JP6665077B2 - 画像投影装置、画像表示装置、および移動体 - Google Patents

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Description

本開示は、画像投影装置、画像表示装置、および移動体に関する。
従来、移動体の運転者等の対象者に虚像を視認させる技術が知られている。例えば特許文献1には、周囲の明るさに応じて光源の光量を制御する技術が開示されている。
特開2015−168382号公報
従来、対象者に虚像を視認させる技術の利便性を向上させることが望まれている。
本開示は、対象者に虚像を視認させる技術の利便性を向上させる画像投影装置、画像表示装置、および移動体に関する。
本開示の一実施形態に係る画像投影装置は、表示部と、少なくとも1つの第2光学部材と、制御部と、記憶部と、を備える。表示部は、画像を表示する。第2光学部材は、第1光学部材に画像を投影し、画像の虚像を対象者に視認させる。制御部は、表示部に表示させる画像を対象者の両眼の位置に応じて動的に補正する。記憶部は、実空間上の複数の基準位置にそれぞれ対応する複数の補正情報を記憶する。制御部は、対象者の右眼の位置に対応する第1補正情報を、記憶部に記憶された複数の補正情報の中から選択しまたは2つ以上の補正情報に基づいて生成する。制御部は、対象者の左眼の位置に対応する第2補正情報を、記憶部に記憶された複数の補正情報の中から選択しまたは2つ以上の補正情報に基づいて生成する。制御部は、第1補正情報と、第2補正情報と、に基づいて第3補正情報を生成する。制御部は、表示部に表示させる画像を、第3補正情報を用いて補正する。
本開示の一実施形態に係る画像表示装置は、表示部と、制御部と、記憶部と、を備える。表示部は、画像を表示する。制御部は、表示部に表示させる画像を対象者の両眼の位置に応じて動的に補正する。記憶部は、実空間上の複数の基準位置にそれぞれ対応する複数の補正情報を記憶する。制御部は、対象者の右眼の位置に対応する第1補正情報を、記憶部に記憶された複数の補正情報の中から選択しまたは2つ以上の補正情報に基づいて生成する。制御部は、対象者の左眼の位置に対応する第2補正情報を、記憶部に記憶された複数の補正情報の中から選択しまたは2つ以上の補正情報に基づいて生成する。制御部は、第1補正情報と、第2補正情報と、に基づいて第3補正情報を生成する。制御部は、表示部に表示させる画像を、第3補正情報を用いて補正する。
本開示の一実施形態に係る移動体は、第1光学部材と、表示部と、少なくとも1つの第2光学部材と、制御部と、記憶部と、を備える。表示部は、画像を表示する。第2光学部材は、第1光学部材に画像を投影し、画像の虚像を対象者に視認させる。制御部は、表示部に表示させる画像を対象者の両眼の位置に応じて動的に補正する。記憶部は、実空間上の複数の基準位置にそれぞれ対応する複数の補正情報を記憶する。制御部は、対象者の右眼の位置に対応する第1補正情報を、記憶部に記憶された複数の補正情報の中から選択しまたは2つ以上の補正情報に基づいて生成する。制御部は、対象者の左眼の位置に対応する第2補正情報を、記憶部に記憶された複数の補正情報の中から選択しまたは2つ以上の補正情報に基づいて生成する。制御部は、第1補正情報と、第2補正情報と、に基づいて第3補正情報を生成する。制御部は、表示部に表示させる画像を、第3補正情報を用いて補正する。
本開示の一実施形態に係る画像投影装置、画像表示装置、および移動体によれば、対象者に虚像を視認させる技術の利便性が向上する。
本発明の一実施形態に係る移動体および画像投影装置を示す図である。 図1の画像投影装置の概略構成を示すブロック図である。 図2の画像表示装置の概略構成を示すブロック図である。 移動体における各基準位置に対応する補正情報の例を示す図である。 基準位置および対象者の両眼の位置の第1例を示す図である。 基準位置および対象者の両眼の位置の第2例を示す図である。 画像投影装置の第1動作を示すフローチャートである。 画像投影装置の第2動作を示すフローチャートである。 画像投影装置の第3動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
(移動体)
図1を参照して、本開示の一実施形態に係る移動体10について説明する。移動体10は、撮像装置11と、画像投影装置12と、を備える。
本開示における「移動体」は、例えば車両、船舶、および航空機等を含んでよい。車両は、例えば自動車、産業車両、鉄道車両、生活車両、および滑走路を走行する固定翼機等を含んでよい。自動車は、例えば乗用車、トラック、バス、二輪車、およびトロリーバス等を含んでよい。産業車両は、例えば農業および建設向けの産業車両等を含んでよい。産業車両は、例えばフォークリフトおよびゴルフカート等を含んでよい。農業向けの産業車両は、例えばトラクター、耕耘機、移植機、バインダー、コンバイン、および芝刈り機等を含んでよい。建設向けの産業車両は、例えばブルドーザー、スクレーバー、ショベルカー、クレーン車、ダンプカー、およびロードローラ等を含んでよい。車両は、人力で走行するものを含んでよい。車両の分類は、上述した例に限られない。例えば、自動車は、道路を走行可能な産業車両を含んでよい。複数の分類に同じ車両が含まれてよい。船舶は、例えばマリンジェット、ボート、およびタンカー等を含んでよい。航空機は、例えば固定翼機および回転翼機等を含んでよい。
撮像装置11は、例えばCCD(Charge Coupled Device)撮像素子またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)撮像素子を含んでよい。撮像装置11は、対象者13の顔を撮像可能である。撮像装置11の撮像範囲は、少なくとも後述するアイボックス16を含む。対象者13は、例えば移動体10の運転者等を含んでよい。撮像装置11の位置は、移動体10の内部および外部において任意である。例えば、撮像装置11は、移動体10のダッシュボード内に位置する。撮像装置11は、撮像画像を生成して、外部装置へ出力可能である。撮像画像の出力は、例えば有線、無線、およびCAN(Controller Area Network)等を介して行われてよい。
画像投影装置12は、対象者13に所望の画像の虚像14を視認させるヘッドアップディスプレイの少なくとも一部を構成し得る。画像投影装置12の位置は、移動体10の内部および外部において任意である。例えば、画像投影装置12は、移動体10のダッシュボード内に位置する。画像投影装置12は、移動体10に備えられた第1光学部材15に画像を投影する。具体的には、画像投影装置12は、第1光学部材15の所定領域に向かって画像投影光を出射してよい。画像投影光の詳細については後述する。第1光学部材15は、ウィンドシールドおよびコンバイナ等を含んでよい。画像投影装置12が第1光学部材15を有すると、画像投影装置12はヘッドアップディスプレイを構成し得る。
第1光学部材15の所定領域で反射された画像投影光は、アイボックス16に到達する。アイボックス16は、例えば対象者13の体格、姿勢、および姿勢の変化等を考慮して、対象者13の眼が存在し得ると想定される実空間上の領域である。アイボックス16の形状は任意である。アイボックス16は、平面的または立体的な領域を含んでよい。図1に示す実線の矢印は、画像投影装置12から出射する画像投影光の一部がアイボックス16まで到達する経路を示す。以下、光が進む経路を光路ともいう。光路上には、光を透過する光学素子、および光を反射する光学素子の少なくとも一方が含まれてよい。対象者13は、アイボックス16内に眼が存在する場合、アイボックス16に到達する画像投影光によって、当該画像の虚像14を視認可能である。虚像14は、例えば移動体10よりも前方に視認され得る。
(画像投影装置)
図2を参照して、画像投影装置12について詳細に説明する。画像投影装置12は、画像表示装置17と、1つ以上の第2光学部材18と、を備える。図2は、画像投影装置12が2つの第2光学部材18a、18bを備える構成を例示している。図2は、画像投影装置12の構成の例を模式的に示している。例えば、画像投影装置12および画像投影装置12の各構成要素の、大きさ、形状、および配置等は、図2に示す例に限定されない。
画像表示装置17は、任意の画像を表示可能であってよい。画像表示装置17は、画像投影装置12の内部において、画像投影光を出射する。画像投影光は、画像表示装置17が表示する画像を投影する光を含んでよい。画像表示装置17の詳細な構成については後述する。
第2光学部材18は、画像表示装置17に表示された画像を第1光学部材15に投影し、当該画像の虚像14を対象者13に視認させる。具体的には、第2光学部材18は、画像表示装置17から出射された画像投影光を画像投影装置12の外部に到達させる。図2に示す例において、第2光学部材18aおよび18bが、画像表示装置17から出射された画像投影光を画像投影装置12の外部に到達させる。第2光学部材18は、レンズまたはミラーを含んでよい。例えば、第2光学部材18aおよび18bそれぞれは、ミラーを含んでよい。第2光学部材18aおよび18bの少なくとも一方は、レンズを含んでよい。第2光学部材18aおよび18bの一方がミラーであり、他方がレンズであってよい。図2に示す実線の矢印は、画像表示装置17から出射された画像投影光の一部が、第2光学部材18aおよび18bによって反射され、画像投影装置12の筐体に設けられた窓部を通過し、画像投影装置12の外部まで到達する経路を示す。画像投影装置12の外部に到達した画像投影光は、図1に示すように移動体10に備えられた第1光学部材15の所定領域に到達する。
第2光学部材18は、画像表示装置17に表示された画像を拡大する拡大光学系として機能してよい。例えば、第2光学部材18aおよび18bの少なくとも一方は、画像投影光が到達する面の少なくとも一部に凸面形状または凹面形状を有するミラーであってよい。第2光学部材18aおよび18bの少なくとも一方は、画像投影光が入射または出射する面の少なくとも一部に凸面形状または凹面形状を有するレンズであってよい。凸面形状および凹面形状の少なくとも一部は、球面形状または非球面形状であってよい。
(画像表示装置)
図3を参照して、画像表示装置17について詳細に説明する。画像表示装置17は、基板19と、光源素子20と、第3光学部材21と、第4光学部材22と、表示部23と、通信部24と、記憶部25と、制御部26と、を備える。基板19、光源素子20、第3光学部材21、および第4光学部材22が、1つの光源装置27として構成されてよい。かかる場合、画像表示装置17は、光源装置27と、表示部23と、通信部24と、記憶部25と、制御部26と、を備える。基板19、光源素子20、第3光学部材21、第4光学部材22、表示部23、通信部24、記憶部25、および制御部26は、画像表示装置17の内部において固定的に配置されてよい。光源素子20は、基板19上に配置されてよい。図3は、画像表示装置17の構成の例を模式的に示している。例えば、画像表示装置17および画像表示装置17の各構成要素の、大きさ、形状、および配置等は、図3に示される例に限られない。
光源素子20は、例えば1つ以上の発光ダイオード(LED:Light Emission Diode)または1つ以上のレーザ装置等を含んでよい。光源素子20は、制御部26の制御に応じて光を発する。図3において光源素子20から延びる実線の矢印は、光源素子20から発せられた光の一部が進行する経路を示す。以下、光源素子20から発せられた光の少なくとも一部を、単に光源素子20からの光ともいう。
第3光学部材21は、光源素子20の位置に対して、光源素子20からの光が進む方向に位置する。例えば図3においては、第3光学部材21は、光源素子20の右方向に位置している。第3光学部材21は、例えばコリメータレンズを含む。第3光学部材21は、光源素子20から入射される光をコリメートする。コリメートされた光は、第3光学部材21の光軸方向と略平行な方向に進む光であってよい。
第4光学部材22は、第3光学部材21の位置に対して、光源素子20からの光が進む方向に位置する。例えば図3においては、第4光学部材22は、第3光学部材21の右方向に位置している。第4光学部材22は、例えばレンズを含む。第4光学部材22は、例えばフレネルレンズを含んでよい。第4光学部材22は、第4光学部材22の光軸と第3光学部材21の光軸とが略一致するように、画像表示装置17の内部に固定的に配置されてよい。以下、第3光学部材21の光軸または第4光学部材22の光軸を、画像表示装置17の光軸または光源装置27の光軸ともいう。画像表示装置17から発せられる画像投影光の進行方向と、画像表示装置17の光軸方向と、が略平行であってよい。第4光学部材22は、第3光学部材21を通過してコリメートされた光の少なくとも一部を所望の進行方向に屈折させてよい。
表示部23は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、およびMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)シャッターディスプレイ等の透過型液晶デバイスを含む。表示部23は、第4光学部材22の位置に対して、光源素子20からの光が進む方向に位置する。例えば図3においては、表示部23は、第4光学部材22の右方向に位置している。一実施形態において、例えば図3に示すように、光源素子20、第3光学部材21、第4光学部材22、および表示部23は、この順番で画像表示装置17の光軸に沿って配置されてよい。以下、表示部23から出射する光を、画像投影光ともいう。
通信部24は、外部装置と通信可能なインタフェースを含んでよい。外部装置は、例えば撮像装置11を含んでよい。本開示における「通信インタフェース」は、例えば物理コネクタ、および無線通信機を含んでよい。物理コネクタは、電気信号による伝送に対応した電気コネクタ、光信号による伝送に対応した光コネクタ、および電磁波による伝送に対応した電磁コネクタを含んでよい。電気コネクタは、IEC60603に準拠するコネクタ、USB規格に準拠するコネクタ、RCA端子に対応するコネクタ、EIAJ CP−1211Aに規定されるS端子に対応するコネクタ、EIAJ RC−5237に規定されるD端子に対応するコネクタ、HDMI(登録商標)規格に準拠するコネクタ、およびBNC(British Naval ConnectorまたはBaby-series N Connector等)を含む同軸ケーブルに対応するコネクタを含んでよい。光コネクタは、IEC 61754に準拠する種々のコネクタを含んでよい。無線通信機は、Bluetooth(登録商標)、およびIEEE802.11を含む各規格に準拠する無線通信機を含んでよい。無線通信機は、少なくとも1つのアンテナを含む。
記憶部25は、一時記憶装置および二次記憶装置を含んでよい。記憶部25は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、および光メモリ等を用いて構成されてよい。半導体メモリは、揮発性メモリおよび不揮発性メモリを含んでよい。磁気メモリは、例えばハードディスクおよび磁気テープ等を含んでよい。光メモリは、例えばCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、およびBD(Blu-ray(登録商標) Disc)等を含んでよい。記憶部25は、画像表示装置17の動作に必要な種々の情報およびプログラムを記憶する。
例えば、記憶部25は、実空間上の複数の位置にそれぞれ対応する複数の補正情報を記憶してよい。以下、当該複数の位置それぞれを、基準位置ともいう。補正情報の詳細については後述する。図4は、実空間上のn個の基準位置にそれぞれ対応するn個の補正情報P1−Pnを示す。n個の基準位置それぞれは、移動体10における任意の位置を原点とする3次元直交座標または3次元極座標で示されてよい。各補正情報に対応する実空間上の基準位置は、アイボックス16の内部または外部に存在してよい。例えば、アイボックス16が六面体である場合、当該複数の基準位置は、当該六面体における8つの頂点の位置を含んでよい。当該複数の基準位置は、アイボックス16を包含する、アイボックス16よりも大きい第1の六面体における8つの頂点の位置を含んでよい。当該複数の基準位置は、アイボックス16に包含される、アイボックス16よりも小さい第2の六面体における8つの頂点の位置を含んでよい。アイボックス16の内部に、複数の第2の六面体が含まれてよい。当該複数の基準位置は、第1の六面体または第2の六面体の内部または辺上の任意の位置を含んでよい。一例において、記憶部25は、アイボックス16の内部に存在する複数の基準位置にそれぞれ対応する複数の補正情報を記憶してよい。
補正情報の詳細について説明する。上述したように、第1光学部材15で反射してアイボックス16へ到達する画像投影光によって、対象者13は表示部23に表示されている画像の虚像14を視認可能である。第1光学部材15の表面形状は、例えば取り付けられる移動体10に応じて設計され、必ずしも平面形状ではない。さらに、第1光学部材15が移動体10に取り付けられると、移動体10の剛性によって第1光学部材15に対して曲げまたはねじり等の力が加わり、第1光学部材15が歪み得る。このため、対象者13によって視認される虚像14の形状は、当該虚像14を視認する対象者13の眼の位置に応じて歪み得る。
補正情報は、対象者13の眼の位置に応じて、虚像14の形状の歪みを補正するために用いられる。補正情報は、虚像14の形状の歪みを低減させるように、表示部23に表示させる画像を変形させる情報を含んでよい。例えば、補正情報は、表示部23に表示される画像上の複数の特徴点それぞれのシフト量を示す情報を含んでよい。画像上における複数の特徴点の配置は、任意に定められてよい。例えば、複数の特徴点は、任意の間隔をあけて格子状に配列されてよい。複数の特徴点は、画像を表示する複数の画素に対応してよい。当該補正情報を用いた補正によって、表示部23に表示される画像は、例えば当該画像上の複数の特徴点それぞれが当該補正情報に示されるシフト量だけ移動するように変形される。例えば、当該補正情報を用いた補正によって、表示部23に表示される当該画像が、均一または不均一に変形して、表示部23に表示され得る。補正情報に基づき変形された画像の画像投影光によって、対象者13は、歪みを低減させた虚像14を視認可能である。補正情報は、例えば実験またはシミュレーションにより決定可能である。
制御部26は、1つ以上のプロセッサを含む。プロセッサは、特定のプログラムを読み込ませて特定の機能を実行する汎用のプロセッサ、および特定の処理に特化した専用のプロセッサを含んでよい。専用のプロセッサは、特定用途向けIC(ASIC;Application Specific Integrated Circuit)を含んでよい。プロセッサは、プログラマブルロジックデバイス(PLD;Programmable Logic Device)を含んでよい。PLDは、FPGA(Field-Programmable Gate Array)を含んでよい。制御部26は、1つまたは複数のプロセッサが協働するSoC(System-on-a-Chip)、およびSiP(System In a Package)のいずれかであってもよい。
制御部26は、光源装置27全体の動作を制御する。例えば、制御部26は、光源素子20の駆動電力を制御して、光源素子20を発光させる。制御部26は、表示部23に画像を表示させる。画像は、文字または図形を含んでよい。
制御部26は、通信部24を介して撮像装置11から、対象者13を撮像した撮像画像を取得する。制御部26は、取得された撮像画像に基づいて、実空間における対象者13の両眼の位置を検出する。実空間における対象者13の両眼の位置の検出には、撮像画像を用いる任意のアルゴリズムが採用可能である。例えば、記憶部25は、撮像画像上の対象者13の顔の位置、顔の向き、および顔の大きさの組み合わせと、実空間における対象者13の両眼の位置と、を対応付けた対応情報を予め記憶する。対応情報は、例えば実験またはシミュレーションによって決定可能である。対応情報は、例えばルックアップテーブルとして記憶されてよい。制御部26は、撮像画像上の対象者13の顔の位置、顔の向き、および顔の大きさを検出する。顔および眼の検出には、例えばパターンマッチングを用いる手法、または撮像画像上の対象者13の特徴点を抽出する手法等が採用可能である。制御部26は、検出された撮像画像上の対象者13の顔の位置、顔の向き、および顔の大きさの組み合わせに対応する、実空間における対象者13の両眼の位置を、対応情報から抽出する。制御部26は、抽出された位置を、実空間における対象者13の両眼の位置として検出する。
制御部26は、検出された両目の位置に応じて、表示部23に表示させる画像を動的に補正する。画像の補正は、例えば画像の変形を含んでよい。画像を補正する任意のアルゴリズムが採用可能である。以下、互いに異なる2つのアルゴリズムについて具体的に説明する。
(第1アルゴリズム)
概略として、第1アルゴリズムでは、対象者13の右眼の位置に対応する第1補正情報と、対象者13の左眼の位置に対応する第2補正情報とに基づいて、第3補正情報が生成される。生成された第3補正情報に基づいて、表示部23に表示される表示画像が動的に補正される。以下、具体的に説明する。
制御部26は、対象者13の右眼の位置に対応する第1補正情報を決定する。例えば、制御部26は、対象者13の右眼の位置に対応する第1補正情報を、記憶部25に記憶された複数の補正情報の中から選択することによって決定してよい。あるいは、制御部26は、対象者13の右眼の位置に対応する第1補正情報を、2つ以上の補正情報に基づいて生成することによって決定してよい。第1補正情報の生成には、任意のアルゴリズムが採用可能である。
例えば図5において、それぞれ補正情報が対応付けられた8つの基準位置を頂点とする六面体の内部に、対象者13の右眼Rが位置している。かかる場合、制御部26は、右眼Rの近傍に存在する当該8つの補正情報のうち2つ以上の補正情報に基づいて、右眼Rの位置に対応する第1補正情報を内挿により生成する。
例えば図6において、それぞれ補正情報が対応付けられた8つの基準位置を頂点とする六面体の外部に、対象者13の右眼Rが位置している。かかる場合、制御部26は、右眼Rの近傍に存在する当該8つの補正情報のうち2つ以上の補正情報に基づいて、右眼Rの位置に対応する第1補正情報を外挿により生成する。
かかる構成によれば、内挿または外挿によって第1補正情報が生成される。このため、補正情報を記憶すべき基準位置の数が低減可能であり、記憶部25に記憶すべき補正情報の情報量が低減可能である。
制御部26は、対象者13の左眼の位置に対応する第2補正情報を決定する。例えば、制御部26は、対象者13の左眼の位置に対応する第2補正情報を、記憶部25に記憶された複数の補正情報の中から選択することによって決定してよい。あるいは、制御部26は、対象者13の左眼の位置に対応する第2補正情報を、2つ以上の補正情報に基づいて生成することによって決定してよい。第2補正情報の生成は、上述した第1補正情報の生成と同様にして行われてよい。例えば図5に示すように、対象者13の左眼Lが六面体の内部に位置する場合、制御部26は、左眼Lの位置に対応する第2補正情報を内挿により生成する。例えば図6に示すように、対象者13の左眼Lが六面体の外部に位置する場合、制御部26は、左眼Lの位置に対応する第2補正情報を外挿により生成する。
制御部26は、第1補正情報と、第2補正情報と、に基づいて第3補正情報を生成する。第3補正情報の生成には、任意のアルゴリズムが採用可能であってよい。例えば、制御部26は、第1補正情報および第2補正情報それぞれに重み付けを行い、第3補正情報を生成する。具体的には、第3補正情報に示される、画像上の特徴点のシフト量S3は、次式(1)で決定される。
S3=α×S1+(1−α)×S2 (1)
式(1)において、αは、0以上1以下の値を示す重み係数を示す。S1は、第1補正情報に示される、当該特徴点のシフト量を示す。S2は、第2補正情報に示される、当該特徴点のシフト量を示す。例えば、重み係数α=0.3、ある特徴点のシフト量S1=+10、および当該特徴点のシフト量S2=−10である場合、第3補正情報に示される当該特徴点のシフト量S3は、S3=0.3×(+10)+0.7×(−10)=−4となる。
重み係数αは、0以上1以下の範囲で任意に定められてよい。例えば、重み係数αは、予め定められてよい。あるいは、重み係数αは、対象者13の優位眼を考慮して決定されてよい。
対象者13の優位眼を考慮した重み係数αの決定は、例えば、対象者13が移動体10を運転するより前に行われてよい。具体的には、制御部26は、対象者13を撮像した撮像画像を取得する。制御部26は、実空間上の対象者13の両眼の位置を検出する。制御部26は、検出された両眼の位置に基づいて、第1補正情報および第2補正情報を決定する。制御部26は、重み係数αを初期値に設定する。制御部26は、第1補正情報、第2補正情報、および重み係数αに基づいて、第3補正情報を生成する。制御部26は、生成された第3補正情報を用いて補正した基準画像を表示部23に表示させる。基準画像として、任意の画像が採用可能である。例えば、基準画像は、正方形、円、または格子状に並んだ複数の線等を含んでよい。
制御部26は、例えば対象者13によるユーザ操作に応じて、重み係数αを変化させる。重み係数αを変化させた場合、制御部26は、第1補正情報、第2補正情報、および変化後の重み係数αに基づいて、第3補正情報を新たに生成する。制御部26は、新たに生成された第3補正情報を用いて補正された基準画像を表示部23に表示させる。重み係数αの変化、および新たに生成される第3補正情報を用いて補正された基準画像の表示は、ユーザ操作に応じて複数回実行されてよい。制御部26は、例えば対象者13によるユーザ操作に応じて、重み係数αを確定し、記憶部25に記憶する。
上述のように重み係数αが確定された後、例えば対象者13が移動体10を運転する場合に、制御部26は、表示部23に表示させる表示画像を対象者13の両眼の位置に応じて動的に補正する。具体的には、制御部26は、対象者13の両眼の位置に対応する第1補正情報および第2補正情報と、確定された重み係数αと、に基づいて第3補正情報を決定する。制御部26は、決定された第3補正情報を用いて、表示部23に表示する表示画像を動的に補正する。表示画像は、任意の情報または画像を含んでよい。例えば、表示画像は、移動体10の走行速度、予測進路、走行路の制限速度、標識情報、ルートガイド等の運転支援画像、および歩行者等の障害物を示す画像等を含んでよい。
虚像14の歪みが最も小さいと対象者13が知覚し得るような重み係数αは、対象者13の優位眼および非優位眼の映像合成比率に応じて異なる。対象者13は、例えば両眼で基準画像の虚像14を視認しながら重み係数αを変化させることによって、虚像14の歪みが最も小さいと知覚したときの重み係数αを記憶部25に記憶させることができる。かかる構成によれば、対象者13の優位眼を考慮した重み係数αによって表示画像が補正される。このため、対象者13によって知覚される虚像14の歪みが低減され、虚像14の視認性が向上する。対象者13に虚像14を視認させる技術の利便性が向上する。
(第2アルゴリズム)
概略として、第2アルゴリズムでは、対象者13の両眼の位置に基づいて、特定位置が決定される。決定された特定位置に対応する第3補正情報が決定される。決定された第3補正情報に基づいて、表示部23に表示される表示画像が動的に補正される。以下、具体的に説明する。
制御部26は、対象者13の両眼の位置を決定する。制御部26は、対象者13の両眼の位置に基づいて特定位置を決定する。特定位置の決定には、任意のアルゴリズムが採用可能であってよい。例えば、制御部26は、対象者13の右眼の位置および左眼の位置それぞれに重み付けを行い、特定位置を決定する。具体的には、特定位置Q3は、次式(2)で決定される。
Q3=α×Q1+(1−α)×Q2 (2)
式(2)において、αは、0以上1以下の値を示す重み係数を示す。Q1は、対象者13の右眼の位置を示す。Q2は、対象者13の左眼の位置を示す。例えば、重み係数α=0.3、対象者13の右眼の位置Q1={10,0,0}、対象者13の左眼の位置Q2={20,10,0}である場合、特定位置Q3は、Q3={17,7,0}となる。
重み係数αは、0以上1以下の範囲で任意に定められてよい。例えば、重み係数αは、予め定められてよい。あるいは、重み係数αは、対象者13の優位眼を考慮して決定されてよい。対象者13の優位眼を考慮した重み係数αの決定は、上述した第1アルゴリズムと同様に行われてよい。具体的には、制御部26は、対象者13を撮像した撮像画像を取得する。制御部26は、実空間上の対象者13の両眼の位置を検出する。制御部26は、重み係数αを初期値に設定する。制御部26は、対象者13の両眼の位置および重み係数αに応じて特定位置を決定する。制御部26は、特定位置に対応する第3補正情報を決定する。特定位置に対応する第3補正情報の決定は、上述した第1アルゴリズムにおける第1補正情報または第2補正情報の決定と同様に行われてよい。制御部26は、決定された第3補正情報を用いて補正した基準画像を表示部23に表示させる。
制御部26は、例えば対象者13によるユーザ操作に応じて、重み係数αを変化させる。重み係数αを変化させた場合、制御部26は、対象者13の両眼の位置、および変化後の重み係数αに基づいて、特定位置を新たに決定する。制御部26は、新たに決定された特定位置に対応する第3補正情報を新たに決定する。制御部26は、新たに決定された第3補正情報を用いて補正された基準画像を表示部23に表示させる。重み係数αの変化、および新たに決定される第3補正情報を用いて補正された基準画像の表示は、ユーザ操作に応じて複数回実行されてよい。制御部26は、例えば対象者13によるユーザ操作に応じて、重み係数αを確定し、記憶部25に記憶する。
上述のように重み係数αが確定された後、例えば対象者13が移動体10を運転する場合に、制御部26は、表示部23に表示させる表示画像を対象者13の両眼の位置に応じて動的に補正する。具体的には、制御部26は、対象者13の両眼の位置と、確定された重み係数αと、に基づいて特定位置を決定する。制御部26は、特定位置に対応する第3補正情報を決定する。制御部26は、決定された第3補正情報を用いて、表示部23に表示する表示画像を動的に補正する。
上述した第2アルゴリズムによれば、第1アルゴリズムが採用される場合と同様に、対象者13の優位眼を考慮した重み係数αによって表示画像が補正される。このため、対象者13によって知覚される虚像14の歪みが低減され、虚像14の視認性が向上する。対象者13に虚像14を視認させる技術の利便性が向上する。第2アルゴリズムによれば、対象者13の両眼の位置と重み係数αとに基づいて決定される特定位置に対応する第3補正情報を決定すればよい。このため、第1補正情報、第2補正情報、および重み係数αに基づいて第3補正情報を生成する第1アルゴリズムと比較して、処理負担が軽減可能である。
図7を参照して、上述した第1アルゴリズムが採用される構成において、対象者13の優位眼を考慮して重み係数αを決定する画像投影装置12の動作について説明する。本動作は、例えば対象者13が移動体10を運転するより前に行われてよい。
ステップS100:制御部26は、通信部24を介して撮像装置11から、対象者13を撮像した撮像画像を取得する。
ステップS101:制御部26は、取得された撮像画像に基づいて、実空間における対象者13の両眼の位置を検出する。
ステップS102:制御部26は、対象者13の右眼の位置に対応する第1補正情報と、左眼の位置に対応する第2補正情報と、を決定する。
ステップS103:制御部26は、重み係数αを初期値に設定する。
ステップS104:制御部26は、第1補正情報、第2補正情報、および重み係数αに基づいて、第3補正情報を生成する。
ステップS105:制御部26は、第3補正情報を用いて補正した基準画像を表示部23に表示させる。
ステップS106:制御部26は、例えば対象者13によるユーザ操作を検出すると、重み係数αを変化させるか否かを決定する。重み係数αを変化させると決定した場合(ステップS106−Yes)、プロセスはステップS107に進む。一方、重み係数αを変化させないと決定した場合(ステップS106−No)、プロセスはステップS108に進む。
ステップS107:制御部26は、例えばステップS106のユーザ操作に応じて、重み係数αを変化させる。その後、プロセスはステップS104に戻る。
ステップS108:制御部26は、例えばステップS106のユーザ操作に応じて、重み係数αを確定し、記憶部25に記憶する。その後、プロセスは終了する。
図8を参照して、上述した第1アルゴリズムが採用される構成において、表示画像を対象者13の両眼の位置に応じて動的に補正する画像投影装置12の動作について説明する。本動作は、例えば対象者13が移動体10を運転している間に繰り返し行われてよい。
ステップS200:制御部26は、通信部24を介して撮像装置11から、対象者13を撮像した撮像画像を取得する。
ステップS201:制御部26は、取得された撮像画像に基づいて、実空間における対象者13の両眼の位置を検出する。
ステップS202:制御部26は、対象者13の右眼の位置に対応する第1補正情報と、左眼の位置に対応する第2補正情報と、を決定する。
ステップS203:制御部26は、第1補正情報、第2補正情報、および記憶部25に記憶された重み係数αに基づいて、第3補正情報を生成する。
ステップS204:制御部26は、第3補正情報を用いて補正した表示画像を表示部23に表示させる。その後、プロセスはステップS200に戻る。
図9を参照して、上述した第2アルゴリズムが採用される構成において、表示画像を対象者13の両眼の位置に応じて動的に補正する画像投影装置12の動作について説明する。本動作は、例えば対象者13が移動体10を運転している間に繰り返し行われてよい。
ステップS300:制御部26は、通信部24を介して撮像装置11から、対象者13を撮像した撮像画像を取得する。
ステップS301:制御部26は、取得された撮像画像に基づいて、実空間における対象者13の両眼の位置を検出する。
ステップS302:制御部26は、対象者13の右眼の位置、左眼の位置、および記憶部25に記憶された重み係数αに基づいて、特定位置を決定する。
ステップS303:制御部26は、決定された特定位置に対応する第3補正情報を決定する。
ステップS304:制御部26は、第3補正情報を用いて補正した表示画像を表示部23に表示させる。その後、プロセスはステップS300に戻る。
以上述べたように、一実施形態に係る画像投影装置12は、表示部23に表示させる画像を対象者13の両眼の位置に応じて動的に補正する。かかる構成によれば、対象者13によって知覚される虚像14の歪みが低減され、虚像14の視認性が向上する。対象者13に虚像14を視認させる技術の利便性が向上する。
画像投影装置12は、実空間上の複数の基準位置にそれぞれ対応する複数の補正情報を記憶してよい。画像投影装置12は、記憶された複数の補正情報に基づいて、対象者13の右眼の位置に対応する第1補正情報と、対象者13の左眼の位置に対応する第2補正情報と、を決定してよい。画像投影装置12は、対象者13の優位眼を考慮して決定される重み係数を記憶してよい。画像投影装置12は、第1補正情報と、第2補正情報と、重み係数と、に基づいて第3補正情報を生成してよい。画像投影装置12は、表示部23に表示させる画像を、第3補正情報を用いて補正してよい。かかる構成によれば、対象者13によって知覚される虚像14の歪みが精度良く低減され、虚像14の視認性がさらに向上される。
画像投影装置12は、対象者13の右眼の位置と、対象者13の左眼の位置と、対象者13の優位眼を考慮して決定される重み係数と、に基づいて特定位置を決定してよい。画像投影装置12は、記憶部25に記憶された複数の補正情報に基づいて、特定位置に対応する第3補正情報を決定してよい。画像投影装置12は、表示部23に表示させる画像を、第3補正情報を用いて補正してよい。かかる構成によれば、対象者13によって知覚される虚像14の歪みが精度良く低減され、虚像14の視認性がさらに向上される。
本発明を諸図面や実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、あるいは分割したりすることが可能である。
例えば、上述した一実施形態において、表示部23に表示される画像上の複数の特徴点それぞれのシフト量を示す情報を含む補正情報を用いて、当該画像を変形させることによって当該画像を補正する構成について説明した。しかしながら、補正情報の内容および画像を補正する処理は、上述した構成に限られない。
例えば、制御部26は、表示部23に表示させる画像を、テクスチャ画像としてポリゴンに投影してよい。ポリゴンに対するテクスチャ画像の投影には、任意のアルゴリズムが採用可能であってよい。例えば、ポリゴンに対するテクスチャ画像の投影は、テクスチャ画像上のテクスチャ座標と、ポリゴン上の複数の頂点と、の対応関係を示すマッピング情報を用いて行われてよい。ポリゴンの形状は、任意に定められてよい。マッピング情報は、任意に定められてよい。制御部26は、テクスチャ画像が投影されたポリゴンを、例えば3次元仮想空間内に配置する。制御部26は、仮想カメラを視点として、当該ポリゴンを含む当該仮想空間内の領域を眺めた画像を、表示部23に表示させる。かかる構成によれば、上述した一実施形態と同様に、対象者13は、表示部23に表示させた画像の虚像14を視認可能である。
ポリゴンが用いられる上述の構成において、補正情報は、虚像14の形状の歪みを低減させるように、マッピング情報を変化させる情報を含んでよい。例えば、補正情報は、テクスチャ画像上のテクスチャ座標に対応するポリゴン上の頂点を、他の頂点に変更する情報を含んでよい。例えば、当該補正情報を用いた補正によって、ポリゴンに投影されるテクスチャ画像は、均一または不均一に変形して、表示部23に表示され得る。補正情報に基づき変形されたテクスチャ画像の画像投影光によって、対象者13は、上述した一実施形態と同様に、歪みを低減させた虚像14を視認可能である。マッピング情報を変化させる処理は、例えば制御部26が専用のハードウェアを包含することによって高速に実行可能である。専用のハードウェアは、例えばグラフィックアクセラレータを含んでよい。かかる構成によれば、表示部23に表示させる画像の補正処理が高速化する。このため、例えば対象者13の両眼の位置が変化する場合に、両眼の位置の変化に対する虚像14の歪みの低減が高速に行われる。対象者13に虚像14を視認させる技術の利便性がさらに向上する。
ポリゴンが用いられる上述の構成において、補正情報は、虚像14の形状の歪みを低減させるように、ポリゴンの形状を変化させる情報を含んでよい。例えば、当該補正情報を用いた補正によって、ポリゴンに投影されるテクスチャ画像は、均一または不均一に変形して、表示部23に表示され得る。補正情報に基づき変形されたテクスチャ画像の画像投影光によって、対象者13は、上述した一実施形態と同様に、歪みを低減させた虚像14を視認可能である。ポリゴンの形状を変化させる処理は、例えば制御部26が専用のハードウェアを包含することによって高速に実行可能である。専用のハードウェアは、例えばグラフィックアクセラレータを含んでよい。かかる構成によれば、表示部23に表示させる画像の補正処理が高速化する。このため、例えば対象者13の両眼の位置が変化する場合に、両眼の位置の変化に対する虚像14の歪みの低減が高速に行われる。対象者13に虚像14を視認させる技術の利便性がさらに向上する。
上述した一実施形態において、表示部23に1つの画像が表示される構成について説明した。しかしながら、表示部23に表示される画像の数は、任意に定められてよい。表示部23に表示される複数の画像それぞれの位置、形状、および大きさは、任意に定められてよい。かかる構成において、制御部26は、表示部23に表示させる画像毎に、当該画像を対象者13の両眼の一に応じて動的に補正してよい。表示部23に表示させる各画像の補正は、上述した一実施形態と同様に行われてよい。例えば、記憶部25は、表示部23に表示させる画像毎に、実空間上の複数の基準位置にそれぞれ対応する複数の補正情報を記憶する。制御部26は、表示部23に表示させる画像毎に、例えば上述した第1アルゴリズムまたは第2アルゴリズムを用いて、重み係数αおよび第3補正情報を決定してよい。制御部26は、表示部23に表示させる画像毎に、当該画像に対応する第3補正情報を用いて当該画像を補正する。かかる構成によれば、対象者13は、複数の画像にそれぞれ対応する複数の虚像14を視認可能である。対象者13に虚像14を視認させる技術の利便性がさらに向上する。
10 移動体
11 撮像装置
12 画像投影装置
13 対象者
14 虚像
15 第1光学部材
16 アイボックス
17 画像表示装置
18、18a、18b 第2光学部材
19 基板
20 光源素子
21 第3光学部材
22 第4光学部材
23 表示部
24 通信部
25 記憶部
26 制御部
27 光源装置

Claims (5)

  1. 画像を表示する表示部と、
    第1光学部材に前記画像を投影し、前記画像の虚像を対象者に視認させる少なくとも1つの第2光学部材と、
    前記表示部に表示させる前記画像を前記対象者の両眼の位置に応じて動的に補正する制御部と、
    実空間上の複数の基準位置にそれぞれ対応する複数の補正情報を記憶する記憶部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記対象者の右眼の位置に対応する第1補正情報を、前記記憶部に記憶された複数の前記補正情報の中から選択しまたは2つ以上の前記補正情報に基づいて生成し、
    前記対象者の左眼の位置に対応する第2補正情報を、前記記憶部に記憶された複数の前記補正情報の中から選択しまたは2つ以上の前記補正情報に基づいて生成し、
    前記第1補正情報と、前記第2補正情報と、に基づいて第3補正情報を生成し、
    前記表示部に表示させる前記画像を、前記第3補正情報を用いて補正する、画像投影装置。
  2. 請求項1に記載の画像投影装置であって、
    前記対象者を撮像した撮像画像を取得する通信部を更に備え、
    前記制御部は、前記撮像画像に基づいて前記対象者の両眼の位置を検出する、画像投影装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像投影装置であって、
    前記記憶部は、前記対象者の優位眼を考慮して決定される重み係数を記憶し、
    前記制御部は、前記第1補正情報と、前記第2補正情報と、前記重み係数と、に基づいて前記第3補正情報を生成する、画像投影装置。
  4. 画像を表示する表示部と、
    前記表示部に表示させる前記画像を対象者の両眼の位置に応じて動的に補正する制御部と、
    実空間上の複数の基準位置にそれぞれ対応する複数の補正情報を記憶する記憶部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記対象者の右眼の位置に対応する第1補正情報を、前記記憶部に記憶された複数の前記補正情報の中から選択しまたは2つ以上の前記補正情報に基づいて生成し、
    前記対象者の左眼の位置に対応する第2補正情報を、前記記憶部に記憶された複数の前記補正情報の中から選択しまたは2つ以上の前記補正情報に基づいて生成し、
    前記第1補正情報と、前記第2補正情報と、に基づいて第3補正情報を生成し、
    前記表示部に表示させる前記画像を、前記第3補正情報を用いて補正する、画像表示装置。
  5. 第1光学部材と、
    画像を表示する表示部と、
    前記第1光学部材に前記画像を投影し、前記画像の虚像を対象者に視認させる少なくとも1つの第2光学部材と、
    前記表示部に表示させる前記画像を前記対象者の両眼の位置に応じて動的に補正する制御部と、
    実空間上の複数の基準位置にそれぞれ対応する複数の補正情報を記憶する記憶部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記対象者の右眼の位置に対応する第1補正情報を、前記記憶部に記憶された複数の前記補正情報の中から選択しまたは2つ以上の前記補正情報に基づいて生成し、
    前記対象者の左眼の位置に対応する第2補正情報を、前記記憶部に記憶された複数の前記補正情報の中から選択しまたは2つ以上の前記補正情報に基づいて生成し、
    前記第1補正情報と、前記第2補正情報と、に基づいて第3補正情報を生成し、
    前記表示部に表示させる前記画像を、前記第3補正情報を用いて補正する、移動体。
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