差板4を有する偏光取得手段7を透過した透過光の光強度分布は、比較例に比べて入射角度に依らず均一となっている。そのため、光学系1の絞りや開口数に依らず画像の全域で精度の高い偏光情報を取得可能である。
図6を参照して説明した本実施例の可変位相差板4の構成は、本発明の構成の一例であり、本発明はこれに限定されない。例えば、可変位相差板4の構成として、様々な枚数の可変位相差素子を用いてもよいし、他の液晶の配向方式を用いてもよい。本実施例のようにVA方式と呼ばれる駆動方式であれば、その対称性から略同一の配向分布の液晶セル2枚を対向させて配置し、互いに等しい電圧で駆動すればよい。また、OCB方式と呼ばれる駆動方式であれば、図11に示されるように、液晶セル内での配向分布が厚み中心に対して鏡面対称となる構成であるため、1枚の可変位相差素子でも本発明の効果が期待できる。その場合、面Sはセル厚の中心となる。また、複数層の場合に、互いの厚みが異なっている場合や、深さ方向の配向分布のばらつきや可変位相差板の面内の位相差特性のばらつき等により正確に鏡面対称となっていない場合でも、本発明の効果はある程度は期待できる。具体的には、角度分布や厚みのばらつきは10%程度の誤差あったとしても充分補償効果は期待できる。また、2枚の可変位相差素子のキャリブレーション補正等で対応することも可能である。ただし、そのような場合、入射角度の増大に伴い補償効果が低減する。そのため、偏光取得手段7に入射する光束の最大角度が30度以下であれば、前述のばらつきは10%以下に抑えることが望ましい。最大角度が30度を超える使用条件となる場合には、前述のばらつきは5%以下に抑えることが望ましい。また、偏光取得手段7を光学系1の前面部でフィルタとして用いた場合、光学系1によっては偏光取得手段7に入射する光線の入射角度は、図1(a)の配置の場合に比べて増大するため、本発明の効果はより大きくなる。
ここで、可変位相差板4が図11に示される1枚のOCB液晶の可変位相差素子50cを備える場合について説明する。可変位相差素子50cの屈折率異方性|n0−ne|は0.102、厚みは4.5μmである。可変位相差素子50cの素子構成は可変位相差素子50aと同様であるため、説明は省略する。図11に示されるように、液晶分子15cの配向角度は、液晶層14cの厚み中心の面S”に対して鏡面対称となるように制御される。図12は、図10に示される最外入射角度αの広がりを有する光束が図11の可変位相差板4を有する偏光取得手段7に入射する場合について、シミュレーションにより求められた入射角度に対する透過光の光強度分布図である。各図の(a)〜(d)はそれぞれ、可変位相差板4の位相差が0、λ/4、λ/2、3λ/4に設定された場合を示している。図12に示されるように、透過光の光強度分布は、比較例に比べて入射角度に依らず均一となっている。そのため、光学系1の絞りや開口数に依らず画像の全域で精度の高い偏光情報を取得可能である。
これまでの説明では、可変位相差板4の位相差として設定される値は0ら3λ/4まで、λ/4刻みで4つの値を用いたが、取得する偏光情報によっては単一の値や2値、3値であってもよい。例えば、撮像装置を固定した状態で一度偏光情報を取得した場合や、偏光依存性の最大強度および最小強度の方位がある程度既知の場合には、その状態のみを撮像すればよいため、単一の値でも必要な偏光情報を有する画像が得られる場合がある。ただし、解析の容易性などから可変位相差板4の位相差はλ/4の整数倍となるように撮像することが望ましい。
撮像装置100により取得される画像は、それぞれが異なる偏光情報を有するものの画像処理等の演算処理を経ることなく、そのまま画像として用いることができる。また、異なる偏光情報を有する画像間で演算処理を行うことで、画素単位で被写体の特徴をより強調した画像を取得することができる。例えば、取得したデータのうち最も光強度の小さい値のみで画像を生成、または最も光強度の大きい値のみで画像を生成することで、被写体の散乱光成分を強調した画像や、被写体からの正反射成分を強調した画像を取得することができる。なお、偏光の光強度の値とは、偏光取得手段7で得られた画像の直接の値でもよいし、偏光解析からの内挿または外挿の値でもよい。内挿、外挿とは、得られた偏光強度の差を強調または抑制するように、解析結果からの推定値を用いることを意味する。
このように被写体の物体情報を光学的に取得することで、その特徴量を強調または抑制した画像が得られる。また、これらの組合せにより、撮影者の意図に合った画像を生成することが可能となる。さらには、画像の領域ごとに異なる偏光情報もしくは強調効果を持たせた画像にしてもよい。例えば、主たる被写体と背景(例えば空など)に対して異なる偏光状態の画像を組み合わせることで、背景の色を均一化でき、また背景と主被写体それぞれを強調した画像を取得することができる。他にも被写体の偏光の強度依存性を利用した様々な処理を行うことにより、目的に則した画像を取得することができる。
以下、本実施例の構成について、具体的なデータを当てはめて説明する。λ/4板3や可変位相差板4の位相差について、λを被視感度の高い波長550nmとする。また、可変位相差板4は、4つの位相差Δ(0、λ/4、λ/2、3λ/4)(nm)を与える。
表1に、可変位相差板4の各位相差に対応する振動方向の異なる直線偏光に対する透過率、すなわち式(1)式における透過率[Tij]を表す。表1のφiは、入射偏光の振動方向がx軸方向となす角度を表し、数値は画像表示素子の中心付近の値であり、入射角度15度の入射光束の偏光特性が平均化された値として取得される。また、各位相差Δにおける最大透過角φを表1の最下行に示す。例えば、位相差Δがλ/4である場合の可変位相差板4を透過後の偏光状態は図3の状態となる。そのため、角度φiが45度のとき最も高い透過率となり、それと直交する角度φiが135度のとき最も小さい透過率となる。また、波長550nmにおける最大透過角φと位相差ψ(度)の関係は、φ=−ψ/2+90と表すことができる。なお、他の波長に対しては、可変位相差板4の波長分散に応じて最大透過角φoが変化するが、可変位相差板4の分散特性が既知であれば、任意の波長に対して最大透過角φoを求めることができる。
図2に示した偏光成分の光が入射した場合を例に、入射偏光の光強度の方位依存性を見積もる方法について説明する。まず、図2(b)から、方位角φにおける光強度はI(0)=0.75、I(45)=1.0、I(90)=0.75、I(135)=0.75と読み取ることができる。式(1)に従い、これらの光強度を[I(φ)]として、表1の透過率[Tij]との積を取ることで透過光強度[T]が算出される。透過光強度[T]は、T(j=0,Δ=0)=1.500、T(j=1,Δ=λ/4)=1.746、T(j=2,Δ=λ/2)=1.500、T(j=3,Δ=3λ/4)=1.250となる。最大値で規格化すると、T’(j=0)=0.859、T’(j=1)=1.000、T’(j=2)=0.861、T’(j=3)=0.716となる。
ここで、j=01、2、3に対する最大透過角φoはそれぞれ90度、45度、0度、135度であるので、jをφoに直した上で規格化後の透過光強度T’(φo)を光強度I(φ)に重ねてプロットしたグラフを図13(a)に示す。図13(a)の□で示されるプロットは偏光板5の透過軸方向を最大透過角φoとしたときに得られる光強度を示し、○で示されるプロットは偏光取得手段7により得られる光強度を示す。どちらのデータからも光強度が最大となる偏光成分の方位角が45度であることが、I(φ)=A+B*Sin(φ―φ)として最小2乗法等によるA,B,φのフィッティングから得られる。しかしながら、○で示されるプロットには光強度に比べてオフセットが多く乗っている。このオフセット分は、偏光情報取得過程における消光比の低下に起因するものであり、例えば、規格化後の透過率T’の最小値をT(φ)から減算した後に、再度規格化することで簡易的にある程度キャンセルすることが可能である。この処理を施した後の図13(a)と同様のグラフを図13(b)に示す。図13(b)の各プロットは、図13(a)に準拠している。図13(b)では、図13(a)に比べて入射強度のプロットを反映したデータが得られている。
本実施例では、光学ローパスフィルタ等が配置された場合に生じる影響を考慮した撮像装置200について説明する。実施例1と重複する構成については、説明を省略する。
一般に、デジタル一眼レフカメラ等の撮像装置では、モアレや偽色防止のため撮像素子の近傍に光学ローパスフィルタが配置される。実施例1で説明した構成を用いても、撮像素子2の手前に配置された光学ローパスフィルタやオートフォーカス手段に偏光依存性が存在する場合、被写体の偏光情報を正しく取得できない場合がある。また、偏光取得手段7を単に光学ローパスフィルタとレンズの間に配置すると、偏光取得手段7の影響により光学ローパスフィルタとしての所望の効果が得られない場合がある。
図14は、光学ローパスフィルタ17を有する撮像装置200の概略図を示す。光学ローパスフィルタ17には、複屈折媒質が複数層積層されたものや偏光回折素子などの偏光特性を利用したものが用いられる。上述のような光学ローパスフィルタ等が配置された場合に生じる弊害に対し、実施例2では、偏光板5と光学ローパスフィルタ17の間にアクロマチックλ/4板16(アクロマチック位相差板)を挿入し円偏光に変換する。通常のλ/4板を挿入することとしてもよいが、λ/4板には波長分散があり使用波長域全域で均一な円偏光とならず、波長による位相ズレが色の変化として画像に表れる可能性がある。そのため、挿入するλ/4板としては、使用波長域(例えば、可視波長域)において位相差が最小となるように設計されたアクロマチックλ/4板が望ましい。また、それ以外の対策として、光学ローパスフィルタ17の最も偏光取得手段7に近い層(積層構造となっている場合)の光分離方向と偏光板5の透過軸方向とが45度をなすように配置してもよい。この場合も、光学ローパスフィルタの特性と偏光取得手段7の特性を両立できる。いずれの対策を用いてもよいが、後者の方が簡易である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの辞し形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
なお、可変位相差板4の位相差に示されるλは、一般的な撮像装置の使用波長域は可視域(400〜700nm)であるため、そのような波長であればよく、例えば中心波長550nmとすればよい。または、撮像装置の使用波長域が赤外域(700nm〜1100nm)の場合は赤外域内の波長であればよく、例えば波長900nmとすればよい。その両方を含む場合には、可視域または赤外域内の波長であればよく、例えば波長750nmとすればよい。
3 λ/4板(第1の位相差板)
4 可変位相差板(第2の位相差板)
5 偏光板
7 偏光取得手段(光学装置)
14a、14b、14c 液晶層
15a、15b、15c 液晶分子

Claims (16)

  1. 被写体からの光を撮像素子に導く光学装置であって、
    遅相軸方向の偏光成分と進相軸方向の偏光成分との間にπ/2(rad)で固定の相対位相差を与える第1の位相差板と、
    液晶層と該液晶層の前記被写体の側及び前記撮像素子の側の夫々に配置される基板とを備え、遅相軸方向の偏光成分と進相軸方向の偏光成分との間に与える相対位相差を変更可能な第2の位相差板と、
    前記撮像素子に導く偏光成分を抽出する偏光板とを有し、
    前記第1の位相差板、前記第2の位相差板、および前記偏光板は、前記被写体の側から前記撮像素子の側へ順に配置され、
    前記第1の位相差板の遅相軸方向または進相軸方向は、前記偏光板が抽出する偏光成分の偏光方向に対して平行であり、
    前記第2の位相差板の遅相軸方向または進相軸方向は、前記偏光方向に対して45度だけ傾いており、
    前記第2の位相差板は、前記相対位相差が最小値となる第1の状態と、前記相対位相差が最大値となる第2の状態と、前記相対位相差が前記最小値と前記最大値との間の値となる第3の状態との間で変化可能であり、
    前記液晶層の液晶分子は、前記第2の位相差板が前記第3の状態であるときに、前記基板における前記被写体からの光を受光する面に平行な面に対して、配向角度が鏡面対称となるように配置されることを特徴とする光学装置。
  2. 前記第2の位相差板に電圧を印加することで、前記第2の位相差板が与える相対位相差を設定する設定手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 前記液晶分子は、前記設定手段が前記第2の位相差板に第1の電圧を印加するときに、配向角度が前記面に対して鏡面対称となるように配置されることを特徴とする請求項2に記載の光学装置。
  4. 前記第2の位相差板が前記第3の状態であるときに与える相対位相差は、前記最大値と前記最小値の中間値に対して−10%から+10%の範囲内の値であることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の光学装置。
  5. 前記液晶分子は、光学軸が同一面内に配置されるように構成されることを特徴とする請求項1からのうちいずれか1項に記載の光学装置。
  6. 前記第2の位相差板は、複数のVA液晶層を備えることを特徴とする請求項1からのうちいずれか1項に記載の光学装置。
  7. 被写体からの光を撮像素子に導く光学装置であって、
    遅相軸方向の偏光成分と進相軸方向の偏光成分との間にπ/2(rad)の相対位相差を与える第1の位相差板と、
    第1及び第2の液晶層と該第1及び第2の液晶層の夫々の前記被写体の側及び前記撮像素子の側の夫々に配置される基板とを備え、遅相軸方向の偏光成分と進相軸方向の偏光成分との間に与える相対位相差を変更可能な第2の位相差板と、
    前記撮像素子に導く偏光成分を抽出する偏光板とを有し、
    前記第1の位相差板、前記第2の位相差板、および前記偏光板は、前記被写体の側から前記撮像素子の側へ順に配置され、
    前記第1の位相差板の遅相軸方向または進相軸方向は、前記偏光板が抽出する偏光成分の偏光方向に対して平行であり、
    前記第2の位相差板の遅相軸方向または進相軸方向は、前記偏光方向に対して45度だけ傾いており、
    前記第1及び第2の液晶層の液晶分子は、前記基板における前記被写体からの光を受光する面に平行な面に対して、配向角度が鏡面対称となるように配置されることを特徴とする光学装置。
  8. 前記偏光板は、使用波長域において、前記偏光方向と直交する方向の偏光成分の50%以上を吸収することを特徴とする請求項1からのうちいずれか1項に記載の光学装置。
  9. 請求項1からのうちいずれか1項に記載の光学装置と、前記撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
  10. 前記第2の位相差板が与える相対位相差を変化させて取得される複数の画像に基づいて前記被写体の偏光情報を取得する制御手段を有することを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  11. 前記撮像素子と前記偏光板との間に配置される複数の層を含む光学ローパスフィルタを更に有し、
    前記光学ローパスフィルタの最も前記偏光板の側の層による光分離方向は、前記偏光方向に対して45度だけ傾いていることを特徴する請求項または10に記載の撮像装置。
  12. 前記撮像素子と前記偏光板との間に配置される光学ローパスフィルタと、
    前記光学ローパスフィルタと前記偏光板との間に配置され、遅相軸方向の偏光成分と進相軸方向の偏光成分との間にπ/2(rad)の相対位相差を与える第3の位相差板とを更に有ることを特徴とする請求項または10に記載の撮像装置。
  13. 記第3の位相差板は、アクロマチック位相差板であることを特徴とする請求項12に記載の撮像装置。
  14. 前記液晶分子の配向角度が前記面に対して鏡面対称となる場合に撮像を行うことを特徴とする請求項から13のいずれか1項に記載の撮像装置。
  15. 前記第2の位相差板が前記第1の状態、前記第2の状態、および前記第3の状態であるそれぞれの場合に撮像を行うことを特徴とする請求項から13のいずれか1項に記載の撮像装置。
  16. 請求項1からのうちいずれか1項に記載の光学装置と、前記第2の位相差板が与える相対位相差を変化させて取得される複数の画像に基づいて前記被写体の偏光情報を取得する制御手段とを有することを特徴とする制御装置。
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