JP6671988B2 - 左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置 - Google Patents

左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置 Download PDF

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Description

この発明は、2個以上の走行用のモータを持ち左右の駆動輪に別々のトルクを与えることのできる電気自動車に適用され、旋回時等の走行補助の制御を行う左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置に関する。
特許文献1では、誘導モータの滑りを制御し、旋回時に内側の車輪にも外側の車輪と同じトルクが出力するようにした技術が提案されている。
特許文献2では、左右独立に回転速度を制御し、旋回走行時に左右の駆動輪に必要な回転速度差を与え、良好な走行性能が得られる技術が提案されている。
特開2001−028804号公報 特開平08−019110号公報 特開2014−023169号公報 特開2015−116069号公報
一般に、自動車の旋回時には、旋回内外の車輪のトルクは同じか、外側の車輪のトルクが内側に比べて大きくなる方が、旋回性能が向上する。外側の車輪のトルクが内側に比べて小さい場合は、旋回が困難になることが知られている。
永久磁石埋め込み型同期モータを使用し、左右輪のトルクを独立に制御することができる電気自動車の場合、旋回時、外側の車輪の回転数が、内側に比べて大きくなる。永久磁石埋め込み型同期モータの特性として、実施形態に対応する図5に示すように、高回転側でトルクが小さくなる特性がある。そのため、高回転側の外側の車輪のトルクが内側に比べて小さくなり、旋回の妨げとなる。例えば、転舵角に比べて自動車の旋回半径が大きくなる。
なお、永久磁石埋め込み型同期モータに限らず、上記の高回転側で最大トルクが小さくなる特性があるモータでは、上記と同様に旋回の妨げが生じる。
なお、特許文献1では、誘導モータの制御について記述されているが、永久磁石埋め込み型同期モータに関しては記述が無い。特許文献2では、回転速度については記述されているが、トルクについては記述されていない。
この発明の目的は、旋回外側の車輪のトルクが内側に比べて小さくなることを防止し、モータ特性による旋回内外のトルク差で旋回の妨げが生じることを回避できる左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置を提供することである。
この発明の第1の左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置21は、左右の駆動輪1,1をそれぞれ駆動する2つの電動のモータ2,2と、前記2つのモータ2,2を独立して制御可能な2つのモータ制御手段13,13と、アクセル指令手段15から与えられたアクセル指令に応答し前記2つのモータ制御手段13,13に指令トルクを分配するトルク分配手段12aとを備え、前記モータ2は高回転側で最大トルクが小さくなる特性を有する電気自動車に装備され、
前記2つのモータ2,2の回転数を比較する回転数比較手段22と、この回転数比較手段22で比較した回転数が大きい方のモータ2の回転数からこのモータ2の現在の回転数における最大トルクを算出する最大トルク算出手段23と、前記トルク分配手段12aから前記両モータ制御手段13,13に与える指令トルクを、前記算出された最大トルクに制限するトルク制限手段24とを備え、前記トルク制限手段24は、低回転側の駆動輪のトルクが高回転側の駆動輪のトルクを超えないように制御する
この構成によると、前記トルク制限手段24によって、トルク分配手段12aから左右の両モータ制御手段13,13に与える指令トルクが、高回転側の最大トルクに制限される。自動車が旋回する場合、内外の駆動輪1,1の旋回半径の違いによって、旋回外側の駆動輪1が旋回内側の駆動輪1よりも高回転となり、この高回転となった旋回外側の駆動輪1の最大トルクによって旋回内側の駆動輪1の最大トルクが制限されることになる。そのため、高回転側の旋回外側の駆動輪1のトルクが旋回内側の駆動輪1に比べて小さくなることが防がれ、トルク差で旋回の妨げとなることが回避される。
また、旋回内側の駆動輪1の最大トルクを制限するにとどめているため、制御が容易でかつ安全である。
また、この制御方式は、回転数を比較するのみのため、ヨー加速度センサやハンドル角センサなど、車両の状態を確認するセンサが不要と言う利点も得られる。また、旋回中に限らず、左右の片輪のみスリップし回転数が上昇した場合も、もう一方の駆動輪1のトルクが小さくなり、横滑りを防止する方向に働くため、有効である。
なお、前記トルク制限手段24は、前記トルク分配手段12aと前記モータ制御装置13との間に介在させても良く、またトルク分配手段12aから出力する指令トルク自体を前記最大トルクで制限する構成としても良い。
この発明において、前記電気自動車は後輪駆動車であっても、前輪駆動車であっても良い。後輪駆動と前輪駆動のいずれであっても、上記のモータ特性による旋回内外のトルク差で旋回の妨げが生じることを回避できると言う効果が得られる。
この発明の第2の左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置21Aは、前後左右の駆動輪1をそれぞれ駆動する4つの電動のモータ2と、前記4つのモータ2を独立して制御可能な4つのモータ制御手段13と、アクセル指令手段15から与えられたアクセル指令に応答し前記4つのモータ制御手段13に指令トルクを分配するトルク分配手段12aとを備え、前記モータ2は高回転側で最大トルクが小さくなる特性を有する電気自動車に装備され、
前記4つのモータ2の回転数を比較して最大の回転数のモータ2を検出する回転数比較手段22と、この回転数比較手段22で比較した回転数が最大のモータ2の回転数からこのモータ2の現在の回転数における最大トルクを算出する最大トルク算出手段23と、前記トルク分配手段12aから前記4つのモータ制御手段13に与える指令トルクを、前記算出された最大トルクに制限するトルク制限手段24とを備え、前記トルク制限手段24は、前記最大の回転数のモータで駆動される駆動輪のトルクを、低回転側の駆動輪のトルクが超えないように制御する
前記第1の発明は、2輪駆動車の場合につき説明したが、4輪駆動車であっても、4つの駆動輪1をそれぞれ駆動するモータ2のうちの、最大の回転数となっているモータの最大トルクで他の各モータの指令トルクを制限することで、モータ特性による旋回内外のトルク差で旋回の妨げが生じることを回避できる。
これら第1および第2の発明のいずれにおいても、前記モータ2は、永久磁石埋め込み型同期モータであっても良い。第1および第2の発明における制御対象となる電気自動車のモータ2は、永久磁石埋め込み型同期モータに限られないが、永久磁石埋め込み型同期モータでは、モータ2の特性として、前述のように、高回転側でトルクが小さくなる傾向が顕著である。そのため、この発明を適用した場合の、前記トルク差による旋回妨げの回避の効果が効果的に発揮される。
この発明の第1の左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置は、2輪駆動の電気自動車に装備され、2つのモータの回転数を比較する回転数比較手段と、この回転数比較手段で比較した回転数が大きい方のモータの回転数からこのモータの現在の回転数における最大トルクを算出する最大トルク算出手段と、トルク分配手段から前記両モータ制御手段に与える指令トルクを、前記算出された最大トルクに制限するトルク制限手段とを備え、前記トルク制限手段は、低回転側の駆動輪のトルクが高回転側の駆動輪のトルクを超えないように制御するため、旋回外側の車輪のトルクが内側に比べて小さくなることを防止し、モータ特性による旋回内外のトルク差で旋回の妨げが生じることを回避できる。
この発明の第2の左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置は、4輪駆動の電気自動車に装備され、4つのモータの回転数を比較して最大の回転数のモータを検出する回転数比較手段と、この回転数比較手段で比較した回転数が最大のモータの回転数からこのモータの現在の回転数における最大トルクを算出する最大トルク算出手段と、前記トルク分配手段から前記4つのモータ制御手段に与える指令トルクを、前記算出された最大トルクに制限するトルク制限手段とを備え、前記トルク制限手段は、前記最大の回転数のモータで駆動される駆動輪のトルクを、低回転側の駆動輪のトルクが超えないように制御するため、旋回外側の車輪のトルクが内側に比べて小さくなることを防止し、モータ特性による旋回内外のトルク差で旋回の妨げが生じることを回避できる。
この発明の第1の実施形態に係る左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置を示す概念構成のブロック図である。 その電気自動車のインホイールモータ駆動装置の一例の断面図である 同旋回等補助制御装置の動作の流れ図である。 4輪車の旋回時の幾何学的モデルの説明図である。 永久磁石埋め込み型同期モータのトルク回転数曲線を示すグラフである。 この発明の他の実施形態に係る左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置を示す概念構成のブロック図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置を示す概念構成のブロック図である。 同旋回等補助制御装置の動作の流れ図である。
この発明の第1の実施形態に係る左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置を図1ないし図5と共に説明する。
図1に示すように、この電気自動車は、左右の後輪がそれぞれ電動のモータ2により個別に駆動される駆動輪1,1とされ、前輪が転舵装置4によって転舵される従動輪3,3となる後輪二輪駆動車である。転舵装置4は、ステアリングホイール等の操舵操作手段5によって操作される。走行用の各モータ2は、後述のインホイールモータ駆動装置17(図2)を構成する。各駆動輪1および従動輪3には、ブレーキペダル等のブレーキ指令手段16の操作によりブレーキ力を発生させるブレーキ19が設けられている。
図2は、前記インホイールモータ駆動装置17の構成を概略示す断面図である。各インホイールモータ駆動装置17は、それぞれ、モータ2、減速機6、および車輪用軸受7を有し、これらの一部または全体が駆動輪1内に配置される。モータ2の回転は、減速機6および車輪用軸受7を介して駆動輪1に伝達される。車輪用軸受7のハブ輪7aのフランジ部には前記ブレーキ19を構成するブレーキロータ8が固定され、同ブレーキロータ8は駆動輪1と一体に回転する。モータ2は、例えば、ロータ2aのコア部に永久磁石が内蔵された埋込磁石型同期モータである。図示のモータ2は、ハウジング9に固定したステータ2bと、回転出力軸10に取り付けたロータ2aとの間にラジアルギャップを設けたモータである。
制御系を説明する。図1に示すように、車体11には、ECU12と複数(この例では二つ)のインバータ装置13とを含む総合制御装置14が搭載されている。ECU12は、自動車全般の統括制御を行い、各インバータ装置13に指令を与える上位制御手段である。ECU12は、電気自動車の場合、VCU(車両制御ユニット)とも称される。インバータ装置13は、請求項で言うモータ制御手段であり、ECU12から送られた駆動指令に応じて、走行駆動用の各モータ2に駆動電流を与える。二つのインバータ装置13,13は、互いに共通のケース(図示せず)内に収められ、一つのインバータ装置ユニット13Aを構成している。ECU12とインバータ装置13とはコントローラエリアネットワーク(略称:CAN)通信等によって相互に信号伝達可能に接続されている。
ECU12には、アクセルペダル等のアクセル指令手段15から出力されるアクセル指令と、ブレーキペダル等のブレーキ指令手段16から出力されるブレーキ指令とが入力される。前記アクセル指令は、アクセル開度信号とも呼ばれる。前記アクセル指令手段15およびブレーキ指令手段16は、自動運転制御装置(図示せず)であっても良い。
ECU12は、トルク分配手段12aを有する。このトルク分配手段12aは、アクセル指令手段15の出力するアクセル指令、およびブレーキ指令手段16の出力するブレーキ指令に応答してトルク指令を生成し、各モータ駆動手段を構成するインバータ装置13,13へ指令トルクを分配する。ECU12は、マイクロコンピュータとこれに実行されるプログラム、および電子回路等により構成される。
インバータ装置13は、バッテリ18の直流電流を、交流モータであるモータ2の駆動を行う交流電流に変換するインバータ(図示せず)と、このインバータを制御するインバータ制御部(図示せず)とでなる。このインバータ制御部は、ECU12から与えられた前記指令トルクに追従するように、前記インバータを制御することによってモータ2を制御する手段である。また、前記インバータ制御部は、トルク制御等の、モータ位相角に応じた効率化を図る制御の機能を有している。インバータ制御部は、例えばコンピュータとこれに実行されるプログラム、および電子回路により構成される。
このような構成の電気自動車の総合制御装置14において、この実施形態の旋回等補助制御装置21が設けられている。この旋回等補助制御装置21は、この実施形態ではECU12に設けられているが、インバータ装置13における指令トルクの入力段(図示せず)に設けられていても良い。その場合、インバータ装置13における旋回等補助制御装置21よりも後段の部分が、請求項で言うモータ制御手段となる。
前記旋回等補助制御装置21は、前記2つのモータ2,2の回転数を比較する回転数比較手段22と、この回転数比較手段22で比較した回転数が大きい方のモータ2の回転数からこのモータ2の現在の回転数における最大トルクを算出する最大トルク算出手段23と、前記トルク分配手段12aから前記両モータ制御手段であるインバータ装置13,13に与える指令トルクを、前記算出された最大トルクに制限するトルク制限手段24とを備える。
前記回転数比較手段22で比較する回転数は、各モータ2,2に搭載された回転数検出手段25から得る。例えば、各モータ2,2は、駆動の効率化制御等のために回転位相の検出手段(図示せず)を備えており、この検出手段とその検出角度を微分する手段(図示せず)とで前記回転数検出手段25が構成される。回転数検出手段25は、回転位相の検出手段とは別に設けられたものを用いても良い。なお、この明細書および請求項で言う「回転数」は、単位時間当たりの回転数であり、換言すれば回転速度である。
回転数比較手段22において、左右のモータ2,2の回転数が同じ場合は、任意に定めた左右いずれかのモータ2の回転数が大きい場合と同様に扱うようにする。例えば、(左のモータの回転数)≧(右のモータの回転数)であるか否かの判断を行うようにする。なお、実際には左右のモータ2,2の回転数が一致する場合は極稀である。
前記最大トルク算出手段23は、回転数が大きい方のモータ2につき、このモータ2の持つ回転数とトルクの関係の特性(図5のトルク回転数曲線)を用い、現在の回転数から前記関係で定まる最大トルクを算出する。図5のトルク回転数曲線における現在の回転数のトルクが前記最大トルクとなる。前記トルク回転数曲線は、モータ仕様によってある程度は定まっていて、左右のモータ2,2に同じトルク曲線、例えばモータ仕様に対してメーカ等で提供されているトルク曲線を用いても良いが、個々のモータによって若干のばらつきがあるため、電気自動車の実使用よりも前に、個々のモータ2毎に試験によりトルク回転数曲線を計測して前記最大トルク算出手段23に記憶しておくことが好ましい。最大トルク算出手段23は、このように算出した最大トルクで、トルク分配手段12aからインバータ装置13,13へ与える指令トルクを変更する。
トルク制限手段24は、前記制限の形態として、前記トルク分配手段12aから前記両モータ制御手段であるインバータ装置13,13に与える指令トルクを、前記算出された最大トルクの値とするようにしても良い。
なお、トルク制限手段24は、図ではトルク分配手段12aの後段に示したが、トルク分配手段12aから出力する指令トルク自体を前記最大トルクで制限しても良い。
上記構成の旋回等補助制御装置21の動作および原理につき説明する。なお、この実施形態ではインホイールモータ形式の電気自動車に適用したが、車台上に2つのモータ2,2を搭載したオンボード2モータ形式の左右輪独立制御の電気自動車においても原理は同じであり、この旋回等補助制御装置21を適用することができる。
図3は、前記旋回等補助制御装置21が行う制御の流れ図である。ステップS1では、左右2つのモータ2,2の回転数を、どちらが大きいか比較する。この比較は回転数比較手段22(図1参照)が行う。
図3において、左のモータ2の回転数の方が大きい場合は、ステップS2で、その回転数における最大トルクを左のモータ2の回転数から算出する。右のモータ2の回転数の方が大きい場合は、ステップS3でその回転数における最大トルクを右のモータ2の回転数から算出する。これらの最大トルクの算出は、最大トルク算出手段23(図1参照)が行う。
このように最大トルクが算出されると、ステップS4で、前記トルク分配手段12a(図1参照)からモータ制御手段である両インバータ装置13,13に与える指令トルクを、前記算出された最大トルクに制限するように算出し、その算出された指令トルクの値に変更する。
このようにして、左右輪の最大トルクを、高回転側の最大トルクに制限することで、高回転側の旋回外側の駆動輪1のトルクが旋回内側の駆動輪1のトルクに比べて小さくなることを防止する。これにより、次に原理を示すように旋回が行われ難くなることが回避される。
旋回中の4輪車の幾何学モデルには、アッカーマンリンク機構などの種々のモデルが存在するが、この明細書では簡略化したモデルで説明する。正確なモデルでも簡略化したモデルでも、この発明の適用には同様の効果が得られる。
図4は、4輪車の旋回時の幾何学モデルを示す。旋回時の旋回内側の駆動輪1の旋回半径をRi、旋回外側の駆動輪1の旋回半径をRoとすると、旋回内側の駆動輪1の回転数Ni、旋回外側の駆動輪1の回転数Noの関係は、
Ri/Ro=Ni/No ……(式1)
となる。
図5は、永久磁石埋め込み型同期モータの一般的なトルク回転数曲線を示したものである。モータの回転数が基底回転数Nbになるまでは一定のトルクTbを発生することができる。基底回転数Nbを超えた場合には、回転数が上昇するにつれて、最大トルクは小さくなる。この小さくなる割合は、同図では直線的な場合を例に示したが、2次曲線等の曲線的に変化するモータもある。
電気自動車が、旋回時に、外側駆動輪の回転数Noが基底回転数Nb以上の場合、旋回内側の駆動輪の最大トルクTiと、旋回外側の駆動輪1の最大トルクToの関係は、
Ti ≧ To ……(式2)
となり、旋回が困難になる。すなわち、旋回外側の駆動輪1の最大トルクToが小さいことによって、転舵角度に応じた旋回半径よりも大きな旋回半径となってしまう。
そこで、この実施形態では、旋回内側の駆動輪1のトルクも、旋回外側の駆動輪のトルクToを超えないように制御しており、これにより旋回し易くなる。
例えば、指令トルクの最大値は左右ともToとして、そこに、アクセル開度(アクセル指令の出力し得る最大値に対する現在の指令の割合)を掛けた値を、左右の指令トルクの値とする。なお、Ti=Toとする代わりに、Ti< Toとなる制御を行うようにしても良い。Ti=ToとするかTi< Toとするかを手入力や外部からの入力操作によって選択する選択手段(図示せず)を旋回等補助制御装置21に設けておいても良い。
なお、この制御は、前記基底回転数Nb以上の場合に実行があるため、図3のステップS1の前に車速を判断し、前記基底回転数Nb以下となる車速の範囲ではこの旋回等補助制御装置21による制御を実行しないようにする手段(図示せず)を設けても良いが、車速に関わらず常に実行するようにしても支障はない。
以上の例は後輪駆動であるが、例えば、図6に示したような前輪駆動でも全く同じ原理で動作できる。
この制御方式は、回転数を比較するのみのため、ヨー加速度線センサやハンドル角センサなど、車両の状態を確認するセンサは不要と言う利点も得られる。また、旋回中に限らず、左右の片輪のみスリップし回転数が上昇した場合も、もう一方の駆動輪1のトルクが小さくなり、横滑りを防止する方向に働くため、有効である。
図7,図8は、この発明の4輪駆動車に適用した例を示す。この実施形態において、特に説明した事項の他は、第1の実施形態で説明した事項と同様である。この実施形態の旋回等補助制御装置21Aは、第1の実施形態の旋回等補助制御装置21とは、次のように各手段の取り扱うモータ個数の点で異なっている。
4輪駆動車の場合、左右の前輪も駆動輪1,1となり、それぞれにモータ2,2が設けられる。モータ駆動装置であるインバータ装置13は、4輪の各駆動輪1に対してそれぞれ設けられ、トルク分配手段12aは、これら4つのインバータ装置13へ指令トルクを分配する。
旋回等補助制御装置21Aの回転数比較手段22Aは、前記4つのモータ2の回転数を比較して最大の回転数をモータ2を検出する(図8のステップR1)。
最大トルク算出手段23Aは、前記回転数比較手段22で比較した回転数が最大のモータ2の回転数からこのモータ2の現在の回転数における最大トルクを算出する(ステップR2)。
トルク制限手段24Aは、前記トルク分配手段12aから前記4つのインバータ装置13に与える指令トルクを、前記算出された最大トルクに制限する(ステップR3)。
4輪駆動の場合、通常、旋回外側の前輪の回転半径が一番大きくなる。4輪の回転速度を比較し、最大の回転速度より計算されるトルクを、全ての駆動輪1の最大トルクに設定することにより、前記と同様の、モータ特性による旋回内外のトルク差で旋回の妨げが生じることを回避できると言う効果が得られる。
以上、実施例に基づいて本発明を実施するための形態を説明したが、ここで開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…駆動輪
2…モータ
3…従動輪
4…転舵装置
5…操舵操作手段
12…ECU
12aトルク分配手段
13…インバータ装置(モータ駆動装置)
15…アクセル指令手段
16…ブレーキ指令手段
17…インホイールモータ駆動装置
21,21A…旋回等補助制御装置
22,22A…回転数比較手段
23,23A…最大トルク算出手段
24,24A…トルク制限手段
25…回転数検出手段

Claims (5)

  1. 左右の駆動輪をそれぞれ駆動する2つの電動のモータと、前記2つのモータを独立して制御可能な2つのモータ制御手段と、アクセル指令手段から与えられたアクセル指令に応答し前記2つのモータ制御手段に指令トルクを分配するトルク分配手段とを備え、前記モータは高回転側で最大トルクが小さくなる特性を有する電気自動車に装備され、
    前記2つのモータの回転数を比較する回転数比較手段と、この回転数比較手段で比較した回転数が大きい方のモータの回転数からこのモータの現在の回転数における最大トルクを算出する最大トルク算出手段と、前記トルク分配手段から前記両モータ制御手段に与える指令トルクを、前記算出された最大トルクに制限するトルク制限手段とを備え、前記トルク制限手段は、低回転側の駆動輪のトルクが高回転側の駆動輪のトルクを超えないように制御する左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置。
  2. 請求項1に記載の左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置において、前記電気自動車は後輪駆動車である左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置。
  3. 請求項1に記載の左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置において、前記電気自動車は前輪駆動車である左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置。
  4. 前後左右の駆動輪をそれぞれ駆動する4つの電動のモータと、前記4つのモータを独立して制御可能な4つのモータ制御手段と、アクセル指令手段から与えられたアクセル指令に応答し前記4つのモータ制御手段に指令トルクを分配するトルク分配手段とを備え、前記モータは高回転側で最大トルクが小さくなる特性を有する電気自動車に装備され、
    前記4つのモータの回転数を比較して最大の回転数のモータを検出する回転数比較手段と、この回転数比較手段で比較した回転数が最大のモータの回転数からこのモータの現在の回転数における最大トルクを算出する最大トルク算出手段と、前記トルク分配手段から前記4つのモータ制御手段に与える指令トルクを、前記算出された最大トルクに制限するトルク制限手段とを備え、前記トルク制限手段は、前記最大の回転数のモータで駆動される駆動輪のトルクを、低回転側の駆動輪のトルクが超えないように制御する左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の左右輪独立制御電気自動車の旋回等補助制御装置において、前記モータは、永久磁石埋め込み型同期モータである左右輪独立制御の電気自動車の旋回等補助制御装置。
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