JP6668420B2 - 送電電力量制御装置および分散型発電設備 - Google Patents

送電電力量制御装置および分散型発電設備 Download PDF

Info

Publication number
JP6668420B2
JP6668420B2 JP2018126670A JP2018126670A JP6668420B2 JP 6668420 B2 JP6668420 B2 JP 6668420B2 JP 2018126670 A JP2018126670 A JP 2018126670A JP 2018126670 A JP2018126670 A JP 2018126670A JP 6668420 B2 JP6668420 B2 JP 6668420B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
transmission power
target value
amount
transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018126670A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020010423A (ja
Inventor
圭祐 田中
圭祐 田中
Original Assignee
西芝電機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 西芝電機株式会社 filed Critical 西芝電機株式会社
Priority to JP2018126670A priority Critical patent/JP6668420B2/ja
Publication of JP2020010423A publication Critical patent/JP2020010423A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6668420B2 publication Critical patent/JP6668420B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Description

本発明の実施形態は、送電電力量制御装置及び分散型発電設備に関する。
電力の自由化に伴い、商用電力系統を有する電力会社に売電をする独立系発電事業者が増えている。独立系発電事業者は、バイオマス発電所、廃棄物発電所等の分散型発電設備を用いて発電を行っている。
特開2016−5390号公報
電力会社との売電契約によっては、デマンド時間内に商用電力系統に送電する送電電力の電力量が予め規定されている。送電電力の電力量が、売電契約によって決められた規定電力量に満たないときには、違約金の支払い義務が発生することがある。上記デマンド時間は、例えば30分とか1時間といった時間単位で設定されている。また、契約条件によっては、規定電力量を超過して送電された送電電力に対しては、買取義務が発生せず、独立系発電事業者に料金が支払われないこともある。
独立系発電事業者の多くは、発電した発電電力の一部を自社の構内設備で消費し、余剰電力を電力会社に売電する。また、独立系発電事業者の多くは、発電電力量に対して、自社の構内設備で消費される消費電力量の比率が高い。したがって、商用電力系統に送電可能な送電電力量は、構内設備の消費電力量の変動の影響を受けて、大きく変動する。
そのため、従来の分散型発電設備では、商用電力系統へ送電される送電電力が不足することがないように、構内設備の消費電力量の変動を考慮した発電が行われていた。したがって、商用電力系統への送電電力の電力量が、規定電力量を大きく超えてしまうことがあった。規定電力量をこえる超過分には、電力会社による買取義務が生じないため、分散型発電設備による売電効率が低下することがあった。
本発明は、上述の事情の下になされたもので、売電効率を向上することを課題とする。
上記課題を解決するため、本実施形態に係る分散型発電設備は、発電した電力を構内設備に供給するとともに余剰発電電力を商用電力系統に送電する分散型発電設備であって、発電した電力を、構内設備と商用電力系統へ送電する発電機と、発電機を駆動する原動機と、発電機から商用電力系統に送電される送電電力の電力量を検出する送電電力量検出器と、デマンド時間内に商用電力系統へ送電される送電電力の電力量の第1目標値を設定する目標電力量設定器と、送電電力量検出器に検出されるデマンド時間内の送電電力の電力量が第1目標値に一致するように、構内設備に供給された電力の変動に応じて、送電電力の第2目標値を設定する送電電力量制御装置と、送電電力を検出する送電電力検出器と、送電電力検出器に検出される送電電力のみに基づいて、送電電力が第2目標値に一致するように原動機を制御する送電電力コントローラと、を備え、発電電力の検出及び発電電力に基づく制御を不要とした
第1の実施形態に係る分散型発電設備の構成図である。 第1の実施形態に係る分散型発電設備の動作を説明するための図である。 従来技術に係る分散型発電設備の動作を説明するための図である。 第1の実施形態に係る分散型発電設備の動作を説明するための図である。 変形例1に係る分散型発電設備の動作を説明するための図である。 変形例2に係る分散型発電設備の動作を説明するための図である。 第2の実施形態に係る分散型発電設備の構成図である。 第3の実施形態に係る分散型発電設備の構成図である。 第4の実施形態に係る分散型発電設備の構成図である。
《第1の実施形態》
本実施形態に係る分散型発電設備は、商用電力系統に連系し、発電した電力を自社内の構内設備に供給するとともに余剰発電電力を、商用電力系統に送電する装置である。本実施形態に係る送電電力量制御装置は、分散型発電設備を構成する装置である。送電電力量制御装置は、デマンド時間内に商用電力系統に送電する電力量が目標とする電力量になるように、分散型発電設備全体を制御する。ここでは、デマンド時間を1時間として説明する。以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態に係る分散型発電設備100の構成図である。分散型発電設備100は、構内設備300に電力を供給するとともに余剰発電電力を商用電力系統200に送電する設備である。
図1に示されるように、分散型発電設備100は、原動機10、発電機20、送電電力検出器30、送電電力量検出器31、送電電力コントローラ50、目標電力量設定器60、送電電力量制御装置70を備える。
原動機10は、熱エネルギーや自然エネルギー等を力学的エネルギーに変換する。原動機10の動力源としては、廃棄物や廃棄物由来の燃料(バイオガス、バイオエタノール等)を燃焼させて得た熱エネルギー等が使用される。前述の燃料が重油やLNG等の化石燃料であってもよいし、原動機10がその他の原動力(風力、水力エネルギー等)によるものであってもよい。ここでは、原動機10が、廃棄物等の燃焼による熱エネルギーを使用して動作するタービンである場合について説明する。タービンは廃棄物の燃焼ガスによるガスタービンと、ボイラー等で廃棄物を燃焼し発生させた蒸気による蒸気タービンなどがある。原動機10は、後述する送電電力コントローラ50による制御の下、熱エネルギーの供給を受けて回転し、発電機20を駆動する。
発電機20は、原動機10によって駆動されることで発電する。発電機20は、例えば、三相交流電力を発電する同期発電機、誘導発電機等である。
送電電力検出器30は、分散型発電設備100から商用電力系統200に送電される送電電力P3を検出する。送電電力検出器30は、交流電力計を備える。送電電力検出器30は、送電電力P3の瞬時値を検出する。送電電力検出器30は、検出した電力に応じたデータを、送電電力コントローラ50に随時供給する。
送電電力量検出器31は、分散型発電設備100から商用電力系統200に送電される送電電力量Pw3を検出する。送電電力量検出器31は、交流電力計を備え、交流電力計で計測した電力を積分することにより送電電力量Pw3を検出する。送電電力量検出器31は、検出した電力量に応じたデータを、送電電力量制御装置70に随時供給する。送電電力量検出器31は、デマンド時間の開始時刻を指定するリセット信号を送電電力量制御装置70から受信し、デマンド時間のスタート時刻の電力量を0にリセットして送電電力量Pw3の検出を開始する。
送電電力コントローラ50は、送電電力検出器30が検出する送電電力P3の値が後述する送電電力量制御装置70が設定した送電電力の目標値Ptに一致するように原動機10を制御する。送電電力コントローラ50は、物理的には、CPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)等を備えるコンピュータで構成することができる。送電電力コントローラ50は、ROMに記憶された制御用アプリケーションソフトに基づいて動作する。
発電機20が発電する電力をP1、構内設備300が消費する負荷電力をP2、商用電力系統200に送電される送電電力をP3とすると、1式が成立する。
P3=P1−P2 (1式)
送電電力コントローラ50は、送電電力P3の値が送電電力の目標値Ptに一致するように原動機10を制御する。
例えば、送電電力の目標値Ptが10kWに設定されているとする。構内設備300で消費される負荷電力P2が10kWである場合、商用電力系統200に送電される送電電力P3を10kWにするために、送電電力コントローラ50は、発電電力P1の値を20kWと算出する。そして、送電電力コントローラ50は、20kWの発電に必要な原動機出力となる熱エネルギーが原動機10に供給されるように原動機10等を制御する。発電機20の発電する電力と原動機10に供給する熱エネルギーとの関係は予め実験等で求め、データ化してメモリに記憶しておく。
送電電力コントローラ50は、送電電力P3の値が送電電力の目標値Ptより大きい場合、原動機10に供給される熱エネルギーを減らすように原動機10等を制御する。また、送電電力コントローラ50は、送電電力P3の値が送電電力の目標値Ptより小さい場合、原動機10に供給される熱エネルギーを増やすように原動機10等を制御する。このように、送電電力コントローラ50は、原動機10、発電機20、送電電力検出器30、送電電力コントローラ50からなる第1の制御ループの制御を行う。
目標電力量設定器60は、デマンド時間内に商用電力系統200に送電する送電電力量の目標値Pw1を設定する。目標電力量設定器60は、例えば、キーボード等のコンピュータの入力装置で構成される。ユーザは、目標値Pw1として売電契約に基づいた値を入力する。目標値Pw1は、例えば、10kWh、20kWh、・・・のように入力される。入力された目標値Pw1は、メモリに記憶される。
送電電力量制御装置70は、デマンド時間内に商用電力系統200に送電される送電電力量Pw3の値が送電電力量の目標値Pw1に一致するように送電電力の目標値Ptを設定し、送電電力コントローラ50に供給する。送電電力量制御装置70は、物理的にはコンピュータで構成することができる。送電電力量制御装置70は、送電電力コントローラ50と同一のコンピュータで構成することもできる。送電電力量制御装置70は、ROM(Read Only Memory)に記憶された制御用アプリケーションソフトに基づいて動作する。
構内設備300で消費される負荷電力P2が随時変化するので、商用電力系統200に送電される送電電力P3も随時変化する。送電電力量制御装置70は、デマンド時間内に送電される送電電力量Pw3の値が送電電力量の目標値Pw1に一致するように、負荷電力P2の変化に応じて送電電力の目標値Ptを随時設定し、送電電力コントローラ50に供給する。詳細は後述する。このように、送電電力量制御装置70は、原動機10、発電機20、送電電力量検出器31、送電電力コントローラ50、送電電力量制御装置70からなる第2の制御ループの制御を行う。
上述のように、分散型発電設備100は、送電電力コントローラ50、原動機10、発電機20、送電電力検出器30からなる第1の制御ループと、送電電力量制御装置70、送電電力量検出器31を含む第2の制御ループを有している。第1の制御ループは、制御パラメータとして送電電力を使用している。第2の制御ループは、制御パラメータとして送電電力量を使用している。
次に、上記の構成を有する分散型発電設備100の動作について説明する。最初に、構内設備300で消費される負荷電力P2が一定である場合について図2を参照しながら説明する。
送電電力量制御装置70は、次式を満たすように初期の送電電力の目標値Pt1を設定し、送電電力コントローラ50に供給する。目標値Pt1は、第2の制御ループにより制御がかかる前の送電電力の目標値である。
Pw1=Pt1×T (2式)
Pw1:デマンド時間内に商用電力系統200に送電する電力量の目標値
Pt1:初期の送電電力の目標値
T:デマンド時間
第1の制御ループによって制御される以前において、送電電力コントローラ50は、送電電力の目標値Pt1に負荷電力P2を加算した発電電力P1を発電機20が発電するように原動機10を制御する。負荷電力P2の初期値は、予め設定しておく。原動機10は、供給された熱エネルギーに基づいて回転し、発電機20の回転子を回転させる。発電機20は、回転子の回転に基づいて電力を発電する。
送電電力検出器30は、商用電力系統200に送電される送電電力P3を検出し、測定値を送電電力コントローラ50に随時供給する。送電電力P3の測定値が供給されることにより第1の制御ループによる制御が開始される。送電電力コントローラ50は、送電電力検出器30が検出した送電電力P3の値が送電電力量制御装置70が設定した送電電力の目標値Pt1に一致するように原動機10を制御する。負荷電力P2の変動がない場合、送電電力P3の値は送電電力の目標値Pt1に一致する。送電電力コントローラ50は、原動機10に供給する制御信号を一定に維持する。
送電電力量検出器31は、商用電力系統200に送電される送電電力量Pw3を検出し、測定値を送電電力量制御装置70に随時供給する。送電電力量Pw3の測定値が供給されることにより、第2の制御ループによる制御が開始される。送電電力量検出器31は、デマンド時間ごとに計測した送電電力量Pw3の値をリセットする。図2に示されるように、負荷電力P2の変動がないので、デマンド時間の終了時刻t2における送電電力量Pw3の値は、送電電力量の目標値Pw1と同じになる。送電電力量制御装置70は、送電電力コントローラ50に供給する送電電力の目標値Ptの値を一定に維持する。送電電力量検出器31が検出する送電電力量Pw3を表すグラフは、図2に示されるように、のこぎり波のような形状で変化する。
次に、構内設備300で消費される負荷電力P2がデマンド時間内に増加した場合について説明する。
まず、第2の制御ループを有していない従来技術に係る分散型発電設備の動作について説明する。図3は、時刻txにおいて、負荷電力P2が増加した場合の従来技術に係る分散型発電設備の動作を説明するための図である。図3に示されるように、時刻txで負荷電力P2が増加すると、増加した電力だけ商用電力系統200に送電される送電電力P3は減少する。従来技術に係る分散型発電設備は、発電機を制御して、送電電力P3の値が目標値Pt1になるように発電電力P1を増加させる。この制御により、時刻tyには送電電力P3の値は目標値Pt1と等しくなる。
送電電力量Pw3を表すグラフは、送電電力P3の変化に伴って図3に示されるように変化する。点線は、負荷電力P2の変動がない場合の送電電力量Pw3の変化を表す目標値カーブである。負荷電力P2が増加した時刻txにおいて、送電電力量Pw3の値は、点線で示す目標値カーブよりも小さくなる。時刻tyにおける送電電力P3の値は、負荷電力P2が増加する前と同じ電力に戻る。しかし、送電電力量Pw3を示すグラフは、目標値カーブと平衡状態になるだけで、目標値カーブに重なることはない。したがって、デマンド時間の終了時刻t2において、送電電力量Pw3の値は、送電電力量の目標値Pw1に達しないことになる。つまり、契約違反の状態が生じる。
商用電力系統に送電する電力量が不足しないように構内設備の負荷電力P2の電力変動を考慮して多めの電力を送電した場合、負荷電力P2が増加しないデマンド時間に送電する電力量が過剰となる。
従来技術に係る分散型発電設備は、送電電力を制御パラメータとする第1の制御ループを有しているので、負荷電力P2が増加しても送電電力P3を送電電力の目標値Ptに一致させることができる。しかし、従来技術に係る分散型発電設備は、送電電力量を制御パラメータとする第2の制御ループを有していないので、デマンド時間内に送電する電力量を目標値Pw1に一致させることができない。
次に、本実施形態に係る分散型発電設備100の動作について説明する。図4は、時刻txにおいて負荷電力P2が増加した場合の分散型発電設備100の動作を説明するための図である。時刻txで負荷電力P2が増加すると、増加した電力だけ商用電力系統200に送電される送電電力P3は減少する。この減少に伴い、時刻txにおける送電電力量Pw3の値は、点線で示す目標値カーブよりも小さくなる。
送電電力量制御装置70は、デマンド時間内の送電電力量Pw3の値が送電電力の目標値Pw1になるように、送電電力の目標値Pt1を修正して送電電力コントローラ50に供給する。このように第2の制御ループによって修正された目標値を第2目標値Pt2と呼ぶこととする。
送電電力量制御装置70は、任意の時刻tyまでに送電電力量Pw3の値が点線で示す目標値カーブに一致するように第2目標値Pt2を随時設定する。時刻txから時刻tyまでの時間を短くするほど、発電機20の出力電力を急激に増加させる必要がある。
具体的には、送電電力量制御装置70は、次式を満たすように送電電力の第2目標値Pt2を設定する。
Pt2=(Pw1・ty/T−Pa)/(ty−ta) (3式)
Pt2:時刻taでの送電電力の第2目標値
Pw1:デマンド時間内に商用電力系統200に送電する電力量の目標値
ty:デマンド時間の開始時刻からPw3の増減を回復するまでの時間
T:デマンド時間
Pa:時刻taまでに送電された送電電力の電力量
ta:デマンド時間の開始からの経過時間
Pw1・ty/Tは、図4に点線で示す負荷電力P2の変動がない場合の目標値カーブにおいて、時刻tyまでに送電される送電電力の電力量である。
送電電力量制御装置70は、3式に基づいて求めた送電電力の第2目標値Pt2を送電電力コントローラ50に随時供給する。送電電力量制御装置70は、例えば、0.1秒、1秒、10秒といった短い間隔で第2目標値Pt2を更新する。この制御により、図4に示す負荷電力P2の増加により発生した送電電力量の不足分を表す面積S1と、送電電力量の不足分を解消するために送電される送電電力の電力量を表す面積S2とが同じになる。時刻tyにおいて、送電電力量Pw3の値は、目標値カーブに一致する。したがって、デマンド時間の終了時刻t2において、送電電力量Pw3の値は、送電電力量の目標値Pw1と同じ値になる。このように、分散型発電設備100は、送電電力量を制御パラメータとする第2の制御ループを有しているので、デマンド時間内に送電される送電電力の電力量Pw3を目標値Pw1に一致させることができる。したがって、契約違反となる状態は生じない。
負荷電力P2が減少した場合は、上述した逆の制御が行われ、デマンド時間の終了時刻t2において、送電電力量Pw3の値は、送電電力量の目標値Pw1と同じ値になる。これにより、商用電力系統200に送電する電力量の無駄を削減するができ、分散型発電設備の売電効率を向上することができる。また、送電電力量の不足を生じない安定した売電が可能になる。
なお、上記の説明では、3式に基づいて送信電力の第2目標値Pt2を求める方法を説明したが、第2目標値Pt2の求め方をこれに限定する必要はない。図4に示すS1の面積とS2の面積とが同じになるように第2目標値Pt2を設定すればよい。
(変形例1)
変形例1では、第1の実施形態で説明した時刻tyとデマンド時間の終了時刻t2とを一致させる場合について説明する。
変形例1に係る送電電力量制御装置70は、次式を満たすように送電電力の第2目標値Pt2を設定する。
Pt2=(Pw1−Pa)/(T−ta) (4式)
Pt2:時刻taでの送電電力の第2目標値
Pw1:デマンド時間内に商用電力系統200に送電する電力量の目標値
Pa:時刻taまでに商用電力系統に送電された送電電力の電力量
T:デマンド時間
ta:デマンド時間の開始からの経過時間
送電電力量制御装置70は、4式に基づく送電電力の第2目標値Pt2を送電電力コントローラ50に随時供給する。この制御により、図5に示す負荷電力P2の増加により発生した送電電力量の不足分を表す面積S1と、送電電力量の不足分を解消するために送電される送電電力の電力量を表す面積S2とが同じになる。したがって、デマンド時間の終了時刻t2において、送電電力量Pw3の値は、送電電力量の目標値Pw1と同じ値になる。
変形例1に係る分散型発電設備100は、デマンド時間の終了時刻t2まで時間をかけてゆっくり送電電力量Pw3を送電電力量の目標値Pw1に一致させる。したがって、発電電力P1の増減を抑制することができる。
(変形例2)
第1の実施形態および変形例1では、送電電力量制御装置70が、0.1秒、1秒、10秒といった短い間隔で送電電力の第2目標値Pt2を更新する場合について説明した。この場合、制御する間隔を短くするほど演算処理の負荷が大きくなり、高精度のCPU等を使用する必要がある。変形例2では、デマンド時間を複数の単位時間に分割し、単位時間が経過するごとに送電電力の第2目標値Pt2を更新する技術について説明する。分割数は、2,4,8・・・と任意である。ここでは、デマンド時間を2つに分割する場合について説明する。
図6に示されるように、2つに分割した後半の時間区分の開始時刻をtmとする。図6に示される例では、時刻tmの前に負荷電力P2が増加している。負荷電力P2の増加に伴って、送電電力P3は減少する。送電電力量制御装置70は、時刻tmまでに商用電力系統200に送電された送電電力量Pw3の値を使用して、送電電力の第2目標値Pt2を計算する。
具体的には、変形例2に係る送電電力量制御装置70は、4式を満たすように送電電力の第2目標値Pt2を設定する。ただし、4式において、taをtmに置き換える。変形例1に係る送電電力量制御装置70は、第2目標値Pt2を随時更新していたが、変形例2に係る送電電力量制御装置70は、時刻tm、t2においてのみ、第2目標値Pt2を更新する。
送電電力量制御装置70は、4式に基づく送電電力の第2目標値Pt2を送電電力コントローラ50に時刻tm、t2にのみ供給する。この制御により、図6に示す負荷電力P2の増加により発生した送電電力量の不足分を表す面積S1と、送電電力量の不足分を解消するために送電される送電電力の電力量を表す面積S2とが同じになる。したがって、デマンド時間の終了時刻t2において、送電電力量Pw3の値は、送電電力量の目標値Pw1と同じ値になる。これにより、商用電力系統200に送電する電力量の無駄を削減することができ、分散型発電設備の売電効率を向上することができる。また、送電電力量の不足を生じない安定した売電が可能になる。
変形例2に係る分散型発電設備100は、制御処理回数を減らしているので、送電電力量制御装置70の制御演算の負荷を軽減することができる。
《第2の実施形態》
次に、第2の実施形態を図面に基づいて説明する。第1の実施形態と同一又は同等の構成については、同等の符号を用いるとともに、その説明を省略又は簡略する。
図7は、第2の実施形態に係る分散型発電設備100の構成図である。第2の実施形態に係る分散型発電設備100は、送電電力検出器30及び送電電力コントローラ50に替えて、発電電力検出器32及び発電電力コントローラ51を備える。
送電電力量制御装置70は、デマンド時間内に商用電力系統200に送電される送電電力の電力量が送電電力量の目標値Pw1に一致するように、構内設備300に供給される負荷電力P2の変動に応じて、発電電力の目標値を設定し、発電電力コントローラ51に供給する。
具体的には、送電電力量制御装置70は、次式に基づいて発電電力の目標値を設定する。
Pt3={(Pw1+Pw2)・ty/T−Pa}/(ty−ta) (5式)
Pt3:時刻taでの発電電力の目標値
Pw1:デマンド時間内に商用電力系統200に送電する電力量の目標値
Pw2:デマンド時間内の負荷電力量
ty:デマンド時間の開始時刻からPw3の増減を回復するまでの時間
T:デマンド時間
Pa:時刻taまでに商用電力系統に送電された送電電力の電力量
ta:デマンド時間の開始からの経過時間
(Pw1+Pw2)・ty/Tは、負荷電力P2の変動がない場合の目標値カーブにおいて、時刻tyまでに発電される電力量である。
第1の実施形態では、送電電力を制御パラメータとして第1の制御ループを構成していたが、第2の実施形態では、発電電力を制御パラメータとして第1の制御ループを構成している。送電電力量制御装置70及び送電電力量検出器31を含めた第2の制御ループの制御についての説明は、3式を5式に置き換える以外は第1の実施形態と同じである。この構成により、デマンド時間の終了時刻t2において、送電電力量Pw3の値は、送電電力量の目標値Pw1と同じ値になる。これにより、商用電力系統200に送電する電力量の無駄を削減することができ、分散型発電設備の売電効率を向上することができる。また、送電電力量の不足を生じない安定した売電が可能になる。
(変形例3)
変形例3に係る送電電力量制御装置70は、次式に基づいて発電電力の目標値を設定する。その他は、第2の実施形態の説明と同じである。
Pt3=(Pw1+Pw2−Pa)/(T−ta) (6式)
Pt3:時刻taでの発電電力の目標値
Pw1:デマンド時間内に商用電力系統200に送電する電力量の目標値
Pw2:デマンド時間内の負荷電力量
Pa:時刻taまでに商用電力系統に送電された送電電力の電力量
T:デマンド時間
ta:デマンド時間の開始からの経過時間
(変形例4)
変形例4に係る分散型発電設備100は、デマンド時間を複数の単位時間に分割し、単位時間が経過するごとに発電電力の目標値を更新する。デマンド時間を2つに分割し、2つに分割した後半の時間区分の開始時刻をtmとする。変形例4に係る送電電力量制御装置70は、6式のtaをtmに置き換えてPt3を設定する。
《第3の実施形態》
次に、第3の実施形態を図面に基づいて説明する。第1の実施形態と同一又は同等の構成については、同等の符号を用いるとともに、その説明を省略又は簡略する。
図8は、第3の実施形態に係る分散型発電設備100の構成図である。第3の実施形態に係る分散型発電設備100は、送電電力検出器30及び送電電力コントローラ50を備えていない。したがって、送電電力検出器30及び送電電力コントローラ50を含む第1の制御ループを有していない点で第1の実施形態と異なる。第3の実施形態に係る分散型発電設備100は、第1の制御ループを有していないので、第1の実施形態に係る分散型発電設備100と比較すると、商用電力系統200の周波数変動等の外乱に対する送電電力の安定性が劣る。
第3の実施形態に係る分散型発電設備100は、原動機10、発電機20、送電電力量検出器31及び送電電力量制御装置70からなる第2の制御ループを有している。第2の制御ループの制御についての説明は第1の実施形態と同じである。第3の実施形態に係る分散型発電設備100は第2の制御ループを有しているので、デマンド時間の終了時刻t2において、送電電力量Pw3の値は、送電電力量の目標値Pw1と同じ値になる。これにより、商用電力系統200に送電する電力量の無駄を削減することができ、分散型発電設備の売電効率を向上することができる。また、送電電力量の不足を生じない安定した売電が可能になる。
《第4の実施形態》
次に、第4の実施形態を図面に基づいて説明する。第1の実施形態と同一又は同等の構成については、同等の符号を用いるとともに、その説明を省略又は簡略する。
図9は、第4の実施形態に係る分散型発電設備100の構成図である。第4の実施形態に係る分散型発電設備100の送電電力量制御装置70は、構内設備300の負荷電力P2を制御する点で上述した実施形態と異なる。第4の実施形態に係る送電電力量制御装置70は、送電電力の目標値Ptと構内設備300に供給する負荷電力P2との合計が発電機20の最大出力電力を超える場合、構内設備300を制御して構内設備300で消費される負荷電力P2を低減させる。
例えば、構内設備300が空調装置である場合、送電電力量制御装置70は、空調装置の温度設定を強制的に変更して空調装置の負荷電力P2を削減する。また、構内設備300が複数台の空調装置である場合、送電電力量制御装置70は、優先順位の低い空調装置を強制的に停止させる制御を行う。もしくは、送電電力量制御装置70は、複数の空調装置を時分割で運転させることにより、全体の負荷電力P2を削減するように制御する。
なお、第2の実施形態に係る分散型発電設備100の場合、送電電力量制御装置70は、発電電力の目標値が発電機20の最大出力電力を超える場合、構内設備300を制御して負荷電力P2を削減する。
上記の説明では、目標電力量設定器60が、デマンド時間内に商用電力系統200に送電される送電電力量の目標値Pw1を設定すると説明したが、送電電力量の目標値Pw1は、送電電力量制御装置70が有する制御プログラムの中で規定されていてもよい。
また、第1の実施形態での説明では、送電電力コントローラ50が、構内設備300の負荷電力P2を考慮して原動機10に供給される熱エネルギーを制御する説明をした。しかし、送電電力量制御装置70が負荷電力P2を考慮して送電電力の目標値Ptを設定するようにしてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…原動機
20…発電機
30…送電電力検出器
31…送電電力量検出器
32…発電電力検出器
50…送電電力コントローラ
51…発電電力コントローラ
60…目標電力量設定器
70…送電電力量制御装置
100…分散型発電設備
200…商用電力系統
300…構内設備

Claims (4)

  1. 発電した電力を構内設備に供給するとともに余剰発電電力を商用電力系統に送電する分散型発電設備であって、
    発電した電力を、前記構内設備と前記商用電力系統へ送電する発電機と、
    前記発電機を駆動する原動機と、
    前記発電機から前記商用電力系統に送電される送電電力の電力量を検出する送電電力量検出器と、
    デマンド時間内に前記商用電力系統へ送電される前記送電電力の電力量の第1目標値を設定する目標電力量設定器と、
    前記送電電力量検出器に検出される前記デマンド時間内の前記送電電力の電力量が前記第1目標値に一致するように、前記構内設備に供給された電力の変動に応じて、前記送電電力の第2目標値を設定する送電電力量制御装置と、
    前記送電電力を検出する送電電力検出器と、
    前記送電電力検出器に検出される前記送電電力のみに基づいて、前記送電電力が前記第2目標値に一致するように前記原動機を制御する送電電力コントローラと、
    を備え、発電電力の検出及び発電電力に基づく制御を不要とした分散型発電設備。
  2. 前記送電電力量制御装置は、次式を満たすように前記第2目標値を設定する、
    第2目標値=(Pw1−Pa)/(T−ta)
    Pw1:デマンド時間内に送電される送電電力量の第1目標
    Pa:時間taの間に商用電力系統に送電された送電電力の電力量
    T:デマンド時間
    ta:デマンド時間の開始からの経過時間
    請求項1に記載の分散型発電設備。
  3. 前記送電電力量制御装置は、前記デマンド時間を複数の単位時間に分割し、前記単位時間が経過するごとに、前記第2目標値を設定する、
    請求項2に記載の分散型発電設備。
  4. 前記送電電力量制御装置は、前記第2目標値と前記構内設備に供給する電力との合計が前記発電機の最大出力電力を超える場合、前記構内設備を制御して前記構内設備に供給される電力を低減させる、
    請求項1から3の何れか一項に記載の分散型発電設備。
JP2018126670A 2018-07-03 2018-07-03 送電電力量制御装置および分散型発電設備 Active JP6668420B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018126670A JP6668420B2 (ja) 2018-07-03 2018-07-03 送電電力量制御装置および分散型発電設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018126670A JP6668420B2 (ja) 2018-07-03 2018-07-03 送電電力量制御装置および分散型発電設備

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020010423A JP2020010423A (ja) 2020-01-16
JP6668420B2 true JP6668420B2 (ja) 2020-03-18

Family

ID=69152577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018126670A Active JP6668420B2 (ja) 2018-07-03 2018-07-03 送電電力量制御装置および分散型発電設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6668420B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020010423A (ja) 2020-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9771872B2 (en) Model-based combined cycle power plant load control
JP6046890B2 (ja) 蒸気タービンの装荷方法及び装荷システム
JP2019027398A (ja) コンバインドサイクル発電プラントおよびコンバインドサイクル発電プラントの制御方法
US20120041610A1 (en) Controller for combined heat and power system
US20140260254A1 (en) Steam Turbine Power Plant
JP6410520B2 (ja) 広域系統制御装置
JP2018036679A (ja) エネルギー需要設備の運用に関する計画作成装置及び計画作成方法
JP6754880B2 (ja) 電力供給システム
JP7359535B2 (ja) 演算装置、システム、演算方法及びプログラム
JP6121755B2 (ja) エネルギー制御装置、制御方法及び制御プログラム
CN111684678B (zh) 使用不一致的负载不平衡响应的发电厂
KR102469420B1 (ko) 연료 삭감율 출력 시스템, 연료 삭감율 출력 방법 및 연료 삭감율 출력 프로그램
JP6668420B2 (ja) 送電電力量制御装置および分散型発電設備
JP2006288016A (ja) 分散型電源の運転支援システム、二酸化炭素排出原単位算出システム、および分散型電源制御装置
JP6593000B2 (ja) エネルギー需給計画装置及びプログラム
WO2014125721A1 (ja) エネルギー最適制御装置、制御方法、制御プログラム及び制御プログラムを記録した記録媒体
EP2765288B1 (en) Device and method for calculating the reference load for gas turbines of a combined cycle plant of the"2+1" type and plant comprising said device
JP6166894B2 (ja) 複合エネルギーシステムの最適制御装置及びその方法
Yee et al. Comparative analysis and reconciliation of gas turbine models for stability studies
JP2020072552A (ja) 発電システム、制御装置及び発電目標値の設定方法
JP6462284B2 (ja) エネルギー管理システム及びエネルギー管理方法
JP4540538B2 (ja) 電源出力変動制御装置
Gambino et al. Optimization of energy exchanges in utility grids with applications to residential, industrial and tertiary cases
Nguyen Minh A Real-time Operation Scheme of Microgrids with Distributed Generation in Electricity Markets
JP2014087110A (ja) 発電システム及び発電システムの制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180703

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190730

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200225

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6668420

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150